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特開2024-84691半導体パターンのための補正方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084691
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】半導体パターンのための補正方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06N 3/084 20230101AFI20240618BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20240618BHJP
   H01L 21/82 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G06N3/084
G06T1/00 305Z
H01L21/82 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023184332
(22)【出願日】2023-10-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0173797
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】朴 聖眞
(72)【発明者】
【氏名】李 宣▲みん▼
(72)【発明者】
【氏名】▲やん▼ 宰圓
【テーマコード(参考)】
5B057
5F064
【Fターム(参考)】
5B057AA03
5B057CA08
5B057CA12
5B057CA16
5B057CB08
5B057CB12
5B057CB16
5B057CC02
5B057DA03
5B057DA07
5B057DA08
5B057DA16
5B057DC40
5F064HH06
5F064HH09
5F064HH10
5F064HH15
(57)【要約】
【課題】半導体パターンのためのニューラル補正方法及び装置が提供される。
【解決手段】本方法は、半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うフォワードシミュレーションニューラルネットワーク、及び、第1工程のバックワード補正を行うバックワード補正ニューラルネットワークをロードし、第1希望パターン映像に基づいて、バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成し、第1補正結果映像に基づいて、フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成し、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像をアップデートするステップを含む。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューラル補正方法であって、
半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うフォワードシミュレーションニューラルネットワーク、及び、前記第1工程のバックワード補正を行うバックワード補正ニューラルネットワークをロードするステップと、
第1希望パターン映像に基づいて、前記バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、前記第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成するステップと、
前記第1補正結果映像に基づいて、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成するステップと、
前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、前記第1補正結果映像をアップデートするステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記方法は、さらに、
前記第1工程のシミュレーション入力に該当する入力パターン映像、及び、前記第1工程のシミュレーション出力に該当する出力パターン映像を受信するステップと、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークが、前記入力パターン映像から前記出力パターン映像を推定するように、前記入力パターン映像及び前記出力パターン映像を用いて前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークに対する初期トレーニングを行うステップと、
前記バックワード補正ニューラルネットワークが、前記出力パターン映像から前記入力パターン映像を推定するように、前記入力パターン映像及び前記出力パターン映像を用いて前記バックワード補正ニューラルネットワークに対する初期トレーニングを行うステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1補正結果映像をアップデートする前記ステップは、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調節するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1補正結果映像をアップデートする前記ステップは、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータ及び前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記第1補正結果映像のピクセルを調節するステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1補正結果映像をアップデートする前記ステップは、
傾斜下降法に基づいて、前記第1補正結果映像をアップデートするステップ、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、さらに、
前記第1補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、前記第1補正結果映像を確定するステップと、
第2希望パターン映像に基づいて、前記バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、前記第2希望パターン映像の第2補正結果映像を生成するステップと、
前記第2補正結果映像に基づいて、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第2シミュレーション結果映像を生成するステップと、
前記第2希望パターン映像と前記第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、前記第2補正結果映像をアップデートするステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、さらに、
前記第2補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、前記第2補正結果映像を確定するステップ、を含み、
前記第1補正結果映像の確定したバージョンは、前記第1希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当し、
前記第2補正結果映像の確定したバージョンは、前記第2希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当する、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1補正結果映像をアップデートする前記ステップは、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調節するステップ、を含み、
前記第2補正結果映像をアップデートする前記ステップは、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークの前記パラメータが固定された状態で、前記第2希望パターン映像と前記第2シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークの前記パラメータを調節するステップ、を含み、
前記第1補正結果映像の前記確定したバージョンに対応する前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータ値と、前記第2補正結果映像の前記確定したバージョンに対応する前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータ値とは、互いに異なる、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1工程は、現像工程及びエッチング工程のうち少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
ハードウェアと結合して、請求項1~9のいずれか1項に記載の方法を実行させるためにコンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されたコンピュータプログラム。
【請求項11】
プロセッサと、
前記プロセッサで実行可能な命令語を含むメモリと、
を含む、ニューラル補正装置であって、
前記命令語が前記プロセッサで実行されると、前記プロセッサは、
半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うフォワードシミュレーションニューラルネットワーク、及び、前記第1工程のバックワード補正を行うバックワード補正ニューラルネットワークをロードし、
第1希望パターン映像に基づいて、前記バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、前記第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成し、
前記第1補正結果映像に基づいて、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成し、
前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、前記第1補正結果映像をアップデートする、
装置。
【請求項12】
前記プロセッサは、
前記第1工程のシミュレーション入力に該当する入力パターン映像、及び、前記第1工程のシミュレーション出力に該当する出力パターン映像を受信し、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークが、前記入力パターン映像から前記出力パターン映像を推定するように、前記入力パターン映像及び前記出力パターン映像を用いて、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークに対する初期トレーニングを行い、
前記バックワード補正ニューラルネットワークが、前記出力パターン映像から前記入力パターン映像を推定するように、前記入力パターン映像及び前記出力パターン映像を用いて、バックワード補正ニューラルネットワークに対する初期トレーニングを行う、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、前記第1補正結果映像をアップデートするために、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調節する、
請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記第1補正結果映像をアップデートするために、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータ及び前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記第1補正結果映像のピクセルを調節する、
請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記第1補正結果映像をアップデートするために、傾斜下降法に基づいて前記第1補正結果映像をアップデートする、
請求項11に記載の装置。
【請求項16】
前記プロセッサは、
前記第1補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、前記第1補正結果映像を確定し、
第2希望パターン映像に基づいて、前記バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、前記第2希望パターン映像の第2補正結果映像を生成し、
前記第2補正結果映像に基づいて、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第2シミュレーション結果映像を生成し、
前記第2希望パターン映像と前記第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、前記第2補正結果映像をアップデートする、
請求項11に記載の装置。
【請求項17】
前記プロセッサは、
前記第2補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、前記第2補正結果映像を確定し、
前記第1補正結果映像の確定したバージョンは、前記第1希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当し、
前記第2補正結果映像の確定したバージョンは、前記第2希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当する、
請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記プロセッサは、前記第1補正結果映像をアップデートするために、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークのパラメータが固定された状態で、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調節し、
前記プロセッサは、前記第2補正結果映像をアップデートするために、前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークの前記パラメータが固定された状態で、前記第2希望パターン映像と前記第2シミュレーション結果映像との間の前記誤差が減少するように、前記バックワード補正ニューラルネットワークの前記パラメータを調節し、
前記第1補正結果映像の前記確定したバージョンに対応する前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータ値と、前記第2補正結果映像の前記確定したバージョンに対応する前記バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータ値は、相互に異なっている、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1工程は、現像工程及びエッチング工程のうち少なくとも1つを含む、
請求項11に記載の装置。
【請求項20】
ニューラル補正方法であって、
ターゲット工程のシミュレーション入力に対応する入力パターン映像に基づいて、バックワード補正ニューラルネットワークをトレーニングさせるステップと、
前記ターゲット工程のシミュレーション出力に対応する出力パターン映像に基づいて、フォワードシミュレーションニューラルネットワークをトレーニングさせるステップと、
前記バックワード補正ニューラルネットワークを用いてパターン映像に基づいて補正された映像を生成するステップと、
前記フォワードシミュレーションニューラルネットワークを用いて、シミュレーション結果映像を生成するステップと、
前記シミュレーション結果映像と前記パターン映像との間の誤差により、バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調整するステップと、
を含む、方法。
【請求項21】
前記パラメータを調整するステップは、
前記誤差を所定の閾値に減少させるために前記パラメータを繰り返しアップデートするステップ、を含む、
請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
以下の実施形態は、半導体パターンのための補正方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体生産工程(semiconductor manufacturing process)は、ウェハーの加工のための様々な細部工程を含むことができる。また、細部工程の誤差を減らす様々な技術が存在する。例えば、現像工程(develop process)のためにOPC(optical proximity correction)が、エッチング工程のためにPPC(process proximity correction)を用いてもよい。ニューラルネットワークは、ディープラーニングに基づいて訓練された後、非線形関係にある入力データ及び出力データを互いにマッピングすることで、目的に適する推論を実行することができる。このようなマッピングを生成する訓練された能力は、神経網の学習能力といえる。ニューラルネットワークは、様々な技術分野で使用され、半導体生産工程に結合されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の網的は、半導体パターンのための補正方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るニューラル補正方法は、半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うフォワードシミュレーションニューラルネットワーク及び第1工程のバックワード補正を行う、バックワード補正ニューラルネットワークをロードするステップと、第1希望パターン映像に基づいて、バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成するステップと、第1補正結果映像に基づいて、フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成するステップと、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像をアップデートするステップと、を含む。
【0005】
一実施形態に係るニューラル補正装置は、プロセッサと、プロセッサで実行可能な命令語を含むメモリと、を含む。命令語がプロセッサで実行されると、プロセッサは、半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うフォワードシミュレーションニューラルネットワーク、及び、第1工程のバックワード補正を行うバックワード補正ニューラルネットワークをロードし、第1希望パターン映像に基づいて、バックワード補正ニューラルネットワークを実行して、第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成し、第1補正結果映像に基づいて、フォワードシミュレーションニューラルネットワークを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成し、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像をアップデートする。
【0006】
一実施形態に係るニューラル補正方法は、ターゲット工程のシミュレーション入力に対応する入力パターン映像に基づいてバックワード補正ニューラルネットワークをトレーニングさせるステップと、ターゲット工程のシミュレーション出力に対応する出力パターン映像に基づいて、フォワードシミュレーションニューラルネットワークをトレーニングさせるステップと、バックワード補正ニューラルネットワークを用いて、パターン映像に基づいて補正された映像を生成するステップと、フォワードシミュレーションニューラルネットワークを用いて、シミュレーション結果映像を生成するステップと、シミュレーション結果映像とパターン映像との間の誤差により、バックワード補正ニューラルネットワークのパラメータを調整するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】半導体生産工程を例示する図である。
図2】補正の有無による現像結果の差を例示する図である。
図3】半導体生産工程におけるフォワードシミュレーション及びバックワード補正を例示する図である。
図4】一実施形態に係るニューラルフォワードモデルとニューラルバックワードモデルの初期化過程を例示する図である。
図5】一実施形態に係る逆伝播を利用した補正アップデート過程を例示する図である。
図6】一実施形態に係るニューラルバックワードモデルのアップデートを介して補正結果映像が間接的にアップデートされる過程を例示する図である。
図7】一実施形態に係る補正結果映像が直接的にアップデートされる過程を例示する図である。
図8】一実施形態に係る各希望パターン映像の補正結果映像の個別的な最適化過程を例示する図である。
図9】一実施形態に係るニューラル補正方法を例示するフローチャートである。
図10】一実施形態に係るニューラル補正装置の構成を例示するブロック図である。
図11】一実施形態に係る電子装置の構成を例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態に対する特定な構造的又は機能的な説明は、単なる例示のための目的として開示されたものであって、様々な形態に変更されることができる。したがって、実施形態は、特定な開示形態に限定されるものではなく、本明細書の範囲は技術的な思想に含まれる変更、均等物、ないし代替物を含むものである。
【0009】
第1又は第2などの用語を複数の構成要素を説明するために用いることがあるが、このような用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的としてのみ解釈されなければならない。例えば、第1構成要素は第2構成要素と命名することができ、同様に、第2構成要素は第1構成要素と命名することもができる。
【0010】
いずれかの構成要素が、他の構成要素に「連結」されているか又は「接続」されていると言及されたときには、その他の構成要素に直接的に連結されているか又は接続されているが、中間に他の構成要素が存在し得るものと理解されなければならない。
【0011】
単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」、等の用語は、明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又は、これを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を、予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0012】
本明細書において、「A又はBのうち少なくとも1つ」及び「A、B、又はCのうち少なくとも1つ」のような文句は、それぞれその文句のうち該当する文句と共に羅列された項目のいずれか1つ又はそのすべての可能な組み合わせを含んでもよい。
【0013】
異なるように定義がなされない限り、技術的又は科学的な用語を含んで、ここで用いられる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって、一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈されなければならず、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0014】
以下に、添付する図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。図面を参照して説明する際に、図面符号に拘わらず、同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0015】
図1は、半導体生産工程を例示する図である。図1を参照すると、半導体生産工程(semiconductor manufacturing process)は、ウェハー111の加工のための様々な細部工程を含んでよい。第1ステージ110において、ウェハー111が生成され、第2ステージ120において、ウェハー111上にフォトレジスト121が塗布される。
【0016】
第3ステージ130において、マスク131を介して、フォトレジスト121に光132が照射される。マスク131のパターンに応じて、光132に対するフォトレジスト121の露出領域が決定され、光132によってフォトレジスト121の露出領域が除去されることで、第4ステージ140のように、フォトレジスト121にマスク131のパターンが形成される。第3ステージ130及び第4ステージ140は、現像工程(develop process)に該当する。フォトレジスト121に形成されているパターンに応じて、ウェハー111の露出領域が決定されてよく、第5ステージ150において、ウェハー111の露出領域に対するエッチングが行われる。ウェハー111の露出領域が除去されることで、ウェハー111にフォトレジスト121のパターンが形成される。第6ステージ160において、フォトレジスト121が除去される。第5ステージ150及び第6ステージ160は、エッチング工程に該当する。
【0017】
図2は、補正有無による現像結果の差を例示する図である。実際の半導体生産工程で希望パターン210によるオリジナルマスク(original mask)220が使用されれば、光の回折、工程誤差などにより、希望パターン210からの大きい誤差を有する現像結果230が示される。誤差を低減するために、オリジナルマスク220に対して補正される。現像工程に対する従来の補正方式は、OPC(optical proximity correction)を含んでよく、エッチング工程に対する従来の補正方式は、PPC(process proximity correction)を含んでもよい。
【0018】
図2は、現像工程に対するOPCの例示に該当する。OPCにより補正されたマスク240が決定され、補正されたマスク240を介して、少ない誤差を有する現像結果250が導き出される。従来の補正方式は、初期マスクを断片化(fragmentation)して、初期マスクによる工程結果をシミュレーションし、シミュレーション結果を参照して、予め決定された補正規則に基づいて、初期マスクの断片を補正して新しいマスクを決定し、新しいマスクによる工程結果をシミュレーションする動作を含む。従来の補正方式によれば、予め決定された補正規則を利用した反復的な動きを介して、最終的なパターンを導き出すことができる。
【0019】
図3は、半導体生産工程におけるフォワードシミュレーション及びバックワード補正を例示する図である。図3を参照すると、第1パターン映像310に対する現像工程のフォワードシミュレーションを介して、第2パターン映像320が決定され、第2パターン映像320に対するエッチング工程のフォワードシミュレーションを介して、第3パターン映像330が決定される。フォワードシミュレーションには、半導体工程の様々な特性、条件、変数などを考慮するシミュレーションモデルを用いてもよい。例えば、第1パターン映像310に対するフォワードシミュレーションを介して、現像工程で発生可能な形態変化が第1パターン映像310に反映されて、第2パターン映像320が決定されてよく、第2パターン映像320に対するフォワードシミュレーションを介して、エッチング工程で発生可能な形態変化が第2パターン映像320に反映されて、第3パターン映像330が決定されてもよい。
【0020】
希望パターンに該当する第1パターン映像310とエッチング工程の結果に該当する第3パターン映像33との間に誤差が生じる場合、誤差を低減するために、バックワード補正が実行されてもよい。従来のバックワード補正は、エッチング工程に対するPPC及び現像工程に対するOPCを含んでもよい。従来の補正方式は、予め決定された補正規則を介して実行される。第4パターン映像340に対するPPCにより、第5パターン映像350が生成される。第4パターン映像340は、希望パターンに該当し、第5パターン映像350は、エッチング工程により希望パターンが導き出されるための補正結果に該当する。第5パターン映像350に対するOPCにより、第6パターン映像360が生成される。第6パターン映像360は、現像工程により第5パターン映像350が導き出されるための補正結果である。
【0021】
PPC及びOPCは、予め決定された補正規則により行われるが、補正規則は、人によって決定されてもよい。実施形態によれば、このような人の介入及び補正規則なしに、ニューラルモデル(neural model)及び傾斜下降法(gradient decent)による最適化方式に基づいて、パターン補正が行われてもよい。実施形態によれば、ケースごとの補正規則が予め備えられなくても、パターン補正の最適化を達成することができる。
【0022】
図4は、一実施形態に係るニューラルフォワードモデルとニューラルバックワードモデルの初期化過程を例示する図である。
【0023】
図4を参照すると、出力パターン映像401及び入力パターン映像402に基づいて、ニューラルフォワードモデル410及びニューラルバックワードモデル420がトレーニングされ得る。入力パターン映像402は、ターゲット工程のシミュレーション入力に該当し、出力パターン映像401は、ターゲット工程のシミュレーション出力に該当する。ターゲット工程は、現像工程及び/又はエッチング工程を含んでもよい。
【0024】
ニューラルフォワードモデル410及びニューラルバックワードモデル420は、ニューラルネットワークを含む。ニューラルフォワードモデル410は、フォワードシミュレーションニューラルネットワークと称され、ニューラルバックワードモデル420は、バックワード補正ニューラルネットワークと称される。ニューラルネットワークは、複数のレイヤを含むディープニューラルネットワーク(deep neural network、DNN)を含んでもよい。ディープニューラルネットワークは、完全接続ネットワーク(fully connected network、FCN)、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network、CNN)、及び、リカレントニューラルネットワーク(recurrent neural network、RNN)のうち少なくとも1つを含んでもよい。例えば、ニューラルネットワーク内の複数のレイヤのうち少なくとも一部は、CNNに該当し、他の一部は、FCNに該当する。CNNは、畳み込みレイヤと称されてよく、FCNは、完全接続レイヤと称されてもよい。
【0025】
ニューラルネットワークは、ディープラーニングに基づいてトレーニングされた後、非線形関係にある入力データ及び出力データを互いにマッピングすることで、トレーニングの目的に適する推論(inference)を実行することができる。ディープラーニングは、ビッグデータセットから映像又は音声認識のような問題を解決するための機械学習方式である。ディープラーニングは、準備されたトレーニングデータを用いてニューラルネットワークをトレーニングし、エネルギーが最小化される地点に訪ねて行く、最適化問題解決の過程として理解されてもよい。ディープラーニングの教師あり(supervised)、又は、教師なし(unsupervised)学習を介して、ニューラルネットワークの構造あるいはモデルに対応するウェイト(weight)が求められ、このようなウェイトを介して、入力データ及び出力データが、互いにマッピングされる。ニューラルネットワークの幅及び深さが十分に大きければ、任意の関数を実現できる程度の容量を有し得る。ニューラルネットワークが、適切なトレーニング過程を介して、十分に多い量のトレーニングデータを学習すれば、最適な性能を達成することができる。
【0026】
以下では、ニューラルネットワークが「予め」トレーニングされるものと表現するが、ここでは、「予め」というニューラルネットワークが「開始」される前を示す。ニューラルネットワークが「開始」されたことは、ニューラルネットワークが推論のための準備ができたことを意味する。例えば、ニューラルネットワークが「開始」されたことは、ニューラルネットワークがメモリにロードされたこと、あるいは、ニューラルネットワークがメモリにロードされた後で、ニューラルネットワークに推論のための入力データが入力されたことを含む。
【0027】
ニューラルフォワードモデル410は、ターゲット工程のフォワードシミュレーションを行うように、予めトレーニングされ得る。ニューラルフォワードモデル410は、入力パターン映像402から出力パターン映像401を推定するように、入力パターン映像402及び出力パターン映像401を用いてトレーニングされ得る。ニューラルバックワードモデル420は、ターゲット工程のバックワード補正を行うように、予めトレーニングされ得る。ニューラルバックワードモデル420は、出力パターン映像401から入力パターン映像402を推定するよう、入力パターン映像402及び出力パターン映像401を用いてトレーニングされ得る。
【0028】
入力パターン映像402が与えられれば、シミュレーションモデルのシミュレーション結果に応じて、出力パターン映像401が生成され得る。シミュレーションモデルが高いシミュレーションの正確度を有する場合、ニューラルフォワードモデル410のフォワードシミュレーションは、高い正確度を有することができる。バックワード補正の入力は、フォワードシミュレーションの入力とは異なる分布を有してもよい。例えば、図3に示す第3パターン映像340のような希望パターン映像が、バックワード補正の入力として使用されてもよいが、出力パターン映像401と、このような希望パターン映像との間には、分布間隙(distribution gap)が存在し得る。実施形態によれば、傾斜下降法に基づいて、分布間隙による誤差を最小化することができる。
【0029】
図5は、一実施形態に係る逆伝播を用いた補正アップデート過程を例示する図である。図5を参照すると、ターゲット工程のフォワードシミュレーションを行うニューラルフォワードモデル520及びターゲット工程のバックワード補正を行うニューラルバックワードモデル510が、ロードされる。ニューラルバックワードモデル510及びニューラルフォワードモデル520は、ターゲット工程のシミュレーション入力に該当する入力パターン映像、及び、ターゲット工程のシミュレーション出力に該当する出力パターン映像に基づいて、トレーニングされる。傾斜下降法による補正最適化の過程とは区分するために、入力パターン映像及び出力パターン映像を利用したトレーニングは、初期トレーニングに呼ぶことができる。
【0030】
初期トレーニング後に、ニューラルバックワードモデル510は、希望パターン映像501に基づいて、補正結果映像511を生成する。初期トレーニング後に、ニューラルフォワードモデル520は、補正結果映像511に基づいて、シミュレーション結果映像521を生成し得る。初期トレーニングによる限界により、希望パターン映像501とシミュレーション結果映像521との間には誤差が生じ、誤差が減少するように補正が最適化される。
【0031】
補正の最適化を介して、補正結果映像511がアップデートされる。補正を最適化するためのアップデート対象は、補正結果映像511及びニューラルバックワードモデル510を含む。一実施形態によれば、ニューラルバックワードモデル510のパラメータ及びニューラルフォワードモデル520のパラメータが固定された状態で、誤差を減らす方向に補正結果映像511のピクセルが直接的に調節され得る。他の一実施形態によれば、ニューラルフォワードモデル520のパラメータが固定された状態で、誤差を減らす方向にニューラルバックワードモデル510のパラメータが調節され得る。ニューラルバックワードモデル510のパラメータの調節により、補正結果映像511のピクセルが間接的に調節されてもよい。パラメータは、ニューラルネットワークの接続加重値のようなネットワークパラメータを含んでもよい。誤差を減らす方向は、傾斜下降法に基づいて決定されてもよい。補正結果映像511の反復的なアップデートの結果に基づいて、補正結果映像511を確定することができる。
【0032】
図6は、一実施形態に係るニューラルバックワードモデルのアップデートを介して、補正結果映像が間接的にアップデートされる過程を例示する図である。図6を参照すると、希望パターン映像601に基づいて、ニューラルバックワードモデル610が実行され、希望パターン映像601の補正結果映像601が生成される。補正結果映像611に基づいて、ニューラルフォワードモデル620が実行されて、シミュレーション結果映像621が生成されてもよい。補正結果映像611及びシミュレーション結果映像621の生成に前もって、ニューラルバックワードモデル610及びニューラルフォワードモデル620は、初期トレーニングの手続を介して、予めトレーニングされた状態であってもよい。ニューラルバックワードモデル610及びニューラルフォワードモデル620は、初期トレーニングの手続を介して予めトレーニングされたパラメータを用いて、補正結果映像611及びシミュレーション結果映像621を生成することができる。
【0033】
一実施形態によれば、希望パターン映像601とシミュレーション結果映像621との間の誤差が減少するように、補正結果映像611がアップデートされ得る。補正結果映像611は、ニューラルバックワードモデル610のアップデートを介して、間接的にアップデートされ得る。ニューラルフォワードモデル620のパラメータが固定された状態で、希望パターン映像601とシミュレーション結果映像621との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデル610のパラメータが調節され得る。ニューラルバックワードモデル610のパラメータは、傾斜下降法による、下記の数式(1)を用いて調節される。
【数1】
【0034】
数式(1)において、θはニューラルバックワードモデル610のパラメータ、tは時間インデックス(time index)、ηはステップサイズ(step size)、Eは希望パターン映像601とシミュレーション結果映像621との間の誤差を示す。ηを介して、時間tの増加によるアップデート程度が決定される。ニューラルバックワードモデル610のアップデートが十分に繰り返され、または、希望パターン映像601とシミュレーション結果映像621との間の誤差が十分に減少した場合、その反復状態における補正結果映像611が、最終バージョンとして決定されてもよい。補正結果映像611の最終バージョンの最終補正されたパターンでターゲット工程が実行されれば、希望パターン映像601の希望パターンが、工程の結果上に導き出される。
【0035】
図7は、一実施形態に係る補正結果映像が直接的にアップデートされる過程を例示する図である。図7を参照すると、希望パターン映像701に基づいて、ニューラルバックワードモデル710が実行されて、希望パターン映像701の補正結果映像701が生成される。補正結果映像711に基づいて、ニューラルフォワードモデル720が実行されて、シミュレーション結果映像721が生成される。補正結果映像711及びシミュレーション結果映像721の生成に前もって、ニューラルバックワードモデル710及びニューラルフォワードモデル720は、初期トレーニングの手続を介して、予めトレーニングされた状態であってよい。ニューラルバックワードモデル710及びニューラルフォワードモデル720は、初期トレーニングの手続を介して予めトレーニングされたパラメータを用いて、補正結果映像711及びシミュレーション結果映像721を生成することができる。
【0036】
一実施形態によれば、希望パターン映像701とシミュレーション結果映像721との間の誤差が減少するように、補正結果映像711がアップデートされ得る。補正結果映像711は、ニューラルバックワードモデル710のアップデートなしに、直接的にアップデートされてもよい。ニューラルフォワードモデル720のパラメータ及びニューラルバックワードモデル710のパラメータが固定された状態で、希望パターン映像701とシミュレーション結果映像721との間の誤差が減少するように、補正結果映像711のピクセルが調節される。補正結果映像710のピクセルは、傾斜下降法による、下記の数式(2)を用いて調節される。
【数2】
【0037】
数式(2)において、θはニューラルバックワードモデル710のパラメータ、tは時間インデックス、ηはステップサイズ、Eは希望パターン映像701とシミュレーション結果映像721との間の誤差を示す。ηを介して、時間tの増加によるアップデート程度が決定される。補正結果映像711のアップデートが十分に繰り返され、または、希望パターン映像701とシミュレーション結果映像721との間の誤差が十分に減少した場合、その反復状態における補正結果映像711が、最終バージョンとして決定されてもよい。補正結果映像711の最終バージョンの最終補正されたパターンでターゲット工程が実行されると、希望パターン映像701の希望パターンが、工程結果上に導き出される。
【0038】
図8は、一実施形態に係る各希望パターン映像の補正結果映像の個別的な最適化過程を例示する図である。実施形態に係る補正の最適化は、各希望パターン映像に関して個別的に実行されてもよい。図8を参照すると、第1希望パターン映像811に関する個別的な補正の最適化を介して、第1補正結果映像813が決定され、第2希望パターン映像821に関する個別的な補正の最適化を介して、第2補正結果映像823が決定される。
【0039】
半導体生産のためのターゲット工程のフォワードシミュレーションを行うニューラルフォワードモデル801、及び、ターゲット工程のバックワード補正を行うニューラルバックワードモデル802がロードされる。ニューラルフォワードモデル801及びニューラルバックワードモデル802は、ターゲット工程のシミュレーション入力に該当する入力パターン映像及びターゲット工程のシミュレーション出力に該当する出力パターン映像に基づいて、トレーニングされてよい。ターゲット工程は、現像工程及び/又はエッチング工程を含んでもよい。
【0040】
ニューラルフォワードモデル801及びニューラルバックワードモデル802を用いて、第1希望パターン映像811による第1補正結果映像813が生成される。より具体的に、第1希望パターン映像811に基づいて、ニューラルバックワードモデル801が実行されて、第1希望パターン映像811の第1補正結果映像812が生成されてもよい。第1補正結果映像812は、臨時バージョンに該当し、第1補正結果映像813は、確定されたバージョンに該当する。
【0041】
第1補正結果映像821に基づいて、ニューラルフォワードモデル801が実行されて、第1シミュレーション結果映像が生成される。第1希望パターン映像811と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像812がアップデートされてよい。第1補正結果映像812は、直接的あるいは間接的にアップデートされてもよい。第1補正結果映像812の反復的なアップデート結果に基づいて、第1補正結果映像813を確定することができる。
【0042】
ニューラルフォワードモデル801及びニューラルバックワードモデル802を用いて、第2希望パターン映像821による第2補正結果映像823が生成される。第2希望パターン映像821に基づいて、ニューラルバックワードモデル802が実行されて、第2希望パターン映像821の第2補正結果映像822が生成されてもよい。第2補正結果映像822は、臨時バージョンに該当し、第2補正結果映像823は、確定したバージョンに該当する。
【0043】
第2補正結果映像822に基づいて、ニューラルフォワードモデル801が実行されて、第2シミュレーション結果映像が生成される。第2希望パターン映像821と第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第2補正結果映像822がアップデートされてよい。第2補正結果映像822は、直接的あるいは間接的にアップデートされてもよい。第2補正結果映像822の反復的なアップデート結果に基づいて、第2補正結果映像823を確定することができる。
【0044】
確定されたバージョンの第1補正結果映像813は、第1希望パターン映像811に対する個別的な最適化結果に該当し、確定したバージョンの第2補正結果映像823は、第2希望パターン映像821に対する個別的な最適化結果に該当する。補正の最適化過程で、第1補正結果映像813及び第2補正結果映像814が間接的に最適化される場合、言い換えれば、ニューラルフォワードモデル801のパラメータが固定された状態で、第1希望パターン映像811と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデル802のパラメータが調節され、ニューラルフォワードモデル801のパラメータが固定された状態で、第2希望パターン映像821と第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデル802のパラメータが調節される場合、確定したバージョンの第1補正結果映像813に対応するニューラルバックワードモデル802のパラメータ値と、確定したバージョンの第2補正結果映像823に対応するニューラルバックワードモデル802のパラメータ値とは、それぞれ異なってもよい。
【0045】
図9は、一実施形態に係るニューラル補正方法を例示するフローチャートである。図9を参照すると、ニューラル補正装置は、ステップS910において、半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うニューラルフォワードモデル、及び、第1工程のバックワード補正を行うニューラルバックワードモデルをロードし、ステップS920において、第1希望パターン映像に基づいて、ニューラルバックワードモデルを実行し、ステップS930において、第1補正結果映像に基づいて、ニューラルフォワードモデルを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成し、ステップS940において、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像をアップデートする。
【0046】
ニューラル補正装置は、第1工程のシミュレーション入力に該当する入力パターン映像、及び、第1工程のシミュレーション出力に該当する出力パターン映像を受信するステップ、ニューラルフォワードモデルが入力パターン映像から、出力パターン映像を推定するように、入力パターン映像及び出力パターン映像を用いて、ニューラルフォワードモデルに対する初期トレーニングを行うステップ、及び、ニューラルバックワードモデルが、出力パターン映像から入力パターン映像を推定するように、入力パターン映像及び出力パターン映像を用いて、ニューラルバックワードモデルに対する初期トレーニングを行うステップ、をさらに行う。
【0047】
ステップS940は、ニューラルフォワードモデルのパラメータが固定された状態で、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデルのパラメータを調節するステップ、を含む。
【0048】
ステップS940は、ニューラルフォワードモデルのパラメータ、及び、ニューラルバックワードモデルのパラメータが固定された状態で、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第1補正結果映像のピクセルを調節するステップを含んでもよい。
【0049】
ステップS940は、傾斜下降法に基づいて、第1補正結果映像をアップデートするステップを含む。
【0050】
ニューラル補正装置は、第1補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、第1補正結果映像を確定するステップ、第2希望パターン映像に基づいて、ニューラルバックワードモデルを実行して、第2希望パターン映像の第2補正結果映像を生成するステップ、第2補正結果映像に基づいて、ニューラルフォワードモデルを実行して、第2シミュレーション結果映像を生成するステップ、及び、第2希望パターン映像と第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、第2補正結果映像をアップデートするステップ、をさらに含んでもよい。
【0051】
ニューラル補正装置は、第2補正結果映像の反復的なアップデート結果に基づいて、第2補正結果映像を確定するステップ、をさらに含んでもよい。第1補正結果映像の確定されたバージョンは、第1希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当し、第2補正結果映像の確定したバージョンは、第2希望パターン映像に対する個別的な最適化結果に該当する。
【0052】
第1補正結果映像をアップデートするステップは、ニューラルフォワードモデルのパラメータが固定された状態で、第1希望パターン映像と第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデルのパラメータを調節するステップを含み、第2補正結果映像をアップデートするステップは、ニューラルフォワードモデルのパラメータが固定された状態で、第2希望パターン映像と第2シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、ニューラルバックワードモデルのパラメータを調節するステップを含み、第1補正結果映像の確定したバージョンに対応するニューラルバックワードモデルのパラメータ値と、第2補正結果映像の確定したバージョンに対応するニューラルバックワードモデルのパラメータ値は、それぞれ異なってもよい。
【0053】
第1工程は、現像工程及びエッチング工程のうち少なくとも1つを含んでもよい。
【0054】
その他に、図9に示すニューラル補正方法に、図1図8図10、及び、図11の説明が適用されてもよい。
【0055】
図10は、一実施形態に係るニューラル補正装置の構成を例示するブロック図である。図10を参照すると、ニューラル補正装置1000は、プロセッサ1010及びメモリ1020を含む。メモリ1020は、プロセッサ1010に接続され、プロセッサ1010によって実行可能な命令語、プロセッサ1010が演算するデータ、又は、プロセッサ1010によって処理されたデータ、を格納してもよい。メモリ1020は、非一時的なコンピュータで読み出し可能な記録媒体、例えば、高速ランダムアクセスメモリ及び/又は非揮発性コンピュータ読み出し可能な格納媒体(例えば、1つ以上のディスク格納装置、フラッシュメモリ装置、又は、その他の非揮発性固体メモリ装置)を含んでもよい。
【0056】
プロセッサ1010は、図1図9、及び、図11の動作を行うための命令語を実行する。例えば、プロセッサ1010は、半導体生産のための第1工程のフォワードシミュレーションを行うニューラルフォワードモデル、及び、前記第1工程のバックワード補正を行うニューラルバックワードモデルをロードし、第1希望パターン映像に基づいて、前記ニューラルバックワードモデルを実行して、前記第1希望パターン映像の第1補正結果映像を生成し、前記第1補正結果映像に基づいて、前記ニューラルフォワードモデルを実行して、第1シミュレーション結果映像を生成し、前記第1希望パターン映像と前記第1シミュレーション結果映像との間の誤差が減少するように、前記第1補正結果映像をアップデートする。その他に、ニューラル補正装置1000に、図1図9、及び、図11の説明が適用されてもよい。
【0057】
図11は、一実施形態に係る電子装置の構成を例示するブロック図である。図11を参照すると、電子装置1100は、プロセッサ1110、メモリ1120、カメラ1130、格納装置1140、入力装置1150、出力装置1160、及び、ネットワークインターフェース1170を含み、これらは、通信バス1180を介して通信することができる。例えば、電子装置1100は、移動電話、スマートフォン、PDA、ネットブック、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータなどのようなモバイル装置、スマートウォッチ、スマートバンド、スマートメガネなどのようなウェアラブルデバイス、デスクトップ、サーバなどのようなコンピューティング装置、テレビ、スマートテレビ、冷蔵庫などのような家電製品、ドアラックなどのようなセキュリティー装置、自律走行車両、スマート車両などのような車両、の少なくとも一部として実現され得る。電子装置1100は、図10に示すニューラル補正装置1000を構造的及び/又は機能的に含んでもよい。
【0058】
プロセッサ1110は、電子装置1100内で実行するための機能及び命令語を実行する。例えば、プロセッサ1110は、メモリ1120又は格納装置1140に格納された命令語を処理することができる。プロセッサ1110は、図1図10を参照して説明された1つ以上の動作を行うことができる。メモリ1120は、コンピュータ読み出し可能な格納媒体又はコンピュータで読み出し可能な格納装置を含んでよい。メモリ1120は、プロセッサ1110により実行するための命令語を格納し、電子装置1100によってソフトウェア及び/又はアプリケーションが実行される間に関連情報を格納することができる。
【0059】
カメラ1130は、写真及び/又はビデオを撮影する。格納装置1140は、コンピュータで読み出し可能な格納媒体、又は、コンピュータで読み出し可能な格納装置を含む。格納装置1140は、メモリ1120よりもさらに多い量の情報を格納し、情報を長期間格納し得る。例えば、格納装置1140は、磁気ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、フロッピーディスク、又は、この技術分野で知られた他の形態の不揮発性メモリを含んでもよい。
【0060】
入力装置1150は、キーボード及びマウスを通した伝統的な入力方式、並びに、タッチ入力、音声入力、及び、イメージ入力のような新しい入力方式を介して、ユーザから入力を受信する。例えば、入力装置1150は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロホン、又は、ユーザから入力を検出し、検出された入力を電子装置1100に伝達できる、任意の他の装置を含んでよい。出力装置1160は、視覚的、聴覚的、又は、触覚的なチャネルを介して、ユーザに、電子装置1100の出力を提供することができる。出力装置1160は、例えば、ディスプレイ、タッチスクリーン、スピーカ、振動発生装置、又は、ユーザに出力を提供できる、任意の他の装置を含んでよい。ネットワークインターフェース1170は、有線又は無線ネットワークを介して、外部装置と通信できる。
【0061】
以上で説明された実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、又は、ハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合せで具現される。例えば、本実施形態で説明した装置及び構成要素は、例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、又は、命令(instruction)を実行して応答する、異なる装置のような、1つ以上の汎用コンピュータ又は特殊目的コンピュータを用いて、具現される。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及びオペレーティングシステム上で実行される1つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行する。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答して、データをアクセス、格納、操作、処理、及び、生成する。理解の便宜のために、処理装置は、1つが使用されるものとして説明する場合もあるが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、処理装置は、複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含むことを把握する。例えば、処理装置は、複数のプロセッサ、又は、1つのプロセッサ、及び、1つのコントローラを含む。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0062】
ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、又は、そのうちの一つ以上の組合せを含み、希望の通りに動作するよう処理装置を構成し、または、独立的又は結合的に処理装置を命令することができる。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈され、または、処理装置に命令又はデータを提供するために、いずれかの類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体、又は装置、もしくは、送信される信号波に、永久的又は一時的に具体化することができる。ソフトウェアは、ネットワークに連結されたコンピュータシステム上に分散され、分散した方法で、格納され、または、実行され得る。ソフトウェア及びデータは、一つ以上のコンピュータで読出し可能な記録媒体に格納され得る。
【0063】
本実施形態による方法は、様々なコンピュータ手段を介して実施されるプログラム命令の形態で具現され、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される。記録媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを、単独又は組み合せて含む。記録媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計して構成されたものであってよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって、公知のものであり、使用可能なものであってよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例として、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気-光媒体、及び、ROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置、を含む。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される、高級言語コードを含む。
【0064】
上記で説明したハードウェア装置は、本発明に示す動作を実行するために、1つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成してよく、その逆も、また、同様である。
【0065】
上述したように、実施形態が限定された図面によって説明されてきたが、当技術分野で通常の知識を有する者であれば、上記の説明に基づいて、様々な技術的な修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が、説明された方法と異なる順に実行されてよく、かつ/あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態に結合又は組み合わせられてもよく、他の構成要素又は均等物によって置き換え又は置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。
【0066】
したがって、他の具現、他の実施形態、および、特許請求の範囲と均等なものも、また、後述する特許請求の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0067】
110 第1ステージ
111 ウェハー
120 第2ステージ
121 フォトレジスト
130 第3ステージ
131 マスク
140 第4ステージ
150 第5ステージ
160 第6ステージ
310 第1パターン映像
320 第2パターン映像
330 第3パターン映像
340 第4パターン映像
350 第5パターン映像
360 第6パターン映像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11