(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008344
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/105 20230101AFI20240112BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110148
(22)【出願日】2022-07-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
2.PYTHON
(71)【出願人】
【識別番号】518176253
【氏名又は名称】LAPRAS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158850
【弁理士】
【氏名又は名称】明坂 正博
(72)【発明者】
【氏名】田嶋 隼平
(72)【発明者】
【氏名】森元 彩華
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 亮太
(72)【発明者】
【氏名】長廻 悠人
(72)【発明者】
【氏名】増川 武志
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 良
(72)【発明者】
【氏名】川俣 涼
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】求職者の要望を効果的に伝達できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る情報処理装置は、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する取得部と、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報から求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する抽出部と、抽出部が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する分類部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する取得部と、
前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方の情報から前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する抽出部と、
前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する分類部と、を備える、
ことを特徴する情報処理装置。
【請求項2】
前記エンティティの取得元を提示する情報を生成する取得元提示部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
求人需要及び求職需要の少なくとも一方に応じて、前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティに属性を付与する属性付与部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記抽出部が抽出したエンティティ又は前記分類部による分類結果を日時に対応付けて記憶させる履歴記憶部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方に関する記述を有するテキストデータ、音声データ、及び画像データの少なくとも1以上から前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方の情報を取得する、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方への質問を複数記憶した記憶部を参照し、前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティに応じて、前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方に対する質問を抽出する質問抽出部と、
前記質問抽出部が抽出した質問に対する回答を受信する受信部と、を備え、
前記取得部は、
前記質問に対する回答から前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方の情報を取得する、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部が取得した求職者の情報での出現頻度及び前記求職者の経験値の少なくとも一方に応じて、前記抽出部が抽出したエンティティにレベルを付与するレベル付与部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記抽出部は、
抽出又は非抽出であるエンティティが記憶された記憶部を参照し、前記取得部が取得した前記求職者の情報から前記求職者又は前記求人者のエンティティを抽出又は非抽出とする、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記分類部は、
分類を行わないエンティティが記憶された記憶部を参照し、前記抽出部が抽出した前記求職者又は前記求人者のエンティティの分類を行わない、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記情報処理装置は、
表示又は非表示とするエンティティが記憶された記憶部を参照し、前記抽出部が抽出した前記求職者又は前記求人者のエンティティを表示又は非表示とさせる、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記エンティティの分類又は前記エンティティへの属性付与の編集を受け付ける、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者のエンティティ間の一致度を算出する一致度算出部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記一致度算出部が算出した一致度に応じて、前記求職者に対して前記求人者を推奨又は前記求人者に対して前記求職者を推奨する推奨部を備える、
ことを特徴する請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記求人者による前記求職者のエンティティの選択を受信する受信部と、
前記受信部が受信したエンティティを指定して前記求職者に求人者の情報を送信する送信部と、を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記求人情報の雛型が前記エンティティ単位で記憶された記憶部を参照し、前記受信部が受信したエンティティ及び前記求職者の情報に基づいて、前記求職者に送信する求人情報を生成する求人情報生成部を備える、
ことを特徴する請求項14に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記求職者のエンティティに基づいて、前記求職者の職務経歴書の少なくとも一部を生成する職務経歴書生成部を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記職務経歴書生成部は、
前記求職者のエンティティを所定のひな型に挿入して前記求職者の職務経歴書を生成する、
ことを特徴する請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記求職者への質問を複数記憶した記憶部を参照し、前記求職者に対する質問を抽出する質問抽出部と、
前記質問抽出部が抽出した質問に対する回答を受信する受信部と、を備え、
前記職務経歴書生成部は、
前記質問に対する回答から前記求職者の職務経歴書を生成する、
ことを特徴する請求項17に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記求職者に対して不足するエンティティを提示するエンティティ提示部を備え、
前記取得部は、
前記求職者の将来像又は理想像に関する情報を取得し、
前記エンティティ提示部は、
前記抽出部が抽出した前記求職者のエンティティに基づいて、前記将来像又は前記理想像に必要なエンティティを提示する、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項20】
前記分類部での分類結果に基づいて、前記エンティティをカテゴリごとに分類された状態で表示させる情報を生成する表示データ生成部、を備える、
ことを特徴する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項21】
前記分類部は、
前記エンティティを、複数のカテゴリに分類し、かつ前記複数のカテゴリに分類したエンティティを、前記カテゴリごとにさらに分類する、
ことを特徴する請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項22】
前記表示データ生成部は、
前記エンティティを、前記カテゴリごとにさらに分類したエンティティを、前記カテゴリを根ノードとするノードごとに放射状に配置した表示とさせる情報を生成する、
ことを特徴する請求項21に記載の情報処理装置。
【請求項23】
前記表示データ生成部は、
前記エンティティに付与されたレベルに応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する、
ことを特徴する請求項20に記載の情報処理装置。
【請求項24】
前記表示データ生成部は、
前記エンティティに付与された属性に応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する、
ことを特徴する請求項20に記載の情報処理装置。
【請求項25】
前記表示データ生成部は、
前記エンティティの取得元に応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する、
ことを特徴する請求項20に記載の情報処理装置。
【請求項26】
取得部が、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する工程と、
抽出部が、前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方の情報から前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する工程と、
分類部が、前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する工程と、を有する、
ことを特徴する情報処理方法。
【請求項27】
コンピューターを、
求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する取得部、
前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方の情報から前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する抽出部、
前記抽出部が抽出した前記求職者及び前記求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する分類部、として機能させる、
ことを特徴する情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来からインターネット等による求人者と求職者とのマッチングを行うマッチングシステムが数多く提案されている。例えば、従来には、求人者が求める能力と、求職者が持っている能力との合致度を正しく表すマッチングスコアを算出するマッチング装置を提供することを目的としたシステムがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら従来のシステムでは、求職者の有するスキルと求人者の求めるスキルとに基づいてマッチングを行うため、求職者の要望が適切に伝達されないという問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、求職者の要望を効果的に伝達できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明に係る情報処理装置は、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する取得部と、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報から求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する抽出部と、抽出部が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する分類部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、求職者の要望を効果的に伝達できる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの概略構成図の一例である。
【
図2】実施形態に係るサーバ(情報処理装置)のハード構成の一例である。
【
図3】実施形態に係るサーバの記憶装置に記憶されているデータベースの一例である。
【
図4】実施形態に係るサーバの機能構成の一例である。
【
図5】実施形態に係る端末のハード構成の一例である。
【
図6】実施形態に係る端末の機能構成の一例である。
【
図7】実施形態に係る端末の表示装置に表示される画面の一例である。
【
図8】実施形態に係る端末の表示装置に表示される画面の一例である。
【
図9】実施形態に係る端末の表示装置に表示される画面の一例である。
【
図10】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【
図11】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【
図12】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【
図13】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【
図14】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【
図15】実施形態に係る情報処理システムによる情報処理の一例を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の各実施形態を説明する。なお、以下の説明において、
「求職者」には、就職者、転職者、アルバイト、インターン生(実習生)、パートタイム労働者の候補者の他、業務委託契約を行う際の候補者などが含まれる。
「求人者」には、個人(例えば、個人事業主)、種々の法人、組合、機構、個人、団体、事業体などが含まれる。
「エンティティ」は、管理対象物であり、例えば、事業、スキル、役割(ポジション)、組織、希望条件、人柄、興味(関心のある事柄(例えばプログラム、語学など))などに関連する事象・概念のことである。なお、どのような情報をエンティティとするかは任意である。
なお、「スキル」は、資格(例えば、ITパスポート、ITストラテジストなど)、能力(例えば、PCスキル(ワード、エクセル、パワーポイントなど)、プログラミングスキル(Java、C++、Ruby、Python、Perlなど))などの求職者の能力を示す情報である。
【0010】
[実施形態]
初めに、
図1を参照して情報処理システム1の構成について説明する。情報処理システム1は、サーバ2、求職者端末3及び求人者端末4がネットワーク5を介して接続された構成を有する。なお、情報処理システム1が具備するサーバ2、求職者端末3及び求人者端末4の数は任意である。
【0011】
ネットワーク5には、例えば、HTML、JSON、CSVなどのファイル形式(以下、これらの形式のファイルを、単にHTMLファイルという)で情報を提供するWWWサーバが接続されており、サーバ2は、WEBサイトの情報(例えば、テキストデータ、音声データ、及び画像データ(映像含む))を取得することができるように構成されている。WEBサイトの情報の取得には、クローラーやスクレイパーなどのソフトウェアを利用することができる。なお、ネットワーク5をどのような通信網で構成するかは任意である。
【0012】
(サーバ2)
図2は、サーバ2の構成図である。
図2は、サーバ2の主なハード構成を示しており、サーバ2は、通信IF200A、記憶装置200B、CPU200Cがバス(BUS)等を介して接続された構成を備える。なお、サーバ2は、その他、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置、及び液晶モニタや有機ELモニタなどの表示装置を備えていてもよい。
【0013】
通信IF200Aは、他の装置(例えば、WEBサイト、求職者端末3、求人者端末4など)と通信するためのインターフェースである。記憶装置200Bは、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や半導体記憶装置(SSD(Solid State Drive))である。CPU200Cは、サーバ2を制御し、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備えている。
【0014】
なお、本実施形態では、
図2に示すように、サーバ2が記憶装置200Bを備える構成となっているが、サーバ2とネットワーク5を介して接続された他のサーバが記憶装置200Bの全部又はその一部を備える構成であってもよい。この場合、サーバ2は、他のサーバが備える記憶装置200Bを参照する。また、後述する情報処理プログラムをサーバ2とネットワーク5を介して接続された他のサーバからダウンロード可能に構成されていてもよい。
【0015】
図3は、サーバ2の記憶装置200Bに記憶されているデータベースの一例である。記憶装置200Bには、情報処理プログラム、各種データベースなどが記憶されている。なお、本実施形態では、複数のデータベースを備えているが一つのデータベースとしてもよい。
【0016】
(巡回先DB1)
巡回先DB1には、サーバ2が巡回して情報を取得するためのWEBサイトのURL(Uniform Resource Locator)が記憶されている。このURLは、サーバ2の管理者等が予め巡回先のURLを巡回先DB1に記憶してもよい。また、サーバ2が、巡回先のWEBサイトのリンク先のURLを巡回先のURLとして自動で追加するようにしてもよい。ここで、WEBサイトは特に限定はされないが、ブログ、ホームページ及びSNS(Social Networking Service)等の個人がネットワーク上に公開したサイトであることが好ましい。求職者、求人者の情報を取得しやすいためである。
【0017】
(求職者DB2)
求職者DB2には、サーバ2がWEBサイトを巡回して取得した情報、求職者が入力した情報(例えば、履歴書、職務経歴書などの種々の情報)を解析した結果に基づいて抽出された求職者の属性情報(以下、第1属性情報)、例えば、氏名、性別、住所、連絡先(電話番号、メールアドレスなど)、エンティティ、エンティティの分類結果、属性及びレベルなどの情報が求職者の識別子(以下、求職者ID)及びタイムスタンプに対応付けて記憶されている。なお、どのような情報を属性情報として取得するかは任意である。
【0018】
(求人者DB3)
求人者DB3には、サーバ2がWEBサイトを巡回して取得した情報(例えば、求人情報(例えば、求人票やスカウトメールや興味通知など)、企業のコーポレートサイト、企業のブログなど)、求人者が入力した情報を解析した結果に基づいて抽出された求人者の属性情報(以下、第2属性情報)、例えば、名称又は氏名、性別、住所又は居所、連絡先(電話番号、メールアドレスなど)、エンティティ、エンティティの分類結果、属性及びレベルなどの情報が求人者の識別子(以下、求人者ID)及びタイムスタンプに対応付けて記憶されている。なお、どのような情報を属性情報として取得するかは任意である。
【0019】
(質問DB4)
質問DB4には、求職者及び求人者に対する質問が記憶されている。後述する質問抽出部211は、質問DB4を参照し、求職者のエンティティに応じて、求職者に対する質問を抽出する。また、後述する質問抽出部211は、質問DB4を参照し、求人者のエンティティに応じて、求人者に対する質問を抽出する。
【0020】
(雛型DB5)
雛型DB5には、履歴書、職務経歴書、求人情報(例えば、求人票やスカウトメールや興味通知など)など求職及び求人に必要となる各種雛型が記憶されている。例えば、抽出部207が抽出したエンティティを各種雛型の所定位置に挿入することで履歴書、職務経歴書、求人情報などが生成される。
【0021】
(辞書DB6)
辞書DB6には、抽出及び非抽出とするエンティティが求職者及び求人者それぞれに対して記憶されている。換言すると辞書DB6には、求職者用の抽出及び非抽出とするエンティティと、求人者用の抽出及び非抽出とするエンティティがそれぞれ記憶されている。
なお、辞書DB6に記憶されている抽出及び非抽出とするエンティティは、求職者端末3及び求人者端末4からそれぞれの抽出及び非抽出とするエンティティを編集(追加、削除、変更など)できることが好ましい。
【0022】
なお、非抽出とするエンティティには、例えば、不適切な言葉(公序良俗に反する言葉など)、要配慮個人情報(病歴・犯罪歴など)、採用において考慮すべきでない情報(思想・信条など)の他、多くのユーザーが自分で削除した単語を除外リストに追加する、などにより非抽出とするエンティティを選定するようにしてもよい。
また、辞書DB6には、抽出及び非抽出とするエンティティをベクトル表現(例えばWord2vecなど、既存のアルゴリズムを用いてエンティティから生成してもよい)の形式や、機械学習モデル(たとえば、ニューラルネットワークなど)の学習済みパラメータの形式で記憶しても良い。学習済みパラメータの形式の場合、例えばエンティティの抽出・非抽出を分類する二値分類タスクとして、多くの求職者又は求人者が削除しているエンティティを非抽出とするように機械学習アルゴリズムを実行することで得られた学習済みパラメータを辞書DB6に記憶してもよい。
【0023】
(サーバ2の機能)
図4は、サーバ2の機能ブロック図である。
図4に示すように、サーバ2は、受信部201、送信部202(出力部)、記憶装置制御部203(履歴登録部)、取得部204、解析部205、第1分類部206、抽出部207、第2分類部208(分類部)、提示情報生成部209(取得元提示部、エンティティ提示部)、属性付与部210、質問抽出部211、レベル付与部212、マップデータ生成部213(表示データ生成部)、一致度算出部214、推奨部215、求人情報生成部216、職務経歴書生成部217などの機能を有する。なお、
図4に示す機能は、サーバ2のROM(不図示)に記憶された情報処理プログラムをCPU200Cが実行することにより実現される。
【0024】
受信部201は、求職者端末3及び求人者端末4から送信される情報を受信する。また、受信部201は、取得部204が情報を取得する際に、WEBサイトからの情報を受信する。
【0025】
送信部202(出力部)は、例えば、求職者端末3及び求人者端末4へ情報を送信する。
【0026】
記憶装置制御部203(履歴登録部)は、記憶装置200Bを制御する。記憶装置制御部203は、例えば、記憶装置200Bを制御して情報の書き込みや読み出しを行う。
また、記憶装置制御部203(履歴登録部)は、例えば、抽出部207が抽出したエンティティ及びエンティティの分類結果、属性付与部210が付与した属性、及びレベル付与部212が付与したレベルを日時に対応付けて記憶装置200Bの求職者DB2及び求人者DB3にそれぞれ記憶させる。
なお、記憶装置制御部203は、求職者のエンティティ及び分類結果などは求職者DB2に記憶させ、求人者のエンティティ及び分類結果などは求人者DB3に記憶させる。
【0027】
取得部204は、例えば、巡回先DB1に記憶されているURLに基づいて、WEBサイトにアクセスし、WEBサイトから提供されるHTMLファイルを読み込むことで、WEBサイトの情報(例えば、テキストデータ、音声データ、及び画像データ(映像含む))を取得する。
また、取得部204は、例えば、求職者及び求人者が入力した情報(例えば、履歴書、職務経歴書などの種々の情報)を取得する。
また、取得部204は、質問に対する回答から求職者及び求人者の情報を取得する。なお、取得部204は、例えば、アクセスしたWEBサイトのリンク先のURLのWEBサイトについても情報を取得するようにしてもよい。
また、取得部204により取得される情報には、求職者及び求人者を特定する情報が含まれる。求職者及び求人者を特定する情報としては、例えば、ブログ、ホームページ及びSNS等が求職者を特定するのに用いる識別名(ハンドルネーム)、識別番号、メールアドレス、又は氏名などの情報が含まれる。
【0028】
解析部205は、取得部204が取得した情報を解析する。解析部205は、取得部204により取得された情報が画像データ(映像データを含む)である場合、画像処理により画像データに含まれるテキストデータを抽出する(既知のOCR (Optical character recognition; 光学文字認識)技術等を用いてもよい)。また、解析部205は、取得部204により取得された情報が音声データである場合、音声データをテキストデータに変換する(既知の音声認識技術等を用いてもよい)。
解析部205は、例えば、取得部204により取得されたテキストデータ、OCR等により画像データから抽出したテキストデータ、音声データから変換したテキストデータなどに対して形態素解析等の処理を行い、取得した情報を単語(ワード)に分解する。ここで、単語は、「技術」「プログラミング」のように、単一の形態素からなる語であってもよいし、たとえば、「技術開発」「C言語プログラミング」のように、連続する複数の形態素からなる複合語であってもよい。
【0029】
第1分類部206は、求職者及び求人者を特定する情報に基づいて、解析部205で解析された情報を求職者及び求人者ごとに分類する。換言すると、第1分類部206は、解析部205で解析された情報が、どの求職者及び求人者に関するものであるかを特定し、特定した求職者及び求人者に関連付ける。第1分類部206は、処理を解析部205で解析された情報全てに対して行う。
【0030】
抽出部207は、例えば、求職者及び求人者の情報から求職者及び求人者のエンティティを抽出する。抽出部207は、例えば、記憶装置200Bの辞書DB6を参照し、辞書DB6に記憶されている抽出とするエンティティに基づいて、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を抽出し、辞書DB6に記憶されている非抽出とするエンティティに基づいて、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を非抽出とする。
また、辞書DB6に抽出又は非抽出とするエンティティをベクトル表現の形式で記憶している場合、抽出又は非抽出とするエンティティとの類似度(ユークリッド距離、ピアソンの積率相関係数、Jaccard係数など、既知の手法を用いてもよい)に基づいて求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を抽出又は非抽出とする。
また、辞書DB6に抽出又は非抽出とするエンティティを学習済みパラメータの形式で記憶している場合、機械学習モデルの推定結果に基づいて、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を抽出又は非抽出とする。
なお、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を非抽出とする代わりに、第2分類部208は、分類を行わないエンティティが記憶された記憶部を参照し、抽出部207が抽出した求職者又は求人者のエンティティの分類を行わないとする構成であってもよい。また、表示又は非表示とするエンティティが記憶された記憶装置200Bの辞書DB6を参照し、抽出部207が抽出した求職者又は求人者のエンティティを表示又は非表示とさせるようにしてもよい。
【0031】
第2分類部208は、抽出部207が抽出したエンティティを分類(カテゴリと関連づけ)する。
第2分類部208は、例えば、エンティティとカテゴリとを対応付けた辞書を参照して、抽出部207が抽出したエンティティを分類(カテゴリと関連づけ)してもよい。なお、第2分類部208は、エンティティに対して横方向のカテゴリ分類(大分類)と縦方向のカテゴリ分類(中分類)を行う。大分類及び中分類については
図7を参照して説明する。
また、第2分類部208は、例えば、エンティティのベクトル表現(Word2vecなど)とカテゴリのベクトル表現との距離に基づいてエンティティを分類(カテゴリと関連づけ)してもよい。この場合、エンティティは、最も距離が小さくなるカテゴリに分類される。
これにより、あらかじめエンティティとカテゴリとを対応づけた辞書を用意する必要なく、エンティティを正しくカテゴリに分類することができる。
また、第2分類部208は、例えば、機械学習モデルに基づいてエンティティを分類(カテゴリと関連づけ)してもよい。この場合、あらかじめ、エンティティのベクトル表現を入力とし、分類されるカテゴリを出力とする学習データにより機械学習モデルを学習させておく。第2分類部208は、学習済みモデルの推定結果に基づき、エンティティをカテゴリに分類する。
なお、機械学習モデルには、ニューラルネットワークやロジスティック回帰等、既存の手法を用いることができる。
また、ここで用いる学習データには、求職者又は求人者が後述する入力装置300C又は入力装置400Cを操作して編集したデータを用いてもよい。具体的には、求職者又は求人者がエンティティをあるカテゴリから別のカテゴリに移動させた際、移動元のカテゴリを該エンティティが分類されるべきでないカテゴリ(負例)として、移動先のカテゴリを該エンティティが分類されるべきカテゴリ(正例)として学習データに用いてもよい。また、学習済みモデルの推定結果を、前述のエンティティとカテゴリとを対応付けた辞書に登録する構成としてもよい。
また、第2分類部208は、例えばクラスタリングによりエンティティを分類してもよい。この場合、クラスタリングを行う際の特徴量として、例えば、エンティティのベクトル表現、エンティティの抽出元の職歴(開始・終了年月日や企業名、ポジション名など)、字種(ひらがな、漢字、カタカナ、英字など)、単語長、単語のジャンル(技術なのかビジネス寄りなのか、等)、単語の粒度(抽象度)、エンティティの作成日時、などを用いても良い。
クラスタリングのアルゴリズムとしては、例えば、特徴量でソートして大きい順にN個(Nは自然数)のクラスタに分割する、k-meansなどの既存のクラスタリングアルゴリズムを用いるなどしてもよい。この場合、各クラスタにはクラスタに属するエンティティに共通して近い意味を持つ(例えばエンティティのベクトル表現における距離が近い)名前が自動的に付与されてもよいし、名無しのカテゴリとしても良い。
また、クラスタリングアルゴリズムとして、hierarchical cluster analysisなどの階層構造を生成するクラスタリングアルゴリズムなどを利用してもよい。この場合、最上位の階層のクラスタを大カテゴリとし、2番目の階層のクラスタを中カテゴリとするなど、クラスタの階層構造をカテゴリの分類に対応づけてもよい。なお、階層構造とカテゴリの分類との対応は任意であり、カテゴリの分類は大分類、中分類の2階層に限定されない。
【0032】
提示情報生成部209(取得元提示部)は、エンティティの取得元、つまり、当該エンティティがどこからどのように抽出されたものであるかを提示する情報(例えば、職務経歴書の何行目、どのWEBサイトの何頁何行目であるのか、WEBサイトのクロールなどにより自動的に取得された情報から抽出されたのか、職務経歴書など求職者又は求人者が入力した情報から抽出されたのか、また、WEBサイトのクロールなどにより自動的に取得された情報の場合どのWEBサイトから取得された情報なのか、など)を生成する。
また、提示情報生成部209(エンティティ提示部)は、求職者に対して不足するエンティティを提示する情報を生成する。提示情報生成部209は、例えば、求人情報で多く求められるエンティティと求職者のエンティティとを比較し、求人情報で多く求められるエンティティのうち求職者が有していないエンティティを提示する情報を生成する。
なお、ある任意のエンティティが記載されている求人情報の数を集計し、集計した値が所定数以上であれば、求人情報で多く求められるエンティティであると判定してもよいし、全求人情報のうちある任意のエンティティが記載されている求人情報の割合が所定数以上であれば、求人情報で多く求められるエンティティであると判定してもよい。
また、職種ごとにある任意のエンティティが記載されている求人情報の数を集計し、集計した値が所定数以上であれば、求人情報で多く求められるエンティティであると判定してもよいし、職種ごとに全求人情報のうちある任意のエンティティが記載されている求人情報の割合が所定数以上であれば、求人情報で多く求められるエンティティであると判定してもよい。
【0033】
属性付与部210は、求人需要及び求職需要の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティに属性を付与する。属性付与部210は、例えば、需要が高い、需要が低いといった属性をエンティティに付与する。
なお、需要の高低は、例えば、ある任意のエンティティが記載されている求人情報又は求職情報の数を集計し、集計した値が所定数以上であれば、求人情報又は求職情報で多く求められるエンティティであると判定してもよいし、全求人情報のうちある任意のエンティティが記載されている求人情報又は求職情報の割合が所定数以上であれば、求人情報又は求職情報で多く求められるエンティティであると判定してもよい。
また、職種ごとにある任意のエンティティが記載されている求人情報又は求職情報の数を集計し、集計した値が所定数以上であれば、求人情報又は求職情報で多く求められるエンティティであると判定してもよいし、職種ごとに全求人情報のうちある任意のエンティティが記載されている求人情報又は求職情報の割合が所定数以上であれば、求人情報又は求職情報で多く求められるエンティティであると判定してもよい。
属性付与部210が付与した属性は、エンティティの表示に利用され、付与された属性に応じて異なる態様(例えば、文字の太さ、色、背景色、表示の変化など)で表示される。
【0034】
質問抽出部211は、求職者及び求人者の少なくとも一方への質問を複数記憶した記憶装置200Bの質問DB4を参照し、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティに応じて、求職者及び求人者の少なくとも一方に対する質問を抽出する。
質問抽出部211は、例えば、抽出部207が抽出したエンティティだけではエンティティマップ(後述する)や書類(例えば、履歴書、職務経歴書、求人情報など求職及び求人に必要となる各種書類)の作成に必要なエンティティが不足する場合、記憶装置200Bの質問DB4を参照し、不足するエンティティの取得に必要となる質問を抽出する。質問抽出部211が抽出した質問は、送信部202により求職者端末3又は求人者端末4へ送信される。求職者端末3又は求人者端末4からは質問に対する回答が送信される。求職者端末3又は求人者端末4から送信される回答は、サーバ2の受信部201で受信される。質問としては、例えば「新しいエンティティ「C++」は職歴の中のどこで経験しましたか?」、「職務経歴書に「C++」のような「プログラミング言語」を書く場合は、こう書きましょう」とったものである。この例では、「C++」や「プログラミング言語」の部分に既存のエンティティやカテゴリを挿入することで、さまざまなエンティティに対して不足するエンティティの取得に必要となる質問を抽出することができる。
【0035】
レベル付与部212は、取得部204が取得した求職者の情報での出現頻度及び求職者の経験値の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出したエンティティにレベルを付与する。
レベル付与部212は、例えば、取得部204が取得した求職者の情報での出現頻度が高いほど高いレベルをエンティティに付与し、出現頻度が低いほど低いレベルをエンティティに付与する。
また、レベル付与部212は、例えば、取得部204が取得した求職者の情報での経験値が高いほど高いレベルをエンティティに付与し、経験値が低いほど低いレベルをエンティティに付与する。ここで、経験値は、例えば、求職者の経験の長さ(経験が長いほど経験値が高く、経験が短いほど経験値が低い)や役職(役職(例えば、部長>課長>主任や、シニアフェロー>フェローなど)が高いほど経験値が高く、役職が低いほど経験値が低い)に応じて決定される。
【0036】
マップデータ生成部213は、後述する
図7に例示するようなエンティティマップ表示用データを生成する。なお、以下の説明ではエンティティマップのことを単にマップともいう。
マップデータ生成部213は、第2分類部208が分類したエンティティのカテゴリ、属性付与部210がエンティティに付与した属性、レベル付与部212がエンティティに付与したレベル、第2分類部208による分類結果などに基づいて、抽出部207が抽出したエンティティのマップを生成する。
マップデータ生成部213は、例えば、抽出部207が抽出したエンティティを、第2分類部208による分類結果に基づいて関連づけることで木(ツリー)構造を作成する。
これにより、第2分類部の分類に基づいた、エンティティがカテゴリによって階層化された木構造が生成される。
なお、木の構築方法を複数用意して、求職者又は求人者が求職者端末3又は求人者端末4を操作して切替可能に構成してもよい。例えば、第2分類部208における機械学習やクラスタリングに使う特徴量を切替可能としてもよい。
また、分類を使う場合も同様に、分類器を複数通り準備し、求職者又は求人者が求職者端末3又は求人者端末4を操作して切替可能に構成してもよい。
また、ノードの配置方法であるが、ノードがきれいに広がるように、換言すると全体像を把握しやすくするために、例えば Compound Spring Embedder (CoSE)など、既存のアルゴリズムを利用してもよい。
また、ノードがきれいに広がるように表示するため下記の手法を組み合わせて用いてもよい。
(1)ランダムな初期配置から、ノード間の反発力と引力を定めて物理的なシミュレーションにより配置する。
(2)毎回なるべく同じ場所にエンティティを表示するように初期配置を決めておく。
(3)エンティティの特徴量を基にソートし、あらかじめ定めた順序(例えば時計回り)に並べることで初期配置を決定する。
(4)ユーザーが前回配置した順序を記憶しておき、次に表示させたときに前回の配置順序と(矛盾が生じない範囲で)極力同じとする。
そのほか、ユーザーがノードを自由に配置する、XY座標でノードの位置を記憶する、といった処理を行ってもよい。
なお、求人者のマップは、企業や社員のマップの他、社員のマップから複数人のマップをマージしてチームのマップを作成したり、複数人のエンティティの和集合からマップを作成するなどしてもよい。
【0037】
一致度算出部214は、抽出部207が抽出した求職者及び求人者のエンティティ間の一致度を算出する。なお、一致度の算出は、既知の手法を利用することができる。例えば、ユークリッド距離、ピアソンの積率相関係数、Jaccard係数などを利用することができる。また、一致するエンティティの数、既存のグラフの特徴量を使って一致度を算出してもよい。特にユーザーが「やりたいこと」として強調しているノードは一致度を算出する際の重みを大きくしてもよい。
【0038】
推奨部215は、一致度算出部214が算出した一致度に応じて、求職者に対して求人者を推奨する。推奨部215は、例えば、一致度が所定値以上の求人者を求職者に対して推奨する。なお、一致度が所定値以上の求人者が多い場合、一致度が高い順に所定数の求人者を求職者に対して推奨してもよい。
また、推奨部215は、一致度算出部214が算出した一致度に応じて、求人者に対して求職者を推奨する。推奨部215は、例えば、一致度が所定値以上の求職者を求人者に対して推奨する。なお、一致度が所定値以上の求職者が多い場合、一致度が高い順に所定数の求職者を求人者に対して推奨してもよい。また、推奨部215は、不足するエンティティから候補者となる求職者を推奨してもよい。
【0039】
求人情報生成部216は、例えば、求人情報の雛型が記憶された記憶装置200Bの雛型DB5を参照し、受信部201が受信したエンティティ及び求職者の情報に基づいて、求職者に送信する求人情報(求人票やスカウトメールや興味通知など)を生成する。求人情報生成部216は、例えば、記憶装置200Bの雛型DB5に記憶されている求人情報の雛型に抽出部207が抽出したエンティティを挿入して求人情報を生成する。この場合、抽出されたエンティティを雛型のどこに挿入するかを選ぶと文章が生成される構成としてもよい。また、求人情報は、新たに追加されたエンティティから生成してもよく、初回は求人情報からマップを自動生成し、マップを手動で修正した際、該修正を求人情報にフィードバックし、修正案を承認すると適用される構成としてもよい。
このように、求人情報生成部216は、例えば求職者のエンティティに基づいて求人情報を生成することで、求人情報を送信しようとする求職者に応じて適した求人情報を作成することができる。また、例えば求人者のエンティティに基づいて求人情報を生成することで、求人情報を送信する求人者に適した求人情報を生成することができる。
また、求人情報生成部216は、求人者と求職者の両方のエンティティに基づいて求人情報を生成してもよい。
【0040】
職務経歴書生成部217は、求職者のエンティティに基づいて、求職者の職務経歴書の少なくとも一部を生成する。職務経歴書生成部217は、例えば、職務経歴書の雛型が記憶された記憶装置200Bの雛型DB5を参照し、受信部201が受信したエンティティ及び求職者の情報に基づいて、求職者の職務経歴書を生成する。職務経歴書生成部217は、例えば、記憶装置200Bの雛型DB5に記憶されている職務経歴書の雛型に抽出部207が抽出したエンティティを挿入して職務経歴書を生成する。この場合、追加されたエンティティを雛型のどこに入れるかを選ぶと文章が追加される構成としてもよい。また、職務経歴書は、新たに追加されたエンティティから生成してもよく、初回は職務経歴書からマップを自動生成し、マップを手動で修正した際、該修正を職務経歴書にフィードバックし、修正案を承認すると適用される構成としてもよい。
【0041】
(求職者端末3)
図5は、求職者端末3の構成図である。求職者端末3は、例えば、デスクトップPC、ノートPCなどであるが、スマートフォンやタブレット端末などであってもよい。
図5は、求職者端末3の主なハード構成を示しており、通信IF300A、記憶装置300B、入力装置300C、表示装置300D及びCPU300Eがバス(BUS)などを介して接続された構成を備える。
【0042】
通信IF300Aは、他の装置(例えば、サーバ2など)と通信するためのインターフェースである。
【0043】
記憶装置300Bは、例えば、HDDや半導体記憶装置である。記憶装置300Bには、情報処理プログラムなどが記憶されている。また、記憶装置300Bには、求職者端末3を識別するための識別子(求職者端末ID)が記憶されている。求職者端末3から送信される情報に求職者端末IDを付与することで、サーバ2は、受信した情報がどの求職者端末3から送信されたものであるかを認識することができる。
なお、IDは、IP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレスなどを利用してもよく、サーバ2が求職者端末3に対して付与するようにしてもよい。
【0044】
入力装置300Cは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネルなどであり、求職者は、入力装置300Cを操作して情報を入力することができる。
【0045】
表示装置300Dは、例えば、液晶モニタや有機ELモニタなどである。表示装置300Dは、情報処理システム1の利用に必要な画面を表示する。
【0046】
CPU300Eは、求職者端末3を制御し、図示しないROM及びRAMを備えている。
【0047】
図6は、求職者端末3の機能ブロック図である。
図6に示すように、求職者端末3は、入力受付部301、表示装置制御部302、送信部303、受信部304及び記憶装置制御部305などの機能を有する。なお、
図6に示す機能は、求職者端末3のROM(不図示)に記憶された情報処理プログラムをCPU300Eが実行することにより実現される。
【0048】
入力受付部301は、例えば、入力装置300Cで入力された情報を受け付ける。
【0049】
表示装置制御部302は、表示装置300Dを制御する。表示装置制御部302は、例えば、後述する
図7から
図9に示す画面などを表示装置300Dに表示させる。
【0050】
送信部303は、例えば、入力受付部301で受け付けられた情報などをサーバ2へ送信する。
【0051】
受信部304は、例えば、サーバ2から送信される情報などを受信する。
【0052】
記憶装置制御部305は、記憶装置300Bを制御する。記憶装置制御部305は、例えば、記憶装置300Bを制御して情報の書き込みや読み出しを行う。
【0053】
(求人者端末4)
求人者端末4は、
図5及び
図6を参照して説明した求職者端末3と同様の構成であるため重複する説明を省略する。
【0054】
(求職者端末3又は求人者端末4に表示される画面)
図7から
図9は、求職者端末3の表示装置300D又は求人者端末4の表示装置400Dに表示される画面の一例である。以下、
図7から
図9を参照して求職者端末3又は求人者端末4に表示される画面(以下、求職者端末3又は求人者端末4に表示される画面を単に画面ともいう)について説明する。
【0055】
図7は、画面に表示されるマップの一例を示す図である。
図7に示すように、抽出部207が抽出したエンティティが根ノードN1から放射状に広がるマップ形式で表示される。ここで、根ノードN1が大カテゴリを表し、中間ノードN2が中カテゴリを表し、末端ノードN3はエンティティを表す。また、
図7に示す例では、根ノードN1は4つのカテゴリに分類され、抽出部207が抽出したエンティティは、そのカテゴリに応じた根ノードN1又は中間ノードN2にコネクタLを介して接続される。ここで、エンティティを根ノードN1の4つに分類することを横方向の分類(大分類)といい、大分類されたエンティティをさらに中間ノードに分類することを縦方向の分類(中分類)という。
【0056】
図7に示す例では、ノードは根ノードN1から遠ざかるほど小さく表示される。つまり、階層が低いノードほど小さく表示される。階層が低いほどノード数が増えるので全体像を把握しやすいためである。なお、
図7では、3階層となっているが、複数階層あればよく何階層であってもよい。
図7では、根ノードのカテゴリは事業、技術、役割・関り方、組織・環境の4つであるが4つに限られず、任意である。また、根ノードのカテゴリについても、事業、技術、役割・関り方、組織・環境に限られず任意である。
また、
図7では図示していないが、各エンティティは、付与されたレベルや属性、分類などに応じて異なる表示態様(例えば、色や大きさ)で表示される。また、統計情報に応じてエンティティの表示態様(色や大きさ)を変えるようにしてもよい。
例えば、下記の需要があるほどエンティティが大きく表示されたり、異なる色で表示されるようにしてもよい。
(1)求人需要 (人気のある技術・経験など)
(2)求人に多く現れる
(3)スカウトが送られている人がよく持っている
(4)スカウトを送る際に、スカウトでよく参照されている
(5)求人者又は求職者からよく閲覧またはクリックされている
(6)多くの求人者又は求職者が持っている(人気である)、または希少である
(7)TF-IDFなどの特徴量により判別される、その求職者又は求人者に特徴的なエンティティである
【0057】
図8は、ノードの付け替え操作の一例を示す図である。求職者又は求人者は、入力装置300C又は入力装置400Cを操作してエンティティを編集することができる。
図8に示す例では、ノードを付け替えたいエンティティPを選択し(
図8(a)参照)、ドラッグして付け替え元から付け替え先まで移動(ドラッグ)させ(
図8(b)参照)、付け替え先でドロップすることでノードを付け替ることができる(
図8(c)参照)。
なお、そのほか、本実施形態では、求職者又は求人者は、入力装置300C又は入力装置400Cを操作して、エンティティのテキスト内容の変更(自由にテキスト編集できてもよいし、辞書に含まれている単語の中から選択できるようにしてもよい)、新たなエンティティの追加、エンティティの削除(例えば、エンティティをドラッグして他のノードから離れた位置にドラッグすることで削除できるようにしてもよい)などを行うことができる。また、削除時に当該エンティティが不適切であることをフィードバック(なぜ不適切かなどを選べる)などを行うように構成してもよい。
さらに表示装置300D又は表示装置400Dは、求職者又は求人者が削除すべきエンティティとして、多くの求職者又は求人者に削除されているエンティティを推奨してもよい。
また、表示装置300D又は表示装置400Dは、求職者又は求人者が追加すべきエンティティを推奨しても良い。
この場合、例えば、あるエンティティと類似のエンティティをあらかじめ辞書DB6に保持することでエンティティを推奨しても良いし、類似の求職者又は求人者が保有するエンティティを推薦(例えば、強調フィルタリング等の既存のアルゴリズムを用いてもよい)してもよいし、エンティティのベクトル表現(例えば、Word2vec等の既存のアルゴリズムを用いてもよい)における距離(例えば、ユークリッド距離、ピアソンの積率相関係数、Jaccard係数などを利用してもよい)の近い単語を推薦してもよいし、または、他の人(例えば、同僚や、求職者と面談を行った求人者や、求人者と面談を行った求職者など)が入力装置300C又は入力装置400Cを用いて推奨したエンティティを推奨してもよい。
また、表示装置300D又は表示装置400Dは、よく移動されるエンティティの移動を推奨するように構成してもよい。
【0058】
その他、入力装置300C又は入力装置400Cは、エンティティ(例えば、やりたいことに関するエンティティ)の表示態様(例えば、文字の大きさ、太文字、ノードの大きさ、ノードの形、等)を編集可能としてもよい。また、エンティティ間のコネクタの太さや長さを編集できるように構成してもよい。さらに、関連性の強さなどを編集できるように構成してもよい。また、編集機能としてエンティティに補足情報(例えば、文章や画像、URLなど)や感情情報(例えば、「イチオシ」「希望」「必須」「自信あり」など)や推奨度(「おすすめ度」などの数値)を付加できるように構成してもよい。
【0059】
なお、エンティティを
図7に示すマップ構造ではなく、
図9に示すように、タグ形式で表示してもよい。
図7に例示するマップは視認性に優れるが、カテゴリごとにエンティティを見比べる場合には
図9に例示するタグ形成が見やすいためである。
図9に例示する画面では、各カテゴリF110、F120、F130、F140に応じて分類されたエンティティF111、F121、F131、F141が表示される。
なお、
図7と同様に、カテゴリは事業特性、業界・業種、フェーズ、事業の4つに限られず、任意である。また、各エンティティは、付与されたレベルや属性、分類などに応じて異なる表示態様(例えば、色や大きさ)で表示される。また、統計情報に応じてエンティティの表示態様(色や大きさ)を変えるようにしてもよい。
【0060】
(情報処理システム1の動作)
図10から
図15は、情報処理システム1による情報処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図10から
図15を参照して本実施形態に係る情報処理システム1の処理について説明する。
【0061】
(マップ表示処理)
図10は、マップ表示処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図10を参照してマップ表示処理について説明する。
【0062】
(ステップS101)
サーバ2の取得部204は、WEBサイトや求職者及び求人者が入力した情報(例えば、履歴書、職務経歴書などの種々の情報)から求職者及び求人者の情報を取得する。
【0063】
(ステップS102)
サーバ2の解析部205は、取得部204が取得した情報を解析する。なお、解析部205による解析の詳細は、説明したので重複する説明を省略する。
【0064】
(ステップS103)
第1分類部206は、求職者及び求人者を特定する情報に基づいて、解析部205で解析された情報を求職者及び求人者ごとに分類する。
【0065】
(ステップS104)
サーバ2の抽出部207は、求職者及び求人者の情報から求職者及び求人者のエンティティを抽出する。この際、抽出部207は、例えば、記憶装置200Bの辞書DB6を参照し、辞書DB6に記憶されている抽出とするエンティティに基づいて、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を抽出し、辞書DB6に記憶されている非抽出とするエンティティに基づいて、求職者及び求人者の情報に含まれる単語又は複合語を非抽出とする。
【0066】
(ステップS105)
サーバ2の質問抽出部211は、質問処理を実行する。質問抽出部211による質問処理の詳細は後述する。
【0067】
(ステップS106)
サーバ2の第2分類部208は、抽出部207が抽出したエンティティを分類(カテゴリ分け)する。第2分類部208は、例えば、エンティティとカテゴリとを対応付けた辞書を参照して、抽出部207が抽出したエンティティを分類(カテゴリ分け)してもよい。
【0068】
(ステップS107)
サーバ2の属性付与部210は、求人需要及び求職需要の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティに属性を付与する。なお、属性付与部210による属性付与の詳細は、説明したので重複する説明を省略する。
【0069】
(ステップS108)
サーバ2のレベル付与部212は、取得部204が取得した求職者の情報での出現頻度及び求職者の経験値の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出したエンティティにレベルを付与する。なお、レベル付与部212によるレベル付与の詳細は、説明したので重複する説明を省略する。
【0070】
(ステップS109)
サーバ2の記憶装置制御部203(履歴登録部)は、抽出部207が抽出したエンティティ、第2分類部208による分類結果、属性付与部210が付与した属性、及びレベル付与部212が付与したレベルを日時に対応付けて記憶装置200Bの求職者DB2又は求人者DB3に記憶させる。
【0071】
(ステップS110)
サーバ2のマップデータ生成部213は、
図7に例示するようなエンティティマップ表示用データを生成する。なお、マップデータ生成部213によるマップ生成の詳細は、説明したので重複する説明を省略する。なお、
図9に示すようなタグ形式での表示データを生成してもよい。
【0072】
(ステップS111)
サーバ2の送信部202は、マップデータ生成部213が生成したエンティティマップ表示用データを求職者端末3及び求人者端末4の少なくとも一方へ送信する。
【0073】
なお、上記
図10の説明において、ステップS106からS108の順序は入れ替わってもよい。
【0074】
(質問処理)
図11は、質問処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図11を参照して質問処理について説明する。
【0075】
(ステップS201)
サーバ2の質問抽出部211は、抽出部207が抽出したエンティティだけではマップの作成に必要なエンティティが不足するか否かを判定する。不足する場合(YES)、サーバ2はステップS202の処理を実行する。不足しない場合(NO)、サーバ2は処理を終了する。
【0076】
(ステップS202)
サーバ2の質問抽出部211は、記憶装置200Bの質問DB4を参照し、不足するエンティティの取得に必要となる質問を抽出する。質問抽出部211が抽出した質問は、送信部202により求職者端末3又は求人者端末4へ送信される。
【0077】
(ステップS203)
サーバ2の取得部204は、求職者端末3又は求人者端末4からは質問に対する回答が受信された否かを判定する。回答が受信されている場合、取得部204は、回答を取得する。
【0078】
(編集処理)
図12は、編集処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図12を参照して編集処理について説明する。
【0079】
(ステップS301)
サーバ2の受信部201は、求職者端末3又は求人者端末4からエンティティの編集操作を受信したか否かを判定する。編集操作を受信している場合(YES)、サーバ2はステップS302の処理を実行する。編集操作を受信していない場合(NO)、サーバ2は処理を終了する。
【0080】
(ステップS302)
サーバ2は、受信した編集内容を反映する。記憶装置制御部203は、受信した編集内容を記憶装置200Bの求職者DB2又は求人者DB3に記憶させる。
【0081】
(書類生成処理)
図13は、書類生成処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図13を参照して書類生成処理について説明する。なお、以下では職務経歴書の生成について説明するがそのほかの書類(例えば、求人情報)についても生成処理の流れは略同じであるため重複する説明を省略する。
【0082】
(ステップS401)
サーバ2の職務経歴書生成部217は、記憶装置200Bの雛型DB5に記憶されている職務経歴書の雛型に抽出部207が抽出したエンティティを挿入する。
【0083】
(ステップS402)
サーバ2の質問抽出部211は、抽出部207が抽出したエンティティだけでは職務経歴書の作成に必要なエンティティが不足するか否かを判定する。不足する場合(YES)、サーバ2はステップS403の処理を実行する。不足しない場合(NO)、サーバ2はステップS406の処理を実行する。
【0084】
(ステップS403)
サーバ2の質問抽出部211は、記憶装置200Bの質問DB4を参照し、不足するエンティティの取得に必要となる質問を抽出する。質問抽出部211が抽出した質問は、送信部202により求職者端末3へ送信される。
【0085】
(ステップS404)
サーバ2の取得部204は、求職者端末3からは質問に対する回答が受信された否かを判定する。回答が受信されている場合、取得部204は、回答を取得する。
【0086】
(ステップS405)
サーバ2の抽出部207は、回答からエンティティを抽出する。職務経歴書生成部217は、回答から抽出されたエンティティを職務経歴書の雛型に挿入する。
【0087】
(ステップS406)
サーバ2の送信部202は、職務経歴書生成部217が生成した職務経歴書を求職者端末3へ送信する。
【0088】
(推奨処理)
図14は、推奨処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図14を参照して推奨処理について説明する。
【0089】
(ステップS501)
サーバ2の一致度算出部214は、抽出部207が抽出した求職者及び求人者のエンティティ間の一致度を算出する。なお、一致度算出部214による一致度算出の詳細は、説明したので重複する説明を省略する。
【0090】
(ステップS503)
サーバ2の推奨部215は、一致度算出部214が算出した一致度に応じて、求職者に対して求人者を推奨する。推奨部215は、例えば、一致度が所定値以上の求人者を求職者に対して推奨する。また、推奨部215は、一致度算出部214が算出した一致度に応じて、求人者に対して求職者を推奨する。
【0091】
(不足エンティティ提示処理)
図15は、不足エンティティ提示処理の一例を示すフローチャートである。以下、
図15を参照して不足エンティティ提示処理について説明する。
【0092】
(ステップS601)
サーバ2の提示情報生成部209(エンティティ提示部)は、求職者の将来像に関する情報を取得する。
【0093】
(ステップS602)
サーバ2の提示情報生成部209は、求職者の将来像に必要なエンティティを取得する。例えば、提示情報生成部209は、将来なりたい人物像と同一又は類似する他の求職者が有するエンティティ(マップ)を取得する。
【0094】
(ステップS603)
サーバ2の提示情報生成部209は、求職者の現在のエンティティを取得する。
【0095】
(ステップS604)
サーバ2の提示情報生成部209は、求職者の現在のエンティティと、将来像に必要なエンティティとを比較する。
【0096】
(ステップS605)
サーバ2の提示情報生成部209は、比較の結果、求職者の現在のエンティティになく、将来像に必要なエンティティを不足するエンティティとして求職者端末3へ送信するよう送信部202へ指示する。送信部202は、指示に基づいて不足するエンティティを求職者端末3へ送信する。
【0097】
以上のように、本実施形態に係るサーバ2は、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する取得部204と、求職者及び求人者の少なくとも一方の情報から求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを抽出する抽出部207と、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを所定のカテゴリに分類する第2分類部208と、を備える。
このように求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティをカテゴリ分けすることができ、求職者が求人者に要望を効果的に伝達することができる。
【0098】
また、本実施形態に係るサーバ2は、エンティティの取得元を提示する情報を生成する提示情報生成部209(取得元提示部)を備える。
このようにエンティティの取得元を提示することができるので利便性が高い。
【0099】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求人需要及び求職需要の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティに属性を付与する属性付与部210を備える。
このようにエンティティに属性を付与することができるのでエンティティがどのようなもの(属性)であるのかを確認することができるので利便性が高い。
【0100】
また、本実施形態に係るサーバ2は、抽出部207が抽出したエンティティ又は第2分類部208による分類結果を日時に対応付けて記憶させる記憶装置制御部203(履歴記憶部)を備える。
このように抽出したエンティティと分類結果などを記憶装置に蓄積するので過去の任意の時点でのエンティティマップを生成することができ、現状との比較や、推移の確認などを行うことができるので利便性が高い。
【0101】
また、本実施形態に係るサーバ2の取得部204は、求職者及び求人者の少なくとも一方に関する記述を有するテキストデータ、音声データ、及び画像データの少なくとも1以上から求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する。
このようにテキストデータ、音声データ、及び画像データなどから情報を取得するため、求職者及び求人者に関する多様な情報を取得することができる。
【0102】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求職者及び求人者の少なくとも一方への質問を複数記憶した記憶部を参照し、抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティに応じて、求職者及び求人者の少なくとも一方に対する質問を抽出する抽出部207と、抽出部207が抽出した質問に対する回答を受信する受信部201とを備え、取得部204は、質問に対する回答から求職者及び求人者の少なくとも一方の情報を取得する。
このように不足する情報がある場合、質問により不足する情報を取得するので利便性が高い。
【0103】
また、本実施形態に係るサーバ2は、取得部204が取得した求職者の情報での出現頻度及び求職者の経験値の少なくとも一方に応じて、抽出部207が抽出したエンティティにレベルを付与するレベル付与部212を備える。
このようにエンティティにレベルを付与するので、どの程度のレベルのエンティティであるのかを確認することができるので利便性が高い。
【0104】
また、本実施形態に係るサーバの抽出部207は、抽出又は非抽出であるエンティティが記憶された記憶装置200B(記憶部)を参照し、取得部204が取得した求職者の情報から求職者又は求人者のエンティティを抽出又は非抽出とする。
このように、所定のエンティティについて非抽出又は抽出とすることができるので利便性が高い。
【0105】
また、本実施形態に係るサーバ2の第2分類部208は、分類を行わないエンティティが記憶された記憶装置200B(記憶部)を参照し、抽出部207が抽出した求職者又は求人者のエンティティの分類を行わない。
このように、所定のエンティティについて分類を行いこととすることができるので利便性が高い。
【0106】
また、本実施形態に係るサーバ2は、表示又は非表示とするエンティティが記憶された記憶装置200B(記憶部)を参照し、抽出部207が抽出した求職者又は求人者のエンティティを表示又は非表示とさせる。
このように、所定のエンティティについて非表示とすることができるので利便性が高い。
なお、求職者端末3又は求人者端末4において、表示装置制御部302又は表示装置制御部402が所定のエンティティについて非表示とする構成としてもよい。
【0107】
また、本実施形態に係るサーバ2は、エンティティの分類又はエンティティへの属性付与の編集を受け付ける。
このように、エンティティの編集することができるので利便性が高い。
【0108】
また、本実施形態に係るサーバ2の抽出部207が抽出した求職者及び求人者のエンティティ間の一致度を算出する一致度算出部214を備える。
このように、求職者及び求人者のエンティティ間の一致度を算出することができるのでマッチングの際に利用するなど利便性が高い。
【0109】
また、本実施形態に係るサーバ2の一致度算出部214が算出した一致度に応じて、求職者に対して求人者を推奨又は求人者に対して求職者を推奨する推奨部215を備える。
このように、求職者及び求人者のエンティティ間の一致度に応じて、推奨がなされるため利便性が高い。
【0110】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求人者による求職者のエンティティの選択を受信する受信部201と、受信部201が受信したエンティティを指定して求職者に求人者の情報を送信する送信部202と、を備える。
このように、エンティティを指定して求職者に求人者の情報を送信することができるので利便性が高い。
【0111】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求人情報の雛型がエンティティ単位で記憶された記憶装置200B(記憶部)を参照し、受信部201が受信したエンティティ及び求職者の情報に基づいて、求職者に送信する求人情報を生成する求人情報生成部216を備える。
このように、エンティティを指定して求職者に求人者の情報を送信することができるので利便性が高い。
【0112】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求職者のエンティティに基づいて、求職者の職務経歴書の少なくとも一部を生成する職務経歴書生成部217を備える。
このように、求職者のエンティティに基づいて職務経歴書の少なくとも一部を生成することができるので利便性が高い。
【0113】
また、本実施形態に係るサーバ2の職務経歴書生成部217は、求職者のエンティティを所定のひな型に挿入して求職者の職務経歴書を生成する。
このように、求職者のエンティティをひな型に挿入することで職務経歴書を生成する。
【0114】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求職者への質問を複数記憶した記憶装置200B(記憶部)を参照し、求職者に対する質問を抽出する抽出部207と、抽出部207が抽出した質問に対する回答を受信する受信部201とを備え、職務経歴書生成部217は、質問に対する回答から求職者の職務経歴書を生成する。
このように質問の回答からも職務経歴書を生成することができるので利便性が高い。
【0115】
また、本実施形態に係るサーバ2は、求職者に対して不足するエンティティを提示する提示情報生成部209(エンティティ提示部)を備え、取得部204は、求職者の将来像又は理想像に関する情報を取得し、提示情報生成部209(エンティティ提示部)は、抽出部207が抽出した求職者のエンティティに基づいて、将来像又は理想像に必要なエンティティを提示する。
このように将来像又は理想像に必要なエンティティを提示することができるので利便性が高い。
【0116】
また、本実施形態に係るサーバ2は、第2分類部208での分類結果に基づいて、エンティティをカテゴリごとに分類された状態で表示させる情報を生成するマップデータ生成部213(表示データ生成部)を備える。
このようにエンティティをカテゴリごとに分類された状態で表示されるので視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0117】
また、本実施形態に係るサーバ2の第2分類部208は、エンティティを、複数のカテゴリに分類し、かつ複数のカテゴリに分類したエンティティを、カテゴリごとにさらに分類する。
このようにエンティティをカテゴリごとに大分類し、さらに大分類されたエンティティをさらにカテゴリごとに中分類するので、より視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0118】
また、本実施形態に係るサーバ2のマップデータ生成部213(表示データ生成部)は、エンティティを、カテゴリごとにさらに分類したエンティティを、カテゴリを根ノードとするノードごとに放射状に配置した表示とさせる情報を生成する。
このようにエンティティをノードごとに放射状に配置した表示とするので、より視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0119】
また、本実施形態に係るサーバ2のマップデータ生成部213(表示データ生成部)は、エンティティに付与されたレベルに応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する。
このようにエンティティに付与されたレベルに応じた表示態様となるように表示させるので、より視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0120】
また、本実施形態に係るサーバ2のマップデータ生成部213(表示データ生成部)は、エンティティに付与された属性に応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する。
このようにエンティティに付与された属性に応じた表示態様となるように表示させるので、より視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0121】
また、本実施形態に係るサーバ2のマップデータ生成部213(表示データ生成部)は、エンティティの取得元に応じた表示態様となるように表示させる情報を生成する。
このようにエンティティの取得元に応じた表示態様となるように表示させるので、より視認性が高く見やすいエンティティマップを提供することができる。
【0122】
なお、上記実施形態において、入力装置300C又は入力装置400Cによって入力された推奨度、レベル付与部212によって付与されたレベル、または第2分類部208による分類結果など(以下、これらを総称して「レベル等」という)に応じて、一致度算出部214が一致度を算出する際のエンティティの重みを大きくするように構成してもよい。
また、推奨部215が求職者又は求人者を推奨する際、レベル等がより高い(又は低い)エンティティが一致したものをより上位(又は下位)の推奨結果として表示するように構成してもよい。
また、求人情報生成部216が求職情報を生成する際、レベル等がより高いエンティティに重きを置く(雛型に挿入するエンティティの選び方や順番、文章生成アルゴリズムの重みを大きくする、等)ように構成してもよい。
【0123】
[実施形態の変形例]
なお、上記実施形態において、サーバ2は、求職者が有するエンティティと、求職者の報酬との関係に基づいて、取得部204が求職者の情報を取得した求職者の報酬を推定する推定部を備え、推定部で推定された年収を求職者端末3へ送信する構成としてもよい。求職者は、自分の市場価値を知ることができるので利便性が高い。
この場合、求職者が有するエンティティと、求職者の報酬とを記憶装置200Bに記憶し、この記憶装置200Bに記憶されたデータを参照し、取得部204が求職者の情報を取得した求職者と、取得部204が求職者の情報を取得した求職者とは異なる記憶装置200Bに記憶された求職者との類似度を算出する類似度算出部とを備え、送信部202は類似度算出部が算出した類似度が所定値以上の他の求職者の報酬を送信する構成としてもよい。なお、上記説明は、推定部での年収推定の一例を説明したものであり、推定部は、他の方法で取得部204が求職者の情報を取得した求職者の報酬を推定してもよい。
また、上記実施形態において、サーバ2の記憶装置200Bに、求職者が有するエンティティと、求職者の経歴とが関連付けて記憶し、送信部202は、上記類似度算出部が算出した類似度が所定値以上の他の求職者の経歴を送信する構成としてもよい。類似の他の求職者の経歴を知ることができるので利便性が高い。
【0124】
また、上記実施形態において、サーバ2の抽出部207が求職者の情報から抽出した求職者のエンティティに基づいて、求職者にお勧めの情報(例えば、ニュースやSNSのアカウントなど)を推奨するお勧め情報推奨部を備えるように構成してもよい。この場合、お勧め情報推奨部は、他の求職者が有するエンティティとの類似度に応じて、取得部204が求職者の情報を取得した求職者に、他の求職者の情報をお勧めの情報として推奨するように構成してもよい。
【0125】
なお、上記実施形態では
図7に例示するように2次元でマップを表示しているが3次元でエンティティを表示するようにしてもよい。また、VR空間でエンティティを操作できてもよい。さらに、サーバ2の記憶装置200Bにタイムスタンプとともに記憶した求職者及び求人者のエンティティ、エンティティの分類結果などの情報を利用して、過去のマップを表示するようにして構成もよい。この場合、求職者又は求人者は、どの時点のマップを表示するかを指定できるように構成することが好ましい。また、指定した時点(例えば、現在と1年前など)のマップを比較表示できるように構成してもよい。また、指定した時点から新たに追加されたノードを強調表示する、指定した時点からこれまでの変化をアニメーションで表示する、といった構成としてもよい。この場合、抽出されてからの経過時間 (または、抽出元の職務経歴書や履歴書における当該経歴の開始日や終了日からの経過日数) によって色などが変化(例えば、古いエンティティは薄くなる、等)などすると変化を認識しやすいため好ましい。
【0126】
また、上記実施形態において、新たなカテゴリノードを作成できるように構成してもよい。例えば、入力装置300C又は入力装置400Cにおいて、末端ノードAをドラッグして別の末端ノードBに近づけると、新しいカテゴリノードCが形成され、ノードAとノードBがノードCの子ノードとなる構成でもよいし、ノードA及びノードBが削除される構成であってもよい。また、この場合、ノードCには、ノードAとノードBの両方に近い意味を持つ(例えば単語ベクトルの距離が近い)名前が自動的に付与されてもよいし、ノードCを名無しノードとしてもよい。(この場合は単にまとまりを表す(無名カテゴリ)ノードとなる)。
【0127】
また、現在のエンティティに基づいてお勧めのSNSアカウントを提示する構成としてもよい。お勧めのSNSアカウントとしては、例えば、マップ(過去のマップでもよい)が近い人物や該人物がフォローしている人物の他、マップによく現れている技術トピックなどを多く発言している人物などが考えられる。また、エンティティの能力値や信憑性について他社からお墨付きをもらう、他のユーザーが閲覧して「スター」や「いいね」などを押すことで他人からのお墨付きがつくといった構成としてもよい(例えば、「スキルと特徴」に他人が点数を付与できる(一人1点)といった構成でもよい)。
【0128】
また、マップに基づいて、求職者又は求人者の検索・マッチングが行えるように構成してもよい。例えば、上記実施形態において、一致度算出部214が算出した一致度が高い求人・企業をマップ上に表示する、エンティティをクリックすると該エンティティに関連する求人を表示する、自分に足りないスキルを表示する、ある特定のポジションに転職するとどのようにマップが成長するのかを表示する、といった構成としてもよい。また、求職者の検索エンティティやサブカテゴリがある人を検索可能、特定のスキルや経験がある人に共通するエンティティやマップ構造を抽出して検索に利用可能、といった構成にしてもよい。また、マップの複数のノードやそれらの分類の構造に対して検索可能に構成しても良い。例えば、「ライブラリ」と「Unity」というノードが関連している構造を有する求職者を検索できる構成としてもよいし、このようなマップ構造を「ゲームエンジニア」のような単語と紐付けておき、ゲームエンジニアを検索したい時にこの構造を持つユーザーを検索する構成としてもよい。
【0129】
また求人者から求職者へ求人情報を送信する際に、エンティティを指定(参照)して求人情報(例えば、スカウトメールや興味通知など)が送信できる構成としてもよい。
この場合、レベル等が高いエンティティを特に指定(参照)すべきエンティティとして推奨するように構成してもよい。
また、この場合、求職者のマップ上でどのエンティティに対して求人情報が来たかわかるように、求人情報が来ているエンティティが強調表示されるようにしてもよい。また、エンティティをクリックすることで、そのエンティティに関するスカウトの内容が見えるようにしてもよい。更に、ユーザーのマップからエンティティを選択すると関連する求人情報を生成する構成としてもよい。また、マップと求人情報の文面から、返信率を推定してもよい。さらに、求人情報を送信した求人者のマップと、求人情報を受信した求職者のマップを比較表示できるように構成してもよい。また、マップから面談や面接でのチェックリストを生成する構成としてもよい。また、面談・面接で言及すべきエンティティにマークをつけておき、それを後で確認するといった利用方法も考えられる。このような場合、マークが付いているエンティティだけを抽出して表示できる、チェックボックスをチェックできる、といった機能があることが好ましい。
【0130】
また、求職者又は求人者のマップに基づいて、求人や企業以外(例えば、キャリアパス)を提示してもよい。この場合、例えば、現在の自身のマップから、今後向かうのが望ましいキャリアパス、例えば、過去(若かりし頃)にマップが似ていた人の現在のキャリアパスを提示するなどしてもよい。また、この際、提示したキャリアパスを進んだ時の年収の推定値を提示してもよい。また、求職者又は求人者のマップに基づいて、エンティティにキーワードに一致する技術記事、購買情報、イベント情報又はクーポン情報などを提案してもよい。また、興味ある技術領域から技術記事のフィードを作成して送信してもよい。また、広告配信を行ってもよい。
【0131】
また、サーバ2に抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティ間の関連度を算出する関連度算出部を備えるようにしてもよい。なお、エンティティ間の関連度の算出は、既知の手法を利用することができる。例えば、エンティティのベクトル表現(Word2Vecなど既存の手法を用いることができる)におけるユークリッド距離、ピアソンの積率相関係数、Jaccard係数などを利用することができる。また、この場合において、関連度算出部は、抽出部207が抽出したエンティティの抽出元の求職者及び求人者の少なくとも一方の情報における文章構造から関連度を算出してもよい。この場合、抽出部207は文章を構文解析し、例えば係結びの関係にあるエンティティに関連度を与える、文章中の位置関係に基づいて関連度を与える(近い位置にあるエンティティほど高い関連度を与える)、意味解析を行なって文脈上役割の近いエンティティに高い関連度を与える、というようにして関連度を算出してもよい。また、関連度算出部は、第2分類部208の分類に基づいてエンティティ間の関連度を算出してもよい。この場合、例えばカテゴリを表すエンティティとカテゴリに属するエンティティの間に一定値(例えば1)を与え、それ以外の組み合わせは関連度をゼロ(非算出)としてもよい。また、第2分類部208の分類に用いたベクトル表現の距離や機械学習モデルの推定結果における尤度などを基に関連度を算出してもよい。例えば、関連度算出部が算出した関連度に応じて抽出部207が抽出した求職者及び求人者の少なくとも一方のエンティティを配置するエンティティマップ表示用データを生成することで、さらにエンティティマップを効果的に利用することが期待できる。
【0132】
[その他の実施形態]
なお、上記に本実施形態及び変形例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態及び変形例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0133】
1 情報処理システム
2 サーバ
3 求職者端末
4 求人者端末
5 ネットワーク
200A 通信IF
200B 記憶装置
200C CPU
201 受信部
202 送信部(出力部)
203 記憶装置制御部(履歴登録部)
204 取得部
205 解析部
206 第1分類部
207 抽出部
208 第2分類部
209 提示情報生成部(取得元提示部、エンティティ提示部)、
210 属性付与部
211 質問抽出部
212 レベル付与部
213 マップデータ生成部(表示データ生成部)
214 一致度算出部
215 推奨部
216 求人情報生成部
217 職務経歴書生成部
300A 通信IF
300B 記憶装置
300C 入力装置
300D 表示装置
300E CPU
301 入力受付部
302 表示装置制御部
303 送信部
304 受信部
305 記憶装置制御部