(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083366
(43)【公開日】2024-06-21
(54)【発明の名称】取り外し可能なモジュールを備える運動バンド
(51)【国際特許分類】
A41D 13/00 20060101AFI20240614BHJP
A41D 20/00 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
A41D13/00 112
A41D20/00
【審査請求】有
【請求項の数】24
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024046366
(22)【出願日】2024-03-22
(62)【分割の表示】P 2022066702の分割
【原出願日】2015-11-19
(31)【優先権主張番号】62/082,113
(32)【優先日】2014-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/100,782
(32)【優先日】2015-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/146,029
(32)【優先日】2015-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/168,357
(32)【優先日】2015-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/168,502
(32)【優先日】2015-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/215,497
(32)【優先日】2015-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】514144250
【氏名又は名称】ナイキ イノベイト シーブイ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】コベット,ジャミアン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ジャッジ,モニカ
(72)【発明者】
【氏名】シュナイダー,サマー
(72)【発明者】
【氏名】マニッシュ,アリアナ
(72)【発明者】
【氏名】キー,サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ウェブ,ビル
(72)【発明者】
【氏名】フィッツジェラルド,クィン
(72)【発明者】
【氏名】ジー,ケビン シー.
(72)【発明者】
【氏名】ワット,ラス
(57)【要約】
【課題】衣料品内で保持され、衣料品の外側から部分的に見えてもよい電子デバイスを組み込んだ衣料品を提供する。
【解決手段】パフォーマンス監視システムはユーザ124によって装着される運動バンド又は他の衣料品を含み、空洞を画定しポケットはポケットの内壁を通って延在するセンサ開口部と空洞へのアクセスを提供するアクセス開口部とを有し、システムはモジュール112、126、128をアクセス開口部を通して空洞に挿入しまたそこから除去することができるように空洞に受け入れられる電子モジュールを含み、モジュールは電子モジュールの下側にある突起と突起上に載置されたセンサ130a、130bとを有し突起は電子モジュールが空洞に受け入れられるとセンサ開口部を通って延在しセンサがユーザの生理学的パラメータを検知するように構成されるようにユーザの皮膚に近接してセンサを配置するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣料品であって:
ユーザによって装着されるように構成され、可撓性材料の第1の層及び第2の層から少なくとも部分的に形成された衣料本体であって、前記第2の層は、前記第1の層に重ねられた層状構成で接合され、前記衣料本体は、前記衣料本体によって支持され、前記第1の層と前記第2の層との間に前記可撓性材料によって画定されるポケットを有し、前記ポケットは、前記ポケットへのアクセスを提供するアクセス開口部を有し、前記衣料本体は、前記ポケット内で前記衣料本体に接続され、前記ポケットを画定する前記可撓性材料に対して増大した剛性を有するポリマー材料から形成された筐体をさらに有し、前記筐体は、内壁、外壁、及び前記内壁と前記外壁とを接続する側壁を有し、前記内壁、前記外壁、及び前記側壁は、前記ポケット内の空洞を画定し、前記筐体は、開口部であって、前記空洞へのアクセスを提供し、前記空洞が前記開口部及び前記アクセス開口部を通してアクセス可能であるように前記ポケットの前記アクセス開口部を通してアクセス可能である、開口部を有し、前記筐体は、前記筐体の少なくとも一部の周囲に延在するフランジを有し、前記フランジは、前記可撓性材料の前記第1の層と前記第2の層との間に配置され、前記第1の層及び前記第2の層は、前記筐体を前記ポケット内に固定するように、前記フランジに接合される、衣料本体を有し、
前記筐体は、前記開口部及び前記アクセス開口部を介して前記空洞内に電子モジュールを取り外し可能に受容するように構成され、前記内壁及び前記外壁はそれぞれ、前記電子モジュールの下側の少なくとも一部及び上側とそれぞれ係合するように構成され、前記筐体は、前記電子モジュールが前記空洞内に受容されたときに、前記電子モジュールのセンサが前記筐体を通って延び、かつ、前記ユーザの皮膚にごく近接して配置されることを可能にするように構成される、
衣料品。
【請求項2】
前記ポケットは、前記電子モジュールの前記センサが前記アクセス開口部を通って延びることを可能にするように構成される、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項3】
前記ポケットは、前記開口部とは別個のセンサ開口部をさらに有し、前記ポケットは、前記電子モジュールの前記センサが前記センサ開口部を通って延びることを可能にするように構成される、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項4】
前記開口部は、前記筐体の前記内壁を通って延びる、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項5】
前記筐体の前記ポリマー材料は、熱可塑性ポリウレタンである、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項6】
前記衣料本体は、前記ユーザの腕に装着されるように構成された管状体を含むバンドである、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項7】
前記バンドの前記管状体は、より広い端部とより狭い端部とを有し、前記開口部は、前記管状体の前記より狭い端部に最も近接した前記筐体の端部に位置する、
請求項6に記載の衣料品。
【請求項8】
前記バンドの前記管状体は、より広い端部とより狭い端部とを有し、前記開口部は、前記管状体のより広い端部に最も近接した前記筐体の端部に位置する、
請求項6に記載の衣料品。
【請求項9】
前記フランジは前記筐体の周辺部全体の周囲に延在する、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項10】
前記フランジは前記筐体と一体的に形成される、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項11】
前記第1の層及び前記第2の層は、熱プレス接着剤を用いた熱プレスによって前記フランジに接合される、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項12】
前記第1の層及び前記第2の層の前記可撓性材料は、弾性布材料である、
請求項1に記載の衣料品。
【請求項13】
請求項1に記載の衣料品と、前記電子モジュールであって、前記空洞内に受容され、前記内壁及び前記外壁がそれぞれ、前記電子モジュールの下側の少なくとも一部及び上側それぞれと係合するように前記筐体と係合する、前記電子モジュールとを有し、前記電子モジュールは、前記開口部及び前記アクセス開口部を通って前記空洞に挿入及び前記空洞から除去されるように構成される、
パフォーマンス監視システム。
【請求項14】
前記電子モジュールは、前記電子モジュールの下側に突出部を有し、前記センサが前記突出部に取り付けられ、前記突出部は、前記電子モジュールが前記空洞内に受容されたときに前記筐体を通って延び、前記センサを前記ユーザの皮膚にごく近接して配置するように構成され、前記センサは前記ユーザの生理学的パラメータを感知するように構成される、
請求項13に記載のパフォーマンス監視システム。
【請求項15】
前記電子モジュールは、前記突出部を画定するケーシングと、前記ケーシング内に収容され、前記センサと通信するコンピュータデバイスと、前記ケーシングの頂部側で画定され、前記コンピュータデバイスの操作のためのユーザ入力を受信するように構成されたインターフェイスとを有し、前記筐体の前記内壁、前記外壁及び前記側壁は、前記電子モジュールの前記ケーシングと係合する、
請求項14に記載のパフォーマンス監視システム。
【請求項16】
前記センサは、光心拍センサである、
請求項13に記載のパフォーマンス監視システム。
【請求項17】
ユーザによって装着されるように構成され、少なくとも部分的に可撓性材料の第1の層及び第2の層で形成された、衣料品に接続するように構成された筐体であって、前記第2の層は、重ね合わせられた層状構成で前記第1の層に接合され、前記筐体は:
前記衣料品の前記可撓性材料に対して増大した剛性を有するように構成されたポリマー材料から形成されたシェルであって、前記シェルは、内壁、外壁、及び前記内壁と前記外壁を接続する側壁を有し、前記内壁、前記外壁、及び前記側壁は空洞を画定する、シェル;
前記空洞へのアクセスを提供する前記シェルを通る開口部であって、前記筐体は、前記内壁及び前記外壁がそれぞれ電子モジュールの下側の少なくとも一部及び上側とそれぞれ係合するよう構成されるように、前記開口部を通る挿入によって前記空洞内に前記電子モジュールを取り外し可能に受容するように構成される、開口部;及び
前記シェルの周囲の少なくとも一部の周りに前記シェルから外側に延在するフランジであって、前記フランジは、前記筐体を前記衣料品に固定するために、前記可撓性材料の前記第1の層と前記第2の層との間に位置付けられて接合されるように構成される、フランジ;を有し、
前記筐体は、前記電子モジュールのセンサが、前記シェルの前記内壁を通って延在し、前記電子モジュールが前記空洞内に受容されときに前記ユーザの皮膚にごく近接して配置されることを可能にするように構成される、
筐体。
【請求項18】
前記開口部は前記シェルの前記内壁を通って延在する、
請求項17に記載の筐体。
【請求項19】
前記筐体は、前記電子モジュールの前記センサが前記開口部を通って延在することを可能にするように構成される、
請求項18に記載の筐体。
【請求項20】
前記シェルの前記ポリマー材料は熱可塑性ポリウレタンである、
請求項17に記載の筐体。
【請求項21】
前記フランジは前記シェルの周辺部全体の周囲に延在する、
請求項17に記載の筐体。
【請求項22】
前記フランジは前記シェルの前記周辺部全体の周囲に一定の幅を有する、
請求項21に記載の筐体。
【請求項23】
前記フランジは前記筐体と一体的に形成される、
請求項17に記載の筐体。
【請求項24】
衣料品と、請求項17に記載の筐体であって、前記筐体を前記衣料品に固定するために前記フランジが前記可撓性材料の前記第1の層と前記第2の層との間に位置付けられて接合されるように前記衣料品に接続される、筐体と、前記電子モジュールであって、前記空洞内に受容され、前記内壁及び前記外壁がそれぞれ前記電子モジュールの下側の少なくとも一部及び上側とそれぞれ係合するように前記筐体と係合する、前記電子モジュールとを有し、前記電子モジュールは、前記開口部を通って前記空洞に挿入及び前記空洞から除去されるように構成される、パフォーマンス監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2014年11月19日出願の米国仮出願第62/082,113号、2015年1月7日出願の米国仮出願第62/100,782号、2015年4月10日出願の米国仮出願第62/146,029号、2015年5月29日出願の米国仮出願第62/168,357号、2015年5月29日出願の米国仮出願第62/168,502号、及び2015年9月8日出願の米国仮出願第62/215,497号の非仮出願であり、それらに対する優先権を主張し、先行出願は、参照により本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を構成する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、衣料に関する。本開示の態様は、より具体的には、衣料品内で保持されるが、それでもなお機能可能であり、衣料品の外側から部分的に見えてもよい電子デバイスを組み込む、衣料品に関する。
【背景技術】
【0003】
ランニングなどの身体的活動に取り組むとき、アスリートは、その活動に対する集中力を維持したい。多くのモバイルデバイスは、運動又はフィットネス関連情報を提供する「アプリケーション」又はモジュールを含むように更新され得るが、それらは多くの場合、激しい身体的活動に関与するアスリートを含む、多くのアスリートにとって効果がない。携帯電話又は音楽プレーヤなどの電子デバイスをポケットから取り出して、そのデバイスを操作することは、アスリートにとって気が散ることであり得る。加えて、アスリートは、デバイスをポケットから取り出すか、又は元に戻すために手探りしている間にデバイスを落とす可能性がある。更に、プロ、セミプロ、及びリーグ選手を含むがこれらに限定されない多くのアスリートは、ルール及び規制によって束縛され、それらは、試合又はトーナメント中にアスリートによって装着される用具を大いに制限し得る。残念なことに、過去に許容された衣料は、運動検知デバイスの確実な受信状態を可能にするように設計されなかった。本開示は、従来技術のこれら及び他の欠点に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の態様は、電子モジュールを保持するように構成されているアームバンド、リストバンド、シャツ、又はジャケットなどの衣料品を含む。衣料品は、電子モジュールの挿入及び取り外しを可能にするための開口部を有するポケットを有する。
【0005】
本開示の態様は、ユーザによって装着されるように構成されている衣料品を含むパフォーマンス監視システムに関し、ポケットが衣料品によって支持され、ポケットは、内壁と外壁とを有し、空洞が内壁と外壁との間に画定され、ポケットは、ポケットの内壁を通じて延在するセンサ開口部と、空洞へのアクセスを提供するアクセス開口部とを有する。本システムはまた、電子モジュールがアクセス開口部を通じて空洞から挿入され、かつ取り外されるように構成されるように、空洞中に受容される電子モジュールを含む。電子モジュールは、電子モジュールの下側の突出部と、突出部上に載置されるセンサ(例えば、光心拍センサ)とを有し、突出部は、電子モジュールが空洞中に受容されるときにセンサ開口部を通じて延在しており、ユーザの皮膚にごく近接してセンサを配置するように構成され、これにより、センサがユーザの生理学的パラメータを検知するように構成されている。
【0006】
一態様によると、アクセス開口部は、ポケットの内壁に画定され、センサ開口部は、アクセス開口部と分離している。
【0007】
別の態様によると、電子モジュールは、突出部を画定するケーシングと、ケーシング内に収容され、センサと通信しているコンピュータデバイスと、ケーシングの頂部側で画定され、コンピュータデバイスの操作のためのユーザ入力を受信するように構成されているインターフェイスとを含む。電子モジュールはまた、外部デバイスへの接続のために構成されているコネクタを含んでもよく、バンドは、空洞内に位置付けられる保護シェルを含んでもよく、保護シェルは、電子モジュールが空洞中に受容されるときにその中にコネクタを受容する。
【0008】
更なる態様によると、衣料品は、ユーザによって装着されるように構成されている管状体を含むバンドであり、バンドの管状体は、より広い端部とより狭い端部とを有し、ユーザの腕に装着されるように構成されている。アクセス開口部は、1つの構成において管状体のより狭い端部に最も近接したポケットの端部に位置し、又は別の構成において管状体のより広い端部に最も近接したポケットの端部に位置してもよい。
【0009】
更に別の態様によると、衣料品は、弾性布材料から形成され、衣料品の弾性布材料は、ポケットが管状体と一体的に形成されるように、ポケットの内壁及びポケットの外壁を少なくとも部分的に画定する。ポケットの内壁及び外壁は、ポケットの内壁及び外壁を画定する弾性布材料が管状体を画定する弾性布材料よりも低い弾性を有するように、結合材料で熱プレスされてもよい。
【0010】
なお更なる態様によると、衣料品は、ポリマー材料から形成され、衣料品に接続される筐体を含み、筐体は、ポケットの空洞を画定する。衣料品は、弾性布材料から形成されてもよく、筐体のポリマー材料は、衣料品の弾性布材料と比べて増大した剛性を有する。
【0011】
追加の態様によると、バンドは、空洞内にモジュールを固定する可動固定部材を更に含む。
【0012】
本開示の追加の態様は、内側表面と外側表面とを有し、第1及び第2の対向端部の間に軸方向に延在する中央通路を画定する管状体を含む、バンドに関し、管状体は、ユーザの身体の一部分が中央通路中に受容されるように、ユーザの身体に装着されるように構成されている。管状体は、内側表面を少なくとも部分的に画定する内側部分と、外側表面を少なくとも部分的に画定する外側部分とを有し、内側部分及び外側部分はそれぞれ、弾性布材料の層を含み、管状体は、内側部分と外側部分との間に結合材料を更に含んで、内側部分を外側部分に結合する。結合材料は、軸方向に延在する複数の線に沿って配列され、線は、軸方向に対して垂直の方向に互いから離間されている。線は、様々な構成において、曲線若しくは直線、又は2つの組み合わせであってもよい。
【0013】
一態様によると、結合材料の線のそれぞれは、複数の間隙によって分離された複数の線分を含む破線である。一構成において、各線の間隙は、各隣接した線の間隙に対して互い違いである。より具体的には、第1の線は、第1の線の間隙が第2の線の線分と整合し、第2の線の間隙が第1の線の線分と整合するように、第1の線に隣接した第2の線の間隙からずれていてもよい。
【0014】
別の態様によると、バンドは、管状体によって支持されるポケットを更に含み、ポケットは、管状体の内側表面に位置する内壁と、管状体の外側表面に位置する外壁とを有し、空洞は、内壁と外壁との間に画定される。ポケットは、ポケットの内壁を通じて延在するセンサ開口部と、空洞へのアクセスを提供するアクセス開口部とを有する。
【0015】
更なる態様によると、内側部分及び外側部分の層は、2つの対向縁部を有する弾性布材料の単一シートの一部であり、単一シートは、折り線に沿って折り畳まれ、2つの対向縁部は、互いに接続されて、内側部分及び外側部分の層を形成する。
【0016】
本開示の更なる態様は、内側表面と外側表面とを有し、中央通路を画定する管状体であって、ユーザの身体の一部分が中央通路中に受容されるように、ユーザの身体に装着されるように構成されている管状体と、管状体によって支持されるポケットとを含む、バンドに関する。ポケットは、管状体の内側表面に位置する内壁と、管状体の外側表面に位置する外壁とを有し、空洞は、内壁と外壁との間に画定される。ポケットはまた、ポケットの内壁を通じて延在するセンサ開口部と、空洞へのアクセスを提供するアクセス開口部とを有する。センサ開口部が、電子モジュールのセンサがユーザの皮膚にごく近接して配置されることを可能にするように構成されるように、ポケットは、アクセス開口部を通じて空洞中に電子モジュールを取り外し可能に受容するように構成されている。
【0017】
一態様によると、アクセス開口部及びセンサ開口部は、単一の開口部として一緒に形成される。
【0018】
別の態様によると、アクセス開口部は、ポケットの内壁に画定され、センサ開口部は、アクセス開口部と分離している。
【0019】
更なる態様によると、管状体は、弾性布材料から形成され、バンドの弾性布材料は、ポケットが管状体と一体的に形成されるように、ポケットの内壁及び外壁を少なくとも部分的に画定する。
【0020】
なお更なる態様によると、バンドは、管状体に接続され、管状体の外周及び中央通路のサイズを調節するためのユーザによる操作のために構成された、調節機構を含む。
【0021】
なお更なる態様によると、バンドは、ポリマー材料から形成され、管状体に接続される筐体を含み、筐体は、ポケットの空洞を画定する。
【0022】
更なる態様によると、管状体は、中央通路が第1の端部と第2の端部との間に延在するように、第1及び第2の対向端部を有し、第1の端部と第2の端部との間に画定された管状体の傾斜は、0~0.75である。
【0023】
本開示のなお更なる態様は、頂部側と底部側とを有するケーシングを含む電子モジュールに関し、ケーシングは、底部側に突出部を有する。モジュールはまた、突出部上に載置されるセンサ(例えば、光心拍センサ)であって、ユーザの生理学的パラメータを検知するように構成されたセンサと、ケーシング内に収容され、センサと通信しているコンピュータデバイスと、ケーシングの頂部側上に画定され、コンピュータデバイスの操作のためのユーザ入力を受信するように構成されたインターフェイスとを含む。
【0024】
一態様によると、電子モジュールは、ケーシングの一端に位置付けられ、コンピュータデバイスに接続されるコネクタを更に備え、コネクタは、外部デバイスへの接続のために構成されている。
【0025】
他の本開示の態様は、上記の特徴のうちの任意の特徴又は組み合わせを含んでもよい。
【0026】
本開示のなお更なる特徴及び利点は、以下の図面と併せて以下の明細書から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】例示の実施形態に従った、パーソナルトレーニングを提供するように、かつ/又はユーザの身体的動作からのデータを得るように構成されてもよい、例示のシステムを示す。
【
図2】
図1のシステムの一部であっても、又はそれと通信していてもよい例示のコンピュータデバイスを示す。
【
図3】例示の実施形態に従った、ユーザによって装着されてもよい例示のセンサアセンブリを示す。
【
図4】例示の実施形態に従った、ユーザによって装着されてもよい別の例示のセンサアセンブリを示す。
【
図5】ユーザの衣服上/中に位置する身体センサを含んでもよく、かつ/又はユーザの2つの動いている身体部分の間の関係の識別に基づいてもよい感覚入力のための例示の位置を示す。
【
図6】異なる動作に基づき、センサの出力の平均と異なるエクササイズを比較するチャートを示す。
【
図7】ある特定の実施形態に従った、心拍数測定プロトコルの作成及び修正で利用され得るフローチャートである。
【
図8】本明細書に開示される様々な実施例に従った、全集団サンプル中のパフォーマンススコアとボディマス指数(BMI)とを相関付けるチャートである。
【
図9】本明細書に開示される様々な実施例に従った、
図8の集団サンプルの男性個人間のパフォーマンススコアとBMIとを相関付けるチャートである。
【
図10】本明細書に開示される様々な実施例に従った、
図8の集団サンプルの女性個人間のパフォーマンススコアとBMIとを相関付けるチャートである。
【
図11】本開示の態様に従ったバンドの一実施形態の斜視図である。
【
図13A】裏返しにされた、本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の斜視図である。
【
図13B】裏返しにされた、本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の斜視図である。
【
図14】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図である。
【
図15A】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の斜視図及び側面図である。
【
図15B】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の斜視図及び側面図である。
【
図16】本開示の態様に従ったバンドの2つの更なる実施形態の2つの断面図を示す。
【
図17】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図及び側面図である。
【
図18】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図19】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図20】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図21】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図22】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図23】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図24】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図25】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図26】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図27】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図28】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図29】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図30】本開示の態様に従ったバンドを製造するための構成要素の上面図である。
【
図31】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図32】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図33】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図34】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図35】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図36】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図37】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図38】
図18~
図30の構成要素を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図39A】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図及び側面図である。
【
図39B】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図及び側面図である。
【
図40A】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図であり、幾つかの構成要素はバンドの製造で使用される。
【
図40B】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図であり、幾つかの構成要素はバンドの製造で使用される。
【
図41】本開示の態様に従ったモジュールの一実施形態の上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図42】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の上面図である。
【
図43】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、底面斜視図、上面斜視図、上面図、及び底面図を示す。
【
図44】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、底面斜視図、上面斜視図、上面図、及び底面図を示す。
【
図45】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、底面斜視図、上面斜視図、上面図、及び底面図を示す。
【
図46】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図47】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図48】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図49】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図50】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図51】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図52】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図53】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図54】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図55】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図56】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の、左から右の順番に、上面斜視図及び底面斜視図を示す。
【
図57】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の上面斜視図である。
【
図58】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の上面斜視図である。
【
図60】本開示の態様に従ったモジュールの別の実施形態の上面斜視図である。
【
図63】
図60のモジュールの底面斜視図であり、保持構造はモジュールに接続される。
【
図64】本開示の態様に従ったバンドを製造するための金型の一実施形態の斜視図である。
【
図68】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図である。
【
図83】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図84】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図85】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図86】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図87】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図88】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図89】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図90】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図91】
図71~
図82の構成要素及び筐体を使用して、本開示の態様に従ったバンドを製造する方法を概略的に示す平面図である。
【
図92】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図であり、バンドの一部分は差し込み図でより詳細に示される。
【
図93】本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の上面図であり、バンドの一部分は差し込み図でより詳細に示される。
【
図94】
図83~
図91の方法に関連して使用可能である
図74の筐体と共に、本開示の態様に従ったバンドの一部分を熱プレスするための金型の一実施形態を概略的に示す斜視図である。
【
図95】操作中の
図94の金型の使用を概略的に示す斜視図である。
【
図96】バンドのある特定の物理的寸法を示す、本開示の態様に従ったバンドの別の実施形態の底面図である。
【
図96A】バンドの傾斜の計算を示す、本開示の態様に従ったバンドの一実施形態の概略図である。
【
図97】本開示の態様に従ったバンドの製造で使用可能な筐体の別の実施形態の上面斜視図である。
【
図100】本開示の態様に従ったバンドの製造で使用可能な筐体の別の実施形態の底面斜視図である。
【
図102】本開示の態様に従ったバンド及びモジュールに関連して使用可能である筐体及び追加の入力デバイスの一実施形態の底面斜視図である。
【
図104】本開示の態様に従ったバンド及びモジュールに関連して使用可能である筐体及び追加の入力デバイスの一実施形態の底面斜視図である。
【
図107】追加の入力デバイスとモジュールとの間の接続を示す、本開示の態様に従った追加の入力デバイス及びモジュールの別の実施形態の斜視図及び分解斜視図である。
【
図108】追加の入力デバイスとモジュールとの間の接続を示す、本開示の態様に従った追加の入力デバイス及びモジュールの別の実施形態の斜視図及び分解斜視図である。
【
図109】本開示の態様に従ったバンドに接続された追加の入力デバイスを有する、バンドの一実施形態の斜視図である。
【
図110】追加の入力デバイスに接続され、次いで、バンドに接続されているモジュールを示す、本開示の態様に従ったモジュール、追加の入力デバイス、及びバンドの別の実施形態の概略斜視図である。
【
図111】追加の入力デバイスがバンドに接続され、バンドがユーザの腕に装着され、追加の入力デバイスが1つ以上の外部デバイスと通信している、バンドの別の実施形態を示す概略図である。
【
図112】本開示の態様に従った外部デバイス及び追加の入力デバイスに関連して使用され得る操作方法の一実施形態を示す、フローチャートである。
【
図113】本開示の態様に従った外部デバイス及び追加の入力デバイスに関連して使用され得る操作方法の別の実施形態を示す、フローチャートである。
【
図114】本開示の態様に従った追加の入力デバイスと併せて操作される外部デバイスの表示器の一実施形態を示す。
【
図115】本開示の態様に従った追加の入力デバイスと併せて操作される外部デバイスの表示器の別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の態様は、アスリートの身体的動作に関する運動データを取得、記憶、及び/又は処理することを伴う。運動データは、能動的若しくは受動的に検知され、かつ/又は1つ以上の非一時的な記憶媒体に記憶されてもよい。なお更なる態様は、運動データを使用して、例えば、計算された運動属性、指導を提供するためのフィードバック信号、及び/又は他の情報などの出力を生成することに関する。これら及び他の態様は、パーソナルトレーニングシステムの以下の説明に役立つ例との関連で考察される。
【0029】
以下の様々な実施形態の説明において、添付図面が参照され、添付図面は本明細書の一部をなし、本開示の態様が実施され得る様々な実施形態の実例として示される。その他の実施形態を利用することができ、本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく構造的変更及び機能的変更を加えることができることを理解されたい。更に、本開示内の見出しは、本開示の態様を制限するものと見なされるべきではなく、例示の実施形態は、例示の見出しに限定されない。
【0030】
I.例示のパーソナルトレーニングシステム
A.例示的なネットワーク
本開示の態様は、複数のネットワーク上で利用され得るシステム及び方法に関する。この点で、ある特定の実施形態は、動的ネットワーク環境に適応するように構成されてもよい。更なる実施形態は、異なる別個のネットワーク環境において機能可能であってもよい。
図1は、例示の実施形態に従ったパーソナルトレーニングシステム100の一例を示す。例示のシステム100は、例示的なボディエリアネットワーク(BAN)102、ローカルエリアネットワーク(LAN)104、及びワイドエリアネットワーク(WAN)106などの1つ以上の相互接続されたネットワークを含んでもよい。
図1に示されるように(かつ本開示全体を通して記載されるように)、1つ以上のネットワーク(例えば、BAN 102、LAN 104、及び/又はWAN 106)が互いに重複するか、あるいは互いを含んでもよい。当業者は、例示的なネットワーク102~106が、1つ以上の異なる通信プロトコル及び/又はネットワークアーキテクチャをそれぞれ含んでもよく、それでもなお互い又は他のネットワークへのゲートウェイを有するように構成されてもよい、論理ネットワークであることを理解するであろう。例えば、BAN 102、LAN 104、及び/又はWAN 106のそれぞれは、セルラーネットワークアーキテクチャ108及び/又はWANアーキテクチャ110などの同じ物理ネットワークアーキテクチャに機能的に接続されてもよい。例えば、BAN 102及びLAN 104の両方の構成要素と見なされ得る携帯用電子デバイス112は、アーキテクチャ108及び/又は110のうちの1つ以上を通じて、伝送制御プロトコル(TCP)、インターネットプロトコル(IP)、及びユーザデータグラムプロトコル(UDP)などの1つ以上の通信プロトコルに従って、ネットワークメッセージへ/からデータ及び制御信号を変換するように構成された、ネットワークアダプタ又はネットワークインターフェイスカード(NIC)を含んでもよい。これらのプロトコルは、当該技術分野において周知であり、したがって本明細書では詳細に議論しない。
【0031】
ネットワークアーキテクチャ108及び110は、例えば、ケーブル、ファイバ、衛星、電話機、セルラー、無線など、単独で、又は組み合わせて(複数可)、任意の種類(複数可)又はトポロジー(複数可)の1つ以上の情報流通ネットワーク(複数可)を含んでもよく、したがって、1つ以上の有線又は無線通信チャネル(WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Near-Field Communication(NFC)及び/又はANTテクノロジーを含むがこれらに限定されない)を有するように様々に構成されてもよい。したがって、
図1のネットワーク内の任意のデバイス(携帯用電子デバイス112又は本明細書に記載される任意の他のデバイスなど)が、異なる論理ネットワーク102~106のうちの1つ以上に含まれると見なされてもよい。上記を考慮して、(WAN 106に連結されてもよい)例示的なBAN及びLANの例示の構成
要素が記載される。
【0032】
1.例示のローカルエリアネットワーク
LAN 104は、例えば、コンピュータデバイス114などの1つ以上の電子デバイスを含んでもよい。コンピュータデバイス114又はシステム100の他の任意の構成要素は、電話機、音楽プレーヤ、タブレット、ネットブック、又は任意の携帯用デバイスなどの移動端末を含んでもよい。他の実施形態では、コンピュータデバイス114は、例えば、Microsoft(登録商標)XBOX(登録商標)、Sony(登録商標)Playstation、及び/又はNintendo(登録商標)Wiiゲームコンソールなどのメディアプレーヤ又はレコーダ、デスクトップコンピュータ、サーバ(複数可)、ゲームコンソールを含んでもよい。当業者は、これらが単に説明目的のための例示のデバイスであり、本開示がいかなるコンソール又はコンピューティングデバイスにも限定されないことを理解するであろう。
【0033】
当業者は、コンピュータデバイス114の設計及び構造がその意図された目的などの幾つかの要因に応じて変化し得ることを理解するであろう。コンピュータデバイス114の1つの例示の実装が
図2に提供され、それは、コンピューティングデバイス200のブロック図を示す。当業者は、
図2の開示が本明細書に開示される任意のデバイスに適用できることを理解するであろう。デバイス200は、プロセッサ202-1及び202-2(本明細書において一般的に「プロセッサ(複数)202」又は「プロセッサ(単数)202」と称される)などの1つ以上のプロセッサを含んでもよい。プロセッサ202は、相互接続ネットワーク又はバス204を介して、互い又は他の構成要素と通信してもよい。プロセッサ202は、コア206-1及び206-2(本明細書において「コア(複数)206」又はより一般的に「コア(単数)206」と称される)などの1つ以上の処理コアを含んでもよく、それは、単一の集積回路(IC)チップ上に実装されてもよい。
【0034】
コア206は、共有キャッシュ208及び/又は私用キャッシュ(例えば、それぞれキャッシュ210-1及び210-2)を備えてもよい。1つ以上のキャッシュ208/210は、プロセッサ202の構成要素によるより高速なアクセスのために、メモリ212などのシステムメモリに記憶されたデータを局所的にキャッシュしてもよい。メモリ212は、チップセット216を介してプロセッサ202と通信していてもよい。キャッシュ208は、ある特定の実施形態においてシステムメモリ212の一部であってもよい。メモリ212としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)が挙げられ得るがこれらに限定されず、電子情報を記憶するために使用され得るソリッドステートメモリ、光若しくは磁気記憶装置、及び/又は任意の他の媒体のうちの1つ以上を含む。更に他の実施形態は、システムメモリ212を省略してもよい。
【0035】
システム200は、1つ以上のI/Oデバイス(例えば、I/Oデバイス214-1~214-3であり、それぞれ一般的にI/Oデバイス214と称される)を含んでもよい。1つ以上のI/Oデバイス214からのI/Oデータは、1つ以上のキャッシュ208、210、及び/又はシステムメモリ212に記憶されてもよい。I/Oデバイス214のそれぞれは、任意の物理又は無線通信プロトコルを使用して、システム100の構成要素と機能的に通信しているように永久的又は一時的に構成されてもよい。
【0036】
図1に戻ると、4つの例示のI/Oデバイス(要素116~122として示される)が、コンピュータデバイス114と通信しているものとして示される。当業者は、デバイス116~122のうちの1つ以上が独立型デバイスであってもよく、又はコンピュータデバイス114以外の別のデバイスと関連付けられてもよいことを理解するであろう。例えば、1つ以上のI/OデバイスがBAN 102及び/又はWAN 106の構成要素と関連付けられ得るか、又は相互作用し得る。I/Oデバイス116~122としては、例えば、センサなどの運動データ取得ユニットが挙げられ得るがこれらに限定されない。1つ以上のI/Oデバイスが、ユーザ124などのユーザからの運動パラメータを検知、検出、及び/又は測定するように構成されてもよい。例としては、特に、加速度計、ジャイロスコープ、位置判定デバイス(例えば、GPS)、光(非可視光を含む)センサ、温度センサ(周囲温度及び/若しくは体温を含む)、睡眠パターンセンサ、心拍モニタ、画像取り込みセンサ、水分センサ、力センサ、コンパス、角速度センサ、並びに/又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】
更なる実施形態では、I/Oデバイス116~122は、出力(例えば、聴覚、視覚、若しくは触覚キュー)を提供し、かつ/又はアスリート124からのユーザ入力などの入力を受信するために使用されてもよい。これらの例示的なI/Oデバイスに関する例示の使用は以下に提供されるが、当業者は、そのような考察が単に本開示の範囲内の多くの選択肢の幾つかの説明であることを理解するであろう。更に、任意のデータ取得ユニット、I/Oデバイス、又はセンサへの言及は、本明細書に開示されるか、又は当該技術分野において既知の1つ以上のI/Oデバイス、データ取得ユニット、及び/又はセンサを(個々に、又は組み合わせてのいずれかで)有してもよい一実施形態を開示すると解釈されるものである。
【0038】
1つ以上のデバイスからの情報(1つ以上のネットワーク上での)は、他に対するある特定の身体の部分若しくは物体の速度、加速度、距離、進んだ歩数、方向、相対的な動作、又は角速度、直線速度、若しくはこれらの組み合わせとして表現されてもよい他の動きパラメータなどの動きパラメータ、カロリー、心拍数、汗検出、加える力、酸素消費量、酸素反応速度論などの生理学的パラメータ、並びに圧力、衝撃力、身長、体重、年齢、人口統計情報などのアスリートに関する情報、及びこれらの組み合わせなどの1つ以上の分類に入り得る他の測定基準が挙げられるがこれらに限定されない、様々な異なるパラメータ、測定基準、又は生理学的特徴を提供するために使用され得る(又はそれらの形成で利用され得る)。
【0039】
システム100は、システム100内で収集された、あるいはシステム100に提供されたパラメータ、測定基準、又は生理学的特徴を含む運動データを伝送及び/又は受信するように構成されてもよい。一例として、WAN 106は、サーバ111を備えてもよい。サーバ111は、
図2のシステム200の1つ以上の構成要素を有してもよい。一実施形態では、サーバ111は、プロセッサ206及びメモリ212など、少なくともプロセッサ及びメモリを備える。サーバ111は、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体上にコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成されてもよい。命令は、システム100内で収集された生データ又は加工データなどの運動データを含んでもよい。システム100は、ソーシャルネットワーキングウェブサイトにエネルギー消費ポイントなどのデータを伝送するか、又はそのようなサイトをホストするように構成されてもよい。サーバ111は、1人以上のユーザが運動データにアクセスし、かつ/又は比較することを可能にするために利用されてもよい。したがって、サーバ111は、運動データ又は他の情報に基づいた通知を伝送及び/又は受信するように構成されてもよい。
【0040】
LAN 104に戻ると、コンピュータデバイス114が表示デバイス116、画像取り込みデバイス118、センサ120、及びエクササイズデバイス122と機能的に通信して示され、それらは、例示の実施形態を参照して以下で考察される。一実施形態では、表示デバイス116は、アスリート124が特定の運動動作を実施するための視聴覚キューを提供してもよい。視聴覚キューは、コンピュータデバイス114、又はBAN 102及び/若しくはWANのデバイスを含む任意の他のデバイス上で実行されるコンピュータ実行可能命令に応答して提供されてもよい。表示デバイス116は、タッチスクリーンであってもよく、あるいはユーザ入力を受信するように構成されてもよい。
【0041】
一実施形態では、データは、単独で、若しくは他のデバイスと組み合わせてのいずれかで、運動パラメータを検出(及び/若しくは測定)するために使用されてもよい、画像取り込みデバイス118及び/若しくはセンサ120などの他のセンサ、又は記憶された情報から取得されてもよい。画像取り込みデバイス118及び/又はセンサ120は、トランシーバデバイスを備えてもよい。一実施形態では、センサ128は、赤外線(IR)、電磁(EM)、又は音響トランシーバを備えてもよい。例えば、画像取り込みデバイス118及び/又はセンサ120は、アスリート124の方向に向かうことを含む環境に波形を伝送し、「反射」を受信する、あるいはそれらの放出された波形の変更を検出してもよい。当業者は、多数の異なるデータスペクトルに対応する信号が様々な実施形態に従って利用され得ることを容易に理解するであろう。この点で、デバイス118及び/又は120は、(例えば、システム100でない)外部ソースから放射された波形を検出し得る。例えば、デバイス118及び/又は120は、ユーザ124及び/又は周囲環境から放射されている熱を検出し得る。このように、画像取り込みデバイス126及び/又はセンサ128は、1つ以上の熱画像デバイスを備えてもよい。一実施形態では、画像取り込みデバイス126及び/又はセンサ128は、範囲現象学(range phenomenology)を実施するように構成されたIRデバイスを備えてもよい。
【0042】
一実施形態では、エクササイズデバイス122は、アスリート124が、例えば、トレッドミル、ステップマシンなどの身体的動作を実施するのを可能にする又は促進するために構成可能な任意のデバイスであってもよい。そのデバイスが固定されている必要はない。この点で、無線技術は、携帯用デバイスが利用されることを可能にし、したがって、自転車又は他のモバイルエクササイズデバイスが、ある特定の実施形態に従って利用され得る。当業者は、装置122が、コンピュータデバイス114から遠隔で実施される運動データを含む電子デバイスを受容するためのインターフェイスであってもよく、又はそれを備えてもよいことを理解するであろう。例えば、ユーザは、スポーツデバイス(BAN 102に関連して以下に記載)を使用してもよく、自宅又は装置122の位置に戻ると、運動データをシステム100の要素122又は任意の他のデバイスにダウンロードしてもよい。本明細書に開示される任意のI/Oデバイスが、活動データを受信するように構成されてもよい。
【0043】
2.ボディエリアネットワーク
BAN 102は、運動データを受信、伝送、あるいは運動データの収集を促進するように構成された2つ以上のデバイスを含んでもよい(受動デバイスを含む)。例示のデバイスは、1つ以上のデータ取得ユニット、センサ、又はI/Oデバイス116~122が挙げられるがこれらに限定されない、当該技術分野において既知の、若しくは本明細書に開示されるデバイスを含んでもよい。BAN 102の2つ以上の構成要素は、直接通信してもよいが、他の実施形態では、通信は、第3のデバイスを介して実施されてもよく、それは、BAN 102、LAN 104、及び/又はWAN 106の一部であってもよい。LAN 104又はWAN 106の1つ以上の構成要素は、BAN 102の一部を形成してもよい。ある特定の実装では、携帯用デバイス112などのデバイスがBAN 102、LAN 104、及び/又はWAN 106の一部であるかどうかは、モバイルセルラーネットワークアーキテクチャ108及び/又はWANアーキテクチャ110との通信を可能にするためのアクセス点へのアスリートの近接によって決まってもよい。ユーザの活動及び/又は選好もまた、1つ以上の構成要素がBAN 102の一部として利用されるかどうかに影響を及ぼし得る。例示の実施形態が以下に提供される。
【0044】
ユーザ124は、携帯用デバイス112、靴取付型デバイス126、手首装着デバイス128、及び/又は情報を収集するために使用される物理的デバイス若しくは位置を含んでもよい検知位置130などの検知位置など、任意の数のデバイスと関連付けられてもよい(例えば、それらを所有する、携持する、装着する、かつ/又はそれらと相互作用してもよい)。1つ以上のデバイス112、126、128、及び/又は130は、フィットネス又は運動目的で特別に設計されていない場合がある。実際、本開示の態様は、複数のデバイスからのデータを利用することに関し、それらの幾つかは運動データを収集、検出、及び/又は測定するためのフィットネスデバイスではない。ある特定の実施形態では、BAN 102(又は任意の他のネットワーク)の1つ以上のデバイスは、特定のスポーツ用途のために特に設計されるフィットネス又はスポーツデバイスを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「スポーツデバイス」という用語は、特定のスポーツ又はフィットネス活動中に使用され得る、又は関与し得る任意の物理的物体を含む。例示のスポーツデバイスとしては、ゴルフボール、バスケットボール、野球ボール、サッカーボール、フットボールのボール、パワーボール、アイスホッケー用パック、ウェイト、バット、スティック、パドル、マット、及びこれらの組み合わせが挙げられ得るがこれらに限定されない。更なる実施形態では、例示のフィットネスデバイスは、環境自体を含む、特定のスポーツが生じるスポーツ環境内の物体、例えば、ゴールネット、フープ、バックボード、競技場の部分、例えば、ミッドライン、外側境界線マーカー、ベース、及びこれらの組み合わせなど、を含んでもよい。
【0045】
この点で、当業者は、1つ以上のスポーツデバイスがまた構造の一部であっても(又は構造を形成しても)よく、逆もまた同様で、構造が1つ以上のスポーツデバイスを備えてもよく、又はスポーツデバイスと相互作用するように構成されてもよいことを理解するであろう。例えば、第1の構造は、バスケットボールフープ及びバックボードを備えてもよく、それは、取り外し可能であってもよく、かつゴールポストと交換されてもよい。この点で、1つ以上のスポーツデバイスは、独立して、又は1つ以上の構造と関連付けられた1つ以上のセンサなどの他のセンサと併せてのいずれかで、利用される情報を提供し得る、
図1~
図3に関連して上記で考察されたセンサのうちの1つ以上などの1つ以上のセンサを備えてもよい。例えば、バックボードは、バックボード上のバスケットボールによる力及び力の方向を測定するように構成された第1のセンサを備えてもよく、フープは、力を検出するための第2のセンサを備えてもよい。同様に、ゴルフクラブは、シャフト上のグリップ特性を検出するように構成された第1のセンサと、ゴルフボールとの衝撃を測定するように構成された第2のセンサとを備えてもよい。
【0046】
例示的な携帯用デバイス112を見ると、それは、例えば、Apple,Inc.(Cupertino,California)から入手可能なブランドデバイスである、IPOD(登録商標)、IPAD(登録商標)、若しくはiPhone(登録商標)、又はMicrosoft(Redmond,Washington)から入手可能なZune(登録商標)若しくはMicrosoft(登録商標)Windowsデバイスを含む、電話機又はデジタル音楽プレーヤなどの多目的電子デバイスであってもよい。当該技術分野において既知のように、デジタルメディアプレーヤは、コンピュータのための出力デバイス、入力デバイス、及び/又は記憶デバイスとしての機能を果たすことができる。デバイス112は、BAN 102、LAN 104、又はWAN 106中の1つ以上のデバイスから収集された生データ又は加工データを受信するための入力デバイスとして構成されてもよい。1つ以上の実施形態において、携帯用デバイス112は、コンピュータデバイス114の1つ以上の構成要素を備えてもよい。例えば、携帯用デバイス112は、モバイル端末を含むために、追加の構成要素あり又はなしで、上記で考察されたI/Oデバイス116~122のうちのいずれかなど、表示器116、画像取り込みデバイス118、及び/又は1つ以上のデータ取得デバイスを含んでもよい。
【0047】
a.例示的な衣料/装身具センサ
ある特定の実施形態では、I/Oデバイスは、時計、アームバンド、リストバンド、ネックレス、シャツ、靴などを含む、ユーザ124の衣服又は装身具内に形成されてもよく、あるいはそれらと関連付けられてもよい。これらのデバイスは、ユーザの運動動作を監視するように構成されてもよい。それらは、ユーザ124のコンピュータデバイス114との相互作用中に運動動作を検出し、かつ/又はコンピュータデバイス114(又は本明細書に開示される任意の他のデバイス)とは独立して動作してもよいことが理解されるものとする。例えば、BAN 102中の1つ以上のデバイスは、ユーザの近接又はコンピュータデバイス114との相互作用に関わらず活動を測定する、終日活動モニタとして機能するように構成されてもよい。更に、
図3に示される感覚システム302及び
図4に示されるデバイスアセンブリ400(それぞれ、以下の段落に記載される)が、単に例示的な実施例であることが理解されるものとする。
【0048】
i.靴取付型デバイス
ある特定の実施形態では、
図1に示されるデバイス126は、本明細書に開示され、かつ/又は当該技術分野において既知のセンサが挙げられるがこれらに限定されない、1つ以上のセンサを含んでもよい、履物を含んでもよい。
図3は、1つ以上のセンサアセンブリ304を提供するセンサシステム302の1つの例示の実施形態を示す。アセンブリ304は、例えば、加速度計、ジャイロスコープ、位置判定構成要素、力センサ、及び/又は本明細書に開示されるか、若しくは当該技術分野において既知の任意の他のセンサなどの1つ以上のセンサを備えてもよい。図示された実施形態では、アセンブリ304は、力感応抵抗器(FSR)センサ306を含み得る、複数のセンサを組み込む。しかしながら、他のセンサ(複数可)が利用されてもよい。ポート308は、靴の靴底構造309内に位置付けられてもよく、概して、1つ以上の電子デバイスとの通信のために構成されている。ポート308は、任意に、電子モジュール310と通信しているように提供されてもよく、靴底構造309は、モジュール310を受容するための筐体311又は他の構造を任意に含んでもよい。センサシステム302はまた、ポート308を通じてモジュール310及び/又は別の電子デバイスとの通信を可能にするために、FSRセンサ306をポート308に接続する複数のリード線312を含んでもよい。モジュール310は、靴の靴底構造中のウェル又は空洞内に収容されてもよく、筐体311は、ウェル又は空洞内に位置付けられてもよい。一実施形態では、少なくとも1つのジャイロスコープ及び少なくとも1つの加速度計が、モジュール310及び/又は筐体311などの単一の筐体内に提供される。少なくとも1つの更なる実施形態では、動作中に方向情報及び角速度データを提供するように構成された、1つ以上のセンサが提供される。ポート308及びモジュール310は、接続及び通信のために相補的インターフェイス314、316を含む。
【0049】
ある特定の実施形態では、
図3に示される少なくとも1つの力感応抵抗器306が、第1及び第2の電極又は電気接点318、320、並びに電極318と320との間に配設された力感応抵抗材料322を収容して、電極318、320を一緒に電気的に接続してもよい。力感応材料322に圧力が加えられると、力感応材料322の抵抗率及び/又は伝導率が変化し、電極318と320との間の電位を変化させる。抵抗における変化は、センサ316に加えられた力を検出するために、センサシステム302によって検出され得る。力感応抵抗材料322は、様々な方法で圧力下の抵抗を変化させ得る。例えば、力感応材料322は、材料が圧縮されると減少する内部抵抗を有してもよい。更なる実施形態は、「スマート材料」を通じて実装され得る「体積ベースの抵抗」を利用してもよい。別の例として、材料322は、力感応材料322の2つの部品間、又は力感応材料322と一方又は両方の電極318、320との間など、面-面接触の程度を変化させることによって、抵抗を変化させてもよい。幾つかの状況では、この種類の力感知抵抗挙動は、「接触ベースの抵抗」と説明されることがある。
【0050】
ii.リスト装着型デバイス
図4に示されるように、デバイス400(
図1に示される感覚デバイス128と似ていてもよく、又はそれを含んでいてもよい)は、ユーザ124によって手首、腕、くるぶし、首などの周囲などに装着されるように構成されてもよい。デバイス400は、デバイス400の操作中に使用されるように構成された押し込み可能な入力ボタン402などの入力機構を含んでもよい。入力ボタン402は、コントローラ404及び/又は
図1に示されるコンピュータデバイス114に関して考察された要素のうちの1つ以上などの任意の他の電子構成要素に機能可能に接続されてもよい。コントローラ404は、埋め込まれてもよく、あるいは筐体406の一部であってもよい。筐体406は、弾性構成要素を含む1つ以上の材料から形成されてもよく、表示器408などの1つ以上の表示器を含んでもよい。表示器は、デバイス400の照明可能な部分と見なされてもよい。表示器408は、LED灯410などの一連の個々の点灯素子又は点灯部材を含んでもよい。光は、アレイで形成されてもよく、コントローラ404に機能可能に接続されてもよい。デバイス400は、指示器システム412を含んでもよく、それはまた、表示器408全体の一部分又は構成要素と見なされてもよい。指示器システム412は、表示器408(画素部材414を有してもよい)と併せて動作及び照明するか、又は表示器408から完全に分離することができる。指示器システム412はまた、複数の追加の点灯素子又は点灯部材を含んでもよく、それはまた、例示の実施形態においてLED灯の形態をとってもよい。ある特定の実施形態では、指示器システムは、1つ以上の目標に向かっての成果を表すために、指示器システム412の照明部材の一部分を照明することによってなど、目標の視覚指示を提供してもよい。デバイス400は、表示器408及び/又は指示器システム412のいずれかを通じて、ユーザの活動に基づいてユーザによって稼がれた活動ポイント又は通貨の単位で表現されるデータを表示するように構成されてもよい。
【0051】
締結機構416は、係合解除され得、デバイス400がユーザ124の手首又は一部分の周囲に位置付けられ得、かつ締結機構416は、その後に係合位置に配置され得る。一実施形態では、締結機構416は、コンピュータデバイス114並びに/又はデバイス120及び/若しくは112などのデバイスとの機能的な相互作用のためのUSBポートが挙げられるがこれに限定されない、インターフェイスを備えてもよい。ある特定の実施形態では、締結部材は、1つ以上の磁石を備えてもよい。一実施形態では、締結部材は、可動部がなくてもよく、磁力に完全に依存してもよい。
【0052】
ある特定の実施形態では、デバイス400は、センサアセンブリを備えてもよい(
図4に示されない)。センサアセンブリは、本明細書に開示され、かつ/又は当該技術分野において既知のセンサを含む、複数の異なるセンサを含んでもよい。例示の実施形態では、センサアセンブリは、本明細書に開示されるか、又は当該技術分野において既知の任意のセンサを備えてもよく、又はそれへの機能的な接続を可能にしてもよい。デバイス400及び/又はそのセンサアセンブリは、1つ以上の外部センサから取得されたデータを受信するためように構成されてもよい。
【0053】
iii.衣料及び/又は身体位置検知
図1の要素130は、センサ、データ取得ユニット、又は他のデバイスなどの物理器械と関連付けられ得る例示の感覚位置を示す。更に他の実施形態では、それは、画像取り込みデバイス(例えば、画像取り込みデバイス118)などを介して監視される身体の部分又は領域の特定の位置であってもよい。ある特定の実施形態では、要素130は、要素130a及び130bが運動用衣服などの衣料に一体化されたセンサであってもよいようなセンサを含んでもよい。そのようなセンサは、ユーザ124の身体の任意の所望の位置に配置されてもよい。センサ130a/bは、BAN 102、LAN 104、及び/又はWAN 106の1つ以上のデバイス(他のセンサを含む)と(例えば、無線で)通信してもよい。特定の実施形態では、受動検知面は、画像取り込みデバイス118及び/又はセンサ120によって放射される赤外線光などの波形を反射してもよい。一実施形態では、ユーザ124の衣服上に位置する受動センサは、波形を反射し得るガラス又は他の透明若しくは半透明の表面から作製された略球状構造を備えてもよい。適切に装着されたとき、所与の種類の衣料がユーザ124の身体の特定の部分に近接して位置するように構成された特定のセンサを有する、異なる種類の衣料が利用されてもよい。例えば、ゴルフ服は、第1の構成で衣料上に位置付けられた1つ以上のセンサを含んでもよく、更にサッカー服は、第2の構成で衣料上に位置付けられた1つ以上のセンサを含んでもよい。
【0054】
図5は、感覚入力のための例示的な位置を示す(例えば、感覚位置130a~130oを参照されたい)。この点で、センサは、ユーザの衣服上/中に位置する身体センサであってもよく、更に他の実施形態では、センサ位置130a~130oは、2つの動いている身体部分間の関係の識別に基づいてもよい。例えば、センサ位置130aは、画像取り込みデバイス118などの画像取り込みデバイスを用いてユーザ124の動きを識別することによって決定されてもよい。したがって、ある特定の実施形態では、センサは、特定の位置(センサ位置130a~130oのうちの1つ以上など)に物理的に位置していない場合があるが、画像取り込みデバイス118又は他の位置から集められた他のセンサデータなど、その位置の特徴を検知するように構成されている。この点で、ユーザの身体の全体的な形状又は部分は、ある特定の身体部分の識別を可能にし得る。画像取り込みデバイス及び/若しくはユーザ124上に位置する身体センサが利用されるか、並びに/又は他のデバイス(感覚システム302など)からのデータを使用して、デバイスアセンブリ400及び/若しくは本明細書に開示されるか、若しくは当該技術分野において既知の任意の他のデバイス若しくはセンサが利用されるかに関わらず、センサは、身体部分の現在の位置を検知し、かつ/又は身体部分の動作を追跡し得る。一実施形態では、位置130mに関連する感覚データは、ユーザの重心(別名、質量中心)の決定で利用されてもよい。例えば、位置(複数可)130m~130oのうちの1つ以上に対する位置130aと位置(複数可)130f/130lとの間の関係は、ユーザの重心が(ジャンプ中などに)垂直軸に沿って上昇しているかどうか、又はユーザが膝を屈曲及び収縮させることによってジャンプの「ふりをしよう」と試みているかを判定するために利用され得る。一実施形態では、センサ位置1306nは、ユーザ124の胸骨の周囲に位置してもよい。同様に、センサ位置130oは、ユーザ124のへそに近接して位置してもよい。ある特定の実施形態では、センサ位置130m~130oからのデータは、ユーザ124に対する重心を決定するために、(単独で、又は他のデータを組み合わせて)利用されてもよい。更なる実施形態では、センサ位置130m~130oなどの複数のセンサ位置間の関係は、ユーザ124の方向及び/又はユーザ124の胴体のねじりなどの回転力の決定で利用されてもよい。更に、位置(複数可)などの1つ以上の位置は、モーメントの中心位置として利用されてもよい(又はそれに近似してもよい)。例えば、一実施形態では、位置(複数可)130m~130oのうちの1つ以上は、ユーザ124のモーメントの中心位置に対する点としての機能を果たし得る。別の実施形態では、1つ以上の位置は、特定の身体部分又は領域のモーメントの中心としての機能を果たし得る。
【0055】
II.取り外し可能なモジュールを備える運動バンド
本開示の態様は、身体的動作中のユーザの1つ以上の属性(例えば、生理学的、生物医学的、運動(これらが重複する例であり得るという理解のもとで))を測定し得るシステムに関する。一実施形態では、システム及び方法は、激しい身体的エクササイズ又は動作を実施する間のユーザの1つ以上の属性を測定し得る。例えば、ユーザは、アメリカンフットボール、フットボール、バスケットボール、水泳、又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない、プロのスポーツ活動に参加している場合がある。一実施形態では、システム及び方法は、エクササイズ中のユーザからの測定を常に提供してもよく、本システムは、プロのスポーツへの関与などの集中的な活動中に一般的に見られる衝撃力及び/又は加速度の大きさを経験する。
【0056】
ある特定の態様は、激しい身体的活動中にユーザの皮膚に対して少なくとも1つのセンサをしっかりと保持あるいは維持し得るモジュラーシステムに関する。一実施形態では、本システムは、活動中の正確な測定値を可能にする方法で、激しい身体的活動中にユーザの皮膚に対して心拍センサを保持するように構成されてもよい。バンドは、運動活動中、又は特定の運動活動の平均力及び/若しくは加速度の大きさと一般的に関連する動作中、皮膚に対して少なくとも1つのセンサを更に固定し、ユーザの皮膚に対してセンサの1mm未満の移動を可能にし得る。更に別の実施形態では、バンドは、運動活動中に、取り外し可能なセンサがユーザの皮膚の表面に対して0.5mm未満移動するように構成されてもよい。本システムは、ユーザの皮膚又は衣服に対して固定されるように構成されたバンド920を備えてもよい。一実施形態では、バンドは、アームバンドであるように構成されたが、リストバンド、ウエストバンド、又は他の構成として構成されてもよい。一実施形態では、バンド920は、ユーザの肘と手首との間に装着されるように構成されている。別の実施形態では、バンドは、肘と肩との間の位置で装着されるように構成されている。
【0057】
バンド920は、アームバンド、リストバンド、レッグバンド、及びベルトなどのバンドなどであるがこれらに限定されない、身体に取り付けられ得る任意の好適な衣料品であってもよい。加えて、衣料品は、シャツ、ジャケット、コート、トレーナー、ベスト、ショーツ、及びパンツ、並びに様々な他の衣料品など、身体に装着され得る任意の好適な衣料品であってもよい。
【0058】
一実施形態では、バンド920は、腕の周囲でバンドを保持するように構成された締結具なしで構成されてもよい。一実施形態では、バンドは、激しい運動活動であり得る活動中に正確なセンサ測定値を得るために、締結具がバンド920を付属肢に固定するために必要とされない方法で、バンドがユーザの付属肢(例えば、腕)の周囲で保持されることを可能にする、弾性係数を示し得る。更に別の実施形態では、締結具は、付属肢への取り付けのためにバンドの少なくとも一部分又は複数の部分を一緒に接続するために利用されてもよい。当業者が備えている技能の範囲内であるように、Velcro(登録商標)、スナップ、ボタン、バックル、及びジッパーなどの任意の好適な締結具が使用されてもよい。
【0059】
本発明の別の態様では、本明細書の図面に示されるように、リストバンド又はアームバンドは、手首又は腕に引っ張って身に着けられ得る弾性材料から作製された連続管状バンドであってもよい。以下で考察されるように、ポケット(例えば、ポケット940)は、バンド920に取り付けられてもよく、又はそれと一体的に形成されてもよい。以下で更に考察されるように、バンド920は、電子モジュールを保持するように構成された「ポケット」を備えるように構成されてもよい。この点で、バンドは、バンド920の少なくとも一部分が、ユーザがバンド920を装着しているときに、ポケット940中で保持される電子モジュール930の任意の表面が被覆に対して押されることと比較して単位面積当たりより小さい力で、ユーザの皮膚に対して保持されるような力を分配する方法で、ユーザの皮膚の一部分の周囲にシール又は他の表面を形成してもよい。バンド920は、周辺光のある特定の部分がバンド920下のユーザの皮膚と接触することから遮断されるように、更に構成されてもよい。この点で、バンド920は、通常の使用中にバンドによって被覆される1つ以上の特定の領域中で、及び/又は全範囲にわたって光を遮断してもよい。一実施形態では、周辺光の少なくとも75%が、センサがバンドの開口部から延在し、ユーザの皮膚の表面と接触する場所にすぐ近くのバンドの範囲に到達することから遮断される。
【0060】
概して、本デバイスは、ユーザによって装着されるか、あるいはユーザに取り付けられるために、ユーザによって装着されるか、あるいはユーザの身体に取り付けられるように構成されたバンド920と、バンド920に接続されるように構成されたモジュール930とを含む。バンド920は、肘のすぐ下のユーザの前腕上部に装着されるように構成された、
図11及び
図12に示されるような一実施形態のアームバンドであってもよい。
図39A及び
図39Bはまた、
図11及び
図12の実施形態と同様の実施形態を示す。本実施形態のバンド920は、ユーザの腕が通路922を通じて受容され、管状体921が腕に巻き付くように、中央通路922を画定する管状体921を含む。管状体921は、示される実施形態において多少円錐台形状であり、より幅広い頂端部923は、肘により近く位置付けられるように構成され、反対側のより狭い底端部924は、腕が典型的にはより小さい手首により近く位置付けられるように構成されている。管状体921の円錐台形状は、活動中にユーザの前腕に装着されたときに、バンド920の滑りへの抵抗を補助し得る。特定の理論に束縛されるものではないが、証拠は、バンド920が滑る傾向が、頂端部923のサイズと底端部924のサイズとの間の比例的な差(例えば、管状体921の断面の「傾斜」)の減少と共に減少することを示す。
図96は、管状体921の縁部994の傾斜が軸Xに対してどのように決定され得るかを示す。換言すれば、底端部924のサイズが頂端部923のサイズに対してより近いほど、滑りが生じる可能性はより低い(制限内で)。証拠はまた、より大きいサイズのバンド920がより小さいサイズのバンド920よりも滑る可能性が高いことも示す。したがって、より大きいサイズのバンド920は、より大きいサイズのバンド920における滑りを低減するために、一実施形態のより小さいサイズのバンド920の直径と比較して、頂端部923の直径と底端部924の直径との間でより小さい差を有して提供されてもよい。
【0061】
管状体921上で画定される様々な異なる「傾斜」は、バンド920の滑りの程度に関係してもよい。
図96は、傾斜の計算において基準点の高さHを使用して、頂端部及び底端部923、924に垂直である軸Xに対して計算され得る、複数の異なる傾斜を示す。高さHは、バンド920の端部923、924に平行である円周線を表し、底端部924と頂端部923との間の距離の約70%、即ち、モジュール930が筐体963内に位置付けられるときのセンサ932の近似位置に位置付けられる。異なるセンサ932の位置を作るために、バンド920が異なって構成される場合、基準点の高さHが異なって位置し得ることが理解される。管状体921の全体的な傾斜及び傾斜B(底端部924と高さHとの間)が、滑りに対して最大の効果を有し、これらの傾斜がゼロに近づくにつれて、報告された滑りの発生率が低減されることがわかっている。
図96に示される実施形態では、傾斜A及び傾斜Bは、互いに等しく、管状体921の全体的な傾斜にも等しい。他の実施形態では、傾斜A及び傾斜Bは、互いと異なってもよく、かつ傾斜A及び傾斜Bのうちの一方又は両方は、管状体921の全体的な傾斜と異なってもよい。これらの傾斜のうちのいずれかが「平均」傾斜であってもよく、かつ管状体921が曲線状又は他の非直線状の縁部輪郭を有してもよいことが理解される。
【0062】
上記の通り、管状体921の全体的な傾斜は、バンド920のフィット感及び滑りの可能性に影響を及ぼし得る。管状体921の全体的な(平均の)傾斜は、
図96Aに示されるように、軸X及びバンド920の頂端部923の交点と、バンド920の底端部924の端点との間の仮想の直線を描くことによって計算されてもよい。この計算を実施するための簡略化した方法は、管状体921の高さに沿った任意の2つの点の間(例えば、頂端部923と底端部924との間)の外周又は直径の差を使用して、傾斜を決定することである。この仮想の線は、
図96の線である傾斜A及び傾斜Bの組み合わせであると見なされてもよいが、傾斜A及び傾斜Bは、他の実施形態において互いと異なってもよい。傾斜A又は傾斜Bはまた、バンド920のフィット感及び滑りの可能性に影響を及ぼし得、これらの傾斜は、管状体921の全体的な傾斜に対して、上記と同じ方法での平均として計算され得る。一実施形態では、管状体921の全体的な傾斜、傾斜A、及び/又は傾斜Bは、0~0.75、又は約0.65であってもよい。別の実施形態では、管状体921の全体的な傾斜、傾斜A、及び/又は傾斜Bは、0~0.5、又は約0.4であってもよい。更なる実施形態では、管状体921の全体的な傾斜、傾斜A、及び/又は傾斜Bは、0~0.3又は0~0.15であってもよい。より小さいサイズのバンド920(例えば、200mm以下の最大直径)に対して、管状体921の全体的な傾斜、傾斜A、及び/又は傾斜Bは、より大きいサイズに対するよりもゼロに近くてもよい。管状体921の全体的な傾斜がゼロである場合、頂端部及び底端部923、924の寸法が、頂端部923が底端部924よりも幅広くならないように等しいか、又はほぼ等しくてもよいことが理解される。
【0063】
別の実施形態では、同様に構造化されたバンド920は、身体の別の部分に装着されるように構成されてもよい。例えば、バンド920は、上腕、手首、手など、腕の別の部分に装着されるように構成されてもよい。別の例として、バンド920は、脚、首、胴体、頭などの様々な位置など、ユーザの異なる身体部分に巻き付くように構成されてもよい。バンド920の寸法及び輪郭は、異なる身体部分に巻き付くために調節されてもよいことが理解される。
【0064】
一実施形態では、バンド920は、例えば、弾性布地など、ユーザがバンド920を快適に装着することを可能にし、かつバンド920をユーザの身体上に配置及び取り外しするために伸張することができる可撓性の弾性材料から形成されてもよい。バンド920は、一緒に結合される材料の2つ以上の層から作製されてもよく、それは、複数の層を作るために折り畳まれる単一の部品の一部であってもよい。
図11及び
図12はバンド920の一実施形態を示し、
図14~
図17、
図39A及び
図39B、並びに
図68~
図70Cは、本明細書に記載される幾つかの異なる特徴を有する同様の実施形態を示す。
【0065】
図11~
図17並びに
図39A及び
図39Bに示される実施形態では、バンド920は、2つの層を形成するためにそれ自体の上に折り畳まれ、2つの層間に塗布された接着剤によって結合される一片の布地から作製される。接着剤は、幾つかの実施形態ではパターンに形成されてもよく、それは、最終製品において目に見え、独特の外観をもたらす。接着剤パターンはまた、バンド920の伸張の最大程度を制御すること、バンド920の伸張若しくは他の変形の位置を制御すること、バンド920の耐久性を強化すること、及び/又は他の機能など、機能的であってもよい。
図12、
図14、並びに
図39A及び
図39Bに示されるように、接着剤は、バンド920に沿って軸方向に(即ち、端部923と端部924との間に)延在し、互いから円周方向に離間した、複数の線925で塗布される。これらの構成において、バンド920の放射状の伸張は、線925間で生じ、接着剤の線925は、低伸張性範囲を提供する。
図12、
図14、並びに
図39A及び
図39Bのバンド920は、接着剤の破線又は不連続な線925(即ち、線分)を有し、各線925に沿って1つ以上の間隙926を有する。加えて、本実施形態の各線925の間隙926は、隣接する線925の間隙926からずれているか、又は互い違いになっている。別の実施形態では、バンド920は、
図40A及び
図40Bにあるような接着剤の実線925(直線及び/若しくは曲線であってもよい)、又は接着剤の1つ以上のブロックを有してもよい。
図12、
図14、
図39A及び
図39B、並びに
図40A及び
図40Bの接着剤の線925の構成は、幾つかの利点を提供する。第1に、軸方向に延在する線925は、バンド920の弾性材料の弾性率又弾性応答が伸張の量を制御するように、バンドの放射状の伸張のほとんどが線925間で生じることを可能にする。加えて、軸方向に延在する線925は、線925の接着剤が、軸方向のバンド920の弾性率又弾性応答により有意な影響を及ぼすことを可能にし、したがって、生じる軸方向の伸張の量を制限する。これは、バンド920が、バンドを伸張させることによりユーザによって及ぼされるエネルギーを消費するよりもむしろ、必要に応じて摺動するように、バンド920がユーザの身体(例えば、前腕)に引っ張って身に着けられる際の過剰な伸張を回避するために有益である。間隙926の「ずれ」もまた、軸方向の伸張の制限に役立つ。更に、接着剤の線925の断続的な適用は、バンド材料の布地が典型的には接着剤よりも通気性であるため、より大きい通気性を提供する。別の実施形態では、バンド920は、2つの層を形成するためにそれ自体の上に折り畳まれ、接着剤、縫合などによって端部923、924の周囲で結合される一片の布地から作製される。
【0066】
バンド920は、概して、電子モジュール930を保持するように構成され、それは、バンド920から取り外し可能であってもよい。一実施形態では、バンド920は、取り外し可能な構成でモジュール930を受容するように構成された空洞941を画定する、ポケット940を有する。一実施形態では、
図11及び
図12に示されるように、ポケット940は、ユーザの身体に向き合い、かつ/又は接触するように構成された、バンド920の内側表面927からアクセス可能である。
図36~
図38は、同様にポケット940の構成要素を示す。この構成において、ポケット940は、バンド920の内側927上に画定されるアクセス開口部942を有し、モジュール930は、開口部942を通じて挿入及び取り外しされ得る。バンド920は、このアクセスを容易にするために、裏返しにされてもよい。
図11~
図17並びに
図36~
図39A及び
図39Bに示される各実施形態のポケット940は、バンド920の外側表面928の一部を形成する外壁943と、バンド920の内側表面927の一部を形成する内壁944とを有し、空洞941は、壁943と壁944との間に画定される。これらの壁943、944は、一実施形態では、少なくとも多少可撓性であり、単一の層及び/若しくは部品、又は複数の層及び/若しくは部品から作製されてもよい。他の実施形態では、壁943、944は剛性であってもよく、バンド920の他の部分と同じ材料又は異なる材料から作製されてもよい。アクセス開口部942は、モジュール930の一端(一実施形態では、USBコネクタ135)を開口部942に挿入し、次いで、開口部942を通じて空洞941中へモジュール930の残りを押すことによって、モジュール930が挿入されるように、
図11~
図14並びに
図36~
図39A及び
図39Bの実施形態では、空洞941の一端において内壁944内に画定される。
【0067】
図39A及び
図39Bは、モジュール930がポケット940に挿入されたバンド920の実施形態を示す。
図39A中、ポケット940は、バンド920の頂端部923により近く(即ち、ユーザの肘により近く)位置付けられた光934及びボタン933、並びにバンド920の底端部924により近く(即ち、ユーザの手首により近く)位置付けられたコネクタ935を有するモジュール930の挿入のために構成されている。これは、
図14の構成と同様である。
図39B中、ポケット940は、バンド920の底端部924により近く(即ち、ユーザの手首により近く)位置付けられた光934及びボタン933、並びにバンド920の頂端部923により近く(即ち、ユーザの肘により近く)位置付けられたコネクタ935を有するモジュール930の挿入のために構成されている。これは、
図11及び
図12の構成と同様である。アクセス開口部942(
図39A及びBに示されない)が、
図39Aの頂端部923付近及び
図39Bの底端部924付近に位置してもよいことが理解される。
図39Bの構成は、より大きい人間工学及び使いやすさを提供し得る。例えば、光934を見て、ボタン933を押すことは、これらの構成要素が手首により近く位置するとき、より少ない動作及びより自然な動作を必要とし得る。また、ボタン933を押す力はユーザの腕を圧縮し、ボタン933が、骨が皮膚により近い手首により近い場合、ボタンを押す力の下で圧縮することができる軟組織はより少ない。
図39Bの構成において、保護シェル948(以下に記載)は、ユーザが腕にバンド920を引っ張って身に着けるために把持し得る範囲に位置するため、コネクタ935を保護する。
【0068】
図13A及び
図13Bは、バンド920の内側表面927上にアクセス開口部942を有するポケット940に、モジュール930を挿入するための別の構成を示す。
【0069】
ポケット940はまた、モジュール930のセンサ(複数可)932に、ユーザの身体に接触すること(例えば、心拍センサ)、あるいはユーザの身体と直接相互作用すること(例えば、光、熱、若しくは他の放射ベースのセンサ)などによって、ユーザの身体を直接検知するための妨げられない経路を可能にするように構成された、1つ以上のセンサ開口部945を含んでもよい。
図36~
図38に示される実施形態では、ポケット940は、アクセス開口部942とは別である内壁944上の単一のセンサ開口部945を有する。他の実施形態では、センサ開口部945は、単一の開口部のみが内壁944に画定されるように、アクセス開口部942と連続していてもよく、かつ/又はポケット940は、複数のセンサ開口部945を有してもよい。この構成の一例は、
図68~
図70C及び
図78~
図82に示される。
【0070】
ポケットの外壁943は、モジュール930を被覆するように構成され、外壁943を通じたモジュールの読み取り及び/又は操作を可能にするように構成されてもよい。例えば、外壁943は、モジュール930の表示器を見ることを可能にするために、1つ以上の窓946を含んでもよい。そのような窓946は、それを通じて光又は照明付き表示器を見ることを可能にする、外壁943の開口部、又は透明若しくは半透明の部分であってもよい。
図11~
図14、
図39A及び
図39B、並びに
図68~
図70Cに示される実施形態では、外壁943は、単一の光を見ることを可能にするための窓946を有し、加えて又は交互に(alternately)、モジュール930の複数のLED(即ち、読み取り可能な表示器)を見ることを可能にするように構成された、1つ以上の窓946を有してもよい。ポケット940が、モジュール930の構造と補完的であるように構成された1つ以上の窓946を有してもよいことが理解される。
【0071】
別の例として、外壁943は、外壁943を通じたモジュール930の1つ以上のボタン933の操作を可能にするように構成された、1つ以上のボタン部分947を有してもよい。「ボタン」が、機械/電気ボタン、タッチスクリーンインターフェイス、又は他の手動で機能可能な構成要素を含んでもよいことが理解される。ボタン部分947は単純に、
図11~
図14に示されるように、ユーザがボタン部分947を押して、モジュール930のボタン933を作動させることを可能にする、外壁943の可撓性部分であってもよい。外壁943は更に、外壁943及び/又はより大きい可撓性を有する凹形又はくぼんだ部分などのバンド920の部分の屈曲を制御するために、1つ以上の屈曲ゾーン(図示せず)を有してもよい。別の実施形態では、ボタン部分947は、モジュール930のボタン(複数可)933を作動させるボタン機構(又は複数の機構)を有してもよい。更なる実施形態では、ボタン部分947は、モジュール930が光を有するボタンを有する場合(
図42を参照されたい)、又はモジュール930が照明付きタッチスクリーン表示器を有する場合などに、窓946を兼ねてもよい。外壁943は更に、モジュール930上のボタン(複数可)933の位置(複数可)の指示、ロゴ、命令などの印947Aを有してもよい。
【0072】
ポケット940は更に、モジュール930の少なくとも一部分を保護するために、空洞941内に保護シェル948を含んでもよい。シェル948は、剛性プラスチック若しくは繊維強化ポリマー(例えば、熱可塑性ポリウレタン)、金属性材料、又は他の材料など、剛性材料から形成されてもよい。
図11~
図14の実施形態では、ポケット940の壁943、944は可撓性であり、シェル948は、空洞941内に受容され、アクセス開口部942と反対側の端部に位置付けられる。この構成において、シェル948は、モジュール930のUSBコネクタ935を受容及び保護する。シェル948は更に、摩擦フィット構成、モジュール930との相補的インターロック構造など、いったんモジュール930が挿入されると、モジュール930を保持するための構造を有してもよい。シェル948はまた、モジュール930が完全に挿入されたことをユーザに示すために、モジュール930が完全に挿入されたときに、聴覚及び/又は触覚指示を生成する構造を有してもよい。これらの聴覚/触覚指示は、ロック構造あり又はなしで使用されてもよく、コネクタ935相互作用してもよい。シェル948は、接着剤又は他の結合材料、摩擦フィット、様々な機械接続技術などによって、ポケット940内で保持されてもよい。他の実施形態では、シェル948は、モジュール930のより大きい若しくはより小さい割合を被覆してもよく、又はポケット940は、シェルを全く有しない場合がある。
図16もまた、一構成における保護シェル948を示す。
【0073】
図15A~
図17に示される他の実施形態では、バンド920は、バンド920の外部にアクセス開口部942を有してもよい。例えば、
図15Aは、アクセス開口部942がバンド920の外側表面928上に露出される一実施形態を示し、モジュール930は、アクセス開口部942を通じて空洞941中に挿入され得る。本実施形態のモジュール930は、最初に開口部942を通じてモジュール930の端部を挿入することによって、上記の技術と同様に挿入される。別の例として、
図15Bは、アクセス開口部942がはるかに大きく、空洞941とほぼ同じサイズである、一実施形態を示す。本実施形態では、モジュール930全体が開口部942を通じて空洞941中へ下方に押され、次いで、ポケット940内にモジュール930を固定するために、固定部材949が使用される。本実施形態の固定部材949は、フックアンドループ材料、機械締結具(例えば、スナップ若しくはボタン)、又は他の解放可能な接続など、解放可能な接続を有するストラップである。他の実施形態では、固定部材949は、キャップ、フラップ、タブ、又は他の構造などの異なる構成を有してもよい。
図16は、これらの実施形態の両方の断面図を示す。
図17は、モジュール930が
図15Aの実施形態と同様に挿入される、一実施形態を示す。
【0074】
バンド920は、熱プレス動作を使用することによって組み立てられてもよく、熱活性化フィルムは、バンド920の部品を一緒に結合する。
図18~
図38は、バンド920の組み立て/製造の方法の一実施形態を示す。本実施形態では、本体部品950は、
図18に示されるように、弾性布材料から形成(例えば、切断)され、折り線は、破線によって示される。本体部品950は、開口部942のための第1の穴950Aと、センサ開口部945のための第2の穴950Bと、窓946の一部を形成する第3の穴950Cとを有する。中央折り線は、本体部品950を、バンド920の内側表面927を形成する内側部分950D、及びバンド920の外側表面928を形成する外側部分950Eに分割する。
図19は、熱活性化フィルム又は接着剤フィルム(「結合材料」と称される)の主要結合パネル951を示し、線925及び間隙926が、エッチング又は切断によってその上に形成される。
図40A及び
図40Bは、主要結合パネル951及び得られたバンド920の代替の実施形態を示す。
図20及び
図21は、窓946の一部を形成する光用の穴952Aを有する外側ポケット内部部品952、及び開口部942のための穴953Aを有する内部ポケット縁部結合部品953を示し、それらの両方が結合材料から作製される。
図22及び
図23は、内側ポケットトリム及び外側ポケット構造部品954、並びに内側ポケット構造部品955を示し、それらの両方が結合材料の裏当てを有する布材料から作製される。内側ポケットトリム及び外側ポケット構造部品954は、光用の穴954Aと、その中央から切り取られた舌部954Bとを有する。
図24及び25の両方は、内側ポケットトリム及び外側ポケット構造部品954の代替の実施形態を示す。
図24は、ポケット940内でシェル948に結合するために、舌部954B上に位置付けられた接着剤又は結合材料954Cを有する、部品954を示す。
図25は、異なって位置する光用の穴を有する、部品954を示す。内側ポケット構造部品955は、開口部942のための第1の穴955Aと、センサ開口部945のための第2の穴955Bとを有する。
図26及び
図27は、外側ポケットトリム部品956及びポケット縁部トリム部品957を示し、それらの両方が結合材料の裏当てを有する布材料から作製される。
図28は、グラフィック部品958を示し、それはロゴ958A又は他の印958B、並びに任意に、窓946の一部を形成してもよい光用の穴を含んでもよい。グラフィック部品958は、熱活性化可能材料から作製されてもよい。
図29は、センサ開口部945のための穴950B、955Bの周囲に配置されてもよいフレーム部品959を示し、それは、ポリカーボネート材料から作製されてもよい。
図30は、
図24にも示されるようなシェル948のための結合材料954Cを示す。部品951、952、953などを含む、本明細書に記載される結合材料の様々な部品が、同じ又は異なる結合材料から作製されてもよく、同じ若しくは異なる厚さ及び/又は機能特性を有してもよいことが理解される。また、
図20~
図25中の破線が、部品が組み立て中にバンド920上の所定の位置に配置された後に作製される切断線を示すことが理解される。
【0075】
これらの構成要素の組み立ては、結合材料を密閉する熱プレスを使用して実施されてもよい。組み立ては、
図31に示されるように、主要結合パネル950から開始する。
図32中、外側ポケット内部部品952は、本体パネル950の外側部分950E上に配置され、内側ポケット構造部品955は、本体パネル950の内側部分950D上に配置され、結合材料のわずかな粘着性がこれらの配置を所定の位置で保持し得る。フレーム部品959は、組み立て後にセンサ開口部945を保護及び強化するために、内側ポケット構造部品955中の開口部955Bの周囲に追加的に配置されてもよい。別の実施形態では、フレーム部品959は、接着剤の縁取りによって置き換えられてもよい。
図33中、主要結合パネル951は、本体部品950の外側部分950Eに適用され、粘着性によって保持されてもよい。
図35に交互に(alternately)示されるように、主要結合パネル951は、本体部品950の内側部分950Dに適用されてもよい。主要結合パネル951は、本体部品950に適用され、次いで、エッチング/切断によって画定された結合材料の線925のみを残すために取り除かれてもよい。
図34に示されるように、内部ポケット縁部結合部品953は、本体部品950の内側部分950D上に位置し、穴953Aは、モジュール930の表示器があり得る場所に適切に位置する。次いで、結合材料のストリップ960は、本体部品の外側部分950Eの縁部にわたって配置され、それは、折り畳み後に内側及び外側950D、Eの縁部を一緒に結合する。
図36中、本体部品950は、内側及び外側部分950D、Eが互いに向き合い、主要結合パネル951及びストリップ960によって一緒に結合され得るように折り畳まれる。
図36は、ここでは本体部品950の反対側の表面上にある、内側部分950D及び外側部分950Eの両方を示す。本体部品950の外側部分は、その上、このステップでバンド920の最終形状を作製するために、切り取られ、かつ/又は内方へ折り畳まれてもよい。
【0076】
図37中、内側ポケットトリム及び外側ポケット構造部品954は、部品954が外側表面上にあり、舌部954Bが本体部品950の内側部分950Dと外側部分950Eとの間を、開口部942を通じて空洞941へと延在するように、内側部分950D上に配置される。外側ポケットトリム部品956は、
図37にも示されるように、外側部分950E上に配置される。ポケット縁部トリム部品957は、部品957が縁部に折り重なるように、
図37に更に示されるように、アクセス開口部942の縁部に沿って配置される。組み立てのこの時点の後、部品は、特別に設計された金型を使用することによって熱プレスされる。金型970の一実施形態は、内側部分950Dと接触している第1の金型プレート又は部品971と、外側部分950Eと接触している第2の金型プレート又は部品972とを含み、プレート971、972は、以下でより詳細に記載され、かつ
図64~
図67に示されるように、一緒にプレスされて、アセンブリを熱プレスし、ポケット940を成形する。熱プレス中にプラグが開口部942を通じて挿入されて、ポケット940の内側形状を形成する。熱プレス中、結合材料は、隣接する表面を一緒に結合するために熱活性化され、その上、構造にある程度の局部剛性を加え得る。この局部剛性は、ポケット940の形状を保持するために、かつ本明細書の別の部分に記載されるように、軸方向の伸張を制限するために特に有利である。この構成において、組み立てられた部品950、952、953、954、955、956、957は、ポケット940、空洞941、アクセス開口部942、及びセンサ開口部945を画定する。本体部品950の内側部分950Dは、他の部品(例えば、内側ポケット構造部品955)と組み合わさって、内壁944を画定し、外側部分950Eは、他の部品(例えば、外側ポケット内部部品952及び舌部954B)と組み合わさって、外壁943を画定する。
【0077】
図64~
図67は、本明細書に記載され、かつ
図18~
図40Bに示される構成要素及び技術を使用して、バンド920の製造するために使用され得る、金型970の例示の実施形態を示す。金型970は、
図37に示される組み立てられた内側及び外側部分950D、Eの周囲で一緒にプレスされる、2つの金型プレート971、972を含み、これらの構成要素が組み立てられた方法で金型プレート971と金型プレート972との間の金型空洞973中で受容されるようにする。
図64~
図67に示される構成において、第1のプレート971は、内側部分950Dと接触し、第2のプレート972は、外側部分950Eと接触する。金型プレート971、972はそれぞれ、ポケット940を成形するために、金型空洞973内に二次空洞975を作る、拡大部分974を有する。プレート971、972の一方又は両方は、ガスが成形中に逃げることを可能にするための1つ以上の穴978を含んでもよい。プラグ976は、
図65~
図67に示されるように、熱プレス中に内側部分950D及び外側部分950Eとの間に挿入されて、ポケット940の内側形状を形成する。
図65及び
図67に示されるように、プラグ976は、成形プロセス中にセンサ開口部945を通じて延在する突出部977を含む。熱プレスが完了した後、金型プレート971、972は分離され、プラグ976はポケット940から取り外され(開口部942などを通じて)、組み立てられたバンド920は、金型970から取り外される。
図38に示されるように、次いで、追加の製造ステップが取られてもよい。金型970及びその構成要素の構造及び構成が、異なるサイズ、形状、構造などを有するバンド920のために変化し得ることが理解される。
【0078】
完成後、アセンブリは金型から取り出され、バンド920の最終構造は、
図38に示されるように、平坦な部品として組み立てられる。保護シェル948は、熱プレスが完了した後に空洞941中の所定の位置に配置されてもよく、一実施形態において、接着剤又は結合材料954Cによって接続されてもよい。グラフィック部品958は、熱プレス、ヒートシーリング、接着剤、又は他の結合材料などによって、バンド920の外側表面928に接続されてもよい。加えて、シーム結合ストリップ961が、縁部を被覆するために、内側及び外側部分950D、Eの折り畳まれた端部が接触する縁部に沿って配置される。バンド閉鎖トリムストリップ962は、本体部品950の端部を一緒に結合して、管状体921を形成するために使用される。本体部分950の側面が、管状体921を形成するための接続前に、バンド920の「傾斜」を作るために、角度のある形状などの形状に切断又はトリミングされてもよいことが理解される。これらのストリップ961、962は、熱プレス、ヒートシーリング、接着剤若しくは他の結合材料、編み/縫合、又は他の技術によって接続されてもよい。これは、ポケット940が内側表面927上に画定された、バンド920の最終構造を形成する。ストリップ961、962は更に、ユーザの腕にバンド920を引っ張って身に着けるためにバンド920を把持するための有効な位置を形成してもよく、具体的には、閉鎖トリムストリップ962は、それがバンド920の他の位置よりも低い伸張能力を有するため、有効な範囲を提供し得る。
図39Aは、モジュール940がポケット940中に受容された、
図18~38に示されるように構造化されたバンド920を示し、
図39Bは、本明細書の別の部分に記載されるような同様のバンド920を示す。外側表面928上の開口部942、異なる位置若しくは方向のポケット940、異なる身体部分の上で使用するために異なって構成されたバンド920など、異なる構成を有するバンド920を形成するために、同様のプロセス及び構成要素が使用されてもよいことが理解される。また、本明細書で一緒に接続されているものとして記載される構成要素が、他の実施形態では、他の種類の接着剤/結合材料、機械締結具、編み/縫合/縫製などの他の技術によって接続されてもよいことが理解される。
【0079】
図68~
図70Cは、ある特定の実施形態において、本明細書の別の部分に記載され、例えば、
図11~
図17並びに
図39A及び
図39Bに示されるバンド920と共通した1つ以上の構成要素を含んでもよい、バンド920の別の実施形態を示す。ある特定の実施形態の例示のために、
図68~
図93で使用される参照番号は、以下で特に注記されない限り、
図1~
図67に関連して使用される参照番号と一致しており、簡潔にするために、全ての参照番号が
図68~
図93に関して再び記載されていない場合がある。
図68は、バンド920の外側928を示し、
図69は、バンド920の内側927を示す。例えば、バンド920は、
図39Bの構成と同様に、バンド920の底端部924により近く(即ち、ユーザの手首により近く)位置付けられた表示器934及びボタン933、並びにバンド920の頂端部923により近く(即ち、ユーザの肘により近く)位置付けられたコネクタ935を有するモジュール930の挿入のために構成された、ポケット940を有する。別の実施形態では、ポケット940は、
図39Aの構成と同様の配置など、異なって配置されてもよい。モジュール930は、
図68~
図70Cに示されない。ポケットの外壁943は、モジュール930上のボタン933と相互作用するように構成されたボタン部分947と、外壁943を通じて光934を見ることを可能にするように構成された窓946とを有する。ポケット940は、空洞941中へと延在し、センサ開口部及びアクセス開口部の両方としての機能を果たすように構成された、内壁944上の開口部942を有する。換言すれば、開口部942は、開口部942を通じた空洞941中へのモジュール930の挿入を可能にするのに十分大きく、開口部942の一部分は、センサ(複数可)932がユーザの身体にごく接近していることを可能にするために、モジュール930の突出部939が延在することを可能にする。
【0080】
図68~
図70Cのバンド920は、バンド920とは別に形成され、バンド920に接続されてポケット940を形成する、筐体963を利用する。筐体963の一実施形態は、
図74~
図75及び
図78~
図82に示される。筐体963は、一実施形態では、熱可塑性ポリウレタン(TPU)材料から作製されてもよく、単一の部品で形成されるが(例えば、射出成形によって)、他の実施形態では、他の材料、複数の部品、及び/又は他の技術から部分的又は完全に作製されてもよい。本実施形態の筐体963は、空洞941を完全に画定し、内壁944上の開口部942及び外壁943上の窓946を画定する、適度に剛性のシェルである。一実施形態では、筐体963の剛性は、モジュール930を保護するのに十分剛性であり、バンド920のボタン部分947を押すことによって、ボタン933の操作を可能にするのに十分可撓性であってもよい。筐体963の剛性は、バンド920を形成する布材料の剛性よりも大きくてもよい。筐体963はまた、
図79に示されるように、バンド920の外側表面928上のボタン部分947によって、ボタン933の操作を容易にするために、かつ/又はボタン933の「感触」を強化するために、一実施形態では、外壁943上の突出部987を有してもよい。突出部987は、ボタン933の操作が筐体963の隣接部分の少量の移動/屈曲を必要とするように、ボタン933と軽く係合するか、又はボタン933にごく接近していてもよい。
図79の実施形態は、外壁943の内側表面に適用されるエポキシ材料から形成されたドーム形状の突出部として形成された、突出部987を有する。他の実施形態では、突出部は、筐体963と一体的に形成(例えば、成形)されるなど、異なって形成されてもよく、又は異なって構造化されるか、若しくは位置してもよい。
図78~82に示されるように、例示された実施形態の筐体963は、開口部942の周囲で内方に延在し、ポケット940内でモジュール930を保持するように機能する、リップ964を有する。
図78、
図80、及び
図82に示されるように、開口部942は、突出部939を所定の位置で保持するために、モジュール930の突出部939と係合するように構成された、狭くなった部分965を有し、リップ964は、狭くなった部分965の周囲に位置する、凹型部分966を有する。凹型部分966は、ユーザの皮膚へのより良好なアクセスを有するために、突出部939がリップ964に対して更に外方に延在することを可能にする。筐体963はまた、モジュール930のコネクタ(複数可)935を包囲及び保持するポケットを形成するように構成された、壁969を有する。
【0081】
171
一実施形態では、筐体963は更に、筐体963の周辺部の少なくとも一部分の周囲で外方に延在し、バンド920への接続のために構成された、フランジ967を有する。
図74及び
図75並びに
図78~
図82に示される実施形態では、フランジ967は、筐体963の周辺部全体の周囲に、略単一面で延在する。他の実施形態では、フランジ967は、異なる構成(例えば、断続的)を有してもよく、又は存在しない場合がある。概して、
図74及び
図75並びに
図78~
図82に示される筐体963の外部表面は、美的感覚及び筐体963がユーザの身体と係合するときの快適さの増大の両方のために、滑らかな輪郭である。
【0082】
筐体963の窓946は、一実施形態では、空の通路であってもよく、又は別の実施形態では、バンド920の外側表面928からの材料の侵入に抵抗するために、透明の充填剤を有してもよい。更なる実施形態では、窓946は、窓946を通じた光の透過を強化し、表示器934からの光を、幅広い角度から、バンド920の外側表面928においてより明るく見えるようにするために、光散乱及び/又は集光構造を含んでもよい。例えば、窓946は、一実施形態において、窓946と整合された透明のシリコンプリントを含んでもよい。別の例として、窓946は、別の実施形態において、窓946と整合されたシルクスクリーン生地又は細かい織りの材料を有してもよい。更なる例として、窓946は、更に別の実施形態では、接着剤又は音波溶接によって接続されるポリカーボネートフィルムなど、窓946上で接続されたフィルムを有してもよい。様々な実施形態において、これらの構造が窓946内に位置してもよく、かつ/又は窓946の内側及び/若しくは外側表面にわたって位置付けられてもよいことが理解される。これは、筐体が表示器934の間にかなりの壁厚さを有し得、光をより暗くさせるか、又は外周角から検出することをより困難にする可能性がある、
図78~
図82に示されるように筐体963と共に使用されるときに特に有利であり得る。
【0083】
図71~
図91は、
図68~
図70Cに示されるバンド920を製造するための1組の構成要素及び方法の一実施形態を示し、それは、2つの層を形成するためにそれ自体の上に折り畳まれ、2つの層間に適用された縫合及び/又は接着剤によって結合される、一片の布地から作製されてもよい。バンド920が別の実施形態において、一緒に結合された2つ以上の別々の部品から作製されてもよいことが理解される。バンド920は、組み立てにおいて熱プレス操作を使用してもよく、熱活性化フィルムは、バンド920の部品を一緒に結合する。
図83~
図91に示される方法の実施形態は、より局部的な熱プレスを利用し、
図18~
図38及び64~
図67の方法にあるようなバンド920全体を熱プレスすることを伴わない。
図71~
図82は、
図83~
図91に関して以下でより詳細に記載される、
図83~
図91に示される方法で使用されてもよい、構成要素を示す。
【0084】
図71~
図91の実施形態では、本体部品950は、
図83に示されるように、弾性特性を有する布材料(例えば、ポリエチレン系材料)から形成(例えば、切断)され、折り線は、破線によって示される。グラフィック958は、必要に応じて、
図84に示されるように、シルクスクリーンなどによってバンド920の外側表面928に適用されてもよい。本体部品950は、筐体963がバンド920を通じて延在し、バンド920の内側表面927からアクセス可能であるための第1の穴950Aと、窓946と整合され、かつ/又は窓946の一部を形成する、第2の穴950Bとを有する。穴950A及びBは、
図85に示されるように、一実施形態では、切断又はレーザエッチングによって本体部品950に形成されてもよく、グラフィックの適用の前又は後に形成されてもよい(グラフィックが適用される場合)。中央折り線は、本体部品950を、バンド920の内側表面927を形成する第1の又は内側部分950D、及びバンド920の外側表面928を形成する第2の又は外側部分950Eに分割し、本体部品950は、内側表面950Fと外側表面950Gとを有する(
図83~
図91中で陰影によって示される)。外側表面950Gは、組み立て後にバンド920の内側及び外側表面927、928を形成し、内側表面950Fは、製造中にそれ自体の上に折り畳まれ、バンド920の内側及び外側表面927、928の部分を形成しない。バンド920の内側及び外側表面927、928上で可視的であるように構成されたグラフィック958が、本体部品950の外側表面950Gに適用されてもよいことが理解される。
【0085】
図86に示されるように、フレームボンド980は、第1の部分950Dの内側表面950F上の第1の穴950Aの周囲に適用され、筐体963のフランジ967に結合するために構成され、光整合ボンド981は、第2の部分950Eの内側表面950F上の第2の穴950Bの周囲に適用され、窓946の周囲で筐体963に結合するために構成されている。この構成において、光整合ボンド981は、窓946を被覆し、光の通過を遮断する可能性がある、窓946に対する穴950Bの変位に抵抗する。光整合ボンド981は
図86中で適用されているものとして示されるが、一実施形態では、光整合ボンド981は、内側及び外側部分950D及びEを一緒に折り畳む直前、
図89に示される段階で適用されてもよい。これらのボンド980、981は、組み立て中に構成要素を所定の位置で保持するために、一実施形態では、わずかな熱及び圧力の適用によって最初にわずかに結合されてもよく、次いで、組み立て中のより後で、通常通りに結合されてもよい。結合材料のストリップ960はまた、
図86に示されるように、本体部品950の外側部分950Eの内側表面950Fの縁部にわたって配置され、折り畳み後に内側及び外側950D及びEの縁部を一緒に結合するように構成されている。別の結合ストリップ968もまた、
図86に同様に示されるように、完成したバンド920の底端部924に更なる強度及び構造支持を提供するために、中央折り線に沿って内側表面950F上に配置されてもよい。
【0086】
次いで、筐体963は、
図87に示されるように、フランジ967が穴950Aの周辺部の周囲に位置し、開口部942を含む筐体963の部分が穴950Aを通じて突出するように、バンド920に接続されてもよい。フランジ967は、一実施形態では、フランジ967の一部若しくは全部の周囲を縫合すること、及び/又はフレームボンド980に結合することによって、本体部品950の内側表面950Fに接続されてもよい。上記の通り、一実施形態では、フランジ967は、縫合前にフレームボンド980によって内側表面950Fに軽く、次いで、組み立て中のより後で、より強く結合されてもよい。筐体963がバンド920に接続された後、トリム部品983は、
図88に示されるように、本体部分950の内側部分950Dの外側表面950G上で接続されてもよい。このトリム部品983は、バンド920の内側表面927の一部を形成し、筐体963と本体部分950との間の接続を被覆する。トリム部品983は、様々な実施形態において、本明細書に記載される熱活性化材料から形成されてもよく、一実施形態では、所定の位置に熱プレスされてもよく、トリム部品983は、最初に軽くプレスされ、次いで、より後の時点でより強くプレスされてもよく、又は最初に完全にプレスされてもよい。
【0087】
一実施形態では、
図73に示される支持部品982もまた、本体部品950の折り畳み前に、筐体963と本体部品950の外側部分950Eの内側表面950Fとの間に位置付けられてもよい。
図83~
図91に示される方法は、この支持部品982を含まず、支持部品982(使用される場合)は、一実施形態では、
図88及び
図89中のステップの間で筐体963及び本体部品950に接続されてもよい。支持部品982は、本明細書に記載される熱活性化材料から形成されてもよく、所定の位置に熱プレスされてもよい。支持部品982は、窓946と一直線上で切断された穴(図示せず)を有してもよい。この支持部品982は、例えば、
図40A及び
図40Bにあるように、グラフィックがポケット940及び筐体963にわたって位置するバンド920の範囲の上又は周囲に印刷される場合、グラフィックの伸張又は歪みに抵抗するために含まれてもよい。グラフィックがこの位置に印刷されない場合、支持部品982は含まれない場合がある。
【0088】
図97~
図99は、本明細書に記載される様々な実施形態に従った、バンド920を製造するのに使用可能である筐体963の実施形態を示す。
図100及び
図101は、
図97~
図99中の筐体963と同様の方法で構成された筐体963の別の実施形態を示し、
図97~
図99に関する本明細書の記載は、特に述べられない限り、
図100及び
図101に等しく適用する。
図97~
図99中の筐体963は、筐体963の壁993のうちの1つ以上を通じて延在する、1つ以上のスロット992を含む。筐体963の壁993が空洞941を画定し、外壁943、内壁944、及び場合によっては他の壁も同様に含んでもよいことが理解される。
【0089】
スロット992は、水分が筐体963から容易に逃げることを可能にすることによって、使用中、筐体963内の水分(例えば、汗)の蓄積を回避するのに役立ち得る。一実施形態では、筐体963は、バンド920の底端部924に最も近く位置付けられた筐体963の端部、即ち、バンド920が通常の立位姿勢でのユーザの腕に装着されたときに底部にあるように構成された筐体963の端部に位置する、少なくとも1つのスロット992を含んでもよい。
図97~
図99中の筐体963は、筐体963が
図69~
図70A、
図91、及び
図96に示される方向でバンド920上に配置されたとき、この位置で外壁943の底端部上にスロット992を有する。この位置において、下向きのスロット992は、重力が水分をスロット992に向かわせる傾向があるため、水分の通過の増加を促進する。エクササイズ中に腕を振ることによって生成される遠心力もまた、水分を下向きのスロット992に向かわせ得る。筐体963はまた、様々な実施形態において、他の位置に1つ以上の追加のスロット992を有してもよい。例えば、筐体963はまた、
図97~
図99の実施形態にあるように、内壁944の左側及び右側のうちの一方又は両方にスロット992を有してもよい。これらの側面スロット992はまた、ランニング及び多くの他のエクササイズ中に一般的であるように、ユーザの腕が90°の角度で曲げられているときに、これらのスロット992のうちの1つが下向きになるため、重力及び/又は遠心力を通じて水分の通過の増加を促進し得る。
【0090】
筐体992は、他の実施形態では、追加のスロット992及び/又は異なる位置に位置するスロット992を有してもよく、それは、重力及び/又は遠心力が水分の流動を促進する位置に位置付けられる場合も、位置付けられない場合もある。例えば、筐体963が、別の実施形態において、異なる方向に位置付けられる、例えば、
図39Aの実施形態と同様に方向付けられる場合、下向きの筐体963の端部は異なってもよい。そのような実施形態では、スロット(複数可)992は、例えば、
図97~
図99の端部スロット992として、筐体963の反対側の端部にスロット992を有することによって、水分の通過の増加を促進するために、異なって位置してもよい。更なる実施形態では、筐体963は、左下及び右下の角に位置するスロット992を有してもよい。なお更なる構成が他の実施形態で使用されてもよい。
【0091】
図97~
図99の実施形態のスロット992は、筐体963の外壁943に形成される。これらのスロット992は、外壁943の一部を形成し、フランジ967へと横方向に延在する、筐体963の側壁993Aにおいて、少なくとも部分的又は全体的に形成されると見なされてもよい。この位置において、スロット992は、フランジ967から外方に(バンド920の外側928に向かって)位置する、筐体963の部分の上にのみ位置付けられる。この構成は、水分が筐体963の内側から筐体の外部に移動し、バンド920の材料によって吸収されることを可能にする。他の実施形態では、スロット992は加えて又は交互に(alternately)、別の部分に位置してもよい。例えば、筐体963は、水分がバンド920の外部に移動することを可能にする、内壁944の1つ以上のスロット992を含んでもよく、又は筐体963は、スロット992を中に有してもよい他の露出表面(異なって構成されたバンド920中など)を有してもよい。加えて、スロット(複数可)992のサイズ(複数可)は、より大きいスロット992が、水分蓄積から形成し得るいかなるメニスカスも破壊するのを補助することができるため、水分の通過特性に影響を及ぼし得る。一実施形態では、筐体963の端部におけるスロット992は、それが位置する壁993の幅の少なくとも50%であってもよく(即ち、フランジ967を含まない)、筐体963の側壁993上のスロット(複数可)992はそれぞれ、それが位置する側壁993の長さの少なくとも20%であってもよい。更に、筐体963は、水分が穴に向かって移動し、形成し得るいかなるメニスカスも破壊する能力を強化するために、筐体963の内側表面に適用される界面活性剤を有してもよい。界面活性剤の使用は、より小さいスロット992の使用を可能にし得る。
【0092】
スロット992は、様々な実施形態において、多くの異なる形成技術のうちのいずれかを使用して形成されてもよい。例えば、一実施形態では、スロット(複数可)992は、レーザ切断、機械切断、熱切断、若しくは他の切断技術、機械加工技術、又は他の材料除去技術を使用することによって、筐体が形成された後に筐体963中に形成されてもよい。別の実施形態では、スロット(複数可)992は、スロット(複数可)992を形成するように構成されたツールを用いて、筐体963の材料をプレス又は成形することなどによって、形成プロセスの一部として形成されてもよい。例えば、上記の一体成形の射出成形されたTPU筐体963は、スロット(複数可)992を形成する空洞に射出成形されてもよい。当該技術分野において既知の他の技術も同様に使用され得る。
【0093】
図94及び
図95は、
図87に関して本明細書に記載されるように、例えば、縫合によって筐体963がバンド920に接続された後に、筐体963のフランジ967の周囲で熱プレスするために構成された、熱プレスアセンブリ988の一実施形態を示す。
図94及び
図95に示される熱プレスアセンブリ988は、筐体963のフランジ967の周囲で熱プレスするために構成された、2つの対向する金型部品989、990を含む。熱プレスアセンブリ988が筐体963と共にバンド920を熱プレスするために構成されていることを示すために、バンド920が
図95に概略的に示される。動作中、第1の金型部品989は、本体部品950の内側部分950Dの内側表面950F上に位置付けられ、第2の金型部品989は、本体部品950の内側部分950Dの外側表面950G上に位置付けられる。金型部品989、990は、環状の形状であり、それぞれ内部開口部991を有し、これにより、金型部品989、990は、筐体963のフランジ967の周囲でのみプレスするように構成されている。この構成において、筐体963の本体は開口部991内に受容され、これにより、金型部品989、990が筐体963の本体又はバンド920の隣接部分をプレスしないようにし、それは熱適用を局所化し、バンド920及び筐体963のプレスされていない部分上の望ましくないマーク又は変色を作ることを回避する。
図88に示されるトリム部品983は、一実施形態では、熱プレスアセンブリ988の動作前に適用されてもよく、金型部品988、989の形状は、示されるように、トリム部品983の形状に適合する。熱プレスアセンブリ988は、
図87及び
図88に示される組み立てステップ後に、かつバンド920が
図89中で折り畳まれる前に(以下で考察される)、バンド920及び筐体963に適用されてもよい。ヒートシール性材料の追加の部品が、熱プレスアセンブリ988に関連して様々な位置で使用されてもよい。例えば、
図73中の支持部品982はまた、本明細書で考察されるように、熱プレスアセンブリ988の動作前に適用されてもよい。金型部品988、989の構成が、筐体963及びトリム部品983(又は使用され得るヒートシール性材料の他の部品)の形状及び構成に応じて変化し得ることが理解される。
【0094】
次いで、本体部品950は、
図89に示されるように、内側及び外側部分950D及びEが互いに向き合うように、折り畳まれる。内側及び外側部分950D及びEの外側表面950Gはそれぞれ、バンド920の内側及び外側表面927、928を形成し、内側表面950Fは、この構成において、バンド920内で内部に位置する。シーム結合ストリップ961は、
図90に示されるように、縁部を被覆するために、内側及び外側部分950D及びEの折り畳まれた端部が接触する縁部に沿って配置される。一実施形態では、ストリップ960、961、968、フレームボンド980、トリム部品983、光整合ボンド981、及び任意に支持部品982(存在する場合)は、局部結合技術などによって、本プロセスのこの時点で完全に結合されてもよい。例えば、結合は、個々にかつ順次に各部品を結合することによって、又は所望の位置で所望の部品をプレスし、バンド920の他の位置をプレスしないように構成されたツール表面を用いた熱プレスによって、達成されてもよい。本体部分950は、
図91に見られるように、角度のある縁部を形成するために、本体部品950の端部950を切断することなどによって、本プロセスのこの時点で所定のサイズに切断されてもよい。バンド閉鎖トリムストリップ962は、
図91に示されるように、本体部品950の端部を一緒に結合して、管状体921を形成するために使用されてもよい。一実施形態では、本体部品950の端部は、最初に巻かれて管状体921を形成し、次いで、継ぎ目に沿って一緒に縫合され、次いで、縫合部を被覆し、接続を固定するために、バンド閉鎖トリムストリップ962が適用される。バンド閉鎖トリムストリップ962は、組み立てられたときにバンド920の内側及び外側表面927、928の両方に巻き付き、バンド閉鎖ストリップの一実施形態は、
図70Cでより詳細に見られる。一実施形態では、閉鎖トリムストリップ962は、上記の追加の熱プレス動作に続いて、局部的に熱プレスされる。トリムストリップ962のステッチ及び接続後、ポケット940が内側表面927上に画定された、バンド920の最終構造が形成される。
【0095】
バンド920は、管状体921のサイズ(即ち、外周)を調節可能にするために、一実施形態では、調節機構が更に備わっていてもよい。そのような調節機構の例は、バンド920がユーザの身体の一部分に巻かれ、締結されて管形状を形成し得るような、調節可能な締結構造、又は異なる位置で締結されてバンド920を締めるか、若しくは緩めてもよい折り畳み式タブ若しくはフラップを含んでもよい。そのような調節機構のために使用され得る締結構造としては、フックアンドループ(即ち、Velcro)、スナップ、クリップ、バックル、タイなどが挙げられる。そのような調節機構の他の例としては、上記のように締結され得る、締め付けストリップ若しくはストラップ、又は引き紐が挙げられる。調節機構の更なる例が他の実施形態で使用され得る。
図92及び
図93は、そのような調節機構のために使用され得る構造の例示の実施形態を示す。例えば、
図92は、一端でバンド920の縁部に近接して固定され、反対側の端部で解放可能なコネクタ985(本実施形態ではVelcro)を有する弾性タブ984を備える、バンド920を示す。弾性タブ984は、局部的に圧縮を増加させるために伸張及び再接続され得、それにより、バンド920をユーザの身体によりしっかりと取り付けさせる。タブ984は、本実施形態では、バンド920の頂端部923において接続されるが、他の実施形態では、別の部分に位置し得る。別の例として、
図93は、バンド920の長さの大部分に沿って延在する弾性コード又は引き紐986を備えたバンド920を示し、一端は、バンド920の1つの縁部の近くで固定され、もう一端は、バンド920の反対側の縁部の近くで解放可能なコネクタ985(本実施形態ではVelcro)を有する。コード986は、本実施形態では、バンド920の頂端部923において接続されるが、他の実施形態では、別の部分に位置し得る。コード986は、バンド920の頂端部923の全長の大部分に沿って圧縮を増加させるために、伸張及び再接続され得る。調節機構の更に異なる実施形態が他の実施形態で使用され得る。
【0096】
図41は、激しい身体的活動中に使用され得るアームバンド内に挿入可能であるなど、衣料又は他のデバイスと関連して使用され得るモジュール930の斜視側面図を示す。モジュール930は、本明細書の別の部分に記載される1つ以上の機械、電気、及び/又は電気機械構成要素、並びにモジュール930のための構造構成を形成するケーシング931を含んでもよい。モジュール930は、プロセッサ、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体、センサ、及び/又はトランシーバのうちの少なくとも1つを備えてもよい。1つ以上の構成要素が、
図1~
図5中で上記に図示及び記載される任意の構成要素と同様及び/又は同一であってもよい。当業者は、モジュール930及びケーシング931が複数の異なる構造構成を有してもよく、図が単に例示的であることを理解するであろう。
【0097】
図41の実施形態では、モジュール930は、例えば、心拍センサ、又はユーザの別の生理学的パラメータを検知するための他のセンサの形態であってもよい、少なくとも1つのセンサ932を有する。モジュール930は、ユーザの皮膚と接触するように構成されてもよい一方で、モジュール930は、バンド又は装置内で固定される。例えば、この例示された実施形態の心拍センサ932は、皮膚と接触又はごく接近して最良に動作する光センサである。
図41に示されるように、モジュール930のケーシング931は、下側936上に突出部939を有し、センサ932は、突出部939の端部上に載置される。突出部939は、ケーシング931の周囲表面から更に離れてセンサ932を延在させ、ユーザの身体との連続的な接触を形成するためのより大きい能力を可能にする。バンド920は、突出部の前面がユーザの皮膚と接触することを可能にする開口部を有してもよいが、下側938の残りの部分は、バンド920内で保持されるか、又は材料の少なくとも1つの層によってユーザの皮膚から少なくとも離れている。一実施形態では、材料の層は、ユーザの皮膚上の検知表面から離れて水分(例えば、汗)を逃すように構成されてもよい。他の実施形態では、それは、水分、光、及び/又は物理的材料が、身体的活動中に検知表面又は位置と接触することを防止するように構成されてもよい。一実施形態では、それは、ある特定の波長の光を選択的に遮断してもよい。ある特定の実施形態では、少なくとも95%の周辺光が、検知表面のすぐ近くの場所内で遮断される。別の実施形態では、少なくとも99%の周辺光が遮断される。これは、光心拍センサなどの光センサに対して有利であり得る。当業者は、
図1~
図5に関連して上記に記載されたセンサを含む他のセンサが、本開示の範囲から逸脱することなく、単独で、互い又は他のセンサと組み合わせてのいずれかで使用され得ることを理解するであろう。
【0098】
1つの一般的な実施形態では、モジュール930は、ユーザ作動式入力を提供するために、例えば、ボタン933などの1つ以上のユーザ入力インターフェイスを含んでもよい。例示のユーザ入力インターフェイスは、下側936と反対側の頂部側937上に示される、単一の機械ボタン、例えば、ボタン933からなってもよい。更に他の実施形態では、表示特徴934が、ユーザ入力インターフェイスとして構成されてもよい。当業者は、1つ以上のユーザ作動式入力もまた、モジュール930の1つ以上のトランシーバを通じて受信され得ることを理解するであろう。例えば、システムは、ユーザがボタン933を使用して模倣し得る電子モバイルデバイスにユーザ入力を入力するか、あるいは、作動ボタン933の特定のインスタンスで利用可能なものとは異なる機能を実施することが可能であり得るように構成されてもよい。モジュール933は、1つ以上の表示特徴934を更に備えてもよい。
【0099】
一実施形態では、バンド又は装置のポケット940は、ユーザに少なくとも1つの視覚的印を提供する表面上の表示特徴934を有する、モジュール930を受容するように構成されてもよい。表示特徴934は、発光ダイオードなどの単純な光源であってもよい。特定の実施形態では、表示特徴における少なくとも1つの光源の色、強度、又は照明パターンが、ユーザに視覚指示を提供するために使用されてもよい。当業者は、LED、OLED、LCDなどのより複雑な表示デバイスが利用され得ることを更に理解するであろう。聴覚及び触覚などの他の出力機構は、本開示の範囲内である。
【0100】
モジュール930は、外部デバイスへの充填及び/又は接続のための1つ以上のコネクタ935を更に含んでもよい。一実施形態では、コネクタ935は、1つ以上のユニバーサル・シリアル・バス(USB)標準に準拠し得るものなど、シリアルバス接続を含んでもよい。一実施形態では、コネクタ935は、モジュール930の1つ以上のトランシーバを介して伝送され得る、外部デバイスへの少なくとも同じ電子情報を提供するように構成されてもよい。
【0101】
図41の実施形態のモジュール930が、
図11及び
図12並びに
図36~
図39Bに示されるポケット940内に受容されるとき、コネクタ935はシェル948内に受容され、ケーシング931の下側936は、ポケット940の内壁944と接触して位置付けられ、ケーシング931の頂部側937は、ポケット940の外壁943と接触して位置付けられる。この配置において、突出部939は、センサ開口部945を通じて延在して、ユーザの身体とより近接してセンサ932を配置し、ボタン933は、外壁943上のボタン部分947に隣接して位置付けられ、光934は、窓946と整合して位置付けられて、外壁943を通じて光934を見ることを可能にする。センサ開口部945を通じて延在し、かつある特定の実施形態における突出部939は、モジュール930を所定の位置で保持するのを補助し得る。この構成において、コネクタ935と反対側のモジュール930の端部は、モジュール930の取り外しのための把持を容易にするために、アクセス開口部942からわずかに突出する。
【0102】
ケーシング931は、ユーザの皮膚にごく近接したモジュール930の装着の快適さを高めるための構造構成を有してもよい。例えば、ケーシング931は、薄い形状を作るために平坦な構成を有し、モジュール930がユーザの身体に装着されているときにあまり目立たないようにする。別の例として、ケーシング931は、快適さを強化するために、下側936及び頂部側937上の曲線の輪郭、並びに曲線縁部又は面取りした縁部を有してもよい。
【0103】
図42~
図59は、異なって構成されたケーシング931を有する様々なモジュール930の幾つかの追加の実施形態を示す。例えば、
図42は、平坦端ケーシング931と、表示特徴(例えば、光源)934を上に有するボタン933とを有する、モジュール930を示す。
図43は、コネクタ935の反対側の端部付近の光934、単一ボタン933を有し、かつセンサ932において突出部がない、モジュール930を示す。
図44は、ボタン933を包囲する光934を除いて、
図43のモジュールと同様のモジュール930を示す。
図45は、頂部側937上ではなく、コネクタ935の反対側の端部に位置する照明付きボタン933、934を有する、モジュール930を示す。
図46~
図59は、多くの異なる方法で形状決定、サイズ決定、及び構成された突出部939の例を有する、様々な異なる実施形態を示す。
図57は、ボタン933が頂部側937から窪んでいる、モジュール930を示す。特徴の異なる構成及び配置を有するモジュールのなお更なる例が企図される。
【0104】
図60~
図63は、
図41の実施形態と同様に、下側936上に突出部939を有するケーシング931を有し、センサ(例えば、心拍センサ)が突出部939の端部上に載置された、モジュール930の追加の実施形態を示す。モジュール930は、
図60に見られるように、頂部側937上のボタン933など、1つ以上のユーザ入力インターフェイスを含む。
図60~
図63の実施形態のモジュール930のケーシング931は、快適さを強化するために、曲線縁部又は面取りした縁部を有する。別の実施形態では、
図63に示されるように、モジュール930はまた、USBコネクタ935の下側に保持構造935Aを含んでもよい。この保持構造935Aは、例えば、シェル948に係合することによって、ポケット948内でコネクタ935を維持するのを補助し得る。このモジュール930が本明細書に記載されるように利用され得、本明細書に記載される追加又は代替の特徴を有し得ることが理解される。
図68~
図70及び78~
図82に示されるバンド920の筐体963は、
図60~
図63に示されるモジュール930に適合するように構成されている。
【0105】
ある特定の実施形態では、センサ又はセンサの群の位置、方向、又は構成を説明するなど、デバイス又はシステムを校正するために、コンピュータ実行可能命令が使用されてもよい。一例として、モジュール930は心拍センサを含んでもよい。心拍センサは、バンドの上又は中で正しく方向付けられたときに、心拍センサがユーザに対してある特定の方向に位置するか、又は方向付けられるように構成されてもよい。例えば、心拍センサが光心拍センサである場合、それは、皮膚への距離範囲内であってもよい(複数の軸及び位置に対して)。更に、1つ以上のセンサが、バンド内で正しく方向付けられた(例えば、ポケット内に配置された)ときに、センサの接触がユーザ(例えば、ユーザの皮膚あるいはユーザの衣服)と連通しているように構成されるように、構成されてもよい。センサの方向又は位置に関するあまりの多くの分散は、不正確かつ/又は不明確なデータをもたらす可能性がある。ある特定の実施形態では、センサ(複数可)の適切な又は好ましい方向(複数可)又は位置(複数可)を決定するために、生であるか、又は計算されたかのいずれかの1つ以上のセンサ測定値が利用されてもよい。
【0106】
測定値は、モジュール930など、方向付けられるデバイス上の1つ以上のリモート又はローカルセンサに基づいてもよい。例えば、ある特定の実施形態では、ユーザのボディマス指数(BMI)又は別のパラメータが計算されてもよい。計算は、少なくとも部分的に、方向付けられるデバイス上に位置する1つ以上のセンサに基づいてもよい。センサ測定値(複数可)に基づき、デバイス自体上にあってもよいUI、リモートデバイス、及び/又は方向付けられる(若しくは再び方向付けられる)デバイスと電子通信しているデバイスが、ユーザにデバイスを再び方向付けるように指示及び/又は誘導してもよい。他の実施形態では、それは、方向付けのためのユーザ入力を提供するために、ユーザ入力デバイスを提供してもよい。例えば、弱い又は不明確な値を単に検出し、センサ又はデバイスの方向付けを推奨又は要求し得る従来技術のデバイスとは異なり、本明細書に開示される実施形態は、データを使用して、問題及び/又は解決法を知的に決定し得る。一実施形態では、ユーザが別の位置にデバイスを装着するべきか、かつ/又はその方向を変更するべきか判定するために、ユーザのBMI又は他のデータが使用されてもよい。例えば、ユーザのBMIが正常な範囲内にあるが(例えば、20~25として一般的に許容される)、心拍数データが閾値未満であるパラメータの計算で利用される場合、ある特定の実施形態では、追加の分析が実施されて、心拍センサが調節されるべきかどうか考慮し得る。以下でより詳細に説明されるように、更なる実施形態は、計算で使用されるパラメータの1つ以上の計算を増強することに関する。
【0107】
システム及び方法は、不正確かつ/又は不明確なデータ収集を低減するために実装されてもよい。一実施形態では、バンドは、ユーザの付属肢又は四肢上などの位置の範囲内に装着されるように構成されてもよい。「前腕」の使用の例に関して、前腕は、肘関節と腕又は付属肢の手根との間の距離と考慮され得、更に、論理的に近位領域及び遠位領域に分割され得る。例えば、前腕の近位領域は、ユーザの肩に最も近い前腕の一部分(例えば、最大で半分)を含み、同様に、遠位領域は、手根に接続する前腕の一部分(例えば、最大で残りの半分)を含む。この点で、バンド920は、前腕の近位領域で装着されるように構成されてもよい。一実施形態では、バンド全体が、前腕の近位の半分内で保持されるように構成されている。一実施形態では、バンドは、前腕(又は上腕)の距離などに対する運動活動中の特定の位置において保持されるように構成され、センサ測定位置は、前腕に沿った距離の1%又は0.5%未満移動するように構成されている。更に他の実施形態では、バンドは、前腕に沿った距離に対して特定の距離内移動するように構成されてもよいが、少なくとも1つのセンサ(モジュール930のセンサなど)は、より小さい距離移動するように構成されてもよい。例えば、一実施形態では、バンド920は、前腕の長さに沿って約1mmの移動を可能にするように構成されてもよいが、モジュール又はモジュールの検知表面は、同じ軸に沿って0.55mmの移動のみ可能にするように構成されてもよい。上述のように、1つ以上の測定値が、この範囲、センサから皮膚への距離、並びに他の位置寸法及び/又は方向を変更することを指示し得る。一実施形態では、バンド920は、モジュールの検知表面(又は検知位置)を、手根から少なくとも所定の距離で保持するように構成されている。これは、バンド920、モジュール930の機械特性によるものであり得、かつ/又はバンド920及び/若しくはモジュール930の不正確かつ/又は正確な使用の指示を提供するセンサの結果としてのものであり得る。更に別の実施形態では、検知表面は、手根から離れた距離の20%に少なくとも位置する。別の実施形態では、バンドは、バンドの検知表面を、肘関節からの距離の少なくとも所定の距離(又は同等)で保持するように構成されてもよい。
【0108】
一実施形態では、モジュール930の位置、モジュールの検知表面、検知位置、及び/又はバンド920を検出するために、モジュールの1つ以上のセンサ(単独で、及び/又は他の外部センサと)が利用されてもよい。これは、直接又は間接的に行われてもよい。ある特定の実施形態では、1つ以上の非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体が、コンピュータ実行可能命令を含んでもよく、次いで、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサに少なくとも位置校正ルーチンを実施させる。コンピュータ読み取り可能媒体(複数可)は、モジュール、モバイル若しくはセルラーデバイスなどの外部電子デバイス、及び/又はこれらの組み合わせに完全に位置してもよい。1つ以上の校正ルーチンは、1つ以上の基準を検知することによって(例えば、モジュールのセンサを用いて)作動することなどによって自動で起動されてもよく、又はルーチンを起動するユーザなどによる手動起動を通じてもよい。
【0109】
運動活動中の動作は、関節及び屈曲筋肉を含む解剖学的構造の身体的動作を自然に引き起こす。一例として、屈曲筋肉は、センサ検知表面及び/又は検知位置の位置及び方向の相対的及び絶対的な変化を引き起こし得る。本明細書で考察されるように、不正確さを引き起こす屈曲を低減又は排除するための位置に位置するバンド、検知表面、及び/又は検知位置を有することは、従来技術のシステムと比較して、そのような検知システムの有用性を改善する。例えば、本デバイス(又は位置(複数可))は、一実施形態では、前腕の緊張を低減又は排除するために位置付けられてもよい。別の実施形態では、システム及び方法は、実際の、かつ/又は予想された屈曲又は解剖学的動作の程度を識別するために実装されてもよい。更なる実施形態では、1つ以上の校正又は補正因子が、屈曲又は他の解剖学的動作に基づきセンサ測定値に適用されてもよい。一実施形態では、1つの筋肉又は筋肉群の屈曲のみが考慮されてもよい。これは、他の筋肉の屈曲が存在する場合でさえ当てはまり得る。
【0110】
図6は、異なる動作に基づき、心拍センサの出力の平均と異なるエクササイズを比較するチャートを示す。具体的には、
図6を見ると、Y軸は複数の異なるエクササイズを含む。エクササイズは、各説明に先行して数字1、2、又は3によって示される3つのセクションに分類される。数字は、単に異なる群を区別するために使用され、本開示の目的では
図6に対して他の意義は有しない。エクササイズを区別することによって、「全力勝負(Fullbout)セット」エクササイズが提供され得、それは、カテゴリ(1、2、及び3)において各エクササイズを含む。
図6に示されるチャートのX軸は、平均心拍数測定値に対する信頼区間を示す。
図6に見られるように、前腕筋肉において緊張を引き起こすことが概して既知のエクササイズは、同じ筋肉においてより少ない緊張を引き起こす他のエクササイズよりも低いスコアを得た。例えば、「CnJ」、「スラスター」、及び「ローイング」の全てが、「ボックスジャンプ」と比較して前腕筋肉においてより大きい緊張を必要とする。
【0111】
したがって、ある特定の実施形態は、動作を検出し、かつ/又は幾つかの動作を説明するために使用されてもよい。更なる実施形態では、校正は、変化が指定の範囲内であることを確実にするために、特定の種類の運動活動前に実施されてもよい。その範囲は、特に、人口統計情報、実施される活動の種類、既知の補正因子若しくは制限、又はこれらの組み合わせによって決定されてもよい。一実施形態では、ユーザは、特定の筋肉又は筋肉の群内で既知の緊張(又は緊張の範囲)を誘発するための動作を実施するように指示されてもよい。一実施形態では、システム及び方法は、ユーザにある特定の筋肉又は筋肉の群を屈曲させるために実装されてもよい。例えば、ユーザは、
図6に示される1つ以上の活動を含む、特定の運動活動又は活動の群を実施するように指示されてもよい。一実施形態では、センサ測定値は、個々の屈曲を決定するために使用されてもよく、それは、ユーザの解剖学的及び/又は生理学的特徴によって影響を受け得る。一実施形態では、コンピュータ読み取り可能媒体は、プロセッサによって処理されたときに、校正中のセンサ測定値の結果を、同様にモジュール930上に全体的又は部分的に記憶され得る他の因子と組み合わせ得る、コンピュータ実行可能命令を含んでもよい。例はとしては、ユーザの性別、体重、年齢、及び/又は他の属性などの人口統計情報が挙げられる。
【0112】
更なる実施形態では、ユーザのBMI、並びに/又は他の人工統計学的、生理学的、生物学的、及び/若しくは解剖学的パラメータなどの他の属性が、例えば、光心拍センサなどのセンサデータの処理を増強するために、ある特定の実施形態に従って利用されてもよい。光の透過率、反射率、後方散乱、及び/又は他の特性を含む、光心拍測定で利用される光の光学特性は、単独で、組み合わせて、かつ/又は相乗的に、筋肉量、脂肪組織を作る作り上げる脂質、水分、電解質レベル、及び/又は他の内容物若しくはそのような内容物の特性などのユーザの体型によって影響を受け得る。以下で考察されるように、そのような内容物の位置的分布は、ある役割を果たし得る。本開示の態様は、運動パラメータ、例えば、BMI、脂肪組織の存在(測定によって伝送若しくは受信される光学的光波の範囲に近いか、若しくはその範囲内のいずれか、あるいは、全身若しくは前腕、腕の後部、ウエスト、臀部などの局部)、及び/又は水和レベルの指示を受信し、かつ(1)例えば、心拍数測定値の測定に割り当てられる体重などの測定値を得るために使用されるアルゴリズム若しくはプロセスを変更又は増強すること、又は測定の異なる波長及び/若しくは周波数を使用すること、(2)心拍数(又は特定のセンサからのデータ)を測定値として使用するかしないかを決定すること、(3)センサの位置特性を解剖学的に変化させること、及びセンサの再配置を支持することを含む、(例えば、異なるセンサ又はセンサの集合からの)心拍数が計算され得る方法を調節すること、並びに/又は(4)集合的又は個々に、心拍数測定プロトコルを調節又は増強するものと称され得る、1つ以上のプロセスからの心拍数測定値を再解釈することなどであるがこれらに限定されない、心拍数測定に関する1つ以上の態様を調節し得るシステムに関する。
【0113】
1つの説明に役立つ例として、
図7は、1つ以上のプロセスを増強するために実装されてもよい、フローチャート700を示す。フローチャート700に示されるように、運動パラメータ(例えば、BMIなど)は、モジュール930上に位置するプロセッサなどによって取得又は決定されてもよい(例えば、ブロック702)。パラメータは、単一のセンサからの単一のパラメータ又は1つ以上のセンサからの複数のパラメータであってもよい。更なる実施形態では、単一のパラメータが、幾つかのサブパラメータから計算又は決定されてもよい。ある特定の実施形態では、ユーザの性別、体重、及び/又は身長などのパラメータは、予め決定されてもよい。しかしながら、以前の計算で予め決定されていてもよい体重又は他のパラメータは、センサデータを使用して確認又はリフレッシュされてもよい。BMIを測定する例示の実施形態では、最も広く受け入れられている計算は、体重(kg)を身長2(m2)で割ること、したがって、BMI=体重/身長2である。ブロック702のパラメータ(複数可)は、閾値レベルとして利用されてもよい(例えば、決定704)。基準が満たされている場合、例えば、閾値又は範囲ルールが動作基準内である場合、デフォルト心拍数測定プロトコルは制定され得る(例えば、ブロック706)。プロトコルは、測定値を得るための特定のアルゴリズムであってもよく、かつ/又は光の特定の波長及び/若しくは光強度を使用してもよい。ある特定の実施形態では、閾値を超える(若しくは満たさない)か、又は値の範囲内ではない値は、プロセッサに二次心拍数測定プロトコルを実行させてもよく(例えば、ブロック708)、それは、例えば、心拍数測定値に割り当てられる体重若しくは信頼値、測定値としての心拍数の利用、心拍数が計算され得る方法を調節すること、及び/又は1つ以上のプロセスからの心拍数測定値を解釈すること、並びに本明細書で提供される心拍数測定プロトコルの任意の他の変更など、実装される異なるアルゴリズム又は増強される別のプロセスを指示し得る。例示のパラメータとしてBMIを使用して、約25のBMI値(「正常」と「肥満」との間の分割線として一般的に受け入れられている)は、閾値であってもよく、更に別の実施形態では、約20のBMI(「低体重」と「正常」との間の分割線として一般的に受け入れられている)が利用されてもよい。当業者は、複数の閾値又は範囲が使用されてもよく、それはより高い、より低い、かつ/又はこれらの値の間であってもよいことを理解するであろう。概して、上記のように、ユーザのBMIは、体重(kg)身長2(m2)で割ることによって計算され、したがって、BMI=体重/高さ2である。その入力を所与として、BMI値は、個々の特定の体型又は他の因子(それらのうちの幾つかは本明細書に記載される)に基づき、人為的に上昇又は低下させられ得る。ある特定の実施形態では、BMIスコアを加重又は増強するために、他の基準が利用されてもよい。更なる実施形態では、他の基準がBMIとは独立して使用されてもよい。BMIは、ある特定の実施形態では使用されない場合があり、異なる測定基準がその代わりに潜在的に使用されてもよい。
【0114】
この点で、本発明者らは、除脂肪身体構造を有する個人が、周辺光を遮断し、他の変数を制御しているときでさえ、光心拍モニタからの不明確かつ/又は不正確な心拍数測定の影響を受けやすい可能性があると断定している。例えば、
図8~
図10に示されるように、チャート800は、少なくとも部分的に、y軸(要素804)に沿ってプロットされた、光心拍センサを使用した心拍数測定値に基づいた、プロセッサによって計算され得るパフォーマンススコア(例えば、勝負スコア)に対してプロットされた、x軸(要素802)に沿った例示のパラメータ(例えば、BMI)を示す。最初に
図8を見ると、勝負スコアに対するBMIパラメータの相関である、線806は、以下を使用して、最良適合として表現され得る:勝負スコア=1.6327BMI+24.811。この特定の実施形態では、線806は、R2値=0.0609を示す。
図8のチャート800を見ると、より低いBMIスコアを有する個人間のパフォーマンススコアは、より高いBMIスコアを有する個人よりも多くの変動を示す。更に、40未満の各パフォーマンススコア(y軸804に対して)を、BMI<25を有する個人から収集した。
図9及び10は、特に、説明に役立つ例において、
図8に示されるデータの部分母集団を示し、
図9は、男性個人から取得された対応するデータ点を示し、
図10は、女性個人取得された対応するデータ点を示す。
図9に示されるように、パフォーマンススコア(例えば、勝負スコア)に対するBMIパラメータの相関である、線808は、勝負スコア=4.1962BMI-42.305を使用して、最良適合として表現され得る。この特定の実施形態では、R2は、=0.3001であってもよい。
図10に示されるように、例示のパフォーマンススコア(例えば、勝負スコア)に対するBMIパラメータの相関である、線810は、勝負スコア=-0.4258x+83.772を使用して、最良適合として表され得る。この特定の実施形態では、R2は、=0.0098であってもよい。性別の差は、位置的分布、量、及び他の変数を含む、脂肪組織及び脂質貯蔵に関して存在する。したがって、一実施形態では、ブロック702は、性別、年齢、又は他のパラメータ(単独で又は組み合わせて)を決定して、閾値未満のBMI(及び/又は他のパラメータ)を有するユーザからの心拍数を測定するために利用され得る第1のアルゴリズム、並びに閾値を超える、かつ/又は閾値を満たすユーザからの心拍数を測定するために使用され得る第2のアルゴリズムを実装することを決定してもよい(例えば、ブロック706及び708)。複数の閾値が使用されてもよい。
【0115】
ある特定の実施形態では、決定710は、第2のパラメータが範囲外であるか、又は閾値に違反しているかを判定するために、ブロック702後に実装されてもよい。第2のパラメータは、第1のパラメータの導出を含む、本明細書で考察されるパラメータを含む、任意のパラメータであってもよい。閾値違反がない、かつ/又は基準が満たれている場合、現在のインプレイス心拍数測定プロトコルが完全なまま残されている可能性がある(例えば、ブロック712)。あるいは、決定710が、ある特定の実施形態において否定的である場合は、現在のプロトコルの1つ以上の態様を修正し得る(例えば、ブロック714)。例えば、本明細書で考察されるか、又は当該技術分野において既知のいずれかなど、1つ以上の基準を満たす1人以上の個人において心拍数を検出するために、異なる光波長が使用されてもよい。なお更なる実施形態では、スカラーが、1つ以上の基準を満たす個人から取得された心拍数測定値に適用されてもよい。光センサ、温度センサなどからの環境的キュー及びデータは、ユーザの脂肪組織、筋肉量などへの洞察を提供し得る即値及び/又は長期センサデータを更に提供してもよい。更に、ある特定の実施形態では、センサとユーザの皮膚との間の距離は、プロトコルの変更に基づき、自動的に調節されるか、又は手動で行われるように要求されてもよい。
【0116】
更に別の実施形態では、1つ以上の補正因子及び/又は校正値は、ユーザが実施している運動活動を検出することに基づき、変更又は作成されてもよい。検出は、モジュール930からのセンサ測定値に部分的に又は完全に基づいてもよい。一実施形態では、外部データは、例えば、ユーザの電子モバイルデバイス及び/又は別のフィットネスデバイスなどから受信及び利用されてもよい。一実施形態では、運動活動を決定するために、ユーザのスケジュール、過去の運動データ、友人のデータ、履歴分析、手動ユーザ入力、位置データ、及び/又はこれらの組み合わせ、並びにその他からのデータが使用されてもよい。一実施形態では、例えば、ユーザがより高い屈曲値と関連付けられた運動活動を実施しているか、又は実施する可能性があることが決定されてもよく、したがって、バンド930、モジュール940、及び/又は別の装置がある特定の位置内にあるか、又は1つ以上の検知パラメータを調節することなどであるがこれを含まない動作状態内にあることを確認することなど、1つ以上の命令が実行されてもよい。更に別の実施形態では、ユーザは、バンド920を再校正するために、1つ以上の異なる動作又は活動を実施するように要求されてもよい。更なる実施形態では、ユーザは、特定の位置にバンド920又はモジュール930を位置付けるように指示されてもよい。なお更なる実施形態では、ユーザは、特定のモジュールを使用するように指示されてもよい。例えば、交換可能なモジュールは、異なる活動(及び/又はユーザ選好)に対する異なる因子に基づき、感度の増大、異なる検知特徴、及び/又は快適さに関して交換されてもよい。
【0117】
様々な実施形態において、ユーザは、モジュール930、バンド920を再配置する、かつ/又は1つ以上の分析を実施するためのフィードバックを得ることができる。更に、本システムは、ユーザに範囲/百分率が許容可能であるかどうかを判定させるか、又はむしろ、本システムの構成要素を再配置させるか、若しくは取り換えるなどのために、ユーザの範囲又は百分率を示すためのフィードバックを提供してもよい。
【0118】
追加のハードウェア
図102~
図111は、
図68~
図70Cに示されるバンド920の特徴の幾つか又は全部を含む、バンド920と共に使用するための実施形態を示し、
図71~
図91に示される方法と同様の方法で製造されてもよい。したがって、すでに記載されたものと同様である
図102~
図111のバンド920の特徴及び製造技術は、簡潔にするために必ずしも再び記載されない。すでに記載された同様の構成要素は、同様の参照番号を使用して言及されてもよい。
【0119】
図102~
図111の実施形態では、バンド920は、筐体963に接続され、かつ/あるいはポケット940内に受容され、モジュール930がポケット940内に受容されたときにモジュール930への接続のために構成された、入力デバイス1000を含む。入力デバイス1000は、バンド920の外壁943などを通じて、バンド920の外側表面928からアクセス可能である1つ以上のボタン1001を上に有する。入力デバイス1000は、
図111に示されるように、外部デバイス1002との通信のために構成され、上記のコンピュータデバイス200の構成要素のうちのいずれかを有してもよい。一実施形態では、入力デバイス1000は、外部デバイス1002との通信のために構成された無線送信機1003(トランシーバの一部であってもよい)と、モジュール930のコネクタ935への接続のためのポート1004と、場合によっては、ボタン(複数可)1001、送信機1003、及びポート1004の操作のための小型メモリ及び/又はプロセッサとを含む。一実施形態では、入力デバイス1000は、内部動作システム又は重要なソフトウェアを含まない場合があり、入力デバイス1000は、ボタンプレス(複数可)1001のシーケンス及び/又は長さに伴って、ボタン1001が押されたという信号を単純に伝送するように構成されてもよい。
【0120】
入力デバイス1000のボタン(複数可)1001は、触覚/機械ボタン、タッチスクリーン、感圧ボタン、又はユーザによるタッチを検知することが可能である他のデバイスを含む、多くの異なる種類のうちの1つであってもよい。幾つかの種類のボタン1001が、操作のためにバンド920の外壁943を通じた窓又は他の通路を必要とし得ることが理解される。
図102~
図111の実施形態では、入力デバイス1000は、触覚ボタン1001を含む。入力デバイス1000は、
図102~
図110に示され、かつ以下に記載されるように、1つ以上の追加のボタン1001を含んでもよい。例えば、
図102~
図109の実施形態のそれぞれは、主ボタン1001Aと、任意の追加の音量調節ボタン1001Bとを有する。ボタン(複数可)1001の操作の様々な技術及び方法もまた以下に記載される。バンド920はまた、
図109に示されるように、ボタン(複数可)1001を起動するためにどこを押すのかをユーザに知らせるために、外側表面928上に印1008を有してもよい。
【0121】
上記のトランシーバの一部であってもよい送信機1003は、
図111に示されるように、1つ以上の外部デバイス1002との無線通信のために構成されている。
図102~
図111の実施形態のいずれかがそのような送信機1003を有し得ることが理解される。一実施形態では、送信機1003は、Bluetooth又はBluetooth Low Energy(BTLE)送信機であってもよい。他の実施形態では、送信機1003は、Wi-Fi送信機などの異なる伝送、周波数、プロトコルなどを使用してもよい。
【0122】
ポート1004は、任意の接続構造を含んでもよく、ポート1004の構成は、それが接続されるモジュール930の構成によって決まり得る。
図102~
図111の実施形態では、ポート1004は、
図60~
図63のモジュール930上のUSBコネクタ935と接続するように構成されたUSB又はUSB互換ポートである。ポート1004が、モジュール930とデータを交換するためではなく、入力デバイス1000の操作のためにモジュール930から電力を引き出すためだけに構成され得るため、ポート1004が、一実施形態では、典型的なUSBポートのハードウェアの全てを含まない場合があることが理解される。別の実施形態では、入力デバイス1000は、例えば、ポート1004を通じてモジュール930から/にデータを受信及び/又は伝送すること、並びに送信機1003を通じて外部デバイス1002から/にデータを受信及び/又は伝送することによって、モジュール930と外部デバイス1002との間の無線通信インターフェイスとして動作するように構成されてもよい。
【0123】
入力デバイス1000は更に、ユーザに様々な信号(例えば、アラート)を通信するために、振動モータ又は他の触覚フィードバック機構1009(
図106に概略的に示される)など、触覚フィードバック特徴を含んでもよい。入力デバイス1000は、一定の振動、パルス振動などの異なる種類の触覚フィードバックを提供するために構成されてもよい。入力デバイス1000は、特定の触覚フィードバックを生成するために、外部デバイス1002からの信号を受信してもよい。一実施形態では、入力デバイスが単に信号を受信し、触覚フィードバックを生成する必要があるように、いつ触覚フィードバックを生成するのか、及びどの触覚フィードバックを生成するのかの決定が、外部デバイス1002によって実施される。外部デバイス1002は、例えば、電話の着信、緊急アラート、活動マイルストーンの達成、又は他の事象など、特定の出来事の場合に特定の触覚フィードバックを提供するためのユーザ設定を利用してもよい。触覚フィードバックは、以下に記載される様々なアプリケーション及び機能に関連して使用されてもよい。
【0124】
入力デバイス1000は、様々な実施形態において、ポケット940及び/若しくは筐体963内に位置付けられてもよく、ポケット940及び/若しくは筐体963に隣接して位置付けられてもよく、ポケット940及び/若しくは筐体963の一部を形成してもよく、又はモジュール930に接続された別個の要素であってもよい。
図102及び
図103の実施形態では、入力デバイス1000は、筐体963内に永久又は取り外し可能に接続される別個のデバイスである。本実施形態の入力デバイス1000は、開口部942の狭くなった部分965(即ち、モジュール930のコネクタ935が受容される部分)に近接して、筐体963の端部内に位置付けられたケーシングの形態であってもよく、ポート1004は、筐体963によって画定されたポケット940に面する開口部を有する。この位置において、モジュール930は、
図106に概略的に示されるように、コネクタ935がポート1004内に受容されるように、筐体963に挿入され得る。入力デバイス1000は、一実施形態では、接着剤若しくは他の結合技術、締結具、一体形成、又は他の技術などによって、筐体963内に永久に接続されてもよい。入力デバイス1000は、別の実施形態では、筐体963内に取り外し可能に接続されてもよい。そのような取り外し可能な入力デバイス1000は、
図107~
図110に示され、かつ以下に記載されるように、モジュール930との接続又は切断のために、筐体から取り外されてもよい。あるいは、そのような取り外し可能な入力デバイス1000は、入力デバイス1000及び/若しくは筐体963上の解放可能な保持構造、活動中若しくはポート1004からモジュール930を取り外している間に入力デバイス1000を所定の位置で保持するのに十分である高摩擦フィット、又は他の取り外し可能な構成などによって、モジュール930が接続及び切断される際に、筐体963内で保持されてもよい。筐体963はまた、ボタン1001へのアクセスを容易にするための特徴を有してもよい。例えば、
図103に示されるように、筐体963は、ボタン(複数可)1001へのアクセスを可能にするために、外壁943上に1つ以上の開口部1005を有する。別の実施形態では、筐体963は、上記の突出部987と同様に、筐体963上に及ぼされる力がボタン(複数可)1001を確実に起動することができるように、ボタン(複数可)1001に隣接した外壁943の内側表面上に、1つ以上の突出部を有してもよい。
【0125】
図104及び
図105の実施形態では、入力デバイス1000は、筐体963の一部を形成するか、又は筐体963との一体構造の一部を形成する。本実施形態の入力デバイス1000は、開口部942の狭くなった部分965に近接した筐体963の端部を形成し、筐体963のものと実質的に連続的である外形及び輪郭を有する。
図104及び
図105に示されるように、入力デバイス1000は、筐体963のフランジ967と連続的であるフランジ967を有する。入力デバイス1000は、筐体963と連結し、筐体963は、入力デバイス1000のポート1004が筐体963によって画定されたポケット940と通信して配置されるように、ポケット940と通信している、入力デバイス1000に隣接した開放端部1006を有する。この構成において、モジュール930のコネクタ935は、
図106に概略的に示されるように、モジュール930が筐体963に挿入されたときに、ポート1004内に受容される。入力デバイス1000は、例えば、本明細書の別の部分に記載される永久の又は取り外し可能な接続技術のうちの1つを使用することによって、一実施形態では、筐体963内で永久に接続されてもよく、又は別の実施形態では、筐体963内で取り外し可能に接続されてもよい。本実施形態では、ボタン(複数可)1001は、
図105に示されるように、入力デバイス1000の外側表面上に位置付けられてよい。
【0126】
図107及び
図108の実施形態では、入力デバイス1000は、モジュール930と共に筐体963及びポケット940への挿入及びそれらからの取り外しのために構成された、別個のデバイスである。これらの実施形態のそれぞれの入力デバイス1000は、筐体963の外側のポート1004にモジュール930のコネクタ935を挿入し、次いで、モジュール930及び入力デバイス1000を筐体963に同時に挿入することによってモジュール930に接続される、ケーシングの形態である。いったん挿入されると、入力デバイス1000は、
図102に示される位置と同様に、開口部942の狭くなった部分965に近接して、筐体963の端部内に位置付けられる。接続された構造1007を形成するための入力デバイス1000へのモジュール930の接続、及び筐体963によって画定されたポケット940への接続された構造1007の挿入が、
図110に概略的に示される。
図107の入力デバイス1000は、主に音量調節ボタン1001Bの位置の点で
図108の入力デバイス1000とは異なり、それは、
図107の実施形態では、入力デバイス1000の上面に位置し、
図108の実施形態では、入力デバイス1000の側面に位置する。筐体963及び/又はバンド920が、開口部1005、突出部987、印1008などを含む、ボタン(複数可)1001を操作するための特徴の有効な位置などによって、
図107及び
図108の入力デバイス1000のうちのいずれかと使用するために構成されてもよいことが理解される。
【0127】
図102~
図110の入力デバイス1000は、
図68~
図70Cに示されるバンド920に関連して使用可能であり、かつ
図71~
図91に示されるように製造されるものとして図示及び記載される。他の実施形態では、本明細書に記載される入力デバイス1000の様々な実施形態が、本明細書に記載されるバンド920の他の実施形態、例えば、
図39A及び
図39Bに示され、かつ
図18~
図38に示されるように製造される、バンド920と利用されてもよい。入力デバイス1000及び/又はバンド920がそのような組み合わせのための好適な機能性を提供するために修正されてもよいことが理解される。
【0128】
上記のように、入力デバイス1000は、
図111に示されるように、送信機1003を通じた外部デバイス1002との通信のために構成されている。外部デバイス1002は、上記のコンピュータデバイス200の任意の構成要素を含んでもよく、身体的活動中のユーザによって担持され得るか、又はユーザの近くに位置付けられ得る携帯電話又は他のモバイルデバイスであってもよい。同様に上記のように、入力デバイス1000は、ボタンプレス(複数可)1001のシーケンス及び/又は長さを含む、ボタン(複数可)1001の起動を示すボタン入力によって、外部デバイスに信号を伝送するように構成されてもよい。外部デバイス1002は、入力としてボタン入力を受信し、ボタン入力に基づき更なるアクションを取るように構成されたソフトウェアを含んでもよい。例えば、外部デバイス1002上のソフトウェアは、ボタン1001のプレスの特定のシーケンス(例えば、1回、2回、若しくは3回タップ)を、異なる入力信号として解釈し得、かつ/又は長くホールドするボタン1001のプレスをボタンタップとは異なるものと解釈し得る。更に、外部デバイス1002は、異なる目的のための異なる入力としてボタン入力を解釈及び使用するようにプログラムされ得、デバイス1002は、ボタン入力の解釈を管理する、様々な予めプログラムされ、かつ/又はユーザが選択した設定を含んでもよい。外部デバイス1002は、設定に従ってボタン入力によって制御及び/又は影響される様々なアプリケーション及び機能性を含んでもよい。
【0129】
入力デバイス1000は、同時に又は代わりに、複数の外部デバイス1002と通信していてもよく、モジュール930は、入力デバイス1000及び/又は外部デバイス1002と通信していてもよい。入力デバイス1000及び/又は外部デバイス1002はまた、ビデオ及び/又は静止画取り込みが可能であってもよいボディに載置されたカメラなどの外部カメラ1008と通信していてもよい。カメラ1008は、入力デバイス1000からの入力によって直接制御されてもよく、又はボタン入力は、カメラ1008を制御するための命令として、外部デバイス1002によって使用されてもよい。入力デバイス1000及び/又は外部デバイス1002はまた、追加のデータの収集及び/又は通信のために、
図4及び
図5に示され、かつ本明細書に記載されるアセンブリ400、304などの1つ以上のアセンブリと通信していてもよい。外部デバイス1002が異なる種類の入力デバイス、例えば、モジュール930、
図4に示されるアセンブリ400、又は他の装着可能なアセンブリ(例えば、スマートウォッチ)からのボタン入力を受信してもよいこと、及び本明細書に記載される外部デバイス1002の方法、機能、及び動作が、本明細書に記載される実施形態に従って入力デバイス1000と使用することに制限されないことが理解される。例えば、以下に記載される機能及びアプリケーションは、入力デバイス1000又は任意の他の入力デバイスからの入力なしで、外部デバイス1002によって操作されてもよい。なお更に、外部デバイス1002によって実施される情報の一部の処理が、もう一方のデバイスからの更なる情報を処理及び受信するために、別のデバイス(例えば、サーバ)に情報を送信することを含んでもよいことが理解される。
【0130】
一実施形態では、外部デバイス1002は、
図112に示されるように動作してもよい。この動作方法において、外部デバイス1002は、デバイス1002のユーザ入力を通じて、又は入力デバイス1000からのボタンプレスの特定のシーケンスを通じてなど、ユーザからの複数の設定のうちの1つの選択を受信し、デバイス1002の機能を管理する。設定は、同様に動作するための1つ以上の特定のアプリケーションを含んでもよい。次いで、外部デバイス1002は、入力デバイス1000からのボタン入力を受信する。次いで、外部デバイス1002は、設定選択に基づきボタン入力を解釈し、ボタン入力の回略に基づき1つ以上のアクションを取ることができる。ボタン入力に基づき取られ得るアクションの例の包括的ではないリストは、情報を記憶又は削除すること、1つ以上の他のデバイスに信号を送信すること、通話を開始、応答、又は終了すること、テキスト、写真、又はビデオメッセージを送信すること、情報をウェブサイト、ソーシャルメディアアウトレット、ブログ、RSSフィードなどに投稿すること、特定の人々のグループ及び/又は他のデバイスと情報を共有すること、位置信号を伝送すること、外部デバイス1002によって再生されている音楽及び/又はビデオを制御すること、外部デバイス1002の一体型カメラ又は外部カメラ1008を含む、外部デバイス1002と関連したカメラを制御すること、モジュール930と相互作用すること、モジュール930から受信されたデータを伝送すること、外部デバイス1002及び/又は入力デバイス1000の電源をオン又はオフにすること、並びに他の機能を含む。アクションを取った後、外部デバイス1002は、同じ設定を使用して機能し続けてもよく、又は他の設定の選択を受信してもよい。入力デバイス1000を使用して外部デバイス1002に入力を伝送することは、ユーザがデバイス1002に直接アクセスすることなく、又はユーザがデバイス1002をすぐそばで保持していない(例えば、スポーツイベント中にベンチ上のジムバッグの中に位置する)場合でさえ、外部デバイス1002を制御することを可能にし得る。これは、ある特定の身体的活動中に直接操作することが困難又は不可能であり得る、外部デバイス1002、並びにカメラ1008及びモジュール930などの他の構成要素の使用の汎用性を大いに改善する。
【0131】
電話
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る1つの潜在的なアプリケーション又は機能は、外部デバイス1002内に一体化される電話などの電話機の操作である。例えば、予め選択された番号に電話をかけるため、着信に応答するため、保留に切り替えるため、電話を終了するため、スピーカフォンを起動/非アクティブ化するため、音量を変えるため、及び他の機能のために、ボタン入力が使用されてもよい。これは、身体的活動中に困難であるか、又は使い勝手が悪い可能性がある外部デバイス1002への直接的なアクセスなしで、電話機が操作されることを可能にする。無線ヘッドセット又はイヤピースが同様に電話機に関連して使用されてもよい。一実施形態では、入力デバイス1000は、電話と使用され得る音量調節のための専用ボタン(上記のボタン1001B)を含んでもよい。電話機操作は、本明細書で考察される安全アプリケーション(複数可)などの他の機能又はアプリケーションに関連して使用されてもよい。通話のための予め選択された電話番号、並びに入力デバイス1000に対する電話機の様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0132】
音楽
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、外部デバイス1002内に一体化されるか、又は外部デバイス1002によって制御される音楽又はビデオプレーヤなどの音楽又はビデオプレーヤの操作である。ボタン入力は、特に、再生、一時停止、リピート、早送り、巻き戻し、電源オン/オフ、再生する特定の曲又は表示する特定のビデオ若しくは写真の選択、及び音量調節などの機能のために使用されてもよい。一実施形態では、入力デバイス1000は、音楽若しくはビデオプレーヤと使用され得る音量調節のための専用ボタン(上記のボタン1001B)を含んでもよく、又は別の実施形態では、主ボタン1001Aのシーケンスがそのような特徴を制御してもよい。予め選択された特定の曲、並びに入力デバイス1000に対する音楽又はビデオプレーヤの様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0133】
カメラ
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、外部デバイス1002内に一体化されるか、又は外部デバイス1002によって制御される音楽又はビデオプレーヤなどの音楽又はビデオプレーヤの操作である。ボタン入力が、写真、一連の写真、又はビデオを撮影すること、写真又はビデオを伝送、アップロード、及び/又は共有すること、露光、感度、フィルタ、又はビデオ記録速度などのカメラ又はメディア設定を制御すること、並びに他の機能などの機能のために使用されてもよい。カメラ操作は、本明細書で考察される安全アプリケーション(複数可)などの他の機能又はアプリケーションに関連して使用されてもよい。例えば、外部デバイス1002は、安全のために、かつ/若しくは共有目的で、安全性の問題が指示されたときはいつでも、又は予期しない停止がランニングのルートに沿って検出されたときに、カメラ1008を起動させるように構成されてもよい。入力デバイス1000に対するカメラの様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0134】
マッピング
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、外部デバイスのマッピング特徴及び/又はアプリケーションの操作である。ボタン入力は、マップにアクセスすること、目的地若しくはウェイポイントを設定すること、現在の位置を記憶若しくは伝送すること、別のユーザ若しくはデバイスの位置を見つけること、又は様々な他の制御などの機能のために使用されてもよい。マッピング操作は、本明細書で考察される安全アプリケーション(複数可)などの他の機能又はアプリケーションに関連して使用されてもよい。入力デバイス1000に対するマッピング特徴の様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0135】
活動追跡及び共有
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、活動追跡及び/又は共有アプリケーションであり、ユーザは、指定されたグループのメンバー間での共有など、他の人々と活動情報を共有することができる。そのような活動情報の例としては、活動セッション情報、写真、テキスト投稿、位置、並びに他の種類の情報が挙げられる。ボタン(複数可)1001は、他の人々と情報を迅速に共有するために使用され得る。例えば、様々なボタンシーケンスが、活動追跡を開始若しくは終了すること、活動中の所望の一時的な点若しくは位置にマークを付けること、1つの種類の活動から別の種類の活動へ追跡を切り替えること、外部デバイス1002上に活動情報を表示すること、又は他の機能などの追跡機能のために使用されてもよく、様々なボタンシーケンスはまた、活動セッションデータを共有すること、写真若しくはビデオを撮影若しくは共有すること、現在の位置を共有すること、別のユーザの位置を検出すること、又は指定された人に予めプログラムされたテキストメッセージ(例えば、「私はランニングを開始/終了しています」)を送信することなどの機能を共有するために使用されてもよい。そのような予めプログラムされたメッセージの内容、並びに入力デバイス1000に対するアプリケーションの様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0136】
一実施形態では、外部デバイス1002は、他のユーザ(複数可)の位置及び速度、計画されたランニングルート、又は他の情報など、別のユーザ(例えば、1つ以上の他のランナー)によって共有された活動情報を取得し、次いで、この情報を表示及び/又は更に処理することができる。そのような更なる処理は、ユーザが他のユーザに追いつくためのペース及び/又は近道を計算すること、他のユーザと会うためのルートを計画すること、他のユーザにユーザ自身の情報を伝送することなどを含んでもよい。例えば、ユーザが予め計画されたルートの組織された集団でのランニングに遅れて到着する場合、デバイス1002は、ユーザが、予め計画されたルート並びに他のランナーの位置及び速度に基づき、他のランナー(複数可)に追いつくためのルート及びペースをプロットすることができる。別の例として、ユーザに大きなレースで競っている友人がいる場合、デバイス1002は、友人を位置付け、ユーザが、レースルート並びに友人の位置及び速度に基づき、友人に追いつくためのペースを設定することができる。更なる例として、デバイス1002は、ユーザが追いつくのを容易にするために、前の例の他のランナー(複数可)にメッセージを送信して、彼らのペースを下げ、かつ/又は別のルートを取ることができる。上記のルートのプロッティングは更に、安全情報に基づき、既知の又は疑わしい安全上の危険を回避するルートをプロットすることなどによって、本明細書に記載される安全性特徴を組み込んでもよい。
【0137】
別の実施形態では、外部デバイス1002は、活動追跡及び音楽プレーヤアプリケーションを一緒に組み合わせて、ユーザが入力デバイス1000のみを使用して、両方のアプリケーションを制御し、2つのアプリケーションを切り替えることを可能にし得る。
図113は、入力デバイス1000上の主ボタン1001Aを使用して、これらの2つのアプリケーションを制御し、かつ切り替えるための制御スキームの一例を示す。
図113の制御スキームがこれらの2つのアプリケーションの制御を切り替えるが、その切り替えが、ユーザによって要求されない限り、選択解除されたアプリケーションを非アクティブ化する必要はないことが理解される。他の制御スキームが他の実施形態で使用され得、制御スキームは、ユーザ制御の設定によって少なくとも部分的に決定付けられてもよい。
図113の例と同様の制御スキームが、入力デバイス1000を使用して、2つ以上の異なるアプリケーション又は機能を同時に制御し、そのようなアプリケーション又は機能を切り替えるために、外部デバイス1002の他のアプリケーション及び機能に関連して使用され得る。
【0138】
更なる実施形態では、活動追跡アプリケーションは、デバイス1002が異なる活動選択のために異なって動作するように、ユーザがリストから活動を選択することを可能にする、活動選択設定を含んでもよい。例えば、デバイス1002は、1つの活動のためのボタン入力を解釈するためのユーザ設定の1セットと、異なる活動のためのボタン入力を解釈するためのユーザ設定の別のセットとを有してもよい。別の例として、デバイス1002及び/又はモジュール930は、異なる活動選択に基づき、異なって動作データを収集及び解釈してもよい。更なる例として、デバイス1002は、活動選択に基づき、異なる目的で異なる種類の触覚フィードバックを提供するように、入力デバイス1000に指示してもよい。他の例示の選択が同様に使用されてもよい。
【0139】
安全アラート
入力デバイス1000に関連して外部デバイス1002が使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、攻撃、事故、犯罪、火事などの起こり得る安全性の問題を他の人々にアラートすることができる、安全アラートアプリケーションである。一実施形態では、外部デバイス1002は、友人及び/又は家族にアラートすること、警察又は救急サービスに通報することなど、入力デバイス1000によって他の人々に連絡を取るよう信号が送られたときにそうするようにプログラムされてもよい。例えば、入力デバイス上の特定のボタンプレスシーケンスは、予めプログラムされたテキスト若しくは他のメッセージ(例えば、援助要請)を送信するために、ユーザの位置を伝送するために、予め選択された受信者に電話を開始するために、安全性の問題に関する情報を伝送及び/若しくは記憶するために、聴覚アラームを開始するために(例えば、外部デバイス1002上のスピーカを通じて)、カメラ1008を用いて写真若しくはビデオを撮影するために、又は他の機能のために、デバイス1002を制御してもよい。聴覚アラームは、サイレン若しくは他のアラート音、音楽プレーヤからの音楽、又は他の聴覚アラームを含んでもよく、デバイス1002は、アラームを出すと、任意のヘッドフォン又は同様の装置を自動的に非アクティブ化してもよい。1つの特定の例として、1つのボタンシーケンスがユーザの位置を他と自動的に共有してもよく、別のボタンシーケンスが、安全性の問題の指示によってユーザの位置を共有してもよい一方で、第3のボタンシーケンスは、緊急アラートを生成してもよい。緊急連絡先の同定及び任意の自動メッセージの内容を含む、入力デバイス1000に対するアプリケーションの様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0140】
一実施形態では、デバイス1000、1002は、安全情報を共有するために、ユーザのグループ又はネットワークの一部として使用されてもよい。例えば、ユーザのデバイス1002は、指定されたグループと目的とするランニング情報(例えば、目的とする距離、ランニング時間、開始及び終了地点など)を共有して、安全性の問題が生じた場合に、そのグループに、ユーザが特定の時刻に大体どこにいるのかを知らせてもよい。特定の目的とするルートも同様に共有されてもよい。デバイス1002はまた、グループに位置更新を定期的に送信してもよく、位置更新は、定期的に自動で、ユーザからの指示後に(例えば、入力デバイス1000を通じて)、又は動作が変更したこと(例えば、ランニングの停止若しくは一時停止)の検出後に実施され得る。そのようなグループは、互いと全ての安全情報を共有するように構成されてもよく、一時的又は持続的なグループとして前もって設定されてもよい。別の例として、外部デバイス1002は、グループ内の他の人々に緊急アラート又は安全情報を送信するように構成されてもよい。別の例として、外部デバイス1002は、緊急アラートが別のユーザによって受信されたときに、自動的に緊急電話に応答すること、又は聴覚アラームを起動することなど、指定のアクションを取るように構成されてもよい。一実施形態では、別の指定されたユーザが緊急アラートSMSメッセージを送信する場合、外部デバイス1002は、アラートメッセージ後の特定の期間内に、又は他のユーザが後続のアラート非アクティブ化メッセージを送信するまでいつでも、他のユーザからのいかなる電話も自動的に応答するようにプログラムされてもよい。更なる例として、外部デバイス1002は、ユーザがネットワーク内の別のユーザによって識別された潜在的危険にさらされているか、又は接近しているときに、ユーザにアラートするように構成されてもよい。
【0141】
別の実施形態では、デバイス1000、1002は、安全情報システムの一部として使用されてもよい。安全情報システムは、1つ以上のサーバ及び多くの他の電子デバイスを含んでもよいネットワーク環境内で操作されてもよい。安全情報システムを通じた通信は、サーバを通じて、又はデバイス間で直接行われてもよい。本システムは、様々な種類の安全情報を収集及び提供してもよい。例えば、安全情報システムは、複数の異なるユーザ/外部デバイス1002を含むデバイスから、ユーザによって生成された安全情報を収集することができる。そのような安全情報は、緊急アラートの位置及び時間、他の起こり得る安全性の問題、並びに集められた定性的安全情報を含んでもよい。安全情報が肯定的な安全情報並びに否定的な安全情報を含んでもよいことが理解される。異なる種類の定性的安全情報の例としては、不審者が集合することが既知であるエリア、隔離した又は荒れ果てたエリア、街灯がほとんど又は全くないエリア、歩道がないエリア、人気がある歩行者専用ルート、ユーザに安全ではないと「感じさせる」エリア、雨の後に頻繁に氾濫するエリア、及び他の種類の定性的情報が挙げられる。定性的情報は、定量的スケールでの「危険性」の評価など、何らかの定量的構成要素も含んでもよい。安全情報はまた、公的にアクセス可能であってもよく、かつ/又は犯罪データ集約に基づき個人的に生成されてもよい、犯罪マップを含んでもよい。安全情報は、位置、時刻、安全性の問題が一時的であるか、又は持続的であるかどうか、安全性の問題の種類(例えば、犯罪、火事、疑わしい脅威、天候又は環境危険、野生生物など)、定量的危険評価、及び他の分類によって分類されてもよい。
【0142】
安全情報システムは、多くの異なる方法で安全情報を提示又は提供してもよい。一例として、デバイス1002は、現在のエリアにおいて、又は計画されたルートに沿って、別のユーザによって最近生成された安全アラートの指示を生成してもよい。別の例として、デバイス1002は、履歴又は集約安全情報が、現在のエリア、計画されたルートのエリア、又はユーザが近づこうとしているエリアが潜在的な安全性の問題を含むことを示すという指示を生成してもよい。
図114は、ユーザの位置に近いエリアにおける潜在的な安全上の危険を示す、外部デバイス1002上の表示器の一例を示す。安全性の問題の指示は、最近起きている事象、又は安全性の問題が履歴情報に基づき存在することが既知であるか、若しくは存在すると考えられる時刻など、安全性の問題が時間に依存する場合、現在の時間又はユーザがエリアに入ると予測される時間を考慮に入れてもよい。安全性の問題の指示はまた、関連するエリアの特定のサイズを考慮に入れてもよい(例えば、ユーザの周囲及び/又は安全性の問題の周囲の放射状の範囲)。別の例として、デバイス1002は、方向転換すること、代替ルートを示唆すること、非難することなど、安全性の問題に応答して示唆されたアクションを生成してもよい。そのような示唆されたアクションは、安全性の問題の性質、デバイス1002によって実施される計算(例えば、代替ルート)、公共の緊急通知(例えば、重大な気象注意報)、及び他の情報に基づいてもよい。
図115は、安全上の危険を回避するために、ユーザに代替ルートを示唆する、外部デバイス1002の表示器の一例を示す。
【0143】
ルート推奨
入力デバイス1000に関連して外部デバイス1002が使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、ランニングルート推奨アプリケーションであり、デバイス1002は、所望のランニング位置、所望の開始又は終了地点、所望のランニングの長さ、所望のランニングの時刻、安全情報(上記のような)、ルートの質評価(景色、ランニングの困難さ又は容易さなど)などの他のユーザによって生成された情報、及び他の要因を含む様々な情報に基づき、ユーザにランニングルートを推奨することができる。一実施形態では、ユーザは、デバイス1002の所望のランニング情報を入力してもよく、本デバイスは、ランニング情報に適合し、上述の安全性の問題を回避するランニングルートを生成する。デバイス1002は、同様に上記のような新しい安全情報に基づき、前もってランニングルートを動的に変更してもよい。ユーザは、今後のランニングルートを生成するときにデバイス1002及び/又は他のユーザのデバイスによって使用されてもよい、安全情報及びルートの質評価又はコメントを含む、ランニングに関する任意の情報を、同様にランニング中又は後の他のユーザと共有することが可能であってもよい。入力デバイス1000に対するルート推奨アプリケーションの様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0144】
デバイス1000、1002のルート推奨機能はまた、より大きいルート推奨システム及びネットワークに関連して使用され得る。本システムは、特定のランニングルートに関する様々なユーザからの情報を集約し、その情報を使用して、ユーザによって定義された基準に基づき、今後のランニングルートを生成してもよい。例えば、本システムは、安全情報及びルートの質評価又はコメントを、ユーザ及びユーザのデバイス1002に利用可能にし得る。別の例として、本システムは、特定のエリア内の「推奨された」ランニングルートを作成及び/又は記憶してもよく、推奨されたルートを走るユーザは、安全性及び/又は質の情報など、ルートに関する情報を生成することができる。そのようなユーザによって生成された情報が、ある特定の時刻にのみ存在する安全性の問題、又は特定の時刻におけるランニングの質の向上/低下など、同様に時刻の構成要素を有してもよいことが理解される。したがって、ルートは、特定の時刻のためだけに推奨されてもよく、又は異なる時刻に対する異なる質/安全性評価がユーザに利用可能になってもよい。本システムは更に、推奨されたルートを提供するとき、又はある特定の分類若しくは定量的/定性的評価の情報、若しくは特定の他のユーザ(例えば、ユーザの友人、同様の興味及び選好を有する他のユーザ、特定の性別の他のユーザなど)によって生成された情報などの情報をユーザに利用可能にするときに、選択された安全性及び/又は質の情報のみを使用するように構成されてもよい。本システムは交互に(alternately)、推奨されたルートを提供するときに、そのような選択された安全性及び/又は質の情報をより重く又はより軽く加重するように構成されてもよい。例えば、女性ユーザは、他の女性ユーザによって生成された安全情報に基づき、ルート推奨を要求することができ、又は眺めの良いルートを楽しむランナーは、同様の選好を有する他のユーザからの質の情報に基づき、ルート推奨を要求することができる。
【0145】
盗難防止
外部デバイス1002が入力デバイス1000に関連して使用し得る別の潜在的なアプリケーション又は機能は、外部デバイス1002の盗難又は盗難未遂の場合に使用され得る、盗難防止アプリケーションである。例えば、入力デバイス1000上の異なるボタンシーケンスは、盗難未遂の場合にアラームを生成し、他人によるアクセスを防止するためにデバイス1002をロックし、デバイス1002の位置を用いて法執行に関するアラートを生成し、デバイスの電源オフ若しくは非アクティブ化を防止してもよく、又は他の盗難防止手段を行ってもよい。入力デバイス1000に対する盗難防止機能の様々な制御機能が、ユーザ設定によって制御され得ることが理解される。
【0146】
安全情報システム、ルート推奨システム、及び緊急アラートなどの上記のシステム及びネットワークは、機能性の提供に関連して、他の既存のシステムにアクセス又は通信してもよい。例えば、そのようなシステムは、公共又は個人の緊急サービスと情報を交換してもよい(そのようなサービスから安全情報を集めること、及び/又はそのようなサービスに緊急アラートを伝送すること)。そのような協調的な情報共有の他の例も同様に使用され得る。
【0147】
本明細書に記載される運動バンド及び他の衣料品、筐体、及びモジュール様々な実施形態は、既存の技術と比較して利点を提供する。例えば、モジュール及びそれが受容されるポケットの構成は、ユーザの皮膚にごく近接して生理学的センサを配置するように動作することができ、それは、ユーザの生理学的データを取り込むそのようなセンサの能力を強化することができる。別の例として、本明細書に記載されるバンド及び/又は筐体の構造は、本明細書に記載され、かつ/又は当業者によって認識される利点の中でも特に、バンドを付属肢に引っ張って身に着け、かつ脱ぐことをより迅速かつより容易にするために、使用中のバンドの滑りを防止するのを補助するために、使用中に電子モジュールから離れた水分の通過を容易にするために、かつバンドの耐久性及び洗浄性を高めるために、弾性材料の伸張を制御することができる。更なる例として、本明細書に記載される追加の入力デバイスは、外部デバイスとの通信及び相互作用のための強化された能力、並びに競技大会又は他の運動イベントの半ばでの、アスリートによるそのような外部デバイスの動き回りながらの操作及び通信のための単純なインターフェイスを提供する。本明細書に記載される製造方法の様々な実施形態もまた、既存の技術と比較して利点を提供する。例えば、本明細書に記載されるバンドのための製造方法は、生産が効率的である耐久構造を作る。本明細書に記載されるモジュール、入力デバイス、及び外部デバイスの操作のための様々な方法は、モジュールの性能監視動作を強化し、バンド及びモジュールの使用に関連して強化された機能性をユーザに提供することができる。なお更なる利点は、当業者によって認識可能である。
【0148】
幾つかの代替の実施形態及び実施例が本明細書に記載及び例示されてきた。当業者は、個々の実施形態の特徴、並びに構成要素の考えられる組み合わせ及び変更を理解するであろう。当業者は更に、実施形態のうちのいずれかが本明細書に開示される他の実施形態との任意の組み合わせで提供され得ることを理解するであろう。本発明が、その趣旨又は中心となる特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化され得ることが理解される。したがって、本実施例及び実施形態は、全ての態様において、制限的ではなく例示的なものとして見なされるものであり、本発明は、本明細書に示される詳細に限定されるものではない。本明細書で使用される場合、「第1の」、「第2の」、「頂部」、「底部」などの用語は、例示目的のみに向けられ、いかなる方法においても実施形態を制限しない。加えて、本明細書で使用される場合、「複数」という用語は、必要に応じて、最大で無限数まで、分離的又は接続的のいずれかで2つ以上のいかなる数も示す。更に、本明細書で使用される場合、物品又は装置を「提供すること」は、広くは、物品上で実施される今後のアクションのために物品を利用可能又はアクセス可能にすることを指し、その物品を提供する関係者がその物品を製造、生産、若しくは供給したこと、又はその物品を提供する関係者がその物品の所有権若しくは管理権を有することを暗示しない。したがって、特定の実施形態が例示及び記載されてきたが、本発明の趣旨から大きく逸脱することなく、多くの修正が思い浮かぶであろう。
【外国語明細書】