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特開2024-84124ゲート駆動部およびこれを利用した表示装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084124
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】ゲート駆動部およびこれを利用した表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3266 20160101AFI20240617BHJP
   G09G 3/36 20060101ALI20240617BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
G09G3/3266
G09G3/36
G09G3/20 622B
G09G3/20 680G
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023186083
(22)【出願日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2022-0172605
(32)【優先日】2022-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ノ, ソク
(72)【発明者】
【氏名】ソン, キミン
【テーマコード(参考)】
5C006
5C080
5C380
【Fターム(参考)】
5C006AA22
5C006AF50
5C006BC03
5C006BC11
5C006BC16
5C006BC20
5C006BF03
5C006BF27
5C006BF31
5C006BF37
5C006EC02
5C006EC05
5C006FA41
5C080AA05
5C080AA06
5C080AA08
5C080AA10
5C080BB05
5C080CC03
5C080DD08
5C080DD22
5C080FF11
5C080JJ02
5C080JJ03
5C080JJ04
5C080JJ05
5C080JJ06
5C080KK43
5C380AB18
5C380AB28
5C380AB34
5C380AB36
5C380AC07
5C380CB01
5C380CB37
5C380CE19
5C380CF07
5C380CF22
5C380CF23
5C380CF43
5C380CF48
5C380CF53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バッファトランジスタのサイズを小さくできるゲート駆動部を提供する。
【解決手段】ゲート駆動部はカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、第n(nは正の整数)の信号伝達部は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部、前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりブースティング用キャリー信号を第2出力ノードに出力する第2出力部、および前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第3出力ノードに出力する第3出力部を含み、ゲートハイ電圧を前記第2出力ノードに印加するプルアップトランジスタ、ゲートロー電圧を前記第2出力ノードに印加するプルダウントランジスタ、前記プルアップトランジスタのゲートと前記第2出力ノードの間に連結された第1キャパシタを含む。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲート駆動部であって、
キャリー信号を以前の信号伝達部から信号伝達部に印加するキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、
前記複数の信号伝達部の第n(nは正の整数)の信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりブースティング用キャリー信号を第2出力ノードに出力する第2出力部;および
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第3出力ノードに出力する第3出力部を含み、
前記第2出力部は、
前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第2出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;
前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第2出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;
前記プルアップトランジスタのゲートと前記第2出力ノードの間に連結された第1キャパシタを含む、ゲート駆動部。
【請求項2】
前記第2出力部は、
前記第2出力ノードと低電位電圧ラインの間に連結された第2キャパシタをさらに含む、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項3】
前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは互いに異なる容量を有する、請求項2に記載のゲート駆動部。
【請求項4】
前記第2キャパシタは前記第1キャパシタより容量が小さく設定される、請求項3に記載のゲート駆動部。
【請求項5】
前記キャリー信号と前記ブースティング用キャリー信号は同一の位相を有する、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項6】
前記第1制御ノードは第n-1のキャリー信号を出力するように構成された第n-1の信号伝達部の第1出力ノードに接続される、請求項1に記載のゲート駆動部。
【請求項7】
ゲート駆動部であって、
キャリー信号を以前の信号伝達部から信号伝達部に印加するキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、
前記複数の信号伝達部の第n(nは正の整数)の信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、
前記第1出力部は、
前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第1出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;
前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第1出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;
前記プルアップトランジスタのゲートと前記第1出力ノードの間に連結された第1キャパシタ;および
前記第1出力ノードと低電位電圧ラインの間に連結された第2キャパシタを含む、ゲート駆動部。
【請求項8】
前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは互いに異なる容量を有する、請求項7に記載のゲート駆動部。
【請求項9】
前記第2キャパシタは前記第1キャパシタより容量が小さく設定される、請求項8に記載のゲート駆動部。
【請求項10】
第2制御ノードは、一つ以上のトランジスタを介して第n-1の信号伝達部の第2制御ノードに接続される、請求項7に記載のゲート駆動部。
【請求項11】
表示装置であって、
複数のデータライン、前記データラインと交差する複数のゲートライン、互いに異なる定電圧が印加される複数の電源ライン、および複数のサブピクセルが配置された表示パネル;
前記データラインにピクセルデータのデータ電圧を供給するデータ駆動部;ならびに
前記ゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動部を含み、
前記ゲート駆動部は、キャリー信号を以前の信号伝達部から信号伝達部に印加するキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、
前記複数の信号伝達部の第n(nは正の整数)の信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりブースティング用キャリー信号を第2出力ノードに出力する第2出力部;および
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第3出力ノードに出力する第3出力部を含み、
前記第2出力部は、
前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第2出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;
前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第2出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;
前記プルアップトランジスタのゲートと前記第2出力ノードの間に連結された第1キャパシタを含む、表示装置。
【請求項12】
前記第2出力部は、
前記第2出力ノードと低電位電圧ラインの間に連結された第2キャパシタをさらに含む、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは互いに異なる容量を有する、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記第2キャパシタは前記第1キャパシタより容量が小さく設定される、請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記キャリー信号と前記ブースティング用キャリー信号は同一の位相を有する、請求項11に記載の表示装置。
【請求項16】
第2制御ノードは、一つ以上のトランジスタを介して第n-1の信号伝達部の第2制御ノードに接続される、請求項11に記載の表示装置。
【請求項17】
表示装置であって、
複数のデータライン、前記データラインと交差する複数のゲートライン、互いに異なる定電圧が印加される複数の電源ライン、および複数のサブピクセルが配置された表示パネル;
前記データラインにピクセルデータのデータ電圧を供給するデータ駆動部;ならびに
前記ゲートラインにゲート信号を供給するゲート駆動部を含み、
前記ゲート駆動部は、キャリー信号を以前の信号伝達部から信号伝達部に印加するキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、
前記複数の信号伝達部の第n(nは正の整数)の信号伝達部は、
出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および
前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、
前記第1出力部は、
前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第1出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;
前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第1出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;
前記プルアップトランジスタのゲートと前記第1出力ノードの間に連結された第1キャパシタ;および
前記第1出力ノードと低電位電圧ラインの間に連結された第2キャパシタを含む、表示装置。
【請求項18】
前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは互いに異なる容量を有する、請求項17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記第2キャパシタは前記第1キャパシタより容量が小さく設定される、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記第1制御ノードは第n-1のキャリー信号を出力するように構成された第n-1の信号伝達部の第1出力ノードに接続される、請求項17に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はゲート駆動部およびこれを利用した表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、電界発光表示装置(Electroluminescence Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)等がある。
【0003】
電界発光表示装置は発光層の材料により無機発光表示装置と有機発光表示装置に分かれる。アクティブマトリックスタイプ(active matrix type)の有機発光表示装置は自ら発光する自発光素子例えば、有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode:以下、「OLED」という。)を利用して入力映像を再現する。有機発光表示装置は応答速度が速く、発光効率、輝度および視野角が大きい長所がある。
【0004】
表示装置のうち一部例えば、液晶表示装置や有機発光表示装置には複数のサブピクセルを含む表示パネル、表示パネルを駆動する駆動信号を出力する駆動部および表示パネルまたは駆動部に供給する電源を生成する電源供給部などが含まれる。駆動部には表示パネルにスキャン信号、発光制御信号などのゲート信号を供給するゲート駆動部および表示パネルにデータ信号を供給するデータ駆動部などが含まれる。
【0005】
このような表示装置は表示パネルに形成された複数のサブピクセルに駆動信号、例えば、ゲート信号およびデータ信号などが供給されると、選択されたサブピクセルが光を透過させるか光を直接発光することによって映像を表示することができる。
【0006】
この時、ゲート駆動部は出力されるゲート信号でQノードをブースティングさせることになる。しかし、バッファトランジスタが劣化するほど出力されるゲート信号のライジング速度が遅くなり、このため、Qノードのブースティング速度が遅くなって再びゲート信号のライジング速度が遅くなることになる悪循環が起こるため、出力性能の低下が大きくなることになる。
【0007】
このような問題を克服するためにバッファトランジスタのサイズを変更する方法があるが、この方法もバッファトランジスタのサイズを大きく設計しなければならない問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前述した必要性および/または問題点を解決することを目的とする。
【0009】
本発明はゲート駆動部およびこれを利用した表示装置を提供する。
【0010】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないさらに他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施例に係るゲート駆動部は、以前の信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、第n(nは正の整数)信号伝達部は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりブースティング用キャリー信号を第2出力ノードに出力する第2出力部;および前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第3出力ノードに出力する第3出力部を含み、前記第2出力部は前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第2出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第2出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;前記プルアップトランジスタのゲートと前記第2出力ノードの間に連結された第1キャパシタを含むことができる。
【0012】
本発明の実施例に係るゲート駆動部は、以前の信号伝達部からキャリー信号が印加されるキャリーラインを経由してカスケード接続された複数の信号伝達部を含み、第n(nは正の整数)信号伝達部は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノードと、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノードの電圧によりキャリー信号を第1出力ノードに出力する第1出力部;および前記第1制御ノードと前記第2制御ノードの電圧によりゲート信号を第2出力ノードに出力する第2出力部を含み、前記第1出力部は前記第1制御ノードの充電電圧に応答してゲートハイ電圧を前記第1出力ノードに印加するプルアップトランジスタ;前記第2制御ノードの充電電圧に応答してゲートロー電圧を前記第1出力ノードに印加するプルダウントランジスタ;前記プルアップトランジスタのゲートと前記第1出力ノードの間に連結された第1キャパシタ;および前記第1出力ノードと低電位電圧ラインの間に連結された第2キャパシタを含むことができる。
【0013】
本発明はキャリー信号が出力される出力ノードにキャパシタを連結するものの、プルアップトランジスタのゲート電極と出力ノードの間と出力ノードと低電位電圧ラインの間にそれぞれキャパシタを連結することによって、ゲート信号を出力するプルアップトランジスタが劣化してもゲート信号のライジング速度が遅くならないので、出力特性が向上し得る。
【0014】
本発明はプルアップトランジスタのゲート電極と出力ノードの間と出力ノードと低電位電圧ラインの間にそれぞれキャパシタが連結されるので、キャリー信号の出力損失が小さくなり得る。
【0015】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施例に係る表示装置を示すブロック図である。
図2図1に図示されたピクセルアレイの配置構造を示す図面である。
図3】本発明の実施例に係るゲート駆動部を概略的に示す図面である。
図4】本発明の第1実施例に係るゲート駆動部を示す図面である。
図5図4に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。
図6a】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図6b】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図6c】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図6d】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図6e】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図6f】実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
図7a】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図7b】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図7c】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図7d】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図7e】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図7f】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図8a】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図8b】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図8c】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図8d】実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
図9】本発明の第2実施例に係るゲート駆動部を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は添付される図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると明確になるであろう。しかし、本発明は以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現され得、ただし、本実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範疇によって定義されるのみである。
【0018】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数等は例示的なものであるので、本発明は図示された事項に限定されるものではない。明細書全体に亘って同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。また、本発明の説明において、関連した公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にさせ得る恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0019】
本明細書上で言及された「含む」、「有する」、「からなる」等が使われる場合、「~のみ」が使われない以上他の部分が追加され得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り複数を含む場合を含む。
【0020】
構成要素の解釈において、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0021】
位置関係に対する説明の場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~そばに」等で二つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐに」または「直接」が使われない以上二つの部分間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0022】
実施例の説明において、第1、第2等が多様な構成要素を叙述するために使われるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使うものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0023】
明細書全体に亘って同一の参照符号は同一の構成要素を指し示す。
【0024】
多様な実施例の特徴が部分的にまたは全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立的に実施可能でもよく、連関関係で共に実施可能であってもよい。
【0025】
以下、添付された図面を参照して本発明の多様な実施例を詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明の実施例に係る表示装置を示すブロック図であり、図2図1に図示された表示パネルの断面構造を示している図面である。
【0027】
図1を参照すれば、本発明の実施例による表示装置は、表示パネル100、表示パネル100のピクセルにピクセルデータを書き込む(write)ための表示パネル駆動回路、及び、ピクセルと表示パネル駆動回路の駆動に必要な電源を発生する電源部140を含む。
【0028】
表示パネル100は、入力映像を表示するピクセルアレイAAを含む。ピクセルアレイAAは、複数のデータライン102、データライン102と交差する複数のゲートライン103、及び、マトリックス状に配置されるピクセルを含む。
【0029】
ピクセルアレイAAは、複数のピクセルラインL1~Lnを含む。ピクセルラインL1~Lnの各々は、表示パネル100のピクセルアレイAAにおいて、ライン方向Xに沿って配置された1ラインのピクセルを含む。1ピクセルラインに配置されたピクセルは、ゲートライン103を共有する。データライン方向に沿ってカラム方向Yに配置されたサブピクセルは、同一のデータライン102を共有する。1水平期間(1H)は、1フレーム期間をピクセルラインL1~Lnの総本数で割った時間である。
【0030】
表示パネル100上にタッチセンサが配置され得る。タッチ入力は、別途のタッチセンサを用いてセンシングされるか、ピクセルを通してセンシングされ得る。タッチセンサは、オンセルタイプ(On-cell type)又はアドオンタイプ(Add on type)で表示パネルの画面上に配置されるか、ピクセルアレイAAに組み込まれるインセルタイプ(In-cell type)のタッチセンサで具現され得る。
【0031】
表示パネル100は、フレキシブル表示パネルで具現され得る。フレキシブル表示パネルは、プラスチックELパネルで製作されることができる。プラスチックELパネルのバックプレート(Back plate)上に有機薄膜フィルムが配置され、有機薄膜フィルム上にピクセルアレイAAが形成され得る。
【0032】
プラスチックELのバックプレートは、PET(Polyethylene terephthalate)基板であり得る。バックプレート上に有機薄膜フィルムが形成される。有機薄膜フィルム上に、ピクセルアレイAAとタッチセンサアレイとが形成され得る。バックプレートは、ピクセルアレイAAが湿度に晒されないように透湿を遮断する。有機薄膜フィルムは薄肉のPI(Polyimide)フィルム基板であり得る。有機薄膜フィルム上に、図示せぬ絶縁物質で多層のバッファ膜が形成され得る。有機薄膜フィルム上に、ピクセルアレイAAと、タッチセンサアレイに印加される電源や信号を供給するための配線とが形成され得る。
【0033】
ピクセルの各々は、色(カラー)具現のために、赤色サブピクセル(以下、「Rサブピクセル」という。)、緑色サブピクセル(以下、「Gサブピクセル」という。)、及び青色サブピクセル(以下、「Bサブピクセル」という。)に分けられ得る。ピクセルの各々は、白色サブピクセルをさらに含むことができる。サブピクセル101の各々はピクセル回路を含む。ピクセル回路は、データライン102とゲートライン103とに連結される。
【0034】
以下で、ピクセルはサブピクセルと同じ意味であると解釈され得る。
【0035】
表示パネル100は断面構造から見る時、図2に図示された通り、基板10上に積層された回路層12、発光素子層14、および封止層(encapsulation layer)16を含むことができる。
【0036】
回路層12はデータライン、ゲートライン、電源ラインなどの配線に連結されたピクセル回路、ゲートラインに連結されたゲート駆動部GIP、デマルチプレクサアレイ112、図面で省略されたオートプローブ検査のための回路などを含むことができる。回路層12の配線と回路素子は複数の絶縁層と、絶縁層を挟んで分離された二以上の金属層、そして半導体物質を含んだアクティブ層を含むことができる。回路層12に形成されたすべてのトランジスタはnチャネルタイプの酸化物半導体を含んだOxide TFTで具現され得る。
【0037】
発光素子層14はピクセル回路によって駆動される発光素子ELを含むことができる。発光素子ELは赤色(R)発光素子、緑色(G)発光素子、および青色(B)発光素子を含むことができる。発光素子層14は白色発光素子とカラーフィルタを含むことができる。発光素子層14の発光素子ELは有機膜および保護膜を含んだ保護層によって覆われ得る。
【0038】
封止層16を回路層12と発光素子層14を密封するように前記発光素子層14を覆う。封止層16は有機膜と無機膜が交互に積層されたマルチ絶縁膜構造であってもよい。無機膜は水分や酸素の浸透を遮断する。有機膜は無機膜の表面を平坦化する。有機膜と無機膜が多様な層で積層されると、単一層に比べて水分や酸素の移動経路が長くなって発光素子層14に影響を与える水分と酸素の浸透が効果的に遮断され得る。
【0039】
封止層16上に形成されたタッチセンサ層が配置され得る。タッチセンサ層は、タッチ入力の前後に容量(capacitance)の変化に基づいてタッチ入力をセンシングする静電容量方式のタッチセンサを含むことができる。タッチセンサ層はタッチセンサの容量を形成する金属配線パターンと絶縁膜を含むことができる。金属配線パターンの間にタッチセンサの容量が形成され得る。タッチセンサ層上に偏光板が配置され得る。偏光板はタッチセンサ層と回路層12の金属によって反射した外部光の偏光を変換して視認性と明暗比を向上させることができる。偏光板は線偏光板と位相遅延フィルムが接合された偏光板または円偏光板で具現され得る。偏光板上にカバーガラス(Cover glass)が接着され得る。
【0040】
表示パネル100は封止層16上に積層されたタッチセンサ層と、カラーフィルタ層をさらに含むことができる。カラーフィルタ層は赤色、緑色、および青色カラーフィルタと、ブラックマトリックスパターンを含むことができる。カラーフィルタ層は回路層とタッチセンサ層から反射した光の波長の一部を吸収して偏光板に取って代わる役割をし、色純度を高め得る。この実施例は偏光板に比べて光透過率が高いカラーフィルタ層20を表示パネルに適用して表示パネルPNLの光透過率を向上させ、表示パネルPNLの厚さと柔軟性を改善することができる。カラーフィルタ層上にカバーガラスが接着され得る。
【0041】
電源部140は直流-直流変換器(DC-DC Converter)を利用して、表示パネル100のピクセルアレイAAと表示パネル駆動回路の駆動に必要な直流(DC)電源を発生する。直流-直流変換器はチャージポンプ(Charge pump)、レギュレータ(Regulator)、バック変換器(Buck Converter)、ブースト変換器(Boost Converter)等を含むことができる。電源部140は図示していないホストシステムからの直流入力電圧を調整してガンマ基準電圧VGMA、ゲートオン電圧VGH、VEH、ゲートオフ電圧VGL、VEL、ピクセル駆動電圧EVDD、ピクセル低電位電源電圧EVSS等の直流電圧を発生し得る。ガンマ基準電圧VGMAはデータ駆動部110に供給される。ゲートオン電圧VGH、VEHとゲートオフ電圧VGL、VELはゲート駆動部120に供給される。ピクセル駆動電圧EVDDとピクセル低電位電源電圧EVSSはピクセルに共通に供給される。
【0042】
表示パネル駆動回路はタイミングコントローラ(Timing controller、TCON)130の制御下で表示パネル100のピクセルに入力映像のピクセルデータ(デジタルデータ)を書き込む。
【0043】
表示パネル駆動回路はデータ駆動部110とゲート駆動部120を具備する。
【0044】
データ駆動部110とデータライン102の間にデマルチプレクサ(Demultiplexer、DEMUX)アレイ112が配置され得る。デマルチプレクサアレイ112はデータ駆動部110の一チャネルを複数のデータライン102に順次連結して、データ駆動部110の一チャネルから出力されるデータ電圧をデータライン102に時分割分配することによってデータ駆動部110のチャネルの個数を減らすことができる。デマルチプレクサアレイ112は省略され得る。この場合、データ駆動部110の出力バッファーAMPはデータライン102に直接連結される。
【0045】
表示パネル駆動回路はタッチセンサを駆動するためのタッチセンサ駆動部をさらに具備することができる。タッチセンサ駆動部は図1で省略されている。モバイル機器でタイミングコントローラ130、電源部140、データ駆動部110等は一つのドライブIC(Integrated Circuit)に集積され得る。
【0046】
データ駆動部110はDAC(Digital to Analog Converter)を利用して、毎フレーム期間ごとにタイミングコントローラ130から受信される入力映像のピクセルデータをガンマー補償電圧に変換してデータ電圧Vdataを発生する。ガンマ基準電圧VGMAは分圧回路を通じて階調別に分圧される。ガンマ基準電圧VGMAから分圧されたガンマー補償電圧はデータ駆動部110のDACに提供される。データ電圧Vdataはデータ駆動部110のチャネルそれぞれから出力バッファーAMPを通じて出力される。
【0047】
データ駆動部110で一つのチャネルに含まれた出力バッファーAMPは、デマルチプレクサアレイ112を通じて隣り合ったデータライン102に連結され得る。デマルチプレクサアレイ112は表示パネル100の基板上に直接形成されるか、データ駆動部110とともに一つのドライブICに集積され得る。
【0048】
ゲート駆動部120はピクセルアレイAAのTFTアレイとともに表示パネル100上のベゼル領域(Bezel、BZ)上に直接形成されるGIP(Gate in panel)回路で具現され得る。ゲート駆動部120はタイミングコントローラ130の制御下でゲート信号をゲートライン103に順次出力する。ゲート駆動部120はシフトレジスタ(Shift register)を利用してゲート信号をシフトさせることによって、その信号をゲートライン103に順次供給することができる。
【0049】
ゲート信号はデータ電圧に同期されてデータが書き込まれるラインのピクセルを選択するためのスキャン信号と、データ電圧が充電されたピクセルの発光時間を定義するEM信号を含むことができる。
【0050】
ゲート駆動部120はスキャン駆動部121、EM駆動部122を含むことができる。
【0051】
スキャン駆動部121はタイミングコントローラ130からのスタートパルス(start pulse)とシフトクロック(Shift clock)に応答してスキャン信号SCANを出力し、シフトクロックタイミングに合わせてスキャン信号SCANをシフトする。EM駆動部122はタイミングコントローラ130からのスタートパルスとシフトクロックに応答してEM信号EMを出力し、シフトクロックによりEM信号EMを順次シフトする。 したがって、スキャン信号SCAN、EM信号EMはピクセルラインL1~Lnのゲートライン103に順次供給される。ベゼル(bezel)がないモデルの場合に、ゲート駆動部120を構成するトランジスタのうち少なくとも一部とクロック配線がピクセルアレイAA内に分散配置され得る。
【0052】
タイミングコントローラ130は図示していないホストシステムから入力映像のデジタルビデオデータ(DATA)と、それと同期されるタイミング信号を受信する。タイミング信号は垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、メインクロックCLKおよびデータイネーブル信号(Data Enable、DE)等を含む。データイネーブル信号DEをカウントする方法で垂直期間と水平期間が分かるため、垂直同期信号Vsyncと水平同期信号Hsyncは省略され得る。データイネーブル信号DEは1水平期間(1H)の周期を有する。
【0053】
ホストシステムはTV(Television)システム、セットトップボックス、ナビゲーションシステム、パーソナルコンピュータ(PC)、ホームシアターシステム、車両用システム、モバイル機器のシステムのうちいずれか一つであり得る。
【0054】
タイミングコントローラ130は入力フレーム周波数をi倍逓倍して、入力フレーム周波数Хi(iは0より大きい正の整数)Hzのフレーム周波数で表示パネル駆動回路の動作タイミングを制御することができる。入力フレーム周波数はNTSC(National Television Standards Committee)方式で60Hzであり、PAL(Phase-Alternating Line)方式で50Hzである。
【0055】
タイミングコントローラ130はホストシステムから受信されたタイミング信号(Vsync、Hsync、DE)に基づいて、データ駆動部110の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御信号、デマルチプレクサアレイ112の動作タイミングを制御するためのMUX信号、ゲート駆動部120の動作タイミングを制御するためのゲートタイミング制御信号を発生する。
【0056】
タイミングコントローラ130から出力されたゲートタイミング制御信号の電圧レベルは、図示していないレベルシフタ(Level shifter)を通じてゲートオン電圧VGH、VEHとゲートオフ電圧VGL、VELに変換されてゲート駆動部120に供給され得る。すなわち、レベルシフタはゲートタイミング制御信号のローレベル電圧(low level voltage)をゲートロー電圧VGL、VELに変換し、ゲートタイミング制御信号のハイレバル電圧(high level voltage)をゲートハイ電圧VGH、VEHに変換する。ゲートタイミング制御信号はスタートパルスとシフトクロックを含む。
【0057】
図3は本発明の実施例に係るゲート駆動部を概略的に示す図面である。
【0058】
図3を参照すると、実施例に係るゲート駆動部はキャリー信号が伝送されるキャリーライン(CL)を経由してカスケード接続された複数の信号処理部(..、ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)、..)を含む。
【0059】
信号処理部(ST1、..、ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)、..)それぞれはスタートパルス Vst または以前の信号処理部から出力されるキャリー信号(C1、..、C(n-3)、C(n-2)、C(n-1)、 C(n )、C(n+1)、..)が入力され、シフトクロックCLKが入力される。第1信号処理部(ST1)(図示されず)はスタートパルスVstにより駆動し始め、その以外の信号処理部(..、ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)、..)は以前の信号処理部からのキャリー信号(..、C(n-3)、C(n-2)、C(n-1)、C(n)、C(n+1)、..)が入力されて駆動し始める。
【0060】
このように構成された複数の信号伝達部(..、ST(n-2)、ST(n-1)、ST(n)、ST(n+1)、ST(n+2)、..)それぞれはクロック信号CLKを利用して出力信号[EMOUT(n)]を発生することができる。
【0061】
図4は 本発明の第1実施例に係るゲート駆動部を示す図面である。図5は、図4に図示されたゲート駆動部の入力/出力信号と制御ノードの電圧を示す波形図である。ここでは、ゲート駆動部をEM駆動部で具現した例を説明することにする。
【0062】
図4図5を参照すると、本発明の第1実施例に係るゲート駆動部122は出力電圧をプルアップさせる第1制御ノード(以下、「Qノード」という。)、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノード(以下、「Qbノード」という。)、第1回路部122-1、第2回路部122-2、第1出力部122-3、第2出力部122-4を含むことができる。
【0063】
第1回路部122-1はQノードQの充放電を制御する役割をする。第1回路部122-1はシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、以前の信号処理部である第n-1信号処理部ST(n-1)からの第n-1キャリー信号C(n-1)の電圧をQノードQ(n)に供給してQノードQ(n)を充電する。このような第1回路部122-1は複数のトランジスタT1、T1A、T3qを含む。
【0064】
第1トランジスタT1はシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてキャリー信号C(n-1)の電圧をQhノードQhに供給する。第1トランジスタT1はシフトクロックCLK1が印加されるゲート、第N-1キャリー信号ラインC(n-1)に連結された第1電極、およびQhノードQhに連結された第2電極を含む。
【0065】
シフトクロックCLK1のハイ電圧VGH2は第2高電位電圧VGH1より低い電圧で設定され得る。キャリー信号C(n-1)および第1ゲート信号EMOUT(n)のハイ電圧VGH1は第2高電位電圧VGH1と同一の電圧である。シフトクロックCLK1のハイ電圧VGH2が第2高電位電圧VGH1より低く設定されると、QノードQ(n)の充電時に第1トランジスタT1のしきい電圧Vthが負極性にシフト(-Vth)される時にQノードQ(n)がフローティング(floating)されてQノードQ(n)の電圧ブースティング(boosting)がさらによくなり得る。
【0066】
第1AトランジスタT1AはシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上の電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてQhノードQhの電圧をQノードQ(n)に供給してQノードQ(n)を充放電させる。第1AトランジスタT1AはシフトクロックCLK1が印加されるゲート、QhノードQhに連結された第1電極、およびQノードQ(n)に連結された第2電極を含む。
【0067】
この時、複数のトランジスタT1、T1Aは直列で連結される。複数のトランジスタT1、T1Aは第N-1キャリー信号ラインC(n-1)とQhノードQhの間に直列で連結される。
【0068】
第3qトランジスタT3qはQノードQ(n)が充電される時にターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて第2高電位電圧をQhノードQhに供給する。第2高電位電圧GVDD1は第2高電位電圧ラインGVDD1を通じてQhノードQhに供給される。第3qトランジスタT3qはQノードQ(n)に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQhノードQhに連結された第2電極を含む。
【0069】
第2回路部122-2はQノードQ(n)の電圧を反転させてQbノードQb(n)に印加するインバータ回路(Inverter circuit)を含む。第2回路部122-2のインバータ回路はQbノード充電部と、Qbノード放電部を含む。
【0070】
Qbノード充電部は複数のトランジスタT4、T41を含む。Qbノード放電部は複数のトランジスタT4q、T5qを含むものの、複数のトランジスタT4q、T5qが直列で連結される。
【0071】
Qbノード充電部は第n-1信号伝達部ST(n-1)からの第n-1 QbノードQb(n-1)の電圧により第2高電位電圧ラインGVDD1とQbノードQb(n)の間の電流パスをスイッチングする。
【0072】
第4トランジスタT4は第1ノードn1の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1をQbノードQb(n)に連結することによってQbノードQb(n)をゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧に充電させる。第4トランジスタT4は第1ノードn1に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQbノードQb(n)に連結された第2電極を含む。第3キャパシタC3は第4トランジスタT4のゲートと第2電極間に連結される。第3キャパシタC3により第4トランジスタT4がターン-オンされる時に第1ノードn1の電圧がブーストされ得る。
【0073】
第41トランジスタT41は第n-1信号伝達部ST(n-1)の第n-1 QbノードQb(n-1)の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第2高電位電圧GVDD1を第1ノードn1に供給して第1ノードn1をゲートオン電圧VEH以上に充電させる。第41トランジスタT41は第n-1信号伝達部(ST(n-1)の第n-1 Qbノード(Qb(N-1))に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、および第1ノードn1に連結された第2電極を含む。
【0074】
Qbノード放電部はQhノードQhの電圧がゲートハイ電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされてQbノードQb(n)を放電させる。
【0075】
第4qトランジスタT4qはQhノードQhの電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第1ノードn1をQbノードQb(n)に連結させる。第4qトランジスタT4qは第1ノードn1に連結された第1電極、QhノードQhに連結されたゲート電極、QbノードQb(n)に連結された第2電極を含む。
【0076】
第5qトランジスタT5qはQhノードQhの電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされてQbノードQb(n)を第2低電位電圧ラインGVSS1に連結してQbノードQb(n)の電圧を第2低電位電圧まで放電させる。第5qトランジスタT5qはQbノードQb(n)に連結された1電極、QhノードQhに連結されたゲート電極、第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0077】
第1出力部122-3はQノードQ(n)とQbノードQb(n)の電位に対応してキャリー信号C(n)を出力することができる。第1出力部122-3はキャリー信号C(n)を出力する第1-1出力部122-3aとブースティング用キャリー信号を出力する第1-2出力部122-3bを含み、第1-1出力部122-3aは複数のバッファトランジスタT6cr、T7crを含み、第1-2出力部122-3bは複数のバッファトランジスタT6b、T7bを含むことができる。
【0078】
この時、キャリー信号とブースティング用キャリー信号は同一の位相を有する同一の信号であり得る。
【0079】
複数のバッファトランジスタT6cr、T7crはQノードQ(n)の電位に基づいてターンオンする第1プルアップトランジスタT6rとQbノードQb(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルダウントランジスタT7crに区分され得る。第1プルアップトランジスタT6crはQノードQ(n)にゲート電極が連結され、第2高電位電圧ラインGVDD2に第1電極が連結され、第1出力ノードに第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7crはQbノードQb(n)にゲート電極が連結され、第1出力ノードに第1電極が連結され、第2低電位電圧ラインGVSS2に第2電極が連結され得る。複数のバッファトランジスタT6cr、T7crは第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて印加された第2高電位電圧と第2低電位電圧ラインGVSS1を通じて印加された第2低電位電圧に基づいてキャリー信号C(n)を第1出力ノードに出力することができる。
【0080】
複数のバッファトランジスタT6b、T7bはQノードQ(n)の電位に基づいてターンオンする第2プルアップトランジスタT6bとQbノードQb(n)の電位に基づいてターンオンする第2プルダウントランジスタT7bに区分され得る。第2プルアップトランジスタT6bはQノードQ(n)にゲート電極が連結され、第2高電位電圧ラインGVDD2に第1電極が連結され、第2出力ノードに第2電極が連結される。第2プルダウントランジスタT7bはQbノードQb(n)にゲート電極が連結され、第2出力ノードに第1電極が連結され、第2低電位電圧ラインGVSS2に第2電極が連結され得る。複数のバッファトランジスタT6b、T7bは第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて印加された第2高電位電圧と第2低電位電圧ラインGVSS1を通じて印加された第2低電位電圧に基づいてブースティング用キャリー信号CB(n)を第2出力ノードに出力することができる。
【0081】
第1キャパシタC1と第2キャパシタC2はQノードQ(n)のブースティングのために備えられ得る。第1キャパシタは第2高電位電圧ラインと第2出力ノードの間に連結され、第2キャパシタは第2出力ノードと第2低電位電圧ラインGVSS2の間に連結され得る。
【0082】
第1キャパシタC1と第2キャパシタC2は互いに異なる容量で設計され得る。第2キャパシタC2は第1キャパシタC1より小さい容量で設計されることが好ましい。敷衍すると、第2キャパシタC2の容量が大きいほどQノードQ(n)のブースティング特性は良くなるが、第2プルダウントランジスタのサイズが増加し、ベゼルが増加し、第1キャパシタC1の動作を補助する役割をするので容量が大きい必要はない。
【0083】
第2出力部122-4はQノードQ(n)とQbノードQb(n)の電位に対応してEM信号EMOUT(n)を出力することができる。第2出力部122-4はEM信号EMOUT(n)を出力する複数のバッファトランジスタT6、T7を含むことができる。
【0084】
複数のバッファトランジスタT6、T7はQノードQ(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルアップトランジスタT6とQbノードQb(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルダウントランジスタT7に区分され得る。第3プルアップトランジスタT6はQノードQ(n)にゲート電極が連結され、第1高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第3出力ノードに第2電極が連結される。第3プルダウントランジスタT7はQbノードQb(n)にゲート電極が連結されて第3出力ノードに第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。複数のバッファトランジスタT6、T7は第1高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいてEM信号EMOUT(n)を出力することができる。
【0085】
実施例では負荷が小さいキャリー信号が出力される出力ノードにキャパシタを連結してQノードQ(n)のブースティング性能を改善することができる。
【0086】
図6a~図6fは実施例と比較例のブースティング性能を比較説明するための図面である。
【0087】
図6a~図6cを参照すると、比較例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQ(n)の電圧、EM信号EMOUT(n)の電圧、キャリー信号C(n)の電圧をそれぞれ示している。
【0088】
比較例では、図6aのようにEM信号が出力される出力ノードにキャパシタが連結されており、図6bのようにEM信号EMOUT(n)のライジング時間が増加し、Qノード Q(n)のブースティング速度が低下して図6cのようにキャリー信号C(n)の出力損失が発生することになる。
【0089】
図6d~図6fを参照すると、実施例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQ(n)の電圧、EM信号EMOUT(n)の電圧、キャリー信号C(n)の電圧をそれぞれ示している。
【0090】
実施例では図6dのようにキャリー信号が出力される出力ノードにキャパシタが連結されており、図6eのようにEM信号EMOUT(n)のライジング時間が低下し、Qノード Q(n)のブースティング速度が増加して図6fのようにキャリー信号C(n)の出力損失が減ることになる。
【0091】
実施例ではキャリー信号を出力するためのバッファトランジスタとブースティングのためのバッファトランジスタを別個に構成してQノードQ(n)のシンキング防止および出力特性を改善することができる。
【0092】
図7a~図7fは実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
【0093】
図7a~図7cを参照すると、比較例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQ(n)の電圧、EM信号EMOUT(n)の電圧、キャリー信号C(n)の電圧をそれぞれ示している。
【0094】
比較例では、図7aのようにキャリー信号が出力される出力ノードにキャパシタが連結されており、図7bのようにQノードQ(n)充電時に出力されるキャリー信号にシンキングが発生し、シンキングがキャパシタによってQノードQ(n)に伝達されて図7cのようにQノードQ(n)によってEM信号EMOUT(n)のライジング速度が低下して出力損失が発生することになる。
【0095】
すなわち、QノードQ(n)が充電される時、瞬間的な電荷の移動により出力されるキャリー信号にシンキング(sinking)が発生するが、このシンキングはブースティング(boosting)に影響を与えるためである。
【0096】
図7d~図7fを参照すると、実施例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQ(n)の電圧、EM信号EMOUT(n)の電圧、キャリー信号C(n)、ブースティング用キャリー信号CB(n)の電圧をそれぞれ示している。
【0097】
実施例では、図7dのようにキャリー信号が出力される第1出力ノードとは別個にブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードを具備してブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードにキャパシタが連結されており、図7eのようにQノードQ(n)充電時に出力されるキャリー信号にシンキングが発生するがブースティング用キャリー信号CB(n)Tにはシンキングが発生しないので、図7fのようにQノードQ(n)はシンキングによる影響なしにブースティングされるため、EM信号EMOUT(n)のライジング速度が増加して出力損失が減ることになる。
【0098】
すなわち、実施例ではブースティング用キャリー信号CB(n)でQノードQ(n)をブースティングさせるので、キャリー信号C(n)にシンキングが発生してもシンキングがQノードQ(n)に伝達されない。
【0099】
したがって、実施例ではプルアップトランジスタの劣化によって出力性能が低下してもEM信号のライジング速度が速く維持されるように、負荷が小さいブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードに第1キャパシタC1を連結する。すなわち、第1キャパシタC1は第2プルアップトランジスタT6bのゲート電極と第2出力ノードの間に連結される。
【0100】
実施例ではブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードに第1キャパシタとともに第2キャパシタを追加することによって、第2プルダウントランジスタが役割を果たすことができなくても最小限の第2プルアップトランジスタのゲート-ソース間電圧Vgsが確保されるようにすることができる。
【0101】
図8a~図8dは実施例と比較例の出力特性を比較説明するための図面である。
【0102】
図8a~図8bを参照すると、比較例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQの電圧、QbノードQbの電圧、EM信号EMOUTの電圧、ブースティング用キャリー信号CBOUTの電圧をそれぞれ示している。
【0103】
比較例では図8aのようにブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードに第1キャパシタC1が連結されているので、図8bのようにQノードQ(n)のブースティングの減少により出力特性が低下する。
【0104】
敷衍すると、QノードQ(n)が充電される時点はQbノードQb(n)がハイ電圧からロー電圧に変換する時点であり、QノードQ(n)とQbノードQb(n)がすべて動作する時点ではないので、第2プルダウントランジスタがターン-オフされて出力電圧を第2低電位電圧に維持する役割を果たすことができない。第2プルダウントランジスタがターン-オフされると、第2出力ノードがフローティング(floating)状態となってQノードQ(n)の電圧が上昇すると第1キャパシタC1のカップリングによって第2出力ノードの電圧が上昇するので、第2プルアップトランジスタのゲート-ソース間電圧Vgsが減少し、このため、QノードQ(n)のブースティングが減少して出力特性が低下する。
【0105】
図8c~図8dを参照すると、実施例に係るゲート駆動部の構成およびQノードQ(n)の電圧、QbノードQb(n)の電圧、EM信号EMOUT(n)の電圧、ブースティング用キャリー信号CB(n)の電圧をそれぞれ示している。
【0106】
実施例では図8cのようにブースティング用キャリー信号が出力される第2出力ノードに第1キャパシタC1と第2キャパシタC2が連結され、図8dのようにQノードQ(n)のブースティングの上昇により出力特性が改善される。
【0107】
敷衍すると、第2プルダウントランジスタがターン-オフされて第2出力ノードがフローティング(floating)状態となっても、QノードQ(n)の電圧が上昇すれば第2キャパシタC2により第2出力ノードの電圧が上昇することを防ぐので第2プルアップトランジスタのゲート-ソース間電圧Vgsが維持されてQノードQ(n)のブースティングが上昇して出力特性が改善される。
【0108】
図9は本発明の第2実施例に係るゲート駆動部を示す図面である。
【0109】
図9を参照すると、本発明の第2実施例に係るゲート駆動部122は、出力電圧をプルアップさせる第1制御ノード(以下、「Qノード」という。)、出力電圧をプルダウンさせる第2制御ノード(以下、「Qbノード」という。)、第1回路部122-1、第2回路部122-2、第1出力部122-3、第2出力部122-4を含むことができる。
【0110】
第1回路部122-1はQノードQ(n)の充放電を制御する役割をする。第1回路部122-1はシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、以前の信号処理部である第n-1信号処理部ST(n-1)からの第n-1キャリー信号C(n-1)の電圧をQノードQ(n)に供給してQノードQ(n)を充電する。このような第1回路部122-1は複数のトランジスタT1、T1A、T3qを含む。
【0111】
第1トランジスタT1はシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてキャリー信号C(n-1)の電圧をQhノードQhに供給する。第1トランジスタT1はシフトクロックCLK1が印加されるゲート、第N-1キャリー信号ラインC(n-1)に連結された第1電極、およびQhノードQhに連結された第2電極を含む。
【0112】
シフトクロックCLK1のハイ電圧VGH2は第2高電位電圧VGH1より低い電圧で設定され得る。キャリー信号C(n-1)および第1ゲート信号EMOUT(n)のハイ電圧VGH1は第2高電位電圧VGH1と同一の電圧である。シフトクロックCLK1のハイ電圧VGH2が第2高電位電圧VGH1より低く設定されると、QノードQ(n)の充電時に第1トランジスタT1のしきい電圧Vthが負極性にシフト(-Vth)される時にQノードQ(n)がフローティング(floating)されてQノードQ(n)の電圧ブースティング(boosting)がさらによくなり得る。
【0113】
第1AトランジスタT1AはシフトクロックCLK1がゲートオン電圧VEH以上の電圧VGH2であるとき、ターン-オンされてQhノードQhの電圧をQノードQ(n)に供給してQノードを充放電させる。第1AトランジスタT1AはシフトクロックCLK1が印加されるゲート、QhノードQhに連結された第1電極、およびQノードQ(n)に連結された第2電極を含む。
【0114】
この時、複数のトランジスタT1、T1Aは直列で連結される。複数のトランジスタT1、T1Aは第N-1キャリー信号ラインC(n-1)とQhノードQhの間に直列で連結される。
【0115】
第3qトランジスタT3qはQノードQ(n)が充電される時にターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて第2高電位電圧をQhノードQhに供給する。第2高電位電圧GVDD1は第2高電位電圧ラインGVDD1を通じてQhノードQhに供給される。第3qトランジスタT3qはQノードQ(n)に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQhノードQhに連結された第2電極を含む。
【0116】
第2回路部122-2はQノードQ(n)の電圧を反転させてQbノードQb(n)に印加するインバータ回路(Inverter circuit)を含む。第2回路部122-2のインバータ回路はQbノード充電部と、Qbノード放電部を含む。
【0117】
Qbノード充電部は複数のトランジスタT4、T41を含む。Qbノード放電部は複数のトランジスタT4q、T5qを含むものの、複数のトランジスタT4q、T5qが直列で連結される。
【0118】
Qbノード充電部は第n-1信号伝達部ST(n-1)からの第n-1 QbノードQb(n-1)の電圧により第2高電位電圧ラインGVDD1とQbノードQb(n)の間の電流パスをスイッチングする。
【0119】
第4トランジスタT4は第1ノードn1の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第2高電位電圧ラインGVDD1をQbノードQb(n)に連結することによってQbノードQb(n)をゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧に充電させる。第4トランジスタT4は第1ノードn1に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、およびQbノードQb(n)に連結された第2電極を含む。第3キャパシタC3は第4トランジスタT4のゲートと第2電極間に連結される。第3キャパシタC3により第4トランジスタT4がターン-オンされる時に第1ノードn1の電圧がブーストされ得る。
【0120】
第41トランジスタT41は第n-1信号伝達部ST(n-1)の第n-1 QbノードQb(n-1)の電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第2高電位電圧GVDD1を第1ノードn1に供給して第1ノードn1をゲートオン電圧VEH以上に充電させる。第41トランジスタT41は第n-1信号伝達部(ST(n-1)の第n-1 Qbノード(Qb(N-1))に連結されたゲート、第2高電位電圧ラインGVDD1に連結された第1電極、および第1ノードn1に連結された第2電極を含む。
【0121】
Qbノード放電部はQhノードQhの電圧がゲートハイ電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされてQbノードQb(n)を放電させる。
【0122】
第4qトランジスタT4qはQhノードQhの電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされて第1ノードn1をQbノードQb(n)に連結させる。第4qトランジスタT4qは第1ノードn1に連結された第1電極、QhノードQhに連結されたゲート電極、QbノードQb(n)に連結された第2電極を含む。
【0123】
第5qトランジスタT5qはQhノードQhの電圧がゲートオン電圧VEH以上のハイ電圧である時にターン-オンされてQbノードQb(n)を第2低電位電圧ラインGVSS1に連結してQbノードQb(n)の電圧を第2低電位電圧まで放電させる。第5qトランジスタT5qはQbノードQb(n)に連結された1電極、QhノードQhに連結されたゲート電極、第2低電位電圧ラインGVSS1に連結された第2電極を含む。
【0124】
第1出力部122-3はQノードQ(n)とQbノードQ(n)bの電位に対応してキャリー信号C(n)を出力することができる。第1出力部122-3はキャリー信号C(n)を出力する複数のバッファトランジスタT6cr、T7crを含むことができる。
【0125】
複数のバッファトランジスタT6cr、T7crはQノードQ(n)の電位に基づいてターンオンする第1プルアップトランジスタT6crとQbノードQb(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルダウントランジスタT7crに区分され得る。第1プルアップトランジスタT6crはQノードQ(n)にゲート電極が連結され、第2高電位電圧ラインGVDD1に第1電極が連結され、第1出力ノードに第2電極が連結される。第1プルダウントランジスタT7crはQbノードQb(n)にゲート電極が連結され、第1出力ノードに第1電極が連結され、第2低電位電圧ラインGVSS2に第2電極が連結され得る。複数のバッファトランジスタT6cr、T7crは第2高電位電圧ラインGVDD1を通じて印加された第2高電位電圧と第2低電位電圧ラインGVSS1を通じて印加された第2低電位電圧に基づいてキャリー信号C(n)を第1出力ノードに出力することができる。
【0126】
第1キャパシタC1と第2キャパシタC2はQノードQ(n)のブースティングのために備えられ得る。第1キャパシタC1はQノードQ(n)と第1出力ノードの間に連結され、第2キャパシタC2は第1出力ノードと第2低電位電圧ラインGVSS1の間に連結され得る。
【0127】
第2出力部122-4はQノードQ(n)とQbノードQb(n)の電位に対応してEM信号EMOUT(n)を出力することができる。第2出力部122-4はEM信号EMOUT(n)を出力する複数のバッファトランジスタT6、T7を含むことができる。
【0128】
複数のバッファトランジスタT6、T7はQノードQ(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルアップトランジスタT6とQbノードQb(n)の電位に基づいてターンオンする第3プルダウントランジスタT7に区分され得る。第3プルアップトランジスタT6はQノードQ(n)にゲート電極が連結され、第1高電位電圧ラインGVDD0に第1電極が連結され、第3出力ノードに第2電極が連結される。第3プルダウントランジスタT7はQBノードQB(n)にゲート電極が連結され、第3出力ノードに第1電極が連結され、第1低電位電圧ラインGVSS0に第2電極が連結され得る。複数のバッファトランジスタT6、T7は第1高電位電圧ラインGVDD0を通じて印加された高電位電圧と第1低電位電圧ラインGVSS0を通じて印加された第1低電位電圧に基づいてEM信号EMOUT(n)を出力することができる。
【0129】
第2実施例に係るゲート駆動部の駆動タイミングは第1実施例に係るゲート駆動部の駆動タイミングと同一であり、図5に図示されているのでこれに対する説明は省略する。
【0130】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で多様に変形実施され得る。したがって、本発明に開示された実施例は本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないものと理解されるべきである。本発明の保護範囲は特許請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0131】
100:表示パネル
110:データ駆動部
120:ゲート駆動部
130:タイミングコントローラ
140:電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図7a
図7b
図7c
図7d
図7e
図7f
図8a
図8b
図8c
図8d
図9