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特開2024-84174金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプ
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  • 特開-金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプ 図1
  • 特開-金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプ 図2
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  • 特開-金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプ 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084174
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプ
(51)【国際特許分類】
   B21C 37/06 20060101AFI20240618BHJP
   B21C 37/30 20060101ALI20240618BHJP
   B21C 37/15 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B21C37/06 A
B21C37/30
B21C37/15 B
B21C37/15 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198294
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】522484054
【氏名又は名称】石川技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】林 賢哉
【テーマコード(参考)】
4E028
【Fターム(参考)】
4E028EA07
4E028LA08
4E028PA03
(57)【要約】
【課題】 金属パイプの意匠性を向上させる加工方法を提供する。
【解決手段】 金属パイプの加工方法は、鋼管のまわりに薄肉の金属板が巻き付けられた二重構造の金属パイプを、この金属パイプの長手方向に移動させる移動工程と、前記金属パイプを回転させる回転工程と、前記移動工程又は前記回転工程が行われている時に、前記金属パイプの表面にショットブラスト加工を施すショットブラスト工程とを有する。これにより、加工済みの金属パイプには、金属パイプの外側表面に、例えば、ショットブラスト加工により螺旋状又はリング状に形成された模様が形成される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋼管のまわりに薄肉の金属板が巻き付けられた二重構造の金属パイプを、この金属パイプの長手方向に移動させる移動工程と、
前記金属パイプを回転させる回転工程と、
前記移動工程又は前記回転工程が行われている時に、前記金属パイプの表面にショットブラスト加工を施すショットブラスト工程と
を有する金属パイプの加工方法。
【請求項2】
鋼管のまわりに薄肉の金属板が巻き付けられた二重構造の金属パイプと、
前記金属パイプの外側表面に、ショットブラスト加工により螺旋状又はリング状に形成された模様と
を有する加工済みの金属パイプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属パイプの加工方法、及び、加工済み金属パイプに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、鋳鉄管Pの内面を砥石研削した後、ショットブラストbによって仕上げる処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-155530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、金属パイプの意匠性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る金属パイプの加工方法は、鋼管のまわりに薄肉の金属板が巻き付けられた二重構造の金属パイプを、この金属パイプの長手方向に移動させる移動工程と、前記金属パイプを回転させる回転工程と、前記移動工程又は前記回転工程が行われている時に、前記金属パイプの表面にショットブラスト加工を施すショットブラスト工程とを有する。
【0006】
また、本発明に係る加工済みの金属パイプは、鋼管のまわりに薄肉の金属板が巻き付けられた二重構造の金属パイプと、前記金属パイプの外側表面に、ショットブラスト加工により螺旋状又はリング状に形成された模様とを有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、金属パイプの意匠性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】加工前の金属パイプを例示する図である。
図2】加工済みの金属パイプを例示する図である。
図3】変形例で使用されるジェットタガネを例示する図である。
図4】ジェットタガネとショットブラストで加工された金属パイプを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、加工前の金属パイプを例示する図である。
図1に例示するように、本例の金属パイプは、鋼管のまわりに薄肉の金属板を巻き付けた二重構造の金属パイプである。具体的には、金属パイプは、鋼管のまわりに0.1mmの肉厚のステンレス鋼を巻き付けたものである。
【0010】
図1に例示する金属パイプに対して、この金属パイプの長手方向に移動させる移動工程と、金属パイプを回転させる回転工程と、移動工程又は回転工程が行われている時に、金属パイプの表面にショットブラスト加工を施すショットブラスト工程とを有する。
図2は、加工済みの金属パイプを例示する図である。
図2(A)の加工済み金属パイプは、回転工程中にショットブラスト加工を施し、ショットブラスト加工を停止させた状態で長手方向に移動させたものである。
図2(B)及び図2(D)の加工済み金属パイプは、移動工程、回転工程及びショットブラスト加工を同時に行ったものである。図2(D)の加工済み金属パイプは、移動工程を一方方向のみとして、1つの螺旋状模様を有する。図2(B)の加工済み金属パイプは、移動工程で金属パイプを往復させ、2つの螺旋状模様を有する。
図2(C)は、移動工程中にショットブラスト加工を施し、ショットブラスト加工を停止させた状態で回転工程を実施し、金属パイプの長手方向に複数回ショットブラスト加工を行ったものである。
【0011】
以上説明したように、本実施形態の加工方法によれば、金属パイプの表面に立体的な模様を形成することができる。
【0012】
(変形例)
上記実施形態では、ショットブラスト加工を用いた形態を説明したが、他の加工方法を組み合わせてもよい。
図3は、変形例で使用されるジェットタガネを例示する図である。
図4は、ジェットタガネとショットブラストで加工された金属パイプを例示する図である。
図1の金属パイプに対して、図3のジェットタガネによって全体的に加工した後で、図2(A)と同様のショットブラスト加工を施すことにより、竹のような模様を金属パイプに形成することができる。
図1
図2
図3
図4