(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083553
(43)【公開日】2024-06-21
(54)【発明の名称】眼用デバイスと通信するためのウェアラブルデバイス
(51)【国際特許分類】
G02C 7/04 20060101AFI20240614BHJP
G02C 11/00 20060101ALI20240614BHJP
【FI】
G02C7/04
G02C11/00
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063899
(22)【出願日】2024-04-11
(62)【分割の表示】P 2020548919の分割
【原出願日】2019-03-14
(31)【優先権主張番号】62/642,964
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508055973
【氏名又は名称】メニコン シンガポール ピーティーイー. リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100175983
【弁理士】
【氏名又は名称】海老 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100083895
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 茂
(72)【発明者】
【氏名】ニューマン, ステファン ディー.
(57)【要約】
【課題】眼用デバイスと通信するためのシステムを提供する。
【解決手段】眼用デバイスと通信するためのシステム200は、眼用デバイス(コンタクトレンズ)205と聴覚コンピューティングシステム(イヤホン)とを有する。眼用デバイス205は、本体、本体に結合されたトランスミッター230、本体に結合された出力デバイス235、及び本体に結合されたユーザ通信デバイス240を含む。聴覚コンピューティングシステムは、ユーザの動きを検出するように構成された加速度計360を有する。ユーザ通信デバイス240は、加速度計360による検出に基づいてメッセージを表示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体、該本体に結合されたトランスミッター、該本体に結合された出力デバイス、及び該本体に結合されたユーザ通信デバイスを含む眼用デバイスと、
該眼用デバイスと通信する聴覚コンピューティングシステムであって、ユーザの動きを検出するように構成された加速度計を有する、聴覚コンピューティングシステムと、
を備え、
該ユーザ通信デバイスが、該加速度計による検出に基づいてメッセージを表示するようにされた、眼用デバイスと通信するためのシステム。
【請求項2】
該聴覚コンピューティングシステムが、該眼用デバイスと通信するワイヤレス通信デバイスを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
該眼用デバイスがコンタクトレンズを有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
該コンタクトレンズが移植可能なレンズを有する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
該眼用デバイスが、
該本体に結合されたアンテナと、
該アンテナとつながるエネルギー源と、
該アンテナと通信するワイヤレストランシーバと、
該本体に結合されて、該ワイヤレストランシーバと通信するセンサーと、
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
該出力デバイスが、ユーザが該眼用デバイスを装着しているときに、該ユーザに投与するための物質を保持するようにされている、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
該聴覚コンピューティングシステムは、受信信号に応答して、該出力デバイスを動作させて該物質を該ユーザの目に投与するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
該ユーザ通信デバイスが、該眼用デバイスの修正によってユーザの視野を変更するように構成されている、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
該聴覚コンピューティングシステムが、該ユーザ通信デバイスを動作させて該眼用デバイスの光学的特性を変更するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
該眼用デバイスの光学的特性を変更することは、該ユーザに該メッセージを表示することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
該光学的特性を変更することは、検出された使用状態に基づいてコンタクトレンズの処方を変更することを含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
第2の眼用デバイスをさらに備え、
該聴覚コンピューティングシステムが該第2の眼用デバイスと通信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
該聴覚コンピューティングシステムが、ウェアラブルデバイスをさらに備え、
該聴覚コンピューティングシステムが、該加速度計による検出に基づいて該ユーザ通信デバイスを介して該眼用デバイスの光学的特性を変更するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
該聴覚コンピューティングシステムはウェアラブルデバイスを含み、該眼用デバイスはユーザによって装着されるように構成されたコンタクトレンズを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
該ウェアラブルデバイスはイヤホンを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
該イヤホンは、6インチ(152ミリ)未満の所定の送信範囲を含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
該イヤホンは、該イヤホンがユーザの耳に装着されたときに該ユーザの目に向けて送信するように構成された集束トランスミッターを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
該イヤホンは、該イヤホンがユーザの耳に装着され該眼用デバイスがユーザの目に配置されたときに、該眼用デバイスからの送信を受信するように構成された集束レシーバーを備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
本体、該本体内に配置された少なくとも1つのセンサー、該本体と該少なくとも1つのセンサーに結合された出力デバイス、及び該本体に結合されたユーザ通信デバイスを有する第1のコンタクトレンズと、
該第1のコンタクトレンズと通信するウェアラブルワイヤレスレシーバーであって、ユーザの頭の動きを検出するようにされた加速度計を有する、ウェアラブルワイヤレスレシーバーと、
を備え、
該ユーザ通信デバイスは、該加速度計によって検出されたユーザの頭の動きに基づいて該第1のコンタクトレンズの光学的特性を変更するようにされ、
該光学的特性は、言葉又は画像を含むメッセージを表示することを含む、コンタクトレンズシステム。
【請求項20】
該ウェアラブルワイヤレスレシーバーはイヤホンを備える、請求項19に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項21】
該第1のコンタクトレンズは、該第1のコンタクトレンズの該本体に配置された指向性トランスミッターをさらに備える、請求項20に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項22】
該イヤホンは、該第1のコンタクトレンズに向けられた指向性レシーバーをさらに備える、請求項21に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項23】
該第1のコンタクトレンズが、6インチ(152ミリ)以下の送信範囲を有するアンテナをさらに備える、請求項22に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項24】
該第1のコンタクトレンズの該本体内に配置されて該少なくとも1つのセンサーと通信するプロセッサモジュールと、
該第1のコンタクトレンズの該本体内に配置されて該少なくとも1つのセンサーと通信するアンテナと、
を更に備える、請求項22に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項25】
該第1のコンタクトレンズの該本体に配置された電池をさらに備え、該アンテナが該電池とつながっている、請求項24に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項26】
該第1のコンタクトレンズは、生データを該ウェアラブルワイヤレスレシーバーに送信するように構成されている、請求項19に記載のコンタクトレンズシステム。
【請求項27】
該ウェアラブルワイヤレスレシーバーはイヤホンを含み、該第1のコンタクトレンズは該イヤホンに情報を送信するようにされた、請求項19に記載のコンタクトレンズシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年3月14日に出願された米国仮出願62/642,964の優先権を主張し、その開示は、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
ウェアラブルテクノロジーは、様々な生体情報を監視するために広く使用されている。生体情報は、ユーザの運動時間、心拍数、歩数などに関連している。ただし、従来の生体情報では、装着者の実際の健康状態に関する本質的なところを得られることはめったにない。たとえば、ウェアラブルテクノロジーでは、血糖値や赤血球数を監視できない。
【0003】
眼は、早期発見で治療することができる多くの疾患および病気にかかりやすい。これらのいくつかには、例を挙げると、眼圧の上昇、緑内障、アカンタモエバ角膜炎、白内障、結膜炎、角膜潰瘍、ドライアイ症候群、前房出血、および黄斑円孔が含まれる。これらのいくつかは、失明または目の喪失にさえつながる可能性がある。結膜炎など簡単に検出できる状態もあれば、診断のために検査が必要な状態もある。
【0004】
いくつかの疾患は、眼または涙液を介して検出または監視することができる。たとえば、糖尿病、高血圧、自己免疫疾患、高コレステロール、甲状腺の不調、および癌は、多くの場合、目を通して検出できる。たとえば、糖尿病は涙液を通して監視することができる。糖尿病患者の涙液は、糖尿病患者のグルコースの量を決定するために使用することができる。
【0005】
眼の状態を測定するためのコンタクトレンズの例は、ダグラス・ウェイベルに発行された米国特許第9,289,123号(特許文献1)に開示されている。この文献では、眼圧を測定するための眼に取り付け可能な装置が提供されている。デバイスは、眼の角膜表面上に取り外し可能に取り付けられるように構成された凹面を有する透明ポリマー材料、ならびにこの透明ポリマー材料に少なくとも部分的に埋め込まれた、アンテナ、拡張可能部材、センサー、および制御電子機器を含むことができる。この拡張可能なデバイスは、拡張して角膜表面に力を加えるように構成され、センサーは、加えられた力に応じた角膜の変形に対する抵抗を検出するように構成される。拡張可能な部材によって加えられた力に応じた角膜の変形に対する抵抗は眼の眼圧を示している。
【0006】
眼の状態を測定するためのコンタクトレンズの別の例は、ジェームズ・エツコーンに発行された米国特許第9,332,935号(特許文献2)に開示されている。この文献では、身体に取り付け可能なデバイス、および身体に取り付け可能な装置に構造体を埋め込むための方法が説明されている。身体に取り付け可能な装置は、透明なポリマーと、透明なポリマーに埋め込まれた構造体とを含む。透明なポリマーは、身体に取り付け可能なデバイスの後側と前側を画定する。構造体は、外径と内径を有し、分析物を検出するように構成されたセンサーとアンテナを含む。アンテナは、外径と内径との間に互いに間隔を置いて配置された複数の導電性ループを含む。
【0007】
眼の状態を測定するためのコンタクトレンズの別の例は、ランドール・ブラクストン・ピューに発行された米国特許第8,857,983号(特許文献3)に開示されている。この文献では、コンタクトレンズを含む眼用デバイスなどの医療用デバイスを含む機械的デバイスに組み込むためのアンテナおよびアンテナシステムが開示されている。これらのアンテナおよびアンテナシステムを利用して、機械的デバイスからレシーバーにデータを送信したり、トランスミッターからデータを受信したり、および/または機械的デバイスに組み込まれた電気機械セルなどを誘導的に充電することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第9,289,123号
【特許文献2】米国特許第9,332,935号
【特許文献3】米国特許第8,857,983号 これらの文献のそれぞれは、それらが含むすべてについて参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態では、眼用デバイスと通信するためのシステムが説明されている。
【0010】
このシステムは、眼用デバイスと通信する聴覚コンピューティングシステムを含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、眼用デバイスと通信するワイヤレス通信デバイスを含むことができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスはコンタクトレンズを含むことができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、コンタクトレンズは挿入可能なアイデバイス(eye device)を含むことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスは本体を含むことができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスは身体に結合されたアンテナを含むことができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスはアンテナとつながるエネルギー源を含むことができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスはアンテナと通信するワイヤレストランシーバを含むことができる。
【0018】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスは、本体に結合されて、ワイヤレストランシーバと通信するセンサーを含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスは、本体に結合された出力デバイスを含むことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、出力デバイスは、ユーザが眼用デバイスを装着しているときに、ユーザに投与するための物質を保持することができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムが出力デバイスを動作させて物質をユーザの目に投与することができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、ユーザ通信デバイスは眼用デバイスの本体に結合することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、ユーザ通信デバイスはユーザの視野を変更することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムがユーザ通信デバイスを動作させて眼用デバイスの光学的特性を変更することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、光学的特性を変更することはユーザにメッセージを表示することを含むことができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、光学的特性を変更することは、使用状態に基づいてコンタクトレンズの処方を変更することを含むことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、ウェアラブルワイヤレスデバイスを含むことができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイスは、プロセッサモジュールを含むことができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイスは、プロセッサモジュールと通信するアンテナを含むことができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、アンテナは眼用デバイスと通信することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、システムは第2の眼用デバイスを含むことができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは第2の眼用デバイスと通信することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、第2の眼用デバイスは第2の聴覚デバイスと通信することができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、ユーザの頭に固定可能なウェアラブルデバイスをさらに含む。
【0035】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、加速度計をさらに含むことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、加速度計は、ウェアラブルデバイスがユーザによって装着されたときにユーザの動きに応答して、ユーザの動きを検出することができる。
【0037】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、加速度計による検出に基づいて眼用デバイスの光学的特性を変更することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングシステムは、眼用デバイスからのデータを収集および分析することができる。
【0039】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングデバイスは、データを外部コンピューティングシステムに送信することができる。
【0040】
いくつかの実施形態では、外部コンピューティングシステムは、クラウドコンピューティングシステムであり得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングデバイスおよび眼用デバイスは、ユーザによって装着されたときに、互いに実質的に一定の距離で離間している。
【0042】
いくつかの実施形態では、聴覚コンピューティングデバイスは、ウェアラブルデバイスであり得、眼用デバイスはユーザが装着するコンタクトレンズであり得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、コンタクトレンズはユーザの目に埋め込まれている。
【0044】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイスはイヤホンであり得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、イヤホンは所定の送信範囲を有することができる。
【0046】
いくつかの実施形態では、所定の送信範囲は、6インチ(152ミリ)未満であり得る。
【0047】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、イヤホンがユーザの耳の中に装着されたときに、送信をユーザの目に向けるための集束トランスミッターを含むことができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、イヤホンがユーザの耳内に装着され、眼用デバイスがユーザの目に配置されたときに、眼用デバイスからの送信を受信する集束レシーバーを含む。
【0049】
別の実施形態では、ユーザに警告する方法が説明されている。
【0050】
この方法は、ユーザが装着する眼用デバイスとしてのコンタクトレンズからの情報を受信すること、コンタクトレンズからの情報を分析すること、および分析された情報に関するユーザの眼用デバイスへの眼用デバイスの光学的特性の変化を引き起こすメッセージを送信することを含むことができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、情報を分析することは、所定の閾値が満たされているかどうかを判定することを含むことができる。
【0052】
いくつかの実施形態では、この方法は、所定の閾値が満たされたときにユーザに警告することを含むことができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、この方法は、所定のアクションを実行する際にユーザからの入力を要求することを含むことができる。
【0054】
いくつかの実施形態では、所定のアクションは物質をユーザに投与することを含み得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、この方法は、所定の閾値が満たされないときにユーザに警告することを含むことができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、この方法は、眼用デバイスの処方強度の変更を引き起こすことを含むことができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスの光学的特性の変化を引き起こすことは、ユーザの視野内で眼用デバイス上にメッセージが表示されるようにすることができる。
【0058】
いくつかの実施形態では、この方法は、分析された情報をリモートデバイスに送信することを含むことができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、リモートデバイスは、クラウドコンピューティングデバイスであり得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、この方法は、安全警告を受信することを含むことができる。
【0061】
いくつかの実施形態では、この方法は、安全警告をユーザに関連付けられたリモートデバイスに送信することを含むことができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、安全警告は、ユーザの位置および安全メッセージを含むことができる。
【0063】
別の実施形態では、眼用デバイスを変更する方法が説明されている。この方法は、ユーザが装着するワイヤレスレシーバーから情報を受信すること、ワイヤレスレシーバーからの情報を分析すること、および分析に基づいて眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことを含むことができる。
【0064】
いくつかの実施形態では、この方法は、ユーザの頭の動きを検出することを含むことができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことは、眼用デバイスの処方強度の変更を促すことを含むことができる。
【0066】
いくつかの実施形態では、この方法は、眼用デバイスからの情報を要求することを含むことができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、この方法は、眼用デバイスからの情報を分析することを含むことができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、この方法は、眼用デバイスからの情報の分析に基づいて、眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことを含むことができる。
【0069】
別の実施形態では、コンタクトレンズシステムが記載されている。
【0070】
コンタクトレンズシステムは、第1のコンタクトレンズと、第1のコンタクトレンズと通信するウェアラブルワイヤレスレシーバーとを含むことができる。
【0071】
第1のコンタクトレンズは、本体と、本体に配置された少なくとも1つのセンサーとを含むことができる。
【0072】
いくつかの実施形態では、ウェアラブルワイヤレスレシーバーはイヤホンであり得る。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1のコンタクトレンズは、第1のコンタクトレンズの本体に配置された指向性トランスミッターを含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、コンタクトレンズに向けられた指向性レシーバーを含むことができる。
【0075】
いくつかの実施形態では、第1のコンタクトレンズはアンテナを含むことができる。
【0076】
いくつかの実施形態では、アンテナは、5インチ(127ミリ)以下の送信範囲を有することができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、プロセッサモジュールが、少なくとも1つのセンサーと通信可能状態にして、第1のコンタクトレンズの本体に配置されるようにすることができる。
【0078】
いくつかの実施形態では、アンテナが、少なくとも1つのセンサーと通信可能状態にして第1のコンタクトレンズの本体に配置されるようにすることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、電池を第1のコンタクトレンズの本体内に配置することができる。
【0080】
いくつかの実施形態では、アンテナは電池とつながれたものとすることができる。
【0081】
いくつかの実施形態では、コンタクトレンズはユーザの目に埋め込まれ得、ワイヤレスレシーバーはイヤホンとすることができる。
【0082】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバーは、所定の送信範囲および集束された送信方向を有するイヤホンであり得る。
【0083】
いくつかの実施形態では、所定の送信範囲は6インチ(152ミリ)未満であり得る。
【0084】
いくつかの実施形態では、コンタクトレンズは生データをワイヤレスレシーバーに送信することができる。
【0085】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバーはイヤホンとすることができ、コンタクトレンズは情報をイヤホンに送信することができる。
【0086】
別の実施形態では、イヤホンが記載されている。
【0087】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、可聴音を生成するように構成されたスピーカーを含むことができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、コンタクトレンズと通信するトランスミッターを含むことができる。
【0089】
いくつかの実施形態では、トランスミッターは、イヤホンがユーザの耳に取り付けられたときに、ユーザの目の方向から信号を受信する指向性レシーバーを含むことができる。
【0090】
いくつかの実施形態では、可聴音は、コンタクトレンズから送信された情報に基づくメッセージを含むことができる。
【0091】
いくつかの実施形態では、情報は、ユーザの眼の眼圧を含むことができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、情報は、グルコース測定値を含むことができる。
【0093】
いくつかの実施形態では、情報は、健康状態を含むことができる。
【0094】
いくつかの実施形態では、情報は、眼の乾燥レベルを含むことができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、情報は、眼精疲労レベルを含むことができる。
【0096】
いくつかの実施形態では、イヤホンは、コンタクトレンズからの信号を解釈するためのプロセッサを含むことができる。
【0097】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、コンタクトレンズからの信号の解釈に応答して、コンタクトレンズに指示を送ることができる。
【0098】
いくつかの実施形態では、指示は、コンタクトレンズから眼に治療薬を放出することを含むことができる。
【0099】
いくつかの実施形態では、指示は、コンタクトレンズを使用して測定を行うことを含むことができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、指示は、コンタクトレンズの光学的特性を変更することを含むことができる。
【0101】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、コンタクトレンズからリモートデバイスに情報を送信することができる。
【0102】
いくつかの実施形態では、プロセッサは、情報をリモートデバイスに送信する前に、コンタクトレンズからの情報を変更することができる。
【0103】
いくつかの実施形態では、リモートデバイスは、パーソナルモバイルデバイスであり得る。
【図面の簡単な説明】
【0104】
添付の図面は、本装置の様々な実施形態を示しており、本明細書の一部をなす。図示の実施形態は、本装置の単なる例であり、その範囲を限定するものではない。
【0105】
【
図1】
図1は、本開示に係る眼に配置されたコンタクトレンズの例示的な断面図を示す。
【0106】
【
図2】
図2は、本開示に係る眼用デバイスと通信するためのシステムの例示的な概略図を示す。
【0107】
【
図3】
図3は、本開示に係る眼用デバイスの例示的なブロック図を示している。
【0108】
【
図4】
図4は、本開示に係る聴覚コンピューティングシステムの例示的なブロック図を示す。
【0109】
【
図5】
図5は、本開示に係る眼用デバイスを制御するためのシステムの例示的な概略図を示す。
【0110】
【
図6】
図6は、本開示に係る眼用デバイスと通信するための方法の例示的なフローチャートを示している。
【0111】
【
図7】
図7は、本開示に係る眼用デバイスと通信するための方法の例示的なフローチャートを示している。
【0112】
【
図8】
図8は、本開示に係る眼用デバイスと通信するための方法の例示的なフローチャートを示している。
【0113】
図面全体を通して、同一の参照番号は、類似しているが必ずしも同一ではない要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0114】
本明細書に記載の原理は、光学デバイスと通信することができる聴覚システムにワイヤレスレシーバーを組み込むことを含む。いくつかの実施形態では、このシステムは、眼用デバイスと通信する聴覚コンピューティングシステムを含むことができる。いくつかの実施形態では、この聴覚コンピューティングシステムは、ユーザの目から所定の距離に設定されたイヤホンであり得る。眼用デバイスは、コンタクトレンズ、眼鏡、サングラス、処方レンズ、埋め込み型レンズ、別のタイプの眼用レンズ、またはそれらの組み合わせであり得る。ワイヤレスレシーバーは、眼用デバイスにデータを送受信することができる。
【0115】
図1は、人間の眼110に対して配置されたコンタクトレンズ105の例を示す。コンタクトレンズ105は、角膜115として知られる、眼110の露出された外側部分、すなわち目の遠位表面の一部にまたがる。角膜115は、涙腺120によって形成された涙液で潤滑され得る。コンタクトレンズ105は、角膜115と接触し、涙液と接触することができる。
【0116】
コンタクトレンズ105は、任意の適切なタイプのコンタクトレンズであり得る。本開示と互換性があり得るコンタクトレンズの非網羅的なリストには以下の、ハードコンタクトレンズ、ハイドロゲルレンズ、シリコーンハイドロゲルレンズ、長時間装用コンタクトレンズ、球面コンタクトレンズ、トーリックコンタクトレンズ、多焦点コンタクトレンズ、モノビジョンコンタクトレンズ、硬質ガス透過性レンズ、トーリックレンズ、角膜矯正レンズ、別のタイプのコンタクトレンズ、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定はされるものではない。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズ105は、ユーザの虹彩の外観を変更するために着色された部分を組み込むことができる。
【0117】
コンタクトレンズ105の他の光学的および構造的特性は、より快適で良好に機能するコンタクトレンズ105を作るために調整および/または修正され得る。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズ105は、修正されたベース曲線を含む。言い換えれば、コンタクトレンズ105は、広範囲の度数にわたって同じ体積のモノマーおよび同じベース曲線を有することができる。いくつかの実施形態では、度数範囲にわたるコンタクトレンズ105の修正ベース曲線は、7.50から9.10の範囲内から選択される。
【0118】
コンタクトレンズ105は、眼、眼瞼、および/または涙液の少なくとも1つのパラメータを測定するための器具を含むことができる。いくつかの例では、コンタクトレンズは、涙液の成分を測定するためのセンサーを含む。たとえば、涙液には、ユーザの糖尿病状態の兆候を表すことができるグルコースレベルが含まれうる。別の例では、コンタクトレンズに組み込まれたセンサーは眼の眼圧を測定することができる。これらの測定値は、コンタクトレンズから、ユーザの耳の中または近くに設置、装着、または配置された聴覚デバイスなどのウェアラブルデバイスに送信することができる。
【0119】
図2は、スマートコンタクトレンズシステム200の例を示している。スマートコンタクトレンズシステム200は、スマートコンタクトレンズ205、およびワイヤレスレシーバー305を含むことができる。スマートコンタクトレンズ205は、様々な機能を提供する一連の統合コンポーネントを含むことができる。例えば、スマートコンタクトレンズ205は、センサー215、アンテナ220、エネルギー源225、およびワイヤレストランシーバ230の組み合わせを含むことができる。スマートコンタクトレンズ205は、出力デバイス235およびユーザ通信デバイス240を含むことができる。一実施形態によれば、ワイヤレスレシーバー305、センサー215、アンテナ220、エネルギー源225、およびワイヤレストランシーバ230は、レンズの光学ゾーンの外側でコンタクトレンズに配置される。あるいは、統合された構成要素の1つまたは複数は、光学的に透明であるか、知覚できないほど小さいか、またはそうでなければレンズの光学ゾーン内に配置するのに適切なものとすることができる。
【0120】
センサー215は、一連の健康状態、周囲状態、レンズ適合性、および他の生体情報データを検出することができる。たとえば、センサーは一連のバイオマーカーまたはその欠如を検出できる。センサー215は、照明、湿度、風力、周囲温度、などの周囲状態を検出することができる。センサーが検出できる他の状態には、限定されるものではないが、視線追跡、眼圧、目の乾燥、目の焦点の状態、光感度、視野欠損、アイコンタクトを維持する能力、レンズの係合力、瞳孔に対するレンズの位置、心拍数、pH、タンパク質/ペプチド、脂質、電解質、代謝物、病原体、物理化学的パラメータ、他のタイプの状態、またはそれらの組み合わせが含まれる。センサー215はまた、糖尿病のための過剰なグルコースもしくはインスリンなどの他の健康状態を示す様々なバイオマーカー、または眼疾患もしくは全身性疾患を示す他のマーカーを検出することができる。
【0121】
出力デバイス235は、眼に投与することができる治療物質などの物質を含むリザーバを含むことができる。眼の状態の検出に応答して、または外部ソースからの検出に応答して、出力デバイス235は物質の少なくとも一部を放出することができる。出力デバイス235から放出され得る物質のタイプには、インスリン、水和物質、鎮痛剤、抗炎症剤、まつげ増強剤、他のタイプの物質、またはそれらの組み合わせが含まれ得るが、これらに限定されない。いくつかの例では、物質は液体である。さらに他の例では、物質は涙液に溶解することができる固体である。
【0122】
ユーザ通信デバイス240は、ユーザと通信するか、またはユーザの視力を変更するように構成された任意のシステムを含むことができる。ユーザ通信デバイス240は、コンタクトレンズ205の光学的特性を変更することができる。例えば、ユーザ通信デバイス240は、ユーザの視野内の視覚をフラッシュすることができる。これは、ユーザが利用できる一連の情報であり、単純なメッセージまたはより複雑なメッセージを含めることができる。たとえば、単に光や色を点滅させたり、健康状態や別の種類の状態を警告するために別の視覚的変化を生じさせたりすることが含まれる。健康障害がない場合、ユーザ通信デバイスは、緑色などの第1の色を点滅させることができる。不健康な状態は、赤などの第2の色を使用して示すことができる。いくつかの実施形態では、ユーザ通信デバイス240は、ユーザの視力を変えることができる。例えば、ユーザが運転のために変更された処方を必要とする場合、ユーザ通信デバイス240は、レンズの形状、形態、圧力、位置、または視覚面を動的に変更することによって、これらの要件を満たすようにコンタクトレンズ205を変更することができる。ユーザが読書のための設定を必要とする場合、ユーザ通信デバイス240は、読書のためにコンタクトレンズ205を修正することができる。ユーザ通信デバイス240は、様々な検出可能な条件に応答して視界を変更することができる。いくつかの実施形態では、ユーザはまた、視界を変更するための要求または要件を入力することができる。
【0123】
アンテナ220はまた、コンタクトレンズに組み込むことができる。いくつかの例では、アンテナは、ワイヤレスレシーバー305と通信することができる信号送信ワイヤを含む。他の例では、アンテナは、複数ループアンテナ、双極アンテナ、単極アンテナ、別のタイプのアンテナ、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0124】
アンテナ構造体220は、ループまたはコイル構造を含むことができる。いくつかの例では、アンテナ構造体220は、図示のように、例えば、コイルまたはループ構造を含む導電線を含むことができる。導電線は、本明細書に記載の導電層を形成するために使用される導電性材料を含むことができ、約25マイクロメートルから約200マイクロメートル、または約50マイクロメートルから約100マイクロメートルの線幅を有することができる。いくつかの例では、アンテナ構造体220は、例えば、アンテナ構造の形態で導電性材料を上部導電層上に印刷することによって形成することができる。いくつかの例では、アンテナ構造体220は、タンプ印刷、インクジェット印刷、3D印刷、および他の適切な印刷方法を含むがこれらに限定されない任意の数の印刷方法によって、上部導電層に導電性材料を印刷することによって形成することができる。アンテナ構造体220はまた、導電層の上に配置された所望のアンテナ構造体220を含むステンシルの中に導電性材料を塗装または塗布するステンシルプロセスによって形成することができる。アンテナ構造体220を形成する他の方法は、当技術分野で知られているように利用することができ、または将来開発され得る。アンテナ構造体は、約0.1マイクロメートルから約20マイクロメートル、約0.5マイクロメートルから約15マイクロメートル、または約1マイクロメートルから約10マイクロメートルの厚さを有することができる。したがって、いくつかの例では、アンテナ構造体220は、それが堆積または形成された後、上部導電層に組み込まれるか、または上部導電層の一部になることができる。一旦形成されると、アンテナ構造体は、後続のポリマー層によってカプセル化され、アンテナ構造体220または他のスマートコンタクトレンズ205のいずれかの構成要素と直接係合することから角膜を保護する。
【0125】
エネルギー源225は電池を含むことができる。電池は充電可能とすることができる。エネルギー源225は、最初から蓄積された電荷を有することができ、またはエネルギー源225は光センサー265によって充電することができる。エネルギー源225はグラフェンを含むことができる。いくつかの実施形態では、エネルギー源225は、コンタクトレンズの表面に印刷することができる。エネルギー源225はグラフェンプリント電池であり得る。いくつかの実施形態では、エネルギー源225は完全に印刷可能であり、平面構造を含み得る。いくつかの実施形態では、エネルギー源225は柔軟性があり、適切に長い貯蔵寿命を有することができる。エネルギー源225は、涙液にさらされる湿った環境で動作することができる。いくつかの実施形態では、エネルギー源225は、単位面積あたり約1マイクロアンペア毎平方ミリメートルの容量を有することができる。エネルギー源225は、単位体積あたり約25マイクロアンペア毎立方センチメートルの容量を含むことができる。
【0126】
これらの構成要素は、コンタクトレンズ205の内面と外面とのいずれかに印刷するか、または他の方法で貼り付けることができる。いくつかの実施形態では、構成要素は、コンタクトレンズ205の様々な層の間に挟むことができる。コンタクトレンズ205の構成要素は、液体に沈められている間に機能することができる。他の実施形態では、構成要素は、コンタクトレンズ205内に密封またはカプセル化されることによって液体と接触するのを防ぐことができる。構成要素はまた、通信接続されたまま、コンタクトレンズ205の様々な層に配置され得る。
【0127】
ワイヤレスレシーバー305は、任意の適切な場所に配置することができる。いくつかの例では、ワイヤレスレシーバーは、ユーザが装着できる耳ベースのデバイスに組み込まれている。いくつかの例では、ワイヤレスレシーバー305は、ユーザの耳の中または近くに装着することができる。ワイヤレスレシーバー305をユーザの耳に配置することができるこれらの例では、ワイヤレスレシーバーは、コンタクトレンズから一定の距離に配置することができる。コンタクトレンズから一定の距離に配置することにより、コンタクトレンズのワイヤレストランスミッターが短い送信範囲を有するように構築することが可能になり、これは、より小さなおよび/またはより少ない構成要素をコンタクトレンズに組み込む必要があることを意味する。したがって、12.0インチ(305ミリメートル)未満、好ましくは6.0インチ(152ミリメートル)未満の短い距離に一貫して配置されたワイヤレスレシーバーは、コンタクトレンズの設計および構築をより簡単にすることを可能にする。対照的に、ワイヤレストランスミッターがユーザによって携帯されるモバイルデバイスに組み込まれる場合、コンタクトレンズからのモバイルデバイスの距離は変化する可能性がある。たとえば、ある場合には、ユーザがモバイルデバイスに話しかけているときなど、モバイルデバイスをユーザの頭の近くに配置することができ、他の場合には、モバイルデバイスを隣接する部屋に置いたままにするか、別の人に借りられることがあり得る。したがって、モバイルデバイスと直接通信するようにされたコンタクトレンズは、そのような広い範囲に対応できるワイヤレストランスミッターを備えている必要がある。ユーザの耳にワイヤレスレシーバーを配置すればコンタクトレンズと耳との間の距離が一定となるため、コンタクトレンズにおける望ましいサイズと重量のパラメータを満たすことができる。一定の距離にすることにより、ターゲットを絞った予測可能な送信要件が可能になる。ターゲットを絞った予測可能な送信要件により、コンタクトレンズに組み込まれる部品のサイズと重量を減らすことができる。これは、軽量またはより複雑でないコンタクトレンズを提供することができ、および/またはより多くのセンサーまたは他の構成要素をコンタクトレンズの本体に組み込むための追加のスペースを提供することができる。さらに、いくつかの例では、コンタクトレンズは、毎日使い捨てのコンタクトレンズまたは定期的に交換されるコンタクトレンズであり得る。目標とする送信と予測可能な送信の要件により、コンタクトレンズの製造に関連するコストを削減できる。各コンタクトレンズは、短い空間プロトコルでコンタクトレンズと通信するように構築することができる。
【0128】
いくつかの例では、ワイヤレスレシーバーがユーザの耳に予測可能で一定の位置に配置されている場合のように、コンタクトレンズとワイヤレスレシーバーとの間の空間的関係が一定になる場合には、コンタクトレンズの送信を一方向に限定することができる。これにより、コンタクトレンズの構成要素のエネルギー需要を減らすこともできる。
【0129】
コンタクトレンズ205のブロック図が
図3に示されている。コンタクトレンズ205は、アンテナ220、エネルギー源225、出力デバイス235、ユーザ通信デバイス240、および少なくとも1つのセンサー215を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンタクトレンズ205はまた、トランシーバモジュール230、メモリ250、プロセッサモジュール255、および/またはデータバス245を含むことができる。
【0130】
トランシーバモジュール230は、1つのアンテナ220および/またはワイヤレスリンクを介して、ワイヤレスレシーバー305と双方向に通信することができる。例えば、トランシーバモジュール230は、1つまたは複数のスマートコンタクトレンズからワイヤレスレシーバー305への通信を受信し、および/または1つまたは複数のスマートコンタクトレンズと双方向に通信することができる。トランシーバモジュール230は、送信のためにアンテナ220に送信するパケットを変調することができる。パケットは、健康状態、周囲状態、適合性、圧力、レンズ位置、またはスマートコンタクトレンズ205によって検出された他の追跡されたパラメータに関する通信を含むことができる。いくつかの実施形態では、トランシーバ345は、指向性トランシーバであり得る。指向性トランシーバは、6インチ(152ミリメートル)未満の距離でメッセージを送信できる。いくつかの実施形態では、指向性トランシーバは、5インチ(127ミリメートル)以下の距離でメッセージを送信することができる。
【0131】
いくつかの実施形態では、スマートコンタクトレンズ205の1つの要素(例えば、アンテナ220、トランスミッター230)は、デジタル携帯電話接続、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)接続、デジタル衛星データ接続、および/または別の接続を含む無線技術を使用して接続を提供することができる。スマートコンタクトレンズ205に関連する信号は、無線周波数、電磁気、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、(例えば、802.11を使用する)無線ネットワーク、345MHz、Z-WAVE(登録商標)、セルラーネットワーク(たとえば、3Gおよび/またはLTEを使用)、および/またはその他の信号などの無線通信信号を含むことができる。アンテナ220および/またはトランスミッター230は、WWAN(GSM、CDMA、およびWCDMA(登録商標))、WLAN(BLUETOOTH(登録商標)およびWi-Fiを含む)、WMAN(WiMAX)、モバイル通信用アンテナ、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)アプリケーション用のアンテナ(RFIDおよびUWBを含む)を含むか、またはこれらに関連することができるが、これらに限定されない。
【0132】
1つまたは複数のデータバス245は、コンタクトレンズ205の1つまたは複数の要素(例えば、プロセッサ255、出力デバイス235、ユーザ通信デバイス240、メモリ250など)間のデータ通信を可能にすることができる
【0133】
メモリ250は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュRAM、および/または他のタイプを含むことができる。メモリ250は、実行されると、プロセッサモジュール255に本開示に記載される様々な機能(例えば、バイオマーカーの存在または欠如に関する警告の受信、ユーザへの警告の伝達、出力デバイス235を介したユーザへの物質の投与、ユーザ通信デバイス240を介したユーザの視野の伝達または変更、および同様なプロセッサ実行機能))を実行させる指示を含む、コンピュータ可読でコンピュータ実行可能なソフトウェア/ファームウェアコード260を格納することができる。
【0134】
ワイヤレスレシーバー305の実施形態が
図4に示されている。ワイヤレスレシーバー305は、アンテナ310、電源315、および加速度計360を含むことができる。ワイヤレスレシーバー305はまた、プロセッサモジュール320、およびメモリ325(ソフトウェア/ファームウェアコード(SW)330を含む)、入力/出力コントローラモジュール335、ユーザ入力/出力モジュール340、トランシーバモジュール345、および1つまたは複数のアンテナ310(それぞれが、例えば、1つまたは複数のバス350を介して、直接的または間接的に互いに通信することができる)を含むことができる。トランシーバモジュール345は、1つまたは複数のアンテナ300および/または無線リンクを介して、スマートコンタクトレンズ205と双方向で通信することができる。例えば、トランシーバモジュール345は、1つまたは複数のスマートコンタクトレンズ205から通信を受信する、および/または、1つまたは複数のスマートコンタクトレンズ205と双方向に通信することができる。いくつかの実施形態では、トランシーバモジュール345は、リモートデバイス355と双方向で通信することができる。リモートデバイス355は、モバイルデバイス、ラップトップ、または他のデバイスを含むことができる。トランシーバモジュール345は、送信のためにパケットを変調して1つまたは複数のアンテナ300に送信し、1つまたは複数のアンテナ310から受信したパケットを復調することができる。ワイヤレスレシーバー305は単一のアンテナ310を含むことができるが、複数の無線送信を同時に送信または受信することができる複数のアンテナ310を有することもできる。いくつかの実施形態では、トランシーバ345は、指向性トランシーバであり得る。
【0135】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305は、前述の通信プロトコルを使用してコンタクトレンズと通信することができる。さらなる実施形態では、ワイヤレスレシーバー305はまた、リモートデバイス355と通信することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305は、代わりに、有線送信を介してリモートデバイス355に接続することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305の1つの要素(例えば、1つまたは複数のアンテナ310、トランシーバモジュール345など)は、デジタル携帯電話接続、セルラーデジタルパケットデータ(CDPD)接続、デジタル衛星データ接続、および/または別の接続を含む無線技術を使用して接続を提供することができる。ワイヤレスレシーバー305に関連する信号は、無線周波数、電磁気、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、無線ネットワーク(例えば、802.11を使用)などの無線通信信号、345MHz、Z-WAVE(登録商標)、セルラーネットワーク(たとえば、3Gおよび/またはLTEを使用)、および/またはその他の信号を含むことができる。1つまたは複数のアンテナ310および/またはトランシーバモジュール345は、WWAN(GSM、CDMA、およびWCDMA(登録商標))、WLAN(BLUETOOTH(登録商標)およびWi-Fiを含む)、WMAN(WiMAX)、モバイル通信用のアンテナ、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)アプリケーション用のアンテナ(RFIDおよびUWBを含む)を含むか、またはこれらに関連することができるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、各アンテナ310は、それ自体に固有の、および/またはそれ自体に排他的であることができる、または排他的ではない信号または情報を受信することができる。
【0136】
いくつかの実施形態では、ユーザ入力出力モジュール340は、外部スピーカーシステム、視覚的ディスプレイ、および/または入力デバイスなどのオーディオデバイスを含むことができる。スピーカーは、1つまたは複数のバイオマーカーが存在するか存在しない、および/または所定の閾値に達したときに、可聴出力を提供するようにすることができる。例えば、バイオマーカーが存在するか、またはバイオマーカーが少なくとも1つのセンサー(例えば、センサー215)によって検出される所定の閾値に達すると、ワイヤレスレシーバー305は、センサー215からの通信を受信し、ユーザに可聴警告を鳴らすことができる。いくつかの実施形態では、スクリーンまたはライトなどの視覚的ディスプレイが、追加的および/または代替的に、ユーザに不健康な状態を警告することができるようにすることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305はまた、振動するか、または別の触覚出力を提供してユーザに警告することができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305はさらに、不健康な状態をリモートデバイス345に通信することができる。リモートデバイス345は、ワイヤレスレシーバー305とともに、不健康な状態についてユーザまたは他の人に警告し続けることができる。
【0138】
他の実施形態では、コンタクトレンズ205は、周囲または他のタイプの情報をワイヤレスレシーバー305に伝達することができる。例えば、コンタクトレンズ205は、目の乾燥、体温、気象条件(曇り、日当たりが良いなど)、コンピュータまたはテクノロジーの使用法、光学的圧力、レンズの適合性、摩擦検出、レンズの位置、およびその他の信号ベースの情報を伝達することができる。
【0139】
加速度計360は、ワイヤレスレシーバー305に関する動き情報を監視することができる。例えば、ワイヤレスレシーバー305が頭(すなわち、耳またはイヤリング)に装着されている場合、ワイヤレスレシーバー305は、ユーザの頭の動きまたは向きを検出することができる。この情報から、ワイヤレスレシーバー305は、ユーザが見下ろしているときに、ユーザが読書をしているか、または別のタスクを実行していると推測することができる。加速度計からの入力はまた、ユーザが運転中、歩行中、走行中、旅行中、または他の方法で移動しているときをワイヤレスレシーバー305が判定するのを支援することができる。ワイヤレスレシーバー305はまた、ユーザが頭部外傷を受けているかどうか、および潜在的な脳震盪のために様々な眼の指標を監視する必要があるかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー305は、加速度計による検出に基づいて、眼用デバイスの光学的特性を変更することができる。
【0140】
1つまたは複数のバス350は、ワイヤレスレシーバー350の1つまたは複数の要素(例えば、プロセッサモジュール320、メモリ320、I/Oコントローラ335、ユーザインターフェースモジュール340、加速度計360など)間のデータ通信を可能にすることができる。
【0141】
メモリ325は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュRAM、および/または他のタイプを含むことができる。メモリ325は、実行されると、プロセッサモジュール320に本開示に記載された様々な機能(例えば、バイオマーカーの存在に関する警告の受信、ユーザへの警告の伝達、眼用デバイスからの情報の要求、および同様のプロセッサベースの機能)を実行させる指示を含む、コンピュータ可読でコンピュータ実行可能なソフトウェア/ファームウェアコード330を格納することができる。
【0142】
図5は、ユーザ505が装着しているシステム500の例の概略図である。ユーザ505は、第1の眼515に第1のコンタクトレンズ510を有し、第2の眼525に第2のコンタクトレンズ520を有することができる。ワイヤレスレシーバー555を第1の耳530内に配置することができる。いくつかの実施形態では、第2のワイヤレスレシーバー560を第2の耳535内に配置することができる。第1のコンタクトレンズ510は、
図2乃至
図4を参照して論じたスマートコンタクトレンズ205とすることができる。第2のコンタクトレンズ520もまたスマートコンタクトレンズ205とすることができる。
【0143】
例えば、各コンタクトレンズ510、520は、スマートコンタクトレンズ205としてバイオマーカー、健康状態、周囲状態、またはユーザ505の目に存在する他の状態を検出するようにすることができる。ワイヤレスレシーバー555、560は、接続されるコンタクトレンズ510、520に近い方の耳にそれぞれ配置される。ワイヤレスレシーバー555、560をユーザの耳530、535に又はその近くに取り付け可能とすることにより、コンタクトレンズ510、520とワイヤレスレシーバー555、560との間の短い信号距離を提供できる。いくつかの実施形態では、距離は6インチ(152ミリメートル)未満であり得る。いくつかの実施形態では、距離は5インチ(127ミリメートル)以下であり得る。ユーザの目と焦点が変化しても、この距離はほとんど変化しない。コンタクトレンズ510、520が使用されている限り、この距離は相対的な範囲で予測可能である。予測可能な一定の距離は、コンタクトレンズ510、520からワイヤレスレシーバー555、560への信号の所望の強度の予測可能性を提供する。ウェアラブルワイヤレスレシーバー555、560を有することはまた、レシーバー555、560が所定の距離内に留まることを提供する。ワイヤレスレシーバー555、560は、コンタクトレンズ510、520に対して、ユーザの耳530、535内で一定の場所にある。ワイヤレスレシーバー555、560は、ユーザの他の場所に配置することができる。例えば、イヤホン、ウェアラブル時計、ピン、クリップ、ネックレス、イヤリングなどのワイヤレスレシーバーがあり得る。
【0144】
ワイヤレスレシーバー555、560は、不健康な状態についてユーザに警告することができ、および/またはユーザに関連付けられたデバイスにメッセージを送信することができる。例えば、ワイヤレスレシーバー555、560は、モバイルデバイスまたはユーザに関連付けられた他のデバイスにメッセージを送信することができる。ワイヤレスレシーバー555、560は、通信をより遠くに送信するために、より長いデータ範囲を有することができる。これにより、ユーザが耳や他の場所でメッセージを聞いたり受信したりすることをしなかった場合に、ユーザが指示された警告を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバー555、560は、メッセージを人々のネットワークに通信するか、または通信させることができる。例えば、状態が安全上の危険またはユーザにとって潜在的に危険である場合、ワイヤレスレシーバー555、560は、ユーザの緊急連絡先リストに連絡するためにモバイルデバイスにメッセージを送信することができる。これにより、緊急連絡によりユーザの安全と安否を確認できるようになる。たとえば、ユーザが糖尿病患者であり、糖尿病性ショックを受けて倒れた場合、モバイルデバイスは、ユーザの状態とユーザの場所に関する緊急連絡システムを作動させることができる。あるいは、コンタクトレンズ510、520によって収集されたデータは、ワイヤレスレシーバー555、560に送信され、続いて、医療提供者、検眼医または眼科医、コンタクトレンズ製造業者、親、および/または緊急時対応者に送信され得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、両方のコンタクトレンズ510、520がスマートコンタクトレンズ205であり、同じ所定の条件または要因に対して二重検出システムを提供する。他の実施形態では、各コンタクトレンズ510、520は、スマートコンタクトレンズ205であり得るが、異なる指標を検出することができる。例えば、一方のコンタクトレンズ510は糖尿病患者のグルコースを検出することができ、他方のコンタクトレンズ520は緑内障または一般的な健康指標などをサンプリングすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザがHIVまたは他の自己免疫不全などの既存の状態を有する場合、コンタクトレンズ510、520の一方または両方は、病気の存在または病気の状況の指標を検出することができる。各コンタクトレンズ510、520は、より包括的な診断アプローチを提供するために、それぞれ1つまたは複数の指標を個別に検出することも、共に同じ指標を検出することも、共に異なる指標を検出することもできる。
【0146】
同様に、各コンタクトレンズ510、520は、ユーザに配布するために同じ物質を保持することができ、またはユーザがそれを必要とする場合、異なる物質を保持することができる。例えば、各コンタクトレンズ510、520は、ある用量のインスリンを含むことができる。これにより、システム500は、存在するグルコース濃度に応じて、インスリンの一方または両方のセットをユーザに注入することができる。他の実施形態では、ユーザは、様々な環境および医学的状態に対して異なるまたは代替の薬物療法を要求することができる。
【0147】
図6は、スマートシステムを使用する方法600の例を示している。この例では、方法600は、コンタクトレンズをユーザの目に配置するステップ605、ワイヤレスレシーバーをユーザに配置するステップ610、ワイヤレスレシーバーでメッセージを受信するステップ615、メッセージをユーザに送信するステップ620、および物質を投与するステップ625を有する。
【0148】
ブロック605において、コンタクトレンズがユーザの目に配置される。ブロック610で、ワイヤレスレシーバーがユーザに配置される。ワイヤレスレシーバーは、イヤホンとしてレシーバーの耳に配置することも、別のタイプのウェアラブルデバイスにすることもできる。たとえば、ワイヤレスレシーバーには、ユーザの耳の近くとされるスマートイヤリングが含まれうる。このデバイスは、ネックレスとして、または時計やブレスレットとして装着可能とすることができる。いくつかの実施形態では、デバイスは、リングや、ユーザが衣服に取り付けることができるブローチまたはピンであり得る。ブロック615において、方法600は、メッセージの受信をすることができる。例えば、コンタクトレンズに近接するセンサーは、選択された状態を示す特定のレベルのバイオマーカーを検出することができる。所定の閾値に達すると、センサーはスマートコンタクトレンズを作動させて、ワイヤレスレシーバーにメッセージを送信することができる。ワイヤレスレシーバーは、ユーザに不健康な状態を示すことができる。センサーは、周囲状態、照明状態、温度、湿度、摩擦、レンズ位置などの他の状態を判定することもできる。スマートコンタクトレンズは、ユーザにメッセージを送信することができる。
【0149】
いくつかの実施形態では、ブロック620で、ワイヤレスレシーバーはメッセージをユーザに送信することができる。いくつかの実施形態では、メッセージは、ユーザの耳の可聴ノイズであり得る。他の実施形態では、ワイヤレスレシーバーは振動するか、または別の触覚応答を提供することができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスレシーバーは、ユーザに関連付けられたデバイスにメッセージを送信することができる。さらなる実施形態では、ワイヤレスレシーバーは、スマートコンタクトレンズを介してユーザにメッセージを送り返すことができる。例えば、ワイヤレスレシーバーは、スマートコンタクトレンズに埋め込まれたユーザ通信デバイス(例えば、ユーザ通信デバイス240)にメッセージを送信することができる。ユーザ通信デバイスは、ユーザの視野内でメッセージをフラッシュできる。メッセージは、書き込み、コード化、アニメーション化、描画、またはその他の通信方法で行うことができる。いくつかの実施形態では、ユーザが2つのスマートコンタクトレンズを装着している場合、警告は、検出された方の眼または両方の眼に写されるようにすることができる。
【0150】
いくつかの実施形態では、健康警告が片方の目に存在してメッセージがワイヤレスレシーバーに送信された場合、そのワイヤレスレシーバーは第2のワイヤレスレシーバーと、またはユーザが1つのワイヤレスレシーバーしか有していない場合には第2の接触レンズと通信できるようにすることができる。例えば、両方のコンタクトレンズがグルコースを検出し、一方のコンタクトレンズが高レベルのグルコースを検出した場合、そのワイヤレスレシーバーは、第2のスマートコンタクトレンズまたは第2のワイヤレスレシーバーと通信して、第2のスマートコンタクトレンズもそのグルコース濃度を検出しているかどうかを判定することができる。これにより、ユーザがインスリンを投与する前に確認を行うことができる。
【0151】
例えば、ブロック625において、この方法は、物質をユーザに投与することを含むことができる。例えば、スマートコンタクトレンズは、出力デバイス(例えば、出力デバイス235)を含むことができる。出力デバイスは、1つまたは複数の検出された健康上の懸念に対処できる物質を含むことができる。例えば、物質は、高い濃度のグルコースに対抗するためのインスリンであり得る。この物質は、ドライアイに対抗するための水和物質である得る。物質は、痛みに対抗するための麻酔薬または鎮痛剤である可能性がある。いくつかの実施形態において、物質は、これらには限定はされないが、甲状腺の不調、癌、ドライアイ、緑内障、および結膜炎を含む多数の疾患の任意の組み合わせに関連したものとすることができる。
【0152】
図7は、ユーザに警告する方法700の例を示している。この方法700は、ユーザが装着している眼用デバイスから情報を受信するステップ705、眼用デバイスからの情報を分析するステップ710、眼用デバイスおよび/または第三者にメッセージを送信するステップ715を含む。
【0153】
例えば、方法700は、ブロック705においてユーザが装着している眼用デバイスから情報を受け取ることができる。情報は生データであり、ワイヤレスレシーバーに直接送信できる。生データには、眼用デバイスの近接位置にある1つまたは複数のセンサーによって検出された複数の要因を含むようにすることができる。眼用デバイスは、コンタクトレンズとすることができる。
【0154】
方法700は、ブロック710において情報を分析するステップ715を含むことができる。情報は、グルコース測定値、健康状態、眼の乾燥レベル、眼精疲労レベルなどを含むことができる。情報を分析して、特定の生データが何を示しているかを判定できる。いくつかの実施形態では、生データを分析して、特定の閾値が満たされているかどうかを判定することができる。例えば、ユーザが糖尿病である場合、方法700は、情報を分析して、グルコース濃度が不健康の閾値に到達したかどうかを判定する(ステップ710)ことができる。
【0155】
方法700は、ブロック715において分析された情報に関して眼用デバイスおよび/または第三者にメッセージを送信することを含むことができる。いくつかの実施形態では、メッセージは、眼用デバイスの光学的特性の変化を引き起こすことができる。例えば、眼用デバイスは、ユーザ通信デバイス(例えば、ユーザ通信デバイス240)を含むことができる。ユーザ通信デバイスは、ユーザの視線にメッセージを表示できる。メッセージは、言葉や画像などで書くことができる。メッセージは、しきい値が満たされているかどうかを示すことができる。たとえば、ユーザが糖尿病患者の場合、メッセージはグルコース濃度を示すことができる。いくつかの実施形態では、具体的な濃度を伝達することができる。他の実施形態では、基本的なはい/いいえ、または所定の閾値より上/下を伝達することができる。アクションが必要な場合、この方法は、データに関する情報、および情報が必要とする1つまたは複数の所定のアクションに関する情報を送信することができる。いくつかの実施形態では、方法700は、ユーザにデータに関する1つまたは複数の入力を要求することができる。例えば、ユーザのグルコース濃度が健康的な閾値を超えている場合、方法700は、インスリン治療を実施することの許可を要求することができる。他の実施形態では、治療は自動で行うことができ、方法700は、治療をユーザに伝えることができる。いくつかの実施形態では、ユーザが読むのに苦労していることを情報が示している場合、または明るすぎるか暗すぎる場合に、眼用デバイスの変化を引き起こすことができる。例えば、眼用デバイスの処方を変更することができ、または眼用デバイスの不透明度の変更を引き起こすことができる。あるいは、分析された情報に関するメッセージを医療専門家に送信して、オルソKレンズの使用などの治療目的で分析したり、コンタクトレンズメーカーに装着性と適合性のパラメータを知らせたり、または緊急時要員に患者の状態を知らせたりする。
【0156】
いくつかの実施形態では、方法700は、分析された情報をリモートデバイスに送信することを含むことができる。リモートデバイスは、ユーザのリモートデバイス、サーバー、クラウドコンピューティングデバイス、またはサードパーティの場合がある。
【0157】
図8は、眼用デバイスを変更する方法800の例を示している。この方法800は、ユーザが装着しているワイヤレスデバイスから情報を受信するステップ805、ワイヤレスデバイスからの情報を分析するステップ810、および眼用デバイスの光学的特性の変化を促すステップ815を含む。
【0158】
例えば、ブロック805においては、ユーザが装着しているデバイスから情報を受信することを含むことができる。ワイヤレスデバイスには、ウェアラブルテクノロジーを含めることができる。いくつかの実施形態では、ワイヤレスデバイスは、イヤホンを含むことができる。イヤホンは、ユーザの耳の近くに配置または装着される。イヤホンには、ユーザの頭の動きを検出できる1つまたは複数の加速度計とその他のセンサーを含めることができる。
【0159】
ブロック810において、ワイヤレスレシーバーからの情報を分析することを含むことができる。例えば、方法800は、ユーザの頭の動きおよびユーザの動きに関する特定のアクションを判定することができる。たとえば、ユーザは読むために頭を下げることができる。他の実施形態では、ワイヤレスレシーバーは、モバイルデバイス、ラップトップ、コンピュータ、専用レシーバー、またはスマートウォッチなどであるがこれらに限定されない、ユーザに関連付けられた1つまたは複数のデバイスに接続することができる。ワイヤレスレシーバーは、デバイスがユーザから所定の距離内にあり、デバイスが使用中であり、ユーザが現在デバイスを使用していることを示す情報を受信することができる。
【0160】
ブロック815において、方法800は、分析に基づいて眼用デバイスの光学的特性の変化を促すことを含むことができる。例えば、ユーザが読んでいる場合、方法800は、眼用デバイスを動作させて処方強度を変更し、ユーザがより読みやすくすることができるようにすることができる。ユーザが読んだりリモートデバイスを使用したりしている場合も、同じことが言える。一実施形態によれば、コンタクトレンズは、アクティブ化されると、レンズの形状、厚さ、形状、および/または光学的特性を予測可能に収縮または変化させる収縮可能なリング、弾性部材、または他の形状修正部材を含むことができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、方法800はまた、変化を引き起こすために眼用デバイスからの情報を要求することができる。例えば、方法800は、視覚情報、健康状態情報、緊張情報、生体情報、適合データ、運動データ、位置データ、または眼用デバイスによって測定可能な他の関連データを眼用デバイスから要求することができる。次に、方法800は、この情報を分析し、1つまたは複数のアクションをとる必要があるかどうかを判定することができる。
【0162】
眼用デバイスと通信するための例示的なシステムは、トランスミッターを含む眼用デバイス、および眼用デバイスと通信する聴覚コンピューティングシステムを含む。
【0163】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムが、眼用デバイスと通信するワイヤレス通信デバイスを備えるようにすることができる。
【0164】
このシステムでは、眼用デバイスがコンタクトレンズを含むようにすることができる。
【0165】
このシステムでは、コンタクトレンズが埋め込み型レンズをさらに含むようにすることができる。
【0166】
このシステムではさらに、眼用デバイスが、本体、本体に結合されたアンテナ、アンテナに接続されたエネルギー源、アンテナと通信するワイヤレストランシーバ、および本体に結合されてこのワイヤレストランシーバと通信するセンサーを含むようにすることができる。
【0167】
このシステムでは、本体に結合された出力デバイスを含むことができ、出力デバイスはユーザが眼用デバイスを装着しているときにユーザに投与するための物質を保持する。
【0168】
このシステムではさらに、聴覚コンピューティングシステムが受信信号に応答してユーザの目に物質を投与するように出力デバイスを動作させるように構成されているようにすることができる。
【0169】
このシステムでは、眼用デバイスの本体に結合され、眼用デバイスの修正によってユーザの視野を変更するように構成されたユーザ通信デバイスをさらに含むようにすることができる。
【0170】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムがユーザ通信デバイスを動作させて眼用デバイスの光学的特性を変更するように構成されているようにすることができる。
【0171】
このシステムにおいては、眼用デバイスの光学的特性を変更することが、ユーザへのメッセージを表示するようにすることを含むことができる。
【0172】
このシステムおいては、光学的特性を変更することが、検出された使用状態に基づいてコンタクトレンズの処方を変更するようにすることを更に含むことができる。
【0173】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムが、プロセッサモジュールを含むウェアラブルワイヤレスデバイスと、プロセッサモジュールと通信するアンテナとをさらに含み、このアンテナが、眼用デバイスとの通信を容易にするようにすることをさらに含むことができる。
【0174】
このシステムでは、第2の眼用デバイスをさらに含むことができ、聴覚コンピューティングシステムが第2の眼用デバイスと通信するように構成されるようにすることができる。
【0175】
このシステムでは、第2の眼用デバイス、および第2の眼用デバイスと通信するように構成された第2の聴覚コンピューティングシステムをさらに含むことができる。
【0176】
このシステムではさらに、聴覚コンピューティングシステムが、ユーザの頭に固定可能なウェアラブルデバイスをさらに含むことようにすることができる。
【0177】
このシステムではさらに、聴覚コンピューティングシステムが加速度計をさらに含み、ウェアラブルデバイスがユーザに装着されたときにユーザの動きに応答して、加速度計がユーザの動きを検出するように構成されるようにすることができる。
【0178】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムが、加速度計による検出に基づいて眼用デバイスの光学的特性を変更するように構成されていることをさらに含むようにすることができる。
【0179】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムが、眼用デバイスからのデータを収集および分析するように構成されていることをさらに含むようにすることができる。
【0180】
このシステムでは、聴覚コンピューティングデバイスが外部コンピューティングシステムにデータを送信するように構成されるようにすることをさらに含むことができる。
【0181】
このシステムでは、外部コンピューティングシステムがクラウドコンピューティングシステムを含むようにすることができる。
【0182】
このシステムでは、眼用デバイスがユーザの目に埋め込まれるようにすることができる。
【0183】
このシステムでは、聴覚コンピューティングシステムおよび眼用デバイスがユーザによって装着されたときに、聴覚コンピューティングシステムおよび眼用デバイスが互いに一定の距離で離間するように構成されるようにすることができる。
【0184】
システムではさらに、聴覚コンピューティングデバイスがウェアラブルデバイスを含み、眼用デバイスがユーザによって装着されるように構成されたコンタクトレンズを含むことを含むようにすることができる。
【0185】
このシステムでは、ウェアラブルデバイスがイヤホンを含むことができる。
【0186】
このシステムでは、イヤホンが所定の送信範囲を含むようにすることができる。
【0187】
このシステムでは、所定の送信範囲が6インチ(152ミリメートル)未満であるようにすることができる。
【0188】
このシステムではさらに、イヤホンが集束トランスミッターを含み、イヤホンがユーザの耳に装着されたときに、送信をユーザの目に向けるようにすることができる。
【0189】
このシステムではさらに、イヤホンは、イヤホンそれがユーザの耳に装着されて眼用デバイスがユーザの目に配置されたときに、眼用デバイスからの送信を受信するように構成された集束レシーバーを備えるようにすることができる。
【0190】
ユーザに警告する例示的な方法は、ユーザが装着した眼用デバイスからイヤホンが情報を受信し、眼用デバイスからの情報を分析し、分析された情報に関して眼用デバイスにメッセージを送信することを含む。
【0191】
この方法では、情報を分析することが、所定の閾値が満たされているかどうかを判定することとすることができる。
【0192】
この方法は、所定の閾値が満たされたときにユーザに警告することをさらに含むことができる。
【0193】
この方法は、所定のアクションを実行する際にユーザからの入力を要求することをさらに含むことができる。
【0194】
この方法はさらに、所定のアクションが物質をユーザに投与することを含むことようにすることができる。
【0195】
この方法は、所定の閾値が満たされないときにユーザに警告することをさらに含むことができる。
【0196】
この方法は、眼用デバイスの処方強度の変化を生じるようにすることをさらに含むことができる。
【0197】
この方法は、眼用デバイスの光学的特性の変化を引き起こすことをさらに含むことができ、メッセージをユーザの視野内で眼用デバイスに表示させるようにすることをさらに含む。
【0198】
この方法は、分析された情報をリモートデバイスに送信することをさらに含むことができる。
【0199】
この方法では、リモートデバイスがクラウドコンピューティングデバイスを含むようにすることができる。
【0200】
この方法は、安全警告を受信すること、および安全警告をユーザに関連付けられたリモートデバイスに送信することをさらに含むことができる。
【0201】
この方法では、安全警告がユーザの位置および安全メッセージを含むようにすることができる。
【0202】
眼用デバイスを変更する例示的な方法は、ユーザが装着するワイヤレスレシーバーから情報を受信し、ワイヤレスレシーバーからの情報を分析し、分析に基づいて眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことを含む。
【0203】
この方法は、ユーザの頭の動きを検出することをさらに含むことができる。
【0204】
この方法は、眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことをさらに含み、眼用デバイスの処方強度の変更を促すことをさらに含むことができる。
【0205】
この方法は、眼用デバイスからの情報を要求すること、および眼用デバイスからの情報を分析することをさらに含むことができる。
【0206】
この方法は、眼用デバイスからの情報の分析に基づいて、眼用デバイスの光学的特性の変更を促すことをさらに含むことができる。
【0207】
別の例示的なコンタクトレンズシステムは、本体、本体に配置された少なくとも1つのセンサーを有する第1のコンタクトレンズ、第1のコンタクトレンズと通信するウェアラブルワイヤレスレシーバーを含む。
【0208】
このコンタクトレンズシステムでは、ウェアラブルワイヤレスレシーバーがイヤホンを含むようにすることができる。
【0209】
このコンタクトレンズシステムでは、第1のコンタクトレンズが、第1のコンタクトレンズの本体に配置された指向性トランスミッターをさらに含むようにすることができる。
【0210】
このコンタクトレンズシステムではさらに、イヤホンがコンタクトレンズに向けられた指向性レシーバーをさらに含むようにすることができる。
【0211】
このコンタクトレンズシステムでは、第1のコンタクトレンズがアンテナをさらに含み、アンテナが6インチ(152ミリメートル)以下の送信範囲を有するようにすることができる。
【0212】
このコンタクトレンズシステムは、少なくとも1つのセンサーと通信する第1のコンタクトレンズの本体に配置されたプロセッサモジュール、およびこの第1のコンタクトレンズの本体に配置されて少なくとも1つのセンサーと通信するアンテナをさらに含むことができる。
【0213】
このコンタクトレンズシステムは、第1のコンタクトレンズの本体に配置され、アンテナとつながれた電池をさらに含むことができる。
【0214】
このコンタクトレンズシステムでは、コンタクトレンズがユーザの目に装着されるように構成され、ワイヤレストランシーバがイヤホンであるようにすることができる。
【0215】
このコンタクトレンズシステムでは、ワイヤレスレシーバーが所定の送信範囲および集束された送信方向を備えたイヤホンを含むようにすることができる。
【0216】
このコンタクトレンズシステムでは、所定の送信範囲が6インチ(152ミリメートル)未満であるようにすることができる。
【0217】
このコンタクトレンズシステムでは、コンタクトレンズが生データをワイヤレスレシーバーに送信するように構成されるようにすることができる。
【0218】
このコンタクトレンズシステムでは、ワイヤレスレシーバーがイヤホンを含み、コンタクトレンズが情報をイヤホンに送信するようにすることができる。
【0219】
例示的なイヤホンは、可聴音を生成するように構成されたスピーカー、およびコンタクトレンズと通信するトランスミッターを含むことができる。
【0220】
このイヤホンはさらに、それがユーザの耳に取り付けられたときに、トランスミッターがユーザの目の方向から信号を受信する指向性レシーバーを含む。
【0221】
このイヤホンではさらに、可聴音がコンタクトレンズから送信された情報に基づくメッセージを含むようにすることができる。
【0222】
このイヤホンでは、情報がユーザの眼の眼圧を含むようにすることができる。
【0223】
このイヤホンでは、情報がグルコース読み取り値を含むようにすることができる。
【0224】
このイヤホンでは、情報が健康状態を含むようにすることができる。
【0225】
このイヤホンでは、情報が眼の乾燥レベルを含むようにすることができる。
【0226】
このイヤホンでは、情報が眼精疲労レベルを含むようにすることができる。
【0227】
このイヤホンは、コンタクトレンズからの信号を解釈するように構成されたプロセッサをさらに含むことができる。
【0228】
このイヤホンでは、コンタクトレンズからの信号の解釈に応答してコンタクトレンズに指示を送信するようにプロセッサが構成されているようにすることができる。
【0229】
このイヤホンではさらに、指示がコンタクトレンズから眼に治療薬を放出することを含むようにすることができる。
【0230】
このイヤホンではさらに、指示がコンタクトレンズを使用して測定を行うことを含むようにすることができる。
【0231】
このイヤホンではさらに、指示がコンタクトレンズの光学的特性を変更することを含むようにすることができる。
【0232】
このイヤホンではさらに、プロセッサがコンタクトレンズからリモートデバイスに情報を送信するように構成されるようにすることができる。
【0233】
このイヤホンでは、情報をリモートデバイスに送信する前に、コンタクトレンズからの情報を修正するようにプロセッサが構成されるようにすることができる。
【0234】
このイヤホンでは、リモートデバイスがパーソナルモバイルデバイスを含むようにすることができる。
【0235】
コンタクトレンズに関して本明細書で使用される場合、「頂部」または「上部」という用語は、概ね、ユーザが意図するように装着されたときのコンタクトレンズの外面を方向的に指し、「底部」または「下部」という用語は、概ね、レンズの内面または眼に面する面を方向的に指す。そのような用語は、参照のために、および本開示の理解を助けるために使用され、本開示の範囲を制限することを意図するものではない。例えば、本明細書にあるように、例示的なレンズの一実施形態では、コンタクトレンズの外側上面に形成されている可変静電容量センサーを説明する。しかし、この可変静電容量センサーは、レンズの上部、下部、または内層に形成できる。
【0236】
本明細書(特許請求の範囲以外)で使用されている寸法や物理的特性などを表現している全ての数値および表現は、そうでないと示唆されていない限り、「約」との用語によって如何なる場合においても変更可能であると理解される。少なくとも、そして特許請求の範囲への均等論の適用を限定する試みとしてではなく、「約」との用語によって修正された本明細書または特許請求の範囲で引用された各数値パラメータは、引用された有効数字の数にしたがって、および通常の丸め技術によって、少なくとも解釈されるべきである。
【0237】
さらに、本明細書に開示されるすべての範囲は、そこに含まれるありとあらゆるサブレンジまたはありとあらゆる個々の値を記載する特許請求の範囲をカバーし、サポートするものと理解されるべきである。たとえば、1から10の範囲は、最小値1と最大値10および/またはそれらの間を含むすべてのサブレンジまたは個々の値、つまり、最小値が1以上で始まり、最大値が10以下で終わるすべてのサブレンジ(たとえば、5.5から10、2.34から3.56など)または1から10までの任意の値(たとえば、3、5.8、9.9994など)を記載する特許請求の範囲をカバーし、サポートするとする理解すべきである。