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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084527
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】土木構造物
(51)【国際特許分類】
   E02B 7/02 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
E02B7/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198847
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】野▲崎▼ 裕介
(57)【要約】
【課題】鋼製枠を備えた土木構造物において上流側から流れてくる物体を捕捉する。
【解決手段】鋼製枠堰堤1は、中詰材60が充填されていて高さ方向H及び高さ方向に交差する幅方向Wに互いに連結された複数の鋼製枠10,20,30,50と、高さ方向Hにおいて底面側及び幅方向Wにおいて側面側を鋼製枠20により画定されていて水の通流を可能にする開口部40Aと、開口部40Aを通過しようとする物体を捕捉する捕捉工70と、を備える。
【選択図】図1B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中詰材が充填されていて高さ方向及び該高さ方向に交差する一の交差方向に互いに連結された複数の鋼製枠と、
前記高さ方向において底面側及び前記交差方向において側面側を前記鋼製枠により画定されていて水の通流を可能にする開口部と、
前記開口部に重なるように前記交差方向に所定の間隔をあけて設けられた複数の柱部材を含む、前記開口部を通過しようとする物体を捕捉する捕捉工と、
を備えることを特徴とする土木構造物。
【請求項2】
前記柱部材は、少なくとも
一端が前記開口部を底面側で画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に埋設されていて、他端が前記中詰材から突出した基礎部と、
一端において前記基礎部の前記他端と互いに着脱自在に連結されている本体部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項3】
前記基礎部の一端は、索状部材を介して該基礎部が埋設されている前記鋼製枠の底部に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の土木構造物。
【請求項4】
前記柱部材は、一端において前記開口部の底面側を画定する前記鋼製枠にボルト接合されていることを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項5】
前記柱部材は、
一端が前記開口部を底面側で画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に埋設されていて、他端が前記開口部に向かって突出した管状部材により形成された基礎部と、
一端において前記基礎部に前記他端の側から挿入されて互いに連結されている本体部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項6】
前記柱部材は、
一端が前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に上流側又は下流側で埋設されていて、他端が上流側又は下流側に向かって前記中詰材から突出した基礎部と、
一端において前記基礎部の前記他端と互いに着脱自在に連結されていて前記高さ方向に延びている本体部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項7】
前記柱部材は、前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠を構成する少なくとも一の枠材により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項8】
前記交差方向において前記開口部を画定する前記鋼製枠間に鋼材が設けられており、前記柱部材は、前記鋼材に前記高さ方向において下方に向かって延びるように連結されていることを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項9】
前記柱部材は、前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠において、上流側又は下流側に面する側で連結されていて、前記高さ方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の土木構造物。
【請求項10】
前記柱部材の先端と、前記柱部材が連結されている側とは反対の側において前記鋼製枠とは、鋼製部材により連結されていることを特徴とする請求項7に記載の土木構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、治山工事や砂防工事その他一般の土木工事において、堰堤、土留、擁壁等として、渓谷間や斜面に沿って設置される土木構造物が知られている。例えば、堰堤として機能する土木構造物は、鋼製枠と、石材(中詰材)と、を備え、鋼製枠同士は、上下左右に互いに連結されて鋼製枠堰堤を構成する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された鋼製枠堰堤は、渓流を横断するように設置される砂防ダムであり、その中央部の上部に水通し部が形成されていて、水通し部には一の流木止めが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4108894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、鋼製枠堰堤における水通し部は、流水とともに礫等を下流側に流す機能を有する。そのため、流水に混じって礫、木等が水通し部を通って下流側に流れていくことがある。また、治山を目的して土留又は擁壁として斜面に沿って構築された土木構造物においても、水通し部を構築した場合、土砂に混じって礫、木等が水通し部を通っていくことがある。さらに、礫、流木等のサイズ、形状によっては、流木止めに衝突した後に逸れて下流側に流れていくことがある。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、鋼製枠を備えた土木構造物において上流側から流れてくる物体をより確実に捕捉することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る鋼製枠堰堤は、中詰材が充填されていて高さ方向及び該高さ方向に交差する一の交差方向に互いに連結された複数の鋼製枠と、前記高さ方向において底面側及び前記交差方向において側面側を前記鋼製枠により画定されていて水の通流を可能にする開口部と、前記開口部を通過しようとする物体を捕捉する捕捉工と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記捕捉工は、前記開口部に重なるように前記交差方向に所定の間隔をあけて設けられた少なくとも1つの柱部材を含む。
【0008】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、少なくとも一端が前記開口部を底面側で画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に埋設されていて、他端が前記中詰材から突出した基礎部と、一端において前記基礎部の前記他端と互いに着脱自在に連結されている本体部と、を有する。
【0009】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記基礎部の一端は、索状部材を介して該基礎部が埋設されている前記鋼製枠の底部に連結されている。
【0010】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、一端において前記開口部の底面側を画定する前記鋼製枠にボルト接合されている。
【0011】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、一端が前記開口部を底面側で画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に埋設されていて、他端が前記開口部に向かって突出した管状部材により形成された基礎部と、一端において前記基礎部に前記他端の側から挿入されて互いに連結されている本体部と、を有する。
【0012】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、一端が前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠の中詰材に上流側又は下流側で埋設されていて、他端が上流側又は下流側に向かって前記中詰材から突出した基礎部と、一端において前記基礎部の前記他端と互いに着脱自在に連結されていて前記高さ方向に延びている本体部と、
を有する。
【0013】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠を構成する少なくとも一の枠材により形成されている。
【0014】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記交差方向において前記開口部を画定する前記鋼製枠間に鋼材が設けられており、前記柱部材は、前記鋼材に前記高さ方向において下方に向かって延びるように連結されている。
【0015】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材は、前記高さ方向において下側から前記開口部を画定する少なくとも1つの前記鋼製枠において、上流側又は下流側に面する側で連結されていて、前記高さ方向に延びている。
【0016】
また、本発明に係る鋼製枠堰堤の一態様において、前記柱部材の先端と、前記柱部材が連結されている側とは反対の側において前記鋼製枠とは、鋼製部材により連結されている。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、鋼製枠を備えた土木構造物において上流側から流れてくる物体を捕捉することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】一実施の形態に係る鋼製枠堰堤を上流側から見た斜視図である。
図1B】一実施の形態に係る鋼製枠堰堤を上流側から見た概略的な正面図である。
図2】下段の鋼製枠の構成を説明するための斜視図である。
図3】開口部を画定する中段の鋼製枠の構成を説明するための斜視図である。
図4】水通し部の側部を画定する鋼製枠の構成を説明するための斜視図である。
図5】捕捉工の構成を説明するための図である。
図6】変形例1に係る捕捉工の構成を説明するための図である。
図7A】変形例2に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図7B】変形例2に係る捕捉工の構成を説明するための図である。
図8A】変形例3に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図8B】変形例3に係る捕捉工の構成を説明するための図である。
図9A】変形例4に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図9B】変形例4に係る捕捉工の構成を説明するための図である。
図10A】変形例5に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図10B】変形例5に係る捕捉工を備えた鋼製枠の構成を説明するための図である。
図11】変形例6に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図12A】変形例7に係る捕捉工を備えた鋼製枠堰堤の斜視図である。
図12B】変形例7に係る捕捉工の構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率等が異なる部分が含まれている場合がある。
【0020】
本発明に係る土木構造物は、例えば、渓谷間において川幅方向に設置されて、上流から流れてくる土石流等を堰き止める堰堤、治山を目的として傾斜地の斜面に設置される土留、擁壁等として使用される。例えば、以下の実施の形態において示す土木構造物は、鋼製枠堰堤として構成されており、以下では鋼製枠堰堤ともいう。
【0021】
本発明に係る鋼製枠堰堤1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1Gは、中詰材60が充填されていて高さ方向H及び高さ方向に交差する幅方向(交差方向)Wに互いに連結された複数の鋼製枠10,20,30,50と、高さ方向Hにおいて底面側及び幅方向Wにおいて側面側を鋼製枠20により画定されていて水の通流を可能にする開口部40Aと、少なくとも上流側から開口部40Aを通過しようとする物体を捕捉する捕捉工70,70A,70B,70C,70D,70E,70F,70Gと、を備えることを特徴とする。本発明に係る鋼製枠堰堤について以下に具体的に説明する。
【0022】
<鋼製枠堰堤の構成>
図1Aは、一実施の形態に係る鋼製枠堰堤1を上流側から見た斜視図である。図1Bは、一実施の形態に係る鋼製枠堰堤1を上流側から見た概略的な正面図である。第1の実施の形態に係る鋼製枠堰堤1は、鋼製枠10,20,30と、開口部40Aと、水通し部40Bと、補強枠(鋼製枠)50と、根入れ枠(図示せず)と、中詰材60と、捕捉工70と、を備え、屈撓性・透水性に優れており、工期短縮や通年施工が可能である。
【0023】
鋼製枠堰堤1は、複数の鋼製枠10,20,30を所定の高さになるように高さ方向Hに積み重ねて連結されているとともに、幅方向W及び奥行き方向Dに互いに連結されてなる。なお、説明の便宜上、鋼製枠堰堤1が堰堤として設置された状態において、鋼製枠堰堤1の上下方向を「高さ方向H」、川幅に沿って延びる鋼製枠堰堤1の方向を「幅方向W」、河川の流れに沿って延びる鋼製枠堰堤1の方向を「奥行き方向D」とする。なお、鋼製枠堰堤1が土留、擁壁として設置された場合、幅方向Wは、地山等の法面に沿って連続する方向であり、奥行き方向Dは、地山等の法面に向かう方向である。
【0024】
本実施の形態に係る鋼製枠堰堤1は、高さ方向Hに鋼製枠10,20,30が3段重にねられている。鋼製枠堰堤1において最下段に鋼製枠10が幅方向Wに互いに連結されている。高さ方向Hにおいて鋼製枠10の上側に鋼製枠20が設けられていて、幅方向Wに互いに連結されている。高さ方向Hにおいて鋼製枠20の上側に鋼製枠30が設けられていて、幅方向Wに互いに連結されている。
【0025】
鋼製枠10,20は、側面視において台形又は略台形に形成されており、鋼製枠30は、側面視において矩形又は略矩形に形成されている。鋼製枠堰堤1の設置状態において、鋼製枠10,20における下流に面する側は、斜めに傾斜している。したがって、鋼製枠堰堤1全体としては、鋼製枠10の下流に面する面が鋼製枠20に向かって上流側に傾斜しており、鋼製枠10及び鋼製枠20の下流に面する面は、連続的に下流側から上流側に傾斜して延びていている。鋼製枠10,20における上流に面する側は、高さ方向Hにおいて鉛直又は略鉛直方向に延びている。鋼製枠堰堤1の奥行き方向Dにおける寸法は、高さ方向Hに沿って下側から上側にいくに連れて小さくなっている。
【0026】
幅方向Wにおいて鋼製枠20が互いに連結されている段には開口部40Aが形成されており、開口部40Aは、幅方向Wにおいて鋼製枠20が連結されていない部分である。開口部40Aは、幅方向Wにおいて中央又は略中央に形成されている。開口部40Aは、高さ方向Hにおいて上側は開放されており、下側を鋼製枠10によって画定されていて、幅方向Wにおいて両側を鋼製枠20によって画定されている。開口部40Aは、上流から下流に向かって流れる、例えば、土石流や流木を捕捉できるようにした部分である。奥行き方向Dに見て開口部40Aを覆うように後述する捕捉工70が設けられている。
【0027】
幅方向Wにおいて鋼製枠30が互いに連結されている段には水通し部40Bが形成されており、水通し部40Bは、幅方向Wにおいて鋼製枠30が連結されていない部分である。水通し部40Bは、幅方向Wにおいて中央又は略中央に形成されている。水通し部40Bは、幅方向Wにおいて両側を鋼製枠30によって画定されている。水通し部40Bは、開口部40Aが土石流や流木等を捕捉した後、開口部40Aが閉塞された場合であっても、水を上流から下流に向かって流せるようにした部分である。水通し部40Bは、幅方向Wにおいて開口部40Aより徐々に大きくなるように形成されている。
【0028】
図2は、下段の鋼製枠10の構成を説明するための斜視図である。鋼製枠10は、鋼製の枠材を立体的に組み合わせてなる。鋼製枠10は、枠材として、柱材11と、梁材12と、繋ぎ材13と、天面材14と、底面材15と、ブレース材16と、後面材17と、を有する。なお、図示の鋼製枠10は、開口部40Aの底面を画定する鋼製枠であり、後述する鋼製枠20が上に載置される鋼製枠10については、天面材14が設けられていない。
【0029】
柱材11は、互いに幅方向W及び奥行き方向Dにそれぞれ所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるようにして設けられている。柱材11は、例えば、H形鋼により形成されている。下流側に設けられた柱材11は、上流側に設けられた柱材11に対して高さ方向Hにおいて下側から上側に傾斜して延びている。各柱材11は、それぞれのフランジが上流側及び下流側に面するように設けられている。
【0030】
梁材12は、柱材11を幅方向Wに連結する。梁材12は、例えば、H形鋼により形成されている。具体的には、梁材12は、上流側及び下流側に設けられた一対の柱材11をそれぞれ上端部及び下端部において幅方向Wに互いに連結している上梁材及び下梁材をなす。梁材12は、一対のフランジと、フランジを連結するウェブと、を有する。梁材12は、フランジが下流側及び上流側に面するようにして柱材11にフランジにおいて連結されている。柱材11と梁材12とは、互いにボルト又は溶接等により連結されている。なお、鋼製枠堰堤1において上側に他の鋼製枠20が連結されない鋼製枠10の梁材12は、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼であってよく、また、高さ方向Hにおいて下側の梁材12は、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼であってよい。
【0031】
繋ぎ材13は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。繋ぎ材13は、奥行き方向Dにおいて対向する柱材11を、継手板を介して上端部及び下端部において互いに連結するとともに、奥行き方向Dにおいて梁材12同士を連結する。本実施の形態においては、幅方向Wにおいて3個所に繋ぎ材13が設けられている。各個所において2本の繋ぎ材13が互いに背中合わせで設けられている。梁材12と繋ぎ材13とは、互いにボルト又は溶接等により連結されている。
【0032】
天面材14は、例えば、平板鋼により形成されていて、開口部40Aに面する天面の側で、一対の梁材12の間に架け渡されている。つまり、天面材14は、2本の梁材12の間に奥行き方向Dに沿って設けられていて、かつ、幅方向Wに所定の間隔をあけて設けられている。
【0033】
底面材15は、例えば、平板鋼により形成されていて、開口部40Aに面する天面とは反対の側で、一対の梁材12の間に架け渡されている。つまり、底面材15は、2本の梁材12の間に奥行き方向Dに沿って設けられていて、かつ、幅方向Wに所定の間隔をあけて設けられている。
【0034】
ブレース材16は、奥行き方向Dにおいて柱材11に連結されている。ブレース材16の一端は、継手板を介して下流側の柱材11の上端部に連結されており、他端において継手板を介して上流側の柱材11の下端部に連結されている。
【0035】
後面材17が下流側で柱材11と梁材12とによって画定されている枠内に設けられている。後面材17は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。後面材17は、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように一対の梁材12に連結されている。後面材17は、一の面において梁材12に連結されている。
【0036】
鋼製枠10において上流側で柱材11と梁材12とによって画定されている前面の側には、補強枠50が連結されている。補強枠50は、側面視において矩形又は略矩形に形成されている。補強枠50は、鋼製の枠材を立体的に組み合わせてなる、幅方向Wに面する面部と、奥行き方向Dに面する面部と、高さ方向Hにおいて上下に面する面部と、を有する枠である。
【0037】
補強枠50は、枠材として、柱材51と、梁材52と、繋ぎ材53と、前面材54と、天面材55と、底面材56と、を有する。
【0038】
柱材51は、鋼製枠10の上流側の柱材11に対して奥行き方向Dに所定の間隔をあけて立設されている。柱材51は、例えば、H形鋼により形成されている。柱材51は、一対のフランジと、フランジを連結するウェブと、を有する。各柱材51の一対のフランジには、延び方向における両端部に連結孔(図示せず)が形成されていて、ボルトが挿通されて後述する梁材52との連結の用に供される。各柱材51は、それぞれのフランジが上流側及び下流側に面するように設けられている。
【0039】
梁材52は、柱材51を幅方向Wに連結する。梁材52は、例えば、H形鋼により形成されている。梁材52は、高さ方向Hにおいて柱材51をそれぞれ上端部及び下端部において幅方向Wに互いに連結している。梁材52は、一対のフランジと、フランジを連結するウェブと、を有する。
【0040】
梁材52の一対のフランジには、延び方向に沿って所定の間隔をあけて複数の連結孔(図示せず)が形成されていて、ボルトが挿通されて他の枠材との連結の用に供される。梁材52は、フランジが下流側及び上流側に面するようにして柱材51に連結されている。
【0041】
梁材52は、一対のフランジにおいて、柱材51のフランジの間に挿入されている。柱材51と梁材52とは、それぞれのフランジが互いに隙間をもって互いに連結されている。柱材51の一対のフランジの内側の間隔は、梁材52の一対のフランジの外側の間隔よりも大きく形成されている。
【0042】
繋ぎ材53は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。繋ぎ材53は、奥行き方向Dにおいて対向する柱材11,51を、上端部及び下端部において互いに連結する。本実施の形態においては、幅方向Wにおいて3個所に繋ぎ材53が設けられている。各個所において2本の繋ぎ材53が互いに背中合わせで設けられている。
【0043】
前面材54が柱材51と梁材52とによって画定されている枠内に設けられている。前面材54は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の溝形鋼により形成されている。前面材54、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように梁材32に連結されている。前面材54は、互いに対向する一対のフランジが幅方向Wに面し、フランジを連結するウェブが上流側に面するように梁材52に連結されている。
【0044】
天面材55が高さ方向Hにおいて上端側で梁材12,52と繋ぎ材53とによって画定されている枠内に設けられている。天面材55は、梁材52の間で、幅方向Wに所定の間隔をあけて設けられている。天面材55は、例えば、長手方向に交差した断面形状が矩形又は略矩形の平鋼により形成されている。天面材55は、一端が梁材12に連結されていて、他端が梁材53に連結されている。
【0045】
底面材56が高さ方向Hにおいて下端側で梁材12,52と繋ぎ材53とによって画定されている枠内に設けられている。底面材56は、梁材12,52の間で、幅方向Wに所定の間隔をあけて設けられている。底面材56は、例えば、長手方向に交差した断面形状が矩形又は略矩形の平鋼により形成されている。底面材56は、一端が梁材12に連結されていて、他端が梁材52に連結されている。
【0046】
図3は、開口部40Aを画定する中段の鋼製枠20の構成を説明するための斜視図である。鋼製枠20は、鋼製の枠材を立体的に組み合わせてなる。鋼製枠20は、枠材として、柱材21と、梁材22と、繋ぎ材23と、ブレース材24と、前面材25と、後面材26と、側面材27と、を有する。
【0047】
柱材21は、互いに幅方向W及び奥行き方向Dにそれぞれ所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるようにして設けられている。柱材21は、例えば、H形鋼により形成されている。下流側に設けられた柱材21は、上流側に設けられた柱材21に対して高さ方向Hにおいて下側から上側に傾斜して延びている。各柱材21は、それぞれのフランジが上流側及び下流側に面するように設けられている。
【0048】
梁材22は、柱材21を幅方向Wに連結する。梁材22は、例えば、H形鋼により形成されている。具体的には、梁材22は、上流側及び下流側に設けられた一対の柱材21をそれぞれ上端部及び下端部において幅方向Wに互いに連結している上梁材及び下梁材をなす。梁材22は、一対のフランジと、フランジを連結するウェブと、を有する。梁材22は、フランジが下流側及び上流側に面するようにして柱材21にフランジにおいて連結されている。柱材21と梁材22とは、互いにボルト又は溶接等により連結されている。なお、鋼製枠堰堤1において上側に他の鋼製枠20が連結されない鋼製枠20の梁材22は、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼であってよく、また、高さ方向において下側の梁材22は、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼であってよい。
【0049】
繋ぎ材23は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。繋ぎ材23は、奥行き方向Dにおいて対向する柱材21を、継手板を介して上端部及び下端部において互いに連結するとともに、奥行き方向Dにおいて梁材22同士を連結する。本実施の形態においては、幅方向Wにおいて3個所に繋ぎ材23が設けられている。各個所において2本の繋ぎ材23互いに背中合わせで設けられている。梁材22と繋ぎ材23とは、互いにボルト又は溶接等により連結されている。
【0050】
ブレース材24は、幅方向Wにおいて開口部40Aとは反対側で柱材21と繋ぎ材23とによって画定された枠内に設けられていて、奥行き方向Dにおいて柱材21に連結されている。ブレース材24の一端は、継手板を介して下流側の柱材21の上端部に連結されており、他端において継手板を介して上流側の柱材21の下端部に連結されている。
【0051】
前面材25が上流側で柱材21と梁材22とによって画定されている枠内に設けられている。前面材25は、例えば、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼により形成されている。前面材25、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように梁材22に連結されている。前面材25は、互いに対向する一対のフランジが幅方向Wに面し、フランジを連結するウェブが上流側に面するように梁材22に連結されている。
【0052】
後面材26が下流側で柱材21と梁材22とによって画定されている枠内に設けられている。後面材26は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。後面材26は、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように梁材22に連結されている。後面材26は、一の面において梁材22に連結されている。
【0053】
側面材27は、開口部40Aに面する側で、柱材21と繋ぎ材23とによって画定されている枠内に設けられている。側面材27は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。側面材27は、高さ方向Hにおいて所定の間隔をあけて奥行き方向Dに延びるように柱材21に連結されている。なお、開口部40Aを画定しない鋼製枠20においては、側面材27は設けられていない。
【0054】
最上段の鋼製枠30は、鋼製枠20の上側に連結されている。鋼製枠30における上流に面する側及び下流に面する側は、鉛直又は略鉛直方向に延びている。鋼製枠30の奥行き方向Dにおける寸法は、鋼製枠20の天面の奥行き方向Dにおける寸法と同じである。
【0055】
図4は、水通し部40Bの側部を画定する鋼製枠30の構成を説明するための斜視図である。鋼製枠30は、柱材31と、梁材32と、繋ぎ材33と、ブレース材34と、前面材35と、後面材36と、天面材37と、側面材38と、を有する。
【0056】
柱材31は、互いに幅方向W及び奥行き方向Dにそれぞれ所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるようにして設けられている。柱材31は、例えば、H形鋼により形成されている。柱材41は、上流側及び下流側に設けられた柱材31は、互いに奥行き方向Dにおいて所定の間隔をあけて対向して設けられている。水通し部40Bの側に設けられている柱材31は、幅方向Wにおいて水通し部40Bとは反対の側に設けられている柱材31に対して高さ方向Hにおいて下側から上側に傾斜して延びている。
【0057】
梁材32それぞれは、上流側及び下流側で幅方向Wに並ぶ柱材31の上端部及び下端部に連結されている。高さ方向Hにおいて上側の梁材32は、例えば、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼により形成されている。高さ方向Hにおいて下側の梁材32は、例えば、H形鋼により形成されている。なお、柱材31と、柱材31の上端部と連結されている梁材32とは、一体に形成されていてもよい。
【0058】
繋ぎ材33は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。繋ぎ材33は、奥行き方向Dにおいて対向する柱材31を上端部及び下端部において互いに連結するとともに、奥行き方向Dにおいて梁材32同士を連結する。各個所において2本の繋ぎ材33が互いに背中合わせで設けられている。
【0059】
ブレース材34は、幅方向Wにおいて水通し部40Bとは反対側で柱材31と繋ぎ材33とによって画定された枠内に設けられていて、柱材31を奥行き方向Dにおいて互いに連結している。ブレース材34の一端は、継手板を介して水通し部40Bに面していない下流側の柱材31の上端部に連結されており、ブレース材34の他端は、継手板を介して上流側の柱材31の下端部に連結されている。
【0060】
前面材35が上流側で柱材31と梁材32とによって画定されている枠内に設けられている。前面材35は、例えば、長手方向に交差した断面形状がU字形又は略U字形の溝形鋼により形成されている。前面材35は、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように梁材32に連結されている。
【0061】
後面材36が下流側で柱材31と梁材32とによって画成されている枠内に設けられている。後面材36は、例えば、長手方向に交差した断面形状がL字形又は略L字形の山形鋼により形成されている。後面材36は、幅方向Wに互いに所定の間隔をあけて高さ方向Hに延びるように一の面において梁材32に連結されている。
【0062】
側面材38は、幅方向Wにおいて水通し部40Bに面する側で柱材31と繋ぎ材33とによって画定されている枠内に設けられている。側面材38は、奥行き方向Dに並ぶ柱材31の間に設けられていて、かつ、高さ方向Hに所定の間隔をあけて設けられている。側面材38は、継手板を介して柱材31にそれぞれ連結されている。
【0063】
鋼製枠堰堤1において、最上段に位置する鋼製枠30のうち、水通し部40Bに面する鋼製枠30に幅方向Wにおいて連結される鋼製枠は、実質的に鋼製枠20と同じ鋼製を有しており、下流側に面する柱材は、鉛直又は略鉛直に延びている。
【0064】
根入れ枠(図示せず)は、各段における鋼製枠10,20,30の幅方向Wにおける両端部に連結されている。根入れ枠は、正面視において三角形状又は略三角形状に形成されている。根入れ枠は、鋼製枠堰堤1において地山の形状に合わせて斜面に沿って形成されている。根入れ枠は、複数の鋼製の枠材により構成されている。
【0065】
中詰材60は、鋼製枠10,20,30、補強枠50及び根入れ枠内にそれぞれ充填されている。中詰材60としては、透水性の観点から玉石、割石等が用いられる。
【0066】
本発明に係る鋼製枠堰堤1において、開口部40Aには、捕捉工70が設けられている。捕捉工70は、鋼管により形成されている複数の柱部材71を有する。柱部材71は、高さ方向Hにおいて少なくとも鋼製枠20にわたって延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっていることが好ましい。本実施の形態においては、一の鋼製枠10に対して1つの柱部材71が設けられている。柱部材71は、開口部40Aにおいて、一端が鋼製枠10に埋め込まれた状態において設けられている。柱部材71の設置場所には鋼製枠10の天面材14は設けられていないが、中詰材60が抜け出ないようになっており、別途、他の部材を設置する対策を講じてもよい。なお、柱部材71は、補強枠50に一端が埋め込まれるようになっていてもよい。
【0067】
図5は、捕捉工70の構成を説明するための図である。柱部材71は、奥行き方向Dにおいて補強枠50寄りに鋼製枠10に設けられている。柱部材71は、基礎鋼管(基礎部)72と、本体鋼管(本体部)73と、を有する。基礎鋼管72は、両端にそれぞれベースプレート72Pを有する。基礎鋼管72は、一方のベースプレート72Pが中詰材60内に埋設されており、他方のベースプレート72Pが天面材14の側で鋼製枠10から少しだけ突出しているように鋼製枠10に設けられている。各ベースプレート72Pは、基礎鋼管72よりも大きな直径を有する。
【0068】
本体鋼管73の一端は、ベースプレート73Pを有し、他端は閉鎖されている。ベースプレート73Pは、本体鋼管73の直径よりも大きな直径を有する。本体鋼管73は、ベースプレート73Pを介して基礎鋼管72に、例えば、ボルト接合されている。柱部材71は、基礎鋼管72及び本体鋼管73が互いに連結された状態において同軸又は略同軸上に延びている。
【0069】
捕捉工70を構築する際には、まず、鋼製枠10を幅方向Wに連結し、鋼製枠10の中に中詰材60を詰めていく。開口部40Aの底面を画定する鋼製枠10においては、所定の高さまで敷き詰めた中詰材60の上に基礎鋼管72を設置する。その後、鋼製枠10が高さ方向Hにおいて満たされるまで中詰材60を詰める。その後、基礎鋼管72を避けるようにして天面材14を取り付ける。次いで、本体鋼管73を吊り上げて基礎鋼管72に対して接近させて、互いのベースプレート72P,73P同士を接触させてボルト接合する。これにより、開口部40Aに捕捉工70が構築される。
【0070】
以上のような捕捉工70を鋼製枠堰堤1に設置することにより、例えば、上流から流れてくる水を開口部40Aにおいて下流側に流しつつ、流水に含まれる礫、木等の物体を捕捉工70によって捕捉することができる。また、開口部40Aが、礫、木等の物体によって塞がれた場合には、水は、水通し部40Bを通って下流側に流れていく。例えば、1つの柱部材71が設けられている場合には、流れてきた流木が柱部材71に衝突した場合、流木が柱部材71を中心に回転して捕捉工70を下流側に抜けていくことがある。これに対して、上記捕捉工70は、幅方向に並ぶ複数の柱部材71を有するので、仮に、流木が一の柱部材71に衝突して回転した場合には、流木は横たわるようにして隣合う柱部材71によって捕捉される。これにより、流木が開口部40Aを抜けて開口部40Aを超えていくことを抑制することができ、さらに、サイズ、形状等の種々異なる流木等をより確実に捕捉することができる。
【0071】
さらに、捕捉工70は、基礎鋼管72と本体鋼管73とからなる柱部材71により形成されているので、捕捉工70を構築する際に、2つの部材を現場にて連結することにより容易に構築することができる。また、例えば、本体鋼管73に礫が衝突し、本体鋼管73が変形した場合であっても、基礎鋼管72と本体鋼管73との連結を解除して、損傷した本体鋼管73を新たな本体鋼管73と容易に交換することができる。
【0072】
なお、本実施の形態における捕捉工70においては、一の鋼製枠10に対して一の柱部材71が設けられていたが、一の鋼製枠10に対して2つの柱部材71が設けられていてもよい。この場合、柱部材71は、奥行き方向Dにおいてずらされて設けられていてもよい。
【0073】
また、本実施の形態における捕捉工70における柱部材71は、2つの鋼管(基礎鋼管72及び本体鋼管73)により形成されていたが、一の鋼管により形成されていてもよい。
【0074】
<変形例1>
次に、変形例1に係る捕捉工70Aについて説明する。図6は、変形例1に係る捕捉工70Aの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0075】
捕捉工70Aは、鋼管により形成されている複数の柱部材711を有する。柱部材711は、高さ方向Hにおいて少なくとも鋼製枠20にわたって延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっている。一の鋼製枠10に対して1つの柱部材711が設けられている。柱部材711は、開口部40Aにおいて、一端が鋼製枠10に埋め込まれた状態において設けられている。柱部材711は、基礎鋼管(基礎部)721と、本体鋼管(本体部)731と、補強ロープ741と、を有する。柱部材711は、基礎鋼管721及び本体鋼管731が互いに連結された状態において同軸又は略同軸上に延びている。柱部材711の設置場所には鋼製枠10の天面材14は設けられていない。なお、柱部材711は、補強枠50に一端が埋め込まれるようになっていてもよい。
【0076】
基礎鋼管721は、両端にそれぞれベースプレート721Pを有する。ベースプレート721Pは、基礎鋼管721よりも大きな直径を有する。基礎鋼管721は、一方のベースプレート721Pが中詰材60内に埋設されており、他方のベースプレート721Pが天面材14の側で鋼製枠10から少しだけ突出しているように鋼製枠10に設けられている。
【0077】
基礎鋼管721は、補強ロープ741を介して鋼製枠10の底面材15に連結されている。補強ロープ741は、例えば、鋼製のワイヤーロープとして形成されている。補強ロープ741は、幅方向Wに隣合う底面材15の間から鋼製枠10の外側に導出されている。補強ロープ741の一端は、ベースプレート721Pに連結されている。補強ロープ741は、他端に鋼製の円形状のベースプレート741Pを有する。ベースプレート741Pは、補強ロープ741の他端と連結されていて、鋼製枠10の底面材15の外側に位置している。ベースプレート741Pは、例えば、幅方向Wに隣合う底面材15の間隔よりも大きな直径を有している。なお、ベースプレート741Pは、円形に限定されず、多角形であってもよい。
【0078】
本体鋼管731は、一端にベースプレート731Pを有する。本体鋼管731は、ベースプレート731Pを介して基礎鋼管721に、例えば、ボルト接合されている。
【0079】
捕捉工70Aを構築する際には、まず、開口部40Aの底面を画定する鋼製枠10の底面材15の外側で幅方向Wにおいて所定の位置に、補強ロープ741の他端が連結されているベースプレート741Pを設置する。次いで、鋼製枠10の中に中詰材60を詰めていく。その際、基礎鋼管721が中詰材60に置かれた状態において、補強ロープ741に張力がかかるように中詰材60を、鋼製枠10が高さ方向Hにおいて満たされるまで敷き詰める。その後、基礎鋼管721を避けるようにして天面材14を取り付ける。次いで、本体鋼管731を吊り上げて基礎鋼管721に対して接近させて、互いのベースプレート720P,730P同士を接触させてボルト接合する。これにより、開口部40Aに捕捉工70Aが構築される。
【0080】
以上のような捕捉工70Aを備えた鋼製枠堰堤1によれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。さらに、捕捉工70Aにおいて柱部材711に衝撃が加わった場合、補強ロープ741を介して反力が発生するので、捕捉工70Aの強度を高めることができる。
【0081】
<変形例2>
次に、変形例2に係る捕捉工70Bについて説明する。図7Aは、変形例2に係る捕捉工70Bを備えた鋼製枠堰堤1Bの斜視図である。図7Bは、変形例2に係る捕捉工70Bの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0082】
捕捉工70Bは、一の鋼管により形成された柱部材712を有する。柱部材712は、一端の側にベースプレート712Pを有する。ベースプレート712Pは、柱部材712よりも大きな直径を有する。柱部材712は、ベースプレート712Pを介して鋼製枠10の、例えば、繋ぎ材13、複数の天面材14等に載置されていて、繋ぎ材13及び天面材14に、ボルトB等により、ボルト接合されている。柱部材712は、高さ方向Hにおいて少なくとも鋼製枠20にわたって延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっていることが好ましい。これにより、鋼製枠10の設置後に任意に自由な位置で柱部材712を設置することができる。
【0083】
また、柱部材712は、ベースプレート712Pに変形例1における補強ロープ741を介して鋼製枠10に取り付けてもよい。
【0084】
<変形例3>
次に、変形例3に係る捕捉工70Cについて説明する。図8Aは、変形例3に係る捕捉工70Cを備えた鋼製枠堰堤1Cの斜視図である。図8Bは、変形例3に係る捕捉工70Cの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0085】
捕捉工70Cは、鋼管により形成されている複数の柱部材713を有する。柱部材713は、高さ方向Hにおいて少なくとも鋼製枠20にわたって延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっている。一の鋼製枠10に対して1つの柱部材713が設けられている。柱部材713は、開口部40Aにおいて、一端が鋼製枠10に埋め込まれた状態において設けられている。柱部材713の設置場所には鋼製枠10の天面材14は設けられていない。なお、柱部材713は、補強枠50に一端が埋め込まれるようになっていてもよい。
【0086】
柱部材713は、基礎鋼管(基礎部)723と、本体鋼管(本体部)733と、を有する。基礎鋼管723は、一端にベースプレート723Pを有し閉鎖されており、他端は開口している。ベースプレート723Pは、基礎鋼管723の直径よりも大きな直径を有する。基礎鋼管723は、ベースプレート723Pの側で中詰材60内に埋設されており、ベースプレート723Pとは反対の側で鋼製枠10から少しだけ突出しているように鋼製枠10に設けられている。
【0087】
本体鋼管733は、基礎鋼管723の内径よりも小さな外径を有し、基礎鋼管723内に挿入されている。基礎鋼管723と本体鋼管733との間の隙間はモルタルにより塞がれていて、本体鋼管733の内部もモルタルにより充填されていてもよい。柱部材713は、基礎鋼管723及び本体鋼管733が互いに連結された状態において同軸又は略同軸上に延びている。
【0088】
捕捉工70Cを構築する際には、まず、鋼製枠10を幅方向Wに連結し、鋼製枠10の中に中詰材60を詰めていく。開口部40Aの底面を画定する鋼製枠10においては、所定の高さまで敷き詰めた中詰材60の上に基礎鋼管723を設置する。その後、鋼製枠10が高さ方向Hにおいて満たされるまで中詰材60を詰める。その後、基礎鋼管723を避けるようにして天面材14を取り付ける。次いで、本体鋼管733を吊り上げて基礎鋼管723に対して接近させて、基礎鋼管723の他端から挿入する。
【0089】
次いで、基礎鋼管723と本体鋼管733との間の隙間にモルタルを充填する。また、本体鋼管733の内部にもモルタルを充填してもよい。これにより、開口部40Aに捕捉工70Cが構築される。
【0090】
以上のような捕捉工70Cを備える鋼製枠堰堤1によれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。さらに、捕捉工70Cにおいて本体鋼管733の一端は、基礎鋼管723内に部分的に挿入されており、本体鋼管733の内部はモルタルが充填されている場合には、捕捉工70Cの強度をより高めることができる。
【0091】
<変形例4>
次に、変形例4に係る捕捉工70Dについて説明する。図9Aは、変形例4に係る捕捉工70Dを備えた鋼製枠堰堤1Dの斜視図である。図9Bは、変形例4に係る捕捉工70Dの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0092】
捕捉工70Dは、鋼管により形成されている複数の柱部材714を有する。一の鋼製枠10に対して1つの柱部材714が設けられている。柱部材714は、上流側に面する補強枠50の面に設けられていて、一端が少なくとも補強枠50に埋め込まれた状態において設けられている。柱部材714は、高さ方向Hにおいて少なくとも鋼製枠20にわたって延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっている。柱部材714の設置場所には補強枠50の前面材54は設けられていないが、中詰材60が抜け出ないようになっており、別途、他の部材を設置する対策を講じてもよい。
【0093】
柱部材714は、2つの基礎鋼管(基礎部)724と、本体鋼管(本体部)734と、を有する。各基礎鋼管724は、高さ方向Hに所定の間隔をあけて設けられている。基礎鋼管724は、両端にそれぞれベースプレート724Pを有する。基礎鋼管724は、一方のベースプレート724Pが中詰材60内に埋設されており、他方のベースプレート724Pが前面材54の側で補強枠50から少しだけ突出しているように補強枠50に設けられている。各ベースプレート724Pは、基礎鋼管724よりも大きな直径を有する。
【0094】
本体鋼管734は、2つの連結部734Aと、本体部734Bと、を有する。連結部734A及び本体部734Bは、互いに一体に形成されており、それぞれの軸線が直交するように延びている。各連結部734Aは、高さ方向Hに所定の間隔をあけて設けられている。連結部734Aは、本体部734Bに連結されている側とは反対の側にベースプレート734Pを有する。ベースプレート734Pは、本体部734Bよりも大きな直径を有する。本体鋼管734は、各連結部734Aのベースプレート734Pを介して基礎鋼管724それぞれにボルト接合により連結されている。
【0095】
本体部734Bは、連結部734Aと、ベースプレート734Pが取り付けられている側とは反対の側の連結部734Aの一端において、例えば、溶接等により一体に連結されている。柱部材714が鋼製枠堰堤1Dに取り付けられた状態において、本体部734Bは、上流側に面する鋼製枠堰堤1Dの面に沿って、少なくとも開口部40Aと重なるように延びている。
【0096】
捕捉工70Dを構築する際には、まず、補強枠50が連結された鋼製枠10を幅方向Wに連結し、鋼製枠10の中に中詰材60を詰めていく。開口部40Aの底面を画定する鋼製枠10においては、所定の高さまで敷き詰めた中詰材60の上に補強枠50の前面材54を設ける側から基礎鋼管724を設置する。その後、鋼製枠10及び補強枠50が高さ方向Hにおいて満たされるまで中詰材60を詰める。次いで、本体鋼管734を吊り上げて基礎鋼管724に対して接近させて、互いのベースプレート724P,734P同士を接触させてボルト接合する。これにより、開口部40Aに捕捉工70Dが構築される。
【0097】
なお、上記の実施の形態において、柱部材714は、2つの基礎鋼管(基礎部)724と、本体鋼管734と、を有していたが、本体鋼管734のみを有していてもよい。この場合、連結部734Aが補強枠50に対して前面材54の側から埋め込まれている。
【0098】
また、上記の実施の形態において、基礎鋼管724はその一端が端に補強枠50内の中詰材60に埋め込まれているだけであったが、中詰材60に埋め込まれているベースプレート734Pに補強ロープ741が取り付けられていてもよい。補強ロープ741の他端にはベースプレート741Pが連結されていて、補強ロープ741の他端は、ベースプレート741Pを介して鋼製枠10の後面材17にその外側で連結されていても、補強枠50の底面材56の外側で連結されていてもよい。
【0099】
また、上記の実施の形態において、基礎鋼管724の両端にはベースプレート734Pが設けられおり、本体鋼管734の連結部734Aにはベースプレート734Pが設けられていたが、基礎鋼管724の補強枠50から突出した側の端にベースプレート734Pは設けられていなくてもよく、連結部734Aにベースプレート734Pは設けられていなくてもよい。この場合、連結部734Aの直径は基礎鋼管724の直径よりも小さく形成されており、連結部734Aが基礎鋼管724に挿入されていて、基礎鋼管724と連結部734Aとの間の隙間にはモルタルが充填されている。
【0100】
以上のような捕捉工70Dを備えた鋼製枠堰堤1Dによれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。
【0101】
<変形例5>
次に、変形例5に係る捕捉工70Eについて説明する。図10Aは、変形例5に係る捕捉工70Eを備えた鋼製枠堰堤1Eの斜視図である。図10Bは、変形例5に係る捕捉工70Eを備えた鋼製枠10Eの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。鋼製枠堰堤1Eにおいては、開口部40Aの底面は、鋼製枠10により画定されている。
【0102】
鋼製枠堰堤1Eにおいて捕捉工70Eは鋼製枠10Eの枠材により形成されている。鋼製枠10は、枠材として、柱部材715を有する。柱部材715は、補強枠50が連結される側で、幅方向Wに並ぶ柱材11の間で高さ方向Hに延びるように設けられていてもよい。柱部材715は、例えば、H形鋼により形成されている。この場合、鋼製枠10において上流側には、柱部材715を挟んで2本の梁材12が設けられている。柱部材715は、高さ方向Hにおいて柱材11よりも長く形成されており、奥行き方向Dにおいて開口部40Aと重なっている。
【0103】
なお、柱部材715は、鋼製枠10Eに補強枠50が連結される側で、幅方向Wに並ぶ柱材11の一方の柱材11により形成されていてもよい。柱部材715は、高さ方向Hにおいて柱材11よりも長く形成されており、奥行き方向Dにおいて開口部40Aと重なっている。
【0104】
なお、鋼製枠堰堤1Eにおいて捕捉工70Eは補強枠50の枠材により形成されていてもよい。この場合、補強枠50が柱部材715として、幅方向Wにおいて補強枠50の、例えば、真ん中で高さ方向Hに梁材52を超えて延びている前面材54を有している。柱部材715は、高さ方向Hにおいて柱材51よりも長く形成されており、奥行き方向Dにおいて開口部40Aと重なっている。
【0105】
以上のような捕捉工70Eを備えた鋼製枠堰堤1Eによれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。幅方向Wにおいて鋼製枠10Eに鋼製枠10を連結させていくことにより、捕捉工70Fを備えた鋼製枠堰堤1Eを迅速かつ容易に構築することができる。さらに、各柱部材715の先端に、例えば、ステー等の斜め材(鋼製部材)を取り付けてもよい。ステーの一端は、柱部材715の先端に連結され、他端は、鋼製枠10Eの下流側の、例えば、梁材12等に連結されている。これにより、柱部材715と鋼製枠10との間にトラス構造が形成されるので、捕捉工70Eの強度が高まる。
【0106】
<変形例6>
次に、変形例6に係る捕捉工70Fについて説明する。図11は、変形例6に係る捕捉工70Fを備えた鋼製枠堰堤1Fの斜視図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0107】
鋼製枠堰堤1Fにおいて捕捉工70Fは、梁材22Fと、柱部材716と、を有する。梁材22Fは、鋼製枠20の梁材22により形成されている。なお、鋼製枠20は、鋼製枠20と略同じ構成を有する。梁材22Fは、開口部40Aを幅方向Wにおいて画定している鋼製枠20における上流側でかつ高さ方向Hにおいて上側の梁材22に対して、幅方向Wに延長するように柱材21に連結されている。梁材22Fは、開口部40Aを超えて一方の鋼製枠20から他方の鋼製枠20に向かって延びている。この場合、鋼製枠20に連結されている側とは反対側の端において、継手等を介して互いに連結されている。なお、梁材22Fは、一の鋼材により形成されていてもよく、この場合、各鋼製枠20の間にわって延びていている。
【0108】
柱部材716は、例えば、H形鋼により形成されている。複数の柱部材716が幅方向Wに所定の間隔をあけて梁材22Fに連結されていて、梁材22Fから吊り下げられている。梁材22Fに連結されていない側の柱部材716の端部は、鋼製枠10の直ぐ手前まで延びている。なお、柱部材716は、一端を梁材22Fに連結されており、他端を鋼製枠10に、例えば、鋼製枠10の上流側の梁材12に連結されていてもよい。
【0109】
捕捉工70Fを構築する際には、幅方向Wに連結された鋼製枠10の上に、鋼製枠20及び鋼製枠20を連結し、鋼製枠20の中に中詰材60を詰めていく。次いで、所定の間隔をあけて梁材22Fに柱部材716を連結していく。これにより、開口部40Aに捕捉工70Fが構築される。
【0110】
以上のような捕捉工70Fを備えた鋼製枠堰堤1Fによれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。さらに、梁材22Fの長さにわたって所望の位置に柱部材716を取り付けることができるので、捕捉工70Fの設計上の自由度が高められる。
【0111】
<変形例7>
次に、変形例7に係る捕捉工70Gについて説明する。図12Aは、変形例7に係る捕捉工70Gを備えた鋼製枠堰堤1Gの斜視図である。図12Bは、変形例7に係る捕捉工70Gの構成を説明するための図である。なお、以下では、捕捉工70と異なる部分について説明し、鋼製枠堰堤1において同じ構成については、同じ符号を付してその説明を省く。
【0112】
捕捉工70Gは、複数の柱部材717を有する。柱部材717は、例えば、H形鋼、山形鋼、溝形鋼、鋼管等の鋼材により形成されている。柱部材717は、補強枠50に対して鋼製枠10とは反対の側で連結されている。具体的には、柱部材717は、補強枠50の梁材52、前面材54等に、ボルト接合、溶接等により取り付けられている。柱部材717は、高さ方向Hにおいて鋼製枠10及び補強枠50の底部から少なくとも鋼製枠20に達するまで延びていて、奥行き方向Dに見て開口部40Aに重なっている。一の鋼製枠10に対して1つの柱部材717が設けられている。
【0113】
以上のような捕捉工70Gを備えた鋼製枠堰堤1Gによれば、少なくとも捕捉工70と同様の効果を奏することができる。さらに、捕捉工70Gを構築する際には、鋼製枠10,20,30及び補強枠50により鋼製枠堰堤を構築した後に、幅方向Wにおいて開口部40Aの正面に位置する補強枠50に対して、柱部材717を取り付けることにより、開口部40Aに対して捕捉工70Gが構築される。これにより、柱部材717は、鋼製枠10及び補強枠50の外側に設けることができるので、中詰材60を詰めた後であっても鋼製枠堰堤1Gの設置状況に応じて柱部材717を設置することができ、設置位置の自由度が高まる。
【0114】
<その他>
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態及び変形例1~7に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。また、例えば、上記実施の形態及び変形例1~7における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。実施の形態及び変形例1~7において捕捉工70,70A,70B,70C,70D,70E,70F,70Gにおける柱部材71,711,712,713,714,715,716,717の数は、2つであったが、特に限定されず3つ以上であってもよく、鋼製枠堰堤1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1Gの規模等により適宜選択することができる。
【0115】
また、上記の実施の形態及び変形例において、捕捉工70,70A,70B,70C,70D,70E,70F,70Gは、上流側に設けられていたが、奥行き方向Dにおいて、下流側に設けられていてもよく、適宜選択することができる。
【0116】
また、捕捉工70,70A,70B,70C,70D,70E,70F,70Gにおける柱部材71,711,712,713,714,715,716,717は、鋼管又はH形鋼により形成されていたが、鋼材であれば特に限定されない。
【符号の説明】
【0117】
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G・・・鋼製枠堰堤(土木構造物)
10,20,30,50・・・鋼製枠
40A・・・開口部
60・・・中詰材
70,70A,70B,70C,70D,70E,70F,70G・・・捕捉工
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12A
図12B