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特開2024-84357予測システム、予測装置、予測方法、およびプログラム
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  • 特開-予測システム、予測装置、予測方法、およびプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084357
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】予測システム、予測装置、予測方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q30/02 450
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198580
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】上田 芳弘
(72)【発明者】
【氏名】若尾 あすか
(72)【発明者】
【氏名】宮路 大勇
(72)【発明者】
【氏名】田村 英地
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB26
5L049BB26
(57)【要約】
【課題】所有証明書付きのデジタルデータに対する価格推移を予測すること。
【解決手段】予測システムは、対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部と、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部と、を備える。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部と、
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部と、
を備える予測システム。
【請求項2】
前記予測部は、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの属性情報に応じた価格推移モデルを用いて、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する、
請求項1に記載の予測システム。
【請求項3】
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの属性情報とを学習データセットとして学習された属性抽出モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの属性情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータに類似する属性情報の価格推移モデルを選択する選択部をさらに備え、
前記予測部は、選択された前記価格推移モデルを用いて、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する、
請求項2に記載の予測システム。
【請求項4】
対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部と、
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部と、
を備える予測装置。
【請求項5】
予測装置のコンピュータが、
対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得過程と、
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測過程と、
を有する予測方法。
【請求項6】
予測装置のコンピュータに、
対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得ステップと、
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測システム、予測装置、予測方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在と過去の時系列データを用いて目的変数の一定時間後の将来の値を予測することが広く行われている。
特許文献1には、目的変数の時系列データを、前記目的変数の値に基づいて、複数の第1区間に分割する分割部と、説明変数の時系列データと前記目的変数の時系列データとに基づき、前記複数の第1区間に対して、前記説明変数と前記目的変数とが関連づいた複数の予測モデルを生成するモデル生成部と、前記説明変数の時系列データと、前記説明変数の予測値を含む予測データとに基づき、前記複数の第1区間から第1区間を選択する選択部と、選択された前記第1区間に対して生成された前記予測モデルを用いて前記目的変数を予測する予測部と、を備えた情報処理装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、コピーが容易なデジタルデータに対し、唯一無二な資産的価値を付与し、新たな売買市場を生み出す技術としてNFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)が注目されている。
しかしながら、これまではNFTなどの偽造不可な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータがどの程度の資産価値を有するのかを推定することができなかった。特許文献1に記載の技術を用いても、取引実績数が多くないデジタルデータに対する価格推移を予測することは困難であった。
【0005】
上述の課題を鑑み、本発明は、所有証明書付きのデジタルデータに対する価格推移を予測することができる予測システム、予測装置、予測方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様にかかる予測システムは、対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部と、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部と、を備える予測システムである。
【0007】
本発明の一態様にかかる予測装置は、象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部と、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部と、を備える予測装置である。
【0008】
本発明の一態様にかかる予測方法は、予測装置のコンピュータが、対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得過程と、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測過程と、を有する予測方法である。
【0009】
本発明の一態様にかかるプログラムは、予測装置のコンピュータに、対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得ステップと、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、前記所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの前記付帯情報を入力することで、前記対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、所有証明書付きのデジタルデータに対する価格推移を予測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態にかかる予測システムの構成の一例を示すシステム構成図である。
図2】本発明の実施形態にかかる予測システムにおける予測装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態にかかる予測装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本発明の実施形態にかかるNFTサーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】本発明の実施形態にかかる端末装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図6】本発明の実施形態にかかる予測システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる予測システムSYSの構成の一例を示すシステム構成図である。
予測システムSYSは、予測装置1と、NFTサーバ装置2と、端末装置3と、を不運で構成される。また、予測装置1と、NFTサーバ装置2と、端末装置3とは、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、例えば、LAN(Local Area Network)、又はインターネット等の情報通信ネットワークである。情報通信ネットワークは、有線、又は無線のネットワークでもよいし、種々のネットワークを組み合わせたネットワークであってもよい。
【0013】
予測装置1は、NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)などの偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータに対する価格推移を予測する。偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータは、例えば、デジタルアート、電子イラスト、ゲーム、音楽などの各種デジタルデータである。
【0014】
NFTサーバ装置2は、NFT情報を管理するサーバ装置である。NFTサーバ装置2は、NFTを識別する識別情報と、付帯情報とを管理する。付帯情報は、NFTに付帯する情報である。付帯情報は、非時系列データである。付帯情報には、ニーズ情報と、コンテンツ情報と、希少性情報と、属性情報とが含まれる。ニーズ情報は、取引履歴、所有ユーザ履歴、売買形態などの情報である。コンテンツ情報は、コンテンツの作者情報、コンテンツサイズなどの情報である。希少性情報は、作者の作品数、同一コンテンツ数などの情報である。
【0015】
なお、付帯情報は、ニーズ情報と、コンテンツ情報と、希少性情報と、属性情報と、の一部または全部に代えて、または加えて、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータに関連するオープンデータ、例えば、WEB検索数の情報などを含んでもよい。
【0016】
端末装置3は、ユーザからの、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータに関する検索条件の入力を受け付ける。また、端末装置3は、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの価格推移の予測結果をユーザに提示する。
【0017】
図2は、本発明の実施形態にかかる予測システムSYSにおける予測装置1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
予測装置1は、例えばパーソナルコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージデバイス104と、表示部105と、操作受付部106と、通信部107と、インターフェース部108とを備える。また、各ブロック間における各信号のやりとりは、バス109を介して行われる。
【0018】
CPU101は、ROM102に記憶されている各種制御プログラムに基づいて、予測装置1の各部を制御する。ROM102は、読み出し専用のメモリであり、起動プログラム等を記憶する。RAM103は、CPU101のメインメモリ(主記憶装置)に用いられるメモリであり、CPU101において実行されるプログラムの作業領域等を記憶する。ストレージデバイス104は、予測システムで用いられるアプリケーションプログラム100等が格納されている。
【0019】
表示部105は、CPU101の制御に基づいて各種情報を表示する。表示部105としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイを用いることができる。操作受付部106は、各種入力キーからなるキーボードやマウス(ポインティングデバイス)を備え、これらのマウス等から操作入力を受け付けると、受け付けた操作入力の内容をCPU101に出力する。通信部107は、CPU101の制御に基づいて、NFTサーバ装置2、端末装置3との間で各種情報の送受信を実行する。
【0020】
なお、予測装置1としては、パーソナルコンピュータに限らず、スマートフォン等の携帯端末やタブレット端末のいずれかであっても良い。また、アプリケーションプログラムは、予測装置1において実行される場合について図示されているが、予測装置1にインストールされるのではなくWeb上で動作させても良い。
【0021】
図3は、本発明の実施の形態にかかる予測システムSYSの予測装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。
予測装置1は、CPU、ROM、RAM、GPUなどからなるコンピュータを主体として構成されるコンピュータ上で実現される。
【0022】
図3に示すように、予測装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、出力部14と、を含んで構成される。
通信部11は、ネットワークを介して、NFTサーバ装置2、端末装置3に各種情報を送信する。また、通信部11は、ネットワークを介して、NFTサーバ装置2、端末装置3から各種情報を受信する。
【0023】
記憶部12は、選択モデル記憶部121と、予測モデル記憶部122と、予測結果記憶部123と、を含んで構成される。
選択モデル記憶部121は、属性情報に基づく分類モデルを記憶する。
予測モデル記憶部122は、属性情報ごとの価格推移モデルを記憶する。
予測結果記憶部123は、価格推移の予測結果を属性情報と対応づけて記憶する。
【0024】
制御部13は、検索条件取得部131と、属性情報取得部132と、NFT情報取得部133と、モデル選択部134と、価格推移予測部135と、出力処理部136と、を含んで構成される。
検索条件取得部131は、通信部11を介して、端末装置3から検索条件を取得する。検索条件は、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの過去の売買履歴情報、価格変動履歴情報などの少なくともいずれかの情報である。過去の売買履歴情報は、過去の売買タイミングや頻度などの取引履歴や、売買形態などの情報である。
【0025】
属性情報取得部132は、通信部11を介して、端末装置3から属性情報を取得する。
属性情報は、偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータのデータ種別、コンテンツ情報などの属性を表す情報である。データ種別は、例えば、デジタルアート、電子イラスト、ゲーム、音楽などのコンテンツ種別を表す情報である。コンテンツ情報は、作者名、作品名、作品のジャンルなどの情報である。
【0026】
NFT情報取得部133は、検索条件取得部131が取得した検索条件および属性情報取得部132が取得した属性情報に基づいて、NFTサーバ装置2にNFT情報を問い合わせる。NFT情報取得部133は、問い合わせに対する応答としてNFT情報を取得する。NFT情報には、NFTを識別する識別情報と、NFTに付帯する付帯情報とが含まれる。
【0027】
モデル選択部134は、選択モデル記憶部121が記憶する分類モデルを読み出し、NFT情報に含まれる属性情報の中から対象の属性情報と類似する属性情報を分類モデルにより分類する。モデル選択部134は、類似する属性情報に対応する価格推移モデルを、対象の価格推移モデルとして選択する。
【0028】
ここで、選択モデル記憶部121が記憶する分類モデルは、AI(Artificial Intelligence)技術を用いて、あらかじめ生成されたモデルである。例えば、分類モデルは、NFT情報に含まれる属性情報と、分類対象属性情報との関係を学習することで生成される。
【0029】
価格推移予測部135は、モデル選択部134により選択された価格推移モデルを用いて、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する。
【0030】
価格推移予測部135は、AI技術を用いて、価格推移を予測する。例えば、価格推移予測部135は、時系列の対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの売買価格と、対象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの属性情報と類似する属性情報を有するデジタルデータの価格推移との関係を学習することで価格推移モデルを生成する。価格推移予測部135は、生成した価格推移モデルを使って、象の偽造不可能な鑑定書または所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する。
【0031】
ここで、価格推移予測部135は、時系列データをリアルタイムで解析し、学習モデルを切り替えながら、価格推移を予測するようにしてもよい。これにより、時間経過による時系列データの変化のパターンを解析し、未来のデータの振る舞いを分類・予測することができる。
【0032】
本実施形態では、時系列データを用いて属性情報ごとに価推移予測を行っているため、学習モデルは複数生成される。すなわち、時間の経過毎に、時系列データは更新されていく。時系列データが更新される毎に、複数の学習モデルが生成されていく。
【0033】
なお、学習モデルは、深層学習モデルを用いて学習された学習モデルであっても良い。また、学習モデルは、非線形の時系列データに対して予測可能な非深層学習型のアルゴリズムを使用して学習することで得られる学習モデルであってもよく、この場合、学習時間を短縮させ、システムの応答のたびに、その時点での最新の情報を使い、AIモデルを作成できる。これにより、リアルタイムで精度の高い予測が可能となる。
【0034】
出力処理部136は、価格推移予測部135による予測結果に対して各種出力処理を行い、出力部14に出力する。
出力部14は、予測結果を出力する。本実施形態では、出力部14は、通信部として機能し、予測結果を端末装置3に送信する。
【0035】
なお、価格推移予測部135は、価格推移を予測することに加えて、価格推移を予測した根拠となる情報をExplainable AI(説明可能なAI)に分類される技術や手法を用いて算出し、出力処理部136に出力してもよい。この場合、出力部14は、価格推移を予測することに加えて、価格推移を予測した根拠となる情報を端末装置3に送信することで、端末装置3に表示させればよい。
【0036】
図4は、本発明の実施形態にかかるNFTサーバ装置2の構成の一例を示すブロック図である。
NFTサーバ装置2は、CPU、ROM、RAM、GPUなどからなるコンピュータを主体として構成されるコンピュータ上で実現される。
図4に示すように、NFTサーバ装置2は、通信部21と、NFT情報記憶部22と、制御部23と、を含んで構成される。制御部23は、照会情報取得部231と、検索部232と、を含んで構成される。
【0037】
通信部21は、ネットワークを介して、予測装置1に各種情報を送信する。また、通信部21は、ネットワークを介して、予測装置1から各種情報を受信する。
NFT情報記憶部22は、NFT情報と、付帯情報とを記憶する。
制御部23は、NFTサーバ装置2の各機能を制御する。
照会情報取得部231は、予測装置1からのNFT情報の取得に関する問い合わせを取得する。
検索部232は、問い合わせに応じて該当するNFT情報及び付帯情報を、NFT情報記憶部22が記憶するNFT情報の中から検索する。検索部232は、検索されたNFT情報を、通信部21を介して予測装置1に送信する。
【0038】
図5は、本発明の実施形態にかかる端末装置3の構成の一例を示すブロック図である。
端末装置3は、CPU、ROM、RAM、GPUなどからなるコンピュータを主体として構成されるコンピュータ上で実現される。
図5に示すように、端末装置3は、通信部31と、入力部32と、制御部33と、出力部34と、を含んで構成される。
【0039】
通信部31は、ネットワークを介して、予測装置1に各種情報を送信する。また、通信部31は、ネットワークを介して、予測装置1から各種情報を受信する。
入力部32は、ユーザから検索条件および属性情報の入力を受け付ける。
制御部33は、端末装置3の各機能を制御する。
制御部33は、入力部32が受け付けた検索条件および属性情報を、通信部11を介して予測装置1に送信する。制御部33は、予測装置1から受信した予測結果を出力部34に出力させる。
出力部34は、予測結果をユーザに提示する。
【0040】
図6は、本発明の実施形態にかかる予測装置1の処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS100において、予測装置1は、端末装置3から検索条件および属性情報を取得する。
ステップS102において、予測装置1は、検索条件および属性情報に応じたNFT情報を、NFTサーバ装置2から取得する。
ステップS104において、予測装置1は、対象の属性情報と類似する属性情報を、NFT情報に含まれる属性情報の中から分類する。
ステップS106において、予測装置1は、類似する属性情報に対応する価格推移モデルを選択する。
ステップS108において、予測装置1は、選択した価格推移モデルを用いて対象のNFTの価格推移を予測する。
ステップS110において、予測装置1は、予測結果を端末装置3に出力する。
【0041】
このように、本実施形態にかかる予測装置1は、対象の所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報を取得する取得部(NFT情報取得部133)と、所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、所有証明書付きのデジタルデータの価格推移とを学習データセットとして学習された価格推移モデルに、対象の所有証明書付きのデジタルデータの付帯情報を入力することで、対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する予測部(価格推移予測部135)と、を備える。
【0042】
これにより、所有証明書付きのデジタルデータに対する価格推移を予測することができる。
【0043】
予測部(価格推移予測部135)は、対象の所有証明書付きのデジタルデータの属性情報に応じた価格推移モデルを用いて、対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する。
【0044】
これにより、属性情報に応じた価格推移モデルを用いることで、高精度に価格推移を予測することができる。
【0045】
所有証明書付きのデジタルデータの識別情報に付帯する付帯情報と、所有証明書付きのデジタルデータの属性情報とを学習データセットとして学習された属性抽出モデルに、対象の所有証明書付きのデジタルデータの属性情報を入力することで、対象の所有証明書付きのデジタルデータに類似する属性情報の価格推移モデルを選択する選択部(モデル選択部134)をさらに備え、予測部(価格推移予測部135)は、選択された価格推移モデルを用いて、対象の所有証明書付きのデジタルデータの価格推移を予測する。
【0046】
このようにすることで、対象の属性情報と類似する属性情報の価格推移モデルを用いることができるため、高精度に価格推移を予測することができる。
【0047】
上述した実施形態における予測システムSYS、予測装置1の全部または一部をコンピュータで実現するようにしてもよい。このコンピュータには、量子コンピュータも含まれる。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0048】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0049】
1 予測装置
11 通信部
12 記憶部
121 選択モデル記憶部
122 予測モデル記憶部
123 予測結果記憶部
13 制御部
131 検索条件取得部
132 属性情報取得部
133 NFT情報取得部
134 モデル選択部
135 価格推移予測部
136 出力処理部
14 出力部
100 アプリケーションプログラム
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 ストレージデバイス
105 表示部
106 操作受付部
107 通信部
108 インターフェース部
109 バス
2 NFTサーバ装置
21 通信部
22 NFT情報記憶部
23 制御部
231 照会情報取得部
232 検索部
3 端末装置
31 通信部
32 入力部
33 制御部
34 出力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6