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特開2024-84457情報提示システム、情報提示方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084457
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報提示システム、情報提示方法、情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/40 20240101AFI20240618BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q50/30
G06Q50/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198739
(22)【出願日】2022-12-13
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】504050275
【氏名又は名称】株式会社 ミックウェア
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】安井 百合江
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC06
5L049CC42
5L050CC06
5L050CC42
(57)【要約】
【課題】充電ステーションの円滑な利用を支援する情報提示システム、情報提示方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】情報提示システムは、電気自動車の充電装置と、前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラと、前記充電装置及び前記カメラからデータを受信し、前記充電装置の情報を処理する情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置は、前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車の充電装置と、
前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラと、
前記充電装置及び前記カメラからデータを受信し、前記充電装置の情報を処理する情報処理装置と、
を含み、
前記情報処理装置は、
前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、
前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する
情報提示システム。
【請求項2】
前記情報処理装置は、
前記電気自動車の利用者から前記充電装置を利用するか否かを受け付け、
利用することを受け付けた場合、利用者の識別データ又は前記電気自動車の識別データに対応付けて、前記充電装置を利用する順番及び待っている電気自動車の数とを提示する
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記情報処理装置は、
前記充電装置を利用する順番に対応付けられた前記利用者の識別データ又は前記電気自動車の識別データと、前記電気自動車の充電装置の利用状況とを含む充電利用車両データを記憶し、
前記充電装置の電気自動車に対する充電の状態を取得し、
状態が変化する都度、前記充電利用車両データにおける電気自動車の利用状況を更新する
請求項2に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記情報処理装置は、
前記充電利用車両データの更新に応じて、前記充電装置の利用状況、及び、前記充電装置の利用を待っている電気自動車の数の提示を更新する
請求項3に記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記情報処理装置は、
前記充電装置の利用状況、及び前記充電装置の利用を待っている電気自動車の数の提示先を、前記電気自動車に搭載されているディスプレイ、前記施設に設置されているディスプレイ、及び/又は、利用者の情報端末装置のディスプレイとする
請求項2又は4に記載の情報提示システム。
【請求項6】
電気自動車の充電装置と、前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラと、前記充電装置及び前記カメラからデータを受信し、前記充電装置の情報を処理する情報処理装置とを含むシステムにおける情報提示方法において、
前記情報処理装置が、
前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、
前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する
情報提示方法。
【請求項7】
電気自動車の充電装置と、前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラとからデータを受信する通信部と、
前記充電装置の情報を処理する処理部と
を備え、
前記処理部は、
前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、
前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する
情報処理装置。
【請求項8】
電気自動車の充電装置と、前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラと接続されるコンピュータに、
前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、
前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する
処理を実行させるコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーを駆動源とする電気自動車(Battery Electric Vehicle:BEV)等に充電を実施する充電ステーション利用に係る情報を提示する情報提示システム、情報提示方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、BEVが急速に普及している一方で、充電ステーションの整備が十分とは言えない状況にある。都市部では特に、充電ステーションが不足している。BEV利用者が、充電ステーションに立ち寄っても、同様の他の利用者が待機している場合、長く待たなければならないという問題が発生する。都市部以外では、充電ステーションの設置数が少なく、BEV利用者は、電力低下を気にしながら運転しなければならない。
【0003】
充電ステーションを設置する管理者にとっても、充電ステーションの利用者が特定の時間に集中して利用者を待たせたり、逆に使用されない時間が生じたりすると、充電ステーションの設置管理コストの負担が大きくなる。
【0004】
一般的な急速充電施設において、1回の充電時間上限の30分で充電が実施されることが多い。1台の充電装置に対して、5台のBEVが順番を待つ場合、5番目に待機しているBEVは、充電までに2時間以上待つことになる。BEVが複数台、列を作って待つためのレーンは、充電ステーションに存在しないことが多く、どのBEVが最初から待っているのか、といった状況は分かりづらい。複数台のBEVが列を作るレーンが存在していたとしても、2時間前後、利用者が車中で待機することは困難であるため、充電ステーションが設置されている商業施設に利用者が移動すると、列を維持することが難しくなる。
【0005】
特許文献1には、複数の充電装置を設置した充電ステーションにて、複数の充電装置の利用状況と利用スケジュールを、充電ステーションの利用者に対して大画面に表示するシステムが開示されている。特許文献1では、利用中のBEVが充電中であるか否か、または、充電完了までの時間、利用予約の有無が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2022-129362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている技術により、充電装置毎に、BEVの充電に必要な残り時間を他の利用者が把握できる。しかしながら、予定と異なり、早く充電を切り上げる利用者や、充電が終了してもBEVを移動させない利用者がいる可能性がある。充電装置が空くか否か、他の利用者は長時間見ていなければならない。特許文献1には、充電装置の予約が可能であって、予約がされている場合に表示されることが開示されているが、実際に予約通りにBEVが充電しに来るかどうかは、不確定である。
【0008】
充電ステーションは、ガスステーションと異なり、充電に30分程度時間を要するため、時間を有効に利用するために、大型商業施設や、道路管理者が運営する商業施設に併設され、利用者が買い物中に充電装置を利用することを想定していることが多い。この場合、大抵のBEV利用者は、充電ステーションの予約をすることなく来訪していることが想定される。このようなBEV利用者は上述したような待機列を作ってまで充電を利用しようというモチベーションはなく、通常の駐車エリアに駐車しておき、タイミングよく空いている場合に充電装置を利用しようとする。したがって、他のBEV利用者が待っているかどうか、は登録されていない限り不明であり、充電が終了したBEVが移動すると、空きを狙って椅子取りゲームのように、複数のBEVが利用のために移動してくることが想定され、危険である。
【0009】
1つの側面において、本発明は、充電ステーションの円滑な利用を支援する情報提示システム、情報提示方法、情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の一実施形態の情報提示システムは、電気自動車の充電装置と、前記充電装置が設けられた施設の入庫口に設置され、入庫してくる車両を撮影するカメラと、前記充電装置及び前記カメラからデータを受信し、前記充電装置の情報を処理する情報処理装置と、を含み、前記情報処理装置は、前記カメラから得られた画像データに基づき、入庫した車両が電気自動車であるか否かを判断し、前記車両が電気自動車であると判断した場合、前記施設における前記充電装置の位置及び前記充電装置の利用状況を含む案内データを送信する。
【0011】
本開示の情報提示システムでは、充電ステーションが設置されている駐車場等の施設に入庫してきた車両が電気自動車であるか否かを自動的に判断し、電気自動車であると判断された場合に充電ステーションに関する情報を適切に提示する。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、充電ステーションの利用者は、商業施設の駐車場等に設けられている充電装置を利用する意思がある場合に、適切に案内を受けることができる。例えば利用者は、任意のタイミングで平等に利用待ち列に入ることができ、自分の順序を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】充電ステーションの情報提示システムの概要図である。
図2】情報提示システムの構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置の内部構成を示すブロック図である。
図4】車載装置の内部構成を示すブロック図である。
図5】情報処理装置による入庫時の情報提示の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6】車載装置における案内データ受信時の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図7】入庫時の情報提示の画面例を示す図である。
図8】情報処理装置及び車載装置による利用受け付け処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図9】情報処理装置及び情報端末装置による利用受け付け処理手順の他の一例を示すシーケンス図である。
図10】情報端末装置における利用意思を受け付ける画面の内容例を示す図である。
図11】情報端末装置に表示される利用状況の画面例を示す図である。
図12】情報処理装置の記憶部に記憶される充電利用車両データの内容例を示す図である。
図13】情報処理装置による利用状況の提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
図14】情報処理装置による利用状況の提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15】情報処理装置による利用状況の提示処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16】利用状況を提示する画面例を示す図である。
図17】利用状況を提示する画面例を示す図である。
図18】充電ステーション毎の充電装置の利用状況を提示する処理手順の一例を示すシーケンス図である。
図19】表示されるマップの内容例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。以下の実施の形態では、本開示の情報処理方法を実行する情報提示システムについて説明する。
【0015】
図1は、充電ステーションの情報提示システム100の概要図であり、図2は、情報提示システム100の構成を示すブロック図である。情報提示システム100は、商業施設の駐車場等の施設に設置された1又は複数台の充電装置1と、複数の充電装置1の充電に関する情報を処理する情報処理装置2と、駐車場の複数個所に設置されたカメラ3と、車両Vに搭載されている車載装置4と、出力装置5とを含む。駐車場には、図1に示すように、一部の駐車エリアに対して充電可能な充電装置1が設置されていてもよいし、全ての駐車エリアに対して充電装置1が設置されていてもよい。ここで、充電装置1及び充電装置1を利用するための駐車エリアを充電ステーションという。充電ステーションは複数の充電装置1とそれぞれに対応する駐車エリアとで構成されてもよい。充電ステーションは商業施設の駐車場に設置されるものに限らず、車両Vのディーラの駐車場や、カーショップの駐車場、あるいは充電が目的の場所(充電ステーションそのもの)に設置されるものであってもよい。
【0016】
充電装置1は、電力系統、燃料電池、蓄電装置、又は発電装置を電力源として、BEVである車両Vに設けられた蓄電池へ電力を供給するように制御する装置である。充電装置1の充電方式は、有線でも無線でもよいし、急速充電が可能であっても不可能であってもよい。なお充電装置1は、充電の連続時間の上限(例えば30分)を規定し、それ以上充電を継続しない。
【0017】
情報処理装置2は、通信によって複数台の充電装置1それぞれと、カメラ3と、車載装置4、及び出力装置5と接続してデータの送受信が可能である。情報処理装置2は、カメラ3から得られる画像データに基づく判断処理、出力装置5への情報出力等を含む処理を実行する。情報処理装置2は、図1及び図2で示すように、対象となる充電ステーション(駐車場)に設置されていてもよいが、別の場所に設置されており、ネットワークNを介して情報を送受信して後述の処理を実行するものであってもよい。
【0018】
カメラ3は、車両Vの駐車場への入出庫管理や、防犯の目的のために設置されている。カメラ3は、駐車場の入庫口、出庫口(図示を省略)、充電装置1内部等、全エリアを網羅するように、複数台、設置されている。カメラ3により撮影される動画の画像データは、情報処理装置2へ送信される。カメラ3で撮影された画像データは、その他、充電装置1や、入出庫及び料金を管理する駐車場の管理装置Mへ送信される。
【0019】
出力装置5は、車載装置4のディスプレイ51、駐車場に設けられた大型ディスプレイ52、及び/又は、利用者が備える情報端末装置6のディスプレイ53である。出力装置5は、車載装置4のスピーカや、大型ディスプレイ52に付属するスピーカ、情報端末装置6のスピーカを含んでもよい。出力装置5は、充電装置1それぞれに設けられているディスプレイ54であってもよい。本実施形態では、車載装置4のディスプレイ51、大型ディスプレイ52、及び、情報端末装置6のディスプレイ53がいずれも情報処理装置2との間でデータの送受信が可能な構成として説明するが、少なくとも車載装置4のディスプレイ51が利用できれば、他のディスプレイは利用できなくてもよい。ディスプレイ51,52,53はいずれも、設置されている場所における情報提示システム100以外の機能と兼用される。車載装置4のディスプレイ51は、基本的に走行中、ナビゲーションシステムの出力部として機能する。大型ディスプレイ52は、情報提示システム100専用としてもよいが、駐車場の管理者が管理するサイネージディスプレイとしても機能できる。情報端末装置6のディスプレイ53は勿論、スマートフォン等における出力として多様な機能を発揮する。
【0020】
情報端末装置6は、所謂スマートフォンである。情報端末装置6は、ディスプレイ53と、ディスプレイ53に内蔵されるタッチパネルと、カメラとを有する。情報端末装置6は、プロセッサ、メモリ及び無線通信デバイスを備え、プロセッサの処理により、ディスプレイ53に表示する画面上の利用者の操作をタッチパネルで受け付けて、多様な情報をディスプレイ53に表示する。情報端末装置6は、カメラで撮影された画像データに対するプロセッサの処理によって、写っている二次元コードに埋め込まれたデータを取り出す処理を実行可能である。
【0021】
ネットワークNは、キャリアネットワーク、インターネット、ETC(登録商標)(Electronic Toll Collection System )用のネットワーク、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)用のネットワーク、後述のサーバSのサービス事業者の専用線を含む。情報処理装置2、利用者が所持する情報端末装置6、及び車載装置4は、ネットワークNを介してサーバSとの間でデータを送受信できる。
【0022】
サーバSは、基本的に、情報提示システム100外の装置であるが、利用者が所持する情報端末装置6のディスプレイ53へ情報を出力する場合や、ネットワークNを介して情報処理装置2と車載装置4との間でデータを送受信する場合に、情報提示システム100に機能として含まれる。サーバSは、充電装置1それぞれや駐車場の予約を受け付けるためのサービスを利用する場合、情報提示システム100に機能として含まれ得る。サーバSは、サービス事業者が管理するWebサーバである。サーバSは、サービス事業者が管理する1又は複数のサーバ装置を含む。サーバSは例えば、車両Vのメーカ又はディーラが提供する車両Vに関する情報の提示サービスを実現するサーバであってもよく、この場合、サービスに参加する車両Vの利用者のアカウントや、車両Vの識別データ(車両番号)等の情報を予め登録している。サーバSは他の例では、順番待ち又は予約のサービスを実現するサーバであってもよく、この場合、利用者のアカウントを予め登録している。
【0023】
管理装置Mは、情報提示システム100外の装置である。管理装置Mは、カメラ3と接続されており、駐車場へ入庫してくる車両Vの識別データ(ナンバープレートにおける車両番号)を識別し、入庫時間、出庫時間、駐車期間に基づいて料金の計算及び清算を実行する。本実施形態では、駐車場の料金管理等については説明しない。
【0024】
このように構成される情報提示システム100は、カメラ3から得られる駐車場内に存在する車両Vの画像に基づき、BEVである場合にはそのBEV利用者に対し、充電装置1の存在及び利用状況を出力装置5から提示する処理を実行する。情報提示システム100は、充電装置1の利用者から充電装置1の利用意思の確認を受け付けたり、利用者に対して充電装置1でのBEVの充電完了を出力装置5から通知したりする。
【0025】
情報処理装置2は、複数台の充電装置1と、通信媒体Cを介して通信接続されている。情報処理装置2は、カメラ3から出力される画像データを受信可能に、通信媒体Cを介してカメラ3と通信接続されている。通信媒体Cは、有線及び無線のいずれであってもよい。
【0026】
情報処理装置2は、車載装置4と、無線によりデータの送受信が可能である。情報処理装置2から車載装置4へのデータの送信は、ETCやVICSと同様の通信方式の電波を介したものであってもよいし、無線LANや次世代通信規格、インターネット等を含むネットワークNを介し、車両V又は車載装置4のメーカ、ディーラ等が提供するシステム外のWebサーバSを介して行なわれてもよい。情報処理装置2は、本実施形態で示すように大型ディスプレイ52が存在する場合には、通信媒体C又は映像用ケーブルを介して大型ディスプレイ52と接続されている。情報処理装置2は、利用者の情報端末装置6へデータを送信する場合には、情報端末装置6からアクセス可能な、サービスを提供するWebサーバSを介して実現可能である。情報処理装置2は、ネットワークNを介して他のサーバS等との間でデータの送受信が可能である。
【0027】
以下、情報提示システム100による情報提示、予約受付、及び通知によって充電装置1の円滑な利用を促進する情報処理装置2及び車載装置4による処理について詳細を説明する。
【0028】
図3は、情報処理装置2の内部構成を示すブロック図である。情報処理装置2は、サーバコンピュータである。情報処理装置2は、処理部20、記憶部21、第1通信部22及び第2通信部23を備える。
【0029】
処理部20は、CPU(Central Processing Unit )及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)を用いたプロセッサである。処理部20は、内蔵するROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを用い、各構成部を制御して処理を実行する。処理部20は、プロセッサ、メモリ、通信デバイス等を集積した1つのハードウェア(SoC:System On a Chip)として構成されていてもよい。処理部20は、記憶部21に記憶されている情報処理プログラムP2に基づき、充電装置1の利用に関する情報処理と、出力装置5へ出力する処理とを含む後述の処理を実行する。
【0030】
記憶部21は、ハードディスク等の不揮発性記憶媒体を用い、処理部20が参照するプログラム及びデータを記憶する。記憶部21は、情報処理プログラムP2を記憶する。記憶部21に記憶されている情報処理プログラムP2は、処理部20が記憶媒体9に記憶されている情報処理プログラムP9を読み出して複製したものであってもよい。情報処理プログラムP2は、図示しないサーバ装置から処理部20がダウンロードして記憶部21に記憶し、インストールしたものであってもよい。
【0031】
記憶部21は、情報処理装置2が設置される充電ステーション(駐車場)のマップと、各駐車エリアを識別する識別情報(番号、記号、アルファベット等)と、充電装置1の識別情報等を含むデータベースを記憶する。データベースに記憶されるデータは適宜更新される。
【0032】
第1通信部22は、通信媒体Cを介した通信を実現する通信デバイスである。第1通信部22は、充電装置1とのデータの送受信を行なうための通信デバイスと、カメラ3から画像データを受信するための通信デバイスとを含む。第1通信部22は、大型ディスプレイ52へ画像データ及び制御データを送信するための通信デバイスを含む。充電装置1とのデータ送受信の通信規格と、カメラ3との画像データの送受信のための通信規格と、大型ディスプレイ52へのデータ送受信の通信規格とが異なる場合、第1通信部22は、異なる通信規格用の複数の通信デバイスを含む。第1通信部22は、配線盤であってよい。情報処理装置2は、異なるケーブルで構成される通信媒体Cに応じた各通信デバイスによって、充電装置1、カメラ3、及び大型ディスプレイ52それぞれと接続されていてもよい。
【0033】
第2通信部23は、ネットワークNを介した通信を実現する通信デバイスである。第2通信部23は例えば、ネットワークNに対応するネットワークカードである。第2通信部23は、無線通信を実現するものであってもよい。
【0034】
図4は、車載装置4の内部構成を示すブロック図である。車載装置4は、処理部40、記憶部41、位置検出部42、通信部43、ディスプレイ51、入力部44及び音声入出力部45を備える。車載装置4は、車両Vのナビゲーションシステムとして機能する。車載装置4は、車両Vの車載ネットワークに接続されており、車載ネットワークを介して速度、ギアポジション、駆動電池の残容量等のデータを取得できる。
【0035】
処理部40は、CPU及び/又はGPUを用いたプロセッサである。処理部40は、内蔵するROM及びRAM等のメモリを用い、各構成部を制御してナビゲーションに関する処理を実行する。処理部40は、ROM又は記憶部41に記憶されている制御プログラムP4に基づいて処理を実行する。
【0036】
記憶部41は、処理部40の処理によって作成されるデータを記憶する。記憶部41は、ナビゲーションに関するデータベース、例えば地図データを含むデータベースを記憶する。記憶部41は、ディスプレイ51に表示される操作画面に含まれる画像を記憶する。記憶部41は、処理部40が、通信部43を介して取得したデータを記憶する。
【0037】
位置検出部42は、車両Vの進行方位を検出する方位センサ、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ等を含む。位置検出部42は、方位センサ及びGPSセンサからの出力に基づき、車両Vの位置情報(緯度、経度)及び進行方位を示すデータを逐次、処理部40へ出力する。
【0038】
通信部43は、ネットワークN又は通信媒体Cを介した無線通信を実現する通信デバイスである。通信部43は、ETC通信、キャリア基地局BSとの無線通信、Wi-Fi、 Bluetooth等の近距離無線通信、及びVICS通信等に対応する複数の通信モジュール又はアンテナの内の少なくとも1つを用いる。車載装置4は、通信部43を介して情報処理装置2や、情報提示システム100外にあるサーバSとの間でデータを送受信できる。車載ネットワークに対する通信デバイスについては図示及び詳細な説明を省略する。
【0039】
ディスプレイ51は、有機EL又は液晶を用いたディスプレイであって、処理部40の処理によって地図画像や、記憶部41に記憶されている画像を表示する。ディスプレイ51は、処理部40の処理によってGUIを表示する。
【0040】
入力部44は、ディスプレイ51に内蔵されたタッチパネル、及び、ディスプレイ51近傍に設けられたボタンを含む。処理部40は、入力部44によって利用者の操作を受け付け、ディスプレイ51に表示されている画面と、入力部44によって検知された操作内容とに基づき、入力されたデータを特定できる。
【0041】
音声入出力部45は、スピーカ及びマイクを含む。音声入出力部45は、処理部40から与えられた音データに応じてスピーカから音声や音楽を出力し、マイクで受信した音声の音データを作成可能である。音声入出力部45は、音声認識処理を実行する音声認識部を内蔵し、マイクで受信した音データをテキストデータへ変換できてもよい。処理部40は、音声入出力部45によって利用者からの入力を受け付けてもよい。
【0042】
このように構成される情報処理装置2及び車載装置4による充電装置1に関する情報提示の処理について、以下、フローチャート及び出力装置5における出力内容(画面例)を参照しつつ、説明する。なお、以後の説明に用いる各フローチャートに示す「S」は、ステップを示す。
【0043】
情報提示システム100における情報処理装置2は、第1に、駐車場に入庫してきた車両VがBEVである場合に、充電装置1の利用に関する情報を提示する処理を実行する。
【0044】
図5は、情報処理装置2による入庫時の情報提示の処理手順の一例を示すフローチャートである。図5に示す処理手順は、車両Vの対象の充電ステーション(駐車場)への入庫が検知されると開始される。入庫検知は、入庫ゲートにおける重量、赤外線等による検知でもよいし、入庫口に向けて設置されたカメラ3に車両Vが映ったことによる検知でもよい。
【0045】
情報処理装置2の処理部20は、入庫してきた車両Vを撮像した画像データを、入庫口に向けて設置されたカメラ3から取得する(S101)。処理部20は、取得した画像データに対する画像認識処理を実行して車両Vを認識する(S102)。処理部20は、画像データに基づき、車両Vの識別データ、及び、車種を特定する(S103)。車両Vの識別データは、具体的には車両番号(ナンバープレートの読み取り)である。車種の特定は、少なくとも、BEVであるか否かを特定するものである
。車種の特定は、個別の車種の特定であってもよい(メーカおよび車名)。車種の特定には、予め画像データに基づいて識別できるように学習済みの学習モデルが用いられてもよい。
【0046】
処理部20は、S103において、認識された車両VがBEVであるか否かを判断する(S104)。BEVでないと判断された場合(S104:NO)、処理部20は、処理を終了する。
【0047】
BEVであると判断された場合(S104:YES)、処理部20は、車載装置4向けに、駐車場内の充電装置1のゾーンの案内データを送信する(S105)。案内データの送信は、例えばETC2.0の通信方式によって行なわれる。なお案内データの送信は、第2通信部23を介してサーバSから、実行されてもよい。この場合、車両番号及び車種が、メーカ又はディーラのサーバSで登録されており、サーバSは、情報処理装置2から車両番号及び充電ステーションの案内データを受信し、その案内データを車両番号の車両V宛てに送信する。
【0048】
S105における案内データは、駐車場において充電ステーションを構成する充電装置1のエリアを強調したマップデータを含む。案内データは、駐車場に充電装置1が存在することを案内する音声データを含む。案内データは、充電装置1の現状の利用状況(利用待ち台数)の情報を含むことが好ましい。案内データは、充電装置1を利用するか否かを受け付ける音声及びインタフェースのデータを含むことが好ましい。
【0049】
処理部20は、S103で特定した車両Vの識別データに対応付けて、BEVであることを示すデータを記憶部21に記憶し(S106)、入庫時の処理を終了する。
【0050】
図5に示す処理手順のうち、S105の処理に加えて、処理部20は、駐車場の管理装置Mへ、充電装置1の利用確認指示を出力してもよい。利用確認指示に基づき管理装置Mは、駐車券の発行と共に、充電装置1の案内を表示し、利用券を発行できる。
【0051】
図6は、車載装置4における案内データ受信時の処理手順の一例を示すフローチャートである。車載装置4の処理部40が、通信部43により、ネットワークN又は通信媒体Cを介して案内データを受信すると、以下の処理を実行する。
【0052】
処理部40は、案内データを受信し(S411)、受信した案内データに基づき、ディスプレイ51に画面を表示し、音声入出力部45のスピーカから音声を出力する(S412)。
【0053】
処理部40は、車載ネットワークを介して車両Vの駆動電池の残容量を取得し(S413)、残容量に基づいて充電が必要であるか否かを判断する(S414)。S414において処理部40は、残容量のみならず、車載装置4が搭載されている車両VがBEVであるか否かを判断してもよい。後述の処理S415を、車両VがBEVである場合に限って実行するためである。情報処理装置2の処理部20による車種の特定に誤りがあったとしても、この処理によって案内データの対象を確実にBEVとすることが可能である。
【0054】
充電が必要であると判断した場合(S414:YES)、処理部40は、S412で表示している画面に、利用意思を確認するテキスト及び利用意思を受け付けるインタフェース(ボタン)を表示し、利用意思を確認する音声を出力させる(S415)。処理部40は、所定時間が経過するまで、あるいは、イグニッション(車両Vの状態)がオフとなるまで、表示を維持し(S416)、処理を終了する。
【0055】
充電が不要と判断した場合(S414:NO)、処理部40は、S412の案内データの画面表示を所定時間維持し(S417)、処理を終了する。
【0056】
車載装置4の処理のうち、S414の判断処理については必須ではない。車載装置4は、S414を実行することにより、必要なときのみに限って、充電装置1の利用意思があるか否かをBEV利用者に確認し(S415)、煩わしさを低減させることができる。
【0057】
図7は、入庫時の情報提示の画面例を示す図である。図7は、情報処理装置2から送信される案内データに基づき表示される車載装置4のディスプレイ51に表示される例を示す。案内データには、送信先の車載装置4が搭載されている車両Vが入庫した駐車場のマップのデータと、マップ内における充電ステーションの駐車エリアの位置を強調するテキストのデータとが含まれている。図7の例では、その時点における利用待ち台数の情報が表示されている。案内データには、充電装置1の利用を待つための待機エリアの位置を示すデータが含まれていてもよい。これによって図7の例では、ディスプレイ51に、車両Vが入庫した駐車場のマップと、マップ内の充電ステーション(充電可能エリア)及び待機エリアの位置を強調するテキストとが表示されている。これらのテキストについては、音声による説明があることが好ましい。このように、情報処理装置2によるカメラ3から得られる画像データに基づく処理によって、充電が可能なBEVの車両Vを対象として、充電装置1に関する情報をBEV利用者に対して提示できる。
【0058】
図7の画面例には、充電装置1を利用する意思があるか否かを車両Vの搭乗者に対して問いかけるテキスト511と、それに対して「利用する」と応答するためのボタン512とが表示されている(S414で充電が必要と判断された場合)。図7に示す画面は、入庫から所定時間経過するか、駐車場内に車両Vが停車してイグニッションがオフ(駆動電池及び車載装置4がオフ)となったタイミングで表示が消えるように制御されてもよい。車載装置4は、ディスプレイ51に表示されたボタン512が選択されたことを入力部44で検知する。車載装置4の処理部40は、音声入出力部45で、音声入力によって「利用する」意思の確認を検知してもよい。
【0059】
BEVの入庫時の駐車場内の充電ステーションに関する情報提示の画面内容は、図7に示した例には限られない。HUD(Head Up Display )であるディスプレイ51から、充電装置1の位置への方向を指すグラフィックをフロントガラスへ投影するものであってもよい。また、利用者が所持する情報端末装置6がナビゲーション装置として機能している場合、情報端末装置6のディスプレイ53に、図6に示したような画面を表示してもよい。
【0060】
情報処理装置2は、第2に、充電ステーションを含む駐車場に入庫してきたBEVである車両Vの利用者が、充電装置1の利用の意思がある場合、利用又は利用の予約を受け付ける。図7に示した画面でボタン512が選択された場合あるいは音声入力によって「利用する」意思が確認できた場合、以下の処理が開始される。
【0061】
図8は、情報処理装置2及び車載装置4による利用受け付け処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0062】
車載装置4の処理部40は、車両Vの搭乗者から充電装置1の利用意思の入力を受け付ける(S421)。S421の受付は、図7を参照して説明した通り、ボタン512の選択又は音声入力により、所定時間の経過又はイグニッションオンの間に実行される。所定時間が経過した後、又は、イグニッションがオフとなった後は、車載装置4からの利用意思の入力はなかったと判断できる。
【0063】
処理部40は、通信部43により、情報処理装置2あてに、車両Vの識別データ(車両番号)、車種(少なくともBEVであるか否か)、及び、利用意思があることを示すデータを含む充電予約データを送信する(S422)。S422において処理部40は、通信部43により、ネットワークN又は通信媒体Cを介して充電予約データを送信する。
【0064】
なお、充電装置1が急速充電用装置と、普通充電用装置との複数種類である場合、利用意思の入力は、種類別に受け付けられることが好ましい。この場合、充電予約データには、利用意思の対象の種類を示すデータが含まれる。
【0065】
情報処理装置2の処理部20は、充電予約データを受信し(S201)、充電装置1の予約番号(何番目)を発行する(S202)。S202における予約番号は、充電予約データを受信したタイミングに基づく所定期間(日、午前/午後、週等)内における通し番号でよい。予約番号は、管理装置Mから発行される利用券と、後述する情報端末装置6で受け付ける利用意思に基づく充電予約データに対応する予約番号とで、順序を平等として発行することが好ましい。情報処理装置2は例えば、管理装置Mが管理する入庫口の駐車券発行口にて充電装置1の利用券が取られたことを検知し、最新(次に発行する)の予約番号を更新する。
【0066】
充電装置1が複数種類である場合、予約番号は、種類別に発行される。例えば、急速充電用の充電装置1に対する予約番号と、普通充電用の充電装置1に対する予約番号とで分けて発行される。
【0067】
処理部20は、S202で発行した予約番号に対応付けて、充電予約データに含まれる車両Vの識別データを、充電利用車両データとして、記憶部21に記憶する(S203)。S203において処理部20は、対象の車両Vの充電装置1の利用状況(予約中/接続前/充電中/充電完了/完了等)を充電利用車両データに含めて記憶する。
【0068】
処理部20は、発行した予約番号と、現在の利用状況の情報と、利用状況を以後確認するためのデータへのアクセス情報とを含む予約内容データを、充電予約データの送信元(車載装置4)へ送信し(S204)、情報処理装置2側の利用受付処理を終了する。利用状況の情報は、すぐに利用可能なのか、予約番号何番目の車両Vが充電中か等の状況を示すテキスト、画像等を含む。
【0069】
S204で送信されるアクセス情報は、例えば、情報処理装置2から出力されるWebページであってもよいし、予約管理サービスを実現するサーバSへのリンク情報であってもよい。充電中の充電装置1がない場合、充電装置1の利用を待っている車両Vがない場合には、S204において、利用可能であることの通知を送信してもよい。
【0070】
車載装置4は、予約内容データを通信部43によって受信し(S423)、処理部40が、予約内容データに含まれる利用状況の情報をディスプレイ51に表示する(S424)。処理部40は、予約番号と、利用状況を以後確認するためのWebページ等へのアクセス情報とを記憶部41に記憶し(S425)、利用受付処理を終了する。
【0071】
S425で記憶される予約番号と、アクセス情報とは、車両Vの充電装置1の予約に対して予約が完了するまで記憶され、イグニッションがオンとなって車載装置4が起動すると、利用状況を表示可能である。S424、及び、記憶されたアクセス情報に基づき表示される情報には、BEV利用者が情報端末装置6によって利用状況を確認するためのWebページへのリンク情報を埋め込んだ二次元コードが含まれていてもよい。この場合、ディスプレイ51に表示される二次元コードを、利用者が情報端末装置6のカメラを用いて撮影することによって、情報端末装置6が、利用状況を確認可能なWebページを、Webブラウザアプリを介してディスプレイ53に表示させることができる。
【0072】
充電装置1の利用についての受付処理手順は、図7に示した処理手順に限られない。例えば、車両Vの駐車を完了した後、充電装置1の利用を思いついたBEV利用者からの利用の意思を受け付けてもよい。この場合、情報端末装置6から利用意思を受け付けることができる。図9は、情報処理装置2及び情報端末装置6による利用受け付け処理手順の他の一例を示すシーケンス図である。図9に示すシーケンス図において、情報処理装置2の処理手順のうち、図8のシーケンス図で示した処理手順と共通する手順については同一のステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
【0073】
情報端末装置6は、所謂スマートフォンであって、対象の駐車場の充電装置1の利用意思を受け付ける画面(Webページ)をディスプレイ53に表示する(S601)。利用を受け付ける画面は、情報処理装置2又は情報処理装置2と提携する予約サービスのサーバSによって提供されている。
【0074】
S601において情報端末装置6は、車載装置4によってディスプレイ51に表示された二次元コードをカメラで撮影することにより、二次元コードに埋め込まれたリンク情報から利用を受け付ける画面を表示してもよい。情報端末装置6は、大型ディスプレイ52に表示されている利用を受け付けるWebページへのアクセス情報(二次元コード、検索キーワード等)に基づいて画面を表示してもよい。
【0075】
S601にて表示される画面は、対象の充電ステーション(駐車場)の情報を提示する画面である(図10参照)。充電ステーションの情報は、設置されている充電装置1の数、種類(急速充電/普通充電)等の情報、利用状況を示す情報を含む。S601で表示される画面には、利用意思を受け付けるボタン画像が含まれている。ボタン画像は、「時間指定で予約する」や、「すぐに順番を取る」などの複数種類が含まれてもよい。充電装置1が急速充電/普通充電等の複数種類である場合、種類別に表示されるとよい。
【0076】
情報端末装置6は、S601で表示した画面にて利用意思の入力を受け付ける(S602)。情報端末装置6は、S602で車両の識別データ、若しくは利用者の識別データ(名前、アカウント情報)を受け付けてもよい。情報端末装置6は、S602で電話番号を受け付けて自動的に呼び出しが可能であってもよい。情報端末装置6は、S602で時間を指定して予約する。
【0077】
情報端末装置6は、利用意思があることを示すデータを含む充電予約データを、ネットワークN経由で、情報処理装置2へ送信する(S603)。S603において情報端末装置6は、情報処理装置2又は連携するサーバSによって提供されているWebページ上で操作を受け付けることによって、情報処理装置2へデータを送信する。
【0078】
充電予約データは、情報端末装置6のWebブラウザにおける情報端末装置6を識別するデータを含む。S601で表示される画面は、予めBEV利用者のアカウント情報に基づいて表示されており、画面上での操作内容にアカウント情報が対応付けられて情報処理装置2へ送信されてもよい。
【0079】
情報処理装置2の処理部20は、情報端末装置6から充電予約データを受信し(S201)、充電装置1の予約番号を発行する(S202)。S202における予約番号は、管理装置Mで発行される利用券や、車載装置4からの充電予約データに対応する予約番号とで平等に発行される。この場合も、充電装置1が複数種類である場合、種類別に予約番号が発行されるとよい。
【0080】
処理部20は、S202で発行した予約番号に対応付けて、充電予約データに含まれる情報端末装置6又はその利用者を識別するデータ(アカウント情報)を、充電利用車両データとして、記憶する(S213)。充電予約データに、車両Vの識別データ(車両番号)や、利用者の名前、情報端末装置6に対応する電話番号が含まれている場合、処理部20は、これらも対応付けて充電利用車両データとして、記憶する。
【0081】
S213において処理部20は、対象の車両Vの充電装置1の利用状況(予約中/待機中/接続前/充電中/充電完了/完了等)を充電利用車両データに含めて記憶する。
【0082】
処理部20は、予約内容データを、充電予約データの送信元(情報端末装置6)へ送信し(S204)、情報処理装置2側の利用受付処理を終了する。
【0083】
情報端末装置6は、予約内容データを受信し(S604)、予約内容データに含まれる利用状況の情報をディスプレイ53に表示する(S605)。情報端末装置6はWebブラウザ上で予約番号を記憶し(S606)、利用受付処理を終了する。情報端末装置6は、予約番号又は情報端末装置6の識別データに基づき、Webブラウザにおける履歴として、利用状況を以後確認するためのWebページへのアクセス情報を記憶し、情報端末装置6は、ウェブブラウザ上で表示し続けることが可能である。
【0084】
図10は、情報端末装置6における利用意思を受け付ける画面の内容例を示す図である。BEV利用者が、情報端末装置6を用いて大型ディスプレイ52に表示された二次元コードを読み取るなどして車両Vを駐車させた駐車場の情報を表示するWebページを閲覧すると、図10に示すような画面がディスプレイ53に表示される。ディスプレイ53に表示される画面には、充電ステーション(駐車場)の名前、充電装置1の台数、種類(充電速度)、充電装置1が設置されたエリアを含むマップ、利用状況(利用待ち台数)が表示されている。ディスプレイ53に表示される画面には、「順番を取る」ボタン531と「予約する」ボタン532とが表示されている。「順番を取る」ボタン531が選択された場合、情報端末装置6は、車両V又は利用者を識別するデータを含む充電予約データを情報処理装置2へ送信する(S603)。「予約する」ボタン532が選択された場合、情報端末装置6は、次の画面で時刻の指定を受け付け、指定された時刻のデータを含む充電予約データを情報処理装置2へ送信する(S603)。
【0085】
図11は、情報端末装置6に表示される利用状況の画面例を示す図である。図11は、S605でディスプレイ53に表示される内容を示す。図11の画面には、S604で受信した予約内容データに含まれる予約番号(順番)「2」が表示されている。図11の画面には、4台の充電装置1の利用状況、即ち、何番目の利用者の車両Vが利用しているのか、の情報が表示される。各充電装置1の充電完了までの時間が含まれるとより好ましい。これにより利用者は、いつ頃に車両Vを充電装置1の駐車エリアへ移動すべきなのかのタイミングを把握することができる。
【0086】
図8又は図9に示した充電装置1に対する利用意思の受付処理によって、情報処理装置2には、予約番号に対応付けて、充電装置1の利用予定の車両の識別データ、利用状況(予約中/待機中/接続前/充電中/充電完了/完了等)が記憶される。図12は、情報処理装置2の記憶部21に記憶される充電利用車両データの内容例を示す図である。図12は、図1,2に示すように4台の同種の充電装置1を含む充電ステーションが設置されている駐車場に対応する情報処理装置2の記憶部21に、2022年11月25日の13時10分の時点で記憶されているデータの内容例を示す。
【0087】
図12の例では、その日の通し番号である予約番号「1」が発行された利用者の車両Vは、既に、1台目の充電装置1が利用され、利用状況は「完了」であることが記憶されている。「完了」は、充電装置1に対応する駐車エリアから離れている状況を示す。2番目に利用意思を入力した利用者の車両Vについては車両番号「8888」が入庫時に識別されており、これに対して予約番号「2」が発行されている。予約番号「2」の車両Vは、1台目の充電装置1を利用しており、利用状況は「充電完了」であることが記憶されている。「充電完了」は、充電装置1による充電は終了しているが(満充電又は上限時間経過)、車両Vが駐車エリアに駐車されたままの状況を示す。予約番号「2」の車両Vの利用者には、駐車エリアからの移動を促すべき状況である。
【0088】
3番目に利用意思を入力した利用者の車両Vについては車両番号「7654」が入庫時に識別されており、これに対して予約番号「3」が発行されている。予約番号「3」の車両Vは、2台目の充電装置1を利用しており、利用状況は「充電中」であることが記憶されている。この後、時間の経過によって充電が終了すると、利用状況は「充電完了」へ変化する(図13から図15に示す処理手順を参照)。予約番号「4」が発行された車両番号「4321」の車両Vについては、3台目の充電装置1を利用しており、利用状況「充電中」である。
【0089】
5番目に利用意思を入力した利用者の車両Vについては車両番号「9876」が入庫時に識別されており、予約番号「5」が発行されている。予約番号「5」の車両Vは、4台目の充電装置1の利用が予約されており、利用状況は「待機中」であることが記憶されている。「待機中」は、充電装置1に対応する駐車エリアに未だ、対象の車両V(利用者)が駐車していない状況を示す。予約番号「5」の車両Vの利用者には、空いているはずの4台目の充電装置1に対応する駐車エリアへの移動を促すべき状況である。「接続前」は、駐車していても、充電装置1との有線充電接続又は無線充電接続が確立されていない状況を示す。所定時間が経過すると、充電開始を促すべき状況である。
【0090】
6番目から8番目に利用意思を入力した利用者の車両Vについては、利用状況は「予約中」であることが記憶されている。6番目の車両Vについては、入庫時に識別された車両Vの識別データとの対応付けはされておらず、情報端末装置6から充電装置1の利用意思が入力されている。8番目の車両Vについては、車載装置4に登録されている利用者のアカウント情報(利用者番号)が、車載装置4から送信された充電予約データに含まれていたために、対応付けて記憶されている。その他、利用者名などが記憶されてもよい。
【0091】
図12に示したように記憶される充電利用車両データに基づき、情報処理装置2は、充電装置1の利用状況を更新しつつ、状況を示す通知や情報を適宜提示することができる。図13から図15は、情報処理装置2による利用状況の提示処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置2は、起動している間、以下の処理を逐次繰り返し実行する。
【0092】
情報処理装置2の処理部20は、対象の充電装置1それぞれから、充電装置1の状態の情報を取得する(S301)。充電装置1はそれぞれ、利用される車両Vを内蔵カメラによって検知可能であって、対応する駐車エリアが空いている状態(空き状態)、車両Vが駐車されているが未接続の状態(未接続状態)、接続された後に充電開始によって充電中の状態(充電中状態)、充電が満充電又は時間経過によって完了した状態(充電完了状態)、のいずれであるかの状態を情報処理装置2へ通知する。
【0093】
処理部20は、S301で取得した状態の情報に基づき、充電装置1それぞれについて状態が変化したか否かを判断する(S302)。
【0094】
S302で状態が変化したと判断された場合(S302:YES)、駐車エリアが空いている状態から、駐車されているが未接続の状態への変化であるか否かを判断する(S303)。空き状態から未接続状態への変化であると判断された場合(S303:YES)、処理部20は、検知された車両Vの識別データ(車両番号)を取得し(S304)、充電利用車両データの「予約中」又は「待機中」の利用状況が対応付けられた予約番号の車両Vの識別データと合致するか否かを判断する(S305)。S305で合致すると判断された場合(S305:YES)、処理部20は、合致した車両Vの識別データが対応付けられた予約番号の利用状況を「接続前」と更新する(S306)。処理部20は、「接続前」となってからの待機時間の計測を開始する(S307)。
【0095】
処理部20は、状態の変化に応じて利用状況を確認するためのアクセス情報に基づき、出力装置5(ディスプレイ51,52,53)で表示される画面を更新し(S308)、処理を終了する。S308において具体的に処理部20は、対象の充電装置1の状態を示すテキストや画像を変更する(図14及び図15参照)。
【0096】
S305にて合致しないと判断された場合(S305:NO)、処理部20は、予約されていない車両Vの駐車であることを、車両Vに向けて通知し(S309)、処理を終了する。
【0097】
S303で空き状態から未接続状態への変化でないと判断された場合(S303:NO)、処理部20は、未接続状態から充電中の状態への変化であるか否かを判断する(S310)。未接続状態から充電中の状態への変化であると判断された場合(S310:YES)、処理部20は、充電装置1に接続されている車両Vの識別データが対応付けられている予約番号の利用状況を「充電中」と更新する(S311)。処理部20は、状態の変化に応じて利用状況を示す画面を更新させ(S308)、処理を終了する。
【0098】
S310で、未接続状態から充電中の状態への変化でないと判断された場合(S310:NO)、処理部20は、充電中の状態から充電が完了した状態への変化であるか否かを判断する(S312)。充電中の状態から充電が完了した状態への変化であると判断された場合(S312:YES)、処理部20は、充電装置1に接続されている車両Vの識別データが対応付けられている予約番号の利用状況を「充電完了」とする(S313)。処理部20は、「充電完了」となってからの待機時間の計測を開始する(S314)。処理部20は、状態の変化に応じて利用状況を示す画面を更新させ(S308)、処理を終了する。充電完了の場合のS308の処理では、処理部20は、対象の車両Vの利用者に向けて通知を積極的に実行してもよい。
【0099】
S312で、充電中の状態から充電が完了した状態への変化でないと判断された場合(S312:NO)、処理部20は、充電が完了した状態から、駐車エリアが空いている状態への変化であるか否かを判断する(S315)。充電が完了した状態から空き状態への変化であると判断された場合(S315:YES)、処理部20は、充電装置1に接続されていた車両Vの識別データが対応付けられている予約番号の利用状況を「完了」とする(S316)。処理部20は、状態の変化に応じて利用状況を示す画面を更新させ(S308)、処理を終了する。
【0100】
S315にて、充電が完了した状態から、駐車エリアが空いている状態への変化でもないと判断された場合(S315:NO)、処理部20は、処理を終了する。この場合、想定されていない状態変化であるため、エラー通知等の異常系処理を実行してから終了する。
【0101】
S302にて、いずれの充電装置1についても状態が変化していないと判断された場合(S302:NO)、充電装置1の状態が空き状態であるか否かを判断する(S317)。空き状態でないと判断された場合(S317:NO)、処理部20は、計測している待機時間が所定時間(例えば15分)を経過したか否かを判断する(S318)。
【0102】
所定時間を経過したと判断された場合(S318:YES)、処理部20は、「接続前」又は「充電完了」となってから所定時間を経過した車両Vの識別データと利用状況に応じて、利用者に向けて充電を開始させること、あるいは、車両Vを移動させることを促す通知を出力する(S319)。S319において出力先は、大型ディスプレイ52である。利用者の情報端末装置6の識別データが充電利用データから特定できる場合、S319の出力先は情報端末装置6のディスプレイ53やスピーカである。車載装置4を特定できる場合、車載装置4が起動しているのであれば、ディスプレイ51や音声入出力部45を出力先としてもよい。処理部20は、処理を終了する。
【0103】
所定時間が経過していないと判断された場合(S318:NO)、処理部20は、処理を終了する。処理部20は、再度S301から処理を開始する。
【0104】
S317において、空き状態であると判断された場合(S317:YES)、処理部20は、空き状態である充電装置1の利用を促すべく、記憶部21の充電利用車両データを参照して処理を進める(S320)。処理部20は、参照した充電利用車両データに基づき、利用状況が「予約中」である車両Vがあるか否かを判断する(S321)。
【0105】
利用状況が「予約中」の車両Vがあると判断された場合(S321:YES)、処理部20は、「予約中」の利用状況が対応付けられている予約番号のうち、最も早い予約番号を特定する(S322)。処理部20は、特定した予約番号の利用状況を「待機中」とし(S323)、特定した予約番号の車両Vの利用者に向けて、充電が可能であることを知らせる通知を出力する(S324)。処理部20は、「待機中」となってからの待機時間の計測を開始し(S325)。状態の変化に応じて利用状況を示す画面を更新させ(S308)、処理を終了する。S323において出力先は、大型ディスプレイ52や、利用者の情報端末装置6のディスプレイ53やスピーカである。車載装置4を特定できる場合、車載装置4が起動しているのであれば、ディスプレイ51や音声入出力部45を出力先としてもよい。
【0106】
利用状況が「予約中」である車両Vがないと判断された場合(S321:NO)、「待機中」である車両Vがあるか否かを判断する(S326)。「待機中」である車両Vがあると判断された場合(S326:YES)、処理部20は、「待機中」の車両Vに対する待機時間が所定時間(例えば10分)を経過しているか否かを判断する(S327)。所定時間を経過していないと判断された場合(S327:NO)、処理部20は処理を終了する。
【0107】
所定時間を経過していると判断された場合(S327:YES)、処理部20は、車両Vの空いている充電装置1の駐車エリアへの移動を促し、キャンセルの警告を含む通知を出力し(S328)、処理を終了する。S328において、警告を最初に通知してから更に10分等の所定時間が経過した場合、予約番号に対応付けられた利用状況を「キャンセル/完了」のように更新して処理を終了するとよい。
【0108】
S326で「待機中」である車両がないと判断された場合(S326:NO)、予約の待機中の車両Vもなく、充電装置1は空き状態であるから、処理部20は、処理を終了する。
【0109】
図8及び図9に示した処理と、図13から図15に示した情報処理装置2の処理とによって、図12に示した充電利用車両データは逐次更新される。これらのデータに基づき情報処理装置2は、利用状況を出力装置5へ向けて提示することが可能である。図16及び図17は、利用状況を提示する画面例を示す図である。図16及び図17は、大型ディスプレイ52に表示される利用状況を示す画面の例を示す。
【0110】
図16の例では、図12の充電利用車両データに基づき、1台目の充電装置1については、予約番号「2」の車両Vの「充電完了」であるが、駐車エリアから移動していない状況であることが表示されている。2台目、3台目の充電装置1は、充電中であって、4台目の充電装置1は、予約番号「5」の車両Vが駐車エリアに駐車するように通知して待っている状況であることが表示されている。そして、3台の車両Vが充電装置1の利用待ち状態であることが表示されている。
【0111】
図17の例は、図16に示した例よりも時間的に後の状況を示す図である。図17では、1台目の充電装置1を利用していた車両Vが移動しており、2番目の充電装置1では充電が完了している。4台目の充電装置1に対応する駐車エリアには、予約番号「5」の車両Vが駐車して充電が開始されていて、利用待ち状態の車両Vの数は「2」へ減っている。このように、充電利用車両データの逐次更新に基づいて刻々と変化する利用状況を利用者が確認でき、飲食店の順番待ちや予約と同様に利用できる。
【0112】
図12に示した充電利用車両データは、充電ステーション毎に、情報処理装置2にて記憶され、図8図9図13から図15に示した手順によって適宜更新される。充電ステーション毎の充電利用車両データを、情報処理装置2が、車載装置4のメーカ、BEVのディーラ等が管理するサーバSへ提供可能であるため、各充電ステーションにおけるBEV利用者からの利用予約と、充電装置1の利用状況とを集約することができる。これにより、車載装置4のメーカ、BEVのディーラ等が管理するサーバSから、各車載装置4へ、充電ステーション毎の充電装置1の利用状況を示す情報を提示できる。ナビゲーション装置として機能を発揮する場合のディスプレイ51に表示されるマップ上に、充電装置1の利用状況を表示させることも可能である。
【0113】
図18は、充電ステーション毎の充電装置1の利用状況を提示する処理手順の一例を示すシーケンス図である。図18に示す処理手順は、BEVである車両Vの車載装置4にて周辺の充電ステーションが検索された場合に、車載装置4と、車載装置4のメーカのサーバSと、情報処理装置2との間で実行される。車載装置4に代わって情報端末装置6と、サーバSと、情報処理装置2との間で処理が実行されてもよい。
【0114】
車載装置4の処理部40が、指定位置を基準とした充電ステーションの検索リクエストを受け付け(S431)、位置検出部42によって検出された位置情報を含む充電ステーションの検索リクエストをサーバSへ送信する(S432)。指定位置は、車両Vのその時点における位置でもよいし、ナビゲーション機能にて表示されているマップの範囲であってもよい。指定位置は、ナビゲーション中の経路の終点であってもよいし、搭乗者がマップ上で指定した位置であってもよい。
【0115】
サーバSは、検索リクエストを受信し(S701)、受信した検索リクエストに含まれる位置情報に基づき、位置情報が示す位置から所定距離以内の充電ステーションの情報処理装置2を特定する(S702)。S702で情報処理装置2を特定するため、サーバSは、情報処理装置2を管理する管理事業者のサーバSと連携して、充電利用車両データを記憶、更新する情報処理装置2のリストを取得可能である。情報処理装置2のリストには、各充電ステーションの位置情報が対応付けられている。
【0116】
サーバSは、S702で特定した情報処理装置2に対して充電利用車両データのうち、直近の状況を示すデータを要求する(S703)。
【0117】
対象となった情報処理装置2はそれぞれ、要求を受信すると(S501)、更新済みの直近の利用状況データを抽出してサーバSへ送信する(S502)。
【0118】
サーバSは、要求に応じて送信されたデータを受信する(S704)。サーバSは、各情報処理装置2から受信した充電ステーション毎の利用状況を示すデータを、各識別データ(名前、識別ID等)及び位置情報と共に車載装置4へ送信する(S705)。
【0119】
車載装置4は、充電ステーションの識別データ及び位置情報と共に利用状況を示すデータを、所定範囲内の充電ステーションの数に応じて受信する(S433)。処理部40は、ディスプレイ51に表示しているマップ上に、充電ステーションの識別データ、利用状況を示すテキスト及び画像を表示し(S434)、処理を終了する。
【0120】
図19は、表示されるマップの内容例を示す図である。図19は、車載装置4のディスプレイ51に表示される例を示す。図19には、マップ画像と、マップ画像上に3つの充電ステーションの名前と、充電ステーションに含まれる充電装置1の数及び種類と、利用待ち台数と、利用待ち台数及び充電装置1の数に基づく予測待ち時間とを示すテキストが、充電ステーション毎に表示されている。
【0121】
図19に示した画面の表示は、情報端末装置6を用いた充電ステーションの検索にも適用できる。
【0122】
このように、情報提示システム100では、情報処理装置2によって充電装置1の利用状況及び予約(順番待ち)のデータを逐次更新していることから、BEV利用者が必要とする充電ステーションの情報をリアルタイムに提示することも可能である。充電ステーションの管理者としても、充電装置1の利用状況をリアルタイムに提示することで、空いている時間を選んで利用することを、BEV利用者へ促すことができ、効率的な利用を進めることができる。
【0123】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。特許請求の範囲では、複数の請求項に従属する多項従属請求項が記載されている。特許請求の範囲では、多項従属請求項に従属する多項従属請求項は記載されていないが、多項従属請求項に従属する多項従属請求項を記載してもよい。
【符号の説明】
【0124】
100 情報提示システム
1 充電装置
2 情報処理装置
20 処理部
21 記憶部
P2 情報処理プログラム
3 カメラ
4 車載装置
40 処理部
41 記憶部
P4 制御プログラム
5 出力装置
51,52,53 ディスプレイ
V 車両
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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