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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084297
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】ペット用おもちゃ
(51)【国際特許分類】
   A01K 15/02 20060101AFI20240618BHJP
   A01K 29/00 20060101ALI20240618BHJP
   A63H 3/02 20060101ALI20240618BHJP
   A63H 5/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
A01K15/02 A
A01K29/00 H
A63H3/02
A63H5/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198487
(22)【出願日】2022-12-13
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000111638
【氏名又は名称】ドギーマンハヤシ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001885
【氏名又は名称】弁理士法人IPRコンサルタント
(72)【発明者】
【氏名】森田 葵
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA05
2C150BC06
2C150CA02
2C150DF01
2C150DF37
2C150FB46
(57)【要約】
【課題】 ペットを飽きさせずに遊ばせることができるペット用おもちゃを提供する。
【解決手段】 柔軟な生地からなり、閉じた内部空間を有する本体と、前記内部空間内に移動可能に収納され、詰め物をされた中材と、前記中材内に収められ、所定の方向から外力を受けると音を発する鳴動部と、を具備し、ペットが前記本体を介して前記中材を噛む又は押圧すると、前記中材が前記内部空間内で移動し、ペットが前記本体及び前記中材を介して前記鳴動部を前記所定の方向から噛む又は押圧すると、前記鳴動部が音を発すること、を特徴とするペット用おもちゃ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉じた内部空間を有する布製の本体と、
前記内部空間内に移動可能に収納された中材と、
前記中材内に収められ、外力を受けると音を発する鳴動部と、
を具備し、
前記本体を介して前記中材に力が加えられると、前記中材が前記内部空間内で移動し、前記鳴動部が音を発すること、
を特徴とするペット用おもちゃ。
【請求項2】
前記中材が略球状又は略四面体状であること、
を特徴とする請求項1に記載のペット用おもちゃ。
【請求項3】
前記内部空間に対する前記中材の容積割合が40%以下であること、
を特徴とする請求項2に記載のペット用おもちゃ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、犬等のペットを遊ばせるためのペット用おもちゃに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1(実用新案登録第3135922号)は、内部に詰め物が収納されて立体的な外形に構成したぬいぐるみを開示している。このぬいぐるみは、詰め物のほかに、音や振動を発生させる興味誘導機器を内蔵している。犬や猫などのペットは、このぬいぐるみに噛みつき、振り回し、あるいは引っ掻いたりして遊ぶが、すぐに飽きるかもしれない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3135922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明の目的は、ペットを飽きさせずに遊ばせることができるペット用おもちゃを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決すべく、本発明は、
閉じた内部空間を有する布製の柔軟な生地からなる本体と、
前記内部空間内に移動可能に収納された中材と、
前記中材内に収められ、外力を受けると音を発する鳴動部と、
を具備し、
前記本体を介して前記中材に力が加えられると、前記中材が前記内部空間内で移動し、前記鳴動部が音を発すること、
を特徴とするペット用おもちゃ、を提供する。
【0006】
本発明のペット用おもちゃでは、前記中材が略球状又は略四面体状であること、が好ましい。
【0007】
また、本発明のペット用おもちゃでは、前記内部空間に対する前記中材の容積割合(前記内部空間を占める前記中材の容積割合、即ち、前記内部空間の容積に対する前記中材の体積の割合)が40%以下であること、が好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ペットは鳴動部を探して鳴らそうとするが、ペット用おもちゃの中で中材が動くため、中材をうまく噛めない場合もあり、鳴動部を噛む為に奮闘したり、鳴動部を探したりしながらより興奮し、長時間遊ぶ。すなわち、ペットを飽きさせずに遊ばせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係るペット用おもちゃ1の概略を示す分解図である。
図2】中材が左側に偏った状態のペット用おもちゃ1の図である。
図3】中材が上側に偏った状態のペット用おもちゃ1の図である。
図4】中材が下側に偏った状態のペット用おもちゃ1の図である。
図5】実施形態2に係るペット用おもちゃ2の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係るペット用おもちゃの代表的な実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、本発明はこれら図面に限定されるものではない。図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
【0011】
実施形態1
図1図4を参照して、実施形態1に係るペット用おもちゃ1を説明する。ペット用おもちゃ1を使用するペットとしては主に犬を想定しているが、これに限られない。
例えば図1に示すように、ペット用おもちゃ1は、本体11、中材13、及び鳴動部15を具備する。
【0012】
本体11は、ペットにペット用おもちゃ1への親しみを持ってもらうために、動物を模した外観を有する。ここではウサギであるが、羊等でもよい。また、動物に限らず、食べ物等の物を模してもよい。ここでは、本体11は円状ないし球状のフォルムをなしているが、これに限られない。
本体11は、柔軟な生地等の布製である。生地としては、一般のぬいぐるみの外形を形成するための各種生地、例えばパイル生地、ボア生地、ニット生地、フェイクファー生地、ベロア生地、フリース生地等を好適に利用することができる。
本体11は、閉じた内部空間17を有する。内部空間17の形状は本体11の形状と概ね共通しており、実施形態1では円状ないし球状である。
【0013】
内部空間17内には、中材13が収納されている。
中材13は、本体11及び内部空間17の形状に対応して略球状であることが好ましい。
中材13は、綿等で詰め物をされた生地である。生地としては、天然繊維製でも、ポリエステル繊維等の化学繊維製でもよい。
【0014】
実施形態1において、内部空間17の空間の容積に対する中材13の体積の割合が40%以下であることが好ましい。なかでも、略円状の内部空間17の空間の容積に対する略球状の中材13の体積の割合は、5%以上20%以下であることが好適である。すなわち、内部空間17は、中材13の移動を許容する空間的なゆとりを有する。
これにより、中材13は、本体11を介して外部から力を受けたとき、内部空間17内を移動することができる。
【0015】
中材13の生地は、例えばサテン生地のように、滑らかであることが好ましい。これにより、内部空間17内で中材13が動きやすくなる。つまり、ペットが本体11を介して中材13を掴むと、内部空間17内で中材13が滑りやすい。ただし、中材13のために起毛する生地を使用しても差し支えない。
【0016】
中材13内には、鳴動部15が収められている。つまり、鳴動部15は中材13の詰め物に取り囲まれている。鳴動部15は、所定の方向から外力を受けると音を発する。
鳴動部15としては、鳴き笛を好適に利用することができる。鳴き笛は、空気が流れることで音を発するスクイーズと、スクイーズに空気を供給するポンプと、から構成されるところ、上記「所定の方向」とは、ポンプの押圧方向と概ね一致する。鳴き笛の他、例えば鈴等を用いてもよい。
【0017】
次いで、ペット用おもちゃ1の使用方法を説明する。
上記のとおり、ペット用おもちゃ1は、本体11内に鳴動部15入りの中材13が入ったおもちゃである。本体11内、つまり内部空間17には綿等の詰め物が入っていないので、中材13は本体11の中で自由に移動できる。それゆえ、ペットが本体11を介して中材13を噛んだり押したりする(すなわち外力を加える)と、中材13が内部空間17内で移動する。
このとき、鳴動部15に所定方向に適切な力(例えば鳴き笛のポンプの押圧方向と概ね一致する方向の力)が作用すれば鳴動部15が鳴る。つまり、中材13が内部空間17内で移動したとき、鳴動部15が鳴ることもあれば鳴らないこともある。
【0018】
ペット、特に犬は鳴き笛等を好むので、中材13を押したり噛んだりして鳴動部15を鳴らそうとする。このとき、本体11中で中材13が動くため、ペットは鳴動部15に適切に力を加えることができない(例えば鳴動部15を噛みたくても噛めない)状況に陥る。すると、ペットは、例えば鳴動部15を噛む為に奮闘したり、鳴動部15を探したりしながらより興奮し、通常のぬいぐるみとの遊戯時間と比べて、ペット用おもちゃ1で長時間遊ぶ。
【0019】
加えて、ペット用おもちゃ1において中材13が入っていない部位と、入っている部位の噛み心地の違いも、ペットの興味を引く。この点、一般的なぬいぐるみは綿入りであり、鳴き笛等はある程度決まった位置にあって移動しないため、ペットの関心をあまり継続できない。
【0020】
実施形態2
図5を参照して、実施形態2に係るペット用おもちゃ2を説明する。
ペット用おもちゃ2は、本体21、中材23、及び鳴動部25を具備する。
本体21は、マンタを模した外観を有するが、エイ、クジラ、アザラシ等の外観を模したものでもよい。
また、本体21の内部空間27は、比較的厚みに乏しい平面状ないし板状の空間を形成している。
そして、内部空間27に収納されている中材23は略四面体状である。中材23としては、略三面体、略四面体、略五面体・・・でも構わないが、外力が加わったときの滑りないし移動のしやすさの観点からは、中材23の辺及び角部の周りの角度が鋭角である略三面体ないし略四面体の方が好ましい。
【0021】
実施形態2においては、内部空間27の空間の容積に対する中材23の体積の割合が40%以下であることが好ましい。なかでも、略四面体状の内部空間27の空間の容積に対する略平面状の中材23の体積の割合は、20%以上40%以下であることが好適である。
【0022】
ペット用おもちゃ2の使用方法は、実施形態1と同様である。したがって、ペット用おもちゃ2を用いることでペットを飽きさせずに遊ばせることができる。
【0023】
以上、本発明の代表的な実施形態に係るペット用おもちゃの具体的な態様について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更に係るものも本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、中材13、23は俵形ないし略円柱状などの他の形でもよいし、また、同種又は異種の複数の中材13、23を収納してもよい。同種又は異種の複数の鳴動部15、25を収めてもよい。
【符号の説明】
【0024】
1, 2 ペット用おもちゃ
11,21 本体
13,23 中材
15,25 鳴動部
17,27 内部空間
図1
図2
図3
図4
図5