(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083455
(43)【公開日】2024-06-21
(54)【発明の名称】印刷システム
(51)【国際特許分類】
B41J 2/175 20060101AFI20240614BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
B41J2/175 133
B41J2/01 451
B41J2/01 401
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024060579
(22)【出願日】2024-04-04
(62)【分割の表示】P 2019197126の分割
【原出願日】2019-10-30
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】水谷 忠弘
(72)【発明者】
【氏名】石澤 卓
(72)【発明者】
【氏名】田中 良一
(57)【要約】
【課題】環境に配慮した消耗品を用いる印刷システムを提供する。
【解決手段】印刷システムは、液体を収容する液体供給容器と、液体供給容器から液体供給を受けて印刷を行う印刷装置と、液体供給容器の少なくとも一部を含む画像情報を取得する撮像装置と、基準情報を取得する取得部と、画像情報と基準情報とを照合し、照合結果に応じて液体供給の可否に関する判定を行う判定部と、前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷システムであって、
液体を収容する液体供給容器と、
前記液体供給容器から液体供給を受けて印刷を行う印刷装置と、
前記液体供給容器を識別するための画像情報を含む撮像画像を取得する撮像装置と、
基準情報を取得する取得部と、
前記画像情報と前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記液体供給の可否に関する判定を行う判定部と、
前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備える、印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷システムであって、
前記画像情報は、前記液体供給容器が備える符号情報と、文字情報と、色情報と、赤外線で反射する部材に関する情報と、前記液体供給容器の外観形状とのうちの少なくとも一つ以上を含む、印刷システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の印刷システムであって
複数の撮像装置を備える、印刷システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記液体供給容器は収容した液体の残量が視認できる壁部を有しており、
前記画像情報は、前記壁部を介した前記残量に関する残量情報を含み、
前記判定部は、前記残量に関する情報を用いて前記残量を判定することで前記残量を用いた関連情報を生成し、
前記印刷システムは、さらに、前記関連情報を通知する通知部を有する、印刷システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記撮像装置は、前記印刷装置に着脱可能である、印刷システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記印刷装置は、
前記液体を吐出可能な印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドに連通し、前記液体が流入する液体入口部と、を備える、印刷システム。
【請求項7】
請求項6に記載の印刷システムであって、
前記印刷ヘッドと前記液体入口部とは、主走査方向に移動可能なキャリッジに装着され、
前記制御部は、前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体入口部と前記液体供給容器とを接続可能な接続位置に、前記キャリッジを移動する、印刷システム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、前記液体入口部と前記液体供給容器との接続状態を示す画像を含む、印刷システム。
【請求項9】
請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、更に、
前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体入口部と前記液体供給容器との接続方法に関する情報を通知する、通知部を備える、印刷システム。
【請求項10】
請求項6から請求項9までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記印刷装置は、複数の前記液体入口部と、前記複数の前記液体入口部のそれぞれに対応する位置に設けられた点灯部と、を備え、
前記点灯部は、前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体供給容器の接続対象である前記液体入口部の位置を示す、印刷システム。
【請求項11】
請求項6から請求項10までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記印刷装置は、更に、
前記液体入口部を覆う閉状態と、前記液体入口部を露出した開状態とに移動可能なカバー部材と、
前記カバー部材が前記閉状態から前記開状態に遷移できない第1状態と、前記カバー部材が前記閉状態から前記開状態に遷移可能な第2状態とを切り替え可能なロック機構と、
を備え、
前記制御部は、前記判定に応じて、前記液体供給容器の接続対象である前記液体入口部に対応する前記ロック機構を前記第1状態から前記第2状態に切替える制御を行う、印刷システム。
【請求項12】
印刷システムであって、
交換可能な着脱部材を有する印刷装置と、
前記着脱部材の少なくとも一部を含む画像情報を取得する撮像装置と、
基準情報を取得する取得部と、
前記画像情報と前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記着脱部材の交換の可否に関する判定を行う判定部と、
前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備える、印刷システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンターはインクカートリッジやインクボトル等の消耗品を用いて、インクを補充している。インクカートリッジの交換において、例えば、特許文献1に記載されるような、インクカートリッジが備える無線タグを用いて、インクカートリッジの色情報等を認識し、その情報に従ってキャリッジが移動し、交換が必要なインクカートリッジが交換位置に位置決めされる技術が知られている。また、特許文献2に記載されるように、凹凸部を設けたインクボトルを用いて、インクタンク側の凹凸部と篏合することにより、プリンター側のインク入口に対応するインクボトルを適切に接続できる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2003/082582号公報
【特許文献2】特許公開2017-222152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、消耗品であるインクカートリッジやインクボトル等の容器が無線タグやICチップ等を備える場合、プラスチックと金属等が混在し、廃却時の環境負荷が大きくなるおそれがある。また、プラスチック容器を廃却する場合、凹凸が付加されている場合はその分、廃棄量が増え、環境負荷が増大する。そのため、環境に配慮した消耗品を用いた印刷システムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一形態によれば、印刷システムが提供される。この印刷システムは、液体を収容する液体供給容器と、前記液体供給容器から液体供給を受けて印刷を行う印刷装置と、前記液体供給容器の少なくとも一部を含む画像情報を取得する撮像装置と、基準情報を取得する取得部と、前記画像情報と前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記液体供給の可否に関する判定を行う判定部と、前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図4】液体補充処理の手順の一例を表すフローチャートである。
【
図6】第2実施形態におけるキャリッジを示す説明図である。
【
図7】第2実施形態における液体供給容器を示す説明図である。
【
図8】第3実施形態における印刷装置を示す説明図である。
【
図9】第3実施形態における、液体補充処理の一例を示す説明図である。
【
図10】液体供給容器の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における印刷システム500の一例を示す説明図である。
図2は、第1実施形態における印刷装置100の内部ブロック図である。
図1に示すように、印刷システム500は、印刷装置100と、消耗品の一例である液体供給容器200とを備える。液体供給容器200は、印刷システム500の消耗品である。印刷装置100は、液体を収容する液体供給容器200から液体供給を受けて印刷を行うインクジェットプリンターである。具体的には、印刷装置100は、液体供給容器200からキャリッジ110上に配置された液体容器113に液体が注入され、液体容器113に注入された液体が印刷ヘッド115に供給されて印刷媒体に印刷を行う。また、印刷装置100は、液体容器113がキャリッジ110に搭載されたオンキャリッジタイプのプリンターである。キャリッジ110は、印刷動作を行う際などに主走査方向Dmに往復移動する。主走査方向Dmは、印刷を行う印刷媒体の幅方向である。
【0008】
液体容器113は複数設けられている。本実施形態において、液体容器113は例えば5つ設けられている。5つの液体容器113のうちの3つの液体容器113は、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクを収容し、2つの液体容器113は、ブラックインクを収容する。印刷装置100の初期状態や、液体容器113の液体を消費した場合に、対応する液体供給容器200を用いて液体容器113に液体が補充される。液体供給容器200は、例えば、5つの液体容器113に対応して5種類準備される。
【0009】
印刷装置100は、制御装置400と、撮像装置300と、キャリッジ110と、ロック機構112と、通知部120と、廃液タンク117とを備える。
図2に示すように、制御装置400は、RAMやROMによって構成された記憶部140と、CPU50とを備える。CPU50は、記憶部140に予めインストールされたプログラムを実行することによって、取得部10と判定部20と制御部30と印刷実行部40として機能する。ただし、これらの各部の機能の一部又は全部をハードウェア回路で実現してもよい。
【0010】
図1に示すように、撮像装置300は、液体供給容器200を識別するための画像情報を含む撮像画像を取得するカメラである。撮像装置300は、印刷装置100の上部のカバー122を開くと露出する。撮像装置300は、複数の角度から液体供給容器200を撮影できるよう、複数備えられていることが好ましい。また、撮像装置300は、液体供給容器200と印刷装置100とが接続する前の状態と、液体供給容器200と印刷装置100とが接続している状態とで撮影対象範囲を切替えられるよう回転可能であることが好ましい。本実施形態において、撮像装置300は、印刷装置100に備えられているが、例えば、カメラを有するスマートフォンや携帯電話等、印刷装置100に着脱可能な構成であってもよい。画像情報は、どの液体容器113に対応する液体供給容器200であるのかを識別するための情報を含んでいる。例えば、画像情報は、以下のような液体供給容器200を識別するための情報を少なくとも1つ以上を含んでいる。
【0011】
<第1情報>
液体供給容器200の外観形状を示す情報
<第2情報>
液体供給容器200が備える、収容する液体に関する色情報、例えばその色で印刷された部分を有するフィルムやラベル、あるいは、色を表す文字情報が印刷されたフィルムやラベル、液体供給容器の少なくとも一部がその色に染色されているもの等
<第3情報>
液体供給容器200が備える文字情報、例えば、液体供給容器200の製品番号等
<第4情報>
液体供給容器200が備える符号情報、例えば、液体供給容器200に関する情報を含むQRコード(登録商標)
<第5情報>
液体供給容器200が備える赤外線で反射する部材、例えばアルミニウムに関する情報
【0012】
5つの液体容器113に対応する5種類の液体供給容器200は、上記の第1~第5情報の少なくとも一つによって識別可能に構成されている。例えば、液体供給容器200が、第1情報によって識別可能に構成される場合には、5種類の液体供給容器200がそれぞれ、異なる外観形状を有する。また例えば、液体供給容器200が、第2情報によって識別可能に構成される場合には、液体供給容器200が収容する液体の色を表す色情報を外表面に有する。また例えば、液体供給容器200が、第3情報によって識別可能に構成される場合には、各種類に対応した文字情報を外表面に有する。また例えば、液体供給容器200が、第4情報によって識別可能に構成される場合には、各種類に対応した符号情報を外表面に有する。また例えば、液体供給容器200が、第5情報によって識別可能に構成される場合には、各種類に応じて大きさや形状などが異なる赤外線を反射する部材を液体供給容器200が有する。
【0013】
また、上記の第1~5情報やその他の情報を適宜組み合わせて画像情報とすることもできる。画像情報は、既知の画像解析技術を用いて、撮像装置300が撮影した画像より取得することができる。
【0014】
取得部10は、記憶部140に記憶された、基準情報を取得する。基準情報とは、判定部20が判定を行う際に用いる基準となる情報、例えば基準画像情報である。なお、基準情報は、印刷装置100の外部の機器に記憶されていてもよい。判定部20は、撮像装置300が取得した画像情報と取得部10が取得した基準情報とを照合し、照合結果に応じて液体供給容器200からの液体供給の可否に関する判定を行う。判定部20は、例えば、パターンマッチング等の既知の技術を用いて照合を行う。制御部30は、判定部20の判定に応じて、印刷装置100を制御する。例えば、制御部30は、判定部20の判定に応じて、液体供給容器200から液体容器113に液体を注入する際の印刷装置100における各種動作を制御する。印刷実行部40は、印刷を行うための制御を行う。なお、判定部20の判定内容の詳細は後述する。
【0015】
図1に示すように、キャリッジ110は、5つの液体容器113と、5つのカバー部材111と、印刷ヘッド115と、5つの点灯部130とを備える。5つの液体容器113は、印刷ヘッド115と連通し、印刷ヘッド115へ供給するための液体を収容する。キャリッジ110に装着された印刷ヘッド115は、各液体容器113に収容された液体を例えば印刷媒体に向けて吐出する。各液体容器113は、外部から液体を注入され液体が流入する液体入口部としての液体注入口114を備える。液体注入口114は、印刷ヘッド115と連通する。液体注入口114は、液体容器113の天面の少なくとも一部を覆うように装着された外装部材やアダプターの平面に入口が設けられた孔でもよいし、その孔の中心軸に沿って設けられた導管でもよい。液体注入口114が導管である場合、導管は孔の入口よりも外部に突出していてもよいし、孔の内部に先端が後退して位置するように設けられてもよい。また、外装部材やアダプターが無く、液体注入口114としての筒状の導管が液体容器113の壁から突出していてもよく、液体注入口114としての孔が液体容器113の壁に形成されてもよい。本実施形態において、液体入口部としての液体注入口114は、液体容器113を介して印刷ヘッド115に連通する。なお、液体容器113やカバー部材111や点灯部130の数は5つに限定されるものではなく、1つ以上であればよい。
【0016】
カバー部材111は、各液体容器113に対応して設けられている。カバー部材111は、液体容器113の液体注入口114を覆う閉状態と、液体注入口114が露出した開状態との2つの状態に切り替えできるレバーである。カバー部材111は、ユーザーによって一端部111aを支点として他端部である操作部111bを回動移動させることで閉状態と開状態とを切り替えることができる。
【0017】
5つの点灯部130は、5つの液体容器113のそれぞれに対応する位置に設けられた光源装置である。点灯部130は、制御部30の制御によって、点灯状態と消灯状態とが切替えられる。
【0018】
ロック機構112は、カバー部材111が閉状態から開状態に遷移できない第1状態と、カバー部材111が閉状態から開状態に遷移可能な第2状態とを切り替え可能な機構である。本実施形態では、ロック機構112はキャリッジ110よりも上方に設けられた板状部材であり、操作部111bを覆うことでユーザーの操作部111bへの操作を制限することで第1状態にできる。板状部材は、操作部111bを露出させるための開口部112aを有する。
【0019】
図1では、印刷装置100は、印刷動作が実行されていない停止状態であり、この状態ではキャリッジ110は主走査方向Dmにおける一方側端部のホームポジションに位置する。キャリッジ110のホームポジションでは、ロック機構112によって全ての操作部111bが覆われているため、ユーザーは液体供給容器200から液体容器113に液体を注入できない。一方で、制御部30は、判定部20の判定に応じて、液体供給容器200の接続対象、つまり液体の補充対象である液体容器113を特定した場合、特定した液体容器113を覆うカバー部材111を第2状態にするために、対象となるカバー部材111上に開口部112aが位置するようにキャリッジ110を移動させる。これにより制御部30は、ロック機構112を第1状態から第2状態に切替える。なお、印刷装置100は、ロック機構112を備えていなくてもよい。
【0020】
通知部120は、制御部30の制御によって、ユーザーに対して、液体の補充に関する通知や、液体の残量を用いた関連情報の通知を行う。関連情報としては、例えば、液体の補充にかかる時間や、液体供給容器200内の液体を全て補充した場合の印刷可能回数、液体容器113の液体量が補充を完了できる量であるか否かを示す情報である。本実施形態において、通知部120は表示装置であるが、これに限らず、例えば、スピーカー等の音声装置を用いてもよい。
【0021】
廃液タンク117は、印刷ヘッド115から吐出された印刷に用いられない液体を収容する容器である。例えば、廃液タンク117は、印刷ヘッド115から液体を吸引する図示しないクリーニング機構と連通する。クリーニング機構によって吸引された印刷ヘッド115内の液体は廃液タンク117に流通する。廃液タンク117は、交換可能な着脱部材であり、液体が予め定めた量だけ収容された場合に新たな廃液タンク117に交換される消耗品である。
【0022】
図3は、本実施形態における液体供給容器200の一例を示す説明図である。液体供給容器200は、液体を収容する容器である。本実施形態において、液体供給容器200は、収容した液体の残量が視認できる透明または半透明である壁部210を備えている。また、本実施形態において、液体供給容器200は、収容する液体に関する色情報201と文字情報202と符号情報203とが印字されている。
【0023】
図4は、液体補充処理の手順の一例を表すフローチャートである。
図5は、補充用処理の一例を説明するための図である。液体補充処理とは、液体供給容器200に収容した液体を液体容器113に供給するための処理である。液体補充処理は、例えば、ユーザーが
図1に示すカバー122を開くことで開始される。なお、この処理の開始時には、補充対象である液体の条件が予め定められている。例えば、この条件としては、制御装置400によって液体容器113の液体残量が僅かであると検出されたという条件である。液体残量の検出は、例えば、公知の技術、例えば、光学的に検出する技術などを採用できる。
【0024】
図4に示すように、撮像装置300は、ステップS100において、画像情報を取得する。より具体的には、撮像装置300は、予め定めた間隔で撮像を行って撮像画像を取得し、取得した撮像画像から画像情報を取得する。次に、取得部10は、ステップS110において、基準情報を取得する。なお、ステップS100とステップS110とはこの順に限らず、任意の順序で行うことができ、並行して行ってもよい。また、ステップS110は後述するステップS120の後に行ってもよい。
【0025】
続いて、判定部20は、ステップS120において、ステップS100で取得した撮像画像から液体供給容器200が認識できるか否かを判定する。つまり、例えばユーザーによって液体供給容器200が撮像装置300の撮影対象範囲に配置されたか否かを判定する。液体供給容器200が認識できた場合、ステップS130の処理に進む。一方、液体供給容器200が認識できなかった場合、ステップS100の処理に戻る。つまり、液体供給容器200が認識できるまで、印刷システム500は、ステップS100~S120の処理を繰り返す。なお、予め定められた時間が経過した場合に液体補充処理を終了してもよい。
【0026】
判定部は、ステップS130において、認識された液体供給容器200が、液体の補充対象である液体容器113に液体を補充可能か否かを判定する。より具体的には、判定部20は、ステップS120で認識した液体供給容器200の画像情報とステップS110で取得した基準情報とを照合して、補充対象の液体容器113に対応した液体供給容器200であるか否かを判定する。判定条件として、例えば、以下のような条件のうち第1条件を含むいずれか1つ以上を採用することが可能である。判定条件は、液体補充処理の開始時に予め定められている。
【0027】
<第1条件>
液体供給容器200は、予め定められた色の液体を収容している。
<第2条件>
液体供給容器200は、予め定められた量以上の液体を収容している。
<第3条件>
液体供給容器200は、正規品である。
【0028】
上述した第1条件を満たすか否かは、例えば、上述した画像情報における第2情報を用いて、判断することができる。
【0029】
上述した第2条件を満たすか否かは、例えば、上述した画像情報における第1情報とステップS100で取得した画像情報とを用いて、液体供給容器200が収容する液体の量を求め、判断することができる。
【0030】
上述した第3条件を満たすか否かは、例えば、上述した画像情報における第3情報や第4情報を用いて、判断することができる。
【0031】
また、上記の第1に加えて第2、第3条件やその他の条件を適宜組み合わせて判定条件とすることもできる。判定条件は、記憶部140に記憶されていてもよく、印刷装置100の外部の機器に記憶されていてもよい。
【0032】
判定部20は、ステップS130において、補充不可能と判定した場合、つまり、判定条件を満たさなかった場合、制御部30は、ステップS145に進み、通知部120を制御して、ユーザーに液体供給容器200が補充対象のインクを収容していないことを通知し、液体補充処理を終了する。一方、補充可能と判定した場合、つまり、判定条件を満たす場合、制御部30は、ステップS140の処理に進み、補充用処理を行う。
【0033】
補充用処理では、制御部30は、補充対象となる液体容器113に液体供給容器200から液体を補充できるように印刷装置100を制御する。具体的には、
図5に示すように、制御部30は、補充対象の液体容器113の液体注入口114を覆うカバー部材111、すなわち対象のカバー部材111を開閉できるように、キャリッジ110を移動させる。より具体的には、制御部30は、対象のカバー部材111の操作部111bが開口部112aと重なる位置になるようにキャリッジ110を移動させる。これにより、補充対象の液体容器113の液体注入口114を覆うカバー部材111を、開口部112aを介して閉状態から開状態に切り替えることができる。また、制御部30は、補充対象の液体容器113に対応した位置に設けられた点灯部130を点灯させて、補充対象の液体容器113をユーザーに報知させる。なお、補充用処理において、制御部30は、液体供給容器200と液体容器113との接続方法に関する情報、例えば、液体注入口114の位置や、液体注入口114と液体供給容器200との接続手順を通知部120によって通知してもよい。
【0034】
また、補充用処理において、制御部30は、通知部120を用いて関連情報をユーザーに通知してもよい。例えば、ステップS120の処理の際に、判定部20は液体供給容器200の液体残量に関する残量情報を画像情報によって判定し、液体残量を予め定めた注入量で液体容器113に注入した場合の時間、すなわち補充にかかる時間を算出する。そして、制御部30は、算出した補充にかかる時間を、通知部120を介して通知してもよい。また、制御部30は、撮像装置300が取得した液体供給容器200と液体入口部としての液体注入口114との接続状態を示す画像を含む撮像画像に応じて、ユーザーに補充の作業に合わせたガイドを、通知部120を介して通知してもよい。
【0035】
続いて、
図4に示すように、印刷装置100は、ステップS150において、補充が完了したか否かを判定する。印刷装置100は、例えば、ユーザーが補充完了ボタンを押した場合に、補充が完了したと判定する。補充が完了した場合、ステップS160の処理に進む。一方、補充が完了していない場合、印刷装置100は、ステップS150の処理に戻る。つまり、補充が完了するまでステップS150の処理を繰り返す。
【0036】
最後に、制御部30は、ステップS160において、補充完了処理を行う。補充完了処理とは、液体供給容器200からの液体が完了した場合に、制御部30が行う制御処理である。補充完了処理として、例えば、以下のような処理のいずれか1つ以上を採用することが可能である。
【0037】
<第1処理>
キャリッジ110をホームポジションに戻す
<第2処理>
補充が完了したことを、通知部120を介して通知する
<第3処理>
点灯していた点灯部130を消灯する
【0038】
また、上記の第1~3処理やその他の処理を適宜組み合わせて補充完了処理とすることもできる。補充完了処理は、ステップS140における補充用処理に応じて定められる。
【0039】
以上で説明した本実施形態の印刷システム500によれば、制御部30は、撮像装置300が取得した画像情報を用いて、液体供給容器200からの液体供給の可否を判定できるため、液体供給容器200に無線タグや判断用の凹凸形状を備えることなく、判定を行える。そのため、環境に配慮した消耗品、具体的には液体供給容器200を用いることができる。
【0040】
また、画像情報は、色情報201と、文字情報202と、符号情報203とを含むため、制御部30は液体供給の可否の判定を精度良く行うことができる。
【0041】
また、印刷システム500は、撮像装置300を複数備えているため、複数の角度から液体供給容器200を撮影することができる。そのため、より精度の高い画像情報を取得することができる。また、複数の角度から液体供給容器200を撮影することで、判定部20は、撮像画像を用いて液体供給容器200の三次元情報を生成できる。これにより、撮像装置300の前に液体供給容器200の写真が示された場合であっても、実際の三次元の液体供給容器200であると判定部20が誤認識することを抑制できる。
【0042】
また、制御部30は、補充用処理において、液体供給容器200と液体容器113とを接続可能な接続位置にキャリッジ110を移動するため、ユーザーが液体供給容器200を接続する位置を容易に認識できる。
【0043】
また、撮像画像は、液体供給容器200と液体容器113との接続状態を示す画像を含んでいるため、ユーザーによる補充作業をリアルタイムで取得できる。そのため、ユーザーの作業に合わせたガイドを行うことができる。
【0044】
また、通知部120は、制御部30の判定に応じて、液体供給容器200と液体容器113との接続方法に関する情報を通知するため、ユーザーの補充作業を補助することができる。そのため、ユーザーが誤った作業を行うことを抑制できる。
【0045】
また、点灯部130は、液体供給容器200の接続対象である液体容器113の位置を示すため、ユーザーが液体供給容器200を接続する位置を容易に認識できる。
【0046】
また、制御部30は、判定部20の判定に応じて、液体供給容器200の接続対象である液体容器113に液体を補充ができるように、カバー部材111を開閉できるようにキャリッジ110を移動させる。これにより、ユーザーが本来補充対象ではない誤った液体容器113の液体注入口114に、液体供給容器200を接続することを抑制できる。
【0047】
B.第2実施形態:
図6は、第2実施形態におけるキャリッジ110Aを示す説明図である。第2実施形態における印刷装置100は、キャリッジ110Aが液体容器113に代えてキャリッジ110Aに着脱可能な液体供給容器を備えるよう構成されている点が第1実施形態と異なり、他の構成は同一である。
図6に示すように、キャリッジ110Aは、印刷ヘッド115に連通し、液体が流入する液体入口部114Aを有する。液体入口部114Aは筒状であり、液体供給容器が接続される。これにより、液体供給容器から液体が液体入口部114Aに供給される。またキャリッジ110Aは、液体供給容器をキャリッジ110Aに着脱するためのカバー部材111と、図示しない点灯部130とを有する。
【0048】
図7は、第2実施形態における液体供給容器200Aを示す説明図である。第2実施形態において、液体供給容器200Aは、キャリッジ110Aに着脱可能なカートリッジである。液体供給容器200Aは、液体を収容する容器本体212と、容器本体212の液体を外部に供給する液体供給口213とを備える。液体供給口213が液体入口部114Aに接続されることで、液体供給口213を介して容器本体212の液体が液体入口部114Aに供給される。第1実施形態と異なり、本実施形態では、液体入口部114Aは液体容器113を介さずに印刷ヘッド115に連通しており、液体は、印刷ヘッド115に供給される。また、液体供給容器200Aは、例えば、容器本体212の側面に色情報201、文字情報202、符号情報203が印字されている。
【0049】
以上で説明した本実施形態の印刷システム500によれば、制御部30は、撮像装置300が取得した画像情報を用いて、液体供給容器200Aからの液体供給の可否を判定できるため、液体供給容器200Aに無線タグや判断用の凹凸形状を備えることなく、判定を行える。そのため、環境に配慮した消耗品、具体的にはカートリッジである液体供給容器200Aを用いることができる。
【0050】
C.第3実施形態:
図8は、第3実施形態における印刷装置100Bを示す説明図である。第3実施形態における印刷装置100Bは、キャリッジ110と異なる位置に液体容器113を備えるオフキャリッジタイプのプリンターである点と、カバー122の外側に撮像装置300を備える点と、ロック機構112Bの構成とが第1実施形態と異なり、他の構成は同一である。
【0051】
図9は、第3実施形態における、液体補充処理の一例を示す説明図である。第4実施形態において、ユーザーは撮像装置300の撮像範囲、例えば撮像装置300の前に
図3に示す液体供給容器200を近づけて、判定部20に液体供給容器200を認識させる。制御部30は、補充用処理において、ロック機構112Bを第2状態へと切替え、補充対象である液体容器113を覆うカバー部材111を開状態にする。ロック機構112Bは、カバー部材111に設けられた係合機構であり、制御部30によって係合機構が変位して印刷装置100Bの本体との係合を解除可能な状態にできる。なお、第3実施形態において、印刷ヘッドとして、キャリッジ110に装着されておらず、印刷用紙の幅方向における全域にわたって液体吐出ノズルが配置されたラインヘッドを採用してもよい。
【0052】
以上で説明した本実施形態の印刷システム500によれば、制御部30は、撮像装置300が取得した画像情報を用いて、液体供給容器200からの液体供給の可否を判定できるため、液体供給容器200に無線タグや判断用の凹凸形状を備えることなく、判定を行える。そのため、環境に配慮した消耗品である液体供給容器200を用いることができる。これにより、ユーザーは、液体供給容器200から液体注入口114を介して液体容器113に液体を補充できる。
【0053】
D.その他の実施形態:
(D1)
図10は、液体供給容器200Cの他の例を示す説明図である。上記第1実施形態において、一種類の液体を収容する容器である液体供給容器200、つまり、一色のインクボトルの代わりに、液体供給容器200Cは、
図10に示すような、2種類以上の液体を各々収容する収容部が一体化した容器であってもよい。このような液体供給容器200Cは、印刷装置100の初回使用時に、複数の空の液体容器113に同時に液体を供給できるため、効率よく液体の供給ができる。液体供給容器200Cは、収容した液体の残量が視認できる透明または半透明である壁部210Cを備えている。また、液体供給容器200Cは、文字情報202Cと符号情報203Cとが印字されている。
【0054】
図11は、液体供給容器200Cを用いて液体補充処理を行う場合の補充用処理の一例を示す説明図である。
図11に示すように、制御部30は、全てのカバー部材111を開状態に遷移できるよう、ロック機構112が位置する範囲外にキャリッジ110を移動させることで第1状態から第2状態に切替える。
【0055】
(D2)上記実施形態において、液体補充処理における補充可能と判断した後から補充が完了までの間にも、ステップS100~S130の処理を繰り返し行ってもよい。つまり、一度、補充対象である液体を収容する液体供給容器200であると判定した場合であっても、補充が完了するまで、補充対象である液体を収容する液体供給容器200か否かを繰り返し判定する。この形態によれば、ユーザーが途中で異なる液体供給容器200によってインクを補充することを回避できる。
【0056】
(D3)上記実施形態において、印刷装置100は、液体供給容器200が収容する液体の量に応じて、ユーザーに通知を行ってもよい。例えば、印刷装置100は、撮像装置300が取得した画像情報に含まれる液体供給容器200が収容する液体の量を用いて、補充完了にかかる時間や、印刷可能回数を求め、それらを通知することができる。
【0057】
(D4)上記実施形態の液体補充処理において、印刷システム500は、他の交換可能な消耗品としての着脱部材を交換してもよい。着脱部材は、例えば、廃液タンク117や、点灯部130、ディスプレイ等である。撮像装置300は、着脱部材の少なくとも一部を含む画像情報を取得し、取得部10は、着脱部材に関する基準情報を取得する。判定部20は、画像情報と基準情報とを照合し、照合結果に応じて着脱部材の交換の可否に関する判定を行う。制御部30は、判定部20の判定に応じて印刷装置100を制御する。
【0058】
E.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態(aspect)によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。また、第1、第3実施形態において、「補充」という用語は、液体供給容器200から液体を供給して液体容器113の液位を上昇させることを含むものであり、印刷装置100の初回使用時に、空の液体容器113に液体を充填することを含み、また、液体容器113に液体残量がある状態から液位を上昇させることも含む。「補充」により、必ずしも液位が満杯の位置まで上昇しなくてもよい。
【0059】
(1)本開示の一形態によれば印刷システムが提供される。この印刷システムは、液体供給容器と、前記液体供給容器から液体供給を受けて印刷を行う印刷装置と、前記液体供給容器を識別するための画像情報を含む撮像画像を取得する撮像装置と、基準情報を取得する取得部と、前記画像情報と前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記液体供給の可否に関する判定を行う判定部と、前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備える。この形態によれば、液体供給容器に無線タグや判定用の凹凸形状を備えることなく、画像情報を用いて液体供給の可否を判定できるため、環境に配慮した消耗品である液体供給容器を用いることができる。
【0060】
(2)上記形態であって、前記画像情報は、前記液体供給容器が備える符号情報と、文字情報と、色情報と、赤外線で反射する部材に関する情報と、前記液体供給容器の外観形状とのうちの少なくとも一つ以上を含んでもよい。この形態によれば、制御部は精度良く判定を行うことができる。
【0061】
(3)上記形態であって、複数の撮像装置を備えていてもよい。この形態によれば、複数の角度から液体供給容器を撮影することができるため、より精度の高い画像情報を取得することができる。
【0062】
(4)上記形態であって、前記液体供給容器は収容した液体の残量が視認できる壁部を有しており、前記画像情報は、前記壁部を介した前記残量に関する情報を含み、前記判定部は、前記残量に関する情報を用いて前記残量を判定することで前記残量を用いた関連情報を生成し、前記印刷システムは、さらに、前記関連情報を通知する通知部を有していてもよい。この形態によれば、液体の残量に関する情報を用いて、関連情報として、例えば、補充完了にかかる時間や、印刷可能回数を求め、それらを通知することができる。
【0063】
(5)上記形態であって、前記撮像装置は、前記印刷装置に着脱可能でもよい。この形態によれば、ユーザーが所望の撮像装置を用いることができる。
【0064】
(6)上記形態であって、前記印刷装置は、前記液体を吐出可能な印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドに連通し、前記液体が流入する液体入口部と、を備えていてもよい。この形態によれば、液体入口部から液体を流入させ、印刷ヘッドに供給することができる。キャリッジを移動することで印刷ができる。
【0065】
(7)上記形態であって、前記印刷ヘッドと前記液体入口部とは、主走査方向に移動可能なキャリッジに装着され、前記制御部は、前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体入口部と前記液体供給容器とを接続可能な接続位置に、前記キャリッジを移動してもよい。この形態によれば、ユーザーが液体供給容器を接続する位置を容易に認識できる。
【0066】
(8)上記形態であって、前記撮像画像は、前記液体入口部と前記液体供給容器との接続状態を示す画像を含んでもよい。この形態によれば、ユーザーの作業にあわせたガイドを行うことができる。
【0067】
(9)上記形態であって、更に、前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体入口部と前記液体供給容器との接続方法に関する情報を通知する、通知部を備えていてもよい。この形態によれば、ユーザーの補充作業を補助することができる。
【0068】
(10)上記形態であって、前記印刷装置は、複数の前記液体入口部と、前記複数の前記液体入口部のそれぞれに対応する位置に設けられた点灯部と、を備え、前記点灯部は、前記判定部が前記液体供給が可能であると判定した場合に、前記液体供給容器の接続対象である前記液体入口部の位置を示してもよい。この形態によれば、ユーザーが液体供給容器を接続する位置を容易に認識できる。
【0069】
(11)上記形態であって、前記印刷装置は、更に、前記液体入口部を覆う閉状態と、前記液体入口部を露出した開状態とに移動可能なカバー部材と、前記カバー部材が前記閉状態から前記開状態に遷移できない第1状態と、前記カバー部材が前記閉状態から前記開状態に遷移可能な第2状態とを切り替え可能なロック機構と、を備え、前記制御部は、前記判定に応じて、前記液体供給容器の接続対象である前記液体入口部に対応する前記ロック機構を前記第1状態から前記第2状態に切替える制御を行ってもよい。この形態によれば、ユーザーが誤った位置に液体供給容器を接続することを抑制できる。
【0070】
(12)本開示の他の一形態によれば、印刷システムが提供される。この印刷システムは、交換可能な着脱部材を有する印刷装置と、前記着脱部材の少なくとも一部を含む画像情報を取得する撮像装置と、基準情報を取得する取得部と、前記画像情報と前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記着脱部材の交換の可否に関する判定を行う判定部と、前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備えていてもよい。この形態によれば、着脱部材に無線タグや判断用の凹凸形状を備えることなく、画像情報を用いて交換の可否を判定できるため、環境に配慮した消耗品を用いることができる。
【0071】
本開示は、上記形態の他に、上記の方法をコンピューターに実行させるためのコンピュータープログラムや、コンピュータープログラムを記録した非一過性の記録媒体等の形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0072】
10…取得部、20…判定部、30…制御部、40…印刷実行部、50…CPU、100…、100B…印刷装置、110、110A…キャリッジ、111…カバー部材、111a…一端部、111b…操作部、112、112B…ロック機構、112a…開口部、113…液体容器、114…液体注入口、114A…液体入口部、115…印刷ヘッド、117…廃液タンク、120…通知部、122…カバー、130…点灯部、140…記憶部、200、200A、200C…液体供給容器、201…色情報、202、202C…文字情報、203、203C…符号情報、210、210C…壁部、212…容器本体、213…液体供給口、300…撮像装置、400…制御装置、500…印刷システム、Dm…主走査方向
【手続補正書】
【提出日】2024-04-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷システムであって、
印刷を行う印刷装置と、
前記印刷装置において消耗される消耗品としての液体供給容器であって、前記印刷に用いる液体を前記印刷装置に供給する液体供給容器と、
前記液体供給容器の少なくとも一部を含む撮像画像を取得する撮像装置と、
基準情報を取得する取得部と、
前記撮像画像から取得した画像情報と、前記基準情報とを照合し、照合結果に応じて前記液体供給容器から前記印刷装置への前記液体の補充の可否または前記液体供給容器の交換の可否に関する判定を行う判定部であって、前記液体供給容器が予め定められた色の液体を収容しているという条件と、前記液体供給容器が正規品であるという条件とを少なくとも用いて前記補充または前記交換の可否に関する判定を行う判定部と、
前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、
を備える、印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像の情報は、前記液体供給容器が備える符号情報と、文字情報と、色情報と、赤外線で反射する部材に関する情報と、前記液体供給容器の外観とのうちの少なくとも一つ以上を含む、印刷システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は複数の角度から撮像された前記液体供給容器の画像を含む、
印刷システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記基準情報は前記液体供給容器の基準画像情報である、印刷システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記撮像装置は、カメラとカメラを有するスマートフォンとカメラを有する携帯電話のうちのいずれか一つである、印刷システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、前記液体供給容器と前記印刷装置との接続状態を示す画像を含む、
印刷システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、前記液体供給容器と前記印刷装置とが接続する前の状態を示す画像を含む、
印刷システム。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、ユーザーによる液体の補充作業の画像を含む、
印刷システム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記判定部が前記液体供給容器からの補充または前記液体供給容器の交換が可能であると判定した場合に、前記液体供給容器と前記印刷装置との接続方法に関する情報を通知する、通知部を更に備える、印刷システム。
【請求項10】
請求項9に記載の印刷システムであって、前記通知部はユーザーの作業に合わせたガイドを行う、印刷システム。
【請求項11】
請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の印刷システムであって、前記条件は前記印刷装置の外部の記憶部に記憶されている、印刷システム。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の印刷システムであって、前記液体供給容器は、2種類以上の液体を各々収容する収容部が一体化した容器であり、前記容器は一つの符号情報を備えた、印刷システム。
【請求項13】
印刷システムであって、
印刷を行う印刷装置と、
前記印刷装置において消耗される消耗品と、
前記消耗品の少なくとも一部を含む撮像画像を取得する撮像装置と、
前記撮像画像の情報に基づき前記消耗品の補充または交換の可否に関する判定を行う判定部と、
前記判定に応じて、前記印刷装置を制御する制御部と、を備え、
前記撮像画像は前記消耗品と前記印刷装置との接続状態を示す画像を含む、
印刷システム。
【請求項14】
請求項13に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、前記消耗品と前記印刷装置とを接続する前の状態を示す画像を含む、
印刷システム。
【請求項15】
請求項13または請求項14に記載の印刷システムであって、
前記撮像画像は、ユーザーによる前記消耗品の補充または交換作業の画像を含む、
印刷システム。
【請求項16】
請求項13から請求項15のいずれか一項に記載の印刷システムであって、
前記判定部が前記消耗品の補充が可能であると判定した場合に、前記消耗品を前記印刷装置に補充する方法に関する情報を通知する、通知部を更に備える、印刷システム。
【請求項17】
請求項16に記載の印刷システムであって、前記通知部はユーザーの作業に合わせたガイドを行う、印刷システム。