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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084708
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】摩擦撹拌接合ツールおよび接合方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 20/12 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
B23K20/12 344
B23K20/12 360
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023206603
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】18/063,353
(32)【優先日】2022-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シェムクナス, マイケル フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】ローズ, スコット アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】レイエス, マリオ エー.
(72)【発明者】
【氏名】サーストン, ショーン マイケル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】細長い金属構造体に適用できる摩擦撹拌接合(FSW)ツールを提供する。
【解決手段】ハウジング(108)は、ハウジング(108)に対するピン(104)の回転を可能にするように、ピン(104)の遠位端に結合されている。ピン(104)は、ハウジング(108)の支持面(424)を通って延びている。支持面(424)は、FSWプロセス中にワークピース(212、214)のそれぞれの内面(426、428)と接触する。ショルダー(106)はピン(104)を囲み、FSWプロセス中、回転するように、構成されている。ショルダー(106)は、ワークピース(212、214)がショルダー(106)とハウジング(108)の支持面(424)との間に挟まれるように、FSWプロセス中、ワークピース(212、214)のそれぞれの外面(430、432)と接触する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
摩擦撹拌接合(FSW)ツール(102)であって、
2つのワークピース(212,214)の縁部(402,404)の間の接合線(216)を通って延びるように構成され、回転して、前記2つのワークピース(212,214)を前記接合線(216)で接合するFSWプロセスを実行するように構成されたピン(104)、
ハウジング(108)であって、前記ハウジング(108)は、前記ハウジング(108)に対する前記ピン(104)の回転を可能にするように、前記ピン(104)の遠位端(304)に結合されており、前記ピン(104)は、前記ハウジング(108)の支持面(424)を通って延びており、前記支持面(424)は、前記FSWプロセス中、前記ワークピース(212,214)のそれぞれの内面(426,428)に接触する、ハウジング(108)、および
前記ピン(104)を囲んでおり、前記FSWプロセス中、回転するように構成されているショルダー(106)であって、前記ショルダー(106)は、前記ワークピース(212,214)が前記ショルダー(106)と前記ハウジング(108)の前記支持面(424)との間に挟まれるように、前記FSWプロセス中、前記ワークピース(212,214)のそれぞれの外面(430,432)に接触する、ショルダー(106)、
を備える摩擦撹拌接合(FSW)ツール(102)。
【請求項2】
前記ハウジング(108)は、頂部側(316)と、前記頂部側(316)の上面(462)を越えて突き出ている隆起したプラットフォーム(460)とを含み、前記支持面(424)は、前記隆起したプラットフォーム(460)に沿って配置されている、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項3】
前記ショルダー(106)は、前記ピン(104)と同軸であり、前記FSWプロセスを実行するために前記ピン(104)の周りを回転するように構成されている、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項4】
前記ピン(104)の前記遠位端(304)は、前記ハウジング(108)の内部(346)のベアリングアセンブリ(340)に結合されている、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項5】
前記ハウジング(108)は、前記FSWプロセス中、前記2つのワークピース(212,214)によって画定された細長い空洞(208)の対応する側面(420,422)に接触するように構成された第1および第2の側壁(318,320)を含む、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項6】
前記第1および前記第2の側壁(318,320)は、前記対応する側面(420,422)に接触する摩耗パッド(332)を含む、請求項5に記載のFSWツール(102)。
【請求項7】
前記ハウジング(108)は箱形であり、前記2つのワークピース(212,214)によって画定された細長い空洞(208)内に適合するようなサイズである、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項8】
前記ハウジング(108)は、前記ハウジング(108)の端壁を通って延びており、熱を放散するために冷却剤を受け入れるように構成された少なくとも第1のポート(440)(440A)を含む、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項9】
前記第1のポート(440)(440A)内に設置され、前記冷却剤を搬送する冷却ラインに接続するように構成されたクイックコネクトフィッティング(442)を、さらに備える、請求項8に記載のFSWツール(102)。
【請求項10】
前記ピン(104)に接続された第1のスピンドル(110)と、前記ショルダー(106)に接続された第2のスピンドル(110)(114)とをさらに備え、前記第1のスピンドル(110)は、前記FSWプロセス中、前記ピン(104)を前記ハウジング(108)および前記ワークピース(212,214)に対して回転させ、前記第2のスピンドル(110)(114)は、前記FSWプロセス中、前記ショルダー(106)を前記ハウジング(108)および前記ワークピース(212,214)に対して回転させる、請求項1に記載のFSWツール(102)。
【請求項11】
2つの細長いワークピース(212,214)であって、前記ワークピース(212,214)のそれぞれの縁部(402,404)がそれらの間に接合線(216)を画定するように、互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピース(212,214)にFSWツール(102)をロードすることであって、前記FSWツール(102)は、前記接合線(216)を通って延びるピン(104)、前記ピン(104)の遠位端(304)に結合されたハウジング(108)、および前記ピン(104)を囲むショルダー(106)を含み、前記FSWツール(102)は、前記ハウジング(108)が前記接合線(216)の第1の側に沿って配置され、前記ショルダー(106)が前記第1の側とは反対側の前記接合線(216)の第2の側に沿って配置されるように、ロードされる、FSWツール(102)をロードすることと、
少なくとも、前記ピン(104)を回転させることと、前記接合線(216)の長さに沿って前記FSWツール(102)を移動させることとによって、FSWプロセスを実行して、接合部を形成することと、
を含む接合方法(500)。
【請求項12】
前記ワークピース(212,214)の前記縁部(402,404)は、前記ワークピース(212,214)の対向するフランジ(406,408)によって画定され、前記FSWプロセスを実行することは、前記対向するフランジ(406,408)を前記ショルダー(106)の遠位端(304)と前記ハウジング(108)の支持面(424)との間に挟むことを含む、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項13】
前記FSWプロセスを実行することは、前記ショルダー(106)を前記ハウジング(108)に対して回転させることを含む、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項14】
前記FSWプロセスを実行することは、前記ハウジング(108)の支持面(424)が、前記ピン(104)および前記接合線(216)を囲む前記ワークピース(212,214)のそれぞれの内面(426,428)に接触するように、前記ハウジング(108)を配置することを含む、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項15】
前記2つの細長いワークピース(212,214)に前記FSWツール(102)をロードすることは、前記接合線(216)の前記長さにわたって延びる、前記ワークピース(212,214)によって画定された空洞(208)内に前記ハウジング(108)を配置することを含む、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項16】
前記FSWツール(102)の前記ハウジング(108)は、前記ワークピース(212,214)の対応する側面(420,422)が前記空洞(208)内での前記ハウジング(108)の回転を阻止するように、前記空洞(208)に対してサイズ設定される、請求項15に記載の接合方法(500)。
【請求項17】
前記FSWプロセスを実行している間、冷却剤を前記ハウジング(108)の内部(346)に搬送することを、さらに含み、前記冷却剤は、前記ハウジング(108)のポート(440)に接続された冷却剤ライン(116)を介して搬送される、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項18】
前記接合線(216)は第1の接合線(216A)であり、前記接合部は第1の接合部であり、前記ワークピース(212,214)は、それらの間に第2の接合線(216B)を画定し、前記第2の接合線(216B)は、前記第1の接合線(216)に平行であり、かつ前記第1の接合線(216)に対して空洞(208)の反対側に沿っており、前記FSWプロセスを実行することは、前記第1の接合部を形成した後に前記ワークピース(212,214)に対して前記FSWツール(102)の向きを変えることと、前記第2の接合線(216B)の長さに沿って前記FSWツール(102)を移動させて、第2の接合部を形成することと、を含む、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項19】
前記FSWツール(102)は第1のFSWツール(102)であり、前記接合線(216)は第1の接合線(216A)であり、前記接合部は第1の接合部であり、前記ワークピース(212,214)は、それらの間に第2の接合線(216B)を画定し、前記第2の接合線(216B)は、前記第1の接合線(216A)に平行であり、かつ前記第1の接合線(216A)に対して空洞(208)の反対側に沿っており、前記方法(500)は、
第2のFSWツール(102)を前記第1のFSWツール(102)に隣接して前記ワークピース(212,214)にロードすることであって、前記第2のFSWツール(102)のピン(104)が前記第2の接合線(216B)を通って延びるように、第2のFSWツール(102)をロードすることを、さらに含み、
前記FSWプロセスを実行することは、前記第1のFSWツール(102)の前記ピン(104)を回転させることと、前記第2のFSWツール(102)の前記ピン(104)を回転させることと、前記第1のFSWツール(102)を前記第1の接合線(216A)の前記長さに沿って第1の方向に移動させて、前記接合部を形成することと、前記第2のFSWツール(102)を前記第2の接合線(216B)の長さに沿って前記第1の方向に移動させて、第2の接合部を形成することと、を含み、前記第1のFSWツール(102)と前記第2のFSWツール(102)が同時に移動し、前記第2のFSWツール(102)が前記第1のFSWツール(102)を追従する、請求項11に記載の接合方法(500)。
【請求項20】
互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピース(212,214)によって規定された構造体(200)であって、前記構造体(200)は、前記2つの細長いワークピース(212,214)のそれぞれの縁部(402,404)の間に画定された接合線(216)を含み、前記構造体(200)は、前記接合線(216)の長さにわたって延びる空洞(208)を含む、構造体(200)、ならびに
摩擦撹拌接合(FSW)ツール(102)であって、
前記空洞(208)内に配置されたハウジング(108)と、
前記接合線(216)を通って延び、前記ハウジング(108)に結合されたピン(104)であって、前記ハウジング(108)および前記接合線(216)に対して回転して、前記2つの細長いワークピース(212,214)を前記接合線(216)で接合するFSWプロセスを実行するように構成されたピン(104)と、
前記空洞(208)の外側に配置され、前記ピン(104)を囲むショルダー(106)であって、前記FSWプロセス中、前記ハウジング(108)および前記接合線(216)に対して回転するように構成されたショルダー(106)と、
を備える摩擦撹拌接合(FSW)ツール(102)、
を備える接合アセンブリ(400)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、2つのワークピースを摩擦撹拌接合して接合部を形成することに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]一部の産業用途では、細長い金属構造体が必要である。例えば、航空機メーカーは、旅客機に細長い金属構造体を使用する。これらの細長い金属構造体の長さは、最大で40フィート、またはそれを超える場合もある。しかしながら、比較的厳しい寸法公差を達成し、所望の強度および剛性特性を提供する長くて薄い金属構造体を製造することは困難である。1つの従来の製造プロセスには、金属を所望の形状になるように押し出すことが含まれるが、長くて薄い押し出し成形品には、ねじれや曲がりなどの歪みが生じる傾向がある。所望の強度と剛性を備え、厳しい寸法公差を満たす、薄くて細長い中空構造体を押し出すことは、非常に困難である。さらに、一部の用途では、本質的に押し出しが難しい細長い金属構造体のために特定の金属組成物が必要となる場合がある。別の従来の製造プロセスは、融接である。しかしながら、材料特性を劣化させる極端な温度変化による微細構造内の望ましくない反応のため、融接は、一部の材料組成では現実的な選択肢ではない。例えば、高強度アルミニウム合金の細長い構造体は、アルミニウム合金が融接後に亀裂を形成するので、融接では製造できない場合がある。これらの製造上の問題に対応するために、一部の細長い金属構造体は必要以上に厚く重くなる可能性があり、これにより航空機やその他の用途のコストと重量が増加する。
【発明の概要】
【0003】
[0003]薄い壁を有する機械的に強くて硬い細長い金属構造体を高い信頼度でかつ繰り返し製造できる摩擦撹拌接合(FSW)ツールおよび方法が必要とされている。例えば、細長い金属構造体は、押し出しおよび融接が困難な高強度アルミニウム合金から構成され得る。壁が薄いと、よりかさばる細長い構造体に比べて、材料コストと重量を削減することができる。軽量化は、航空機用途に特に有利となり得る。
【0004】
[0004]これらのニーズを念頭に置いて、本開示の特定の実施形態は、ピン、ハウジング、およびショルダー(肩部)を含む摩擦撹拌接合(FSW)ツールを提供する。ピンは、2つのワークピースの縁部の間の接合線を通って延びるように構成されている。ピンが回転して、2つのワークピースを接合線で接合するFSWプロセスを実行する。ハウジングは、ハウジングに対するピンの回転を可能にするように、ピンの遠位端に結合されている。ピンは、ハウジングの支持面を通って延びている。支持面は、FSWプロセス中、ワークピースのそれぞれの内面に接触する。ショルダーがピンを囲み、FSWプロセス中、回転するように、構成されている。ショルダーは、ワークピースがショルダーとハウジングの支持面との間に挟まれるように、FSWプロセス中、ワークピースのそれぞれの外面に接触する。
【0005】
[0005]本開示の特定の実施形態は、ワークピースのそれぞれの縁部がそれらの間に接合線を画定するように、互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピースにFSWツールをロードすることを含む接合方法を提供する。FSWツールは、接合線を通って延びるピン、ピンの遠位端に結合されたハウジング、およびピンを囲むショルダーを含む。FSWツールは、ハウジングが接合線の第1の側に沿って配置され、ショルダーが接合線の第1の側とは反対側の第2の側に沿って配置されるように、ロードされる。この方法は、少なくとも、ピンを回転させ、接合線の長さに沿ってFSWツールを移動させることによって、FSWプロセスを実行して、接合部を形成することを含む。
【0006】
[0006]本開示の特定の実施形態は、構造体および摩擦撹拌接合(FSW)ツールを含む接合アセンブリを提供する。この構造体は、互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピースによって規定される。この構造体は、2つの細長いワークピースのそれぞれの縁部の間に画定された接合線を含む。この構造体は、接合線の長さにわたって延びる空洞を含む。FSWツールは、空洞内に配置されたハウジングと、接合線を通って延びハウジングに結合されたピンと、空洞の外側に配置されピンを囲むショルダーとを含む。ピンは、ハウジングおよび接合線に対して回転して、2つの細長いワークピースを接合線で接合するFSWプロセスを実行するように構成されている。ショルダーは、FSWプロセス中ハウジングおよび接合線に対して回転するように構成されている。
【0007】
[0007]本開示のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むと、よりよく理解されるであろう。添付の図面では、図面全体にわたって、同様の番号が同様の部分を表す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態による摩擦撹拌接合(FSW)機械のブロック図である。
図2】一実施形態によるFSW機械によって形成される接合構造体の斜視図である。
図3】一実施形態によるFSWツール12の斜視図である。
図4図3に示すFSWデバイスの立面図である。
図5図3に示すFSWツールの断面図である。
図6図5に示すFSWツールの一部の拡大断面図である。
図7】一実施形態によるFSWツールおよび接合構造体を含む接合アセンブリの立面図である。
図8】ショルダーを除いたFSWツールの斜視図である。
図9】一実施形態による接合方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0017]前述の概要および以下の特定の実施形態の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。本明細書で使用される場合、単数形で記載され、単語「a」または「an」が前に付く要素またはステップは、必ずしも複数の要素またはステップを排除するものではないと理解されるべきである。さらに、「一実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を排除するものとして解釈されることを意図するものではない。さらに、明示的に反対の記載がない限り、特定の条件を有する要素または複数の要素を「含む」または「有する」実施形態は、その条件を有さない追加の要素を含むことができる。
【0010】
[0018]本開示の例は、2つの細長いワークピースを接合部に沿って互いに固定するために摩擦撹拌接合(FSW)を実行するための方法およびツールを提供する。ワークピースは金属であってもよい。例えば、ワークピースは、金属の押し出し成形品であってもよい。このツールは、ハウジングに結合され、ハウジングから延びるピンを含む。ピンは、2つのワークピースの対向する縁部の間に画定された接合線を通って延びるように設計されている。このツールは、接合線がショルダーとハウジングとの間にあるように、ピンの一部を囲むショルダーを含む。ピンとショルダーは、ハウジングとワークピースに対して回転する。ピンとショルダーの回転は、ワークピースに摩擦力を及ぼし、縁部が、ワークピースの融点より低い可塑性状態まで加熱される。縁部は、可塑性の可鍛性状態にあるときに互いに混ざり合い、冷却および固化すると接合部を形成して2つのワークピースを一体的に接合する。接合プロセスの生成物は、接合構造体である。
【0011】
[0019]本明細書で説明するFSWツールおよび方法は、強度があり軽量である接合構造体を製造するために使用することができる。強度は、接合構造体の材料組成および/または構造設計に起因し得る。例えば、FSWツールおよび方法は、高強度金属合金からなる2つのワークピースを接合するために使用され得る。一部の高強度金属合金は、亀裂などの欠陥が形成されるため、融接することができない。FSWツールおよび方法は、高強度アルミニウム合金など、これらの「溶接不可能な」合金の少なくとも一部に適用できる可能性がある。接合構造体の構造設計は、相互接続された壁の配置に基づいて強度に寄与し得る。例えば、本明細書に記載される1つまたは複数の実施形態におけるワークピースは、ワークピースの長さにわたって延びる細長い中空の箱形状を画定するように配置され得る。中空の箱は、接合構造体の形状を構造的に支持し、内部の中空箱要素を持たない構造体と比較して接合構造体の剛性および強度を高めることができる。接合構造体の強度の利点の1つは、指定された強度パラメータ(例えば、剛性など)を維持しながら、接合構造体の壁を比較的薄くできることである。本明細書に記載の接合構造体の壁は、同じまたは同様の用途における他の既知の構造体よりも薄くすることができ、これにより、材料コストおよび重量が削減される。軽量な構造体を提供することは、民間航空機などの航空用途にとって特に有益である。本明細書に記載のFSWツールおよび方法を使用して形成された構造体は、接合を行わずに細長い構造体を製造するための他の技術(例えば、構造体を最終形状で押し出すなど)よりも優れた品質(例えば、より優れた表面仕上げ、より優れた寸法精度、より少ない変形、より少ない欠陥など)を有し得る。
【0012】
[0020]一例では、2つのワークピースを摩擦撹拌接合することによって形成される接合構造体は、トラックである。例えば、接合構造体は、乗客シートを乗り物内の所定の位置に固定するための乗り物のシートトラックであってもよい。乗り物は、道路を走る乗り物(例えば、バス、トラック、バンなど)、空中の乗り物(例えば、航空機、ヘリコプター、宇宙船など)、レールを走る乗り物(例えば、電車)、船舶(例えば、クルーズ船、ヨットなど)などであってよい。例えば、乗り物の客室内のシートトラックに複数の乗客シートを固定することができる。特定の例では、本明細書で説明されるFSWデバイスおよび方法は、航空機のシートトラックを製造するように設計され得る。本明細書で説明される実施形態は、航空機の用途に限定されず、またシートトラックにも限定されない。FSWデバイスおよび方法は、様々な乗り物および/または非乗り物用途向けの様々な異なるタイプの細長い構造体を形成するために適用され得る。
【0013】
[0021]図1は、一実施形態による摩擦撹拌接合(FSW)機械100のブロック図である。FSW機械100は、FSWツール102を含み、FSWツール102は、ワークピースと係合して、FSWプロセスを実行し、接合部でワークピースを組み合わせるツールである。FSWツール102は、ピン104、ショルダー106、およびハウジング108を含む。ピン104は、FSWプロセス中にピン104を回転させるアクチュエータに機械的に接続(例えば、結合)されている。一例では、FSWツール102は、自己反応型のFSWツールであってもよい。FSWツール102は、単一のアセンブリ内にピン104を含み、接合を生成するためにワークピースの長さに沿って一緒に移動する2つの対向する構成要素を含むことができる。例えば、ワークピースは、ショルダー106とハウジング108の頂面との間に挟まれ得る。ピン104は、接合プロセス中、接合部を通って延びることができる。
【0014】
[0022]図示の実施形態では、アクチュエータは、ピン104を回転させるために1つまたは複数の動力源112によって動力を供給される第1のスピンドル110を含む。動力源112は、モータ、バッテリ、圧縮ガスを含む空気圧タンク、油圧ポンプなどを含むことができる。例えば、動力源112は、FSW機械100の動作を制御するユーザ入力装置によって生成される制御信号に基づいて制御され得る。スピンドル110および動力源112は、ピン104の回転速度を制御することができ、受信した制御信号に基づいて速度を変更することができる。
【0015】
[0023]ハウジング108は、ピン104に結合されている。例えば、ピン104の遠位セグメントは、ハウジング108内に延びることができる。ピン104は、FSWプロセス中、ハウジング108(およびワークピース)に対して回転することができる。一実施形態では、ハウジング108は、FSWプロセス中、ワークピースに対して回転しない。例えば、ハウジング108は、まるまる360度の回転を完了しない。図示の実施形態では、ショルダー106は、FSWプロセス中にショルダー106を回転させる第2のアクチュエータに機械的に接続(例えば、結合)されている。例えば、第2のアクチュエータは、ショルダー106を回転させるために1つまたは複数の動力源112によって動力を供給される第2のスピンドル114を含むことができる。任意選択で、ショルダー106の回転は、ピン104の回転とは独立していてもよい。一例では、ピン104は、ショルダー106とは異なる時間、異なる方向、および/または異なる速度で回転することができる。1つの設定では、ショルダー106およびピン104は、同じ速度(例えば、スピード)および方向で同時に回転するように制御され得る。代替の実施形態では、ショルダー106は、FSWプロセス中に回転しなくてもよい。その場合、ピン104は、ショルダー106、ハウジング108、およびワークピースに対して回転する。
【0016】
[0024]任意選択で、FSWツール102のハウジング108は、FSWツール102から熱を放散するために、冷却剤をハウジング108に、および/またはハウジング108から搬送する1つまたは複数の冷却ライン116に接続され得る。熱は、FSWツール102によってワークピースに加えられる摩擦力、および/またはFSWツール102自体の内部の動く構成要素間の摩擦力から発生し得る。冷却剤は、グリコール溶液などの流体であってもよい。冷却剤は、冷却システム118を介して冷却ライン116を通してポンプで送られることができる。任意選択で、FSW機械100は、冷却システム118からハウジング108に冷却剤を送達する第1の冷却ラインと、冷却剤をハウジング108から冷却システム118に戻す第2の冷却ラインとを含んでもよい。冷却ライン116は、ホース、チューブなどであってもよい。第1の代替実施形態では、FSW機械100は、冷却システム118および冷却剤を欠いており、冷却ライン116は、ハウジング108から熱を受動的に伝導して逃がす金属棒である。第2の代替実施形態では、FSW機械100は、冷却システム118と冷却ライン116の両方を欠いていてもよい。
【0017】
[0025]図2は、一実施形態によるFSW機械100によって形成される接合構造体200の斜視図である。接合構造体200(本明細書では構造体200とも呼ばれる)は細長く、構造体200の第1の端202から構造体200の第1の端202の反対側の第2の端204まで延びている。構造体200は、第1の端202と第2の端204との間の長さに沿って直線状であってもよい。構造体200は、細長い空洞208を画定する箱形部分206を含むことができる。細長い空洞208は、構造体200の長さ全体にわたって延びることができる。構造体200は、箱形部分206から突き出た1つまたは複数の翼セグメント210を含むことができる。翼セグメント210は、構造体200の長さにわたって延びることができる。図示の実施形態では、構造体200は4つの翼セグメント210を有する。構造体200のこの断面形状を図7に拡大して示す。構造体200は、図2では一定の縮尺で示されていない場合がある。例えば、構造体200の長さは、20フィートまで、またはそれ以上、40フィートまで、またはそれ以上、などであってもよい。箱形部分206および/または翼セグメント210の壁は、比較的薄くてもよい。一例では、厚さは、0.25インチ以下、さらには0.125インチ以下であってもよい。他の実施形態では、構造体200は、他の断面形状を有してもよい。
【0018】
[0026]FSW機械100は、2つのワークピースを接合して構造体200を形成することができる。例えば、第1のワークピース212および第2のワークピース214は、ワークピース212、214の縁部が、本明細書において接合線216と呼ばれる1つまたは複数の継ぎ目を画定するように、互いに対して位置決めされ得る。ワークピース212、214は、1つまたは複数の固定具を介して所定の位置に固定され得る。図示の実施形態では、構造体200は、2つの接合線216を有する。接合線216は、構造体200の長さにわたって延びることができる。FSWプロセス中、FSWツール102は、ワークピース212、214の長さに沿って移動し、接合線に接合部を形成して、2つのワークピース212、214を一体的に接続し、図2に示す単一の接合構造体200を規定することができる。
【0019】
[0027]図1に戻って、一実施形態では、FSW機械100は、FSWプロセス中にワークピース212、214の長さに沿ってFSWツール102を移動させる推進源120を含み得る。推進源120は、電動アクチュエータ、ロボットアーム、FSWツール102を引っ張る吊り下げられた軌道上のツール、ワークピース212、214に沿って駆動するようにFSWツール102上の車輪の回転に動力を与えるトラクションモータ、および/または同様のものを含んでもよい。推進源120は、FSWプロセス中のFSWツール102の動きを、指定された一定の速度で制御することができる。指定された速度は、長さに沿って比較的均一な接合が成功するようにFSWツール102が接合線の各セクションに十分な注意を払うことを保証する接合条件に基づくことができる。接合条件は、ピン104の回転速度、ワークピース212、214の材料特性、冷却剤による熱放散量などを含むことができる。代替の実施形態では、FSWツール102は、FSWプロセス中に人間のオペレータによって接合線216の長さに沿って手動で押したり引いたりされてもよい。
【0020】
[0028]図3は、一実施形態によるFSWツール102の斜視図である。図4は、図3に示すFSWツール102の立面図である。図5は、図3に示すFSWツール102の断面図である。図5の断面図は、図3の線5-5に沿ったものである。以下の説明は、図3図5をまとめて参照する。
【0021】
[0029]ピン104は直線状であり、ピン104の近位端302から近位端302の反対側のピン104の遠位端304まで延びている。ピン104は、ピン104を通って延びており、近位端302と遠位端304との間のピン104の長さと平行である中心軸306の周りで回転する。ピン104の近位セグメント308は、第1のスピンドル110(またはピン104を回転させる別のタイプのアクチュエータアセンブリ)に接続する。近位セグメント308は、螺旋状ねじ山310を含んでもよい。ピン104の遠位セグメント312は、ハウジング108に接続する。図5に示されるように、遠位セグメント312は、ハウジング108内に延びることができる。遠位端304は、任意選択で、ハウジング108内にあってもよいし、ハウジング108の底部側314を越えて突き出ていてもよい。遠位セグメント312は、ピン104をハウジング108に固定するための螺旋状ねじ山または別の機構を含んでいてもよい。ピン104は、近位セグメント308および近位端302がハウジング108の外側になるように、ハウジング108の頂部側316から突き出ている。一実施形態では、ピン302の長さの大部分は、ハウジング108の外側にある。ピン104は、高強度の金属材料で構成されていてもよい。
【0022】
[0030]ショルダー106は、ピン104を囲んでいる。ショルダー106は、ショルダー106がピン104の一部分のみを囲むように、ピン104よりも短くてもよい。ショルダー106は、図5に示すように中空のシェルであってもよい。ショルダー106は、ピン104と同軸であってもよく、ピン104の周り(例えば中心軸306の周り)に回転してもよい。ショルダー106は、円筒形であってもよい。ショルダー106は、ハウジング108に直接接続されていなくてもよい。例えば、図7を参照して説明されるように、FSWプロセス中、ショルダー106はハウジング108から離間することができ、ハウジング108によって接触される表面とは異なるワークピース212、214の表面に接触することができる。ショルダー106は、金属材料で構成されていてもよい。ショルダー106の材料組成は、ピン104の組成と同じであっても異なっていてもよい。
【0023】
[0031]一例では、ハウジング108は箱形である。ハウジング108は、頂部側316、底部側314、第1の側壁318、第2の側壁320、第1の端壁322、および第2の端壁324を含む。ハウジング108は、複数の構成要素のアセンブリであってもよい。例えば、ハウジング108は、端壁322、324、または端壁322、324の少なくとも一部を画定する本体326を含んでもよい。下部プレート328が、底部側314の少なくとも一部を画定することができる。上部プレート330が、頂部側316の少なくとも一部を画定することができる。第1および第2の側壁318、320は、摩耗パッド332によって画定され得る。本体326、上部プレート330、下部プレート328、および摩耗パッド332は、締結具334を介して互いに固定され得る。代替の実施形態では、ハウジング108は、異なる構成要素を有してもよい。代替の実施形態では、本体326がプレート330、328の機能を提供するように形成され得るので、ハウジング108は、別個の上部プレート330および下部プレート328を有さずに、本体326および摩耗パッド332を含んでもよい。例えば、本体326の頂面は、裏側接合封じ込めを提供することができ、本体326の一部は、内部のベアリングがハウジング108から落ちるのを阻止することができる。
【0024】
[0032]図6は、図5に示すFSWツール102の一部の拡大断面図である。一実施形態では、ピン104の遠位セグメント312は、ハウジング108内のベアリングアセンブリ340に接続されている。ベアリングアセンブリ340は、ハウジング108に機械的に接続されたままでありながら、ピン104がハウジング108に対して回転することができるようにする。ベアリングアセンブリ340は、ピン104にしっかりと固定されたブッシング342を含むことができる。例えば、遠位セグメント312は、ねじでブッシング342内に取りつけられることができ、止めねじなどを介してブッシング342内に保持されることができる。ベアリングアセンブリ340は、ブッシング342の一部を囲む環状のトラックまたはレース344を含むことができる。レース344はブッシング342と接触し、ブッシング342が低摩擦でレース344に対して回転できるようにする。レース344は、ボールベアリングを含んでもよい。ベアリングアセンブリ340は、ハウジング108の内部346に組み込まれている。ベアリングアセンブリ340は、ハウジング108を回転させることなく、ピン104が回転できるようにする。一実施形態では、ハウジング108は、FSWプロセス中、ワークピースに対して回転しない。ベアリングレース344は、レース344を収容できるようなサイズに作られた本体326の凹部または空洞内の所定の位置に取り付けられ得る。ブッシング342は、レース344内にブッシング342を保持するために、レース344の底部側または本体326に接触するフランジ348を有してもよい。
【0025】
[0033]図7は、一実施形態によるFSWツール102および接合構造体200を含む接合アセンブリ400の立面図である。図7は、一実施形態による、接合構造体200を規定するワークピース212、214に対してFSWプロセスを実行しているFSWツール102を示す。例えば、FSWツール102は、ワークピース212、214のそれぞれの第1のフランジ406、408の対向する縁部402、404によって画定される第1の接合線216Aを接合するように位置決めされている。図示の実施形態では、第1および第2のワークピース212、214は、互いの複製コピーである。例えば、ワークピース212、214は、ギリシャ文字のパイの形状に似た形状を有していてもよい。ワークピース212、214はまた、第1の接合線216Aから細長い空洞208を横切ったところにある第2の接合線216Bを画定することもできる。FSWツール102は、図示の向きでは第2の接合線216Bを接合するように配置されていない。第2の接合線216Bは、第1および第2のワークピース212、214の第2のフランジ410、412の縁部の間に画定される。FSWツール102は、第2の接合線216Bを接合するために、構造体200に対して反転され得る。あるいは、第2のFSWツール102が図示のFSWツール102と組み合わせて使用されて、例えば2つのFSWツール102を構造体200の長さに沿って一方を他方の前にして順に移動させることによって、第2の接合線216Bを接合してもよい。別の実施形態では、ワークピース212、214のうちの少なくとも1つは、異なる形状を有してもよい。
【0026】
[0034]FSWツール102のハウジング108は、構造体200の細長い空洞208内に適合するようなサイズおよび形状であってもよい。例えば、ハウジング108は、図7において細長い空洞208内に配置されている。ピン104がハウジング108に結合され、第1の接合線216Aを通って延びている。ショルダー106は、細長い空洞208の外側に配置されている。一実施形態では、ピン104は、FSWプロセス中、回転されて、第1の接合線216Aで第1のフランジ406、408の縁部402、404に接触する。ピン104と縁部402、404との間の摩擦により縁部402、404が加熱され、ワークピース212、214の2つの第1のフランジ406、408が第1の接合線216Aで接合される。一実施形態では、ショルダー106は、FSWプロセス中、ピン104の回転と並行して回転される。
【0027】
[0035]ピン104およびショルダー106は、静止して保持されているハウジング108および接合線216Aに対して回転することができる。例えば、ハウジング108は、細長い空洞208内で回転することが物理的にできない場合がある。ハウジング108の側壁318、320の一方または両方が、細長い空洞208の対応する側面420、422に接触し得る。例えば、側壁318は、第1のワークピース212の側面420に接触してもよく、側壁320は、第2のワークピース214の側面422に接触してもよい。一実施形態では、側壁318、320は、摩耗パッド332によって画定される。摩耗パッド332は、ワークピース212、214の表面品質に悪影響を与えることを避けるために、抵抗を低減し、かつ/または摩耗を低減するように、制限された摩擦で対応する側面420、422に沿って滑り動くように設計され得る。摩耗パッド332は、ナイロン、高密度プラスチックなどから構成され得る。摩耗パッド332は、交換可能であってもよい。
【0028】
[0036]一実施形態では、ワークピース212、214のフランジ406、408は、FSWプロセス中、ショルダー106とハウジング108との間に挟まれ得る。ハウジング108は、フランジ406、408のそれぞれの内面(または下面)426、428に接触する支持面424を含んでもよい。表面426、428は、細長い空洞208の内側に面しているので、内面である。ハウジング108の支持面424は、接合線216Aに沿った変形可能な縁部402、404が重力および/または他の力によって垂れ下がるのを防ぐ基部を提供することができる。支持面424は、滑らかであってもよい。接合部は、支持面424の滑らかな形状に従うことができ、その結果、接合部の内面に沿って滑らかな表面仕上げが得られる。
【0029】
[0037]ショルダー106は、FSWプロセス中、フランジ406、408のそれぞれの外面(または上面)430、432に接触し得る。例えば、ショルダー106は、ピン104の長さに沿って滑り動くことができてもよい。ショルダー106は、重力によりフランジ406、408に向かって付勢され得る。あるいは、ばねなどの付勢部材が、フランジ406、408に向かってショルダー106に付勢力を及ぼすこともできる。ショルダー106およびハウジング108によって与えられる圧縮力は、接合部に所望の形状および表面仕上げを与えることができる。ショルダー106の遠位端434は、FSWプロセス中、ショルダー106が回転しているときに、外面430、432に接触し、外面430、432に沿って滑り動くことができる。ショルダー106の能動的な回転によってもたらされる摩擦により、表面仕上げの品質を向上させることができる。
【0030】
[0038]一実施形態では、ハウジング108は、ハウジング108の内部に延びる少なくとも1つのポート440を含む。ポート440は、ハウジング108の内部を通って延びる1つまたは複数の冷却チャネルに流体的に接続され得る。冷却チャネルは、図6に示されるベアリングアセンブリ340の近くを延びることができる。冷却チャネルは、ハウジング108の本体326を通って画定され得る。ポート440は、ハウジング108から熱を吸収する冷却剤を受け入れることができる。図示の実施形態では、ハウジング108は、第1のポート440Aおよび第2のポート440Bを含む。両方のポート440A、440Bが、図7ではハウジング108の共通の端壁322に沿って配置されている。ポート440A、440Bは、ハウジング108の幅に沿って離間している。代替の実施形態では、ハウジング108は、異なる数のポートを含んでもよく、かつ/またはポートの少なくともいくつかが、ハウジング108の異なる端壁に配置されていてもよい。一実施形態では、それぞれの取付具(フィッティング)442が、各ポート440内に設置されている。取付具442は、クイックコネクトフィッティングであってもよい。取付具442は、対応する冷却ライン116(図1に示す)に接続するように構成されている。
【0031】
[0039]図8は、ショルダー106を除いたFSWツール102の斜視図である。FSWプロセス中にワークピース212、214と位置合わせされてワークピース212、214に接触するピン104のセグメントは、不均一な表面450を有することができる。不均一な表面450は、起伏、隆起、鋸歯状、等を含むことができる。任意選択で、不均一な表面450は、ピン104の外周に沿って交互に配置される滑らかな部分452と起伏のある部分454とを含んでもよい。
【0032】
[0040]一実施形態では、ハウジング108は、頂部側316の上面462を越えて突き出ている隆起したプラットフォーム460を含む。隆起したプラットフォーム460は、FSWプロセス中にフランジ406、408に接触してこれらを支持する支持面424を画定する。隆起したプラットフォーム460は、楕円形のアンビル形状を有し得る。隆起したプラットフォーム460は、ハウジング108の頂部側316に沿って中央に位置することができ、頂部側316の周囲領域からオフセットされている。ピン104は、隆起したプラットフォーム460を通って延びている。図示の実施形態では、隆起したプラットフォーム460は、上部プレート330の構成要素である。代替の実施形態では、ハウジング108の本体326が、隆起したプラットフォーム460を画定することができる。隆起したプラットフォーム460上の支持面424は、比較的平面であってもよい。例えば、支持面424は、ピン104の近くで平面であってもよく、隆起したプラットフォーム460の半径方向縁部に沿って先細または湾曲していてもよい。代替の実施形態では、ハウジング108は、隆起したプラットフォーム460を含まない。例えば、支持面424は、頂部側316の周囲領域と同じ高さである、または頂部側316の周囲領域よりも下に凹んだ、ハウジング108の頂部側316の中央領域によって画定されてもよい。
【0033】
[0041]任意選択で、本体326は、ハウジング108の下部プレート328とのダブテールインターフェース470を画定してもよい。下部プレート328は、ダブテールインターフェース470で本体326内に滑り込むことによって組み立てられ得る。締結具334が、下部プレート328を所定の位置に固定することができる。
【0034】
[0042]図9は、一実施形態による接合方法のフローチャート500である。接合方法は、摩擦撹拌接合プロセスであってもよい。接合方法は、図1に示されるFSW機械100を使用して実行され得る。この方法は、2つの押し出された細長いワークピースを接合して、単一で一体の接合構造体を形成するために実行され得る。接合構造体は、比較的強度があり、硬く、軽量であり得る。この方法は、任意選択で、図9に図示されているものに追加した少なくとも1つのステップを含んでもよいし、図示されているものより少なくとも1つ少ないステップを含んでもよいし、および/または図示されているものとは異なる少なくとも1つのステップを含んでもよい。
【0035】
[0043]ステップ502では、2つの細長いワークピース212、214が固定具480に配置されて、互いに対して固定位置に固定される。ワークピース212、214は、ワークピース212、214の第1のフランジ406、408の縁部402、404が互いに対向し、接合線216を画定するように、固定具480内で配向され得る。接合線216は、細長いワークピース212、214の長さにわたって延びることができる。
【0036】
[0044]ステップ504では、FSWツールまたはツール102が、固定具480に保持された2つの細長いワークピース212、214にロードされる。FSWツール102は、一方の端部における、2つのワークピース212、214の組み合わされた端部セグメントに取り付けられることができる。FSWツール102は、FSWツール102のピン104が接合線216を通って延び、FSWツール102のハウジング108が接合線216の第1の側に沿って配置され、FSWツール106のショルダー106が、接合線216の第1の側とは反対側の第2の側に沿って配置されるように、ワークピース212、214にロードされ得る。任意選択で、ワークピース212、214の端部は、接合線216と整列し、ピン104を収容することができる、予め形成されたスロットを含んでもよい。予め形成されたスロットにより、ピン104を回転させる前に、指定された位置にFSWツール102をセットアップすることが可能になる。
【0037】
[0045]一実施形態では、固定具480内の2つの細長いワークピース212、214は、ワークピース212、214の長さにわたって延びる細長い空洞208を画定する。空洞208は、開いた端部とともに4つの壁によって画定され得る。接合線216は、4つの壁のうちの1つを通って延びている。任意選択で、第2の接合線216が、4つの壁のうちの別の壁を通って延びている。ステップ504でFSWツール102を2つの細長いワークピースにロードすることは、細長い空洞208内にハウジング108を配置することを含むことができる。FSWツール102のハウジング108は、ワークピース212、214の対応する側面420、422が空洞208内でのハウジング108の回転を阻止するように、空洞208に対してサイズ設定され得る。
【0038】
[0046]ステップ506で、FSWツール102を使用してFSWプロセスが実行される。FSWプロセスは、ピン104を回転させ、FSWツール102を接合線216の長さに沿って移動させて接合線216に接合部を形成することによって少なくとも部分的に実行され得る。FSWプロセスは、ハウジング108の支持面424が、ピン104および接合線216を囲むワークピース212、214のそれぞれの内面426、428に接触するように、ハウジング108を配置することによって実行され得る。FSWプロセスを実行することは、ショルダー106の遠位端434とハウジング108の支持面424との間にワークピース212、214の対向する壁またはフランジ406、408を挟むことを含んでもよい。FSWプロセスはまた、ピン104とショルダー106の両方が回転するように、ショルダー106をハウジング108に対して回転させることを含んでもよい。一実施形態では、ショルダー106は、ピン104とは独立して回転することができる。任意選択で、FSWプロセスは、ハウジング108のポート440に接続された冷却剤ライン116を介して冷却剤をハウジング108の内部に搬送することを含んでもよい。冷却剤は、FSWツール102から熱を吸収して放散することができる。
【0039】
[0047]ワークピース212、214は、任意選択で、構造体200の長さに沿って互いに平行に延びる第1および第2の接合線216A、216Bの両方を画定することができる。例えば、第2の接合線216Bは、第1の接合線216Aに対して空洞208の反対側に沿って位置していてもよい。一例では、FSWプロセスを実行することは、ピン104が第1の接合線216Aを通って延びている状態で構造体200の長さに沿ってFSWツール102を移動させることによって、第1の期間中に第1の接合線216Aに沿って第1の接合部を形成することを含み得る。次に、方法500は、(第1の接合部を形成した後)ワークピース212、214に対してFSWツール102の向きを変えることを含むことができる。ピン104が第2の接合線216Bを通って延びるように、FSWツール102の向きを変えることができる。例えば、FSWツール102は、固定具480内のワークピース212、214の向きに対して180度反転されてもよい。FSWプロセスは、構造体200の長さに沿ってFSWツール102の第2の通路を作って、第2の接合線216Bに第2の接合部を形成することを含むことができる。
【0040】
[0048]2つのワークピース212、214が2つの接合線216A、216Bを画定する別の例では、方法は、2つの接合部の1つをそれぞれ形成するために2つの異なるFSWツール102を利用することを含み得る。例えば、第2のFSWツール102が、第1のFSWツール102に隣接してワークピース212、214にロードされてもよい。これは、第2のFSWツールが第1のFSWツールを追従するように、2つのFSWツール102を細長い空洞208内に端から端までロードすることを含み得る。2つのFSWツール102は、ツールが同じ構成要素を有するように、互いのコピーまたは複製であってもよい。FSW機械100は、対向する接合部を同時に接合するために、スピンドルの別のセットを備えていてもよい。
【0041】
[0049]図7および図9に示す実施形態では、2つのFSWツールを互いに対して180度反転させることができる。第1のFSWツールのピン104は第1の接合線216Aを通って延び、第2のFSWツールのピン104は第2の接合線216Bを通って延びる。FSWプロセスは、第1のFSWツールのピン104を回転させ、第2のFSWツールのピン104を回転させ、第1のFSWツールを第1の接合線216Aの長さに沿って第1の方向に移動させて接合部を形成し、第2のFSWツールを第2の接合線の長さに沿って第1の方向に移動させて第2の接合部を形成することによって、実行され得る。第1および第2のFSWツールは、第2のFSWツールが第1のFSWツールを追従するようにして、同時に移動してもよい。
【0042】
[0050]条項1. 摩擦撹拌接合(FSW)ツールであって、
2つのワークピースの縁部の間の接合線を通って延びるように構成され、回転して、2つのワークピースを接合線で接合するFSWプロセスを実行するように構成されたピン、
ハウジングに対するピンの回転を可能にするように、ピンの遠位端に結合されたハウジングであって、ピンは、ハウジングの支持面を通って延びており、支持面は、FSWプロセス中、ワークピースのそれぞれの内面に接触する、ハウジング、および
ピンを囲んでおり、FSWプロセス中、回転するように構成されているショルダーであって、ワークピースがショルダーとハウジングの支持面との間に挟まれるように、ショルダーが、FSWプロセス中、ワークピースのそれぞれの外面に接触する、ショルダー、を備える摩擦撹拌接合(FSW)ツール。
【0043】
[0051]条項2. ハウジングは、頂部側と、頂部側の上面を越えて突き出ている隆起したプラットフォームとを含み、支持面は、隆起したプラットフォームに沿って配置されている、条項1に記載のFSWツール。
【0044】
[0052]条項3. ショルダーは、ピンと同軸であり、FSWプロセスを実行するためにピンの周りを回転するように構成されている、条項1または条項2に記載のFSWツール。
【0045】
[0053]条項4. ピンの遠位端は、ハウジングの内部にあるベアリングアセンブリに結合されている、条項1から3のいずれかに記載のFSWツール。
【0046】
[0054]条項5. ハウジングは、FSWプロセス中、2つのワークピースによって画定された細長い空洞の対応する側面に接触するように構成された第1および第2の側壁を含む、条項1から4のいずれかに記載のFSWツール。
【0047】
[0055]条項6. 第1および第2の側壁は、対応する側面に接触する摩耗パッドを含む、条項5に記載のFSWツール。
【0048】
[0056]条項7. ハウジングは箱形であり、2つのワークピースによって画定された細長い空洞内に適合するようなサイズである、条項1から6のいずれかに記載のFSWツール。
【0049】
[0057]条項8. ハウジングは、ハウジングの端壁を通って延びており、熱を放散するために冷却剤を受け入れるように構成された少なくとも第1のポートを含む、条項1から7のいずれかに記載のFSWツール。
【0050】
[0058]条項9. 第1のポート内に設置され、冷却剤を搬送する冷却ラインに接続するように構成されたクイックコネクトフィッティングをさらに備える、条項8に記載のFSWツール。
【0051】
[0059]条項10. ピンに接続された第1のスピンドルと、ショルダーに接続された第2のスピンドルとをさらに備え、第1のスピンドルは、FSWプロセス中、ピンをハウジングおよびワークピースに対して回転させ、第2のスピンドルは、FSWプロセス中、ハウジングおよびワークピースに対してショルダーを回転させる、条項1から9のいずれかに記載のFSWツール。
【0052】
[0060]条項11. ワークピースのそれぞれの縁部がそれらの間に接合線を画定するように、互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピースにFSWツールをロードすることであって、FSWツールは、接合線を通って延びるピン、ピンの遠位端に結合されたハウジング、およびピンを囲むショルダーを含み、FSWツールは、ハウジングが接合線の第1の側に沿って配置され、ショルダーが第1の側とは反対側の接合線の第2の側に沿って配置されるように、ロードされる、FSWツールをロードすることと、
少なくとも、ピンを回転させ、接合線の長さに沿ってFSWツールを移動させることによって、FSWプロセスを実行して、接合部を形成することと、を含む接合方法。
【0053】
[0061]条項12. ワークピースの縁部は、ワークピースの対向するフランジによって画定され、FSWプロセスを実行することは、対向するフランジをショルダーの遠位端とハウジングの支持面との間に挟むことを含む、条項11に記載の接合方法。
【0054】
[0062]条項13. FSWプロセスを実行することは、ショルダーをハウジングに対して回転させることを含む、条項11または条項12に記載の接合方法。
【0055】
[0063]条項14. FSWプロセスを実行することは、ハウジングの支持面が、ピンおよび接合線を囲むワークピースのそれぞれの内面に接触するように、ハウジングを配置することを含む、条項11から13のいずれかに記載の接合方法。
【0056】
[0064]条項15. 2つの細長いワークピースにFSWツールをロードすることは、接合線の長さにわたって延びるワークピースによって画定された空洞内にハウジングを配置することを含む、条項11から14のいずれかに記載の接合方法。
【0057】
[0065]条項16. FSWツールのハウジングは、ワークピースの対応する側面が空洞内でのハウジングの回転を阻止するように、空洞に対してサイズ設定される、条項15に記載の接合方法。
【0058】
[0066]条項17. FSWプロセスを実行している間、冷却剤をハウジングの内部に搬送することをさらに含み、冷却剤は、ハウジングのポートに接続された冷却剤ラインを介して搬送される、条項11から16のいずれかに記載の接合方法。
【0059】
[0067]条項18. 接合線が第1の接合線であり、接合部が第1の接合部であり、ワークピースが、それらの間に、第1の接合線に平行で、かつ第1の接合線に対して空洞の反対側に沿った第2の接合線を画定し、FSWプロセスを実行することは、第1の接合部を形成した後、ワークピースに対してFSWツールの向きを変えることと、第2の接合部を形成するために第2の接合線の長さに沿ってFSWツールを移動させることとを含む、条項11から17のいずれかに記載の接合方法。
【0060】
[0068]条項19. FSWツールは第1のFSWツールであり、接合線は第1の接合線であり、接合部は第1の接合部であり、ワークピースが、それらの間に、第1の接合線に平行で、かつ第1の接合線に対して空洞の反対側に沿った第2の接合線を画定し、方法はさらに、
第2のFSWツールのピンが第2の接合線を通って延びるように、第2のFSWツールを第1のFSWツールに隣接してワークピースにロードすることを含み、
FSWプロセスを実行することは、第1のFSWツールのピンを回転させることと、第2のFSWツールのピンを回転させることと、第1のFSWツールを第1の接合線の長さに沿って第1の方向に移動させて接合部を形成することと、第2のFSWツールを第2の接合線の長さに沿って第1の方向に移動させて第2の接合部を形成することと、を含み、第1および第2のFSWツールが同時に移動し、第2のFSWツールが第1のFSWツールを追従する、条項11から18のいずれかに記載の接合方法。
【0061】
[0069]条項20. 互いに対して所定の位置に固定された2つの細長いワークピースによって規定された構造体であって、構造体は、2つの細長いワークピースのそれぞれの縁部の間に画定された接合線を含み、構造体は、接合線の長さにわたって延びる空洞を含む、構造体、ならびに
摩擦撹拌接合(FSW)ツールであって、
空洞内に配置されたハウジングと、
接合線を通って延びハウジングに結合されたピンであって、ハウジングおよび接合線に対して回転して、2つの細長いワークピースを接合線で接合するFSWプロセスを実行するように構成されたピンと、
空洞の外側に配置されピンを囲むショルダーであって、FSWプロセス中、ハウジングおよび接合線に対して回転するように構成されたショルダーと、を備える摩擦撹拌接合(FSW)ツール、を備える接合アセンブリ。
【0062】
[0070]本開示の実施形態を説明するために、頂部、底部、下方、中央、横方向、水平、垂直、前部などの様々な空間的および方向的用語を使用することができるが、このような用語は、単に図面に示された向きに関して使用されていることが理解される。向きは、上部が下部である、またはその逆、水平が垂直になるなど、反転、回転、またはその他の方法で変更することができる。
【0063】
[0071]本明細書で使用される場合、タスクまたは操作を実行するように「構成された」構造、制限、または要素は、特に、タスクまたは操作に対応する方法で構造的に形成、構築、または適合されている。明確にし、誤解を避けるために言うと、タスクまたは操作を実行するように変更することが単にできるにすぎない対象物は、本明細書で使用されるような、タスクまたは操作を実行するように「構成され」てはいない。
【0064】
[0072]上記の説明は例示を目的とするものであり、限定するものではないことを理解されたい。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。さらに、特定の状況または材料を本開示の様々な実施形態の教示に適合させるために、その範囲から逸脱することなく、多くの修正を行うことができる。本明細書に記載される寸法および材料の種類は、本開示の様々な実施形態のパラメータを定めることを意図しているが、実施形態は決して限定的なものではなく、例示的な実施形態である。上記の説明を検討すれば、当業者には他の多くの実施形態が明らかになるであろう。したがって、本開示の様々な実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに決定されるべきである。添付の特許請求の範囲および本明細書の詳細な説明において、用語「含む(including)」および「ここで(in which)」は、それぞれ用語「備える(comprising)」および「ここで(wherein)」の平易な英語での等価物として使用されている。さらに、「第1の」、「第2の」、「第3の」などの用語は単にラベルとして使用されており、それらの対象に数値要件を課すことを意図したものではない。さらに、以下の請求項の限定は、そのような請求項の限定が、さらなる構造を欠いた機能の記述が後に続く「~のための手段(means for)」という語句を明示的に使用しない限り、そしてそれまでは、ミーンズ・プラス・ファンクション形式で書かれてはおらず、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されることを意図したものではない。
【0065】
[0073]この書面による説明は、最良の形態を含む本開示の様々な実施形態を開示するために、また、任意のデバイスまたはシステムの製造および使用、ならびに組み込まれた任意の方法の実行を含む、本開示の様々な実施形態を当業者が実践できるようにするためにも、例を使用している。本開示の様々な実施形態の特許取得可能な範囲は、特許請求の範囲によって定められ、当業者が思いつく他の例を含むことができる。このような他の例は、例が、特許請求の範囲の文字通りの表現と異ならない構造要素を有する場合、または例が、特許請求の範囲の文字通りの表現と実質的な違いはない等価な構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあることが意図されている。
図1
図2
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図8
図9
【外国語明細書】