(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084702
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】骨セメントを混合するデバイス
(51)【国際特許分類】
A61J 1/20 20060101AFI20240618BHJP
A61B 17/88 20060101ALI20240618BHJP
A61L 24/06 20060101ALN20240618BHJP
【FI】
A61J1/20 314B
A61B17/88
A61L24/06
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023198912
(22)【出願日】2023-11-24
(31)【優先権主張番号】22213010.6
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】510340506
【氏名又は名称】ヘレウス メディカル ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】フォクト,セバスチャン
(72)【発明者】
【氏名】クルーゲ,トーマス
【テーマコード(参考)】
4C047
4C081
4C160
【Fターム(参考)】
4C047AA01
4C047AA05
4C047CC14
4C047HH05
4C081AC04
4C081BA12
4C081CA081
4C081DA13
4C160LL31
4C160LL70
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、骨セメントを貯蔵及び/又は混合するためのデバイスに関する。
【解決手段】骨セメントを混合するためのデバイス(10)は、粉末(14)を受容するための第1のキャビティ(12)を包囲し、かつ第1の開口部(15)を有する第1の中空体(11)と、アンプル(24)を受容するための第2のキャビティを包囲し、かつ第2の開口部(25)を有する第2の中空体(21)と、を備える。第1の中空体(11)と第2の中空体(21)とは、第1の開口部(15)と第2の開口部(25)とが互いに流体接続されるように、互いに接続可能である。第1の中空体(11)は弾性を有するので、第1の中空体(11)の内容物を外側から混練により混合することができる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨セメント(34)を混合するためのデバイス(10)であって、粉末(14)を受容するための第1のキャビティ(12)を包囲し、かつ第1の開口部(15)を有する第1の中空体(11)と、アンプル(24)を受容するための第2のキャビティ(22)を包囲し、かつ第2の開口部(25)を有する第2の中空体(21)と、を備え、前記第1の中空体(11)と前記第2の中空体(21)とは、前記第1の開口部(15)と前記第2の開口部(25)とが互いに流体接続されるように、互いに接続可能であり、前記第1の中空体(11)は、前記第1の中空体(11)の内容物が混練によって外側から混合され得るように弾性である、デバイス。
【請求項2】
前記第2の中空体(21)は、気体(30)が前記第2の中空体(21)から流出することができる第3の開口部(28)を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス(10)。
【請求項3】
前記第2のキャビティ(22)内に存在するアンプル(24)を破壊して開くために、前記第2の中空体(21)を外側から曲げることができるように、前記第2の中空体(21)は、少なくとも部分的に弾性であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項4】
前記第2の中空体(21)は、フィルタ要素(38)を有し、前記フィルタ要素(38)は、前記第2の開口部(25)を通って流れる流れが濾過されるように配置されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項5】
前記デバイス(10)は、前記第2のキャビティ(22)内に受容されたアンプル(24)を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項6】
前記デバイス(10)は、前記第1のキャビティ(12)内に受容された粉末(14)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項7】
前記第1のキャビティ(12)は、前記粉末(14)の体積と、前記アンプル(24)内に受容可能な液体(32)の体積と、の合計に少なくとも対応する容積を有することを特徴とする、請求項6に記載のデバイス(10)。
【請求項8】
前記第2のキャビティ(22)は、前記アンプル(24)の本体(42)を受容するための本体領域(40)と、アンプル(24)のヘッド(46)を受容するためのヘッド領域(44)と、を有し、少なくとも1つの第1の流体接続部(51)が、前記ヘッド領域(44)に面する前記本体領域(40)の端部と、前記第2の開口部(25)と、の間に存在することを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項9】
第2の流体接続部(52)は、前記本体領域(40)から離れる方に面する前記ヘッド領域(44)の端部と、前記第2の開口部(25)と、の間に存在することを特徴とする、請求項8に記載のデバイス(10)。
【請求項10】
前記第2の中空体(21)は、2つの第2のキャビティ(22)を包囲しており、各第2のキャビティ(22)は、アンプル(24)を受容するように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項11】
前記第2の中空体(21)内に存在する前記2つのアンプル(24)を単一のスナップ動作によって外側から破壊して開くことができるように、前記2つの第2のキャビティ(22)に対して共通のスナップ線(54)が設けられていることを特徴とする、請求項10に記載のデバイス(10)。
【請求項12】
前記第1の中空体(11)は、第1の接続要素(61)を有し、前記第2の中空体(21)は、第2の接続要素(62)を有し、前記第1の接続要素(61)及び前記第2の接続要素(62)は、前記第1の中空体(11)と前記第2の中空体(21)とが互いに手動でかつ取り外し可能に接続可能であるように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のデバイス(10)。
【請求項13】
前記デバイス(10)は、前記第1の接続要素(61)に接続可能であり、骨セメント(34)を生成するための混合物を前記第1の中空体(11)内に留めるように構成されているアダプタ(56)を更に備えることを特徴とする、請求項12に記載のデバイス(10)。
【請求項14】
前記デバイス(10)は、前記第1の中空体(11)の前記第1の接続要素(61)に接続され得る第3の接続要素(63)を有する排出要素(58)を更に備えることを特徴とする、請求項12に記載のデバイス(10)。
【請求項15】
前記第1の中空体(11)は、30~80のショアA硬度を有する材料で作られていることを特徴とする、請求項14に記載のデバイス(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨セメントを貯蔵及び/又は混合するためのデバイスに関する。
【0002】
骨セメントは通常、粉末を液体と混合することによって製造される。例えば、液体モノマー成分及び粉末成分から構成されるポリメチルメタクリレート(PMMA)骨セメントが知られている。モノマー成分は、一般に、モノマーメチルメタクリレート及び特にその中に溶解された活性剤、例えばN,N-ジメチル-p-トルイジンを含有する。骨セメント粉末とも呼ばれる粉末成分は、メチルメタクリレートと、スチレン、メチルアクリレート又は類似のモノマーなどのコモノマーとに基づいて重合、好ましくは懸濁重合によって生成される1つ以上のポリマーと、特に放射線不透過剤及び/又は開始剤過酸化ジベンゾイルとを有する。粉末成分をモノマー成分と混合すると、例えば、メチルメタクリレート中で膨張する粉末成分のポリマーによって、塑性変形可能な生地、実際の骨セメントが製造される。粉末成分がモノマー成分と混合されるとき、活性剤、例えばN,N-ジメチル-p-トルイジンは、過酸化ジベンゾイルと反応してラジカルを形成する。形成されたラジカルは、メチルメタクリレートのラジカル重合を開始することができる。メチルメタクリレートの重合が進行するにつれて、セメント生地の粘度は、それが固化するまで増加し得る。
【0003】
ポリメチルメタクリレート骨セメントは、セメント粉末をモノマー液と混合することによって、スパチュラを用いて適切な混合ビーカー中で混合することができる。骨セメント生地に気泡が混入することがあり、これは、硬化した骨セメントの機械的特性に悪影響を及ぼす可能性がある。他の欠点は、手動で量を測定する必要があること、及び常に確実であるとは限らない適切な混合である。
【0004】
骨セメント生地中の空気混入を回避するために、真空セメンティングシステムが、例えば、米国特許第6,033,105(A)号、米国特許第5,624,184(A)号又は米国特許第4,671,263(A)号から知られている。ここでは真空を適用する必要がある。セメンティング技術における更なる発展は、セメント粉末及びモノマー液の両方が既に別々の区画に包装されており、セメンティングシステムにおけるセメント適用の直前に互いに混合されるセメンティングシステムによって表される。そのような閉じた完全にプレパックされた混合システムは、欧州特許第0380867(B1)号、欧州特許第0796653(B1)号、又は欧州特許第0692229(B1)号に記載されている。
【0005】
骨セメントを搾り出すための外側デバイスが使用される混合デバイスは、国際公開第9416951(A1)号、欧州特許第1741413(B1)号、欧州特許第3054880(B1)号及び独国特許第19718648(A1)号に開示されている。成分又は骨セメントの移送又は混合を可能にするために真空が適用される混合デバイスは、独国特許出願公開第102009031178(B3)号、米国特許第8662736(B2)号及び欧州特許第3093067(B1)号から知られている。欧州特許第2393456(B1)号は、液体が過圧によって粉末に圧入される混合デバイスを記載している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、骨セメントを製造するために成分を混合し、製造された骨セメントを分配するための特に単純で費用効果の高いデバイスを提供することである。特に、本発明の目的は、先行技術から知られている欠点を少なくとも部分的に克服することである。
【0007】
この目的は、請求項1に記載の骨セメントを混合するためのデバイスによって達成される。有利な実施形態は、従属請求項に定義されている。
【0008】
上記目的を達成するために、骨セメントを混合するためのデバイスが使用される。これは、粉末を受容するための第1のキャビティを包囲し、かつ第1の開口部を有する第1の中空体を備える。デバイスは、アンプルを受容するための第2のキャビティを包囲し、かつ第2の開口部を有する第2の中空体を更に備える。第1の中空体と第2の中空体とは、第1の開口部と第2の開口部とが互いに流体接続されるように、互いに接続可能である。第1の中空体は弾性を有するので、第1の中空体の内容物を外側から混練により混合することができる。
【0009】
混練によって、成分は、外側から特に容易に、追加のデバイスなしで混合することができる。混合ロッドなどは必要とされず、それによって、技術的努力及びエラーによる影響が著しく低減される。デバイスは非常に頑丈である。最も単純な場合には、2つの部品のみが必要とされ、これも費用効果的に製造することができる。取り扱いは非常に簡単であり、エラーの影響を受けにくい。
【0010】
第1の中空体の弾性は、典型的には、第1の中空体を圧縮することを可能にし、その結果、例えば、第1の中空体の中にある気体、例えば空気を押し出すことができる。このようにして、第1のキャビティの容積は混合中に変化し、特に良好な混合を達成することができる。例えば、第1のキャビティ内に存在する気体は、一時的又は永久的に第2のキャビティ内に押し込まれ得る。
【0011】
中空体は、少なくとも1つのキャビティを包囲している壁を有する本体である。キャビティは、開いていても閉じていてもよい。第1の中空体は、ゴム弾性であってもよく、及び/又はゴムから作られてもよい。第1の中空体はアンプルホルダと呼ぶこともできる。
【0012】
第2の開口部は、少なくとも液体に対して透過性である。特に、第2の開口部は気体及び液体に対して透過性である。「気体」という用語は、本出願では凝集状態のみを指し、空気などの気体混合物も含む。第2の開口部は、アンプルが第2の開口部を通過することが不可能であるような寸法である。第1の開口部は、特に、粉末を開口部を通して第1のキャビティ内に導入することができるように、かつ/又は生成された混合物、特に骨セメントが開口部を通して第1のキャビティから出ることができるように設計される。
【0013】
第1の開口部の第2の開口部への流体接続部は、液体又は気体が周囲環境から第1の開口部から第2の開口部に流れることができ、特に逆流することもできるような接続を意味する。
【0014】
外側からの混練は、典型的には、液体成分と粉末成分とを混合して骨セメントを生成する働きをする。特に、手動混練が意味される。混練中、例えば、第1の中空体の1つ以上の領域を交互に圧縮及び解放することができる。また、第1の中空体の異なる位置に徐々に圧力を加えることも可能である。特に、第1の中空体は弾性であり、その結果、第1の中空体の外径をその無負荷時の大きさに対して50%、特に70%だけ一時的に減少させることが可能である。弾性により、第1の中空体は、外力の印加が停止した後、少なくとも本質的にその元の大きさをとる。
【0015】
第1の中空体は、外側から手の力を加えることによって、生成された骨セメントを手で押し出すことが可能であるように設計することができる。このようにして、力を加えるための、又は圧力若しくは負圧を発生させるための追加のデバイスなしに骨セメントを分注することが可能である。
【0016】
一実施形態では、第2の中空体は、気体が第2の中空体から流出することができる第3の開口部を更に備える。第1の中空体が気体を含む場合、気体は、第2の中空体及び第3の開口部を通って第1の中空体から押し出され、このようにしてデバイスから押し出され得る。これは、典型的には、第1の中空体に手動の圧縮力を加えることによって行うことができる。外力が停止すると、第1の中空体内に負圧を発生させることができ、その間に液体、特にアンプルから出る液体を第2のキャビティから第1のキャビティ内に吸引する。液体への圧力と比較して、吸引によって目的地に運ばれる場合に、液体が所望の目的地にのみ到達することを確実にする。したがって、欠陥がある場合であっても、液体を別の場所で押圧することはできない。
【0017】
吸引のために、外側真空を適用する必要はない。したがって、使用中の機器に関する費用を最小限に抑えることができ、したがって、用途は外側真空ポンプの存在とは無関係である。モノマー液をセメント粉末に運ぶためにポンプピストンは必要とされない。
【0018】
第3の開口部は、特に、第2の開口部から離れる方に面する端部に、好ましくは第2の開口部の反対側の端部に配置されている。気体が押し出されているとき、第3の開口部が上方を向くようにデバイスを保持することができる。したがって、第1のキャビティ内に位置する気体を完全に押し出すことができる。これにより、最大の負圧を発生させることができ、最大量の液体を第1のキャビティに流入させることができる。
【0019】
第3の開口部は、例えば、気体透過性クロージャ、例えば気体透過性キャップで閉鎖することができる。このようにして、汚染物質の侵入が防止される。第3の開口部は、特に、アンプルが第3の開口部を通過することが不可能であるような寸法である。
【0020】
特に、第3の開口部は、両方向の気体流が可能であるように構成されている。このようにして、二酸化エチレンなどの気体による滅菌が容易に可能である。特に、滅菌は、2つの中空体が接続された状態で行うことができる。この場合、気体は粉末に到達して浸透し、粉末を殺菌することもできる。
【0021】
好ましくは、第1の中空体は、変形後に、変形に対抗する復元力を加えるように構成されている。このようにして、第1の中空体が圧縮されるだけでよく、外向きの移動が復元力によって自動的に行われるので、例えば可撓性バッグと比較して、混合のための混練が容易になる。
【0022】
第1の中空体の弾性変形のために必要な力は、第2の中空体の弾性変形のために必要な力よりも小さいことが好ましい。このようにして、2つの中空体が接続された状態で、第1の中空体を一緒に押圧することによって負圧が生成されたときに、液体が第2の中空体から第1の中空体に吸い込まれることを確実にする。第2の中空体の変形が防止され、第1の中空体への液体の吸い込みが防止される。例えば、これは、第2の中空体と比較して第1の中空体のより小さい壁厚によって、及び/又は第1の中空体のより柔らかい又はより可塑性の材料によって達成することができる。
【0023】
一実施形態では、第2の中空体は、第2のキャビティ内に配置されたアンプルを破壊して開くために第2の中空体を外側から曲げることができるように、少なくとも部分的に弾性である。
【0024】
特に、第2のアンプルは、その所定の破断点で破壊されて開かれる。このようなアンプルは、通常、ガラスから製造され、及び/又はヘッドに一体的に接続されたアンプル本体を有する。ヘッドは、破壊することによって本体から取り外すことができ、その結果、アンプル内に収容された物質、特に液体が放出される。特に、手で折ることを意味する。好ましくは、所定の破断点の領域において第2の中空体上に成形要素が設けられ、この成形要素上で、所定の破断点の位置を外側から見ることができる。
【0025】
特に、所定の破断点の領域における第2の中空体の壁は、第2の中空体の壁の他の点と比較して特に屈曲可能である。これは、例えば、壁厚を局所的に薄くすることによって簡単に達成することができる。言い換えれば、この場合の第2の中空体は、力、特に手の力が外側から加えられたときにスナップが実現される所定のスナップ点を有する。このようにして、アンプルの特に簡単でほとんど誤りのない開放を可能にすることができる。
【0026】
一実施形態では、デバイスは、アンプルのヘッドが第2の開口部の方向を向くように設計される。したがって、液体は、第2の開口部から流出するためにアンプルの本体を通過して流れる必要はない。
【0027】
一実施形態では、第2の中空体はフィルタ要素を有する。フィルタ要素は、第2の開口部を通って流れる流れが濾過されるように配置されている。
【0028】
フィルタ要素は、媒体から粒子を除去するために媒体の濾過を可能にする要素である。フィルタ要素は、例えば、ふるいとして、又は材料、特に多孔質材料の充填層として設計することができる。
【0029】
第2の開口部を通る流れは、例えば、気体流、液体流、例えば粉末の固体流、又は上述の例の任意の混合物であってもよい。フィルタ要素は、例えば、粉末が第2のキャビティに入ること、ガラス破片が第2のキャビティから漏れ出ること、及び/又は生成された骨セメントが第2のキャビティに入ることを防止することができる。
【0030】
特に、フィルタ要素は、第2の中空体の外側端部の領域に配置されている。例えば、フィルタ要素は、第2の開口部を実質的に面一に閉じる。この場合、数ミリメートルのずれが許容され得る。これにより、第2の中空体への物質の侵入を完全に阻止することができる。加えて、フィルタ要素は特に設置が容易である。
【0031】
一実施形態では、デバイスは、第2のキャビティ内に受容された又は受容可能なアンプルを含む。典型的には、第1のキャビティの容積は、アンプルの体積に本質的に対応する。換言すれば、キャビティは、アンプルがキャビティ内に配置されたときに少なくとも本質的に完全に充填される。典型的には、第2のキャビティの内側輪郭は、アンプルの外側輪郭に少なくとも本質的に対応する。特に、アンプルは、例えば骨セメントの製造のための液体を収容する。アンプルは、例えばモノマーを含有することができる。
【0032】
一実施形態では、デバイスは、第1のキャビティ内に受容された又は受容可能な粉末を含む。特に、骨セメントを製造するための粉末、好ましくはポリメチルメタクリレート骨セメント粉末である。特に、第1の中空体は部分的にのみ粉末で充填される。これは、混合される成分及び混合物のより良好な移動度が達成されるので、混合を容易にする。例えば、第1のキャビティの30%超、好ましくは40%超、一実施形態では約50%以上、及び/又は75%未満、好ましくは60%未満の容積割合が粉末で充填される。特に、第1のキャビティの残りの容積は気体で充填される。
【0033】
デバイスが液体を有するアンプルだけでなく粉末も含む場合、言い換えれば、使用する準備ができた状態で充填されている場合、デバイスは、完全にプレパックされた混合システムと呼ぶこともできる。したがって、骨セメントの製造に直ちに使用できる。デバイスは、特に、2つの成分を貯蔵し、骨セメント、特にポリメチルメタクリレート骨セメントを混合し、排出する働きをする。
【0034】
一実施形態では、第1のキャビティは、粉末の体積と、アンプル内に受容された又は受容可能な液体の体積との合計に少なくとも対応する容積を有する。このようにして、第1のキャビティ内に存在する混合物の良好な移動、したがって成分の良好な混合を達成するために十分な容積が利用可能である。したがって、骨セメントの良好な品質を達成することができる。
【0035】
好ましくは、第1のキャビティの容積は、少なくとも粉末の体積と、アンプル内に受容可能な液体の体積の2倍と、の合計に対応する。このようにして、混合が更に単純化され、同時に骨セメントの特に高い品質が保証され得る。一実施形態では、第1のキャビティの容積は、少なくとも粉末の体積と第2のキャビティの体積との合計に対応する。
【0036】
一実施形態では、第2のキャビティは、アンプルの本体を受容するための本体領域及び/又はアンプルのヘッドを受容するためのヘッド領域を有する。特に、本体領域の内側輪郭は、アンプルの本体の外側輪郭に少なくとも実質的に対応する。本体領域の内側輪郭は、例えば、円筒形の断面を有することができる。特に、ヘッド領域の内側輪郭は、アンプルのヘッドの外側輪郭に少なくとも実質的に対応する。本体領域とヘッド領域との間に移行領域が設けられていてよく、この移行領域では、縁部及び/又は移行部が丸みを帯びて形成されていてもよい。本体領域とヘッド領域とは、閉じられ充填されたアンプルが第2のキャビティ内に収容され得るように互いに接続されている。
【0037】
一実施形態では、少なくとも1つの第1の流体接続部が、ヘッド領域に面する本体領域の端部と第2の開口部との間に存在する。このようにして、ヘッド領域及びそこに存在する可能性のある第2の流体接続部が、例えばアンプルの壊れたヘッド及び/又はガラス破片によって遮断又は詰まった場合であっても、アンプルの本体からの液体は、第2の中空体から流出することができ、かつ/又は第2の中空体から吸い出されることができる。典型的には、粉末の量は、骨セメントの生成のために、第2の流体接続部の接続の上方の意図された使用位置における液体の量のみが必要とされるような大きさにされる。
【0038】
一実施形態では、第2の流体接続部が、本体領域から離れる方に面するヘッド領域の端部と第2の開口部との間に存在する。このようにして、アンプルからの液体は、第2の中空体から流出することができ、かつ/又は第2の中空体から吸い出すことができる。例えば、第1の流体接続部を形成する第1のフローダクトは、本体領域から離れる方に面するヘッド領域の端部と第2の開口部との間に延びている。
【0039】
例えば、第2の流体接続部を形成する少なくとも1つの第2のフローダクトは、ヘッド領域に面する本体領域の端部と第1のフローダクトとの間に延びている。この場合、例えば、第2の開口部に接続されたフローダクトの下部領域は、第1及び第2の流体接続部として機能する。本体部分への第1のフローダクトが第2のフローダクトからヘッド部分へ、又はその逆に方向転換される分岐を接続することができる。言い換えれば、第1の流体接続部及び第2の流体接続部は、部分的に対応することができる。一実施形態では、2つの第2の流体接続部が提供される。これらは、特に同一であり、及び/又は説明したように第2のフローダクトとして設計される。
【0040】
一実施形態では、第2の中空体は2つの第2のキャビティを取り囲み、各第2のキャビティはアンプルを受容するように構成されている。特に、液体が第2の中空体から2つのアンプルから流出することができる共通の第2の開口部が設けられている。典型的には、各第2のキャビティは別個の開口部を有し、この開口部にそれぞれのフローダクトが接続されている。フローダクトは、特に第2の中空体の内部で合流して単一のフローダクトを形成することができ、この単一のフローダクトは、共通の第2の開口部に接続されている。あるいは、特に互いに接続された2つの第2の中空体が存在し、各々がアンプルを受容するためのキャビティを包囲している。
【0041】
1つのより大きなアンプルの代わりに2つのアンプルを使用することにより、アンプル内の液体体積を30ml未満にすることが可能になる。これは、有害物質規制に従ってより大きな量に関連する制限による利点をもたらす。
【0042】
一実施形態では、共通のスナップ線が両方の第2のキャビティに設けられ、その結果、第2の中空体内に配置された両方のアンプルは、単一のスナップ動作によって外側から破壊して開くことができる。単一のスナップ動作とは、単一のスナップ運動を意味し、これは、特に、外側から加えられる単一の力によって実行することができる。したがって、両方のアンプルを開くために必要な動きは1つだけである。
【0043】
特に、両方のアンプルを同時に破壊して開くことができる。典型的には、第2のキャビティは互いに平行に配置され、同じ向きを有する。この場合、スナップ線は、特に、ヘッド領域と本体領域との間の移行部に沿って第2のキャビティの長手方向軸に対して垂直に延びる。
【0044】
一実施形態では、第1の中空体は第1の接続要素を有し、及び/又は第2の中空体は第2の接続要素を有する。一実施形態では、第1の接続要素及び第2の接続要素は、第1の中空体と第2の中空体とが手動でかつ取り外し可能に互いに接続可能であるように構成されている。
【0045】
第1の接続要素と第2の接続要素とは、特に互いに直接接続される。第1の接続要素及び第2の接続要素は、典型的には、対応する要素として、例えば対応するねじ山として設計される。接続は、2つの中空体が互いに固定的に結合され、このようにして、例えば一緒に移動され得るような機械的接続を意味する。
【0046】
特に、接続要素は、接続状態において、第1の中空体の長手方向軸と第2の中空体の長手方向軸とが上下に位置するように設計される。したがって、液体は、直線的な短い流路を介して粉末に流入することができる。
【0047】
一実施形態では、デバイスは、第1の接続要素に接続可能なアダプタを更に備える。アダプタは、好ましくは、骨セメントを生成するための混合物を第1の中空体内に留めるように構成されている。
【0048】
言い換えると、アダプタが接続された状態で、混合物が第1の中空体から流出することが防止される。このようにして、アダプタが接続されたときに第1の中空体の内容物を混合することができる。これは、第2の中空体の代わりにアダプタが第1の中空体上に配置されるデバイスが、より小さく、より扱いやすいので、混合を容易にする。
【0049】
特に、アダプタは、気体が第1の中空体から漏れ続けることができるように構成されている。したがって、より効果的な混練が可能になるので、混合が更に改善される。特に、アダプタは、混合物を保持し、及び/又は気体を通過させるフィルタ要素を備える。フィルタ要素は、第2の中空体のフィルタ要素と同じように設計することができる。
【0050】
一実施形態では、デバイスは、第3の接続要素を有する排出要素を更に備える。特に、排出要素は、第1の中空体の第1の接続要素に接続することができる。
【0051】
排出要素は、生成された骨セメントを第1の中空体から排出する役割を果たす。特に、これは、第1の中空体を一緒に押圧することによって達成することができる。第2の接続要素の代わりに、第3の接続要素は、典型的には、第1の接続要素から第2の接続要素を解放した後に第1の接続要素に接続される。接続は、第1のキャビティと排出要素の内部との間に流体接続部が存在するような機械的結合を意味する。特に、排出要素は、第1の接続要素に手動で接続することができる。特に、機械的インターロック接続及び/又は摩擦インターロック接続が意味される。このようにして、特に簡単な取り扱いが可能になる。
【0052】
排出要素は、好ましくは、骨セメントを目標位置に正確に搬送することができるノズルを有する。ノズルは、好ましくは、第3の接続要素と反対側の排出要素の端部に配置されている。
【0053】
一実施形態では、第1の中空体は、30~80のショアA硬度を有する材料から製造される。
【0054】
一実施形態では、第1の中空体は、30超、特に40以上、好ましくは50以上、及び/又は80未満、好ましくは70未満、特に60未満のショアA硬度を有する材料から製造される。このような材料は、必要な弾性に関して特に有利であることが証明されている。
【0055】
本発明の更なる態様は、特に本発明によるデバイスを使用して骨セメントを製造する方法である。この方法は、第1の中空体の内容物を混合するために、弾性の第1の中空体を外側から混練すること、特に手動で混練することを含む。特に、第1の中空体は、粉末を受容するための第1のキャビティを包囲し、かつ第1の開口部を有する。特に、第2の中空体が存在する。特に、第2の中空体は、アンプルを受容するための第2のキャビティを包囲し、かつ第2の開口部を有する。特に、混練中、第1の開口部と第2の開口部とは、互いに流体接続されている。特に、第1の中空体は、第1の開口部が上方を向くように配置されている。
【0056】
一実施形態では、本方法は、外側から第1の中空体に力を加えることを含む。このようにして、第1の中空体内に存在する気体は、第1の開口部を通って第1の中空体から流出することができる。特に、気体は、第2の開口部を通って第2の中空体に流入することができ、第2のキャビティ内に存在するアンプルを通過して流れることができ、及び/又は第2の中空体の第3の開口部を通って第2のキャビティから出ることができる。一実施形態では、方法は、第2の中空体を外側から折ることを含み、その結果、アンプルが破壊されて開き、アンプル内に存在する液体が放出される。一実施形態では、方法は、第1の中空体に加えられた力を解放するステップを含む。このようにして、放出された液体を第1の中空体内に吸引するために、第1の中空体の壁の復元力によって負圧を発生させることができる。特に、混練がその後に続く。一実施形態では、本方法は、第1の中空体から第2の中空体を取り外すこと、排出要素を第1の中空体に接続すること、及び/又は第1の中空体に外力を加えることによって生成された骨セメントを排出することを含む。
【0057】
一実施形態では、気体を第1の中空体から押し出す力は、アンプルが破壊されて開く前に加えられる。代替的な実施形態において、アンプルは、最初に破壊されて開かれ、次いで、第1の中空体に対して外側から単回又は複数回力が加えられる。このようにして、気体は1つ以上の部分で流出することができ、液体の対応する部分は、結果として生じる負圧によって吸い込まれることができる。
【0058】
本発明の例示的な実施形態はまた、図面を参照して以下により詳細に説明される。例示的な実施形態の特徴は、特に明記しない限り、個別に又は複数の特許請求される主題で組み合わせることができる。特許請求される保護の範囲は、例示的な実施形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】
図1は、本発明によるデバイスの斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明によるデバイスの断面図である。
【
図3】
図3は、本発明によるデバイスの更なる断面図である。
【
図4】
図4は、本発明によるデバイスの更なる断面図である。
【
図5】
図5は、本発明によるデバイスの更なる断面図である。
【
図6】
図6は、本発明によるデバイスの更なる断面図である。
【
図7】
図7は、本発明によるデバイスの断面斜視図である。
【
図8】
図8は、本発明によるデバイスの斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明によるデバイスの斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明によるデバイスの詳細断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1は、骨セメントを混合するためのデバイス10を示す。デバイス10は、第1の中空体11と、第2の中空体21と、任意選択の排出要素58とを備える。特に、中空体11、21の各々は、ゴム及び/又はプラスチックから作られる。第1の中空体11は、第1の開口部15を備える。雄ねじの形態の第1の接続要素61は、第1の開口部15の領域に配置されている。第2の中空体21は、第2の開口部25と第3の開口部28とを備える。第3の開口部28は、気体透過性キャップ29によって閉じられている。キャップ21は、アンプルが第2の中空体21に挿入されることを可能にするために、取り外し可能であるように設計され得る。2つの開口部25、28は、特に第2の中空体21の両端部の中央に配置されている。
【0061】
雌ねじの形態の第2の接続要素62は、第2の開口部25の領域に配置されている。第1の中空体11及び第2の中空体21は、接続要素61、62によって互いに機械的に接続することができる。2つの中空体11、21が接続された状態において、第1の開口部15と第2の開口部25とは、互いに流体接続されている。
【0062】
排出要素58は、骨セメントを排出するためのノズル59と、特に第2の接続要素62の雌ねじに対応する雌ねじの形態の第3の接続要素63とを備える。このようにして、排出要素58は、第2の中空体21の代わりに第1の中空体11の第1の接続要素61に機械的に接続されることができる。
【0063】
図2は、
図1のデバイスに対応し得るデバイス10を断面図で示している。上述したように、第1の中空体11と第2の中空体21とは、接続要素61、62によって互いに機械的に接続される。第1の中空体11は、部分的に粉末14で充填され、部分的に気体30、例えば空気で充填された第1のキャビティ12を包囲している。第2の中空体21は、アンプル24が存在する第2のキャビティ22を包囲している。アンプル24は、液体32で部分的に充填され、気体30で部分的に充填されるか、又は液体32で完全に充填される。
【0064】
アンプル24は、本質的に円筒形の本体42と、それに隣接するヘッド46とから構成されている。
図2において、ヘッド46は下方を向いている。本体42とヘッド46との間の移行部には、ヘッド46を本体から分離し、このようにして液体32を放出するための所定の破断点がある。したがって、第2の中空体21の第2のキャビティ22は、本体42を収容するための実質的に円筒形の本体領域40と、本体領域40に隣接してヘッド46を収容するためのヘッド領域44とに分割されている。第2の中空体21は、少なくとも所定の破断点の領域において弾性であり、したがって、アンプル24は、スナップ線54に沿って外側からスナップすることによって、説明したように開くことができる。
【0065】
直線状のフローダクトの形態の第2の流体接続部52は、本体領域40とは反対側のヘッド領域44の下端部と第2の開口部25との間に配置されている。第2の開口部25の領域におけるフローダクトの下端部には、第2の開口部25を通って流れる流れを濾過することができるフィルタ要素38がある。このようにして、例えば、アンプル24が開かれたときに生成されるガラス破片を、液体32が第2の開口部25を通って流れるときに留めることができる。
【0066】
図3~
図5は、粉末セメントを製造するための方法の連続工程を示す。この目的のために使用されるデバイス10は、特に、
図2のデバイスに対応する。
図3及び
図5において、デバイス10は、その長手方向軸に沿って90°回転されて示されている。ここでは、第2の流体接続部52に加えて、2つの第1の流体接続部51も第2のキャビティ22と第2の開口部25との間に存在することが示されている。2つの、例えば湾曲したフローダクトが、ヘッド領域44に面する本体領域40の下端部と、第2の流体接続部52の直線フローダクトとの間に延びる。したがって、第1の流体接続部51は、所定の破断点より上に、又は少なくとも所定の破断点と同じ高さに配置されている。このようにして、液体32は、ヘッド領域44がアンプル24の壊れたヘッド46又はガラス破片によって詰まったとしても、第2の開口部25を通って流れることができる。
【0067】
図3は、外側から第1の中空体11に手動の力が加えられている状態を示している。第1の中空体11は一緒に押圧される。このようにして粉末14の上方に存在する気体は、第2の開口部25及び流体接続部51、52を通って第2のキャビティ22内に流入し、アンプル24を通過し、第3の開口部28を通って第2の中空体21から流出する。フィルタ要素38は、粉末14が第2の中空体21に入ることを防止することができる。
【0068】
図4は、外側から手動の力を加えることによるスナップ線54に沿った第2の中空体21のスナップ動作を示す。その結果、アンプル24のヘッド46が本体42から分離され、液体32が放出される。液体32は下方に流れ始める。ここで、第1の中空体11に加えられた手動の力が除去される。第1の中空体11の壁によって及ぼされる復元力により、第1の中空体11内に負圧が形成され、重力の作用に加えて液体32を下方に吸引する。
図5は、液体32の大部分が既に第1の中空体11に流入した後の状態を示す。第1の中空体11が再び元の形状に戻り、及び/又は必要な量の液体32が第1の中空体11に流入するとすぐに、弾性の第1の中空体11を外側から混練して、このようにして粉末14を液体32とできるだけ均一に混合することができる。ここで、フィルタ要素38は、混合物が第2の中空体21に流入することを防止する。このようにして、加工された骨セメントが第1のキャビティ12内で生成される。
【0069】
図6は、製造された骨セメントの分配を示す。ここでは、第2の中空体の代わりに、排出要素58が第1の中空体11の第1の接続要素61に固定されている。可撓性の第1の中空体11に外側から手で圧力を加えることによって、生成された骨セメント34がノズル59を通して押し出される。
【0070】
図7及び
図8は、本発明によるデバイス10の別の実施形態を示す。前述したデバイスとは異なり、第2の中空体21は、ここでは2つの第2のキャビティ22を取り囲んでいる。アンプル24は、各第2のキャビティ22内に存在する。第2のキャビティ22の各々は、1つ以上の流体接続部によって第2の開口部25に接続される。
図8は、2つの第2のキャビティ22に共通のスナップ線54が設けられていることを示している。したがって、2つのアンプル24からの液体は、1回のスナップ運動によって外側から放出することができる。
【0071】
図9及び
図10は、本発明によるデバイス10の別の実施形態を示す。既に説明したことに加えて、ここに示すデバイス10はアダプタ56を備える。これは、第2の接続要素62に本質的に対応する雌ねじの形態の第4の接続要素64を備える。アダプタ56は、第1の接続要素61に本質的に対応する雄ねじの形態の第5の接続要素65を更に備える。したがって、アダプタ56は、第1の接続要素61及び第2の接続要素62にねじ留めすることができ、したがって、
図10に示すように、第1の中空体11と第2の中空体21との間に配置することができる。したがって、アンプルからの液体は、アダプタ56を通って第1のキャビティ12内に流れることができる。
【0072】
アダプタ56は、第2のフィルタ要素39を更に備える。これは、特に第1のフィルタ要素38と同様に設計される。第2のフィルタ要素39は、特に、アダプタ56を通って延びているフローダクトの端部に位置し、この端部は、意図された使用中に第1の中空体11に面する。このようにして、第2のフィルタ要素39は、第1の中空体11が混練されているときに、骨セメントを製造するための混合物が第1の中空体11から出ることを防止する。したがって、第2の中空体21が第1の中空体11から分離され、アダプタ56のみが第1の中空体11上に配置されている間に、骨セメントを混合するために外側から混練を行うことが可能である。このようにして、デバイスはより扱いやすくなり、混合を容易にする。したがって、全体として、第1の中空体11及び第2の中空体は、介在するアダプタによって直接的又は間接的に接続することができる。
【符号の説明】
【0073】
10 デバイス
11 第1の中空体
12 第1のキャビティ
14 粉末
15 第1の開口部
21 第2の中空体
22 第2のキャビティ
24 アンプル
25 第2の開口部
28 第3の開口部
29 キャップ
30 気体
32 液体
34 骨セメント
38 フィルタ要素
39 第2のフィルタ要素
40 本体領域
42 本体
44 ヘッド領域
46 ヘッド
51 第1の流体接続部
52 第2の流体接続部
54 スナップ線
56 アダプタ
58 排出要素
59 ノズル
61 第1の接続要素
62 第2の接続要素
63 第3の接続要素
64 第4の接続要素
65 第5の接続要素
【外国語明細書】