(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024008422
(43)【公開日】2024-01-19
(54)【発明の名称】動物忌避装置
(51)【国際特許分類】
A01M 29/18 20110101AFI20240112BHJP
A01M 29/10 20110101ALI20240112BHJP
A01M 29/22 20110101ALI20240112BHJP
【FI】
A01M29/18
A01M29/10
A01M29/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022110286
(22)【出願日】2022-07-08
(71)【出願人】
【識別番号】591209914
【氏名又は名称】株式会社ユタカメイク
(74)【代理人】
【識別番号】100103975
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 拓也
(72)【発明者】
【氏名】雪本 次良
【テーマコード(参考)】
2B121
【Fターム(参考)】
2B121AA01
2B121AA02
2B121DA12
2B121DA25
2B121DA49
2B121DA59
2B121DA61
2B121EA01
2B121EA21
(57)【要約】
【課題】 本発明は、配設位置の変更を概ね防止しながら、充電池の充電を行うことができ、充電池の充電場所が屋内であっても屋内を汚すことなく充電を行うことができる動物忌避装置を提供する。
【解決手段】 本発明の動物忌避装置は、動物を忌避するための忌避手段を有する動物忌避装置本体と、上記動物忌避装置本体の充電池収納部に着脱自在に装着され且つ上記忌避手段を駆動させるための電力を供給する充電池と、上記動物忌避装置本体の充電池収納部を開閉自在に閉止する蓋体とを備えていることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物を忌避するための忌避手段を有する動物忌避装置本体と、
上記動物忌避装置本体の充電池収納部に着脱自在に装着され且つ上記忌避手段を駆動させるための電力を供給する充電池と、
上記動物忌避装置本体の充電池収納部を開閉自在に閉止する蓋体とを備えていることを特徴とする動物忌避装置。
【請求項2】
動物忌避装置本体の充電池収納部の底面には凹部が形成されていると共に、充電池の底面には上記充電池収納部の凹部に係合可能な凸部が形成されており、上記充電池は、該充電池の凸部と上記充電池収納部の凹部との係合部を支点として起伏させることによって、上記充電池収納部から着脱されることを特徴とする請求項1に記載の動物忌避装置。
【請求項3】
動物忌避装置本体は、第一分割体と第二分割体とに分割され、上記第一分割体及び第二分割体のうちの何れか一方の分割体に形成された螺子挿通孔に挿通された螺子が、上記第一分割体及び上記第二分割体のうちの他方の分割体に形成された螺子孔に螺合されることによって、上記第一分割体及び第二分割体が一体化されており、上記螺子挿通孔の開口端面と、これに対向する上記螺子孔の開口端面とが離間していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動物忌避装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動物忌避装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、猫、犬、イタチ、ハクビジンなどの動物が自宅の敷地内に侵入し、糞尿を排泄し、又は、植木や花などを荒らす被害が生じている。
【0003】
そこで、特許文献1には、撓性を有する板状ベースと、前記板状ベースに切れ込みを入れ、折り曲げて立設した多数個の突起体と、前記突起体の立設によって前記板状ベースに開口した孔部を備え、前記突起体の先端が1つ以上の鋭利な突起を備えた形状となっており、前記板状ベースを小動物のアクセス箇所に取り付けることにより小動物を忌避する小動物忌避具が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記小動物忌避具は、小動物のアクセスルートに配設し、板状ベースから立設した突起体によって小動物のアクセスを阻害して、小動物を忌避するものであるので、小動物のアクセスルートに配設する必要があり、建物及び庭の外観を損なう虞れがあると共に、小動物忌避具の配設にも面倒な作業を要するという問題点を有している。
【0006】
そこで、動物が嫌がる忌避音を発生させて動物を忌避する動物忌避装置が提案されている。この動物忌避装置は、忌避音発生部を内蔵しており、この忌避音発生部の駆動には電源が必要である。そのため、従来では、建物から引き出された電線を動物忌避装置に接続するか、或いは、動物忌避装置内に充電池を一体的に内蔵し、この充電池を充電することによって忌避音発生部に電力を供給していた。
【0007】
しかしながら、建物から電線を引き出すと、人が歩行中に電線に引っ掛かり転倒する虞れがあると共に、電線の配設環境の制限から動物忌避装置の配設場所が制限され、その結果、動物忌避効果を十分に上げることができないという問題点を有している。
【0008】
また、動物忌避装置内に充電池を一体的に内蔵させた場合には上記のような問題は生じないものの、動物忌避装置を充電池の充電が可能な場所まで移動させる必要がある。
【0009】
一方、動物忌避装置は、動物の歩行パターンや歩行ルートなどを分析し、その分析結果に基づいて配設位置を微調整する必要があるが、上述のように、充電池の充電の度に動物忌避装置を移動させると、その都度、動物忌避装置の配設位置を微調整しなければならず、動物忌避効果が低減すると共に、動物忌避装置の微調整が面倒であるという問題点を有する。
【0010】
また、動物忌避装置は屋外で使用されることが多く、動物忌避装置が埃や雨などによって汚れており、動物忌避装置を屋内の充電場所に持ち込む場合には、動物忌避装置の表面に付着した汚れを取り除く必要があり、清掃作業が面倒であるという問題点を有する。
【0011】
本発明は、配設位置の変更を概ね防止しながら、充電池の充電を行うことができ、充電池の充電場所が屋内であっても屋内を汚すことなく充電池の充電を行うことができる動物忌避装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の動物忌避装置は、
動物を忌避するための忌避手段を有する動物忌避装置本体と、
上記動物忌避装置本体の充電池収納部に着脱自在に装着され且つ上記忌避手段を駆動させるための電力を供給する充電池と、
上記動物忌避装置本体の充電池収納部を開閉自在に閉止する蓋体とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の動物忌避装置は、充電池が動物忌避装置本体から着脱自在に装着されていることから、充電池の充電時には、充電池を動物忌避装置本体から取り外して充電池の充電を行うことができる。
【0014】
従って、充電池のみを充電池の充電場所に持参するだけでよく、充電時の軽量性に優れている。更に、充電池の充電場所が屋内であっても、使用に伴って表面が汚染されている動物忌避装置本体を屋内に持ち込む必要がないので、動物忌避装置の表面を清掃するといった面倒な作業を行う必要がない。
【0015】
また、動物忌避装置は、動物の歩行パターンや歩行ルートに基づいて配設位置を微調整する必要があるが、上述の通り、充電池の充電にあたって、動物忌避装置を移動させる必要がないので、動物忌避装置をその動物忌避効果を奏する配設状態に維持することができ、動物忌避装置の優れた動物忌避効果を安定的に継続させることができる。
【0016】
そして、動物忌避装置は、充電池の充電時においても動物忌避装置本体は、所定の配設状態に維持されるので、動物が、動物忌避装置から発せられた忌避信号による嫌な経験を記憶している場合には、充電池の充電時間という短時間であれば、動物忌避装置本体の存在によって動物の忌避を期待することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図3】動物忌避本体から充電池及び蓋体を取り外した状態を示した分解斜視図。
【
図4】動物忌避本体の充電池収納部からの充電池の脱着途上を示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の動物忌避装置の一例を図面を参照しつつ説明する。
図1及び
図2に示したように、動物忌避装置Aは、動物を忌避するための忌避手段を有する動物忌避装置本体1を有している。
【0019】
動物忌避装置本体1は、前後に二分割され、第一分割体11と第二分割体12とを有し、第一分割体11の開口端と第二分割体12の開口端とをこれらの全周に亘って合致させた状態に締め付け一体化することによって構成されている。
【0020】
具体的には、第一分割体11は、前方に向かって膨出した凸円弧状の前面部11aと、この前面部11aの上下端部を閉止している上下面部11b、11cとを有しており、前面部11a及び上下面部11b、11cの後端縁部によって、後方に向かって全面的に開口した正面矩形状の開口部11dが形成されている。
【0021】
同様に、第二分割体12は、後方に向かって膨出した凸円弧状の後面部12aと、この後面部12aの上下端部を閉止している上下面部12b、12cとを有しており、後面部12a及び上下面部12b、12cの後端縁部によって、前方に向かって全面的に開口した正面矩形状の開口部12dが形成されている。
【0022】
第一分割体11及び第二分割体12の開口部11d、12dは、同一形状で且つ同一大きさに形成されており、第一分割体11及び第二分割体12の開口部11d、12d同士を重ね合わせると、開口部11d、12dの開口端部同士が全周に亘って合致した状態となるように構成されている。
【0023】
そして、第二分割体12の上下部における左右部には、後面部12aを前方に向かって円錐台形状に没入させて没入部12eが形成されており、没入部12eの前端部には、螺子Bの螺子部が挿通可能で且つ頭部が挿通不能な大きさの螺子挿通孔12f、12f・・・が前後方向に貫通した状態に形成されている。
【0024】
一方、第一分割体11の後面の上下部において、第二分割体12の円錐台形状の没入部12eのそれぞれに対向した位置には、後端部に螺子孔11eが形成された円錐台形状の突出部11fが形成されており、第二分割体12の螺子挿通孔12fに挿通させた螺子Bを第一分割体11の螺子孔11eに螺合させることによって、第一分割体11及び第二分割体12を螺子Bによって締め付けて一体化して動物忌避装置本体1が構成されている。なお、動物忌避装置本体1の下端には脚部Dが一体的に設けられている。
【0025】
第一分割体11及び第二分割体12同士を螺子Bによって互いに引き付けて締め付けている状態において、第一分割体11の突出部11fの後端面(螺子孔11aの開口端面)11gと、第二分割体12の没入部12eの前端面(螺子挿通孔12fの開口前端面)12gとは完全に離間して隙間Cが形成されている。
【0026】
従って、螺子Bによって加えられる第一分割体11及び第二分割体12に対する締め付け力は、第一分割体11及び第二分割体12の開口部11d、12dの開口端部同士の密着力に直接作用し、第一分割体11と第二分割体12との接合部は全周に亘って強固に一体化されており、第一分割体11及び第二分割体12の接合部から動物忌避装置本体1内への水の進入が防止されている。なお、上述の通り、第一分割体11及び第二分割体12の接合部は強固に一体化されて水の進入が防止されているが、第一分割体11及び第二分割体12の開口部11d、12dの開口端間にパッキン(図示せず)を好ましくは全周に亘って介在させて水の進入の防止をより確実にしてもよい。
【0027】
上記では、第一分割体11に突出部11fを、第二分割体12に没入部12eを形成した場合を説明したが、第一分割体11に没入部を、第二分割体12に突出部を形成してもよい。
【0028】
第一分割体11及び第二分割体12を一体化させて形成された動物忌避装置本体1の内部には空間部10が形成されている。動物忌避装置本体1の空間部10内には、動物を検知するためのセンサ2と、動物を忌避するための忌避手段3とが内蔵されている。
【0029】
センサ2は、第一分割体11に内外方向に貫通して形成されたセンサ配設孔11hを通じてセンサ部21を外部に露出させた状態に配設一体化されている。センサ2としては、忌避対象とする動物を検知することができればよく、公知のセンサを用いることができる。センサ2としては、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、光電センサなどが挙げられる。
【0030】
忌避手段3は、第一分割体11に内外方向に貫通して形成された忌避手段配設孔11iを通じて発信部31を外部に露出させた状態に配設一体化されている。忌避手段3としては、忌避対象とする動物が嫌がる忌避信号(例えば、超音波、音、振動、光など)を発する発信装置などが挙げられる。
【0031】
動物忌避装置本体1は、その空間部10内に、CPU(Central Processing Unit)(図示せず)と、ROM(Read Only Memory) (図示せず)と、RAM(Random Access Memory) (図示せず)と、必要に応じて補助記憶装置(図示せず)とを内蔵している。なお、補助記憶装置としては、例えば、SSD(Solid State Drive)やHDD(Hard Disk Drive)などが挙げられる。
【0032】
CPUやRAM上に所定のプログラムを読み込ませることにより、CPUの制御のもとでRAMや必要に応じて補助記憶装置におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで、動物忌避装置Aは所定の動作を行う。
【0033】
即ち、センサ2によって動物の存在が検知されると、センサ2からCPUに動物検知信号が発せられ、動物検知信号を受信したCPUは、忌避手段3を駆動させることによって忌避信号を所定の態様(例えば、1回、数回又は断続的など)にて発し、動物の忌避を行う。
【0034】
上記では、第一分割体11にセンサ2及び動物忌避手段3を配設した場合を説明したが、センサ2及び動物忌避手段3は、第一分割体11及び第二分割体12の何れの分割体に配設されていてもよい。
【0035】
動物忌避装置本体1のセンサ2及び忌避手段3は電力によって駆動する。センサ2及び忌避手段3を駆動させる電力は、動物忌避装置本体1に着脱自在に装着された充電池5から供給される。
【0036】
動物忌避装置本体1の第二分割体12の後面部12aには、その一部を前方に向かって没入させることによって、充電池を着脱自在に収納可能な充電池収納部4が形成されている。なお、
図3では、充電池収納部4を縦長長方形状に形成した場合を示したが、充電池収納部4の形状は、充電池の形状に合わせて設計されればよい。
【0037】
充電池収納部4は、底面部41と、この底面部41の外周縁からその全周に亘って後方に向かって突設された四角枠状の周壁部42とを有している。充電池収納部4は、後方に向かって開口する充電池収納口43を有しており、この充電池収納口43を通じて充電池収納部4内に充電池5を着脱自在に収納可能に構成されている。なお、充電池5は、
図3及び
図4では、充電池収納部4の充電池収納口43の正面形状に略合致した縦長長方形状で且つ所定の前後厚みを有する略直方体形状に形成されているが、充電池収納部4内に収納可能であれば、その他の形状であってもよいし、複数個の充電池を組み合わせて用いてもよい。なお、充電池5は、1個のセル(単電池)から構成されていてもよいし、又は、複数個のセルを直列及び/又は並列に接続して構成されたモジュール(組電池)であってもよい。
【0038】
充電池収納部4の周壁部42の下側内周面には、その全長に亘って一定幅及び一定深さを有する凹部42aが形成されている一方、充電池(二次電池)5の下端面には、充電池収納部4の下側内周面に形成された凹部42aに係脱自在に係合可能な凸部51が突設されている。
【0039】
そして、充電池5をその下端部が上端部よりも前方とした傾倒状態とし、充電池5の凸部51を充電池収納部4の凹部42aに上方から係合させた上で、この係合部を支点として充電池5の上端部を前方に向かって変位させ、充電池5を起立状態に変位させることによって、充電池5を充電池収納部4内に収納、固定可能に構成されている。
【0040】
なお、充電池5の左右側面には、係止片52、52が突設されている一方、充電池収納部4の周壁部42の左右内周面には、充電池5の係止片52、52が係脱自在に係止可能な係止片42b、42bが突設されている。
【0041】
充電池収納部4内に充電池5を収納した状態においては、充電池5の係止片52、52が充電池収納部4の係止片42b、42bに係脱自在に係止し、充電池5が充電池収納部4内に安定的に固定されるように構成されている。
【0042】
一方、充電池5の凸部51と充電池収納部4の凹部42aとの係合部を支点として充電池5をその上端部が後方に変位する方向に傾倒させることによって、充電池5の係止片52、52と充電池収納部4の係止片42b、42bとの係合が容易に解除され、動物忌避装置本体1を略変位させることなく、充電池5を充電池収納部4内から簡単に取り出すことができるように構成されている。
【0043】
また、充電池収納部4には、その充電池収納口43を全面的に開閉自在に閉止可能な蓋体6が取り付けられており、充電池収納部4の充電池収納口43に蓋体6を取り付けた状態では、充電池収納部4内に収納された充電池5が蓋体6によって全面的に隠蔽、保護された状態となるように構成されている。
【0044】
なお、充電池収納部4の底面部41には接続端子44が突設されている一方、充電池5の前面にも接続端子53が一体的に設けられており、充電池収納部4内に充電池5を収納した状態において、充電池収納部4の接続端子44と充電池5の接続端子53とが電気的に接続し、動物忌避装置本体1内に内蔵されたセンサ2及び忌避手段3並びにその他の電子部品に充電池5の電力が供給されるように構成されている。
【0045】
次に、動物忌避装置Aの使用要領について説明する。動物忌避装置Aを使用するにあたって、充電池5を動物忌避装置本体1から取り外し、充電池5の充電を行う。充電池5の充電が終了した後、充電池5を動物忌避装置本体1の充電池収納部4内に収納した上で、充電池収納部4の充電池収納口43を蓋体6で開閉自在に閉止し、充電池5が蓋体6で完全に隠蔽、保護された状態とする。
【0046】
動物忌避装置Aは、動物を忌避するために用いられるため、主に屋外に載置される。動物忌避装置Aは、そのセンサ2のセンサ部21が、忌避したい動物の歩行ルート又は出没場所を指向するように微調整しながら所定場所に配設する。
【0047】
動物忌避装置Aは、充電池5を内蔵していることから、動物忌避装置Aに電力を供給するための電線を動物忌避装置Aまで配線する必要はなく、人が電線に引っ掛かって転倒し、或いは、動物忌避装置Aの配設場所の美感を損なうという問題は生じない。
【0048】
更に、動物忌避装置Aに電力を供給するための電線を配線する必要がないため、動物忌避装置Aを何ら制約されることなく必要な場所に配設し、動物の忌避を効果的に行うことができる。
【0049】
そして、動物忌避装置Aは、そのセンサ2が動物を検知すると、CPUに動物検知信号を発信し、動物検知信号を受信したCPUは、忌避手段3を駆動させて忌避手段3から超音波などの忌避信号を発して動物の忌避を行う。
【0050】
動物忌避装置Aの充電池5に蓄えられた電力(電荷)は、動物忌避装置Aの駆動に伴って消費されるので、充電池5は適宜、充電する必要がある。動物忌避装置Aの充電池5を充電するには、充電池収納部4の充電池収納口43を閉止している蓋体6を取り外す。
【0051】
しかる後、動物忌避装置本体1の第一分割体11及び第二分割体12の上側面部11b、12bを上方から押さえた上で、充電池5の上端部を指で引っ掛け、充電池5の凸部51と充電池収納部4の凹部42aとの係合部を支点として充電池5をその上端部が後方に変位する方向に傾倒させると、充電池5の係止片52、52と充電池収納部4の係止片42b、42bとの係合が容易に解除され、充電池5を充電池収納部4内から簡単に取り出すことができる。
【0052】
動物忌避装置Aからの充電池5の取り外しは、上述の通り、動物忌避装置本体1を上方から押さえた上で充電池の上端部を指で引っ掛けて後方(手前)に引き出すといった簡単な操作で行うことができるので、動物忌避装置Aの配設状態を維持したまま、充電池5を動物忌避装置Aから取り外すことができる。
【0053】
そして、充電池5の充電が完了した後は、動物忌避装置本体1を上方から押さえた上で、充電池5をその下端部が上端部よりも前方とした傾倒状態とし、充電池5の凸部51を充電池収納部4の凹部42aに上方から係合させた上で、この係合部を支点として充電池5をその上端部を前方に向かって指で前方に押して変位させて起立状態とすることによって、充電池収納部4内に充電池5を容易に収納することができる。
【0054】
一方、動物忌避装置Aの配設は、動物の歩行ルートや出没場所などの過去のデータに基づいて行うものであるので、微調整が必要となる。従って、動物忌避装置Aを所定の状態(姿勢)に配設した後は、動物の歩行ルートなどの動物の行動に変化がない限り、動物忌避装置Aの配設状態は変更しないことが好ましく、動物忌避装置Aの配設状態が変更された時は、動物忌避装置Aの配設状態の微調整が改めて必要となり、面倒であるばかりでなく、動物忌避装置Aの微調整中の動物の忌避効果が低減し、糞尿被害や植木や花などに被害が生じる虞れがある。
【0055】
上記動物忌避装置Aは、上述の通り、動物忌避装置Aの配設状態を維持したまま、動物忌避装置Aの充電池収納部4からの充電池5の脱着を容易に行うことができ、充電池5の充電に伴って動物忌避装置A(動物忌避本体1)の配設状態が変動することを概ね防止することができ、動物忌避装置Aによる動物忌避効果を確実に持続することができる。
【0056】
また、動物忌避装置Aに内蔵された充電池5は、動物忌避装置Aの使用中において、蓋体6によって被覆、隠蔽されているので、充電池5が埃や雨などによって汚染されておらず、充電池5を動物忌避装置本体1から取り外した後、充電池5の清掃を行うことなく、屋内の充電場所にて速やかに充電を行うことができる。
【符号の説明】
【0057】
1 動物忌避装置本体
11 第一分割体
11a 螺子孔
11d 開口部
11e 螺子孔
12 第二分割体
12f 螺子挿通孔
2 センサ
3 忌避手段
4 充電池収納部
42a 凹部
42b 係止片
43 充電池収納口
5 充電池
51 凸部
52 係止片
6 蓋体
A 動物忌避装置
B 螺子
C 隙間
D 脚部