(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084669
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】支持ユニット、ラインストレージユニットおよびそれを含む搬送システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/677 20060101AFI20240618BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
H01L21/68 A
B65G1/00 501H
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023040481
(22)【出願日】2023-03-15
(31)【優先権主張番号】10-2022-0173221
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】598123150
【氏名又は名称】セメス株式会社
【氏名又は名称原語表記】SEMES CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】77,4sandan 5-gil,Jiksan-eup,Seobuk-gu,Cheonan-si,Chungcheongnam-do,331-814 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム,ド ヒュン
【テーマコード(参考)】
3F022
5F131
【Fターム(参考)】
3F022AA08
3F022BB09
3F022EE05
3F022FF01
3F022HH03
3F022HH11
3F022JJ11
3F022LL12
3F022MM11
3F022QQ13
5F131AA02
5F131AA03
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5F131DC05
5F131DD02
5F131DD12
5F131GA14
5F131GA18
5F131GB02
5F131GB13
5F131GB22
(57)【要約】 (修正有)
【課題】半導体製造工場における基板を収容するフープやレチクルを収容するポッドを搬送する搬送台車による搬送効率を向上させる。
【解決手段】搬送システムにおいて、2以上の第1頂点が形成される第1貯蔵部90Aと、第1頂点の位置と異なる第2頂点が形成される第2貯蔵部90Bを含み、半導体製造用消耗品又は基板を含む物品が貯蔵される搬送物を支持する支持ユニット100は、底面をなすベース部110、ベース部に設けられ、第1頂点が位置して第1貯蔵部の周面又は角と対向するか当接する第1離脱防止面121を備える第1ブロック部120及び第1ブロック部に設けられ、第2頂点が位置して第2貯蔵部の周面又は角と対向するか当接する第2離脱防止面131を備える第2ブロック部130を含む。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下端に2以上の第1頂点が形成される第1貯蔵部と、前記第1頂点の位置と異なる第2頂点が形成される第2貯蔵部を含み、半導体製造用消耗品または基板を含む物品が貯蔵される搬送物を支持する支持ユニットにおいて、
底面をなすベース部;
前記ベース部に設けられ、前記第1頂点が位置して前記第1貯蔵部の周面または角と対向するか当接する第1離脱防止面を備える第1ブロック部;および
前記第1ブロック部に設けられ、前記第2頂点が位置して前記第2貯蔵部の周面または角と対向するか当接する第2離脱防止面を備える第2ブロック部を含む、支持ユニット。
【請求項2】
前記第1ブロック部は前記第1貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第1貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなして、
前記第2ブロック部は前記第2貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第2貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなす、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項3】
前記第1ブロック部は、
上端に前記第2貯蔵部の下面が当接して、前記第2離脱防止面が連結される第1支持面をさらに含む、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項4】
前記第1ブロック部は、
前記第1支持面と前記第1離脱防止面の間で前記第1貯蔵部の反対側である外側方向に上向きに傾斜する第1傾斜面をさらに含む、請求項3に記載の支持ユニット。
【請求項5】
前記ベース部で多数の前記第1ブロック部の間に突出し、前記第1貯蔵部の下部が嵌められる突出部をさらに含む、請求項3に記載の支持ユニット。
【請求項6】
前記突出部は、ばねプランジャを含む、請求項5に記載の支持ユニット。
【請求項7】
前記ばねプランジャの最小の高さは前記第1支持面の高さと同一であるか低い、請求項6に記載の支持ユニット。
【請求項8】
前記第2ブロック部は、
前記第2離脱防止面の上部で延び、外側方向に上向きに傾斜する第2傾斜面をさらに含む、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項9】
前記第1離脱防止面と前記第2離脱防止面それぞれは前記ベース部に対して直角に設けられる、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項10】
前記搬送物は、レチクルを収容するポッド(pod)または基板を収容するフープ(FOUP)を含む、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項11】
前記ベース部上に設けられる反射板をさらに含む、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項12】
前記第1貯蔵部は下端に前記第1頂点が4個備えられ、
前記第1ブロック部は前記第1貯蔵部で対角線方向に一対備えられるか、前記第1頂点の数と同じ数で備えられる、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項13】
前記ベース部は、穿孔板を含む、請求項1に記載の支持ユニット。
【請求項14】
搬送台車の移動経路が提供されるレールに隣接して設けられるか、前記レールに連結されるフレーム部;および
前記請求項1に記載の支持ユニットを含む、ラインストレージユニット。
【請求項15】
前記フレーム部は、
前記支持ユニットが設けられる第1水平部;
前記第1水平部で上部方向に延びる垂直部;および
前記第1水平部と平行するように設けられ、前記垂直部の上端部に設けられる第2水平部を含む、請求項14に記載のラインストレージユニット。
【請求項16】
前記垂直部または前記第2水平部と前記レールを連結する媒介部をさらに含む、請求項15に記載のラインストレージユニット。
【請求項17】
搬送台車;
前記搬送台車の移動経路が提供されるレール;
水平方向のバー(bar)として備えられる第1水平部と、前記第1水平部で上部方向に延びる垂直部と、前記第1水平部と平行するように設けられ、前記垂直部の上端部に設けられる第2水平部と、前記垂直部または前記第2水平部と前記レールを連結する媒介部を含むフレーム部;および
前記第1水平部に設けられ、下端に4個の第1頂点が形成される第1貯蔵部と、前記第1頂点の位置と異なる第2頂点が形成される第2貯蔵部を含み、半導体製造用消耗品または基板を含む物品が貯蔵される搬送物を支持する支持ユニットを含み、
前記搬送物は、レチクルを収容するポッド(pod)または基板を収容するFOUPを含み、
前記支持ユニットは、
底面をなして穿孔板を含むベース部;
前記ベース部に設けられ、前記第1貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第1貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなして、前記第1頂点が位置して前記第1貯蔵部の周面または角と対向するか当接して前記ベース部に対して直角に設けられる第1離脱防止面と、上端に前記第2貯蔵部の下面が当接する第1支持面と、前記第1支持面と前記第1離脱防止面の間で前記第1貯蔵部の反対側である外側方向に上向きに傾斜する第1傾斜面を備えて4個備えられる第1ブロック部;
前記第1ブロック部の上部に設けられ、前記第2貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第2貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなして前記第2頂点が位置して前記第2貯蔵部の周面または角と対向するか当接して前記第1支持面に連結されて前記第1ブロック部に対して直角に設けられる第2離脱防止面と、前記第2離脱防止面の上部で延び、外側方向に上向きに傾斜する第2傾斜面を備える第2ブロック部;
前記ベース部で多数の前記第1ブロック部の間に突出し、前記第1貯蔵部の下部が嵌められ、最小の高さが前記第1ブロック部の高さより低いばねプランジャ;および
前記ベース部上に設けられる反射板を含む、搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は支持ユニットおよびそれを含む搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程は基板(ウエハ)上に半導体素子を製造するための工程であって、例えば露光、蒸着、エッチング、イオン注入、洗浄およびパッケージングなどを含む。半導体素子を製造するための製造工場は一つ以上の層がクリーンルームで構成され、半導体製造工程を行うための製造設備が各層に配置される。
【0003】
製造設備で基板に複数の製造工程が繰り返し行われることによって最終処理された基板が完成されるが、いずれか一つの物品収容部から次の製造工程のための設備に基板が搬送され得る。ここで基板はフープ((front opening unified pod,FOUP))に保管された状態で搬送されることができる。さらに、露光工程に用いられるレチクル(reticle)のような半導体製造用消耗品がポッド(pod)に保管された状態で搬送されることができる。FOUPやポッドは搬送台車(overhead hoist transport,OHT)により搬送されることができる。
【0004】
搬送台車の移動経路が形成されるレール周辺にはストッカ、UTB(Under Track Buffer unit)およびSTB(Side Track Buffer)が設けられ得る。例えばストッカにはポッドが収納されることができ、UTBとSTBにはFOUPが収納されることができ、このように、物品が収納された搬送物は収納される対象が異なってもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、ポッドとFOUPのような搬送物は固定された位置に備えられたストッカまたはUTBに搬送されるが、工程によって収納位置がストッカの位置でないUTB(またはその反対)に位置することが効率的である。しかし、ストッカ、UTBおよびSTBは固定された状態でレール周辺に備えられるので、搬送効率を向上させるための開発が必要である。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、UTBとSTBにFOUP以外にポッドを収納することができ、ストッカとUTBの設置変更なしにFOUPとポッドが収納される位置を変更してライン効率を向上させることができ、サイズが異なる2種の搬送物をすべて支持できる支持ユニット、ラインストレージユニットおよびそれを含む搬送システムを提供することにある。
【0007】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を達成するための本発明の支持ユニットの一態様(aspect)は、下端に2以上の第1頂点が形成される第1貯蔵部と、前記第1頂点の位置と異なる第2頂点が形成される第2貯蔵部を含み、半導体製造用消耗品または基板を含む物品が貯蔵される搬送物を支持する支持ユニットにおいて、底面をなすベース部;前記ベース部に設けられ、前記第1頂点が位置して前記第1貯蔵部の周面または角と対向するか当接する第1離脱防止面を備える第1ブロック部;および前記第1ブロック部に設けられ、前記第2頂点が位置して前記第2貯蔵部の周面または角と対向するか当接する第2離脱防止面を備える第2ブロック部を含む。
【0009】
前記他の課題を達成するための本発明のラインストレージユニットの一態様は、搬送台車の移動経路が提供されるレールに隣接して設けられるか、前記レールに連結されるフレーム部;および前記支持ユニットを含む。
【0010】
前記また他の課題を達成するための本発明の搬送システムの一態様は、搬送台車;前記搬送台車の移動経路が提供されるレール;水平方向のバー(bar)として備えられる第1水平部と、前記第1水平部で上部方向に延びる垂直部と、前記第1水平部と平行するように設けられ、前記垂直部の上端部に設けられる第2水平部と、前記垂直部または前記第2水平部と前記レールを連結する媒介部を含むフレーム部;および前記第1水平部に設けられ、下端に4個の第1頂点が形成される第1貯蔵部と、前記第1頂点の位置と異なる第2頂点が形成される第2貯蔵部を含み、半導体製造用消耗品または基板を含む物品が貯蔵される搬送物を支持する支持ユニットを含み、前記搬送物は、レチクルを収容するポッド(pod)または基板を収容するFOUPを含み、前記支持ユニットは、底面をなして穿孔板を含むベース部;前記ベース部に設けられ、前記第1貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第1貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなして、前記第1頂点が位置して前記第1貯蔵部の周面または角と対向するか当接して前記ベース部に対して直角に設けられる第1離脱防止面と、上端に前記第2貯蔵部の下面が当接する第1支持面と、前記第1支持面と前記第1離脱防止面の間で前記第1貯蔵部の反対側である外側方向に上向きに傾斜する第1傾斜面を備えて4個備えられる第1ブロック部;前記第1ブロック部の上部に設けられ、前記第2貯蔵部の角の周辺を囲み、前記第2貯蔵部の角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字形状をなして前記第2頂点が位置して前記第2貯蔵部の周面または角と対向するか当接して前記第1支持面に連結されて前記第1ブロック部に対して直角に設けられる第2離脱防止面と、前記第2離脱防止面の上部で延び、外側方向に上向きに傾斜する第2傾斜面を備える第2ブロック部;前記ベース部で多数の前記第1ブロック部の間に突出し、前記第1貯蔵部の下部が嵌められ、最小の高さが前記第1ブロック部の高さより低いばねプランジャ;および前記ベース部上に設けられる反射板を含む。
【0011】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態による搬送システムを示す図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態による搬送システムのレールに提供された物品収容部を示す正面図である。
【
図3】本発明のいくつかの実施形態による搬送システムのレールに提供された物品収容部を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態による支持ユニットを示す斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態による支持ユニットに位置する第1角を示す図である。
【
図6】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第1貯蔵部が安着する過程を示す図である。
【
図7】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第1貯蔵部が安着した状態を示す断面図である。
【
図8】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第1貯蔵部が安着した状態を示す斜視図である。
【
図9】本発明の第1実施形態による支持ユニットに位置する第2角を示す図である。
【
図10】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第2貯蔵部が安着する過程を示す図である。
【
図11】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第2貯蔵部が安着した状態を示す断面図である。
【
図12】本発明の第1実施形態による支持ユニットに第2貯蔵部が安着した状態を示す斜視図である。
【
図13】本発明の第2実施形態による支持ユニットを示す図である。
【
図14】本発明の第3実施形態による支持ユニットを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付する図面を参照して本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。本発明の利点および特徴、並びにこれらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述している実施形態を参照すると明確になる。しかし、本発明は以下に開示する実施形態に限定されるものではなく互いに異なる多様な形態で実現することができ、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本発明は請求項の範疇によってのみ定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は同一構成要素を指すものとする。
【0014】
本明細書で使用された用語は実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書で、単数形は文面で特記しない限り、複数形も含む。明細書で使用される「含む(comprises)」および/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素、段階、動作および/または素子は一つ以上の他の構成要素、段階、動作および/または素子の存在または追加を排除しない。
【0015】
図1は本発明のいくつかの実施形態による搬送システムを示す図である。
【0016】
図1を参照すると本発明の実施形態による搬送システム10はレール11,12、物品収容部20および搬送台車30を含むことができる。
【0017】
レール11,12は、搬送台車30がタスクを行うために移動する移動経路を提供し得る。レール11,12は天井に設置され、直線と曲線が組合わせる構造を有することができる。レール11,12は、作業空間の活用性および搬送台車30の管理容易性のために、タスクが行われるベイ部11が多数設けられ、通路部12により多数のベイ部11が一つに連結され得る。そのため搬送台車30は一つのベイ部11でのみ移動することに限定されず通路部12を移動して互いに隣り合うベイ部11に移動することもできる。
【0018】
例えばベイ部11は閉曲線(loop)構造をなすことができる。ただし、閉曲線構造から分岐/合流する構造が設けられ、多数のベイ部11が通路部12と連結されることができる。
【0019】
ここで通路部12は、多数のベイ部11の間に設けられるか、多数のベイ部11で分岐する構造を有することができる。例えば
図1を参照するように、通路部12を基準として多数のベイ部11が設けられるが、多数のベイ部11が通路部12の周囲に沿って設けられ得る。しかし、これは例示に過ぎずこれに限定されない。
【0020】
さらに、レール11,12は、搬送台車30に非接触方式(HID(high-efficiency inductive power distribution)またはCPS(contactless power supply)であり得る)で電力を供給する電力供給ケーブル12Aが設けられ得る。電力供給ケーブル12Aはレール11,12の全体または一部に布設されることができる。
【0021】
レール11,12の周辺には物品収容部20が提供され得る。物品収容部20は、半導体製造設備21、ストッカ23およびラインストレージユニット25が提供され得る。半導体製造設備21とストッカ23はレール11,12の周辺に設けられ得る。ラインストレージユニット25はレール11,12やその周辺に設けられ得るUTB(Under Track Buffer unit)とSTB(Side Track Buffer)を含むことができる。ラインストレージユニット25は図面を参照して後述する。
【0022】
搬送台車30は半導体製造工程で基板とレチクルのような物品を任意の位置(開始地点)から目的位置(終了地点)に移送するタスクを行い得る。例えば、基板が収納されたフープ(front opening unified pod:FOUP)やレチクルを収容するポッド(pod)を移送し、いずれか一つの物品収容部20から他の物品収容部20に提供することができる。すなわち、FOUPとポッドのような搬送物90は搬送台車30により移送されることができる。
【0023】
搬送台車30はレール11,12に沿って移動することができる。例えば搬送台車30は物品が効率的に搬送されるためにOHT(overhead hoist transport)として提供されることができる。搬送台車30はバッテリが設けられるか、電力供給ケーブル12Aから電力の供給を受けることができる。
【0024】
以下では図面を参照してラインストレージユニット25について説明する。
【0025】
先にラインストレージユニット25に搬送される搬送物90は、ポッドまたはFOUPとして提供され得る。搬送物90はサイズが異なる第1貯蔵部90Aと第2貯蔵部90Bを含み得る。例えばレチクルを貯蔵するポッドは、レチクルの種類によってサイズが異なる。以下では第1貯蔵部90Aは第1種のレチクルを貯蔵する第1ポッドであり、第2貯蔵部90Bは第2種のレチクルを貯蔵する第2ポッドである場合を例示して説明する。しかし、これに限定されない。
【0026】
さらに、第1貯蔵部90Aは下端に2以上の第1頂点が形成され得、第2貯蔵部90Bは下端に2以上の第2頂点が形成されることができる。以下では第1貯蔵部90Aと第2貯蔵部90Bそれぞれは、下端に4個の頂点が形成された場合を例示して説明する。さらに、第2貯蔵部90Bは第1貯蔵部90Aとサイズが異なり、第1頂点の位置と第2頂点の位置は異なってもよい。
【0027】
ただし、本実施形態の搬送物は4個の頂点が形成される場合を例示するが、これに限定されるものではなく、頂点は面取りおよび/またはラウンド処理することができ、このように、多様な形状/構造が可能である。
【0028】
図2および
図3は本発明のいくつかの実施形態による搬送システムのレールに提供された物品収容部を示す図である。
【0029】
図2および
図3を参照すると、物品収容部20のラインストレージユニット25は例えばUTB(Under Track Buffer unit)とSTB(Side Track Buffer)であり得る。ラインストレージユニット25はFOUPが収納され得る。特に本実施形態は支持ユニット100が提供されてFOUPの他にポッドが収納されることができる。以下ではラインストレージユニット25はUTB(Under Track Buffer unit)として提供される場合を説明する。UTBはレール11,12で搬送台車30の移動を干渉しない構造として提供されることができる。
【0030】
ただしこれに限定されるものではなく、ラインストレージユニット25はSTBであり得る。実施形態により搬送台車30にホイストおよび/またはスライディング装置が設けられて搬送物を水平方向に移動させることができる。または、STBにスライディング装置が設けられ、搬送台車方向に受け台のような構造物がスライディングされるように提供されることができる。
【0031】
ラインストレージユニット25は、フレーム部25A,25B1,25B2,25Cと支持ユニット100を含むことができる。
【0032】
フレーム部は、多数のバーが組合わせられたフレーム構造であり得、例えば垂直部25A、第1水平部25B1、第2水平部25B2および媒介部25Cを含むことができる。しかし、これに限定されない。
【0033】
第1水平部25B1にはFOUP(またはFOUPが支えられる受け台)または支持ユニット100が設置され得る。第1水平部25B1は水平方向のバー(bar)が平行するように一対で備えられ得る。または、第1水平部25B1は四角形の枠構造で備えられるか、板として提供することができ、このように多様な変形例が可能である。
【0034】
垂直部25Aは第1水平部25B1の上部に空間が形成されるように、第1水平部25B1の両端で上部方向に延び得る。垂直部25Aは第1水平部25B1の各端部に設けられる4個のバー(bar)として提供されることができる。さらに、剛性が補強されるように第1水平部25B1の中心部にさらに備えられることもできる。また、垂直部25Aの長手方向で第1水平部25B1がさらに備えられて剛性が補強されることもできる。
【0035】
第2水平部25B2は第1水平部25B1と平行するように設けられ得、垂直部25Aの上端部に設けられ得る。第2水平部25B2はレール11,12と水平方向で平行するように設けられ得る。しかし、これに限定されない。
【0036】
媒介部25Cは、第2水平部25B2(または垂直部25A)とレール11,12を連結し得る。媒介部25Cは垂直部25Aと第2水平部25B2がレール11,12に沿って移動する搬送台車30を干渉しないように、第2水平部25B2をレール11,12の両側に離隔した形態で連結することができる。しかし、これに限定されない。
【0037】
例えば媒介部25Cは第1水平部25B1、第2水平部25B2および垂直部25Aに比べて長さが短いバー(bar)として提供されることができる。または、媒介部25Cはブラケットとして提供されることができ、このように、第2水平部25B2とレール11,12を連結する多様な構造/形態が可能である。
【0038】
以下では図面を参照して支持ユニット100を説明する。
【0039】
図4ないし
図12は本発明の第1実施形態による支持ユニットを説明するための図である。
【0040】
図4ないし
図12を参照すると、支持ユニット100は、搬送物90を支持することができ、第1水平部25B1に設けられ得る。例示として支持ユニット100は、ベース部110、第1ブロック部120、第2ブロック部130、ばねプランジャ140および反射板150を含むことができる。
【0041】
ベース部110は底面をなして穿孔板として提供されることができる。ベース部110は一つの板に一つの搬送物が収納される広さを有することができる。ベース部110はフレーム部に複数備えられ得、例えば一つのフレーム部に4個の搬送物90が収納される構造を有すれば、4個のベース部110が一つのフレーム部に備えられることができる。一方、一つのフレーム部に一つのポッドと3個のFOUPが収納されると、フレーム部には一つのベース部110が設置されることができ、このように、FOUPとポッドの数によってフレーム部に設置されるベース部110の数が変わり得る。
【0042】
その上、ベース部110は一つの板に多数の搬送物90が収納される広さを有することもできる。すなわち、一つのベース部110に一つの搬送物90の位置が固定されるように第1ブロック部120の数が提供されるか、一つのベース部110に2個以上の搬送物90の位置が固定されるようにそれに対応する第1ブロック部120の数が提供されることができる。
【0043】
ベース部110はボルティング孔が提供されてフレーム部にボルティング方式で結合されるか、磁石によって固定されるか、これらの組み合わせにより固定されることができる。言い換えればベース部110は、ラインストレージユニット25にFOUPが収納されるように支持ユニット100が分離される構造で設けられるか、ポッドが収納されるようにラインストレージユニット25に支持ユニット100が結合されることができ、このように、支持ユニット100が脱着可能な構造として提供されることができる。
【0044】
第1ブロック部120は第1貯蔵部90Aの位置を設定しながらも、第1貯蔵部90Aの位置を固定することができる。例えば第1ブロック部120はベース部110上で対角線方向の2個の第1頂点に位置して一対が備えられることができる。または、第1ブロック部120はベース部110上で4個の第1頂点それぞれに対応する位置で4個備えられることができる。
【0045】
第1ブロック部120は第1貯蔵部90Aの角の周辺を囲み、第1貯蔵部90Aの角に形成される角度と同じ角度を有する逆L字(┓)形状をなすことができる(
図5を参照)。
【0046】
ただし、本明細書で言及される頂点と逆L字は、直線または直線の組み合わせによる頂点に限定されない。言い換えれば、本実施形態の支持ユニット100は搬送物90が安着する構成であって、搬送物90の下端形状に対応するかガイドする形状を有することができ、第1ブロック部120と第2ブロック部130の形状が 角張った構造でない曲線構造をなすと、第1ブロック部120と第2ブロック部130は逆L字形状が曲がった形状を有して、曲線をなすことができる。
【0047】
第1ブロック部120は第1頂点が位置して、第1頂点を形成する第1角90AEまたは第1貯蔵部90Aの周面が対向するか当接し得る。例示として第1ブロック部120は第1離脱防止面121、第1傾斜面123および第1支持面125を含むことができる。
【0048】
第1離脱防止面121は第1貯蔵部90Aの位置を固定する構成であって、第1離脱防止面121はベース部110に対して上部方向に直角に設けられ得る。ただしこれに限定されず、
図14を参照して他の例を説明する。
【0049】
そして、対向して隣り合う第1離脱防止面121の間隔は、第1貯蔵部90Aの幅と同一であるか同一の範囲の長さを有することができる。すなわち、第1離脱防止面121は、その下端に第1貯蔵部90Aが当接するように設けられることができる。したがって、第1離脱防止面121がベース部110に対して直角に設けられると第1離脱防止面121に第1角90AEをなす第1貯蔵部90Aの周面が当接するように設けられることができる。したがって、第1貯蔵部90Aに外力が発生しても揺れずに安定的に位置が固定されることができる。ただし、第1離脱防止面121と第1貯蔵部90Aの間に隙間は形成され得る。
【0050】
第1傾斜面123は第1支持面125と第1離脱防止面121の間で第1貯蔵部90Aの反対側である外側方向に上向きに傾斜し得る。したがって、互いに対向する第1ブロック部120が対をなして、対向して隣り合う2個の第1傾斜面123の間に第1貯蔵部90Aの下端がガイドされながら多数の第1ブロック部120の間に進入し得る。
【0051】
第1支持面125は第2貯蔵部90Bが支持される面であり、上端に第2貯蔵部90Bの下面が当接し得、ベース部110と平行した平面を有することができる。第1支持面125の上部には第2ブロック部130が一体で提供されることができる。例として、互いに隣り合う第1支持面125の縁に第2ブロック部130が設けられ得る。
【0052】
第2ブロック部130は第1ブロック部120の上部に設けられ得る。第2ブロック部130は第2貯蔵部90Bの角の周辺を囲むことができる。第2ブロック部130は第2頂点が位置し、第2頂点を形成する第2角90BEまたは第1貯蔵部90Aの周面が対向するか当接し得る。例示として第2ブロック部130は第2離脱防止面131および第2傾斜面133を含むことができる。
【0053】
第2離脱防止面131は第2貯蔵部90Bの位置を固定する構成であって、第2離脱防止面131は第1ブロック部120に対して直角に設けられ得る。ただし、これに限定されず、
図14を参照して他の例を説明する。
【0054】
そして、対向して隣り合う第2離脱防止面131の間隔は、第2貯蔵部90Bの幅と同一であり得る。言い換えれば、第2離脱防止面131は、その下端に第2貯蔵部90Bが当接するように設けられ得る。したがって、第2離脱防止面131がベース部110および第1ブロック部120に対して直角に設けられると第2離脱防止面131に第2角90BEをなす第2貯蔵部90Bの周面が当接するように設けられ得る。したがって、第2貯蔵部90Bに外力が発生しても揺れずに安定的に位置が固定されることができる。ただし、第2離脱防止面131と第2貯蔵部90Bの間に隙間は形成され得る。
【0055】
第2傾斜面133は第2離脱防止面131で第2貯蔵部90Bの反対側である外側方向に上向きに傾斜し得る。互いに対向する第2ブロック部130が対をなして、対向して隣り合う2個の第2傾斜面133の間に第2貯蔵部90Bの下端がガイドされながら多数の第2ブロック部130の間に進入し得る。
【0056】
ばねプランジャ140は第1貯蔵部90Aの下部が嵌められる。例として第1貯蔵部90Aの嵌合溝91にばねプランジャ140が嵌められる。ばねプランジャ140はベース部110で多数の第1ブロック部120の間に突出し得る。ばねプランジャ140の最小の高さは第1貯蔵部90Aの嵌合溝91に収容される高さであり得る。これと共に、ばねプランジャ140が第2貯蔵部90Bの下面を押さないように、第1支持面125の高さと同一または低く設定されることができる。
【0057】
反射板150はベース部110上に設けられ得る。例えば反射板150は搬送台車30またはフレーム部に設けられたセンサ(図示せず)で照射される光を反射させることができる。例えば支持ユニット100上に搬送物90が位置すると、反射板150が搬送物90に隠れてセンサで照射される光が反射しないので、搬送物が支持ユニット100に配置されたと判別することができる。
【0058】
以下では
図5ないし
図7を参照して、第1貯蔵部90Aが支持ユニット100に安着する過程を説明する。
【0059】
簡略に説明すると、対向して隣り合う一対の第1傾斜面123の間に第1貯蔵部90Aの下端がガイドされながら多数の第1ブロック部120の間に進入することができる。
【0060】
図5を参照すると、逆L字形状の第1ブロック部120は
図5を基準として左右方向で離隔した一対の第1ブロック部120が対をなして、上下方向で離隔した一対の第1ブロック部120が対をなして、第1貯蔵部90Aの4個の周面が第1傾斜面123にガイドされながら進入することができる。
【0061】
図6および
図7を参照すると、互いに対向する一対の第1傾斜面123は
図6を基準として上部方向に幅が拡張されるテーパー構造をなして、第1貯蔵部90Aが第1離脱防止面121の位置に正確に配置された状態に進入する必要がない。すなわち、第1傾斜面123により拡張された領域に第1貯蔵部90Aが進入し、搬送物90の位置は第1傾斜面123上端の水平断面積より小さい第1離脱防止面121の水平断面積に合わせて微細に調整されながら支持ユニット100に置かれる必要がない。そのため、搬送物を置くための位置調整の制御時間が減少し得る。
【0062】
そして、
図9ないし
図11を参照すると、第2貯蔵部90Bが支持ユニット100に安着することができる。簡略に説明すると、対向して隣り合う一対の第2傾斜面133の間に第2貯蔵部90Bの下端がガイドされながら多数の第2ブロック部130の間に進入することができる。
【0063】
第2貯蔵部90Bが第2ブロック部130にガイドされながら下り、第1ブロック部120上に安着される過程は第1貯蔵部90Aが第1ブロック部120のテーパー形状に沿ってガイドされることと同一であるか類似するので、重複する説明は省略する。
【0064】
以下では
図13および
図14を参照して本実施形態の変形例を説明し、同じ機能をする同じ構成の重複する説明は省略する。
【0065】
図13は本発明の第2実施形態による支持ユニットを示す図である。
図13を参照して、
図4ないし
図12を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0066】
図13を参照すると、第2実施形態の支持ユニット100は第1実施形態と同一または類似にベース部110、第1ブロック部120、第2ブロック部130、ばねプランジャ140および反射板150を含むことができる。
【0067】
一方、第2実施形態のばねプランジャ140は第2貯蔵部90Bの下面と当接するように設けられるが、第2貯蔵部90Bを押し出さないように、ばねが加圧された状態であるばねプランジャ140の最小の高さが第1支持面125の高さと同一に設けられ得る。
【0068】
図14は本発明の第3実施形態による支持ユニットを示す図である。
図14を参照して、
図4ないし
図13を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0069】
図14を参照すると、第3実施形態の支持ユニット100は第1実施形態および第2実施形態と同一または類似にベース部110、第1ブロック部120、第2ブロック部130、ばねプランジャ140および反射板150を含むことができる。
【0070】
一方、第3実施形態の第1ブロック部120は第1傾斜面123が省略され、第1離脱防止面121が垂直に備えられず傾斜する構造を有する点で差異がある。すなわち、第1実施形態および第2実施形態の第1傾斜面123と同一または類似に第1離脱防止面121が外側方向に上向きに傾斜する構造を有することができる。
【0071】
したがって、第1離脱防止面121に沿って進入した第1貯蔵部90Aは最終的に第1離脱防止面121の下端に当接するように位置することができる。すなわち、第3実施形態の第1ブロック部120は第1実施形態と類似にテーパー構造に沿って第1貯蔵部90Aがガイドされるが、ガイドされた構成である第1離脱防止面121に位置が固定される構造を有することができる。
【0072】
さらに、第2ブロック部130は、第2傾斜面133が省略され、第2離脱防止面131が垂直に備えられずテーパー構造を有することができる。すなわち、第1離脱防止面121が外側方向に上向きに傾斜する構造を有することができる。
【0073】
そのため、第2離脱防止面131に沿って進入した第2貯蔵部90Bは最終的に第2離脱防止面131の下端に当接するように位置することができる。すなわち、第3実施形態の第2ブロック部130は第1実施形態と類似にテーパー構造に沿って第2貯蔵部90Bがガイドされるが、ガイドされた構成である第2離脱防止面131に位置が固定される構造を有することができる。
【0074】
以上と添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0075】
10 搬送システム、
20 物品収容部、
100 支持ユニット。