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特開2024-83291単片結束具を案内および供給するための送給デバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083291
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】単片結束具を案内および供給するための送給デバイス
(51)【国際特許分類】
   B65B 13/18 20060101AFI20240613BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20240613BHJP
   H02G 3/30 20060101ALI20240613BHJP
   F16B 2/08 20060101ALI20240613BHJP
【FI】
B65B13/18 A
H02G1/06
H02G3/30
F16B2/08 U
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023206880
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】20 2022 106 860.7
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】522160103
【氏名又は名称】ヘラマンタイトン・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー・ドールマン
(72)【発明者】
【氏名】カルステン・シェール
【テーマコード(参考)】
3E052
3J022
5G352
5G363
【Fターム(参考)】
3E052AA07
3E052BA01
3E052CB05
3E052CB10
3J022FB07
3J022FB12
3J022GA16
3J022GB43
3J022GB45
3J022GB56
5G352CH03
5G363AA16
5G363AA20
5G363BA01
5G363DA16
5G363DB40
5G363DC10
(57)【要約】
【課題】自動バンドリングツールおよびバンドリングツールを備えるロボットデバイスを提供すること。
【解決手段】単片結束具を案内および供給するための送給デバイスは、ホースユニットを有する。ホースユニット(2)は、ホースユニットの出口端部に向かう空気流によりホース内部内に、およびホースユニットの出口端部からファンネルユニットまで各単片結束具を案内するように設計される。ファンネルユニットは、ホースユニットを通り案内される各単片結束具を受領するように設計される。ホースユニットは、端部領域内に構造的に所定の屈曲部を有する。ファンネルユニットのファンネル要素は、ファンネルユニットの駆動要素により回転軸を中心としてホースユニットに対して回転可能に配置される。ファンネル要素は端部領域にスリットを有し、スリットは、各単片結束具のバンドを受領するように形成される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単片結束具(1)を案内および供給するための送給デバイス(0)であって、
ホースユニット(2)であって、前記ホースユニット(2)の出口端部(2b)に向かう空気流により前記ホースユニット(2)に沿ってホース内部(2a)内に、およびその後に出口方向(A)において前記ホースユニット(2)の前記出口端部(2b)から出てファンネルユニット(3)まで各単片結束具(1)を案内するように設計された、ホースユニット(2)と、
前記ファンネルユニット(3)であって、前記ホースユニット(2)上の前記ホースユニット(2)の前記出口端部(2b)に配置され、前記ホースユニット(2)を通じて案内される前記各単片結束具(1)を受領するように設計された、前記ファンネルユニット(3)と、
を備える、送給デバイス(0)において、
前記ホースユニット(2)は、前記出口端部(2b)を包含する端部領域(2c)内に構造的に所定の屈曲部(2d)を有することと、
前記ファンネルユニット(3)は、ファンネル要素(3a)を有し、前記ファンネル要素(3a)は、前記ファンネルユニット(3)の駆動要素(3g)により前記出口方向(A)に沿って延在する回転軸(R)を中心として前記ホースユニット(2)の前記出口端部(2b)に対して回転可能に配置され、前記ファンネル要素(3a)は、前記出口方向(A)において前記ホースユニット(2)の前記出口端部(2b)から遠くに位置する端部領域(3b)にスリット(3c)を有し、前記スリット(3c)は、前記各単片結束具(1)のバンド(1a)を受領するように形成されることと、
を特徴とする、送給デバイス(0)。
【請求項2】
前記スリット(3c)は、前記所定の屈曲部(2d)が延在する屈曲平面(E)に対して横方向に配向されることを特徴とする、請求項1に記載の送給デバイス(0)。
【請求項3】
グリッパユニット(4)であって、前記スリット(3c)により受領される前記バンド(1a)を有する前記各単片結束具(1)を、把持および供給するように、具体的には前記各単片結束具(1)によりバンドル商品をバンドリングするための自動バンドリングツール(10)へと供給するように構成された、グリッパユニット(4)を特徴とする、請求項1または2に記載の送給デバイス(0)。
【請求項4】
前記各単片結束具(1)の前記バンド(1a)が前記スリット(3c)内に収容される場合に、前記各単片結束具(1)の配向を検出するように設計されたセンサユニット(5)であって、具体的には前記検出される配向は、厳密に2つの可能な配向のうちの一方である、センサユニット(5)と、
前記センサユニット(5)および前記ファンネルユニット(3)に対して結合された制御ユニットであって、前記制御ユニットは、前記センサユニットにより検出された各前記単片結束具(1)の前記配向に応じて、前記ファンネル要素(3a)を所定の回転位置へと、具体的には前記グリッパユニット(4)に対する所定の回転位置へと、具体的には前記駆動要素により180度だけ前記ファンネル要素(3a)を回転させるかまたは前記ファンネル要素(3a)を回転させないかのいずれかの目的で移動させるように構成される、制御ユニットと、
を特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項5】
前記スリット(3c)は、前記ファンネル要素(3a)の側部上において前記出口方向(A)に対して横方向に配向された開口(3e)へと一方または両方の端部において合流することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項6】
前記構造的に所定の屈曲部(2d)を有する前記端部部分(2c)は、意図した使用の最中に前記送給デバイス(0)を介して案内される前記単片結束具(1)の長さの最大でも3倍にわたり、好ましくは最大でも2倍にわたり、前記チューブユニット(2)に沿って延在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項7】
前記構造的に所定の屈曲部(2d)の半径(r)が少なくとも20mmであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項8】
前記構造的に所定の屈曲部(2d)の角度(α)が、少なくとも45度であり、好ましくは少なくとも60度であり、特に好ましくは少なくとも80度であり、および/または最大でも135度であり、好ましくは最大でも120度であり、特に好ましくは最大でも100度であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項9】
前記ホースユニット(2)は、前記屈曲部(2d)において金属から少なくとも部分的に作製され、具体的には前記屈曲部(2d)の外方側の前記ホース内部(2a)において金属から少なくとも部分的に作製されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項10】
前記ホース内部(2a)は、円形断面を有し、具体的には意図した使用の最中に前記送給デバイス(0)を介して案内される前記単片結束具(1)の機能ヘッド(1c)が、最大直径箇所において円形断面を有することを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)。
【請求項11】
自動バンドリングツール(10)または自動バンドリングツール(10)を備えるロボットデバイスであって、前記自動バンドリングツール(10)は、請求項1から10のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)に対して結合されるか、または請求項1から10のいずれか一項に記載の送給デバイス(0)に対して結合するための機械インターフェースおよび/または電気インターフェースを備える、自動バンドリングツール(10)または自動バンドリングツール(10)を備えるロボットデバイス。
【請求項12】
単片結束具(1)を案内および供給するための方法であって、
空気流によりホースユニット(2)の出口端部(2b)に向かって前記ホースユニット(2)のホース内部(2a)内を前記ホースユニット(2)に沿って各単片結束具(1)を案内する、第1の案内ステップと、
構造的に所定の屈曲部(2d)を有する前記ホースユニット(2)の端部部分(2c)を経由して前記各単片結束具(1)を案内する、第2の案内ステップと、
前記ホースユニット(2)の前記出口端部(2b)から出てファンネルユニット(3)まで出口方向(A)に前記各単片結束具(1)を案内する、第3の案内ステップと、
前記ファンネルユニット(3)により前記各単片結束具(1)を受領するステップであって、前記各単片結束具(1)のバンド(1a)が、前記ファンネルユニット(3)のファンネル要素(3a)中のスリット(3c)により受領される、ステップと、
前記スリット(3c)により受領された前記各単片結束具(1)の配向を確認するステップと、
少なくとも確認する前記ステップにより、前記単片結束具が第1の配向とは異なる第2の配向を有することが示唆される場合に、確認する前記ステップの結果に従って、前記出口方向(A)に沿って延在する回転軸(R)を中心として前記スリット(3c)により受領された前記各単片結束具(1)を前記第1の配向へと回転させるステップと、
前記第1の配向において前記各単片結束具(1)を供給するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、単片結束具を案内および供給、すなわち送給するための送給装置に関する。この送給装置は、ホースユニットを備え、このホースユニットは、ホースユニットに沿ってホースユニットの出口端部に向かう空気流によりホース内部に、およびその後に出口方向においてホースユニットの出口端部から出てファンネルユニットまで各単片結束具を案内するように構成される。さらにこの送給装置は、ファンネルユニットを備え、このファンネルユニットは、ホースユニット上のホースユニットの出口端部に配置され、ホースユニットを通りファンネルユニットまで案内される各単片結束具を受領するように構成される。
【背景技術】
【0002】
より一般的に確立された単片結束具のうちの1つの特殊な変形例としてのケーブル結束具を、ホースを経由してケーブル結束具リザーバからケーブル結束具を設置するツールまで送給することは、既知のプロセスである。したがって、各(未結束の)ケーブル結束具は、空気圧すなわち空気流により、ケーブル結束具バンドが前方に位置する状態でホースを通り放出され、次いでファンネルにより受領される。ケーブル結束具は、ファンネルから、例えば自動バンドリングツールへと移送される。ホースを経由する効率的な輸送を実現するために、一般的に、ホース内部の断面形状はケーブル結束具の最も太い箇所の位置における断面形状に対して適合化される。既知のシステムでは、ケーブル結束具を設置する、例えば自動バンドリングツールまたは自動バンドリングロボットなどの対応する自動ツールが、空間的に自由度の高い可変位置および可変配向においてケーブル結束具リザーバに対して連結され得る。しかし、既存のアプローチは、ケーブル結束具バンドと本質的に立方体形状を有する単純なケーブル結束具ヘッドとを有する、従来のケーブル結束具に限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明により解決すべき技術的課題は、自動バンドリングツールおよび/またはバンドリングツールを備えるロボットデバイスを、従来のケーブル結束具を使用することに限定しない自由度の高い変更可能位置および変更可能配向において使用することを可能にすることであるとみなすことができる。具体的には、このタスクは、機能ヘッドにより延長されたケーブル結束具としての単片結束具を、具体的には未結束の単片結束具を、自動バンドリングツールおよび/またはバンドリングツールを備えるロボットデバイスへと供給することを含み得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
解決すべきこの技術的課題は、独立請求項の対象により解決される。有利な実施形態は、従属請求項、本説明、および図面から明らかである。
【0005】
一態様は、単片結束具を案内および供給するための送給デバイスに関する。この単片結束具は、例えば各単片結束具によりバンドル商品をバンドリングするための自動バンドリングツールなどへ、具体的には自動バンドリングツールのスライダユニットへ、個別に案内および/または供給され得る。本明細書において、単片結束具は、従来のケーブル結束具の一般的な概念を表す。通常のケーブル結束具と同様に、単片結束具は、一方の端部にバンド先端部が配置され、他方の端部にヘッド(部分)が配置された、バンドを有する。通常のケーブル結束具と同様に、単片結束具が意図したとおりに使用される場合に、バンドの先端部は、ヘッド中の窓を通りバンドル材料の周囲に案内され、バンドル商品をバンドリングするようにヘッド中にロックされる。したがって、単片結束具は、追加的な機能を有するヘッドを有し、したがってこのヘッドは、機能ヘッドと呼ばれる場合がある。この追加的な機能は、具体的には、機能ヘッドおよびしたがって単片結束具(およびしたがって間接的にはさらにバンドリングされる商品)を、バンドリングされるべきバンドリングされる商品以外の他の物体に対して固定するための固定機能を含む。例えば、機能ヘッドは、金属シートの貫通穴中に単片結束具をアンカリングするためのマッシュルーム形状ヘッドとして設計することが可能である。しかし、これは、機能ヘッドが適合化され得る多数の機能のうちの1つの例示的な可能性にすぎない。
【0006】
送給デバイスは、ホースユニットを有する。このホースユニットは、空気流により、単片結束具のバンド先端部がおよびしたがってバンドが先の状態において、各単片結束具をホースユニットに沿ってホースユニットの出口端部に向かってホース内部に案内し、次いで出口方向においてホースユニットの出口端部に向かってファンネルユニットまで案内するように設計される。したがって、従来のケーブル結束具に関する先行技術において知られているように、空気圧が、ホースユニットに通るように各単片結束具を放出するために、およびしたがって単片結束具を設置するツールまで単片結束具を高い自由度において案内することを可能にするために使用される。したがって、ファンネルユニットは、ホースユニットの出口端部に配置され、ホースユニットを経由して案内および供給される各単片結束具を受領するように設計される。これを目的として、ファンネルユニットは、対応するファンネル要素を有することが可能であり、例えばファンネル表面同士は、出口方向に集束した状態にあり、これらのファンネル表面は、単片結束具のバンド先端部をおよびしたがってバンドを所定の位置に案内する。
【0007】
ホースユニットは、出口端部を囲む端部領域に、構造的におよびしたがって十分に確立された所定の屈曲部を有する。したがって、この屈曲部は、送給デバイスの設計により、(屈曲)角度および/または(屈曲)半径および/または(屈曲)長さなどの十分に確立された所定の特性を備える。このように、構造的に所定の屈曲部は、ホースユニットを介して単片結束具を送給されるバンドルツールの位置および/または配向を高い自由度で変更する場合に、日常的使用において一般的に予期されるようなホースユニットのランダムな屈曲部とは異なるものとなる。したがって、構造的に所定の屈曲部は、不変であっても、または実質的に不変であっても、すなわち所定範囲内において不変であってもよい。したがって、構造的に所定の屈曲部は、例えば角度および/または半径および/または長さなどの前述の特性に関して相応の固定値を有するように、あるいは角度および/または半径および/または長さに関して対応する数値範囲を有するように予め定められてもよく、これらの数値または数値範囲は、例えばホースユニットに関して予め定められた端部領域内のホースユニットの弾性により、またはさらには適切な支持構造により、予め定められ得る。
【0008】
ファンネルユニットは、ファンネル要素を備える。このファンネル要素は、ファンネルユニットの駆動要素により出口方向に沿って延在する(およびしたがって出口方向に対して実質的に平行または平行である)回転軸を中心としてホースユニットの出口端部に対して回転可能に配置される。ファンネル要素は、出口方向におけるホースユニットの出口端部から遠くに位置するファンネル要素の端部領域にスリットを有し、このスリットは、(具体的には厳密に)2つの(または本質的に2つの)配向のうちの一方において各単片結束具のバンドを受領するように設計される。これらの2つの配向は、結束具がスリット内に収容される場合に、各単片結束具が、ファンネル要素を回転させることなく、結束具の長手方向に相当するケーブル結束具の主要延在軸を中心としてもはや回転することができなくなることによって実現される。したがって、これらの2つの配向は、スリット内におけるバンドの隙間によって決定される所定の逸脱を除いては予め定められる。例えば、2つの配向のうちの第1の配向においては、バンドは、バンドの平滑な裏面がスリットの一方の側部に対して配置され、戻り止め構造を備えるバンドの表面がスリットの他方の側部に対して配置される。これらの2つの配向のうちの第2の配向においては、その逆が真となる。スリットが広すぎる場合には、スリットを通過するバンドは、長手方向軸を中心として傾き得る。スリットは、各用途ごとのバンドのおよびしたがって単片結束具の十分に確立された十分に正確な配向を実現するために、単片結束具のバンドの厚さに対して相応に適合化されることが可能であり、送給デバイスは、このバンド厚さに対して構成および/または指定される。スリットは、出口方向においてファンネル要素の集束し合う、ファンネル壁部とも呼ばれることもある、ファンネル表面によって画定されることが可能である。
【0009】
これは、ホースユニットの長さまたはホースユニットの各進路にかかわらず、すなわち単片結束具を供給されることとなるツールの位置および/または配向にかかわらず、各単片結束具は、ファンネル要素内で2つの所定の配向のうちの一方において常に正確に受領され、これら2つの配向は、回転軸を中心とするファンネル要素の回転により単一の配向へと自動的に転換され得るという利点を有する。このように、送給デバイスが指定される各タイプの単片結束具の単片結束具は、単片結束具を供給されるべきツールに対して自動的にかつ高い信頼度において、すなわちプロセス安全性の高い状態において供給され得るため、したがって単片結束具を装填されるべきツールの自由度が上昇する。したがって、送給デバイスは、単片結束具の機能ヘッドの形状に応じて、例えばいずれもがケーブル結束具のすなわち機能ヘッドの最も厚い箇所において同一の断面を有し、具体的には同一直径または実質的に同一直径の円形断面を有する複数の異なるタイプの単片結束具に対して適したものとなることも可能となる。したがって、理想的には、さらに各バンドの厚さが、異なるタイプにおいても同一であり、したがってスリットに対して適合化され、それによりスリット内における単片結束具のねじれが防止される。既述の解決策は、ケーブル結束具のバンドおよびさらにより一般的には単片結束具のバンドが、矩形断面を有する点を利用する。この場合に、断面においてより長いバンドの側部は、バンドの幅として割り当てられ、断面においてより短いバンドの側部は、バンドの厚さとして割り当てられる。したがって、バンドは、幅方向において横方向によりも厚さ方向により容易に変形する。その結果として、バンドおよびしたがって単片結束具は、ホース内部の屈曲部を通過する場合に2つの配向のうちの一方に従って整列し、すなわちそれにより厚さ方向は、対応して屈曲平面と呼び得る所定の屈曲部が延在する屈曲部の平面内に延在する。したがって例えば、バンドの平滑な裏面は、屈曲部内において外方または内方のいずれかを向く。
【0010】
ファンネル要素の集束し合うファンネル表面またはファンネル壁部は、単片結束具のための成形嵌め停止表面として設計され得る。この場合に、各ファンネル壁部の(三次元)輪郭は、対応する単片結束具の(機能)ヘッドの(三次元)形状に対して適合化され、それにより、ヘッドが衝突ししたがって単片結束具が停止するときに、単片結束具はファンネル壁部の少なくとも一方に対して二次元接触/支持状態になる。したがって、衝撃による単片結束具とファンネル壁部との間の機械的接触は、(以降で説明する接触線または接触点とは対照的に)接触表面にて発生する。これにより、各ファンネル壁部と単片結束具との間の空洞部のサイズが最小限に抑えられる。
【0011】
二次元接触/支持とは対照的に、機械的接触は、ヘッドが、単片結束具のヘッドの輪郭/形状に対して適合化されないファンネル壁部に衝突する/ファンネル壁部により減速する場合に、各接触点および/または接触線において発生する。衝撃による点接触または線接触は、単片結束具の速度および/または剛性に応じて、単片結束具の変形を生じさせ得る結果となり、さらにこれは、対応する復元力により出口方向とは逆への単片結束具の移動をもたらす。不利な結果として、単片結束具は、明確に規定された位置には位置決めされず、これが以降のプロセスステップにおいて問題となる。したがって、単片結束具は、成形嵌め停止表面により非常に正確に規定された位置に供給されることが可能である。具体的には、(対向し合う)ファンネル壁部の輪郭は、同一であることが可能であり、例えばスロットに対しておよび/または回転軸に対して対称であることが可能である。これは、機能ヘッドがしばしば非対称であり、そのためファンネル要素内における単片結束具の配向にかかわらず(常に少なくとも一方のファンネル壁部上において)、二次元接触が衝撃により実現されるため、有利となる。この知見は、衝撃による単片結束具の変形が十分に低下することがすでに確保されていることを示している。
【0012】
したがって、他の一実施形態では、スリットが、屈曲平面に対して横方向に、すなわち実質的に垂直方向に、すなわち垂直方向にまたは例えば屈曲平面に対して最大で1°、最大で3°もしくは5°の所定の逸脱まで垂直方向に配向されることが実現される。これは、幅が厚さよりも大きいことにより、厚さ方向におけるバンドの可撓性がバンドの幅方向よりも大幅に高くなるため、単片結束具がファンネル要素により特に確実に受領されることが可能になるという利点を有する。
【0013】
他の一実施形態では、グリッパユニットが用意される。このグリッパユニットは、スリットにより受領されるバンドを有する各単片結束具を、把持および供給するように設計される。具体的には、単片結束具は、送給デバイスのグリッパユニットにより自動バンドリングツールへと供給されることが可能となり、例えば各単片結束具によりバンドル商品をバンドリングするための自動バンドリングツールのスライドユニットへと供給されることが可能となる。これは、グリッパユニットおよびファンネルユニット、およびしたがって単片結束具が、意図したとおりに使用される場合の単片結束具の配向に関して、相互に対してとりわけ良好に適合化されることが可能であり、したがって、各単片結束具が、単片結束具を装填されるべきツールへととりわけ確実かつ正確に供給されることが可能となるという利点を有する。
【0014】
他の一実施形態では、センサユニット、ならびにセンサユニットおよびファンネルユニットに対して結合された制御ユニットがさらに用意される。センサユニットは、単片結束具のバンドがスリット内に受領される場合に、各単片結束具の配向を検出するように設計される。具体的には、検出される配向は、スリットにより指定される厳密に2つの可能な配向のうちの一方である。制御ユニットは、センサユニットにより検出された各単片結束具の配向に応じて、すなわちその配向に依拠して、ファンネル要素およびしたがって受領された各単片結束具を所定の回転位置へと移動させるように設計される。具体的には、所定の回転位置は、単片結束具を把持する場合のグリッパユニットに対して予め決定され得る。好ましくは、所定の回転位置は、ファンネル要素が単片結束具の所定の回転位置およびしたがって所定の配向に到達するように、駆動要素により180度だけ回転されるか、またはファンネル要素が回転されないすなわち無変更位置に留められるかのいずれかになるように、選択される。供給される単片結束具がとるべき配向である、単片結束具に関して達成されるべき所定の配向が、それを必要とする場合には、制御ユニットは、単片結束具の受領後にX度またはX+180度のいずれかだけファンネル要素を回転させるように構成され得る。センサユニットは、例えば光電子センサおよび/またはカメラなどであってもよく、またはこれらを備えてもよい。この光電子センサおよび/またはカメラは、機能ヘッドの形状に基づき、ファンネルユニットにより回収された単片結束具の各配向において検出を行う。これは、送給デバイスにより案内および供給される単片結束具が、特に単純かつ確実に正確なすなわち所定の配向へと自動的になされることが可能となるという利点を有する。
【0015】
他の一実施形態では、ファンネル要素のスリットは、ファンネル要素の1つまたは2つの側部上において出口方向に対して横方向に配向された開口へと一方または両方の端部において合流することが実現される。この場合に、開口は、単片結束具の機能ヘッドの形状、特にサイズに対して適合化され得る。これは、単片結束具が、例えばファンネルユニットの開閉を伴わずになど、特に単純な様式で装填されるべきツールへと供給されることが可能となるという利点を有する。さらに、スリット内における単片結束具の配向が、より容易に検出され得る。
【0016】
さらに他の一実施形態では、出口方向に見た場合に、複数パートから構成される他のファンネル要素が、前出のファンネル要素のスロットの後方に配置される。関連の単片結束具は、前出のファンネル要素内に収容される場合に、この複数パートから構成される他のファンネル要素内に少なくとも部分的に収容される。複数パートから構成される他のファンネル要素は、出口方向に、具体的には例えば単片結束具のバンドの長さの50%超、好ましくは65%超、特に好ましくは80%超の大部分にわたり延在する。
【0017】
複数パートから構成される他のファンネル要素は、閉構成から開構成へと変化する、および戻ることが可能であり、これを目的として例えば様々なファンネル要素パーツの間に接合部を有することが可能である。閉構成では、この追加のファンネル要素は、単片結束具のバンドの外周部を完全に囲む。これにより、単片結束具が、前出のファンネル要素が回転軸を中心として回転する場合に、前出のファンネル要素から脱落する可能性が低下する。開構成では、他方のファンネル要素の外周部は、間隙を有し、単片結束具は、回転軸に対して横方向においてこの間隙を経由して他方のファンネル要素から側方へと移動されて出ることが可能となる。
【0018】
他の一実施形態では、ホースユニットに沿った構造的に所定の屈曲部の端部領域は、意図した使用の最中に送給デバイスを介して送給される単片結束具の長さの最大で3倍、好ましくは最大で2倍にわたり延在することが実現される。送給デバイスが様々なタイプの単片結束具に対して指定される場合には、参照として例えば最短の長さを選択することが可能である。これは、一方においては、チューブユニットの可撓性が維持され、他方においては整列後におけるチューブユニット内での単片結束具の長手方向軸を中心とした単片結束具のねじれの再開が防止されるという利点を有し、これにより、スリット内において単片結束具の2つの配向のうちの一方が特に確実に実現される。
【0019】
他の一実施形態では、構造的に所定の屈曲部の半径(曲げ半径)が少なくとも20mmであることが実現され得る。これにより、ホースユニットおよび単片結束具は、配向が調節される場合に損傷を被らないことが確保され、さらにこれにより確実性および自由度が上昇する。
【0020】
他の一実施形態では、設計屈曲部の角度(曲げ角度)は、少なくとも45度であり、好ましくは少なくとも60度であり、特に好ましくは少なくとも80度であり、および/または最大でも135度であり、好ましくは最大でも120度であり、特に好ましくは最大でも100度であることが実現される。この場合に、90度±5度の角度が理想的であることが判明している。単片結束具の配向は、既述の数値範囲において特に良好に機能する。
【0021】
他の一実施形態では、ホースユニットは、屈曲部において金属から少なくとも部分的に、すなわち部分的にまたは全体的に作製されることが実現される。具体的には、屈曲部の外方側に位置するホース内部におけるホースユニットの内方壁部が、金属から全体的にまたは部分的に作製される。これは、ホースユニットの摩損が低下するという利点を有し、さらにこれは、ファンネル要素内における単片結束具の配向の確実性および正確性にとって有利となる。
【0022】
他の一実施形態では、ホース内部は、円形断面を有し、具体的には意図した使用の最中に送給デバイスを介して案内される単片結束具の機能ヘッドが、最大直径箇所において円形断面を有することが実現され得る。具体的には、最大直径箇所は、機能ヘッドの中間部分またはプレート部分であってもよく、この中間部分またはプレート部分は、バンドに対してより近くに位置し窓を有する単片結束具の機能ヘッドの第1のヘッド部分を、他の固定要素を有する機能ヘッドの第2のヘッド部分から分離する。これは、それぞれ異なる機能ヘッドを有する、具体的には異なる第2のヘッド部分を有するが同一のプレート部分を有する、複数の異なるタイプの単片結束具に関して単片結束具の確実な配向が実現され得るという利点を有する。
【0023】
別の態様は、自動バンドリングツールおよび/または自動バンドリングツールを備えるロボットデバイスに関する。この自動バンドリングツールおよび/または自動バンドリングツールを備えるロボットデバイスは、機械インターフェースおよび/または電気インターフェースにより自動バンドリングツールおよび/またはロボットデバイスに対して結合された既述の実施形態のうちの1つに記載の送給デバイスを備える、および/または既述の実施形態のうちの1つに記載の送給デバイスに結合するための機械インターフェースおよび/または電気インターフェースを備える。
【0024】
別の態様は、単片結束具を案内および供給するための方法に関する。1つの方法ステップは、ホースユニットの出口端部に向かう空気流によりホースユニットのホース内部内をホースユニットに沿って各単片結束具を案内する第1の案内である。さらなるプロセスステップは、構造的に所定の屈曲部を有するホースユニットの端部領域を経由して各単片結束具を案内する第2の案内である。最初の2つのプロセスステップの後の次のプロセスステップは、ホースユニットの出口端部から出てファンネルユニットまで出口方向に各単片結束具を案内する第3の案内である。この後に、ファンネルユニットにより各単片結束具を受領するさらなるプロセスステップが続く。各単片結束具のバンドは、ファンネルユニットのファンネル要素中のスリットにより受領される。その後に、スリットにより受領された各単片結束具の配向を確認する方法ステップが続き、さらなる方法ステップとして、少なくともこの確認ステップにより単片結束具が望ましくない位置として予め定められた(第2の)配向を有することが示される場合に、すなわちこれが望ましいものとして予め定められた(第1の)配向に各単片結束具を整列させるために必要である場合に、確認ステップの結果に応じて、放出方向に沿って延在する回転軸を中心としてスリットにより受領された各単片結束具を所望の位置として予め定められた(第1の)位置へと回転させるステップが続く。最後に、プロセスの最終ステップは、所望の位置として指定された(第1の)配向において各単片結束具を供給することである。第1の配向および第2の配向は、上記に紹介した2つの配向であることが可能である。
【0025】
したがって、本方法の利点および有利な実施形態は、送給デバイスの利点および有利な実施形態と対応する。
【0026】
本説明の一般部分を含む上述の特徴および特徴の組合せ、ならびに図の説明または図面のみにおいて開示される特徴および特徴の組合せは、単独でまたは既述の組合せにおいて使用され得るのみならず、さらには本開示の範囲から逸脱することなく他の特徴と共にまたは本開示の特徴のうちのいくつかを有さずに使用されてもよい。結果として、図において明確には図示または説明されない、しかし図面に開示された個々の特徴の別個の組合せにより生み出され得る実施形態もまた、本開示の一部となる。したがって、元来的に明確に示された独立請求項のすべての特徴を備えるとは限らない実施形態および特徴の組合せもまた、開示されたものとみなされるべきである。さらに、特許請求の範囲に依拠して説明される特徴の組合せとは異なるまたはそのような特徴の組合せの範囲外となる実施形態および特徴の組合せが、開示されたものとみなされる。
【0027】
以下、概略図を参照として、例示の実施形態をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】単片結束具の例示の一実施形態を示す図である。
図2図1の単片結束具を有する例示のホースユニットの構造的に所定の屈曲部の断面図である。
図3図1に示す単片結束具のための送給デバイスの例示の一実施形態の斜視図である。
図4図3の送給デバイスの断面図である。
図5】送給デバイスの別の例示の一実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面において、同等のまたは機能的に同等の要素は、同一の参照符号を有する。
【0030】
図1は、単片結束具の例示の一実施形態を示す。単片結束具1は、バンド1aを有し、バンド1aは、その一方の端部にバンド先端部1bが配置され、他方の端部に機能ヘッド1cが配置される。ケーブル様バンド1aは、その主要延在方向にケーブル結束具の長さ方向Lと、その厚さ方向および幅方向のそれぞれに、長さ方向Lに対して垂直に延在する厚さ方向Dと、長さ方向Lおよび厚さ方向Dに対して垂直に延在する幅方向Bと、を画定する。厚さが幅よりも小さいため、バンド1aは、幅方向Bよりも厚さ方向Dにおいてより高い可撓性を有し、バンド1aの挙動は、通常のケーブル結束具においても知られているものであり、自動案内および自動供給において問題を引き起こすことが知られている。なぜならば、ケーブル結束具および単片結束具1は、具体的には本明細書において示す実施形態などの未結束のケーブルまたは単片結束具1は、実際にはしばしば屈曲状の結束具1aを有するからである。
【0031】
単片結束具1の最大直径位置は、図示する例では機能ヘッド1cのプレートセクション1c*により形成される。この位置において、単片結束具1は、円形断面を有し、この断面は、長手方向Lに対して垂直に配向される。プレートセクション1c*は、バンド1aに対面する第1のヘッドセクション1c´を、このバンドから離れる方向に向く第2のヘッドセクション1c´´から分離する。第1のヘッドセクション1c´は、窓1dを有し、バンド1aは、バンドル商品をバンドリングするために単片結束具1が意図したように使用される場合にこの窓1dを通り案内される。第2のヘッドセクション1c´´は、機能ヘッド1cおよびしたがって単片結束具1を、または意図した使用の場合においては対応するバンドル商品を、このバンドル商品および単片結束具1とは異なるさらに他の物体に対して固定するように設計され、適用分野に応じて様々に設計することが可能である。
【0032】
図2は、屈曲部を有する一例のホースユニットの断面を通る断面図を示す。ホースユニット2は、ホースユニット2の出口端部2bに向かってホースユニット2に沿った空気流によりホース内部2aに、および次いで出口方向Aにホースユニット2の出口端部2bから出るように、単片結束具1を案内するように設計される。この出口方向Aは、この場合には正のx方向に相当する。この場合に、ホースユニット2は、出口端部2bを備える端部領域2cに構造的に所定の屈曲部2dを有する。端部領域2cは、単片結束具1の最大でも3倍の長さにわたりホースユニット2に沿って延在し、この場合にはほぼ単片結束具1の長さにわたり、およびしたがって図示する場合には単片結束具1の最大でも2倍の長さにわたりホースユニット2に沿って延在する。構造的に所定の屈曲部2dの半径rは、少なくとも20mmである。図示する例では、構造的に所定の屈曲部の角度αは、90度に指定される。原則的に、45~135度の間の角度が可能である。
【0033】
この場合に、ホースユニット2の端部領域2cにおける構造的に所定の屈曲部2dは、ホース内部2aを経由した空気圧力により輸送される単片結束具1が、2つの配向のうちの一方へと自動的に回転するという効果を有する。なぜならば、単片結束具1のバンド1aは、厚さ方向Dにおいて幅方向Bよりも大幅に高い可撓性を有するからである。したがって、さらに図2に示すように、単片結束具1は、厚さ方向Dが、図の平面またはxy面に相当する屈曲部2dの屈曲平面E内に位置するように、屈曲部2dを経由した輸送の最中に自動的に回転される。したがって、幅方向Bは、屈曲面およびxy面に対して垂直なz方向に延在する。単片結束具1のこの配向は、屈曲部2dの前に位置するホースユニット2のセクションにおける単片結束具1の初期回転または中間回転とは無関係に実現される。
【0034】
図3は、送給デバイスの例示の一実施形態の斜視図を示す。送給デバイス0は、ホースユニット2を有し、ホースユニット2は、ホースユニット2に沿ってホースユニット2の出口端部2bに向かう空気流によりホース内部2a(図2図4)内に、および次いで出口方向Aへとホースユニット2の出口端部2bから出てファンネルユニット3まで、各単片結束具1を案内するように設計される。したがって、送給デバイス0のファンネルユニット3は、ホースユニット2上のホースユニット2の出口端部2bに配置され、ホースユニット2を経由して案内される各単片結束具1を受領するように設計される。出口端部2bを備える端部領域2cにおいて、ホースユニット2は、構造的に所定の屈曲部2dを有する。この屈曲部は、本明細書においてはxy面内に延在する。
【0035】
ファンネルユニット3は、ファンネル要素3aを有する。このファンネル要素3aは、この場合においてはラック駆動要素として設計されたファンネルユニット3の駆動要素3gにより、出口方向Aに沿って延在する回転軸Rを中心としてホースユニット2の出口端部2bに対して回転可能に配置される。さらに、ファンネル要素3aは、出口方向Aにおいてホースユニット2の出口端部2bから遠くに位置する端部領域3bにおいてスリット3cを有する。このスリット3cは、各単片結束具1のバンド1aを受領するように設計される。スリット3cは、意図した使用において単片結束具1がファンネルユニット3内に装填されるまたはファンネルユニット3により受領される場合に、屈曲平面Eに対して横方向に、この場合においてはxy面に対して横方向におよびしたがってz方向に配向される。したがって、スリット3cの主要延在方向は、z方向に沿って延在する。したがって、ファンネルユニット3は、単片結束具1を受領する最中に2つの配向の一方に、すなわち図示する配向と、図示する配向に対して180度回転軸を中心として回転された配向とのうちの一方にファンネル要素3aを配置するように構成される。
【0036】
また、図示する実施形態は、グリッパユニット4を有する。グリッパユニット4は、各単片結束具1を把持するように設計され、単片結束具1のバンド1aは、スリット3cにより収容される。また、グリッパユニット4は、例えばバンドリングツール10(図5)などの、各単片結束具1を装填されるべきツールへと単片結束具1を供給するように設計される。
【0037】
図4では、図3の送給デバイスが断面図で示される。したがって、図の平面内に位置する1つのみの後方開口3eが、スリット3cが正のz方向において合流することとなるファンネル要素3aの側部に見られる。さらに、2つのファンネル表面3dおよび3d´が、出口方向Aに集束するのが図示される。これらのファンネル表面3dおよび3d´の端部は、スリット3cを画定し、意図した使用において単片結束具1がファンネルユニット3内に受領される場合に、単片結束具1のバンド先端部1bまたはバンド1aをスリットまたは間隙3c内に案内する。図示する例では、ファンネル壁部3d、3d´は、機能ヘッド1cのための成形嵌め停止表面としては設計されない。結果として、ファンネル壁部3dと機能ヘッド1cとの間に無視できない空洞部が存在する。単片結束具1は、機能ヘッド1cがファンネル壁部に衝突すると、この中空空間内へと屈曲されて進入することが可能となり、したがってファンネル要素3aにおける単片結束具1の位置は、復元力により再び変化し得る。
【0038】
送給デバイス0が意図したように使用される場合に、未結束の単片結束具1は、ホースユニット2まで送給され得る。最初に、すなわち単片結束具1が構造的に所定の屈曲部2dを経由して輸送される前に、これらの単片結束具1は、ホースユニット2に対する単片結束具1のそれぞれの長手方向軸を中心とする確率分布的回転の意味において、ホース内部2aで任意の配向を有する。屈曲部2dを通過するときに、単片結束具1は、上記で説明したように各長手方向軸を中心として自動的に回転され、この場合においては厚さ方向がxy面に、したがって2つの配向のうちの一方に延在する状態で、ファンネルユニット3に到達する。
【0039】
図示する例では、機能ヘッド1cは、上方ファンネル表面3dに対してよりも、下方ファンネル表面3d´に対してより近くに位置する。この場合に、「上方」は、正のy方向を示す。しかし代替的には、スリット3cが同一の様式で配置された状態において、単片結束具1は、機能ヘッド1cが下方ファンネル表面3d´に対してよりも上方ファンネル表面3dに対してより近くに位置するように配置されることも可能である。意図した使用において、各単片結束具1は、本明細書において示す下方配向または本明細書において示さない上方配向に所定の蓋然性を有する。例えば、それぞれの蓋然性は、50%であってもよい。例えば、図4に示す単片結束具1の配向が、グリッパユニット4にとって適する配向である場合には、ファンネル要素3aは、図示する位置に留められることが賢明となり得る。他方において、機能ヘッド1cが上方ファンネル表面3dに対してより近くに位置する、2つの可能な配向のうちの他方が、グリッパユニット4にとって意図された配向である場合には、ファンネル要素3aのおよびしたがって単片結束具1の180度の回転が開始されることが可能となり、これによりこれら両方の場合において、グリッパユニット4にとって意図される配向は、単純な手段により確実に実現される。
【0040】
図5は、送給デバイスの他の例示の一実施形態の斜視図を示す。送給デバイス0は、各単片結束具1によりバンドル商品をバンドリングするための自動バンドリングツール10に対して機械的に、およびこの場合にはさらに電気的に結合され、それにより送給デバイス0によって供給された単片結束具1が、グリッパユニット4を用いてバンドリングツール10内へとそれぞれ挿入され、バンドリングツール10において使用され得る。この点に関して、図示する送給デバイス0は、別様のことが説明されない限り、図3および図4に示す送給デバイス0に相当する。
【0041】
図3および図4に示す送給デバイス0とは対照的に、本変形例は、センサユニット5を有する。本明細書においては、送給デバイス0のセンサユニット5は、各単片結束具のバンド1aがスリット3c内に受領される場合に、各単片結束具1の配向を検出するように設計される。図示する例では、これは、光バリアにより実施される。この光バリアの光線5aは、ファンネル要素3aの側方開口3eを透過し、したがって単片結束具1の配向の確認を可能にする。センサユニット5による各配向の検出または確認により、ファンネル要素3aは、センサユニット5およびファンネルユニット3に対して結合された制御ユニットによって回転軸Rを中心として回転されて、単片結束具1の長手方向Lへの単片結束具1の所望の配向を実現することが可能となる。これは、例えばラック駆動要素として設計された駆動要素3gを用いて実施されることが可能であり、この駆動要素3gは、本明細書においては歯付き駆動要素として設計される他の駆動要素3fと協働する。例えば、図4に示す単片結束具1の配向が、グリッパユニット4に適した配向にある場合に、制御ユニットは、ファンネル要素3aを別様には配向せず、ファンネル要素3aを移動せずに図示する位置に留置する。他方において、機能ヘッド1cが上方ファンネル表面3dに対してより近くに位置する、2つの可能な配向のうちの他方の配向が、グリッパユニット4にとって意図される配向である場合には、制御ユニットは、ファンネル要素3aおよびしたがって単片結束具1を180度だけ自動的に回転させることが可能であり、これにより、両方の場合において、グリッパユニット4にとって意図される配向が、単純な手段によって確実に実現される。
【符号の説明】
【0042】
0 送給デバイス
1 単片結束具
1a バンド、ケーブル様バンド、結束具
1b バンド先端部
1c 機能ヘッド
1c* プレートセクション
1c´ 第1のヘッドセクション
1c´´ 第2のヘッドセクション
1d 窓
2 ホースユニット
2a ホース内部
2b 出口端部
2c 端部領域、端部部分
2d 屈曲部
3 ファンネルユニット
3a ファンネル要素
3b 端部領域
3c スリット、間隙
3d ファンネル表面、ファンネル壁部
3d´ ファンネル表面、ファンネル壁部
3e 後方開口、側方開口
3f 駆動要素
3g 駆動要素
4 グリッパユニット
5 センサユニット
5a 光線
10 バンドリングツール
図1
図2
図3
図4
図5
【外国語明細書】