(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083700
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】成形管理装置、生産計画生成装置、および、成形機制御装置
(51)【国際特許分類】
B29C 45/76 20060101AFI20240617BHJP
B29C 45/17 20060101ALI20240617BHJP
B22D 17/32 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
B29C45/76
B29C45/17
B22D17/32 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197653
(22)【出願日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】厚田 耕佑
(72)【発明者】
【氏名】三間 雄介
【テーマコード(参考)】
4F206
【Fターム(参考)】
4F206AM19
4F206AM23
4F206JA07
4F206JL02
4F206JL09
4F206JQ81
4F206JQ88
4F206JQ90
(57)【要約】
【課題】成形品をシステム上でまとめて処理する場合に、システムの処理の負荷を軽減できる技術を提供する。
【解決手段】射出成形機を管理する成形管理装置であって、成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、成形品のロットに関する情報であり、特定のキャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、キャビティに造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を取得する第1取得部と、成形品に関する情報である成形品情報を取得する第2取得部と、記憶部と、を備え、記憶部は、第1生産単位情報と、第2生産単位情報と、ショット識別情報と、成形品情報と、を関連付けて記憶し、第2生産単位情報を第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶し、ショット識別情報を第2生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶する。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を管理する成形管理装置であって、
前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、
前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、
前記キャビティに前記造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を取得する第1取得部と、
前記成形品に関する情報である成形品情報を取得する第2取得部と、
記憶部と、を備え、
前記記憶部は、
前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記ショット識別情報と、前記成形品情報と、を関連付けて記憶し、
前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶し、
前記ショット識別情報を前記第2生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶する、
成形管理装置。
【請求項2】
射出成形機が成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形される成形品の生産計画を生成する生産計画生成装置であって、
前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、
前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、
前記成形品の生産予定数量に関する情報である生産予定数情報を取得する第3取得部と、
前記キャビティの数量に関する情報であるキャビティ数情報を取得する第4取得部と、
前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として設定するデータ階層設定部と、
前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記生産予定数情報と、前記キャビティ数情報と、に基づいて、前記生産計画を生成する、計画生成部と、を備える、
生産計画生成装置。
【請求項3】
請求項2に記載の生産計画生成装置であって、
前記生産計画は、前記キャビティに前記造形材料を射出する予定の回数であるショット予定数を含む、
生産計画生成装置。
【請求項4】
請求項2に記載の生産計画生成装置であって、
前記第2生産単位情報生成部は、前記キャビティ毎に複数の前記第2生産単位情報を生成する、
生産計画生成装置。
【請求項5】
成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を制御する成形機制御装置であって、
前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を取得する第1生産単位情報取得部と、
前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を取得する第2生産単位情報取得部と、
前記第2生産単位情報を下層のデータ階層の情報として付与された前記第1生産単位情報である稼動識別情報を記憶する稼動識別情報記憶部と、
前記射出成形機の稼動データに関する情報である成形機稼動データを取得する稼動データ取得部と、
稼動データ記憶部と、
前記成形機稼動データと前記稼動識別情報を関連付けて前記稼動データ記憶部に記憶させる稼動データ記憶制御部と、を備える、
成形機制御装置。
【請求項6】
請求項5に記載の成形機制御装置であって、
成形サイクル毎に、前記キャビティに前記造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を生成する、ショット識別情報生成部を備え、
前記稼動データ記憶制御部は、
前記成形機稼動データと前記ショット識別情報を関連付けて前記稼動データ記憶部に記憶させる、
成形機制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、成形管理装置、生産計画生成装置、および、成形機制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、射出成形機に搭載された金型が有するキャビティの異常を検出する成形システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数のキャビティが形成された金型において、いずれかのキャビティに異常が検出された場合、成形品を管理する管理システムのシステム上で、例えば、異常が検出されたキャビティで成形された全ての成形品の出荷を保留させる処理や、成形品を廃棄させる処理を実行する場合がある。言い換えれば、管理システムのシステム上で、異常が検出されたキャビティで成形された成形品をまとめて処理する場合がある。
【0005】
一般的な管理システムでは、1つの製造ロットは、複数のキャビティで成形された成形品から構成される。また、一般的な管理システムでは、特定のキャビティで成形された成形品は、複数の製造ロットに含まれる。このような場合、管理システムは、異常が検出されたキャビティで成形された成形品をシステム上でまとめて処理する際に、異常が検出されたキャビティで成形された成形品のみから構成されるデータセットを生成する場合がある。上述したデータセットは、各製造ロットの情報に関連付けられて管理システムに記憶されている、成形品を識別する情報のうち、異常が検出されたキャビティで成形された成形品を識別する情報を、管理システムが取得することで生成される。管理システムが新たなデータセットを生成する場合は、新たなデータセットを生成しない場合と比べて、管理システムの処理の負荷が大きくなる。
【0006】
以上で説明したように、一般的な管理システムでは、異常が検出されたキャビティで成形された成形品をシステム上でまとめて処理する場合に、システムの処理の負荷が大きくなる場合があるという問題があった。そのため、特定のキャビティで成形された成形品を管理システムのシステム上でまとめて処理する場合に、システムの処理の負荷を軽減できる技術が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1の形態によれば、成形管理装置が提供される。この成形管理装置は、成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を管理する成形管理装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、前記キャビティに前記造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を取得する第1取得部と、前記成形品に関する情報である成形品情報を取得する第2取得部と、記憶部と、を備え、前記記憶部は、前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記ショット識別情報と、前記成形品情報と、を関連付けて記憶し、前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶し、前記ショット識別情報を前記第2生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶する。
【0008】
本開示の第2の形態によれば、生産計画生成装置が提供される。この生産計画生成装置は、射出成形機が成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形される成形品の生産計画を生成する生産計画生成装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、前記成形品の生産予定数量に関する情報である生産予定数情報を取得する第3取得部と、前記キャビティの数量に関する情報であるキャビティ数情報を取得する第4取得部と、前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として設定するデータ階層設定部と、前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記生産予定数情報と、前記キャビティ数情報と、に基づいて、前記生産計画を生成する、計画生成部と、を備える。
【0009】
本開示の第3の形態によれば、成形機制御装置が提供される。この成形機制御装置は、成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を制御する成形機制御装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を取得する第1生産単位情報取得部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を取得する第2生産単位情報取得部と、前記第2生産単位情報を下層のデータ階層の情報として付与された前記第1生産単位情報である稼動識別情報を記憶する稼動識別情報記憶部と、前記射出成形機の稼動データに関する情報である成形機稼動データを取得する稼動データ取得部と、稼動データ記憶部と、前記成形機稼動データと前記稼動識別情報を関連付けて前記稼動データ記憶部に記憶させる稼動データ記憶制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】射出成形機管理システムの概略構成を示す説明図。
【
図4】射出成形機が備える成形機制御装置の概略構成を示す説明図。
【
図7】金型マスタデータ変更処理の工程を説明する図。
【
図10】ジョブIDとロットIDの階層構造を説明する図。
【
図11】第2生産計画生成処理の工程を説明する図。
【
図17】ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の階層構造を説明する図。
【
図18】ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の関係を説明する図。
【
図19】一般的な成形品の管理システムにおける、ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の関係を説明する図。
【
図20】一般的な成形品の管理システムにおける、ジョブID、ロットID、ショット識別情報、および、キャビティ識別情報の、階層構造の例を示す図。
【
図24】第3生産計画生成処理の工程を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
A.第1実施形態:
図1は、射出成形機管理システム10の概略構成を示す説明図である。射出成形機管理システム10は、成形管理装置100と、射出成形機310と、検査装置320と、端末装置50と、から構成される。成形管理装置100は、射出成形機310、検査装置320、および、端末装置50と通信可能に接続されている。本実施形態では、成形管理装置100は、これらの装置とネットワークNTを介して相互に通信可能に構成されている。ネットワークNTは、例えば、LANであってもよいし、WANであってもよいし、インターネットであってもよい。なお、
図1には、射出成形機管理システム10が射出成形機310と検査装置320をそれぞれ1台ずつ備える例が示されているが、射出成形機管理システム10は、射出成形機310と検査装置320をそれぞれ複数台ずつ備えてもよい。
【0012】
図2は、射出成形機310の概略構成を示す説明図である。
図2には、互いに直交するX,Y,Z方向を表す矢印が示されている。X方向およびY方向は、水平面に平行な方向である。Z方向は、鉛直方向に平行な方向である。向きを特定する場合には、矢印の指し示す方向である正の方向を「+」、矢印の指し示す方向とは反対の方向である負の方向を「-」として、方向表記に正負の符号を併用する。
【0013】
射出成形機310は、材料吐出部330と、型締装置340と、成形機制御装置350と、成形機表示部360と、を備える。射出成形機310には、金属製の成形型370が装着されている。射出成形機310は、材料吐出部330によって生成された造形材料を後述する成形型370のキャビティに射出することで、成形品を成形する。なお、成形型370は、樹脂製でもよいし、セラミック製でもよい。金属製の成形型370を金型とも呼ぶ。
【0014】
成形機制御装置350は、1つ又は複数のプロセッサーと、記憶装置と、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェイスと、を備えるコンピューターによって構成されている。成形機制御装置350は、射出成形機310の各部を制御して射出成形を行う。成形機制御装置350の詳細な構成については後述する。
【0015】
成形型370は、固定型371と可動型372から構成される。固定型371は、材料吐出部330に固定されており、可動型372は、型締装置340により固定型371に対して型締め方向に進退可能に設けられている。本実施形態では、型締め方向は-Y方向である。
【0016】
型締装置340は、固定型371と可動型372との開閉を行う機能を有している。型締装置340は、成形機制御装置350の制御下で、モーターによって構成される型駆動部341を駆動することによってボールネジ342を回転させ、ボールネジ342に結合された可動型372を固定型371に対して移動させて成形型370を開閉させる。成形型370のキャビティとは、成形型370が閉じられた状態で固定型371と可動型372によって区画される空間である。
【0017】
成形機表示部360は、成形機制御装置350に接続されている。成形機表示部360には、成形機制御装置350から出力された各種の画面が表示される。成形機表示部360は、ユーザーからの入力を受け付ける機能を有する。成形機表示部360は、例えば、タッチパネル型の液晶ディスプレイによって構成される。
【0018】
図1に示す検査装置320は、成形品の検査を行う装置である。検査装置320は、第1制御部321と図示しないカメラとによって構成される。第1制御部321は、カメラを制御して成形品を撮像し、撮像した成形品を画像解析することによって、成形品の寸法測定および外観検査を行う。第1制御部321は、成形品の寸法として、例えば、成形品の高さや、全長、全幅などを測定する。また、第1制御部321は、外観検査において、例えば、キズや反りといった、成形品の不良を検査する。第1制御部321は、成形品毎に寸法及び外観検査の結果に基づいて成形品が不良であるか否かを判定し、その判定結果である検査結果を成形管理装置100に送信する。なお、検査装置320は、成形品の寸法をカメラではなく、各種の変位センサーや測長センサーを用いて測定してもよい。
【0019】
端末装置50は、CPUと記憶装置と表示部60とを備えるコンピューターとして構成されている。端末装置50としては、例えば、タブレット端末やノート型パソコン、スマートフォン、ハンディターミナルを適用できる。表示部60には、成形管理装置100から出力された各種の画面が表示される。表示部60には、タッチパネル機能が備えられてもよい。表示部60は、成形管理装置100に備えられてもよい。
【0020】
成形管理装置100は、処理部101と記憶部102とを備えるコンピューターによって構成されている。処理部101は、1つ又は複数のプロセッサーおよび主記憶装置を備えている。記憶部102は、ハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成される。
【0021】
記憶部102には、データベースが記憶されている。記憶部102に記憶されているデータベースは、マスタデータベースと、生産データベースである。マスタデータベースには、例えば、金型が有するキャビティの数や、成形品目のID番号と名称の対応関係など、後述する生産計画生成部110によって生産計画が生成される前に予め定められている情報が記憶される。生産データベースには、生産計画が生成される場合や、成形品が生産される場合に、射出成形機管理システム10によって生成または取得される情報が記憶される。なお、マスタデータベースと生産データベースは、まとめて一つのデータベースとして構成されていてもよい。また、記憶部102には、マスタデータベースと生産データベース以外のデータベースが記憶されていてもよい。本実施形態では、データベースは、階層型データベースによって構成される。なお、データベースは、リレーショナルデータベースや、ネットワーク型データベースによって構成されてもよい。
【0022】
処理部101は、生産計画生成部110と、第1取得部120と、第2取得部130と、を備える。生産計画生成部110と、第1取得部120と、第2取得部130は、処理部101が記憶部102に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0023】
生産計画生成部110は、射出成形機310が成形型370のキャビティに造形材料を射出することで成形される成形品の生産計画を生成する。第1取得部120および第2取得部130の詳細については後述する。
【0024】
図3は、生産計画生成部110の概略構成を示す説明図である。生産計画生成部110は、第1生産単位情報生成部210と、第2生産単位情報生成部220と、第3取得部230と、第4取得部240と、データ階層設定部250と、計画生成部260と、を備える。
【0025】
第1生産単位情報生成部210は、成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する。第1生産単位情報は、それぞれの成形ジョブに割り当てられた識別情報である。第1生産単位情報は、例えば、それぞれの成形ジョブに割り当てられたID番号等である。第1生産単位情報を、ジョブIDとも呼ぶ。
【0026】
第2生産単位情報生成部220は、成形品のロットに関する情報であり、特定のキャビティと関連する第2生産単位情報を生成する。以下では、成形品のロットを、製造ロットとも呼ぶ。第2生産単位情報は、それぞれの製造ロットに割り当てられた識別情報である。第2生産単位情報は、例えば、それぞれの製造ロットに割り当てられたID番号等である。第2生産単位情報を、ロットIDとも呼ぶ。
【0027】
第3取得部230は、成形品の生産予定数量に関する情報である生産予定数情報を、ユーザーから取得する。
【0028】
第4取得部240は、成形型370が有するキャビティの数量に関する情報であるキャビティ数情報を、マスタデータベースから取得する。
【0029】
データ階層設定部250は、第2生産単位情報を第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として設定する。なお、データ階層のことを、ノードとも呼ぶ。
【0030】
計画生成部260は、第1生産単位情報と、第2生産単位情報と、生産予定数情報と、キャビティ数情報と、に基づいて、生産計画を生成する。
【0031】
図4は、射出成形機310が備える成形機制御装置350の概略構成を示す説明図である。成形機制御装置350は、成形機処理部401と成形機記憶部402とを備えるコンピューターによって構成されている。成形機処理部401は、1つ又は複数のプロセッサーおよび主記憶装置を備えている。成形機記憶部402は、ハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成される。
【0032】
成形機処理部401は、第1生産単位情報取得部410と、第2生産単位情報取得部420と、稼動データ取得部430と、稼動データ記憶制御部440と、ショット識別情報生成部450と、を備える。第1生産単位情報取得部410と、第2生産単位情報取得部420と、稼動データ取得部430と、稼動データ記憶制御部440と、ショット識別情報生成部450は、成形機処理部401が成形機記憶部402に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
【0033】
成形機記憶部402は、稼動識別情報記憶部460と、稼動データ記憶部470と、を備える。
【0034】
第1生産単位情報取得部410は、成形管理装置100から第1生産単位情報を取得する。
【0035】
第2生産単位情報取得部420は、成形管理装置100から第2生産単位情報を取得する。
【0036】
稼動データ取得部430は、射出成形機310の稼動データに関する情報である成形機稼動データを取得する。
【0037】
稼動データ記憶制御部440は、成形機稼動データと稼動識別情報を関連付けて、稼動データ記憶部470に記憶させる。ここで、稼動識別情報とは、第2生産単位情報を下層のデータ階層の情報として付与された第1生産単位情報である。
【0038】
ショット識別情報生成部450は、成形サイクル毎に、キャビティに造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を生成する。ショット識別情報は、それぞれのショットに割り当てられた識別情報である。ショット識別情報は、例えば、それぞれのショットに割り当てられたID番号等である。ショット識別情報を、ショット番号とも呼ぶ。ここで、成形サイクル毎とは、ショットが一回実行される毎を意味する。
【0039】
稼動識別情報記憶部460には、稼動識別情報が記憶される。
【0040】
稼動データ記憶部470には、成形機稼動データと稼動識別情報が関連付けられた情報が記憶される。
【0041】
図5は、生産計画生成部110が実行する、生産計画生成処理の工程を説明する図である。生産計画生成処理は、射出成形機310を用いて成形品を生産する生産計画が生成される処理である。
【0042】
ステップS10において、生産計画生成部110は、ユーザーが生産計画の詳細な情報を入力するための画面である生産計画生成画面SC1を生成し、表示部60に表示させる。
【0043】
図6は、生産計画生成画面SC1を示す図である。ステップS10において、ユーザーは、生産計画生成画面SC1に生産計画の詳細な情報を入力する。生産計画生成画面SC1には、生産計画入力領域RG1と、生産計画生成ボタンBT1と、が設けられている。
【0044】
生産計画入力領域RG1には、生産計画を作成するユーザーのID番号が入力される入力欄BX1と、生産計画の作成日が入力される入力欄BX2と、生産工程が入力される入力欄BX3と、成形品目のID番号が入力される入力欄BX4と、成形品の成形に使用される射出成形機310が入力される入力欄BX5と、入力欄BX5に入力された射出成形機310に取り付けられる金型が入力される入力欄BX6と、生産開始時刻が入力される入力欄BX7と、成形品の生産数が入力される入力欄BX8と、生産計画を作成するユーザーの名前が表示される表示欄CX1と、成形品目の名称が表示される表示欄CX2と、入力欄BX6に入力された金型のキャビティ数が表示される表示欄CX3と、CAV別管理実行ボタンBT2と、CAV別管理非実行ボタンBT3と、が設けられている。ここで、生産工程とは、成形品の生産に関する工程であり、例えば、成形品の成形のみ行う工程や、成形品の成形および成形品の検査を行う工程等である。
【0045】
入力欄BX1からBX8には、それぞれ上述した情報がユーザーによって入力される。入力欄BX1に生産計画を作成するユーザーのID番号が入力された場合、生産計画生成部110は、入力欄BX1に入力されたユーザーのID番号に対応するユーザーの名前を表示欄CX1に表示させる。入力欄BX4に成形品目のID番号が入力された場合、生産計画生成部110は、入力欄BX4に入力された成形品目のID番号に対応する成形品目の名称を表示欄CX2に表示させる。入力欄BX6に金型が入力された場合、生産計画生成部110は、入力欄BX6に入力された金型が有するキャビティの数を表示欄CX3に表示させる。なお、上述した対応関係は、予めマスタデータベースに記憶されている。
【0046】
CAV別管理実行ボタンBT2は、製造ロットを特定のキャビティに関連付ける場合に使用されるボタンである。CAV別管理非実行ボタンBT3は、製造ロットを特定のキャビティに関連付けない場合に使用されるボタンである。ここで、製造ロットを特定のキャビティに関連付けるとは、1つのキャビティで成形された成形品のみで、1つの製造ロットを構成することを意味する。CAV別管理実行ボタンBT2とCAV別管理非実行ボタンBT3は、いずれか一方をユーザーが選択可能なように設けられている。ユーザーは、製造ロットを特定のキャビティに関連付ける場合、CAV別管理実行ボタンBT2を選択する。また、ユーザーは、製造ロットを特定のキャビティに関連付けない場合、CAV別管理非実行ボタンBT3を選択する。
【0047】
ユーザーは、入力欄BX6に入力された金型が複数のキャビティを有し、複数のキャビティの少なくとも一部に異常がある場合、CAV別管理実行ボタンBT2を選択し、マスタデータベースに記憶されている、入力欄BX6に入力された金型のキャビティ数を変更する。キャビティの異常とは、例えば、炭化した材料が一部のキャビティに付着している、一部のキャビティが変形している、等である。マスタデータベースに記憶されている金型のキャビティ数は、生産計画生成部110が金型マスタデータ変更処理を実行することで変更される。
【0048】
図7は、生産計画生成部110が実行する、金型マスタデータ変更処理の工程を説明する図である。金型マスタデータ変更処理は、ユーザーがマスタデータベースに記憶されている金型のキャビティ数を変更する場合に実行される。
【0049】
ステップS110において、生産計画生成部110は、ユーザーが金型のキャビティ数を変更するための画面である金型マスタデータ変更画面SC2を生成し、表示部60に表示させる。金型マスタデータ変更画面SC2は、ユーザーが予め定められた操作を実行した場合に、表示部60に表示される。
【0050】
図8は、金型マスタデータ変更画面SC2を示す図である。金型マスタデータ変更画面SC2には、
図6に示す生産計画生成画面SC1の入力欄BX6に入力された金型の名称と、その金型が有する全てのキャビティの数が表示されている。金型マスタデータ変更画面SC2には、キャビティ数入力欄BX11と、保存ボタンBT11と、が設けられている。ステップS110において、ユーザーは、金型マスタデータ変更画面SC2に表示されている金型が有するキャビティのうち、成形品の成形に使用するキャビティの数をキャビティ数入力欄BX11に入力し、保存ボタンBT11をクリックする。ユーザーは、例えば、異常が無いキャビティの数をキャビティ数入力欄BX11に入力する。
【0051】
図7のステップS120において、生産計画生成部110は、金型マスタデータ変更画面SC2に表示されている金型のキャビティ数を、ステップS110でキャビティ数入力欄BX11に入力された値に変更し、変更後のキャビティ数をマスタデータベースに記憶させる。以上のようにして、金型マスタデータ変更処理が実行される。
【0052】
図5のステップS20において、生産計画生成部110は、金型マスタデータ変更処理が実行されたか否かを判定する。金型マスタデータ変更処理が実行された場合、ステップS30において、生産計画生成部110は、
図6に示す生産計画生成画面SC1の表示欄CX3に、入力欄BX6に入力された金型の、変更後のキャビティ数を表示させる。
【0053】
ステップS40において、生産計画生成部110は、生産計画の生成指令をユーザーから受け付ける。生産計画生成部110は、生産計画生成画面SC1の入力欄BX1から入力欄BX8に情報が入力され、CAV別管理実行ボタンBT2またはCAV別管理非実行ボタンBT3のいずれかが選択された状態で生産計画生成ボタンBT1がクリックされた場合に、生産計画の生成指令を受け付ける。
【0054】
ステップS50において、生産計画生成部110は、キャビティ別管理を実行するか否かを判定する。ここで、キャビティ別管理を実行するとは、製造ロットとキャビティの情報を関連付けることを意味し、キャビティ別管理を実行しないとは、製造ロットとキャビティの情報を関連付けないことを意味する。生産計画生成部110は、CAV別管理実行ボタンBT2が選択された状態で生産計画生成ボタンBT1がクリックされた場合、キャビティ別管理を実行すると判定する。この場合、ステップS60において、第1生産計画生成処理が実行される。また、生産計画生成部110は、CAV別管理非実行ボタンBT3が選択された状態で生産計画生成ボタンBT1がクリックされた場合、キャビティ別管理を実行しないと判定する。この場合、ステップS70において、第2生産計画生成処理が実行される。
【0055】
図9は、生産計画生成部110が実行する、第1生産計画生成処理の工程を説明する図である。第1生産計画生成処理は、製造ロットとキャビティの情報を関連付けた生産計画を生成する処理である。
【0056】
ステップS210において、第1生産単位情報生成部210は、第1生産単位情報であるジョブIDを生成する。
【0057】
ステップS220において、第3取得部230は、
図6に示す生産計画生成画面SC1の入力欄BX8に入力された成形品の生産数を、生産予定数情報として取得する。
【0058】
ステップS230において、第4取得部240は、
図6に示す生産計画生成画面SC1の表示欄CX3に表示されたキャビティ数を、キャビティ数情報として取得する。
【0059】
ステップS240において、第2生産単位情報生成部220は、第2生産単位情報であるロットIDを生成する。第2生産単位情報生成部220は、第3取得部230が取得した生産予定数情報、および、第4取得部240が取得したキャビティ数情報を用いて、製造ロットの数を決定し、各製造ロットにそれぞれロットIDを付与する。第2生産単位情報生成部220は、ロットIDを特定のキャビティに関連付ける。すなわち、第2生産単位情報生成部220は、製造ロットを特定のキャビティに関連付け、1つのキャビティで成形される成形品のみによって、1つの製造ロットが構成されるようにする。なお、1つのキャビティで成形される成形品から構成される製造ロットは、1つでもよいし、複数でもよい。すなわち、第2生産単位情報生成部220は、キャビティ毎に1つのロットIDを生成してもよいし、キャビティ毎に複数のロットIDを生成してもよい。
【0060】
ステップS250において、データ階層設定部250は、ステップS240で第2生産単位情報生成部220が生成したロットIDを、ステップS210で第1生産単位情報生成部210が生成したジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として設定する。
【0061】
ステップS260において、計画生成部260は、第1生産単位情報生成部210が生成したジョブIDと、第2生産単位情報生成部220が生成したロットIDと、第3取得部230が取得した生産予定数情報と、第4所得部が取得したキャビティ数情報と、に基づいて、生産計画を生成する。本実施形態では、生産計画は、キャビティに造形材料を射出する予定の回数であるショット予定数と、成形品の生産にかかる時間である生産予定時間である。
【0062】
計画生成部260は、まず、ショット予定数を算出する。計画生成部260は、成形ジョブ当たりのショット予定数と、製造ロット当たりのショット予定数を算出する。成形ジョブ当たりのショット予定数は、第1生産単位情報生成部210が生成したジョブIDの成形ジョブで実行されるショット数である。製造ロット当たりのショット予定数は、第2生産単位情報生成部220が生成した各ロットIDの製造ロットを構成する成形品の生産に必要なショット数である。
【0063】
成形ジョブ当たりのショット予定数は、以下の式(1)によって算出される。ここで、生産予定数は、第3取得部230によって取得された数値であり、キャビティ数は、第4取得部240によって取得された数値である。
(成形ジョブ当たりのショット予定数)=(生産予定数)÷(キャビティ数)・・・(1)
【0064】
製造ロット当たりのショット予定数は、以下の式(2)によって算出される。
(製造ロット当たりのショット予定数)=(各製造ロットを構成する成形品の数)・・・(2)
【0065】
次に、計画生成部260は、ショット予定数と、連続した2つのショット間の時間である1ショットのサイクルタイムと、を用いて、生産予定時間を算出する。計画生成部260は、成形ジョブ当たりの生産予定時間と、製造ロット当たりの生産予定時間を算出する。成形ジョブ当たりの生産予定時間は、第1生産単位情報生成部210が生成したジョブIDの成形ジョブで成形される全ての成形品の成形に必要な時間である。製造ロット当たりの生産予定時間は、第2生産単位情報生成部220が生成した各ロットIDの製造ロットを構成する全ての成形品の成形に必要な時間である。
【0066】
成形ジョブ当たりの生産予定時間は、以下の式(3)によって算出される。ここで、1ショットのサイクルタイムは、予めマスタデータベースに記憶されていてもよいし、連続した2つのショット間の時間の平均値であってもよい。
(成形ジョブ当たりの生産予定時間)=(成形ジョブ当たりのショット予定数)×(1ショットのサイクルタイム)・・・(3)
【0067】
製造ロット当たりの生産予定時間は、以下の式(4)によって算出される。
(製造ロット当たりの生産予定時間)=(製造ロット当たりのショット予定数)×(1ショットのサイクルタイム)・・・(4)
【0068】
計画生成部260は、式(1)で算出される成形ジョブ当たりのショット予定数、および、式(2)で算出される製造ロット当たりのショット予定数を、成形品の良品率で除することで、不良品が生産される場合を考慮した、成形ジョブ当たりのショット予定数、および、製造ロット当たりのショット予定数を算出してもよい。また、計画生成部260は、式(3)で算出される成形ジョブ当たりの生産予定時間、および、式(4)で算出される製造ロット当たりの生産予定時間を、射出成形機310の稼働率で除することで、射出成形機310が異常停止する時間を考慮した、製造ロット当たりのショット予定数、および、製造ロット当たりの生産予定時間を算出してもよい。
【0069】
ステップS270において、生産計画生成部110は、ステップS210で生成されたジョブIDと、ステップS240で生成されたロットIDと、ステップS260で算出された、成形ジョブ当たりのショット予定数、製造ロット当たりのショット予定数、成形ジョブ当たりの生産予定時間、および、製造ロット当たりの生産予定時間を、関連付けて生産データベースに記憶させる。すなわち、生産計画生成部110は、ジョブID、ロットID、および、生産計画を、関連付けて生産データベースに記憶させる。このとき、生産計画生成部110は、データ階層設定部250が設定したように、ロットIDを、ジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として、ジョブIDに関連付けて生産データベースに記憶させる。
【0070】
図10は、生産データベースに記憶される、ジョブIDとロットIDの階層構造を説明する図である。
図10では、左側が上層のデータ階層、右側が下層のデータ階層を示している。
図10に示す例では、3つのロットIDが、1つのジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として記憶されている。生産計画生成部110は、
図10に示すように、ロットIDを、ジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として、生産データベースに記憶させる。以上のようにして、第1生産計画生成処理が実行される。
【0071】
図11は、生産計画生成部110が実行する、第2生産計画生成処理の工程を説明する図である。第2生産計画生成処理は、製造ロットとキャビティの情報とを関連付けずに生産計画を生成する処理である。なお、
図9に示す第1生産計画生成処理と同様の処理が実行される部分については、同一の符号を付記し、説明を省略する。
【0072】
ステップS241において、第2生産単位情報生成部220は、第2生産単位情報であるロットIDを生成する。第2生産単位情報生成部220は、第3取得部230が取得した生産予定数情報、および、第4取得部240が取得したキャビティ数情報を用いて、製造ロットの数を決定し、各製造ロットにそれぞれロットIDを付与する。第2生産単位情報生成部220は、ロットIDを特定のキャビティに関連付けない。すなわち、第2生産単位情報生成部220は、1つのキャビティで成形される成形品のみによって、1つの製造ロットが構成されるようにしない。この場合、複数のキャビティで成形される成形品によって、1つの製造ロットが構成される。
【0073】
ステップS261において、計画生成部260は、生産計画を生成する。計画生成部260は、第1生産計画生成処理のステップS260と同様に、式(1)を用いて成形ジョブ当たりのショット予定数を算出する。また、計画生成部260は、第1生産計画生成処理のステップS260と同様に、式(3)を用いて、成形ジョブ当たりの生産予定時間を算出する。以上のようにして、第2生産計画生成処理が実行される。
【0074】
図12は、成形機制御装置350が実行する、生産処理の工程を説明する図である。生産処理は、射出成形機310で成形品が生産される場合に実行される処理である。
【0075】
ステップS310において、第1生産単位情報取得部410は、成形管理装置100から第1生産単位情報であるジョブIDを取得する。ここで、第1生産単位情報取得部410が取得するジョブIDは、成形管理装置100の生産計画生成部110が生産計画を生成した際に生成され、生産データベースに記憶されているジョブIDである。第1生産単位情報取得部410は、第1生産単位情報取得部410を備える成形機制御装置350が制御する射出成形機310が、成形品の成形に使用される成形ジョブの、ジョブIDを取得する。
【0076】
ステップS320において、成形機処理部401は、ユーザーが成形ジョブを選択して成形品の成形を開始させるための画面である生産開始画面SC3を生成し、成形機表示部360に表示させる。
【0077】
図13は、生産開始画面SC3を示す図である。ステップS320において、ユーザーは、生産開始画面SC3を用いて、射出成形機310が実行する成形ジョブを選択する。
【0078】
生産開始画面SC3には、成形ジョブ選択領域RG21と、生産開始ボタンBT21と、が設けられている。成形ジョブ選択領域RG21には、ステップS310で第1生産単位情報取得部410が取得したジョブIDが表示されている。成形ジョブ選択領域RG21には、各ジョブIDに対応付けられた、成形ジョブを選択するためのチェックボックスC21と、選択ボタンBT22と、が設けられている。
【0079】
図12のステップS330において、成形機処理部401は、成形ジョブの選択をユーザーから受け付ける。ユーザーは、
図13に示す生産開始画面SC3の成形ジョブ選択領域RG21に表示されている成形ジョブのうち、射出成形機310が実行する成形ジョブに対応するチェックボックスC21を選択し、選択ボタンBT22をクリックする。
【0080】
図12のステップS340において、第2生産単位情報取得部420は、成形管理装置100から、第2生産単位情報であるロットIDを取得する。ここで、第2生産単位情報取得部420が取得するロットIDは、ステップS330で選択されたジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として、成形管理装置100の生産データベースに記憶されているロットIDである。
【0081】
ステップS350において、成形機処理部401は、ステップS330で選択されたジョブID、及び、ステップS340で第2生産単位情報取得部420が取得したロットIDに関連付けて記憶されている生産計画を、成形管理装置100から取得する。具体的には、成形機処理部401は、上述したジョブID及びロットIDに関連付けて記憶されている、成形ジョブ当たりのショット予定数、製造ロット当たりのショット予定数、成形ジョブ当たりの生産予定時間、製造ロット当たりの生産予定時間を、成形管理装置100の生産データベースから取得する。
【0082】
ステップS360において、成形機処理部401は、ステップS340で第2生産単位情報取得部420が取得したロットIDを、ステップS330で選択されたジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として付与した、稼動識別情報を、稼動識別情報記憶部460に記憶させる。
【0083】
ステップS370において、成形機処理部401は、成形品の生産開始の指示をユーザーから受け付ける。ユーザーは、
図13に示す生産開始画面SC3の生産開始ボタンBT21をクリックする。生産開始ボタンBT21がクリックされた場合、成形機処理部401は、射出成形機310に指令を送信し、ステップS330で選択された成形ジョブに基づいて、成形品を生産させる。
【0084】
ステップS380において、稼動データ取得処理が実行される。稼動データ取得処理は、射出成形機310が成形品を成形する際の成形機稼動データを取得する処理である。
【0085】
図14は、成形機制御装置350が実行する、稼動データ取得処理の工程を説明する図である。
【0086】
ステップS410において、成形機制御装置350は、材料吐出部330および型締装置340を制御し、成形型370のキャビティに造形材料を射出させる。すなわち、ステップS410において、ショットが一回実行される。
【0087】
ステップS420において、ショット識別情報生成部450は、ステップS410で実行されたショットに対応するショット識別情報を生成する。
【0088】
ステップS430において、稼動データ取得部430は、ステップS410で実行されたショットに関連する成形機稼動データを取得する。成形機稼動データは、例えば、ショットが実行された際の、造形材料の温度や射出圧力、型締装置340の型締め力、金型の温度などである。
【0089】
ステップS440において、稼動データ記憶制御部440は、ステップS430で稼動データ取得部430が取得した成形機稼動データと、生産処理のステップS360で稼動識別情報記憶部460に記憶された稼動識別情報を関連付けて、稼動データ記憶部470に記憶させる。また、稼動データ記憶制御部440は、ステップS420で生成されたショット識別情報と、生産処理のステップS360で稼動識別情報記憶部460に記憶された稼動識別情報を関連付けて稼動データ記憶部470に記憶させる。なお、稼動データ記憶制御部440は、ショットが一回実行される毎ではなく、成形ジョブが完了した後に、各ショットの成形機稼動データと稼動識別情報を関連付けて稼動データ記憶部470に記憶させてもよい。また、稼動データ記憶制御部440は、ショットが一回実行される毎ではなく、成形ジョブが完了した後に、各ショットのショット識別情報と稼動識別情報を関連付けて稼動データ記憶部470に記憶させてもよい。
【0090】
ステップS450において、成形機処理部401は、現在実行されている成形ジョブで予定されていた回数のショットが実行されたか否かを判定する。予定されていた回数のショットが実行されていない場合、成形機処理部401は、処理をステップS410に戻す。
【0091】
ステップS460において、成形機処理部401は、生産処理のステップS360で稼動識別情報記憶部460に記憶された稼動識別情報、ステップS420で生成されたショット識別情報、および、ステップS430で取得された成形機稼動データを関連付けて、成形管理装置100に送信する。なお、成形機処理部401は、ショットが一回実行される毎に、上述した情報を成形管理装置100に送信してもよいし、予め定められた回数のショットが実行される毎に、上述した情報を成形管理装置100に送信してもよい。以上のようにして、稼動データ取得処理が実行される。
【0092】
図15は、検査装置320が実行する、検査結果取得処理の工程を説明する図である。検査結果取得処理は、検査装置320が、
図14に示す稼動データ取得処理で射出成形機310によって成形された成形品を検査し、その検査結果を取得する処理である。検査結果取得処理は、稼動データ取得処理と並行して実行されてもよいし、稼動データ取得処理が完了した後に実行されてもよい。
【0093】
ステップ510において、第1制御部321は、検査装置320で検査される成形品が生産された成形ジョブのジョブIDと、検査装置320で検査される成形品のロットIDと、稼動データ取得処理のステップS460で射出成形機310から成形管理装置100に送信された、上述したジョブIDおよびロットIDに関連付けられているショット識別情報と、を成形管理装置100から取得する。
【0094】
ステップS520において、第1制御部321は、検査装置320を制御して成形品の検査を行い、成形品が不良であるか否かを判定する。
【0095】
ステップS530において、第1制御部321は、ステップS510で取得されたジョブID、ロットID、ショット識別情報、および、ステップS520で得られた成形品の検査結果を関連付けて記憶する。
【0096】
ステップS540において、第1制御部321は、稼動データ取得処理で射出成形機310によって成形された全ての成形品の検査が完了したか否かを判定する。全ての成形品の検査が完了していない場合、第1制御部321は、処理をステップS520に戻す。
【0097】
ステップS550において、第1制御部321は、ステップS510で取得されたジョブID、ロットID、ショット識別情報、および、ステップS520で得られた成形品の検査結果を関連付けて、成形管理装置100に送信する。なお、第1制御部321は、1つの成形品の検査が完了する毎に、成形管理装置100に上述した情報を送信してもよいし、予め定められた数の成形品の検査が完了する毎に、成形管理装置100に上述した情報を送信してもよい。以上のようにして、検査結果取得処理が実行される。
【0098】
図16は、成形管理装置100が実行する、データ記憶処理の工程を説明する図である。データ記憶処理は、成形管理装置100が、成形機制御装置350および検査装置320の第1制御部321から送信されたデータを、記憶部102に記憶する場合に実行される処理である。データ記憶処理は、
図14に示す稼動データ取得処理、および、
図15に示す検査結果取得処理が完了した後に実行される。なお、稼動データ取得処理において、ショットが一回実行される毎に射出成形機310から成形管理装置100にデータが送信される場合は、データ記憶処理は、稼動データ取得処理と並行して実行されてもよい。また、検査結果取得処理において、1つの成形品の検査が完了する毎に検査装置320から成形管理装置100にデータが送信される場合は、データ記憶処理は、検査結果取得処理と並行して実行されてもよい。
【0099】
図16に示すデータ記憶処理のステップS610において、第1取得部120は、稼動データ取得処理のステップS460で成形機制御装置350から送信された、ショット識別情報を取得する。ステップS610において、第2取得部130は、稼動データ取得処理のステップS460で成形機制御装置350から送信された、成形機稼動データを取得する。ステップS610において、処理部101は、稼動データ取得処理のステップS460で成形機制御装置350から送信された、稼動識別情報を取得する。
【0100】
ステップS620において、処理部101は、生産データベースに記憶されているロットIDのうち、ステップS610で成形機制御装置350から取得された稼動識別情報に含まれるロットIDと等しいロットIDを検索する。そして、処理部101は、ステップS610で成形機制御装置350から取得され、上述したロットIDを含む稼動識別情報に関連付けられているショット識別情報と成形機稼動データを、上述したロットIDに関連付けて、生産データベースに記憶させる。すなわち、処理部101は、ロットID、ショット識別情報、および、成形機稼動データを関連付けて生産データベースに記憶させる。このとき、処理部101は、ショット識別情報を、上述したロットIDに対して下層のデータ階層の情報として、生産データベースに記憶させる。
【0101】
図17は、生産データベースに記憶される、ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の階層構造を説明する図である。
図17では、左側が上層のデータ階層、右側が下層のデータ階層を示している。
図17に示す例では、30個のショット識別情報であるショット番号が、それぞれのロットIDに対して下層のデータ階層の情報として記憶されている。処理部101は、
図17に示すように、ショット識別情報を、ロットIDに対して下層のデータ階層の情報として、生産データベースに記憶させる。
【0102】
図16のステップS630において、第1取得部120は、検査結果取得処理のステップS550で検査装置320から送信された、ショット識別情報を取得する。ステップS630において、第2取得部130は、検査結果取得処理のステップS550で検査装置320から送信された、検査結果を取得する。ステップS630において、処理部101は、検査結果取得処理のステップS550で検査装置320から送信された、ジョブIDおよびロットIDを取得する。
【0103】
ステップS640において、処理部101は、生産データベースに記憶されているロットIDのうち、ステップS630で検査装置320から取得されたロットIDと等しいロットIDを検索する。そして、処理部101は、ステップS630で検査装置320から取得された、上述したロットIDに関連付けられているショット識別情報と検査結果を、上述したロットIDに関連付けて、生産データベースに記憶させる。すなわち、処理部101は、ロットID、ショット識別情報、および、検査結果を関連付けて記憶部102に記憶させる。
【0104】
言い換えれば、ステップS620およびステップS640において、処理部101は、ロットID、ショット識別情報、および、成形品情報を関連付けて生産データベースに記憶させる。これにより、ジョブID、ロットID、ショット識別情報、成形品情報が、関連付けられて生産データベースに記憶される。以上のようにして、データ記憶処理が実行される。
【0105】
以上で説明した第1実施形態では、
図9に示す第1生産計画生成処理において、第2生産単位情報生成部220は、特定のキャビティに関連付けられたロットIDを生成し、製造ロットを特定のキャビティに関連付け、1つのキャビティで成形される成形品のみによって、1つの製造ロットが構成されるようにする。そのため、第1生産計画生成処理で生成された生産計画が実行され、製造ロットが生産された場合、生産された製造ロットを構成する成形品は、1つのキャビティで成形された成形品から構成される。
【0106】
本実施形態では、
図16に示すデータ記憶処理において、成形機制御装置350から取得されたショット識別情報が、ロットIDに対して下層のデータ階層の情報として、成形管理装置100の生産データベースに記憶される。また、データ記憶処理において、ジョブID、ロットID、ショット識別情報、および、成形品情報が、関連付けられて生産データベースに記憶される。
【0107】
図18は、本実施形態における、ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の関係を説明する図である。
図18に示す例では、ロットIDがLot1の製造ロットは、キャビティIDが1のキャビティと関連付けられている。ロットIDがLot1の製造ロットは、キャビティIDが1のキャビティにおいて、ショット番号が001から030のショットで成形された成形品から構成される。すなわち、ロットIDがLot1の製造ロットは、キャビティIDが1のキャビティで成形された成形品のみで構成される。以下では、ロットIDがLot1の製造ロットをLot1、ショット番号が001のショットをショット001、キャビティIDが1のキャビティをキャビティ1と呼ぶ。なお、他の番号についても同様に呼称する。Lot1と同様に、Lot2は、キャビティ2で成形された成形品のみで構成される。また、Lot3は、キャビティ3で成形された成形品のみで構成される。
【0108】
図19は、一般的な成形品の管理システムにおける、ジョブID、ロットID、および、ショット識別情報の関係を説明する図である。
図19に示すように、一般的な成形品の管理システムでは、製造ロットは、特定のキャビティと関連付けられていない。すなわち、ロットIDは、特定のキャビティと関連付けられていない。
図19に示す例では、Lot1は、キャビティ1、キャビティ2、キャビティ3において、ショット番号が001から010のショットで成形された成形品から構成される。すなわち、Lot1は、複数のキャビティで成形された成形品から構成される。Lot2および図示しないLot3も、Lot1と同様に、複数のキャビティで成形された成形品から構成される。
【0109】
図20は、一般的な成形品の管理システムにおいて、データベースに記憶される、ジョブID、ロットID、ショット識別情報、および、キャビティを識別する情報であるキャビティ識別情報の、階層構造の例を示す図である。
図20では、左側が上層のデータ階層を、右側が下層のデータ階層を示している。
図20に示す例のように、一般的な成形品の管理システムでは、データベースには、ロットIDがジョブIDに対して下層のデータ階層の情報として記憶されており、ショット識別情報がロットIDに対して下層のデータ階層の情報として記憶されており、キャビティ識別情報がショット識別情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶されている。
【0110】
図20に示すような一般的な成形品の管理システムにおいて、例えば、異常が検出されたキャビティで成形された全ての成形品の出荷を保留させる処理や、成形品を廃棄させる処理を実行する場合は、各ショット識別情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶されているキャビティ識別情報のうち、異常が検出されたキャビティを示すキャビティ識別情報を取得し、異常が検出されたキャビティで成形された成形品のみから構成されるデータセットを生成する場合がある。
【0111】
上述した一般的な成形品の管理システムに対して、本実施形態では、ロットIDは、特定のキャビティに関連付けられている。また、本実施形態では、
図17に示すように、ショット識別情報が、ロットIDに対して下層のデータ階層の情報として、生産データベースに記憶されている。そのため、異常が検出されたキャビティに関連付けられているロットIDに対して、下層のデータ階層の情報として記憶されているショット識別情報が、異常が検出されたキャビティで成形された成形品のみから構成されるデータセットと等しくなる。そのため、本実施形態では、異常が検出されたキャビティで成形された全ての成形品の出荷を保留させる処理や、成形品を廃棄させる処理を実行する場合に、新たなデータセットを生成する必要がない。したがって、特定のキャビティで成形された成形品を成形管理装置100のシステム上でまとめて処理する場合に、新たなデータセットが生成される場合と比べて、システムの処理の負荷を軽減することができる。
【0112】
本実施形態では、
図14に示す稼動データ取得処理において、ロットIDを下層のデータ階層の情報として付与されたジョブIDである稼動識別情報、ショット識別情報、および、成形機稼動データが、関連付けられて成形機制御装置350の稼動データ記憶部470に記憶される。そのため、成形機制御装置350以外の装置が成形機制御装置350から情報を取得する場合に、成形品が成形された際に取得された稼動識別情報、ショット識別情報、および、成形機稼動データが関連付けられた情報を取得できる。したがって、成形機制御装置350以外の装置が、特定のキャビティで成形された成形品をシステム上でまとめて処理する場合に、システムの処理の負荷を軽減することができる。
【0113】
B.第2実施形態:
第1実施形態では、生産計画生成部110は、成形品の生産計画を生成する。これに対して、第2実施形態では、生産計画生成部110は、生産計画の生成に加えて、生産計画が実行されて成形品が生産されている途中で、生産計画を変更する。生産計画生成部110は、例えば、成形品の生産中に、射出成形機310で成形された成形品の不良率が増加し、不良率が増加した原因が、成形品の成形に使用されている金型が有するキャビティの不良である場合に、生産計画を変更する。
【0114】
図21は、生産計画生成部110が実行する、生産計画変更処理の工程を説明する図である。生産計画変更処理は、現在実行されている生産計画を変更する処理である。
【0115】
ステップS710において、生産計画生成部110は、ユーザーが生産計画を選択するための画面である生産進捗画面SC4を生成し、表示部60に表示させる。
【0116】
図22は、生産進捗画面SC4を示す図である。生産進捗画面SC4には、現在実行されている生産計画が一覧表示されている。生産進捗画面SC4には、それぞれの生産計画について、使用されている射出成形機310、生産されている成形品目、成形品の成形に使用されている金型、これまでに生産された成形品の数、成形品の生産が完了する予定時刻、成形品の不良率、サイクルタイムが表示されている。
【0117】
図21のステップS720において、生産計画生成部110は、計画を変更する生産計画の選択を、ユーザーから受け付ける。ステップS720において、ユーザーは、
図22に示す生産進捗画面SC4に表示されている生産計画のうち、計画を変更する生産計画を選択する。
【0118】
ステップS730において、生産計画生成部110は、生産計画の変更内容をユーザーが入力するための画面である、生産計画変更画面SC5を生成し、表示部60に表示させる。
【0119】
図23は、生産計画変更画面SC5を示す図である。生産計画変更画面SC5には、生産計画変更領域RG31と、生産計画変更ボタンBT31と、が設けられている。
【0120】
生産計画変更領域RG31には、
図21のステップS720において、
図22に示す生産進捗画面SC4で選択された生産計画の詳細が表示されている。生産計画変更領域RG31には、成形品の成形に使用される金型が表示される表示欄CX31と、表示欄CX31に表示されている金型のキャビティ数が表示される表示欄CX32と、成形品の生産数が表示される表示欄CX33と、1ロット当たりの成形品の数が表示される表示欄CX34と、が設けられている。生産計画変更領域RG31には、上述した情報に加えて、選択された生産計画のジョブID、生産計画を作成したユーザーのID番号、成形される成形品目のID番号などが表示されている。また、生産計画変更領域RG31には、CAV別管理実行ボタンBT2と、CAV別管理非実行ボタンBT3と、が設けられており、CAV別管理実行ボタンBT2またはCAV別管理非実行ボタンBT3のいずれかが選択されている。CAV別管理非実行ボタンBT3が選択されている場合、ステップS720において、ユーザーは、CAV別管理実行ボタンBT2をクリックすることで、CAV別管理実行ボタンBT2を選択する。
【0121】
図21のステップS740において、生産計画生成部110は、金型マスタデータ変更処理を実行する。ステップS740において、ユーザーは、
図8に示す金型マスタデータ変更画面SC2のキャビティ数入力欄BX11に、成形品の成形に使用するキャビティの数を入力し、保存ボタンBT11をクリックする。ユーザーは、例えば、不良が無いキャビティの数をキャビティ数入力欄BX11に入力する。生産計画生成部110は、生産進捗画面SC4の表示欄CX31に表示されている金型のキャビティ数を、金型マスタデータ変更画面SC2のキャビティ数入力欄BX11に入力された値に変更し、マスタデータベースに記憶させる。
【0122】
ステップS750において、生産計画生成部110は、ステップS740で変更された金型のキャビティ数を、表示欄CX32に表示させる。
【0123】
ステップS760において、生産計画生成部110は、生産計画を変更する指令をユーザーから受け付ける。生産計画生成部110は、ユーザーが生産計画変更画面SC5の生産計画変更ボタンBT31をクリックした場合に、生産計画を変更する指令を受け付ける。
【0124】
ステップS770において、生産計画生成部110は、第3生産計画生成処理を実行する。第3生産計画生成処理は、ステップS740で変更されたキャビティ数を用いて、成形品の生産計画を生成する処理である。
【0125】
図24は、第3生産計画生成処理の工程を説明する図である。
【0126】
ステップS772において、第3取得部230は、
図23に示す生産計画変更画面SC5の表示欄CX33に表示されている成形品の生産数を、生産予定数情報として取得する。
【0127】
図24のステップS774において、第4取得部240は、
図23に示す生産計画変更画面SC5の表示欄CX32に表示されているキャビティ数を、キャビティ数情報として取得する。
【0128】
図24のステップS776において、計画生成部260は、第3取得部230が取得した生産予定数情報と、第4所得部が取得したキャビティ数情報と、に基づいて、生産計画を生成する。計画生成部260は、まず、生産計画変更後のショット予定数を算出する。計画生成部260は、生産計画変更後の成形ジョブ当たりのショット予定数と、生産計画変更後の製造ロット当たりのショット予定数と、を算出する。
【0129】
生産計画変更後の成形ジョブ当たりのショット予定数は、以下の式(5)によって算出される。ここで、生産予定数は、第3取得部230によって取得された数値であり、生産数は、これまでに生産された成形品の数であり、変更後のキャビティ数は、第4取得部240によって取得された数値である。
(生産計画変更後の成形ジョブ当たりのショット予定数)=((生産予定数)-(生産数))÷(変更後のキャビティ数)・・・(5)
【0130】
生産計画変更後の製造ロット当たりのショット予定数は、以下の式(6)によって算出される。なお、生産計画生成部110は、変更後のキャビティ数に基づいて、製造ロット当たりの成形品の数、または、成形ジョブで生産される製造ロットの数を変更してもよい。
(生産計画変更後の製造ロット当たりのショット予定数)=(各製造ロットを構成する成形品の数)・・・(6)
【0131】
次に、計画生成部260は、生産計画変更後の成形ジョブ当たりの生産予定時間と、生産計画変更後の製造ロット当たりの生産予定時間と、を算出する。
【0132】
生産計画変更後の成形ジョブ当たりの生産予定時間は、以下の式(7)によって算出される。
(生産計画変更後の成形ジョブ当たりの生産予定時間)=(生産計画変更後の成形ジョブ当たりのショット予定数)×(1ショットのサイクルタイム)・・・(7)
【0133】
生産計画変更後の製造ロット当たりの生産予定時間は、以下の式(8)によって算出される。
(生産計画変更後の製造ロット当たりの生産予定時間)=(生産計画変更後の製造ロット当たりのショット予定数)×(1ショットのサイクルタイム)・・・(8)
【0134】
計画生成部260は、式(5)および式(6)でそれぞれ算出される、生産計画変更後のショット予定数を、成形品の良品率で除することで、不良品が生産される場合を考慮した、生産計画変更後のショット予定数を算出してもよい。また、計画生成部260は、式(7)および式(8)でそれぞれ算出される、生産計画変更後の生産予定時間を、射出成形機310の稼働率で除することで、射出成形機310が異常停止する時間を考慮した、生産計画変更後の生産予定時間を算出してもよい。
【0135】
ステップS778において、生産計画生成部110は、計画が変更された成形ジョブのジョブID、上述した成形ジョブで生産される製造ロットのロットID、および、ステップS776で算出された、生産計画変更後の成形ジョブ当たりのショット予定数、生産計画変更後の製造ロット当たりのショット予定数、生産計画変更後の成形ジョブ当たりの生産予定時間、生産計画変更後の製造ロット当たりの生産予定時間を、関連付けて生産データベースに記憶させる。すなわち、生産計画生成部110は、計画が変更された成形ジョブのジョブID、上述した成形ジョブで生産される製造ロットのロットID、および、変更後の生産計画を、関連付けて生産データベースに記憶させる。以上のようにして、第3生産計画生成処理が実行される。
【0136】
図21のステップ780において、生産計画生成部110は、ステップS740で変更された金型のキャビティ数を、変更される前の値に修正する。以上のようにして、生産計画変更処理が実行される。
【0137】
以上で説明した第2実施形態によれば、生産計画生成部110は、現在実行されている生産計画を変更する生産計画変更処理を実行する。生産計画変更処理において、生産計画生成部110は、成形品の成形に使用されるキャビティ数を変更し、変更後のキャビティ数を用いて、生産計画変更後のショット予定数、および、生産計画変更後の生産予定時間を算出する。そのため、例えば、成形品の生産の途中で金型の一部のキャビティに不良が発生した場合に、不良が発生したキャビティを除いたキャビティで成形品を生産できるため、不良品の生産を抑制できる。また、変更後の生産計画は生産データベースに記憶されているため、生産計画を変更したユーザー以外のユーザーが、変更後の生産計画を確認することができる。そのため、各ユーザーの作業効率を向上させることができる。
【0138】
C.第3実施形態:
本実施形態では、成形管理装置100は、生産が完了した成形品をシステム上で出荷できないようにする、出荷保留処理を実行する。出荷保留処理は、例えば、成形品の生産が完了した後に、成形品の成形に使用された金型のキャビティに異常が検出された場合に実行される。以下では、成形品をシステム上で出荷することを、出荷処理とも呼ぶ。
【0139】
図25は、成形管理装置100の処理部101が実行する、出荷保留処理の工程を説明する図である。
【0140】
ステップS810において、処理部101は、出荷処理を実行できないようにする製造ロットをユーザーが検索および選択するための画面である、出荷保留画面SC6を生成し、表示部60に表示させる。
【0141】
図26は、出荷保留画面SC6を示す図である。
図25のステップS810において、ユーザーは、
図26に示す出荷保留画面SC6を用いて、出荷処理を実行できないようにする製造ロットをシステム上で検索する。出荷保留画面SC6には、製造ロット検索領域RG41と、検索結果表示領域RG42と、出荷保留ボタンBT41と、が設けられている。
【0142】
製造ロット検索領域RG41には、成形品のロットID、成形品の生産工程、成形品の生産に使用された射出成形機310、成形品目名、ジョブID、製造ロットの状態、成形品が成形された期間、がそれぞれ入力される複数の入力欄と、検索ボタンBT42と、が設けられている。ユーザーは、出荷処理を実行できないようにする製造ロットに関する情報を上述した入力欄の少なくとも一つに入力し、検索ボタンBT42をクリックする。
【0143】
図25のステップS820において、処理部101は、
図26に示す出荷保留画面SC6の製造ロット検索領域RG41に入力された情報に一致する製造ロットの情報を、記憶部102から取得する。
【0144】
図25のステップS830において、処理部101は、ステップS820で取得された製造ロットのうち、成形品の成形が完了しており、かつ、出荷先へ出荷されていない製造ロットを、
図26に示す出荷保留画面SC6の検索結果表示領域RG42に一覧表示させる。検索結果表示領域RG42には、各製造ロットについて、ロットID、在庫数、成形品目の名称などが表示されている。また、検索結果表示領域RG42には、各製造ロットに対応づけられた、製造ロットを選択するためのチェックボックスC41が設けられている。
【0145】
図25のステップS840において、処理部101は、出荷処理を実行できないようにする製造ロットの選択をユーザーから受け付ける。ユーザーは、
図26に示す出荷保留画面SC6の検索結果表示領域RG42に表示されている製造ロットのうち、出荷処理を実行できないようにする製造ロットに対応するチェックボックスC41を選択し、出荷保留ボタンBT41をクリックする。
【0146】
図25のステップS850において、処理部101は、ステップS840で選択された製造ロットの出荷処理を実行できないようにする。処理部101は、例えば、ステップS840で選択された製造ロットの出荷処理が実行された場合に、製造ロットの出荷が不可能である旨の警告文を表示部60に表示させる。以上のようにして、出荷保留処理が実行される。
【0147】
図27は、製造ロットの出荷処理が実行される場合にユーザーが操作する画面である、出荷画面SC7を示す図である。出荷画面SC7は、処理部101によって生成され、表示部60に表示される。出荷画面SC7には、製造ロットの出荷先が入力される入力欄BX51と、在庫ロット表示領域RG51と、出荷ボタンBT51と、が設けられている。在庫ロット表示領域RG51には、成形品の生産が完了し、かつ、出荷されていない製造ロットの一覧が表示されている。また、在庫ロット表示領域RG51には、各製造ロットに対応づけられた、製造ロットを選択するためのチェックボックスC51が設けられている。
【0148】
ユーザーは、製造ロットを出荷する場合、入力欄BX51に製造ロットの出荷先を入力し、出荷する製造ロットに対応するチェックボックスC61を選択した後で、出荷ボタンBT51をクリックする。上述した操作が実行された場合、処理部101は、出荷画面SC7で選択された製造ロットが出荷保留処理を実行されていない製造ロットである場合は、選択された製造ロットの出荷処理を実行する。処理部101は、例えば、選択された製造ロットが出荷された旨の通知を表示部60に表示させる。また、処理部101は、出荷画面SC7で選択された製造ロットが出荷保留処理を実行された製造ロットである場合は、選択された製造ロットの出荷処理を実行しない。処理部101は、例えば、選択された製造ロットの出荷は不可能である旨の通知を、表示部60に表示させる。
【0149】
以上で説明した第3実施形態によれば、成形管理装置100は、生産が完了した成形品をシステム上で出荷できないようにする出荷保留処理を実行する。成形管理装置100の処理部101は、出荷画面SC7において、出荷保留処理が実行された製造ロットをユーザーが選択して出荷しようとした場合に、選択された製造ロットの出荷が不可能である旨の通知を、表示部60に表示させる。そのため、成形品の生産が完了した後で、成形品の成形に使用された金型のキャビティに異常が検出された場合でも、異常が検出されたキャビティで成形された成形品から構成される製造ロットの出荷処理が実行されることを抑制できる。したがって、不良品を含む可能性が高い製造ロットが出荷されることを抑制できる。
【0150】
D.他の実施形態:
(D-1)上記実施形態では、金型マスタデータ変更処理において、金型マスタデータ変更画面SC2は、ユーザーが予め定められた操作を実行した場合に、表示部60に表示される。これに対して、金型マスタデータ変更画面SC2は、
図5に示す生産計画生成処理のステップS10において、
図6に示す生産計画生成画面SC1のCAV別管理実行ボタンBT2が選択された場合に、表示部60にポップアップ表示されてもよい。
【0151】
(D-2)第1実施形態では、
図5に示す生産計画生成処理において、金型マスタデータ変更処理が実行された場合、生産計画生成部110は、金型マスタデータ変更処理で変更された金型のキャビティ数を、生産計画が生成された後で、変更前の値に修正しない。これに対して、生産計画生成処理において、金型マスタデータ変更処理が実行された場合、生産計画生成部110は、金型マスタデータ変更処理で変更された金型のキャビティ数を、生産計画が生成された後で、変更前の値に修正してもよい。すなわち、生産計画生成部110は、生産計画が生成された後で、マスタデータベースに記憶されている金型のキャビティ数を、金型マスタデータ変更処理で変更される前の値に修正してもよい。
【0152】
(D-3)第1実施形態では、成形機制御装置350は、ショット識別情報生成部450を備える。これに対して、成形機制御装置350は、ショット識別情報生成部450を備えなくてもよい。この場合、
図14に示す稼動データ取得処理のステップS440において、稼動データ記憶制御部440は、ショット識別情報と、生産処理のステップS360で稼動識別情報記憶部460に記憶された稼動識別情報を、関連付けて稼動データ記憶部470に記憶させなくてもよい。
【0153】
(D-4)
図15に示す検査結果取得処理のステップS520において、第1制御部321は、成形品の検査が実行される毎に、成形品の検査サイクルを識別する情報である、検査サイクル識別情報を生成してもよい。この場合、ステップS530において、第1制御部321は、ステップS510で取得されたジョブID、ロットID、ショット識別情報と、ステップS520で得られた成形品の検査結果と、検査サイクル識別情報を関連付けて記憶してもよい。この場合、ステップS550において、第1制御部321は、ステップS510で取得されたジョブID、ロットID、ショット識別情報と、ステップS520で得られた成形品の検査結果と、検査サイクル識別情報を関連付けて、成形管理装置100に送信してもよい。
【0154】
(D-5)第3実施形態では、成形管理装置100は、成形品の生産が完了した後で、出荷保留処理を実行する。これに対して、成形管理装置100は、成形品の生産が完了した後で、製造ロットをシステム上で廃棄させる廃棄処理や、製造ロットを構成する全ての成形品を検査装置320で検査させる全数検査処理を実行してもよい。
【0155】
(D-6)上記実施形態では、生産計画生成部110が生成する生産計画は、ショット予定数と、生産予定時間と、を含む。これに対して、生産計画生成部110が生成する生産計画は、ショット予定数を含まなくてもよい。すなわち、生産計画は、生産予定時間だけでもよい。
【0156】
(D-7)上記実施形態では、生産計画生成部110は、成形管理装置100の処理部101が、記憶部102に記憶されたプログラムを実行することによって実現される。これに対して、生産計画生成部110は、成形管理装置100から独立した生産計画生成装置として、射出成形機管理システム10に備えられてもよい。
【0157】
E.他の形態:
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0158】
(1)本開示の一形態によれば、成形管理装置が提供される。この成形管理装置は、成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を管理する成形管理装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、前記キャビティに前記造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を取得する第1取得部と、前記成形品に関する情報である成形品情報を取得する第2取得部と、記憶部と、を備え、前記記憶部は、前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記ショット識別情報と、前記成形品情報と、を関連付けて記憶し、前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶し、前記ショット識別情報を前記第2生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として記憶する。
このような形態によれば、キャビティの一部に異常が検出された場合、異常が検出されたキャビティに関連付けられているロットIDに対して、下層のデータ階層の情報として記憶されているショット識別情報が、異常が検出されたキャビティで成形された成形品のみから構成されるデータセットと等しくなる。そのため、異常が検出されたキャビティで成形された全ての成形品の出荷を保留させる処理や、成形品を廃棄させる処理を実行する場合に、異常が検出されたキャビティで成形された成形品のみから構成されるデータセットを新たに生成する必要がない。したがって、特定のキャビティで成形された成形品を成形管理装置のシステム上でまとめて処理する場合に、新たなデータセットが生成される場合と比べて、システムの処理の負荷を軽減することができる。
【0159】
(2)本開示の一形態によれば、生産計画生成装置が提供される。この生産計画生成装置は、射出成形機が成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形される成形品の生産計画を生成する生産計画生成装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を生成する第1生産単位情報生成部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を生成する第2生産単位情報生成部と、前記成形品の生産予定数量に関する情報である生産予定数情報を取得する第3取得部と、前記キャビティの数量に関する情報であるキャビティ数情報を取得する第4取得部と、前記第2生産単位情報を前記第1生産単位情報に対して下層のデータ階層の情報として設定するデータ階層設定部と、前記第1生産単位情報と、前記第2生産単位情報と、前記生産予定数情報と、前記キャビティ数情報と、に基づいて、前記生産計画を生成する、計画生成部と、を備える。
このような形態によれば、成形品のロットに関する第2生産単位情報が特定のキャビティと関連しているため、成形品が生産される場合に、製造ロットを、特定のキャビティで成形された成形品のみで構成させることができる。
【0160】
(3)上記形態において、前記生産計画は、前記キャビティに前記造形材料を射出する予定の回数であるショット予定数を含んでもよい。
このような形態によれば、成形ジョブ毎に実行されるショットの回数を、記憶部に記憶しておくことができる。
【0161】
(4)上記形態において、前記第2生産単位情報生成部は、前記キャビティ毎に複数の前記第2生産単位情報を生成してもよい。
このような形態によれば、特定の一つのキャビティで成形された成形品から構成される製造ロットを、複数生産できる。
【0162】
(5)本開示の一形態によれば、成形機制御装置が提供される。この成形機制御装置は、成形型のキャビティに造形材料を射出することで成形品を成形する射出成形機を制御する成形機制御装置であって、前記成形品を成形する成形ジョブに関する情報である第1生産単位情報を取得する第1生産単位情報取得部と、前記成形品のロットに関する情報であり、特定の前記キャビティと関連する第2生産単位情報を取得する第2生産単位情報取得部と、前記第2生産単位情報を下層のデータ階層の情報として付与された前記第1生産単位情報である稼動識別情報を記憶する稼動識別情報記憶部と、前記射出成形機の稼動データに関する情報である成形機稼動データを取得する稼動データ取得部と、稼動データ記憶部と、前記成形機稼動データと前記稼動識別情報を関連付けて前記稼動データ記憶部に記憶させる稼動データ記憶制御部と、を備える。
このような形態によれば、成形機制御装置以外の装置が成形機制御装置から情報を取得する場合に、成形品が成形された際に取得された稼動識別情報と成形機稼動データが関連付けられた情報を取得できる。したがって、成形機制御装置以外の装置が、特定のキャビティで成形された成形品をシステム上でまとめて処理する場合に、システムの処理の負荷を軽減することができる。
【0163】
(6)上記形態において、成形サイクル毎に、前記キャビティに前記造形材料を射出するショットに関する情報であるショット識別情報を生成する、ショット識別情報生成部を備え、前記稼動データ記憶制御部は、前記成形機稼動データと前記ショット識別情報を関連付けて前記稼動データ記憶部に記憶させてもよい。
このような形態によれば、成形機制御装置以外の装置が成形機制御装置から情報を取得する場合に、成形品が成形された際に取得された稼動識別情報、成形機稼動データ、および、ショット識別情報が関連付けられた情報を取得できる。
【符号の説明】
【0164】
10…射出成形機管理システム、50…端末装置、60…表示部、100…成形管理装置、101…処理部、102…記憶部、110…生産計画生成部、120…第1取得部、130…第2取得部、210…第1生産単位情報生成部、220…第2生産単位情報生成部、230…第3取得部、240…第4取得部、250…データ階層設定部、260…計画生成部、310…射出成形機、320…検査装置、321…第1制御部、330…材料吐出部、340…型締装置、341…型駆動部、342…ボールネジ、350…成形機制御装置、360…成形機表示部、370…成形型、371…固定型、372…可動型、401…成形機処理部、402…成形機記憶部、410…第1生産単位情報取得部、420…第2生産単位情報取得部、430…稼動データ取得部、440…稼動データ記憶制御部、450…ショット識別情報生成部、460…稼動識別情報記憶部、470…稼動データ記憶部、BT1…生産計画生成ボタン、BT11…保存ボタン、BT2…CAV別管理実行ボタン、BT21…生産開始ボタン、BT22…選択ボタン、BT3…CAV別管理非実行ボタン、BT31…生産計画変更ボタン、BT41…出荷保留ボタン、BT42…検索ボタン、BT51…出荷ボタン、BX1,BX11,BX2,BX3,BX4,BX5,BX51,BX6,BX7,BX8…入力欄、C21,C41,C51…チェックボックス、CX1,CX2,CX3,CX31,CX32,CX33,CX34…表示欄、NT…ネットワーク、RG1…生産計画入力領域、RG21…成形ジョブ選択領域、RG31…生産計画変更領域、RG41…製造ロット検索領域、RG42…検索結果表示領域、RG51…在庫ロット表示領域、SC1…生産計画生成画面、SC2…金型マスタデータ変更画面、SC3…生産開始画面、SC4…生産進捗画面、SC5…生産計画変更画面、SC6…出荷保留画面、SC7…出荷画面