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特開2024-84118大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084118
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法
(51)【国際特許分類】
   A23J 1/14 20060101AFI20240617BHJP
   B01F 27/117 20220101ALI20240617BHJP
   B01F 27/94 20220101ALI20240617BHJP
   B01F 101/06 20220101ALN20240617BHJP
【FI】
A23J1/14
B01F27/117
B01F27/94
B01F101:06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023142564
(22)【出願日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】202211597651.4
(32)【優先日】2022-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523334947
【氏名又は名称】哈爾濱商業大学
【氏名又は名称原語表記】Harbin University of Commerce
【住所又は居所原語表記】No.1, Xuehai Street, Songbei District, Harbin City, Heilongjiang Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】張 娜
(72)【発明者】
【氏名】楊 楊
(72)【発明者】
【氏名】辺 ▲きん▼
(72)【発明者】
【氏名】劉 暁飛
(72)【発明者】
【氏名】張 光
(72)【発明者】
【氏名】王 氷
(72)【発明者】
【氏名】劉 宝祥
【テーマコード(参考)】
4G078
【Fターム(参考)】
4G078AA01
4G078AB09
4G078BA05
4G078DA30
4G078EA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】堆積した大豆粕をかき分けることによって、大豆粕の堆積による洗浄への影響を防止し、大豆粕に対する洗浄効率を向上させる、大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法を提供する。
【解決手段】生産抽出装置は、処理筒を含み、前記処理筒の外側に材料供給ボックスが設置され、前記処理筒の最上部に材料貯蔵筒が固定接続され、前記処理筒の外側に支持板が均等に取り付けられ、前記支持板の底部に台座が固定接続され、前記台座の最上部に駆動モータが取り付けられ、前記処理筒の内部に撹拌装置が取り付けられ、前記撹拌装置は位置規制スリーブを含み、該位置規制スリーブは筒状構造と、前記位置規制スリーブの底部に設置された固定板とを有し、前記固定板の底部に回転軸が貫通し、前記位置規制スリーブの最上部に薬剤添加装置が軸受を介して回転可能に接続される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理筒(1)を含む大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置であって、
前記処理筒(1)の外側に材料供給ボックス(2)が設置され、前記処理筒(1)の最上部に材料貯蔵筒(3)が固定接続され、前記処理筒(1)の外側に支持板(4)が均等に取り付けられ、前記支持板(4)の底部に台座(5)が固定接続され、前記台座(5)の最上部に駆動モータ(6)が取り付けられ、前記処理筒(1)の内部に撹拌装置(7)が取り付けられ、
前記撹拌装置(7)は位置規制スリーブ(71)と、円錐形撹拌板(76)とを含み、
該位置規制スリーブ(71)は筒状構造と、前記位置規制スリーブ(71)の底部に設置された固定板(72)とを有し、前記固定板(72)の底部に回転軸(73)が貫通し、前記位置規制スリーブ(71)の最上部に薬剤添加装置(74)が軸受を介して回転可能に接続され、前記位置規制スリーブ(71)の外側にスライド溝(75)が開設され、前記スライド溝(75)の内壁に電動スライドレール(710)が取り付けられ、
該円錐形撹拌板(76)は円錐形構造と、前記円錐形撹拌板(76)に開設された水切り孔(77)とを有し、前記円錐形撹拌板(76)の最上部に補強板(78)が固定接続され、前記補強板(78)の円錐形撹拌板(76)から離れる側に移動スリーブ(79)が固定接続されることを特徴とする大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項2】
前記処理筒(1)の最上部は給水管と連通し、前記処理筒(1)の底部は排水管と連通し、前記固定板(72)の底部は処理筒(1)の内側底部に固定接続されることを特徴とする請求項1に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項3】
前記回転軸(73)の底部は処理筒(1)を貫通し、シール軸受を介して処理筒(1)に回転可能に接続され、前記回転軸(73)の底部は駆動モータ(6)の出力端に固定接続され、前記移動スリーブ(79)は位置規制スリーブ(71)の外側に嵌設されることを特徴とする請求項1に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項4】
前記電動スライドレール(710)の内部は電動スライダを介して移動スリーブ(79)の内壁にスライド可能に接続され、前記スライド溝(75)は複数組開設され、前記円錐形撹拌板(76)の外側は処理筒(1)の内壁にスライド可能に接続されることを特徴とする請求項1に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項5】
前記薬剤添加装置(74)は添加管(741)を含み、前記添加管(741)の最上部は制御弁(742)を介して材料貯蔵筒(3)と連通し、前記添加管(741)の底部に供給球形シェル(743)がシール軸受を介して回転可能に接続され、前記供給球形シェル(743)の底部に位置規制底板(744)が固定接続され、前記供給球形シェル(743)の外側に供給管(745)が均等に連通し、前記供給管(745)の底部に材料排出孔(746)が均等に開設され、前記供給管(745)の外側に制御装置(747)が嵌設されることを特徴とする請求項1に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項6】
前記添加管(741)の最上部は処理筒(1)を貫通し、処理筒(1)に固定接続され、前記位置規制底板(744)の底部は位置規制スリーブ(71)の最上部に回転可能に接続され、前記位置規制底板(744)の位置規制スリーブ(71)に近い端は回転軸(73)の最上部に固定接続され、前記供給球形シェル(743)は添加管(741)と連通することを特徴とする請求項5に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項7】
前記制御装置(747)は環状固定カバー(7471)を含み、前記環状固定カバー(7471)の一方側は円弧ばね(7472)を通過し、前記円弧ばね(7472)の環状固定カバー(7471)から離れる端に環状移動管(7473)が固定接続され、前記環状移動管(7473)の内壁に円弧状開口部(7474)が開設され、前記環状移動管(7473)の一方側に円弧状折り畳み板(7475)を介して環状係止板(7476)が固定接続され、前記環状移動管(7473)の内部の円弧状開口部(7474)に近い位置に円弧状弾性板(7477)が取り付けられ、前記円弧状弾性板(7477)の一方側に装置ブロック(7478)が取り付けられ、前記装置ブロック(7478)の最上部にブラシヘッド(7479)が取り付けられることを特徴とする請求項5に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項8】
前記環状固定カバー(7471)と環状係止板(7476)の両方は供給管(745)に嵌設され、供給管(745)に固定接続され、前記装置ブロック(7478)の外側にゴムリングが嵌設されることを特徴とする請求項7に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項9】
前記ブラシヘッド(7479)の最上部にブラシ毛が取り付けられ、前記装置ブロック(7478)のブラシヘッド(7479)に近い側は円弧状開口部(7474)の外側に延伸することを特徴とする請求項7に記載の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置。
【請求項10】
大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出方法であって、
大豆粕を材料供給ボックスから処理筒内に入れ、処理筒の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄するステップS1と、
大豆粕を処理筒に入れた後に円錐形撹拌板上に堆積させ、電動スライドレールを起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブをスライド溝に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブによって補強板を介して円錐形撹拌板を処理筒内でスライドさせ、円錐形撹拌板上に置いた大豆粕を撹拌するステップS2と、
大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレールの内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔から処理筒の底部に排出するステップS3と、
駆動モータを起動して回転軸を回転させ、回転軸によって供給球形シェルを回転させ、制御弁を開いて材料貯蔵筒の内部の薬剤を添加管から供給球形シェル内に排出し、供給球形シェルが回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔から円錐形撹拌板上の大豆粕に投入するステップS4と、を含むことを特徴とする大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆タンパク質抽出の技術分野に関し、具体的には、大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法である。
【背景技術】
【0002】
大豆粕はダイズから大豆油を抽出した副産物であり、「大豆ミール」とも呼ばれ、大豆粕は綿実粕、落花生粕、菜種粕等の12種類の動物植物油粕飼料製品のうち生産量が最も多く、用途が最も広い1種である。高タンパク質として、大豆粕は、家畜及び家禽の飼料を製造する主な原料であり、さらに菓子食品、健康食品、及び化粧品及び抗生物質の原料を製造するために使用できる。大豆分離タンパク質は、低温脱溶媒大豆ミールを原料として生産される混合タンパク質類の食品添加剤であり、大豆分離タンパク質中のタンパク質の含有量は90%以上であり、アミノ酸の種類は20種類近くあり、人体の必須アミノ酸を含有する。それは、栄養が豊かで、コレステロールを含有せず、植物性タンパク質のうち動物性タンパク質の代替となる数少ない品種の1つである。大豆タンパク質は植物性タンパク質であり、そのアミノ酸組成が牛乳タンパク質とほぼ同じであり、メチオニンがわずかに低い以外、他の必須アミノ酸の含有量がいずれも豊かであり、植物性の完全タンパク質である。栄養価には、動物性タンパク質と同等であり、遺伝子構造的にも人体アミノ酸に最も近いため、最も栄養のある植物性タンパク質である。大豆タンパク質は動物性タンパク質とは比較にならないという利点を有し、大豆タンパク質は、メチオニンが極めて少ないが、コレステロールを含有せず、その特有の生理活性物質-イソフラボンがコレステロールを下げる作用を有する。
【0003】
既存の装置は、大豆粕を加工するときに、堆積した大豆粕をかき分けることができず、大豆粕が堆積して洗浄及び加工に影響を与え、大豆粕に対する洗浄及び後続加工の効率を低減させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明は以下のものを提供する。処理筒を含む大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置であって、前記処理筒の外側に材料供給ボックスが設置され、前記処理筒の最上部に材料貯蔵筒が固定接続され、前記処理筒の外側に支持板が均等に取り付けられ、前記支持板の底部に台座が固定接続され、前記台座の最上部に駆動モータが取り付けられ、前記処理筒の内部に撹拌装置が取り付けられ、
前記撹拌装置は位置規制スリーブと、円錐形撹拌板とを含み、
該位置規制スリーブは筒状構造と、前記位置規制スリーブの底部に設置された固定板とを有し、前記固定板の底部に回転軸が貫通し、前記位置規制スリーブの最上部に薬剤添加装置が軸受を介して回転可能に接続され、前記位置規制スリーブの外側にスライド溝が開設され、前記スライド溝の内壁に電動スライドレールが取り付けられ、
該円錐形撹拌板は円錐形構造と、前記円錐形撹拌板に開設された水切り孔とを有し、前記円錐形撹拌板の最上部に補強板が固定接続され、前記補強板の円錐形撹拌板から離れる側に移動スリーブが固定接続され、大豆粕を材料供給ボックスから処理筒内に入れ、処理筒の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄し、大豆粕を処理筒に入れた後に円錐形撹拌板上に堆積させ、電動スライドレールを起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブをスライド溝に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブによって補強板を介して円錐形撹拌板を処理筒内でスライドさせ、円錐形撹拌板上に置いた大豆粕を撹拌し、堆積した大豆粕をかき分けることによって、大豆粕の堆積による洗浄の影響を防止し、大豆粕に対する洗浄効率を向上させることができる。
【0005】
好ましくは、前記処理筒の最上部は給水管と連通し、前記処理筒の底部は排水管と連通し、前記固定板の底部は処理筒の内側底部に固定接続される。
【0006】
好ましくは、前記回転軸の底部は処理筒を貫通し、シール軸受を介して処理筒に回転可能に接続され、前記回転軸の底部は駆動モータの出力端に固定接続され、前記移動スリーブは位置規制スリーブの外側に嵌設される。
【0007】
好ましくは、前記電動スライドレールの内部は電動スライダを介して移動スリーブの内壁にスライド可能に接続され、前記スライド溝は複数組開設され、前記円錐形撹拌板の外側は処理筒の内壁にスライド可能に接続され、大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレールの内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔から処理筒の底部に排出することによって、大豆粕の水切り速度を加速し、時間を節約し、水切り及び後続加工の効率を向上させることができる。
【0008】
好ましくは、前記薬剤添加装置は添加管を含み、前記添加管の最上部は制御弁を介して材料貯蔵筒と連通し、前記添加管の底部に供給球形シェルがシール軸受を介して回転可能に接続され、前記供給球形シェルの底部に位置規制底板が固定接続され、前記供給球形シェルの外側に供給管が均等に連通し、前記供給管の底部に材料排出孔が均等に開設され、前記供給管の外側に制御装置が嵌設され、駆動モータを起動して回転軸を回転させ、回転軸によって供給球形シェルを回転させ、制御弁を開いて材料貯蔵筒の内部の薬剤を添加管から供給球形シェル内に排出し、供給球形シェルが回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔から円錐形撹拌板上の大豆粕に投入し、電動スライドレールの内部の電動スライダとの連携により円錐形撹拌板を上下にスライドさせることにより、大豆粕をひっくり返し、薬剤を大豆粕の表面に均一に散布し、薬剤と大豆粕を十分に接触させてタンパク質の抽出を容易にすることができる。
【0009】
好ましくは、前記添加管の最上部は処理筒を貫通し、処理筒に固定接続され、前記位置規制底板の底部は位置規制スリーブの最上部に回転可能に接続され、前記位置規制底板の位置規制スリーブに近い端は回転軸の最上部に固定接続され、前記供給球形シェルは添加管と連通する。
【0010】
好ましくは、前記制御装置は環状固定カバーを含み、前記環状固定カバーの一方側は円弧ばねを通過し、前記円弧ばねの環状固定カバーから離れる端に環状移動管が固定接続され、前記環状移動管の内壁に円弧状開口部が開設され、前記環状移動管の一方側に円弧状折り畳み板を介して環状係止板が固定接続され、前記環状移動管の内部の円弧状開口部に近い位置に円弧状弾性板が取り付けられ、前記円弧状弾性板の一方側に装置ブロックが取り付けられ、前記装置ブロックの最上部にブラシヘッドが取り付けられ、駆動モータが供給球形シェルを回転させるときに、駆動モータの回転速度が速いほど、環状移動管が受けた遠心力が大きくなり、環状移動管が円弧ばねを引張して供給管に沿ってスライドする距離が大きくなり、環状移動管は環状係止板に徐々に接近し、円弧状折り畳み板を押圧して収縮し、円弧状折り畳み板が材料排出孔を遮蔽することがなくなり、複数組の材料排出孔は同時に供給管の内部の薬剤を処理筒内に排出し、逆に、複数組の材料排出孔は円弧状折り畳み板により閉鎖され、材料排出孔から排出される薬剤が少なくなり、同時にブラシヘッドは材料排出孔を通過するときに材料排出孔を掃除し、その目詰まりを防止することができ、駆動モータの回転速度を制御することにより薬剤の添加量を変更し、具体的なニーズに応じて薬量を変更し、装置の実用性を向上させることができる。
【0011】
好ましくは、前記環状固定カバーと環状係止板の両方は供給管に嵌設され、供給管に固定接続され、前記装置ブロックの外側にゴムリングが嵌設される。
【0012】
好ましくは、前記ブラシヘッドの最上部にブラシ毛が取り付けられ、前記装置ブロックのブラシヘッドに近い側は円弧状開口部の外側に延伸する。
【0013】
大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出方法は、
大豆粕を材料供給ボックスから処理筒内に入れ、処理筒の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄するステップS1と、
大豆粕を処理筒に入れた後に円錐形撹拌板上に堆積させ、電動スライドレールを起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブをスライド溝に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブによって補強板を介して円錐形撹拌板を処理筒内でスライドさせ、円錐形撹拌板上に置いた大豆粕を撹拌するステップS2と、
大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレールの内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔から処理筒の底部に排出するステップS3と、
駆動モータを起動して回転軸を回転させ、回転軸によって供給球形シェルを回転させ、制御弁を開いて材料貯蔵筒の内部の薬剤を添加管から供給球形シェル内に排出し、供給球形シェルが回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔から円錐形撹拌板上の大豆粕に投入するステップS4とを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明は大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法を提供する。以下の有益な効果を有する。
【0015】
1.該大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法では、撹拌装置が取り付けられることにより、大豆粕を材料供給ボックスから処理筒内に入れ、処理筒の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄し、大豆粕を処理筒に入れた後に円錐形撹拌板上に堆積させ、電動スライドレールを起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブをスライド溝に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブによって補強板を介して円錐形撹拌板を処理筒内でスライドさせ、円錐形撹拌板上に置いた大豆粕を撹拌し、堆積した大豆粕をかき分けることによって、大豆粕の堆積による洗浄の影響を防止し、大豆粕に対する洗浄効率を向上させることができる。
【0016】
2.該大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法では、円錐形撹拌板及び電動スライドレールが取り付けられることにより、大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレールの内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔から処理筒の底部に排出することによって、大豆粕の水切り速度を加速し、時間を節約し、水切り及び後続加工の効率を向上させることができる。
【0017】
3.該大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法では、薬剤添加装置が取り付けられることにより、駆動モータを起動して回転軸を回転させ、回転軸によって供給球形シェルを回転させ、制御弁を開いて材料貯蔵筒の内部の薬剤を添加管から供給球形シェル内に排出し、供給球形シェルが回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔から円錐形撹拌板上の大豆粕に投入し、電動スライドレールの内部の電動スライダとの連携により円錐形撹拌板を上下にスライドさせることにより、大豆粕をひっくり返し、薬剤を大豆粕の表面に均一に散布し、薬剤と大豆粕を十分に接触させてタンパク質の抽出を容易にすることができる。
【0018】
4.該大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置及び抽出方法では、制御装置及び薬剤添加装置が取り付けられることにより、駆動モータが供給球形シェルを回転させるときに、駆動モータの回転速度が速いほど、環状移動管が受けた遠心力が大きくなり、環状移動管が円弧ばねを引張して供給管に沿ってスライドする距離が大きくなり、環状移動管は環状係止板に徐々に接近し、円弧状折り畳み板を押圧して収縮し、円弧状折り畳み板が材料排出孔を遮蔽することがなくなり、複数組の材料排出孔は同時に供給管の内部の薬剤を処理筒内に排出し、逆に、複数組の材料排出孔は円弧状折り畳み板により閉鎖され、材料排出孔から排出される薬剤が少なくなり、同時にブラシヘッドは材料排出孔を通過するときに材料排出孔を掃除し、その目詰まりを防止することができ、駆動モータの回転速度を制御することにより薬剤の添加量を変更し、具体的なニーズに応じて薬量を変更し、装置の実用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は本発明の大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出方法の流れを示すブロック図である。
図2図2は本発明の処理筒の構造模式図である。
図3図3は本発明の処理筒の内部構造模式図である。
図4図4は本発明の撹拌装置の構造模式図である。
図5図5は本発明の円錐形撹拌板の構造模式図である。
図6図6は本発明の図5におけるA部の構造拡大図である。
図7図7は本発明の薬剤添加装置の構造模式図である。
図8図8は本発明の供給管の構造模式図である。
図9図9は本発明の制御装置の構造模式図である。
図10図10は本発明の環状移動管の内部構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面及び具体的な実施形態を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の実施例は、網羅的であるか又は本発明を開示されている形態に限定するものではなく、例示及び説明を目的として提供されるものである。多くの修正及び変化は当業者にとって自明である。実施例は、本発明の原理及び実際の応用をより良好に説明し、当業者が本発明を理解して特定の用途に適した様々な修正を加えた様々な実施例を設計できるようにするために選択され説明されるものである。
【0021】
<実施例1>
図1図6を参照し、本発明は以下の技術的解決手段を提供する。大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出装置は、処理筒1を含み、処理筒1の外側に材料供給ボックス2が設置され、処理筒1の最上部に材料貯蔵筒3が固定接続され、処理筒1の外側に支持板4が均等に取り付けられ、支持板4の底部に台座5が固定接続され、台座5の最上部に駆動モータ6が取り付けられ、処理筒1の内部に撹拌装置7が取り付けられ、
撹拌装置7は位置規制スリーブ71と、円錐形撹拌板76とを含み、
該位置規制スリーブ71は筒状構造と、位置規制スリーブ71の底部に設置された固定板72とを有し、固定板72の底部に回転軸73が貫通し、位置規制スリーブ71の最上部に薬剤添加装置74が軸受を介して回転可能に接続され、位置規制スリーブ71の外側にスライド溝75が開設され、スライド溝75の内壁に電動スライドレール710が取り付けられ、
該円錐形撹拌板76は円錐形構造と、円錐形撹拌板76に開設された水切り孔77とを有し、円錐形撹拌板76の最上部に補強板78が固定接続され、補強板78の円錐形撹拌板76から離れる側に移動スリーブ79が固定接続される。
【0022】
処理筒1の最上部は給水管と連通し、処理筒1の底部は排水管と連通し、固定板72の底部は処理筒1の内側底部に固定接続される。
【0023】
回転軸73の底部は処理筒1を貫通し、シール軸受を介して処理筒1に回転可能に接続され、回転軸73の底部は駆動モータ6の出力端に固定接続され、移動スリーブ79は位置規制スリーブ71の外側に嵌設される。
【0024】
電動スライドレール710の内部は電動スライダを介して移動スリーブ79の内壁にスライド可能に接続され、スライド溝75は複数組開設され、円錐形撹拌板76の外側は処理筒1の内壁にスライド可能に接続される。
【0025】
使用する際には、大豆粕を材料供給ボックス2から処理筒1内に入れ、処理筒1の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄し、大豆粕を処理筒1に入れた後に円錐形撹拌板76上に堆積させ、電動スライドレール710を起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブ79をスライド溝75に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブ79によって補強板78を介して円錐形撹拌板76を処理筒1内でスライドさせ、円錐形撹拌板76上に置いた大豆粕を撹拌し、堆積した大豆粕をかき分けることによって、大豆粕の堆積による洗浄の影響を防止し、大豆粕に対する洗浄効率を向上させることができる。
【0026】
大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒1の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレール710の内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板76を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔77から処理筒1の底部に排出することによって、大豆粕の水切り速度を加速し、時間を節約し、水切り及び後続加工の効率を向上させることができる。
【0027】
<実施例2>
図1図10を参照し、本発明は以下の技術的解決手段を提供する。実施例1に基づいて、薬剤添加装置74は添加管741を含み、添加管741の最上部は制御弁742を介して材料貯蔵筒3と連通し、添加管741の底部に供給球形シェル743がシール軸受を介して回転可能に接続され、供給球形シェル743の底部に位置規制底板744が固定接続され、供給球形シェル743の外側に供給管745が均等に連通し、供給管745の底部に材料排出孔746が均等に開設され、供給管745の外側に制御装置747が嵌設される。
【0028】
添加管741の最上部は処理筒1を貫通し、処理筒1に固定接続され、位置規制底板744の底部は位置規制スリーブ71の最上部に回転可能に接続され、位置規制底板744の位置規制スリーブ71に近い端は回転軸73の最上部に固定接続され、供給球形シェル743は添加管741と連通する。
【0029】
制御装置747は環状固定カバー7471を含み、環状固定カバー7471の一方側は円弧ばね7472を通過し、円弧ばね7472の環状固定カバー7471から離れる端に環状移動管7473が固定接続され、環状移動管7473の内壁に円弧状開口部7474が開設され、環状移動管7473の一方側に円弧状折り畳み板7475を介して環状係止板7476が固定接続され、環状移動管7473の内部の円弧状開口部7474に近い位置に円弧状弾性板7477が取り付けられ、円弧状弾性板7477の一方側に装置ブロック7478が取り付けられ、装置ブロック7478の最上部にブラシヘッド7479が取り付けられる。
【0030】
環状固定カバー7471と環状係止板7476の両方は供給管745に嵌設され、供給管745に固定接続され、装置ブロック7478の外側にゴムリングが嵌設される。
【0031】
ブラシヘッド7479の最上部にブラシ毛が取り付けられ、装置ブロック7478のブラシヘッド7479に近い側は円弧状開口部7474の外側に延伸する。
【0032】
使用する際には、駆動モータ6を起動して回転軸73を回転させ、回転軸73によって供給球形シェル743を回転させ、制御弁742を開いて材料貯蔵筒3の内部の薬剤を添加管741から供給球形シェル743内に排出し、供給球形シェル743が回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔746から円錐形撹拌板76上の大豆粕に投入し、電動スライドレール710の内部の電動スライダとの連携により円錐形撹拌板76を上下にスライドさせることにより、大豆粕をひっくり返し、薬剤を大豆粕の表面に均一に散布し、薬剤と大豆粕を十分に接触させてタンパク質の抽出を容易にすることができる。
【0033】
駆動モータ6が供給球形シェル743を回転させるときに、駆動モータ6の回転速度が速いほど、環状移動管7473が受けた遠心力が大きくなり、環状移動管7473が円弧ばね7472を引張して供給管745に沿ってスライドする距離が大きくなり、環状移動管7473は環状係止板7476に徐々に接近し、円弧状折り畳み板7475を押圧して収縮し、円弧状折り畳み板7475が材料排出孔746を遮蔽することがなくなり、複数組の材料排出孔746は同時に供給管745の内部の薬剤を処理筒1内に排出し、逆に、複数組の材料排出孔746は円弧状折り畳み板7475により閉鎖され、材料排出孔746から排出される薬剤が少なくなり、同時にブラシヘッド7479は材料排出孔746を通過するときに材料排出孔746を掃除し、その目詰まりを防止することができ、駆動モータ6の回転速度を制御することにより薬剤の添加量を変更し、具体的なニーズに応じて薬量を変更し、装置の実用性を向上させることができる。
【0034】
<実施例3>
図1を参照し、本発明は大豆粕内の大豆タンパク質の生産抽出方法を提供し、
大豆粕を材料供給ボックスから処理筒内に入れ、処理筒の最上部の給水管を介して洗浄液を注入して内部の大豆粕を洗浄するステップS1と、
大豆粕を処理筒に入れた後に円錐形撹拌板上に堆積させ、電動スライドレールを起動して内部の電動スライダを介して移動スリーブをスライド溝に沿って上下にスライドさせ、移動スリーブによって補強板を介して円錐形撹拌板を処理筒内でスライドさせ、円錐形撹拌板上に置いた大豆粕を撹拌するステップS2と、
大豆粕の洗浄が完了した後、処理筒の底部の排水管を利用して洗浄液を排出するとともに、電動スライドレールの内部の電動スライダを再度利用して円錐形撹拌板を上下にスライドさせ、大豆粕上に残留する洗浄液を水切り孔から処理筒の底部に排出するステップS3と、
駆動モータを起動して回転軸を回転させ、回転軸によって供給球形シェルを回転させ、制御弁を開いて材料貯蔵筒の内部の薬剤を添加管から供給球形シェル内に排出し、供給球形シェルが回転するときに内部の薬剤を遠心力作用により材料排出孔から円錐形撹拌板上の大豆粕に投入するステップS4とを含む。
【0035】
明らかに、説明される実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、実施例の全部ではない。本発明における実施例に基づき、当業者が創造的な労働を必要とせずに取得した全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に属すべきである。特に説明及び限定されない限り、本発明で具体的に説明及び解釈説明されていない構造、装置及び操作方法は、すべて本分野の通常の手段に従って実施されるべきである。
【符号の説明】
【0036】
1 処理筒
2 材料供給ボックス
3 材料貯蔵筒
4 支持板
5 台座
6 駆動モータ
7 撹拌装置
71 位置規制スリーブ
72 固定板
73 回転軸
74 薬剤添加装置
741 添加管
742 制御弁
743 供給球形シェル
744 位置規制底板
745 供給管
746 材料排出孔
747 制御装置
7471 環状固定カバー
7472 円弧ばね
7473 環状移動管
7474 円弧状開口部
7475 円弧状折り畳み板
7476 環状係止板
7477 円弧状弾性板
7478 装置ブロック
7479 ブラシヘッド
75 スライド溝
76 円錐形撹拌板
77 水切り孔
78 補強板
79 移動スリーブ
710 電動スライドレール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10