(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008335
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】吹付機及びその始動方法
(51)【国際特許分類】
H02P 1/32 20060101AFI20240112BHJP
【FI】
H02P1/32
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110121
(22)【出願日】2022-07-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000177483
【氏名又は名称】三和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100074251
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100066223
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 政美
(72)【発明者】
【氏名】和田 恵男
(72)【発明者】
【氏名】和田 潔
(72)【発明者】
【氏名】平田 好孝
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 満
(72)【発明者】
【氏名】高畑 修
【テーマコード(参考)】
5H001
【Fターム(参考)】
5H001AA01
5H001AA03
5H001AB04
5H001AD01
(57)【要約】
【課題】吹付機を始動する際にタンクに吹付物が入った状態で再始動する場合でも確実に再始動することができ、しかも経済的にも有効な吹付機を提供する。
【解決手段】上部シャフト12と下部シャフト22にチェーン30を連結する。モーター1の回転駆動でチェーン30を介して材料Pを混錬する吹付機を設ける。無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーター1を備える。スター結線でモーター1を始動する。5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpmになるように設定する。このときトルクが980N・m~990N・mになるように設定する。その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替える。定格回転数1300rpm~1400rpmを維持する。定格トルク2900N・m~3000N・mでチェーン30が作動するように構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部タンクと下部タンクとにそれぞれ上部羽根と下部羽根とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフトと下部シャフトとに連結したチェーンを介してモーターの回転駆動でセメント等を混錬する吹付機において、
無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーターを始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、
その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mでチェーンが作動するように構成した制御ユニットを備えたことを特徴とする吹付機。
【請求項2】
前記チェーンは、前記上部シャフトと前記モーターの駆動軸とに連結する駆動チェーンと、前記上部シャフトと前記下部シャフトとを連結した従動チェーンとを備え、前記上部シャフトと前記下部シャフトとが前記モーターで同時に回転するように構成した請求項1記載の吹付機。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記モーターの作動と、前記モーターの巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御するように構成した請求項1記載の吹付機。
【請求項4】
上部タンクと下部タンクとにそれぞれ上部羽根と下部羽根とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフトと下部シャフトとを連結したチェーンを介してモーターの回転でセメント等を混錬する吹付機の始動方法において、
無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーターを始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mで作動することを特徴とする吹付機の始動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメントや砂等を水と共に上部タンクで混錬して吹付物を製造し、これを下部タンク内で更に混錬した後、送給ホース先端から吹付ける吹付機及びその始動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の吹付機は、上部タンクと下部タンクとでセメントや砂等を水と共に混錬して使用する。これら上部タンクと下部タンクには、それぞれ混錬羽根を内蔵し、モーターの回転で混錬羽根を回転させて混錬する。
【0003】
このモーターの始動には、直入れ始動、インバータ始動、スターデルタ始動等の始動方法がある。直入れ始動は、始動時に定格電流の6倍程度の大きい電流が流れる為、ブレーカーをその電流に耐えられる大きいもの、配線を太いものにしなければならずコストがかかる不都合がある。また、インバータ始動は、始動電流をおさえることができるが、直入れ始動よりさらにコストがかかるので経済的ではない。
【0004】
吹付機で使用するモーターの出力は11kW程度のものを使用するので、スターデルタ始動が適している。このスターデルタ始動を用いた破砕機が特許文献2に記載されている。
【0005】
この破砕機は、ロータの始動時におけるロータの回転数及び電流値を監視装置でモニターし、ロータ駆動装置としてのスターデルタ始動器において、スター駆動の所定時間経過後のロータの回転数が適正値まで上昇し、かつ電流値が適正値以下になったか否かを比較演算する。そして、演算結果がOKならデルタ駆動に移行し、比較演算結果がNOの場合にはスター駆動を継続し、OKになった後デルタ駆動に移るというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3094814号公報
【特許文献2】特許第4192265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
吹付機は、上部羽根を回転せしめる上部シャフトと下部羽根を回転せしめる下部シャフトをチェーンでつないでモーターで回転させるので、出力の高いモーターが使用される。
【0008】
また、いずれかのタンクに吹付物が入った状態でモーターを停止し、その後再始動することもある。このような再始動時には、極めて高いトルクが求められるので、再始動できずに中のセメントを一回外に出してから、再始動することもある。
【0009】
スターデルタ始動の場合、スター結線からデルタ結線に切り替わる時に大きな電流が流れることがあるので切り替えのタイミングが重要になる。しかも、始動トルクが直入始動100%に対して33%から始動するため、始動途中で力不足になることがある。この状態のまま、デルタ結線に切り替えると、始動電流が減衰していないので、更に大きな電流が流れてしまい、ブレーカーがトリップして始動できなくなる場合がある。
【0010】
吹付機の場合、空のタンクを回転始動する場合と、吹付物を収納したタンクを再始動する場合の両方の条件に適した始動方法が求められる。そのため、特に始動トルクや切替えのタイミングが極めて特殊な条件になっていた。更に、材料を入れすぎてしまう事があり、その時に通常時より大きな電流が流れてしまう。また、材料がタンク内部で固まってしまい、余計な負荷がかかる事によって、大きな電流が流れる事もある。
【0011】
一方、スターデルタ始動を用いた破砕機のように、ロータの回転数及び電流値を監視装置でモニターする方法もあるが製造コストが上昇する不都合がある。
【0012】
そこで本発明は上述の課題を解消すべく創出されたもので、吹付機を始動する際にタンクに吹付物が入った状態で再始動する場合でも確実に再始動することができ、しかも経済的にも有効な吹付機及びその始動方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、上部タンク10と下部タンク20とにそれぞれ上部羽根11と下部羽根21とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフト12と下部シャフト22とに連結したチェーン30を介してモーター1の回転駆動でセメント等を混錬する吹付機において、無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーター1を備え、スター結線でモーター1を始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400
rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mでチェーン30が作動するように構成した制御ユニット2を備えた吹付機にある。
【0014】
第2の手段の前記チェーン30は、前記上部シャフト12と前記モーター1の駆動軸1Aとに連結する駆動チェーン31と、前記上部シャフト12と前記下部シャフト22とを連結した従動チェーン32とを備え、前記上部シャフト12と前記下部シャフト22とが前記モーター1で同時に回転するように構成している。
【0015】
第3の手段の前記制御ユニット2は、前記モーター1の作動と、前記モーター1の巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御するように構成したものである。
【0016】
第4の手段は、上部タンク10と下部タンク20とにそれぞれ上部羽根11と下部羽根21とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフト12と下部シャフト22とを連結したチェーン30を介してモーター1の回転でセメント等を混錬する吹付機の始動方法において、無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーター1を始動してから5秒後に、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mで作動する始動方法である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、材料の入れすぎや材料がタンク内部で固まってしまうなどの大きな電流が流れる場合のように、電流値が高くなりやすい吹付機において、始動時に電流値が低くおさえられることが特に吹付機に適した始動方法である。しかも、ブレーカー、サーマル等の部品をワンランク下の物が使用できてコストダウンになり、同様に機械に与えるダメージが少なく機械全体が長持ちするので、経済的にも有効であるといった当初の目的を達成した。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明吹付機の一実施例を示す側面図である。
【
図3】スターデルタ始動法で切り替わる際の電流とトルクを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明吹付機は、上部タンク10と下部タンク20とが上下に配置され、各タンク内で混錬される吹付物を吹付ける吹付機である(
図1参照)。上部タンク10には上部羽根11と上部シャフト12とが内蔵され、下部タンク20には下部羽根21と下部シャフト22とが内蔵されている。そして、上部シャフト12と下部シャフト22とに連結したチェーン30を介してモーター1の回転駆動でセメント等を混錬する。
【0020】
図示のチェーン30は、上部シャフト12とモーター1の駆動軸1Aとに連結する駆動チェーン31と、上部シャフト12と下部シャフト22とを連結した従動チェーン32とを有する。そして、これらの上部シャフト12と下部シャフト22は、モーター1で同時に回転するように構成している。
【0021】
このモーター1は、モーター1の作動と、モーター1の巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御する制御ユニット2が制御する。すなわち、使用するモーター1は、無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーター1を備えている。そして、スター結線でモーターを始動してから5秒後に、
定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定する。この設定により、上部タンク10と下部タンク20とが空の状態である場合は勿論、いずれかのタンクに吹付物が残った状態で再起動する場合でも十分に始動することが可能になる。
【0022】
次に、定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになったときに、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えるように設定する。スターデルタ始動の一般的な切り替え時間とされる0.25秒と比べると、吹付機の始動は極めて速いタイミングで切り替える必要があるのは、使用するモーター1の出力の大きさに対応したものである。
【0023】
そして、デルタ結線に切り替えた後は、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mで作動するように設定するものである。
【0024】
[モーター1の仕様]
電圧 200(V)
周波数 50(Hz)
定格電流 49.8(A)
無負荷回転数 1470(rpm)
出力 11(kW)
定格トルク 2960(N・m)
【0025】
モーター1をスターデルタ始動する際に、タイマーによって、スター運転時間とスター結線からデルタ結線への切替時間を設定する必要がある。実験によると、スター運転時間を5秒、スター結線からデルタ結線への切替時間を0.1秒と設定することで、吹付機の始動を再起動も含めて最もスムーズになることが分かった。
【0026】
すなわち、スター結線からデルタ結線への切替時間が0.1秒より短いと、短絡して事故が起きるおそれがある。また切替時間が0.1秒より長いと、定格速度まで上がったモーターの回転速度が下がり、直入れ始動と同じ状態になってしまうことが判明した。
【0027】
一方、スター運転時間が5秒より短いと、モーターの回転速度が定格速度まで上がらず、スターデルタ始動なのに、直入れ始動と同じ状態になってしまう。スター運転時間が5秒より長いと、吹付作業者が必要以上に待たされてしまい、作業者の負担になることが判明した。この結果、スター運転時間は5秒、スター結線からデルタ結線への切替え時間は0.1秒が最適である。
【0028】
本発明吹付機による材料混錬作業は次のとおりである(
図1参照)。
1 発電機3の始動により制御ユニット2に電流が流れる
2 制御ユニット2でモーター1を始動する
3 スター結線で5秒間モーターを始動して定格回転数1300rpm~1400rpm、トルク980N・m~990N・mにする
4 スター結線から5秒後に、0.1秒でデルタ結線に切り替わる
5 モーター1が定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら定格トルク2900N・m~3000N・mで作動すると、上部シャフト12、下部シャフト22に取り付けられている上部羽根11、下部羽根21が通常回転する(再始動時も同じ)
6 ホッパー40から上部タンク10に材料Pを投入し、回転している上部羽根11と下部羽根21で材料を混錬する(再始動時はホッパー40からの投入は不要)
【0029】
スターデルタ始動は次のように始動する。モーター1の巻き線の接続を始動時スター接続として電源を供給すると、一相の巻線の電圧は(1/√3)Vとなって始動電流は減少する(
図2参照)。このときのスター始動の電流はIy=V/√3・Zとなる(Zは巻き線の各相あたりのインピーダンス)。
【0030】
次に、デルタ接続に切り替えて、相電圧を電源供給電圧として定常運転状態に移行する。電流は、最初からデルタ状態で始動した場合、IY=(√3V/Z)となることからスター始動との比はIY /IΔ=1/3となる。始動トルクは、相電圧の二乗に比例することからスター及びデルタ接続時の始動トルクをTY、TΔ、とすると、TY/TΔ=1/3となり直入れ始動時の1/3まで減少する。
【0031】
図3は、スター結線からデルタ結線に切り替わる状態を示している。モーター1を始動すると、直入れ時の33%の始動電流が流れ、モーター1の回転上昇と共に、始動電流が減衰していく。数秒後にモーター1は定格回転速度に達し、電流値が定格電流(運転電流)に落ち着く。この時間を始動時間と言い、電流値が定格電流に落ち着いた後にタイムアップするようにタイマーで調整する。
【0032】
尚、本発明において各種の構成は実施例や図示の構成に限定されるものではなく、上部シャフト12及び下部シャフト22の構成、チェーン30やモーター1の仕様など本発明の要旨を変更しない範囲で自由に行える。
【符号の説明】
【0033】
P 材料
1 モーター
1A 駆動軸
2 制御ユニット
3 発電機
10 上部タンク
11 上部羽根
12 上部シャフト
20 下部タンク
21 下部羽根
22 下部シャフト
30 チェーン
31 駆動チェーン
32 従動チェーン
40 ホッパー
【手続補正書】
【提出日】2022-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部タンクと下部タンクとにそれぞれ上部羽根と下部羽根とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフトと下部シャフトとに連結したチェーンを介してモーターの回転駆動でセメント等を混錬する吹付機において、
無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーターを始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、
その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mでチェーンが作動するように構成した制御ユニットを備え、
該制御ユニットは、前記モーターの作動と共に、前記モーターの巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御するように構成し、モーターをスターデルタ始動するスター運転時間は5秒、スター結線からデルタ結線への切替え時間は0.1秒とすることを特徴とする吹付機。
【請求項2】
前記チェーンは、前記上部シャフトと前記モーターの駆動軸とに連結する駆動チェーンと、前記上部シャフトと前記下部シャフトとを連結した従動チェーンとを備え、前記上部シャフトと前記下部シャフトとが前記モーターで同時に回転するように構成した請求項1記載の吹付機。
【請求項3】
上部タンクと下部タンクとにそれぞれ上部羽根と下部羽根とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフトと下部シャフトとを連結したチェーンを介してモーターの回転でセメント等を混錬する吹付機の始動方法において、
無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーターを始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mで作動し、
モーター1の作動と共に、モーター1の巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御して、モーター1をスターデルタ始動するスター運転時間は5秒、スター結線からデルタ結線への切替え時間は0.1秒とすることを特徴とする吹付機の始動方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、上部タンク10と下部タンク20とにそれぞれ上部羽根11と下部羽根21とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフト12と下部シャフト22とに連結したチェーン30を介してモーター1の回転駆動でセメント等を混錬する吹付機において、無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーター1を備え、スター結線でモーター1を始動してから5秒後に定格回転数1300rpm~1400rpm、トルクが980N・m~990N・mになるように設定し、その後、切替時間0.1秒でデルタ結線に切り替えて、定格回転数1300rpm~1400
rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mでチェーン30が作動するように構成した制御ユニットを備え、該制御ユニット2は、前記モーター1の作動と共に、前記モーター1の巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御するように構成し、モーター1をスターデルタ始動するスター運転時間は5秒、スター結線からデルタ結線への切替え時間は0.1秒とする吹付機にある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
第3の手段は、上部タンク10と下部タンク20とにそれぞれ上部羽根11と下部羽根21とを内蔵し、各羽根を回転せしめる上部シャフト12と下部シャフト22とを連結したチェーン30を介してモーター1の回転でセメント等を混錬する吹付機の始動方法において、無負荷回転数が1400rpm~1500rpmのモーターを備え、スター結線でモーター1を始動してから5秒後に、定格回転数1300rpm~1400rpmを維持しながら再突入電流200A~210Aが流れた後、定格トルク2900N・m~3000N・mで作動し、モーター1の作動と共に、モーター1の巻線を星形結線状態又はデルタ結線状態に接続する切替手段を制御して、モーター1をスターデルタ始動するスター運転時間は5秒、スター結線からデルタ結線への切替え時間は0.1秒とする吹付機の始動方法である。