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特開2024-83322衣類に適した非線形交絡継ぎ目を有する不織布地
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083322
(43)【公開日】2024-06-20
(54)【発明の名称】衣類に適した非線形交絡継ぎ目を有する不織布地
(51)【国際特許分類】
   D04H 1/45 20060101AFI20240613BHJP
   A41D 31/00 20190101ALI20240613BHJP
   A41D 31/06 20190101ALI20240613BHJP
   A41D 13/005 20060101ALI20240613BHJP
   D04H 1/413 20120101ALI20240613BHJP
   D04H 18/00 20120101ALI20240613BHJP
   D04H 1/4374 20120101ALI20240613BHJP
【FI】
D04H1/45
A41D31/00 502E
A41D31/06
A41D13/005
D04H1/413
D04H18/00
D04H1/4374
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024001096
(22)【出願日】2024-01-09
(62)【分割の表示】P 2023573304の分割
【原出願日】2022-05-13
(31)【優先権主張番号】63/194,556
(32)【優先日】2021-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/742,961
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/742,934
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/742,906
(32)【優先日】2022-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(72)【発明者】
【氏名】バロン シー ブラント
(72)【発明者】
【氏名】ダラス ルンド
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ジェイ ストウブ
【テーマコード(参考)】
3B211
4L047
【Fターム(参考)】
3B211AA01
3B211AA05
3B211AB01
3B211AC13
4L047AA21
4L047BA06
4L047CA02
4L047CA05
4L047CB02
4L047CB06
4L047CC01
4L047CC07
4L047EA18
4L047EA22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】非線形の交絡継ぎ目を含む複合不織布地並びにこれを生産する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】複合不織布地100は、第1不織層110、第2層114、及び第1不織層と第2層との間に位置決めされる充填材料116を含む。複合不織布地が衣類として形成されるとき、非線形の交絡継ぎ目118相互間の領域は、熱を蓄えて保持するのに役立って断熱をもたらすことができ、また非線形の交絡継ぎ目は充填材料の転移(シフト)又は漂積(ドリフト)を防止するのに役立ち得る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を含む複合不織布地を製造する方法であって、
前記複合不織布地が交絡マシン上における第1位置にある間に、交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて、前記複合不織布地に第1交絡エリアを形成するステップと、
前記交絡マシンにより前記複合不織布地を材料フロー方向に前進させるステップと、
前記交絡ヘッド及び複合不織布地のうち一方又は双方を、材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動させるステップと、並びに
前記複合不織布地が前記材料フロー方向における第1位置から前進した第2位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて、前記複合不織布地に第2交絡エリアを形成するステップであり、前記第2交絡エリアは、非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第1交絡エリアから延在するものである、該第2交絡エリアを形成するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリア及び前記第2交絡エリアの各々で、繊維が前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項4】
請求項3に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間におけるオーバーラップエリアでのステッチ密度は、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間における残りの部分でのステッチ密度より高い、方法。
【請求項5】
請求項1~4のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記複合不織布地が前記第1位置にあるとき、前記交絡ヘッドは、前記複合不織布地の表面における平面に直交する方向に移動する、方法。
【請求項6】
請求項1~5のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法であって、さらに、前記第2交絡エリアを形成するステップに続いて、前記複合不織布地を前記材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド又は前記複合不織布地のうち一方又は双方を前記材料フロー方向に非平行な第2方向に移動させるステップと、及び前記複合不織布地が前記材料フロー方向に前記第2位置から前進した第3位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて前記複合不織布地に第3交絡エリアを形成するステップであり、前記第3交絡エリアは、前記非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第2交絡エリアから延長するものである、該第3交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに隣接して位置決めされる、方法。
【請求項9】
請求項6~8のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第2方向は前記第1方向とは逆の方向である、方法。
【請求項10】
複合不織布地に少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成する交絡システムであって、
第1交絡ステーションを備え、前記第1交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フロー方向に間欠的に前進させるよう適合化された表面を有する搬送システムと、第1アクチュエータと、前記第1アクチュエータに結合される第1交絡ヘッドであり、前記第1アクチュエータは、前記第1交絡ヘッドを作動させて前記搬送システムの搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されているものである、該第1交絡ヘッドと、及び前記第1交絡ヘッドに結合された第1キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動するよう適合化されている、該第1キャリッジと、を含むものである、交絡システム。
【請求項11】
請求項10に記載の交絡システムにおいて、前記第1方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、さらに、
前記材料フロー方向に対して非平行であり、前記第1方向とは逆の第2方向に移動するよう適合化されている、交絡システム。
【請求項13】
請求項10~12のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【請求項14】
請求項10~13のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘ
ッドは前記材料フロー方向における第1寸法を有する、交絡システム。
【請求項15】
請求項10~14のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記搬送システムの前進距離は前記第1交絡ヘッドの前記第1寸法未満又はそれに等しい、交絡システム。
【請求項16】
請求項10~15のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータは、前記搬送システムが静止しているとき前記搬送平面に直交する方向に移動するよう適合化されている、交絡システム。
【請求項17】
請求項10~16のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、前記第1アクチュエータによって前記第1交絡ヘッドに間接的に結合されている、交絡システム。
【請求項18】
請求項10~17のうちいずれか一項に記載の交絡システムであって、さらに、第2交絡ステーションを備え、前記第2交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フロー方向に間欠的に前進させるよう適合化された表面を有する前記搬送システムと、第2アクチュエータと、前記第2アクチュエータに結合される第2交絡ヘッドであり、前記第2アクチュエータは、前記第2交絡ヘッドを作動させて前記搬送システムの搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されているものである、該第2交絡ヘッドと、及び前記第2交絡ヘッドに結合された第2キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な前記第1方向に移動するよう適合化されている、該第2キャリッジと、を含む、交絡システム。
【請求項19】
請求項10~18のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面における第1端縁から内方に第1距離の位置に位置決めされ、前記第2交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面における第1端縁から内方に、前記第1距離とは異なる第2距離の位置に位置決めされる、交絡システム。
【請求項20】
請求項10~19のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、前記材料フロー方向に前記第1交絡ステーションに後続する箇所に位置決
めされている、交絡システム。
【請求項21】
請求項10~20のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、複数の交絡ニードルを含む、交絡システム。
【請求項22】
複合不織布地に少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成する交絡システムであって、第1交絡ステーションを備え、前記第1交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フ
ロー方向に前進させるよう適合化された表面を有する搬送システムと、第1アクチュエータであり、前記第1アクチュエータに結合された第1交絡ヘッドを作動させるよう適合化されている、該第1アクチュエータと、及び前記第1交絡ヘッドに結合された第1キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動するよう適合化されている、該第1キャリッジと、を含む、交絡システム。
【請求項23】
請求項22に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータは、前記第1交絡ヘッドを作動させて1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出させるよう適合化されている、交絡システム。
【請求項24】
請求項22に記載の交絡システムにおいて、前記交絡ヘッドは交絡ニードルを含み、また前記第1アクチュエータは、前記第交絡ヘッド及び交絡ニードルの一方又は双方前記表面の搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されている、交絡システム。
【請求項25】
請求項22~24のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、さらに、前記材料フロー方向に非平行な第2方向に移動するよう適合化されており、前記第2方向は前記第1方向とは逆方向である、交絡システム。
【請求項26】
請求項22~25のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【請求項27】
請求項22~26のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは前記材料フロー方向に第1寸法を有する、交絡システム。
【請求項28】
請求項22~27のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記搬送システムは前記複合不織布地を前記材料フロー方向に前進させるよう適合化されており、また前記搬送システムの前進距離は前記第1交絡ヘッドの前記第1寸法未満である、交絡システム。
【請求項29】
請求項22~28のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、前記第1アクチュエータによって前記第1交絡ヘッドに対して間接的に結合される、交絡システム。
【請求項30】
請求項22~29のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ステーションは、さらに、前記第1アクチュエータに結合された複数の付加的交絡ヘッドを含む、交絡システム。
【請求項31】
請求項22~30のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドは、互いに不均等に離間している、交絡システム。
【請求項32】
請求項22~31のうちいずれか一項に記載の交絡システムであって、さらに、第2交絡ステーションを備え、前記第2交絡ステーションは、
前記複合不織布地を材料フロー方向に前進させるよう適合化された表面を有する前記搬送システムと、第2アクチュエータであり、前記第2アクチュエータに結合された第2交絡ヘッドを作動させるよう適合化されている、該第2アクチュエータと、及び前記第2交絡ヘッドに結合された第2キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な前記第1方向に移動するよう適合化されている、該第2キャリッジと、を含むものである、交絡システム。
【請求項33】
請求項22~32のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面の第1端縁から内方に第1距離の位置に位置決めされ、また前記第2交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面の第1端縁から内方に前記第1距離とは異なる第2距離の位置に位置決めされる、交絡システム。
【請求項34】
請求項22~33のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、前記材料フロー方向に前記第1交絡ステーションに後続する箇所に位置決めされる、交絡システム。
【請求項35】
請求項22~34のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、さらに、前記第2アクチュエータに結合された複数の付加的交絡ヘッドを含む、交絡システム。
【請求項36】
請求項22~35のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッド相互間における間隔配列は、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッド相互間における間隔配列とは異なる、交絡システム。
【請求項37】
請求項22~36のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドの数は、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドの数とは異なる、交絡システム。
【請求項38】
請求項22~37のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ヘッドの寸法は、前記第1交絡ヘッドの寸法とは異なる、交絡システム。
【請求項39】
請求項22~38のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ヘッドによって生ずる交絡フットプリントは、前記第1交絡ヘッドによって生ずる交絡パターンとは異なる、交絡システム。
【請求項40】
不織布地を製造する方法であって、前記不織布地が交絡マシン上における第1位置にある間に、交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて、前記不織布地に第1交絡エリアを形成するステップと、前記交絡マシンにより前記不織布地を材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド及び不織布地のうち一方又は双方を、材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動させるステップと、並びに前記不織布地が前記材料フロー方向における第1位置から前進した第2位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて、前記不織布地に第2交絡エリアを形成するステップであり、前記第2交絡エリアは、非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第1交絡エリアから延長するものである、該第2交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【請求項41】
請求項40に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリア及び前
記第2交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維は、ほぼ水平方向の配向性からほぼ垂直方向の配向性となるよう移動させられる、方法。
【請求項42】
請求項40又は41に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項43】
請求項40~42のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間におけるオーバーラップエリアでのステッチ密度は、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間における残りの部分でのステッチ密度より高い、方法。
【請求項44】
請求項40~43のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記不織布地が前記第1位置にあるとき、前記交絡ヘッドは、前記不織布地の表面における平面に直交する方向に移動する、方法。
【請求項45】
請求項40~44のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法であって、さらに、前記第2交絡エリアを形成するステップに続いて、前記不織布地を前記材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド及び前記不織布地のうち一方又は双方を前記材料フロー方向に非平行な前記第1方向とは逆の第2方向に移動させるステップと、並びに前記不織布地が前記材料フロー方向に前記第2位置から前進した第3位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて前記不織布地に第3交絡エリアを形成するステップであって、前記第3交絡エリアは、前記非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第2交絡エリアから延長するものである、該第3交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【請求項46】
請求項40~45のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項47】
衣類であって、材料フロー方向を有する第1不織層と、第2層と、前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料と、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料が実質的に交絡されていない前記衣類の少なくとも1つの領域と、並びに前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備える、衣類。
【請求項48】
請求項47記載の衣類において、前記第2層は不織材料である、衣類。
【請求項49】
請求項47又は48記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、衣類。
【請求項50】
請求項47~49のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記衣類における前記少なくとも1つの領域の厚さは、約7mm~約15mmである、衣類。
【請求項51】
請求項47~50のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目の厚さは、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記衣類における前記少なくとも1つの領域の厚さの約5%~約30%である、衣類。
【請求項52】
請求項47~51のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記充填材料は、合成繊維によるシート、遊離した合成繊維、及びダウンのうち1つ又はそれ以上のものである、衣類。
【請求項53】
請求項47及び請求項49~52のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記第2層は織成材料である、衣類。
【請求項54】
請求項47~48及び請求項50~53のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップしている、衣類。
【請求項55】
請求項47~54のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、交絡継ぎ目の繰り返しがない視覚的配列を形成する複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備える、衣類。
【請求項56】
複合不織布地であって、材料フロー方向を有する第1不織層と、第2層と、前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料と、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料が実質的に交絡されていない前記複合不織布地の少なくとも1つの領域と、及び前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備える、複合不織布地。
【請求項57】
請求項56に記載の複合不織布地において、前記第2層は不織材料である、複合不織布地。
【請求項58】
請求項56~57のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、複合不織布地。
【請求項59】
請求項56~58のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記第1不織層
、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記複合不織布地における前記
少なくとも1つの領域の厚さは、約7mm~約15mmである、複合不織布地。
【請求項60】
請求項56~59のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目の厚さは、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記複合不織布地における前記少なくとも1つの領域の厚さの約5%~約30%である、複合不織布地。
【請求項61】
請求項56~60のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記充填材料は、合成繊維によるシート、遊離した合成繊維、及びダウンのうち1つ又はそれ以上のものである、複合不織布地。
【請求項62】
請求項56及び請求項58~61のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記第2層は織成材料である、複合不織布地。
【請求項63】
請求項56~57及び請求項59~62のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップしている、複合不織布地。
【請求項64】
請求項56~63のうちいずれか一項に記載の複合不織布地であって、さらに、交絡継
ぎ目の繰り返しがない視覚的配列を形成する複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備える、複合不織布地。
【請求項65】
衣類であって、材料フロー方向を有する不織布地と、及び前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含む、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備え、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維はほぼ垂直方向の配向性を有する、衣類。
【請求項66】
請求項65に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散エリアを含む、衣類。
【請求項67】
請求項65に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類。
【請求項68】
請求項65~67のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備え、前記複数の付加的非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の繰り返しのない視覚的配列を形成する、衣類。
【請求項69】
請求項65~68のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、交絡、縫い合わせ、ボンディング、及び接着剤のうち1つ又はそれ以上によって前記不織布地に固定される1つ又はそれ以上の追加層を備える、衣類。
【請求項70】
請求項65~69のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の追加層は、構造化布地、不織層、薄膜、及び充填材料のうち1つ又はそれ以上を含む、衣類。
【請求項71】
材料フロー方向を有する不織布地であって、前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を備え、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維はほぼ垂直方向の配向性を有する、不織布地。
【請求項72】
請求項71に記載の不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、不織布地。
【請求項73】
請求項71に記載の不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、不織布地。
【請求項74】
請求項71~73のうちいずれか一項に記載の不織布地であって、さらに、複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備え、前記複数の付加的非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の繰り返しのない視覚的配列を形成する、不織布地。
【請求項75】
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地を調達するステップであり、前記複合不織布地は、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層まで延びている繊維を含むものである、該複合不織布地を調達するステップと、前記複合不織布地か
ら前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第1インスタンスを取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第1インスタンスを使用するステップと、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第2インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第2インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【請求項76】
請求項75に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【請求項77】
請求項75又は76に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項78】
請求項75~77のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法であって、さらに、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第3インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである第3衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第3インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【請求項79】
請求項75~78のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、方法。
【請求項80】
請求項75~78のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、方法。
【請求項81】
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第1インスタンスから形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第2インスタンスから形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類における前記パターンピースに対する前記第1箇所とは異なる第2箇所に
位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【請求項82】
請求項81に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【請求項83】
請求項81又は82に記載の衣類アレイにおいて、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類アレイ。
【請求項84】
請求項81~83のうちいずれか一項に記載の衣類アレイであって、さらに、前記複合不織布地から取り出されたパターンピースの第3インスタンスから形成される第3衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第3衣類における、前記パターンピースに対する前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである、該第3衣類を備える、衣類アレイ。
【請求項85】
請求項81~84のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、衣類アレイ。
【請求項86】
請求項81~84項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、衣類アレイ。
【請求項87】
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地を調達するステップであり、前記複合不織布地は、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層まで延びている繊維を含むものである、該複合不織布地を調達するステップと、前記複合不織布地から第1パターンを有する第1部分を取り出すステップであり、前記第1部分は、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第1部分を取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第1部分における第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記第1部分を使用するステップと、前記複合不織布地から前記第1パターンを有する第2部分を取り出すステップであり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第2部分を取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第2部分における前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記第2部分を使用するステップと、を備える、方法。
【請求項88】
請求項87に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【請求項89】
請求項87~88のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【請求項90】
請求項87~89のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【請求項91】
請求項87~90のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項92】
請求項87~91のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【請求項93】
請求項87~92のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。
【請求項94】
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、第1パターンを有する前記複合不織布地の第1部分から形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類の第1部分における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記第1パターンを有する前記複合不織布地の第2部分から形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類の前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【請求項95】
請求項94に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【請求項96】
請求項94又は95に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【請求項97】
請求項94~96のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【請求項98】
請求項94~97のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項99】
請求項94~98項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【請求項100】
請求項94~98項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書記載の態様は、非線形交絡継ぎ目を含む複合不織布地、並びにこれを生産する方法及びシステムを企図する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
伝統的な断熱衣類は、一般的に、互いに隣接する布地(textile)材料(例えば、織成
又は編成布地)のパネルを位置決めし、随意的に布地材料パネルの所定箇所に接着剤を塗布し、布地材料を所定箇所で互いに熱圧着及び/又は縫い合わせてバッフルを分離する線形継ぎ目を形成し、またバッフルにダウン又は他タイプの断熱充填材料を充填することによって形成される。この構成方法は、衣類を形成するのに使用される多数の異なる材料に起因して費用がかかり、また時間集約的なものであり得る。さらにまた、例えば、布地材料に使用されるヤーン(糸)を紡績し、それらヤーンの使用により布地材料を織成又は編成し、接着剤を塗布し、継ぎ目を熱圧着又は縫い合わせで継ぎ目を形成し、またバッフルに充填することに関連するエネルギーコスト及びカーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)が高いものとなり、また結果として得られる衣類のリサイクル(再生利用)可能性は、多数の個別材料が存在することに起因して制限されるものとなり得る。衣類を形成するのに使用される布地材料が何らかのタイプの視覚的要素の繰り返し配列(例えば、プリントした成分の視覚的配列、継ぎ目の視覚的配列、等々)を含むとき、衣類ロットにおける各衣類に対して均一な外観を呈するようにするため、衣類ロットにおける各衣類が衣類の一貫した箇所に要素の視覚的配列を確実に含むようにするには、材料のムダを生ずる場合があり得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本明細書記載の態様の実施例を以下に添付図面につき詳細に説明する。
図1】本明細書記載の態様による非線形の交絡継ぎ目を有する、例示的複合不織布地の第1表面を図示する。
図2A図1の複合不織布地における反対側第2表面であり、本明細書記載の態様による不織布地から形成した、第1の例示的な第2表面を図示する。
図2B図1の複合不織布地における反対側第2表面であり、本明細書記載の態様による不織布地から形成した、第2の例示的な第2表面を図示する。
図3】本明細書記載の態様による、図1のライン3-3で切断した複合不織布地の断面図を図示する。
図4A】本明細書記載の態様による、第1の例示的な非線形の交絡継ぎ目の一部分の拡大図を図示する。
図4B】本明細書記載の態様による、第2の例示的な非線形の交絡継ぎ目の一部分の拡大図を図示する。
図5】本明細書記載の態様による、図1の複合不織布地を生産する例示的交絡(entanglement)システムの側面図を図示する。
図6A】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムの一部である、第1の例示的な交絡ステーションの正面図を図示する。
図6B】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムの一部である、代替例示的な交絡ステーションの正面図を図示する。
図7】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムの一部である、追加例示的な交絡ステーションの正面図を図示する。
図8】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムの一部である、追加例示的な交絡ステーションの正面図を図示する。
図9A】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムに使用するための例示的交絡ヘッドを図示する。
図9B】本明細書記載の態様による、図5の交絡システムに使用するための例示的交絡ヘッドを図示する。
図10A】本明細書記載の態様による、図6Aの交絡ステーションの使用により非線形の交絡継ぎ目を形成する例示的プロセスの概略図を図示する。
図10B】本明細書記載の態様による、図6Bの交絡ステーションの使用により非線形の交絡継ぎ目を形成する例示的プロセスの概略図を図示する。
図11】本明細書記載の態様による、共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する例示的プロセスを図示し、衣類のアレイは非線形の交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む。
図12】本明細書記載の態様による、図11の例示的プロセスを用いて形成した上半身衣類のアレイを図示する。
図13】本明細書記載の態様による、図11の例示的プロセスを用いて形成した下半身衣類のアレイを図示する。
図14】本明細書記載の態様による、互いに交差する非線形の交絡継ぎ目を有する、例示的複合不織布地の第1表面を図示する。
図15】本明細書記載の態様による、図14のライン15-15で切断した複合不織布地の断面図を図示する。
図16】本明細書記載の態様による、ゾーン分け断熱特徴を有する例示的上半身衣類であって、図14の複合不織布地を用いて形成される例示的上半身衣類を図示する。
図17】本明細書記載の態様による、不連続な非線形交絡継ぎ目を有する例示的複合不織布地を図示する。
図18】本明細書記載の態様による、非線形交絡継ぎ目を有する例示的単一レイヤ(層)不織布地を図示する。
図19】本明細書記載の態様による、図18の例示的単一レイヤ不織布地を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明の要旨は法定要件に合致するよう具体的に説明する。しかしながら、記載自体は本開示の範囲を限定することを意図しない。むしろ、本発明者らは、特許請求した又は開示した要旨は、他の既存又は将来の技術に関連して、異なるステップ又は本明細書に記載したステップに類似のステップの組合せを含むために、他のやり方で具現化することもできる。さらにまた、用語「ステップ」及び/又は「ブロック」は、本明細書において、採用される方法の異なる要素を含意し得るものであるが、これら用語は、個別ステップの順序が明示的に記述されていない限り、種々のステップ相互間で何らかの特別な順序を意味すると解すべきではない。
【0005】
伝統的断熱衣類は、一般的に、互いに隣接する布地(textile)材料(例えば、織成又
は編成布地)のパネルを位置決めし、随意的に布地材料パネルの所定箇所に接着剤を塗布し、布地材料を所定箇所で互いに熱圧着及び/又は縫い合わせてバッフルを分離する線形継ぎ目を形成し、またバッフルにダウン又は他タイプの断熱充填材料を充填することによって形成される。この構成方法は、衣類を形成するのに使用される多数の異なる材料に起因して費用がかかり、また時間集約的なものであり得る。さらにまた、例えば、布地材料に使用されるヤーン(糸)を紡績し、それらヤーンの使用により布地材料を織成又は編成し、接着剤を塗布し、継ぎ目を熱圧着又は縫い合わせで継ぎ目を形成し、またバッフルに充填することに関連するエネルギーコスト及びカーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)が高いものとなり、また結果として得られる衣類のリサイクル(再生利用)可能性は、多数の個別材料が存在することに起因して制限されるものとなり得る。衣類を形成するのに使用される布地材料が何らかのタイプの視覚的要素の繰り返し配列(例えば、プリ
ントした成分の視覚的配列、継ぎ目の視覚的配列、等々)を含むとき、衣類ロットにおける各衣類に対して均一な外観を呈するようにするため、衣類ロットにおける各衣類が衣類の一貫した箇所に要素の視覚的配列を確実に含むようにするには、材料のムダを生ずる場合があり得る。
【0006】
高いレベルで、本明細書に記載の態様は、衣類に適した非線形の交絡継ぎ目を有する複合不織布地、並びにこれを生産するための方法及びシステムを企図する。例示的態様において、複合不織布地を形成するため、交絡システムを使用することができる。この交絡システムは、例示的態様において、複合不織布地を形成するのに使用される積層構成体のレイヤを搬送システム表面に沿って材料フロー方向に前進させるよう適合化された搬送システムに沿って順次に整列させ得る1つ又はそれ以上の交絡ステーションを含むことができる。各交絡ステーションはアクチュエータを含み、このアクチュエータは、1つの例示的態様において、搬送表面の平面に直交する方向に移動するよう適合化される。各交絡ステーションは、さらに、アクチュエータに結合した1つ又はそれ以上の交絡ヘッドを含む。一態様において、この交絡ヘッドは、例示的態様において、構造配置として配列された1つ又はそれ以上のニードルを含む。一実施例において、搬送表面の平面に直交する方向にアクチュエータを移動させることによって交絡ニードルを積層構成体のレイヤに係合させる。別の実施例において、アクチュエータは静止状態のままにするが、交絡ヘッド及び/又は交絡ニードルを、搬送平面に直交する方向に上下動させ、これにより交絡ニードルが積層構成体のレイヤに係合するようにさせる。別の例示的態様において、交絡ヘッドは、水のような流体の1つ又はそれ以上の加圧ジェットを放出するよう適合化される。この実施例において、アクチュエータは、静止状態のままにし、また流体ジェットを交絡ヘッドから放出させることができる。
【0007】
例示的態様において、交絡ヘッドには、アクチュエータによって直接的又は間接的にキャリッジも結合することができ、このキャリッジは、材料フロー方向に非平行な方向に移動するよう適合化される。付加的又は代替的に、搬送システムは、材料フロー方向に非平行の方向に移動するよう適合化することができる。このようにして、例示的態様において、交絡ヘッド及び搬送システムは、材料フロー方向に非平行の方向に互いに相対移動するよう適合化することができる。
【0008】
例示的態様において、交絡ヘッドは、積層構成体を搬送システムの表面に沿って搬送するとき、積層構成体の異なる箇所に接触するようにするため、対応する交絡ステーションで異なる箇所に位置決めすることができる。例えば、第1交絡ステーションは、搬送システムの表面における側端縁から内方に第1距離に位置決めされた第1交絡ヘッドを含み、また第1交絡ステーションに後続して位置決めされた第2交絡ステーションは、搬送システムの側端縁から、第1距離とは異なる第2距離をとって内方に位置決めされた第2交絡ヘッドを含むことができる。
【0009】
例示的態様において、積層構成体は、第1不織層、第2不織層、及び第1不織層と第2不織層との間に位置決めされた充填材料を含む。積層構成体は、搬送システムの表面上で、第1不織層が上方又はアクチュエータに向かって対面し、また第1交絡ステーションの交絡ヘッド及び第2層が搬送システムの表面に向かって対面するよう位置決めされる。例示的一態様において、交絡ヘッドが交絡ニードルを含むとき、複合不織布地が第1静止フェーズにある間、アクチュエータは、交絡ヘッド及び/又は交絡ニードルを搬送表面の平面に直交する方向に移動させ、これにより交絡ニードル、及び間接的に交絡ヘッドを積層構成体に係合させ、第1交絡領域を形成する。交絡ニードルが積層構成体に係合するとき、ニードルは繊維を第1不織層から充填材料を貫通させて第2層にまで駆動する。別の例示的態様において、交絡ヘッドが1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出するとき、複合不織布地が第1静止フェーズにある間、アクチュエータは、交絡ヘッドを動作させて積層
構成体に接触する1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出させ、第1交絡領域を形成する。代案として、積層構成体は、交絡ヘッドが連続的に1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出する間に連続的に前進させることができる。これら態様において、流体ジェットが積層構成体に接触するとき、ジェットの圧力が繊維を第1不織層から充填材料を貫通させて第2層にまで駆動する。
【0010】
交絡ニードルを使用するとき、搬送システムがこのとき第1不織層、第2層及び充填材料の積層構成体を所定量だけ材料フロー方向に前進させる。例示的態様において、所定量の前進は、材料フロー方向に交絡ヘッドの寸法未満又は寸法に等しいものとすることができる。さらに、交絡ヘッド及び/又は搬送システムは、材料フロー方向に非平行な方向に所定量移動することができる。例示的態様において、所定移動量は、材料フロー方向に非平行な方向に交絡ヘッドの寸法未満又は寸法に等しいものとすることができる。積層構成体が第2静止フェーズにある間、また交絡ヘッドが交絡ニードルを含むとき、アクチュエータは、交絡ヘッド及び/又は交絡ニードルを搬送表面の平面に直交する方向に移動させ、これにより交絡ニードルを前記構造に係合して第2交絡領域を形成する。交絡ヘッドが1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出するよう適合化されているとき、アクチュエータは交絡ヘッドを動作させ、1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出させて第2交絡領域を形成する。第2交絡領域は、第1交絡領域から延長して非線形交絡継ぎ目を形成する。
【0011】
積層構成体が第1交絡ステーションで前進を継続するとき、第1交絡領域及び第2交絡領域から延長する追加の交絡領域が形成され、明らかに連続した交絡継ぎ目が材料フロー方向に形成される。交絡ヘッド及び/又は搬送システムが材料フロー方向に非平行な方向に移動することによって、連続した交絡継ぎ目は材料フロー方向に非線形になる。例示的態様において、第1交絡領域及び第2交絡領域は部分的にオーバーラップし、このオーバーラップ領域は、交絡ニードル及び/又は流体ジェットが少なくとも2回積層構成体に係合する領域である。他の例示的態様において、第1交絡領域及び第2交絡領域はオーバーラップしないが、互いに直接隣接して位置決めされ、非線形交絡継ぎ目を形成する。さらに他の態様において、第1交絡領域及び第2交絡領域は互いに離間して不連続な非線形交絡継ぎ目を形成することができる。任意な及びすべての態様において、並びに任意なそれらの変更例も本発明の範囲内にあると考えられる。
【0012】
第1不織層、第2層及び充填材料の積層構成体は、継続して追加の交絡ステーションで前進することができ、この追加の交絡ステーションでは、第1交絡ステーションが形成する交絡継ぎ目とは別個の明確に異なる追加の非線形交絡継ぎ目を形成する。別の表現をすると、追加の非線形交絡継ぎ目は材料フロー方向に非平行な方向に沿って異なる箇所に位置したものとすることができる。交絡システムにおける交絡ステーションの数に基づいて、結果として生ずる複合不織布地は、交絡継ぎ目の視覚的配列の短い繰り返しを有する、交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを有する、又は視覚的配列の繰り返しを有していないことすらある場合があり得る。
【0013】
結果として生ずる複合不織布地は、布地の材料フロー方向に延びる複数の非線形交絡継ぎ目を含む場合があり得る。上述したように、交絡継ぎ目は、繊維が第1不織層から充填材料を貫通して第2層内に延びている領域を呈する。例示的態様において、繊維は第2層を貫通し、これにより繊維が複合不織布地の第2表面から外方に突出するようになる場合があり得る。複合不織布地は、さらに、第1不織層、第2層、及び充填材料がほぼ交絡されない領域を含む。第1不織層、第2層、及び充填材料がほぼ交絡されない領域は、交絡継ぎ目よりも大きい厚さを有する。複合不織布地が衣類として形成されるとき、第1不織層、第2層、及び充填材料がほぼ交絡されない領域は、伝統的断熱衣類で見られる「バッフル」に対応し、また熱を蓄積しかつ暖かさをもたらすよう熱を保持するとともに、交絡継ぎ目は、充填材料が漂積(ドリフト)又は転移(シフト)しないようにするのに役立つ
【0014】
本明細書記載のシステム、方法、布地、及び衣類は多数の利点をもたらす。例えば、複合不織布地は、最少量の材料(例えば、接着剤無し、縫い目無し)及び設備(例えば、ホットプレス無し)を要して、また伝統的な構成で行うような、充填材料をバッフル内に投入する後処理ステップを不要にして製造するのが容易かつ迅速である。このことは、ひいては製造プロセスに関連するカーボン・フットプリント(二酸化炭素排出量)を減少する。さらに、複合不織布地は、同一又は類似の材料(例えば、同一ポリマー等級の材料)で形成することができる。1つの例示的態様において、第1不織層、第2層、及び充填材料
の各々は、再生ポリエステル繊維から形成することができる。このことは、布地全体を容易に再生利用することを可能にし、例えば、シュレッディングすることによって再生利用し、シュレッディングした材料は後で異種材料を取り除くため仕分けする必要はない。さらに、非線形継ぎ目は、例えば、再生ポリエステル繊維を用いる交絡プロセスによって形成されるため、複合不織布地は接着剤及び/又は縫い目に使用されるスレッドを含まず、このことは、再生利用前に布地のこれら部分を除去する必要性を減少する。
【0015】
例示的態様において、複合不織布地は、同一ポリマー等級の材料で形成され得ることから、また複合不織布地は、スレッド、接着剤、等々のような異種材料を含んでいないことから、結果として複合不織布地から形成された衣類は、例えば、シュレッディングによって容易に再生利用することができる。さらに、衣類からシュレッディングされた材料は、衣類の持続可能なライフサイクルを創成するため、第1不織層、第2層、及び充填材料の
うち1つ又はそれ以上として形成することができる。このことに沿って、複合不織布地からの衣類作成中生ずるスクラップ片も、シュレッディングによって容易に再生利用することができ、スクラップからシュレッディングされた材料は、その後、第1不織層、第2層
、及び充填材料のうち1つ又はそれ以上として形成することができる。
【0016】
本明細書記載の交絡システム及び製造方法を使用することの付加的利点は、交絡継ぎ目の複雑な視覚的配列を創出する能力である。本明細書で使用されるように、交絡継ぎ目の視覚的配列は、各交絡継ぎ目に関連する異なる形状、交絡継ぎ目相互間の間隔、交絡継ぎ目の数、交絡継ぎ目の幅、等々によって総合的に生みだされる。交絡継ぎ目の複雑な視覚的配列を創出するため、交絡ヘッドを交絡ステーションにおける異なる箇所に位置決めし、異なる交絡ステーションにおける交絡ヘッドの数及び/又は間隔を変動させることができ、交絡ヘッドによって生ずる交絡専有面積を変動させることができ、また交絡ヘッド及び/又は搬送システムを材料フロー方向に非平行な異なる方向への移動を変動させることができる。交絡継ぎ目の複雑な視覚的配列は、互いにクロスオーバーする、交差する、又は互いに密接して位置決めされるものも含み得る。興味深い審美性を生み出すことの他に、継ぎ目が互いにクロスオーバーする、交差する、又は互いに密接して位置決めされるエリアを創出する能力は、異なる厚さの複合不織布地を生成することを可能にする。例えば、継ぎ目が互いにクロスオーバーする又は交差するエリアは、交絡ステーションからの1つ又はそれ以上の交絡ヘッドが複合不織布地に複数回係合する場合を提示する。したがって、このようなエリアは、他の交絡継ぎ目に比べると、また第1不織層、第2層、及び充
填材料がほぼ交絡されないエリアに比べると、減少した厚さを有し得る。複合不織布地が衣類として形成されるとき、これらエリアは、人体における少ない断熱しか必要としない部分(例えば、人体のヒートマップに基づいて)に隣接して位置決めされ、これはすなわち、これらエリアは、複合不織布地における他の領域に比較して、ロフトが少なく、また断熱特性が低いからである。
【0017】
本明細書記載の交絡システム及び製造方法を使用することのさらに他の利点は、交絡継ぎ目の視覚的配列の短い繰り返しを有する、交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを有する、又は視覚的配列の繰り返しを有していない布地を生産する能力である。このことは
、搬送システムに沿って直列的に整列する交絡ステーションの数を変動させることによって達成される。本明細書記載の交絡システムを用いて、長い繰り返し、又は繰り返しなしを創出する能力は、伝統的衣類作成における潜在的欠点に対処する。要素の短く繰り返される視覚的配列のある布地を使用する伝統的衣類作成は、材料廃棄物を発生し得る。これはすなわち、要素の同一視覚的配列を衣類の同一箇所に持つ衣類を生産するよう、衣類を形成するのに使用されるパターンピースが位置決めされるからである。このことは、しばしば結果としてスクラップの量が多くなる。交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを持つ又は繰り返しを持たない複合不織布地を創成する能力によれば、共通仕上げ形態を有するが、交絡継ぎ目のユニークな視覚的配列に起因する変化に富んだ美的外見とともに、材料廃棄物が最小となる衣類アレイの生産を可能にする。衣類アレイ又はロットとして見るとき、消費者は衣類が共通の起源を及び/又は共有の製造業者持つものとして認識するが、交絡継ぎ目におけるその消費者好みの視覚的配列を持つアレイから衣類を選択できるであろう。
【0018】
本明細書記載の交絡システム及び方法に関連する他の態様は、1つ又はそれ以上の単一不織層上に非線形の交絡継ぎ目を創出する能力である。単一層上で交絡継ぎ目を創出する能力は、さらに、最少量の材料(例えば、接着剤無し、縫い目無し)及び装備(例えば、熱プレス無し)で容易かつ迅速に製造することを含む利点を有する。このことは、ひいては製造プロセスに関連するカーボン・フットプリントを減少する。さらにまた、不織布地は、同一又は類似の材料(すなわち、同一ポリマー等級の材料)で形成することができる。このことは、布地全体を容易に再生利用することを可能にし、例えば、シュレッディングすることによって再生利用し、シュレッディングした材料は後で異種材料を取り除くため仕分けする必要はない。さらに、非線形継ぎ目は、例えば、再生ポリエステル繊維を用いる交絡プロセスによって形成されるため、複合不織布地は接着剤及び/又は縫い目に使用されるスレッドを含まず、このことは、再生利用前に布地のこれら部分を除去する必要性を減少する。
【0019】
単一不織層としては、単一繊維層(例えば、軽度交絡繊維ウェブ)、互いに交絡した複数繊維層、弾性層、布地層等々のような他の材料と交絡した繊維層が挙げられる。例示的態様において、非線形交絡継ぎ目が個別の不織層で創出された後、不織層は、例えば、衣料品として形成することができる。他の例示的態様において、非線形交絡継ぎ目を有する異なる不織層は、互いに隣接して、それらの間に位置決めされる随意的な追加層(不織、編成(ニット)、織成、フィルム等々)とともに位置決めすることができ、また異なる層は、交絡、縫製、結合等々を用いて互いに固定することができる。任意な及びすべての態様、並びにそれらの変更例も本発明の範囲内であると考えられる。
【0020】
本明細書で使用される、用語「衣類(garment)」又は「衣料品(article of apparel
)」は、着用者が着用する物品を包含することを意図する。このように、それらは、上半身衣類(例えば、上着、tシャツ、プルオーバー、フード付きスウェットシャツ、ジャケット、コート等々)と、下半身衣類(例えば、ズボン、パンツ、タイツ、七分ズボン、ユニタードなど)とを含むことができる。衣料品は、帽子、手袋、袖(腕スリーブ、ふくらはぎスリーブ)、靴のアッパーのような履物物品等も含むことができる。衣料品に関連する場合、「内側対向表面(inner-facing surface)」という用語は、着用者の身体表面に対向するように構成された表面を意味し、「外側対向表面(outer-facing surface)」という用語は、着用者の身体表面から離れて外部環境に対向するように構成された表面を意味する。「最内向表面(innermost-facing surface)」という用語は、衣料品の他の層に対して着用者の身体表面に最も近い表面を意味し、「最外向表面(outermost-facing surface)」という用語は、衣料品の他の層に対して着用者の身体表面から最も遠い表面を意味する。用語「パターン(pattern)」又は「パターンピース(pattern piece)」は、例えば、伝統的なカットソー構造の使用で衣類を形成するよう布地の部分が組み合わせられ
るパターン又はパターンピースに対応する周囲形状を有する、布地部分を取り出す、抽出する、又は裁断するときに使用される。
【0021】
本明細書で使用される、用語「複合不織布地(composite nonwoven textile)」は、交絡継ぎ目を除いて層(レイヤ)が互いにほぼ未固定であるか否かに係わらず、少なくとも1つの不織層を他の層との組み合せて含むいかなる布地をも包含する。したがって、本明細書では、複合不織布地は全体が不織層から形成されることが想定される。さらに、本明細書では、不織層は、線維状材料、フィルム、織成層、編成層、編組層、等々のような他の構造と組み合わせることも想定される。本明細書では、用語「複合不織布地(composite nonwoven textile)」は、層と、継ぎ目エリアで積層構成体を形成するよう、層を結合する1つ又はそれ以上の交絡継ぎ目との積層構成体を包含することが想定される。
【0022】
用語「不織層(nonwoven layer)」は、繊維が機械的及び/又は化学的相互作用によって共に保持され、編成(ニット)、織成、編組構造、又は他の構造化構造の形態ではない層を意味する。特定の態様では、不織層は、マット状材料を形成するために機械的又は化学的に操作される繊維の集合体を含む。言い換えれば、不織層は繊維から直接作成される。本明細書記載の複合不織布地は、集密構造として形成される異なる層を含み、異なる層は、異なる若しくは類似の組成の繊維若しくはヤーン及び/又は異なる特性を有することができる。一実施例において、第1不織層及び随意的に第2層は、スパンボンド層を含むことができる。本明細書で使用されるスパンボンド層は、本明細書で使用されるように、スパンボンド層は、移動ベルト上で融解しているポリマー材料の連続フィラメントを回転させ、また例えば、カレンダ加工プロセスの使用によりポリマー材料相互を結合することによって形成される。スパンボンド不織布は、典型的には柔らかい手触りを有し、また強力かつ耐久性がある。さらに、不織布は、概してデジタル捺染(プリンティング)ヘッドによるデジタル捺染を含む捺染に適した平滑表面も有する。他の例示的態様において、第1不織層及び随意的に第2層としてはスパンレース層があり得る。本明細書で使用されるように、スパンレース層は、例えば、水流交絡によって交絡される繊維ウェブを含む。本明細書記載の態様は、充填材料がシート状材料を形成する交絡繊維ウェブを含む場合があり得ることを想定している。例示的態様において、繊維は集密構造を形成するよう結合した樹脂とすることができる。本明細書記載における他の態様は、充填材料が遊離した合成繊維/フィラメント、ダウン、又は上述したものの任意な組合せを含むことを想定している。
【0023】
複合不織布地に言及するときの用語「ほぼ/実質的に交絡されてない(substantially unentangled)」は、層が互いに交絡されておらず、これにより層は互いに独立的に移動
可能である、又は1つ又はそれ以上の層が軽度に互いに交絡されている複合不織布地の領域を指す。複合不織布地に言及するときの用語「交絡継ぎ目(entangled seam)」は、複合不織布地の層が、例えば、ニードルパンチング又は水流交絡によって互いに機械的交絡を受けている複合不織布地のエリアを指す。このように、継ぎ目エリアにおける複合不織布地の異なる層は、元々特定層に存在する繊維、並びに追加の不織層を含めて他の層に存在する繊維、又は交絡プロセスを経て層内に移動した充填材料を含む場合があり得る。交絡継ぎ目が「非線形(non-linear)」であると記載するとき、本明細書では、非線形交絡継ぎ目と複合不織布地の直線状端縁との間の距離が不織布地の材料フロー方向に沿って変動し得ることが想定される。本明細書記載の態様は、継ぎ目が直線状セグメント、湾曲セグメント、曲線状セグメント等々、単独若しくは組み合わせて非線形交絡継ぎ目を形成するものを含むことを想定している。例示的態様において、隣接する非線形交絡継ぎ目相互間の距離は、複合不織布地の材料フロー方向に沿って変動し得る。
【0024】
本明細書が想定する機械的交絡プロセスは、本明細書で交絡ニードルとして周知させる逆とげ付き又は構造化したニードル(例えば、フォーク状ニードル)を使用するニードル
交絡(一般的にニードルパンチング)、又は本明細書において水流交絡(hydroentanglement)として周知させる流体交絡があり得る。ニードルパンチングは、概して、交絡ニー
ドルを用いて繊維の或る割合を、ほぼ水平配向(xy平面に沿って延在する配向)からほぼ垂直配向(z方向配向)に再位置決めする。ニードルパンチングプロセスを全体的に説明すると、複合不織布地を形成する層を積層し、また交絡ヘッドに関連する交絡ニードルが積層構成体を通過(パス)して貫通する。したがって、交絡ヘッドが不織布地に係合すると記載するとき、交絡ヘッドに関連する交絡ニードルが不織布地に係合することを想定している。ニードルが積層構成体内に進入及び退出移動した後ニードルから繊維を剥ぎ取るストリッパープレートを使用することができる。積層構成体に対する交絡ヘッドの各交絡は、本明細書で「パス」と周知させる。交絡ヘッドに関連するパラメータは、以下にさらに説明するように、結果として生ずる複合不織布地の望ましい特性(例えば、秤量、厚さ、等々)を得るよう調整することができる。
【0025】
交絡ニードルにおける逆とげは、逆とげが第1不織層から積層構成体を抜けて移動するとき、繊維を「捕捉」する。交絡ニードルの移動は、逆とげが捕捉した繊維を、第1不織層の表面における若しくはその近傍における箇所から第2層の表面における若しくはその近傍における箇所まで効率的に移動又は押しやり、またさらに、他の繊維との物理的相互作用を生起させ、例えば、摩擦により移動した繊維を所定位置に「ロック」する。さらに、本明細書では、交絡ニードルが第2層から第1不織層に向かう方向に積層構成体を経て通過することも想定している。交絡ニードルを使用することに代わる、ニードルパンチングに類似の水流交絡作業では、加圧流体(例えば、水)ジェットが繊維を異なる層で移動させる。流体ジェットの圧力、流体ジェットの数、搬送速度、等々のような水流交絡プロセスに関連するパラメータは、所望の交絡度合いを達成するよう調整することができる。
【0026】
本明細書における用語「交絡ヘッド(entanglement head)」は、規定された配列状態
にある1つ又はそれ以上の交絡ニードル及び/又は規定された配列状態にある1つ又はそれ以上の加圧流体ジェットを放出する1つ又はそれ以上のオリフィスを含む構体を説明するのに使用される。交絡ニードル及び/又は流体ジェットが交絡ヘッドを介して複合不織布地に係合するとき、交絡フットプリントを形成することができる。本明細書において使用されるように、用語「交絡フットプリント(entanglement footprint)」は、交絡ヘッドによって複合不織布地上に生ずる交絡ポイントの構造化された配列である。例えば、交絡ヘッドにおける交絡ニードル及び/又はオリフィスの規定された配列に基づいて、交絡フットプリントは、円形形状、方形形状、長方形形状、三角形形状、等々を有することができる。
【0027】
本明細書で使用されるような用語「材料フロー方向(material flow direction)」は
、材料が搬送システムに沿って前進する方向を意味する。材料フロー方向は、マシン方向としても知られる。したがって、複合不織布地が材料フロー方向に延在する非線形交絡継ぎ目を含むことを記載するとき、非線形交絡継ぎ目は、交絡システムの搬送システムに沿って複合不織布地の前進方向に延在する。上述したように、交絡ヘッド、又は水流交絡を使用するときの流体ジェットは、搬送システムの搬送平面に直交する方向に移動することができる。このことを異なる言い方で説明すると、搬送平面がx、y平面に沿って延在し、かつ材料フロー方向が正のx-方向に延在するとき、交絡ヘッド又は流体ジェットは、
正又は負のz-方向に移動することができる。キャリッジ又は搬送システムが材料フロー
方向に非平行な方向に移動することを説明するとき、本明細書では、キャリッジ及び/又は搬送システムが概して、正又は負のy方向に移動することを想定している。
【0028】
本明細書で想定される不織層及び他の層を形成するのに使用される繊維は、一般にポリエステルとして知られているポリエチレンテレフタレート(PET)を含む、多くの異なる材料(例えば、綿、ナイロン、等々)で形成され得る。PET繊維は、バージンPET
繊維(リサイクル(再生利用)されていない繊維)とリサイクルPET繊維とを含むことができる。リサイクルPET繊維は、細断物由来の細断PET繊維と、再押し出しPET繊維(リサイクルPETチップを用いた再押し出し繊維)とを含む。
【0029】
複合不織布地に対して種々の測定が行われる。結果として生ずる複合不織布の厚さは、精密厚さゲージを用いて測定することができる。厚さを測定するためには、例えば、布地を平坦台座(アンビル)上に配置し、標準的な固定荷重で押えフットを上面から織物に押えることができる。精密厚さゲージのダイヤルインジケータは厚さをmm単位で示す。坪量は、ISO 3801試験標準を使用して測定され、またグラム/平方メートル(gsm)単位を有する。概して断熱特徴に相当する熱抵抗は、ISO11092試験標準を用いて測定され、またRCT(M*K/W)の単位を有する。他に明記されない限り、本明細書で行われるすべての測定は、不織布地が休止(未伸張)状態で、標準的な周囲温度および圧力(25℃または298.15K、及び0.1MPa(1バール))で測定される。
【0030】
図1は、複合不織布地100の第1表面101を示し、この第1表面101は第1不織層110で形成される。例示的態様において、第1不織層110は、スパンボンド又はスパンレース材料を含むことができるが、他の不織布構造も本明細書では想定している。スパンボンド又はスパンレース材料は、概して、手触りが柔らかく、また材料を衣類として組み込むのに適した耐久性のあるものにする。第1不織層110は、参照符号112で示すように、交絡された繊維から形成される。複合不織布地100を衣類として組み込むとき、第1表面101は衣類の内向き表面又は最内側内向き表面として位置決めすることができる。代案として、第1表面101は、衣類の外向き表面又は最外側外向き表面として位置決めすることができる。
【0031】
複合不織布地100は、さらに、図2A及び2Bにつき詳細に説明する第2層114も含む。充填材料116が第1不織層110と第2層114との間に位置決めされる。充填材料116は、随意的により集密した構造を維持するよう結合された樹脂とすることができる交絡繊維を有する繊維シート、軽度に交絡した繊維ウェブ、梳毛加工ウェブ、遊離した合成繊維、ダウン、等々を含むことができる。
【0032】
図1に示すように、複合不織布地100は、複合不織布地100の材料フロー方向105に延在する複数の非線形交絡継ぎ目118を含むことができる。交絡継ぎ目118は、異なる層からの繊維が互いに交絡されるエリアを呈する。1つの例示的態様において、交絡継ぎ目118は、繊維が第1不織層110から充填材料116を貫通して第2層114内まで延びているエリアを呈する。交絡継ぎ目118相互間に位置付けられる複合不織布地100の領域122は、第1不織層110、第2層及び充填材料116がほぼ交絡されておらず、異なる層が領域122で互いに固定若しくは定着されない、又は軽度に固定若しくは定着されている領域を呈する。図示のように、領域122は、交絡継ぎ目118よりも嵩高である又はより大きい厚さを有し、また複合不織布地100を衣類として組み込むとき熱を蓄えかつ保持するのに役立ち得る。翻って、交絡継ぎ目118は、複合不織布地100を組み込む衣類を着用するとき、充填材料116の転移(シフト)又は漂積(ドリフト)を防止するのに役立ち得る。
【0033】
少なくとも交絡継ぎ目118aに関して、複合不織布地100における交絡継ぎ目118aと線形の第1端縁120との間の距離は、複合不織布地100の材料フロー方向105に沿って変動する。例えば、交絡継ぎ目118aと第1端縁120との間の第1距離124は、交絡継ぎ目118aと第1端縁120との間の第2距離126よりも少ない場合があり得る。このことは、図1に示す他の交絡継ぎ目118についても当てはまる。図示のように、交絡継ぎ目118は、互いにから延在する線形セグメント、湾曲部、及びこれらの組合せを含む場合があり得る。個別の交絡継ぎ目118の形状、交絡継ぎ目118の
数、隣接交絡継ぎ目118相互間の間隔、及び交絡継ぎ目118全体の視覚的配列における描写を図示し、また本明細書では、交絡継ぎ目118が、他の非線形形状、異なる数の交絡継ぎ目118、異なる間隔、及び交絡継ぎ目118全体の異なる視覚的配列を含み得ることを想定している。
【0034】
図2Aは、複合不織布地100の反対側の第2表面201を図示し、この第2表面201は第2層114によって形成される。図2Aに示すような1つの例示的態様において、第2層114は、例として示した縦糸及び横糸を織り合わせた織成層210を含む場合があり得る。この実施例において、複合不織布地100が衣類として組み入れられるとき、第2層114は、衣類の外向き表面又は最外側外向き表面として位置決めすることができる。織成材料は、概して、摩耗に対して高い抵抗性を有し、また衣類の外向き表面を形成するのに適したものにする密な織成構造に起因して効果的な風防バリアとして作用することができる。例示的態様において、織成材料は、耐水性撥水剤で処理して複合不織布地100に防水特性を付与することができる。非線形交絡継ぎ目118は、布地100の第2表面201に存在するよう、複合不織布地100全体にわたり延在するものを示している。
【0035】
図2Bは、第2層114がスパンボンド又はスパンレース材料のような不織材料から形成される第2実施例を図示する。第2層114を形成する交絡繊維は参照符号212によって示す。非線形交絡継ぎ目118は複合不織布地100全体にわたり延在し、図2Bでは布地100の第2表面201に存在する。
【0036】
図3は、図1の切断ライン3-3でとった複合不織布地100の断面を示す。第1不織層110、第2層114、及び充填材料116が示されており、充填材料116は第1不織
層110と第2層114との間に位置決めされる。領域122において、第1不織層11
0、第2層114、及び充填材料116はほぼ交絡されておらず、第1不織層110、第
2層114、及び充填材料116は、全体として個別かつ明確に異なる層として留まり、第1表面101から第2表面201まで測って組合せの厚さ310を有する。
【0037】
第1不織層110からの繊維112が交絡継ぎ目118で充填材料116及び第2層114に貫通している状態で示され、この交絡継ぎ目118が継ぎ目エリアで異なる層を互いに固定する。1つの例示的態様において、繊維112は第2層114に貫通することができ、これにより図3に示すように、複合不織布地100の第2表面201からはみ出る。この実施例において、繊維112は、第2表面201が交絡継ぎ目118で毛羽立ち表面を呈するよう未処理のままに放置しておくことができる。別の実施例において、繊維112は除去、圧縮、又は融解することができる。例えば、カレンダ加工プロセスを使用して、第2表面201から突出しないよう繊維112を圧縮することができる。別の実施例において、充填材料116は低融解繊維を含むことができ、第2表面201から突出するいかなる低融解繊維をも、熱を加えることによって除去することができる。付加的に、所望であれば毛剃りプロセスの使用により繊維112を除去することができる。別の例示的態様において、繊維112は、第2層114内にまで延びているが第2層114に貫通せず、複合不織布地100の第2表面201にはほぼ存在しないようにし得る。
【0038】
交絡継ぎ目は、領域122における厚さ310よりも小さい厚さ312を有する。1つの例示的態様において、厚さ310は、約7mm~約15mm、約8mm~約13mm、約9mm~約11mm、又は約10mmとすることができる。本明細書で使用するように、用語「約(about)」は、示した値の±10%以内を意味する。例示的態様において、
厚さ312は、約5mm~約0.2mm、約4mm~約1mm、約3mm~約1.5mm、又は約2mmとすることができる。このように例示的態様において、交絡継ぎ目118の厚さ312は、領域122の厚さ310の約5%~30%とすることができる。
【0039】
図4Aは、複合不織布地100の第1表面101側から見た複合不織布地100における1つの交絡継ぎ目118の拡大図を図示する。複合不織布地100の第2表面201側から見た交絡継ぎ目118の図も同様であろう。図4Aは、交絡継ぎ目118が形成され得る第1の例示的やり方を図示する。例示的態様において、交絡継ぎ目118は、オーバーラップエリア412で部分的にオーバーラップする離散交絡エリア410から形成することができる。離散交絡エリア410の各々は、交絡フットプリントを有する。例えば、離散交絡エリア410の交絡フットプリントは、円形形態を有するものとして示されるが、これは説明上のものであり、交絡エリア410を形成するのに使用される交絡ヘッドにおける交絡ニードル及び/又はオリフィスの構造化した配列に基づくものである。図示のように、交絡エリア410は、互いに非線形状に延在して外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成する。
【0040】
交絡エリア410内における個別のドットは、交絡ニードル又は流体ジェットのいずれかが繊維を交絡するよう複合不織布地100に係合する交絡ポイントを表現する。1cmあたりの交絡ポイント414の数はステッチ密度として本明細書で周知させることができる。ステッチ密度は、例えば、交絡ヘッドに関連する交絡ニードルの数、交絡ヘッドから放出される流体ジェットの数、交絡ニードル及び/又は流体ジェットの構造化した配列、等々に基づく。ステッチ密度が高くなればなるほど、少ないステッチ密度に比べて交絡継ぎ目118の厚さが減少する結果となり得るもので、これはすなわち、より高いステッチ密度は、概して、高い繊維交絡度合いを意味するからである。
【0041】
オーバーラップエリア412は、交絡ヘッドが複合不織布地に1回より多く係合するエリアを表す。このように、オーバーラップエリア412内における交絡ポイント414の数及び/又は密度は、交絡エリア410での残りの部分における交絡ポイント414の数及び/又は密度より多い。言い換えると、オーバーラップエリア412のステッチ密度は、交絡エリア410の残りの部分におけるステッチ密度よりも高い。このことの結果は、オーバーラップエリア412は交絡エリア410の残りの部分と比較すると減少した厚さを有することになり得る。
【0042】
図4Bは、交絡継ぎ目118が形成され得る第2の例示的やり方を図示する。この態様において、交絡エリア410は互いに非線形状に延長して外観上連続した交絡継ぎ目を形成するが、図4Aに示すような互いの部分的なオーバーラップはしない。その代わり、交絡エリア410は、第1交絡エリア410の交絡ポイント414は、隣接する第2交絡エリア410の交絡ポイント414と共通境界を共有するよう互いに直接隣接して位置決めされ得る。非線形交絡継ぎ目118に関して、交絡継ぎ目118は、図4Aに示す形態、図4Bに示す形態、又は図4A及び図4Bに示す形態の組合せを含むことができる。本明細書では、交絡エリア410が互いに分離して、非連続的な非線形交絡継ぎ目を形成することがあり得ることも想定している。
【0043】
図5は、例示的交絡システム500の概略的側面図である。交絡システム500の異なるコンポーネントの描写は単に説明的なものであり、またコンポーネントの実際の形態又は構造を表現するものではない。交絡システム500は、例えば、第1不織層110、第
2層114、及び充填材料116の積層構成体を矢印516で示す材料フロー方向に前進させるよう適合化した表面514を有する搬送システム512を含む。図18及び19につきさらに説明するように別の態様において、搬送システム512は、第1不織層110のような単一不織層を材料フロー方向516に前進させることができる。搬送システム512としては、ローラ、ベルト、等々のような従来周知の搬送システムを挙げることができる。搬送システム512の前進は、例示的態様において、材料フロー方向516における静止フェーズ又は位置及び移動フェーズを含むことができる。静止フェーズ及び移動フ
ェーズの持続時間は、結果として生ずる複合不織布地における1つ又はそれ以上の望ましい特徴を達成するよう調整することができる。例えば、静止フェーズの持続時間は、結果として生ずる交絡継ぎ目のより多い又はより少ない交絡を達成するよう調整することができる。言い換えると、より長い静止フェーズによれば、交絡エリアにおける交絡ニードルのより多いパス、交絡エリアにおけるより高いステッチ密度、及び交絡エリアにおけるより高い交絡度合いを可能にする。移動フェーズ中の前進距離は、結果として生ずる複合不織布地における望ましい特徴を達成するよう調整することもできる。例えば、移動フェーズ中の前進距離を増加させることは、交絡エリアを互いにオーバーラップさせない、又は互いに分離させることすらあるとともに、移動フェーズ中の前進距離を減少させることは、隣接する交絡エリア相互間のオーバーラップ量を増加させることができる。移動フェーズ中の搬送速度は、生産時間を増加及び/又は減少するよう調整することができる。
【0044】
交絡システム500は、さらに、交絡ステーション518、520、及び522のような多数の交絡ステーションを含む。3つのみの交絡ステーションを示すが、図5に示したものより多い又は少ない数の交絡ステーションがあり得ることも想定している。交絡ステーション518、520、及び522は、搬送システム512に沿って材料フロー方向516に直列的に整列する。例示的態様において、交絡システム500により多くの交絡ステーションを含めることは、結果として生ずる複合不織布地が非線形交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを持つ、又は繰り返しを持たないものにする。交絡システム500により少ない交絡ステーションを含めることは、結果として生ずる複合不織布地が非線形交絡継ぎ目の視覚的配列の短い繰り返しを持つものにする。このように、交絡システム500の一部である交絡ステーションの数は、所望の繰り返し長さの非線形交絡継ぎ目の視覚的配列を達成するようカスタマイズすることができる。
【0045】
異なる交絡ステーション518、520、522に関連するコンポーネントはほぼ類似し得るものであり、またしたがって、交絡ステーション518に関連するコンポーネントを本明細書で説明するが、このコンポーネントの説明は交絡ステーション520、522にも当てはまると理解されたい。交絡ステーション518は、例えば、マウント(取付け部)526に摺動可能に結合されたキャリッジ524を含む。キャリッジ524は、材料フロー方向516に非平行な方向に移動するよう適合化される。代案として、搬送システム512が材料フロー方向516に非平行な方向に移動するよう適合化されているときには、キャリッジ524は使用されない場合があり得る。例示的態様において、キャリッジ524及び/又は搬送システム512は材料フロー方向516に直交する方向に搬送システム512の第1側端縁及び反対側の第2側端縁の双方に向かって(すなわち、正及び負のy-方向に)移動するよう適合化される。
【0046】
交絡ステーション518は、さらに、キャリッジ524に結合されたアクチュエータ528を含む。図5に示すような、1つの例示的態様において、アクチュエータ528は、矢印530で示すように、交絡システム512の表面514の搬送平面に直交する方向に移動するよう適合化される。他の例示的態様において、アクチュエータは静止状態に留まることができ、またアクチュエータが交絡ヘッド及び/又は交絡ニードルに作動させて、交絡システム512の表面514の搬送平面に直交する方向に移動させる。さらに他の例示的態様において、また図6Bにつき説明するように、アクチュエータは静止状態に留まることができ、またアクチュエータが交絡ヘッドに作動させて、流体ジェットを放出させる。交絡ヘッド532はアクチュエータ528に結合し、またアクチュエータ528によって間接的にキャリッジ524に結合することができる。図5に示す実施例において、交絡ヘッド532は、搬送システム512の表面514に向かって突出する1つ又はそれ以上の交絡ニードル534を含むことができる。1つのみの交絡ニードル534を示しているが、本明細書では、図9A及び9Bにつきさらに説明するように、多重交絡ニードルを含む場合があり得ることを想定している。
【0047】
図6Aは、交絡ステーション518の正面図を示し、マウント526、キャリッジ524、アクチュエータ528、交絡ヘッド532及び交絡ニードル534を示す。矢印610はキャリッジ524及び/又は搬送システム512の材料フロー方向516に非平行な方向への第1移動方向を示し、また矢印611はキャリッジ524及び/又は搬送システム512の材料フロー方向516に非平行な方向への反対側の第2移動方向を示す。例示的態様において、第1方向610及び第2方向611は、材料フロー方向516に直交する。
【0048】
交絡ヘッド518の正面図は、互いにほぼ均等に離間した3つの交絡ヘッド532a、532b、及び532cを示し、これら3つの交絡ヘッド532a、532b、及び532cの各々は、それぞれに対応する非線形交絡継ぎ目を形成するよう適合化される。これは単に説明的なものであり、また本明細書では3つの交絡ヘッド532a、532b、及び532cより多い、又は3つの交絡ヘッド532a、532b、及び532cより少ない場合があり得ることを想定している。同様に、交絡ヘッド532a、532b、及び532cにおける第1及び第2の交絡ヘッド相互間における間隔が、交絡ヘッド532a、
532b、及び532cにおける第2及び第3の交絡ヘッド相互間における間隔よりも大きい場合があり得る。図9A及び9Bにつき説明するように、交絡ヘッド532a、532b、及び532cは、異なる寸法、交絡ニードル及び/又はオリフィスの異なる構造化配列、等々を有することができる。
【0049】
図6Bは、交絡システム500のような交絡システムの一部であり得る代替的な交絡ステーション612の正面図を示し、この交絡システムは、複合構成体を作り出すために層をニードルパンチングする代わりに、複合構成体を作り出すために層を水流交絡するよう適合化されている。同様に、交絡ステーション612は、交絡システム500の一部である多重交絡ステーションを呈する場合があり得る。
【0050】
交絡ステーション612は、さらに、キャリッジ616が摺動可能に結合されるマウント614と、キャリッジ616に結合されるアクチュエータ618と、及びアクチュエータ618に結合された交絡ヘッド620を含む。キャリッジ616及び/又は搬送システム512は、矢印622示すように、材料フロー方向516に非平行な方向への第1移動方向及び材料フロー方向516に非平行な方向への反対側の第2移動方向623に移動す
るよう適合化される。例示的態様において、方向622及び623は、材料フロー方向516に直交する。例示的態様において、アクチュエータ618は、表面514の搬送平面に直交する方向530には移動しないようにする場合があり得る。その代わりに、例示的態様において、アクチュエータ618は、交絡ヘッド620を作動させて、搬送システム512の表面514に向かって延在する1つ又はそれ以上の流体ジェット624を放出するよう適合化される。この態様に関して、本明細書では、搬送システム512は、上述したように間欠的に前進し、搬送システム512が静止フェーズにあるとき流体ジェット624が放出される場合があり得ることを想定している。代案として、搬送システム512は連続的に前進し、また流体ジェット624が交絡ヘッド620から連続的に放出される場合があり得る。交絡ステーション518と同様に、交絡ヘッド620の数は図示のものとは異なる場合があり、交絡ヘッド620相互間の間隔は図示のものから変動する場合があり、また交絡ヘッド620は、異なる寸法、オリフィスの異なる構造化配列、等々を有する場合があり得る。
【0051】
図7は、第2交絡ステーション520を示し、この第2交絡ステーション520は、交絡ステーション518と同一のコンポーネント(例えば、マウント526、キャリッジ524,アクチュエータ528、及び交絡ヘッド532)を含む。第2交絡ステーション520に対しては2つの交絡ヘッド532d及び532eを示す。例示的態様において、交
絡ヘッド532d及び532eは、材料フロー方向516に交絡ヘッド532a、532b、及び532cに対して整列しないよう位置決めすることができる。この結果として、交絡ヘッド532d及び532eは、交絡ヘッド532a、532b、及び532cと比べると、材料フロー方向に非平行な方向に異なる箇所で複合不織布地に係合するよう適合化される。言い換えると、交絡ヘッド532d及び532eは、交絡ヘッド532a、532b、及び532cによって形成される非線形交絡継ぎ目とは明確に異なる別個の1組
の非線形交絡継ぎ目セットを形成するよう適合化される。例えば、交絡ヘッド532aは、搬送システム512の表面514の第1端縁660から材料フロー方向516に直交する方向に第1距離613だけオフセットされ、また交絡ヘッド532dは、搬送システム512の表面514の第1端縁660から材料フロー方向516に直交する方向に、第1距離613よりも大きい第2距離615だけオフセットされる場合があり得る。したがって、交絡ヘッド532d及び532e相互間における間隔配列は、交絡ヘッド532a、532b、及び532c相互間における間隔配列は異なる。図示のように、交絡ステーション520は、交絡ステーション518における交絡ヘッド532の数とは異なる数の交絡ヘッド532を含む。本明細書では、交絡ステーション520が図示のものより少ない数の交絡ヘッド、又は図示のものより多い数の交絡ヘッドを含む場合があり得ることを想定している。交絡ヘッド532e及び532dの寸法は、交絡ヘッド532a、532b、及び532cの寸法と同一又は異なるものとすることができる。さらに、交絡ヘッド532e及び532dの交絡フットプリントは、交絡ヘッド532a、532b、及び532cの交絡フットプリントと同一又は異なるものとすることができる。
【0052】
図8は、第3交絡ステーション522を示し、この第2交絡ステーション522は、交絡ステーション518及び522と同一のコンポーネントを含む。第3交絡ステーション522に対しては2つの交絡ヘッド532f及び532gを示す。例示的態様において、交絡ヘッド532f及び532gは、材料フロー方向516に交絡ヘッド532a、532b、532c、532d、及び532eに対して整列しないよう位置決めすることができる。したがって、交絡ヘッド532f及び532gは、交絡ヘッド532a、532b、532c、532d、及び532eによって形成される非線形交絡継ぎ目とは明確に異なる別個の、別の1組の非線形交絡継ぎ目セットを形成するよう適合化される。言い換え
れば、交絡ヘッド532f及び532gは、搬送システム512の表面514の第1端縁660から、交絡ヘッド532a、532b、532c、532d、及び532eに対するオフセット距離とは異なる距離だけ、オフセットされる場合があり得る。交絡ステーション522は、図示のものとは異なる数の交絡ヘッド532を含む場合があり得る。交絡ヘッド532f及び532dは、図示のものとは異なる間隔にすることもできる。交絡ヘッド532f及び532dの寸法は、交絡ヘッド532a、532b、532c、532d、及び532eの寸法と同一又は異なるものとすることができる。さらに、交絡ヘッド532f及び532gの交絡フットプリントは、交絡ヘッド532a、532b、532c、532d、及び532eの交絡フットプリントと同一又は異なるものとすることができる。
【0053】
交絡システム500は材料フロー方向516に搬送システム512に沿って逐次的に位置決めされた多重交絡ステーションを含むものとして示されているが、本明細書では、交絡システム500は交絡ステーション518のような1つの交絡ステーションを含む場合があり得ることも想定している。この態様において、結果として生ずる複合不織布地100を形成するよう、第1不織層110、第2層114、及び充填材料116の積層構成体
を交絡ステーション518に複数回通過させる場合があり得る。この態様において、交絡ヘッド532a、532b、及び532cの位置決めは、各パス相互間で、積層構成体の異なるエリアが各パス中に交絡ヘッド532a、532b、及び532cによって係合されるよう調整することができる。同様に、異なる交絡ヘッドを追加する、既に存在している交絡ヘッドを取り外す、等々の場合があり得る。キャリッジ524は、交絡ヘッド53
2a、532b、及び532cが積層構成体の異なる部分に係合するよう、各パス中に調整することもできる。
【0054】
図5に示し、また図6A~8につきさらに説明した説明的な交絡システム500は、材料フロー方向516に延在する非線形交絡継ぎ目の複雑な視覚的配列を作製することができる。交絡システム500のコンポーネント及び移動は、互いに密に接近して、又はさらに遠くに離れる非線形交絡継ぎ目を創出するよう調整することができる。さらに、システム500は、特定交絡継ぎ目の材料フロー方向に沿って1回又はそれ以上の回数互いにクロスオーバー又は交差する非線形交絡継ぎ目を創出することができる。さらに図14~16につき説明するように、このことは、結果として生ずる複合不織布地の、材料フロー方向516に対して非平行な、又は直交する第1方向610及び第2方向611に(すなわち、結果として生ずる複合不織布地の断面に沿って)異なる厚さを創出する。
【0055】
図9A及び9Bは、それぞれ2つの例示的交絡ヘッド920及び922の底部から見上げた底面図を描いている。交絡ヘッド920及び922は、交絡システム500又は交絡ステーション612に関連して説明した任意な交絡ヘッドとすることができる。交絡ヘッド920に関しては、交絡ニードル924、又は代案的には、流体ジェットを放出するよう適合化されたオリフィス924の構造化配列を含む。交絡ヘッド920は、交絡ニードル924が複合不織布地に円形交絡フットプリントを形成するよう適合化される例示的円形の形状を有する。交絡ヘッド920は、材料フロー方向の寸法910を有し、また材料フロー方向516に非平行な又は直交する第1方向610及び第2方向611の寸法912を有する。交絡ヘッド920は円形の形状を有しているため、寸法910及び912は交絡ヘッド920の直径に同等であり、また互いに等しい。
【0056】
交絡ヘッド922は、交絡ニードル926、又は代案的には、流体ジェットを放出するよう適合化されたオリフィス926の構造化配列を含む。交絡ヘッド922は、交絡ニードル926又はオリフィス926が複合不織布地に長方形交絡フットプリントを形成するよう適合化される例示的長方形の形状を有する。交絡ヘッド922は、材料フロー方向516の寸法914を有し、また材料フロー方向516に非平行な又は直交する第1方向610及び第2方向611の寸法916を有する。
【0057】
例示的態様において、交絡システム500の移動フェーズ中における材料フロー方向516への搬送システム512の前進距離は、交絡ヘッド920及び922の寸法910及び914未満又はそれらに等しいものとすることができる。このことは、交絡ヘッド920及び922によって作製される交絡エリアは、外観上連続的な非線形交絡継ぎ目を形成するよう、互いに直接隣接する及び/又はオーバーラップすることを確実にする。さらに、材料フロー方向516に対して非平行な又は直交する第1方向610及び第2方向611へのキャリッジ524及び/又は搬送システム5120の移動は、それぞれに対応する交絡ヘッド920及び922の寸法未満又はそれらに等しいものとすることができる。このことは、交絡ヘッド920及び922によって作製される交絡エリアは、外観上連続的な非線形交絡継ぎ目を形成するよう、互いに直接隣接する及び/又はオーバーラップすることを確実にする。交絡ヘッド920及び922の形状の描写は説明的なものであり、また本明細書では、交絡ヘッドは楕円形、方形、三角形、等々のような他の形状を有する場合があり得ることを想定している。
【0058】
図10A及び10Bは、それぞれ複合不織布地100のような、非線形交絡継ぎ目を有する複合不織布地を製造するプロセスを概略的に描いている。図10Aは、交絡ニードルを使用するプロセスを描いており、また交絡ステーション518、520、522の任意な交絡ステーションで実施することができる。図10Bは、水流交絡を使用するプロセスを描いており、また交絡ステーション612で実施することができる。図10A及び10
Bの双方は、x方向、y方向及びz方向を示す座標系を提示する。
【0059】
図10Aにつき説明すると、ステップ1010において、第1不織層110、第2層1
14、及び充填材料116の積層構成体を搬送システム512の表面514上に位置決めし、これにより第2層は表面514に対して位置決めされ、また第1不織層110は充填材料116によって表面514から離間する。搬送システム512及び積層構成体は第1静止フェーズ又は位置にあり、搬送システム512は材料フロー方向516(すなわち、正のx-方向)に前進していない。第1静止フェーズ中、アクチュエータ528は表面5
14の搬送平面に直交する方向530に移動し、これにより交絡ヘッド532が下降し、交絡ニードル534、及び間接的に交絡ヘッド532を第1不織層110、第2層114
、及び充填材料116の積層構成体に係合させる。代替的に、アクチュエータ528が交絡ヘッド532及び/又は交絡ニードル534を作動させて、交絡ニードル534が下方に移動して積層構成体に係合するようにする。この係合は、繊維を第1不織層から充填材料116を貫通して第2層114内に(又は貫通させる)まで駆動し、ステップ1014に示すように、第1交絡エリア1012を創出する。第1交絡エリア1012は、交絡ヘッド532における交絡ニードル534の構造化配列の形状に対応する交絡フットプリントを有することができる。
【0060】
ステップ1016において、交絡ニードル534は第1不織層110、第2層114、
及び充填材料116の積層構成体から離脱し、また搬送システム512は積層構成体を材料フロー方向516に距離1018だけ前進させる。例示的態様において、距離1018は、材料フロー方向516に交絡ヘッド532の寸法に等しい又はそれ未満となる場合があり得る。ステップ1016において、キャリッジ524は、材料フロー方向516に非平行な第1方向610に第1距離にわたり移動し、この第1距離は、交絡ヘッド532の寸法に材料フロー方向516に非平行な第1方向610に交絡ヘッド532の寸法に等しい又はそれ未満となる場合があり得る。キャリッジ524の移動は、材料フロー方向516への搬送システム512の移動と同時に生起し得る、又は搬送システム512の材料フロー方向516への移動後(すなわち、搬送システム512が第2静止フェーズにあるとき)に生起し得る。代替的又は付加的に、搬送システム512は材料フロー方向516に非平行な第1方向610に第1距離にわたり移動する場合があり得る。
【0061】
ステップ1022において、搬送システム512及び積層構成体は第2静止フェーズ又は位置にあり、これにより搬送システム512は材料フロー方向516に前進していない。第2静止フェーズ又は位置は、第1静止フェーズ又は位置から材料フロー方向516に前進している。第2静止フェーズ中、アクチュエータ528は再び表面514の搬送平面に直交する方向530に移動し、これにより交絡ヘッド532が下降し、交絡ニードル534を第1不織層110、第2層114、及び充填材料116の積層構成体に係合させる
。キャリッジ524及び/又は搬送システム512の移動に起因して、交絡ヘッド534の積層構成体に対する係合は、材料フロー方向516に非平行な第1方向610に第1交
絡エリア1012からオフセットした箇所で生起する。この第2係合は、再び繊維を第1不織層110から充填材料116を貫通して第2層114内に(又は貫通させる)まで駆動し、ステップ1024に示すように、第2交絡エリア1026を創出する。第2交絡エリア1026は、交絡ヘッド532における交絡ニードル534の構造化配列の形状に対応する交絡フットプリントを有することができる。ステップ1024で示すように、第2交絡エリア1026は第1交絡エリア1012に部分的にオーバーラップする。これは説明的なものであり、また、本明細書では、第2交絡エリア1026が第1交絡エリア1012とは部分的にオーバーラップしない場合があり得ることを想定している。
【0062】
図10Aに描いたプロセスは、材料フロー方向に互いに前進し、この前進中に交絡ニードル534が第1不織層110、第2層114、及び充填材料116の積層構成体に係合
して互いに延長する交絡エリアを形成する複数の静止フェーズを含むことができる。同様に、図10Aに描いたプロセスは、搬送システム512が積層構成体を材料フロー方向516に交絡ヘッド532の材料フロー方向516における寸法未満又はそれに等しい距離だけ前進させ、結果として交絡エリアが互いにオーバーラップする、又は直接互いに延長する複数の移動フェーズを含むことができる。さらにまた、キャリッジ524及び/又は搬送システム512は、材料フロー方向516に非平行の第1方向610及びそれとは反対側の第2方向611(すなわち、正のy-方向)に多重移動を実行することができる。
キャリッジ524及び/又は搬送システム512の第1方向610及びそれとは反対側の第2方向611への移動距離は、交絡ヘッド532の第1方向610及びそれとは反対側の第2方向611における寸法未満又はそれに等しいものとすることができ、これにより結果として生ずる交絡エリアが部分的にオーバーラップする、又はお互いから直接延長する。
【0063】
図10Bで概略的に描いたプロセスは、図10Aに描いたプロセスに示したものに類似するが、水流交絡を利用して非線形交絡継ぎ目を創出する。ステップ1050において、第1不織層110、第2層114、及び充填材料116の積層構成体を搬送システム51
2の表面514上に位置決めし、これにより第2層は表面514に対して位置決めされ、また第1不織層110は充填材料116によって表面514から離間する。1つの例示的態様において、搬送システム512及び積層構成体は第1静止フェーズ又は位置にあり、搬送システム512は材料フロー方向516に前進していない。第1静止フェーズ中、アクチュエータ618は交絡ヘッド620を作動させて、1つ又はそれ以上の加圧した流体ジェット1052を搬送システム512の表面514に向けて放出させ、ステップ1056に示すように、第1交絡エリア1054を形成する。例示的態様において、アクチュエータ618は、第1静止フェーズ中には表面514の搬送平面に直交する方向には移動しないが、本明細書では、流体ジェット1052を第1不織層110により近接して位置決めするよう表面514の搬送平面に直交する方向に移動する場合があり得ることを想定している。別の例示的態様において、搬送システム512は材料フロー方向516に連続的に前進するとともに、アクチュエータ618が連続的に交絡ヘッド620を作動させて、1つ又はそれ以上の加圧流体ジェット1052を連続的に放出させる。流体ジェット1052は繊維を第1不織層110から充填材料116を貫通して第2層114内に(又は貫通させる)まで駆動し、第1交絡エリア1054を創出する。第1交絡エリア1054は、交絡ヘッド620におけるオリフィスの構造化配列の形状に対応する交絡フットプリントを有することができる。
【0064】
ステップ1058において、搬送システム512は積層構成体を材料フロー方向516に距離1060だけ前進させる。例示的態様において、距離1060は、材料フロー方向516に交絡ヘッド620の寸法に等しい又はそれ未満となる場合があり得る。ステップ1058において、キャリッジ616は、材料フロー方向516に非平行な第1方向622に第1距離にわたり移動し、この第1距離は、交絡ヘッド620の寸法に材料フロー方向516に非平行な方向に交絡ヘッド620の寸法に等しい又はそれ未満となる場合があり得る。キャリッジ616及び/又は搬送システム512の移動は、材料フロー方向516への搬送システム512の移動と同時に生起し得る、又は搬送システム512の材料フロー方向516への移動後(すなわち、搬送システム512が、第1静止フェーズ又は位
置から材料フロー方向に前進している第2静止フェーズ又は位置にあるとき)に生起し得る。
【0065】
ステップ1022において、搬送システム512及び積層構成体は第2静止フェーズ又は位置にあり、アクチュエータ618が交絡ヘッド620を作動させて流体ジェット1052を放出させ、これにより流体ジェット1052が第1不織層110、第2層114、
及び充填材料116の積層構成体に係合する(吹き係る)。キャリッジ524の移動に起
因して、流体ジェット1052の積層構成体に対する係合は、材料フロー方向516に非平行な第1方向622に第1交絡エリア1054からオフセットした箇所で生起する。こ
の第2係合は、再び繊維を第1不織層110から充填材料116を貫通して第2層114内に(又は貫通させる)まで駆動し、ステップ1066に示すように、第2交絡エリア1068を創出し、材料フロー方向516に延在する複合不織布地100における外観上連続した非線形交絡継ぎ目1070を生ずる。ステップ1066に示すように、第2交絡エリア1068は第1交絡エリア1054に部分的にオーバーラップする。これは説明的なものであり、また、本明細書では、第2交絡エリア1026が第1交絡エリア1054とは部分的にオーバーラップしない場合があり得ることを想定している。
【0066】
図10Bに描かれたプロセスは、流体ジェット1052が第1不織層110、第2層1
14、及び充填材料116の積層構成体にかかって互いに延長する交絡エリアを形成する複数の静止フェーズを含むことができる。同様に、図10Bに描がかれたプロセスは、搬送システム512が積層構成体を材料フロー方向516に交絡ヘッド620の材料フロー方向516における寸法未満又はそれに等しい距離だけ前進させ、結果として交絡エリアが互いにオーバーラップする、又は直接互いに延長する複数の移動フェーズを実行することができる。さらにまた、キャリッジ616及び/又は搬送システム512は、材料フロー方向516に非平行の第1方向622及びそれとは反対側の第2方向623に多重移動を実行することができる。キャリッジ616及び/又は搬送システム512の第1方向610及びそれとは反対側の第2方向623への移動距離は、交絡ヘッド620の第1方向610又はそれとは反対側の第2方向623における寸法未満又はそれに等しいものとすることができ、これにより結果として生ずる交絡エリアが部分的にオーバーラップする、又はお互いから直接延長する。
【0067】
先に説明したように、交絡システム500のような本明細書に記載される交絡システムは、交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを含む、又は視覚的配列の繰り返しを含んでいないことさえある、複合不織布地100のような複合不織布地を創出することができる。結果として生ずる複合不織布地を使用して、共通仕上げ形態を有するが、結果として生ずる衣類における非線形交絡継ぎ目の異なる視覚的配列に起因して美観が変動する衣類アレイ(品群)を創出することができる。衣類アレイは、共通仕上げ形態のような共通した特徴、色、等々を共有し、これにより消費者は、共通供給元(例えば、共通製造業者)由来の衣類アレイであることを容易に認識するであろう。しかし、衣類アレイから消費者は望ましい視覚的配列の交絡継ぎ目を有する衣類を選択できるであろう。さらに、交絡継ぎ目の視覚的配列の長い繰り返しを有する、又は視覚的配列の繰り返しを有していないことすらあるため、衣類アレイを形成するときの材料廃棄を少なくすることができ、これはすなわち、各衣類が衣類における同一箇所に交絡継ぎ目の同一視覚的配列を含むことを確実にするようパターンピースを位置決めする必要がないからである。
【0068】
図11は、共通仕上げ形態を有するが、異なる視覚的配列の非線形交絡継ぎ目を有する衣類アレイを製造する方法を概略的に図示する。ステップ1110において、複合不織布地100が準備又は取得される。この実施例において、複合不織布地100は、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114を含み、これら継ぎ目は双方とも複合不織布地100の材料フロー方向516に延在する。例示的態様において、第1非線形交絡継ぎ目1112と第2非線形交絡継ぎ目1114との間における距離は、材料フロー方向516に沿って変動する。例えば、第1非線形交絡継ぎ目1112は、複合不織布地100における第1箇所1113で第1距離1111だけ第2非線形交絡継ぎ目から離間する場合があり得る。複合不織布地100における第2箇所1113では、第1非線形交絡継ぎ目1112は、第1距離1111よりも大きい第2距離1117だけ第2非線
形交絡継ぎ目1114から離間する場合があり得る。
【0069】
ステップ1110において、パターン1116の第1インスタンスが複合不織布地10
0から取り出され、切除され、及び/又は裁断され、パターン1116は、上半身衣類用の左スリーブに対応する。言い換えれば、ステップ1110において、第1部分1120は複合不織布地100から取り出され、第1部分1120はパターン1116に対応する形状を有する。パターン1116は単に説明的なものであり、本明細書では、パターン1116が上半身衣類、下半身衣類、靴のアッパー、履物物品、等々における任意な部分に対応する場合があり得ることを想定している。
【0070】
ステップ1118において、複合不織布地100から取り出された後のパターン1116を有する第1部分1120を図示する。図示のように、第1部分1120は、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114を含み、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114は、全体的に参照符号1119で示されるような第1部分1120及び/又はパターン1116上の第1箇所に位置している。ステップ1122において、第1部分1120が第1衣類1124に組み込まれる。図11に示すように、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114は、全体的に符号1126で参照されるように、第1衣類1124上における非線形交絡継ぎ目の第1視覚的配列を呈する。
【0071】
ステップ1128において、パターン1116の第2インスタンスを複合不織布地100から取り出す、切除する及び/又は裁断する。パターン1116の第2インスタンスは、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114を含む。言い換えれば、ステップ1128において、第2部分1132を複合不織布地100から取り出し、第2部分1132はパターン1116に対応する形状を有する。ステップ1130は、複合不織布地100から取り除かれた後のパターン1116を有する第2部分1132を図示する。図示のように、第1部分1132は、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114を含み、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114は、全体的に参照符号1131で示されるような第2部分及び/又はパターン1116上の第2箇所に位置している。ステップ1134において、第2部分1134が第2衣類1138に組み込まれる。図11に示すように、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114は、全体的に符号1136で参照されるように、第2衣類1138上における非線形交絡継ぎ目の第2視覚的配列を呈し、非線形交絡継ぎ目の第2視覚的配列1136は、非線形交絡継ぎ目の第1視覚的配列1126とは異なる。
【0072】
図11に描がかれたプロセスは、パターン1116における異なる箇所に位置し、第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114の異なる視覚的配列を呈する第1非線形交絡継ぎ目1112及び第2非線形交絡継ぎ目1114を有する衣類アレイ(品群)を形成するよう、複合不織布地100の材料フロー方向516に沿って任意な回数繰り返される。図11は、複合不織布地100に適用されるパターン1116のみを描いているが、本明細書では、追加のパターンピースを複合不織布地100に適用し、これにより結果として生ずる衣類が複合不織布地100に適用される追加のパターンピースから形成する場合があり得ることを想定している。この態様において、衣類の異なる領域での交絡継ぎ目の視覚的配列は、変動した全体美観を生ずるよう互いに異なるものになり得る。図11に示したのと同様のプロセスを使用して、例えば、共通仕上げ形態ではあるが非線形交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を有する下半身用衣類のアレイを形成することができる。
【0073】
例示的態様において、図11で描かれたプロセスによって生じたスクラップは細断し、その後例えば、1つ又はそれ以上の第1不織層110、第2層114、又は充填材料11
6として形成することができる。このことは、複合不織布地100を形成する材料が例示的態様において同一のポリマー等級(例えば、再利用ポリエステル)であることに起因し
て可能である。さらに、複合不織布地100がスレッド、接着剤、等々の別個の材料を使用することなく形成されているが故に、細断する前にスクラップ材料の部分を除去する必要がない。
【0074】
図12及び13は、さらに、図11に示したプロセスから生産される衣類を図示する。図12は、共通仕上げ形態を有する第1上半身用衣類1210及び第2上半身用衣類1212を含む袖なしトップス形態とした上半身用衣類のアレイ(品群)の正面図を図示する。袖なしトップス形態として示したが、本明細書では、ベスト、プルオーバー、フード付きスウェットシャツ、ジャケット、等々のような他の形態を含む場合があり得ることを想定している。第1上半身用衣類1210は、首周り開口1214、腰周り開口1216、第1袖開口1218及び第2袖開口1220を含む。同様に、第2上半身用衣類1212
は、首周り開口1222、腰周り開口1224、第1袖開口1226及び第2袖開口12
28を含む。さらに、非線形交絡継ぎ目は水平配向性で(すなわち、第1袖開口1218/1226から第2袖開口1220/1228まで延びる方向に)延在するよう示されているが、本明細書では、非線形交絡継ぎ目が垂直方向(例えば、首周り開口1214/1222から腰周り開口1216/1224に向かう方向)に延在する場合があり得ることを想定している
【0075】
図で描かれたように、第1上半身衣類1210の前パネル(身頃)1230及び第2上半身衣類1212の前パネル1232は、複合不織布地100に適用される同一のパターンピースから形成することができる。第1上半身衣類1210の前パネル1230は、第1上半身衣類1210における第1箇所1238に位置した第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236を含む。例示的態様において、第1箇所1238は、第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236の各々に関して、第1上半身衣類1210の腰周り開口1216に対する第1上半身衣類1210の正面垂直直線ラインで測って第1距離1237に対応する。第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236は、第1上半身衣類1210において、交絡継ぎ目の第1視覚的配列を呈する。
【0076】
第2上半身衣類1212の前パネル1232は、さらに、第2上半身衣類1212における第1箇所1238とは異なる第2箇所1244に位置した第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236を含む。例えば、第2箇所1244は、第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236の各々に関して、第2上半身衣類1212の腰周り開口1224に対する第2上半身衣類1212の正面垂直直線ラインで測って第2距離1245に対応する。第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236は、第2上半身衣類1212において、交絡継ぎ目の第2視覚的配列を呈する。
【0077】
図示しないが、第1上半身衣類1210及び第2上半身衣類1212と共通の仕上げ形態を有する追加の上半身衣類がアレイ(品群)に含まれる場合があり得る。アレイにおける追加の上半身衣類は、第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236の異なる視覚的配列を呈する。言い換えれば、第1非線形交絡継ぎ目1234及び第2非線形交絡継ぎ目1236は、追加の上半身衣類において、追加の上半身衣類の前パネルを形成するのに使用される上述したパターンピースに対して異なる箇所に位置したものとすることができる。
【0078】
図13は、共通仕上げ形態を有する第1下半身用衣類1310及び第2下半身用衣類1312を含む短パン形態とした下半身用衣類のアレイ(品群)の正面図を図示する。短パン形態として示したが、本明細書では、ズボン、カプリパンツ、等々のような他の形態を含む場合があり得ることを想定している。第1下半身用衣類1310は、腰周り開口13
14、第1脚周り開口1316a、及び第2脚周り開口1316bを含む。同様に、第2下半身用衣類1312は、腰周り開口1322、第1脚周り開口1324a、及び第2脚
周り開口1324bを含む。さらに、非線形交絡継ぎ目は水平配向性で延在するよう示されているが、本明細書では、非線形交絡継ぎ目が垂直方向に延在する場合があり得ることを想定している。
【0079】
図で描かれたように、第1下半身衣類1310の前パネル1330及び第2下半身衣類1312の前パネル1332は、複合不織布地100に適用される同一のパターンピースから形成することができる。第1下半身衣類1310の前パネル1330は、第1下半身衣類1310における第1箇所1338に位置した第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336を含む。例示的態様において、第1箇所1338は、第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336の各々に関して、第1下半身衣類1310の腰周り開口1314に対する第1下半身衣類1310の正面垂直直線ラインで測って第1距離1337に対応する。第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336は、第1下半身衣類1310において、交絡継ぎ目の第1視覚的配列を呈する。
【0080】
第2下半身衣類1312の前パネル1332は、さらに、第2下半身衣類1312における第1箇所1338とは異なる第2箇所1344に位置した第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336を含む。例えば、第2箇所1344は、第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336の各々に関して、第2下半身衣類1312の腰周り開口1324に対する第2下半身衣類1312の正面垂直直線ラインで測って第2距離1345に対応する。第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336は、第2下半身衣類1312において、交絡継ぎ目の第2視覚的配列を呈する。
【0081】
図示しないが、第1下半身衣類1310及び第2下半身衣類1312と共通の仕上げ形態を有する追加の上半身衣類がアレイ(品群)に含まれる場合があり得る。アレイにおける追加の下半身衣類は、第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336の異なる視覚的配列を呈する。言い換えれば、第1非線形交絡継ぎ目1334及び第2非線形交絡継ぎ目1336は、追加の下半身衣類において、追加の下半身衣類の前パネルを形成するのに使用される上述したパターンピースに対して異なる箇所に位置したものとすることができる。
【0082】
図12及び13の衣類アレイで描いている衣類は異なる視覚的配列の交絡継ぎ目を含むが、本明細書では、本明細書記載のシステム及び方法で生産される衣類アレイにおける衣類は、同一視覚的配列の交絡継ぎ目を含む場合があり得ることを想定している。例えば、交絡システム500は、交絡継ぎ目の視覚的配列の短い繰り返しを生成するよう構成することができ、これにより複合不織布地は、材料フロー方向516に沿って交絡継ぎ目の視覚的配列の多重繰り返しを含む場合があり得る。この態様において、同一視覚的配列の交絡継ぎ目を有する衣類を形成するよう、パターンピースを複合不織布地に適用することができる。
【0083】
図14は、例えば、第1不織層110、第2層114、及び充填材料116から形成さ
れる第2の例示的な複合不織布地1400を描いている。複合不織布地1400は、本明細書記載の方法及び交絡システム500を含むシステムに従って形成することができる。複合不織布地1400は、材料フロー方向516の方向に延在する非線形交絡継ぎ目1410a、1410b、1410c、及び1410dを含む。図示のように、非線形交絡継ぎ目1410a及び1410bは、交差ポイント1412で交差又はクロスオーバーし、また非線形交絡継ぎ目1410c及び1410dは、交差ポイント1414及び1416
で交差又はクロスオーバーする。交差ポイント1412、1414、及び1416は、交絡ヘッドが複合不織布地1400に少なくとも2回係合するエリアを表す。このように、交差ポイント1412、1414、及び1416は、非線形交絡継ぎ目1410a、1410b、1410c、及び1410dにおける残りの部分よりも高いステッチ密度を有する。交差ポイント1412、1414、及び1416は、非線形交絡継ぎ目1410a、1410b、1410c、及び1410dにおけるこのより高いステッチ密度は、非線形交絡継ぎ目1410a、1410b、1410c、及び1410dにおける残りの部分に比較して、また非線形交絡継ぎ目1410a、1410b、1410c、及び1410d相互間における領域1418に比較して、一層減少した厚さにさせる。
【0084】
このことは、切断ライン15-15における複合不織布地1400の断面である図15
に示される。領域1418は、第1不織層110で形成される第1表面1513から第2層114で形成される反対側の第2表面1516まで測った厚さ1514を有する。交差ポイント1412は、第1表面1513から反対側の第2表面1516まで測った厚さ1510を有し、また非線形交絡継ぎ目1410c及び1410dは、第1表面1513から反対側の第2表面1516まで測った厚さ1512を有する。例示的態様において、厚さ1514は厚さ1512より大きく、この厚さ1512は厚さ1510よりも大きい。複合不織布地1400の材料フロー方向516に非平行な方向に変動する厚さを創出する能力を使用して、複合不織布地1400を組み入れる衣類に必要とされる高断熱ゾーン及び低断熱ゾーンを画策することができる。断熱ゾーンは増大した厚さ(より嵩高)を有し、また領域1418に対応し得る。低断熱ゾーンは、交差ポイント1412、1414、及び1416のような多重交差ポイントを含むエリアに対応し得る。
【0085】
図16は、胴体部分1610を有する例示的上半身衣類1600の背面図を描いており、この胴体部分1610は、首周り開口1612及び腰周り開口1614を含む。上半身衣類1600は、さらに、随意的な第1スリーブ1616及び随意的な第2スリーブ1618を含む。長袖を有するトップスとして示されているが、本明細書では、上半身衣類1600はベスト、プルオーバー、フード付きスウェットシャツ、ジャケット、等々の形態とする場合があり得ることを想定している。
【0086】
上半身衣類は、胴体部分1610の背中央領域に位置する低断熱ゾーン1620と、低断熱ゾーン1620の両側に位置する高断熱ゾーン1622を含む。低断熱ゾーン1620及び高断熱ゾーン1622の箇所は、例えば、人体のヒートマップに基づくことができる。例として、これらヒートマップは、人体の背中央胴体は高い熱量を発生し、またひいては胴体の他のエリアよりも少ない断熱性で済ますことができることを示し得る。低断熱ゾーン1620は、材料フロー方向516に延在する複数の非線形交絡継ぎ目1624a、1624b、1624c、及び1624dを含む。図に描かれているように、非線形交絡継ぎ目1624a、1624b、1624c、及び1624dは、上半身衣類1600の首周り開口1612から腰周り開口1614まで延在して、概して互いに近接した間隔をとり、また多重交差ポイントを含む。このことは、結果として、上半身衣類1600の他の部分に比べると、低断熱ゾーン1620における全体的に増加したステッチ密度、及び全体的に減少した厚さを生ずる。これと対比して、高断熱ゾーン1622は非線形交絡継ぎ目1626a、1626b、1626c、及び1626dを含む。非線形交絡継ぎ目1626a、1626b、1626c、及び1626dは、概して、非線形交絡継ぎ目1624a、1624b、1624c、及び1624dに比べると、より離れた間隔をとり、また非線形交絡継ぎ目1626a、1626b、1626c、及び1626dは、互いに交差しない。このようにして、高断熱ゾーン1622は、低断熱ゾーン1620よりも全体的減少したステッチ密度及び全体的に増加した厚さを有する。言い換えれば、高断熱ゾーン1622は、低断熱ゾーン1620に比べると第1不織層110、第2層114、
及び充填材料116がほぼ交絡されていない領域1628a、1628b、1628c、
及び1628dが占める、より大きな表面積を含むことができる。領域1628a、1628b、1628c、及び1628dのより大きい厚さ及び嵩高は、熱を閉じ込めまた蓄熱するのに役立つ。
【0087】
図16の非線形交絡継ぎ目の視覚的配列は単に説明的なものであり、本明細書では、非線形交絡継ぎ目によって他の視覚的配列が形成される場合があり得ることを想定している。さらにまた、交絡継ぎ目は垂直方向に(例えば、首周り開口から腰周り開口まで)延在するよう示しているが、交絡継ぎ目は衣類において、水平方向に配向させることができる。加えて、上半身衣類1600は、上半身衣類における図示のものとは異なる箇所で非線形交絡継ぎ目を含むことができる。図16における上半身衣類1600の描写は、非線形交絡継ぎ目に関連するパラメータを調整して断熱特性を含む所望の特性が達成され得るコンセプトを伝えることを意味するものである。パラメータとしては、例えば、隣接非線形交絡継ぎ目相互間の間隔(例えば、より大きい間隔は、上半身衣類1600における全体的により大きい表面積を占める領域1628a、1628b、1628c、及び1628dを生ずる)非線形交絡継ぎ目相互間における交差ポイントの数(例えば、より多くの交差ポイントは、増加したステッチ密度及び減少した厚さを生ずる)、個別の非線形交絡継ぎ目の幅(例えば、より大きい幅は、小さい幅を有する非線形交絡継ぎ目に比べると減少した厚さを生ずる)、等々があり得る。
【0088】
図17は、第1不織層110、第2層114、及び充填材料116から形成された例示
的複合不織布地1700を描いている。例示的態様において、複合不織布地1700は、非線形交絡継ぎ目1710a、1710b、1710c、及び1710dを含む。非線形交絡継ぎ目1710aは、例として、複合不織布地100及び複合不織布地1400につき本明細書で説明した他の非線形交絡継ぎ目に類似する。非線形交絡継ぎ目1710b及び1710cは、非連続的な非線形交絡継ぎ目を含む。例えば、非線形交絡継ぎ目1710bは、交絡継ぎ目が形成されない非連続セグメント1712を含む。非線形交絡継ぎ目1710cは、非連続セグメント1714及び非連続セグメント1716のような多重非連続セグメントを含む。さらに、非線形交絡継ぎ目1710cは、極めて短いセグメントの形態である交絡継ぎ目部分1718を含む、又は非線形交絡継ぎ目1710cの残りの部分から非連続セグメント1720及び非連続セグメント1722の分だけ離間する交絡ポイントさえも含む。
【0089】
非連続セグメント1712、1714、1716、1720、及び1722は、本明細書記載の交絡システム500及び方法を用いて形成することができる。例えば、非連続セグメント1712に関しては、1つ又はそれ以上の静止フェーズ中に非線形交絡継ぎ目1710bを形成する交絡ヘッド532を作動させず、これにより交絡ヘッド532に関連する交絡ニードル(複数可)534及び/又はオリフィス(複数可)が複合不織布地1700に接触しないようにすることによって、形成することができる。非連続セグメント1712、1714、1716、1720、及び1722の長さは、交絡ヘッド532が作動しない静止フェーズの数を変動させることによって所望に応じて調整することができる。
【0090】
例示的態様において、交絡ヘッド532が順次作動させられるとき、また非線形交絡継ぎ目1710bにつき示すように、キャリッジ524及び/又は搬送システム512は、材料フロー方向516において、非連続セグメント1712を生ずる前に形成される直近の交絡エリア1711に整列するよう位置決めし、これにより次の交絡エリア1713が材料フロー方向516に直近交絡エリア1711に整列することになり得る。代替的に、また非線形交絡継ぎ目1710の非連続セグメント1714に関して示されるように、非連続セグメント1714が形成された後で、交絡ヘッド532が作動させられるとき、キャリッジ524及び/又は搬送システム512は、非連続セグメント1714が生ずる前
に形成される直近の交絡エリア1715から第1方向610のオフセットするよう位置決めすることができ、これにより次の交絡エリア1717は第1方向610に直近交絡エリア1715からオフセットする。本明細書では、キャリッジ524及び/又は搬送システム512は、第2方向611にオフセットするよう位置決めすることができ、これにより非連続セグメント1716に関して示されるように、後続の交絡エリアが第2方向611に先行交絡エリアからオフセットする場合があり得ることも想定している。
【0091】
交絡継ぎ目部分1718に関して、例示的態様において、この交絡継ぎ目部分1718は、非連続セグメント1720を発生させた後、かつ非連続セグメント1722を発生させる前に交絡ヘッド532を少なくとも1回作動させることによって形成することができる。交絡継ぎ目部分1718の長さは、非連続セグメント1720を発生させた後、かつ非連続セグメント1722を発生させる前に交絡ヘッド532を作動させる回数に基づいて調整することができる。例えば、交絡ヘッド532の1回又は2回の作動は交絡ポイントを生成するとともに、3回~10回の間における回数での交絡ヘッド532の作動は、短い交絡セグメントを生成することができる。
【0092】
連続的非線形交絡継ぎ目及び非連続的交絡継ぎ目のいかなる組合せをも本明細書では想定している。例示的態様において、非連続セグメントは、複合不織布地1700の嵩高及び厚さを増加させることが望ましいときに創出させることができる。例えば、複合不織布地1700が衣類に組み込まれるとき、非連続的非線形交絡継ぎ目は、より高い断熱量が望まれる衣類のエリアに位置決めすることができる。さらにまた、非連続セグメントの長さは、断熱性要求に従って調整することができる(例えば、より長い非連続セグメントはより多い嵩高かつより高い断熱性と同等であり、より短い非連続セグメントはより少ない嵩高かつより低い断熱性と同等である)。
【0093】
本明細書記載の態様は、交絡プロセスを用いて継ぎ目エリアで互いに接合又は固定される別々の層又は材料による積層構成体を有する代わりに、不織繊維を含む材料の単一層に交絡継ぎ目を使用する場合があり得ることを想定している。用語「単一層」は、本明細書記載の交絡継ぎ目創出前に互いに接合されていない個別の層とは対比的な集密構造を搬送することを意味する。例えば、図18は、交絡継ぎ目1810及び1812を有する例示的不織布地1800を描いており、また図19は不織布地1800の断面を描いている。不織布地1800としては、交絡繊維から成る単一繊維層、又は、同一の若しくは異種の特性(例えば、異なるステープル長さの繊維、異なるデニールの繊維、異なる色彩の繊維、異なる繊維タイプ、異なる繊維コーティング、等々)を有して、交絡プロセス(例えば、ニードルパンチング若しくは水流交絡)又はボンディング、接着剤、縫い合わせ、等々のような他のプロセスによって互いに接合される2つ若しくはそれ以上の層、又は、同一の若しくは異種の特性を有して、薄膜又は構造化布地(例えば、ニット、織成、若しくは編組による布地)に対して)交絡プロセス又はボンディング、接着剤、縫い合わせ、等々のような他のプロセスによって接合される1つ若しくはそれ以上の繊維層、があり得る。
【0094】
非線形交絡継ぎ目1810及び1812は上述した交絡プロセスにより形成することができ、また継ぎ目1810及び1812を使用して減少した厚さのエリアを創出する及び/又は交絡継ぎ目の視覚的配列を創出することができる。例示的態様において、不織布地1800は付加的な単一材料層と組み合わせることができる。例えば、不織布地1800は、構造化布地に隣接位置決めし、それに対して交絡又はボンディング、接着剤、縫い合わせ、等々によって接合することができる。充填材料のような1つ又はそれ以上の付加的材料は、不織布地1800と構造化布地との間に位置決めすることができる。別の実施例において、不織布地1800は、別の単一層である交絡継ぎ目を有する不織布地に隣接位置決めし、それに対して交絡又はボンディング、接着剤、縫い合わせ、等々によって接合することができる。充填材料のような1つ又はそれ以上の付加的材料は、不織布地180
0と付加的単一層である不織布地との間に位置決めすることができる。任意な及びすべての態様、並びにそれらの任意な変更例は、本発明の範囲内であることが想定される。不織布地1800は、上半身衣類、下半身衣類、履物(例えば、アッパー)物品、等々のような本明細書記載の異なる衣料品として形成することができる。同一タイプの衣料品は、本明細書に記載した交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を有することができる。
【0095】
以下の条項は本明細書で想定されるコンセプトの例示的態様を表す。以下の条項における1つの任意なものは、1つ又はそれ以上の他の条項に従属するよう多重従属様式で組み合わせることができる。さらに、従属項の任意な組合せ(先行条項に明示的に従属する条項)は、本明細書で想定される態様の範囲内であると記述されて組み合わせることができる。
【0096】
[第1項]
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を含む複合不織布地を製造する方法であって、前記複合不織布地が交絡マシン上における第1位置にある間に、交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて、前記複合不織布地に第1交絡エリアを形成するステップと、前記交絡マシンにより前記複合不織布地を材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド及び複合不織布地のうち一方又は双方を、材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動させるステップと、並びに前記複合不織布地が前記材料フロー方向における第1位置から前進した第2位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて、前記複合不織布地に第2交絡エリアを形成するステップであり、前記第2交絡エリアは、非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第1交絡エリアから延在するものである、該第2交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【0097】
[第2項]
第1項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリア及び前記第2交絡エリアの各々で、繊維が前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、方法。
【0098】
[第3項]
第1又は2項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【0099】
[第4項]
第1~3項のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間におけるオーバーラップエリアでのステッチ密度は、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間における残りの部分でのステッチ密度より高い、方法。
【0100】
[第5項]
第1~4項のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記複合不織布地が前記第1位置にあるとき、前記交絡ヘッドは、前記複合不織布地の表面における平面に直交する方向に移動する、方法。
【0101】
[第6項]
第1~5項のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法であって、さらに、前記第2交絡エリアを形成するステップに続いて、前記複合不織布地を前記材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド又は前記複合不織布地のうち一方又は双方を前記材料フロー方向に非平行な第2方向に移動させるステップと、及び前記複合不
織布地が前記材料フロー方向に前記第2位置から前進した第3位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記複合不織布地に係合させて前記複合不織布地に第3交絡エリアを形成するステップであり、前記第3交絡エリアは、前記非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第2交絡エリアから延長するものである、該第3交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【0102】
[第7項]
第6項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【0103】
[第8項]
第6項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに隣接して位置決めされる、方法。
【0104】
[第9項]
第6~8項のうちいずれか一項に記載の前記複合不織布地を製造する方法において、前記第2方向は前記第1方向とは逆の方向である、方法。
【0105】
[第10項]
衣類であって、材料フロー方向を有する第1不織層と、第2層と、前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料と、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料が実質的に交絡されていない前記衣類の少なくとも1つの領域と、並びに前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備える、衣類。
【0106】
[第11項]
第10項記載の衣類において、前記第2層は不織材料である、衣類。
【0107】
[第12項]
第10又は11項記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、衣類。
【0108】
[第13項]
第10~12項のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記衣類における前記少なくとも1つの領域の厚さは、約7mm~約15mmである、衣類。
【0109】
[第14項]
第10~13項のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目の厚さは、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記衣類における前記少なくとも1つの領域の厚さの約5%~約30%である、衣類。
【0110】
[第15項]
第10~14項のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記充填材料は、合成繊維によるシート、遊離した合成繊維、及びダウンのうち1つ又はそれ以上のものである、衣類。
【0111】
[第16項]
第10項及び第12~15項のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記第2層は織成材料である、衣類。
【0112】
[第17項]
第10~11項及び第13~15項のうちいずれか一項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップしている、衣類。
【0113】
[第18項]
第10~17項のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、交絡継ぎ目の繰り返しがない視覚的配列を形成する複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備える、衣類。
【0114】
[第19項]
複合不織布地であって、材料フロー方向を有する第1不織層と、第2層と、前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料と、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料が実質的に交絡されていない前記複合不織布地の少なくとも1つの領域と、及び前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備える、複合不織布地。
【0115】
[第20項]
第19項に記載の複合不織布地において、前記第2層は不織材料である、複合不織布地。
【0116】
[第21項]
第19又は20項に記載の複合不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、複合不織布地。
【0117】
[第22項]
第19~21項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記第1不織層、
前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記複合不織布地における前記少
なくとも1つの領域の厚さは、約7mm~約15mmである、複合不織布地。
【0118】
[第23項]
第19~22項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目の厚さは、前記第1不織層、前記第2層、及び前記充填材料がほぼ交絡されていない前記複合不織布地における前記少なくとも1つの領域の厚さの約5%~約30%である、複合不織布地。
【0119】
[第24項]
第19~23項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記充填材料は、合成繊維によるシート、遊離した合成繊維、及びダウンのうち1つ又はそれ以上のものである、複合不織布地。
【0120】
[第25項]
第19項及び第21~24項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記第2層は織成材料である、複合不織布地。
【0121】
[第26項]
第19~20項及び第22~25項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップしている、複合不織布地。
【0122】
[第27項]
第19~26項のうちいずれか一項に記載の複合不織布地であって、さらに、交絡継ぎ目の繰り返しがない視覚的配列を形成する複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備える、複合不織布地。
【0123】
[第28項]
複合不織布地に少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成する交絡システムであって、第1交絡ステーションを備え、前記第1交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フロー方向に間欠的に前進させるよう適合化された表面を有する搬送システムと、第1アクチュエータと、前記第1アクチュエータに結合される第1交絡ヘッドであり、前記第1アクチュエータは、前記第1交絡ヘッドを作動させて前記搬送システムの搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されているものである、該第1交絡ヘッドと、及び前記第1交絡ヘッドに結合された第1キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動するよう適合化されている、該第1キャリッジと、を含む、交絡システム。
【0124】
[第29項]
第28項に記載の交絡システムにおいて、前記第1方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【0125】
[第30項]
第28又は29項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、さらに、前
記材料フロー方向に対して非平行であり、前記第1方向とは逆の第2方向に移動するよう適合化されている、交絡システム。
【0126】
[第31項]
第30項に記載の交絡システムにおいて、前記第2方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【0127】
[第32項]
第28~31項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッ
ドは前記材料フロー方向における第1寸法を有する、交絡システム。
【0128】
[第33項]
第28~32項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記搬送システムの前進距離は前記第1交絡ヘッドの前記第1寸法未満又はそれに等しい、交絡システム。
【0129】
[第34項]
第28~33項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータは、前記搬送システムが静止しているとき前記搬送平面に直交する方向に移動するよう適合化されている、交絡システム。
【0130】
[第35項]
第28~34項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッ
ジは、前記第1アクチュエータによって前記第1交絡ヘッドに間接的に結合されている、交絡システム。
【0131】
[第36項]
第28~35項のうちいずれか一項に記載の交絡システムであって、さらに、第2交絡ステーションを備え、前記第2交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フロー方向に間欠的に前進させるよう適合化された表面を有する前記搬送システムと、第2アクチュエータと、前記第2アクチュエータに結合される第2交絡ヘッドであり、前記第2アクチュエータは、前記第2交絡ヘッドを作動させて前記搬送システムの搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されているものである、該第2交絡ヘッドと、及び前記第2交絡ヘッドに結合された第2キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な前記第1方向に移動するよう適合化されている、該第2キャリッジと、を含む、交絡システム。
【0132】
[第37項]
第36項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面における第1端縁から内方に第1距離の位置に位置決めされ、前記第2交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面における第1端縁から内方に、前記第1距離とは異なる第2距
離の位置に位置決めされる、交絡システム。
【0133】
[第38項]
第36又は37項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、前記材料フロー方向に前記第1交絡ステーションに後続する箇所に位置決めされている、交絡
システム。
【0134】
[第39項]
第28~38項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、複数の交絡ニードルを含む、交絡システム。
【0135】
[第40項]
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地を調達するステップであり、前記複合不織布地は、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層まで延びている繊維を含むものである、該複合不織布地を調達するステップと、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第1インスタンスを取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第1インスタンスを使用するステップと、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第2インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第2インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【0136】
[第41項]
第40項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【0137】
[第42項]
第40又は41項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【0138】
[第43項]
第40~42項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法であって、さらに、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第3インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである第3衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第3インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【0139】
[第44項]
第41~43項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、方法。
【0140】
[第45項]
第41~43項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、方法。
【0141】
[第46項]
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第1インスタンスから形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第2インスタンスから形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類における前記パターンピースに対する前記第1箇所とは異なる第2箇所に
位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【0142】
[第47項]
第46項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【0143】
[第48項]
第46又は47項に記載の衣類アレイにおいて、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類アレイ。
【0144】
[第49項]
第46~48項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイであって、さらに、前記複合不織布地から取り出されたパターンピースの第3インスタンスから形成される第3衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第3衣類における、前記パターンピースに対する前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異
なる第3箇所に位置したものである、該第3衣類を備える、衣類アレイ。
【0145】
[第50項]
第46~49項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0146】
[第51項]
第46~49項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0147】
[第52項]
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地を調達するステップであり、前記複合不織布地は、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層まで延びている繊維を含むものである、該複合不織布地を調達するステップと、前記複合不織布地から第1パターンを有する第1部分を取り出すステップであり、前記第1部分は、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第1部分を取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第1部分における第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記第1部分を使用するステップと、前記複合不織布地から前記第1パターンを有する第2部分を取り出すステップであり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第2部分を取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第2部分における前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記第2部分を使用するステップと、を備える、方法。
【0148】
[第53項]
第52項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【0149】
[第54項]
第53項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【0150】
[第55項]
第52~54項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【0151】
[第56項]
第52~55項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【0152】
[第57項]
第52~56項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【0153】
[第57項]
第52~56項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。
【0154】
[第59項]
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、第1パターンを有する前記複合不織布地の第1部分から形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類の第1部分における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記第1パターンを有する前記複合不織布地の第2部分から形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類の前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【0155】
[第60項]
第59項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【0156】
[第61項]
第60項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【0157】
[第62項]
第59~61項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【0158】
[第63項]
第59~62項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【0159】
[第64項]
第59~63項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【0160】
[第65項]
第59~63項のうちいずれか一項に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。
【0161】
[第66項]
複合不織布地に少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成する交絡システムであって、第1交絡ステーションを備え、前記第1交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フ
ロー方向に前進させるよう適合化された表面を有する搬送システムと、第1アクチュエータであり、前記第1アクチュエータに結合された第1交絡ヘッドを作動させるよう適合化されている、該第1アクチュエータと、及び前記第1交絡ヘッドに結合された第1キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動するよう適合化されている、該第1キャリッジと、を含む、交絡システム。
【0162】
[第67項]
第66項に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータは、前記第1交絡ヘッドを作動させて1つ又はそれ以上の流体ジェットを放出させるよう適合化されている、交絡システム。
【0163】
[第68項]
第66項に記載の交絡システムにおいて、前記交絡ヘッドは交絡ニードルを含み、また前記第1アクチュエータは、前記第交絡ヘッド及び交絡ニードルの一方又は双方前記表面の搬送平面に直交する方向に移動させるよう適合化されている、交絡システム。
【0164】
[第69項]
第66~68項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、さらに、前記材料フロー方向に非平行な、前記第1方向とは逆の第2方向に移動するよう適合化されている、交絡システム。
【0165】
[第70項]
第69項に記載の交絡システムにおいて、前記第2方向は前記材料フロー方向に直交する、交絡システム。
【0166】
[第71項]
第66~70項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは前記材料フロー方向に第1寸法を有する、交絡システム。
【0167】
[第72項]
第71項に記載の交絡システムにおいて、前記搬送システムは前記複合不織布地を前記材料フロー方向に前進させるよう適合化されており、また前記搬送システムの前進距離は前記第1交絡ヘッドの前記第1寸法未満である、交絡システム。
【0168】
[第73項]
第66~72項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1キャリッジは、前記第1アクチュエータによって前記第1交絡ヘッドに対して間接的に結合される、交絡システム。
【0169】
[第74項]
第66~73項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ステーションは、さらに、前記第1アクチュエータに結合された複数の付加的交絡ヘッドを含む、交絡システム。
【0170】
[第75項]
第74項に記載の交絡システムにおいて、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドは、互いに不均等に離間している、交絡システム。
【0171】
[第76項]
第66~75項のうちいずれか一項に記載の交絡システムであって、さらに、第2交絡
ステーションを備え、前記第2交絡ステーションは、前記複合不織布地を材料フロー方向に前進させるよう適合化された表面を有する前記搬送システムと、第2アクチュエータであり、前記第2アクチュエータに結合された第2交絡ヘッドを作動させるよう適合化されている、該第2アクチュエータと、及び前記第2交絡ヘッドに結合された第2キャリッジであり、前記材料フロー方向に対して非平行な前記第1方向に移動するよう適合化されている、該第2キャリッジと、を含む、交絡システム。
【0172】
[第77項]
第76項に記載の交絡システムにおいて、前記第1交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面の第1端縁から内方に第1距離の位置に位置決めされ、また前記第2交絡ヘッドは、前記搬送システムの表面の第1端縁から内方に前記第1距離とは異なる第2距離の位置に位置決めされる、交絡システム。
【0173】
[第78項]
第76又は77項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、前記材料フロー方向に前記第1交絡ステーションに後続する箇所に位置決めされる、交絡システム。
【0174】
[第79項]
第76~78項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ステーションは、さらに、前記第2アクチュエータに結合された複数の付加的交絡ヘッドを含む、交絡システム。
【0175】
[第80項]
第79項に記載の交絡システムにおいて、前記第2アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッド相互間における間隔配列は、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッド相互間における間隔配列とは異なる、交絡システム。
【0176】
[第81項]
第79~80項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドの数は、前記第1アクチュエータに結合された前記複数の付加的交絡ヘッドの数とは異なる、交絡システム。
【0177】
[第82項]
第76~81項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ヘッドの寸法は、前記第1交絡ヘッドの寸法とは異なる、交絡システム。
【0178】
[第83項]
第76~82項のうちいずれか一項に記載の交絡システムにおいて、前記第2交絡ヘッドによって生ずる交絡フットプリントは、前記第1交絡ヘッドによって生ずる交絡パターンとは異なる、交絡システム。
【0179】
[第84項]
不織布地を製造する方法であって、前記不織布地が交絡マシン上における第1位置にある間に、交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて、前記不織布地に第1交絡エリアを形成するステップと、前記交絡マシンにより前記不織布地を材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド及び不織布地のうち一方又は双方を、材料フロー方向に対して非平行な第1方向に移動させるステップと、並びに前記不織布地が前記材料フロー方向における第1位置から前進した第2位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて、前記不織布地に第2交絡エリアを形成するステップであり、前記第2交絡エリアは
、非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第1交絡エリアから延長するものである、該第2交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【0180】
[第85項]
第84項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリア及び前記第2交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維は、ほぼ水平方向の配向性からほぼ垂直方向の配向性となるよう移動させられる、方法。
【0181】
[第86項]
第84又は85項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【0182】
[第87項]
第86項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間におけるオーバーラップエリアでのステッチ密度は、前記第1交絡エリアと前記第2交絡エリアとの間における残りの部分でのステッチ密度より高い、方法。
【0183】
[第88項]
第84~87項のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記不織布地が前記第1位置にあるとき、前記交絡ヘッドは、前記不織布地の表面における平面に直交する方向に移動する、方法。
【0184】
[第89項]
第84~88項のうちいずれか一項に記載の前記不織布地を製造する方法であって、さらに、前記第2交絡エリアを形成するステップに続いて、前記不織布地を前記材料フロー方向に前進させるステップと、前記交絡ヘッド及び前記不織布地のうち一方又は双方を前記材料フロー方向に非平行な前記第1方向とは逆の第2方向に移動させるステップと、並びに前記不織布地が前記材料フロー方向に前記第2位置から前進した第3位置にある間に、前記交絡ヘッドを前記不織布地に係合させて前記不織布地に第3交絡エリアを形成するステップであって、前記第3交絡エリアは、前記非線形交絡継ぎ目を形成するよう前記第2交絡エリアから延長するものである、該第3交絡エリアを形成するステップと、を備える、方法。
【0185】
[第90項]
第89項に記載の前記不織布地を製造する方法において、前記第3交絡エリアは前記第2交絡エリアに部分的にオーバーラップする、方法。
【0186】
[第91項]
衣類であって、材料フロー方向を有する不織布地と、及び前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目であり、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含む、該少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目と、を備え、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維はほぼ垂直方向の配向性を有する、衣類。
【0187】
[第92項]
第91項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散エリアを含む、衣類。
【0188】
[第93項]
第91項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的に
オーバーラップする、衣類。
【0189】
[第94項]
第91~93項のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備え、前記複数の付加的非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の繰り返しのない視覚的配列を形成する、衣類。
【0190】
[第95項]
第91~94項のうちいずれか一項に記載の衣類であって、さらに、交絡、縫い合わせ、ボンディング、及び接着剤のうち1つ又はそれ以上によって前記不織布地に固定される1つ又はそれ以上の追加層を備える、衣類。
【0191】
[第96項]
第95項に記載の衣類において、前記1つ又はそれ以上の追加層は、構造化布地、不織層、薄膜、及び充填材料のうち1つ又はそれ以上を含む、衣類。
【0192】
[第97項]
材料フロー方向を有する不織布地であって、前記材料フロー方向に沿って延在する少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を備え、前記少なくとも1つの非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する1つ又はそれ以上の交絡エリアを含み、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアの各々で、前記不織布地を形成する繊維はほぼ垂直方向の配向性を有する、不織布地。
【0193】
[第98項]
第97項に記載の不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは離散交絡エリアを含む、不織布地。
【0194】
[第99項]
第97項に記載の不織布地において、前記1つ又はそれ以上の交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、不織布地。
【0195】
[第100項]
第97~99項のうちいずれか一項に記載の不織布地であって、さらに、複数の付加的非線形交絡継ぎ目を備え、前記複数の付加的非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の繰り返しのない視覚的配列を形成する、不織布地。
【0196】
[第101項]
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイであって、前記衣類アレイは、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含む不織布地から形成され、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、不織層からの繊維であり、ほぼ垂直方向の配向性を有する、該繊維を含むものである、前記衣類のアレイは、前記不織布地から取り出したパターンピースの第1インスタンスから形成される第1衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類における第1箇所に位置しているものである、該第1衣類と、並びに前記不織布地から取り出したパターンピースの第2インスタンスから形成される第2衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第2衣類で、前記パターンピースに対して前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置しているものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【0197】
[第102項]
第101項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【0198】
[第103項]
第101又は102項に記載の衣類アレイにおいて、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類アレイ。
【0199】
[第104項]
第101~103項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイであって、さらに、前記不織布地から取り出したパターンピースの第3インスタンスから形成した第3衣類を備え、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第3衣類における、前記パターンピースに対する前記第1箇所及び前記第2箇所の一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである、衣類アレイ。
【0200】
[第105項]
第101~104項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0201】
[第106項]
第101~104項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0202】
[第107項]
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含む不織布地であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、ほぼ垂直方向の配向性を有する繊維を含むものである、該不織布地を調達するステップと、前記不織布地から第1パターンを有する第1部分を取り出すステップであり、前記第1部分は前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第1部分を取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第1部分における第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記第1部分を使用するステップと、前記不織布地から前記第1パターンを有する第2部分を取り出すステップであり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するものである、該第2部分を取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第2部分における前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記第2部分を使用するステップと、を備える、方法。
【0203】
[第108項]
第107項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【0204】
[第109項]
第108項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【0205】
[第110項]
第107~109項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【0206】
[第111項]
第107~110項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【0207】
[第112項]
第107~111項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【0208】
[第113項]
第107~111項のうちいずれか一項に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。
【0209】
[第114項]
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイであって、前記衣類アレイは、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含む不織布地から形成され、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアでは、前記不織布地を形成する繊維がほぼ垂直方向の配向性を有するものである、前記衣類のアレイは、第1パターンを有する前記不織布地の第1部分から形成される第1衣類で
あり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類の第1部分における第1箇所に位置しているものである、該第1衣類と、並びに前記第1パターンを有する前記不織布地の第2部分から形成される第2衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第2衣類の第2部分で、前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置しているものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【0210】
[第115項]
第114項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【0211】
[第116項]
第115項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、衣類アレイ。
【0212】
[第117項]
第114~116項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、衣類アレイ。
【0213】
[第118項]
第114~117項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類アレイ。
【0214】
[第119項]
第114~118項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類のアレ
イは上半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0215】
[第120項]
第114~118項のうちいずれか一項に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、衣類アレイ。
【0216】
本開示の態様をこれまで限定的ではなく説明的な意図で説明してきた。代替的態様は本開示の範囲から逸脱しないものであることは当業者にとって明らかであろう。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく上述した改善を実践する代替的手段を開発することができる。
【0217】
若干の特徴及びサブコンビネーションは、有用であり、また他の特徴及びサブコンビネーションに言及することなく採用することができ、かつ特許請求の範囲内であることが想定される。種々の図で列挙されたすべてのステップは記載された特定順序で実施する必要はない。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【手続補正書】
【提出日】2024-02-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
共通仕上げ形態を有する衣類のアレイを製造する方法であって、第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地を調達するステップであり、前記複合不織布地は、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、外観上連続した非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層から前記充填材料を貫通して前記第2層まで延びている繊維を含むものである、該複合不織布地を調達するステップと、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第1インスタンスを取り出すステップと、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの第1箇所に位置したものである第1衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第1インスタンスを使用するステップと、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第2インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである第2衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第2インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の前記衣類アレイを製造する方法であって、さらに、前記複合不織布地から前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目を有するパターンピースの第3インスタンスを取り出すステップと、並びに前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は前記パターンピースの前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである第3衣類を形成するよう前記パターンピースの前記第3インスタンスを使用するステップと、を備える、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の前記衣類アレイを製造する方法において、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、方法。
【請求項7】
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第1インスタンスから形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記複合不織布地から取り出されるパターンピースの第2インスタンスから形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類における前記パターンピースに対する前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【請求項8】
請求項7に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【請求項9】
請求項7に記載の衣類アレイにおいて、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、衣類アレイ。
【請求項10】
請求項7に記載の衣類アレイであって、さらに、前記複合不織布地から取り出されたパターンピースの第3インスタンスから形成される第3衣類であり、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、前記第3衣類における、前記パターンピースに対する前記第1箇所及び前記第2箇所のうち一方又は双方とは異なる第3箇所に位置したものである、該第3衣類を備える、衣類アレイ。
【請求項11】
請求項7に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは上半身衣類を含む、衣類アレイ。
【請求項12】
請求項7に記載の衣類アレイにおいて、前記衣類アレイは下半身衣類を含む、衣類アレイ。
【請求項13】
第1不織層、第2層、及び前記第1不織層と前記第2層との間に位置決めされる充填材料を備える複合不織布地であり、少なくとも第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を含み、前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目の各々は、それぞれ前記第1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目を形成するよう互いに延長する交絡エリアを含み、前記交絡エリアは、前記第1不織層からの繊維であり、前記充填材料を貫通して前記第2層内にまで延びている、該繊維を含むものである、該複合不織布地から形成される共通仕上げ形態を有する衣類アレイであって、第1パターンを有する前記複合不織布地の第1部分から形成された第1衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第1衣類の第1部分における第1箇所に位置したものである、該第1衣類と、並びに前記第1パターンを有する前記複合不織布地の第2部分から形成された第2衣類であり、前記1非線形交絡継ぎ目及び第2非線形交絡継ぎ目は前記第2衣類の前記第1箇所とは異なる第2箇所に位置したものである、該第2衣類と、を備える、衣類アレイ。
【請求項14】
請求項13に記載の衣類アレイにおいて、前記第1交絡継ぎ目及び前記第2交絡継ぎ目の各々は材料フロー方向に延びている、衣類アレイ。
【請求項15】
請求項14に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は前記材料フロー方向に沿って変動し、前記第1非線形交絡継ぎ目と前記第2非線形交絡継ぎ目との間の距離は、前記材料フロー方向に非平行な方向に測ったものである、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記第1非線形交絡継ぎ目及び前記第2非線形交絡継ぎ目は、交絡継ぎ目の異なる視覚的配列を含む、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記交絡エリアは互いに部分的にオーバーラップする、方法。
【請求項18】
請求項13に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは上半身衣類を含む、方法。
【請求項19】
請求項13に記載の衣類のアレイを製造する方法において、前記衣類のアレイは下半身衣類を含む、方法。
【外国語明細書】