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特開2024-84135蒸気式アイロン装置と共に使用するためのアイロン台
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084135
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】蒸気式アイロン装置と共に使用するためのアイロン台
(51)【国際特許分類】
   D06F 81/02 20060101AFI20240617BHJP
【FI】
D06F81/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023206675
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】2213170
(32)【優先日】2022-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】523462332
【氏名又は名称】インプロ ビー. ブイ.
【氏名又は名称原語表記】INPRO B.V.
【住所又は居所原語表記】Moergestelseweg 115,5062 SP Oisterwijk,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100091502
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 正威
(72)【発明者】
【氏名】チェラウド,ロザリオ
【テーマコード(参考)】
4L029
【Fターム(参考)】
4L029NA04
4L029NB01
(57)【要約】
【課題】蒸気式アイロン装置と共に使用するためのアイロン台を提供すること。
【解決手段】外側カバー(12)で覆われたボード(4)を支持する少なくとも1つの脚、詳細には互いに対して関節接合された2つの脚(1、2)を備えるアイロン台は、
- ボード(4)が、木製材料で作製されることと、
- プラスチック材料の中間層(15)が、木製材料で作製されたボード(4)と外側カバー(12)との間に配置され、プラスチック材料の中間層(15)は、脚の反対側に、メタライジング層(16)、特にアルミニウム層を備えることとを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側被覆(12)で覆われたボード(4)を支持する少なくとも1つの脚、詳細には互いに対して関節接合された2つの脚(1、2)を備えたアイロン台において、
- 前記ボード(4)は木製材料で作製され、
- 水蒸気を実質的に通過させないプラスチック材料の中間層(15)が、木製材料で作製された前記ボード(4)と前記外側被覆(12)との間に配置され、
- 前記プラスチック材料(15)の層(15)は、前記脚の反対側に、メタライジング層(16)、詳細にはアルミニウム層を備えることを特徴とする、アイロン台。
【請求項2】
前記プラスチック材料の層は、バブル・フィルム、すなわち、ベースフィルムと前記ベースフィルムの一方の面から生じるドームとからなるフィルムであり、各々は、空気が閉じ込められる小さいバブルまたは蒸気密閉空間を画定し、前記バブルは、好ましくは行列状に配置され、前記ドームの反対側にある前記ベースフィルムの面は、メタライジング層またはフィルム、詳細にはアルミニウムで覆われることを特徴とする、請求項1に記載のアイロン台。
【請求項3】
メタライズド、特にアルミナイズド・フィルム、例えば、アルミナイズドBOPPフィルムが、前記ドームの反対側にある前記ベースフィルムの前記面上に積層されることを特徴とする、請求項2に記載のアイロン台。
【請求項4】
前記プラスチック材料の層はバブル・フィルムを備え、前記バブルの反対側の前記面はメタライズされ、特にアルミナイズされ、前記バブル・フィルムは、ドームがドームに対するそれ自体の上に折り畳まれることを特徴とする、請求項2または3に記載のアイロン台。
【請求項5】
2つの折り畳まれた部分が、とりわけ前記ドームの領域内で、互いに付着される、特に溶接または接着等されることを特徴とする、請求項4に記載のアイロン台。
【請求項6】
前記プラスチック材料の層(15)は、前記脚の反対側にある前記ボード(4)の面、または前記ボードの上面に接触していることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のアイロン台。
【請求項7】
断熱材料で作製された少なくとも1つの可撓性要素(13;14;13、14)が、前記プラスチック材料の層(15)と前記外側被覆(12)との間に配置されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載のアイロン台。
【請求項8】
前記可撓性断熱要素(13;14;13、14)は、セル状材料もしくは発泡体の少なくとも1つのシート(13)、および/または少なくとも1つのフリースもしくはフェルト・ファブリック(14)を備えることを特徴とする、請求項7に記載のアイロン台。
【請求項9】
前記セル状材料のシート(13)は、別の可撓性断熱要素、例えばフリースまたはフェルトと組み合わされて使用される場合、1.5から2.5mmの間の厚さで18g/mから45g/mの間の範囲の面密度を有し、前記可撓性断熱要素を形成するように隔絶に使用される場合、5mmから10mmの間の厚さで50g/mから250g/mの間の範囲の面密度を有することを特徴とする、請求項8に記載のアイロン台。
【請求項10】
前記可撓性断熱要素(13;14;13、14)は、セル状材料または発泡体の少なくとも1つの層(13)、および少なくとも1つのフリースまたはフェルト・ファブリック(14)を備え、前記セル状材料または発泡体の層(13)は、前記外側被覆(12)の側に配置されることを特徴とする、請求項7から9のいずれかに記載のアイロン台。
【請求項11】
前記セル状材料または発泡体の層(13)は、前記外側被覆(12)の下面に接触していることを特徴とする、請求項10に記載のアイロン台。
【請求項12】
前記外側被覆(12)、セル状材料または発泡体の層(13)、およびフリース(14)またはフェルトは、前記セル状材料の層(13)を特にその両面で毛焼きしてそれを柔軟にした後にカレンダにかけることによって一緒に接合され、このようにして、前記3つの要素が、カレンダにかけられた後に、カバー(21)を形成する単一の要素を形成するように、接合されることを可能にすることを特徴とする、請求項7から11のいずれかに記載のアイロン台。
【請求項13】
請求項1から12のいずれかに記載のアイロン台と、蒸気式アイロン装置(20)、特に、スチーム・アイロン、蒸気発生器、蒸気システムなどとを備えるアイロン組立体。
【請求項14】
テキスタイル被覆(12)、詳細には綿布で作製されたテキスタイル被覆、セル状材料または発泡体のシート(13)、およびフリースまたはフェルト・ファブリック(14)を連続して備えるアイロン台を覆うためのカバー(21)の使用であって、前記3つの要素は、アイロン台のボードを覆うように一緒に接合され、プラスチック材料のフィルム、詳細にはバブル・フィルムが、前記カバーと前記ボードとの間に閉じ込められる、使用。
【請求項15】
請求項1から12のいずれかに記載のアイロン台を覆うためのカバーを製造する方法であって、
- テキスタイル・ファブリックの幅広形状物または細長形状物が、前記テキスタイル・ファブリック、特に綿布のロールから引き出されるステップと、
- 前記テキスタイル・ファブリックの前記細長形状物または幅広形状物と同一であるセル状材料または発泡体のラップの細長形状物または幅広形状物が、前記セル状材料または発泡体のラップのロールから引き出されるステップと、
- 前記テキスタイル・ファブリックおよび前記セル状材料のラップの前記細長形状物または幅広形状物と同一であるフリースまたはフェルト・ファブリックの細長形状物または幅広形状物が、前記フリースまたはフェルト・ファブリックのロールから引き出されるステップと、
- 前記セル状材料のラップが、詳細にはその両面で、特に毛焼によって、柔軟にされるステップと、
- 3つの細長形状物または幅広形状物一緒のスタックが、前記柔軟にされたラップが前記テキスタイル・ファブリックと前記フリースまたはフェルトとの間に配置された状態で、それをカレンダにかけるために2つのプレス要素間、例えば2つのローラ間に通されて、前記テキスタイル・ファブリック、前記セル状材料のラップ、および前記フリースまたはフェルトを備える同じ細長形状物または幅広形状物の積層の形態の接合を実現するステップと
を含む方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸気式アイロン装置、特に、スチーム・アイロン、蒸気発生器、蒸気システムなどと共に使用するためのアイロン台、ならびにこのタイプのアイロン台、および蒸気式アイロン装置を備えた組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
伝統的に、蒸気装置と共に使用するためのアイロン台は、金属材料で作製されたボード、好ましくは、蒸気がボードを通過し、ボード内で停滞しないことを可能にするように穿孔された金属材料で作製されたボードを備えて製造される。金属ボードを有するこれらのアイロン台は、製造が複雑であること、それらが特に腐食により急速に劣化すること、およびさらに、アイロン台の真下の床上に水の溜まりを生じさせることなどの欠点を有する。
【0003】
アイロン台が木製材料で作製されたボード、例えば合板を備える場合、それらは水蒸気に適合せず、水蒸気は木材に損傷を与える傾向があり、詳細には木材の層を剥離させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、スチーム・アイロン装置と共に使用するのに適しており、長い耐用年数を有するとともに、製造が容易であるアイロン台を提案することによって、先行技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、アイロン台、特にスチーム・アイロン装置と共に使用するためのアイロン台であって、互いに対して関節接合され、外側被覆、詳細にはテキスタイル材料、例えば綿布で覆われたボードを支持する少なくとも1つの脚、詳細には2つの脚を備えるアイロン台は、
- ボードが、木製材料、例えば合板、チップボード、配向性ストランド・ボードもしくはOSB、MDF(中密度繊維ボード)、または他の材料で作製されることと、
- プラスチック材料の中間層、特にプラスチック材料で作製されたフィルム、特に熱可塑性材料が、木製材料で作製されたボードと被覆との間に配置され、プラスチック材料の上記層は、水蒸気を実質的に通過させないことを特徴とする。
【0006】
本発明の好ましい実施形態によれば、プラスチック材料の層、特にプラスチック材料、詳細には熱可塑性材料のフィルムは、ボードの1つまたは複数の脚の反対側にある上面に接触している。
【0007】
好ましくは、プラスチック材料、詳細には熱可塑性材料で作製された層、詳細にはフィルムは、脚の反対側で、メタライジング層、詳細にはアルミニウム層でコーティングされる。
【0008】
本発明の好ましい実施形態によれば、断熱材料で作製された少なくとも1つの可撓性要素が、プラスチック材料の層と外側被覆との間に配置される。
【0009】
好ましくは、可撓性断熱要素は、セル状材料または発泡体の少なくとも1つのシート、および/あるいは少なくとも1つのフリースまたはフェルト・ファブリックを備える。
【0010】
好ましくは、可撓性断熱要素は、セル状材料または発泡体の少なくとも1つの層、および少なくとも1つのフリースまたはフェルト・ファブリックを備え、セル状材料または発泡体の層は、外側被覆の側に配置され、詳細には上記被覆の下面に接触している。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、プラスチック材料層は、バブル・フィルム、すなわち、ベースフィルムとベースフィルムの一方の面から生じるドームとからなるフィルムであり、各々は、空気が閉じ込められる小さいバブルまたは蒸気密閉空間を画定し、バブルは、好ましくは行列状に配置される。
【0012】
好ましくは、ドームの反対側にあるベースフィルムの面は、メタライジング層またはフィルム、詳細にはアルミニウムで覆われる。
【0013】
詳細には、メタライズド、特にアルミナイズド・フィルム、例えば、アルミナイズドBOPPフィルムが、ドームの反対側にあるベースフィルムの面上に積層される。
【0014】
好ましい実施形態によれば、プラスチック材料の層はバブル・フィルムを備え、バブルの反対側の面はメタライズされ、特にアルミナイズされ、バブル・フィルムは、ドームがドームに対するようにそれ自体の上に折り畳まれており、折り畳まれた両部分は、互いに取り付けられ、詳細には溶接または接着などされる。
【0015】
上述された本発明の態様から独立してそのそれ自体の権利で発明を構成するが、これらの態様の各々と共に実施されることが好都合であり得る特に好ましい実施形態によれば、外側被覆、セル状材料または発泡体の層、およびフリースまたはフェルトは、セル状材料の層を特にその両面で毛焼きしてそれを柔軟にした後に、特にカレンダにかけることによって、一緒に接合され、このようにして3つの要素が、カレンダにかけられた後に、カバーを形成する単一の要素を形成するように接合されることを可能にする。
【0016】
したがって、本発明は、テキスタイル被覆、詳細には綿布、セル状材料または発泡体のシート、およびフリースまたはフェルト・ファブリックを連続して備えるアイロン台を覆うためのカバーであって、上記3つの要素は、セル状材料の層をその両面で毛焼きしてそれを柔軟にした後にカレンダにかけることによって一緒に接合され、このようにして、3つの要素が、カレンダにかけられた後に接合されることを可能にする、カバーにも関する。
【0017】
本発明は、本発明によるアイロン・ボードと、蒸気式アイロン装置、詳細にはスチーム・アイロン、蒸気発生器、蒸気システムなどとを備えるアイロン組立体にも関する。
【0018】
本発明は、テキスタイル被覆、詳細には綿布、セル状材料または発泡体のシート、およびフリースまたはフェルト・ファブリックを連続して備えるアイロン台を覆うためのカバーの使用であって、上記3つの要素は、セル状材料の層を特にその両面で毛焼きしてそれを柔軟にした後にカレンダにかけることによって一緒に接合され、このようにして、3つの要素が、アイロン台のボードを覆うためにカレンダにかけられた後に接合されることを可能にし、プラスチック材料で作製されたフィルム、特にバブル・フィルムは、カバーとボードとの間に閉じ込められる、カバーの使用にも関する。
【0019】
本発明は、アイロン台、特に木製材料で作製されたボードを備えたアイロン台、さらにより好ましくは本発明によるアイロン台を覆うためのカバーについて製造する方法であって、
- 上記テキスタイル・ファブリックの幅広形状物または細長形状物が、テキスタイル・ファブリック、特に綿布のロールから引き出されるステップと、
- テキスタイル・ファブリックの細長形状物または幅広形状物と同一であるセル状材料または発泡体の上記ラップの細長形状物または幅広形状物が、セル状材料または発泡体のラップのロールから引き出されるステップと、
- テキスタイル・ファブリックおよびセル状材料のラップの細長形状物または幅広形状物と同一である上記フリースまたはフェルト・ファブリックの細長形状物または幅広形状物が、フリースまたはフェルト・ファブリックのロールから引き出されるステップと、
- セル状材料のラップが、詳細にはその両面で、特に毛焼によって、柔軟にされるステップと、
- 3つの細長形状物または幅広形状物一緒のスタックが、柔軟にされたラップがテキスタイル・ファブリックとフリースまたはフェルトとの間に配置された状態で、それをカレンダにかけるために2つのプレス要素間、例えば2つのローラ間に通されて、テキスタイル・ファブリック、セル状材料のラップ、およびフリースまたはフェルトを備える同じ細長形状物または幅広形状物の積層の形態の接合を実現するステップと
を含む方法にも関する。
【0020】
特に水蒸気を通過させないプラスチック材料の層と組み合わされて、木製材料で作製されたボードと共に使用するのに特によく適している被覆要素は、このようにして得られる。
【0021】
好ましくは、カレンダにかけた後に、積層は、被覆シートに周辺縁を加えたものを製造することが意図されたボードの輪郭の形状のパターンに沿って切断され、次いで、切断された積層は、詳細には、例えば、コードの両端が上記リング内に形成された開口部を介してリングから出るようにコードが内部で延びる周辺リングを切断された積層の周辺全体に沿って縫い付け、これによりそれらが上記ボードの真下からボードに対して被覆をきつく引っ張るように結び合わされることを可能にすることによって、あるいは周辺リングに受け入れられた弾性糸またはリボンを縫い付け、またはテキスタイル・ファブリックの周辺に沿って縫われた弾性糸またはリボンによって、ボードの下面に対してそこで弾性的に支持されるようにテキスタイル・ファブリックがボードのエッジを通り過ぎることを可能にすることによって、積層の周辺エッジの領域内に積層を上記アイロン台ボードに移動可能に取り付ける手段を備える。
【0022】
好ましい実施形態によれば、積層は、カレンダにかけた後、パターンの周りで切断する前に、数回それ自体の上に折り畳まれて、これにより複数の切断された積層を得、次いで、それによりその各々に固定手段が加えられる。
【0023】
次に、例によって、以下の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態による展開された状態のアイロン台の分解組立図である。
【0025】
図2図1の台のボードを覆う部分を含まない、図1の台の下部の拡大図である。
【0026】
図3】被覆、ボード、台といった部分だけを含む本発明のよる台の別の実施形態の上部の拡大図であり、その下部に関しては図1の台と同一である、図である。
【0027】
図4】理解を助けるために台の一部の部分が取り除かれている、組み立てられた状態における図1の台の斜視図である。
【0028】
図5】本発明による台に係るさらに別の実施形態の上部の斜視図であり、台の下部は図1の台の下部と同一である、図である。
【0029】
図6】一方でスチーム・アイロンを備え、他方で本発明のさらに別の実施形態による台の上部を備える本発明による組立体の一部を表す図である。
【0030】
図7図6の実施形態の、それ自体の上に折り畳まれるバブル・フィルムの形態におけるプラスチック材料の層の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図は、本発明の複数の実施形態によるアイロン台を示す。
【0032】
従来のやり方では、アイロン台は、2つの脚1および2を備え、この2つの脚1および2は、軸3に従ってそれらが互いに対して関節接合されるように組み立てられ、ボード4の下面にねじ止めすることによって固定された2つの長手方向の金属レール5によってボード4を支持しており、複数の脚のうちの一方の脚1の上端は、ロッド6がレール5に沿ってスライドするように嵌められたロッド6を備えるのに対して、脚2の端部7は、詳細には2つのレール5によって、ボード4に枢動可能に取り付けられる。
【0033】
アイロン・レスト8が、特に、アイロン・レストから起こるラグを、ボード4の下面にそれ自体取り付けられるレール5に取り付けるねじによって、その側部でボード4に取り付けられる。
【0034】
ボード4に面する歯を備えたラック9が、レール5に固定された軸10に対して枢動可能に装着され、レバー11は、ユーザがラックを枢動させることを可能にして、ロッド6が間に受け入れられるラックの2つの歯を選ぶことによって、台が展開された姿勢でボードの高さを調整することを可能にする。
【0035】
加えて、脚部1および/または2が地面から持ち上げられない限りラックがロックされ、ロックを解除できないことを確実にするように、特にロッド6の半分を覆う大きい固定プロファイルを有する歯が設けられ得、この機構は、伝統的に、「チャイルド・セーフティ・ロック」と呼ばれる。しかしながら、このチャイルド・セーフティ機構は、本発明の範囲から逸脱することなく、省略することができる。
【0036】
ボード4は、木製材料、詳細には合板、チップボード、配向性ストランド・ボードまたはOSB、MDF(中密度繊維ボード)、詳細にはOSBで作製される。
【0037】
ボード4は、バブル・フィルム15によってその全体が覆われ、その上面は、ボードの反対側に、メタライジング層16、特にアルミニウムを備える。バブル・フィルムは、上記ボードの上面に対して木製ボード4の周りの所定の位置にしっかりとそれを保持するように、その周辺の周りで縫い付けられた弾性バイアス・ビンディング24を備える。
【0038】
次いで、テキスタイル材料、特に綿布で作製された外側被覆12は、被覆12の周辺の周りで縫い付けられたヘム22上に形成されたリング23内を巾着コードが通り、コードの2つの端部が内部に形成された開口部を介してリングから出ることによって、このようにして、それらが上記ボードの真下からボードに対して被覆をきつく引っ張るように結び合わされることを可能にすることによって、木製材料で作製されたボード4全体を覆う。そのようなコードの代わりに、周辺リング内に受け入れられた弾性糸またはリボンを設けることもでき、被覆がボード4のエッジを通り過ぎて、次いでボードの下面に弾性的に支持されることを可能にする。バブル・フィルムの場合のように、カバーのヘムの周辺に沿って弾性バイアス・ビンディング24などの糸またはリボンを縫い付け、したがって周辺リングを省くことも考えられる。
【0039】
図1および図4の実施形態では、フリースまたはフェルト・ファブリック14の形態の断熱可撓性要素が、テキスタイル材料、特に綿布で作製された外側被覆12と、ボード4の上面に接触しているバブル・フィルム15との間に設けられる。
【0040】
図3に示された別の実施形態によれば、セル状材料または発泡体のシート13の形態の断熱可撓性要素が、被覆12とボード4の上面に接触しているバブル・フィルム15との間に配置される。
【0041】
図5に示されたさらに別の実施形態によれば、セル状材料または発泡体のシート13とフリースまたはフェルト・ファブリック14との両方の形態の断熱可撓性要素が、被覆12とバブル・フィルム15との間に配置される。図5では、シート13およびファブリック14は、それらが見えるように被覆12の上に示されている。しかしながら、使用時には、図示された組立体12、13、14は、ファブリック14がフィルム15上に堆積されたメタライジング層16に接触している状態で組立体12、13、14がボード上に配置されるように、図に示された向きとは反対の向きに回され、被覆12は最外側部分を形成し、シート13およびファブリック14は被覆12とフィルム15で覆われたボード4との間に閉じ決められ、フィルム15はメタライジング層16によってそれ自体が覆われる。
【0042】
したがって、ボード4の上のスタックは、ボード4から始まり、ボード4の上面に接触しているバブル・フィルム15、バブル・フィルム15に接合されたメタライジング層16、フリースまたはフェルト・ファブリック14、セル状材料または発泡体の層13、および最後に綿布被覆12で構成され、その上面は、アイロン台の上側アイロン面を形成する。
【0043】
図5に示された実施形態によれば、被覆12と、セル状材料または発泡体のシート13およびフリースまたはフェルト・ファブリック14の形態の可撓性断熱要素とは、アイロン台カバーを形成する単一の被覆要素を形成するように一緒に接合され、この接合は、詳細には、熱カレンダリング、熱溶接、縫製、超音波溶接、または任意の他の方法によって実現可能である。詳細には、3つの要素12、13、および14を備えるカバーを製造するために、テキスタイル・ファブリック12の幅広形状物または細長形状物は、上記テキスタイル・ファブリック12、特に綿布のロールから引き出されてもよく、セル状材料または発泡体のラップ13の細長形状物または幅広形状物は、上記ラップのロールから引き出されてもよく、細長形状物または幅広形状物は、テキスタイル・ファブリックのものと同一であり、フリースまたはフェルト・ファブリック14の細長形状物または幅広形状物は、上記ファブリックまたはフェルトのロールから引き出されてもよく、細長形状物または幅広形状物は、テキスタイル・ファブリックおよびセル状材料のラップのものと同一であり、セル状材料のラップ13は、柔軟にされてもよく、詳細には特にその両面上の毛焼によって柔軟にされてもよく、3つの細長形状物または幅広形状物一緒のスタックは、柔軟にされたラップがテキスタイル・ファブリックとフリースまたはフェルトとの間に配置された状態で、それをカレンダにかけるために2つのプレス要素間、例えば2つのローラ間に通され、テキスタイル・ファブリック、セル状材料のラップ、およびフリースまたはフェルトから構成される同じ細長形状物または幅広形状物の積層の形態での接合を実現してもよい。次いで、カレンダにかけた後に、積層は、被覆カバーに周辺縁を加えたものを製造することが意図されたボードの輪郭の形状のパターンの周りで切断され、次いで、切断された積層は、例えば、コードの両端が上記リング内に形成された開口部を介してリングから出るようにコードが内部で延びる周辺リング23を備えたヘム22を、切断された積層の周辺全体に沿って縫い付け、これによりそれらが上記ボードの真下からボードに対して被覆をきつく引っ張るように結び合わされることを可能にすることによって、詳細には積層の周辺エッジの領域内に上記アイロン台ボードに積層を移動可能に取り付ける手段を備える。コードの代わりに、ヘムの周辺リングに受け入れられた弾性糸またはリボンが設けられ、ボードの下面に対して弾性的に支持されるようにテキスタイル・ファブリックがボードのエッジを通り過ぎることを可能にしてもよい。弾性糸またはリボンが、積層の周辺にそれ自体が縫い付けられるヘム22に縫い付けられることも可能である。
【0044】
しかしながら、この構成は、とても好ましいものであるが、単に任意選択であり、本発明は、それに限定されず、要素は互いに独立していることができ、シート13およびファブリック14は、バブル・フィルム15上に配置され、次いでボード4、メタライジング層を有するバブル・フィルム15、フリース14、およびセル状材料または発泡体13の組立体の周りに外側カバー12を配置することによって閉じ込められる。さらに、この構成は好ましいものであるが、本発明の範囲から逸脱することなく、セル状材料または発泡体のシート13、またはフリースまたはフェルト・ファブリック14だけを単に設けることも可能である。
【0045】
セル状材料または発泡体のシート13、および/またはフリースまたはフェルト・ファブリック14の形態の断熱可撓性要素が、バブル・フィルム15を保護するように働く。バブル・フィルム15は、多数のドームで構成された伝統的なバブル・フィルムであり、各々が、空気が閉じ込められる小さいバブルまたは気密空間を画定する。バブルは、行列状に配置され、各モデルは、5から15mmの間の範囲の、詳細には10mmに等しい直径を有する。1平方メートルあたりのバブルの個数は、例えば、17,200個であり得る。
【0046】
図6は、一方でスチーム・アイロン20と、他方で、被覆12、ならびにセル状シートを毛焼きしてそれを柔軟にした後にカレンダにかけることによって互いに接合されたセル状材料または発泡体(図6では見えない)のシート13およびフリースまたはフェルト・ファブリック14の形態の断熱可撓性要素からなりカバー21とを備え、このようにしてカレンダにかけた後に2つの要素が一緒に接合されることを可能にし、次いでカバー21がメタライズ上層16を有するバブル・フィルム15を覆い、バブル・フィルム15が台のカバー21とボード4との間に閉じ込められる、本発明による組立体を示す。
【0047】
図7は、図6のバブル・フィルム15の断面図を示す。バブル・フィルム15は、ドームの反対側のその面の一方に、メタライジング層16を備える。バブル・フィルム15は、メタライジング層が折り畳まれたバブル・フィルム15の2つの上面および下面を形成するようにそれ自体の上に折り畳まれ、次いで、上記バブル・フィルム15のバブルは、2つの上側メタライジング層と下側メタライジング層との間に挟まれ、次いで、下側メタライズド層はボードに接触している一方で、上側メタライズド層は、実施形態に応じて、フリース・ファブリックまたはセル状材料または発泡体の層に接触している。好ましくは、2つの折り畳まれた部分のドームまたはバブルは、互いに取り付けられる、詳細には溶接または接着等される。
【0048】
バブル・フィルム材料は、詳細には、LDPE(低密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、Resy(リサイクル材料)、またはこれらの材料のブレンド、詳細には、LDPE70%/HDPE10%/LLDPE10%/Resy10%のブレンドであってもよい。バブル・フィルムの厚さは、1から10mmの間、詳細には2から5mmの間、例えば3.2mmで選択され得る。
【0049】
バブル・フィルムは、アルミニウムのフィルムまたは層を堆積させることによってアルミナイズされおり、この堆積は、コーティング、積層、層形成、または別の同様のプロセスによって行うことができる。
【0050】
例えば、アルミニウム・フィルムまたは層は、バブル・フィルムの一方の面に積層され、0.01mmから0.02mmの間、詳細には0.015mmに等しいアルミニウムの厚さと、100から200g/mの間の範囲の、詳細には110.4g/mに等しい(すなわち、プラスチック材料の厚さは、約0.1mmから0.2mmの間の範囲である)プラスチック材料とを有する共押出メタライズドBOPP(二軸延伸ポリプロピレン)フィルムであってもよい。
【0051】
セル状材料または発泡体の層は、詳細には、ポリウレタン(PU)から作製されてもよく、詳細には、別の可撓性断熱要素、例えば、フリースまたはフェルトと組み合わされて使用される場合、1.5から2.5mmの間、例えば1.8mmの厚さで面密度は18g/mから45g/mの間の範囲であり、断熱可撓性要素を形成するために隔絶で使用される場合、面密度は、5mmから10mmの間の厚さで50g/mから250g/mの間の範囲である。
【0052】
フリースまたはフェルト層、特に羊毛またはポリエステルで作製されたフリースまたはフェルト層は、150g/mから300g/mの間の範囲の面密度を有し得る。
【0053】
スチーム・アイロン装置は、それが、水タンクと、この水を蒸発させる加熱手段と、少なくとも2バール、好ましくは少なくとも3.5バール、特に3.5バールから10バールの間の圧力でこの蒸気を噴出する手段とを有し、蒸気流が、好ましくは、少なくとも40g/分、特に少なくとも50g/分、好ましくは少なくとも100g/分、特に200g/分から500g/分の間であることによって定められてもよい。
【0054】
本発明によれば、プラスチック材料の層の材料は、水蒸気を実質的に通過させない。
【0055】
本発明によれば、可撓性要素は、容易に折り畳むことができ、それが破損することなくまたは損傷を受けることなく再び折り畳むことができる要素、詳細には適度な筋力の人の両手によって2つの異なる位置で同時に保持されるときに、特に折り畳むことによって変形させることができ、次いで、可撓性要素が変形させられる、詳細には折り畳まれる前にあった形状を回復することができる要素を意味することが理解される。
【符号の説明】
【0056】
1 脚
2 脚
3 軸
4 ボード
5 レール
6 ロッド
7 端部
8 アイロン・レスト
9 ラック
10 軸
11 レバー
12 外側被覆、被覆、テキスタイル・ファブリック
13 シート、層、ラップ
14 フェルト・ファブリック、ファブリック、フリース、フリースまたはフェルト・ファブリック
15 バブル・フィルム
16 メタライジング層
20 スチーム・アイロン
21 カバー
22 ヘム
23 リング、周辺リング
24 弾性バイアス・ビンディング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】