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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084567
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/00 20060101AFI20240618BHJP
   A47B 9/00 20060101ALN20240618BHJP
   A47B 13/02 20060101ALN20240618BHJP
【FI】
A47B13/00 Z
A47B9/00 Z
A47B13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198896
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩治
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 光正
(72)【発明者】
【氏名】古賀 貴秀
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NB00
3B053NC04
3B053NQ08
3B053NQ10
3B053NR02
(57)【要約】
【課題】天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性を担保できるテーブルを提供する。
【解決手段】テーブル(1)は、天板(10)と、天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体(20)と、天板を上下方向に昇降させる昇降機構(30)と、を備え、パネル体は、天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部(24)を含み、屈曲部を補強する補強部材(40)を、補強部材の上面がパネル体の内側で露出した状態で備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、
前記天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体と、
前記パネル体に取り付けられ、前記天板を上下方向に昇降させる昇降機構と、を備え、
前記パネル体は、前記天板の上面に垂直な方向から見ると、前記天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部を含み、
上下方向における前記天板の下側に、前記屈曲部を補強する補強部材を、当該補強部材の上面が前記パネル体の内側で露出した状態で備えるテーブル。
【請求項2】
天板と、
前記天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体と、
前記パネル体の下端に取り付けられる複数のキャスターと、
前記パネル体に取り付けられ、前記天板を上下方向に昇降させる昇降機構と、を備え、
前記パネル体は、前記天板の上面に垂直な方向から見ると、前記天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部を含み、
上下方向における前記天板と前記キャスターとの間の位置に、前記屈曲部を補強する補強部材を、当該補強部材の上面が前記パネル体の内側で露出した状態で備えるテーブル。
【請求項3】
前記パネル体は、
奥部パネルと、
前記天板の上面に垂直な方向から見て前記奥部パネルの両端の一方に接続される第1側部パネルと、前記奥部パネルの両端の他方に接続される第2側部パネルとを含み、
前記屈曲部は、前記奥部パネルと前記第1側部パネルとの接続部分、および前記奥部パネルと前記第2側部パネルとの接続部分のそれぞれに形成されている、請求項1または2に記載のテーブル。
【請求項4】
前記奥部パネルと前記第1側部パネルとの接続部分に形成される前記屈曲部を第1屈曲部とし、
前記奥部パネルと前記第2側部パネルとの接続部分に形成される前記屈曲部を第2屈曲部とすると、
前記第1屈曲部および前記第2屈曲部を補強する補強部材が、一体的に形成されている、請求項3に記載のテーブル。
【請求項5】
前記昇降機構は、
前記第1側部パネルに固定される第1昇降部材と、
前記第2側部パネルに固定される第2昇降部材とを含み、
前記第1昇降部材が前記天板を昇降させる方向と、前記第2昇降部材が前記天板を昇降させる方向とが、互いに平行である、請求項4に記載のテーブル。
【請求項6】
前記補強部材は、前記昇降機構を支持するように設けられている請求項1または2に記載のテーブル。
【請求項7】
前記パネル体は、枠部材を含み、
前記昇降機構は、前記枠部材に取り付けられている請求項1または2に記載のテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、天板を有するテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
天板の高さを変更可能なテーブルが知られている。例えば特許文献1には、天板の高さを上下に変更可能な間仕切装置が開示されている。当該間仕切装置は、パネル体と、天板を支持する支持部材と、支持部材を昇降させる複数の昇降機構とを備える。昇降機構は、パネル体の内部に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-70912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昇降機構を介してパネル体で天板を支持する場合、パネル体にガタツキが生じると、複数の昇降機構同士が互いに平行な状態を維持できなくなる。この場合、天板を昇降できない、または昇降時に異音が発生するなどの故障または不具合が発生する可能性がある。パネル体のガタツキは、例えば、天板に特に大きな荷重がかかることでパネル体の下方が広がることなどにより生じやすい。
【0005】
本発明は、天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性を担保できるテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るテーブルは、天板と、前記天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体と、前記パネル体に取り付けられ、前記天板を上下方向に昇降させる昇降機構と、を備え、前記パネル体は、前記天板の上面に垂直な方向から見ると、前記天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部を含み、上下方向における前記天板の下側に、前記屈曲部を補強する補強部材を、当該補強部材の上面が前記パネル体の内側で露出した状態で備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係るテーブルによれば、天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性を担保できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態1に係るテーブルの外観を示す斜視図である。
図2】実施形態1に係るテーブルの構成を示す図である。
図3】実施形態2に係るテーブルの外観を示す斜視図である。
図4】実施形態2の変形例に係るオプションパーツの取付方法を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
【0010】
図1は、実施形態1に係るテーブル1の外観を示す斜視図である。図2は、テーブル1の構成を示す図である。図2において、符号201は正面図、符号202は上面図である。図1および図2に示すように、テーブル1は、天板10と、パネル体20と、昇降機構30と、補強部材40とを備える。
【0011】
天板10は、テーブル1において物体が載置される部位である。天板10の材料は特に制限されず、一般的なテーブルにおける天板の材料を使用することができる。
【0012】
昇降機構30は、天板10を移動させる。本明細書では、昇降機構30による天板10の移動方向について、上下方向と称する。また、本明細書では、昇降機構30による天板10の移動について、昇降と称する。すなわち、昇降機構30は、天板10を上下方向に昇降させる。
【0013】
昇降機構30は、パネル体20に取り付けられている。図1および図2に示す例では、昇降機構30は、パネル体20に沿う支柱状である。ただし、昇降機構30は、パネル体20に埋め込まれていてもよい。
【0014】
昇降機構30は、電力により駆動するものであってもよく、エアーにより駆動するものであってもよい。昇降機構30が電力により駆動する場合、当該電力はコンセントから給電されてもよく、バッテリーから給電されてもよい。後者の場合には、テーブル1は、バッテリーをさらに備えていてよい。または、昇降機構30は、テーブル1のユーザが手動で天板10を上下させる機構であってもよい。
【0015】
パネル体20は、天板10の周囲の一部から上方および下方に立設された部位である。パネル体20は、天板10の上面に垂直な方向から見ると、天板10の輪郭に沿って屈曲する屈曲部24を含む。これにより、パネル体20は、天板10を複数の方向から囲むことができる。
【0016】
補強部材40は、屈曲部24を補強する。補強部材40は、上下方向における天板10の下側に配される。補強部材40は、例えばパネル体20の下端に接合される板状の部材であってよい。補強部材40の材料の例として、スチールが挙げられる。
【0017】
具体的には、補強部材40の形状は、単純な平板形状であってもよく、平板の周囲を折り返した形状であってもよい。また、補強部材40は、パネル体20の下端の面にビスなどにより固定されていてもよく、パネル体20の内面における下端にビスまたは凹凸などで係合していてもよい。または、補強部材40は、屈曲部24の、パネル同士の接合位置にスポット溶接されていてもよい。
【0018】
補強部材40の上面は、パネル体20の内側で露出した状態である。ここでいうパネル体20の内側とは、天板10の上面に垂直な方向から見て、少なくとも、任意の第1方向と、当該第1方向と交差する第2方向とをパネル体20で囲われた領域を意味する。
【0019】
このため、例えば、補強部材40の上面を、荷物置きまたは足置きとして利用できる。また、昇降機構30、またはテーブル1のユーザが使用する電子機器等を駆動させる電力を供給するためのバッテリーをテーブル1が備える場合、補強部材40の上面を、バッテリーの設置場所として利用できる。また、昇降機構30または照明などの配線をテーブル1が備える場合、例えば補強部材40の上面に電源タップを置き、その上側の空間を配線経路としつつ配線が外部に露出しないようカバー部材を設けることで、配線を収容する空間として利用できる。カバー部材は、布などの柔軟性を有する材料で形成されてもよく、樹脂などの硬質の材料で形成されてもよい。
【0020】
パネル体20は、奥部パネル21と、第1側部パネル22と、第2側部パネル23とを含んでよい。奥部パネル21は、天板10の上面に垂直な方向から見て、天板10の周囲の一部を囲む。第1側部パネル22は、天板10の上面に垂直な方向から見て、奥部パネル21の両端の一方に接続されて、天板10の周囲の一部を囲む。第2側部パネル23は、天板10の上面に垂直な方向から見て、奥部パネル21の両端の他方に接続されて、天板10の周囲の一部を囲む。
【0021】
屈曲部24は、奥部パネル21と第1側部パネル22との接続部分、および奥部パネル21と第2側部パネル23との接続部分のそれぞれに形成されてよい。この場合、補強部材40は、屈曲部24を補強することで、奥部パネル21と第1側部パネル22との接続部分、および奥部パネル21と第2側部パネル23との接続部分のそれぞれを補強できる。したがって、天板10の昇降に対するパネル体20の耐久性、およびパネル体20に取り付けられている昇降機構30の耐久性を担保できる。
【0022】
具体的には、パネル体20は、2つのコーナー連結部材25をさらに備えている。図1および図2に示す例では、コーナー連結部材25は、奥部パネル21と第1側部パネル22または第2側部パネル23との一方から他方へ向かって湾曲した湾曲パネルである。
【0023】
奥部パネル21と第1側部パネル22との接続部分に形成される屈曲部24を第1屈曲部24aとする。また、奥部パネル21と第2側部パネル23との接続部分に形成される屈曲部24を第2屈曲部24bとする。第1屈曲部24aにおいては、奥部パネル21と第1側部パネル22とが、コーナー連結部材25を介して互いに連結されている。また、第2屈曲部24bにおいては、奥部パネル21と第2側部パネル23とが、コーナー連結部材25を介して互いに連結されている。
【0024】
このようなパネル体20においては、奥部パネル21、第1側部パネル22、または第2側部パネル23とコーナー連結部材25との接合部にズレが生じ、パネル体20全体のガタツキの原因となり得る。テーブル1においては、奥部パネル21、第1側部パネル22、または第2側部パネル23とコーナー連結部材25との接合部に跨って補強部材40が固定されている。これにより、上記の接合部のズレ、およびそれに起因するパネル体20全体のガタツキを低減できる。
【0025】
ただし、コーナー連結部材25は、図1および図2に示す例に限定されない。例えばコーナー連結部材25は、湾曲パネルの代わりに支柱であってもよい。この場合、天板10の上面に垂直な方向から見て、奥部パネル21の両端にコーナー連結部材25としての支柱が配される。さらに当該支柱に、第1側部パネル22または第2側部パネル23が、奥部パネル21に対して屈曲した方向に向いた状態で連結される。この場合、天板10の上面に垂直な方向から見て、奥部パネル21と第1側部パネル22または第2側部パネル23とがなす角は、直角であってもよく、直角とは異なっていてもよい。
【0026】
テーブル1においては、第1屈曲部24aおよび第2屈曲部24bを補強する補強部材40が、一体的に形成されていてよい。ここでいう一体的とは、第1屈曲部24aを補強する補強部材40と、第2屈曲部24bを補強する補強部材40とが、1つの部材から形成されているか、または、別の部材であっても、接合されることなどにより動かないように形成されていることをいう。
【0027】
第1屈曲部24aおよび第2屈曲部24bを補強する補強部材40が一体的に形成されていることで、当該補強部材40が互いに別体である場合と比較して、第1屈曲部24aおよび第2屈曲部24bの位置関係が維持されやすい。したがって、当該補強部材40によれば、パネル体20をより強固に補強できる。
【0028】
ただし、テーブル1において、第1屈曲部24aおよび第2屈曲部24bを補強する補強部材40が一体的に形成されていることは必須ではない。すなわち、テーブル1においては、第1屈曲部24aを補強する補強部材40と、第2屈曲部24bを補強する補強部材40とが互いに分離していてもよい。
【0029】
また、補強部材40は、昇降機構30を支持するように設けられていてよい。具体的には、図1、および図2の符号201に示すように、昇降機構30の下端が補強部材40の上面に取り付けられていてよい。これにより、補強部材40が昇降機構30を支持しない場合と比較して、昇降機構30による天板10の昇降方向を強固に維持できる。
【0030】
昇降機構30は、第1側部パネル22に固定される第1昇降部材31と、第2側部パネル23に固定される第2昇降部材32とを含んでよい。第1昇降部材31が天板10を昇降させる方向と、第2昇降部材32が天板10を昇降させる方向とが、互いに平行であってよい。テーブル1においては、パネル体20が上記のとおり補強されることで、第1側部パネル22および第2側部パネル23の位置関係が一定に維持される。したがって、第1昇降部材31および第2昇降部材32がそれぞれ上記のとおり固定されることで、それらが天板10を昇降させる方向が互いに平行な状態が強固に維持される。
【0031】
パネル体20は、枠部材26を含んでいてよい。枠部材26は、例えば奥部パネル21、第1側部パネル22および第2側部パネル23の、それぞれの端部に位置してよい。枠部材26は、上下方向に延びる形状を有していてよい。枠部材26は、例えば樹脂または金属などにより形成されていてよい。パネル体20が枠部材26を含んでいる場合、昇降機構30は、枠部材26に取り付けられていてよい。これにより、パネル体20において、枠部材26以外の部位が、枠部材26よりも剛性の低い材料、すなわち枠部材26よりも変形しやすい材料で形成されている場合であっても、昇降機構30による天板10の昇降方向を、より安定して維持できる。
【0032】
特に、図1、および図2の符号201に示す例では、昇降機構30は、補強部材40および枠部材26の両方に固定されている。このため、昇降機構30による天板10の昇降方向を、より安定して維持できる。
【0033】
また、テーブル1は、複数のキャスター50をさらに備えている。キャスター50は、パネル体20の下端に取り付けられる。補強部材40は、上下方向における天板10とキャスター50との間に位置する。キャスター50は、テーブル1に対して外部から加えられる力の方向に応じて回転方向を自在に変更可能な自在輪であっても、回転方向を固定されている固定輪であってもよい。テーブル1は、複数のキャスター50を備えることで、上述したパネル体20および昇降機構30の耐久性と、テーブル1の移設の容易性とを両立できる。
【0034】
図2に示す例ではテーブル1は6個のキャスター50を備えている。ただしテーブル1が備えるキャスター50の数はこれに限られない。また、テーブル1においてキャスター50は必須ではなく、省略されていてもよい。
【0035】
また、テーブル1は、キャスター50を回転不可能にするロック機構を備えていてもよい。テーブル1を移設する場合にはロック機構を解除することで、テーブル1を容易に移動させることができる。テーブル1を使用する場合にはロック機構を作動させることで、テーブル1を安定させることができる。
【0036】
ロック機構は、複数のキャスター50を個別にロックするものであってもよく、一括してロックするものであってもよい。後者の場合、テーブル1は、ロック機構の作動および解除を一括で切り替えるためのレバーまたはスイッチなどを備える。当該レバーまたはスイッチなどは、例えばワイヤーなどを介してキャスター50に接続されていてよい。当該ワイヤーは、パネル体20の内部に挿通されていてよい。当該レバーまたはスイッチなどは、例えば第1側部パネル22および/または第2側部パネル23の表面、天板10の上面または下面に配されていてよい。
【0037】
以上のとおり、テーブル1においては、補強部材40が屈曲部24を補強することで、天板10の昇降に対するパネル体20および昇降機構30の耐久性を担保できる。また、補強部材40の上面がパネル体20の内側において露出した状態であることで、当該上面を様々な用途に利用できる。
【0038】
特に、キャスターを備える一般的なテーブルでは、パネル体の下端が天板への荷重によって開きやすい。しかし、本発明に係るテーブル1においては、補強部材40が屈曲部24を補強することで、パネル体20の下端が天板10への荷重によっては開きにくい。
【0039】
〔実施形態2〕
図3は、実施形態2に係るテーブル2の外観を示す斜視図である。図3に示すように、テーブル2は、テーブル1の構成に加えて、オプションパーツ60をさらに備える。オプションパーツは、第1側部パネル22および第2側部パネル23の上側に跨るように設けられてよい。
【0040】
図3に示す例では、オプションパーツ60は、天板10の上側を覆うルーフである。他に、オプションパーツ60は、例えば机上棚または照明であってもよい。このようなオプションパーツ60を取り付けることで、テーブル2の機能を充実化させることができる。さらに、このようなオプションパーツ60により第1側部パネル22と第2側部パネル23との位置関係を固定することで、パネル体20及び昇降機構30の耐久性をより担保できる。
【0041】
(変形例)
テーブル2には、図3に示すように、第1側部パネル22の内面に、孔部22aが設けられていてもよい。また、奥部パネル21および第2側部パネル23にも、孔部22aと同様の孔部が設けられていてよい。オプションパーツ60は、このような孔部22aを用いて取り付けられてもよい。
【0042】
図4は、オプションパーツ60の一例としての棚60の取付方法を示す模式図である。図4においては、棚60が第1側部パネル22に取り付けられた状態を示している。図4に示す例では、棚60の端部の、孔部22aに対応する位置に、下方へ突出する鉤部60aが設けられている。また、第1側部パネル22には、鉤部60aを挿入可能な孔部22aが形成されている。鉤部60aを孔部22aに挿入した状態で下降させることで、棚60が第1側部パネル22に係合する。
【0043】
棚60の端部の、奥部パネル21および第2側部パネル23に設けられた孔部に対応する位置にも、鉤部60aと同じ形状の鉤部が設けられている。当該鉤部はそれぞれ、奥部パネル21および第2側部パネル23に設けられた孔部に係合する。これにより、棚60がパネル体20に取り付けられる。
【0044】
孔部22aは、昇降機構により天板10が昇降する範囲の外に設けられてよい。これにより、天板10が棚60に衝突することを防止できる。
【0045】
〔実施形態3〕
実施形態1に係るテーブル1は、奥部パネル21と、第1側部パネル22と、第2側部パネル23とを含むパネル体20を備えていた。しかし、本発明に係るテーブルにおけるパネル体は、奥部パネルと単一の側部パネルのみを備えていてもよい。当該テーブルにおいては、奥部パネルおよび側部パネルのそれぞれに、天板を昇降させるための昇降機構が取り付けられていてよい。
【0046】
このようなテーブルであっても、奥部パネルと側部パネルとの接続部分に形成される屈曲部を補強部材により補強することで、天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性を担保できる。また、当該テーブルにおいてさらにパネル体の下端にキャスターを取り付けることで、移設の容易性と上記の耐久性の担保とを両立できる。
【0047】
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るテーブルは、天板と、前記天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体と、前記パネル体に取り付けられ、前記天板を上下方向に昇降させる昇降機構と、を備え、前記パネル体は、前記天板の上面に垂直な方向から見ると、前記天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部を含み、上下方向における前記天板の下側に、前記屈曲部を補強する補強部材を、当該補強部材の上面が前記パネル体の内側で露出した状態で備える。
【0048】
前記の構成では、パネル体の屈曲部が補強部材により補強される。さらに、補強部材が露出していることで、収納スペースなどとして補強部材を活用できる。したがって、前記の構成によれば、天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性を担保することができる。
【0049】
本発明の態様2に係るテーブルは、天板と、前記天板の周囲の一部から上方および下方に立設されたパネル体と、前記パネル体の下端に取り付けられる複数のキャスターと、前記パネル体に取り付けられ、前記天板を上下方向に昇降させる昇降機構と、を備え、前記パネル体は、前記天板の上面に垂直な方向から見ると、前記天板の輪郭に沿って屈曲する屈曲部を含み、上下方向における前記天板と前記キャスターとの間の位置に、前記屈曲部を補強する補強部材を、当該補強部材の上面が前記パネル体の内側で露出した状態で備える。
【0050】
前記の構成では、パネル体の下端に取り付けられたキャスターにより、パネル体が移動可能に構成されている。パネル体の屈曲部が補強部材により補強されることで、パネル体を移動させる場合にパネル体に加わる力に対する耐久性が向上する。さらに、補強部材が露出していることで、収納スペースなどとして補強部材を活用できる。したがって、前記の構成によれば、テーブルの移設の容易性と、天板の昇降に対するパネル体及び昇降機構の耐久性の担保とを両立できる。
【0051】
本発明の態様3に係るテーブルは、上記態様1または2において、前記パネル体は、奥部パネルと、前記天板の上面に垂直な方向から見て前記奥部パネルの両端の一方に接続される第1側部パネルと、前記奥部パネルの両端の他方に接続される第2側部パネルとを含み、前記屈曲部は、前記奥部パネルと前記第1側部パネルとの接続部分、および前記奥部パネルと前記第2側部パネルとの接続部分のそれぞれに形成されていてよい。
【0052】
前記の構成では、天板の奥を囲む奥部パネル、並びに天板の左右を囲む第1側部パネルおよび第2側部パネルを含むパネル体について、それらのパネルの接続部分を補強し、天板の昇降に対するパネル体の耐久性を担保できる。
【0053】
本発明の態様4に係るテーブルは、上記態様3において、前記奥部パネルと前記第1側部パネルとの接続部分に形成される前記屈曲部を第1屈曲部とし、前記奥部パネルと前記第2側部パネルとの接続部分に形成される前記屈曲部を第2屈曲部とすると、前記第1屈曲部および前記第2屈曲部を補強する補強部材が、一体的に形成されていてよい。
【0054】
前記の構成では、第1屈曲部および第2屈曲部を補強する補強部材が一体的に形成されていることにより、当該補強部材が一体的に形成されていない場合と比較して、2つの屈曲部の位置関係が維持されやすい。したがって、パネル体をより強固に補強できる。
【0055】
本発明の態様5に係るテーブルは、上記態様4において、前記昇降機構は、前記第1側部パネルに固定される第1昇降部材と、前記第2側部パネルに固定される第2昇降部材とを含み、前記第1昇降部材が前記天板を昇降させる方向と、前記第2昇降部材が前記天板を昇降させる方向とが、互いに平行であってよい。
【0056】
前記の構成では、互いに平行な第1昇降機構および第2昇降機構が天板を昇降させる。当該昇降機構が固定された側部パネルを含むパネル体が、一体的に形成された補強部材により補強されることで、第1昇降機構および第2昇降機構の平行が強固に維持される。
【0057】
本発明の態様6に係るテーブルは、上記態様1から5のいずれかにおいて、前記補強部材は、前記昇降機構を支持するように設けられていてよい。
【0058】
前記の構成では、補強部材が昇降機構を支持することで、昇降機構の昇降方向を強固に維持できる。
【0059】
本発明の態様7に係るテーブルは、上記態様1から6のいずれかにおいて、前記パネル体は、枠部材を含み、前記昇降機構は、前記枠部材に取り付けられていてよい。
【0060】
前記の構成では、昇降機構がパネル体の枠部材に取り付けられることで、パネル体の枠部材以外の部位が変形しやすい材質であっても昇降機構の昇降方向を維持できる。
【0061】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0062】
1,2 テーブル
10 天板
20 パネル体
21 奥部パネル
22 第1側部パネル
23 第2側部パネル
24 屈曲部
24a 第1屈曲部
24b 第2屈曲部
26 枠部材
30 昇降機構
31 第1昇降機構
32 第2昇降機構
40 補強部材
50 キャスター
図1
図2
図3
図4