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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084544
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/075 20060101AFI20240618BHJP
   F16M 11/04 20060101ALI20240618BHJP
   F16M 13/02 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B66F9/075 E
F16M11/04 L
F16M13/02 S
F16M13/02 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198870
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100143960
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 早百合
(72)【発明者】
【氏名】落合 優介
(72)【発明者】
【氏名】坂野 雄治
(72)【発明者】
【氏名】吉田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】松本 大樹
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 僚祐
(72)【発明者】
【氏名】市橋 昌志
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333CA19
3F333DB05
(57)【要約】
【課題】第一支柱及び第二支柱を有するオープンキャビン型の車両に固定される架台であって、第一支柱及び第二支柱の間隔が互いに異なる複数の車両の各々に固定可能な架台を提供すること。
【解決手段】架台3は、第一支柱及び第二支柱を有するオープンキャビン型の車両に固定される。架台3は、ベース4、第一柱固定部及び第二柱固定部を備える。ベース4は、対象物を保持する保持部41と、保持部41と連結する長さ調整機構12と、を有するベース4であって、ベース4の長手方向Kの長さを長さ調整機構12により変更可能である。第一柱固定部は、ベース4の長手方向Kに沿った第一方向の第一端部47を、車両の第一支柱に固定する。第二柱固定部は、ベース4の第一方向とは反対側の第二方向の第二端部48を、車両の第二支柱に固定する。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一支柱及び第二支柱を有するオープンキャビン型の車両に固定される架台であって、
対象物を保持する保持部と、前記保持部と連結する長さ調整機構と、を有するベースであって、前記ベースの第一長手方向の長さを前記長さ調整機構により変更可能な前記ベースと、
前記ベースの前記第一長手方向に沿った第一方向の第一端部を、前記車両の前記第一支柱に固定する第一柱固定部と、
前記ベースの前記第一方向とは反対側の第二方向の第二端部を、前記車両の前記第二支柱に固定する第二柱固定部と、
を備えることを特徴とする架台。
【請求項2】
前記長さ調整機構は、前記ベースの前記第一長手方向における前記保持部からの突出量を変更可能なシャフトを備えることを特徴とする請求項1に記載の架台。
【請求項3】
前記ベースは、前記保持部の前記第二方向に連結部を有し、
前記シャフトは、前記連結部に連結され、前記連結部からの前記第二方向の突出量を変更可能であることを特徴とする請求項2に記載の架台。
【請求項4】
前記シャフトは、筒形状である第一部材及び前記第一部材に挿通される第二部材を有し、前記第一部材と前記第二部材との前記第一長手方向の重なり量を調整することで前記ベースの前記第一長手方向の前記長さを調整可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の架台。
【請求項5】
前記第一柱固定部、及び前記第二柱固定部の少なくとも何れかは、
第一固定部材と、
前記第一固定部材とは異なる第二固定部材と、
固定対象と対向する壁部であって、
前記第一固定部材が挿通される軸孔と、
前記第二固定部材が挿通される長孔であって、前記第二固定部材が挿通された状態で、前記固定対象に対して前記壁部が前記第一固定部材を中心に回動することを許容する前記長孔と、
が形成された前記壁部と、
を備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【請求項6】
前記軸孔は、前記ベースの前記第一長手方向における前記壁部の一端部に形成され、
前記長孔は、前記ベースの前記第一長手方向における前記壁部の他端部、且つ、前記軸孔に対して前記ベースの前記第一長手方向に交差する交差方向に離隔した位置に形成されることを特徴とする請求項5に記載の架台。
【請求項7】
前記壁部には、複数の前記長孔が形成されており、前記複数の長孔は複数の前記第二固定部材により挿通されることを特徴とする請求項5に記載の架台。
【請求項8】
前記ベースは、前記ベースの前記第一長手方向と、前記第一支柱の第二長手方向との各々に直交する幅方向における、前記第一柱固定部及び前記第二柱固定部に対する前記ベースの配置を調整可能な幅調整機構を有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【請求項9】
前記幅調整機構は、
前記ベースの前記第一端部に、前記第一柱固定部に対する前記ベースの前記幅方向の位置を変更可能に固定される第一調整部材と、
前記ベースの前記第二端部に、前記第二柱固定部に対する前記ベースの前記幅方向の位置を変更可能に固定される、又は、前記保持部に対する前記ベースの前記第二端部の前記幅方向の位置を変更することで、前記第二柱固定部に対する前記ベースの前記保持部の前記幅方向の位置を変更する第二調整部材と、
を備えることを特徴とする請求項8に記載の架台。
【請求項10】
前記第一調整部材と前記第二調整部材との少なくとも一方は、前記幅方向に並ぶ複数の丸穴を有し、前記複数の丸穴の内の何れかの丸穴に第三固定部材が挿通されることで前記ベースの前記幅方向の位置を固定することを特徴とする請求項9に記載の架台。
【請求項11】
前記第一柱固定部は、
前記ベースの前記第一端部と連結し、前記ベースを支持する支持部材と、
前記支持部材と連結し、前記車両の前記第一支柱に固定される第一固定部と、を備え、
前記支持部材は、前記第一柱固定部と前記第二柱固定部とを結ぶ仮想線分に沿う方向において、前記第一固定部の前記第一方向の端部よりも前記第二方向に配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【請求項12】
前記第一柱固定部は、前記第一支柱の第二長手方向に交差する第一挟持方向に前記第一支柱を挟持して固定する一対の第一挟持部材を有し、
前記第二柱固定部は、前記第二支柱の第三長手方向に交差する第二挟持方向に前記第二支柱を挟持して固定する一対の第二挟持部材を有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【請求項13】
前記一対の第一挟持部材の一方には、第一固定部材が挿通される第一軸孔が形成され、前記一対の第一挟持部材の他方には、前記第一固定部材が挿通され、前記一対の第一挟持部材の一方に対する前記一対の第一挟持部材の前記他方の位置の変更を許容する、前記第一挟持方向に長い第一長孔が形成され、
前記一対の第二挟持部材の一方には、第二固定部材が挿通される第二軸孔が形成され、前記一対の第二挟持部材の他方には、前記第二固定部材が挿通され、前記一対の第二挟持部材の一方に対する前記一対の第二挟持部材の前記他方の位置の変更を許容する、前記第二挟持方向に長い第二長孔が形成されたことを特徴とする請求項12に記載の架台。
【請求項14】
前記第一柱固定部は、前記一対の第一挟持部材の各々に前記第一挟持方向に挿通することで、前記第一柱固定部を前記第一支柱に固定する少なくとも二つの第一ボルトを有し、
前記第二柱固定部は、前記一対の第二挟持部材の各々に前記第二挟持方向に挿通することで、前記第二柱固定部を前記第二支柱に固定する少なくとも二つの第二ボルトを有することを特徴とする請求項12に記載の架台。
【請求項15】
前記第一柱固定部は、第一ボルトを備え、
前記一対の第一挟持部材の一方は、
互いに直交する方向に延び、連続する二つの第一壁部を有し、前記第一柱固定部が前記第一支柱に固定される場合、前記二つの第一壁部の各々で前記第一支柱と当接する第一屈曲部と、
前記第一屈曲部と連結し、前記第一柱固定部が前記第一支柱に固定される場合、前記第一支柱と離隔し、前記第一挟持方向に前記第一ボルトを挿通する第一挿通部が形成された第一押圧壁部と
を有し、
前記一対の第一挟持部の他方は、第一被押圧壁部を有し、前記第一柱固定部が前記第一支柱に固定される場合、前記第一被押圧壁部は、前記第一挟持方向において、前記第一押圧壁部と前記第一支柱との間に配置され、前記第一ボルトにより、前記第一支柱に押し付けられ、
前記第二柱固定部は、第二ボルトを備え、
前記一対の第二挟持部材の一方は、
互いに直交する方向に延び、連続する二つの第二壁部を有し、前記第二柱固定部が前記第二支柱に固定される場合、前記二つの第二壁部の各々で前記第二支柱と当接する第二屈曲部と、
前記第二屈曲部と連結し、前記第二支柱と離隔し、前記第二挟持方向に前記第二ボルトを挿通する第二挿通部が形成された第二押圧壁部と
を有し、
前記一対の第二挟持部の他方は、第二被押圧壁部を有し、前記第二柱固定部が前記第二支柱に固定される場合、前記第二被押圧壁部は、前記第二挟持方向において、前記第二押圧壁部と前記第二支柱との間に配置され、前記第二ボルトにより、前記第二支柱に押し付けられることを特徴とする請求項12に記載の架台。
【請求項16】
前記第一柱固定部は、前記ベースの前記第一端部と連結し、第一位置と、前記第一位置とは異なる第二位置と、に前記ベースの前記第一長手方向に直交する軸方向に延びる軸を中心に回動可能に前記ベースを支持する第一支持部材を備え、
前記第二柱固定部は、前記ベースが前記第一位置にある場合に、前記第二方向の前記ベースの前記第二端部を支持する第二支持部材を備えることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【請求項17】
前記第一支持部材は、
前記軸方向に平行な方向に延びる壁部と、
前記軸方向に交差する方向に延び、前記軸を中心に前記壁部に対して回動する板部と、
を有し、
前記板部には、前記ベースの前記第一長手方向が前記壁部の面と平行となる位置よりも、前記第二位置から前記第一位置に向かう側に回動した位置に、前記ベースが回動することを許容する切欠きが形成されていることを特徴とする請求項16に記載の架台。
【請求項18】
前記ベースの前記第一長手方向において、前記保持部の中心は前記ベースの中心よりも前記第一方向又は前記第二方向に配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オープンキャビン型の車両に対象物を取り付けられる架台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の支柱で支持された屋根によって運転席の上方が覆われた作業機械は、運転席の後方にミストを噴霧するミスト装置を配置する(例えば、特許文献1参照)。ミスト装置は、複数のノズル、水供給装置、及び回路装置を備え、作業機械の左側の支柱と右側の支柱との間に4つのバンド部材により着脱可能に取り付けられる。複数のノズルは、運転席に着座したオペレータに噴射口が向けられたオペレータを囲むように配置され、冷却用のミストを噴射する。水供給装置は、複数のノズルに水を供給する。回路装置は、複数のノズルからそれぞれ噴射される水の流量を個別に制御する複数の流量制御の開度を個別に制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-40493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から、複数の支柱の間隔が互いに異なる複数の種類の作業機械がある。作業機械にミスト装置を固定する場合、複数の種類の作業機械の各々に適したミスト装置を選定する必要があり、煩雑である。
【0005】
本発明の目的は、第一支柱及び第二支柱を有するオープンキャビン型の車両に固定される架台であって、第一支柱及び第二支柱の間隔が互いに異なる複数の車両の各々に固定可能な架台を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る架台は、第一支柱及び第二支柱を有するオープンキャビン型の車両に固定される架台であって、対象物を保持する保持部と、前記保持部と連結する長さ調整機構と、を有するベースであって、前記ベースの第一長手方向の長さを前記長さ調整機構により変更可能な前記ベースと、前記ベースの前記第一長手方向に沿った第一方向の第一端部を、前記車両の前記第一支柱に固定する第一柱固定部と、前記ベースの前記第一方向とは反対側の第二方向の第二端部を、前記車両の前記第二支柱に固定する第二柱固定部と、を備える。本態様の架台の長さ調整機構は、ベースの長手方向Kの長さを変更することで、第一支柱及び第二支柱の間隔が互いに異なる複数の車両の各々に固定することに貢献する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】車両9の斜視図である。
図2】空調機2及び架台3を備える空調システム1と、空調システム1が装着された車両9の一部との斜視図である。
図3】空調システム1と、空調システム1が装着された車両9の一部との背面図である。
図4】空調システム1と、空調システム1が装着された車両9の一部との右側面図である。
図5】状態U1からU3の空調機2の斜視図である。
図6】架台3の第一固定部5、及び第一支持部材7の分解斜視図である。
図7】架台3と、架台3が装着された車両9の一部との正面図である。
図8】架台3の斜視図である。
図9】架台3の底面図である。
図10】架台3の背面図である。
図11】架台3の平面図である。
図12】架台3の正面図である。
図13】架台3の右側面図である。
図14】架台3の左側面図である。
図15】状態U4からU6において第一固定部5及び第二固定部6に対するベース4の前後方向の位置を変更した架台3の斜視図である。
図16】状態U7からU9において第一固定部5及び第二固定部6に対するベース4の左右方向の長さを変更した架台3の平面図である。
図17】架台3の第二固定部6、及び第一ロック機構8の分解斜視図である。
図18】第一ロック部材81が第一ロック位置にある状態U10の斜視図、及び第一ロック部材81が第一解除位置にある状態U11の斜視図である。
図19】状態U12からU14において第一固定部5及び第二固定部6に対するベース4の開度を変更した架台3の斜視図である。
図20】状態U12からU14において第一固定部5及び第二固定部6に対するベース4の開度を変更した架台3の平面図である。
図21】架台103の平面図である。
図22】架台103の第一固定部105の分解斜視図である。
図23】第二固定部6、シャフト43、及び第一ロック機構608の斜視図である。
図24】第一ロック部材88が第一ロック位置にある状態U15の図23のA-A線における矢視方向断面図、及び第一ロック部材88が第一解除位置にある状態U16の図23のA-A線における矢視方向断面図に対応する断面図である。
図25】架台303の模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図面を参照して順に説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。図1から図4を参照して、本実施形態の空調システム1が装着される車両9を説明する。本実施形態の車両9は、オープンキャビン型のフォークリフトである。
【0009】
車両9は、車体91、運転席92、マスト93、フォーク94、柱951、952、第一支柱961、第二支柱962、ヘッドガード98、及びランプ991、992を備える。車体91は、エンジン及び電源バッテリー等の動力を発生する構造を内部に収容し、且つ、四隅にタイヤを保持する。運転席92は、車体91の上部に設けられる。マスト93は、車体91の前端部に設けられ、上下方向に延びる。フォーク94は、マスト93に沿って上下方向に移動可能である。
【0010】
柱951は、車体91の内の運転席92に対して右前方の部分から後斜め上方に延び、後方に曲折して水平に延びる。柱952は、車体91の内の運転席92に対して左前方の部分から後斜め上方に延び、後方に曲折して水平に延びる。第一支柱961は、車体91の内の運転席92に対して右後方の部分から上方に延びる。第一支柱961の上端は、柱951の下面の内の後端部に連結する。第二支柱962は、車体91の内の運転席92に対して左後方の部分から上方に延びる。第二支柱962の上端は、柱952の下面の内の後端部に連結する。運転席92は、左右方向において、第一支柱961と、第二支柱962との間に配置される。運転席92の前後左右方向は開放する。即ち、車両9は、運転席92の前後左右方向が開放されたオープンキャビン型のフォークリフトであると言える。オープンキャビン型の車両9は、運転席92の前後左右方向が開放された車両に限らず、運転手及び搭乗者の乗車するスペースの前後左右方向の一部が開放され外部と連通している車両を含む。ランプ991は、上下方向に長い直方体状であり、第一支柱961の背面に設けられる。ランプ992は、上下方向に長い直方体状であり、第二支柱962の背面に設けられる。運転席92の上端位置は、ランプ991、992の上下方向の延設範囲内にある。第一支柱961の長手方向F1及び第二支柱962の長手方向F2は各々、上下方向に対し僅かに運転席92側に傾いている。
【0011】
図2から図20を参照して、車両9に装着される空調システム1を説明する。図2から図4に示すように、空調システム1は、空調機2及び架台3を備え、架台3を介して空調機2を車両9の運転席92よりも後方、且つ、車体91後部の上方に固定する。空調機2の長手方向K1と、架台3の長手方向K2とが一致する姿勢、且つ、空調機2の吹出口20が、架台3の長手方向K2の内の第一柱固定部13が設けられた側に配置された状態を基準位置として、以下、空調システム1の説明をする。空調機2の長手方向K1、架台3の長手方向K2、及びベース4の長手方向K3を単に長手方向Kとも言う。空調システム1が基準位置にある場合、長手方向Kは左右方向である。長手方向Kに平行な双方向の内、右方を第一方向、左方を第二方向とも言う。本実施形態で用いられる固定部材は、一例として、ボルトであり、ボルトの先端側で挿通される孔に形成されたネジ孔と螺合することで、締結される。
【0012】
本実施形態の空調機2は、一例として、気化冷却式のスポットクーラーである。空調機2は、ハウジング21、吹出口20、ダクト23、及び給水口19を備える。ハウジング21の形状は、左右方向に長い直方体状である。吹出口20は、ハウジング21の長手方向K1の一方側の端部である右端部上面に設けられる。ダクト23は吹出口20に接続され、吹出口20から上方に延びた後、前方に折り曲げられている。ダクト23の先端22は、車両9の運転席92に向けられ、第一支柱961の前端よりも前方に位置する。
【0013】
図2から図5に示すように、空調機2は更に、電源部39、タンク24、冷却部36、ファン38、及び被固定部26、27、17を有する。電源部39は、ハウジング21の長手方向K1の一方側の端部から延びる電源ハーネス、及び電源バッテリーの一方である。電源部39が電源ハーネスである場合、電源ハーネスは、例えば、架台3が装着される車両9の電源に接続される。電源部39が電源バッテリーである場合、電源バッテリーは、ハウジング21の内部、及びハウジング21の外部の何れかに設けられてもよいし、ハウジング21と一体に設けられてもよい。本実施形態の電源部39は、ハウジング21の長手方向K1の一方側に配される側面37から延びる電源ハーネスを備える。吹出口20は、ハウジング21の長手方向K1の一方側の端部に設けられる。空調機2は、吹出口20が、ハウジング21の上面35における右端部に配置された姿勢で、架台3の保持部41に保持される。
【0014】
タンク24は、底部に給水部18を有する直方体状の容器であり、冷却部36に供給するための液体を保持する。液体は、例えば、水である。給水部18は、ハウジング21に設けられた給水口19と係合する。タンク24の少なくとも一部は、第一支柱961の長手方向F1と、ベース4の長手方向Kとの各々に交差する幅方向Wの一方側に面して配置される。本実施形態の幅方向Wは、前後方向であり、幅方向Wの一方側は後方である。タンク24の背面は、タンク24の最大面であり、ハウジング21の幅方向Wの一方側の面である背面を構成する。前後方向において、タンク24は吹出口20の後方に位置する。タンク24の背面の上部には、前方に凹んだ把持部25が形成される。図5の状態U3に示すように、タンク24は、ハウジング21から着脱可能である。空調システム1のユーザは、タンク24をハウジング21から取り外す際に、把持部25に指等の操作体を引っかけて把持できる。
【0015】
図3に示すように、冷却部36及びファン38は、ハウジング21の内部に設けられる。冷却部36は、空気を冷却するよう構成され、例えば、顕熱交換器、及び気化エレメントの少なくとも何れかを備える。顕熱交換器は、二つの空気の間で顕熱の交換をする部材である。気化エレメントは、例えば、水が給水されるフィルタであり、給水された水がフィルタにて蒸発する際の気化熱を用いて空気を冷却する部材である。本実施形態の冷却部36は、気化フィルタを備え、タンク24から供給された液体を吸収する。冷却部36は、気化フィルタにより吸収された液体の気化熱を用いて周囲の空気を冷却する。ファン38は、電源部39から供給される電力を駆動源として、吹出口20からハウジング21の外部に冷却部36により冷却された空気を吹き出す。ファン38は、任意のファンであってよく、例えば、シロッコファン等の遠心ファン、及びプロペラファンの中から選択される。
【0016】
図5の状態U1に示すように、被固定部26は、ハウジング21の右側面上部に形成された、前後一対のネジ孔である。被固定部27は、ハウジング21の左側面上部に形成された、前後一対のネジ孔である。被固定部17は、ハウジング21の底部において左右方向に三個、前後方向に二列設けられた、合計六個のネジ孔である。図2及び図3に示すように、空調システム1は、ハウジング21の被固定部26、27と、後述する架台3の固定部45、46と、の各々に取外可能に固定される固定具49、50を備える。ハウジング21の被固定部26、27は、固定具49、50を介して架台3の固定部45、46に固定される。固定具49、50は、上下方向に延びる壁部と、左右方向に延びる壁部とからなる背面視L字状である。固定具49は、ハウジング21の被固定部26にネジ止めされる。固定具49は、架台3の固定部45にネジ止めされる。同様に固定具50は、ハウジング21の被固定部27にネジ止めされる。固定具50は、架台3の固定部46にネジ止めされる。ハウジング21の被固定部17は、固定部材452によって架台3の保持部41の底部に固定される。
【0017】
図5の状態U2に示すように、空調機2は、空調機2の被固定部26、27が架台3の固定部45、46に固定されない場合に、被固定部26、27に取外可能に固定されるハンドル30を備える。ハンドル30は、空調機2の長手方向K1に長い形状である。ハンドル30は、固定具28、29を介してハウジング21に支持され、ハンドル30の右下端部と左下端部とを中心に回動可能である。固定具28、29は、右側面視前後方向に長い逆U字状である。固定具28は、ハウジング21の被固定部26にネジ止めされる。ハンドル30の右下端部は、固定具28に回転可能に支持される。同様に固定具29は、ハウジング21の被固定部27にネジ止めされる。ハンドル30の左下端部は、固定具29に回動可能に支持される。
【0018】
架台3は、図1の第一支柱961及び第二支柱962を有するオープンキャビン型の車両9に固定される。図2から図4に示すように、架台3は、車両9のヘッドガード98よりも下方に空調機2を取り付けるために使用される。架台3は、第一柱固定部13、ベース4、及び第二柱固定部14を備える。架台3を構成する各部材は、架台3が屋外で車両9に取り付けた、振動が多い環境で使用されることを考慮し、金属等の強固な材料で形成される。ベース4は、ベース4の長手方向Kにおいて、第一柱固定部13と、第二柱固定部14との間に位置する。
【0019】
第一柱固定部13は、ベース4の長手方向Kに沿った第一方向の第一端部47を、車両9の第一支柱961に固定する。本実施形態の第一端部47は、ベース4の右端部である。第一柱固定部13は、第一支柱961の内、ランプ991の下方に固定される。第一柱固定部13は、第一固定部5及び第一支持部材7を備える。第一固定部5は、第一支持部材7と連結し、車両9の第一支柱961に固定される。第一固定部5は、第一支柱961の長手方向F1に交差する第一挟持方向C1に第一支柱961を挟持して固定するクランプであり、一対の第一挟持部材51、52を有する。本実施形態の第一挟持方向C1は、左右方向である。第一挟持部材51は、第一支柱961の右方に配置され、第一挟持部材52は、第一支柱961の左方に配置される。
【0020】
図6に示すように、第一挟持部材51は、屈曲した板状であり、壁部511及び壁部512を有する。壁部511は、右側面視矩形状である。壁部511の上端部501及び下端部502は各々、壁部511の上下方向の中央部503よりも左方に位置する。左右方向において、壁部511の上端部501及び下端部502の位置は略同じである。上端部501には、孔517、518が形成されている。下端部502には、孔519、520が形成されている。孔517から520は各々、左右方向に貫通する右側面視円状の孔であり、壁部511の四隅付近に形成される。壁部512は、壁部511の後端から左方に延びる。壁部512の上端部には、第一軸孔513が形成され、壁部512の下端部には、第一軸孔514が形成されている。第一軸孔513、514は各々、背面視円状の前後方向に貫通する孔である。壁部512には、壁部512の左端から右方に切り欠かれた上下一対の切欠部516、510が形成されている。上下方向において、一対の切欠部516、510は、第一軸孔513、514の間に形成されている。壁部511と壁部512との連結部には、前後方向に貫通する左右方向に長い孔515が形成されている。上下方向において、孔515は、一対の切欠部516、510の間に形成されている。
【0021】
第一挟持部材52は、屈曲した板状であり、壁部521及び壁部522を有する。壁部521は、右側面視矩形状である。壁部521の前端部505は、壁部521の前後方向の中央部504よりも右方に位置する。前端部505には、孔527、530が形成されている。中央部504の後端部には孔528、529が形成されている。孔527から530は、壁部521の四隅付近に形成された、右側面視円状の左右方向に貫通する孔である。壁部522は、壁部521の後端から右方に延びる。壁部522の左右方向の長さは、壁部512の左右方向の長さよりも長い。壁部522は、壁部512の後方に配置される。壁部522の上端部には、第一長孔523が形成され、壁部522の下端部には、第一長孔524が形成されている。第一長孔523、524は各々、第一挟持方向C1、即ち左右方向に長い、前後方向に貫通する孔である。壁部522には、更に前後方向に貫通する、背面視円状の孔525から527が形成されている。孔525は、ベース4の長手方向Kである左右方向において、壁部522の中心よりも右方に形成される。孔526、527は各々、左右方向において、壁部522の中心よりも左方に形成される。上下方向において、孔525は、孔526、527の間に形成されている。壁部522は、第一長孔524の下方にホルダ740を備える。ホルダ740は、空調機2の電源部39のハーネスを挿通して保持する。
【0022】
第一固定部5を第一支柱961に固定する場合、ユーザは、第一支柱961の右方に第一挟持部材51を配置し、第一支柱961の左方に第一挟持部材52を配置する。ユーザは、壁部512を、壁部522の前方に配置する。ユーザは、第一固定部材541を第一挟持部材52の壁部522の第一長孔523と、第一挟持部材51の壁部512の第一軸孔513との各々に後方から挿通する。同様に、ユーザは、第一固定部材542を第一長孔524と第一軸孔514との各々に後方から挿通する。第一長孔523、524は、第一挟持部材51に対する第一挟持部材52の位置の変更を許容する。ユーザは、第一挟持部材51、52の第一挟持方向C1の位置を調整して、第一固定部材541、542により第一挟持部材51、52の位置を仮止めする。第一挟持部材52が第一支柱961の前面と接触し、第一挟持部材51、52の上端の延伸方向が、水平面と平行な前後方向となり、壁部522の延設面が上下方向と平行となるように、第一支柱961に対する第一挟持部材51、52の配置が調整される。ユーザは、第一ボルト531を第一挟持部材51の壁部511の孔517と、第一挟持部材52の壁部521の孔527との各々に右方から挿通する。同様に、ユーザは、第一ボルト532を孔518と、孔528との各々に挿通し、第一ボルト533を孔519と、孔529との各々に挿通し、第一ボルト534を孔520と、孔530との各々に挿通する。第一ボルト531、534は、第一ボルト532、533よりも短い。
【0023】
図7に示すように、ユーザは、第一ボルト531から534を締めて、第一挟持部材51、52により第一支柱961を挟持させて、第一固定部5を第一支柱961に固定する。前後方向において第一支柱961は、第一ボルト531、534の後方、且つ、第一ボルト532、533の前方に位置する。即ち、前後方向において第一支柱961は、第一ボルト531、534と、第一ボルト532、533との間に位置する。
【0024】
図3に示すように、第一支持部材7は、ベース4が、第一位置と、第一位置を基準に第一固定部5及び第二固定部6に対して変位する位置である第二位置と、に変位可能にベース4を支持する。本実施形態の第一支持部材7は、第一固定部5及びベース4の第一端部47との各々に連結し、第一位置及び第二位置に、ベース4の長手方向Kに交差する軸方向Jに延びる軸71を中心に回動可能にベース4を支持する。第一支持部材7は、更に、第一位置に対する開度が第二位置よりも大きい第三位置にも回動可能にベース4を支持する。図19及び図20の状態U12に示すように、本実施形態の第一位置は、基準位置において、第一柱固定部13と第二柱固定部14とを結ぶ仮想線分Vと、ベース4の長手方向Kが平行になる位置である。本実施形態の仮想線分Vは、第一固定部5の背面と、第二固定部6の背面とを結んだ、左右方向に延びる線分である。第一位置は、ベース4の長手方向Kにおいて、保持部41が第一柱固定部13と第二柱固定部14との間に配置される位置である。図19及び図20の状態U13に示すように、第二位置は、第一位置を基準とした場合に、ベース4が145度平面視時計回りに回動した位置である。図19及び図20の状態U14に示すように、第三位置は、第一位置を基準とした場合に、ベース4が185度平面視時計回りに回動した位置である。
【0025】
図6に示すように、第一支持部材7は、軸71、第一部材73、及び第二部材72を備える。軸71は軸方向Jに延びる。本実施形態の軸方向Jは上下方向である。第一部材73は、右側面視後方が開放するC字状に屈曲した板部材である。第一部材73は、壁部731から733を備える。壁部732は、第一固定部5の背面と対向する。壁部732は、軸方向Jに平行な方向に延びる。壁部732には、前後方向に貫通する軸孔734、及び長孔735、736が形成されている。軸孔734は、ベース4の長手方向Kにおける壁部732の一端部に形成される。具体的には、軸孔734は、壁部732の左右方向の中心よりも右方に位置する。軸孔734は、第一固定部5の孔525に対応する位置に形成される。長孔735、736は、ベース4の長手方向Kにおける壁部732の他端部、且つ、軸孔734に対してベース4の長手方向Kに交差する交差方向に離隔した位置に形成される。具体的には、長孔735は、軸孔734の左上方、長孔736は、軸孔734の左下方において、背面視軸孔734を中心とする円弧状に形成される。上下方向において、長孔735、736の間に、軸孔734が位置する。長孔735、736は、第一固定部5の孔526、527に対応する位置に形成される。壁部731は、壁部732の上端から後方に延び、壁部733は、壁部732の下端から後方に延びる。壁部731には、上下方向に貫通する孔737、738が形成される。壁部731には、孔737の左方に、前後一対の孔123が形成される。壁部733には、孔737の下方となる位置に、上下方向に貫通する孔739が形成される。壁部731、733の間には、第二部材72が配置される。
【0026】
第一部材73は、第一固定部5の背面に固定される。第一固定部5に対して、第一部材73を固定する場合、ユーザは、第一部材73の軸孔734と、第一固定部5の孔525と、に第一固定部材543を後方から挿通し、第一部材73の長孔735と、第一固定部5の孔526と、に第二固定部材545を後方から挿通し、第一部材73の長孔736と、第一固定部5の孔527と、に第二固定部材546を後方から挿通する。ユーザは、第一固定部材543を中心に、第一部材73を回転させて、第一固定部5に対する第一部材73の角度を調整する。ユーザは、第一部材73の上面に載置した水準器等を用い、壁部731が水平に配置されるように、第一固定部5に対する第一部材73の角度を調整する。ユーザは、第一固定部材543、及び第二固定部材545、546を締結して、第一固定部5の背面に第一部材73を固定する。
【0027】
図3に示すように、第一支持部材7は、仮想線分Vに沿う左右方向において、第一固定部5の第一方向の端部、つまり右端部よりも、第二方向、つまり左方に配置されている。第一支持部材7の第一部材73は、左右方向において、第一固定部5の両端部の内側に配置され、第一部材73の左右方向の延設範囲は、第一固定部5の左右方向の延設範囲の内側にある。上下方向において、第一長孔523は、第一部材73の上面よりも上方に位置し、第一長孔524は、第一部材73の底面よりも下方に位置する。長孔735、736は、第二部材72の板部721、723の間にある。
【0028】
図2図3、及び図6に示すように、第二部材72は、背面視右方が開放するC字状に屈曲した板部材である。第二部材72は、壁部722、及び板部721、723を備え、軸71を中心に壁部732に対して回動できる。壁部722は、ベース4の第一端部47に固定された第一調整部材171と対向する。壁部722の四隅付近には、左右方向に貫通する孔751が形成されている。第二部材72は、各孔751に挿通された第三固定部材752(図3参照)によって、第一調整部材171に固定される。板部721、723は、軸方向Jに交差する方向に延びる。板部721は、壁部722の上端から右方に延び、板部723は、壁部722の下端から右方に延びる。板部721の前端部には、後方に凹んだ切欠部724が形成される。板部723の前端部には、後方に凹んだ切欠部725が形成される。切欠部724、725は、形状が互いに略同じである。
【0029】
図9に示すように、ベース4が第一位置に配置されている状態で、壁部732は切欠部724、725が形成された部分に配置され、切欠部724、725は、壁部732と対向する。ベース4が第一位置に配置されている状態で、前後方向において、第二部材72の前端は、第一固定部5の背面よりも前方に位置する。切欠部724、725は、ベース4の長手方向Kが壁部732の延設面が延びる方向と平行となる位置よりも、第二位置から第一位置に向かう側に回動した位置に、ベース4が回動することを許容する。ベース4が第一位置に位置する場合、第二位置から第一位置に向かう側は、前方である。即ち、切欠部724、725が設けられることで、ベース4の長手方向Kが、壁部732の延設面と平行となる位置から、更に平面視反時計回りに所定角度ベース4が回動した場合にも、第一部材73は、第二部材72と干渉しない。切欠部724、725は、車両9の第一支柱961、第二支柱962の捻じれ等に起因して、車両9に装着した架台3のベース4を第一位置に配置できない事態を低減するのに貢献する。所定角度は、例えば、第一位置を基準としたベース4の開度で0から5度の範囲に設定される。
【0030】
図6に示すように、板部721には、上下方向に貫通する孔711、726が形成される。板部723には、孔711の下方となる位置に、上下方向に貫通する孔727が形成される。壁部731、733の間には筒状の軸71が延設される。孔711、727は、軸71の孔と連通する。第二部材72は、壁部731、733の間において、孔711が、第一部材73の孔737の下方に位置するように配置される。孔737、711、727、739には各々、上下方向に延びる軸部材74が挿通される。軸部材74は、胴部741、頭部742、及び固定部743を備える。頭部742は軸部材74の上端に設けられる。頭部742の径は、胴部741の径及び孔737の径よりも大きい。胴部741の径は、孔737の径よりも小さい。固定部743の径は、胴部741の径よりも小さい。固定部743の外周にはネジ山が形成されている。胴部741には、リング744、746が外挿される。上下方向において、リング744は、第一部材73の壁部731と頭部742の間に配置される。上下方向において、リング746は、第一部材73の壁部733と第二部材72の板部723の間に配置される。軸部材74の固定部743にはナット745が締結される。これにより、第一部材73に対して第二部材72が軸71を中心に回動可能に支持される。
【0031】
第二ロック機構10は、ベース4が第二位置及び第三位置の各々から所定範囲を超えて回動することを規制するのに用いられる。第二ロック機構10は、第一支持部材7の第一部材73の上面に固定される。第二ロック機構10は、第二ロック部材115、第二ロック支持部112、及び付勢部材116を備える。第二ロック部材115は上下方向に長い筒状の部材である。第二ロック部材115の上端部は、円盤状の操作部111と連結する。操作部111の径は、第二ロック部材115の径よりも大きい。第二ロック支持部112は、上下方向に貫通する孔113が形成された板状部材である。孔113には、操作部111の下端部が挿通される。第二ロック支持部112の左端部114は、孔113が形成された面よりも下方に折り曲げられている。左端部114には前後一対の孔122が形成される。第二ロック支持部112は、一対の孔122及び第一部材73の前後一対の孔123の各々に挿通された一対の固定部材121により、第一部材73の上面に固定される。第二ロック支持部112は、第二ロック部材115を第二ロック位置と第二解除位置との間をベース4の長手方向Kに直交する上下方向に変位可能に支持する。第二ロック位置は、第二解除位置よりも下方に位置する。具体的には、上下方向において、第二ロック位置は第二ロック部材115の下端部117が板部721の上面よりも下方となる位置である。第二解除位置は上下方向において、第二ロック部材115の下端部117が板部721の上面と当接する位置である。付勢部材116は、第二ロック部材115を第二解除位置から第二ロック位置に向かう方向、つまり下方に付勢する。第二ロック部材115の下端部117は第一支持部材7の第一部材73の孔738に挿通される。第二ロック部材115が第二解除位置にある時、第二ロック部材115の下端部117は、第二部材72の板部721と当接し、板部721を下方に押す。
【0032】
第二ロック機構10は、第二ロック部材115が第二ロック位置にある場合に、第二ロック部材115が第二位置にあるベース4と第一支持部材7との少なくとも一方と隣接し、ベース4が第二位置から変位することを規制する、又はベース4が第一位置及び第二位置と互いに異なる第三位置から変位をすることを規制する。本実施形態の第二ロック機構10では、ベース4が第二位置又は第三位置にある場合、第二ロック部材115は第二ロック位置に変位可能である。図20の状態U13に示すように、ベース4が第二位置にあり、且つ第二ロック部材115が第二ロック位置にある時、第二ロック部材115の下端部117が、ベース4に連結した第一支持部材7の第二部材72の孔726に挿通されて、ベース4が第二位置から所定範囲を超えて変位することを規制する。図20の状態U14に示すように、本実施形態の第二ロック機構10は、ベース4が第三位置にあり、且つ第二ロック部材115が第二ロック位置にある時、第二ロック部材115の下端部117が、第一支持部材7の第二部材72の切欠部725に挿通されて、ベース4が第三位置から所定範囲を超えて変位することを規制する。即ち、第二ロック機構10は、ベース4が第二位置又は第三位置にある場合に、第二ロック部材115を第二ロック位置させることで、第二ロック部材115を第二部材72の回動軌跡P内に進入させ、ベース4が現在の位置から所定範囲を超えて変位することを規制する。所定範囲は、下端部117と、孔726又は切欠部725の大きさと、により規定される。
【0033】
ユーザは、付勢部材116の付勢力に抗して操作部111を上方に押し上げることで、第二ロック部材115を第二ロック位置から第二解除位置に変位できる。第二ロック機構10は、第二ロック部材115が第二解除位置にある場合に、第二ロック部材115が第二位置又は第三位置にある第一支持部材7の第二部材72の孔726又は切欠部725から離隔し、ベース4が第二位置又は第三位置から変位することを許容する。即ち、第二ロック機構10は、ベース4が第二位置又は第三位置にある場合に、第二ロック部材115を第二解除位置させることで、第二ロック部材115を第二部材72の回動軌跡P内から退避させ、ベース4が現在の位置から所定範囲を超えて変位することを許容する。
【0034】
図8から図14に示すように、架台3のベース4は、本体部40、シャフト43、幅調整機構11、及び長さ調整機構12を備える。図8及び図9に示すように、本体部40は、断面形状が正方形である角パイプ等の躯体が複数組み合わされることにより形成される。本体部40の底面部は、躯体441から446を有する。躯体441から444は各々、左右方向に延びる。躯体441から444は、この順番で前方から後方に向けて並ぶ。躯体442、443には各々、左右方向に等間隔で並ぶ三つの固定部材452が下方から挿通される。各固定部材452は、対応する被固定部17に挿通され、空調機2を下方から保持部41に固定する。躯体445、446は各々、前後方向に延びる。躯体445は、前後方向において、躯体441、444の間、且つ、本体部40の右端部に配置される。躯体445は、躯体442の右端及び躯体443の右端と連結する。躯体446は、前後方向において、躯体441、444の間、且つ、本体部40の左端部に配置される。躯体446は、躯体442の左端及び躯体443の左端と連結する。
【0035】
図8から図12に示すように、本体部40は、保持部41を構成する躯体411から421を有する。保持部41の底部は、躯体441から445により構成される。保持部41は、架台3の長手方向Kの一方側である右方に寄せて配置され、ハウジング21の長手方向K1の内の、吹出口20が設けられた側である一方側が、架台3の長手方向Kの一方側である右方と一致する姿勢で空調機2を保持する。躯体411、412は左右方向に延びる。躯体413から415、418、421は前後方向に延びる。躯体416、417、419、420は上下方向に延びる。躯体416、419、420の上下方向の長さは略同じである。躯体417の上下方向の長さは、躯体416の上下方向の長さよりも短い。躯体416の下端は、躯体441の右端部上面に連結する。躯体419の下端は、躯体441の左右方向の中心よりも左方の上面に連結する。躯体420の下端は、躯体444の左右方向の中心よりも左方の上面に連結する。躯体411の右端は、所定の上下位置で躯体416の左面と連結する。躯体411の左端は、所定の上下位置で躯体419と連結する。所定の上下位置は、保持部41が保持する装置の大きさ等に応じて、適宜設定されればよく、本実施形態では、躯体416の上下方向の中心よりも下方となる位置である。躯体411は、躯体441の上方に位置する。躯体412の右端部上面は、躯体417の下端と連結する。躯体412の左端は、躯体411と同じ上下位置で躯体420の右面と連結する。躯体412は、躯体444の上方に位置する。躯体413の前端は、躯体411と同じ上下位置で躯体416の背面と連結する。躯体413の後端は、躯体411と同じ上下位置で躯体417の前面と連結する。躯体413は、躯体445の上方に位置する。躯体414の前端は、躯体411と同じ上下位置で躯体419の背面と連結する。躯体414の後端は、躯体411と同じ上下位置で躯体420の前面と連結する。躯体415の前端は、躯体419の下端部背面と連結する。躯体415の後端は、躯体420の下端部前面と連結する。躯体414は、躯体415の上方に位置する。
【0036】
躯体418の前端は、躯体416の背面上端部と連結する。躯体418の後端は、躯体417の正面上端部と連結する。躯体418は、躯体413の上方に位置する。躯体418の上面には、前後一対の固定部45が形成される。一対の固定部45は各々、固定具49を保持部41に固定するネジと締結するネジ孔である。躯体421の前端は、躯体419の背面上端部と連結する。躯体421の後端は、躯体420の正面上端部と連結する。躯体421は、躯体414の上方に位置する。躯体421の上面には、前後一対の固定部46が形成される。一対の固定部46は各々、固定具50を保持部41に固定するネジと締結するネジ孔である。固定部45、46は、空調機2の被固定部26、27を保持部41に固定する。本実施形態のベース4は、被固定部26、27の各々に対応して固定部45、46を有する。
【0037】
本体部40は、連結部42を構成する躯体461から465を有する。連結部42は、保持部41の第二方向に設けられる。本実施形態の連結部42は、保持部41の第二方向の端部、つまり、左端部に連結する。連結部42の底部は、躯体441から444、446により構成される。躯体461、462は左右方向に延びる。躯体461、462の左右方向の長さは、躯体411、412の左右方向の長さよりも短い。躯体465は前後方向に延びる。躯体465の前後方向の長さは、躯体413、414の前後方向の長さと略同じである。躯体463、464は上下方向に延びる。躯体463、464の上下方向の長さは、躯体416、419、420の上下方向の長さよりも短い。躯体463の下端は、躯体441の左端部上面に連結する。躯体464の下端は、躯体444の左端部上面に連結する。躯体461の右端は、躯体411と同じ上下位置で躯体419の左面と連結する。躯体461の左端部下面は、躯体463の上端と連結する。躯体461は、躯体441の上方に位置する。躯体462の右端は、躯体411と同じ上下位置で躯体420の左面と連結する。躯体462の左端部下面は、躯体464の上端と連結する。躯体465の前端は、躯体411と同じ上下位置で躯体461の左端部背面と連結する。躯体465の後端は、躯体411と同じ上下位置で躯体462の左端部前面と連結する。躯体465は、躯体446の上方に位置する。
【0038】
図7及び図10に示すように、上下方向における連結部42の長さH2は、保持部41の長さH1よりも短い。上下方向において、保持部41の上端は、第一固定部5の上端及び第二固定部6の上端よりも上方に位置する。上下方向において、保持部41の下端は、第一固定部5の下端及び第二固定部6の下端と略同じ位置にある。ベース4の長手方向Kにおいて、保持部41の中心M2はベース4の中心M3及び本体部40の中心M1よりも第一方向、つまり右方に配置されている。ベース4の長手方向Kにおいて、本体部40の長さL1は、ベース4の長さL3の半分より長く、保持部41の長さL2は、本体部40の長さL1の半分よりも長い。
【0039】
図15に示すように、シャフト43は、架台3の長手方向Kに沿って延びる筒状である。シャフト43の右端部は、右側面視矩形状の板部材191に固定されている。シャフト43の中央部は、右側面視矩形状の板部材192に挿通され、固定されている。シャフト43は、幅調整機構11、板部材191、192を介して、本体部40の連結部42に固定される。シャフト43は、ベース4の第二端部48をなす。
【0040】
幅調整機構11は、ベース4の長手方向Kと、第一支柱961の長手方向F1との各々に直交する幅方向Wにおける、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対するベース4の配置を調整可能である。幅方向Wは軸方向J、つまり、上下方向に直交する。幅調整機構11は、第一調整部材171及び第二調整部材172、173を備える。第一調整部材171は、ベース4の第一端部47に、第一柱固定部13に対するベース4の幅方向Wの位置を変更可能に固定される。第一調整部材171は、右側面視矩形板状であり、本体部40の右端に固定される。第一調整部材171は、幅方向Wに並ぶ複数の丸穴181を有する。複数の丸穴181は、上下二列に亘って、前後方向に等間隔に並ぶ。幅調整機構11は、第一支持部材7の第二部材72の孔751と、対応する複数の丸穴181の内の何れかの丸穴181との各々に第三固定部材752が挿通されることで、ベース4の第一端部47において、ベース4の幅方向Wの位置を固定する。
【0041】
第二調整部材172、173は、ベース4の第二端部48に、第二柱固定部14に対するベース4の幅方向Wの位置を変更可能に固定される、又は、保持部41に対するベース4の第二端部48の幅方向Wの位置を変更することで、第二柱固定部14に対するベース4の保持部41の幅方向Wの位置に対して変更する。本実施形態の第二調整部材172、173は、保持部41に対するベース4の第二端部48の幅方向Wの位置を変更することで、第二柱固定部14に対するベース4の保持部41の幅方向Wの位置に対して変更する。第二調整部材172は、前後方向に長い矩形板状であり、本体部40の内、保持部41の躯体414、415、419、420の左面に固定される。第二調整部材172には、幅方向Wに並ぶ複数の丸穴182が形成される。複数の丸穴182は、複数の丸穴181と同様に、上下二列に亘って、前後方向に等間隔に並ぶ。第二調整部材172は、板部材191の四隅付近に形成された孔と、対応する複数の丸穴182の内の何れかの丸穴182との各々に第三固定部材174が挿通されることで、シャフト43の幅方向Wの位置を固定する。同様に、第二調整部材173は、前後方向に長い矩形板状であり、本体部40の内、連結部42の躯体446、463から465の左面に固定される。第二調整部材173には、幅方向Wに並ぶ複数の丸穴183と、幅方向Wに長い長孔193が形成される。複数の丸穴182と同様に、複数の丸穴183は、上下二列に亘って、前後方向に等間隔に並ぶ。長孔193は、板部材192に固定されたシャフト43を挿通する。第二調整部材173は、板部材192の四隅付近に形成された孔と、対応する複数の丸穴183の内の何れかの丸穴183との各々に第三固定部材174が挿通されることで、シャフト43の幅方向Wの位置を固定する。
【0042】
図15の状態U4は、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対してベース4が最も前方に配置された状態を示し、状態U5は、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対してベース4が最も後方の位置よりも丸穴181、一個分後方に配置された状態を示し、状態U6は、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対してベース4が最も後方に配置された状態を示す。状態U4からU6において、ベース4の長手方向K、ベース4の上下位置及び左右位置は互いに同じである。状態U4からU6の各々で、ベース4は第一位置と第二位置とに変位できる。
【0043】
図16に示すように、長さ調整機構12は、ベース4の長手方向Kの長さを変更可能である。ベース4は、ベース4の長手方向Kの長さを長さ調整機構12により変更可能である。長さ調整機構12は、ベース4の長手方向Kにおける保持部41からの突出量を変更可能なシャフト43を備える。ベース4は、第二方向側に連結部42を有する。シャフト43は、幅調整機構11を介して連結部42に連結され、連結部42からの第二方向、即ち左方の突出量を変更可能である。シャフト43は、筒形状である第一部材431及び第一部材431に挿通される第二部材432を有し、第一部材431と第二部材432との、長手方向Kの重なり量を調整することでベース4の長手方向Kの長さL3(図10参照)を調整可能である。本実施形態の長さ調整機構12は、ベース4の本体部40の長手方向Kの長さL1、及びベース4の保持部41の長手方向Kの長さL2は変更しない。長さ調整機構12は、第一部材431の左端部に固定部433を備える。長さ調整機構12は、第一部材431に対する第二部材432の位置を固定部433に設けたネジにより固定する。
【0044】
図16の状態U7は、状態U8に対して、第一部材431と第二部材432との、長手方向Kの重なり量を大きくした状態を示し、状態U9は、状態U8に対して、第一部材431と第二部材432との、長手方向Kの重なり量を小さくした状態を示す。ベース4は、長さ調整機構12によりベース4の長手方向Kに伸縮可能である。状態U7からU9において、ベース4の長手方向Kは互いに同じである。状態U7からU9の各々で、ベース4は第一位置と第二位置とに変位できる。
【0045】
図17に示すように、第二柱固定部14は、ベース4の第一方向とは反対側の第二方向の第二端部48を、車両9の第二支柱962に固定する。第二柱固定部14は、第二支柱962の内、ランプ992の下方に固定される。上下方向において、第二柱固定部14の上端は、第一柱固定部13の上端と略同じ位置にある。第二柱固定部14は、第二固定部6、第二支持部材82、及び第一ロック機構8を備える。
【0046】
第二固定部6は、第二支持部材82と連結し、車両9の第二支柱962に固定される。第二固定部6は、第二支柱962の長手方向F2に交差する第二挟持方向C2に第二支柱962を挟持して固定するクランプであり、一対の第二挟持部材61、62を有する。本実施形態の第二挟持方向C2は、左右方向である。第二挟持部材61は、第二支柱962の左方に配置され、第二挟持部材62は、第二支柱962の右方に配置される。
【0047】
第二挟持部材61は、壁部611及び壁部612を有する。壁部611は、右側面視矩形状である。壁部611は、孔515等の一部の構成を除き、第一挟持部材51の壁部511と左右対称の構成を有する。壁部611の上端部601及び下端部602は各々、壁部611の上下方向の中央部603よりも右方に位置する。左右方向において、壁部611の上端部601及び下端部602の位置は略同じである。壁部611の上端部601には、孔617、618が形成されている。壁部511の下端部602には、孔619、620が形成されている。孔617から620は各々、左側面視左右方向に貫通する円状であり、壁部611の四隅付近に形成される。壁部612は、壁部611の後端から右方に延びる。壁部612の上端部には、前後方向に貫通する第二軸孔613が形成される。壁部612には、壁部612の右端から左方に切り欠かれた切欠部614が形成されている。第二軸孔613は、切欠部614の上方に位置する。
【0048】
第二挟持部材62は、屈曲した板状であり、壁部621及び壁部622を有する。壁部621は、右側面視矩形状である。壁部621は、第一挟持部材52の壁部521と左右対称の構成を有する。壁部621の前端部604は、壁部621の前後方向の中央部605よりも左方に位置する。前端部604は、孔627、630が形成されている。中央部605の後端部には、孔628、629が形成されている。孔627から630は各々、左側面視円状の左右方向に貫通する孔であり、壁部621の四隅付近に形成される。壁部622は、壁部621の後端から左方に延びる。壁部622の左右方向の長さは、壁部612の左右方向の長さよりも長い。壁部622は、壁部612の後方に配置される。壁部622には、前後方向に貫通する第二長孔626が形成される。第二長孔626は、第二挟持方向C2、即ち左右方向に長い。壁部622には、前後方向に貫通する、背面視円状の孔624、625、627が形成されている。孔625は、ベース4の長手方向Kである左右方向において、壁部622の中心よりも右方に形成される。孔624、627は各々、左右方向において、壁部622の中心よりも左方に形成される。上下方向において、孔625は、孔624、627の間に形成されている。
【0049】
第二固定部6を第二支柱962に固定する場合、ユーザは、第二支柱962の左方に第二挟持部材61を配置し、第二支柱962の右方に第二挟持部材62を配置する。ユーザは、壁部612を、壁部622の前方に配置する。ユーザは、第二固定部材941を第二挟持部材62の壁部622の第二長孔626と、第二挟持部材61の壁部612の第二軸孔613との各々に後方から挿通する。第二長孔626は、第二挟持部材61に対する第二挟持部材62の位置の変更を許容する。ユーザは、第二支柱962を第二挟持部材61、62の第二挟持方向C2の位置を調整して、第二固定部材941により第二挟持部材61、62の位置を仮止めする。第二挟持部材62が第二支柱962の前面と接触し、第二挟持部材61、62の上端の延伸方向が、水平面と平行な前後方向となり、壁部622の延設面が上下方向と平行となるように、第二支柱962に対する第二挟持部材61、62の配置が調整される。ユーザは、第二ボルト631を第二挟持部材61の壁部611の孔617と、第二挟持部材62の壁部621の孔627との各々に左方から挿通する。同様に、ユーザは、第二ボルト632を孔618と、孔628との各々に挿通し、第二ボルト633を孔620と、孔630との各々に挿通し、第二ボルト634を孔619と、孔629との各々に挿通する。第二ボルト631、633は、第二ボルト632、634よりも短い。図7に示すように、ユーザは、第二ボルト631から634を締めて、第二挟持部材61、62により第二支柱962を挟持させて、第二固定部6を第二支柱962に固定する。前後方向において第二支柱962は、第二ボルト631、633の後方、且つ、第二ボルト632、634の前方に位置する。即ち、前後方向において第二支柱962は、第二ボルト631、633と第二ボルト632、634との間に位置する。
【0050】
図17及び図18に示すように、第二支持部材82は、第二固定部6に連結し、ベース4が第一位置にある場合に、ベース4の第二端部48、つまりシャフト43の左端部を支持する。第二支持部材82は、後方が解放した平面視C字状に屈曲した板状部材である。第二支持部材82は、壁部821から823を備える。壁部821は、第二固定部6の背面と対向する。壁部821には、前後方向に貫通する軸孔832、長孔838、839、及び孔831が形成されている。軸孔832は、ベース4の長手方向Kにおける壁部821の一端部に形成される。具体的には、軸孔832は、壁部821の左右方向の中心よりも右方に位置する。軸孔832は、第二固定部6の孔625に対応する位置に形成される。長孔838、839は、ベース4の長手方向Kにおける壁部821の他端部、且つ、軸孔832に対してベース4の長手方向Kに交差する交差方向に離隔した位置に形成される。具体的には、長孔838は、軸孔832の左上方、長孔839は、軸孔832の左下方において、背面視軸孔832を中心とする円弧状に形成される。上下方向において、長孔838、839の間に、軸孔832が位置する。長孔838、839は各々、第二固定部6の孔624、627に対応する位置に形成される。孔831には、第二挟持部材61、62の仮止めに用いられた第二固定部材941の頭部が配置される。
【0051】
壁部822は、壁部821の右端から後方に延び、壁部823は、壁部821の左端から後方に延びる。壁部822には、左右方向に貫通する上下一対の孔826、825が形成される。壁部822には、後端から前方に凹んだ切欠部824が形成されている。切欠部824は、一対の孔826、825の下方に形成される。壁部823には、左右方向に貫通する上下一対の孔829、830が形成される。壁部823には、後端から前方に凹んだ切欠部828が形成されている。切欠部828は、一対の孔829、830の下方に形成される。第一位置にあるベース4のシャフト43の左端部は、切欠部824、828に配置される。第二支持部材82は、切欠部824、828で、第一位置にあるベース4のシャフト43の左端部を支持する。
【0052】
第二支持部材82は、第二固定部6に固定される。第二固定部6に対して、第二支持部材82を固定する場合、ユーザは、第二支持部材82の軸孔832と、第二固定部6の孔625との各々に第一固定部材942を後方から挿通し、第二支持部材82の長孔838と、第二固定部6の孔624との各々に第二固定部材943を後方から挿通し、第二支持部材82の長孔839と、第二固定部6の孔627との各々に第二固定部材944を後方から挿通する。ユーザは、第一固定部材942を中心に、第二固定部6に対して、第二支持部材82を回転させて、第二固定部6に対する第二支持部材82の角度を調整する。ユーザは、水準器等を用い、壁部821の上面が水平に配置されるように、第二固定部6に対する第二支持部材82の角度を調整する。ユーザは、第一固定部材942から944を締結して、第二固定部6の背面に第二支持部材82を固定する。図3に示すように、第二支持部材82は、第一柱固定部13と第二柱固定部14とを結ぶ仮想線分V(図9参照)に沿う左右方向において、第一固定部5の仮想線分Vに沿う方向の両端部の内側に配置されている。つまり、第二支持部材82の左右方向の延設範囲は、第二固定部6の左右方向の延設範囲の内側にある。
【0053】
第一ロック機構8は、第二固定部6に固定される。第一ロック機構8は、第一ロック部材81及び第二支持部材82を備える。第一ロック部材81は、第一ロック位置と第一解除位置とに変位する。第二支持部材82は、第一ロック部材81を支持する第一ロック支持部として機能する。第一ロック部材81は、平面視前方が解放したC字状に屈曲した板部材である。第一ロック部材81は、第二支持部材82の壁部822、823の間に配置される。第一ロック部材81は、壁部811から813及び操作部820を備える。壁部811は、軸方向Jに延び、第二支持部材82の壁部821に対向する。壁部811には、前後方向に貫通した孔810が形成されている。壁部812は壁部811の右端から前方に延びる。壁部812には、孔808と、左側面視L字状の長孔816とが形成されている。壁部813は壁部811の左端から前方に延びる。壁部813には、孔819と、左側面視L字状の長孔817とが形成されている。孔808、819、長孔816、817は各々、左右方向に貫通する。
【0054】
軸85は、左右方向に延び、孔819に挿通される。軸85の右端部は、壁部812、813の間に配置され、固定部材827が右方から挿通される。軸85は、付勢部材86の上端部を支持する。付勢部材86はコイルバネである。付勢部材86の下端部は前後方向に延びる固定部材87によって支持される。固定部材87は第二支持部材82に固定される。付勢部材86は、第一ロック部材81を、第一解除位置から第一ロック位置に向かう方向に付勢する。軸83は左右方向に延び、長孔816、817及び孔829に挿通される。軸83の右端部は、壁部822、823の間に配置され、固定部材840が右方から挿通される。軸84は左右方向に延び、長孔816、817及び孔830に挿通される。軸84の右端部は、壁部822、823の間に配置され、固定部材850が右方から挿通される。第一ロック部材81は、軸83、84が挿通された長孔816、817に沿って上下方向に変位可能に第二支持部材82に支持される。
【0055】
壁部812は、当接面815を有し、壁部813は、当接面818を有する。当接面815、818は、第一ロック部材81が第一ロック位置にある場合に、第一位置にあるベース4のシャフト43と接する。当接面815、818は、ベース4が第一位置から第二位置に向かう側ほど、第一ロック部材81が第一解除位置から第一ロック位置に向かう側に傾斜する。本実施形態では基準位置でのベース4が第一位置から第二位置に向かう側は、後方である。第一ロック部材81が第一解除位置から第一ロック位置に向かう側は下方である。つまり、当接面815、818は、後方ほど下方に傾斜している。左側面視において、壁部811と、当接面815、818とがなす角は、鋭角である。操作部820は、壁部811の上端から後方に延びる。操作部820は、第一ロック部材81を第一ロック位置から第一解除位置に移動する場合にユーザにより操作される。
【0056】
図14、及び図18の状態U10に示すように、第一ロック機構8は、第一ロック部材81が第一ロック位置にある場合に、ベース4が第一位置から第二位置に変位する場合のベース4の回動軌跡Q内に第一ロック部材81が侵入し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを規制する。つまり、第一ロック機構8は、第一ロック部材81が第一ロック位置にある場合に、第一ロック部材81が第一位置にあるベース4のシャフト43と隣接し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを規制する。回動軌跡Qは、平面視軸71を中心とする円弧状である。第一ロック部材81が第一ロック位置にある場合、第一ロック部材81は、付勢部材86から下方に付勢される。故に、第一ロック部材81は、第一ロック部材81の自重と、付勢部材86からの付勢力と、をシャフト43に加え、シャフト43がガタつくことを抑制する。第一ロック部材81の下面は、シャフト43の外周に沿って傾斜する当接面815、818であるので、当接面815、818を確実にシャフト43と当接させることができる。当接面815、818の下端は、シャフト43の軸心よりも下方に位置する。故に、第一ロック部材81は、シャフト43を下方に押圧することと、シャフト43が、平面視時計回りに回動ことを規制すること、とを両立できる。
【0057】
状態U11に示すように、第一ロック機構8は、第一ロック部材81が第一解除位置にある場合に、第一ロック部材81が回動軌跡Q内から退避し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを許容する。つまり、第一ロック機構8は、第一ロック部材81が第一解除位置にある場合に、第一ロック部材81が第一位置にあるベース4と離隔し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを許容する。ユーザは、ベース4を第一位置から第二位置又は第三位置に変位させる場合に、操作部820を操作して、付勢部材86の付勢力に抗して、第一ロック部材81を第一ロック位置から第一解除位置に変位させる。シャフト43の下側外周と当接する切欠部824、828の部分は、後方ほど僅かに下方に傾斜している。このため、第一ロック部材81が第一ロック位置から第一解除位置に変位された場合、ユーザはシャフト43を後方に変位させやすい。第一ロック部材81の長孔816、817の下端部は前方に延びる。このため、ユーザは、第一ロック部材81を、長孔816、817に沿って第一ロック部材81を変位させることで、付勢部材86の付勢力に抗して、第一ロック部材81を第一解除位置に配置した状態を維持できる。
【0058】
図19及び図20を参照して、ベース4の回動位置について説明する。図19及び図20の状態U12に示すように、ベース4が第一位置にある場合、仮想線分Vの延設方向と、ベース4の長手方向Kとが平行となる。ベース4が第一位置にある場合、シャフト43は、第一ロック機構8によって、第一位置から所定範囲を超えて回動することが規制される。ベース4が第一位置にある場合、第一支持部材7の右端及びベース4の右端は、第一固定部5の右端よりも左方に位置する。ベース4の保持部41の左端は、運転席92の左端よりも右方に位置する。シャフト43の左端は、第一ロック機構8の左端よりも僅かに左方に位置する。平面視において、本体部40は、車体91の延設範囲内に収まる。
【0059】
状態U13に示すように、ベース4が第二位置にある場合、ベース4は、ベース4が第一位置にある場合に対して145度平面視時計回りに回動された位置にある。この時、第二ロック機構10の第二ロック部材115は第二解除位置から第二ロック位置に変位可能であり、第二ロック部材115の下端部117は、第一支持部材7の第二部材72の孔726に嵌る。これにより、第二ロック部材115の下端部117が第二部材72の回動軌跡Pに侵入し、ベース4は第二位置から所定範囲を超えて回動することが規制される。平面視において、ベース4は、車体91と重ならない。ベース4が第一位置にある場合の、平面視の延設範囲と、ベース4が第二位置にある場合の、平面視の延設範囲とは、互いに重ならず、離隔する。したがって、ユーザは、保持部41に、空調機2を着脱する作業、車両9又は空調機2を点検する作業等を行いやすい。
【0060】
状態U14に示すように、ベース4が第三位置にある場合、ベース4は、ベース4が第一位置にある場合に対して185度平面視時計回りに回動された位置にある。この時、第二ロック機構10の第二ロック部材115は第二解除位置から第二ロック位置に変位可能であり、第二ロック部材115の下端部117は、第一支持部材7の第二部材72の切欠部725に嵌る。これにより、第二ロック部材115の下端部117が第二部材72の回動軌跡Pに侵入し、ベース4は第三位置から所定範囲を超えて反時計回りに回動することが規制される。ベース4が第三位置にある場合、第二部材72の壁部722が第一部材73の壁部732に当接する。これにより、ベース4は第三位置から所定範囲を超えて平面視反時計回りに回動することが規制される。本実施形態の第二位置及び第三位置に関する所定範囲は、第一位置を基準としたベース4の開度で1度未満に設定されている。第二ロック部材115は、第一支持部材7の上面に固定されている。このため、ユーザは、ベース4を第一位置から第二位置又は第三位置に向けて回動し、車体91の後方に立った状態で、第二ロック部材115を操作しやすい。車体91の形状によっては、ベース4が第二位置にある場合に、平面視において、車体91とベース4とが重なる場合がある。これに対し、ベース4が第三位置にある場合、架台3は、平面視において、ベース4が車体91と重なる可能性を低減できる。したがって、ユーザは、保持部41に、空調機2を着脱する作業、車両9又は空調機2を点検する作業等を行いやすい。
【0061】
図21及び図22を参照して、変形例の架台103を説明する。図21において、上記実施形態の架台3と同様の構成については、同じ符号を付与している。図21に示すように、変形例の架台103は、第一柱固定部13に替えて、第一柱固定部107を備え、第二柱固定部14に替えて、第二柱固定部108を備える点で上記実施形態の架台3と互いに異なる。第一柱固定部107は、ベース4の長手方向Kに沿った第一方向の第一端部47を、車両9の第一支柱963に固定する。第二柱固定部108は、ベース4の長手方向Kに沿った第二方向の第二端部48を、車両9の第二支柱964に固定する。第一柱固定部107は、第一固定部5に替えて、第一固定部105を備え、第二柱固定部108は、第二固定部6に替えて、第二固定部106を備える点で、上記実施形態の架台3と互いに異なる。以下、上記実施形態の架台3と異なる、第一固定部105及び第二固定部106について説明する。第一支柱963及び第二支柱964は各々、上記実施形態の第一支柱961及び第二支柱962とは断面形状が異なるが、長手方向は互いに同じであるとする。
【0062】
第一固定部105及び第二固定部106は、第一固定部105及び第二固定部106の前後方向の長さを第一固定部5及び第二固定部6よりも小さく収める必要がある車両9の第一支柱963、第二支柱964に架台103を取り付ける場合に適している。第一固定部105と第二固定部106とは、一部の構成を除き互いに左右対称の構成を有するので、第一固定部105の構成を説明し、第二固定部106の説明は簡略化する。
【0063】
図22に示すように、第一固定部105は、第一支柱963の長手方向F1に交差する第一挟持方向C1に第一支柱963を挟持して固定する一対の第一挟持部材150、160を有する。第一挟持部材150は、第一支柱963の右方に配置され、第一挟持部材160は、第一支柱963の左方に配置される。
【0064】
第一挟持部材160は、第一屈曲部145、第一押圧壁部164、及び壁部162を有する屈曲した板部材である。第一屈曲部145は、第一支柱963の前面と対向する壁部163と、壁部163の左端から後方に延びる壁部161とを有する。壁部161は、壁部163と連続する。壁部161は、壁部163と直交する方向に延びる。壁部161には、上下一対の孔147、148が形成されている。一対の孔147、148は、左右方向に貫通する、右側面視円状の孔である。第一固定部105が第一支柱963に固定される場合、第一屈曲部145の壁部161及び壁部163は各々、第一支柱963と当接する。具体的には、壁部163は、第一支柱963の前面と当接し、壁部161は、第一支柱963の左側面と当接する。第一押圧壁部164は、第一屈曲部145と連結し、第一支柱963と離隔して配置される。第一押圧壁部164は、壁部163の右端から後方に延びる。第一押圧壁部164の前後方向の長さは、第一押圧壁部164と対向する壁部161の前後方向の長さよりも短い。第一押圧壁部164には、第一挟持方向C1に第一ボルト175から177を挿通する第一挿通部165から167が形成される。第一挿通部165から167は、上下方向に等間隔で並ぶ。第一挿通部165から167の前後方向の位置は、例えば、第一支柱963の形状を考慮して設定される。本実施形態の第一挿通部165から167は、第一屈曲部145の壁部161及び壁部163の各々が第一支柱963と当接した状態で、第一支柱963の左右方向の幅が最大となる位置に形成される。壁部162は、壁部522と同様の構成を有する。具体的には、壁部162は、第一長孔523、524、孔525から527に対応する、第一長孔168、169、孔141から143を有する。
【0065】
第一挟持部材150は、第一被押圧壁部151、及び壁部152を有する屈曲した板部材である。第一被押圧壁部151は、第一挟持方向C1において、第一押圧壁部164と、第一支柱963との間に配置される、右側面視矩形状である。第一被押圧壁部151には、凸部153、及び上下一対の孔154、155が形成される。凸部153は、第一被押圧壁部151の前端から前方に突出する。凸部153の上下位置は、第一被押圧壁部151の上下方向の中心付近にある。一対の孔154、155は、左右方向に貫通する、右側面視円状の孔である。一対の孔154、155は、第一挟持部材160の一対の孔147、148に対応する位置に形成される。第一被押圧壁部151は、第一挿通部165から167に挿通された第一ボルト175から177により、第一支柱963に押し付けられる。壁部152は、第一挟持部材51の壁部512と同様の構成を有する。具体的には、壁部152は、第一軸孔513、514、切欠部516、510に対応する、第一軸孔156、159、切欠部157、158を有する。
【0066】
第一固定部105を第一支柱963に固定する場合、ユーザは、第一支柱963の右方に第一挟持部材150を配置し、第一支柱963の左方に第一挟持部材160を配置する。ユーザは、壁部152を、壁部162の前方に配置する。第一挟持方向C1において、第一被押圧壁部151は、第一支柱963と、第一押圧壁部164との間に配置される。壁部163は、第一支柱963の前面と当接し、壁部161は、第一支柱963の左側面と当接する。ユーザは、第一固定部材186を第一挟持部材160の壁部162の第一長孔168と、第一挟持部材150の壁部152の第一軸孔156との各々に後方から挿通する。ユーザは、第一固定部材187を第一挟持部材160の壁部162の第一長孔169と、第一挟持部材150の壁部152の第一軸孔159との各々に後方から挿通する。第一長孔168、169は、第一挟持部材150に対する第一挟持部材160の位置の変更を許容する。ユーザは、第一支柱963に対して第一挟持部材150、160の第一挟持方向C1の位置を調整して、第一固定部材186、187により第一挟持部材150、160の位置を仮止めする。ユーザは、第一ボルト184を第一挟持部材150の第一被押圧壁部151の孔154と、第一挟持部材160の壁部161の孔147との各々に右方から挿通する。同様に、ユーザは、第一ボルト185を孔155と、孔148との各々に右方から挿通する。第一ボルト184、185は第一支柱963の後方に位置する。ユーザは、第一挿通部165から167に第一ボルト175から177を挿通する。第一被押圧壁部151は、第一挿通部165から167に挿通された第一ボルト175から177により、第一支柱963に押し付けられる。これにより、第一支柱963は、第一被押圧壁部151と、壁部161と、により、第一挟持方向C1に挟持される。第一固定部105が第一支柱963に固定された場合、第一支柱963の前方にはボルト等の固定部材は配置されない。故に、第一固定部105は、第一固定部5に比べ、前後方向の大きさを小さくできる。
【0067】
壁部162には、孔141から143が形成されているので、第一固定部105に第一支持部材7が固定される場合、ユーザは、第一部材73の軸孔734と、第一固定部105の孔141との各々に第一固定部材188を後方から挿通し、第一部材73の長孔735と、第一固定部105の孔142と、に第二固定部材189を後方から挿通し、第一部材73の長孔736と、第一固定部105の孔143と、に第二固定部材190を後方から挿通する。ユーザは、第一固定部材188を中心に、第一部材73を回転させて、第一固定部105に対する第一部材73の角度を調整して固定する。
【0068】
第二固定部106は、第二固定部106に第一ロック機構8を取り付けるための構成を含む一部の構成を除き、第一固定部105と左右対称であり、一対の第二挟持部材250、260を有する。第二挟持部材250は、第二屈曲部245及び第二押圧壁部264を備える。第二屈曲部245は、連続する二つの壁部261、263を有し、第二柱固定部108が第二支柱964に固定される場合、二つの壁部261、263の各々で第二支柱964と当接する。第二押圧壁部264は、第二屈曲部245と連結し、第二支柱964と離隔し、第二挟持方向C2に第二ボルト275を挿通する第二挿通部265が形成される。第二挟持部材260は、第二被押圧壁部251を有し、第二柱固定部14が第二支柱964に固定される場合、第二ボルト285が第二被押圧壁部251の孔254と、壁部261の孔247と、に左方から挿通される。第二ボルト284は第二支柱964の後方に位置する。第二被押圧壁部251は、第二挟持方向において、第二押圧壁部と、第二支柱964との間に配置され、第二ボルト275により、第二支柱964に押し付けられる。第二挟持部材260は、上記実施形態の第二挟持部材62の壁部622と同様の壁部262を備え、第二挟持部材250は、上記実施形態の第二挟持部材61の壁部612と同様の壁部252を備える。
【0069】
図23及び図24を参照して、変形例の第一ロック機構608を説明する。図23及び図24において、上記実施形態の第一ロック機構608と同様の構成については、同じ符号を付与し、説明を簡略化又は省略する。図23及び図24に示すように、第一ロック機構608は、第一ロック機構8の代わりに上記実施形態の架台3に備えられ、第二固定部6に固定される。第一ロック機構608は、第一ロック部材88、第二支持部材89、及び第三ロック機構870を備える。第一ロック部材88は、第一ロック位置と第一解除位置と、に変位する。第二支持部材89は、第一ロック部材88を支持する第一ロック支持部として機能する。第一ロック部材88は、平面視前方が解放したC字状に屈曲した板部材であり、壁部811、861、862、及び操作部820を備える。壁部861は壁部811の右端から前方に延び、壁部862は壁部811の左端から前方に延びる。壁部861には、左側面視上下方向に長い長孔863、864、及び孔865が形成されている。上下方向において、長孔863の延設範囲は、長孔864の延設範囲よりも長い。壁部862には、長孔863と同様の長孔866が形成されている。長孔863、864、866、及び孔865は各々、左右方向に貫通する。
【0070】
第二支持部材89は、第二固定部6に連結し、ベース4が第一位置にある場合に、シャフト43の左端部を支持する。第二支持部材89は、壁部821、881、882を備える。壁部881は、壁部821の右端から後方に延び、当接面815を有する、壁部882は、壁部821の左端から後方に延び、当接面818を有する。壁部881には、上記実施形態と同様の孔826、825、切欠部824に加え、孔883が形成される。前後方向において、孔883は、孔826、825の前方に位置し、上下方向において、孔883は、孔826、825の間に位置する。壁部882には、上記実施形態と同様の孔829、830、切欠部828が形成される。
【0071】
軸83は左右方向に延び、長孔863、866及び孔829に挿通される。軸83の右端部は、壁部881、882の間に配置され、固定部材840が右方から挿通される。軸84は左右方向に延び、長孔863、866及び孔830に挿通される。軸84の右端部は、壁部881、882の間に配置され、固定部材850が右方から挿通される。第一ロック部材88は、軸83、84が挿通された長孔863、866に沿って上下方向に変位可能に第二支持部材89に支持される。
【0072】
第三ロック機構870は、第一ロック部材88の位置を、第一ロック位置及び第一解除位置の各々で取外可能に固定する。第三ロック機構870は、ピン872、操作部871、付勢部材873、及び支持部材874を備える。ピン872は、左右方向に延びる円柱状である。操作部871は、右側面視円盤状であり、ピン872の右端に固定される。操作部871の径は、ピン872の径よりも大きい。付勢部材873は、支持部材874の左方においてピン872に外挿されるコイルバネである。付勢部材873は、ピン872を左方に付勢する。支持部材874は、平面視左方が開放するC字状に屈曲された板状の部材であり、ピン872を、第一解除位置から第一ロック位置に向かう下方に直交する左右方向に移動可能に支持する。操作部871は、支持部材874の右方に位置する。支持部材874の下端部は、背面視L字状に屈曲され、第二支持部材89の壁部881と平行に延びる。支持部材874は、支持部材874の下端部に挿通された固定部材875により、第二支持部材89の右面且つ、切欠部824の上方に固定される。
【0073】
図24の状態U15に示すように、第一ロック機構608は、第一ロック部材88が第一ロック位置にある場合に、ベース4が第一位置から第二位置に変位する場合のベース4の回動軌跡Q内に第一ロック部材88が侵入し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを規制する。第一ロック部材88が第一ロック位置にある場合、第三ロック機構870のピン872は、孔883、長孔864に挿通される。これによりピン872は、第一ロック部材88が、第一ロック位置から所定範囲を超えて移動することを規制する。所定範囲は、長孔864の上下方向の長さ及びピン872の径によって規定される。長孔864の上下方向の長さは、ピン872の径の1.1倍よりも大きく、且つ、ピン872の径の2倍よりも小さい。第一ロック部材88は、第一ロック部材88の自重をシャフト43に加え、シャフト43がガタつくことを抑制する。
【0074】
状態U16に示すように、第一ロック機構608は、第一ロック部材88が第一解除位置にある場合に、第一ロック部材88が回動軌跡Q内から退避し、ベース4が第一位置から第二位置に変位することを許容する。第一解除位置は、第一ロック位置の上方に位置する。ユーザは、ベース4を第一位置から第二位置又は第三位置に変位させる場合に、操作部871を操作して、ピン872を長孔864から抜いた後、操作部820を操作して、第一ロック部材88を第一ロック位置から第一解除位置に変位させる。ユーザは、第一ロック部材88を第一ロック位置から第一解除位置に変位後、第三ロック機構870のピン872を、孔883、865に挿通する。これにより、ユーザは、第一ロック部材88を第一解除位置に配置した状態を維持できる。
【0075】
図25を参照して、変形例の架台303を説明する。図25において、上記実施形態の架台3と同様の構成については、同じ符号を付与し、説明を簡略化する。図25に示すように、変形例の架台303は、ベース4に替えて、ベース304を備え、第一柱固定部13に替えて、第一柱固定部310を備え、第二柱固定部14に替えて、第二柱固定部314を備える点で上記実施形態の架台3と互いに異なる。第一柱固定部310は、第一固定部5及び支持部305を備える。第二柱固定部314は、第二固定部6及び支持部306を備える。支持部305、306は、平面視L字状に屈曲した板部材である。支持部305は、第一固定部5と、ベース304の右端部との各々に連結する。支持部306は、第二固定部6とベース304の左端部との各々に連結する。支持部305と第一固定部5との連結方法は、第一部材73と第一固定部5との連結方法と同様である。支持部306と第二固定部6との連結方法は、第二支持部材82と第二固定部6との連結方法と同様である。
【0076】
ベース304は、本体部40、長さ調整機構307、及び幅調整機構308を備える。長さ調整機構307は、平面視右方が開放するC字状の板部材であり、壁部311から313を備える。壁部311から313の上下方向の長さは、連結部42の上下方向の長さと同じである。壁部311、313は互いに前後方向に離隔して、左右方向に延びる。壁部312は、壁部311の左端と壁部313の左端とを前後方向に連結する。壁部311は、本体部40の前方に配置される。壁部311には、左右方向に長い左右一対の長孔315が上下二列に亘って形成されている。上列の一対の長孔315は、躯体461と対向し、下列の一対の長孔315は、躯体441と対向する。躯体441及び躯体461には、各長孔315に対応する軸孔325が形成される。固定部材335は、長孔315と、軸孔325との各々に前方から挿通される。同様に、壁部313は、本体部40の後方に配置される。壁部313には、左右方向に長い左右一対の長孔316が上下二列に亘って形成されている。上列の一対の長孔316は、躯体462と対向し、下列の一対の長孔316は、躯体444と対向する。躯体444及び躯体462には、各長孔316に対応する軸孔326が形成される。固定部材336は、長孔316と軸孔326との各々に後方から挿通される。長孔315と軸孔325との各々に固定部材335が挿通され、長孔316と軸孔326との各々に固定部材336が挿通された状態では、各長孔315、316は、本体部40に対し長さ調整機構307が左右方向に変位することを許容する。架台303は、本体部40に対し長さ調整機構307を左右方向に変位させることで、ベース304の長手方向Kの長さを変更可能である。
【0077】
幅調整機構308は、第一調整部材171、及び第二調整部材172を備える。第一調整部材171は、本体部40の右端部に固定される。第二調整部材172は、長さ調整機構307の壁部312に連結されている。幅調整機構308は、本体部40の第二方向の端部、つまり左端部に、第二柱固定部314に対するベース304の幅方向Wの位置を変更可能に固定される。支持部305と第一調整部材171との連結方法は、第二部材72と第一調整部材171との連結方法と同様であり、第三固定部材752により第一固定部5及び第二固定部6に対するベース304の幅方向Wの位置を調整可能に連結する。支持部306と第二調整部材172との連結方法は、板部材191と第二調整部材172との連結方法と同様であり、第三固定部材174により第一固定部5及び第二固定部6に対するベース304の幅方向Wの位置を調整可能に連結する。
【0078】
上記実施形態において架台3、ベース4、第一固定部5、第二固定部6、第一支持部材7、車両9、幅調整機構11、長さ調整機構12、第一柱固定部13、及び第二柱固定部14は各々、本発明の架台、ベース、第一固定部、第二固定部、第一支持部材、車両、幅調整機構、長さ調整機構、第一柱固定部、及び第二柱固定部の一例である。保持部41、連結部42、シャフト43、第一端部47、第二端部48、軸71、及び第二支持部材82は各々、本発明の保持部、連結部、シャフト、第一端部、第二端部、軸、及び第二支持部材の一例である。板部721、723は、本発明の板部の一例である。切欠部724、725は、本発明の切欠きの一例である。壁部732には、本発明の壁部の一例である。一対の第一挟持部材51、52、一対の第一挟持部材150、160は各々、本発明の一対の第一挟持部材の一例である。一対の第二挟持部材61、62、及び一対の第二挟持部材250、260は各々、本発明の一対の第二挟持部材の一例である。第一屈曲部145、第一被押圧壁部151、及び第一押圧壁部164は各々、本発明の第一屈曲部、第一被押圧壁部、及び第一押圧壁部の一例である。第一挿通部165から167は各々、本発明の第一挿通部である。壁部161、163は、本発明の二つの第一壁部である。第一ボルト175から177、531は各々、本発明の第一ボルトの一例である。第一調整部材171は、本発明の第一調整部材171の一例である。第二調整部材172、173は各々、本発明の第二調整部材の一例である。第三固定部材174は、本発明の第三固定部材の一例である。複数の丸穴181は、本発明の複数の丸穴の一例である。複数の丸穴182は、本発明の複数の丸穴の一例である。複数の丸穴183は、本発明の複数の丸穴の一例である。壁部261、263は、本発明の第二壁部の一例である。第二屈曲部245、第二被押圧壁部251、第二挟持部材260、第二押圧壁部264、及び第二挿通部265は各々、本発明の第二屈曲部、第二被押圧壁部、第二挟持部材、第二押圧壁部、及び第二挿通部の一例である。第二ボルト275、631は、本発明の第二ボルトの一例である。第一部材431、及び第二部材432は各々、本発明の第一部材及び第二部材の一例である。第一固定部材543、942は、本発明の第一固定部材の一例である。第二固定部材545、546、943、944は、本発明の第二固定部材の一例である。板部721、723は、本発明の板部である。切欠部724、725は、本発明の切欠部である。壁部732、821は各々、本発明の壁部である。軸孔734、832は各々、本発明の軸孔である。長孔735、736、838、839は各々、本発明の長孔である。第一支柱961、及び第二支柱962は各々、本発明の第一支柱、及び第二支柱の一例である。第一挟持方向C1、第二挟持方向C2、長手方向K3、長手方向F1、長手方向F2、軸方向J、及び幅方向Wは各々、本発明の第一挟持方向、第二挟持方向、第一長手方向、第二長手方向、第三長手方向、軸方向、及び幅方向の一例である。仮想線分Vは、本発明の仮想線分の一例である。
【0079】
上記実施形態の架台3は、第一支柱961及び第二支柱962を有するオープンキャビン型の車両9に固定される。架台3は、ベース4、第一柱固定部13及び第二柱固定部14を備える。ベース4は、対象物を保持する保持部41と、保持部41と連結する長さ調整機構12と、を有するベース4であって、ベース4の長手方向Kの長さを長さ調整機構12により変更可能である。第一柱固定部13は、ベース4の長手方向Kに沿った第一方向の第一端部47を、車両9の第一支柱961に固定する。第二柱固定部14は、ベース4の第一方向とは反対側の第二方向の第二端部48を、車両9の第二支柱962に固定する。架台3の長さ調整機構12は、ベース4の長手方向Kの長さを変更することで、第一支柱961及び第二支柱962の間隔が互いに異なる複数の車両9の各々に固定することに貢献する。
【0080】
長さ調整機構12は、ベース4の長手方向Kにおける保持部41からの突出量を変更可能なシャフト43を備える。架台3は、ベース4全体でベース4の長さを調整する構成とする場合に比べ、長さ調整機構12の構成を比較的簡単にできる。
【0081】
ベース4は、保持部41の第二方向に連結部42を有する。 シャフト43は、連結部42に連結され、連結部42からの第二方向の突出量を変更可能である。架台3は、長さ調整機構12の構成を比較的簡単にできる。
【0082】
シャフト43は、筒形状である第一部材431及び第一部材431に挿通される第二部材432を有する。シャフト43は、第一部材431と第二部材432との長手方向Kの重なり量を調整することでベース4の長手方向Kの長さを調整可能である。架台3は、長さ調整機構12の構成を比較的簡単にできる。
【0083】
第一柱固定部13は、第一固定部材543と、第二固定部材545、546と、壁部732とを備える。壁部732には、固定対象である第一固定部5と対向する壁部732であって第一固定部材543が挿通される軸孔734と、第二固定部材545、546が挿通される長孔735、736とが形成される。長孔735、736は、第二固定部材545、546が挿通された状態で、固定対象である第一固定部5に対して、壁部732が第一固定部材543を中心に回動することを許容する。第二柱固定部14は、第一固定部材942と、第二固定部材943、944と、壁部732とを備える。壁部732には、固定対象である第二固定部6と対向する壁部821であって第一固定部材942が挿通される軸孔832と、第二固定部材943、944が挿通され長孔838、839とが形成される。長孔838、839は、第二固定部材943、944が挿通された状態で、固定対象である第二固定部6に対して、壁部821が第一固定部材942を中心に回動することを許容する。架台3は、第一支柱961及び第二支柱962の各々の傾きに応じて、架台3の取り付け角度を調整できる。
【0084】
軸孔734は、ベース4の長手方向Kにおける壁部732の右端部に形成される。長孔735、736は、ベース4の長手方向Kにおける壁部732の左端部、且つ、軸孔734に対してベース4の長手方向Kに交差する上下方向に離隔した位置に形成される。軸孔832は、ベース4の長手方向Kにおける壁部821の右端部に形成される。長孔838、839は、ベース4の長手方向Kにおける壁部821の左端部、且つ、軸孔832に対してベース4の長手方向Kに交差する上下方向に離隔した位置に形成される。故に、架台3は、第一柱固定部13において、第一固定部材543と第二固定部材545、546との各々が、壁部732の右端部又は左端部にある場合に比べ、第一固定部材543と第二固定部材545、546に加わる衝撃を分散できる。これにより架台3は、第一固定部材543と第二固定部材545、546とが挿通された第一柱固定部13が、対応する第一支柱961からめくれることを回避できる。架台3は、第二柱固定部14においても第一柱固定部13と同様の効果を奏する。
【0085】
壁部732には、複数の長孔735、736が形成されており、複数の長孔735、736は複数の第二固定部材545、546により挿通される。壁部821には、複数の長孔838、839が形成されており、複数の長孔838、839は複数の第二固定部材943、944により挿通される。架台3は、第一柱固定部13において、一つの第二固定部材により、長孔が挿通される場合に比べ、複数の第二固定部材545、546に加わる衝撃を分散できる。これにより架台3は、複数の第二固定部材545、546と挿通された第一柱固定部13が、対応する第一支柱961からめくれることを回避できる。架台3は、第二柱固定部14においても第一柱固定部13と同様の効果を奏する。
【0086】
ベース4は、ベース4の長手方向Kと、第一支柱961の長手方向F1との各々に直交する幅方向Wにおける、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対するベース4の配置を調整可能な幅調整機構11を有する。架台3の幅調整機構11は、第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対するベース4の配置を変更することに貢献する。
【0087】
幅調整機構11は、第一調整部材171、及び第二調整部材172、173を備える。第一調整部材171は、ベース4の第一端部47に、第一柱固定部13に対するベース4の幅方向Wの位置を変更可能に固定される第一調整部材171と、第二調整部材172、173は、ベース4の第二端部48に、第二柱固定部14に対するベース4の幅方向Wの位置を変更可能に固定される、又は、保持部41に対するベース4の第二端部48の幅方向の位置を変更することで、第二柱固定部14に対するベース4の保持部41の幅方向Wの位置を変更する。架台3の第一調整部材171、及び第二調整部材172、173は、幅調整機構11の構成を比較的簡単にすることに貢献する。
【0088】
第一調整部材171と第二調整部材172、173との少なくとも一方は、幅方向Wに並ぶ複数の丸穴を有する。第一調整部材171は、複数の丸穴181を有し、第二調整部材172は、複数の丸穴182を有し、第二調整部材173は、複数の丸穴183を有する。幅調整機構11は、第一調整部材171の複数の丸穴181の内の何れかの丸穴181に第三固定部材174が挿通されることでベース4の幅方向Wの位置を固定する。幅調整機構11は、第二調整部材172の複数の丸穴182の内の何れかの丸穴182に第三固定部材174が挿通されることでベース4の幅方向Wの位置を固定する。幅調整機構11は、第二調整部材173の複数の丸穴183の内の何れかの丸穴183に第三固定部材174が挿通されることでベース4の幅方向Wの位置を固定する。第一柱固定部13及び第二柱固定部14に対するベース4の幅方向Wの位置の調整に際して、ユーザは、複数の丸穴の中から所望の位置の丸穴を選定して、第三固定部材174を挿通すればよいので、架台3は、幅方向の調整作業の作業性を向上することに貢献する。
【0089】
第一柱固定部13は、第一支持部材7及び第一固定部5を備える。第一支持部材7は、ベース4の第一端部47と連結し、ベース4を支持する。第一固定部5は、第一支持部材7と連結し、車両9の第一支柱961に固定される。第一支持部材7は、第一柱固定部13と第二柱固定部14とを結ぶ仮想線分Vに沿う方向において、第一固定部5の第一方向の端部よりも第二方向に配置されている。故に架台3は、第一支柱961に第一柱固定部13が固定された場合に、仮想線分Vに沿う方向、つまり左右方向において、第一固定部5の第一方向に第一支持部材7がはみ出ないため、第一固定部5の第一方向に第一支持部材7がはみ出した場合の不具合を回避できる。
【0090】
第一柱固定部13は、第一支柱961の長手方向F1に交差する第一挟持方向C1に第一支柱961を挟持して固定する一対の第一挟持部材51、52を有する。第二柱固定部14は、第二支柱962の長手方向F2に交差する第二挟持方向C2に第二支柱962を挟持して固定する一対の第二挟持部材61、62を有する。架台3は、一対の第一挟持部材51、52と、一対の第二挟持部材61、62との各々により、架台3を第一支柱961と第二支柱962との各々に挟持固定できる。架台3は、車両9が架台3を取り付けるのに適した構成を有していない場合にも、比較的簡単な構成で取り付けられる。
【0091】
一対の第一挟持部材51、52の内の第一挟持部材51には、第一固定部材541、542が挿通される第一軸孔513、514が形成され、第一挟持部材52の他方には、第一固定部材541、542が挿通され、第一挟持部材51に対する第一挟持部材52の位置の変更を許容する、第一挟持方向C1に長い第一長孔523、524が形成される。一対の第二挟持部材61、62の内の第二挟持部材61には、第二固定部材941が挿通される第二軸孔613が形成され、第二挟持部材62には、第二固定部材941が挿通され、第二挟持部材61に対する第二挟持部材62の位置の変更を許容する、第二挟持方向C2に長い第二長孔626が形成される。架台3は、第一長孔523、524及び第二長孔626の各々が形成されていない場合に比べ、一対の第一挟持部材51、52と、一対の第二挟持部材61、62との各々により、架台3を第一支柱961と第二支柱962との各々に挟持する際の位置合わせの操作性を向上できる。架台3は、車両9に架台3を取り付ける作業の操作性を向上できる。
【0092】
第一柱固定部13は、一対の第一挟持部材51、52の各々に第一挟持方向C1に挿通することで、第一柱固定部13を第一支柱961に固定する少なくとも二つの第一ボルト531から534を有する。第二柱固定部14は、一対の第二挟持部材61、62の各々に第二挟持方向C2に挿通することで、第二柱固定部14を第二支柱962に固定する少なくとも二つの第二ボルト631から634を有する。架台3は、第一ボルト531から534及び第二ボルト631から634が各々一つである場合に比べ、強い力で一対の第一挟持部材により第一支柱961を挟持し、一対の第二挟持部材で第二支柱962を挟持できる。
【0093】
変形例の架台103の第一柱固定部107は、第一ボルト175から177を備える。一対の第一挟持部材150、160の内の第一挟持部材160は、第一屈曲部145及び第一押圧壁部164を有する。第一屈曲部145は、互いに直交する方向に延び、連続する二つの壁部161、163を有し、第一柱固定部107が第一支柱963に固定される場合、二つの壁部161、163の各々で第一支柱963と当接する。第一押圧壁部164は、第一屈曲部145と連結し、第一柱固定部107が第一支柱963に固定される場合、第一支柱963と離隔し、第一挟持方向C1に第一ボルト175から177を挿通する第一挿通部165から167が形成される。一対の第一挟持部材150、160の内の第一挟持部材150は、第一被押圧壁部151を有する。第一柱固定部107が第一支柱963に固定される場合、第一被押圧壁部151は、第一挟持方向C1において、第一押圧壁部164と、第一支柱963との間に配置され、第一ボルト175から177により、第一支柱963に押し付けられる。第二柱固定部108は、第二ボルト275を備える。一対の第二挟持部材250、260の内の第二挟持部材260は、第二屈曲部245及び第二押圧壁部264を備える。第二屈曲部245は、互いに直交する方向に延び、連続する二つの壁部261、263を有し、第二柱固定部108が第二支柱964に固定される場合、二つの壁部261、263の各々で第二支柱964と当接する。第二押圧壁部264は、第二屈曲部245と連結し、第二支柱964と離隔し、第二挟持方向C2に第二ボルト275を挿通する第二挿通部265が形成される。一対の第二挟持部材250、260の内の第二挟持部材250は、第二被押圧壁部251を有する。第二柱固定部108が第二支柱964に固定される場合、第二被押圧壁部251は、第二挟持方向C2において、第二押圧壁部264と第二支柱964との間に配置され、第二ボルト275により、第二支柱964に押し付けられる。架台103は、第一柱固定部107と第二柱固定部108との大きさを比較的小さくできる。
【0094】
上記実施形態の第一柱固定部13は、ベース4の第一端部47と連結し、第一位置と、第一位置とは異なる第二位置と、にベース4の長手方向Kに直交する軸方向Jに延びる軸71を中心に回動可能にベース4を支持する第一支持部材7を備える。第二柱固定部14は、ベース4が第一位置にある場合に、第二方向のベース4の第二端部48を支持する第二支持部材82を備える。架台3は、軸71を中心に回動できるため、車両9のメンテナンス時等に、架台3を車両9から取り外す必要がない。
【0095】
第一位置は、第一柱固定部13と第二柱固定部14とを結ぶ仮想線分と、ベース4の長手方向Kが平行になる位置である。第一支持部材7は、軸方向Jに平行な方向に延びる壁部732と、軸方向Jに交差する方向に延び軸71を中心に壁部732に対して回動する板部721、723とを有する。板部721、723には、ベース4の長手方向Kが壁部732の延設面と平行となる位置よりも、第二位置から第一位置に向かう側に回動した位置に、ベース4が回動することを許容する切欠部724、725が形成されている。架台3は、第一支柱961と第二支柱962との位置が、ベース4の回動方向に対して捩れている場合にも、架台3を固定できる。架台3は、第一支柱961と第二支柱962との位置が、ベース4の回動方向に対して捩れている場合にも、ベース4の第二端部48を第二支持部材82にて支持可能な位置までベース4を回動することができる。
【0096】
ベース4の長手方向Kにおいて、保持部41の中心はベース4の中心M3よりも第一方向又は第二方向に配置されている。架台3は、ベース4の長手方向Kにおいてベース4の保持部41が片側に寄せて配置されているので、保持部41が配置されていない側、つまり運転席92の左方において、車両9の運転者が後方確認する際の視界を空調システム1が遮る度合いを従来よりも低減できる。本実施形態では、図7に示すように、運転席92の左方において、車両9の運転者が後方確認しやすい。
【0097】
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。車両9に対する架台3の取り付け方向は、架台3の長手方向Kが車両9の左右方向となる方向に限定されず、例えば架台3の長手方向Kが車両9の前後方向となる方向でもよい。つまり、架台3は、柱951と、第一支柱961との間に亘って取り付けられてもよい。架台3が取り付けられるオープンキャビン型の車両9は、フォークリフトに限定されず、例えば、ゴルフカート、建機(小型ショベルカー)等でもよい。
【0098】
架台3により車両9に取り付けられる空調機2は、スポットクーラーに限定されず、ヒーター、除湿器、空気清浄機、及びミスト噴射装置等でもよい。ハウジング21の内部の構成は、空調機の種類に応じて適宜変更されてよい。架台3は、空調機2に替えて、車両9及び空調機2の少なくとも何れかの予備バッテリー等の車両関連品、ペン、伝票、及び飲み物等の運転手の荷物等を対象物として保持してもよい。空調機2のハウジング21に対する吹出口20、電源部39、及びタンク24の配置は適宜変更されてよい。例えば、吹出口20は、ハウジング21の前面、背面、右面、左面、及び底面の何れかに設けられてもよい。電源部39が電源バッテリーである場合、ハーネスは省略されてよい。電源部39が電源ハーネスである場合、電源ハーネスは、例えば、ポータブル電源(バッテリー)と直接接続されてもよいし、ポータブル電源とAD/DC変換器を介して接続されてもよい。電源部39は、ハウジング21の前面、左面、上面、底面、及び背面の何れかから延びているハーネスでもよい。電源部39は、省略されてもよい。
【0099】
架台3における空調機2の保持方法は、上記実施形態のように保持部41の上面に空調機2が保持される場合に限定されない。例えば空調機2は、周囲を覆うゴムバンドにより、ベース4の保持部41に直接括りつけられてもよい。空調機2は、固定具49、50を介してベース4に固定されなくてもよく、例えば、空調機2の被固定部26、27に挿通された固定部材により直接ベース4に固定されてもよい。被固定部26、27、固定部45、46、固定具49、50及び固定部材452の少なくとも何れかの数、形状、及び配置等の構成は、適宜変更されてよい。固定具49、50及び固定部材452の一部は省略されてもよい。
【0100】
第一固定部5及び第二固定部6の構成は適宜変更されてよい。例えば、一対の第一挟持部材51、52の形状、及び一対の第二挟持部材61、62の形状は、平面板状に限定されず、他の形状でもよい。一対の第一挟持部材51、52、及び一対の第二挟持部材61、62の少なくとも何れかは滑り止め用のゴム等の樹脂部材が設けられていてもよい。一対の第一挟持部材51、52は、第一軸孔513、514、第一長孔523、524の少なくとも何れかを備えなくてもよい。第一固定部5は、一対の第一挟持部材51、52に替えて、第一支柱961の三面に沿った形状を有するU字状の固定具でもよいし、第一支柱961に巻き付けて固定するバンドでもよいし、第一支柱961に挿通されるボルト等の固定具でもよい。第二固定部6は、一対の第二挟持部材61、62に替えて、第二支柱962の三面に沿った形状を有するU字状の固定具でもよいし、第二支柱962に巻き付けて固定するバンドでもよいし、第二支柱962に挿通されるボルト等の固定具でもよい。一対の第二挟持部材61、62は、第二軸孔613、第二長孔626の少なくとも何れかを備えなくてもよい。第一固定部5に用いられる第一ボルト531から534の数、配置、長さ、及び種類等は適宜変更されてよい。第一ボルト531から534の数は、1から3、及び5以上の数の何れかでもよい。同様に、第二固定部6に用いられる第二ボルト631から634の数、配置、長さ、及び種類等は適宜変更されてよい。第二ボルト631から634の数は、1から3、及び5以上の数の何れかでもよい。架台3は、第一支持部材7を直接第一支柱961にボルト等で固定してもよく、その場合、第一支持部材7が第一固定部として機能する。仮想線分Vの設定方法は、第一柱固定部13、第二柱固定部14、第一固定部5及び第二固定部6の構成に応じて適宜変更されてよい。例えば、仮想線分Vの設定方法は、第一柱固定部13の前端及び第二柱固定部14の前端を結ぶ線分であってもよい。
【0101】
ベース4の構成は適宜変更されてよい。ベース4は、本体部40とシャフト43とが一体となった構造を有してもよい。ベース4は、連結部42、シャフト43、及び幅調整機構11の少なくとも何れかを省略してもよい。ベース4がシャフト43を備えない場合、ベース4の本体部40の左端部が、第二支持部材82に支持されればよい。シャフト43はベース4の長手方向Kに伸縮不能でもよい。ベース4は、変形例のベース304のように、本体部40がベース4の長手方向Kに伸縮する構成でもよい。シャフト43はベース4の長手方向Kの内、本体部40の第一方向、つまり、軸71側に設けられてもよい。連結部42は、保持部41の第二方向に設けられればよく、保持部41に直接連結しなくてもよい。シャフト43は、ベース4の長手方向Kにおいて、二か所で、連結部42に支持されていたが、一か所で支持されてもよいし、三か所以上で支持されてもよいし、本体部40の底部と平行に延びる板の面上で支持されてもよい。シャフト43の第一方向の端部は、保持部41から第二方向に離れた位置で、本体部40に支持されてもよい。
【0102】
ベース4は、第一固定部5及び第二固定部6に対する幅方向Wの位置を変更不能でもよい。幅調整機構11の構成は適宜変更されてよい。幅調整機構11は、本体部40の第二方向の端部、つまり左端部に、第二柱固定部14に対するベース4の幅方向Wの位置を変更可能に固定されてもよい。第一固定部5及び第二固定部6に対する幅方向Wの位置を変更する構成は、ベース4以外に設けられてもよい。例えば、第一固定部5は、第一支持部材7と連結する背面の位置を前後方向に移動可能でもよい。第一固定部5は、スペーサを介して第一支持部材7と連結することで、第一支持部材7と連結する位置を前後方向に変更可能でもよい。第二固定部6は、第二支持部材82と連結する背面の位置を前後方向に移動可能でもよい。第二固定部6は、スペーサを介して第二支持部材82と連結することで、第二支持部材82と連結する位置を前後方向に変更可能でもよい。
【0103】
ベース4は、一部又は全部が躯体を組み合わせて形成されてもよいし、変形例のベース304のように、一部又は全部が板部材を組み合わせて形成されてもよい。ベース4に用いられる躯体の一部又は全部の断面形状は、多角形状、円状等任意の形状でよい。ベース4が有する躯体の数、長さ、長手方向、及び配置等は適宜変更されてよい。ベース4の長手方向Kにおいて、保持部41の中心M2は、ベース4の中心M3と一致してもよいし、中心M3よりも左方に位置してもよい。
【0104】
第一支持部材7及び第一ロック機構8は省略されてよい。その場合、ベース4は、直接第一固定部5及び第二固定部6に固定され、第一固定部5及び第二固定部6に対して第一位置と第二位置とに変位不能でもよい。変形例の架台303のように、ベース4は、支持部305を介して第一固定部5に連結してもよい。第一支持部材7は、ベース4及び第一固定部5の各々に連結し、ベース4が、第一位置と、第一位置を基準に第一固定部5及び第二固定部6に対して変位する位置である第二位置と、に変位可能にベース4を支持すればよく、例えば、第一支持部材7は、ベース4は、第一固定部5及び第二固定部6に対して、前後方向、上下方向、及び左右方向等の任意の方向に平行移動させる構成でもよい。具体的には、第一支持部材7は、ベース4をベースプレート上に水平移動可能に設け、ベース4を、ベースプレート上の第一位置と、所定量任意の方向に引き出した第二位置と、に変位できるようにしてもよい。第一支持部材7は、ベース4を回動可能に支持するヒンジを設け、ベース4を、第一位置と、第二位置との間を回動できるようにしてもよい。第一支持部材7は、レール及びリンク機構等により、ベース4を第一位置と第二位置とに変位可能でもよい。第一位置、第二位置、及び第三位置は、適宜変更されてよい。
【0105】
第一支持部材7は、切欠部724、725を備えず、第一部材73に対する板部721、723の大きさを小さくすることで、ベース4の長手方向Kが、壁部732の延設面と平行となる位置から、更に平面視反時計回りに所定角度ベース4が回動した場合にも、第一部材73は、第二部材72と干渉しない形状にしてもよい。第一支持部材7は、切欠部724、725を備えず、ベース4の長手方向Kが、壁部732の延設面と平行となる位置から、更に平面視反時計回りに所定角度ベース4が回動した場合に、第一部材73が、第二部材72と干渉する形状にしてもよい。
【0106】
第一支持部材7には、軸孔734、及び長孔735、736の少なくとも何れかが形成されなくてもよい。壁部732における軸孔734、及び長孔735、736の形成位置、及び形状等は適宜変更されてよい。例えば、軸孔734、及び長孔735、736は、軸方向Jに同一直線上に形成されてもよいし、ベース4の長手方向Kに同一直線上に形成されてもよい。第一支持部材7は、車両9における第一支柱961の配置に応じて、第一固定部5の左側面、正面、上面、及び底面の何れかに連結してもよい。軸孔734に対し、長孔735、736の一方が形成されてもよいし、長孔735、736を含む三以上の長孔が形成されてもよい。
【0107】
第一ロック機構8の構成は、第一支持部材7及びベース4の構成に応じて適宜変更されてよい。第一支持部材7の軸71は、架台3の左方に設けられてもよい。つまり、第一方向は左方でもよい。軸71は、架台3の長手方向Kと平行な左右方向に延びてもよい。この場合、軸71は、ベース4の正面、背面、上面、及び底面の何れに連結されてもよい。シャフト43の左端部に上下方向に延びる孔が形成されている場合、第一ロック部材81は、当該孔に侵入する位置を第一ロック位置とし、孔から退避する位置を第一解除位置としてもよい。第一ロック位置と、第一解除位置とは、第一ロック部材81の構成、及び第一ロック部材81によるベース4のロック方法に応じて適宜変更されてよい。つまり、ベース4の回動軌跡Qに対する、第一ロック部材81の第一ロック位置から第一解放位置に変位する方向は、適宜変更されてよい。例えば、第一ロック部材81は、軸方向Jに延びる軸71を中心に水平方向に回動することで、ベース4の回動軌跡Qに侵入する第一ロック位置と、回動軌跡Qから退避した第一解除位置と、に変位可能でもよい。第一ロック機構8は、第一支持部材7に設けられてもよい。具体的には、第一ロック機構8は、第二ロック機構10の第二ロック部材115を有し、第二部材72の板部721に、ベース4が第一位置にある場合に、第二ロック機構10の第二ロック部材115が第二ロック位置に移動可能な孔を設けた構成でもよい。当接面815、818の形状、大きさ、及び配置は適宜変更されてよい。第一ロック部材81は、当接面815、818に連結した左右方向に長い一つの当接面を有していてもよい。第一ロック部材81は、鉛直方向に延びる面で、シャフト43と当接してもよい。
【0108】
第一ロック支持部としての第二支持部材82の構成は適宜変更されてよい。第二支持部材82は、第一ロック部材81を第一ロック位置と、第一解除位置と、に案内する長孔及び溝等の案内部を備えてもよく、その場合、第一ロック部材81には案内部に挿通される凸部及び軸部等の被案内部が形成されればよい。第一ロック機構8の第一ロック部材81の重さが十分に重い場合等、付勢部材86は、適宜省略されてよい。付勢部材86は、ねじりバネ、板バネ等の付勢部材でもよい。第一ロック機構8は、第一ロック部材81を電動で第一ロック位置と第一解除位置と、に変位させてもよい。第一ロック部材81は、ベース4の第二端部48を取外可能に第二固定部6に固定するボルト等の固定具であってもよい。第一ロック部材81は、ベース4の第二端部48を第二固定部6に固定するバンド部材でもよい。これらの場合、ベース4の第二端部48は、第二固定部6に支持される。架台3は、シャフト43を支持する第二支持部材82と、第一ロック部材81を支持する第一ロック支持部と、を別部材としてもよい。第二支持部材82の切欠部824、828の形状は適宜変更されてよい。第三ロック機構870には、孔865が形成されず、第一解除位置で第一ロック部材88を保持不能でもよい。孔864、865の形状、配置等は適宜変更されてよい。
【0109】
第二ロック機構10の構成は、第一支持部材7及びベース4の構成に応じて適宜変更されてよい。第二ロック機構10は、ベース4が第二位置にある時のみ、第二解除位置から第二ロック位置に変位可能であってもよい。第二ロック機構10は、ベース4が第二位置及び第三位置を含む三以上の位置の各々で、第二解除位置から第二ロック位置に変位可能であってもよい。第二ロック機構10はベース4に固定され、第二ロック部材115が第一部材73又は第一固定部5に設けられた規制部の回動軌跡Pに侵入した位置を第二ロック位置、軌跡内から退避した位置を第二解除位置としてもよい。第二ロック機構10は、省略されてもよい。付勢部材116は、適宜省略されてよい。第二ロック機構10は、第二ロック部材115を電動で第二ロック位置と第二解除位置と、に変位させてもよい。各種固定部材は、適宜変更されてよく、ボルトとナット、各種ネジ等でもよい。上記変形例は矛盾のない範囲で組み合わされてもよい。
【符号の説明】
【0110】
3、303:架台、4、304:ベース、5、105:第一固定部、6、106:第二固定部、7:第一支持部材、8、608:第一ロック機構、9:車両、11、308:幅調整機構、12、307:長さ調整機構、13、310:第一柱固定部、14、314:第二柱固定部、41:保持部、42:連結部、43:シャフト、47:第一端部、48:第二端部、51、52、150、160:第一挟持部材、61、62、250、260:第二挟持部材、71:軸、77:第一支持部材、82:第二支持部材、145:第一屈曲部、151:第一被押圧壁部、161、163:第一壁部、164:第一押圧壁部、165:第一挿通部、171:第一調整部材、172、173:第二調整部材、174:第三固定部材、175から177、531:第一ボルト、181から183:丸穴、245:第二屈曲部、251:第二被押圧壁部、261、263:第二壁部、264:第二押圧壁部、265:第二挿通部、275、631:第二ボルト、431:第一部材、432:第二部材、543、942:第一固定部材、545、546、943、944:第二固定部材、721、723:板部、724、725:切欠部、732、821:壁部、734、832:軸孔、735、736、838、839:長孔、961、963:第一支柱、962、964:第二支柱、C1:第一挟持方向、C2:第二挟持方向、F1、F2:長手方向、J:軸方向、K:長手方向、M2、M3:中心、V:仮想線分、W:幅方向
図1
図2
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