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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084578
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】タイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 7/16 20060101AFI20240618BHJP
   B60B 9/06 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B60C7/16
B60B9/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198918
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(72)【発明者】
【氏名】山本 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】河野 好秀
【テーマコード(参考)】
3D131
【Fターム(参考)】
3D131AA30
3D131AA39
3D131BB19
3D131BC05
3D131CC04
(57)【要約】
【課題】軽量化を実現可能なトレッド部材を備えるタイヤを提供する。
【解決手段】本発明に係るタイヤは、骨格体と、前記骨格体の外周面上に配置されている複数のトレッド部材と、を備え、前記複数のトレッド部材それぞれは、接地プレート部を備え、前記複数のトレッド部材は、前記骨格体の前記外周面が前記接地プレート部により覆われるように配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨格体と、
前記骨格体の外周面上に配置されている複数のトレッド部材と、を備え、
前記複数のトレッド部材それぞれは、接地プレート部を備え、
前記複数のトレッド部材は、前記骨格体の前記外周面が前記接地プレート部により覆われるように配置されている、タイヤ。
【請求項2】
前記複数のトレッド部材は、隣接する前記接地プレート部が重なるように配置されている、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記複数のトレッド部材は、タイヤ周方向に隣接する2つの接地プレート部のうち踏み込み側となる一方の接地プレート部が、蹴り出し側となる他方の接地プレート部に対して、タイヤ径方向の外側に重なるように配置されている、請求項2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記複数のトレッド部材は、
タイヤ幅方向の中央部に位置する中央トレッド部材と、
前記タイヤ幅方向の端部に位置する端部トレッド部材と、を含み、
前記端部トレッド部材の前記接地プレート部の外表面の面積は、前記中央トレッド部材の前記接地プレート部の外表面の面積より小さい、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤ。
【請求項5】
前記トレッド部材は、前記接地プレート部のタイヤ径方向の内側に位置し、前記骨格体に取り付けられる取付部を備える、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤ。
【請求項6】
前記骨格体の前記外周面には溝部が形成されており、
前記トレッド部材の前記取付部は、前記骨格体の前記外周面上の前記溝部の内部に配置されている、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記複数のトレッド部材は、前記溝部の延在方向に沿って配置されている複数のトレッド部材からなるトレッド部材列を備え、
前記溝部の前記延在方向に延在し、前記トレッド部材列を構成する前記トレッド部材の前記取付部同士を連結する連結部材を備え、
前記トレッド部材列を構成する前記トレッド部材は、前記連結部材の前記延在方向の両端部が前記骨格体に固定されることで、前記骨格体に対して係留されている、請求項6に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記トレッド部材は、前記接地プレート部から前記タイヤ径方向の内側に突出し、前記溝部の内部に入り込む突出部を備える、請求項6に記載のタイヤ。
【請求項9】
前記トレッド部材は、前記接地プレート部と前記取付部との間に介在し、前記タイヤ径方向に弾性変形可能な弾性部を備える、請求項5に記載のタイヤ。
【請求項10】
前記トレッド部材の前記接地プレート部は、
前記骨格体の前記外周面に沿って延在するプレート本体部と、
前記プレート本体部からタイヤ径方向の外側に突出する突起部と、を備える、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤ。
【請求項11】
前記骨格体は、
環状のリム部材と、
前記リム部材に取り付けられ、前記リム部材のタイヤ径方向の外側で、前記リム部材のタイヤ周方向の全域に亘って無端状に延在し、前記骨格体の前記外周面を形成している、前記タイヤ径方向に変形可能な変形部と、を備える、請求項1から3のいずれか1つに記載のタイヤ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コイルばねを用いて構成されたタイヤが知られている。例えば、特許文献1には、骨格部と、トレッド部材と、を備えるタイヤが開示されている。特許文献1の骨格部は、リム部材と、複数の本体スプリングと、複数の連結スプリングと、を備える。また、特許文献1には、一例として、本体スプリング及び連結スプリングにより形成された溝に、少なくとも一部が埋め込まれるようにして装着されている、金属製の不織布を含んで構成されているトレッド部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-192930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたタイヤでは、スプリングを用いて構成された骨格部の外周に配置されているトレッド部材を備えるため、タイヤの内部側に砂等の異物が入ることを抑制することができ、その結果、走行性能が低下しにくくなる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているトレッド部材では、軽量化の観点で、依然として改善の余地がある。
【0006】
本発明は、軽量化を実現可能なトレッド部材を備えるタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様としてのタイヤは、
(1)
骨格体と、
前記骨格体の外周面上に配置されている複数のトレッド部材と、を備え、
前記複数のトレッド部材それぞれは、接地プレート部を備え、
前記複数のトレッド部材は、前記骨格体の前記外周面が前記接地プレート部により覆われるように配置されている、タイヤ、である。
【0008】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(2)
前記複数のトレッド部材は、隣接する前記接地プレート部が重なるように配置されている、上記(1)に記載のタイヤ、である。
【0009】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(3)
前記複数のトレッド部材は、タイヤ周方向に隣接する2つの接地プレート部のうち踏み込み側となる一方の接地プレート部が、蹴り出し側となる他方の接地プレート部に対して、タイヤ径方向の外側に重なるように配置されている、上記(2)に記載のタイヤ、である。
【0010】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(4)
前記複数のトレッド部材は、
タイヤ幅方向の中央部に位置する中央トレッド部材と、
前記タイヤ幅方向の端部に位置する端部トレッド部材と、を含み、
前記端部トレッド部材の前記接地プレート部の外表面の面積は、前記中央トレッド部材の前記接地プレート部の外表面の面積より小さい、上記(1)から(3)のいずれか1つに記載のタイヤ、である。
【0011】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(5)
前記トレッド部材は、前記接地プレート部のタイヤ径方向の内側に位置し、前記骨格体に取り付けられる取付部を備える、上記(1)から(4)のいずれか1つに記載のタイヤ、である。
【0012】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(6)
前記骨格体の前記外周面には溝部が形成されており、
前記トレッド部材の前記取付部は、前記骨格体の前記外周面上の前記溝部の内部に配置されている、上記(5)に記載のタイヤ、である。
【0013】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(7)
前記複数のトレッド部材は、前記溝部の延在方向に沿って配置されている複数のトレッド部材からなるトレッド部材列を備え、
前記溝部の前記延在方向に延在し、前記トレッド部材列を構成する前記トレッド部材の前記取付部同士を連結する連結部材を備え、
前記トレッド部材列を構成する前記トレッド部材は、前記連結部材の前記延在方向の両端部が前記骨格体に固定されることで、前記骨格体に対して係留されている、上記(6)に記載のタイヤ、である。
【0014】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(8)
前記トレッド部材は、前記接地プレート部から前記タイヤ径方向の内側に突出し、前記溝部の内部に入り込む突出部を備える、上記(6)又は(7)に記載のタイヤ、である。
【0015】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(9)
前記トレッド部材は、前記接地プレート部と前記取付部との間に介在し、前記タイヤ径方向に弾性変形可能な弾性部を備える、上記(5)から(8)のいずれか1つに記載のタイヤ、である。
【0016】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(10)
前記トレッド部材の前記接地プレート部は、
前記骨格体の前記外周面に沿って延在するプレート本体部と、
前記プレート本体部からタイヤ径方向の外側に突出する突起部と、を備える、上記(1)から(9)のいずれか1つに記載のタイヤ、である。
【0017】
本発明の1つの実施形態としてのタイヤは、
(11)
前記骨格体は、
環状のリム部材と、
前記リム部材に取り付けられ、前記リム部材のタイヤ径方向の外側で、前記リム部材のタイヤ周方向の全域に亘って無端状に延在し、前記骨格体の前記外周面を形成している、前記タイヤ径方向に変形可能な変形部と、を備える、上記(1)から(10)のいずれか1つに記載のタイヤ、である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、軽量化を実現可能なトレッド部材を備えるタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】タイヤにおける骨格体の外観斜視図である。
図2図1に示す骨格体の外周面上に複数のトレッド部材が配置されているタイヤを示す図である。
図3図1に示す骨格体のリム部材としてのホイール部の外観斜視図である。
図4図1に示す骨格体の変形部を構成する本体スプリングの一例を示す概略図である。
図5図4に示す本体スプリングの、図3に示すホイール部への係止態様の一例を示す概略図である。
図6図5のI-I断面図である。
図7図5のII-II断面図である。
図8図1に示す骨格体のホイール部の2つのリム部の間をつなぐように配置される本体スプリングを示す図である。
図9図1に示す骨格体の変形部を構成する連結スプリングの一例を示す概略図である。
図10A】本体スプリングに対する連結スプリングの結合方法の一例を説明するための概略図である。
図10B】本体スプリングに対する連結スプリングの結合方法の一例を説明するための概略図である。
図11図1に示す骨格体ののうち、タイヤ径方向の外側の面である外周面の一部を拡大して示す図である。
図12A】トレッド部材単体の斜視図である。
図12B】トレッド部材単体の斜視図である。
図13図1に示す骨格体の外周面上へのトレッド部材を配置構成の一例を示す図である。
図14図1に示す骨格体の外周面に形成されている溝部に沿って配置される複数のトレッド部材からなるトレッド部材列を示す図である。
図15図14に示すトレッド部材列を構成する1つのトレッド部材を、溝部の延在方向に沿って見た図を示している。
図16】トレッド部材の変形例、及び、トレッド部材列の変形例、を示す図である。
図17】トレッド部材の別の変形例を示す図である。
図18A】端部トレッド部材の接地プレート部の外表面の面積を小さくすることによる効果を説明するための図であり、外表面の面積が大きい例を示す図である。
図18B】端部トレッド部材の接地プレート部の外表面の面積を小さくすることによる効果を説明するための図であり、外表面の面積が小さい例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係るタイヤの実施形態について図面を参照して例示説明する。各図において同一の構成には同一の符号を付している。本明細書において、タイヤ幅方向とは、タイヤの回転軸と平行な方向を言う。タイヤ径方向とは、タイヤの回転軸と直交し、回転軸を中心とした半径方向を言う。タイヤ周方向とは、タイヤの回転軸を中心とした回転軸周りの方向を言う。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤ1の骨格体2の外観斜視図である。図2は、図1に示す骨格体2の外周面20a上に複数のトレッド部材300が配置されているタイヤ1を示す図である。図2では、骨格体2の外周面20a上に配置されるトレッド部材300の一部のみを図示している。図1図2に示すように、タイヤ1は、骨格体2と、この骨格体2の外周面20a上に配置されている複数のトレッド部材300と、を備えている。
【0022】
<骨格体2>
図1に示すように、本実施形態のタイヤ1の骨格体2は、環状のリム部材としてのホイール部10と、変形可能な変形部20と、を備えている。詳細は後述するが、本実施形態の変形部20は、タイヤ径方向Bに弾性変形可能に構成されている。図1に示すように、本実施形態の変形部20は、本体スプリング201と、連結スプリング211と、を備える。本体スプリング201及び連結スプリング211は、金属により構成されている。
【0023】
図3は、タイヤ1の骨格体2のホイール部10の外観斜視図である。ホイール部10は、複数のリム部を備える。図1及び図3に示すように、本実施形態のホイール部10は、2つのリム部を備える。より具体的に、本実施形態のホイール部10は、第1リム部101と、第2リム部102と、を備える。また、本実施形態のホイール部10は、第1リム部101及び第2リム部102を接続する複数の接続部103を更に備える。ホイール部10が備えるリム部の数量は特に限定されない。ホイール部10は、例えば、3つ以上のリム部を備えてもよい。
【0024】
第1リム部101及び第2リム部102は、金属製又は樹脂製とされている。第1リム部101及び第2リム部102は、それぞれ円環形状に形成されている。第1リム部101及び第2リム部102は、中心軸が同一軸となるように、タイヤ幅方向Aで異なる位置に配置されている。本実施形態において、第1リム部101及び第2リム部102は、同一の大きさ及び形状に構成されている。ただし、タイヤ1としての機能を発揮し得る限り、第1リム部101及び第2リム部102は、異なる大きさ又は形状で構成されていてもよい。第1リム部101及び第2リム部102の外径は、必要とされるタイヤ1のサイズに応じて、適宜決定されてよい。
【0025】
接続部103は、第1リム部101と第2リム部102とを接続している。接続部103は、金属製又は樹脂製とされている。図3に示すように、本実施形態のホイール部10は、6個の接続部103を備えるが、ホイール部10が備える接続部103の個数は、これに限られない。複数の接続部103は、円環形状の第1リム部101の一面側と、円環形状の第2リム部102の一面側とに、それぞれ取り付けられている。これにより、接続部103は、第1リム部101及び第2リム部102を一体化している。以下、本明細書において、ホイール部10について、第1リム部101及び第2リム部102に対し、接続部103が取り付けられている側を、「タイヤ幅方向Aの内側」、接続部103が取り付けられていない側を、「タイヤ幅方向Aの外側」と称する。
【0026】
図4は、図1の変形部20を構成する本体スプリング201の一例を示す概略図である。図5は、本体スプリング201の、リム部材としてのホイール部10への係止態様の一例を示す概略図であり、本体スプリング201がホイール部10に係止されている状態を、第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側から見た場合の概略図である。図6は、図5のI-I断面図である。図7は、図5のII-II断面図である。図8は、ホイール部10の2つのリム部の間をつなぐように配置される本体スプリング201を示す図である。図9は、図1の変形部20を構成する連結スプリング211の一例を示す概略図である。図10A図10Bは、本体スプリング201に対する連結スプリング211の結合方法の一例を説明するための概略図である。
【0027】
図6に示すように、本実施形態では、第1リム部101及び第2リム部102は、タイヤ幅方向Aの内側の面において、変形部20の本体スプリング201を嵌合可能な嵌合受部105を備える。嵌合受部105の詳細、及び嵌合の態様の詳細については、後述する。なお、本明細書では、「嵌合」は、嵌め合わされることを言い、「係止」は、嵌合による態様を含め、広く、留められることを言う。
【0028】
図3に示すように、本実施形態のリム部材としてのホイール部10は、嵌合受部105(図6参照)に嵌合している変形部20の嵌合状態を維持する支持部材104を更に備える。本実施形態の支持部材104は、第1リム部101及び第2リム部102に取り付けられている。支持部材104は、例えばボルトを用いて、第1リム部101及び第2リム部102のタイヤ幅方向Aの内側に固定されてよい。
【0029】
変形部20は、リム部材としてのホイール部10に取り付けられる。変形部20は、リム部材としてのホイール部10のタイヤ径方向Bの外側で、ホイール部10のタイヤ周方向Cの全域に亘って無端状に延在し、骨格体2の外周面20aを形成している。また、変形部20は、タイヤ径方向Bに変形可能に構成されている。以下、本実施形態の変形部20の詳細を説明する。
【0030】
図8に示すように、本体スプリング201は、複数のリム部の間をつなぐ。本実施形態では、本体スプリング201は、第1リム部101と第2リム部102との間をつなぐ。上述したように、ホイール部10は、3つ以上のリム部を備えてもよい。ホイール部10が3つ以上のリム部を備える場合に、本体スプリング201は、上述した第1リム部101と第2リム部102とをつなぐ要領と同様の要領で、3つ以上のリム部のうち隣接する2つのリム部の全ての組をつなぐことが好ましい。但し、本体スプリング201は、3つ以上のリム部を備えるホイール部10において、任意の2つのリム部を少なくとも1組つなぐ構成であってもよい。
【0031】
図4に示すように、本体スプリング201は、弾性変形部202と、係止部203と、を備える。本実施形態では、弾性変形部202は、コイルばねで構成されている。ここで、コイルばねとは、荷重に応じて弾性的に変形するばねであって、所定の軸のまわりにコイル状(螺旋状)に巻回されてなるばねを言う。弾性変形部202は、所期するタイヤ1のサイズ及び重量や、要求される変形部20の性質等に応じて、適宜の材質及び弾性を有する弾性変形部202を使用することができる。
【0032】
係止部203は、弾性変形部202の両端に設けられている。係止部203は、本体スプリング201をリム部材としてのホイール部10に係止する。係止部203は、弾性変形部202とは異なる形状を有している。すなわち、本実施形態では、係止部203は、コイル状とは異なる形状を有している。
【0033】
本実施形態では、係止部203は、弾性変形部202と一体の部材により構成されている。図4に示すように、本実施形態の係止部203は、弾性変形部202の両端から、弾性変形部202を構成する材料が延びた部分である延設部により構成されている。
【0034】
図4に示すように、本実施形態の係止部203は、弾性変形部202の両端に連なり、直線状に延在するストレート部203aを含む。また、図4に示すように、本実施形態の係止部203は、ストレート部203aのうち弾性変形部202と連なる基端側とは反対側の先端側に連続し、ストレート部203aに対して屈曲した屈曲部203bを含む。本実施形態では、本体スプリング201の側面視(図4参照)で屈曲部203bは、ストレート部203aに対して、直交するように屈曲している。換言すれば、本実施形態の屈曲部203bは、本体スプリング201の軸を含む面内で、ストレート部203aに対して、直交するように屈曲している。
【0035】
ここで、図5から図8を参照しながら、本実施形態における、本体スプリング201の、ホイール部10への係止の態様の詳細について説明する。本体スプリング201は、両端に設けられた係止部203のうち、一方の係止部203が第1リム部101に嵌合され、他方の係止部203が第2リム部102に嵌合されることで、リム部材としてのホイール部10に係止される。ここでは、一方の係止部203が第1リム部101に嵌合された状態でホイール部10に係止される場合の例について説明するが、他方の係止部203は、同様の要領で、第2リム部102に嵌合された状態でホイール部10に係止される。
【0036】
図5に示すように、本体スプリング201の一方の係止部203は、第1リム部101に形成されている。図5では、第1リム部101のタイヤ周方向Cの一部のみを図示しているが、第1リム部101の全周にわたって、第1リム部101には、図5に示すように、本体スプリング201の一方の係止部203が係止されている。
【0037】
図6は、上述したように図5のI-I断面図であり、より具体的には、第1リム部101の、嵌合受部105を含む箇所での断面図である。図6に示すように、本実施形態の本体スプリング201は、係止部203が、第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側の面に設けられた嵌合受部105に嵌合された状態で、ホイール部10に係止されている。本実施形態では、嵌合受部105は、係止部203の屈曲部203bを挿入可能な孔として構成されている。より具体的に、本実施形態の嵌合受部105は、有底の孔として構成されている。嵌合受部105の孔の延在方向の長さ(孔の深さ)は、屈曲部203bの長さよりも長いことが好ましい。これにより、屈曲部203bの全体が嵌合受部105に挿入可能となり、嵌合状態が安定しやすくなる。ただし、嵌合受部105は、無底の孔である貫通孔として構成されていてもよい。
【0038】
嵌合受部105の孔の断面形状は、屈曲部203bが入る限り限定されず、例えば、長円形、楕円形、矩形、多角形等であってもよい。弾性変形部202がより確実に係止されるためには、孔の断面の形状及び大きさは、屈曲部203bの断面の形状及び大きさとほぼ同じであることが好ましい。
【0039】
図6に示すように、本体スプリング201は、屈曲部203bが嵌合受部105に挿入された状態において、弾性変形部202が、少なくとも一部を除き、円環状の第1リム部101のタイヤ径方向Bの外側(図6及び図7の上側)に位置するように配置されている。この状態で、第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側(図6及び図7では左側)において、支持部材104が第1リム部101に取り付けられている。図6に示すように、支持部材104は、嵌合受部105の孔に挿入された屈曲部203bを抑えるような位置に、すなわち屈曲部203bが嵌合受部105の孔から抜け出さないようにすることが可能な位置に、取り付けられている。好ましくは、支持部材104は、本体スプリング201が挿入されていない状態において嵌合受部105の孔を塞ぐような位置に、取り付けられている。また、図6に示すように、支持部材104は、係止部203のストレート部203aを、第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側の面との間に挟み込んでいる。換言すれば、支持部材104は、係止部203のストレート部203aを、第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側の面との間に挟み込むように、第1リム部101に対して固定されている。このように、本実施形態の本体スプリング201は、係止部203の屈曲部203bが嵌合受部105に嵌合した状態で、係止部203のストレート部203a及び屈曲部203bが第1リム部101のタイヤ幅方向Aの内側の面と支持部材104との間に挟み込まれることで、ホイール部10に係止されている。
【0040】
本実施形態の支持部材104は、例えばボルト106を用いて第1リム部101に取り付けられる。図7は、上述したように図5のII-II断面図であり、より具体的には、支持部材104を第1リム部101に対して固定するボルト106を含む箇所での断面図である。図7に示すように、支持部材104は、ボルト106により第1リム部101に固定されている。図5に示すように、支持部材104は、2つの本体スプリング201の間の位置で、第1リム部101に固定されてよい。つまり、第1リム部101において、ボルト106を固定するためのボルト穴107は、円環状の第1リム部101のタイヤ周方向Cにおいて、隣接する2つの嵌合受部105の間に1つ形成されている。これにより、本体スプリング201の係止位置に干渉することなく、支持部材104を第1リム部101に固定することができる。
【0041】
図5図7に示すように、ボルト106は、ボルト106のねじ先が、支持部材104のタイヤ幅方向Aの内側の面よりも、タイヤ幅方向Aの内側に突出するように、設けられていてよい。
【0042】
支持部材104は、1つの円環状の部材として構成されていてもよく、全体として円環状となる、複数に分割された部材として構成されていてもよい。その場合、複数の支持部材104は、タイヤ周方向Cで隣接する2つの支持部材104同士がタイヤ周方向Cの端部で接する又は重なるように配置されてもよい。また、タイヤ周方向Cで隣接する2つの支持部材104同士は、タイヤ周方向Cにおいて適宜の間隔をあけて離間するように配置されてもよい。支持部材104が複数に分割された部材として構成されている場合、各部材は例えば円弧状とされてよい。
【0043】
本体スプリング201は、タイヤ周方向Cに所定間隔を隔てて、タイヤ周方向Cの全域に亘って複数配置されている。図8に示すように、これら複数の本体スプリング201それぞれの一方の係止部203は、第1リム部101の嵌合受部105を利用した上述の係止態様により、ホイール部10に対して係止されている。また、本体スプリング201の他方の係止部203についても、同様の要領で、第2リム部102の嵌合受部105を利用した上述の係止態様により、ホイール部10に対して係止されている。このとき、本実施形態では、1つの本体スプリング201の一方の係止部203と他方の係止部203とは、第1リム部101及び第2リム部102に対して、タイヤ幅方向Aに略平行な1つの直線上に位置する、第1リム部101及び第2リム部102の嵌合受部105に嵌合されていてよい。つまり、本実施形態では、1つの本体スプリング201の2つの係止部203は、第1リム部101と第2リム部102とに対し、タイヤ周方向Cについて同じ位置に固定されていてよい。ただし、1つの本体スプリング201の2つの係止部203は、第1リム部101及び第2リム部102に対し、タイヤ周方向Cの異なる位置に固定されていてもよい。
【0044】
第1リム部101及び第2リム部102に対して嵌合される本体スプリング201の数量及びタイヤ周方向Cの間隔は、タイヤ1のサイズ及び重量や、要求される変形部20の性質等に応じて、適宜決定されてよい。第1リム部101及び第2リム部102に支持部材104を取り付けるために用いられるボルト106の数量及びタイヤ周方向Cの間隔についても、適宜決定されてよい。例えば、ボルト106は、必ずしも本実施形態のように、タイヤ周方向Cに隣接する2つの嵌合受部105の間に1つずつ取り付けられなくてもよい。
【0045】
本実施形態に係るタイヤ1の骨格体2では、このようにしてホイール部10に係止された複数の本体スプリング201が、連結スプリング211と連結されることにより、変形部20が形成されている。すなわち、本実施形態では、連結スプリング211が、隣接する本体スプリング201を連結する連結部材として機能する。本実施形態では、図9に示すように、連結スプリング211は、弾性変形部212と、制限部213と、を備える。連結スプリング211は、ホイール部10に係止され、タイヤ周方向Cで隣接する2つの本体スプリング201の間に配置される。そして、連結スプリング211は、これら2つの本体スプリング201に組み合わされることで、本体スプリング201と連結される。
【0046】
本実施形態では、弾性変形部212は、コイルばねで構成されている。弾性変形部212は、所期するタイヤ1のサイズ及び重量や、要求される変形部20の性質等に応じて、適宜の材質及び弾性を有する弾性変形部212を使用することができる。弾性変形部212を構成するコイルばねの直径は、本体スプリング201の弾性変形部202を構成するコイルばねの直径に近い方が好ましい。ここで、コイルばねの直径は、コイルばねを軸方向から見たときの、外接円の直径であり、以下同様とする。弾性変形部212を構成するコイルばねの直径が、本体スプリング201の弾性変形部202を構成するコイルばねの直径に近いほど、弾性変形部202を構成するコイルばねと弾性変形部212を構成するコイルばねとを、後述するように連結させて変形部20を形成したときに、均等に力がかかりやすくなる。例えば、弾性変形部202を構成するコイルばね及び弾性変形部212を構成するコイルばねの直径は、いずれも15mm~25mm、例えば20mm等とすることができる。
【0047】
本実施形態では、制限部213は、弾性変形部212の一端に設けられている。弾性変形部212において、制限部213が設けられていない他端には、他の機構が構成されておらず、従って、弾性変形部212は、他端側において途切れたような形状となっている。制限部213は、本体スプリング201と連結される連結スプリング211の、本体スプリング201に対する変位を制限する。制限部213は、本体スプリング201に対する連結スプリング211の少なくとも一方向における変位を制限するものであればよい。このように、制限部213により本体スプリング201に対する連結スプリング211の変位が制限されることにより、後述する図10A及び図10Bを参照して説明するように、本体スプリング201に対して連結スプリング211が連結される際に、連結スプリング211の連結位置が定められて固定される。すなわち、本体スプリング201に対する連結スプリング211の連結状態が位置決め固定される。制限部213は、弾性変形部212とは異なる形状を有している。すなわち、本実施形態では、制限部213は、コイル状とは異なる形状を有している。
【0048】
本実施形態では、制限部213は、弾性変形部212と一体の部材により構成されている。図9に示すように、本実施形態の制限部213は、弾性変形部212の一端から、弾性変形部212を構成する材料が延びた部分で構成される延設部である。図9に示す例では、制限部213は、弾性変形部212を形成するワイヤが、輪形状に曲げられることにより形成された、輪形状の部分を有している。当該輪形状は、弾性変形部212の中心軸Oに平行な中心軸方向Dと交差する方向が中心軸方向Eとなるように形成されている。制限部213の輪形状の部分は、連結スプリング211の変位を制限可能な任意の大きさであってよい。例えば、制限部213の輪形状の部分は、直径が、弾性変形部212の直径の0.5~1.0倍となるように構成されていてよい。
【0049】
ここで、制限部213の機能について、連結スプリング211の本体スプリング201への連結方法とあわせて説明する。図10A及び図10Bは、本体スプリング201に対する連結スプリング211の連結方法の一例を説明するための概略図である。
【0050】
図10Aに示すように、連結スプリング211は、その弾性変形部212を、ホイール部10に係止されている本体スプリング201の弾性変形部202に引っ掛けて、隣接する2本の本体スプリング201と組むようにすることで、これら2本の本体スプリング201と連結される。具体的には、連結スプリング211は、タイヤ周方向Cに隣接する2本の本体スプリング201の相互間の相対変位を規制するように本体スプリング201に連結される。このとき、連結スプリング211は、制限部213が設けられていない他端側を先頭として、回転しながら前進するように本体スプリング201に差し込まれていくことにより、隣接する2本の本体スプリング201と徐々に組み合わされる。
【0051】
連結スプリング211の弾性変形部212の全体が本体スプリング201と組み合わされると、やがて、図10Bに示すように、制限部213が本体スプリング201と接触する状態となる。制限部213は、その形状から、本体スプリング201と組み合わされ得ない。そのため、連結スプリング211は、制限部213が本体スプリング201と接触した位置よりも、差込み方向側に移動しない。特に連結スプリング211は、制限部213の輪形状の部分が本体スプリング201と接触した後は、たとえ回転させながら前進させようとしても前進(差込み方向側に移動)しない。このように、制限部213は、本体スプリング201に対する連結スプリング211の少なくとも一方向における変位を制限する。このようにして、制限部213により、本体スプリング201に対する連結スプリング211の連結状態が位置決め固定される。また、本体スプリング201に連結した連結スプリング211が、本体スプリング201から外れにくくなる。
【0052】
なお、連結スプリング211の両端のうち、少なくとも一方は、ホイール部10に固定されていないことが好ましい。本実施形態では、連結スプリング211は、両端ともホイール部10に固定されていない。つまり、本実施形態では、連結スプリング211は、両端が非固定となっている。ただし、連結スプリング211は、両端のうちの一方の端部のみがホイール部10に固定されていてもよい。この場合、連結スプリング211の両端のうち、制限部213が設けられている一端とは反対側の他端が、リム部材に固定される。
【0053】
本実施形態では、ホイール部10に係止された全ての本体スプリング201は、隣接する2本の本体スプリング201それぞれと連結スプリング211により連結される。本実施形態では、このようにして、骨格体2が構成されている。すなわち、本実施形態では、骨格体2の変形部20の全ての本体スプリング201は、2本の連結スプリング211と連結され、骨格体2の変形部20の全ての連結スプリング211は、2本の本体スプリング201と連結されている。このように、隣接する2本の本体スプリング201の間に連結スプリング211が連結されていることにより、骨格体2に対して荷重がかかった場合であっても、本体スプリング201同士の距離が広がりすぎず、タイヤ1としての機能を維持しやすくなる。
【0054】
なお、2本の本体スプリング201を結合する連結スプリング211は、タイヤ幅方向Aにおいて、第1リム部101側から第2リム部102側に向かって挿入されてもよく、第2リム部102側から第1リム部101側に向かって挿入されてもよい。骨格体2に設けられている複数の連結スプリング211は、その半数が、タイヤ幅方向Aにおいて第1リム部101側から第2リム部102側に向かって挿入され、他の半数が、タイヤ幅方向Aにおいて第2リム部102側から第1リム部101側に向かって挿入されていることが好ましい。これにより、連結スプリング211の制限部213が、骨格体2のタイヤ幅方向Aの両側に均等に配置されることとなり、骨格体2のバランスがとりやすくなる。また、骨格体2のタイヤ幅方向Aの一方側のみに制限部213が密集することを防ぐことができる。特に、複数の連結スプリング211は、タイヤ周方向Cで隣接する2つの連結スプリング211同士が、異なる方向から挿入されていることが、さらに好ましい。これにより、さらに骨格体2のバランスがとりやすくなる。
【0055】
また、骨格体2は、複数の連結スプリング211の制限部213の輪形状の部分同士を接続する接続部材を更に備えていてもよい。接続部材は、例えばワイヤにより構成されてよい。複数の連結スプリング211は、例えば、その半数が第1リム部101側から第2リム部102側に向かって挿入され、他の半数が第2リム部102側から第1リム部101側に向かって挿入されているとする。この場合、第1リム部101側から第2リム部102側に向かって挿入された連結スプリング211の制限部213はタイヤ幅方向Aにおいて第1リム部101側に位置し、第2リム部102側から第1リム部101側に向かって挿入された連結スプリング211の制限部213はタイヤ幅方向Aにおいて第2リム部102側に位置する。この場合、骨格体2は、タイヤ幅方向Aにおいて第1リム部101側に位置する複数の制限部213の輪形状の部分を接続するワイヤと、タイヤ幅方向Aにおいて第2リム部102側に位置する複数の制限部213の輪形状の部分を接続するワイヤとの、2本のワイヤを有していてよい。
【0056】
第1リム部101側に位置する複数の制限部213の輪形状の部分を接続するワイヤは、例えば、第1リム部101側に位置する複数の制限部213の、全ての輪形状の中央開口部を通るように、タイヤ周方向Cに沿って設けられる。同様に、第2リム部102側に位置する複数の制限部213の輪形状の部分を接続するワイヤは、例えば、第2リム部102側に位置する複数の制限部213の、全ての輪形状の中央開口部を通るように、タイヤ周方向Cに沿って設けられる。このようなワイヤを設けることで、複数の連結スプリング211の制限部213同士を接続できる。そのため、制限部213同士の相対的な位置関係の変位が、ワイヤによって制限される。その結果、本体スプリング201に結合した連結スプリング211が、本体スプリング201から、さらに外れにくくなる。
【0057】
ただし、複数の連結スプリング211の制限部213の輪形状の部分を接続する接続部材は、必ずしも上述のように複数の制限部213の輪形状の中央開口部を通るように構成されていなくてもよく、任意の形態により制限部213同士が接続されていればよい。この場合、例えば接続部材は、接続する複数の制限部213の輪形状の部分のそれぞれに固定されることにより、これらの複数の制限部213の輪形状の部分を接続してもよい。複数の連結スプリング211の制限部213同士が接続を接続されることにより、接続された連結スプリング211同士の相対的な位置関係の変位が制限される。
【0058】
なお、上記実施形態では、制限部213の輪形状の部分が、弾性変形部212の中心軸Oに平行な中心軸方向Dと交差する中心軸方向Eを有すると説明したが、制限部213の形状は、これに限られない。制限部213は、本体スプリング201に対する連結スプリング211の少なくとも一方向における変位を制限可能な、任意の構成であってよい。
【0059】
また、本実施形態では、制限部213が、弾性変形部212と一体の部材により構成されているが、制限部213は、弾性変形部212と一体の部材により構成されていなくてもよい。つまり、制限部213は、例えば、互いに組み合わされた本体スプリング201と連結スプリング211との接触箇所の変位を制限する、連結スプリング211とは別体の独立した部材として構成されよい。
【0060】
連結スプリング211の長さは、所期するタイヤ1のサイズ及び重量や、要求される変形部20の性質等に応じて、適宜決定されてよい。連結スプリング211は、弾性変形部212の長さが、本体スプリング201の弾性変形部202の長さよりも短く構成されていることが好ましい。連結スプリング211は、弾性変形部212がタイヤ幅方向Aの全体にわたって延在するような長さを有することが好ましい。これにより、本体スプリング201の弾性変形部202のうち、タイヤ幅方向Aで少なくとも接地する領域が、連結スプリング211の弾性変形部212と連結される。
【0061】
図11は、図1図2に示す骨格体2ののうち、タイヤ径方向Bの外側の面である外周面20aの一部を拡大して示す図である。図11に示すように、骨格体2の外周面20aは、骨格体2の変形部20のうちタイヤ径方向Bの外側の面により形成されている。より具体的には、図1図2図11に示すように、本実施形態の骨格体2の外周面20aは、互いに組み合わされた本体スプリング201及び連結スプリング211により形成されている。そして、図2図11に示すように、本実施形態の骨格体2の外周面20aには、互いに組み合わされた本体スプリング201及び連結スプリング211により、溝部230が形成されている。本実施形態の溝部230は、骨格体2の外周面20aにおいて、タイヤ幅方向Aの一方側から他方側に向かって延在している。より具体的に、本実施形態の溝部230は、骨格体2の外周面20aにおいて、タイヤ幅方向A及びタイヤ周方向Cに対して傾斜する方向に延在している。
【0062】
<トレッド部材300>
図2に示すように、タイヤ1は、上述した骨格体2の外周面20a上に配置されている複数のトレッド部材300を備える。
【0063】
まず、図12A図12Bを参照して、トレッド部材300単体の詳細について説明する。図12A図12Bは、トレッド部材300単体を異なる視点から見た斜視図である。
【0064】
図12A図12Bに示すように、トレッド部材300は、接地プレート部310と、取付部320と、突出部330と、弾性部340と、を備える。トレッド部材300は、例えばステンレス等の金属により形成されている。
【0065】
接地プレート部310は、骨格体2の外周面20aを覆うように配置される。取付部320は、トレッド部材300が骨格体2の外周面20a上に配置されている状態で、接地プレート部310のタイヤ径方向Bの内側に位置する。そして、取付部320は、骨格体2に取り付け可能に構成されている。取付部320の骨格体2に対する取り付け態様の詳細は後述する(図14参照)。突出部330は、トレッド部材300が骨格体2の外周面20a上に配置されている状態で、接地プレート部310からタイヤ径方向Bの内側に突出し、外周面20aの溝部230の内部に入り込むように構成されている。弾性部340は、接地プレート部310と取付部320との間に介在している。弾性部340は、トレッド部材300が骨格体2の外周面20a上に配置されている状態で、タイヤ径方向Bに弾性変形可能に構成されている。
【0066】
接地プレート部310は、平板部により構成されている。接地プレート部310は、トレッド部材300が骨格体2の外周面20a上に配置されている状態で、その厚み方向がタイヤ径方向Bとなるように配置されている。骨格体2の外周面20aは、接地プレート部310により覆われる。つまり、タイヤ1が地面と接地するトレッド面は、トレッド部材300の接地プレート部310により構成されている。本実施形態の接地プレート部310は、厚み方向で見た平面視で矩形状の外形を有する矩形板部により構成されているが、この構成に限られない。接地プレート部310を厚み方向で見た平面視での外形は、例えば、オーバル状、円形状、四角形以外の多角形状等、であってもよく、その外形は特に限定されない。
【0067】
本実施形態の取付部320は、接地プレート部310と対向して配置されている平板状の底板部321と、この底板部321の一端から底板部321の厚み方向に突出する第1側板部322と、底板部321の他端から底板部321の厚み方向に突出する第2側板部323と、を備える。第1側板部322及び第2側板部323は、共に底板部321から接地プレート部310側に向かって突出しており、相互に対向して配置されている。第1側板部322及び第2側板部323には、後述する連結部材400を挿通可能な貫通孔322a、323aが形成されている。詳細は後述するが、本実施形態のトレッド部材300は、取付部320の貫通孔322a、323aに挿通される連結部材400の両端部が、骨格体2のリム部材としてのホイール部10に取り付けられることで、骨格体2の外周面20a上に係留される。
【0068】
本実施形態の突出部330は、接地プレート部310から接地プレート部310の厚み方向に突出する平板部により構成されている。本実施形態の突出部330は、接地プレート部310から取付部320側に向かって突出している。より具体的に、本実施形態の突出部330は、接地プレート部310の外縁から、取付部320側に向かって突出している。
【0069】
本実施形態の弾性部340は、接地プレート部310と取付部320とを弾性的に接続している。より具体的に、本実施形態の弾性部340は、取付部320の第1側板部322に連なり、対向して配置されている接地プレート部310及び底板部321の延在方向(面内方向)に対して傾斜して延在している傾斜平板部により構成されている。換言すれば、接地プレート部310、取付部320の底板部321、及び、弾性部340は、側面視で略Z形に延在している。そのため、弾性部340は、接地プレート部310と取付部320との対向方向に変形可能な板バネを構成している。なお、本実施形態の傾斜平板部からなる弾性部340は、接地プレート部310から取付部320側に向かって延設されている延設板部350を介して、接地プレート部310と連なっているが、延設板部350を設けない構成としてもよい。なお、弾性部340は、本実施形態の板バネを構成する傾斜平板部に限られない。弾性部340は、接地プレート部310と取付部320とを、接地プレート部310の厚み方向に弾性的に接続する構成であればよく、例えば、接地プレート部310と取付部320との間に介在するコイルばね(図16参照)等、別の構成であってもよい。
【0070】
次に、図2図13図15を参照して、骨格体2の外周面20a上へのトレッド部材300の取付構成の詳細について説明する。図13は、骨格体2の外周面20a上へのトレッド部材300を配置構成の一例を示す図である。図13では、骨格体2の外周面20aに形成されている溝部230(図11参照)を簡略して描いている。また、図13では、説明の便宜上、骨格体2の外周面20a上に配置されるトレッド部材300の一部のみを示しているが、実際、トレッド部材300は、骨格体2の外周面20a上で、タイヤ周方向Cの全域に配置される。図14は、骨格体2の外周面20aに形成されている溝部230に沿って配置される複数のトレッド部材300からなるトレッド部材列Lを示している。図14では、説明の便宜上、溝部230の位置を一点鎖線により示している。図15は、図14に示すトレッド部材列Lを構成する1つのトレッド部材300を、溝部230の延在方向Fに沿って見た図を示している。図15では、溝部230の断面形状を簡易的に図示している。また、図15では、貫通孔322a、323aに挿通される連結部材400の図示を省略している。
【0071】
図2図13に示すように、トレッド部材300は、骨格体2の外周面20aが接地プレート部310により覆われるように、複数配置されている。このように、タイヤ1のトレッド面を、骨格体2の外周面20a上に配置される複数のトレッド部材300の接地プレート部310により構成することで、トレッド部材300を軽量化できる。
【0072】
また、図13図14に示すように、本実施形態では、複数のトレッド部材300は、骨格体2の外周面20a上で、隣接する接地プレート部310が重なるように配置されている。このようにすることで、隣接する接地プレート部310の間に隙間が形成され難く、隣接する接地プレート部310の間から、本体スプリング201及び連結スプリング211の間の隙間を通じて、骨格体2のタイヤ径方向Bの内側に砂等の異物が入ることを抑制することができる。その結果、タイヤ1の走行性能の低下を抑制できる。
【0073】
更に、本実施形態では、複数のトレッド部材300は、タイヤ周方向Cに隣接する2つの接地プレート部310のうち踏み込み側(図13では上側)となる一方の接地プレート部310が、蹴り出し側(図13では下側)となる他方の接地プレート部310に対して、タイヤ径方向Bの外側に重なるように配置されている。ここで、タイヤ周方向Cの「踏み込み側」とは、タイヤ周方向Cにおいて、タイヤ1が装着されている状態の車両が前進する際のタイヤ1の回転方向を意味する。また、タイヤ周方向Cの「蹴り出し側」とは、タイヤ周方向Cにおいて、タイヤ1が装着されている状態の車両が後進する際のタイヤ1の回転方向を意味する。このようにすることで、タイヤ1が装着されている状態の車両が前進する際に、タイヤ周方向Cに隣接する2つの接地プレート部310の重なっている部分が、踏み込み時に地面に引っ掛かることを抑制できる。そのため、トレッド部材300の破損を抑制できる。
【0074】
より具体的には、図13に示すように、骨格体2の外周面2a上でタイヤ周方向Cに対して傾斜して延在する溝部230に沿って一列に並んで配置されている複数のトレッド部材300により構成されている1つのトレッド部材列Lにおいて、隣接する2つのトレッド部材300に着目した場合に、踏み込み側(図13に示すトレッド部材列Lでは左上側)となる一方の接地プレート部310が、蹴り出し側(図13に示すトレッド部材列Lでは右下側)となる他方の接地プレート部310に対して、タイヤ径方向Bの外側に重なるように配置されている。
【0075】
また、図13に示すように、タイヤ周方向Cに隣接する2つのトレッド部材列Lに着目した場合に、踏み込み側(図13では上側)に位置する一方のトレッド部材列Lを構成するトレッド部材300の接地プレート部310が、蹴り出し側(図13では下側)に位置する他方のトレッド部材列Lを構成する接地プレート部310に対して、タイヤ径方向Bの外側に重なるように配置されている。
【0076】
また、図13に示すように、本実施形態のトレッド部材300は、骨格体2の外周面20a上で、タイヤ幅方向Aの中央部に位置する中央トレッド部材300aと、タイヤ幅方向Aの端部に位置する端部トレッド部材300bと、を含む。そして、図13に示すように、端部トレッド部材300bの接地プレート部310bの外表面310b1の面積は、中央トレッド部材300aの接地プレート部310aの外表面310a1の面積より小さい。このようにすることで、トレッド面のタイヤ幅方向Aの接地幅が広くなり、トレッド面の接地面積が大きくなるため、接地面での単位面積当たりの接地圧を低減できる。図18A図18Bは、この原理を説明するための図である。図18Aは、端部トレッド部材300bの接地プレート部310bの外表面310b1の面積が大きく、外表面310b1のタイヤ幅方向の長さが長い例を示す。図18Bは、端部トレッド部材300bの接地プレート部310bの外表面310b1の面積が、図18Aに示す構成より小さく、外表面310b1のタイヤ幅方向の長さも、図18Aに示す構成より短い例を示す。図18Bに示すように、端部トレッド部材300bの接地プレート部310bの外表面310b1の面積を小さくし、外表面310b1のタイヤ幅方向の長さを短くすることで、図18Aに示す構成と比較して、タイヤ1の接地変形時の接地面の接地幅を広くでき、接地面積を大きくできる。そのため、接地面での単位面積当たりの接地圧を低減できる。以下、中央トレッド部材300a及び端部トレッド部材300bを特に区別しない場合は、単に「トレッド部材300」と記載する。また、接地プレート部310a及び接地プレート部310bを特に区別しない場合も、単に「接地プレート部310」と記載する。
【0077】
図14図15に示すように、本実施形態のトレッド部材300の取付部320は、骨格体2の外周面20a上の溝部230の内部に配置されている。このようにすることで、骨格体2の外周面20a上で、トレッド部材300を容易に位置決めし易くなる。なお、図14図15に示すように、本実施形態の取付部320の第1側板部322及び第2側板部323は、溝部230の延在方向Fに対向して配置されている。ここで「延在方向Fに対向して配置される」とは、少なくとも一部同士が延在方向Fで重なるように配置されていることを意味し、全体同士が延在方向Fで重なるように配置されていることに限られない。図15に示すように、本実施形態の第1側板部322及び第2側板部323は、一部同士が延在方向Fで重なるように配置されている。但し、第1側板部322及び第2側板部323は、全体同士が延在方向Fに重なるように配置される構成であってもよい。
【0078】
更に、本実施形態では、骨格体2の外周面20a上に配置される複数のトレッド部材300は、溝部230の延在方向Fに沿って配置されている複数のトレッド部材300からなるトレッド部材列Lを備える。換言すれば、本実施形態のタイヤ1のトレッド面は、トレッド部材列Lを、タイヤ周方向Cに連接することにより形成されている。
【0079】
ここで、本実施形態のタイヤ1は、溝部230の延在方向Fに延在し、トレッド部材列Lを構成するトレッド部材300の取付部320同士を連結する連結部材400を備えている。そして、トレッド部材列Lを構成するトレッド部材300は、連結部材400の延在方向である溝部230の延在方向Fの両端部が骨格体2に固定されることで、骨格体2に対して係留されている。つまり、本実施形態では、トレッド部材列Lを構成する各トレッド部材300は、骨格体2に直接的に固定されておらず、連結部材400を介して、骨格体2に間接的に固定されている。つまり、トレッド部材列Lを構成する複数のトレッド部材300は、溝部230の溝底230a及び溝壁230bに支持されているのみで、溝部230の溝底230a及び溝壁230bに対して直接的に固定されていない。したがって、各トレッド部材300は、溝部230の溝壁230bに当接することで、溝部230の幅方向Gの移動が規制される。また、各トレッド部材300は、溝部230の延在方向Fで隣接するトレッド部材300に当接することで、溝部230の延在方向Fの移動が規制される。このように、トレッド部材列Lを構成する複数のトレッド部材300が、連結部材400を利用して溝部230内に係留される構成とすることで、トレッド部材列Lを構成する各トレッド部材300の骨格体2の外周面20a上での位置決めを容易にできると共に、各トレッド部材300を適度に移動可能な状態とすることできる。そのため、トレッド部材列Lを構成する一列に並んで配置されている複数のトレッド部材300間での力の伝達が容易となり、一部のトレッド部材300のみに応力が集中することで、一部のトレッド部材300のみが破損することを抑制できる。また、各トレッド部材300を、連結部材400を介さずに、骨格体2に対して直接的に固定する構成と比較して、外周面20a上にトレッド部材300を容易に配設でき、製造効率を高めることができる。
【0080】
なお、連結部材400の骨格体2への固定は、例えば、連結部材400の両端部を、リム部材としてのホイール部10の第1リム部101及び第2リム部102に、ボルト等による締結や溶接等により接合することで実現されてよい。
【0081】
また、図14では、連結部材400として、トレッド部材300の取付部320の第1側板部322及び第2側板部323に形成されている貫通孔322a、323aに挿通されているステンレス等の金属製のワイヤ部材を例示しているが、この構成に限られない。図16は、トレッド部材300の変形例、及び、トレッド部材列Lの変形例、を示す図である。図16に示すように、連結部材400は、例えば、トレッド部材列Lを構成するトレッド部材300の取付部320を兼用し、溝部230の延在方向Fに延在する、ステンレス等の金属製の帯板部材であってもよい。
【0082】
また、図15に示すように、トレッド部材300の突出部330は、接地プレート部310からタイヤ径方向Bの内側に突出し、溝部230内に入り込んでいる。このような突出部330を備えることで、突出部330を備えない構成と比較して、突出部330が溝部230の溝壁230bに突き当たることで、トレッド部材300が溝部230から抜け落ちることを抑制できる。
【0083】
更に、図14図15に示すように、本実施形態のトレッド部材300は弾性部340を備える。そのため、トレッド部材300の接地プレート部310は、骨格体2に対して、弾性部340を介して、タイヤ径方向Bに移動できる。これにより、トレッド部材300のタイヤ径方向Bでのばね性を確保でき、骨格体2の外周面20a上に配置されている複数のトレッド部材300により構成されるトレッド面の接地変形能力を高めることができる。また、トレッド部材300の弾性部340により、地面からの反力を一部吸収でき、骨格体2に過大な負担がかかることを軽減できる。
【0084】
図17は、トレッド部材300の別の変形例を示す図である。図17に示すトレッド部材300は、上述した構成と比較して、接地プレート部310の構成が相違している。図17に示す接地プレート部310は、骨格体2(図1等参照)の外周面20aに沿って延在するプレート本体部311と、このプレート本体部311からタイヤ径方向Bの外側に突出する突起部312と、を備えている。このように、接地プレート部310が突起部312を備えることで、トレッド部材300によるトラクション性能を、高めることができる。図17に示す接地プレート部310では、複数の突起部312が設けられている。また、図17に示す各突起部312の形状は、円錐台形状である。但し、突起部312の形状、大きさ、個数、位置は、特に限定されない。突起部312の形状、大きさ、個数、位置は、所望のトラクション性能に応じて適宜設定されてよい。
【0085】
本発明に係るタイヤは、上述した実施形態に示す具体的な構成に限られず、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変形・変更・組み合わせが可能である。上述した実施形態の骨格体2は、タイヤ径方向Bに変形可能な変形部20を備える構成であるが、タイヤ径方向Bに変形しない骨格体であってもよい。また、上述した実施形態のトレッド部材300は、弾性部340を備えるが、弾性部340を備えない構成、すなわち、タイヤ径方向Bに変形しないトレッド部材であってもよい。但し、上述した実施形態のように、骨格体2及びトレッド部材300それぞれがタイヤ径方向Bに変形可能に構成されていることが好ましい。このようにすることで、例えば小石等による小さな変形はトレッド部材300の変形で吸収でき、例えば大きな岩等による大きな変形は、トレッド部材300の変形による吸収に加えて、骨格体2の変形により吸収できる。このように、タイヤ1のトレッド面の接地変形能力を高めることができ、トラクション性能を高めることができる。
【0086】
また、上述した実施形態では、トレッド部材300が骨格体2の外周面20a上の溝部230の内部に配置される構成であるが、この構成に限られない。骨格体2の外周面20aには溝部230が形成されていなくてもよく、トレッド部材300は、溝部230が形成されていない骨格体2の外周面20a上に、配置されていてもよい。但し、上述した実施形態のように、骨格体2の外周面20aには溝部230が形成されており、トレッド部材300は、溝部230内に配置されていることが好ましい。このようにすることで、トレッド部材300の骨格体2の外周面20a上での位置決めが容易になる。また、上述した実施形態では、トレッド部材列Lを構成する各トレッド部材300を骨格体2に直接的に固定することなく、トレッド部材列Lを構成する複数のトレッド部材300を連結する連結部材400を骨格体2に固定している。しかしながら、トレッド部材300の骨格体2への取付構成は、上記構成に限られない。つまり、各トレッド部材300を、連結部材400を用いることなく、骨格体2に直接的に固定する取付構成を採用してもよい。但し、上述した実施形態のように、複数のトレッド部材300を、連結部材400を介して骨格体2に固定することで、外周面20a上にトレッド部材300を容易に配設でき、製造効率を高めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明はタイヤに関する。
【符号の説明】
【0088】
1:タイヤ、 2:骨格体、 10:ホイール部(リム部材の一例)、 20:変形部、 20a:骨格体の外周面、 101:第1リム部、 102:第2リム部、 103:接続部、 104:支持部材、 105:嵌合受部、 106:ボルト、 107:ボルト穴、 201:本体スプリング、 202:弾性変形部、 203:係止部、 203a:ストレート部、 203b:屈曲部、 211:連結スプリング、 212:弾性変形部、 213:制限部、 230:溝部、 230a:溝底、 230b:溝壁、 300:トレッド部材、 300a:中央トレッド部材、 300b:端部トレッド部材、 310:接地プレート部、 310a:中央トレッド部材の接地プレート部、 310a1:中央トレッド部材の接地プレート部の外表面、 310b:端部トレッド部材の接地プレート部、 310b1:端部トレッド部材の接地プレート部の外表面、 311:プレート本体部、 312:突起部、 320:取付部、 321:底板部、 322:第1側板部、 322a:第1側板部の貫通孔、 323:第2底板部、 323a:第2側板部の貫通孔、 330:突出部、 340:弾性部、 350:延設板部、 400:連結部材、 A:タイヤ幅方向、 B:タイヤ径方向、 C:タイヤ周方向、 D:連結スプリングの弾性変形部の中心軸方向、 E:連結スプリングの制限部の中心軸方向、 F:溝部の延在方向、 G:溝部の幅方向、 L:トレッド部材列、 O:連結スプリングの弾性変形部の中心軸

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B