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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083748
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】除去装置及び液体吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/00 20060101AFI20240617BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240617BHJP
   B41J 11/02 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
B65H5/00 B
B41J2/01 305
B41J11/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197743
(22)【出願日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】守屋 祐樹
【テーマコード(参考)】
2C056
2C058
3F101
【Fターム(参考)】
2C056EA16
2C056HA33
2C058AB06
2C058AC07
2C058AF31
2C058DA13
3F101AB01
3F101AB09
3F101AB19
3F101LA01
3F101LA07
3F101LB03
(57)【要約】
【課題】除去装置21の種類毎に異なった幅寸法を有する複数の塗布ユニット17をそれぞれ用意する必要性をなくし、除去装置21の設計や製造などを簡易化させることが課題である。
【解決手段】除去装置21は、メディア3を搬送方向Fに搬送可能な搬送ベルト7と、搬送ベルト7の表面に設けられた粘着層9を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニット17と、を備え、更に、搬送方向Fと交差する幅方向Wに塗布ユニット17を移動させる移動部19を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、
前記搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部と、を備える、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項2】
請求項1に記載の除去装置であって、
前記メディアに液体を吐出可能な吐出部を前記幅方向に移動可能に支持する支持部材を備え、
前記塗布ユニットは、前記支持部材に移動可能に支持される、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項3】
請求項1に記載の除去装置であって、
前記搬送ベルトは、間欠的に周回移動され、
前記塗布ユニットは、前記搬送ベルトの周回移動が停止している間に前記溶剤を塗布する、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項4】
請求項1に記載の除去装置であって、
前記搬送ベルトは、少なくとも前記塗布ユニットが前記溶剤を塗布する間は、停止することなく周回移動を継続する、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項5】
請求項3に記載の除去装置であって、
前記間欠移動における前記搬送ベルトの移動量は、前記搬送ベルトに塗布された前記溶剤の前記搬送方向における端部が重畳する量である、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の除去装置であって、
前記搬送ベルトは、前記メディアを支持する支持面を有し、
前記除去装置は、前記支持面に前記メディアを押し付ける押付部を備え、
前記塗布ユニットは、前記押付部が前記支持面から離間した状態において前記溶剤を塗布する、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項7】
請求項1に記載の除去装置であって、
前記溶剤が塗布された前記粘着層に接触することによって前記粘着層を収集可能なスクレーパーを有する回収ユニットを備える、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項8】
請求項3に記載の除去装置であって、
前記溶剤が塗布された前記粘着層に接触することによって前記粘着層を収集可能なスクレーパーを有する回収ユニットを備え、
前記回収ユニットは、
前記幅方向に移動可能であり、
前記周回移動が停止された状態で前記幅方向に移動して前記粘着層を除去する、
ことを特徴とする除去装置。
【請求項9】
メディアに液滴を吐出する吐出部と、
メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、
前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、
前記メディアが搬送される搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除去装置及び液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例として、特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、表面7aに粘着層が形成された無端状のベルト7を周回移動させるベルト駆動部2と、ベルト7の表面7aに粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する溶剤塗布ユニット22と、溶剤塗布ユニット22によって塗布された溶剤の浸透による粘着層の膨潤を促進させる膨潤促進部24と、を備える粘着層除去装置20が開示されている。溶剤塗布ユニット22には、ベルト7の上面7a-1に向けて溶剤を吐出するノズル部22aが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-109736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献において、粘着層除去装置20は、溶剤塗布ユニット22の長手方向の寸法は、ベルト7の全幅に渡って溶剤を塗布できるように、ベルト7の幅寸法と同等の寸法に設定されている。ここで、ベルト7の幅寸法は、粘着層除去装置20の種類毎に変化する場合がある。この場合、上記文献の構成だと、粘着層除去装置20の種類毎に異なる溶剤塗布ユニット22を用意しなければならず、装置の設計を複雑化させる要因となる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る除去装置は、メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、前記搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る液吐出装置は、メディアに液滴を吐出する吐出部と、メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、前記メディアが搬送される搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部とを備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1に係る除去装置を備える液体吐出装置の要部概略側面図。
図2】同実施形態1の液体吐出装置の要部概略平面図。
図3】同実施形態1の移動部の概略正面図。
図4図3のVI-VI線断面図。
図5】実施形態2に係る除去装置を備える液体吐出装置の要部概略平面図。
図6】同実施形態2の液体吐出装置の要部概略側面図。
図7】実施形態3に係る除去装置を備える液体吐出装置の要部概略平面図。
図8】実施形態4に係る除去装置を備える液体吐出装置の要部概略平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について先ず概略的に説明する。
上記課題を解決するため、本発明に係る除去装置の第1の態様は、メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、前記搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、前記移動部が前記塗布ユニットを前記搬送方向と交差する幅方向に移動させる。これにより、前記幅方向における前記搬送ベルトの寸法の、除去装置の種類毎の変化に対応させて、前記幅方向における塗布ユニットの移動量を最適化させる構成を簡単に実現することができる。即ち、除去装置の種類毎に異なった幅寸法を有する塗布ユニットを用意する必要性がなくなり、除去装置の設計や製造を簡易化させることができる。
【0010】
また、本発明に係る除去装置の第2の態様は、第1の態様に従属する態様であって、前記メディアに液体を吐出可能な吐出部を前記幅方向に移動可能に支持する支持部材を備え、前記塗布ユニットは、前記支持部材に移動可能に支持されることを特徴とする。
【0011】
本態様によれば、前記塗布ユニットは、前記吐出部を前記幅方向に移動可能に支持する前記支持部材に移動可能に支持される。これにより、前記吐出部を支持する部材と前記塗布ユニットを支持する部材とを共通化することができ、更に構造が簡易化できる。
【0012】
また、本発明に係る除去装置の第3の態様は、第1の態様に従属する態様であって、前記搬送ベルトは、間欠的に周回移動され、前記塗布ユニットは、前記搬送ベルトの周回移動が停止している間に前記溶剤を塗布することを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、前記塗布ユニットは、前記搬送ベルトの周回移動が停止している間に前記溶剤を塗布する。これにより、前記粘着層のうち溶剤が十分に染み込まない箇所が生じることを抑制できるとともに、自動的に周回移動する方向において溶剤を塗布する箇所を変更することができる。
【0014】
また、本発明に係る除去装置の第4の態様は、第1の態様に従属する態様であって、前記搬送ベルトは、少なくとも前記塗布ユニットが前記溶剤を塗布する間は、停止することなく周回移動を継続することを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記搬送ベルトは、少なくとも前記塗布ユニットが前記溶剤を塗布する間は、停止することなく周回移動を継続する。これにより、塗布ユニットは、搬送ベルトの粘着層に、溶剤を連続的に塗布することができる。従って、搬送ベルトが間欠的に周回移動する場合と比べてダウンタイムを抑制することができる。
【0016】
また、本発明に係る除去装置の第5の態様は、第3の態様に従属する態様であって、前記間欠移動における前記搬送ベルトの移動量は、前記搬送ベルトに塗布された前記溶剤の前記搬送方向における端部が重畳する量であることを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、前記間欠移動における前記搬送ベルトの移動量は、前記搬送ベルトに塗布された前記溶剤の前記搬送方向における端部が重畳する量である。これにより、前記搬送方向における溶剤の塗布斑の発生を抑制することができる。
【0018】
また、本発明に係る除去装置の第6態様は、第1の態様から第5の態様の何れか一つの態様に従属する態様であって、前記搬送ベルトは、前記メディアを支持する支持面を有し、前記除去装置は、前記支持面に前記メディアを押し付ける押付部を備え、前記塗布ユニットは、前記押付部が前記支持面から離間した状態において前記溶剤を塗布することを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記塗布ユニットは、前記押付部が前記支持面から離間した状態において前記溶剤を塗布する。これにより、前記搬送ベルトを移動させながら溶剤を塗布する場合に、前記溶剤が前記押圧部に付着することを抑制することができる。
【0020】
また、本発明に係る除去装置の第7の態様は、第1の態様に従属する態様であって、前記溶剤が塗布された前記粘着層に接触することによって前記粘着層を収集可能なスクレーパーを有する回収ユニットを備えることを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、前記溶剤が塗布された前記粘着層に接触することによって前記粘着層を収集可能なスクレーパーを有する回収ユニットを備える。これにより、前記粘着層の収集を自動化することができる。
【0022】
また、本発明に係る除去装置の第8の態様は、第3の態様に従属する態様であって、前記溶剤が塗布された前記粘着層に接触することによって前記粘着層を収集可能なスクレーパーを有する回収ユニットを備え、前記回収ユニットは、前記幅方向に移動可能であり、前記周回移動が停止された状態で前記幅方向に移動して前記粘着層を除去することを特徴とする。
【0023】
本態様によれば、前記回収ユニットは、前記幅方向に移動可能であり、前記周回移動が停止された状態で前記幅方向に移動して前記粘着層を除去する。これにより、前記搬送ベルトの前記搬送方向ではなく、前記幅方向の短い領域で粘着層の除去を行うので、前記回収ユニットによる前記粘着層の除去が容易になる。
【0024】
また、本発明に係る液体吐出装置の態様は、メディアに液滴を吐出する吐出部と、メディアを搬送方向に搬送可能な搬送ベルトと、前記搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニットと、前記メディアが搬送される搬送方向と交差する幅方向に前記塗布ユニットを移動させる移動部とを備えることを特徴とする
【0025】
本態様によれば、液体吐出装置として、第1の態様と同様の効果を得ることができる。
【0026】
[実施形態]
以下、本発明に係る除去装置の各実施形態と、この除去装置を備えるインクジェットプリンター等の液体吐出装置について、図面に基づいて具体的に説明する。
以下の説明においては、互いに直交する3つの軸を、各図に示すように、それぞれX軸、Y軸、Z軸とする。3つの軸(X,Y,Z)の矢印の示す方向が各方向の+方向であり、その逆が-方向である。Z軸方向は鉛直方向即ち重力が作用する方向に相当し、+Z方向が鉛直上方を示し、-Z方向が鉛直下方を示す。X軸方向及びY軸方向は、水平方向に相当する。+Y方向が装置の前方向を示し、-Y方向が装置の後方向を示す。+X方向が装置の右方向を示し、-X方向が装置の左方向を示す。
【0027】
[実施形態1]
<液体吐出装置>
本実施形態の除去装置21を備える液体吐出装置1はインクジェットプリンターである。
図1図2に示したように、この液体吐出装置1は、用紙等のメディア3に液滴を吐出する記録ヘッド等の吐出部5と、メディア3を搬送方向Fに搬送可能な搬送ベルト7と、を備えている。搬送ベルト7は、第1ローラー2と第2ローラー4の間に掛け回された無端ベルトであり、図1において反時計回りの方向Cに周回する。搬送ベルト7は、メディア3を支持する支持面11を有し、支持面11の表面にはメディア3を貼り付けるための粘着層9が設けられている。粘着層9は、粘着剤の層を少なくとも1つ有する。この搬送ベルト7は、支持面11の幅方向(X軸方向)における両縁6,6には粘着層9は付着されていない。
【0028】
ここでは、図1に示したように、メディア3はロール紙であり、搬送方向Fの上流に位置するメディア送り出し部(図示せず)から送り出される。送り出されたメディア3は、ローラー8の所で搬送ベルト7の支持面11に近づく方向に向きを変えられ、メディア3の表面に接触可能な押付ローラーを含む押付部13によって支持面11に押し付けられる。これにより、メディア3は、粘着層9に貼り付けられる。押付部13は、図示を省く駆動機構によって上下に移動可能であり、メディア3を粘着層9に貼り付ける際に下方に移動する。押付部13は、メディア3の表面に接触することにより、メディア3を粘着層9に貼り付ける。
メディア3は、搬送ベルト7に貼り付けられた状態で搬送され、吐出部5の下、即ちインク等の液体の吐出領域10を通る際に液体が吐出される。メディア3は、更に搬送されてローラー14の方向からの引っ張り力を受けて、第2ローラー4の部位12で粘着層9から剥がされ、更にローラー14を経て、下流に位置する巻き取り部(図示せず)によって巻き取られる。
【0029】
図1に示したように、吐出部5はキャリッジ16に搭載されている。図2に示したように、キャリッジ16は、搬送方向Fと交差する搬送ベルト7の幅方向Wに延在する支持部材15に幅方向Wに移動可能に支持されている。即ち、キャリッジ16は、支持部材15に設けられている一対のレール18、20に、図示を省く連結部によって幅方向Wに移動可能に連結されている。尚、支持部材15は、液体吐出装置1の構造部材(図示せず)に固定されている。
液体吐出装置1は、搬送ベルト7の表面、即ち支持面11に設けられた粘着層9を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニット17と、メディア3の搬送方向Fと交差する幅方向Wに塗布ユニット17を移動させる移動部19と、を備えている。ここで、溶剤としては、例えばアセトン、イソプロピルアルコール、トルエン、キシレン等の有機溶剤や非イオン界面活性剤等が挙げられる。溶剤は、水等の無機溶剤であってもよい。溶剤は、粘着層9を構成する粘着剤の種類に応じて適切な種類が選択される。
【0030】
<除去装置>
液体吐出装置1は、搬送ベルト7の支持面11から粘着層9を除去する除去装置21を備えている。除去装置21は、搬送ベルト7と、搬送ベルトの表面に設けられた粘着層を溶解させるための溶剤を塗布する塗布ユニット17と、塗布ユニット17を移動させる移動部19とを備えている。
塗布ユニット17は、押付部13が支持面11から離間した状態において前記溶剤を塗布するように構成されている。
移動部19は、本実施形態では、図3図4に示したように構成されている。
【0031】
即ち、移動部19は、塗布ユニット17の後面22に固定されている一対にガイドブロック24,26と、駆動部28を備えている。ガイドブロック24はレール18に、ガイドブロック26は支持部材15のレール20に、それぞれ移動可能に連結されている。
また、駆動部28は、モーター30と、一対の駆動輪32,32と、駆動輪32,32にモーター30の回転力を伝達する動力伝達部34とを備えている。一対の駆動輪32,32は、レール20を上下から挟み込む形で配置されている。即ち、塗布ユニット17は、モーター30の回転力が伝達されて駆動輪32,32が回転することで、レール18,20に沿って幅方向Wに移動できるように構成されている。言い換えると、本実施形態では、塗布ユニット17は自走式構造で構成されている。
【0032】
本実施形態では、図1図2にお示したように、除去装置21は、前記溶剤が塗布された粘着層9に接触することによって粘着層9を除去して収集可能なスクレーパー23を有する回収ユニット25を備えている。スクレーパー23の先端38が粘着層9を削り取るように除去し、除去された粘着層9は回収ユニット25内に収集されるように構成されている。
ここでは、回収ユニット25は、図1図2にお示したように、搬送ベルト7の第2ローラー4と接触している部分の支持面11側に配置されている。更に、回収ユニット25はガイド軸36に、その軸方向(幅方向W)に沿って移動可能に設けられている。
尚、回収ユニット25の配置は、図1図2に示した位置に限定されない。他の位置については、実施形態2で説明する。
【0033】
<塗布ユニットの塗布動作と回収ユニットによる回収動作>
塗布ユニット17の塗布動作と回収ユニット25による回収動作は、液体吐出装置1(除去装置21)が備える制御部40の制御信号によって以下のように実行される。
尚、制御部40は、CPU、フラッシュROM、及びRAMを備えている。CPUはフラッシュROMに格納されたプログラムに従って各種演算処理を行い、液体吐出装置1の全体の動作を制御する。記憶手段の一例であるフラッシュROMは読み出し及び書き込みが可能な不揮発性メモリである。記憶手段の一例であるRAMには、一時的に各種情報が格納される。尚、以下に記す吐出動作と回収動作においては、一部にユーザーによる手動操作が含まれていてもよい。なお、液体吐出装置1(除去装置21)は、図示を省く操作部を備えてもよい。操作部は、例えばユーザーによって選択可能な少なくとも1つの複数のアイコンを表示するタッチパネルである。制御部40は、操作部を通じたユーザーからの入力に応じて、塗布ユニット17の塗布動作と回収ユニット25による回収動作を制御してもよい。
【0034】
(1)搬送ベルト7の粘着層9が劣化して、新しい粘着層9に変える状態になったとき、搬送ベルト7の支持面11にメディア3が存在しない状態にする。更に、キャリッジ16を支持部材15に沿って待機位置42(図2)に移動させる。搬送ベルト7は停止させておく。
(2)そして、塗布ユニット17を支持部材15のキャリッジ16の待機位置42の隣の位置となる装着領域44にて支持部材15に装着する。即ち、塗布ユニット17を、装着領域44において図3図4に示した状態にセットする。
図2では、装着領域44に装着された塗布ユニット17は破線で示されている。
(3)次に、塗布ユニット17をレール18,20に沿って移動部19によって移動させ、最初の塗布開始位置46に至らせて止める。
(4)その状態で搬送ベルト7を周回移動させつつ塗布ユニット17から溶剤を搬送ベルト7の表面の粘着層9に散布して塗布する。搬送ベルト7が1周分周回移動したところで搬送ベルト7の動作を止める。図2において、符号48は、溶剤が搬送ベルト7の1周分に対して塗布された領域を示している。
搬送ベルト7の周回速度は、塗布開始位置46にて塗布された溶剤が搬送ベルト7の粘着層9に浸み込んで、粘着層9が前記1周分周回移動する間にスクレーパー23で除去されやすい状態になるように、少なくとも粘着層9の厚みや粘着剤の種類に応じて設定される。粘着層9の厚み等に対する最適な周回速度は、予め実験やシミュレーションによって評価されることにより決められてもよい。制御部40は、粘着層9の厚み或いは粘着層9の厚みの範囲と適切な周回速度との第1対応関係を、第1テーブルデータとして記憶してもよい。同様に、制御部40は、粘着剤の種類と適切な周回速度との第2対応関係を、第2テーブルデータとして記憶してもよい。第1テーブルデータと第2テーブルデータとは、互いに組み合わされてもよい。すなわち、適切な周回速度は、粘着層9の厚み或いは粘着層9の厚みの範囲に加えて、粘着剤の種類も考慮して設定されてもよい。
なお、搬送ベルト7が1周分周回移動する際、搬送ベルト7は間欠的に周回移動してもよい。また、搬送ベルト7が1周分周回移動する際、搬送ベルト7は停止することなく周回移動を継続してもよい。すなわち、搬送ベルト7は、少なくともX方向におけるある塗布位置に対して、塗布ユニット17が溶剤を搬送ベルト7の粘着層9に塗布する間は、停止することなく周回移動を継続してもよい。なお、X方向において溶剤を塗布するべき1又は複数の塗布位置の全てに溶剤が塗布されるまでは、搬送ベルト7は停止することなく周回移動を継続してもよい。このような搬送ベルト7の制御は、制御部40により行われる。
(5)回収ユニット25を最初の回収位置である1周分の溶剤が塗布された領域48と対向する位置に移動させる(図2)。
(6)(5)の動作と同時に又は別々に、塗布ユニット17を次の塗布位置50(図2)に移動させる。そして、塗布ユニット17と回収ユニット25が図2に示した位置にある状態おいて、搬送ベルト7を周回移動させつつ溶剤を粘着層9に散布して塗布する。
(7)塗布開始位置46が回収ユニット25の手前に達したらスクレーパー23を搬送ベルト7の表面に接触させる。これにより、領域48の粘着層9は、スクレーパー23による除去が始まり、回収ユニット25に回収される。X方向におけるスクレーパー23の位置に対して搬送ベルト7を少なくとも1周分周回移動させることで、領域48の1周分の粘着層9が全て除去される。そして、スクレーパー23を搬送ベルト7の表面から離間させる。塗布ユニット17は、搬送ベルト7が前記1周分周回移動する間に、塗布位置50の粘着層9に対して1周分以上の範囲に亘って溶剤を散布して塗布する。スクレーパー23の位置に対して搬送ベルト7を周回移動させる回数は、2以上でもよい。
(8)搬送ベルト7の表面の全ての粘着層9に対して、(5)~(7)の動作を繰り返して、粘着層9を除去する。
なお、スクレーパー23が領域48の1周分の粘着層9が全て除去した後、X方向において次の領域に移動して当該次の領域の粘着層9を除去する際、スクレーパー23が当該次の領域に接触するまで搬送ベルト7の周回移動が停止されてもよい。すなわち、制御部40は、スクレーパー23を領域48に接触させた状態で少なくとも1周分搬送ベルト7を周回移動させた後、一旦搬送ベルト7の動作を停止させる。搬送ベルト7の動作の停止は、次の領域にスクレーパー23が接触するまで継続される。この場合、搬送ベルト7全体が停止しているので、次の領域の更に次の領域に溶剤を塗布する際、搬送方向Fにおいて搬送ベルト7の同じ位置に溶剤が塗布され続ける可能性がある。従って、スクレーパー23が当該次の領域に接触するまで搬送ベルト7の周回移動が停止される場合は、スクレーパー23が当該次の領域に接触するまで塗布ユニット17の塗布動作を停止させてもよい。制御部40は、このような塗布動作の制御を、搬送ベルト7の動作の制御と連携させながら行う。
【0035】
<実施形態1の効果の説明>
(1)本実施形態では、移動部19が塗布ユニット17を搬送方向Fと交差する幅方向Wに移動させる。これにより、幅方向Wにおける搬送ベルト7の寸法の、除去装置21の種類毎の変化に対応させて、幅方向Wにおける塗布ユニット17の移動量を最適化させる構成を簡単に実現することができる。即ち、除去装置21の種類毎に異なった幅寸法を有する塗布ユニット17を用意する必要性がなくなり、除去装置21の設計や製造を簡易化させることができる。別の言い方をすると、従来は、搬送ベルト7の幅方向Wの寸法が大型化すると、塗布ユニット17もそれに合わせて大型化しないといけないので、製造や設計が複雑化する問題があるが、本実施形態ではその問題は少ない。
【0036】
(2)また、本実施形態では、塗布ユニット17は、吐出部5を幅方向Wに移動可能に支持する支持部材15に移動可能に支持される。これにより、吐出部5を支持する部材と塗布ユニット17を支持する部材とを共通化することができ、更に構造が簡易化できる。
(3)また、本実施形態では、前記溶剤が塗布された粘着層9に接触することによって粘着層9を収集可能なスクレーパー23を有する回収ユニット25を備える。これにより、粘着層9の収集を簡単に行うことができ、また自動化することができる。
(4)また、本実施形態では、搬送ベルト7が、少なくとも塗布ユニット17が溶剤を搬送ベルト7の粘着層9に塗布する間は、停止することなく周回移動を継続してもよい。これにより、塗布ユニット17は、搬送ベルト7の粘着層9に、溶剤を連続的に塗布することができる。従って、搬送ベルト7が間欠的に周回移動する場合と比べてダウンタイムを抑制することができる。
【0037】
[実施形態2]
以下、実施形態2に係る除去装置21について、図5図6に基づいて説明する。実施形態1と同一部分については同一符号を付してその構成及び対応する効果の説明は省略する。
実施形態2の除去装置21では、回収ユニット25が、塗布ユニット17と同様に支持部材15に移動可能に支持される。具体的には、図5に示したように、塗布ユニット17を装着領域44から移動させて装着領域44をフリーの状態にして、回収ユニット25を装着領域44にて支持部材15のレール18,20に移動可能に装着する。回収ユニット25は、塗布ユニット17の移動部19と同様の移動部19を備えている。
尚、図6では、キャリッジ16の図示は省略されている。
【0038】
<実施形態2の塗布動作と回収動作>
(1)塗布ユニット17と回収ユニット25が、図5に示した位置にある状態で、塗布ユニット17から溶剤を散布しつつ搬送ベルトを1周分周回移動させて、領域48の隣に溶剤を全周に亘って塗布した領域を作る。
(2)次に、塗布ユニット17を、更に次の塗布領域52に移動させる。塗布ユニット17の塗布領域52への移動の際に、回収ユニット25を塗布開始位置46に移動させて止める。更に、スクレーパー23を図6に示したように、搬送ベルト7の表面に接触させる。
(3)その状態で、塗布ユニット17から溶剤を散布しつつ、搬送ベルト7を周回させる。 スクレーパー23によって塗布開始位置46から粘着層9の除去が始まる。搬送ベルト7が1周分周回移動すると領域48の部分の粘着層9が全て除去され、同時に塗布領域52に対応する部分の全周に亘って溶剤の塗布が完了する。
実施形態2では、塗布ユニット17が塗布開始位置46から溶剤の散布を開始してから搬送ベルト7が2周した時点で、スクレーパー23によって領域48の粘着層9に対する除去が始まる。一方、実施形態1では、塗布ユニット17が塗布開始位置46から溶剤の散布を開始してから搬送ベルト7が2周する前の時点で、スクレーパー23による粘着層9の除去が始まる。従って、塗布開始位置46にて塗布された溶剤が搬送ベルト7の粘着層9に浸み込んで、粘着層9がスクレーパー23で除去されやすい状態になるようにする上で、実施形態2は実施形態1よりも搬送ベルト7の周回速度を高めることが可能である。更に、実施形態2は、スクレーパー23による搬送ベルト7の1周分の粘着層9を除去するために要する時間が短くなる。
(4)搬送ベルト7の表面の全ての粘着層9に対して、(2)~(3)の動作を繰り返して、粘着層9を除去する。
【0039】
本実施形態によれば、回収ユニット25が、塗布ユニット17と同様に支持部材15に移動可能に支持される。これにより、実施形態1のようなガイド軸36が不要となり、コンパクト化を図ることができる。
【0040】
[実施形態3]
以下、実施形態3に係る除去装置21について、図7に基づいて説明する。実施形態1又は実施形態2と同一部分については同一符号を付してその構成及び対応する効果の説明は省略する。
実施形態2では、塗布ユニット17と回収ユニット25は別体に作られていたが、本実施形態3の除去装置21では、図7に示したように、塗布ユニット17と回収ユニット25は一体に作られて、一体としてレール18,20に沿って移動部19によって移動するように構成されている。ここでは、回収ユニット25に塗布ユニット17が取り付けられている。塗布ユニット17は、スクレーパー23の位置よりも搬送方向Fにおける上流に位置する状態で回収ユニット25に取り付けられている。
【0041】
実施形態3は、搬送ベルト7を周回移動しながら塗布ユニット17から溶剤を塗布すると共に、塗布ユニット17より搬送方向Fにおける下流に位置する回収ユニット25のスクレーパー23によって周回移動する搬送ベルト7の粘着層9を順次除去する。そのため、搬送ベルト7は、塗布された溶剤が粘着層9に充分に浸透して除去され易い状態にする時間を確保するように、前記周回速度を落として周回移動される。前記確保する時間は、予め実機等で確認して設定される。
【0042】
<実施形態3の塗布動作と回収動作>
(1)搬送ベルト7を停止した状態で、塗布ユニット17を移動部19により塗布開始位置46(図1参照)に移動させて止める。回収ユニット25は、塗布ユニット17と一体であるので、塗布ユニット17と一緒に移動して、塗布ユニット17より搬送方向Fにおける下流位置に位置する状態になる。
(2)その状態で塗布ユニット17から溶剤を散布しつつ搬送ベルト7を1周分周回移動させる。搬送ベルト7がその1周分周回移動する際に、塗布ユニット17より前記下流に位置する回収ユニット21のスクレーパー23が前記溶剤を塗布されて除去され易くなった状態の粘着層9を搬送ベルト7の表面から除去し、回収する。搬送ベルト7が1周分周回移動すると塗布開始位置46に対応する領域48の全部の粘着層9が除去される。
(3)続いて、塗布ユニット17と回収ユニット21を次の塗布位置50(図1参照)に移動させ、(2)と同様にして粘着層9を除去する。これを繰り返して、搬送ベルト7の全部の粘着層9を除去する。
【0043】
本実施形態によれば、塗布ユニット17と回収ユニット25は一体に作られて、一体としてレール18,20に沿って移動部19によって移動するように構成されている。これにより、塗布ユニット17と回収ユニット25の占める部分を一層コンパクト化することができる。
【0044】
[実施形態4]
以下、実施形態4に係る除去装置21について、図7に基づいて説明する。実施形態1、実施形態2又は実施形態3と同一部分については同一符号を付してその構成及び対応する効果の説明は省略する。
実施形態4では、搬送ベルト7は、制御部40で制御されて間欠的に周回移動される。塗布ユニット17は、搬送ベルト7の間欠的な周回移動が停止している間に前記溶剤を塗布するように構成されている。
本実施形態では、回収ユニット21は、レール18,20に沿って移動部19によって幅方向Wに移動するように構成されている。更に、回収ユニット21は、搬送ベルト7の周回移動を停止した状態で幅方向Wに移動して粘着層9を除去するように構成されている。
【0045】
即ち、本実施形態では、搬送ベルト7が停止した状態で、先ず塗布ユニット17を幅方向Wに移動しつつ搬送ベルト7の表面の幅方向Wの全領域に対して溶剤を散布して塗布する。そして、溶剤が粘着層9に浸み込んで粘着層9が除去され易い状態になるまで、回収ユニット17のスクレーパー23が、所定時間搬送ベルト7の表面に接触しないようにする。当該所定時間は、少なくとも粘着層9の厚みや粘着剤の種類に応じて、適宜設定される。次に、所定時間経過した後、図8に示したように、回収ユニット17のスクレーパー23を搬送ベルト7の表面に接触させ、その接触状態で回収ユニット17を塗布ユニット17と同様に幅方向Wに移動させる。これにより、粘着層9がスクレーパー23のよって除去され、回収ユニット21に回収される。
【0046】
次に、回収ユニット21と塗布ユニット17を元の位置に戻し、搬送ベルト7を次の除去処理分だけ移動させ、停止し、上記と同様にして溶剤の塗布と粘着層9の除去を行う。
本実施形態では、搬送ベルト7の間欠移動における搬送ベルト7の移動量は、搬送ベルト7に塗布された前記溶剤の搬送方向Fにおける端部が重畳する量となるように設定されている。この重畳する量は、予め設定される。尚、前記重畳はさせなくてもよい。
【0047】
<実施形態4の塗布動作と回収動作>
(1)搬送ベルト7を停止した状態で、塗布ユニット17を移動部19により塗布開始位置46(図1参照)に移動させ、溶剤の散布を開始してその状態で幅方向Wに移動させる。そして幅方向Wの全体に溶剤を塗布する。この状態で、塗布ユニット17は搬送ベルト7の他端側は端の位置を超えて、そこで待機する。
(2)続いて図8に示したように、回収ユニット25を塗布ユニット17と同様に幅方向Wの全領域を移動させる。その幅方向Wへの移動の際に、既に前記溶剤が塗布されている粘着層9を搬送ベルト7の表面から除去する。
(3)回収ユニット25と塗布ユニット17を元の位置に戻し、搬送ベルト7を次の除去処理分だけ搬送方向Fに移動して止める。
(4)(1)から(3)の動作を繰り返して、搬送ベルト7の表面にある全部の粘着層9を除去する。
【0048】
<実施形態4の効果の説明>
(1)本実施形態では、塗布ユニット17は、搬送ベルト7の周回移動が停止している間に前記溶剤を塗布する。これにより、粘着層9の厚み方向において粘着層9のうち溶剤が十分に染み込まない箇所が生じることを抑制できるとともに、自動的に周回移動する方向において溶剤を塗布する箇所を変更することができる。
(2)また、本実施形態では、搬送ベルト7の前記間欠移動における搬送ベルト7の移動量は、搬送ベルト7に塗布された前記溶剤の搬送方向Fにおける端部が重畳する量である。これにより、搬送方向Fにおける溶剤の塗布斑の発生を抑制することができる。
(3)本実施形態では、塗布ユニット17は、押付部13が支持面11から離間した状態において前記溶剤を塗布する。これにより、搬送ベルト7を移動させながら溶剤を塗布する場合に、前記溶剤が押圧部13に付着することを抑制することができる。
(4)本実施形態では、回収ユニット25は、幅方向Wに移動可能であり、搬送ベルト7の周回移動を停止した状態で幅方向Wに移動して粘着層9を除去する。これにより、搬送ベルト7の搬送方向Fではなく、幅方向Wの短い領域で粘着層9の除去を行うので、回収ユニット25による粘着層9の除去が容易になる。
【0049】
〔他の実施形態〕
本発明に係る除去装置21及び除去装置21を備える液体吐出装置1は、以上述べた実施形態の構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことは勿論可能である。
除去装置21を備えるものとして、上記実施形態では液体吐出装置1について説明したが、液体吐出装置以外のものでもよい。即ち、メディア3を搬送ベルト7の粘着層9に貼り付けて搬送する構造を有する他の装置にも適用可能である。
【0050】
少なくとも上記実施形態1乃至4において、回収ユニット25は省略されてもよい。すなわち、上記実施形態1乃至4において、除去装置21は、塗布ユニット17により自動で溶剤を塗布することのみ行う装置として構成されてもよい。
【0051】
少なくとも上記実施形態1乃至4において、塗布ユニット17の塗布動作の制御は、制御部40ではなく、液体吐出装置1(除去装置21)と通信可能な情報処理装置により行われてもよい。情報処理装置は、例えばパーソナルコンピューターである。同様に、回収ユニット25の塗布動作の制御は、制御部40ではなく、当該情報処理装置により行われてもよい。情報処理装置は、タッチパネルやキーボード、マウスなど、少なくとも塗布ユニット17の動作態様を指定又は変更するための、ユーザーからの入力を受付可能な操作デバイスを備えてもよい。情報処理装置は、当該動作態様を指定又は変更するためのアプリケーションを表示可能な表示部を備えてもよい。
【0052】
少なくとも上記実施形態1乃至4における塗布ユニット17の塗布動作の制御は、当該制御を実行可能なプログラムとして構成されてもよい。当該プログラムは、液体吐出装置1(除去装置21)により実行されてもよいし、上述の情報処理装置により実行されてもよい。また、当該プログラムが記録された不揮発性の可読媒体がユーザーに提供されてもよい。可読媒体は、液体吐出装置1(除去装置21)により読み取られてもよいし、上述の情報処理装置により読み取られてもよい。
【符号の説明】
【0053】
1…液体吐出装置、2…第1ローラー、3…メディア、4…第2ローラー、
5…吐出部、6…縁、7…搬送ベルト、8…ローラー、9…粘着層、
10…吐出領域、11…支持面、12…第2ローラーの部位、13…押付部、
14…ローラー、15…支持部材、16…キャリッジ、17…塗布ユニット、
18…レール、19…移動部、20…レール、21…除去装置、22…後面、
23…スクレーパー、24…ガイドブロック、25…回収ユニット、
26…ガイドブロック、28…駆動部、30…モーター、32…駆動輪、
34…動力伝達部、36…ガイド軸、38…先端、42…待機位置、
44…装着領域、46…塗布開始位置、48…領域、50…塗布位置、
C…反時計回りの方向、F…搬送方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8