(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084720
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】創傷チューブレスエネルギードレナージ装置
(51)【国際特許分類】
A61M 27/00 20060101AFI20240618BHJP
A61N 1/36 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
A61M27/00
A61N1/36
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023208318
(22)【出願日】2023-12-11
(31)【優先権主張番号】202211596074.7
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523466525
【氏名又は名称】竜 丹
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】竜 丹
【テーマコード(参考)】
4C053
4C267
【Fターム(参考)】
4C053JJ04
4C053JJ11
4C053JJ27
4C053JJ40
4C267AA39
4C267BB23
4C267BB45
4C267BB46
4C267CC01
4C267JJ01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】創傷治療に使用する抗凝固作用を有するエネルギーチューブレス伝導逆方向ドレナージ装置を提供する。
【解決手段】創傷チューブレスエネルギードレナージ装置は、エネルギー伝導キャリア3と、リード線2と周波数電気エネルギー発生器1とを含み、周波数エネルギー発生器は、リード線を介してそれぞれ二つのエネルギー伝導キャリアと繋がり、周波数エネルギー共振発生器は、電気エネルギーをエネルギー伝導キャリアに伝導し、エネルギー伝導キャリア上の金属カリウムイオンを活性化し、且つ金属イオンの傷口被覆層における伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、ドレナージ領域4傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現する。本装置は、治療しにくい傷口、戦場傷口の迅速で十分なドレナージ及び管配置が可能でない微小傷口瘻管の傷口ドレナージ癒合と鎮痛に対して重要な意義がある。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
創傷チューブレスエネルギードレナージ装置であって、エネルギー伝導キャリア(3)と、リード線(2)と、周波数エネルギー共振発生器(1)とを含み、前記周波数エネルギー共振発生器(1)は、リード線(2)を介してそれぞれ二つのエネルギー伝導キャリア(3)と繋がり、前記周波数エネルギー共振発生器(1)は、電気エネルギーを前記エネルギー伝導キャリア(3)に伝導し、前記エネルギー伝導キャリア(3)上の金属カリウムイオンを活性化し、且つ金属イオンの傷口被覆層(5)における伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、ドレナージ領域(4)傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現する、ことを特徴とする創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項2】
前記周波数エネルギー共振発生器(1)は、電源モジュールと、シングルチップコンピュータ制御モジュールと、電気パルス周波数調節モジュールと、電気伝導干渉抗凝固モジュールと、表示モジュールとを含み、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、前記電気パルス周波数調節モジュール、電気伝導干渉抗凝固モジュール及び表示モジュールを調節して制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項3】
前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、電気パルス周波数調節モジュールを調節して制御し、電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア上に伝導し、前記表示モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で作動時間と治療方式を表示し、前記電気伝導抗凝固モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で傷口の血液凝固に干渉する、ことを特徴とする請求項2に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項4】
前記エネルギー伝導キャリア(3)を構成する成分は、10%のアクリルアミド、40%の水、35%のグリセロール、5%の塩化カリウム、1%の槐米、4%のハッカ、5%のビスアクリルアミドを含み、前記成分を混合して溶解した後に、金型内で固化成形する、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項5】
前記傷口被覆層(5)に前記ドレナージ領域(4)が設けられ、前記ドレナージ領域(4)は、ポリウレタンスポンジをホットメルト接着剤で前記傷口被覆層(5)に粘着することで構成される、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項6】
前記傷口被覆層(5)に前記ドレナージ領域(4)が設けられ、前記ドレナージ領域(4)は、ポリウレタンスポンジをホットメルト接着剤で前記傷口被覆層(5)に粘着することで構成される、ことを特徴とする請求項4に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項7】
前記傷口被覆層(5)は、不織布又はPU膜である、ことを特徴とする請求項5に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項8】
前記傷口被覆層(5)は、不織布又はPU膜である、ことを特徴とする請求項6に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項9】
前記装置を使用する時に、前記二つのエネルギー伝導キャリア(3)をホットメルト接着剤で前記ドレナージ領域(4)両側の前記傷口被覆層(5)上に粘着する、ことを特徴とする請求項7又は8に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【請求項10】
前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの調節制御の下で、前記電気パルス周波数調節モジュールによって電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア(3)上に伝導し、前記エネルギー伝導キャリア(3)上の金属カリウムイオンを活性化し、金属イオンの伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、傷口領域エネルギーリリース及び前記電気伝導抗凝固モジュールの血液凝固干渉作用によって、傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現する、ことを特徴とする請求項9に記載の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブレスドレナージ技術分野に属し、特に創傷チューブレスエネルギードレナージ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、中国内外で縫合傷口と複雑な微小傷口が分布する瘻管の管配置が可能でない傷口領域の滲出液、例えば傷口破片、脂肪微粒子、代謝物は、効果的に引き出すことができない。血液に入った後にさらに我々人体の血液凝固系を活性化することもでき、深部静脈血栓、脂肪塞栓、ひいては肺塞栓を引き起こし、患者の命を脅かす恐れがある。傷口の滲出液は、さらに傷口の浮腫、傷口癒合の遅さ、傷口瘢痕癒着組織の形成を引き起こす恐れがある。治療しにくい傷口、戦場傷口は、傷口の分布の複雑性のため、負圧ドレナージ管方向と逆であれば、さらに凝固して管を塞ぐ原因で引き出すことができず、そして人体内の管腔塞ぎ状況を医者が瞬間に発見しにくく、逆方向に引き出すことは、さらに難しい。患者に対する管配置は、痛みと感染などの多くの併発症以外に患者の迅速な癒合回復に影響を与え、特に傷口瘻管が微小で複雑に分布し、ドレナージ管を置くことができない。また、現在の予防指針は、静脈血栓を一部防止したが、手術の後に脂肪塞栓の予防に対して中国内外の医学業界に有効な方法がない。そのため、一定の抗凝固作用を有するエネルギーチューブレス伝導逆方向ドレナージ装置を発明することが急務であり、傷口自身の洞道を利用して脂肪微粒子を十分に迅速に逆方向にドレナージするとともに、創傷口の迅速な癒合回復の促し及び感覚神経の迅速な電気的麻痺というマルチモードで鎮痛し、患者の命を救い、外科手術分野に重要な意義がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題に対し、本発明は、創傷チューブレスエネルギードレナージ装置を開示し、本発明は、以下のような技術案を採用する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
創傷チューブレスエネルギードレナージ装置について、前記装置は、エネルギー伝導キャリアと、リード線と、周波数エネルギー共振発生器とを含み、前記周波数エネルギー共振発生器は、リード線を介してそれぞれ二つのエネルギー伝導キャリアと繋がり、前記周波数エネルギー共振発生器は、電気エネルギーを前記エネルギー伝導キャリアに伝導し、前記エネルギー伝導キャリア上の金属カリウムイオンを活性化し、且つ金属イオンの傷口被覆層における伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、ドレナージ領域傷口自身の洞道と複雑な微小傷口瘻管のチューブレス逆方向ドレナージを実現する。
【0005】
さらに、前記周波数エネルギー共振発生器は、電源モジュールと、シングルチップコンピュータ制御モジュールと、電気パルス周波数調節モジュールと、電気伝導干渉抗凝固モジュールと、表示モジュールとを含み、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、前記電気パルス周波数調節モジュール、電気伝導干渉抗凝固モジュール及び表示モジュールを調節して制御する。
【0006】
さらに、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、電気パルス周波数調節モジュールを調節して制御し、電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア上に伝導し、前記表示モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で作動時間と治療方式を表示し、前記電気伝導抗凝固モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で傷口の血液凝固に干渉する。
【0007】
さらに、前記エネルギー伝導キャリアを構成する成分は、10%のアクリルアミド、40%の水、35%のグリセロール、5%の塩化カリウム、1%の槐米、4%のハッカ、5%のビスアクリルアミドを含み、前記成分を混合して溶解した後に、金型内で固化成形する。
【0008】
さらに、前記傷口被覆層に前記ドレナージ領域が設けられ、前記ドレナージ領域は、ポリウレタンスポンジをホットメルト接着剤で前記傷口被覆層に粘着することで構成される。
【0009】
さらに、前記傷口被覆層は、不織布又はPU膜である。
【0010】
さらに、前記装置を使用する時に、前記二つのエネルギー伝導キャリアをホットメルト接着剤で前記ドレナージ領域両側の前記傷口被覆層上に粘着する。
【0011】
さらに、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの調節制御の下で、前記電気パルス周波数調節モジュールによって電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア上に伝導し、前記エネルギー伝導キャリア上の金属カリウムイオンを活性化し、金属イオンの伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、エネルギーを最大化し、傷口領域エネルギーリリース及び前記電気伝導抗凝固モジュールの血液凝固干渉作用によって、傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現する。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、以下のような有益な効果を有する。
【0013】
本発明により開示された創傷チューブレスエネルギードレナージ装置は、周波数エネルギー共振発生器を調節することによって、電気パルス周波数調節モジュール、シングルチップコンピュータ制御モジュールによって電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア上に伝導し、キャリア上の金属カリウムイオンを活性化するように制御し、金属イオンの伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、電気エネルギーを最大限に運動エネルギーに転換し、傷口領域エネルギーリリース及び電気伝導干渉抗凝固モジュールの血液凝固干渉作用によって、傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現し、傷口領域の滲出液を流し出し、治療しにくい傷口、戦場傷口の迅速で十分なドレナージに寄与するとともに、電気エネルギーは、血液サイクルを促して傷口を迅速に癒合させ及び感覚神経を電気的に麻痺させて迅速に鎮痛し、傷口癒合及び鎮痛に対して重要な意義がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の技術案をより良く理解するために、以下では、図面を結び付けながら本発明の実施例を詳細に記述する。
【0016】
図に示すように、
図1は、本発明の創傷チューブレスエネルギードレナージ装置概略図であり、創傷チューブレスエネルギードレナージ装置であって、前記装置は、エネルギー伝導キャリア3と、リード線2と、周波数エネルギー共振発生器1とを含み、前記周波数エネルギー共振発生器1は、リード線2を介してそれぞれ二つのエネルギー伝導キャリア3と繋がり、前記周波数エネルギー共振発生器1は、電気エネルギーを前記エネルギー伝導キャリア3に伝導し、前記エネルギー伝導キャリア3上の金属カリウムイオンを活性化し、且つ金属イオンの傷口被覆層5における伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、ドレナージ領域4傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現する。
【0017】
前記周波数エネルギー共振発生器1は、電源モジュールと、シングルチップコンピュータ制御モジュールと、電気パルス周波数調節モジュールと、電気伝導干渉抗凝固モジュールと、表示モジュールとを含み、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、前記電気パルス周波数調節モジュール、電気伝導干渉抗凝固モジュール及び表示モジュールを調節して制御する。
【0018】
前記シングルチップコンピュータ制御モジュールは、電気パルス周波数調節モジュールを調節して制御し、電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア上に伝導し、前記表示モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で作動時間と治療方式を表示し、前記電気伝導抗凝固モジュールは、前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの制御の下で傷口の血液凝固に干渉する。
【0019】
前記エネルギー伝導キャリア3を構成する成分は、10%のアクリルアミド、40%の水、35%のグリセロール、5%の塩化カリウム、1%の槐米、4%のハッカ、5%のビスアクリルアミドを含み、前記成分を混合して溶解した後に、金型内で固化成形して四角形状のエネルギー伝導キャリア3を得、ホットメルト接着剤で傷口被覆層5上に粘着する。
【0020】
前記傷口被覆層5に前記ドレナージ領域4が設けられ、前記ドレナージ領域4は、ポリウレタンスポンジをホットメルト接着剤で前記傷口被覆層5に粘着することで構成される。前記傷口被覆層5は、不織布又はPU膜である。
【0021】
前記装置を使用する時に、前記二つのエネルギー伝導キャリア3をホットメルト接着剤で前記ドレナージ領域4両側の前記傷口被覆層5上に粘着する。前記シングルチップコンピュータ制御モジュールの調節制御の下で、前記電気パルス周波数調節モジュールによって電気エネルギーをエネルギー伝導キャリア3上に伝導し、前記エネルギー伝導キャリア3上の金属カリウムイオンを活性化し、金属イオンの伝導と傷口の周波数の変更によって、共振を発生させ、電気エネルギーを最大限に運動エネルギーに転換し、傷口領域エネルギーリリース及び前記電気伝導抗凝固モジュールの血液凝固干渉作用によって、傷口自身の洞道のチューブレス逆方向ドレナージを実現し、手術領域の滲出液を流し出し、治療しにくい傷口、戦場傷口の迅速で十分なドレナージに寄与するとともに、電気エネルギーは、血液サイクルを促して傷口を迅速に癒合させ及び感覚神経を電気的に麻痺させて迅速に鎮痛する。
【0022】
以上では、図面を結び付けながら本発明の実施の形態をさらに説明したが、本発明は、記述された実施の形態に限らない。当業者にとって、本発明の原理と精神から逸脱しない場合に、これらの実施の形態に対して行われた様々な変更、修正、置き換えと変形は、依然として本発明の保護範囲内に属する。
【符号の説明】
【0023】
周波数エネルギー共振発生器-1、リード線-2、エネルギー伝導キャリア-3、ドレナージ領域-4、傷口被覆層-5