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特開2024-84274摘粒支援装置、摘粒支援システム、摘粒支援方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084274
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】摘粒支援装置、摘粒支援システム、摘粒支援方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/60 20170101AFI20240618BHJP
   G06M 11/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G06T7/60 110
G06M11/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198448
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】522092516
【氏名又は名称】井上株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591097702
【氏名又は名称】京都府
(71)【出願人】
【識別番号】509349141
【氏名又は名称】京都府公立大学法人
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】笈田 幸治
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 太知
(72)【発明者】
【氏名】板井 章浩
(72)【発明者】
【氏名】乾 俊之
(72)【発明者】
【氏名】大槻 義範
(72)【発明者】
【氏名】丸橋 隆二
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096BA03
5L096DA02
5L096FA52
5L096FA69
5L096GA34
5L096HA02
(57)【要約】
【課題】ぶどうの房の着粒数を精度良く計数できる摘粒支援装置、摘粒支援システム、摘粒支援方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】摘粒支援装置は、撮像部22をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部211と、時間的に隣り合う一対の静止画像データを選出していく画像選出部212と、一対の静止画像データそれぞれについて房画像を切り出す房画像切り出し部213と、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する同一房画像特定部217と、同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出する粒数算出部218と、選出された一対の静止画像データ全てについて算出された粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定する粒数決定部219と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像部と、
前記撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部と、
前記動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく画像選出部と、
時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す房画像切り出し部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する同一房画像特定部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出する粒数算出部と、
複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出された前記粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定する粒数決定部と、を備える、
摘粒支援装置。
【請求項2】
決定された前記着粒数が予め設定された基準粒数以下であるか否かを判定する粒数判定部と、
決定された前記着粒数が基準粒数以下になった場合、作業者に音声または表示部に表示される報知用画像で報知する報知部と、を備える、
請求項1に記載の摘粒支援装置。
【請求項3】
前記報知部は、作業者に音声で報知し、前記着粒数が基準粒数に近づくに伴い音声の音量を変化させる、
請求項2に記載の摘粒支援装置。
【請求項4】
前記報知部は、作業者に前記表示部に表示される報知用画像で報知し、前記着粒数が基準粒数に近づくに伴い前記表示部に表示される前記報知用画像を変化させる、
請求項2に記載の摘粒支援装置。
【請求項5】
選出された一対の静止画像データから切り出された房画像について静止画像データが示す静止画像中におけるぶどうの粒の位置を推定する粒位置推定部と、
特定されたぶどうの粒の位置それぞれと静止画像の中心位置との間のユークリッド距離を算出する距離算出部と、
算出されたユークリッド距離の平均値が最も小さい房画像を、粒数を計数する対象のぶどうの房に対応する房画像として特定する計数対象特定部と、を更に備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の摘粒支援装置。
【請求項6】
撮像部と、
前記撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部と、
前記動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく画像選出部と、
時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す房画像切り出し部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する同一房画像特定部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出する粒数算出部と、
複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出された前記粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定する粒数決定部と、
摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデルを生成するモデル生成部と、
前記摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒前のぶどうの房の房画像で特定されるぶどうの粒の位置から摘粒すべきぶどうの粒の位置を推定する摘粒位置推定部と、を備える、
摘粒支援システム。
【請求項7】
撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得するステップと、
前記動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していくステップと、
時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出すステップと、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定するステップと、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出するステップと、
複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出された前記粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定するステップと、を含む、
摘粒支援方法。
【請求項8】
コンピュータを、
撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部、
前記動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく画像選出部、
時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す房画像切り出し部、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する同一房画像特定部、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出する粒数算出部、
複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出された前記粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定する粒数決定部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、摘粒支援装置、摘粒支援システム、摘粒支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ぶどうの房を120度から150度くらい回す期間でぶどうの房を複数回撮像することにより得られる房の複数方向からの撮像画像を用いて、ぶどうの房に含まれるぶどうの粒の数を計数するとともに、画像解析により房内のぶどうの粒の密度が均等となるように房から間引きする粒をガイドする計測装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この計測装置は、複数の撮像画像について、順次、撮像画像内での計測対象物であるぶどうの房に対応する画素範囲の特定と、その画素範囲での粒数の計測と、を行う。そして、計測装置は、画像内での粒の移動量から房の回転角を把握し、最初に計測した粒が回転により別の場所に移動しても、この粒を再カウントしないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-60505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された計測装置の場合、1つの撮像画像に複数のぶどうの房の画像が含まれる場合、複数のぶどうの房の画像の中から計数対象となるぶどうの房の画像を選出することができない。このため、例えば複数のぶどうの房の画像を同一のぶどうの房の画像と認識してしまい誤った計数値を出力してしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、ぶどうの房の着粒数を精度良く計数できる摘粒支援装置、摘粒支援システム、摘粒支援方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る摘粒支援装置は、
撮像部と、
前記撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部と、
前記動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく画像選出部と、
時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す房画像切り出し部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する同一房画像特定部と、
切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒の粒数を算出する粒数算出部と、
複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出された前記粒数の平均値をぶどうの房の着粒数として決定する粒数決定部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、同一房画像特定部が、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定し、粒数算出部が、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒数を算出する。そして、粒数決定部が、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房の着粒数に決定する。これにより、動画像データを構成する静止画像データに複数の房画像が含まれていたとしても、その中から粒数の算出対象となる同一のぶどうの房に対応する房画像を特定してそのぶどうの房に含まれる粒の粒数を決定できるので、ぶどうの房の着粒数を精度良く計数できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態1に係る摘粒支援装置の概略構成図である。
図2】実施の形態1に係る摘粒支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】実施の形態1に係る摘粒支援装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】実施の形態1に係る摘粒支援装置の動作説明図である。
図5】実施の形態1に係る摘粒支援装置が実行する摘粒支援処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態2に係る摘粒支援システムの概略構成図である。
図7】実施の形態2に係る摘粒支援システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図8】実施の形態2に係る摘粒支援装置の機能構成を示すブロック図である。
図9】実施の形態2に係るクラウドサーバの機能構成を示すブロック図である。
図10】実施の形態2に係る粒位置履歴記憶部が記憶する情報の一例を示す図である。
図11】実施の形態2に係る摘粒位置推定部が用いる摘粒位置推定モデルの一例を示す図である。
図12】実施の形態2に係る摘粒支援システムの動作を説明するためのシーケンス図である。
図13】実施の形態2に係る摘粒支援装置が実行する摘粒支援処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図14】実施の形態2に係るクラウドサーバが実行する摘粒位置通知処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係る摘粒支援装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る摘粒支援装置は、撮像部と、撮像部をぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを取得する動画取得部と、画像選出部と、房画像切り出し部と、同一房画像特定部と、粒数算出部と、粒数決定部と、を備える。ここで、画像選出部は、動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく。房画像切り出し部は、時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出される毎に、一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す。同一房画像特定部は、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する。粒数算出部は、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像それぞれに含まれるぶどうの粒数を算出する。粒数決定部は、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房の着粒数に決定する。
【0010】
本実施の形態に係る摘粒支援装置2は、ぶどう農家等が使用するものであり、図1に示すように、グラスユニット20と、グラスユニット20とコード24を介して接続された制御ユニット25と、を備える。グラスユニット20は、いわゆる眼鏡型の形状を有し、ぶどう農家が摘粒作業中に装着できる。制御ユニット25は、例えば作業者が衣服のポケット等に収納できるような小型の筐体を有する。グラスユニット20は、作業者の前方を撮影する撮像部22と、オングラス表示部23と、撮像部22およびオングラス表示部23を支持し作業者の頭部に装着されるフレーム21と、を有する。オングラス表示部23は、例えば透明または半透明の液晶パネル、有機EL(Electro-Luminescence)パネル等を有する。そして、作業者は、オングラス表示部23を通して前方を確認しながらオングラス表示部23に表示される情報を確認することができる。具体的には、作業者は、オングラス表示部23を通して摘粒対象のぶどうを視認しながら、オングラス表示部23に表示される摘粒対象のぶどうの粒数を確認することができる。
【0011】
撮像部22は、摘粒対象であるぶどうを撮像するためのものである。撮像部22は、例えば通常の可視光カメラを有する。なお、撮像部22は、近赤外線カメラ、マルチスペクトルカメラ、特定波長撮像カメラ、熱画像カメラ等であってもよい。また、撮像部22は、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を有する。撮像部22は、撮像素子で受光した光を光電変換して得た電気信号をディジタルデータに変換して得られる画像情報を生成して制御ユニット25へ転送する。
【0012】
制御ユニット25は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、表示インタフェース(以下、「I/F」と称する。)204と、入力部205と、撮像I/F207と、音声I/F208と、これらを互いに接続するバス209と、を備える。主記憶部202は、RAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを有し、CPU201の作業領域として使用される。補助記憶部203は、半導体フラッシュメモリのような不揮発性メモリであり、CPU201が各種処理を実行するためのプログラムを記憶する。表示I/F204は、バス209を介して転送されてくる画像情報をオングラス表示部23に画像を表示させるための信号に変換してオングラス表示部23へ出力するディスプレイ等の表示装置である。入力部205は、制御ユニット25の筐体に配設されたキー、スイッチ、ダイヤル等のスイッチまたはタッチパッド等である。作業者が入力部205を操作することにより摘粒支援装置2へ電源のオンオフを行うことができる。入力部205は、作業者が入力部205に対して行った操作の内容に応じた操作情報をCPU201へ転送する。
【0013】
CPU201は、補助記憶部203が記憶するプログラムを主記憶部202に読み出して実行することにより、図3に示すように、動画取得部211、画像選出部212、房画像切り出し部213、粒位置推定部214、距離算出部215、計数対象特定部216、同一房画像特定部217、粒数算出部218、粒数決定部219、表示制御部220、粒数判定部223および報知部224として機能する。また、図2に示す補助記憶部203は、図3に示すように、撮像部22により撮像して得られた動画像データを記憶する動画像記憶部231と、モデル記憶部232と、推定されたぶどうの粒の位置を示す粒位置情報を記憶する粒位置記憶部233と、を有する。更に、図2に示す主記憶部202は、図3に示すように、動画像データを構成する複数の静止画像データの中から選出された一対の静止画像データを一時的に記憶する選出画像記憶部229を有する。選出画像記憶部229は、一対の静止画像データが新たに記憶されると、直前に記憶していた一対の静止画像データを消去する。
【0014】
モデル記憶部232は、ぶどうの房を構成する複数のぶどうの粒の位置を推定するために用いられる粒位置推定モデルを示す粒位置推定モデル情報を記憶する。ここで、粒位置推定モデルは、例えばCNN(Convolution Neural Network)であり、ぶどうの房画像を示す房画像情報が入力されると、その房画像情報から房画像における複数のぶどうの粒それぞれの中心位置の相対位置座標を出力する。ここで、房画像情報は、例えば房画像を構成する複数の画素それぞれの相対的な位置座標と、各位置座標における画素値と、を含む情報である。粒位置推定モデル情報は、学習済の粒位置推定モデルを示す。
【0015】
動画取得部211は、作業者が撮像部22を摘粒対象のぶどうの房の周囲で動かしながら撮影して得られる動画像データを撮像部22から取得する。動画取得部211は、取得した動画像データを動画像記憶部231に記憶させる。画像選出部212は、動画像記憶部231が記憶する動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを時間的に先頭の静止画像データから順次選出していく。画像選出部212は、選出した一対の静止画像データを順次選出画像記憶部229に記憶させる。
【0016】
房画像切り出し部213は、時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出され選出画像記憶部229に記憶される毎に、その一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す。ここで、房画像切り出し部213は、例えば図4に示すように、動画像データに含まれる時間的に隣り合う一対のフレーム(kフレーム目、k+1フレーム目)に対応する静止画像データの中からぶどうの房に対応する房画像RA[k]、RA[k+1]を特定する。房画像切り出し部213は、特定したぶどうの房に対応する房画像RA[k]、RA[k+1]を示す房画像情報を粒位置推定部214に通知する。
【0017】
粒位置推定部214は、選出された一対の静止画像データから切り出された房画像について静止画像データが示す静止画像中におけるぶどうの粒の位置を推定する。具体的には、粒位置推定部214は、モデル記憶部232が記憶する粒位置推定モデル情報が示す粒位置推定モデルを用いて、房画像切り出し部213から通知される房画像情報から、房画像データにおける複数のぶどうの粒それぞれの相対位置座標およびぶどうの房の中心位置座標を推定し、推定した相対位置座情およびぶどうの房の中心位置座標を示す位置座標情報を生成する。粒位置推定部214は、生成した位置座標情報を距離算出部215および同一房画像特定部217に通知する。
【0018】
距離算出部215は、ぶどうの房の中心位置と画像中心位置との距離を推定それぞれと対応する房画像を含む静止画像の中心位置との間のユークリッド距離を算出する。距離算出部215は、粒位置推定部214から通知される位置座標情報が示すぶどうの房の中心位置の相対位置と静止画像の中心位置との間のユークリッド距離を算出する。ここで、距離算出部215は、静止画像に複数の房画像を含む場合、複数の房画像それぞれに対応するぶどうの房の中心位置の相対位置と静止画像の中心位置との間のユークリッド距離を算出する。そして、距離算出部215は、算出したユークリッド距離の平均値を算出し、算出した平均値を示す距離情報を計数対象特定部216に通知する。
【0019】
計数対象特定部216は、算出されたユークリッド距離の平均値が最も小さい房画像を、粒数を計数する対象のぶどうの房に対応する房画像として特定する。計数対象特定部216は、距離算出部215から複数の房画像それぞれに対応する距離情報が通知されると、通知された距離情報それぞれが示すユークリッド距離の平均値を比較して平均値が最も小さい房画像を計数対象のぶどうの房に対応する房画像として特定する。計数対象特定部216は、特定した房画像を示す房画像情報を同一房画像特定部217に通知する。
【0020】
同一房画像特定部217は、房画像切り出し部213により切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する。具体的には、同一房画像特定部217は、粒位置推定部214から通知される一対の静止画像データそれぞれに含まれる房画像に対応する位置座標情報が示すぶどうの粒の相対的な配置の一致度が予め設定された基準一致度以上である場合、同一のぶどうの房に対応する房画像として特定する。同一房画像特定部217は、例えば図4に示すように、時間的に隣り合う一対のフレーム(kフレーム目、k+1フレーム目)に対応する静止画像データに含まれる房画像RA[k]、RA[k+1]の一致部分Adのぶどうの粒の相対的な配置の一致度が、基準一致度以上である場合、同一のぶどうの房に対応する房画像と特定する。図3に戻って、そして、同一房画像特定部217は、特定した房画像に対応する位置座標情報を粒位置記憶部233に記憶させる。
【0021】
粒数算出部218は、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像に基づいて、ぶどうの房に含まれるぶどうの粒数を算出する。具体的には、粒数算出部218は、粒位置記憶部233が記憶する房画像に対応する位置座標情報が示す相対位置座標の数を計数し、計数した相対位置座標の数に基づいてぶどうの粒数を算出する。粒数算出部218は、算出した粒数を示す粒数情報を粒数決定部219に通知する。
【0022】
粒数決定部219は、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房に含まれるぶどうの粒数として決定する。粒数決定部219は、粒数算出部218から通知される複数対の静止画像データに含まれる同一のぶどうの房に対応する粒数情報が示す粒数の平均値を算出し、算出した平均値をぶどうの房の着粒数に決定する。粒数決定部219は、決定した粒数を示す粒数情報を表示制御部220および粒数判定部223に通知する。
【0023】
表示制御部220は、粒数決定部219から通知された粒数情報に基づいて、計数対象のぶどうの粒数を表す粒数通知画像を示す粒数通知画像情報を形成して表示I/F204に転送する。これにより、粒数通知画像が、オングラス表示部23に表示される。
【0024】
粒数判定部223は、粒数決定部219により決定されたぶどうの粒数が予め設定された基準粒数以下であるか否かを判定する。粒数判定部223は、粒数決定部219から通知される粒数情報が示す粒数が前述の基準粒数以下であるか否かを判定する。そして、粒数判定部223は、粒数情報が示す粒数が前述の基準粒数以下であると判定すると、その旨を音声で作業者に報知するよう指令する報知指令情報を報知部224に通知する。報知部224は、報知指令情報が通知されると、予め設定された音声情報を生成して音声I/F208へ転送する。これにより、スピーカ26は、音声情報に対応した報知音を出力する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る摘粒支援装置2が実行する摘粒支援処理について図5を参照しながら説明する。この摘粒支援処理は、例えば摘粒支援装置2へ電源が投入されたことを契機として開始される。また、動画取得部211は、この摘粒支援処理と並行して、撮像部22により撮像して得られる動画像データを取得して順次動画像記憶部231に記憶させる動作を実行しているものとする。まず、画像選出部212は、予め設定された粒数表示時期が到来したか否かを判定する(ステップS101)。この粒数表示時期は、例えば数msec周期で到来するように設定される。この場合、粒数通知画像が、数十msec周期で逐次更新されることになる。ここで、画像選出部212が、未だ前述の粒数表示時期が到来していないと判定する限り(ステップS101:No)、ステップS101の処理が繰り返し実行される。一方、画像選出部212は、前述の粒数表示時期が到来したと判定すると(ステップS101:Yes)、動画像記憶部231が記憶する動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを選出し、選出した一対の静止画像データを順次選出画像記憶部229に記憶させる(ステップS102)。
【0026】
次に、房画像切り出し部213は、時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出され選出画像記憶部229に記憶されると、その一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す(ステップS103)。続いて、粒位置推定部214は、選出された一対の静止画像データから切り出された房画像について静止画像データが示す静止画像中におけるぶどうの粒の位置およびぶどうの房の中心位置を推定する(ステップS104)。
【0027】
その後、距離算出部215は、推定されたぶどうの房の中心位置と、対応する房画像を含む静止画像の中心位置と、の間のユークリッド距離を算出し、算出したユークリッド距離の平均値を算出する(ステップS105)。次に、計数対象特定部216は、算出されたユークリッド距離の平均値が最も小さい房画像を、粒数を計数する対象のぶどうの房に対応する房画像として特定する(ステップS106)。
【0028】
続いて、同一房画像特定部217は、房画像切り出し部213により切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する(ステップS107)。その後、粒数算出部218は、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像に基づいて、ぶどうの房に含まれるぶどうの粒数を算出する(ステップS108)。次に、粒数決定部219は、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房に含まれるぶどうの粒数として決定する(ステップS109)。続いて、表示制御部220は、粒数決定部219から通知された粒数情報に基づいて、計数対象のぶどうの粒数を表す粒数通知画像を示す粒数通知画像情報を形成してオングラス表示部23に表示させる(ステップS110)。
【0029】
その後、粒数判定部223は、粒数決定部219により決定されたぶどうの粒数が予め設定された基準粒数以下であるか否かを判定する(ステップS111)。ここで、粒数判定部223が、粒数決定部219により決定された粒数が前述の基準粒数よりも多いと判定すると(ステップS111:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、粒数判定部223は、粒数決定部219により決定された粒数が前述の基準粒数以下であると判定すると(ステップS111:Yes)、その旨を音声で作業者に報知するよう指令する報知指令情報を報知部224に通知する。そして、報知部224は、報知指令情報が通知されると、予め設定された音声情報を生成し、生成した音声情報に対応した報知音をスピーカ26から出力させる(ステップS112)。次に、再びステップS101の処理が実行される。
【0030】
以上説明したように、本実施の形態に係る摘粒支援装置2によれば、同一房画像特定部217が、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する。また、粒数算出部218が、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像に基づいて、房画像に含まれるぶどうの粒数を算出する。そして、粒数決定部219が、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房の着粒数に決定する。これにより、動画像データを構成する静止画像データに複数の房画像が含まれていたとしても、その中から粒数の算出対象となる同一のぶどうの房に対応する房画像を特定してそのぶどうの房の着粒数を決定できるので、ぶどうの房の着粒数を精度良く計数できる。
【0031】
(実施の形態2)
本実施の形態に係る摘粒支援システムは、摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデルを生成し、生成した摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒前のぶどうの房の房画像で特定されるぶどうの粒の位置から摘粒すべきぶどうの粒の位置を推定する機能を有する。本実施の形態に係る摘粒支援システムは、図6に示すように、摘粒支援装置2002と、クラウドサーバ1と、を備える。なお、図6において、実施の形態1と同様の構成については図1と同一の符号を付している。また、ぶどう農家には、局所ネットワークNW2が構築されており、局所ネットワークNW2に接続され摘粒支援装置2002と無線通信可能なアクセスポイント82と、局所ネットワークNW2に接続されクラウドサーバ1と広域ネットワークNW1を介して通信可能なブロードバンドルータ(以下、「BBR」と称する。)81と、が設置されている。広域ネットワークNW1は、例えばインターネットである。また、局所ネットワークNW2は、例えば無線LAN(Local Area Network)である。
【0032】
摘粒支援装置2002は、実施の形態1で説明したグラスユニット20と、グラスユニット20とコード24を介して接続された制御ユニット2025と、を備える。制御ユニット2025は、実施の形態1で説明した制御ユニット25と同様に例えば作業者が衣服のポケット等に収納できるような小型の筐体を有する。そして、作業者は、オングラス表示部23を通して摘粒対象のぶどうを視認しながら、オングラス表示部23に表示される摘粒対象のぶどうの粒数のみならず、次に摘粒する候補となる粒の位置の情報を確認することができる。
【0033】
制御ユニット2025は、図7に示すように、CPU201と、主記憶部202と、補助記憶部203と、表示I/F204と、入力部205と、無線モジュール206と、撮像I/F207と、音声I/F208と、これらを互いに接続するバス209と、を備える。なお、図7において、実施の形態1と同様の構成については図2と同一の符号を付している。無線モジュール206は、例えばIEEE802.11の無線通信規格に準拠した通信方式でアクセスポイント82と通信し、バス209から転送されてくる情報をアクセスポイント82へ送信したり、アクセスポイント82から受信した情報をバス209へ送出したりする。
【0034】
CPU201は、補助記憶部203が記憶するプログラムを主記憶部202に読み出して実行することにより、図8に示すように、動画取得部211、画像選出部212、房画像切り出し部213、粒位置推定部214、距離算出部215、計数対象特定部216、同一房画像特定部2217、粒数算出部218、粒数決定部219、表示制御部220、位置座標通知部2221、摘粒位置取得部2222、粒数判定部223および報知部224として機能する。なお、図8において、実施の形態1と同様の構成については図3と同一の符号を付している。
【0035】
同一房画像特定部2217は、特定した房画像に対応する位置座標情報を粒位置記憶部233に記憶させるとともに、特定した房画像に対応する位置座標情報を位置座標通知部2221に通知する。位置座標通知部2221は、同一房画像特定部2217から通知される位置座標情報を、局所ネットワークNW2および広域ネットワークNW1を介してクラウドサーバ1へ送信する。摘粒位置取得部2222は、クラウドサーバ1から送信されるぶどうの摘粒位置を示す摘粒位置情報を取得すると、取得した摘粒位置情報を表示制御部220に通知する。
【0036】
表示制御部220は、実施の形態1で説明したように、粒数決定部219から通知された粒数情報に基づいて、計数対象のぶどうの粒数を表す粒数通知画像を示す粒数通知画像情報を形成して表示I/F204に転送する。また、表示制御部220は、摘粒位置取得部2222から摘粒位置情報が通知されると、通知された粒数位置情報に基づいて、作業者に摘粒する候補となるぶどうの粒の位置を通知するための摘粒位置通知画像を示す摘粒位置通知画像情報を形成して表示I/F204に転送する。これにより、摘粒位置通知画像が、オングラス表示部23に表示される。ここで、オングラス表示部23には、粒数通知画像と摘粒位置通知画像との両方が同時に表示される。
【0037】
図7に戻って、クラウドサーバ1は、CPU101と、主記憶部102と、補助記憶部103と、通信部106と、これらを相互に接続するバス109と、を備える。CPU101は、例えばマルチコアプロセッサである。主記憶部102は、揮発性メモリから構成され、CPU101の作業領域として用いられる。補助記憶部103は、大容量の不揮発性メモリから構成され、クラウドサーバ1の各種機能を実現するためのプログラムを記憶する。通信部106は、広域ネットワークNW1に接続されている。
【0038】
CPU101は、補助記憶部103が記憶するプログラムを主記憶部102に読み出して実行することにより、図9に示すように、粒位置取得部111、摘粒判定部112、摘粒位置推定部113、モデル生成部114および摘粒位置通知部115として機能する。また、補助記憶部103は、粒位置記憶部131と、モデル記憶部132と、を有する。粒位置記憶部131は、例えば図10に示すように、ぶどうの房に含まれるぶどうの粒それぞれの房画像における相対位置座標を示す位置座標情報を、摘粒回数を示す摘粒回数情報に対応づけて記憶する。図10に示す例では、ぶどうの粒の摘粒がn回行われた後において、相対位置座標(X[0]、Y[0])、(X[1]、Y[1])、・・・、(X[n-1]、Y[n-1])のぶどうの粒が摘粒により除去され、相対位置座標(X[n]、Y[n])、(X[n+1]、Y[n+1])、・・・、(X[N]、Y[N])のぶどうの粒が残っていることを示している。
【0039】
図9に戻って、モデル記憶部132は、摘粒前のぶどうの房におけるぶどうの粒の着粒位置と、摘粒したぶどうの粒の位置と、に基づいて、摘粒前のぶどうの房の房画像で特定されるぶどうの粒の位置から、摘粒すべきぶどうの粒の位置を推定するための摘粒位置推定モデルを示す摘粒位置推定モデル情報を記憶する。摘粒位置推定モデルは、例えば再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network)である。この場合、モデル記憶部132は、摘粒位置推定モデルの構造を示す情報と、摘粒位置推定モデルにおける重み係数を示す情報と、を記憶する。摘粒位置推定モデルの構造を示す情報には、ノード数、層数、各ノードに対応する重み係数および活性化関数それぞれを示す情報が含まれる。ここで、重み係数には、各ノードが属する層からの出力を入力へ帰還させる際の重み係数を含んでいる。この摘粒位置推定モデルは、図11に示すように入力層L10、隠れ層L20および出力層L30を有する。入力層L10には、摘粒前のぶどうの房における各ぶどうの粒の相対位置座標が入力される。
【0040】
隠れ層L20は、例えば予め設定された数N[j]のノードy[j,i,t](1≦i≦N[j]、N[j]は正の整数)を含む3層から構成されている。ここで、入力層L10直後のノードと出力層L30直前のノードとを除く各ノードの出力y[2,j,t]は、下記式(1)の関係式で表される。
【0041】
【数1】
・・・式(1)
【0042】
ここで、win[k,i]およびwfeedback[k,j]は、重み係数を示し、f(*)は、活性化関数を示す。また、tは、摘粒作業を行った回数である摘粒回数を示す。活性化関数としては、シグモイド関数、ランプ関数、ステップ関数等の非線形関数が用いられる。第1時点tにおける各ノードの出力は、t回だけ摘粒作業を行った後における当該ノードが属する層の前の層に属する複数のノードそれぞれの出力に重み係数を乗じたものの総和と、直前のt-1回だけ摘粒作業を行った後における当該ノードと同じ層に属する複数のノードそれぞれの出力に重み係数を乗じたものの総和と、の和を引数とする活性化関数の出力となっている。出力層L30は、隠れ層L20の最終層に属するノードからの出力に基づいて、次に摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標それぞれに対する期待値を要素とする期待値ベクトルを出力する。ここで、出力層L30は、例えばソフトマックス関数を用いた処理を実行する。また、モデル記憶部132は、摘粒作業の開始時において摘粒位置推定モデルを用いて摘粒すべきぶどうの粒の房画像における相対位置座標を推定する際に必要となる初期相対位置座標情報も記憶する。
【0043】
図9に戻って、粒位置取得部111は、摘粒支援装置2002から送信される位置座標情報を取得すると、取得した位置座標情報を摘粒判定部112に通知する。摘粒判定部112は、粒位置取得部111から新たなぶどうの房に対応する粒の位置座標情報が通知されると、その位置座標情報を粒位置記憶部131に記憶させる。次に、摘粒判定部112は、粒位置取得部111から同一のぶどうの房に対応する位置座標情報が通知されると、通知された位置座標情報に基づいて、ぶどうについて摘粒作業が行われたか否かを判定する。そして、摘粒判定部112は、摘粒作業が行われたと判定すると、粒位置取得部111から通知された位置座標情報を粒位置記憶部131に記憶させる。
【0044】
摘粒位置推定部113は、粒位置記憶部131が記憶する位置座標情報の履歴から前述の摘粒位置推定モデル情報が示す摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を推定する。具体的には、摘粒位置推定部113は、ぶどうの房の摘粒開始後から直近の摘粒後までの間における粒の相対位置座標の推移から、摘粒位置推定モデルを用いて、ぶどうの粒の相対位置座標それぞれの期待値を算出する。そして、摘粒位置推定部113は、算出した期待値が高いほうから予め設定された数だけ相対位置座標を特定する。次に、摘粒位置推定部113は、特定した相対位置座標を示す位置座標情報を摘粒位置通知部115に通知する。
【0045】
モデル生成部114は、粒位置記憶部131が記憶する摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデルを生成する。具体的には、モデル生成部114は、まず、モデル記憶部132が既に記憶する摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒作業開始から直前の摘粒後よりも1回前の摘粒後までの間における摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標それぞれの期待値を算出する。次に、モデル生成部114は、粒位置記憶部131が記憶する直近のぶどうの粒の相対位置座標と1回前の摘粒後のぶどうの粒の相対位置座標とを比較して実際に摘粒されたぶどうの粒の相対位置座標の期待値が他の相対位置座標の期待値に比べて高くなるように期待値を設定する。例えば、モデル生成部114は、実際に摘粒されたぶどうの粒の相対位置座標の期待値を0よりも大きい数に設定し、他の相対位置座標の期待値を「0」に設定する。そして、モデル生成部114は、モデル記憶部132が既に記憶する摘粒位置推定モデルを用いて算出した期待値と、実際に摘粒されたぶどうの粒の相対位置座標およびその他のぶどうの粒の相対位置座標それぞれの期待値と、の誤差を算出する。そして、モデル生成部114は、算出された誤差に基づく前述のBPTT(Back Propagation Through Time)法により摘粒位置推定モデルの重み係数を決定し、決定した重み係数を示す新たな摘粒位置推定モデル情報でモデル記憶部132が記憶する摘粒位置推定モデル情報を更新する。
【0046】
摘粒位置通知部115は、摘粒位置推定部113から通知される、摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を示す位置座標情報を含む摘粒位置情報を生成して摘粒支援装置2002へ送信する。
【0047】
次に、本実施の形態に係る摘粒支援システムの動作について図12を参照しながら説明する。なお、摘粒支援装置2002は、電源が投入されており、撮像部22により撮像して得られる動画像データを取得して順次動画像記憶部231に記憶させているものとする。まず、予め設定された粒数表示時期が到来すると、摘粒支援装置2002は、動画像記憶部231が記憶する動画像データを構成する複数フレームの静止画像データから時間的に隣り合う一対の静止画像データを選出し、選出した一対の静止画像データを順次選出画像記憶部229に記憶させる(ステップS1)。ここで、粒数表示時期は、実施の形態1で説明したように、例えば数msec周期で到来するように設定される。次に、摘粒支援装置2002は、時間的に隣り合う一対の静止画像データが選出され選出画像記憶部229に記憶される毎に、その一対の静止画像データそれぞれについて少なくとも1つのぶどうの房が映った部分の房画像を切り出す(ステップS2)。
【0048】
続いて、摘粒支援装置2002は、選出された一対の静止画像データから切り出された房画像について静止画像データが示す静止画像中におけるぶどうの粒の位置およびぶどうの房の中心位置を推定する(ステップS3)。その後、摘粒支援装置2002は、推定されたぶどうの房の中心位置と対応する房画像を含む静止画像の中心位置との間のユークリッド距離を算出し、算出したユークリッド距離の平均値を算出する(ステップS4)。
【0049】
次に、摘粒支援装置2002は、算出されたユークリッド距離の平均値が最も小さい房画像を、粒数を計数する計数対象のぶどうの房に対応する房画像として特定する(ステップS5)。続いて、摘粒支援装置2002は、房画像切り出し部213により切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる少なくとも1つの房画像の一致度に基づいて、同一のぶどうの房に対応する房画像を特定する(ステップS6)。その後、摘粒支援装置2002が、特定した房画像に対応する位置座標情報を生成し(ステップS7)、生成された位置座標情報が、摘粒支援装置2002からクラウドサーバ1へ送信される(ステップS8)。
【0050】
次に、摘粒支援装置2002は、切り出された一対の静止画像データそれぞれに含まれる同一のぶどうの房に対応する房画像に基づいて、ぶどうの房に含まれるぶどうの粒数を算出する(ステップS9)。続いて、摘粒支援装置2002は、複数フレームの静止画像データから順次選出された一対の静止画像データ全てについて算出されたぶどうの粒数の平均値をぶどうの房に含まれるぶどうの粒数として決定する(ステップS10)。その後、摘粒支援装置2002は、決定したぶどうの粒数を示す粒数情報に基づいて、計数対象のぶどうの房の粒数を表す粒数通知画像を示す粒数通知画像情報を形成してオングラス表示部23に表示させる(ステップS11)。
【0051】
また、クラウドサーバ1は、取得した同一のぶどうの房に対応する位置座標情報が通知されると、通知された位置座標情報に基づいて、ぶどうについて摘粒作業が行われたと判定したとする(ステップS12)。この場合、クラウドサーバ1は、取得した位置座標情報を粒位置記憶部131に記憶させる(ステップS13)。次に、クラウドサーバ1は、粒位置記憶部131が記憶する摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデルを示す摘粒位置推定モデル情報を生成し、生成した摘粒位置推定モデル情報でモデル記憶部132が記憶する摘粒位置推定モデル情報を更新する(ステップS14)。続いて、クラウドサーバ1は、モデル記憶部132が記憶する摘粒位置推定モデル情報が示す摘粒位置推定モデルを用いて、粒位置記憶部131が記憶する位置座標情報の履歴から摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を推定する(ステップS15)。その後、クラウドサーバ1が、推定した摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を示す位置座標情報を含む摘粒位置情報を生成し(ステップS16)、生成された摘粒位置情報が、クラウドサーバ1から摘粒支援装置2002へ送信される(ステップS17)。
【0052】
一方、摘粒支援装置2002は、摘粒位置情報を取得すると、取得した摘粒位置情報に基づいて、摘粒すべきぶどうの粒の位置を表す摘粒位置通知画像を形成してオングラス表示部23に表示させる(ステップS18)。
【0053】
また、前述のステップS9からS11までの一連の処理が実行された後、摘粒支援装置2002が、計数対象のぶどうの房に含まれる粒数が予め設定された基準粒数以下であると判定したとする(ステップS19)。この場合、摘粒支援装置2002は、粒数が基準粒数以下になったことを作業者に通知するための報知音を出力する(ステップS20)。
【0054】
次に、本実施の形態に係る摘粒支援装置2002が実行する摘粒支援処理について図13を参照しながら説明する。なお、図13において、実施の形態1と同様の処理については、図5と同一の符号を付している。まず、画像選出部212は、前述の粒数表示時期が到来したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、画像選出部212が、前述の粒数表示時期が到来したと判定すると(ステップS101:Yes)、実施の形態1で説明したステップS102乃至S107の一連の処理が実行される。次に、位置座標通知部2221は、同一房画像特定部2217により特定された房画像に対応する位置座標情報を生成してクラウドサーバ1へ送信する(ステップS2101)。続いて、実施の形態1で説明したステップS108乃至S110の一連の処理が実行される。その後、粒数判定部223は、粒数決定部219により決定されたぶどうの粒数が予め設定された基準粒数以下であるか否かを判定する(ステップS111)。ここで、粒数判定部223が、粒数決定部219により決定された粒数が前述の基準粒数よりも多いと判定すると(ステップS111:No)、後述のステップS2102の処理が実行される。一方、粒数判定部223が、粒数決定部219により決定された粒数が前述の基準粒数以下であると判定すると(ステップS111:Yes)、報知部224が、前述の音声情報を生成し、生成した音声情報に対応した報知音をスピーカ26から出力させる(ステップS112)。
【0055】
続いて、摘粒位置取得部2222は、クラウドサーバ1から送信されるぶどうの摘粒位置を示す摘粒位置情報を取得したか否かを判定する(ステップS2102)。ここで、摘粒位置取得部2222が、摘粒位置情報を取得していないと判定すると(ステップS2102:No)、再びステップS101の処理が実行される。一方、摘粒位置取得部2222は、摘粒位置情報を取得したと判定すると(ステップS2102:Yes)、取得した摘粒位置情報を表示制御部220に通知する。そして、表示制御部220は、摘粒位置取得部2222から摘粒位置情報が通知された粒数位置情報に基づいて、作業者に摘粒することを薦めるぶどうの位置を表す摘粒位置通知画像を示す摘粒位置通知画像情報を形成してオングラス表示部23に表示させる(ステップS2103)。その後、再びステップS101の処理が実行される。
【0056】
次に、本実施の形態に係るクラウドサーバ1が実行する摘粒位置通知処理について図14を参照しながら説明する。この摘粒位置通知処理は、例えばクラウドサーバ1において摘粒位置通知処理を実行するためのプログラムが起動したことを契機として開始される。まず、粒位置取得部111は、摘粒支援装置2002から送信される位置座標情報を取得したか否かを判定する(ステップS201)。ここで、粒位置取得部111は、位置座標情報を取得していないと判定する限り(ステップS201:No)、ステップS201の処理を繰り返し実行する。一方、粒位置取得部111が、位置座標情報を取得したと判定すると(ステップS201:Yes)、取得した位置座標情報を摘粒判定部112に通知する。そして、摘粒判定部112は、通知された位置座標情報に基づいて、ぶどうについて摘粒作業が行われたか否かを判定する(ステップS202)。ここで、摘粒判定部112が、ぶどうについて摘粒作業が行われていないと判定すると(ステップS202:No)、後述のステップS205の処理が実行される。一方、摘粒判定部112は、摘粒作業が行われたと判定すると(ステップS202:Yes)、粒位置取得部111から通知された位置座標情報を粒位置記憶部131に記憶させる(ステップS203)。
【0057】
次に、モデル生成部114は、粒位置記憶部131が記憶する摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデル情報を生成する。そして、モデル生成部114は、生成した新たな摘粒位置推定モデル情報でモデル記憶部132が記憶する摘粒位置推定モデル情報を更新する(ステップS204)。
【0058】
続いて、摘粒位置推定部113は、粒位置記憶部131が記憶する位置座標情報の履歴から前述の摘粒位置推定モデル情報が示す摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を推定する(ステップS205)。その後、摘粒位置通知部115は、摘粒位置推定部113により推定された、摘粒すべきぶどうの粒の相対位置座標を示す位置座標情報を含む摘粒位置情報を生成して摘粒支援装置2002へ送信する(ステップS206)。
【0059】
以上説明したように、本実施の形態に係る摘粒支援システムによれば、モデル生成部114が、摘粒開始後から直近の摘粒後までのぶどうの粒の相対位置座標の履歴を用いて、摘粒位置推定モデルを生成する。そして、摘粒位置推定部113が、生成された摘粒位置推定モデルを用いて、摘粒前のぶどうの房の房画像で特定されるぶどうの粒の位置から摘粒すべきぶどうの粒の位置を推定する。これにより、摘粒作業を行う作業者は、推定された摘粒すべきぶどうの粒の位置の情報に基づいて摘粒を行うことにより適切な摘粒を行うことが可能となる。
【0060】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の実施の形態によって限定されるものではない。例えば 報知部224が、ぶどうの着粒数と前述の基準粒数との差分数に応じて報知音の音量を変化させるものであってもよい。この場合、例えば粒数判定部223が、粒数決定部219により決定されたぶどうの房の着粒数と基準粒数との差分数と報知音の音量を示す音量情報とを対応づける音量テーブルを参照して、差分数に対応する音量情報を報知部224に通知するようにすればよい。そして、報知部224が、通知される音量情報が示す音量の報知音がスピーカ26から出力されるように音声情報を生成するようにすればよい。
【0061】
本構成によれば、作業者がスピーカ26から出力される報知音の大きさにより摘粒すべきぶどうの粒の数を把握することができる。
【0062】
実施の形態において、例えば 報知部224が、ぶどうの着粒数と前述の基準粒数との差分数に応じて、グラスユニット20のオングラス表示部23に表示される予め設定された報知用画像を変化させるものであってもよい。この場合、例えば粒数判定部223が、粒数決定部219により決定されたぶどうの房の着粒数と基準粒数との差分数と予め設定された報知用画像を示す報知用画像情報とを対応づける報知用画像テーブルを参照して、差分数に対応する報知用画像情報を報知部224に通知するようにすればよい。そして、報知部224が、通知される報知用画像が示す報知用画像をオングラス表示部23に表示させるようにすればよい。
【0063】
実施の形態では、摘粒対象のぶどうの粒数が、グラスユニット20のオングラス表示部23に表示される例について説明した。但し、これに限らず、摘粒対象のぶどうの粒数を示す情報を、スマートフォン等の端末装置へ送信し、端末装置の表示部に表示させるものであってもよい。或いは、摘粒対象のぶどうの粒数の表示を行わず、前述のように、摘粒対象のぶどうの房の着粒数と基準粒数との差分数に応じて音量が変化する報知音のみを出力するものであってもよい。
【0064】
実施の形態では、報知部224が報知音を出力する例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば報知部224が、ぶどうの房の着粒数が基準粒数以下になると、制御ユニット25の筐体を振動させるものであってもよい。
【0065】
また、本発明に係る摘粒支援装置2、クラウドサーバ1の各種機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。この場合、ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、プログラムを、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)およびMO(Magneto-Optical Disc)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムをコンピュータに読み込んでインストールすることにより、前述の各機能を実現することができるコンピュータを構成してもよい。そして、各機能をOS(Operating System)とアプリケーションとの分担、またはOSとアプリケーションとの協同により実現する場合等には、OS以外の部分のみを記録媒体に格納してもよい。
【0066】
更に、搬送波に各プログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS,Bulletin Board System)に当該プログラムを掲示し、ネットワークを介して当該プログラムを配信してもよい。そして、これらのプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前述の処理を実行できるように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、ぶどうの摘粒作業を支援するシステムとして好適である。
【符号の説明】
【0068】
1:クラウドサーバ、2,2002:摘粒支援装置、20:グラスユニット、21:フレーム、22:撮像部、23:オングラス表示部、24:コード、25,2025:制御ユニット、26:スピーカ、81:BBR、82:アクセスポイント、101,201 CPU、102,202 主記憶部、103,203:補助記憶部、106:通信部、109,209:バス、111:摘粒位置取得部、112:摘粒判定部、113:摘粒位置推定部、114:モデル生成部、115:摘粒位置通知部、131,233:粒位置記憶部、132、232:モデル記憶部、204:表示I/F、205:入力部、206:無線モジュール、207:撮像I/F、208:音声I/F、211:動画取得部、212:画像選出部、213:房画像切り出し部、214:粒位置推定部、215:距離算出部、216:計数対象特定部、217,2217:同一房画像特定部、218:粒数算出部、219:粒数決定部、220:表示制御部、223:粒数判定部、224:報知部、229:選出画像記憶部、231:動画像記憶部、2221:位置座標通知部、2222:摘粒位置取得部、NW1 広域ネットワーク、NW2 局所ネットワーク
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