(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084514
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】ローラの製造方法およびローラの外周スリーブ
(51)【国際特許分類】
B29C 59/04 20060101AFI20240618BHJP
F16C 13/00 20060101ALI20240618BHJP
B29C 61/02 20060101ALI20240618BHJP
B29C 64/106 20170101ALI20240618BHJP
B33Y 10/00 20150101ALI20240618BHJP
B33Y 80/00 20150101ALI20240618BHJP
B29C 69/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B29C59/04 C
F16C13/00 Z
B29C61/02
B29C64/106
B33Y10/00
B33Y80/00
B29C69/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198828
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 郷
【テーマコード(参考)】
3J103
4F209
4F210
4F213
【Fターム(参考)】
3J103AA02
3J103AA14
3J103AA32
3J103AA33
3J103AA67
3J103AA69
3J103AA78
3J103GA02
4F209AA44
4F209AF01
4F209AG05
4F209AH73
4F209AJ03
4F209AJ09
4F209PQ03
4F210AG08
4F210AH81
4F210AR20
4F210QG02
4F210QG17
4F210RA01
4F210RC02
4F213AF01
4F213AG05
4F213AH04
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL03
4F213WL12
4F213WL43
(57)【要約】
【課題】外周面に凹凸を有するローラを簡易に製造することができるローラの製造方法およびローラの外周スリーブを提供する。
【解決手段】ローラEAの製造方法は、外周面21に凹凸22を有する筒状とされ、ローラEAの外周部を構成する外周スリーブ20を形成する外周スリーブ形成工程と、外周スリーブ20内に芯材10を挿入する芯材挿入工程と、芯材10が挿入された外周スリーブ20にエネルギーを付与することで、当該外周スリーブ20を収縮させて芯材10に密着させる密着工程とを実施する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラの製造方法であって、
外周面に凹凸を有する筒状とされ、前記ローラの外周部を構成する外周スリーブを形成する外周スリーブ形成工程と、
前記外周スリーブ内に芯材を挿入する芯材挿入工程と、
前記芯材が挿入された前記外周スリーブにエネルギーを付与することで、当該外周スリーブを収縮させて前記芯材に密着させる密着工程とを実施することを特徴とするローラの製造方法。
【請求項2】
前記外周スリーブ形成工程において、前記外周スリーブの内周面に凹部を形成することを特徴とする請求項1に記載のローラの製造方法。
【請求項3】
前記外周スリーブ形成工程において、前記外周スリーブの内周面と外周面との間に気体収容部を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のローラの製造方法。
【請求項4】
前記外周スリーブ形成工程において、三次元プリンタによって材料を前記外周スリーブの軸方向に積層して当該外周スリーブを形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のローラの製造方法。
【請求項5】
前記外周スリーブ形成工程において、エネルギーを付与することで硬化する硬化性樹脂によって前記外周スリーブを形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のローラの製造方法。
【請求項6】
前記外周スリーブ形成工程において、硬化収縮率が0.1%以上10%以下のエネルギー硬化樹脂で前記外周スリーブを形成することを特徴とする請求項5に記載のローラの製造方法。
【請求項7】
ローラの外周部を構成する外周スリーブであって、
前記外周スリーブ内に芯材が挿入される前の状態で、外周面に凹凸を有する筒状に形成されていることを特徴とするローラの外周スリーブ。
【請求項8】
内周面に凹部が形成されてことを特徴とする請求項7に記載のローラの外周スリーブ。
【請求項9】
内周面と外周面との間に気体収容部が形成されていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のローラの外周スリーブ。
【請求項10】
エネルギーを付与することで硬化する硬化性樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のローラの外周スリーブ。
【請求項11】
硬化収縮率が0.1%以上10%以下のエネルギー硬化樹脂で形成されていることを特徴とする請求項10に記載のローラの外周スリーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローラの製造方法およびローラの外周スリーブに関する。
【背景技術】
【0002】
外周面に凹凸を有するローラの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたエンボスロールの製造方法(ローラの製造方法)では、ローラの外周面に後から樹脂を積層したり、被焼結粉末を焼結して積層したりして凹凸を形成するため、製造が難しいという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、外周面に凹凸を有するローラを簡易に製造することができるローラの製造方法およびローラの外周スリーブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るローラの製造方法は、外周面に凹凸を有する筒状とされ、前記ローラの外周部を構成する外周スリーブを形成する外周スリーブ形成工程と、前記外周スリーブ内に芯材を挿入する芯材挿入工程と、前記芯材が挿入された前記外周スリーブにエネルギーを付与することで、当該外周スリーブを収縮させて前記芯材に密着させる密着工程とを実施する。
【0007】
本発明の一態様に係るローラの製造方法では、前記外周スリーブ形成工程において、前記外周スリーブの内周面に凹部を形成してもよい。
【0008】
本発明の一態様に係るローラの製造方法では、前記外周スリーブ形成工程において、前記外周スリーブの内周面と外周面との間に気体収容部を形成してもよい。
【0009】
本発明の一態様に係るローラの製造方法では、前記外周スリーブ形成工程において、三次元プリンタによって材料を前記外周スリーブの軸方向に積層して当該外周スリーブを形成してもよい。
【0010】
本発明の一態様に係るローラの製造方法では、前記外周スリーブ形成工程において、エネルギーを付与することで硬化する硬化性樹脂によって前記外周スリーブを形成してもよい。
【0011】
本発明の一態様に係るローラの製造方法では、前記外周スリーブ形成工程において、硬化収縮率が0.1%以上10%以下のエネルギー硬化樹脂で前記外周スリーブを形成してもよい。
【0012】
本発明の一態様に係るローラの外周スリーブは、ローラの外周部を構成する外周スリーブであって、前記外周スリーブ内に芯材が挿入される前の状態で、外周面に凹凸を有する筒状に形成されている。
【0013】
本発明の一態様に係るローラの外周スリーブは、内周面に凹部が形成されていてもよい。
【0014】
本発明の一態様に係るローラの外周スリーブは、内周面と外周面との間に気体収容部が形成されていてもよい。
【0015】
本発明の一態様に係るローラの外周スリーブは、エネルギーを付与することで硬化する硬化性樹脂によって形成されていてもよい。
【0016】
本発明の一態様に係るローラの外周スリーブは、硬化収縮率が0.1%以上10%以下のエネルギー硬化樹脂で形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、外周面に凹凸を有する筒状の外周スリーブを形成し、芯材が挿入された外周スリーブを収縮させて芯材に密着させるため、外周面に凹凸を有するローラを簡易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るローラの説明図。
【
図2】
図1のローラの外周スリーブのII-II矢視部分断面図。
【
図5】本発明の第2実施形態に係るローラの説明図。
【
図6】
図5のローラの外周スリーブのVI-VI矢視部分断面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な
図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
また、第2実施形態以降において、既に説明した実施形態と同等の構成で同等の機能を有するものには、その実施形態と同じ番号を付し、または図示を省略し、それらの説明を簡略化または省略する。
【0020】
[第1実施形態]
図1、2において、ローラEAは、芯材10と、芯材10に密着し、ローラEAの外周部を構成する外周スリーブ20とを備えている。
【0021】
芯材10は、外周スリーブ20が密着する芯部11と、芯部11の軸方向の両端に設けられた回転軸12とを備えている。
本実施形態の芯材10は、少なくとも芯部11が金属製とされ、かつ芯部11が円柱状に形成されている。芯部11は、内部に空洞が設けられていない中実状のものでもよいし、空洞が設けられた中空状のものでもよい。
【0022】
外周スリーブ20は、外周面21に凹凸22を有する筒状とされ、本実施形態では円筒状とされている。外周スリーブ20の内周面23には、凹部24が設けられ、外周面21と内周面23との間には、大気やガス等の気体が収容された気体収容部25が設けられている(
図2参照)。
本実施形態の場合、外周スリーブ20は、エネルギーとしての紫外線を付与することで硬化するエネルギー硬化樹脂としての紫外線硬化樹脂で形成され、凹凸22は、外周面21に設けられた凸部22Aによって構成されている。また、凹部24は、外周スリーブ20の軸方向の一端から他端にわたって軸方向に延設された直線状の溝であり、外周スリーブ20の軸方向の両方の端面26を貫いている。
【0023】
以上のローラEAの製造方法を
図3、4に基づいて説明する。
先ず、
図3に示すように、外周面21に凹凸22を有する外周スリーブ20を形成する外周スリーブ形成工程を実施する。この際、
図4に示すように、外周スリーブ20の内径D2を芯材10の芯部11の外径D1よりも大きくなるようにする。
本実施形態の場合、外周スリーブ形成工程において、外周スリーブ20の内周面23に凹部24を形成するとともに、外周面21と内周面23との間に気体収容部25を形成する。また、
図3に示すように、外周スリーブ形成手段としての3次元プリンタ30によって、硬化収縮率が0.1%以上10%以下の紫外線硬化樹脂を下方から上方に積層し、凹凸22、凹部24、および気体収容部25を有する外周スリーブ20を一度に形成する。このように、3次元プリンタ30で外周スリーブ20を形成するため、後から外周面21を研削、エッチング、レーザー加工等して凹凸22を形成する場合に比べて、凹凸22の深さを深くしたり、凸部22Aを例えばT字形状にしたりすることが容易にできる。
【0024】
ここで、外周スリーブ20を形成する紫外線硬化樹脂の硬化収縮率が0.1%未満になると、芯材10と外周スリーブ20とが十分に密着しない可能性がある。その場合、ローラEAを回転させるときのトルクに外周スリーブ20が耐え切れず、外周スリーブ20が芯材10に対してスリップし、回転してしまうおそれがある。一方、硬化収縮率が10%を超えると、外周スリーブ20が収縮して芯材10と密着した状態で外周スリーブ20に残る残留応力が、弾性限界を超えて外周スリーブ20にクラックが生じる可能性がある。
【0025】
次いで、使用者または、駆動機器としての多関節ロボット等の図示しない搬送手段が芯材10を搬送し、
図4に示すように、外周スリーブ20内に芯材10を挿入する芯材挿入工程を実施する。その後、高圧水銀ランプやLED(発光ダイオード、Light Emitting Diode)ランプ等のエネルギー付与手段40が、芯材10が挿入された外周スリーブ20に紫外線を付与することで、外周スリーブ20を収縮させて芯材10に密着させる密着工程を実施する。この際、芯材10の芯部11の外周面11Aと、外周スリーブ20の内周面23との間の空気が、内周面23に設けられた凹部24内に入り込み、凹部24の軸方向両端部から排出されるため、外周スリーブ20と芯材10との間に空気溜まりがなく密着が促される。以上のようにして、外周スリーブ20が芯材10と密着し、ローラEAが製造される。
【0026】
製造されたローラEAは、例えば、フィルムや紙等の処理対象物の表面に凹凸形状を付与するエンボスロール、処理対象物にインク等の液体樹脂を塗布するグラビアロール、処理対象物を搬送または案内するガイドロール等に使用される。使用時には、外周スリーブ20の気体収容部25が緩衝機能を発揮し、ローラEAや処理対象物に加わる衝撃を緩和することができる。使用により外周面21が摩耗したり、損傷したりした場合は、外周スリーブ20を芯材10から除去し、交換用の外周スリーブ20を芯材10に再装着することにより、メンテナンスに要する時間、費用を低減することができる。また、外周スリーブ20を芯材10から除去する際も、凹部24から空気が芯部11の外周面11Aと外周スリーブ20の内周面23との密着面に侵入していくため、除去が容易となる。
【0027】
以上のような実施形態によれば、外周面21に凹凸22を有する筒状の外周スリーブ20を形成し、芯材10が挿入された外周スリーブ20を収縮させて芯材10に密着させるため、外周面21に凹凸22を有するローラEAを簡易に製造することができる。
また、外周スリーブ20を3次元プリンタ30によって形成するため、例えばT型状の突起など、他の加工方法では作製不可能または作製困難な三次元形状の凹凸22を、外周面21に容易に形成することができる。
また、芯材10を使いまわすことができるので、少量多品種のローラEAを低コストで製造することができる。
【0028】
[第2実施形態]
本実施形態の場合、
図5~7に示すように、外周スリーブ20の形状が、第1実施形態と相違する。
【0029】
本実施形態の外周スリーブ20では、
図5に示すように、外周面21に設けられた凹部22Bによって凹凸22が構成されている。また、外周スリーブ20の内周面23には、
図6に示すように、凹部24が設けられていないが、同図中二点鎖線で示すように、凹部24が設けられてもよい。
【0030】
本実施形態の外周スリーブ20も、
図7に示すように、3次元プリンタ30によって、紫外線硬化樹脂を下方から上方に積層して形成される。そして、外周スリーブ20内に芯材10が挿入された後、外周スリーブ20に紫外線を付与することで、外周スリーブ20が収縮して芯材10に密着する。
以上のような実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0031】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0032】
例えば、芯材10は、芯部11や回転軸12が樹脂製とされてもよいし、芯部11と回転軸12とが同一の材料で形成されてもよいし、異なる材料で形成されてもよい。
芯部11は、楕円柱、三角柱や四角柱等の多角柱、その他の形成とされてもよい。
【0033】
外周スリーブ20は、凹部24または気体収容部25が形成されていなくてもよいし、芯材10を挿入することができるのであれば、外周スリーブ形成工程で外周スリーブ20の内径D2を芯材10の外径D1と同じ大きさ、または外径D1よりも小さくしてもよいし、紫外線硬化樹脂以外の樹脂や金属で形成されてもよく、例えば、紫外線以外の光によって硬化する光硬化樹脂で形成されてもよいし、電子線等の放射線によって硬化する放射線硬化樹脂で形成されてもよいし、エネルギーとしての熱の照射によって硬化する熱硬化性樹脂で形成されてもよいし、その他のエネルギー硬化樹脂で形成されてもよいし、エネルギーの付与によって収縮するが硬化しない樹脂で形成されてもよいし、ステンレス、ニッケル、チタン、アルミニウム等の金属で形成されてもよい。
外周スリーブ20の内周面23は、芯材10に密着できる形状であればよく、例えば、芯材10の芯部11が楕円柱、三角柱や四角柱等の多角柱状とされた場合、それらに対応した内面形状(軸方向の平面視で楕円形、三角形や四角形等の多角形)とされてもよい。
外周スリーブ20は、3次元プリンタ30以外の手段で形成されてもよく、例えば、ブロー成形機、真空成型機等の外周スリーブ形成手段によって射出成形されてもよい。
凸部22Aや凹部22Bの形状は、特に限定されることがなく、例えば、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、円環や多角環等の環状、T字状、U字状、V字状、円錐、三角錐や四角錐等の多角錐、円錐台や多角錐台等の錐台、その他の形状であってもよいし、外周面21に設けられた溝や穴等によって凹部22Bが構成されてもよい。
凹部24は、凹部24は、外周スリーブ20の軸方向に断続する直線状、軸方向に交差する方向に延設された直線状、湾曲線や屈曲線等の曲線状、螺旋状等に形成されてもよいし、外周スリーブ20の軸方向の一端から他端にわたって延設されていなくてもよいし、外周スリーブ20の軸方向の端面26を貫いていなくてもよく、例えば、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、円環や多角環等の環状、T字状、U字状、V字状、円錐、三角錐や四角錐等の多角錐、円錐台や多角錐台等の錐台、半球その他の形状であってもよい。
気体収容部25は、外周スリーブ20の外周面21、内周面23、または端面26に開口していてもよいし、開口していなくてもよい。
【0034】
外周スリーブ形成手段は、例えば、ブロー成形機、真空成型機であってもよい。
エネルギー付与手段40は、外周スリーブ20の周囲に複数設けられてもよいし、駆動機器としての多関節ロボットや、駆動機器としての回動モータによって、外周スリーブ20の周囲を回転可能とされてもよい。
エネルギー付与手段40が付与するエネルギーは、光や電子線等の電磁波が持つエネルギー、熱エネルギー、運動エネルギー、電気エネルギー、化学エネルギー、またはこれらを組み合わせたエネルギー等、どのようなエネルギーでもよく、外周スリーブ20の特性、特質、性質、材質、組成および構成等を考慮して任意に決定することができる。
【0035】
ローラEAで処理される処理対象物の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、処理対象物は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよい。また、処理対象物としての接着シートは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層とが積層された2層のもの、基材と接着剤層との間に1または複数の中間層が積層された3層または3層以上のもの、基材の上面に1または複数のカバー層が積層された3層または3層以上のもの、基材、中間層またはカバー層が剥離可能に設けられたもの、接着剤層のみからなる単層の両面接着シート、1または複数の中間層の両最外面に接着剤層が積層された両面接着シート等、どのようなものでもよい。なお、接着シートは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0036】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはないし、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0037】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
【符号の説明】
【0038】
EA…ローラ
10…芯材
20…外周スリーブ
21…外周面
22…凹凸
23…内周面
24…凹部
25…気体収容部