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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084273
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】チューブ容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 35/44 20060101AFI20240618BHJP
   B65D 35/02 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B65D35/44
B65D35/02 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198447
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 剛史
【テーマコード(参考)】
3E065
3E084
【Fターム(参考)】
3E065AA02
3E065BA11
3E065DA01
3E065FA02
3E084AA03
3E084AA24
3E084BA02
3E084CB02
3E084CB04
3E084CC03
3E084DC03
3E084FA02
3E084GA06
3E084GB06
3E084JA08
3E084KA20
3E084LA02
3E084LB02
3E084LC01
3E084LD01
(57)【要約】
【課題】キャップを形成するために必要な樹脂量を削減可能なチューブ容器を提供する。
【解決手段】チューブ容器は、容器本体と、樹脂材料製のキャップとを備える。容器本体は、一方端において閉塞されており、かつ他方端において開口部を有する筒状になっている。キャップは、側壁と、側壁の上端に連なっている上壁と、ヒンジ線において上壁に一体形成されており、かつヒンジ線回りに回動可能な蓋とを有する。上壁には、容器本体の内部と連通している貫通穴が形成されている。ヒンジ線は、平面視において、第1方向に沿って延在しており、かつ第1方向に直交している第2方向における上壁の中央位置よりも貫通穴の近くにある。ヒンジ線の両端は、上壁の外周縁よりも内側にある。ヒンジ線とは反対側にある蓋の第2方向における端は、上壁の外周縁に達している。キャップは、側壁の下端側において、開口部を閉塞するように容器本体に取り付けられている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体と、
樹脂材料製のキャップとを備え、
前記容器本体は、一方端において閉塞されており、かつ他方端において開口部を有する筒状になっており、
前記キャップは、側壁と、前記側壁の上端に連なっている上壁と、ヒンジ線において前記上壁に一体形成されており、かつ前記ヒンジ線回りに回動可能な蓋とを有し、
前記上壁には、前記容器本体の内部と連通している貫通穴が形成されており、
前記ヒンジ線は、平面視において、第1方向に沿って延在しており、かつ前記第1方向に直交している第2方向における前記上壁の中央位置よりも前記貫通穴の近くにあり、
前記ヒンジ線の両端は、前記上壁の外周縁よりも内側にあり、
前記ヒンジ線とは反対側にある前記蓋の前記第2方向における端は、前記上壁の外周縁に達しており、
前記キャップは、前記側壁の下端側において、前記開口部を閉塞するように前記容器本体に取り付けられており、
平面視における前記上壁の中心を通り、かつ前記第1方向及び前記第2方向に直交している第3方向に平行な断面において、前記側壁は、前記側壁の上端から前記側壁の下端に向かうにつれて前記側壁の径が大きくなる曲線形状になっている、チューブ容器。
【請求項2】
前記側壁は、周方向に沿って並んでいる複数の部分で構成されており、
平面視における前記上壁の中心を通り、かつ前記第3方向に平行な断面において、前記複数の部分の1つにおける曲率半径は、前記複数の部分の他の1つにおける曲率半径と異なっている、請求項1に記載のチューブ容器。
【請求項3】
前記側壁の外壁面は、周方向に沿って並んでいる複数の平面で構成されており、
前記複数の平面のうちの隣り合う2つは、互いに傾斜している、請求項1に記載のチューブ容器。
【請求項4】
前記上壁の内壁面には、リブが形成されている、請求項1に記載のチューブ容器。
【請求項5】
前記蓋は、前記上壁側を向いている第1面を有し、
前記第1面には、前記貫通穴に嵌合される突起部が形成されており、
前記突起部が前記貫通穴に嵌合された状態で、前記蓋と前記上壁の間には、隙間が存在している、請求項1に記載のチューブ容器。
【請求項6】
前記貫通穴の内壁面には、支持部が形成されており、
前記突起部の外壁面は、前記貫通穴の内壁面に嵌合され、
前記突起部の先端は、前記支持部により支持される、請求項5に記載のチューブ容器。
【請求項7】
前記上壁の外周縁にある外壁面には、隆起部が形成されている、請求項1に記載のチューブ容器。
【請求項8】
前記蓋は、前記上壁とは反対側を向いている第2面を有し、
前記上壁の内壁面は、平坦になっており、
前記隆起部の頂面及び前記第2面は、互いに面一になっている、請求項7に記載のチューブ容器。
【請求項9】
前記容器本体は、紙基材を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のチューブ容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、チューブ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2001-010647号公報(特許文献1)には、チューブ容器が記載されている。特許文献1に記載のチューブ容器は、容器本体と、キャップとを有している。容器本体は、一方端において閉塞されており、他方端において開口部を有する筒状である。キャップは、頂板と、頂壁と、薄肉ヒンジとを有している。頂壁は、頂板と重なるように配置されている。頂壁の外周縁は、薄肉ヒンジにより頂板の外周縁に接続されている。これにより、頂壁は、頂板に対して開閉可能になっている。キャップは、樹脂材料により形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-010647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のチューブ容器では、薄肉ヒンジが頂板の外周縁と頂壁の外周縁とを接続しているため、頂板と頂壁とが重なり合う面積が大きい。その結果、特許文献1に記載のチューブ容器によると、キャップを形成するために必要な樹脂量が増大する。本開示は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものである。より具体的には、本開示は、キャップを形成するために必要な樹脂量を削減可能なチューブ容器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のチューブ容器は、容器本体と、樹脂材料製のキャップとを備えている。容器本体は、一方端において閉塞されており、かつ他方端において開口部を有する筒状になっている。キャップは、側壁と、側壁の上端に連なっている上壁と、ヒンジ線において上壁に一体形成されており、かつヒンジ線回りに回動可能な蓋とを有する。上壁には、容器本体の内部と連通している貫通穴が形成されている。ヒンジ線は、平面視において、第1方向に沿って延在しており、かつ第1方向に直交している第2方向における上壁の中央位置よりも貫通穴の近くにある。ヒンジ線の両端は、上壁の外周縁よりも内側にある。ヒンジ線とは反対側にある蓋の第2方向における端は、上壁の外周縁に達している。キャップは、側壁の下端側において、開口部を閉塞するように容器本体に取り付けられている。平面視における上壁の中心を通り、かつ第1方向及び第2方向に直交している第3方向に平行な断面において、側壁は、側壁の上端から側壁の下端に向かうにつれて側壁の径が大きくなる曲線形状になっている。
【発明の効果】
【0006】
本開示のチューブ容器によると、キャップを形成するために必要な樹脂量を削減可能である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】チューブ容器100の平面図である。
図2図1中のII-IIにおける断面図である。
図3A】ヒンジ線23bの近傍におけるキャップ20の断面図である。
図3B】貫通穴22aの近傍におけるキャップ20の断面図である。
図4】チューブ容器100Aの正面図である。
図5】チューブ容器100Bの平面図である。
図6A図5中のVIA-VIAにおける断面図である。
図6B図5中のVIB-VIBにおける断面図である。
図7】チューブ容器100Cの平面図である。
図8図7中のVIII-VIIIにおける断面図である。
図9】チューブ容器100Cが有するキャップ20の底面図の1例である。
図10】チューブ容器100Cが有するキャップ20の底面図の他の例である。
図11】チューブ容器100Dの平面図である。
図12図11中のXII-XIIにおける断面図である。
図13】変形例に係るチューブ容器100Dの平面図である。
図14】チューブ容器100Eの平面図である。
図15図14中のXV-XVにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面では、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0009】
(第1実施形態)
第1実施形態に係るチューブ容器を説明する。第1実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100とする。
【0010】
<チューブ容器100の構成>
図1は、チューブ容器100の平面図である。図2は、図1中のII-IIにおける断面図である。図3Aは、ヒンジ線23bの近傍におけるキャップ20の断面図である。図3Bは、貫通穴22aの近傍におけるキャップ20の断面図である。図1図2図3A及び図3Bに示されるように、チューブ容器100は、容器本体10と、キャップ20とを有している。
【0011】
容器本体10は、一方端において閉塞されており、他方端において開口部10aを有している筒状である。容器本体10は、例えば樹脂材料を用いて形成されている。容器本体10は、紙基材を有していてもよい。なお、この場合には、紙基材の両主面上には、樹脂層が配置されることになる。
【0012】
キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。側壁21は、周方向に沿って延在している。周方向は、平面視における上壁22の中心が上壁22は、側壁21の上端に連なっている。すなわち、上壁22は、側壁21と一体形成されている。蓋23は、上壁22に一体形成されている。蓋23は、薄肉の樹脂体23aにより、上壁22と一体化されている。このように、側壁21、上壁22、蓋23は樹脂材料により一体形成され、キャップ20を構成している。
【0013】
樹脂体23aは、ヒンジ線23bを構成している。蓋23は、ヒンジ線23b回りに上壁22に対して回動可能である。平面視において、ヒンジ線23bは、第1方向DR1に沿って延在している。ヒンジ線23bの第1方向DR1における両端は、上壁22の外周縁よりも内側にある。
【0014】
上壁22には、貫通穴22aが形成されている。貫通穴22aは、容器本体10の内部と連通するように、上壁22を貫通している。平面視において、上壁22の第2方向DR2における中央位置を、位置Pとする。第2方向DR2は、平面視において第1方向DR1に直交している方向である。ヒンジ線23bは、第2方向DR2において、位置Pよりも貫通穴22aの近くにある。
【0015】
第2方向DR2におけるヒンジ線23bとは反対側にある蓋23の端は、上壁22の外周縁に達している。第2方向DR2における蓋23の幅の最大値は、例えば、第1方向DR1におけるヒンジ線23bの長さよりも大きい。
【0016】
蓋23は、第1面23cと、第2面23dとを有している。第1面23c及び第2面23dは、蓋23の厚さ方向における端面である。第1面23cは、上壁22と対向している。第2面23dは、第1面23cの反対面である。蓋23と対向している上壁22の部分と蓋23と対向していない上壁22の部分との間には、段差がある。これにより、蓋23が閉じられた状態で、第2面23dは、蓋23と対向していない上壁22の部分にある上壁22の外壁面と面一になっている。
【0017】
貫通穴22aの周囲にある上壁22の部分の外壁面には、突起部22bが形成されている。貫通穴22aの外壁面には、支持部22cが形成されている。支持部22cは、好ましくは上壁22の内壁面側にある。第1面23cには、突起部23eが形成されている。突起部23eは、蓋23が閉じられた状態で、貫通穴22aに嵌合されている。より具体的には、突起部23eの外壁面は、貫通穴22aの内壁面に嵌合されている。この際、突起部23eの先端は支持部22cに接触しており、突起部22bの先端は第1面23cに接触している。これにより、上壁22と蓋23との間には、隙間が存在している。
【0018】
側壁21の径(内径及び外径)は、側壁21の上端から側壁21の下端に近づくにつれて、大きくなっている。第1方向DR1及び第2方向DR2に直交している方向を、第3方向DR3とする。平面視における上壁22の中央を通り、かつ第3方向DR3に平行な断面視において、側壁21は、曲線状になっている。平面視における上壁22の中央を通り、かつ第3方向DR3に平行な断面視において、側壁21を構成している曲線の接線と第3方向DR3に直交する面とがなす角度θは、側壁21の下端から側壁21の上端に近づくにつれて大きくなり、90°に近づく。
【0019】
側壁21の下端側にある側壁21の外壁面には、容器本体10が取り付けられている。容器本体10は、例えば熱圧着により、側壁21に接着されている。これにより、開口部10aが閉塞されている。
【0020】
<チューブ容器100の効果>
以下に、チューブ容器100の効果を説明する。
【0021】
チューブ容器100では、ヒンジ線23bが位置Pよりも貫通穴22aの近くにあり、蓋23の外周縁と上壁22の外周縁とがヒンジにより接続されている場合と比較して、平面視における蓋23の面積が小さくなっている。その結果、チューブ容器100では、蓋23と上壁22とが重なり合っている面積が小さくなり、キャップ20を形成するために必要な樹脂量が低減されることになる。
【0022】
チューブ容器100では、平面視における上壁22の中心を通り、かつ第3方向DR3に平行な断面において、側壁21が、側壁21の上端から側壁21の下端に向かうにつれて側壁21の径が大きくなる曲線形状になっている。そのため、平面視における上壁22の中心を通り、かつ第3方向DR3に平行な断面において側壁21が直線状になっている場合と比較して、キャップ20を形成するために必要な樹脂量、より具体的には側壁21を形成するために必要な樹脂量が低減される。
【0023】
チューブ容器100では、第2面23dと蓋23と対向していない上壁22の部分の外壁面とが面一になっているため、倒立状態において安定して配置することができる。
【0024】
チューブ容器100は、浴室等で用いられることがある。このような用途で用いられる場合、シャワー水が上壁22と蓋23との間に水が浸入することがある。しかしながら、チューブ容器100では、上壁22と蓋23との間に隙間が存在するため、侵入したシャワー水が上壁22と蓋23との間から容易に排出される。また、チューブ容器100の内容物が上壁22や蓋23に付着したとしても、付着した内容物がシャワー水により洗い流されることになる。
【0025】
容器本体10が紙基材を有している場合、容器本体10に使用される樹脂量が減少する結果、チューブ容器100全体に用いられる樹脂量も減少することになる。
【0026】
<変形例>
上記においては、チューブ容器100が第1の特徴及び第2の特徴の双方を有している場合を説明した。第1の特徴は、(1)キャップ20が、側壁21と、側壁21の上端に連なっている上壁22と、ヒンジ線23bにおいて上壁22に一体形成されており、かつヒンジ線23b回りに回動可能な蓋とを有していること、(2)上壁22に容器本体10の内部と連通している貫通穴22aが形成されていること、(3)ヒンジ線23bが、平面視において、第1方向DR1に沿って延在しており、かつ位置Pよりも貫通穴22aの近くにあること、(4)ヒンジ線23bの両端が上壁22の外周縁よりも内側にあること及び(5)ヒンジ線23bとは反対側にある蓋23の第2方向DR2における端が上壁22の外周縁に達していることである。第2の特徴は、(6)平面視における上壁22の中心を通り、かつ前記第1方向及び前記第2方向に直交している第3方向に平行な断面において、側壁21が、側壁21の上端から側壁21の下端に向かうにつれて側壁21の径が大きくなる曲線形状になっていることである。チューブ容器100は、第1の特徴及び第2の特徴のいずれかを有していなくてもよい。チューブ容器100が第1の特徴を有しない場合、キャップ20を側壁21及び上壁22を有するスパウト部にしてもよい。
【0027】
(第2実施形態)
第2実施形態に係るチューブ容器を説明する。第2実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100Aとする。ここでは、チューブ容器100と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0028】
<チューブ容器100Aの構成>
以下に、チューブ容器100Aの構成を説明する。
【0029】
チューブ容器100Aは、容器本体10と、キャップ20とを有している。キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。これらの点に関して、チューブ容器100Aの構成は、チューブ容器100の構成と共通している。
【0030】
図4は、チューブ容器100Aの正面図である。図4に示されるように、チューブ容器100Aでは、側壁21の外壁面が、複数の平面21aで構成されている。複数の平面21aは、周方向に沿って並んでいる。複数の平面21aのうちの1つを、平面21aaとする。平面21aaと周方向において隣り合う複数の平面21aのうちの他の1つを、平面21abとする。平面21aaは、平面21abに対して、傾斜している。平面21aは、例えば三角形状である。但し、平面21aの形状は、これに限られるものではない。これらの点に関して、チューブ容器100Aの構成は、チューブ容器100の構成と異なっている。
【0031】
<チューブ容器100Aの効果>
以下に、チューブ容器100Aの効果を説明する。
【0032】
チューブ容器100Aでは、側壁21の外壁面が複数の平面21aで構成されており、平面21aa及び平面21abが互いに傾斜しているため、平面21aaと平面21abとの境界(稜線)がリブとして機能する。そのため、チューブ容器100Aによると、側壁21の肉厚を小さくしても側壁21の剛性を高めることができ、キャップ20を形成するために必要な樹脂量が低減される。
【0033】
(第3実施形態)
第3実施形態に係るチューブ容器を説明する。第3実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100Bとする。ここでは、チューブ容器100と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0034】
<チューブ容器100Bの構成>
以下に、チューブ容器100Bの構成を説明する。
【0035】
チューブ容器100Bは、容器本体10と、キャップ20とを有している。キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。これらの点に関して、チューブ容器100Bの構成は、チューブ容器100の構成と共通している。
【0036】
図5は、チューブ容器100Bの平面図である。図6Aは、図5中のVIA-VIAにおける断面図である。図6Bは、図5中のVIB-VIBにおける断面図である。図5図6A及び図6Bに示されるように、チューブ容器100Aでは、側壁21が、複数の部分21bで構成されている。複数の部分21bは、周方向に沿って並んでいる。
【0037】
複数の部分21bのうちの1つを、部分21baとする。部分21baと周方向において隣り合う複数の部分21bのうちの他の1つを、部分21bbとする。平面視における上壁22の中心を通り、かつ第3方向DR3に平行な断面視において、部分21baを構成している曲線の曲率半径は、部分21bbを構成している曲線の曲率半径と異なっている。これらの点に関して、チューブ容器100Bの構成は、チューブ容器100の構成と異なっている。
【0038】
<チューブ容器100Bの効果>
以下に、チューブ容器100Bの効果を説明する。
【0039】
チューブ容器100Bでは、側壁21が複数の部分21bで構成されており、部分21baにおける側壁21の曲率半径及び部分21bbにおける側壁21の曲率半径が互いに異なっているため、部分21baと部分21bbとの境界がリブとして機能する。そのため、チューブ容器100Bによると、側壁21の肉厚を小さくしても側壁21の剛性を高めることができ、キャップ20を形成するために必要な樹脂量が低減される。
【0040】
(第4実施形態)
第4実施形態に係るチューブ容器を説明する。第4実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100Cとする。ここでは、チューブ容器100と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0041】
<チューブ容器100Cの構成>
以下に、チューブ容器100Cの構成を説明する。
【0042】
チューブ容器100Cは、容器本体10と、キャップ20とを有している。キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。これらの点に関して、チューブ容器100Cの構成は、チューブ容器100の構成と共通している。
【0043】
図7は、チューブ容器100Cの平面図である。図8は、図7中のVIII-VIIIにおける断面図である。図9は、チューブ容器100Cが有するキャップ20の底面図の1例である。図7から図9に示されるように、上壁22の内壁面上には、複数のリブ22dが形成されている。複数のリブ22dは、底面視において、例えば上壁22の中心部から放射状に延在している。
【0044】
リブ22dは、第3方向DR3に沿って上壁22の内壁面から突出している。リブ22dは、底面視において側壁21の内壁面に達するように延在していてもよい。リブ22dは、蓋23と対向している上壁22の部分の内壁面(貫通穴22aの周囲にある上壁22の部分の内壁面)上に形成されていなくてもよい。底面視における中心部にある上壁22の部分の内壁面上には、リブ22dが配置されていなくてもよい。
【0045】
図10は、チューブ容器100Cが有するキャップ20の底面図の他の例である。図10に示されるように、複数のリブ22dには、底面視において第1方向DR1に沿って延在している複数のリブ22daと、底面視において第2方向DR2に沿って延在している複数のリブ22dbとが含まれていてもよい。複数のリブ22daは、第2方向DR2において間隔を空けて並んでいる。複数のリブ22dbは、第1方向DR1において間隔を空けて並んでいる。すなわち、複数のリブ22dは、底面視において、井桁状に配置されていてもよい。これらの点に関して、チューブ容器100Cの構成は、チューブ容器100の構成と異なっている。
【0046】
<チューブ容器100Cの効果>
以下に、チューブ容器100Cの効果を説明する。
【0047】
チューブ容器100Cでは、上壁22の内壁面上に複数のリブ22dが形成されているため、キャップ20の剛性を高めることが可能である。
【0048】
(第5実施形態)
第5実施形態に係るチューブ容器を説明する。第5実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100Dとする。ここでは、チューブ容器100と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0049】
<チューブ容器100Dの構成>
以下に、チューブ容器100Dの構成を説明する。
【0050】
チューブ容器100Dは、容器本体10と、キャップ20とを有している。キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。これらの点に関して、チューブ容器100Dの構成は、チューブ容器100の構成と共通している。
【0051】
図11は、チューブ容器100Dの平面図である。図12は、図11中のXII-XIIにおける断面図である。図11及び図12に示されるように、チューブ容器100Dでは、上壁22の外周縁にある外壁面に隆起部22eが形成されている。チューブ容器100Dでは、第2方向DR2における端にある第2面23dに、隆起部23fが形成されていてもよい。隆起部22e及び隆起部23fは、第3方向DR3において周囲から隆起している。これにより、平面視における隆起部22e及び隆起部23fの内側は、隆起部22eの頂面及び隆起部23fの頂面よりも低くなっている。隆起部22eの頂面は、隆起部23fの頂面と面一になっている。これらの点に関して、チューブ容器100Dの構成は、チューブ容器100の構成と異なっている。
【0052】
<チューブ容器100Dの効果>
以下に、チューブ容器100Dの効果を説明する。
【0053】
チューブ容器100Dでは、上壁22に隆起部22eが形成されているとともに蓋23に隆起部23fが形成されていることにより、平面視における隆起部22e及び隆起部23fの内側が隆起部22eの頂面及び隆起部23fの頂面よりも第3方向DR3における位置が低くなっている。
【0054】
そのため、チューブ容器100Dを倒立状態で配置すると、隆起部22eの頂面及び隆起部23fの頂面が配置面に接触し、平面視における隆起部22e及び隆起部23fの内側が配置面と接触しない。その結果、ヒンジ線23bが配置面と接触せず、ヒンジ線23bを保護することが可能となる。また、チューブ容器100Dでは、平面視における隆起部22e及び隆起部23fの内側が配置面と接触しないため、平面視における隆起部22e及び隆起部23fの内側に水が付着しても乾燥されやすくなり、カビ等の発生を抑制可能である。
【0055】
さらに、チューブ容器100Dでは、蓋23の外周縁に隆起部23fを形成することで蓋23の外周縁において蓋23と上壁22との間の隙間を大きくすることができるため、蓋23を開けやすくすることができる。
【0056】
<変形例>
図13は、変形例に係るチューブ容器100Dの平面図である。図13に示されるように、隆起部22eは、第1部分22eaと、第2部分22ebとを有している。第1部分22ea及び第2部分22ebは、周方向において間隔を空けて配置されている。これにより、キャップ20の重量を大きく増加させることなく、キャップ20を外観上長く見せることができる。この例では、隆起部22eが周方向において互いに離間して配置されている2つの部分に分割されているが、隆起部22eは、周方向において互いに間隔を空けて配置されている3つ以上の部分に分割されていてもよい。
【0057】
(第6実施形態)
第6実施形態に係るチューブ容器を説明する。第6実施形態に係るチューブ容器を、チューブ容器100Eとする。ここでは、チューブ容器100Dと異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0058】
<チューブ容器100Eの構成>
以下に、チューブ容器100Eの構成を説明する。
【0059】
チューブ容器100Eは、容器本体10と、キャップ20とを有している。キャップ20は、側壁21と、上壁22と、蓋23とを有している。これらの点に関して、チューブ容器100Eの構成は、チューブ容器100の構成と共通している。
【0060】
図14は、チューブ容器100Eの平面図である。図15は、図14中のXV-XVにおける断面図である。図14及び図15に示されるように、チューブ容器100Eでは、上壁22の内壁面が平坦になっている。チューブ容器100Eでは、隆起部22eが形成されている部分を除いて、上壁22の外壁面が平坦になっている。つまり、チューブ容器100Eでは、第2面23dが、隆起部22eが形成されていない上壁22の外壁面よりも第3方向DR3において高い位置にある。チューブ容器100Eでは、蓋23が隆起部23fを有しておらず、第2面23dと隆起部22eの頂面とが面一になっている。
【0061】
<チューブ容器100Eの効果>
以下に、チューブ容器100Eの効果を説明する。
【0062】
チューブ容器100Dでは、蓋23と対向している上壁22の部分の内壁面と蓋23と対向していない上壁22の部分の内壁面との間に段差があるため、その段差に内容物が溜まってしまい、内容物を使い切ることが困難な場合がある。他方で、チューブ容器100Eでは、上壁22の内壁面が平坦面で構成されているため、内容物の溜まりやすい箇所がなく、内容物を使い切りやすい。
【0063】
チューブ容器100Eでは、上壁22の内壁面を平坦にする結果、蓋23と対向している上壁22の部分の外壁面と蓋23と対向していない上壁22の部分の外壁面との間の段差も無くなってしまう。しかしながら、チューブ容器100Eでは、上壁22に隆起部22eが形成されており、第2面23dと隆起部22eの頂面とが面一になっているため、配置面上においてチューブ容器100Eを倒立させて容易に配置することができる。
【0064】
以上のように本発明の実施形態について説明を行ったが、上記の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上記の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
【符号の説明】
【0065】
10 容器本体、10a 開口部、20 キャップ、21 側壁、21a,21aa,21ab 平面、21b,21ba,21bb 部分、22 上壁、22a 貫通穴、22b 突起部、22c 支持部、22d,22da,22db リブ、22e 隆起部、23ea 第1部分、23eb 第2部分、23 蓋、23a 樹脂体、23b ヒンジ線、23c 第1面、23d 第2面、23e 突起部、23f 隆起部、100,100A,100B,100C,100D,100E チューブ容器、DR1 第1方向、DR2 第2方向、DR3 第3方向、P 位置、θ 角度。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15