(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083710
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】エレベーター制御装置及びエレベーター制御方法
(51)【国際特許分類】
B66B 1/14 20060101AFI20240617BHJP
【FI】
B66B1/14 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197672
(22)【出願日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 悠一朗
(72)【発明者】
【氏名】西江 聡
【テーマコード(参考)】
3F502
【Fターム(参考)】
3F502HB01
3F502HC07
3F502JA06
3F502JA10
3F502JA54
3F502KA11
3F502MA47
3F502MA48
(57)【要約】
【課題】移動体を円滑に行先階まで移動させることができるエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法を提供する。
【解決手段】エレベーター制御装置102の呼び登録部117は、移動体に関する呼びの要求、又は乗客に関する呼びの要求に応じてエレベーターの乗りかごを移動体又は乗客の待機階に移動させる。行先階登録部119は、移動体に関する行先階の要求、又は乗客に関する行先階の要求に応じて乗りかごを移動させる。運転制御部は、乗りかごに設けられた行先階登録釦の点灯を制御する。そして、乗りかごが移動体の待機階に到着後、運転制御部は、行先階登録釦が操作されても、操作された行先階登録釦を点灯させない。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に関する呼びの要求、又は乗客に関する呼びの要求に応じてエレベーターの乗りかごを前記移動体又は前記乗客の待機階に移動させる呼び登録部と、
前記移動体に関する行先階の要求、又は前記乗客に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させる行先階登録部と、
前記乗りかごに設けられた行先階登録釦の点灯を制御する運転制御部と、を備えるエレベーター制御装置であって、
前記乗りかごが前記移動体の待機階に到着後、前記運転制御部は、前記行先階登録釦が操作されても、操作された前記行先階登録釦を点灯させない
エレベーター制御装置。
【請求項2】
前記乗りかごは、アナウンスを実行するかごアナウンス部を有し、
前記かごアナウンス部を制御するアナウンス制御部を備え、
前記乗りかごが前記移動体の待機階に到着後、前記行先階登録釦が操作されると、前記アナウンス制御部は、前記乗りかごからの降車を促すアナウンスを前記かごアナウンス部に実行させる
請求項1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項3】
前記乗りかごが前記移動体の待機階に到着後、前記行先階登録釦が操作されると、前記運転制御部は、前記乗客が当該乗りかごから降車するまで、当該乗りかごのドアが開いた状態を維持する
請求項2に記載のエレベーター制御装置。
【請求項4】
前記アナウンス制御部は、前記乗客が前記乗りかごから降車するまで、予め定めた規定時間が経過する度に、前記乗りかごからの降車を促すアナウンスを前記かごアナウンス部に実行させる
請求項3に記載のエレベーター制御装置。
【請求項5】
前記乗りかごが前記移動体の待機階に到着後、前記行先階登録釦が操作されると、前記運転制御部は、予め定めた規定時間が経過するまで、当該乗りかごのドアが開いた状態を維持し、
前記規定時間を超えると、前記行先階登録部は、前記移動体に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させる
請求項2に記載のエレベーター制御装置。
【請求項6】
前記規定時間を超える前に、前記行先階登録釦の操作が予め定めた規定回数以上行われると、前記行先階登録部は、前記移動体に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させる
請求項5に記載のエレベーター制御装置。
【請求項7】
前記規定時間を超えた場合、又は規定時間を超える前に前記行先階登録釦の操作が前記規定回数以上行われた場合に、前記アナウンス制御部は、前記移動体に関する行先階の要求を優先して前記乗りかごを移動させることを報知するアナウンスを前記かごアナウンス部に実行させる
請求項6に記載のエレベーター制御装置。
【請求項8】
前記移動体に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させている途中で、前記行先階登録釦が操作されると、前記行先階登録部は、前記移動体に関する行先階の要求に応じた前記乗りかごの移動を中断し、前記行先階登録釦の操作により設定された前記乗客に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させる
請求項6に記載のエレベーター制御装置。
【請求項9】
前記運転制御部は、前記移動体に関する行先階の要求を受けた場合に、前記行先階に対応する前記行先階登録釦を点灯させない
請求項1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項10】
前記エレベーターの乗り場には、呼びの要求を行う場合に前記乗客が操作する乗り場呼び釦が設けられており、
前記移動体に関する呼びの要求に応じて前記乗りかごを移動させている場合に、前記運転制御部は、前記移動体の待機階に設けられた前記乗り場呼び釦を点灯させない
請求項1に記載のエレベーター制御装置。
【請求項11】
前記エレベーターの乗り場には、アナウンスを実行する乗り場アナウンス部が設けられており、
前記乗り場アナウンス部を制御するアナウンス制御部を備え、
前記移動体に関する呼びの要求に応じて前記乗りかごを移動させている場合に、前記移動体の待機階に設けられた前記乗り場呼び釦が操作されると、前記アナウンス制御部は、前記移動体の搬送を優先した運転中であること報知するアナウンスを前記乗り場アナウンス部に実行させる
請求項10に記載のエレベーター制御装置。
【請求項12】
移動体に関する呼びの要求、又は乗客に関する呼びの要求に応じてエレベーターの乗りかごを前記移動体又は前記乗客の待機階に移動させる呼び登録部と、
前記移動体に関する行先階の要求、又は前記乗客に関する行先階の要求に応じて前記乗りかごを移動させる行先階登録部と、
前記乗りかごに設けられた行先階登録釦の点灯を制御する運転制御部と、を備えるエレベーター制御装置によって行われるエレベーター制御方法であって、
前記呼び登録部が、前記移動体に関する呼びの要求に応じて前記乗りかごを前記移動体の待機階に移動させ、
前記乗りかごが前記移動体の待機階に到着後、前記運転制御部は、前記行先階登録釦が操作されても、操作された前記行先階登録釦を点灯させない
エレベーター制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター制御装置及びエレベーター制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、移動体であるロボットと乗客が同乗することを防ぐエレベーターの制御方法が開示されている。特許文献1に開示されたエレベーター管理装置は、ロボットがエレベーターに乗車する前に乗客が行先階を登録すると、先に乗客を行先階に運ぶようにエレベーターを制御したり、乗客の利用区間になる前までロボットを運ぶようにエレベーターを制御したりする。したがって、乗客の利便性の向上が期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたエレベーター管理装置は、ロボットがエレベーターに乗車中もしくは乗車後からドアが閉まるまでの間に、乗客がロボットと同乗してしまうことを想定していない。そのため、ロボットと乗客が同乗してしまうことがあり、ロボットを行先階まで移動させることが煩雑になる場合があった。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、移動体を円滑に行先階まで移動させることができるエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の一態様であるエレベーター制御装置は、呼び登録部と、行先階登録部と、運転制御部とを備える。呼び登録部は、移動体に関する呼びの要求、又は乗客に関する呼びの要求に応じてエレベーターの乗りかごを移動体又は乗客の待機階に移動させる。行先階登録部は、移動体に関する行先階の要求、又は乗客に関する行先階の要求に応じて乗りかごを移動させる。運転制御部は、乗りかごに設けられた行先階登録釦の点灯を制御する。そして、乗りかごが移動体の待機階に到着後、運転制御部は、行先階登録釦が操作されても、操作された行先階登録釦を点灯させない。
【0007】
本発明の一態様であるエレベーター制御方法は、呼び登録部と、行先階登録部と、運転制御部とを備えるエレベーター制御装置によって行われる。呼び登録部は、移動体に関する呼びの要求、又は乗客に関する呼びの要求に応じてエレベーターの乗りかごを移動体又は乗客の待機階に移動させる。行先階登録部は、移動体に関する行先階の要求、又は乗客に関する行先階の要求に応じて乗りかごを移動させる。運転制御部は、乗りかごに設けられた行先階登録釦の点灯を制御する。このエレベーター制御方法では、呼び登録部が、移動体に関する呼びの要求に応じて乗りかごを移動体の待機階に移動させる。乗りかごが移動体の待機階に到着後、運転制御部は、行先階登録釦が操作されても、操作された行先階登録釦を点灯させない。
【発明の効果】
【0008】
上記構成のエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法によれば、移動体を円滑に行先階まで移動させることができる。
なお、上述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るエレベーターの概要図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係るエレベーターシステムの機能構成を示したブロック図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体連動処理を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の第1実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体連動処理を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第2実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第3実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体連動処理を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の第3実施形態に係るエレベーター制御装置の移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.第1実施形態
以下、第1実施形態に係るエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法について説明する。なお、各図において共通の部分には、同一の符号を付している。
【0011】
[エレベーター]
まず、第1実施形態に係るエレベーターの構成について、
図1を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るエレベーターの全体構成図である。
【0012】
図1に示すように、エレベーター1は、建築構造物内に形成された昇降路10の上方に機械室を有するエレベーターである。なお、本発明の係るエレベーターは、機械室を有するエレベーターに限定されるものではなく、昇降路10の上方に機械室を有していない、いわゆる機械室レスエレベーターであってもよい。
【0013】
エレベーター1は、乗客20及びロボットなどの移動体21を載せる乗りかご2と、主ロープ3と、つり合いおもり4と、巻上機5と、制御盤6と、乗り場呼び釦7とを備える。昇降路10の頂部には、機械室11が設けられている。
【0014】
巻上機5は、機械室11に配置されている。巻上機5には、主ロープ3が巻き掛けられている。巻上機5は、乗りかご2を昇降させるために主ロープ3を巻き上げる機器である。巻上機5は、主ロープ3を介して乗りかご2及びつり合いおもり4をつるべ式に昇降させる。
【0015】
乗りかご2は、中空の略直方体状に形成されている。乗りかご2は、主ロープ3を介して、釣合おもり4と連結されている。巻上機5が主ロープ3を巻き上げると、乗りかご2とつり合いおもり4は、互いに反対方向に昇降する。
【0016】
制御盤6は、機械室11に配置されている。制御盤6には、エレベーター1の運転を制御するエレベーター制御装置102(
図2参照)が設けられている。
【0017】
乗り場呼び釦7は、各階の乗り場に設けられている。乗り場呼び釦7は、乗り場において、エレベーター1に乗車したい乗客20が押下する。乗り場呼び釦7は、押下されると、基本的に点灯する。これにより、乗客20は、乗り場呼びが登録されたことを認識することができる。乗り場呼びが登録されると、エレベーター制御装置102(
図2参照)は、登録された乗り場階まで乗りかご2を移動させる。
【0018】
乗りかご2内には、かご内行先階登録釦8が設けられている。乗りかご1に乗車した乗客20は、かご内行先階登録釦8における行先階の釦を押下する。かご内行先階登録釦8における行先階の釦が押下されると、基本的に、行先階の釦が点灯する。これにより、乗客20は、行先階が登録されたことを認識することができる。行先階が登録されると、エレベーター制御装置102(
図2参照)は、行先階まで乗りかご2を移動させる。
【0019】
[エレベーターシステム]
次に、
図1に示すエレベーター1を含むエレベーターシステムについて、
図2を参照して説明する。
図2は、エレベーターシステムの機能構成を示したブロック図である。
【0020】
図2に示すように、エレベーターシステムは、上述したエレベーター1と、移動体制御装置100と、移動体制御サーバ101と、エレベーター制御装置102とを備える。移動体制御サーバ101は、例えば、一般通信回線を介して、移動体制御装置100及びエレベーター制御装置102と接続されている。
【0021】
(移動体制御装置)
移動体制御装置100は、通信部110と、移動体運転制御部111と、乗降車完了確認部112とを有する。
【0022】
移動体運転制御部111は、移動体21の動作を制御する。また、移動体運転制御部111は、移動体21の移動先(行先階を含む)や、移動経路を決定する。また、移動体運転制御部111は、エレベーター1を利用して移動する場合に、連動要求を生成する。連動要求には、乗り場呼び、行先階の情報が含まれる。
【0023】
乗降車完了確認部112は、移動体21が乗りかご2に乗車したこと、及び乗りかご2から降車したことを検知する。乗降車完了確認部112は、GPS(Global Positioning System)やカメラ等のセンサから取得した情報を使用して、乗りかご2内の所定の位置に配置されたか否か判断し、移動体21が乗りかご2に乗車したことを検知する。また、乗降車完了確認部112は、乗り場の所定の位置に配置されたか否か判断し、移動体21が乗りかご2から降車したことを検知する。
【0024】
通信部110は、移動体21の乗降状態、移動体21の移動先の階数(行先階)、移動体21の現在の位置や階数(待機階)、連動要求等の移動体情報を、移動体制御サーバ101に送信する。また、通信部110は、移動体制御サーバ101からエレベーター1の運行に関する情報、移動体21の移動需要等の情報を受信する。
【0025】
(移動体制御サーバ)
移動体制御サーバ101は、移動体情報をエレベーター制御装置102に送信する。また、移動体制御サーバ101は、エレベーター1に関する情報であるエレベーター情報を移動体21に送信する。さらに、移動体制御サーバ101は、複数台の移動体21が存在する場合に、それぞれの移動体21の情報を取りまとめる。これにより、複数台の移動体21を円滑に制御することができる。
【0026】
また、移動体制御サーバ101は、移動体21の移動先(行先階を含む)や、移動経路を決定してもよい。この場合に、移動体制御装置100の移動体運転制御部111は、移動体制御サーバ101から送信された制御指令に基づいて、移動体21の動作を制御する。
【0027】
なお、エレベーターシステムは、移動体制御サーバ101を備えていなくてもよい。この場合は、それぞれの移動体21が独立してエレベーター制御装置102と通信を行う。この場合の移動体21は、例えば、一般通信回線を介して、外部装置や携帯端末等から移動需要の情報を受信してもよい。
【0028】
(エレベーター制御装置)
エレベーター制御装置102は、通信部113と、エレベーター運転制御部114と、移動体状態監視部115と、エレベーター状態監視部116とを有する。また、エレベーター制御装置102は、呼び登録部117と、ドア開閉制御部118と、行先階登録部119と、アナウンス制御部120と、人検出部121と、ドア開閉検知部122と、かご内行先階登録釦押下検知部123とを有する。
【0029】
通信部113は、移動体制御サーバ101を介して送られてくる移動体情報を受信する。また、通信部113は、受信した移動体情報をエレベーター運転制御部114及び移動体状態監視部115に送る。移動体情報には、移動体21の待機階、現在位置、行先階等が含まれる。
【0030】
また、通信部113は、エレベーター1に関する情報であるエレベーター情報を移動体制御サーバ101に送信する。エレベーター情報には、乗りかご2の位置(階数)、ドア開閉状況、乗客20の有無、エレベーター1を移動体専用運転にすることが可能であるか否が含まれる。
【0031】
エレベーター運転制御部114は、エレベーター1の運転を制御する。本実施形態では、乗客20を乗り場階から行先階へ搬送する通常運転と、移動体21を乗り場階から行先階へ優先的に搬送する移動体専用運転を設けている。通常運転では、移動体21の乗りかご2対する乗降が許可されない。
【0032】
移動体専用運転では、移動体21からの要求された呼びのみに応答する運転制御を行う。このとき、エレベーター運転制御部114は、乗客20によるかご内行先階登録釦8を用いた行先階の登録を停止する。また、エレベーター運転制御部114は、移動体専用運転中に乗客20が乗り場呼び釦7を押下した場合に、乗客20の乗り場呼び登録を中断する。このとき、エレベーター運転制御部114は、乗り場呼び釦7を点灯させておく。そして、移動体専用運転が終了してから、中断していた乗客20の乗り場呼び登録を再開する。
【0033】
移動体専用運転を行うことにより、移動体21が乗車した乗りかご2に乗客20を同乗させないようにすることができる。その結果、移動体21の進路を乗客20が塞いで、移動体21が乗りかご2から降車できなくなることを防ぐことができる。また、移動体21がエレベーター1を利用することができる時間を確保することができる。したがって、移動体21を行先階まで円滑に移動させることができる。
【0034】
エレベーター運転制御部114は、エレベーター1の昇降速度やドアの開閉動作を含むエレベーター1全体の動作を制御するための各種の演算を行う。エレベーター運転制御部114は、演算結果を、呼び登録部117、ドア開閉制御部118、行先階登録部119、及びアナウンス制御部120に送る。
【0035】
呼び登録部117は、乗り場呼び釦7から送られてきた情報に基づいて、乗り場呼びを登録する。また、呼び登録部117は、移動体情報に基づいて、移動体21の待機階の呼びを登録する。さらに、呼び登録部117は、巻上機5の駆動を制御して、各呼びが登録された階まで乗りかご2を移動させる。
【0036】
以下、乗客20に関する呼びの登録を、「乗客呼び登録」とする。また、移動体21に関する呼びの登録を、「移動体呼び登録」とする。なお、乗客呼び登録は、乗り場呼び釦7の押下に基づく呼びの登録のみに限定されず、乗客20が保持する携帯端末などの外部装置から送信される情報に基づく呼びの登録であってもよい。
【0037】
ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアの開閉を制御する。なお、乗り場ドアは、乗りかご2のドアに連動して開閉する。移動体専用運転において、ドア開閉制御部118は、移動体21が乗りかご2に乗車して乗りかご2内の所定の位置に配置されるまで、或いは移動体21が乗りかご2から降車して乗り場の所定の位置に配置されるまで、乗りかご2のドアを開いた状態(以下、開状態)にする。
【0038】
行先階登録部119は、かご内行先階登録釦8から送られてきた情報に基づいて、行先階を登録する。また、行先階登録部119は、移動体情報に基づいて、移動体21の行先階を登録する。さらに、行先階登録部119は、巻上機5の駆動を制御して、乗りかご2を行先階まで移動させる。
【0039】
以下、乗客20に関する行先階の登録を、「乗客行先階登録」とする。また、移動体21に関する行先階の登録を、「移動体行先階登録」とする。なお、乗客行先階登録は、かご内行先階登録釦8の押下に基づく行先階の登録のみに限定されず、乗客20が保持する携帯端末などの外部装置から送信される情報に基づく行先階の登録であってもよい。
【0040】
アナウンス制御部120は、乗りかご2に設けられたかごアナウンス部及び乗り場に設けられた乗り場アナウンス部を制御して、乗客20に向けたアナウンスを実行させる。かごアナウンス部及び乗り場アナウンス部としては、例えば、音を出力するスピーカ装置や、文字を表示する表示装置等を挙げることができる。
【0041】
アナウンス制御部120は、例えば、移動体専用運転に切り替わったことを乗客20に報知するアナウンスをかごアナウンス部及び乗り場アナウンス部に実行させる。また、アナウンス制御部120は、移動体専用運転にもかかわらず乗客20が乗りかご2に乗車してきた際に、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させる。
【0042】
移動体状態監視部115は、移動体制御装置100から送信された移動体情報に基づいて、移動体21の状態を監視する。移動体状態監視部115は、移動体21が乗りかご2に乗車中、乗り場に待機中等の移動体21の位置を検知する。また、移動体状態監視部115は、移動体21が移動中、停止中等の移動体の動作状態を検知する。移動体状態監視部115は、移動体21の状態をエレベーター運転制御部114に送る。
【0043】
エレベーター状態監視部116は、人検出部121、ドア開閉検知部122、かご内行先階登録釦押下検知部123等から送られた情報に基づいて、エレベーター1の状態を監視する。また、エレベーター状態監視部116は、乗客20のエレベーター1の利用状況を検知して、移動体専用運転に設定可能であるか否かを判定する。すなわち、エレベーター状態監視部116は、乗り場呼び釦7やかご内行先階登録釦8が押下されていなくて、それらの釦7,8が点灯していない場合(乗り場呼び登録及び行先階登録が無い場合)に、乗客20がエレベーター1を利用していないと判断して、移動体専用運転に設定可能であると判定する。
【0044】
エレベーター状態監視部116は、エレベーター1の状態及び上述の判定結果をエレベーター運転制御部114に送る。また、エレベーター状態監視部116は、エレベーター1の状態を示すエレベーター情報を、通信部113を介して移動体制御サーバ101に送信する。エレベーター情報には、移動体専用運転に設定可能であるか否かの判定結果が含まれる。
【0045】
人検出部121は、乗りかご2に設けられた荷重センサ151の検出結果から、乗りかご2に移動体21以外のもの(乗客20)が乗車しているか否かを検知する。人検出部121は、検知結果をエレベーター状態監視部116に送る。
【0046】
人検出部121は、予め移動体21の重量を把握している。そのため、人検出部121は、移動体21が乗車しているときの荷重センサ151の検出結果と、何も乗車していないときの荷重センサ151の検出結果の差分から、移動体21以外のもの(乗客20)が乗車しているか否かを検知することができる。なお、移動体21の重量は、移動体情報として、移動体専用運転を行う度に、移動体制御装置100から取得してもよい。
【0047】
ドア開閉検知部122は、乗りかご2に設けられた開閉センサ152(或いは開閉スイッチ)の検出結果から、乗りかご2のドアの全開及び全閉を検知する。ドア開閉検知部122は、検知結果をエレベーター状態監視部116に送る。エレベーター状態監視部116が通信部113を介して移動体制御サーバ101に送信するエレベーター情報には、乗りかご2のドアが全開であること、及び乗りかご2のドアが全閉であることが含まれる。
【0048】
かご内行先階登録釦押下検知部123は、移動体専用運転において、かご内行先階登録釦8が押下されたか否か、及び押下された回数を検知する。かご内行先階登録釦押下検知部123は、検知結果をエレベーター状態監視部116に送る。エレベーター状態監視部116は、かご内行先階登録釦8が押下されたか否か、及び押下された回数をエレベーター運転制御部114に送る。
【0049】
移動体専用運転において、かご内行先階登録釦8が押下された場合に、エレベーター運転制御部114は、乗客20に降車を促すアナウンスを行うようにアナウンス制御部120に制御指令を送る。これにより、アナウンス制御部120は、降車を促すアナウンスを乗りかご2のかごアナウンス部に実行させる。
【0050】
[移動体連動処理]
次に、エレベーター制御装置102が行う移動体連動処理について、
図3を参照して説明する。
図3は、エレベーター制御装置102が行う移動体連動処理を示すフローチャートである。
【0051】
移動体21がエレベーター1を利用して他階へ移動する際に、移動体制御装置100は、移動体制御サーバ101を介してエレベーター制御装置102の通信部113に連動要求を送信する。通信部113が連動要求を受信すると、エレベーター制御装置102は、移動体連動処理を開始する。
【0052】
移動体連動処理を開始すると、まず、エレベーター制御装置102のエレベーター状態監視部116は、乗客行先階登録と乗客呼び登録のいずれかがあるか否かを判定する(S1)。ステップS1において、乗客行先階登録と乗客呼び登録のいずれかがあると判定したとき(S1がYES判定の場合)、エレベーター状態監視部116は、ステップS1の処理を繰り返す。
【0053】
ステップS1が規定時間に達するまで繰り返された場合は、移動体21の搬送を乗客呼び登録よりも優先することを決定してもよい。この場合は、行先階登録があるか否かを判定し、行先階登録が無い場合に、次(ステップS2)の処理に移行する。これにより、乗客20が乗りかご2に乗車しているときに、移動体21の搬送を優先しないようにすることができる。その結果、乗りかご2に乗車して行先階へ向かっている乗客20が、行先階以外の階に搬送されることを防ぐことができる。
【0054】
ステップS1において、乗客行先階登録と乗客呼び登録の両方が無いと判定したとき(S1がNO判定の場合)、エレベーター運転制御部114は、移動体連動モードを設定する(S2)。移動体連動モードが設定されると、その後の乗客行先階登録と乗客呼び登録が無効になる。なお、乗客呼び登録は、中断してもよい。この場合は、移動体連動処理の終了後に、乗客呼び登録が行われる。
【0055】
また、移動体連動モードが設定されると、エレベーター運転制御部114は、移動体連動用アナウンスの出力をONに設定する。これにより、かご内行先階登録釦8が押下されると、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に乗りかご2からの降車を促すアナウンスを実行させる。降車を促すアナウンスとしては、例えば、「サービスを利用できません。」や、「移動体専用運転中です。エレベーターから降りてください。」等を挙げることができる。
【0056】
次に、エレベーター運転制御部114は、移動体21の待機階に乗りかご2を移動させる(S3)。すなわち、エレベーター運転制御部114は、呼び登録部117に移動体呼び登録を行わせる。これにより、乗りかご2は、移動体21の待機階に到着する。乗りかご2が移動体21の待機階に到着すると、ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアを開く。
【0057】
次に、エレベーター状態監視部116は、移動体21にドア開完了信号を送信したか否かを判定する(S4)。ドア開完了信号は、乗りかご2のドアが全開であることを示す情報である。上述したように、乗りかご2のドアが全開であることは、ドア開閉検知部122によって検知される。乗りかご2のドアが全開になると、エレベーター状態監視部116は、通信部113及び移動体制御サーバ101を介して、移動体制御装置100にドア開完了信号を送信する。
【0058】
ステップS4において、移動体制御装置100にドア開完了信号を送信していないと判定したとき(S4がNO判定の場合)、エレベーター運転制御部114は、ステップS7の処理の処理を行う。なお、移動体制御装置100にドア開完了信号を送信していない場合は、乗りかご2のドアが開いている途中である。
【0059】
ステップS4において、移動体制御装置100にドア開完了信号を送信したと判定したとき(S4がYES判定の場合)、移動体状態監視部115は、移動体制御装置100から乗車完了信号を受信したか否かを判定する(S5)。
【0060】
乗車完了信号は、移動体21が乗りかご2内の所定の位置に配置されたことを示す情報である。上述したように、移動体21が乗りかご2内の所定の位置に配置されたことは、移動体制御装置100の乗降車完了確認部112によって検知される。
【0061】
移動体21が乗りかご2内の所定の位置に配置されると、移動体制御装置100の乗降車完了確認部112は、通信部110及び移動体制御サーバ101を介して、エレベーター制御装置102(移動体状態監視部115)に乗車完了信号を送信する。このとき、移動体制御装置100は、移動体21の行先階の情報を乗車完了信号と一緒に送信する。
【0062】
移動体21の行先階の情報を受け取ったエレベーター運転制御部114は、行先階登録部119に移動体行先階登録を行わせる。しかし、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8における移動体行先階登録に関する行先階の釦を点灯させない。これにより、移動体21が乗車する乗りかご2に乗客20が同乗した場合に、乗客20にかご内行先階登録釦8を操作させることができる。
【0063】
例えば、乗客20が移動体21と同じ行先階に行く予定である場合に、かご内行先階登録釦8における移動体21の行先階の釦が点灯していると、乗客20は、かご内行先階登録釦8を操作する必要がない。したがって、乗客20にかご内行先階登録釦8を操作させることができない。
【0064】
乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、エレベーター状態監視部116は、移動体呼び登録に応じて移動体21の待機階に移動させた乗りかご2に、乗客20が乗車していることを検知することができる。
【0065】
また、移動体専用運転において、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させる。また、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8における乗客20が押下した行先階の釦を点灯させない。これにより、乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。
【0066】
ステップS5において、乗車完了信号を受信していないと判定したとき(S5がNO判定の場合)、エレベーター運転制御部114は、ステップS7の処理を行う。なお、乗車完了信号を受信していない場合は、移動体21が乗りかご2内の所定の位置に移動中である。
【0067】
ステップS5において、乗車完了信号を受信したと判定したとき(S5がYES判定の場合)、ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアを閉める。そして、エレベーター状態監視部116は、は、乗りかご2のドアが全閉であるか否かを判定する(S6)。上述したように、乗りかご2のドアが全閉であることは、ドア開閉検知部122によって検知される。
【0068】
乗りかご2を移動体21の待機階へ移動させ始めてから、移動体21が乗りかごに乗車してドアが閉まる(移動体呼び登録に応じた運転が終わる)まで、待機階の乗り場呼び釦7を点灯させない。これにより、待機階においてエレベーター1を利用する乗客に、乗り場呼び釦7を押下させることができる。そして、待機階の乗り場呼び釦7が押下されると、アナウンス制御部120は、移動体21の搬送を優先した運転中であることを報知するアナウンスを乗り場アナウンス部に実行させる。
【0069】
移動体21の搬送を優先する運転中であることを報知するアナウンスとしては、例えば、「移動体専用運転中です。少々お待ちください。」を挙げることができる。このように、移動体専用運転中であることを報知することにより、移動体21の待機階で待つ乗客20に、乗りかご2に乗車しないように促すことができる。
【0070】
ステップS6において、乗りかご2のドアが全閉でないと判定したとき(S6がNO判定の場合)、又はステップS4,S5がNO判定の場合、エレベーター状態監視部116は、かご内行先階登録釦8が押下されたか否かを判定する(S7)。ステップS7において、かご内行先階登録釦8が押下されていないと判定したとき(S7がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、処理をステップS4に戻す。
【0071】
一方、ステップS7において、かご内行先階登録釦8が押下されたと判定したとき(S7がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、後述する移動体同乗処理(
図4参照)を行う。そして、移動体同乗処理を終えると、エレベーター制御装置102は、処理をステップS4に戻す。
【0072】
ステップS6において、乗りかご2のドアが全閉であると判定したとき(S6がYES判定の場合)、エレベーター運転制御部114は、乗りかご2を移動体21の行先階に移動させる(S8)。すなわち、エレベーター運転制御部114は、乗りかご2を移動体21の行先階に移動させるように、行先階登録部119に指令を送る。
【0073】
乗りかご2が移動体21の行先階に到着すると、ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアを開く(S9)。そして、乗りかご2のドアが全開になると、エレベーター状態監視部116は、通信部113及び移動体制御サーバ101を介して、移動体制御装置100にドア開完了信号を送信する(S10)。
【0074】
次に、移動体状態監視部115は、移動体制御装置100から降車完了信号を受信したか否かを判定する(S11)。降車完了信号は、移動体21が乗り場の所定の位置に配置されたことを示す情報である。上述したように、移動体21が乗り場の所定の位置に配置されたことは、移動体制御装置100の乗降車完了確認部112によって検知される。
【0075】
ステップS11において、降車完了信号を受信していないと判定したとき(S5がNO判定の場合)、ドア開閉制御部118は、乗りかごのドアが全開の状態を維持して、乗車完了信号を受信するまで待機する(S12)。
【0076】
ステップS12において、移動体21の行先階の乗り場に人が多くて、移動体21が乗りかご2から降車できない場合は、アナウンス制御部120が、移動体21の進行方向を塞がないようにお願いするアナウンスをかごアナウンス部及び乗り場アナウンス部に実行させる。これにより、移動体21の乗りかご2からの降車を円滑に行わせることができる。
【0077】
なお、移動体21が乗りかご2から降車できないことの検知は、移動体制御装置100から送信される移動体情報から得ることができる。また、予め定めた降車待機期間を経過しても、降車完了信号を受信していない場合に、移動体状態監視部115が、移動体21が乗りかご2から降車できないと判定してもよい。
【0078】
ステップS11において、降車完了信号を受信したと判定したとき(S11がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、動体連動モードの設定を解除して、移動体連動処理を終了する。
【0079】
[移動体同乗処理]
次に、エレベーター制御装置102が行う移動体同乗処理について、
図4を参照して説明する。
図3は、エレベーター制御装置102が行う移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【0080】
移動体同乗処理では、まず、エレベーター状態監視部116が、乗客退避時間のカウントを開始する(S21)。次に、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させる(S22)。
【0081】
次に、ドア開閉制御部118は、乗りかごのドアが全開の状態を維持する(S23)。このとき、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、アナウンス制御部120は、再び降車を促すアナウンスを、かごアナウンス部に実行させる。また、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8における乗客20が押下した行先階の釦を点灯させない。これにより、乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。
【0082】
次に、エレベーター状態監視部116は、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたか否かを判定する(S24)。ステップS24において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えてないと判定したとき(S24がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、処理をステップS23に戻す。
【0083】
ステップS24において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたと判定したとき(S24がYES判定の場合)、人検出部121は、乗りかご2に乗客20がいるか否かを判定する(S25)。ステップS25において、乗りかご2に乗客20がいると判定したとき(S25がYES判定の場合)、ステップS21に戻る。
【0084】
ステップS25において、乗りかご2に乗客20がいないと判定したとき(S25がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、移動体同乗処理を終了して、処理を
図3に示す移動体連動処理のステップS4に戻す。
【0085】
このように、本実施形態では、移動体21が乗車する予定の乗りかご2、或いは移動体21が乗車した乗りかご2に乗客20が同乗した場合に、乗客20が乗りかご2から降車するまで、乗りかご2のドアを開いたまま待機する。これにより、移動体21を乗客20と同乗させることなく、安全且つ円滑に行先階まで移動させることができる。
【0086】
また、本実施形態では、移動体21が乗車する予定の乗りかご2、或いは移動体21が乗車した乗りかご2に乗客20が同乗した場合に、規定時間が経過すると、アナウンス制御部120が、降車を促すアナウンスをかごアナウンス部に実行させる。これにより、降車を促されていることを乗客に確実に報知することができる。
【0087】
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係るエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法について説明する。第2実施形態に係るエレベーターシステムは、第1実施形態に係るエレベーターシステム(
図2参照)と同じである。第2実施形態に係るエレベーター制御装置が、第1実施形態に係るエレベーター制御装置102と異なる部分は、移動体連動処理及び移動体同乗処理である。そのため、ここでは、第2実施形態に係る移動体連動処理及び移動体同乗処理について説明する。
【0088】
[移動体連動処理]
まず、第2実施形態に係る移動体連動処理について、
図5を参照して説明する。
図5は、第2実施形態に係る移動体連動処理を示すフローチャートである。
【0089】
図5に示すように、第2実施形態に係る移動体連動処理は、第1実施形態に係る移動体連動処理(
図3参照)と略同じである。第2実施形態に係る移動体連動処理が、第1実施形態に係る移動体連動処理と異なる部分は、移動体同乗処理から戻った後の移行先である。
【0090】
すなわち、第2実施形態に係る移動体連動処理のステップS7において、かご内行先階登録釦8が押下されたと判定したとき(S7がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、後述する移動体同乗処理(
図6参照)を行う。そして、移動体同乗処理を終えると、エレベーター制御装置102は、ステップS8の処理に移行する。
【0091】
[移動体同乗処理]
次に、第2実施形態に係る移動体同乗処理について、
図6を参照して説明する。
図6は、第2実施形態に係る移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【0092】
第2実施形態に係る移動体同乗処理では、まず、エレベーター状態監視部116が、乗客退避時間のカウントを開始する(S31)。次に、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させる(S32)。
【0093】
次に、ドア開閉制御部118は、乗りかごのドアが全開の状態を維持する(S33)。このとき、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、アナウンス制御部120は、再び、乗客20に降車を促すアナウンスを、かごアナウンス部に実行させる。また、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8における乗客20が押下した行先階の釦を点灯させない。これにより、乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。
【0094】
次に、エレベーター状態監視部116は、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上であるか否かを判定する(S34)。ステップS34において、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上であると判定したとき(S34がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、ステップS36の処理に移行する。
【0095】
ステップS34において、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上でないと判定したとき(S34がNO判定の場合)、エレベーター状態監視部116は、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたか否かを判定する(S35)。ステップS35において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えてないと判定したとき(S35がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、処理をステップS33に戻す。
【0096】
ステップS35において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたと判定したとき(S35がYES判定の場合)、又はステップS34がYES判定の場合、アナウンス制御部120は、乗客20に降車を促すアナウンスの出力を解除する(S36)。これにより、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下しても、かごアナウンス部は、乗客20に降車を促すアナウンスを出力しない。
【0097】
次に、アナウンス制御部120は、移動体21の搬送を優先した運転を行うことを報知するアナウンスを、かごアナウンス部に実行させる(S37)。移動体21の搬送を優先した運転を行うことを報知するアナウンスとしては、例えば、「移動体の目的階へ運転を開始します。」や、「移動体の移動が完了後に、お客様への運転を開始します。」を挙げることができる。
【0098】
次に、ドア開閉制御部118は、所定の待機時間が経過してから、乗りかご2のドアを閉める(S38)。すなわち、本実施形態では、ステップS37におけるアナウンスを実行してから所定の待機時間が経過した場合に、乗りかご2に乗客20が同乗しているか否かに関わらず、移動体21を優先した運行を開始する。ステップS38の処理後、エレベーター制御装置102は、移動体同乗処理を終了して、処理を
図5に示す移動体連動処理のステップS8に移行する。
【0099】
このように、本実施形態では、移動体専用運転において、移動体21と乗客20が同乗した場合に、乗客20に降車を促すアナウンスを少なくとも1回出力する。そして、規定時間に達したときに、移動体21と乗客20が乗りかご2に同乗していたとしても、移動体21を優先した運行を開始する。これにより、移動体21の待機階において乗客20が乗りかご2から降車するまで待機する場合よりも、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0100】
また、本実施形態では、かご内行先階登録釦8の押下が規定回数以上である場合に、乗客20が乗りかご2から降車する兆候がないと判断し、規定時間に達していなくても、移動体21を優先した運行を開始する。これにより、移動体21の行先階への移動(搬送)を迅速に開始することができる。また、乗客20の行先階への移動を開始するまでの乗客20の待機時間を減らすことができる。
【0101】
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係るエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法について説明する。第3実施形態に係るエレベーターシステムは、第1実施形態に係るエレベーターシステム(
図2参照)と同じである。第3実施形態に係るエレベーター制御装置が、第1実施形態に係るエレベーター制御装置102と異なる部分は、移動体連動処理及び移動体同乗処理である。そのため、ここでは、第3実施形態に係る移動体連動処理及び移動体同乗処理について説明する。
【0102】
[移動体連動処理]
まず、第3実施形態に係る移動体連動処理について、
図7を参照して説明する。
図7は、第3実施形態に係る移動体連動処理を示すフローチャートである。
【0103】
図7に示すように、第3実施形態に係る移動体連動処理は、第1実施形態に係る移動体連動処理(
図3参照)と略同じである。第3実施形態に係る移動体連動処理が、第1実施形態に係る移動体連動処理と異なる部分は、移動体同乗処理から戻った後の移行先である。
【0104】
すなわち、第3実施形態に係る移動体連動処理のステップS7において、かご内行先階登録釦8が押下されたと判定したとき(S7がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、後述する移動体同乗処理(
図8参照)を行う。そして、移動体同乗処理を終えると、エレベーター制御装置102は、ステップS4又はステップS8の処理に移行する。
【0105】
[移動体同乗処理]
次に、第3実施形態に係る移動体同乗処理について、
図8を参照して説明する。
図8は、第3実施形態に係る移動体同乗処理を示すフローチャートである。
【0106】
第3実施形態に係る移動体同乗処理では、まず、エレベーター状態監視部116が、乗客退避時間のカウントを開始する(S41)。次に、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させる(S42)。
【0107】
次に、ドア開閉制御部118は、乗りかごのドアが全開の状態を維持する(S43)。このとき、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、アナウンス制御部120は、再び、乗客20に降車を促すアナウンスを、かごアナウンス部に実行させる。また、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8における乗客20が押下した行先階の釦を点灯させない。これにより、乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。
【0108】
次に、エレベーター状態監視部116は、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上であるか否かを判定する(S44)。ステップS44において、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上であると判定したとき(S44がYES判定の場合)、エレベーター制御装置102は、ステップS46の処理に移行する。
【0109】
ステップS44において、かご内行先階登録釦8の押下が予め定めた規定回数以上でないと判定したとき(S44がNO判定の場合)、エレベーター状態監視部116は、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたか否かを判定する(S45)。ステップS45において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えてないと判定したとき(S45がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、処理をステップS43に戻す。
【0110】
ステップS45において、乗客退避時間のカウントが予め定めた規定時間を超えたと判定したとき(S45がYES判定の場合)、又はステップS44がYES判定の場合、アナウンス制御部120は、乗客行先階登録の無効を解除すると共に、乗客20に降車を促すアナウンスの出力を解除する(S46)。これにより、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下すると、行先階登録部119は、乗客行先階登録を行う。また、乗客20がかご内行先階登録釦8を押下しても、アナウンス制御部120は、かごアナウンス部に降車を促すアナウンスを実行させない。
【0111】
次に、ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアを閉める(S47)。続いて、エレベーター状態監視部116は、かご内行先階登録釦8が押下されたか否かを判定する(S48)。ステップS48において、かご内行先階登録釦8が押下されていないと判定したとき(S48がNO判定の場合)、エレベーター制御装置102は、移動体同乗処理を終了して、処理を
図7に示す移動体連動処理のステップS8に移行する。
【0112】
一方、ステップS48において、かご内行先階登録釦8が押下されたと判定したとき(S48がYES判定の場合)、行先階登録部119は、乗客行先階登録を行う(S49)。このとき、移動体行先階登録に応じた運転を一時中断し、乗客行先階登録に応じた運転を行う。したがって、乗りかご2は、移動体21を乗車させたまま、乗客20の行先階に向かう。
【0113】
乗りかご2が乗客20の行先階に到着すると、ドア開閉制御部118は、乗りかご2のドアを開く(S50)。その後、エレベーター制御装置102は、移動体同乗処理を終了して、処理を
図7に示す移動体連動処理のステップS4に移行する。
【0114】
このように、本実施形態では、移動体専用運転において、移動体21と乗客20が同乗した場合に、移動体21の行先階に向かうために乗りかご2のドアを閉めた後に、乗客20によりかご内行先階登録釦8が押下されると、乗客20の行先階を優先する運転を行う。これにより、乗客20が降車を促すアナウンスや移動体専用運転を報知するアナウンスに気づかなかった場合を想定し、移動体21と乗客20の同乗を可能とする。この場合においても、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0115】
そして、本実施形態では、移動体21の行先階に向かう運転が開始されてから、かご内行先階登録釦8が押下されない場合に、移動体21の行先階を優先する運転が行われる。一方、移動体21の行先階に向かう運転が開始されてから、かご内行先階登録釦8が押下された場合は、乗客20の行先階を優先する運転が行われる。これにより、移動体21を確実に行先階まで搬送することができると共に、乗客20の利便性を保つことができる。
【0116】
4.まとめ
(1)上述した実施形態に係るエレベーター制御装置102は、呼び登録部117と、行先階登録部119と、エレベーター運転制御部114とを備える。呼び登録部117は、移動体21に関する呼びの要求、又は乗客20に関する呼びの要求に応じてエレベーター1の乗りかご2を移動体21又は乗客20の待機階に移動させる。行先階登録部119は、移動体21に関する行先階の要求、又は乗客20に関する行先階の要求に応じて乗りかご2を移動させる。エレベーター運転制御部114は、乗りかご2に設けられたかご内行先階登録釦8の点灯を制御する。そして、乗りかご2が移動体21の待機階に到着後、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8が操作されても、操作されたかご内行先階登録釦8(乗客20が押下した行先階の釦)を点灯させない。
これにより、移動体21の待機階に到着した乗りかご2に乗車した乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。したがって、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0117】
(2)また、上述した実施形態に係る乗りかご2は、アナウンスを実行するかごアナウンス部を有する。そして、エレベーター制御装置102は、かごアナウンス部を制御するアナウンス制御部120を備える。乗りかご2が移動体21の待機階に到着後、かご内行先階登録釦8が操作されると、アナウンス制御部120は、乗りかご2からの降車を促すアナウンスをかごアナウンス部に実行させる。
これにより、乗客20の降車を促進させることができる。したがって、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0118】
(3)また、上述した実施形態に係るエレベーター運転制御部114(運転制御部)は、乗りかご2が移動体21の待機階に到着後、かご内行先階登録釦8が操作されると、乗客が乗りかご2から降車するまで、乗りかご2のドアが開いた状態を維持する。
これにより、乗客20と移動体21が同乗した状態でエレベーター1を運行しないようにすることができる。その結果、移動体21を安全且つ円滑に行先階まで移動させることができる。
【0119】
(4)また、上述した実施形態に係るアナウンス制御部120は、乗客20が乗りかご2から降車するまで、予め定めた規定時間が経過する度に、乗りかご2からの降車を促すアナウンスをかごアナウンス部に実行させる。
これにより、降車を促されていることを乗客に確実に報知することができる。
【0120】
(5)また、上述した実施形態に係るエレベーター運転制御部114(運転制御部)は、乗りかご2が移動体21の待機階に到着後、かご内行先階登録釦8が操作されると、予め定めた規定時間が経過するまで、乗りかご2のドアが開いた状態を維持する。そして、規定時間を超えると、行先階登録部119は、移動体21に関する行先階の要求に応じて乗りかご2を移動させる。
これにより、移動体21の待機階において乗客20が乗りかご2から降車するまで待機する場合よりも、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0121】
(6)また、上述した第2実施形態に係る行先階登録部119は、規定時間を超える前に、行先階登録釦の操作が予め定めた規定回数以上行われると、移動体21に関する行先階の要求に応じて乗りかご2を移動させる。
これにより、移動体21の行先階への移動(搬送)を迅速に開始することができる。その結果、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0122】
(7)また、上述した実施形態に係るアナウンス制御部120は、規定時間を超えた場合、又は規定時間を超える前にかご内行先階登録釦8の操作が規定回数以上行われた場合に、移動体21に関する行先階の要求を優先して乗りかご2を移動させることを報知するアナウンスをかごアナウンス部に実行させる。
これにより、乗りかご2が移動体21に関する行先階へ向かうことを乗客20に認識させることができる。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。
【0123】
(8)また、上述した実施形態に係る行先階登録部119は、移動体21に関する行先階の要求に応じて乗りかご2を移動させている途中で、かご内行先階登録釦8が操作されると、移動体21に関する行先階の要求に応じた乗りかご2の移動を中断する。そして、行先階登録部119は、かご内行先階登録釦8の操作により設定された乗客20に関する行先階の要求に応じて乗りかご2を移動させる。
これにより、移動体21を確実に行先階まで搬送することができると共に、乗客20の利便性を保つことができる。
【0124】
(9)また、上述した実施形態に係るエレベーター運転制御部114(運転制御部)は、移動体21に関する行先階の要求を受けた場合に、その行先階に対応するかご内行先階登録釦8を点灯させない。
これにより、移動体21が乗車する乗りかご2に乗客20が同乗した場合に、乗客20にかご内行先階登録釦8を操作させることができる。
【0125】
(10)また、上述した実施形態に係るエレベーター1の乗り場には、呼びの要求を行う場合に操作する乗り場呼び釦7が設けられている。エレベーター運転制御部114(運転制御部)は、移動体21に関する呼びの要求に応じて乗りかご2を移動させている場合に、移動体21の待機階に設けられた乗り場呼び釦7が操作されても、乗り場呼び釦7を点灯させない。
これにより、待機階においてエレベーター1を利用する乗客に、乗り場呼び釦7を操作させることができる。そして、乗り場呼び釦7を操作した乗客20は、乗りかご2が乗客20の待機階に向かう確証を得ることができない。したがって、乗客20にエレベーター1を利用できないことを示唆することができる。
【0126】
(11)また、上述した実施形態に係るエレベーター1の乗り場には、アナウンスを実行する乗り場アナウンス部が設けられている。また、エレベーター制御装置102は、乗り場アナウンス部を制御するアナウンス制御部120を備えている。移動体21に関する呼びの要求に応じて乗りかご2を移動させている場合に、移動体21の待機階に設けられた乗り場呼び釦7が操作されると、アナウンス制御部120は、移動体21の搬送を優先した運転中であること報知するアナウンスを乗り場アナウンス部に実行させる。
これにより、移動体21の待機階で乗りかご2を待つ乗客20に、これから停車する乗りかご2に乗車しないように促すことができる。
【0127】
(12)また、上述した実施形態に係るエレベーター制御方法は、呼び登録部117と、行先階登録部119と、エレベーター運転制御部114(運転制御部)と、を備えるエレベーター制御装置102によって行われる。このエレベーター制御方法では、呼び登録部117が、移動体21に関する呼びの要求に応じて乗りかご2を移動体21の待機階に移動させる。そして、乗りかご2が移動体21の待機階に到着後、エレベーター運転制御部114は、かご内行先階登録釦8が操作されても、操作されたかご内行先階登録釦8を点灯させない。
これにより、移動体21の待機階に到着した乗りかご2に乗車した乗客20は、押下した行先階に乗りかご2が向かう確証を得ることができない。その結果、乗客20の降車を促進させることができる。したがって、移動体21を円滑に行先階まで移動させることができる。
【0128】
以上、エレベーター制御装置及びエレベーター制御方法の実施形態について、その作用効果も含めて説明した。しかしながら、本発明のエレベーター制御装置及びエレベーター制御方法は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。また、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
【0129】
また、上述した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0130】
1…エレベーター、 2…乗りかご、 3…主ロープ、 4…つり合いおもり、 5…巻上機、 6…制御盤、 7…乗り場呼び釦、 8…かご内行先階登録釦、 10…昇降路、 11…機械室、 20…乗客、 21…移動体、 100…移動体制御装置、 101…移動体制御サーバ、 102…エレベーター制御装置、 110,113…通信部、 111…移動体運転制御部、 112…乗降車完了確認部、 114…エレベーター運転制御部、 115…移動体状態監視部、 116…エレベーター状態監視部、 117…呼び登録部、 118…ドア開閉制御部、 119…行先階登録部、 120…アナウンス制御部、 121…人検出部、 122…ドア開閉検知部、 123…内行先階登録釦押下検知部、 151…荷重センサ、 152…開閉センサ