IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソニーフィナンシャルホールディングス株式会社の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084013
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20240617BHJP
【FI】
G06Q40/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198165
(22)【出願日】2022-12-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年7月11日 ・新宿LPC第4支社(東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル) ・新宿LPC第10支社(東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル) ・新宿LPC中央第2支社(東京都渋谷区代々木2-1-5 JR南新宿ビル) ・東京中央LPC第3支社(東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル) ・東京中央LPC第4支社(東京都千代田区大手町1-7-2 東京サンケイビル) にて公開 令和4年9月28日 全国のソニー生命保険株式会社およびソニー生命保険株式会社の子会社であるソニーライフ・コミュニケーションズ株式会社にて公開 令和4年9月21日 https://www.sonylife.co.jp/land/tlp/glip/ にて公開 令和4年9月21日 https://www.youtube.com/watch?v=yyF6gqq5oxs にて公開 令和4年9月21日 https://www.sonylife.co.jp/company/news/2022/files/220921_totallifeplanning.pdf にて公開 令和4年10月14日 https://youtu.be/_SMeGQGtvQo https://fb.me/1VIS4Jra8zpUAu5(フィード) https://fb.me/1R8pm6fSRpEVPhR(ストーリー) https://tver.jp/ https://twitter.com/ にて公開 令和4年10月14日 https://www.sonylife.co.jp/company/news/2022/files/221014_sovanicm.pdf にて公開 令和4年10月23日 日経ヴェリタス023ページ にて公開
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年11月8日 https://www.sonylife.co.jp/company/news/2022/files/221108_glip.pdf にて公開 令和4年11月8日 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000252.000003638.html にて公開 令和4年11月8日 https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS90835/5d8516ad/4796/41bb/8f05/27d536556dbd/140120221108559289.pdf にて公開 令和4年11月9日 https://m.facebook.com/395960363768666/ にて公開 令和4年12月1日 Youtube:https://www.youtube.com/watch?v=hES471KmSWw Facebook、Instagram(共通URL): <ストーリー> https://fb.me/20JSn0IS5am7N80(ロング版) https://fb.me/1WMOQuqMHgp9uFK(30秒版) <フィード> https://fb.me/2vBhz3rcrDXLwUA(ロング版) https://fb.me/qYVVSqfcTW9C4Ip(30秒版) Twitter:https://twitter.com/ Tver:https://tver.jp/ にて公開 令和4年12月1日 https://www.sonylife.co.jp/land/sovani/ にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】511083824
【氏名又は名称】ソニーフィナンシャルグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】嶋 宏紀
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB61
5L055BB61
(57)【要約】
【課題】簡易な操作で、優先度毎のライフプラン設計情報に対する必要資金を提示する。
【解決手段】情報処理装置は、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、優先度毎の入力領域に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付ける受付部と、前記優先度毎に、前記優先度の入力領域にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、前記優先度より高い優先度の入力領域にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する設計部と、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出する算出部と、前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する可視化部と、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
優先度毎に、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付ける受付部と、
前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する設計部と、
前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出する算出部と、
前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する可視化部と、
を含む情報処理装置。
【請求項2】
前記受付部は、優先度毎に、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、ライフプラン表に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付ける請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記受付部は、前記アイコンをドラッグアンドドロップした際に、前記ライフイベントに関する追加情報の入力画面を表示し、前記追加情報の入力を受け付け、
前記算出部は、前記追加情報を更に考慮して、前記必要資金を算出する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記受付部は、更に、現在の資産情報の入力を受け付け、
前記優先度毎に、前記現在の資産情報と、前記将来の特定の時点での必要資金とに基づいて、充足度を算出する充足度算出部を更に含み、
前記可視化部は、前記優先度毎に、前記充足度算出部によって算出された前記充足度を可視化させる請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記受付部は、更に、金融商品毎に、残高、積立額、並びに短期、中期、及び長期の資金使途の何れであるかの入力を受け付け、
前記算出部は、更に、前記短期、中期、及び長期の資金使途別に、前記資金使途のための金融資産の推移を算出し、
前記可視化部は、更に、前記短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の推移を区別可能に、金融資産の合計の推移を可視化する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記受付部は、更に、収入及び支出に関する情報の入力を受け付け、
前記算出部は、更に、収入及び支出に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の収入及び支出を算出し、
前記可視化部は、更に、複数の年の各々における、収入の内訳及び支出の内訳を可視化する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、更に、資産及び負債に関する情報の入力を受け付け、
前記算出部は、更に、資産及び負債に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の資産及び負債を算出し、
前記可視化部は、更に、複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を可視化する請求項6記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記算出部は、更に、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、指定の年齢で特定の疾病に罹患した際の必要保障額を算出する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受付部は、更に、前記特定の疾病に罹患した後の収入減少割合及び期間の入力を受け付け、
前記算出部は、更に、前記優先度毎に、設計されたライフプランと、前記特定の疾病に罹患した後の収入減少割合及び期間とに基づいて、指定の年齢で特定の疾病に罹患した際の必要保障額を算出する請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】
受付部が、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付け、
設計部が、前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計し、
算出部が、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出し、
可視化部が、前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
優先度毎に、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付ける受付部、
前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する設計部、
前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出する算出部、及び
前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する可視化部
として機能させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、方法、及びプログラムに係り、特に、保険の申し込みを支援するための情報処理装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、候補校の時系列学費を取得し、時系列学費と、利用者において支出可能な教育費との差分累積額を時系列に算出し、差分累積額が負になる場合には、不足金が発生する時期に不足額を補うための保険金を提供するために必要な保険料を、保険シミュレーションを用いて算出する学費計画支援システムが知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011-154733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、優先度毎のライフプラン設計を考慮して保険シミュレーションを行うことは考慮されていない。
【0005】
本発明は、簡易な操作で、優先度毎のライフプラン設計情報に対する必要資金を提示することができる情報処理装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために第1の発明に係る情報処理装置は、優先度毎に、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付ける受付部と、前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する設計部と、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出する算出部と、前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する可視化部と、を含む。
【0007】
このように、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を、優先度毎に受け付け、前記優先度毎に、ライフプランを設計し、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出し、可視化する。これにより、簡易な操作で、優先度毎のライフプラン設計情報に対する必要資金を提示することができる。
【0008】
第2の発明に係る情報処理方法は、受付部が、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付け、設計部が、前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計し、算出部が、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出し、可視化部が、前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する。
【0009】
第3の発明に係る情報処理プログラムは、コンピュータを、優先度毎に、複数種類のライフイベントの少なくとも1つの入力を受け付ける受付部、前記優先度毎に、前記優先度で入力されたライフイベントと、前記優先度より高い優先度で入力されたライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する設計部、前記優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出する算出部、及び前記優先度毎に、将来の特定の時点での必要資金を可視化する可視化部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、本発明の情報処理装置、方法、及びプログラムによれば、簡易な操作で、優先度毎のライフプラン設計情報に対する必要資金を提示することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施の形態に係る保険申込支援システムの構成を示す概略図である。
図2】本発明の実施の形態に係るサーバ、保険担当者側端末、及び顧客側端末として機能するコンピュータの一例の概略ブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係るサーバの構成を示すブロック図である。
図4】優先度を設定する画面の一例を示す図である。
図5】ライフイベント入力画面の一例を示す図である。
図6A】追加情報入力画面の一例を示す図である。
図6B】ライフイベント入力画面の一例を示す図である。
図7A】投資信託一覧画面の一例である。
図7B】投資信託入力画面の一例である。
図7C】金融商品一覧画面の一例である。
図7D】セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高、最低資産額、及び手元予備資金を説明するためのグラフである。
図8】充足度を可視化した画面の一例を示す図である。
図9】金融資産の合計の推移を可視化した画面の一例を示す図である。
図10】複数の年の各々における、収入の内訳及び支出の内訳を可視化した画面の一例を示す図である。
図11】収入見直し用画面の一例を示す図である。
図12】複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を可視化した画面の一例を示す図である。
図13】罹患年齢入力画面の一例を示す図である。
図14】本発明の実施の形態に係るサーバによる可視化処理を示すフローチャートである。
図15】本発明の実施の形態に係るサーバによるライフプラン設計処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る保険申込支援システム100は、サーバ10と、保険会社の担当者側に設置される保険担当者側端末20と、保険を申し込む顧客側に設置される顧客側端末22とを備えている。なお、サーバ10が、情報処理装置の一例である。
【0014】
サーバ10、保険担当者側端末20、及び顧客側端末22は、インターネットなどのネットワーク26を介して接続されている。
【0015】
保険担当者側端末20及び顧客側端末22は、携帯端末、あるいはコンピュータ端末等からなる。ここで、携帯端末には、スマートフォン端末、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants)端末が含まれる。コンピュータ端末には、ノート型・ブック型コンピュータ端末、デスクトップ型コンピュータ端末が含まれる。
【0016】
図2は、本実施形態の保険担当者側端末20及び顧客側端末22のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0017】
図2に示すように、サーバ10、保険担当者側端末20、及び顧客側端末22は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16、及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0018】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12又はストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12又はストレージ14に記憶されているプログラムに従って、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12又はストレージ14には、各種処理を行うためのプログラムが格納されている。
【0019】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0020】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、及びキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0021】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0022】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、例えば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0023】
次に、サーバ10の機能構成について説明する。図3は、サーバ10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0024】
サーバ10は、機能的には、図3に示すように、受付部28、設計部30、資金算出部32、充足度算出部34、リスク時資金算出部36、リスク時充足度算出部38、推移算出部40、及び可視化部42を備えている。
【0025】
受付部28は、保険担当者側端末20又は顧客側端末22から、顧客情報、ライフプラン設計情報、現在の資産情報、及び介護・相続情報の入力を受け付ける。
【0026】
具体的には、受付部28は、顧客情報として、家族それぞれの年齢及び性別の入力を受け付ける。例えば、家族代表が32歳男性であること、配偶者が32歳女性であること、一人目の子供が3歳男性であること、二人目の子供が1歳女性であることを表す顧客情報の入力を受け付ける。
【0027】
また、受付部28は、保険担当者側端末20又は顧客側端末22から、ライフプラン設計情報として、収入情報及び支出情報の入力を受け付ける。
【0028】
より具体的には、収入情報として、退職年齢、現在の年収、初任給、定年退職金、及び年収の上昇率を受け付ける。また、家族代表と配偶者のそれぞれについて収入情報が入力される。
【0029】
また、支出情報の入力を受け付ける際には、以下に説明するように、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、優先度毎の入力領域に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付ける。
【0030】
まず、図4に示すように、優先度を設定する。図4では、優先度のプルダウンがある画面140から、3つの優先度(「Must」、「Want」、「Wish」)の何れかを設定する。この例では、最も高い優先度「Must」、次に高い優先度「Want」、一番低い優先度「Wish」を用いている。これにより設定した優先度に応じたライフプラン設計が可能である。設定した優先のライフプランに対し、充足率を確認しながら、資産形成に向けた保険の提案に役立つ。
【0031】
また、図4では、画面140のプルダウンメニュー141より優先度を指定し、画面140で優先度に対するライフプランに関する必要項目142を入力後、「確定」ボタン143を押下して設定完了となる例を示している。他の優先度も設定する場合は、再度、上記図4の画面140を開き、必要項目142の入力を受け付ける。
【0032】
そして、図5に示すライフイベント入力画面150を、保険担当者側端末20又は顧客側端末22に表示させる。
【0033】
ライフイベント入力画面150では、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、ライフプラン表151に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付ける。
【0034】
図5では、各子供に対する「免許」、「留学」の各々のアイコンが、優先度「Must」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされる例を示している。また、優先度が、「Want」、「Wish」に切り替えられて、同様に、ライフプラン表151に、アイコンがドラッグアンドドロップされる。このように、優先度ごとにライフイベントの登録が行われる。
【0035】
受付部28は、アイコンをドラッグアンドドロップした際に、当該ライフイベントに関する追加情報の入力画面を保険担当者側端末20又は顧客側端末22に表示し、保険担当者側端末20又は顧客側端末22から、追加情報の入力を受け付ける。
【0036】
例えば、公的年金情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、国民年金についての開始・終了年齢、期間、及び年金受給開始年齢と、厚生年金についての開始・終了年齢、期間、及び年金受給開始年齢とを受け付ける。
【0037】
また、私的年金情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、国民年金基金、小規模企業共済、及び企業型確定拠出年金の各々についての加入有無、種類、及び加入年齢を受け付ける。
【0038】
また、生活費情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、現在の1カ月の生活費、セカンドライフの生活費、末子の独立年齢、末子独立後の生活費の変化率を受け付ける。
【0039】
また、教育費情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、進学プランでの保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学・大学院の入学金、学費、学費以外の費用、及び大学生活費を受け付ける。子それぞれについて教育費情報を受け付ける。
【0040】
また、将来プラン情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、旅行などの将来のイベントの各々についての開始年齢、終了年齢、イベントサイクル、及び必要資金を受け付ける。
【0041】
また、借入金情報に関するライフイベントのアイコンを受け付けたときに、追加情報の入力画面において、現在又は将来の借入金の各々についての借入元本金額、借入開始年齢、借入期間、借入金利、元利均等などの返済方法、ボーナス返済割合を受け付ける。なお、借入金情報が、負債に関する情報の一例である。
【0042】
また、複数の優先度に共通して登録するライフイベントについては、図6Aに示すように、追加情報入力画面160において、優先度毎に追加情報の入力を受け付けてもよい
【0043】
図6Aの例では、ライフイベント「車購入」について、追加情報入力画面160において、優先度毎に追加情報(「時間(家族代表年齢)」、「サイクル」、「必要資金」、「家族代表万一時実現」、「配偶者万一時実現」)の入力を受け付けている。
【0044】
設計部30は、優先度毎に、当該優先度のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、当該優先度より高い優先度のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントとを用いて、ライフプランを設計する。具体的には、優先度「Must」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントを用いて、優先度「Must」のライフプランを設計する。
【0045】
また、優先度「Want」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、優先度「Must」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントとを用いて、優先度「Want」のライフプランを設計する。
【0046】
また、優先度「Wish」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、優先度「Want」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、優先度「Must」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントとを用いて、優先度「Wish」のライフプランを設計する。
【0047】
例えば、優先度「Must」のライフプラン表151にドラッグアンドドロップされたアイコンのライフイベント「留学」は、優先度「Must」より下位の優先度「Want」、「Wish」のライフプランの設計においても用いられる。
【0048】
また、複数の優先度において同じ種類のライフイベントが入力されている場合には、高い優先度のライフイベントの情報を用いない。例えば、図6Aに示すように、ライフイベント「車購入」について、優先度毎に、追加情報(「時間(家族代表年齢)」、「サイクル」、「必要資金」、「家族代表万一時実現」、「配偶者万一時実現」)が設定されている場合、優先度毎に、当該優先度の追加情報を用いて、ライフプランを設計する。すなわち、優先度「Wish」のライフプランを設計する際に、ライフイベント「車購入」については、優先度「Wish」の追加情報を用いるが、優先度「Want」、「Must」の追加情報を用いない。
また、同じ種類でかつ同じグループのライフイベントが入力されてもよい。例えば、夫と妻で車を2台持ちしている場合に、複数の優先度(「Must」、「Want」、「Wish」)における車購入のグループ1と、複数の優先度(「Must」、「Want」、「Wish」)における車購入のグループ2とを分けて入力することで、別のライフイベントとして取り扱うことができ、それぞれに優先度を設定することが可能である。また、車購入のグループ1がすでにライフプラン表上にドラッグアンドドロップのうえ配置されている段階で、改めて車購入のイベントをライフプラン表上にドラッグアンドドロップすると、グループ2の別イベントとして認識される。
また、ライフプラン表151へのアイコンのドラッグアンドドロップではなく、図6Bに示すような入力画面161において、優先度毎に、複数種類のライフイベント、及び追加情報の入力を受け付けてもよい。
【0049】
また、ライフイベントに関しては、支出として計算されるもので、優先度ごとに入力した時期や費用が支出として計算され、ライフプランの収支に影響が生じる。
【0050】
例えば、優先度「Must」のライフプランで、200万円の車を買うことがライフイベントとして入力されている場合には、優先度「Must」のライフプランの支出として、「200万円」が計上される。また、優先度「Want」のライフプランで、500万円の車を買うことがライフイベントとして入力されている場合には、優先度「Want」のライフプランの支出として、「500万円」が計上される。
【0051】
また、受付部28は、現在の資産情報として、金融商品情報及び保険情報の入力を受け付ける。より具体的には、金融商品情報として、普通預金情報、定期預金情報、株式情報、債券情報、投資信託情報、個人年金保険情報、個人型確定拠出年金情報、企業型確定拠出年金情報を受け付ける。保険情報として、払込期間、保険金額、及び保険料を受け付ける。
【0052】
ここで、〇〇銀行の普通預金、XX投資信託、▲▲生命の終身保険など、金融商品毎及び保険毎に、残高、積立額、及び資金使途(短期、中期、及び長期の資金使途の何れか)が設定される。
【0053】
図7Aに示す投資信託一覧画面170のように、投資信託の金融商品毎に、「現在の残高」、「積立額」、「積立期間」、「運用期間」、「おさいふの色」が設定される。ここで、「おさいふの色」は、短期、中期、及び長期の資金使途の何れかを示すものである。
【0054】
例えば、図7Bに示す投資信託入力画面171のように、投資信託の金融商品毎に、「現在の残高」、「積立額」、「積立期間」、「運用期間」、「おさいふの色」が入力される。
【0055】
これにより、図7Cに示す金融商品一覧画面172のように、短期、中期、及び長期の資金使途毎に、資産の合計金額が表示される。
【0056】
また、受付部28は、介護・相続情報として、介護費用情報、相続情報の入力を受け付ける。より具体的には、介護費用情報として、在宅介護サービス期間、介護施設入居期間、在宅介護費、施設介護費を受け付ける。
【0057】
資金算出部32は、優先度毎に、当該優先度のライフプラン設計情報及び現在の資産情報に基づいて、セカンドライフ開始年齢時点での必要資産額を算出する。
【0058】
ここで、「セカンドライフ開始年齢」とは、家族代表の退職年齢、配偶者の退職年齢、及び末子独立年齢のいずれか遅い時点を指す。しかし、これに限定されるものではなく、設定にて任意の値に設定することも可能である。また、「必要資産額」は、セカンドライフ開始年齢時点で、それ以降100歳まで資産が枯渇しないために準備しておくべき資産額である。なお、セカンドライフ開始年齢時点は、将来の特定の時点の一例である。
【0059】
具体的には、以下の式に従って、セカンドライフ開始年齢時点での必要資産額を算出する(図7D参照)。
【0060】
必要資産額=(セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高KS)-(セカンドライフ開始年齢以降の最低資産額SS)+(手元予備資金TY)
【0061】
図7Dの「◆」が、必要資産額を示しており、「◇」が、現在の金融資産額を示している。
【0062】
また、図7Dの金融資産残高の推移は、現在の資産情報から得られる、現在の金融資産残高に、ライフプラン設計情報から得られる、各経過年度の収支の黒字のうちの所定割合(例えば、35%であり、この割合は設定より変更可能である。)又は収支の赤字分を計上したときの各年の金額である。各経過年度の収支は、収入から支出を引いたものであり、収入は、例えば、当該年度の収入情報から求められ、支出は、例えば、当該年度の支出情報から求められる。
【0063】
セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高KSは、上記金融資産残高の推移での、セカンドライフ開始年齢設定年の金額である。
【0064】
セカンドライフ開始年齢以降の最低資産額SSは、上記金融資産残高の推移での、セカンドライフ開始年齢以降の金融資産残高のうち最も金額が低い値である。
【0065】
手元予備資金TYは、ユーザの設定値であり、任意で設定が可能である。手元予備資金TYが設定された場合には、手元予備資金TYを下回らないための必要資産額が計算される。
【0066】
例えば、セカンドライフ開始時点の金融資産残高KSが「2,000万円」とする。セカンドライフ以降100歳まで生活した際に、100歳時点で資産が一番低くなり、その時点の金融資産額が最低資産額SSであり、「-1,000万円」とする。また、手元予備資金TYとして「100万円」が設定されているとする。この場合の、セカンドライフ開始時点での必要資産額は、3,100万円(=2,000万円-(-1,000万円)+100万円)となる。3,100万円をセカンドライフ開始時点で保有していれば、100歳まで資産が100万円を下回ることはなくなる。
【0067】
なお、上記図7Dの金融資産残高の推移、必要資産額、及び手元予備資金を示すグラフを表す画面を生成し、保険担当者側端末20又は顧客側端末22に表示させてもよい。
【0068】
充足度算出部34は、優先度毎に、セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高KSと、当該優先度のセカンドライフ開始年齢時点での必要資産額とに基づいて、充足度を算出する。
【0069】
具体的には、以下の式に従って、充足度を算出する。
【0070】
充足度=(セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高KS)÷(セカンドライフ開始年齢時点での必要資産額)×100
【0071】
この充足度は、セカンドライフ開始年齢時点で、それ以降100歳まで資産が枯渇しないために準備しておくべき必要資産額に対して、現在の予定でいくとセカンドライフ開始時点でどれだけの資産が準備できているかを示している。
【0072】
リスク時資金算出部36は、優先度毎に、当該優先度のライフプラン設計情報に基づいて、所定時期にリスク事象が生じた場合における必要保障額を算出する。
【0073】
具体的には、リスク時資金算出部36は、優先度毎に、当該優先度のライフプラン設計情報に基づいて、複数種類のリスク事象毎に、所定時期にリスク事象が生じた場合における必要保障額を算出する。
【0074】
ここで、複数種類のリスク事象は、収入取得者の数が減少する事象、及び収入取得者の収入が減少する事象を含む。収入取得者の数が減少する事象は、例えば、家族代表者又は配偶者が亡くなる万一の事象である。収入取得者の収入が減少する事象は、例えば、家族代表者又は配偶者が三大疾病を罹患する疾病罹患事象である。また、三大疾病は、「がん」、「脳卒中」、及び「急性心筋梗塞」である。
【0075】
より具体的には、家族代表に万一の事象が生じた場合における必要保障額を、以下の式に従って算出する。
【0076】
(万一時の必要保障額)=(分割性必要保障額)+(一時性必要保障額)
【0077】
ここで、分割性必要保障額は、所定時期より後の家族代表の収入を0とし、ライフプラン設計情報から得られる、年度別の収支赤字金額の累計である。
【0078】
すなわち、所定時期より後の家族代表の収入を0とし、ライフプラン設計情報から得られる、年度別の収支(=(収入)-(支出))を計算し、そのマイナス金額の累計を分割性必要保障額として計算する。なお、年間収支が黒字だった年度については0としてマイナス金額が累計される。また、年度別収支赤字の累計期間は、所定時期から、ユーザにより選択された、「配偶者の平均余命」及び「配偶者100歳まで」の何れかまでの期間である。なお、ユーザが独身である場合には、「一時性必要保障額」のみで万一時の必要保障額が算出される。
【0079】
一時性必要保障額については、住宅購入費用(万一時の住宅購入費用として設定した値)と、予め定められた葬儀費用と、予め定められた整理相続費用(生活立て直しの生活費や相続税など)の総和である。
【0080】
また、配偶者に万一の事象が生じた場合における必要保障額を、家族代表に万一の事象が生じた場合における必要保障額と同様に算出する。
【0081】
また、三大疾病の各々について、家族代表に疾病罹患事象が生じた場合における必要保障額を、以下の式に従って算出する。
【0082】
(疾病罹患事象発生時の必要保障額)=(分割性必要保障額)+(三大疾病療養費)
【0083】
ここで、分割性必要保障額は、所定時期より後の家族代表の収入を減少させた値とし、ライフプラン設計情報から得られる、年度別の収支赤字金額の累計である。また、年度別収支赤字の累計期間は、ユーザにより設定した、病気により収入が減少する収入減少期間によって決定される。具体的には、収入減少期間は、「休職期間」と「復職後の収入減少期間」で構成される。「休職期間」のデフォルト値は各疾病ごとに異なる。「休職期間」の値は、任意に変更可能である。「復職後の収入減少期間」のデフォルト値は0年である。「復職後の収入減少期間」の値は、0年~退職時までの期間で任意設定が可能である。「復職後の収入減少期間」を1年以上に設定する場合、あわせて「収入減少割合」を指定することが可能である。
【0084】
三大疾病療養費は、予め定められた公的医療保険対象の療養費(「入院・手術代」「在宅療養費」)と、予め定められた保険適用外の療養費(「差額ベッド代」「その他費用」)と、予め定められた公的医療保険費用に対する「高額療養費給付金」とで構成される。この三大疾病療養費は、各疾病ごとに異なる。
【0085】
また、三大疾病の各々について、配偶者に疾病罹患事象が生じた場合における必要保障額を、家族代表に疾病罹患事象が生じた場合における必要保障額と同様に算出する。
【0086】
リスク時充足度算出部38は、優先度毎に、現在の資産情報と、家族代表に万一の事象が生じた場合における必要保障額とに基づいて、万一時の充足度を算出する。
【0087】
具体的には、以下の式に従って、万一時の充足度を算出する。
【0088】
充足度=(現在の保障額)÷(万一時の必要保障額)×100
【0089】
現在の保障額は、保険情報から得られる、家族代表に万一の事象が生じた場合における保険の保険金額である。また、例えば、「現時点死亡退職金」、「弔慰金」が入力されている場合、これらが、現在の保障額に加算される。この現在の保障額に、金融資産を含めるように設定されている場合には、保険の保険金額と現在保有の金融資産との和を、現在の保障額とする。すなわち、現在の保障額は、現在の保険や資産でどの程度備えができているかを示す。また、万一時の充足度は、必要保障額に対して、現在の保険や資産でどの程度備えができているかを示す。
【0090】
リスク時充足度算出部38は、優先度毎に、現在の資産情報と、配偶者に万一の事象が生じた場合における必要保障額とに基づいて、同様に、万一時の充足度を算出する。
【0091】
リスク時充足度算出部38は、優先度毎に、三大疾病の各々について、現在の資産情報と、家族代表に疾病罹患事象が発生した場合における必要保障額とに基づいて、疾病罹患事象発生時の充足度を算出する。
【0092】
具体的には、以下の式に従って、疾病罹患事象発生時の充足度を算出する。
【0093】
充足度=(現在の保障額)÷(疾病罹患事象発生時の必要保障額)×100
【0094】
現在の保障額は、保険情報から得られる、家族代表が当該疾病に罹患した場合における保険の保険金額であり、この現在の保障額に、金融資産を含めるように設定されている場合には、保険の保険金額と現在保有の金融資産との和を、現在の保障額とする。すなわち、現在の保障額は、当該疾病に対して、現在の保険や資産でどの程度備えができているかを示す。また、疾病罹患事象発生時の充足度は、当該疾病に対する必要保障額に対して、現在の保険でどの程度備えができているかを示す。
【0095】
リスク時充足度算出部38は、優先度毎に、三大疾病の各々について、現在の資産情報と、配偶者に疾病罹患事象が発生した場合における必要保障額とに基づいて、同様に、疾病罹患事象発生時の充足度を算出する。
【0096】
受付部28は、上述した投資信託入力画面171などにおいて、短期、中期、及び長期の資金使途別に、「現在の残高」、「積立額」、「積立期間」、「運用期間」の入力を受け付ける。
【0097】
これにより、時期、目的、資金に合わせてイベントや金融資産を「短期の資金使途」「中期の資金使途」「長期の資金使途」の3つの時間軸に分けて設定することが可能となり、目標達成に向けた資産形成の指針を立てるために役立つ。
【0098】
受付部28は、更に、三大疾病の各々に罹患した後の収入減少割合及び期間の入力を受け付ける。例えば、三大疾病の各々に罹患した後の収入減少期間「2年」、減少割合「50%」を受け付ける。
【0099】
推移算出部40は、短期、中期、及び長期の資金使途別に、資金使途のための金融資産の推移を算出する。
【0100】
具体的には、短期の資金使途のための金融資産の推移を算出する際には、各年度別に、
(当該年度の金融資産)=(前年度末残高)+(当該年度の収支差)
を計算する。ここで、当該年度の収支が黒字の場合は、(収支黒字)×(貯蓄割合の値)を当該年度の収支差とする。
【0101】
例えば、起点となる現在の金融残高が「500万円」、収支黒字時の貯蓄割合の値が「35%」であり、1年目の収支が「-100万円」、2年目の収支が「+100万円」、3年目の収支が「±0万円」であるとする。この場合、短期の資金使途のための金融資産の推移は、1年目の金融資産「400万円」(=500万円-100万円)、2年目の金融資産「435万円」(=400万円+(100万円×35%))、3年目の金融資産「435万円」(=435万円±0)となる。なお、貯蓄割合の値には、任意の値を設定可能である。
【0102】
また、中期の資金使途のための金融資産の推移を算出する際には、中期の資金使途として指定した金融商品及び保険の各年度残高の合計を算出する。
【0103】
また、長期の資金使途のための金融資産の推移を算出する際には、長期の資金使途として指定した金融商品及び保険の各年度残高の合計を算出する。
【0104】
具体的には、金融商品及び保険の種類に応じた計算方法により、各年度残高を算出する。
【0105】
例えば、普通預金、定期預金、株式、債券、投資信託、その他金融商品、iDeCo/企業型確定拠出年金の各年度残高は、以下の式により算出される。
(前年度末の残高+積立額(iDeCo/企業型確定拠出年金の場合は掛け金))×(1+利回り)
【0106】
例えば、1年目期初の残高100万円、積立額20万円/年、利回り3%/年の場合、1年目124万円、2年目148万円、3年目173万円、・・・と算出される。
【0107】
また、手入力した生命保険・個人年金保険の解約返戻金の各年度残高は、お客さまの申出内容に基づき保険期間に渡って担当者が入力した、年単位の値である。
【0108】
例えば、現在の解約返戻金50万円、2年目52万円、3年目53万円、などと算出される。
【0109】
また、データ連携した特定の保険会社の保険の解約返戻金の各年度残高は、当該特定の保険会社のシステムにより保険期間にわたって算出された、年単位の値である。
【0110】
例えば、現在の解約返戻金30万円、2年目32万円、3年目33万円、などと算出される。
【0111】
また、上記の例では、各年度残高の合計は、1年目204万円(=124万円+50万円+30万円)、2年目232万円(=148万円+52万円+32万円)、3年目259万円(=173万円+53万円+33万円)と算出される。
【0112】
また、推移算出部40は、更に、収入及び支出に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の収入、支出を算出する。
【0113】
具体的には、収入に関する情報として、「給与収入」、「事業所得」、「その他収入(パートや不動産所得)」、「非課税収入(一時的な収入を入力するもの)」を受け付ける。
【0114】
また、退職金に関しては「給与収入」画面にて、金額入力を受け付ける。公的年金に関しては現役期間の所得に基づき自動で計算される。
【0115】
これらの情報に対して、各年度について、該当する収入を合算したものが当該年度の総収入として計算される。ただ、子どもが小さい家庭などは、児童手当や児童扶養手当などが自動で計算され、総収入に含まれる。
【0116】
例えば、会社員で退職年齢60歳、年金受給開始年齢60歳のようなケースだと、59歳の年度の総収入は、「600万円(給与収入)」となり、60歳の年度の総収入は、「1,150万円(退職金1,000万円、公的年金150万円)」となる。
【0117】
また、支出に関する情報として、生活費「20万円/月」、住宅費(家賃)「15万円/月」、子育て関連費用「30万円/年」、将来プラン(旅行)「40万円/年」、その他費用「50万円/年」とした場合、月次の費用は年換算するため、この年度の支出は以下のように算出される。
【0118】
(20万円×12)+(15万円×12)+30万円+40万円+50万円=540万円
【0119】
推移算出部40は、資産及び負債に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の資産及び負債を算出する。
【0120】
具体的には、住宅ローンを「4,000万円、35年、金利0.5%」で借りていることを受け付けた場合、月々のローン返済金額が「10.4万円」となるため、10.4万円×12か月分=124.8万円がその年の住宅関連費用として支出に計上される。
【0121】
また、借入金(自動車ローン)を「100万円」、借入期間「3年」、金利「2.0%」で借りていることを受け付けた場合、年間「34万円」が借入金の返済額として支出に計上される。
【0122】
また、推移算出部40は、優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、三大疾病の各々について、指定の年齢で罹患した際の必要保障額を算出する。
【0123】
具体的には、三大疾病罹患により収入減少する期間(休職期間+復職後の収入減少期間)の年度別収支マイナス金額の合計額と、三大疾病療養費との和を、必要保障額として算出する。
【0124】
例えば、がんに罹患する場合で、休職期間が「12か月」であり、収入減少期間がない場合、その1年間の年度別収支マイナス金額を、必要保障額として算出する。また、収入減少期間を3年にした場合は、罹患から4年間の年度別収支マイナス金額の合計を、必要保障額として計算する。なお、年度別収支が、黒字の場合は、年度別収支マイナス金額を「0円」とする。
【0125】
また、休職期間として指定した期間における収入は「0万円(月割計算)」とする。ただし、休職期間のうち、最長1年半の期間については、標準報酬月額を元に休職月数に応じた傷病手当金を加算する。
【0126】
また、復職後の収入減少期間と割合が設定されている場合には、休職期間終了翌月を起点に指定の期間と割合で収入が減少する。
【0127】
例えば、収入(1~3年目)が「500万円」、支出(1~3年目)が「500万円」、がんの休職期間を「12か月」とする。
【0128】
このとき、復職後の収入減少期間が無い場合、がんの休職期間については、年度別収支マイナス金額が以下のように計算される。
【0129】
収入272万円(収入「0万円」+傷病手当金)-支出(「500万円」)=-228万円
【0130】
また、三大疾病療養費を「258万円(がんの場合のデフォルト値)」とする。このとき、必要保障額が「486万円」(=「228万円」+「258万円」)と算出される。
【0131】
また、復職後の収入減少期間がある場合(収入減少期間2年、減少割合50%)、がんの休職期間(1年目)については、上述したように、収入が、「272万円」となり、収入減少期間(2年目~3年目)については、「250万円」(=500万×50%)となる。
【0132】
従って、3年間の年度別収支マイナス金額の合計が以下のように計算される。
【0133】
収入「272万円」+収入「250万円」×2-支出(「500万円」)×3=-728万円
【0134】
また、三大疾病療養費を「258万円(がんの場合のデフォルト値)」とする。このとおき、必要保障額が、「986万円」(=「728万円」+「258万円」)と算出される。
【0135】
可視化部42は、優先度毎に、充足度算出部34によって算出された充足度、並びにリスク時充足度算出部38によって算出された万一時の充足度、及び疾病罹患事象発生時の充足度を、比較可能に可視化させる。
【0136】
例えば、図8に示すように、選択された何れかの優先度について、充足度算出部34によって算出された充足度を表す円グラフ60、並びにリスク時充足度算出部38によって算出された万一時の充足度を表す円グラフ62A、62B、及び疾病罹患事象発生時の充足度を表す円グラフ64A、64Bを可視化させる画面を生成し、保険担当者側端末20又は顧客側端末22に、当該画面のデータを送信し、保険担当者側端末20又は顧客側端末22に、当該画面を表示させる。
【0137】
図8は、充足度算出部34によって算出された、セカンドライフ開始年齢時点である65歳時点での充足度が25%であり、65歳時点での必要資産額が7296万円である例を示している。また、図8は、家族代表が36歳時点で亡くなる万一時の充足度が31%であり、必要保障額が6430万円であり、配偶者が36歳時点で亡くなる万一時の充足度が11%であり、必要保障額が2734万円である例を示している。なお、36歳時点が、所定時期の一例である。
【0138】
また、図8は、罹患対象となる疾病として、三大疾病のうちの「がん」が選択され、家族代表が36歳時点でがんを罹患する疾病罹患事象発生時の充足度が0%であり、必要保障額が321万円であり、配偶者が36歳時点でがんを罹患する疾病罹患事象発生時の充足度が0%であり、必要保障額が255万円である例を示している。
【0139】
可視化部42は、更に、推移算出部40により算出された、短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の推移を区別可能に、金融資産の合計の推移を可視化する。
【0140】
例えば、図9に示す表示画面190において、各年度について、短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の残高を区別可能に、金融資産残高の合計を表す棒グラフ191を表示する。図9の例では、棒グラフ191のうちの薄い灰色領域が、短期の資金使途の金融資産の残高を示し、濃い灰色領域が、中期の資金使途の金融資産の残高を示し、黒色領域が、長期の資金使途の金融資産の残高を示している。
【0141】
また、図9の例では、更に、短期、中期、及び長期の資金使途別に、特定の時点(例えば、36歳時点)における金融資産の予定残高と実績を表す表192を表示している。この表では、更に、短期、中期、及び長期の資金使途別に、積み立て額を表示すると共に、特定の時点における短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の合計を表示している。
【0142】
可視化部42は、更に、複数の年の各々における、収入の内訳、支出の内訳を可視化する。
【0143】
例えば、図10に示す表示画面200において、各年度について、支出の内訳を区別可能に、支出の合計を表す棒グラフ201を表示すると共に、各年度の収入の合計を表す折れ線グラフ202を表示する。
【0144】
また、複数の年(例えば、36歳時、46歳時、セカンドライフ開始時点(65歳時))の各々における、収入の内訳、支出の内訳を可視化する。
【0145】
図10の例では、収入の内訳として、家族代表の収入と、配偶者の収入、家族代表の公的年金及び私的年金と、配偶者の公的年金及び私的年金を区別可能に、収入の合計を表す棒グラフ203を表示している。
【0146】
また、支出の内訳として、生活費と、住宅費、教育費、その他支出、税金・社保を区別可能に、支出の合計を表す棒グラフ204を表示している。
【0147】
また、可視化部42は、棒グラフ201のうちの何れかの年度の部分が選択されると、図10に示すように、当該年度の年間収支状況205を表示する。図10では、57歳時点の年間収支として、収入の合計、支出の合計、支出の内訳(生活資金、住宅関連費用、子育て関連費用、将来プラン、その他費用)、収支を表示する例を示している。
【0148】
また、表示する複数の年を変更する指示を受け付けることが可能であり、当該指示を受け付けると、可視化部42は、変更後の複数の年の各々における、収入の内訳、支出の内訳を可視化する。
【0149】
ユーザは、上記図10に示す表示画面200を参照して、収入の見直しを検討する。このとき、受付部28は、図11に示すように、収入見直し用画面210を表示し、家族代表又は配偶者について、退職年齢の見直し変更、又は年金受給年齢の見直し変更を受け付ける。退職年齢の見直し変更を受け付けた場合には、収入に関する情報の設定値に反映され、年金受給年齢の見直し変更を受け付けた場合には、「公的年金」の設定値に反映される。そして、推移算出部40は、再度、収入及び支出に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の収入、支出を算出する。可視化部42は、複数の年の各々における、収入の内訳、支出の内訳を可視化する。
【0150】
可視化部42は、更に、複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を可視化する。
【0151】
例えば、図12に示す表示画面220において、各年度の現預金残高と資産の合計を表す折れ線グラフ221を表示すると共に、各年度の現預金残高の合計を表す折れ線グラフ222を表示する。
【0152】
また、複数の年(例えば、36歳時、46歳時、セカンドライフ開始時点(65歳時))の各々における、資産の内訳、負債の内訳を可視化する。
【0153】
図12の例では、資産の内訳として、短期の資金使途の金融資産と、中期及び長期の資金使途の金融資産とを区別可能に、資産の合計を表す棒グラフ223を表示している。また、負債の内訳として、住宅ローンを区別可能に、負債の合計を表す棒グラフ224を表示している。
【0154】
受付部28は、図13に示すように、「罹患年齢入力」画面230を表示し、三大疾病に将来罹患する年齢の指定を受け付ける。
【0155】
可視化部42は、指定された優先度について、指定した将来年齢時点で三大疾病に罹患した場合の必要保障額の算出結果に基づいて、上記図8と同様に、充足度算出部34によって算出された充足度、並びにリスク時充足度算出部38によって算出された万一時の充足度、及び疾病罹患事象発生時の充足度を、比較可能に可視化させる。
【0156】
また、可視化部42は、更に、指定した将来年齢時点で三大疾病に罹患した場合の、複数の年の各々における、収入の内訳、支出の内訳を可視化してもよい。また、可視化部42は、指定した将来年齢時点で三大疾病に罹患した場合の、各年度の資産の合計を表す折れ線グラフを表示してもよい。
【0157】
次に、本発明の実施の形態に係る保険申込支援システム100の作用について説明する。
【0158】
まず、保険会社の担当者及び保険を申し込む顧客が、保険担当者側端末20を操作して、当該顧客のライフプランに基づく充足度を可視化する場合を例に説明する。
【0159】
保険担当者側端末20において、当該顧客のライフプランに基づく充足度を可視化する指示を、保険担当者から受け付けると、サーバ10において、図14に示す可視化処理が開始される。
【0160】
ステップS100では、受付部28は、顧客情報を入力させるための顧客情報入力画面を、保険担当者側端末20に表示させる。そして、顧客が保険担当者側端末20を操作して顧客情報を入力すると、受付部28は、保険担当者側端末20から、顧客情報の入力を受け付ける。
【0161】
ステップS102では、受付部28は、優先度毎に、ライフプラン設計情報の入力を受け付ける。具体的には、顧客が保険担当者側端末20を操作してライフプラン設計情報を入力すると、受付部28は、保険担当者側端末20から、優先度毎に、ライフプラン設計情報の入力を受け付ける。
【0162】
ステップS104では、受付部28は、現在の資産情報を入力させるための資産情報入力画面を、保険担当者側端末20に表示させる。そして、顧客が保険担当者側端末20を操作して現在の資産情報を入力すると、受付部28は、保険担当者側端末20から、現在の資産情報の入力を受け付ける。
【0163】
ステップS105では、受付部28は、介護・相続情報を入力させるための介護・相続情報入力画面を、保険担当者側端末20に表示させる。そして、顧客が保険担当者側端末20を操作して介護・相続情報を入力すると、受付部28は、保険担当者側端末20から、介護・相続情報の入力を受け付ける。
【0164】
ステップS106では、資金算出部32は、優先度毎に、ライフプラン設計情報及び現在の資産情報に基づいて、セカンドライフ開始年齢時点での必要資産額を算出する。
【0165】
ステップS108では、充足度算出部34は、優先度毎に、セカンドライフ開始年齢時点の金融資産残高と、セカンドライフ開始年齢時点での必要資産額とに基づいて、充足度を算出する。
【0166】
ステップS110では、リスク時資金算出部36は、優先度毎に、ライフプラン設計情報に基づいて、万一の事象が生じた場合における必要保障額を算出する。
【0167】
ステップS112では、優先度毎に、リスク時充足度算出部38は、現在の資産情報と、万一時の必要保障額とに基づいて、万一時の充足度を算出する。
【0168】
ステップS114では、リスク時資金算出部36は、優先度毎に、ライフプラン設計情報に基づいて、三大疾病の各々について、疾病罹患事象が生じた場合における必要保障額を算出する。
【0169】
ステップS116では、リスク時充足度算出部38は、優先度毎に、三大疾病の各々について、現在の資産情報と、疾病罹患事象発生時の必要保障額とに基づいて、疾病罹患事象発生時の充足度を算出する。
【0170】
ステップS118では、可視化部42は、指定された優先度について、充足度算出部34によって算出された充足度、並びにリスク時充足度算出部38によって算出された万一時の充足度、及び疾病罹患事象発生時の充足度を、比較可能に可視化させる画面を生成し、保険担当者側端末20に、当該画面のデータを送信し、保険担当者側端末20に、当該画面を表示させ、可視化処理を終了する。
【0171】
上記ステップS102は、図15に示すライフプラン設計処理により実現される。
【0172】
まず、ステップS120では、受付部28は、ライフイベント入力画面150を、保険担当者側端末20に表示させる。
【0173】
ステップS122では、受付部28は、ライフイベント入力画面150において、保険担当者側端末20から、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、優先度毎の入力領域151、152、153に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付ける。
【0174】
ステップS124では、受付部28は、アイコンをドラッグアンドドロップした際に、当該ライフイベントに関する追加情報の入力画面を保険担当者側端末20に表示し、保険担当者側端末20から追加情報の入力を受け付ける。
【0175】
ステップS126では、ライフイベントを表すアイコンの入力が完了したか否かを判定する。保険担当者側端末20から、ライフイベントを表すアイコンの入力が完了したことを示す指示が入力されると、ステップS128へ進む。
【0176】
ステップS128では、設計部30は、優先度毎に、当該優先度の入力領域にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントと、前記優先度より高い優先度の入力領域にドラッグアンドドロップされたアイコンが表すライフイベントとを用いて、ライフプランを設計し、ライフプラン設計処理を終了する。
【0177】
また、保険担当者側端末20において、当該顧客のライフプランに基づく金融資産の推移を可視化する指示を、保険担当者から受け付ける。サーバ10において、受付部28は、保険担当者側端末20から、金融商品毎及び保険毎に、残高、積立額、及び資金使途が入力されているとする。
【0178】
そして、推移算出部40は、短期、中期、及び長期の資金使途別に、資金使途のための金融資産の推移を算出する。可視化部42は、推移算出部40により算出された、短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の推移を区別可能に、金融資産の合計の推移を可視化した画面を、保険担当者側端末20に表示させる。
【0179】
また、保険担当者側端末20において、当該顧客のライフプランに基づく各年の収入、支出を可視化する指示を、保険担当者から受け付けると、サーバ10において、推移算出部40は、収入及び支出に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の収入、支出を算出する。そして、可視化部42は、複数の年の各々における、収入の内訳及び支出の内訳を可視化する画面を、保険担当者側端末20に表示させる。
【0180】
また、保険担当者側端末20において、当該顧客のライフプランに基づく各年の資産及び負債を可視化する指示を、保険担当者から受け付けると、サーバ10において、推移算出部40は、資産及び負債に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の資産及び負債を算出する。そして、可視化部42は、複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を可視化する画面を、保険担当者側端末20に表示させる。
【0181】
また、保険担当者側端末20において、当該顧客のライフプランに基づく、将来年齢時点で三大疾病に罹患した場合の充足度を可視化する指示を、保険担当者から受け付けると、サーバ10において、受付部28は、保険担当者側端末20から、三大疾病の各々に罹患した後の収入減少割合及び期間の入力を受け付ける。また、受付部28は、「罹患年齢入力」画面230を表示し、保険担当者側端末20から、三大疾病に将来罹患する年齢の指定を受け付ける。
【0182】
そして、推移算出部40は、優先度毎に、設計されたライフプランに基づいて、三大疾病の各々について、指定の年齢で罹患した際の必要保障額を算出する。
【0183】
可視化部42は、指定された優先度について、指定した将来年齢時点で三大疾病に罹患した場合の必要保障額の算出結果に基づいて、充足度算出部34によって算出された充足度、並びにリスク時充足度算出部38によって算出された万一時の充足度、及び疾病罹患事象発生時の充足度を、比較可能に可視化させる画面を、保険担当者側端末20に表示させる。
【0184】
保険を申し込む顧客が、上記のように可視化された各種画面を参考にして、申し込みたい保険の内容を検討する。
【0185】
また、保険を申し込む顧客が、顧客側端末22を操作して、当該顧客のライフプランに基づく各種情報を可視化する場合には、上記の各処理の説明において、「保険担当者側端末20」を「顧客側端末22」に読み替えて、サーバ10において、上記図14に示す可視化処理、図15に示すライフプラン設計処理と同様の処理が行われる。
【0186】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る保険申込支援システムによれば、複数種類のライフイベントを表すアイコンの少なくとも1つを、優先度毎の入力領域に、ドラッグアンドドロップする入力を受け付け、優先度毎に、ライフプランを設計し、設計されたライフプランに基づいて、将来の特定の時点での必要資金を算出し、現在の資産情報と、将来の特定の時点での必要資金とに基づいて、充足度を算出し、充足度を可視化させる。これにより、簡易な操作で、優先度毎のライフプラン設計情報についての必要資金に対する、現在の資産情報の充足度を提示することができる。
【0187】
また、金融商品毎及び保険毎に、残高、積立額、及び資金使途の入力を受け付け、短期、中期、及び長期の資金使途別に、資金使途のための金融資産の推移を算出し、短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の推移を区別可能に、金融資産の合計の推移を可視化する。これにより、短期、中期、及び長期の資金使途別の金融資産の推移を区別可能に、金融資産の合計の推移を提示することができる。
【0188】
また、収入及び支出に関する情報の入力を受け付け、収入及び支出に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の収入及び支出を算出し、複数の年の各々における、収入の内訳及び支出の内訳を可視化する。これにより、複数の年の各々における、収入の内訳及び支出の内訳を提示することができる。
【0189】
また、資産及び負債に関する情報の入力を受け付け、資産及び負債に関する情報と、設計されたライフプランとに基づいて、各年の資産及び負債を算出し、複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を可視化する。これにより、複数の年の各々における、資産の内訳及び負債の内訳を提示することができる。
【0190】
また、特定の疾病に罹患した後の収入減少割合及び期間の入力を受け付け、優先度毎に、設計されたライフプランと、特定の疾病に罹患した後の収入減少割合及び期間とに基づいて、指定の年齢で特定の疾病に罹患した際の必要保障額を算出する。これにより、指定の年齢で特定の疾病に罹患した際の必要保障額を提示することができる。
【0191】
また、現在の資産情報と、将来の特定の時点での必要資金とに基づいて、充足度を算出し、現在の資産情報と、所定時期にリスク事象が生じた場合における必要保障額とに基づいて、充足度を算出し、算出した充足度を比較可能に可視化させる。これにより、ライフプラン設計情報に対する資金の充足度を、リスク事象が生じた場合と生じない場合とで比較可能に提示することができる。
【0192】
なお、上述したサーバの処理を、ネットワークで接続された複数のコンピュータで分散して実行するようにしてもよい。
【0193】
また、優先度毎に、充足度ではなく、必要資金、保障額そのものを可視化するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0194】
10 サーバ
20 保険担当者側端末
22 顧客側端末
28 受付部
30 設計部
32 資金算出部
34 充足度算出部
36 リスク時資金算出部
38 リスク時充足度算出部
40 推移算出部
42 可視化部
100 保険申込支援システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15