(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084592
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報処理装置および取引管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240618BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240618BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240618BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q30/06
G07G1/00 301D
G07G1/00 331B
G07G1/12 301E
G07G1/12 321H
G06Q30/015
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198941
(22)【出願日】2022-12-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小宮山 光
(72)【発明者】
【氏名】江崎 洋
(72)【発明者】
【氏名】辻井 健
【テーマコード(参考)】
3E142
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA13
3E142CA17
3E142EA04
3E142GA16
3E142GA41
3E142JA02
5L030BB72
5L049AA02
5L049BB72
(57)【要約】
【課題】本発明が解決しようとする課題は、アテンダントのチェック作業を容易にすることが可能な情報処理装置および取引管理システムを提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理装置は、一取引を特定する取引特定情報と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報と、を対応付けて管理する取引管理手段と、前記取引特定情報を含む取引情報要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた取引情報要求に含まれる前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を出力する出力手段と、を備える。
【選択図】
図15
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一取引を特定する取引特定情報と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報と、を対応付けて管理する取引管理手段と、
前記取引特定情報を含む取引情報要求を受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた取引情報要求に含まれる前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を出力する出力手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記受付手段が前記取引情報要求を受け付けた場合に前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として前記出力手段が前記取引情報を出力するフロントチェックモードと、前記受付手段が前記取引情報要求を受け付けた場合に前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件とせずに前記出力手段が前記取引情報を出力する通常モードと、を設定可能なモード設定手段をさらに備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
取引情報を管理するサーバ装置と、前記サーバ装置で管理される取引情報に係る会計処理を実行する会計機と、を有する取引管理システムであって、
前記サーバ装置は、
一取引を特定する取引特定情報と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報と、を対応付けて管理し、
前記会計機から前記取引特定情報を含む取引情報要求を受け付け、
受け付けた取引情報要求に含まれる前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を前記会計機に出力し、
前記会計機は、
前記取引情報要求を前記サーバ装置に送信するとともに、当該取引情報要求に対する応答として前記取引情報を受信し、
受信した前記取引情報に基づいて会計処理を実行する、
取引管理システム。
【請求項4】
店員が操作するアテンダント端末をさらに有し、
前記アテンダント端末は、
前記サーバ装置から受信した取引情報を表示するとともに、入力された前記チェック済情報と前記取引特定情報とを対応付けて前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
受信した前記チェック済情報と前記取引特定情報とを対応付けて記憶する、
請求項3に記載の取引管理システム。
【請求項5】
前記アテンダント端末は、
予め設定された特定商品を強調して前記取引情報を表示する、
請求項4に記載の取引管理システム。
【請求項6】
前記アテンダント端末は、
前記特定商品ごとに商品のチェックに関するコメントを表示する、
請求項5に記載の取引管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置および取引管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スーパーマーケットなどの店舗において、顧客自身が売り場で商品登録を行うシステムが採用されている。このようなシステムとして、例えば、タブレット端末およびスキャナを取付けたショッピングカートを用いたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
買い物を行う顧客は、店舗の売り場において購入する商品に付されたバーコード等のコードシンボル(以下、「商品バーコード」ともいう)をスキャナでスキャンする。スキャナによって読取られた商品コードに基づいて商品登録が行われ、登録された商品情報(商品名、価格等)は、タブレット端末や店舗サーバに記憶される。そして、上記商品情報は、顧客が代金を支払う際に会計処理を行う会計機に転送される。顧客は、自身が操作する会計機で支払を行う。
【0004】
また、店舗が用意するタブレット端末やスキャナに代えて、顧客が所有するスマートフォン等の携帯端末を用いて買い物をできるようにしたシステムも採用されている。このシステムにおいては、顧客のスマートフォンに買い物用アプリケーションプログラムがインストールされる。そして、スマートフォンのカメラで商品バーコードを撮像して、商品コードを読み取るものである。
【0005】
上記システムを採用する店舗は、会計機が設置された会計エリアに従業員を配置することが一般的である。会計エリアに配置された従業員(以下、「アテンダント」ともいう)は、顧客が購入する商品についてのチェックや顧客に対する会計機の操作のサポートなどを行う。アテンダントが行うチェックは、運用によって店舗ごとに異なるが、例えば、購入商品に年齢確認商品が含まれている場合の顧客の年齢確認などである。
【0006】
アテンダントは、顧客が支払いのための操作を行っている会計機のところでチェックを行う。例えば、顧客が購入する商品に年齢確認商品が含まれている場合、会計機の呼び出しランプが点灯し、アテンダントが当該会計機に移動して顧客の年齢確認を行う。このため、アテンダントは都度会計機に移動しなければならず、アテンダントのチェック作業が煩雑なものとなっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、アテンダントのチェック作業を容易にすることが可能な情報処理装置および取引管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の情報処理装置は、一取引を特定する取引特定情報と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報と、を対応付けて管理する取引管理手段と、前記取引特定情報を含む取引情報要求を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた取引情報要求に含まれる前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を出力する出力手段と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態における取引管理システムの概略を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態における取引管理システムを採用する店舗の会計エリアを示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態におけるサーバ装置の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶される商品マスタのデータ構成を説明する図である。
【
図5】
図5は、実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶される端末管理テーブルのデータ構成を説明する図である。
【
図6】
図6は、実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶されるハイライト情報管理テーブルのデータ構成を説明する図である。
【
図7】
図7は、実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶される取引情報管理テーブルのデータ構成を説明する図である。
【
図8】
図8は、実施形態におけるサーバ装置の記憶部に記憶されるモード管理テーブルのデータ構成を説明する図である。
【
図9】
図9は、実施形態におけるサーバ装置の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図10】
図10は、実施形態における携帯端末の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図11】
図11は、実施形態における携帯端末の制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図12】
図12は、実施形態におけるアテンダントPCの主たるハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、実施形態におけるアテンダントPCの記憶部に記憶されるステータス管理テーブルのデータ構成を説明する図である。
【
図14】
図14は、実施形態におけるアテンダントPCの制御部の主たる機能構成を示すブロック図である。
【
図15】
図15は、実施形態における取引管理システムの動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図16】
図16は、実施形態における携帯端末が表示する取引情報表示画面を示す図である。
【
図17】
図17は、実施形態におけるアテンダントPCが表示する取引一覧画面を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態における携帯端末が表示するアテンダントチェック画面を示す図である。
【
図19】
図19は、実施形態におけるアテンダントPCが表示する取引明細画面を示す図である。
【
図20】
図20は、実施形態におけるアテンダントPCが表示するガイダンス画面を示す図である。
【
図21】
図21は、実施形態における携帯端末が表示する会計画面を示す図である。
【
図22】
図22は、実施形態におけるサーバ装置の制御部によるアテンダントチェック判定処理の流れを示すフローチャートである。
【
図23】
図23は、実施形態におけるアテンダントPCが表示するハイライト設定画面を示す図である。
【
図24】
図24は、変形例における会計機の制御部によるアテンダントチェック処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態の情報処理装置および取引管理システムについて説明する。なお、以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。例えば、以下に説明する実施形態では、情報処理装置を複数の店舗の情報を管理するサーバ装置とした例について説明するが、これに限らない。情報処理装置は、一店舗の情報を管理する店舗サーバやアテンダントPCなどの装置でもよく、あるいはサーバ装置とこれら装置とによって構成されるものとしてもよい。また、以下に説明する実施形態では、商品登録に用いる携帯端末を顧客が所有する情報端末とした例について説明するが、これに限らない。携帯端末は、店舗が用意した情報端末としてもよい。なお、商品登録とは、顧客が購入する商品の情報を記憶(登録)することをいうものとする。
【0011】
以下、実施形態の取引管理システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、取引管理システム1の概略を示す図である。取引管理システム1は、商品を販売する店舗、例えばスーパーマーケットなどで利用される。取引管理システム1は、サーバ装置2および移動型セルフレジシステム3を有する。サーバ装置2と、移動型セルフレジシステム3とは、インターネットなどのネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0012】
移動型セルフレジシステム3は、一店舗で採用されるシステムであって、顧客が所持する携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6を有する。携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6は、有線あるいは無線によるLAN(Local Area Network)等の店内ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。また、携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6は、上記店内ネットワークを介してサーバ装置2に通信可能に接続されている。
【0013】
なお、携帯端末4は、上記店内ネットワークを介さずにサーバ装置2に通信可能であってもよい。また、上記店内ネットワークには、別途各種装置が接続されていてもよい。例えば、店員が商品登録および支払に関する操作を行うPOS端末、顧客が商品登録および支払に関する操作を行うセルフPOS端末、店員が商品登録に関する操作を行い顧客が支払に関する操作を行うセミセルフPOSシステム等が上記店内ネットワークに接続されていてもよい。さらに、携帯端末4および会計機5の数は図示の例に限らない。
【0014】
サーバ装置2は、携帯端末4から入店情報を受信する。入店情報には、顧客が位置する店舗の企業コードや店舗コードが含まれる。サーバ装置2は、携帯端末4から入店情報を受信することで、当該携帯端末4が存在する店舗を特定することができる。サーバ装置2は、入店情報を送信した携帯端末4に対して端末コードおよび取引コードを発行し、当該携帯端末4に送信する。端末コードは携帯端末4を特定する端末特定情報であり、取引コードは取引を特定する取引特定情報である。
【0015】
また、サーバ装置2は、モード情報を携帯端末4に送信する。モード情報は、顧客が位置する店舗の移動型セルフレジシステム3のモードを示す情報である。モード情報の詳細は後述する。
【0016】
携帯端末4が各種情報をサーバ装置2に送信する際、上記端末コードを送信することで、サーバ装置2は情報送信元の携帯端末4を容易に特定することができる。なお、本実施形態においては、顧客が買い物をしている間に1つの携帯端末4に対して複数の取引コードが発行されることはない。すなわち、端末コードと取引コードとは1対1で対応するため、いずれか一方に他方の機能を持たせることができる。
【0017】
具体的には、端末コードによって取引を特定することができる。したがって、端末コードも取引特定情報の一例である。また、取引コードによって携帯端末4を特定することができる。したがって、取引コードも端末特定情報の一例である。このため、以下の説明において、端末コードおよび取引コードは、適宜互いに置換可能であるものとする。また、サーバ装置2は、端末コードまたは取引コードの一方のみを発行するものであってもよい。
【0018】
サーバ装置2は、携帯端末4から登録要求を受信する。登録要求には、端末コードと、携帯端末4が読取った商品コードとが含まれる。各店舗の商品情報を管理しているサーバ装置2は、携帯端末4から受信した登録要求に含まれる商品コードに対応する商品情報を読み出して取引対象として登録する。言い換えると、サーバ装置2は、上記商品情報を取引情報の一部として登録する。取引情報は、商品情報等、顧客が支払いを行うために必要な各種情報を含む。商品情報は、商品名、価格、ハイライト情報などの情報を含む。ハイライト情報は、アテンダントがチェックする際に着目すべき商品であることを示す情報である。このように、サーバ装置2は、顧客ごと、言い換えると端末コードごとに取引情報をリアルタイムで管理する。
【0019】
サーバ装置2は、管理する取引情報のうちアテンダントPC6が設置された店舗の取引情報(以下、「店舗取引情報」ともいう)を当該アテンダントPC6に送信する。サーバ装置2は、アテンダントPC6から店舗取引情報要求を短時間間隔で定期的に受信し、当該店舗取引情報要求に対する応答として店舗取引情報を送信する。これにより、アテンダントPC6は、自店舗の取引情報を実質的にリアルタイムで取得することができる。アテンダントPC6は、取得した取引情報に基づいて顧客ごとのステータスを管理する。なお、サーバ装置2は、取引情報を更新するごとに、取引情報が更新された店舗の店舗取引情報を自らアテンダントPC6に送信してもよい。この場合、アテンダントPC6は、店舗取引情報要求を送信する必要はない。
【0020】
サーバ装置2は、アテンダントPC6からチェック情報を受信する。チェック情報は、顧客がバーコードをスキャンした商品、すなわち顧客の購入商品についてアテンダントがチェック済であることを示す情報であって、取引コードを含む。以下の説明において、購入商品についてアテンダントが行うチェックを「アテンダントチェック」という場合がある。サーバ装置2は、端末コード、取引コード、およびチェック情報を対応付けて記憶することによって、各取引がアテンダントチェック済か否かを管理する。
【0021】
サーバ装置2は、会計機5から取引情報要求を受信する。取引情報要求は、顧客が支払いを行うための取引情報を要求するものであって、支払対象となる取引を特定する取引コードを含む。サーバ装置2は、取引情報要求を受信すると、当該取引情報要求に含まれる取引コードで特定される取引(対象取引)がアテンダントチェック済であるか否か判定する。
【0022】
そして、サーバ装置2は、対象取引がアテンダントチェック済であれば、対象取引の取引情報を会計機5に送信する。また、サーバ装置2は、対象取引がアテンダントチェック済でなければ、取引情報を送信せずにエラー情報を会計機5に送信する。エラー情報は、対象取引がアテンダントチェック済でないことを示す情報である。これにより、サーバ装置2は、事前にアテンダントチェックされたことを条件として、顧客による会計機5での支払いを可能とする。
【0023】
サーバ装置2は、情報処理装置の一例である。なお、サーバ装置2は、複数のコンピュータによって構成されてもよい。言い換えれば、サーバ装置2が有する機能を複数のコンピュータに分散させてもよい。
【0024】
携帯端末4は、顧客が所持する携帯端末である。本実施形態においては、携帯端末4は、顧客が所有するスマートフォンで構成されている。携帯端末4は、移動型セルフレジシステム用アプリケーションプログラムがインストールされている。携帯端末4は、撮像部44(
図10参照)によって商品バーコードを撮像して商品コードを読み取る。携帯端末4は、サーバ装置2の間で各種情報を送受信する。
【0025】
会計機5は、顧客が自身で操作を行う、いわゆるセルフ式の会計機である。会計機5は、スキャナ部を備える。会計機5は、スキャナ部によって携帯端末4に表示された会計画面の会計バーコードから取引コードを読み取る。会計機5は、読取った取引コードを含む取引情報要求をサーバ装置2に送信する。
【0026】
会計機5は、取引情報要求に対する応答としてサーバ装置2から取引情報を受信すると、当該取引情報に基づいて会計処理を実行する。会計処理は、顧客が購入する商品の代金の支払を行うための処理である。会計処理は、現金決済においては、例えば、取引情報の表示、釣銭額の算出、釣銭の払出等であり、キャッシュレス決済においては、決済事業者の決済サーバとの各種情報の送受信等である。
【0027】
会計機5は、取引情報要求に対する応答として、サーバ装置2からエラー情報を受信すると、自装置が備える表示部にエラー情報を表示する。表示されるエラー情報は、例えば、アテンダントチェックが済んでいないために支払いができない状況であることを示す情報である。会計機5は、サーバ装置2の間で各種情報を送受信する。
【0028】
アテンダントPC6は、アテンダント等の店員によって操作されるもので、アテンダント端末の一例である。アテンダントPC6は、スキャナ部64(
図12参照)を備える。アテンダントPC6は、スキャナ部64によって携帯端末4に表示されたアテンダントチェック画面の会計バーコードから取引コードを読み取る。アテンダントPC6は、読取った取引コードに対応する取引情報をサーバ装置2から取得して表示部62(
図12参照)に表示する。
【0029】
アテンダントPC6は、スキャナ部64による取引コードの読み取りに代えて、操作部63による端末コードの入力を受け付けることができる。端末コードは、携帯端末4のアテンダントチェック画面に表示される。端末コードはサーバ装置2において取引コードに対応付けられているため、アテンダントPC6は、端末コードをサーバ装置2に送信することによっても取引コードに対応する取引情報をサーバ装置2から取得することができる。これにより、アテンダントPC6は、スキャナ部64が故障している場合などにおいても必要な取引情報をサーバ装置2から取得することができる。
【0030】
アテンダントは、アテンダントPC6に表示された取引情報に基づいてアテンダントチェックを行う。例えば、取引対象に年齢確認商品が含まれている場合、アテンダントは顧客の年齢確認を行う。また、取引対象に未登録商品が含まれている場合、未登録商品を確認する。未登録商品とは、何らかの要因によって、商品コードに対応する商品情報が商品マスタに登録されていない商品である。アテンダントチェックが完了すると、アテンダントPC6にはチェック済入力がなされる。アテンダントPC6は、チェック済入力がなされると、チェック情報をサーバ装置2に送信する。
【0031】
なお、アテンダントは、未登録商品を確認した場合、アテンダントPC6にチェック済入力を行った後、顧客とともに会計機5あるいは専用レジに移動する。そして、アテンダントは、会計機5あるいは専用レジを操作して未登録商品の商品情報を取引情報の一部として手動で登録する。
【0032】
ここで、
図2を参照して、店舗での運用について説明する。
図2は、店舗の会計エリアを示す図である。会計エリアの入り口付近、言い換えると顧客がいずれかの会計機5に向かう経路中に、アテンダントおよび当該アテンダントによって操作されるアテンダントPC6が配置されている。
【0033】
顧客は、会計機5で支払いを行う前に、携帯端末4に表示されたアテンダントチェック画面をアテンダントに提示する。アテンダントは、アテンダントPC6のスキャナ部64でアテンダントチェック画面の会計バーコードをスキャンする。アテンダントPC6は、会計バーコードから読取った取引コードに対応する取引情報をサーバ装置2から取得して表示部62に表示する。アテンダントは、表示された取引情報に基づいてアテンダントチェックを行なう。アテンダントは、アテンダントチェックが完了するとアテンダントPC6にチェック済入力を行う。アテンダントPC6は、サーバ装置2にチェック済情報を送信する。
【0034】
アテンダントチェックが完了すると、顧客はいずれかの会計機5で支払いを行うことが可能となる。アテンダントチェックが完了していない顧客が会計機5で支払いを行おうとしても、当該会計機5にエラー情報が表示され支払いを行うことができない。この場合、顧客はアテンダントPC6の位置まで移動してアテンダントチェックを受ける。アテンダントは、アテンダントPC6が設置された場所で各顧客に対してアテンダントチェックを行うことができるので、チェック作業が容易となる。
【0035】
次に、取引管理システム1を構成するサーバ装置2、携帯端末4、およびアテンダントPC6について詳細に説明する。
【0036】
まず、サーバ装置2について説明する。
図3は、サーバ装置2の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置2は、制御部20と、記憶部21と、表示部22と、操作部23と、通信部24と、を備える。制御部20、記憶部21、表示部22、操作部23、および通信部24は、バス25等を介して互いに接続されている。
【0037】
制御部20は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203を備えたコンピュータ構成となっている。CPU201、ROM202、およびRAM203は、バス25を介して互いに接続されている。
【0038】
CPU201はサーバ装置2の全体の動作を制御する。ROM202は、CPU201の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用され、ROM202や記憶部21に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部20は、CPU201がROM202や、記憶部21に記憶されRAM203に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、サーバ装置2の各種制御処理を実行する。
【0039】
記憶部21は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部21は、制御プログラム211、商品マスタ212、端末管理テーブル213、ハイライト情報管理テーブル214、取引情報管理テーブル215、およびモード管理テーブル216を記憶する。
【0040】
制御プログラム211は、携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6等の外部機器と情報を送受信する機能、取引情報を顧客ごとに管理する機能、取引情報要求を受け付けて当該取引情報要求の対象取引がアテンダントチェック済か否か判定する機能等を実現するためのプログラムなどである。
【0041】
商品マスタ212は、各店舗で取り扱っている商品の情報を記憶したマスタファイルである。商品マスタ212は、各店舗から取得した情報に基づいて更新される。各店舗で取り扱う商品は日々変化するため、商品マスタ212は、店適宜更新される。
図4は、商品マスタのデータ構成を示す図である。商品マスタ212は、企業コード、店舗コード、商品コード、商品名、価格、およびハイライト項目Noを対応付けて記憶する。
【0042】
企業コードは、取引管理システム1を利用する店舗を運営する企業を特定する情報である。店舗コードは、取引管理システム1を利用する店舗を特定する情報である。一企業において複数の店舗が取引管理システム1を利用している場合、企業コードに複数の店舗コードが対応付けられる。
【0043】
商品コードは、商品を特定する情報である。一店舗で複数の商品が販売されるので、店舗コードには複数の商品コードが対応付けられる。商品名は、商品の名称を示す情報である。価格は商品の価格を示す情報である。ハイライト項目Noは、アテンダントチェックの際に着目すべきハイライト項目を特定する情報である。ハイライト項目Noは、アテンダントが注意深くチェックすべき商品として設定されている商品(以下、「ハイライト商品」ともいう)のみに対応付けられる。商品名、価格、およびハイライト項目Noは、商品コードに1対1で対応付けられる。
【0044】
端末管理テーブル213は、移動型セルフレジシステム3で使用されている携帯端末4を管理するデータテーブルである。
図5は、端末管理テーブル213のデータ構成を示す図である。端末管理テーブル213は、端末コード、通知先、企業コード、および店舗コードを対応付けて記憶する。
【0045】
端末コードは、取引管理システム1を利用する携帯端末4を特定する情報である。サーバ装置2は、携帯端末4から入店情報を受信すると、当該携帯端末4に対して端末コードを発行して端末管理テーブル213に登録する。なお、端末コードは、IMEI(International Mobile Equipment Identity)等の携帯端末4自身が持つ識別番号等を採用してもよい。しかし、取引管理システム1専用の端末コードを発行することで、端末コードの桁数を少なくすることができ、当該端末コードを手入力する必要が生じた場合の操作を容易にすることができるという利点がある。
【0046】
通知先は、携帯端末4の通知先を示す情報であって、携帯端末4の通信アドレスなどである。企業コードは、携帯端末4が存在する店舗を運営する企業を特定する情報である。店舗コードは、携帯端末4が存在する店舗を特定する情報である。通知先、企業コード、および店舗コードは、携帯端末4から受信した入店情報に基づいて登録される。なお、端末管理テーブル213に登録された情報のうち、取引の支払いが完了した顧客の端末コードに係る情報は順次消去されるようにしてもよい。この場合、同じ端末コードを何度も使用することができるので、使用する端末コードの桁数を少なくすることができる。
【0047】
ハイライト情報管理テーブル214は、ハイライト商品におけるハイライト項目を管理するデータテーブルである。ハイライト情報管理テーブル214は、各店舗から取得した情報に基づいて更新される。アテンダントPC6は、ハイライト情報管理テーブル214に登録された情報に基づいて、取引明細画面を表示する。
図6は、ハイライト情報管理テーブル214のデータ構成を示す図である。ハイライト情報管理テーブル214は、企業コード、店舗コード、ハイライト項目No、項目、重要度、表示順位、および表示コメントを対応付けて記憶する。
【0048】
上述したとおり、企業コードは企業を特定する情報であり、店舗コードは店舗を特定する情報である。ハイライト項目Noは、アテンダントチェックの際に着目すべきハイライト項目を特定する情報である。項目は、ハイライト項目の内容を示す情報であり、例えば、年齢確認商品や未登録商品などを示す情報である。重要度は、ハイライト項目の重要度を示す情報で、例えば重要度が高いハイライト項目には「1」が、高くないハイライト項目には「0」が登録される。表示順位は、アテンダントPC6の取引明細画面での表示順位を示す情報である。表示コメントは、アテンダントPC6の取引明細画面におけるコメントを示す情報である。
【0049】
取引情報管理テーブル215は、各店舗の取引情報を一取引ごとに管理するデータテーブルである。取引情報管理テーブル215は、携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6からの情報に基づいて更新される。
図7は、取引情報管理テーブル215のデータ構成を示す図である。取引情報管理テーブル215は、取引コード、端末コード、チェックイン時刻、会計指示時刻、会計機No、アテンダントチェックフラグ、取引額、会計済フラグ、商品情報、登録時刻、および取消フラグを対応付けて記憶する。
【0050】
取引コードは、取引を特定する情報である。端末コードは、携帯端末4を特定する情報である。サーバ装置2は、携帯端末4から入店情報を受信すると、取引コードおよび端末コードを発行して取引情報管理テーブル215に登録する。チェックイン時刻は、顧客が入店した時刻、例えばサーバ装置2が携帯端末4から入店情報を受信した時刻を示す情報である。
【0051】
会計指示時刻は、サーバ装置2が携帯端末4から会計指示を受信した時刻を示す情報である。会計機Noは、対応する取引コードの取引に係る会計処理を実行する会計機5を特定する情報である。言い換えれば、会計機Noは、対応する取引コードを携帯端末4の会計画面から読み取った会計機5を特定する情報である。会計機Noは、会計機5からの取引情報要求に基づいて登録される。
【0052】
アテンダントチェックフラグは、アテンダントチェックが完了しているか否かを示す情報で、完了していれば「1」、完了していなければ「0」が登録される。アテンダントチェックフラグは、アテンダントPC6から取得したチェック情報に基づいて「1」に書き換えられる。「1」が登録されたアテンダントチェックフラグは、アテンダントチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報の一例である。
【0053】
取引額は、一取引における商品価格の合計金額を示す情報である。会計済フラグは、取引に係る支払いが完了したか否か、言い換えると会計機5による会計処理が完了したか否かを示す情報である。会計済フラグは、取引に係る支払いが完了していれば「1」、完了していなければ「0」が登録される。会計済フラグは、会計機5から取得した会計完了通知に基づいて「1」に書き換えられる。
【0054】
商品情報は、商品コード、商品名、および価格を示す情報である。一取引において複数の商品が購入される場合、取引コードに対応して複数の商品情報が登録される。登録時刻は、商品情報が登録された時刻を示す情報である。取消フラグは、商品情報が取り消されたか否かを示す情報で、取り消されていれば「1」、取り消されていなければ「0」が登録される。取消フラグは、携帯端末4からの取消情報に基づいて「1」に書き換えられる。取消情報は、商品登録を取り消すことを指示する情報で、商品登録取消対象の商品コードを含む。
【0055】
モード管理テーブル216は、各店舗の移動型セルフレジシステム3で設定されたモードを管理するデータテーブルである。モード管理テーブル216は、各店舗から取得した情報に基づいて更新される。
図8は、モード管理テーブル216のデータ構成を示す図である。モード管理テーブル216は、企業コード、店舗コード、およびモードを対応付けて記憶する。
【0056】
上述したとおり、企業コードは店舗を運営する企業を特定する情報であり、店舗コードは店舗を特定する情報である。モードは、移動型セルフレジシステム3の設定されたモードを示す情報であり、フロントチェックモードあるいは通常モードのいずれかを示す情報が登録される。
【0057】
フロントチェックモードは、
図2で説明したように顧客が会計機5で支払いを行う前にアテンダントチェックを行う運用のためのモードである。具体的には、フロントチェックモードは、アテンダントチェックを受けたことを条件として、顧客による会計機5での支払いを可能とするモードである。通常モードは、従来の運用を行うためのモードである。具体的には、通常モードは、アテンダントチェックを受けなくても、顧客による会計機5での支払いを可能とするモードである。各店舗は、運用に合わせてフロントチェックモードあるいは通常モードを選択可能である。
【0058】
図3に戻ってサーバ装置2のハードウェア構成について説明する。
【0059】
表示部22は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部22は、例えば商品マスタ212、端末管理テーブル213、ハイライト情報管理テーブル214、取引情報管理テーブル215、およびモード管理テーブル216に記憶された情報を必要に応じて表示する。
【0060】
操作部23は、制御部20に情報を入力するためのもので、キーボード、タッチパネル、マウスなどで構成される。
【0061】
通信部24は、携帯端末4、会計機5、アテンダントPC6などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部20は、通信部24を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0062】
続いて、サーバ装置2の機能構成について説明する。
図9は、サーバ装置2の制御部20の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部20は、CPU201がROM202や記憶部21に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信手段2001、情報管理手段2002、情報処理手段2003、モード設定手段2004、およびハイライト商品設定手段2005として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0063】
送受信手段2001は、携帯端末4、会計機5、アテンダントPC6との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信手段2001は、携帯端末4から入店情報を受信し、当該入店情報の送信元である携帯端末4に端末コード、取引コード、およびモード情報を送信する。
【0064】
送受信手段2001は、携帯端末4から端末コードおよび商品コードを含む登録要求を受信し、その応答として登録された商品情報を当該登録要求の送信元である携帯端末4に送信する。送受信手段2001は、携帯端末4から取引コードを含む会計指示を受信し、当該取引コードによって特定される取引の取引額、およびアテンダントチェック画面表示指示を当該会計指示の送信元である携帯端末4に送信する。会計指示は、一取引に関して商品登録が終了したことを示す情報である。アテンダント画面表示指示は、携帯端末4に対して、アテンダントPC6に読み取らせる会計バーコードの表示を指示する情報である。なお、取引額の算出は、携帯端末4で行われてもよい。
【0065】
送受信手段2001は、アテンダントPC6から店舗コードを含む店舗取引情報要求を短時間間隔で定期的に受信し、その応答として当該店舗コードで特定される店舗の取引情報を送信する。これにより、アテンダントPC6は、自店舗の取引情報を実質的にリアルタイムで取得することが可能となる。
【0066】
送受信手段2001は、アテンダントPC6からチェック情報を受信する。チェック情報は、アテンダントチェックが完了したことを示す情報で、取引コードを含む。送受信手段2001は、受信したチェック情報に基づいて、アテンダントチェックが完了した顧客の携帯端末4に会計画面表示指示を送信する。会計画面表示指示は、携帯端末4に対して、会計機5に読み取らせる会計バーコードの表示を指示する情報である。
【0067】
送受信手段2001は、会計機5から取引コードを含む取引情報要求を受信し、その応答として当該取引コードで特定される取引情報を送信する。送受信手段2001は、取引情報要求を受け付ける受付手段として機能する。また、送受信手段2001は、取引情報を出力する出力手段として機能する。送受信手段2001は、会計機5から会計完了通知を受信する。会計完了通知は、取引に係る支払が完了したことを示す情報であって、取引コードを含む。
【0068】
情報管理手段2002は、送受信手段2001が受信した情報などの各種情報を管理する。ここで、情報を管理するとは、記憶部21に各種情報(データ)を書き込み、あるいは読み出すことをいうものとする。
【0069】
例えば、情報管理手段2002は、送受信手段2001が入店情報を受信すると、端末管理テーブル213や取引情報管理テーブル215に端末コードや取引コードを書き込む。また、情報管理手段2002は、送受信手段2001が入店情報を受信すると、当該入店情報に含まれる店舗コードに対応するモード情報をモード管理テーブル216から読み出す。
【0070】
情報管理手段2002は、送受信手段2001が登録要求を受信すると、当該登録要求に含まれる商品コードに対応する商品情報を取引情報管理テーブル215に登録する。具体的には、情報管理手段2002は、端末管理テーブル213を参照して、登録要求に含まれる端末コードに対応する企業コードおよび店舗コードを読み出す。そして、情報管理手段2002は、上記企業コードおよび店舗コードに対応付けられ、かつ、登録要求に含まれる商品コードに対応する商品情報を商品マスタ212から読み出して、取引情報管理テーブル215に登録する。情報管理手段2002は、商品登録を実行する登録手段として機能する。
【0071】
情報管理手段2002は、送受信手段2001が店舗取引情報要求を受信すると、当該店舗取引情報要求に含まれる店舗コードで特定される店舗の取引情報を抽出する。具体的には、情報管理手段2002は、上記店舗コードに対応する全ての端末コードを端末管理テーブル213から読み出す。情報管理手段2002は、読み出した端末コードに対応する全ての取引情報を取引情報管理テーブル215から読み出す。
【0072】
情報管理手段2002は、送受信手段2001が取引情報要求を受信すると、当該取引情報要求に含まれる取引コードで特定される取引情報を読み出す。情報管理手段2002は、送受信手段2001がチェック情報を受信すると、取引情報管理テーブル215において当該チェック情報に含まれる取引コードに対応するアテンダントチェックフラグを「1」に書き換える。情報管理手段2002は、その他の情報について、必要に応じて記憶部21に書き込み、あるいは読み出す。
【0073】
上述のように、情報管理手段2002は、取引特定情報(取引コードまたは端末コード)と、取引情報と、チェック済情報(アテンダントチェックフラグ)とを対応付けて記憶する取引情報管理テーブル215を管理するもので、取引管理手段の一例である。
【0074】
情報処理手段2003は、各種情報処理を実行する。例えば、情報処理手段2003は、一取引の取引額を算出する。また、情報処理手段2003は、取引コードや端末コードの割り当て処理を行って、これら取引コードや端末コードを発行する。情報処理手段2003は、取引情報管理テーブル215を参照して、取引がアテンダントチェック済か否か判定する。
【0075】
モード設定手段2004は、各店舗の移動型セルフレジシステム3のモードを、フロントチェックモードまたは通常モードのいずれかに設定する。具体的には、モード設定手段2004は、店舗から取得した情報に基づいて、モード管理テーブル216にフロントチェックモードまたは通常モードを示す情報を登録する。
【0076】
ハイライト商品設定手段2005は、商品マスタ212に登録されている商品の中からハイライト商品を設定する。具体的には、ハイライト商品設定手段2005は、店舗から取得した情報に基づいて、商品マスタ212およびハイライト情報管理テーブル214にハイライト商品に係る情報を登録する。
【0077】
次に、携帯端末4の詳細について説明する。
図10は、携帯端末4の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。携帯端末4は、制御部40と、記憶部41と、表示部42と、操作部43と、撮像部44と、通信部45と、を備える。制御部40、記憶部41、表示部42、操作部43、撮像部44、および通信部45は、バス46等を介して互いに接続されている。
【0078】
制御部40は、CPU401、ROM402、RAM403を備えたコンピュータ構成となっている。CPU401、ROM402、およびRAM403は、バス46を介して互いに接続されている。
【0079】
CPU401は携帯端末4の全体の動作を制御する。ROM402は、CPU401の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用され、ROM402や記憶部41に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部40は、CPU401がROM402や、記憶部41に記憶されRAM403に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、携帯端末4の各種制御処理を実行する。
【0080】
記憶部41は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部41は、制御プログラム411、端末コード部412、取引情報部413、およびモード情報部414を記憶する。
【0081】
制御プログラム411は、移動型セルフレジシステム用アプリケーションプログラムなどである。移動型セルフレジシステム用アプリケーションプログラムは、携帯端末4を商品登録の入力装置として機能させる。また、移動型セルフレジシステム用アプリケーションプログラムは、携帯端末4を会計バーコード表示装置として機能させる。
【0082】
端末コード部412は、サーバ装置2から受信した端末コードを記憶する。端末コードは、携帯端末4からの入店情報に応じてサーバ装置2が発行したものである。
【0083】
取引情報部413は、サーバ装置2から受信した取引コードとサーバ装置2に登録された商品情報とを対応付けた取引情報を記憶する。具体的には、取引情報部413には、サーバ装置2が登録した商品情報が取引コードに対応付けて逐次登録される。
【0084】
モード情報部414は、サーバ装置2から受信したモード情報を記憶する。モード情報部414には、携帯端末4からの入店情報に対応してサーバ装置2から受信したモード情報が記憶される。モード情報は、携帯端末4が存在する店舗の移動型セルフレジシステム3のモードを示す情報である。
【0085】
携帯端末4がサーバ装置2から会計完了通知を受信すると、端末コード部412、取引情報部413、およびモード情報部414に記憶されている情報はクリアされる。端末コード部412、取引情報部413、およびモード情報部414は、取引ごとに新たな情報を記憶する。
【0086】
表示部42は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。表示部42は、例えばサーバ装置2で商品登録された商品の商品情報や商品登録された商品の合計金額等を表示する。また、表示部42は、アテンダントチェック画面や会計画面を表示する。これらアテンダントチェック画面や会計画面には、アテンダントPC6や会計機5に読み取らせる会計バーコードが表示される。
【0087】
操作部43は、例えば表示部42の表面に設けられたタッチパネルで構成されており、使用者が触れた位置に応じた情報を制御部40に入力する。操作部43は、顧客が表示部42に表示された操作子を操作すると、当該操作子に応じた情報を制御部40に入力する。
【0088】
撮像部44は、店舗の入り口に表示された二次元コードや商品バーコード等を撮像し、制御部40に撮像データを入力する。制御部40は、上記二次元コードの画像から店舗情報を読取り、上記商品バーコードの画像から商品コードを読み取る。なお、携帯端末4がいわゆるオブジェクト認識を用いて商品コードを認識する場合、撮像部44は商品の外観を撮像して制御部40に入力する。
【0089】
通信部45は、サーバ装置2などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部40は、通信部45を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0090】
続いて、携帯端末4の制御部40の機能構成について説明する。
図11は、携帯端末4の制御部40の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部40は、CPU401がROM402や記憶部41に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信手段4001、入力手段4002、読取手段4003、情報管理手段4004、情報処理手段4005、および表示制御手段4006として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0091】
送受信手段4001は、サーバ装置2との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信手段4001は、サーバ装置2に入店情報を送信し、サーバ装置2から端末コード、取引コード、およびモード情報を受信する。
【0092】
送受信手段4001は、端末コードおよび商品コードを含む登録要求をサーバ装置2に送信し、その応答として登録された商品情報および取引額をサーバ装置2から受信する。送受信手段4001は、取引コードを含む会計指示をサーバ装置2に送信し、当該取引コードによって特定される取引の取引額、およびアテンダントチェック画面表示指示をサーバ装置2から受信する。送受信手段4001は、サーバ装置2から会計画面表示指示および会計完了通知を受信する。
【0093】
入力手段4002には、操作部43および撮像部44から各種情報が入力される。例えば、入力手段4002には、操作部43から取引開始指示や会計指示が入力される。また、入力手段4002には、撮像部44から、店舗の入り口に表示された二次元コードの撮像データ、商品バーコードの撮像データ等が入力される。
【0094】
読取手段4003は、入力手段4002に入力された撮像データから二次元コードを抽出し、当該二次元コードをデコードして店舗情報を読み取る。また、読取手段4003は、入力手段4002に入力された撮像データから商品バーコードを抽出し、当該商品バーコードをデコードして商品コードを読み取る。なお、上記二次元コードや商品バーコードのデコードはサーバ装置2で行うようにしてもよい。この場合、送受信手段4001は、上記二次元コードやバーコードの撮像データをサーバ装置2に送信し、サーバ装置2が読取った店舗情報や商品コードをサーバ装置2から受信する。
【0095】
情報管理手段4004は、送受信手段4001が受信した情報などの各種情報を管理する。ここで、情報を管理するとは、記憶部41に各種情報(データ)を書き込み、あるいは読み出すことをいうものとする。
【0096】
例えば、情報管理手段4004は、送受信手段4001が受信した端末コードを端末コード部412に書き込む。また、情報管理手段4004は、送受信手段4001が受信した取引コードと商品情報とを取引情報部413に書き込む。具体的には、情報管理手段4004は、送受信手段4001が取引コードを受信すると、当該取引コードを取引情報部413に書き込む。そして、送受信手段4001がサーバ装置2で登録された商品情報を受信するたびに当該商品情報を上記取引コードに対応付けて取引情報部413に書き込む。情報管理手段4004は、送受信手段4001が受信したモード情報をモード情報部414に書き込む。
【0097】
情報処理手段4005は、各種情報処理を実行する。例えば、情報処理手段4005は、送受信手段4001がサーバ装置2からアテンダントチェック画面表示指示を受信すると、表示部42に表示するための会計バーコードを生成する。
【0098】
表示制御手段4006は、表示部42に各種情報を表示させる。例えば、表示制御手段4006は、取引情報部413に記憶された商品情報および取引額を表示部42に表示させる。取引額は、サーバ装置2から取得してもよいし、情報処理手段4005が取引情報部413に記憶された取引情報に基づいて算出してもよい。
【0099】
モード情報部414にフロントチェックモードを示す情報が登録されている場合、表示制御手段4006は、情報処理手段4005によって会計バーコードが生成されると、表示部42にアテンダントチェック画面を表示させる。そして、表示制御手段4006は、送受信手段4001が会計画面表示指示を受信すると、表示部42に会計画面を表示させる。
【0100】
モード情報部414に通常モードを示す情報が登録されている場合、表示制御手段4006は、情報処理手段4005によって会計バーコードが生成されると、表示部42にアテンダントチェック画面を表示させることなく、会計画面を表示させる。アテンダントチェック画面および会計画面の詳細は後述する。
【0101】
次に、アテンダントPC6の詳細について説明する。
図12は、アテンダントPC6の主たるハードウェア構成を示すブロック図である。アテンダントPC6は、制御部60と、記憶部61と、表示部62と、操作部63と、スキャナ部64と、通信部65と、を備える。制御部60、記憶部61、表示部62、操作部63、スキャナ部64、および通信部65は、バス66等を介して互いに接続されている。
【0102】
制御部60は、CPU601、ROM602、RAM603を備えたコンピュータ構成となっている。CPU601、ROM602、およびRAM603は、バス66を介して互いに接続されている。
【0103】
CPU601はアテンダントPC6の全体の動作を制御する。ROM602は、CPU601の駆動に用いられるプログラムなどの各種プログラムや各種データを記憶する。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用され、ROM602や記憶部61に記憶された各種プログラムや各種データを展開する。制御部60は、CPU601がROM602や、記憶部61に記憶されRAM603に展開された制御プログラムにしたがって動作することによって、アテンダントPC6の各種制御処理を実行する。
【0104】
記憶部61は、HDDやフラッシュメモリ等の記憶媒体で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を維持する。記憶部61は、制御プログラム611、およびステータス管理テーブル612を記憶する。
【0105】
制御プログラム611は、サーバ装置2との間で情報を送受信する機能、店舗の顧客のステータスを管理する機能等を実現するためのプログラムなどである。
【0106】
ステータス管理テーブル612は、支払いが完了していない顧客のステータスを管理するデータテーブルである。ステータス管理テーブル612は、サーバ装置2から取得する情報に基づいて随時更新される。
図13は、ステータス管理テーブル612のデータ構成を示す図である。ステータス管理テーブル612は、端末コード、取引コード、チェックイン時刻、回遊時間、直前操作時刻、登録点数、登録金額、ステータス、および会計装置Noを対応付けて記憶する。
【0107】
上述したとおり、取引コードは取引を特定する情報であり、端末コードは携帯端末4を特定する情報である。チェックイン時刻は、顧客が入店した時刻を示す情報である。回遊時間は、顧客が入店してからの時間であり、現在時刻とチェックイン時刻とにより算出される。直前操作時刻は、直前に顧客が携帯端末4を操作した時刻を示す情報である。具体的には、直前操作時刻は、チェックイン時刻、登録時刻、会計指示時刻等で、直近に操作された時刻を示す情報である。
【0108】
登録点数は、商品登録された商品の点数を示す情報である。登録金額は、商品登録された商品の合計金額を示す情報である。登録金額は、取引金額と同じ意味を持つものであり、税込価格でも税抜価格でもよい。ステータスは、顧客の状態を示すものであり、「買い物中」あるいは「会計中」が登録される。「買い物中」は、1以上の商品について商品登録がなされ、かつ、携帯端末4に会計指示が入力されていない状態であることを示す。「会計中」は、携帯端末4に会計指示が入力されており、かつ、支払いが完了していない状態であることを示す。会計装置Noは、対応する取引Noの会計処理を実行中の会計機5を特定する情報である。
【0109】
図12に戻ってアテンダントPC6のハードウェア構成について説明する。
【0110】
表示部62は、例えば液晶パネルで構成されており、各種情報を表示する。例えば、表示部62は、取引一覧画面、取引明細画面、ガイダンス画面、およびハイライト設定画面を表示する。取引一覧画面は、顧客のステータスを一覧表示する画面である。取引明細画面は、一顧客の取引の明細を表示する画面である。ガイダンス画面は、アテンダントチェックの際にアテンダントに対するガイダンスを表示する画面である。ハイライト設定画面は、ハイライト商品を設定する画面である。これら、各画面の詳細は後述する。
【0111】
操作部63は、制御部60に情報を入力するためのもので、キーボード、タッチパネル、マウスなどで構成される。例えば、操作部63は、移動型セルフレジシステム3のモードを設定するための情報やハイライト商品を設定するための情報を制御部60に入力する。
【0112】
スキャナ部64は、携帯端末4のアテンダントチェック画面に表示された会計バーコードをスキャンして、スキャンデータを制御部60に入力する。スキャナ部64は、画像を撮像する撮像部で構成されてもよい。この場合、スキャナ部64は、撮像データを制御部60に入力する。
【0113】
通信部65は、サーバ装置2などの外部装置と通信するためのインターフェイスである。制御部60は、通信部65を介して外部装置と接続されることで、当該外部装置と情報(データ)の送受信が可能となる。
【0114】
続いて、アテンダントPC6の制御部60の機能構成について説明する。
図14は、アテンダントPC6の制御部60の主たる機能構成を示すブロック図である。制御部60は、CPU601がROM602や記憶部61に記憶された制御プログラムにしたがって動作することで、送受信手段6001、入力手段6002、読取手段6003、情報管理手段6004、および表示制御手段6005として機能する。なお、これら各機能を専用回路等のハードウェアで構成してもよい。
【0115】
送受信手段6001は、サーバ装置2との間で各種情報を送受信する。例えば、送受信手段6001は、店舗コードを含む店舗取引情報要求をサーバ装置2に送信し、その応答として当該店舗コードに対応する取引情報を受信する。送受信手段6001は、取引コードを含む取引情報要求をサーバ装置2に送信し、その応答として当該取引コードに対応する取引情報を受信する。また、送受信手段6001は、チェック情報をサーバ装置2に送信する。
【0116】
送受信手段6001は、各種設定情報をサーバ装置2に送信する。例えば、送受信手段6001は、移動型セルフレジシステム3のモード設定情報をサーバ装置2に送信する。また、送受信手段6001は、ハイライト商品を設定するための設定情報をサーバ装置2に送信する。なお、アテンダントPC6は、専用のアプリケーションプログラムの機能によりサーバ装置2と情報を送受信してもよいし、ブラウザを用いてWebサイトにアクセスすることでサーバ装置2と情報を送受信してもよい。
【0117】
入力手段6002には、操作部63およびスキャナ部64から各種情報が入力される。例えば、入力手段6002には、操作部43からチェック済情報が入力される。チェック済情報は、アテンダントチェックが完了したことを示す情報である。また、入力手段6002には、スキャナ部64から、アテンダントチェック画面に表示された会計バーコードのスキャンデータが入力される。
【0118】
読取手段6003は、入力手段6002に入力されたスキャンデータをデコードして取引コードを読み取る。なお、スキャンデータのデコードはサーバ装置2で行うようにしてもよい。この場合、送受信手段6001は、上記スキャンデータをサーバ装置2に送信し、サーバ装置2が読取った取引コードを受信する。
【0119】
情報管理手段6004は、送受信手段6001が受信した情報などの各種情報を管理する。ここで、情報を管理するとは、記憶部61に各種情報(データ)を書き込み、あるいは読み出すことをいうものとする。
【0120】
例えば、情報管理手段6004は、送受信手段6001が受信した店舗の取引情報に基づいて、ステータス管理テーブル612に必要な情報を書き込む。また、情報管理手段6004は、表示部62に表示する情報をステータス管理テーブル612から必要に応じて読み出す。
【0121】
表示制御手段6005は、表示部62に各種情報を表示させる。例えば、表示制御手段6005は、取引一覧画面、取引明細画面、ガイダンス画面、およびハイライト設定画面を表示部62に表示させる。なお、これら取引一覧画面、取引明細画面、ガイダンス画面、およびハイライト設定画面は、サーバ装置2が提供するWebサイトにアクセスすることによって表示される画面である。
【0122】
次に、上記構成の取引管理システム1の動作の概略について説明する。
図15は、取引管理システム1の動作の流れを示すシーケンスチャートである。なお、このシーケンスチャートは、移動型セルフレジシステム3のモードがフロントチェックモードに設定されている場合の動作の流れを示すものである。また、上記シーケンスチャートは、顧客が会計機5での支払いの前にアテンダントチェックを受けた場合の動作の流れを示すものである。
【0123】
顧客は、移動型セルフレジシステム用アプリケーションプログラムを起動させる(ステップS1)。次いで、顧客は携帯端末4で入店情報を読み取り取引開始入力を行う(ステップS2)。携帯端末4は、企業コード、店舗コード、チェックイン時刻を含む入店情報をサーバ装置2に送信する(ステップS3)。
【0124】
サーバ装置2は、端末コードおよび取引コードを発行する(ステップS4)。このとき、サーバ装置2は、受信した入店情報に基づいて、端末管理テーブル213および取引情報管理テーブル215に必要な情報を登録する。サーバ装置2は、入店情報に含まれる店舗コードのモード情報をモード管理テーブル216から読み出す(ステップS5)。サーバ装置2は、発行した端末コードと取引コード、および読み出したモード情報を携帯端末4に送信する(ステップS6)。
【0125】
携帯端末4は、受信した情報を登録する(ステップS7)。具体的には、携帯端末4は、受信した端末コードを端末コード部412に、取引コードを取引情報部413に、モード情報をモード情報部414に、それぞれ登録する。顧客が商品バーコードを撮像部44で撮像することで、携帯端末4は、当該商品を特定する商品コードを読み取る(ステップS8)。なお、バーコードが付されていない商品の商品コードは、操作部43から入力される。携帯端末4は、端末コードと商品コードとを含む登録要求をサーバ装置2に送信する(ステップS9)。携帯端末4は、端末コードに代えて、あるいは端末コードと共に取引コードを含む登録要求をサーバ装置2に送信するとしてもよい。以降の説明では、携帯端末4は、サーバ装置2に情報を送信する際、併せて端末コードを送信するものとする。
【0126】
サーバ装置2は、登録要求に基づいて商品登録を実行する。具体的には、サーバ装置2は、登録要求に含まれる商品コードに対応する商品情報を商品マスタ212から読み出して取引情報管理テーブル215に登録する(ステップS10)。サーバ装置2は、読み出した商品情報を携帯端末4に送信する(ステップS11)。
【0127】
携帯端末4は、受信した商品情報を取引情報部413に記憶し、取引情報表示画面を表示する(ステップS12)。なお、携帯端末4は、商品コードを読み取るたびに、サーバが商品情報管理テーブル215に登録した、本取引に関する全ての商品情報を含む取引情報を取得するとしても良い。
【0128】
ここで、取引情報表示画面について説明する。
図16は、携帯端末4が表示する取引情報表示画面を示す図である。携帯端末4の表示部42は、取引情報表示画面において、ヘッダー部421、合計情報部422、商品情報部423、およびフッター部424を表示する。
【0129】
ヘッダー部421は、企業名「〇〇」、店舗名「△△店」、顧客が買い物中であることを示す「登録中」の文字等を表示する。また、ヘッダー部421には、端末コード部4211が形成されている。端末コード部4211は、端末コードを表示する。
【0130】
合計情報部422には、商品登録済の商品の合計点数および合計金額が表示される。一度商品登録がなされた後、当該商品登録が取り消された商品については、合計点数および合計金額に含まれない。
【0131】
商品情報部423には、商品登録された商品および商品登録が取り消された商品の情報が表示される。表示される商品の情報は、商品名、価格、税率、点数、および付加情報である。付加情報は、例えば年齢確認商品を示す情報などであるが、ハイライト商品とは無関係に設定される。商品登録が取り消された商品については、商品名、価格、点数に取り消し線が付される。
【0132】
フッター部424は、各種操作子を表示する。具体的には、フッター部424には、「バーコードなし」アイコン、「スキャン」アイコン、および「お支払い」アイコンが表示される。「バーコードなし」アイコンは、商品バーコードが付されていない商品を商品登録するためのプリセット画面を表示させるアイコンである。「スキャン」アイコンは、商品バーコードを撮像するためのアイコンである。「お支払い」アイコンは、会計指示を入力するためのアイコンである。
【0133】
図15に戻って、取引管理システム1の動作の概略について説明する。
【0134】
顧客が商品に付されたバーコードを撮像するたびに、ステップS8~ステップS12の処理が繰り返される。アテンダントPC6は、店舗取引情報要求をサーバ装置2に送信する(ステップS13)。なお、店舗取引情報要求は、説明の都合上ステップS13の処理としているが、他の処理と無関係に短時間で繰り返しサーバ装置2に出力される。言い換えれば、店舗取引情報要求は、実質的には常時サーバ装置2に送信されているものである。
【0135】
サーバ装置2は、店舗取引情報要求を受信すると、当該店舗取引情報要求に含まれる店舗コードに対応付けられた取引情報を店舗取引情報として取引情報管理テーブル215から抽出する(ステップS14)。サーバ装置2は、抽出した店舗取引情報をアテンダントPC6に送信する(ステップS15)。
【0136】
アテンダントPC6は、受信した店舗取引情報に基づいて、ステータス管理テーブル612を更新する(ステップS16)。アテンダントPC6は、ステータス管理テーブル612に記憶された情報に基づいて、表示部62に取引一覧画面を表示する(ステップS17)。上記のとおり、店舗取引情報要求は短時間間隔で繰り返しサーバ装置2に送信されるので、当該店舗取引情報要求に付随して実行されるステップS14~ステップS17の処理も繰り返し実行される。したがって、取引一覧画面は自動更新される。
【0137】
ここで、取引一覧画面について説明する。
図17は、アテンダントPC6が表示する取引一覧画面を示す図である。アテンダントPC6の表示部62は、取引一覧画面において、更新ボタン621、端末コード入力欄622、使用会計機表示部623、終了ボタン624、ハイライト設定ボタン625、およびステータス表示部626を表示する。
【0138】
更新ボタン621は、ステータス表示部626に表示される情報を手動で更新するための操作子である。端末コード入力欄622は、端末コードを入力して当該端末コードに係る取引明細画面を表示させるための入力欄である。端末コード入力欄622は、例えばスキャナ部64が故障して会計バーコードが読取れない場合などに活用される。使用会計機表示部623は、使用されている会計機5の台数を表示する。
【0139】
終了ボタン624は、取引一覧表示を終了させるための操作子である。終了ボタン624が操作された後に表示される画面は、店舗が任意に設定することができる。ハイライト設定ボタン625は、ハイライト設定画面に移行するための操作子である。
【0140】
ステータス表示部626は、端末コードごとに顧客のステータスを表示する。具体的には、ステータス表示部626は、端末コード、回遊時間、直前操作時刻、登録点数、登録金額、ステータス、および会計機Noの各項目を対応付けて表示する。各項目の内容は、アテンダントPC6のステータス管理テーブル612の説明で述べたとおりであるので、重複する説明は省略する。
【0141】
ステータス表示部626の各項目には、上向きの矢印と下向きの矢印で表示される並べ替えアイコン6261が表示される。いずれか一項目の並べ替えアイコン6261が操作されると、当該一項目をキーとして顧客のステータスの並び替えが行われる。例えば、
図17に示す状態で、回遊時間の項目の並べ替えアイコン6261が操作されると、回遊時間の昇順に各データが並べ替えられる。すなわち、回遊時間が最も小さい最下位の行のデータが最上位に位置する。同様にして全ての行のデータが並べ替えられる。その状態で、再度回遊時間の項目の並べ替えアイコン6261が操作されると、今度は回収時間の降順に各データが並べ替えられる。
【0142】
他の項目の並べ替えアイコン6261が操作されても同様である。なお、昇順あるいは降順に並べ替える際にキーとなる項目の数値が同じ場合、より左側に位置する項目の数値を優先して並べ替えられる。例えば、回遊時間を昇順に並べ替える場合、
図17の例では3段目の行(会計機Noが403の行)および4段目の行(会計機Noが404の行)は回遊時間が同じであるが、最も左側に位置する項目である端末コードの値が小さい3段目の行が上に位置することになる。なお、ステータス表示部626のデフォルトの表示形態では、ステータスの項目が「会計中」のデータが上になるように設定されている。
【0143】
ステータス表示部626には、ステータスの項目にハイライトアイコン6262が表示される。ハイライトアイコン6262は、取引情報にハイライト商品が含まれていることを示すアイコンである。アテンダントは、ハイライトアイコン6262が表示されたデータの取引については、注意深くアテンダントチェックを行う必要があることを認識することができる。
【0144】
図15に戻って、取引管理システム1の動作の概略について説明する。
【0145】
顧客が購入商品の商品登録を終えて、取引情報表示画面でお支払いアイコンを操作すると、携帯端末4に会計指示入力がなされる(ステップS18)。携帯端末4は、サーバ装置2に会計指示を送信する(ステップS19)。
【0146】
サーバ装置2は、受信した会計指示に基づいて、取引情報を更新するとともに取引額を算出する(ステップS20)。具体的には、サーバ装置2は、取引情報管理テーブル215において、会計指示に含まれる取引コードに対応する会計指示時刻を登録する。また、サーバ装置2は、上記取引コードに対応する商品情報に基づいて取引額を算出する。サーバ装置2は、算出した取引額とアテンダントチェック画面表示指示を携帯端末4に送信する(ステップS21)。
【0147】
携帯端末4は、取引コードを示す会計バーコードを生成する(ステップS22)。携帯端末4は、モード情報部414を参照して移動型セルフレジシステム3のモードをチェックし(ステップS23)、フロントチェックモードであると、アテンダントチェック画面を表示する(ステップS24)。なお、移動型セルフレジシステム3のモードが通常モードである場合、携帯端末4は後述する会計画面を表示する。
【0148】
ここで、アテンダントチェック画面について説明する。
図18は、携帯端末4が表示するアテンダントチェック画面を示す図である。携帯端末4の表示部42は、アテンダントチェック画面において、ヘッダー部421、合計情報部422、会計バーコード部425を表示する。
【0149】
ヘッダー部421は、企業名「〇〇」、店舗名「△△店」、顧客が会計指示を入力した状態であることを示す「会計機決済」の文字等を表示する。また、ヘッダー部421には、端末コード部4211が形成されている。端末コード部4211は、端末コードを表示する。
【0150】
合計情報部422には、商品登録済の商品の合計点数および合計金額が表示される。なお、会計指示が入力された取引において値引き商品が商品登録されている場合、合計情報部422は値引き額の合計金額も表示する。
【0151】
会計バーコード部425は、取引コードを示す会計バーコードを表示する。また、会計バーコード部425は、顧客に対するガイダンスメッセージ、例えば「会計エリア入口で「お会計バーコード」を提示してください。」などのメッセージを表示する。さらに、会計バーコード部425は、アテンダントPC6のスキャナ部64で会計バーコードを読み取ることをイメージさせるイラストを表示する。アテンダントチェック画面を見た顧客は、アテンダントPC6が配置された場所に移動して会計バーコードを提示させる必要があることを認識することができる。
【0152】
図15に戻って、取引管理システム1の動作の概略について説明する。
【0153】
アテンダントが顧客によって提示されたアテンダントチェック画面の会計バーコードをスキャナ部64でスキャンすると、アテンダントPC6に会計バーコードが入力される(ステップS25)。アテンダントPC6は、会計バーコードから取引コードを読み取り、当該取引コードを含む取引情報要求をサーバ装置2に送信する(ステップS26)。
【0154】
サーバ装置2は、取引情報要求に含まれる取引コードに対応する取引情報を取引情報管理テーブル215から抽出する(ステップS27)。サーバ装置2は、抽出した取引情報をアテンダントPC6に送信する(ステップS28)。
【0155】
アテンダントPC6は、取引一覧画面から表示を切り替えて取引明細画面を表示する(ステップS29)。
【0156】
ここで、取引明細画面について説明する。
図19は、アテンダントPC6が表示する取引明細画面を示す図である。アテンダントPC6の表示部62は、取引明細画面において、端末コード表示部721、合計金額表示部722、合計点数表示部723、表示切り替えボタン724、表示対象表示部725、商品明細部726、戻るボタン727、およびOKボタン728を表示する。
【0157】
端末コード表示部721は、取引明細画面の表示対象となっている対象取引に対応する端末コードを表示する。合計金額表示部722は、上記対象取引の取引額を表示する。合計点数表示部723は、上記対象取引で購入される商品点数を表示する。
【0158】
表示切り替えボタン724は、商品明細部726に表示される表示対象を切り替える操作子である。表示切り替えボタン724は、商品明細部726に表示される表示対象を、取引の対象となっている商品全てとするか、ハイライト商品のみとするかを切り替える。
図19の例では、商品明細部726にハイライト商品のみ表示されているので、表示切り替えボタン724は「全件」の文字が表示された状態となっている。この状態で表示切り替えボタン724が操作されると、商品明細部726には取引の対象となっている商品全てが表示される。
【0159】
例えば、商品登録された商品とショッピングカートに収容された商品とが全て一致することをアテンダントによってチェックする運用としている店舗の場合、商品明細部726に表示される表示対象を取引の対象となっている商品全てとする。また、商品登録された商品のうち、ハイライト商品のみをアテンダントによってチェックする運用としている店舗の場合、商品明細部726に表示される表示対象をハイライト商品のみとする。
【0160】
表示対象表示部725は、商品明細部726に表示されている表示対象を表示する。
図19の例では、商品明細部726にハイライト商品のみ表示されているので、表示対象表示部725には、「ハイライトのみ」の表示がなされている。
【0161】
商品明細部726は、商品明細を表示する。具体的には、商品明細部726は、商品ごとに、スキャン順、商品名、数量、金額、税、確認ポイントの各項目を対応付けて表示する。スキャン順は、スキャンされた順番を示す。商品名は、商品の名称を示す。数量は、対応する商品が登録された数量を示す。金額は、対応する商品の金額、具体的には単価と数量を乗じた金額を示す。税は、適用される税種別を示す。確認ポイントは、商品に対して予め設定された表示コメント(ハイライト情報管理テーブル214参照)を示す。
【0162】
商品明細部726には、スキャン順、数量、および金額の項目に対して並べ替えアイコン7261が表示される。並べ替えアイコン7261の機能は、
図17の取引一覧画面における並べ替えアイコン6261と同様であるので、重複する説明は省略する。
【0163】
商品明細部726には、スキャン順の項目にハイライトアイコン7262や重要アイコン7263が表示される。ハイライトアイコン7262は、ハイライト商品であることを示すアイコンである。重要アイコン7263は、アテンダントチェックにおいて、重要度が高い商品であることを示すアイコンである。ハイライトアイコン7262と重要アイコン7263とは同一形状であるが、異なる色で表示される。
【0164】
戻るボタン727は、取引一覧画面に戻るための操作子である。OKボタン728は、アテンダントチェックが完了したことを示す情報を入力するための操作子である。OKボタン728が操作されると、アテンダントPC6は、チェック情報をサーバ装置2に送信する。
【0165】
図20は、アテンダントPC6が表示するガイダンス画面を示す図である。ガイダンス画面は、取引明細画面が表示される前段で表示される画面である。ガイダンス画面を表示するか否かは、店舗が任意に設定することができる。ガイダンス画面は、取引明細画面に対してガイダンス表示部729がポップアップ表示された形態となっている。
【0166】
ガイダンス表示部729は、取引にハイライト商品が含まれている場合にのみ表示される。ガイダンス表示部729は、アテンダントチェックにおいてアテンダントが行うべき内容のガイダンスを表示する。例えば、ガイダンス表示部729には、アテンダントによる確認が必要である商品が取引対象商品に含まれていることを示すメッセージが表示される。また、ガイダンス表示部729には、酒類などについて年齢確認が必要であること、未登録商品については専用レジで登録を行う必要があること、などを示すメッセージが表示される。
【0167】
ガイダンス表示部729には、戻るボタン7291およびOKボタン7292が表示される。戻るボタン7291は、取引一覧画面に戻るための操作子である。OKボタン7292は、アテンダントがガイダンス表示部729に表示された内容を確認したことを示す情報を入力するための操作子である。OKボタン7292が操作されると、ガイダンス表示部729は消去されて取引明細画面が表示される。
【0168】
図15に戻って、取引管理システム1の動作の概略について説明する。
【0169】
取引明細画面において、OKボタン728が操作されると、アテンダントPC6にはチェック済入力がなされる(ステップS30)。アテンダントPC6は、チェック情報をサーバ装置2に送信する(ステップS31)。
【0170】
サーバ装置2は、アテンダントチェックフラグを更新する(ステップS32)。具体的には、サーバ装置2は、取引情報管理テーブル215においてチェック情報に含まれる取引コードに対応するアテンダントチェックフラグを「1」に書き換える。サーバ装置2は、会計画面表示指示を携帯端末4に送信する(ステップS33)。
【0171】
携帯端末4は、会計画面表示指示を受信すると、アテンダントチェック画面から切り替えて表示部42に会計画面を表示する(ステップS34)。
【0172】
ここで、会計画面について説明する。
図21は、携帯端末4が表示する会計画面を示す図である。携帯端末4の表示部42は、会計画面において、ヘッダー部421、合計情報部422、会計バーコード部425を表示する。なお、会計画面は、アテンダントチェック画面と類似する画面であるので、ここではアテンダントチェック画面と異なる点について説明し、重複する説明は省略する。
【0173】
会計バーコード部425は、顧客に対するガイダンスメッセージ、例えば「会計機のスキャナで画面のお会計バーコードをスキャンしてください。」などのメッセージを表示する。また、会計バーコード部425は、会計機5のスキャナ部で会計バーコードを読み取ることをイメージさせるイラストを表示する。会計画面を見た顧客は、会計機5に移動して会計バーコードをスキャンさせる必要があることを認識することができる。
【0174】
図15に戻って、取引管理システム1の動作の概略について説明する。
【0175】
顧客が会計機5のスキャナ部で会計バーコードをスキャンすると、会計機5には会計バーコードが入力される(ステップS35)。会計機5は、会計バーコードから読取った取引コードの取引情報をサーバ装置2に要求する(ステップS36)。
【0176】
サーバ装置2は、アテンダントチェック判定処理を実行する(ステップS37)。アテンダントチェック判定処理は、取引情報要求のあった取引についてアテンダントチェックが完了しているか否か判定する処理である。アテンダントチェック判定処理の詳細は後述する。
【0177】
アテンダントチェックが済んでいる場合、サーバ装置2は、取引情報要求に含まれる取引コードに対応する取引情報を会計機5に送信する(ステップS38)。このとき、サーバ装置2は、上記会計機Noを取引情報要求に含まれる取引コードに対応付けて取引情報管理テーブル215に記憶する。
【0178】
なお、アテンダントチェックが済んでいない場合、サーバ装置2は、エラー情報を会計機5に送信する。エラー情報を受信した会計機5は、例えば、顧客に対してアテンダントチェックを受けることを促すメッセージを表示する。
【0179】
取引情報を受信した会計機5は、会計処理を実行する(ステップS39)。会計機5は、顧客の操作に基づいて現金決済に係る会計処理やキャッシュレス決済による会計処理を実行する。なお、顧客の購入商品に未登録商品が含まれている場合など、アテンダントの操作が必要な場合、会計機5は当該アテンダントによっても操作される。会計機5は、会計処理が完了するとサーバ装置2に会計完了通知を送信する(ステップS40)。
【0180】
サーバ装置2は、受信した会計完了通知に基づいて取引情報を更新する(ステップS41)。具体的には、サーバ装置2は、取引情報管理テーブル215において、会計完了通知に含まれる取引コードに対応する会計済フラグを「1」に書き換える。
【0181】
サーバ装置2は、携帯端末4に会計完了通知を送信する(ステップS42)。サーバ装置2は、会計機5から受信した会計完了通知に含まれる取引コードに対応する端末コードで特定される携帯端末4に会計完了通知を送信する。
【0182】
携帯端末4は、会計が完了したことを示す情報を表示部42に表示する(ステップS43)。
【0183】
以上の動作により、顧客は、会計エリアの入り口付近に配置されたアテンダントによるアテンダントチェックを受けたことを条件として、会計機5での支払いが可能となる。このため、アテンダントはチェックする必要が生じるたびに会計機5に移動する必要がなく、アテンダントチェックの作業性が向上する。
【0184】
次に、サーバ装置2が実行するアテンダントチェック判定処理について説明する。
図22は、サーバ装置2の制御部20によるアテンダントチェック判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0185】
制御部20は、送受信手段2001が会計機5から取引情報要求を受信したか否か判断し(ステップS51)、受信しなければ(ステップS51のN)、ステップS51の処理に戻って待機する。
【0186】
送受信手段2001が取引情報要求を受信した場合(ステップS51のY)、情報管理手段2002は、取引情報要求に含まれる取引コードに対応する取引情報を取引情報管理テーブル215から読み出す(ステップS52)。
【0187】
続いて、情報処理手段2003は、読み出された取引情報がアテンダントチェック済か否か判定する(ステップS53)。具体的には、情報処理手段2003は、読み出された取引情報のアテンダントチェックフラグに「1」が登録されているか否か判定する。
【0188】
読み出された取引情報がアテンダントチェック済である場合(ステップS53のY)、送受信手段2001は、取引情報要求の送信元である会計機5に対して、取引情報を送信する(ステップS54)。そして、制御部20はアテンダントチェック判定処理を終了する。
【0189】
読み出された取引情報がアテンダントチェック済でない場合(ステップS53のN)、送受信手段2001は、取引情報要求の送信元である会計機5に対して、エラー情報を送信する(ステップS55)。エラー情報は、アテンダントチェックが完了していないため取引情報が送信されないことを示す情報である。そして、制御部20はアテンダントチェック判定処理を終了する。
【0190】
上記アテンダントチェック判定処理により、サーバ装置2は、アテンダントチェックが完了した取引についてのみ会計機5に取引情報を送信する。
【0191】
次に、ハイライト商品の設定方法について説明する。
図23は、アテンダントPC6が表示するハイライト設定画面を示す図である。ハイライト設定画面は、例えば、
図17に示す取引一覧画面でハイライト設定ボタン625が操作されることにより表示される。アテンダントPC6の表示部62は、ハイライト設定画面細画面において、項目選択欄821、重要度選択欄822、表示順設定欄823、表示コメント設定欄824、戻るボタン825、および保存ボタン826を表示する。
【0192】
項目選択欄821は、複数の項目を表示するとともに、各項目に対応してチェックボックスを表示する。項目は、例えば、年齢確認商品、商品マスタ未登録商品、セット販売商品、自動割引商品、高額商品、他多数の項目が用意されている。アテンダントPC6を操作するユーザは、自店舗でハイライト項目として設定する項目のチェックボックスをチェックする。
【0193】
ハイライト項目として選択された項目に該当する商品は、ハイライト商品として設定され、取引明細画面においてハイライトアイコン7262が表示される(
図19参照)。項目に該当する商品とは、例えば、項目が年齢確認商品である場合、酒類やたばこなどの商品である。
【0194】
重要度選択欄822は、各項目に対応するラジオボタンを表示する。アテンダントPC6を操作するユーザは、自店舗でアテンダントチェックの際に重要な項目として設定する項目に対応するラジオボタンを選択する。重要度のラジオボタンが選択された項目に該当する商品は、取引明細画面において重要アイコン7263が表示される(
図19参照)。なお、重要度は、項目選択欄821のチェックボックスにチェックされたハイライト項目についてのみ選択可能としてもよいし、項目選択欄821のチェックボックスにチェックされていない項目についても選択可能としてもよい。
【0195】
表示順設定欄823は、各項目に対応する入力欄を表示する。アテンダントPC6を操作するユーザは、上記入力欄に表示順を入力する。表示順は、取引明細画面で表示される表示順である。
図23に示す例においては、商品マスタ未登録商品の表示順が「1」に設定されているので、取引対象に商品マスタ未登録商品が含まれている場合、取引明細画面には商品マスタ未登録商品が最上段に表示されることとなる。
【0196】
表示コメント設定欄824は、各項目に対応するコメント入力欄を表示する。アテンダントPC6を操作するユーザは、必要に応じて上記コメント入力欄にコメントを入力する。表示コメント設定欄824は、対応する項目のハイライト項目あるいは重要度が選択された項目についてのみ入力可能となっている。入力されたコメントは、取引明細画面において確認ポイントとして表示される。
【0197】
戻るボタン825は、取引一覧画面に戻るための操作子である。保存ボタン826は、ハイライト設定画面で入力された設定情報を保存するための操作子である。保存ボタン826が操作されると、アテンダントPC6が設置された店舗情報(企業コード、店舗コード)と設定情報とがサーバ装置2に送信される。
【0198】
サーバ装置2は、受信した店舗情報および設定情報に基づいて、ハイライト情報管理テーブル214を更新する。これにより、サーバ装置2は、各店舗で設定されるハイライト商品を管理することができる。
【0199】
次に、アテンダントチェック判定処理の変形例について説明する。上述した例においては、サーバ装置2がアテンダントチェック判定処理を実行したのに対し、変形例においては、会計機5がアテンダントチェック判定処理を行う。
【0200】
前提として、会計機5のスキャナ部が読取る会計バーコードには、取引コードに加えてアテンダントチェック済か否かを示すチェックコードもエンコードされているものとする。例えば、
図15に示すシーケンスチャートにおいて、携帯端末4は、ステップS33で会計画面表示指示を受信した場合、会計画面に表示する会計バーコードを生成する。会計画面に表示する会計バーコードは、取引コードに加えてアテンダントチェック済か否かを示すチェックコードもエンコードされる。顧客は、会計機5のスキャナ部で上記会計バーコードを読み取らせる。
【0201】
図24は、会計機5の制御部が実行するアテンダントチェック判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0202】
制御部は、会計バーコードが入力されたか否か判断し(ステップS61)、入力されなければ(ステップS61のN)、ステップS61の処理に戻って待機する。会計バーコードが入力されると、制御部は、会計バーコードにエンコードされたチェックコードを読み取る(ステップS62)。
【0203】
制御部は、読み取ったチェックコードがアテンダントチェック済であることを示すものであるか否か判断する(ステップS63)。アテンダントチェック済であると(ステップS63のY)、制御部は会計処理を実行する(ステップS64)。会計処理は、上述した例と同様である。続いて、制御部は、会計完了通知をサーバ装置2に送信する(ステップS65)。そして、制御部はアテンダントチェック判定処理を終了する。
【0204】
ステップS63の処理において、アテンダントチェック済でない場合(ステップS63のN)、制御部は、会計機5の表示部にエラー情報を表示させる(ステップS66)。表示されるエラー情報は、例えば、アテンダントチェックが済んでいないために支払いができない状況であることを示す情報である。そして、制御部はアテンダントチェック判定処理を終了する。
【0205】
以上説明したとおり、実施形態のサーバ装置2は、一取引を特定する取引特定情報(取引コードまたは端末コード)と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報(アテンダントチェックフラグ)と、を対応付けて管理する取引管理手段(情報管理手段2002)と、前記取引特定情報を含む取引情報要求を受け付ける受付手段(送受信手段2001)と、前記受付手段が受け付けた取引情報要求に含まれる取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を出力する出力手段(送受信手段2001)と、を備える。
【0206】
これにより、サーバ装置2は、顧客が会計機5で支払いを行う前にアテンダントチェックを受けるよう当該顧客を誘導することができる。このため、アテンダントによるチェック作業が容易となる。
【0207】
また、実施形態のサーバ装置2は、前記受付手段が前記取引情報要求を受け付けた場合に前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として前記出力手段が前記取引情報を出力するフロントチェックモードと、前記受付手段が前記取引情報要求を受け付けた場合に前記取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件とせずに前記出力手段が前記取引情報を出力する通常モードと、を設定可能なモード設定手段2004をさらに備える。
【0208】
これにより、サーバ装置2は、移動型セルフレジシステム3のモードをフロントチェックモードまたは通常モードに選択可能とすることができる。このため、店舗は、自己の運用に適した移動型セルフレジシステム3のモードを採用することができる。
【0209】
実施形態の取引管理システム1は、取引情報を管理するサーバ装置2と、サーバ装置2で管理される取引情報に係る会計処理を実行する会計機5と、を有する取引管理システム1であって、サーバ装置2は、一取引を特定する取引特定情報(取引コードまたは端末コード)と、顧客が支払いを行うための会計処理に必要な取引情報と、前記顧客の操作により商品登録された商品について店員のチェックが完了した場合に登録されるチェック済情報(アテンダントチェックフラグ)と、を対応付けて管理し、前記会計機から一取引を特定する取引特定情報を含む取引情報要求を受け付け、受け付けた取引情報要求に含まれる取引特定情報が前記チェック済情報と対応付けられて登録されていることを条件として、当該取引特定情報に対応する取引情報を会計機5に出力し、会計機5は、前記取引情報要求をサーバ装置2に送信するとともに、当該取引情報要求に対する応答として前記取引情報を受信し、受信した前記取引情報に基づいて会計処理を実行する。
【0210】
これにより、取引管理システム1は、顧客が会計機5で支払いを行う前にアテンダントチェックを受けるよう当該顧客を誘導することができる。このため、アテンダントによるチェック作業が容易となる。
【0211】
また、実施形態の取引管理システム1は、店員が操作するアテンダントPC6をさらに有し、アテンダントPC6は、サーバ装置2から受信した取引情報を表示するとともに、入力されたチェック済情報と取引特定情報とを対応付けてサーバ装置2に送信し、サーバ装置2は、受信した前記チェック済と前記取引特定情報とを対応付けて記憶する。
【0212】
これにより、アテンダントは、アテンダントPC6で顧客の取引情報を確認しながらアテンダントチェックを行い、アテンダントPC6にチェック済情報を入力することができる。このため、アテンダントによるチェック作業がより容易になる。
【0213】
さらに、実施形態の取引管理システム1のアテンダントPC6は、予め設定された特定商品(ハイライト商品)を強調して前記取引情報を表示する。加えて、実施形態の取引管理システム1のアテンダントPC6は、前記特定商品ごとに商品のチェックに関するコメントを表示する。
【0214】
これにより、アテンダントは、チェックすべき商品を容易に認識することができる。このため、アテンダントによるチェック作業がより容易になる。
【0215】
なお、上記実施形態において、サーバ装置2、携帯端末4、会計機5、およびアテンダントPC6の各装置で実行される制御プログラムは、CD-ROM等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。また、上記実施形態の各装置で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良く、さらには、インターネット等のネットワーク経由で提供するように構成しても良い。
【0216】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0217】
1 取引管理システム
2 サーバ装置(情報処理装置)
4 携帯端末
5 会計機
6 アテンダントPC(アテンダント端末)
2001 送受信手段(受付手段、出力手段)
2002 情報管理手段(取引管理手段)
2004 モード設定手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0218】