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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083989
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】自動ドア用防護柵及び自動ドア装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 7/00 20060101AFI20240617BHJP
   E05F 15/70 20150101ALI20240617BHJP
   E05F 15/632 20150101ALI20240617BHJP
【FI】
E05F7/00 G
E05F15/70
E05F15/632
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198119
(22)【出願日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】高井 和貴
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA02
2E052EA16
2E052EB01
2E052EC02
2E052HA00
(57)【要約】
【課題】第2ドアの戸尻が人に接触する機会を抑制する自動ドア用防護柵及び自動ドア装置を提供する。
【解決手段】自動ドア装置1は、開閉駆動される第1ドア10と、第1ドアと平行に設けられて、第1ドア10と連動して移動する防護パネル30と、第1ドア10と防護パネル30との間に配置されるとともに、全閉時に第1ドア10よりも戸先側に位置し、第1ドア10と連動して開閉駆動される第2ドア20と、を備える。防護パネル30は、床3に設けられたレール8上を走行するための車輪40を有する。車輪40は、防護パネル30の下部31の戸先33以外に設けられる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉駆動される第1ドアと、
前記第1ドアと平行に設けられて、前記第1ドアと連動して移動する防護部と、
前記第1ドアと前記防護部との間に配置されるとともに、全閉時に前記第1ドアよりも戸先側に位置し、前記第1ドアと連動して開閉駆動される第2ドアと、を備え、
前記防護部は、床に設けられたレール上を走行するための車輪を有し、
前記車輪は、前記防護部の下部の戸先以外に設けられる
自動ドア装置。
【請求項2】
前記防護部の下部が前記レールと平行になるように前記防護部の傾きを調整する調整部と、を備える
請求項1に記載の自動ドア装置。
【請求項3】
前記調整部は、前記防護部の重心が前記複数の車輪の間に位置するように調整する
請求項2に記載の自動ドア装置。
【請求項4】
前記防護部は、前記第1ドアに支持される
請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項5】
前記防護部は、全開した前記第1ドアと対向する位置に固定されるとともに、全閉した前記第1ドアの戸尻側に形成される空間への侵入を遮る固定部に支持される
請求項1~3のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項6】
開閉駆動される第1ドアと、全閉時に記第1ドアよりも戸先側に位置し、前記第1ドアと連動して開閉駆動される第2ドアと、を備える自動ドア装置の全開位置側に固定される固定部と、
前記第1ドアに対向して設けられて前記第2ドアと前記固定部との間隙を塞ぐとともに、前記第1ドアと連動して移動する防護部と、を備え、
前記防護部は、床に設けられたレール上を走行するための車輪を有し、
前記車輪は、前記防護部の下部の戸先以外に設けられる
自動ドア用防護柵。
【請求項7】
前記防護部の下部が前記レールと平行になるように前記防護部の傾きを調整する調整部を備える
請求項6に記載の自動ドア用防護柵。
【請求項8】
前記調整部は、前記防護部の重心が前記複数の車輪の間に位置するように調整する
請求項7に記載の自動ドア用防護柵。
【請求項9】
前記防護部は、前記第1ドアに支持される
請求項6~8のいずれか一項に記載の自動ドア用防護柵。
【請求項10】
前記防護部は、前記固定部に支持される
請求項6~8のいずれか一項に記載の自動ドア用防護柵。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドア用防護柵及び自動ドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の自動ドア装置では、引戸が開動作時に戸尻との接触や、戸尻と開口の枠や壁との間に挟まれることを回避するために防護柵が設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013-36240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動ドア装置の多重引戸は、第1ドアと全閉時に第1ドアよりも戸先側に位置する第2ドアとを有する。多重引戸の利用に際して安全性を高める観点から、第2ドアの戸尻が人に接触する機会を抑制することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する自動ドア装置は、開閉駆動される第1ドアと、前記第1ドアと平行に設けられて、前記第1ドアと連動して移動する防護部と、前記第1ドアと前記防護部との間に配置されるとともに、全閉時に前記第1ドアよりも戸先側に位置し、前記第1ドアと連動して開閉駆動される第2ドアと、を備え、前記防護部は、床に設けられたレール上を走行するための車輪を有し、前記車輪は、前記防護部の下部の戸先以外に設けられる。
【0006】
上記構成によれば、第1ドアとの間に第2ドアが配置される防護部を備える。このため、第2ドアの戸尻が人に接触する機会を抑制することができる。また、防護部の下部の戸先以外に車輪を設けるため、防護部が走行するためのレールの長さが防護部の戸先まで必要なく、レールの長さを短くすることができる。
【0007】
上記自動ドア装置について、前記防護部の下部が前記レールと平行になるように前記防護部の傾きを調整する調整部と、を備える。
上記自動ドア装置について、前記調整部は、前記防護部の重心が前記複数の車輪の間に位置するように調整することが好ましい。
【0008】
上記自動ドア装置について、前記防護部は、前記第1ドアに支持されることが好ましい。
上記自動ドア装置について、前記防護部は、全開した前記第1ドアと対向する位置に設けられるとともに、全閉した前記第1ドアの戸尻側に形成される空間への侵入を遮る固定部に支持されることが好ましい。
【0009】
上記課題を解決する自動ドア用防護柵は、開閉駆動される第1ドアと、全閉時に記第1ドアよりも戸先側に位置し、前記第1ドアと連動して開閉駆動される第2ドアと、を備える自動ドア装置の全開位置側に固定される固定部と、前記第1ドアに対向して設けられて前記第2ドアと前記固定部との間隙を塞ぐとともに、前記第1ドアと連動して移動する防護部と、を備え、前記防護部は、床に設けられたレール上を走行するための車輪を有し、前記車輪は、前記防護部の下部の戸先以外に設けられる。
【0010】
上記構成によれば、第1ドアに対向して設けられて第2ドアと固定部との間隙を塞ぐ防護部を備える。このため、第2ドアの戸尻が人に接触する機会を抑制することができる。また、防護部の下部の戸先以外に車輪を設けるため、防護部が走行するためのレールの長さが防護部の戸先まで必要なく、レールの長さを短くすることができる。
【0011】
上記自動ドア用防護柵について、前記防護部の下部が前記レールと平行になるように前記防護部の傾きを調整する調整部を備えることが好ましい。
上記自動ドア用防護柵について、前記調整部は、前記防護部の重心が前記複数の車輪の間に位置するように調整することが好ましい。
【0012】
上記自動ドア用防護柵について、前記防護部は、前記第1ドアに支持されることが好ましい。
上記自動ドア用防護柵について、前記防護部は、前記固定部に支持されることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第2ドアの戸尻が人に接触する機会を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】自動ドア装置の第1実施形態の概略構成を示す全閉時の平面図である。
図2】同実施形態の自動ドア装置の概略構成を示す全開時の平面図である。
図3】同実施形態の自動ドア装置の概略構成を示す全閉時の正面図である。
図4】同実施形態の自動ドア装置の防護部の概略構成を示す断面図である。
図5】自動ドア用防護柵の第2実施形態の概略構成を示す正面図である。
図6】自動ドア用防護柵の第3実施形態の概略構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
以下、図1図4を参照して、自動ドア装置及び自動ドア用防護柵の第1実施形態について説明する。自動ドア装置は、二重引戸である。自動ドア装置は、自動ドア用防護柵を備えている。
【0016】
(自動ドア装置1)
図1及び図2に示すように、自動ドア装置1は、第1ドア10と、第2ドア20と、自動ドア用防護柵7と、を備える。第1ドア10と第2ドア20とは、二重引戸2である。第1ドア10は、全閉時に第2ドア20よりも二重引戸2の戸尻側に位置する。第2ドア20は、第1ドア10と防護パネル30との間に配置されるとともに、全閉時に第1ドア10よりも二重引戸2の戸先側に位置する。第1ドア10及び第2ドア20は、吊り下げられており、図示しない駆動装置によって開閉駆動される。第2ドア20は、第1ドア10と連動して開閉駆動される。
【0017】
自動ドア装置1は、固定壁5と、固定防護柵6とを備える。固定壁5は、板状の部材であって、床と天井又は鴨居とに接続されている。固定防護柵6は、板状の部材であって、床に固定されている。固定防護柵6は、自動ドア装置1の全開位置側に固定される。固定防護柵6は、全開した第1ドア10と対向する位置、且つ第1ドア10が全閉したときに固定壁5と対向する位置に固定される。固定防護柵6は、全閉した第1ドア10の戸尻13側に形成される空間への侵入を遮るために設けられる。固定防護柵6は、固定部に相当する。
【0018】
図3及び図4に示すように、自動ドア用防護柵7は、防護部としての防護パネル30と、調整部50と、を備える。防護パネル30は、第1ドア10に対向して平行に設けられる。防護パネル30は、第2ドア20と固定防護柵6との間隙を塞ぐ。防護パネル30は、板状の部材である。防護パネル30の幅は、第1ドア10の幅とほぼ同じである。防護パネル30の高さは、防護柵として必要な1m以上が望ましい。防護パネル30には車輪40が設けられ、防護パネル30は第1ドア10と連動して移動する。防護パネル30は、第1ドア10との間に第2ドア20の戸尻21が位置するように設けられる。第2ドア20の戸尻21は、全閉時も第1ドア10と防護パネル30との間に位置する。このため、第2ドア20の戸尻21と固定防護柵6との間に開口が形成されず、固定壁5と固定防護柵6との間に人や物が入り込むことを防ぐことができる。防護パネル30は、第1ドア10に支持される。防護パネル30は、第1連結部41によって第1ドア10に支持されている。第1連結部41は、防護パネル30と第1ドア10とを連結する。第1連結部41は、防護パネル30の戸尻32と第1ドア10の戸尻13とに接続されている。これにより、防護パネル30は、第1連結部41によって駆動力が伝達されて第1ドア10と連動して車輪40によって移動する。
【0019】
車輪40は、防護パネル30の下部31の戸先以外に設けられる。すなわち、車輪40は、防護パネル30の下部の戸尻32寄りに2個設けられる。車輪40は、防護パネル30の幅方向の半分に収まっている。車輪40は、床3に設けられるレール8上を走行する。レール8の長さは、二重引戸2が全閉時に防護パネル30の戸先33まで必要なく、車輪40が位置するところまででよい。このため、レール8の長さを短くすることができる。自動ドア装置1が設けられる開口部において、床3にレール8はない方が見映えがよい。このため、レール8の長さを短くすることで、見映えを向上させることができる。また、レール8が車椅子等の通行の障害となることを抑制することができる。
【0020】
調整部50は、防護パネル30の下部31がレール8と平行になるように防護パネル30の傾きを調整する。防護パネル30は、第2連結部51によって第1ドア10と連結されている。第2連結部51は、防護パネル30の下部31の戸先33寄りと第1ドア10の下框11の戸先14寄りとに接続されている。これにより、防護パネル30は、第2連結部51によって傾かないように支持されている。第2連結部51は、調整部50として機能する。防護パネル30の下部31の戸尻32寄りに車輪40が設けられることで防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置しないため戸先33側が下がる。そこで、調整部50として設けられた第2連結部51によって防護パネル30の戸先33側が支持されて、開閉方向の傾きを調整することができる。
【0021】
図3に示すように、防護パネル30の下面34には、ブラシ37が設けられている。ブラシ37の先端は、レール8に接している。防護パネル30が閉駆動されることで、レール8に存在する塵や埃等がブラシ37によってレール8の先端側へ押し出されて、レール8から除去される。このため、レール8を掃除しなくてもよく、レール8の先端から床3に押し出された塵や埃等を回収すればよい。
【0022】
(作用)
次に、図1及び図2を参照して、自動ドア装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、二重引戸2が全閉しているときは、第1ドア10の戸尻13と防護パネル30の戸尻32とが固定壁5と固定防護柵6との間に位置している。このため、固定壁5と固定防護柵6との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第1ドア10の戸尻13と接触することを抑制することができる。また、第2ドア20の戸尻21は、第1ドア10と防護パネル30との間に位置している。このため、第1ドア10と防護パネル30との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第2ドア20の戸尻21と接触することを抑制することができる。
【0023】
続いて、図2に示すように、二重引戸2が全開になるときは、第1ドア10と防護パネル30とが連動して固定壁5と固定防護柵6との間に移動するとともに、第2ドア20が第1ドア10と防護パネル30との間に移動する。このとき、防護パネル30は、調整部50としての第2連結部51によって防護パネル30の下部31がレール8と平行な状態で移動する。
【0024】
また、二重引戸2が全開から全閉になるときは、防護パネル30の下面34に設けられたブラシ37がレール8に存在する埃や塵等をレール8の先端側へ押し出す。よって、レール8から押し出された埃や塵等を回収すればよい。
【0025】
次に、第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)第1ドア10との間に第2ドア20が位置する防護パネル30を備える。このため、第2ドア20の戸尻21が人に接触する機会を抑制することができる。また、防護パネル30の下部31の戸尻32寄りに車輪40を設けるため、防護パネル30が走行するためのレール8の長さが防護パネル30の戸先33まで必要なく、レール8の長さを短くすることができ、レール8が車椅子等の通行の障害となることを抑制することができる。
【0026】
(1-2)防護パネル30の下部31の戸尻32寄りに車輪40が設けられることで防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置しないため戸先33側が下がるおそれがある。しかしながら、調整部50によって防護パネル30の傾きをレール8と平行になるように調整することができる。
【0027】
(1-3)防護パネル30が第1ドア10に支持される。このため、第1ドア10によって防護パネル30の支持と、駆動力の伝達とを両立することができるので、簡易な構造にすることができる。
【0028】
(第2実施形態)
以下、図5を参照して、自動ドア装置及び自動ドア用防護柵の第2実施形態について説明する。この実施形態の自動ドア用防護柵7は、調整部50が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0029】
図5に示すように、調整部50は、防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置するように調整する。調整部50は、重り52を備える。重り52は、防護パネル30の戸尻32の下部に取り付けられている。これにより、防護パネル30の重心は、防護パネル30の戸尻32寄りに調整され、複数の車輪40の間に位置する。なお、防護パネル30は、第2連結部51を備えていない。
【0030】
(作用)
次に、図1及び図2を参照して、自動ドア装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、二重引戸2が全閉しているときは、第1ドア10の戸尻13と防護パネル30の戸尻32とが固定壁5と固定防護柵6との間に位置している。このため、固定壁5と固定防護柵6との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第1ドア10の戸尻13と接触することを抑制することができる。また、第2ドア20の戸尻21は、第1ドア10と防護パネル30との間に位置している。このため、第1ドア10と防護パネル30との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第2ドア20の戸尻21と接触することを抑制することができる。
【0031】
続いて、図2に示すように、二重引戸2が全開になるときは、第1ドア10と防護パネル30とが連動して固定壁5と固定防護柵6との間に移動するとともに、第2ドア20が第1ドア10と防護パネル30との間に移動する。このとき、防護パネル30は、調整部50としての重り52によって重心位置が複数の車輪40の間に調整されることで、防護パネル30の下部31がレール8と平行な状態で移動する。
【0032】
次に、第2実施形態の効果について説明する。なお、第1実施形態の(1-1)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(2-1)調整部50である重り52によって防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置する。このため、防護パネル30の下部31をレール8と平行にすることができる。
【0033】
(第3実施形態)
以下、図6を参照して、自動ドア装置及び自動ドア用防護柵の第3実施形態について説明する。この実施形態の自動ドア用防護柵7は、調整部50が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0034】
図6に示すように、調整部50は、防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置するように調整する。調整部50は、重り53を備える。重り53は、防護パネル30にワイヤ54を介して取り付けられている。ワイヤ54は、防護パネル30の上部に接続されている。ワイヤ54は、滑車55で支持されて、防護パネル30の戸尻32側へ引っ張られている。滑車55は、固定壁5、固定防護柵6、又は開口部の壁(図示略)に設けられる。よって、防護パネル30は、戸尻32側へ常に引っ張られている。これにより、防護パネル30の重心は、防護パネル30の戸尻32寄りに調整され、複数の車輪40の間に位置する。なお、防護パネル30は、第2連結部51を備えていない。
【0035】
(作用)
次に、図1及び図2を参照して、自動ドア装置1の作用について説明する。
まず、図1に示すように、二重引戸2が全閉しているときは、第1ドア10の戸尻13と防護パネル30の戸尻32とが固定壁5と固定防護柵6との間に位置している。このため、固定壁5と固定防護柵6との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第1ドア10の戸尻13と接触することを抑制することができる。また、第2ドア20の戸尻21は、第1ドア10と防護パネル30との間に位置している。このため、第1ドア10と防護パネル30との間に人や物が入ることを防止することができ、ひいては第2ドア20の戸尻21と接触することを抑制することができる。
【0036】
続いて、図2に示すように、二重引戸2が全開になるときは、第1ドア10と防護パネル30とが連動して固定壁5と固定防護柵6との間に移動するとともに、第2ドア20が第1ドア10と防護パネル30との間に移動する。このとき、防護パネル30は、調整部50としての重り53によって戸尻32側へ常に引っ張られた状態で移動する。このため、防護パネル30の重心位置が複数の車輪40の間に調整されることで、防護パネル30の下部31がレール8と平行な状態で移動する。
【0037】
次に、第3実施形態の効果について説明する。なお、第1実施形態の(1-1)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(3-1)調整部50である重り53によって防護パネル30が戸尻32側へ常に引っ張られ、防護パネル30の重心が複数の車輪40の間に位置する。このため、防護パネル30の下部31をレール8と平行にすることができる。
【0038】
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0039】
・上記第2実施形態では、重り52を防護パネル30と別部材として防護パネル30の戸尻32に設けた。しかしながら、防護パネル30の戸尻32を太くすることで重りとしてもよい。
【0040】
・上記各実施形態では、第1連結部41を第1ドア10の戸尻13と防護パネル30の戸尻32とに接続した。しかしながら、第1連結部41を第1ドア10の下框11と防護パネル30の下部31とに接続してもよい。
【0041】
・上記各実施形態では、防護パネル30が第1ドア10に支持される。しかしながら、防護パネル30が固定防護柵6に支持されてもよい。例えば、防護パネル30は、固定防護柵6に対して開閉方向に移動可能に支持されて、第1ドア10に引っ張られることで開閉方向に移動する。このような構成によれば、床3に固定される固定防護柵6によって防護パネル30が支持されるので、防護パネル30の移動が安定する。
【0042】
・上記各実施形態では、防護パネル30が第1ドア10に支持される。しかしながら、防護パネル30が第2ドア20に支持されてもよい。
・上記各実施形態において、ブラシ37を設けた。しかしながら、ブラシ37を省略してもよい。
【0043】
・上記各実施形態では、防護パネル30の傾きを調整する調整部50を備えた。しかしながら、防護パネル30が開閉方向に移動可能に支持されていれば、調整部50の構成を省略してもよい。
【0044】
・上記各実施形態では、防護部を板状の防護パネル30とした。しかしながら、防護部を柵状としてもよい。
・上記各実施形態では、固定防護柵6を板状の部材とした。しかしながら、固定防護柵は、柵状の部材としてもよい。
【0045】
・上記各実施形態において、複数の物体で構成されているものは、当該複数の物体を一体化してもよく、逆に一つの物体で構成されているものを複数の物体に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成することができるように構成されていればよい。
【符号の説明】
【0046】
1…自動ドア装置
2…二重引戸
3…床
5…固定壁
6…固定防護柵
7…自動ドア用防護柵
8…レール
10…第1ドア
11…下框
12…下面
13…戸尻
14…戸先
20…第2ドア
21…戸尻
30…防護部としての防護パネル
31…下部
32…戸尻
33…戸先
34…下面
37…ブラシ
40…車輪
41…第1連結部
50…調整部
51…第2連結部
52…重り
53…重り
54…ワイヤ
55…滑車
図1
図2
図3
図4
図5
図6