(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084732
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】イメージセンサ
(51)【国際特許分類】
H01L 27/146 20060101AFI20240618BHJP
H04N 25/70 20230101ALI20240618BHJP
【FI】
H01L27/146 A
H04N25/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023209596
(22)【出願日】2023-12-12
(31)【優先権主張番号】10-2022-0173445
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung-ro,Yeongtong-gu,Suwon-si,Gyeonggi-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】李 承俊
【テーマコード(参考)】
4M118
5C024
【Fターム(参考)】
4M118AA10
4M118AB01
4M118BA14
4M118CA03
4M118CA22
4M118DD04
4M118EA14
4M118FA06
4M118FA27
4M118FA28
4M118GA02
4M118GB09
4M118GC07
4M118GC20
4M118GD04
4M118GD07
4M118HA25
4M118HA30
5C024CY47
5C024GX02
5C024GX16
5C024GX18
5C024GY31
5C024GY39
5C024HX17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】製品信頼性が向上したイメージセンサを提供する。
【解決手段】イメージセンサは、第1方向において互いに反対側に位置する第1面100a及び第2面100bを含む基板100、夫々基板内に一つの光電変換領域PDを含む複数のピクセル及び夫々の複数のピクセル上に、光電変換領域と第1方向に重なる転送ゲート電極140を含む。基板は、p型不純物を含み、光電変換領域は、n型不純物を含み、転送ゲート電極は、基板の第1面から基板内に延びて第1深さを有する第1延長部141、第基板の第1面から基板内に延びて第2深さを有する第2延長部142及び第1基板の第1面から基板内に延びて第3深さを有する第3延長部143を含み、第1延長部の深さは、第2、第3延長部の深さより深く、第1延長部の底面141bsは、光電変換領域内に配置され、第2、第3延長部の底面142bs、143bsは、光電変換領域と第1方向において離隔される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板;
それぞれ前記基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル;および
それぞれの前記複数のピクセル上に、前記光電変換領域と前記第1方向に重なる転送ゲート電極を含み、
前記基板は第1導電型の不純物を含み、
前記光電変換領域は前記第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、
前記転送ゲート電極は、
前記基板の第1面から前記基板内に延びて第1深さを有する第1延長部、
前記基板の前記第1面から前記基板内に延びて第2深さを有する第2延長部、および
前記基板の前記第1面から前記基板内に延びて第3深さを有する第3延長部を含み、
前記第1深さは前記第2深さおよび前記第3深さより深く、
前記第1延長部の底面は前記光電変換領域内に配置され、前記第2延長部の底面および前記第3延長部の底面は前記光電変換領域と前記第1方向において離隔されている、イメージセンサ。
【請求項2】
前記第1延長部は前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心に配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項3】
前記第1延長部の底面は前記第1方向において前記光電変換領域の中心に対応する位置に配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項4】
前記基板内のフローティング拡散領域をさらに含み、
前記第2延長部および前記第3延長部は、前記フローティング拡散領域に、前記第1延長部よりも近接して配置されている、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項5】
前記転送ゲート電極は前記基板の前記第1面上に、前記第1延長部、前記第2延長部および前記第3延長部の連結部をさらに含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項6】
前記転送ゲート電極は、
前記基板の前記第1面上に、前記第1延長部と連結される第1連結部、および
前記基板の前記第1面上に、前記第2延長部および前記第3延長部と連結される第2連結部をさらに含み、
前記第1連結部上の第1ゲートコンタクト、および
前記第1連結部上の第2ゲートコンタクトをさらに含む、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項7】
前記第1ゲートコンタクトに印加される第1伝送信号は第1時点で第1論理レベルから第2論理レベルに遷移され、
前記第2ゲートコンタクトに印加される第2伝送信号は前記第1時点と異なる第2時点で前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに遷移される、請求項6に記載のイメージセンサ。
【請求項8】
前記転送ゲート電極は、
前記基板の前記第1面から前記基板内に延びて第4深さを有する第4延長部をさらに含み、
前記第4深さは前記第1深さおよび前記第2深さより大きく、
前記第1方向を基準として、前記第4延長部の底面は前記光電変換領域内に配置される、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項9】
前記第1延長部および前記第4延長部は、前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心に、前記第2延長部および前記第3延長部よりも近接して配置されている、請求項8に記載のイメージセンサ。
【請求項10】
前記第2延長部は第1側壁を含み、
前記第3延長部は前記第1側壁と対向する第2側壁を含み、
前記第1側壁と前記第2側壁の間の距離は一定である、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項11】
前記第2延長部は前記第1側壁と反対になる第3側壁をさらに含み、
前記第2延長部は前記第2側壁と反対になる第4側壁をさらに含み、
前記第1側壁および前記第2側壁の間の距離および前記第3側壁および前記第4側壁の間の距離は一定である、請求項10に記載のイメージセンサ。
【請求項12】
前記基板内のフローティング拡散領域をさらに含み、
前記第2延長部は第1側壁を含み、
前記第3延長部は前記第1側壁と対向する第2側壁を含み、
前記第1側壁と前記第2側壁の間の距離は前記フローティング拡散領域に近いほど減少する、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項13】
前記基板の前記第2面から前記基板内に延びて前記複数のピクセルを定義するピクセル分離パターン、および
前記複数のピクセルのうち互いに隣り合う第1ないし第4ピクセルの間の前記基板内に一つのフローティング拡散領域をさらに含み、
前記ピクセル分離パターンは前記フローティング拡散領域と前記第1方向において離隔されている、請求項1に記載のイメージセンサ。
【請求項14】
前記基板の前記第1面から前記基板の前記第2面まで延びて前記複数のピクセルを定義するピクセル分離パターン、および
前記複数のピクセルのうち互いに隣り合う第1ないし第4ピクセルの間の前記基板内に一つのフローティング拡散領域をさらに含み、
前記ピクセル分離パターンは前記フローティング拡散領域と前記第1方向において重ならない、請求項1ないし13のうちの何れか一項に記載のイメージセンサ。
【請求項15】
第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板;
それぞれ前記基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル;および
それぞれの前記複数のピクセル上に、前記光電変換領域上の前記基板内に延びる第1ないし第3延長部を含む転送ゲート電極を含み、
前記基板は第1導電型の不純物を含み、
前記光電変換領域は前記第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、
前記基板内の前記第1延長部の第1深さは、前記基板内の前記第2延長部の第2深さおよび前記基板内の前記第3延長部の第3深さより深く、
前記第1延長部は、前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心に、前記第2延長部および前記第3延長部よりも近接して配置されている、イメージセンサ。
【請求項16】
前記複数のピクセルは互いに隣り合う第1ないし第4ピクセルを含み、
前記第1ないし第4ピクセルの間の前記基板内の、一つのフローティング拡散領域をさらに含み、
前記第2延長部および前記第3延長部は、前記フローティング拡散領域に、前記第1延長部よりも近接して配置されている、請求項15に記載のイメージセンサ。
【請求項17】
それぞれの前記複数のピクセルは一つのフローティング拡散領域をさらに含み、
前記第2延長部および前記第3延長部は、前記フローティング拡散領域に、前記第1延長部よりも近接して配置されている、請求項15に記載のイメージセンサ。
【請求項18】
前記転送ゲート電極は前記光電変換領域上の前記基板内に延びる第4延長部をさらに含み、
前記基板内の前記第4延長部の深さは、前記第2深さおよび前記第3深さより深く、
前記第4延長部は、前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心に、前記第2延長部および前記第3延長部よりも近接して配置されている、請求項15ないし17のうちの何れか一項に記載のイメージセンサ。
【請求項19】
前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心は前記第1延長部および前記第4延長部の間に配置される、請求項18に記載のイメージセンサ。
【請求項20】
第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板;
それぞれ前記基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル;
前記基板内の、前記複数のピクセルを定義するピクセル分離パターン;
前記基板の前記第2面上のカラーフィルタ;
前記カラーフィルタ上のマイクロレンズ;
それぞれの前記複数のピクセル上に、前記光電変換領域と前記第1方向において重なり、前記基板の前記第1面から前記基板内に延びる第1ないし第3延長部を含む転送ゲート電極;および
前記基板内の、それぞれの前記複数のピクセルの角に配置されるフローティング拡散領域を含み、
前記基板は第1導電型の不純物を含み、
前記光電変換領域は前記第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、前記第1延長部は前記基板の前記第1面上の前記光電変換領域の中心に隣接し、前記第2延長部および前記第3延長部は前記フローティング拡散領域に隣接し、
前記第1延長部の底面は前記第1方向において前記光電変換領域の中心に対応する位置に配置され、
前記第2延長部の底面および前記第3延長部の底面は前記光電変換領域と前記第1方向において離隔されている、イメージセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はイメージセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
イメージセンサ(image sensor)は光学情報を電気信号に変換させる半導体素子の一つである。このようなイメージセンサは、電荷結合型(CCD;Charge Coupled Device)イメージセンサとシーモス型(CMOS;Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサを含むことができる。
【0003】
イメージセンサはパッケージ(package)形態で構成できるが、この時のパッケージはイメージセンサを保護すると同時に、イメージセンサの受光面(photo receiving surface)またはセンシング領域(sensing area)に光が入射され得る構造で構成することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、製品信頼性が向上したイメージセンサを提供することにある。
【0005】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的課題を達成するための本発明のいくつかの実施形態によるイメージセンサは、第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板、それぞれ基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル、およびそれぞれの複数のピクセル上に、光電変換領域と第1方向に重なる転送ゲート電極を含み、基板は第1導電型の不純物を含み、光電変換領域は第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、転送ゲート電極は、基板の第1面から基板内に延びて第1深さを有する第1延長部、基板の第1面から基板内に延びて第2深さを有する第2延長部、および基板の第1面から基板内に延びて第3深さを有する第3延長部を含み、第1深さは第2深さおよび第3深さより深く、第1延長部の底面は光電変換領域内に配置され、第2延長部の底面および第3延長部の底面は光電変換領域と第1方向において離隔されている。
【0007】
前記技術的課題を達成するための本発明のいくつかの実施形態によるイメージセンサは、第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板、それぞれ基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル、およびそれぞれの複数のピクセル上に、光電変換領域上の基板内に延びる第1ないし第3延長部を含む転送ゲート電極を含み、基板は第1導電型の不純物を含み、光電変換領域は第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、基板内の第1延長部の第1深さは、基板内の第2延長部の第2深さおよび基板内の第3延長部の第3深さより深く、第1延長部は第2延長部および第3延長部より基板の第1面上の光電変換領域の中心に隣接する。
【0008】
前記技術的課題を達成するための本発明のいくつかの実施形態によるイメージセンサは、第1方向において互いに反対側に位置する第1面および第2面を含む基板、それぞれ基板内に一つの光電変換領域を含む複数のピクセル、基板内の、複数のピクセルを定義するピクセル分離パターン、基板の第2面上のカラーフィルタ、カラーフィルタ上のマイクロレンズ、それぞれの複数のピクセル上に、光電変換領域と第1方向に重なり、基板の第1面から基板内に延びる第1ないし第3延長部を含む転送ゲート電極、および基板内の、それぞれの複数のピクセルの角に配置されるフローティング拡散領域を含み、基板は第1導電型の不純物を含み、光電変換領域は第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含み、第1延長部は基板の第1面上の光電変換領域の中心に隣接し、第2延長部および第3延長部はフローティング拡散領域に隣接し、第1延長部の底面は前記第1方向において光電変換領域の中心に対応する位置に配置され、第2延長部の底面および第3延長部の底面は光電変換領域と第1方向において離隔されている。
【0009】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明および図面に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】いくつかの実施形態によるイメージセンシング装置を説明するための例示的なブロック図である。
【
図2】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的な回路図である。
【
図3】いくつかの実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図4】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図5】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図6】
図5のI-I’に沿って切断した断面図である。
【
図7】
図5のI-I’に沿って切断した断面図である。
【
図8】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的な回路図である。
【
図9】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図11】いくつかの実施形態によるイメージセンサの動作を説明するための例示的なタイミング図である。
【
図12】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図13】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図14】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図15】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図17】いくつかの実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的な断面図である。
【
図18】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図19】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図20】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図21】いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
【
図22】いくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。
【
図23】いくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。
【
図24】いくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。
【
図25】いくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。
【
図26】いくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のいくつかの実施形態が図示された添付した図面を参照して本発明をより詳細に説明する。当業者であれば理解されるように、記載された例示的な実施形態はすべて本発明の概念または範囲から逸脱することなく、様々な異なる方法で修正することができる。
【0012】
本発明を明確に説明するために、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素には同じ参照符号を付す。
【0013】
また、図面において、各要素の大きさおよび厚さは説明の便宜のために任意に示されたものであり、本発明は必ずしも図面に例示したものに限定されるものではない。
【0014】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」された場合は、その部分が「直接連結」された場合だけでなく、その部分が他の部分を間に置いて「間接的に連結」された場合も含み、また、これとは異なり、明示的に言及しない限り、「構成する」は明示的な要素を含むことを意味するものとして理解され得るが、他の要素を除外することを意味するものではない。
【0015】
層、フィルム、領域(region)、領域(area)または基板のような要素が別の要素の「上(on)」または「上(above)」にあると言及される場合、他の要素のすぐ上にあるかまたは介在する要素が存在し得る。反面、要素が別の要素の「すぐ上に」にあると言及される場合は、介在する要素が存在しない。また、本明細書で「上(on)」または「上(above)」とは、物体の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向に基づいて物体の上側に位置することを意味しない。
【0016】
用語の「前記」およびこれと同様の例示の使用は、単数形および複数形の両方に対応し得る。方法を構成する動作は、本明細書に別段の表示しない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、任意の適切な順序で行われることができ、必ずしも明示された順序に限定されない。
【0017】
いくつかの例示的な実施形態で、すべての例示または例示的な用語の使用は、単に技術的な思想を詳細に説明するものであり、本発明の概念の範囲は請求項によって制限されない限り、例示または例示的な用語によって制限されない。
【0018】
要素および/または特性(例えば、構造、表面、方向など)と関連して「垂直」、「平行」、「同一平面」などと称され得る要素および/または特性(例えば、構造、表面、方向など)は、他の要素および/または特性(例えば、構造、表面、方向など)と関連して「垂直」、「平行」、「同一平面」などであり得るか、またはこれと類似の要素は、それぞれ「実質的に垂直」、「実質的に平行」、「実質的に同一平面」であると理解されるだろう。
【0019】
製造公差および/または材料公差内の他の要素および/または材料公差内の他の要素および/または特性に対して「実質的に垂直」、「実質的に平行」または「実質的に同一平面」である要素および/または特性(例えば、構造、表面、方向など)は、それぞれ「垂直」、「平行」または「同一平面」であると理解されるであろう。
【0020】
要素および/または属性は、他の要素と「同一」または「等しい」ものとして記載され、本明細書に記載された要素および/またはその特性は、「同一」であることが理解されるであろう。他の要素と「同一(identical)」、「同じ(the same)」、「等しい(equal)、「実質的に同一(substantially identical)」、「実質的に同じ(substantially the same)」、「実質的に等しい(substantially equal)」は、他の要素および/またはその属性と実質的に同一である。他の要素および/またはその属性と、「実質的に同一(substantially identical)」、「実質的に同じ(substantially the same)」、または「実質的に等しい(substantially equal)」要素および/またはその属性には、同一の要素および/またはその属性を含むものと理解されるであろう。製造公差および/または材料公差内で他の要素および/またはその特性と同一であるか等しい。他の要素および/またはその特性と同一であるか実質的に同一である要素および/または特性は、構造的に同一であるか実質的に同一であり得、機能的に同一であるか実質的に同一であり得、および/または構成が同一であるか実質的に同一である。「同じ(same)」、「等しい(equal)」または「同一(identical)」という用語は、いくつかの例示的な実施形態を説明するために使用できるが、一部の不正確さが存在し得ることを理解しなければならない。したがって、一つの要素が他の要素と同一であると言及される場合、所望する製造または作動許容誤差範囲(例えば±10%)内ではその要素または値が他の要素と同一であると理解しなければならない。
【0021】
本明細書で「実質的に」同一および/または同じであると記載された要素および/または特性は、10%以下である大きさの相対的な差を有する要素および/または特性を含むことが理解されるであろう。さらに、要素および/または特性が「実質的に」変形されたかどうかに関係なく、このような要素および/または特性は記載された要素および/または特性周囲の製造または作動公差(例えば、±10%)を含むものとして解釈されるべきであることが理解されるであろう。
【0022】
数値と関連して本明細書で「約(about)」または「実質的(substantially)」という用語が使用される場合、関連する数値は明示された数値の周囲の製造または作動公差(例えば、±10%)を含むことが意図される。さらに、「約」および「実質的」という単語が幾何学的形状と関連して使用される場合、幾何学的形状の精密度は必要とされないが、形状に対する自由度(latitude)は本開示の範囲内にあることが意図される。また、数値または形状が「約」または「実質的」に変形されるかどうかに関係なく、このような値および形状は明示された数値または形状の周囲の製造または作動公差(例えば、±10%)を含むものとして解釈されるべきであることが理解できるであろう。範囲が指定される場合、範囲は0.1%の増分のようなその間のすべての値を含む。
【0023】
本明細書に記載されたように、動作が行われることが説明される場合、または構造のような効果が追加の動作を実行すること「によって(by)」または「を通して(through)」確立されるように説明される場合、動作が行われることができ、および/または効果/構造が追加の動作に基づいて確立され得ることが理解されるであろう。これは前記追加の動作を単独でまたは他の追加動作と組み合わせて行うことを含むことができる。
【0024】
図1はいくつかの実施形態によるイメージセンシング装置を説明するための例示的なブロック図である。
【0025】
図1を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンシング装置1は、イメージセンサ10およびイメージ信号プロセッサ20を含むことができる。
【0026】
イメージセンサ10は光を用いてセンシング対象のイメージをセンシングしてイメージ信号ISを生成する。いくつかの実施形態で、生成されたイメージ信号ISは例えば、デジタル信号であり得るが、本発明の技術的思想による実施形態はこれに制限されるものではない。
【0027】
イメージ信号ISはイメージ信号プロセッサ20に提供されて処理され得る。イメージ信号プロセッサ20はイメージセンサ10のバッファ部17から出力されたイメージ信号ISを受信し、受信されたイメージ信号ISをディスプレイに容易なように加工または処理できる。
【0028】
いくつかの実施形態で、イメージ信号プロセッサ20はイメージセンサ10から出力されたイメージ信号ISに対してデジタルビニングを行うことができる。この時、イメージセンサ10から出力されたイメージ信号ISはアナログビニングが行われていないピクセルアレイPAからのロウ(raw)イメージ信号であってもよく、アナログビニングが既に行われたイメージ信号ISであってもよい。
【0029】
いくつかの実施形態で、イメージセンサ10とイメージ信号プロセッサ20は図示のように互いに分離されて配置されることができる。例えば、イメージセンサ10が第1チップに搭載され、イメージ信号プロセッサ20が第2チップに搭載されて所定のインタフェースを介して互いに通信できる。しかし、実施形態はこれに制限されるものではなく、イメージセンサ10とイメージ信号プロセッサ20は一つのパッケージ、例えばMCP(multi-chip package)として実現することができる。
【0030】
イメージセンサ10は、ピクセルアレイPA、コントロールレジスタブロック11、タイミングジェネレータ12、ロウ(row)ドライバ14、リードアウト回路16、ランプ信号生成器13およびバッファ部17を含むことができる。
【0031】
コントロールレジスタブロック11はイメージセンサ10の動作を全体的に制御できる。特に、コントロールレジスタブロック11はタイミングジェネレータ12、ランプ信号生成器13およびバッファ部17に直接動作信号を伝送できる。
【0032】
タイミングジェネレータ12はイメージセンサ10の様々な構成要素の動作タイミングの基準になる信号を発生し得る。タイミングジェネレータ12で発生した動作タイミング基準信号はランプ信号生成器13、ロウドライバ14、リードアウト回路16などに伝達され得る。
【0033】
ランプ信号生成器13はリードアウト回路16に使用されるランプ信号を生成して伝送し得る。例えば、リードアウト回路16は相関二重サンプラ(CDS)、比較器などを含み得るが、ランプ信号生成器13は相関二重サンプラ、比較器などに使用されるランプ信号を生成して伝送し得る。
【0034】
ロウドライバ14はピクセルアレイPAのロウ(row)を選択的に活性化させ得る。
【0035】
ピクセルアレイPAは外部イメージをセンシングし得る。ピクセルアレイPAは2次元的に(例えば、行列形状に)配列される複数のピクセルを含み得る。
【0036】
リードアウト回路16はピクセルアレイPAから提供を受けたピクセル信号をサンプリングし、これをランプ信号と比較した後、比較結果に基づいてアナログイメージ信号(データ)をデジタルイメージ信号(データ)に変換し得る。
【0037】
バッファ部17は例えば、ラッチ部を含み得る。バッファ部17は外部に提供するイメージ信号ISを一時的に保存でき、イメージ信号ISを外部メモリまたは外部装置に伝送できる。
【0038】
ここで、任意の装置、システム、ユニット、ブロック、回路、コントローラ、プロセッサおよび/またはいくつかの実施形態によるこれらの部分(例えば、イメージセンシング装置1、イメージセンサ10、イメージ信号プロセッサ20、ピクセルアレイPA、コントロールレジスタブロック11、タイミングジェネレータ12、ロウ(row)ドライバ14、リードアウト回路16、ランプ信号生成器13およびバッファ部17、これらの部分など)は論理回路を含むハードウェア、ソフトウェアを実行するプロセッサのようなハードウェア/ソフトウェアの組み合わせ、またはこれらの組み合わせのようなプロセッシング回路の一つ以上のインスタンス(instances)を含み得、内部に含まれ得、および/またはこれらによって実現することができる。例えば、処理回路はより具体的には、CPU(central processing unit)、ALU(arithmetic logic unit)、GPU(graphics processing unit)、AP(application processor)、DSP(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPGA(field programmable gate array)、およびプログラミング可能な論理装置、マイクロプロセッサ、ASIC(application-specific integrated circuit)、NPU(neural network processing unit)、ECU(electronic control unit)、ISP(image signal processor)などを含み得るが、これに限られない。一部の実施形態で、処理回路は命令のプログラムを保存する、例えばSSDのような非一時的なコンピュータ読取り可能なストレージ装置(例えば、メモリ)、例えば、DRAM装置、および任意の実施形態による一部またはすべての任意の装置、ユニット、ブロック、回路、コントローラ、プロセッサおよび/またはこれらの一部によって行われる機能および/または方法を実現するための命令のプログラムを実行するように構成されるプロセッサ(例えば、CPU)を含むことができる。
【0039】
図2はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的な回路図である。
【0040】
図2を参照すると、それぞれのピクセルは光電変換素子PD、転送トランジスタTX、フローティング拡散領域(FD;Floating Diffusion region)、リセットトランジスタRX、ソースフォロワトランジスタSXおよび選択トランジスタAXを含むことができる。
【0041】
光電変換素子PDは外部から入射される光の量に比例して電荷を生成する。光電変換素子PDは生成されて蓄積された電荷をフローティング拡散領域FDに伝送する転送トランジスタTXとカップリングされ得る。フローティング拡散領域FDは電荷を電圧に切り替える領域であり、寄生キャパシタンスを有しているので電荷が累積して蓄積され得る。
【0042】
転送トランジスタTXの一端は光電変換素子PDと連結され、転送トランジスタTXの他端はフローティング拡散領域FDと連結され得る。転送トランジスタTXは所定のバイアス(例えば、伝送信号TS)により駆動されるトランジスタとして形成されることができる。すなわち、転送トランジスタTXは、光電変換素子PDから生成された電荷を伝送信号TSに応じてフローティング拡散領域FDに伝送することができる。
【0043】
ソースフォロワトランジスタSXは光電変換素子PDから電荷の伝達を受けたフローティング拡散領域FDの電気的ポテンシャルの変化を増幅し、これを出力ラインVOUTに出力し得る。ソースフォロワトランジスタSXがターンオン(turn-on)されると、ソースフォロワトランジスタSXのドレインに提供される所定の電気的ポテンシャル、例えば電源電圧VDDが選択トランジスタAXのドレイン領域に伝達され得る。
【0044】
選択トランジスタAXは行単位でリードするピクセルを選択し得る。選択トランジスタAXは所定のバイアス(例えば、行選択信号SEL)を印加する選択ラインによって駆動されるトランジスタからなる。
【0045】
リセットトランジスタRXはフローティング拡散領域FDを周期的にリセットさせ得る。リセットトランジスタRXは所定のバイアス(例えば、リセット信号RS)を印加するリセットラインによって駆動されるトランジスタからなる。リセット信号RSによりリセットトランジスタRXがターンオンされると、リセットトランジスタRXのドレインに提供される所定の電気的ポテンシャル、例えば電源電圧VDDがフローティング拡散領域FDに伝達され得る。
【0046】
図3はいくつかの実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的なレイアウト図である。
【0047】
図3を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサは、センサアレイ領域SAR、連結領域CRおよびパッド領域PRを含むことができる。
【0048】
センサアレイ領域SARは
図1のピクセルアレイPAに対応する領域を含み得る。センサアレイ領域SARはピクセルアレイPAおよび遮光領域OBを含み得る。ピクセルアレイPAは光の提供を受けてアクティブ(active)信号を生成するアクティブピクセルが配列され得る。遮光領域OBには光が遮断されてオプティカルブラック(optical black)信号を生成するオプティカルブラックピクセルが配列され得る。遮光領域OBは例えば、ピクセルアレイPAの周辺に沿って形成されるが、これは単なる例示である。いくつかの実施形態で、遮光領域OBに隣接するピクセルアレイPAにダミーピクセルが形成されることもできる。
【0049】
連結領域CRはセンサアレイ領域SARの周辺に形成される。連結領域CRはセンサアレイ領域SARの一側に形成されるが、これは単なる例示である。連結領域CRには配線が形成され、センサアレイ領域SARの電気的信号を送受信するように構成されることができる。
【0050】
パッド領域PRはセンサアレイ領域SARの周辺に形成される。パッド領域PRはいくつかの実施形態によるイメージセンサの縁に隣接して形成できるが、これは単なる例示である。パッド領域PRは外部装置などと接続され、いくつかの実施形態によるイメージセンサと外部装置の間の電気的信号を送受信するように構成されることができる。
【0051】
図面において連結領域CRはセンサアレイ領域SARとパッド領域PRの間に介在する場合を示したが、これは単なる例示である。センサアレイ領域SAR、連結領域CRおよびパッド領域PRの配置は必要に応じて多様に変更できるのはもちろんである。
【0052】
図4および
図5はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
図6および
図7は
図5のI-I’に沿って切断した断面図である。参考までに、
図4は
図3のPG部分の拡大図である。参考までに、
図5は
図4のPX部分の拡大図である。
【0053】
図2および
図4を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサは複数のピクセルグループPGを含むことができる。ピクセルグループPGは、例えば互いに隣接する(例えば隣接ピクセルである)第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4を含むことができる。それぞれの第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4は一つの光電変換領域PDを含むことができる。
【0054】
例えば、第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4は2行2列に配列されることができる。第1ピクセルPX1は第3ピクセルPX3と第2方向DR2に隣り合うことができ、第2ピクセルPX2は第1ピクセルPX1と第1方向DR1に隣り合うことができ、第4ピクセルPX4と第2方向DR2に隣り合うことができ、第4ピクセルPX4は第3ピクセルPX3と第1方向DR1に隣り合うことができる。第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4はピクセル分離パターン120により定義できる。例えば、ピクセル分離パターン120は第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4をそれぞれ囲み得る。第2方向DR2は第1方向DR1と交差し得る。
【0055】
ピクセルグループPGは一つのフローティング拡散領域FDを共有できる。第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4は、例えばフローティング拡散領域FDを共有できる。フローティング拡散領域FDは第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4それぞれの一部に部分的に配置され得る。フローティング拡散領域FDは例えば、第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4それぞれの角に配置されることができる。フローティング拡散領域FDは第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4それぞれの第1活性領域AR1内に配置され得る。
【0056】
第2ピクセルPX2は第2方向DR2を基準として第1ピクセルPX1と対称であり得る。第3ピクセルPX3は第1方向DR1を基準として第1ピクセルPX1と対称であり得る。第4ピクセルPX4は第1方向DR1を基準として第2ピクセルPX2と対称であり得る。第4ピクセルPX4は第2方向DR2を基準として第3ピクセルPX3と対称であり得る。第2ないし第4ピクセルPX2,PX3,PX4は第1ピクセルPX1と類似し得る。以下、第1ピクセルPX1を例にあげて詳しく説明する。
【0057】
図4ないし
図6を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサは、第1基板100、素子分離パターン110、ピクセル分離パターン120、ゲート誘電膜130、転送ゲート電極140、ゲートスペーサ132、第1配線構造体160、グリッドパターン172,174、カラーフィルタ180およびマイクロレンズ190を含むことができる。
【0058】
第1基板100は半導体基板であり得る。例えば、第1基板100はバルクシリコンまたはSOI(silicon-on-insulator)であり得る。第1基板100はシリコン基板であり得、または他の物質、例えば、シリコンゲルマニウム、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウム砒素、インジウムリン化物、ガリウム砒素またはアンチモン化ガリウムを含むことができる。または、第1基板100はベース基板上にエピ層が形成されたものでもあり得る。第1基板100は第1導電型の不純物を含むことができる。例えば、第1基板100はp型不純物(例えば、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)またはガリウム(Ga))を含むことができる。以下の説明では第1導電型はp型であり得、第2導電型はn型であり得る。
【0059】
第1基板100は互いに反対になる第1面100aおよび第2面100bを含み得る。後述する実施形態で、第1面100aは第1基板100の表面(front side)と称されてもよく、第2面100bは第1基板100の裏面(back side)と称されてもよい。いくつかの実施形態で、第1基板100の第2面100bは光が入射される受光面であり得る。すなわち、いくつかの実施形態によるイメージセンサは裏面照射型(BSI)イメージセンサであり得る。
【0060】
第1面100aと第2面100bは第3方向DR3を基準として互いに反対になる。第3方向DR3を基準として、第1面100aは第1基板100の上面であり得、第2面100bは第1基板100の下面であり得る。第3方向DR3は第1方向DR1および第2方向DR2と交差し得る。第1方向DR1および第2方向DR2は第1基板100の第1面100aまたは第2面100bを定義できる。第1方向DR1および第2方向DR2は第1基板100の第1面100aまたは第1基板100の第2面100bに平行な方向であり得る。第3方向DR3は第1基板100の第1面100aまたは第2面100bに垂直な方向であり得る。第3方向DR3は第1基板100の第2面100bから第1面100aに向かう方向であり得る。以下の説明では上面と下面および底面は第3方向DR3を基準とする。
【0061】
光電変換領域PDは第1ピクセルPX1の第1基板100内に配置される。光電変換領域PDは
図2の光電変換素子PDに対応し得る。すなわち、光電変換領域PDは外部から入射される光の量に比例して電荷を生成できる。光電変換領域PDは第1導電型と異なる第2導電型の不純物を含むことができる。光電変換領域PDはイオン注入工程によって形成されることができる。例えば、光電変換領域PDはp型である第1基板100内にn型不純物(例えば、リン(P)またはヒ素(As))がイオン注入された領域であり得る。
【0062】
第1基板100内の光電変換領域PDの位置、すなわち、第1基板100の第1面100aと第2面100bの間での光電変換領域PDの位置はイオン注入工程条件によって変わり得る。イオン注入工程で不純物イオンのドーピング深さを設定することができる。初期に注入された不純物イオンは第1基板100内で設定したドーピング深さの小さい空間内に高濃度で存在し得る。注入された不純物イオンは注入された位置から濃度が低い周辺の領域に拡散し得る。他の制限条件がなければ不純物イオンの拡散方向は3次元のどの方向であってもよい。拡散が進行するにつれて光電変換領域PDの体積は増加するが、単位体積当たりの不純物イオン濃度は減少し得る。例えば、光電変換領域PD内の不純物イオンの濃度は初期に注入された領域から遠くなるほど減少し得、光電変換領域PD内の最大不純物濃度領域MCは設定されたドーピング深さに該当する領域であり得る。しかし、これに制限されるものではなく、拡散が完了した光電変換領域PD内の不純物の濃度分布は、拡散条件、第1基板100の領域別の構成物質の差異、また他の不純物の介在の有無、第1基板100の幾何学的形状などによって多様に変化できる。また、不純物イオンのドーピング深さはすべてのピクセルPX1,PX2,PX3,PX4に対して同一に設定することもでき、ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4ごとに異なるように設定することができる。
【0063】
不純物濃度は光電変換領域PD内に印加される電位に比例する傾向性を有することができる。例えば、不純物濃度が大きい領域は相対的に高い電位を有し、不純物濃度が小さい領域は相対的に低い電位を有することができる。光電変換領域PDは高い電位を有するほどより多くの電荷を生成および/または蓄積することができる。したがって、光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MCは最大に電荷を生成および/または蓄積する領域であり得る。
【0064】
例えば、光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MCは、光電変換領域PDの第1ないし第3方向DR1,DR2,DR3への中心に配置されることができる。光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MCは第1基板100内の光電変換領域PDの第3方向DR3への中心に配置されることができ、第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cは光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MCと第3方向DR3に重なり得る。
【0065】
第1ピクセルPX1は第1活性領域AR1および第2活性領域AR2を含み得る。第1活性領域AR1および第2活性領域AR2は第1基板100内に配置され得る。第1活性領域AR1および第2活性領域AR2は第1基板100の第1面100aから第1基板100内に延び得る。第1活性領域AR1および第2活性領域AR2は離隔し得る。第1活性領域AR1および第2活性領域AR2は素子分離パターン110により分離され得る。
【0066】
素子分離パターン110は第1基板100内に配置される。素子分離パターン110は第1基板100の第1面100aから第1基板100内に延び得る。素子分離パターン110は第1基板100の第1面100aから第1基板100の第2面100bに向かって延び得る。例えば、素子分離パターン110は第1面100aを含む第1基板100がパターニングされて形成された浅いトレンチ(shallow trench)内に絶縁物質が埋め込まれて形成されることができる。素子分離パターン110は第1活性領域AR1および第2活性領域AR2を囲み得る。素子分離パターン110は第1活性領域AR1および第2活性領域AR2を定義できる。素子分離パターン110は例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0067】
ピクセル分離パターン120は第1基板100内に配置される。ピクセル分離パターン120は第1基板100内に複数のピクセルを定義できる。ピクセル分離パターン120は第1基板100の第1面100aから第1基板100内に延び得る。ピクセル分離パターン120は例えば、第1基板100がパターニングされて形成された深いトレンチ(deep trench)内に絶縁物質が埋め込まれて形成されることができる。
【0068】
ピクセル分離パターン120の幅が一定である場合のみを示したが、これは単なる例示である。例えば、ピクセル分離パターン120の幅は第1基板100の第2面100bに向かうにつれて減少することもできる。また他の例としては、ピクセル分離パターン120の幅は第1基板100の第2面100bに向かうにつれて増加することもできる。
【0069】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、ピクセル分離パターン120は第1基板100の第1面100aから第1基板100の第2面100bに向かって延び得る。ピクセル分離パターン120は第1基板100を完全に貫通し得る。ピクセル分離パターン120の上面は第1基板100の第1面100aと同一平面上に位置し、ピクセル分離パターン120の下面は第1基板100の第2面100bと同一平面上に位置し得る。
【0070】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、ピクセル分離パターン120はフローティング拡散領域FDを除いて第1ピクセルPX1を囲むことができる。ピクセル分離パターン120は第1ピクセルPX1のフローティング拡散領域FDの少なくとも一部を囲み得る。ピクセル分離パターン120はフローティング拡散領域FDと第3方向DR3に重ならない。
【0071】
ピクセル分離パターン120はフィリングパターン122およびスペーサ膜124を含み得る。フィリングパターン122は素子分離パターン110の下面から第1基板100の第2面100bに向かって延び得る。フィリングパターン122は導電物質、例えば、ポリシリコン(poly Si)を含み得るが、これに制限されるものではない。スペーサ膜124はフィリングパターン122の側面に沿って延び得る。スペーサ膜124は絶縁物質、例えば、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。このようなスペーサ膜124はフィリングパターン122と第1基板100の間に介在してフィリングパターン122と第1基板100を電気的に分離することができる。
【0072】
フローティング拡散領域FDは第1基板100内に配置され得る。フローティング拡散領域FDは素子分離パターン110により定義される活性領域内に配置され得る。フローティング拡散領域FDは例えば、p型である第1基板100内でn型不純物がドープされて形成されることができる。
【0073】
転送ゲート電極140は第1基板100の第1面100a上に配置され得る。転送ゲート電極140は光電変換領域PDとフローティング拡散領域FDの間の第1基板100上に配置され得る。転送ゲート電極140は第1活性領域AR1上に配置され得る。転送ゲート電極140は光電変換領域PD上に配置され得る。転送ゲート電極140は垂直型転送ゲート(vertical transfer gate)であり得る。すなわち、転送ゲート電極140の少なくとも一部は第1基板100内に埋め込まれてもよい。
【0074】
転送ゲート電極140は転送トランジスタ(例えば、
図2のTX)のゲート電極に対応する。例えば、転送ゲート電極140がターンオン(turn-on)されると、光電変換領域PDから生成された電荷はフローティング拡散領域FDに伝送され得る。
【0075】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、転送ゲート電極140は第1ないし第3延長部141,142,143および連結部145を含むことができる。
【0076】
第1延長部141は第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに隣接し得る。すなわち、光電変換領域PDの中心Cは第1方向DR1および第2方向DR2を含む第1基板100上の中心であり得る。第1延長部141は第1基板100の第1面100a上で第2延長部142および第3延長部143より光電変換領域PDの中心Cに隣接し得る(例えば、第1基板100の第1面100aに平行に延びる一つ以上の方向で)。
【0077】
第2延長部142および第3延長部143はフローティング拡散領域FDに隣接し得る。第2延長部142および第3延長部143は第1基板100の第1面100a上で第1延長部141よりフローティング拡散領域FDに隣接し得る。フローティング拡散領域FDは第2延長部142および第3延長部143の間の第1基板100内に配置され得る。
【0078】
第2延長部142は第1側壁S1を含み得る。第3延長部143は第1側壁S1と対向する第2側壁S2を含み得る。第2側壁S2は第1側壁S1と第4方向DR4に対向し得る。第4方向DR4は第1方向DR1と第2方向DR2の間の方向であり得る。
【0079】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第2延長部142の第1側壁S1と第3延長部143の第2側壁S2の間の距離P1は一定であり得る。第2延長部142の第1側壁S1と第3延長部143の第2側壁S2は平行であり得る。
【0080】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1基板100の第1面100a上での第1延長部141の面積は、第2延長部142の面積および第3延長部143の面積それぞれより大きくてもよい。いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1基板100の第1面100a上での第1延長部141の面積は、第2延長部142の面積および第3延長部143の面積それぞれより小さいか同一であり得る。
【0081】
第1ないし第3延長部141,142,143は第1基板100の第1面100aから第1基板100内に延び得る。第1延長部141は第1基板100内で第1深さD1を有することができる。第1基板100の第1面100aから第1延長部141の底面141bsまでの距離(例えば、第1基板100の第1面100aに垂直に延びる第3方向DR3で)は第1深さD1であり得る。第2延長部142は第1基板100内で第2深さD2を有することができる。第1基板100の第1面100aから第2延長部142の底面142bsまでの距離(例えば、第1基板100の第1面100aに垂直に延びる第3方向DR3で)は第2深さD2であり得る。第3延長部143は第1基板100内で第3深さD3を有することができる。第1基板100の第1面100aから第3延長部143の底面143bsまでの距離(例えば、第1基板100の第1面100aに垂直に延びる第3方向DR3で)は第3深さD3であり得る。第1深さD1は第2深さD2および第3深さD3より大きくてもよい。第2深さD2は例えば第3深さD3と同一であり得る。
【0082】
第1延長部141の底面141bsは光電変換領域PD内に配置される。すなわち、第1延長部141の下部は光電変換領域PD内に配置され得る。第1延長部141の底面141bsは光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MC内に配置され得る。第1延長部141は光電変換領域PDの第3方向DR3への中心に配置され得る。第2延長部142の底面142bsおよび第3延長部143の底面143bsは光電変換領域PDと第3方向DR3に離隔し得る。第3延長部143の底面143bsは光電変換領域PDと第3方向DR3に離隔し得る。すなわち、第2延長部142および第3延長部143は光電変換領域PD内に配置されなくてもよい。
【0083】
光電変換領域PDで生成された電荷は転送トランジスタTXを介してフローティング拡散領域FDに伝送される。伝送対象になる電荷と転送ゲート電極140の間の距離が大きいほど転送トランジスタTXの伝送効率が低くなる。いくつかの実施形態によるイメージセンサで、転送ゲート電極140の第1延長部141は光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MC内に配置されるので、転送トランジスタTXの伝送効率が改善および/または向上することができる。また、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1延長部141により光電変換領域PDから伝送された電荷は第2延長部142および第3延長部143によりフローティング拡散領域FDまで伝送できるので、伝送効率を改善および/または向上させることができる。また、転送トランジスタTXのFWC(Full Well capacity)が増加することができる。結果的に、それぞれの第1ないし第3深さD1,D2,D3にそれぞれの底面141bs,142bs,143bsが離隔し、基板内部に延びる第1ないし第3延長部141,142,143を有するピクセル(例えば、第1ピクセルPX1)に提供された転送ゲート電極140に基づいて、イメージセンサおよびそれを含むイメージセンシング装置の動作性能および/または信頼性が向上することができる。この時、第1深さD1は第2深さD2および第3深さD3より大きく、第2および第3深さD2,D3が光電変換領域PDから離隔したことに対して第1深さD1は光電変換領域PD内にあり、光電変換領域PDから第1延長部141を介して転送トランジスタTXに、延いては転送トランジスタTXから第2拡張部142を介してフローティング拡散領域FDへの電荷の伝達効率が向上することができる。
【0084】
転送ゲート電極140は第1基板100の第1面100aからトレンチを形成した後、前記トレンチを埋める工程によって形成されることができる。このような工程で、第1基板100の第1面100a上に界面欠陥(例えばダングリングボンド)などが発生し得、より深いトレンチを形成するほど界面欠陥が発生する確率が増加し得る。そのためフローティング拡散領域FDに問題が発生し得る。
【0085】
しかし、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第2深さD2を有する第2延長部142および第3深さD3を有する第3延長部143がより深い第1深さD1を有する第1延長部141よりフローティング拡散領域FDに隣接するので、フローティング拡散領域FDに問題(例えば、第2および第3延長部142,143が形成されるトレンチ内の界面欠陥)が発生する確率が減少するか、最小化または改善されて第1ピクセルPX1のFPN(fixed pattern noise)が減少するか、最小化または改善されることができる。結果的に、それぞれの第1ないし第3深さD1,D2,D3にそれぞれの底面141bs,142bs,143bsが離隔し、基板内部に延びる第1ないし第3延長部141,142,143を有するピクセル(例えば、第1ピクセルPX1)に提供された転送ゲート電極140に基づいて、イメージセンサおよびそれを含むイメージセンシング装置の動作性能および/または信頼性が向上することができる。この時、第1深さD1は第2深さD2および第3深さD3より大きく、第2および第3深さD2,D3が光電変換領域PDから離隔したことに対して、第1深さD1は光電変換領域PD内にあり、第2および第3延長部142,143が形成されるトレンチ内の界面欠陥が発生する確率が減少するか、最小化または改善されることができる。連結部145は第1基板100の第1面100a上に配置され得る。連結部145は第1ないし第3延長部141,142,143上に配置され得る。いくつかの実施形態で、連結部145と第1ないし第3延長部141,142,143は単一の材料片の別個の部分であり得る。連結部145は第1基板100の第1面100aに沿って延びて第1ないし第3延長部141,142,143と連結され得る。第1基板100の第1面100a上で連結部145の形状は多様であり得る。
【0086】
転送ゲート電極140は例えば、不純物がドープされたポリシリコン(poly Si)、コバルトシリサイドなどの金属シリサイド、チタン窒化物などの金属窒化物、およびタングステン、銅およびアルミニウムなどの金属のうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0087】
ゲート誘電膜130は転送ゲート電極140と第1基板100の間に介在し得る。転送ゲート電極140はゲート誘電膜130上に配置される。ゲート誘電膜130は例えば、シリコン酸化物、シリコン酸窒化物、シリコン窒化物、またはシリコン酸化物より誘電定数が大きい高誘電率物質のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0088】
ゲートスペーサ132は転送ゲート電極140上に配置される。ゲートスペーサ132は転送ゲート電極140の側壁およびゲート誘電膜130が側壁上に配置される。ゲートスペーサ132は例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0089】
ゲート電極135は第1基板100の第1面100a上に配置される。ゲート電極135は第2活性領域AR2上に配置される。ゲート電極135は平面形ゲート(planar gate)であり得る。例えば、ゲート電極135の下面は第1基板100の第1面100aに沿って延び得る。
【0090】
ゲート電極135はリセットトランジスタ(例えば、
図2のRX)のゲート電極、ソースフォロワトランジスタ(例えば、
図2のAX)のゲート電極および選択トランジスタ(例えば、
図2のAX)のゲート電極のうちの一つに対応し得る。
【0091】
第1ピクセルPX1内に1個のゲート電極135が配置されることだけが図示されているが、これは一例であり、第1ピクセルPX1内には互いに異なる機能を有する複数の動作ゲート電極が配置され得ることはもちろんである。例えば、第1ピクセルPX1内にはリセットトランジスタ(例えば、
図2のRX)のゲート電極、ソースフォロワトランジスタ(例えば、
図2のSX)のゲート電極および選択トランジスタ(例えば、
図2のSX)のゲート電極のうち少なくとも2個のゲート電極が配置されることもできる。
【0092】
第1配線構造体160は第1基板100の第1面100a上に形成される。第1配線構造体160は複数の配線パターンを含むことができる。例えば、第1配線構造体160は第1面100a上の第1配線間絶縁膜168および第1配線間絶縁膜168内の第1配線パターン161,165を含むことができる。
図6で、第1配線パターン161,165の層数および配置などは一例であり、これに制限されるものではない。第1配線構造体160は第1および第2活性領域AR1,AR2、転送ゲート電極140、およびゲート電極135と電気的に接続され得る。
【0093】
ソース/ドレインコンタクト151,153,154およびゲートコンタクト152,155は第1配線間絶縁膜168内に配置され得る。ソース/ドレインコンタクト151はフローティング拡散領域FDと第1配線パターン161を連結し得る。ソース/ドレインコンタクト153,154は第2活性領域AR2と第1配線パターン161を連結し得る。ゲートコンタクト152はゲート電極135と第1配線パターン161を連結し得る。第1配線構造体160の第1配線パターン161は互いに異なる複数の配線パターンを含み得、ソース/ドレインコンタクト151,153,154およびゲートコンタクト152それぞれと連結される第1配線パターン161は互いに異なる配線パターンであり得る。
【0094】
ゲートコンタクト155は転送ゲート電極140の連結部145上に配置される。ゲートコンタクト155は転送ゲート電極140の連結部145と接触し得る。ゲートコンタクト155は転送ゲート電極140の連結部145と第1配線パターン165を連結し得る。転送ゲート電極140は第1配線パターン165およびゲートコンタクト155を介して伝送信号(例えば、
図2の伝送信号TS)の提供を受ける。すなわち、第1ないし第3延長部141,142,143は一つの同じ伝送信号の提供を受けることができる。
【0095】
表面絶縁膜170は第1基板100の第2面100b上に配置される。表面絶縁膜170は第1基板100の第2面100bに沿って延び得る。表面絶縁膜170は、絶縁物質、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、ハフニウム酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0096】
カラーフィルタ180は表面絶縁膜170上に配置される。カラーフィルタ180はそれぞれのピクセル(例えば、第1ピクセルPX1)に対応するように配列されることができる。すなわち、複数のカラーフィルタ180は第1方向DR1および第2方向DR2を含む平面で2次元的に(例えば、行列形状に)配列されることができる。カラーフィルタ180はピクセル(例えば、第1ピクセルPX1)によって多様なカラーを有することができる。例えば、カラーフィルタ180は赤色(red)カラーフィルタ、緑色(green)カラーフィルタ、青色(blue)カラーフィルタ、イエローフィルタ(yellow filter)、マゼンタフィルタ(magenta filter)およびシアンフィルタ(cyan filter)を含むこともでき、ホワイトフィルタ(white filter)をさらに含むこともできる。
【0097】
グリッドパターン172,174は表面絶縁膜170上に配置される。グリッドパターン172,174は平面視したときに格子状に形成されてカラーフィルタ180の間に介在し得る。グリッドパターン172,174は金属パターン172および低屈折率パターン174を含み得る。金属パターン172および低屈折率パターン174は例えば、表面絶縁膜170上に順に積層されることができる。
【0098】
金属パターン172は例えば、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0099】
低屈折率パターン174はシリコン(Si)より屈折率が低い低屈折率(low refractive index)物質を含むことができる。例えば、低屈折率パターン174はシリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0100】
第1保護膜176は表面絶縁膜170およびグリッドパターン172,174上に配置される。例えば、第1保護膜176は表面絶縁膜170およびグリッドパターン172,174のプロファイルに従ってコンフォーマルに延び得る。第1保護膜176は例えば、アルミニウム酸化物を含み得るが、これに制限されるものではない。
【0101】
マイクロレンズ190はカラーフィルタ180上に形成される。マイクロレンズ190はそれぞれのピクセル(例えば、第1ピクセルPX1)に対応するように配列されることができる。例えば、複数のマイクロレンズ190は第1方向DR1および第2方向DR2を含む平面で2次元的に(例えば、行列形状に)配列されることができる。
【0102】
マイクロレンズ190は膨らんだ形状を有し、所定の曲率半径を有することができる。そのため、マイクロレンズ190は光電変換領域PDに入射される光を集光することができる。マイクロレンズ190は例えば、光透過性樹脂を含み得るが、これに制限されるものではない。
【0103】
第2保護膜195はマイクロレンズ190上に形成される。第2保護膜195はマイクロレンズ190の表面に沿って延び得る。第2保護膜195は例えば、無機物酸化膜を含むことができる。例えば、第2保護膜195はシリコン酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。例えば、第2保護膜195は低温酸化物(LTO;low temperature oxide)を含むことができる。
【0104】
図7を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、ピクセル分離パターン120は第1基板100の第2面100bから第1基板100の第1面100aに向かって延びることができる。ピクセル分離パターン120の上面は第1基板100内位置し、ピクセル分離パターン120の下面は第1基板100の第2面100bと同一平面上に位置し得る。
【0105】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、ピクセル分離パターン120は第1ピクセルPX1を完全に囲むことができる(例えば、第1基板100の第1面100aに平行に延びる水平面で)。ピクセル分離パターン120はフローティング拡散領域FDと第3方向DR3に重なり得る。ピクセル分離パターン120はフローティング拡散領域FDと第3方向DR3に離隔し得る。
【0106】
図8はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的な回路図である。
図9はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
図10は
図9のI-I’に沿って切断した断面図である。
図11はいくつかの実施形態によるイメージセンサの動作を説明するための例示的なタイミング図である。説明の便宜上、
図1ないし
図7を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0107】
図8ないし
図10を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1ピクセルPX1は第1転送トランジスタTX1および第2転送トランジスタTX2を含むことができる。第1転送トランジスタTX1は第1伝送信号TS1により駆動され得、第2転送トランジスタTX2は第2伝送信号TS2により駆動され得る。例えば、第1および第2転送トランジスタTX1,TX2は光電変換素子PDとフローティング拡散領域FDの間に直列に連結され得る。第1転送トランジスタTX1は光電変換素子PDと第2転送トランジスタTX2の間に連結され得、第2転送トランジスタTX2は第1転送トランジスタTX1とフローティング拡散領域FDの間に配置され得る。
【0108】
いくつかの実施形態によるイメージセンサで、転送ゲート電極140は第1転送ゲート電極140_1と第2転送ゲート電極140_2を含むことができる。第1転送ゲート電極140_1は第1転送トランジスタTX1のゲート電極に対応し得、第2転送ゲート電極140_2は第2転送トランジスタTX2のゲート電極に対応し得る。
【0109】
第1転送ゲート電極140_1は第1延長部141および第1連結部146を含み得る。第2転送ゲート電極140_2は第2延長部142、第3延長部143および第2連結部147を含み得る。転送ゲート電極140は第1ないし第3延長部141,142,143と第1および第2連結部146,147を含み得る。
【0110】
第1連結部146は第1基板100の第1面100a上に配置される。第1連結部146は第1延長部141上に配置される。第1連結部146は第1基板100の第1面100aに沿って延びて第1延長部141と連結され得る。第2連結部147は第1基板100の第1面100a上に配置される。第2連結部147は第2および第3延長部142,143上に配置される。第2連結部147は第1基板100の第1面100aに沿って延びて第2および第3延長部142,143と連結され得る。第1基板100の第1面100a上で第1連結部146および第2連結部147の形状は多様であり得る。
【0111】
第2転送ゲート電極140_2は第1基板100の第1面100a上で第1転送ゲート電極140_1よりフローティング拡散領域FDに隣接し得る。第1転送ゲート電極140_1は第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに配置され得る。
【0112】
第1ゲートコンタクト156および第2ゲートコンタクト157は第1配線間絶縁膜168内に配置され得る。第1ゲートコンタクト156は第1連結部146上に配置され得る。第1ゲートコンタクト156は第1連結部146と接触し得る。第1ゲートコンタクト156は第1連結部146と第1配線パターン166と連結され得る。第2ゲートコンタクト157は第2連結部147上に配置され得る。第2ゲートコンタクト157は第2連結部147上に配置され得る。第2ゲートコンタクト157は第2連結部147と接触し得る。第2ゲートコンタクト157は第2連結部147と第1配線パターン167と連結され得る。
【0113】
第1配線構造体160は第1配線間絶縁膜168および第1配線間絶縁膜168内の第1配線パターン161,166,167を含み得る。第1配線構造体160は第1ゲートコンタクト156を介して第1連結部146と電気的に接続され得、第2ゲートコンタクト157を介して第2連結部147と電気的に接続され得る。
【0114】
例えば、第1転送トランジスタTX1と第2転送トランジスタTX2は互いに異なる伝送信号TS1,TS2により駆動され得る。第1連結部146は第1配線パターン166および第1ゲートコンタクト156を介して第1伝送信号TS1の提供を受け、第2連結部147は第1配線パターン167および第2ゲートコンタクト157を介して第2伝送信号TS2の提供を受けることができる。第1深さD1を有する第1延長部141と、第2深さD2を有する第2延長部142および第3深さD3を有する第3延長部143は互いに異なる伝送信号TS1,TS2の提供を受けることができる。
【0115】
図8ないし
図11を参照すると、第1時点t1で行選択信号SELはローレベルからハイレベルに遷移され、第8時点t8でハイレベルからローレベルに遷移されることができる。選択トランジスタAXはハイレベルの行選択信号SELによりターンオンされ得る。ローレベルは第1論理レベルと称されてもよく、ハイレベルは第2論理レベルと称されてもよい。
【0116】
リセットトランジスタRXはハイレベルのリセット信号RSによりターンオンされ、フローティング拡散領域FDはリセットされ得る。例えばフローティング拡散領域FDは電源電圧VDDにリセットされ得る。第2時点t2でリセット信号RSはハイレベルからローレベルに遷移され、リセットトランジスタRXはターンオフされ得る。第7時点t7でリセット信号RSはローレベルからハイレベルに遷移され、リセットトランジスタRXはターンオンされ得る。
【0117】
第1伝送信号TS1は第3時点t3でローレベルからハイレベルに遷移され、第5時点t5でハイレベルからローレベルに遷移され得る(例えば、イメージセンサは第1伝送信号TS1をターンオンさせることができる)。第1延長部141および第1連結部146を含む第1転送トランジスタTX1はハイレベルの第1伝送信号TS1によりターンオンされ(例えば、イメージセンサは第1伝送信号TS1をターンオンさせることができる)、光電変換素子PDで生成された光電荷はフローティング拡散領域FDに蓄積されることができる。
【0118】
第2伝送信号TS2は第4時点t4でローレベルからハイレベルに遷移され、第6時点t6でハイレベルからローレベルに遷移され得る(例えば、イメージセンサは第2伝送信号TS2を遷移させることができる)。第2延長部142、第3延長部143および第2連結部147を含む第2転送トランジスタTX2はハイレベルの第2伝送信号TS2によりターンオンされ(例えば、イメージセンサは第2伝送信号TS2をターンオンさせることができる)、光電変換素子PDで生成された光電荷はフローティング拡散領域FDに蓄積されることができる。すなわち、第2伝送信号TS2は第1伝送信号TS1と異なる時点でハイレベルを有することができ、第2転送トランジスタTX2は第1転送トランジスタTX1と異なる時点でターンオン(例えば、イメージセンサはイメージセンサが第1伝送信号TX1をターンオンさせる時点と異なる時点で第2伝送信号TX2をターンオンさせることができる)され得る。例えば、第2伝送信号TS2がハイレベルを有する時間の少なくとも一部は第1伝送信号TS1はハイレベルを有する時間とオーバーラップし得る。
【0119】
図12はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。説明の便宜上、
図1ないし
図7を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0120】
図12を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第2延長部142は互いに反対になる第1側壁S1および第3側壁S3を含むことができる。第1側壁S1と第3側壁S3は第4方向DR4に対向し得る。第1側壁S1と第3側壁S3の間の距離P2は一定であり得る。第1側壁S1と第3側壁S3は平行であり得る。
【0121】
第3延長部143は互いに反対になる第2側壁S2および第4側壁S4を含み得る。第2側壁S2と第4側壁S4は第4方向DR4に対向し得る。第2側壁S2と第4側壁S4の間の距離P3は一定であり得る。第2側壁S2と第4側壁S4は平行であり得る。
【0122】
図13はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。説明の便宜上、
図12を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0123】
図13を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第2延長部142の第1側壁S1と第3延長部143の第2側壁S2の間の距離P1はフローティング拡散領域FDに隣接するほど小さくなる。
【0124】
図14はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。説明の便宜上、
図8ないし
図11を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0125】
図14を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、転送ゲート電極140は第1ないし第4延長部141,142,143,144、第1連結部146および第2連結部147を含むことができる。転送ゲート電極140は第1延長部141、第4延長部144および第1連結部146を含む第1転送ゲート電極140_1と、第2延長部142、第3延長部143および第2連結部147を含む第2転送ゲート電極140_2を含み得る。
【0126】
第1延長部141および第2延長部142は第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに隣接し得る。第1延長部141および第2延長部142は第1基板100の第1面100a上で第2延長部142および第3延長部143より光電変換領域PDの中心Cに隣接し得る。例えば第1基板100の第1面100a上で第1延長部141および第2延長部142の間に光電変換領域PDの中心Cに配置されることができる。いくつかの実施形態で、第4延長部144は第1基板100の第1面100aから第1基板100内に延びる第4深さを有することができる。前記第4深さは第2深さD2および第3深さD3それぞれより大きく、第4延長部144の第3方向DR3への底面は光電変換領域PD内にある。
【0127】
第1連結部146は第1基板100の第1面100aに沿って延び、第1および第4延長部141,144と連結され得る。第2連結部147は第1基板100の第1面100aに沿って延び、第2および第3延長部142,143と連結され得る。
【0128】
第1転送ゲート電極140_1は第2転送ゲート電極140_2より第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに隣接し得る。
【0129】
図15はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。
図16は
図15のI-I’に沿って切断した断面図である。参考までに、
図15は
図3のPG部分の拡大図である。説明の便宜上、
図1ないし
図8を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0130】
図15および
図16を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4は、それぞれフローティング拡散領域FDを含むことができる。フローティング拡散領域FDはそれぞれ第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4それぞれの角に配置され得る。フローティング拡散領域FDはそれぞれ第1ないし第4ピクセルPX1,PX2,PX3,PX4それぞれの第1活性領域AR1内に配置され得る。
【0131】
図17はいくつかの実施形態によるイメージセンサを説明するための例示的な断面図である。
図17では例示的に
図5の断面図をピクセルアレイPAの断面図として図示した。説明の便宜上、
図1ないし
図16を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0132】
図3および
図17を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサは第2基板200および第2配線構造体240を含むことができる。
【0133】
第2基板200はバルクシリコンまたはSOI(silicon-on-insulator)であり得る。第2基板200はシリコン基板であり得、または、他の物質、例えば、シリコンゲルマニウム、アンチモン化インジウム、鉛テルル化合物、インジウム砒素、インジウムリン化物、ガリウム砒素またはアンチモン化ガリウムを含むことができる。または、第2基板200はベース基板上にエピ層が形成されたものでもあり得る。
【0134】
第2基板200は互いに反対になる第3面200aおよび第4面200bを含み得る。第2基板200の第3面200aは第1基板100の第1面100aと対向し得る。
【0135】
第2基板200の第3面200a上には周辺回路素子PCが形成される。周辺回路素子PCはセンサアレイ領域SARと電気的に接続され、センサアレイ領域SARのそれぞれのピクセルと電気的信号を送受信し得る。例えば、周辺回路素子PCは、
図1のコントロールレジスタブロック11、タイミングジェネレータ12、ロウ(row)ドライバ14、リードアウト回路16、ランプ信号生成器13または入バッファ部17を構成する電子素子を含むことができる。
【0136】
第2配線構造体240は第2基板200の第3面200a上に形成される。例えば、第2配線構造体240は第2配線間絶縁膜242および第2配線間絶縁膜242内の多様な配線パターン244,234,236を含み得る。
図17において、配線パターン244,234,236の層数および配置などは一例であり、これに制限されるものではない。
【0137】
第2配線構造体240の配線パターン244,234,236のうち少なくとも一部は周辺回路素子PCと連結され得る。いくつかの実施形態で、第2配線構造体240はセンサアレイ領域SAR内の第3配線パターン244、連結領域CR内の第4配線パターン234およびパッド領域PR内の第5配線パターン236を含むことができる。いくつかの実施形態で、第4配線パターン234は連結領域CR内の複数の配線のうち最上部の配線であり得、第5配線パターン236はパッド領域PR内の複数の配線のうち最上部の配線であり得る。
【0138】
第1配線構造体160はセンサアレイ領域SAR内の第1配線パターン161,165および連結領域CR内の第2配線パターン163を含み得る。第1配線パターン161,165はセンサアレイ領域SARのピクセルと電気的に接続され得る。第2配線パターン163のうち少なくとも一部は第1配線パターン161,165のうち少なくとも一部と電気的に接続され得る。これにより、第2配線パターン163はセンサアレイ領域SARのピクセルと電気的に接続されることができる。
【0139】
いくつかの実施形態によるイメージセンサは第1連結構造体350、第2連結構造体450および第3連結構造体550を含むことができる。
【0140】
第1連結構造体350は遮光領域OB内に形成され得る。第1連結構造体350は遮光領域OBの表面絶縁膜170上に形成され得る。第1連結構造体350はピクセル分離パターン120の一部と接触し得る。例えば、遮光領域OBの第1基板100および表面絶縁膜170内に、ピクセル分離パターン120を露出させる第1トレンチ355tが形成されることができる。第1連結構造体350は第1トレンチ355t内に形成されて遮光領域OB内のピクセル分離パターン120と接触し得る。いくつかの実施形態で、第1連結構造体350は第1トレンチ355tの側面および下面のプロファイルに従って延び得る。
【0141】
第1連結構造体350は例えば、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0142】
いくつかの実施形態で、第1連結構造体350はピクセル分離パターン120と電気的に接続されてピクセル分離パターン120にグラウンド電圧またはマイナス電圧を印加することができる。そのため、ESDなどによって発生した電荷はピクセル分離パターン120を介して第1連結構造体350に排出されることができる。これにより、ESD損傷不良を効果的に防止することができる。
【0143】
いくつかの実施形態で、第1連結構造体350上に、第1トレンチ355tを埋める第1パッド355が形成されることができる。第1パッド355は例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)およびこれらの合金のうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0144】
いくつかの実施形態で、第1保護膜176は第1連結構造体350および第1パッド355を覆うことができる。例えば、第1保護膜176は第1連結構造体350および第1パッド355のプロファイルに従って延び得る。
【0145】
第2連結構造体450は連結領域CR内に形成され得る。第2連結構造体450は連結領域CRの表面絶縁膜170上に形成され得る。第2連結構造体450は第1配線構造体160と第2配線構造体240を電気的に接続し得る。例えば、連結領域CR内に、第2配線パターン163および第4配線パターン234を露出させる第2トレンチ455tが形成されることができる。第2連結構造体450は第2トレンチ455t内に形成されて第2配線パターン163と第4配線パターン234を連結し得る。いくつかの実施形態で、第2連結構造体450は第2トレンチ455tの側面および下面のプロファイルに従って延び得る。
【0146】
第2連結構造体450は例えば、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、第2連結構造体450は第1連結構造体350と同じレベルで形成されることができる。
【0147】
いくつかの実施形態で、第1保護膜176は第2連結構造体450を覆うことができる。例えば、第1保護膜176は第2連結構造体450のプロファイルに従って延び得る。
【0148】
いくつかの実施形態で、第2連結構造体450上に、第2トレンチ455tを埋める第1充填絶縁膜460が形成されることができる。第1充填絶縁膜460は例えば、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0149】
第3連結構造体550はパッド領域PR内に形成され得る。第3連結構造体550はパッド領域PRの表面絶縁膜170上に形成され得る。第3連結構造体550は第2配線構造体240と外部装置などを電気的に接続し得る。例えば、パッド領域PR内に、第5配線パターン236を露出させる第3トレンチ550tが形成されることができる。第3連結構造体550は第3トレンチ550t内に形成されて第5配線パターン236と接触し得る。また、パッド領域PRの第1基板100内に、第4トレンチ555tが形成されることができる。第3連結構造体550は第4トレンチ555t内に形成されて露出し得る。いくつかの実施形態で、第3連結構造体550は第3トレンチ550tおよび第4トレンチ555tの側面および下面のプロファイルに従って延び得る。
【0150】
第3連結構造体550は例えば、チタン(Ti)、チタン窒化物(TiN)、タンタル(Ta)、タンタル窒化物(TaN)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、第3連結構造体550は第1連結構造体350および第2連結構造体450と同じレベルで形成されることができる。ここで「レベル」とは、基準位置(例えば、第2基板200の第3面200a)から基準方向(例えば、第2基板200の第3面200aに垂直に延びる垂直方向)への距離を意味する。例えば、同じレベルの構成要素は前記基準位置(例えば、第2基板200の第3面200a)から前記基準方向(例えば、第2基板200の第3面200aに垂直に延びる垂直方向)に同じ距離にあり得る。いくつかの実施形態で、第3連結構造体550上に、第3トレンチ550tを埋める第2充填絶縁膜560が形成されることができる。第2充填絶縁膜560は例えば、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、タンタル酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、第2充填絶縁膜560は第1充填絶縁膜460と同じレベルで形成されることができる。
【0151】
いくつかの実施形態で、第3連結構造体550上に、第4トレンチ555tを埋める第2パッド555が形成されることができる。第2パッド555は例えば、タングステン(W)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)およびこれらの合金のうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、第2パッド555は第1パッド355と同じレベルで形成されることができる。
【0152】
いくつかの実施形態で、第1保護膜176は第3連結構造体550を覆うことができる。例えば、第1保護膜176は第3連結構造体550のプロファイルに従って延び得る。いくつかの実施形態で、第1保護膜176は第2パッド555を露出させることができる。
【0153】
いくつかの実施形態で、第1基板100内に隔離パターン115が形成されることができる。隔離パターン115は第2連結構造体450の周辺および第3連結構造体550の周辺にのみ形成される場合が示されているが、これは単なる例示である。例えば、隔離パターン115は第1連結構造体350の周辺にも形成できるのはもちろんである。隔離パターン115は例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物、アルミニウム酸化物、ハフニウム酸化物およびこれらの組み合わせのうち少なくとも一つを含み得るが、これに制限されるものではない。
【0154】
いくつかの実施形態で、隔離パターン115の幅は第1基板100の第2面100bから第1基板100の第1面100aに向かうにつれて減少し得る。これは、隔離パターン115を形成するためのエッチング工程の特性に起因する。例えば、隔離パターン115は第1基板100の裏面(back side)に対するDTI(deep trench isolation)工程によって形成されるBDTI(backside deep trench isolation)であり得る。いくつかの実施形態で、隔離パターン115は第1基板100の第1面100aから離隔し得る。
【0155】
いくつかの実施形態で、第1連結構造体350および第2連結構造体450上に遮光カラーフィルタ180Cが形成されることができる。例えば、遮光カラーフィルタ180Cは遮光領域OBおよび連結領域CR内の第1保護膜176の一部を覆うように形成されることができる。遮光カラーフィルタ180Cは第1基板100に入射する光を遮断することができる。
【0156】
いくつかの実施形態で、遮光カラーフィルタ180C上に第3保護膜380が形成されることができる。例えば、第3保護膜380は遮光領域OB、連結領域CRおよびパッド領域PR内の第1保護膜176の一部を覆うように形成されることができる。いくつかの実施形態で、第2保護膜195は第3保護膜380の表面に沿って延び得る。第3保護膜380は例えば、光透過性樹脂を含み得るが、これに制限されるものではない。いくつかの実施形態で、第3保護膜380はマイクロレンズ190と同じレベルで形成されることができる。
【0157】
いくつかの実施形態で、第2保護膜195および第3保護膜380は第2パッド555を露出させることができる。例えば、第2保護膜195および第3保護膜380内に、第2パッド555を露出させる露出開口ERが形成されることができる。そのため、第2パッド555は外部装置などと接続され、いくつかの実施形態によるイメージセンサと外部装置の間の電気的信号を送受信するように構成されることができる。すなわち、第2パッド555はいくつかの実施形態によるイメージセンサの入出力パッドであり得る。
【0158】
図18ないし
図21はいくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルを説明するための例示的なレイアウト図である。説明の便宜上、
図1ないし
図17を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0159】
図18を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサのピクセルグループPGは、第1ないし第4ピクセルグループPG1,PG2,PG3,PG4を含むことができる。第1ないし第4ピクセルグループPG1,PG2,PG3,PG4は、それぞれ複数の第1ピクセルPX1を含むことができる。例えば第1ないし第4ピクセルグループPG1,PG2,PG3,PG4は、それぞれ2行2列に配列された第1ピクセルPX1を含むことができる。
【0160】
それぞれの第1ピクセルPX1上に配置されたカラーフィルタ(例えば
図6の180)はベイヤーパターン(bayer)形態で配列されることができる。例えば、第1ピクセルグループPG1内のそれぞれの第1ピクセルPX1上に配置されたカラーフィルタは第1カラーフィルタを含み、第2ピクセルグループPG2および第3ピクセルグループPG3内のそれぞれの第1ピクセルPX1上に配置されたカラーフィルタは第2カラーフィルタを含み、第4ピクセルグループPG4内のそれぞれの第1ピクセルPX1上に配置されたカラーフィルタは第3カラーフィルタを含み得る。例えば、前記第1カラーフィルタは赤色カラーフィルタであり、前記第2カラーフィルタは緑色カラーフィルタであり、第3カラーフィルタは青色カラーフィルタであり得る。
【0161】
図19を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1ないし第4ピクセルグループPG1,PG2,PG3,PG4は、それぞれ3行3列に配列された第1ピクセルPX1を含むことができる。
【0162】
図20を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1ないし第4ピクセルグループPG1,PG2,PG3,PG4は、それぞれ4行4列に配列された第1ピクセルPX1を含むことができる。
【0163】
図21を参照すると、いくつかの実施形態によるイメージセンサはフォーカスピクセルFPを含むことができる。フォーカスピクセルFPの数および配置などは一例であり、本発明の技術的思想はこれに制限されるものではない。
【0164】
フォーカスピクセルFPは2個のサブピクセルを含み得る。フォーカスピクセルFPは自動焦点(AF;auto focus)機能を実行することができる。前記サブピクセルを用いて位相検出AF(PDAF;Phase Detection AF)機能を実行することができる。前記サブピクセルは第1ピクセルPX1と同様の構造を有することができる。マイクロレンズ190は第1ピクセルPX1に対応するように配置され、マイクロレンズ193はフォーカスピクセルFPに対応するように配置されることができる。
【0165】
図22および
図23はいくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。参考までに
図23は
図22のI-I’に沿って切断した断面図である。説明の便宜上、
図1ないし
図21を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0166】
図22および
図23を参照すると、互いに反対になる第1面100aおよび第2面100bを含む第1基板100が提供されることができる。第1基板100内に光電変換領域PDが形成され得る。第1基板100内の第1活性領域AR1および第2活性領域AR2を定義する素子分離パターン110が形成され得る。第1基板100内のピクセル(例えば第1ピクセルPX1)を定義するピクセル分離パターン120が形成され得る。第1基板100内にフローティング拡散領域FDが形成され得る。
【0167】
次に、第1基板100の第1面100a上にマスク600が形成され得る。マスク600は第1オープニング601、第2オープニング602および第3オープニング603を含むことができる。第1オープニング601は第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに配置され得る。第2オープニング602および第3オープニング603は第1ピクセルPX1の縁に配置され得る。第2オープニング602および第3オープニング603はフローティング拡散領域FDに隣接し得る。
【0168】
次に、マスク600を用いて第1基板100のエッチングを行う。第1ないし第3オープニング601,602,603それぞれによって露出した第1基板100がエッチングされて第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tがそれぞれ形成されることができる。第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tは第1基板100の第1面100aから第2面100bに向かって延び得る。すなわち、一つのマスク600を用いて第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tを形成することができる。
【0169】
第1基板100の第1面100a上で、第1オープニング601の面積は第2オープニング602の面積および第3オープニング603の面積それぞれより大きくてもよい。そのため、マスク600を用いるエッチング工程で第1オープニング601により露出した第1基板100が第2オープニング602により露出した第1基板100および第3オープニング603により露出した第1基板100に比べてさらにエッチングされることができる。したがって、第1トレンチ141tの深さは第2トレンチ142tの深さおよび第3トレンチ143tの深さより深くてもよい。
【0170】
第1トレンチ141tの底面141bs’は光電変換領域PD内に配置され得る。第1トレンチ141tの底面141bs’は光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MC内に配置され得る。第2トレンチ142tの底面142bs’および第3トレンチ143tの底面143bs’は第1基板100内に配置され得る。第2トレンチ142tの底面142bs’および第3トレンチ143tの底面143bs’は光電変換領域PDと第3方向DR3に重なり、第3方向DR3に離隔し得る。
【0171】
次に、
図6を参照すると、マスク600が除去される。第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tに沿って延びるゲート誘電膜130が形成され得る。ゲート誘電膜130上に第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tそれぞれを埋める第1ないし第3延長部141,142,143を形成し、第1ないし第3延長部141,142,143上の連結部145を形成し得る。そのため、転送ゲート電極140が形成されることができる。したがって、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1基板100の第1面100a上での第1延長部141の面積は、第2延長部142の面積および第3延長部143の面積それぞれより大きくてもよい。転送ゲート電極140の連結部145の側壁上にゲートスペーサ132が形成され得る。
【0172】
次に、ソース/ドレインコンタクト151、ゲートコンタクト155および第1配線構造体160が形成される。ソース/ドレインコンタクト151はフローティング拡散領域FD上に形成され、ゲートコンタクト155は転送ゲート電極140上に形成され得る。第1配線構造体160は第1配線間絶縁膜168および第1配線間絶縁膜168内の第1配線パターン161,165を含み得る。
【0173】
次に、第1基板100の第2面100b上に表面絶縁膜170、グリッドパターン172,174、第1保護膜176、カラーフィルタ180、マイクロレンズ190および第2保護膜195が順に形成され得る。
【0174】
図24ないし
図26はいくつかの実施形態によるイメージセンサの製造方法を説明するための中間段階図である。参考までに
図25は
図24のI-I’に沿って切断した断面図である。説明の便宜上、
図1ないし
図21を用いて説明した内容と異なる点を中心に説明する。
【0175】
図24および
図25を参照すると、互いに反対になる第1面100aおよび第2面100bを含む第1基板100が提供されることができる。第1基板100内に光電変換領域PDが形成され得る。第1基板100内の第1活性領域AR1および第2活性領域AR2を定義する素子分離パターン110が形成され得る。第1基板100内のピクセル(例えば第1ピクセルPX1)を定義するピクセル分離パターン120が形成され得る。第1基板100内にフローティング拡散領域FDが形成され得る。
【0176】
次に、第1基板100の第1面100a上に第1マスク610が形成され得る。第1マスク610は第1オープニング611を含み得る。第1オープニング611は第1基板100の第1面100a上の光電変換領域PDの中心Cに配置され得る。
【0177】
次に、第1マスク610を用いて第1基板100のエッチングを行う。第1オープニング611により露出した第1基板100がエッチングされて第1トレンチ141tが形成され得る。第1トレンチ141tは第1基板100の第1面100aから第2面100bに向かって延び得る。第1トレンチ141tの底面141bs’は光電変換領域PD内に配置される。第1トレンチ141tの底面141bs’は光電変換領域PDの最大不純物濃度領域MC内に配置され得る。次に、第1マスク610が除去される。
【0178】
次に、
図26および
図23を参照すると、第1基板100の第1面100a上に第2マスク620が形成され得る。第2マスク620は第2オープニング622および第3オープニング623を含み得る。第2オープニング622および第3オープニング623は第1ピクセルPX1の縁に配置される。第2オープニング622および第3オープニング623はフローティング拡散領域FDに隣接し得る。
【0179】
次に、第2マスク620を用いて第1基板100のエッチングを行う。第2および第3オープニング622,623それぞれによって露出した第1基板100がエッチングされて第2および第3トレンチ142t,143tがそれぞれ形成されることができる。第2および第3トレンチ142t,143tは第1基板100の第1面100aから第2面100bに向かって延び得る。次に、第2マスク620が除去される。次に、
図6を用いて説明したイメージセンサが製造されることができる。または、第2マスク620を用いて第2および第3トレンチ142t,143tを形成した後、第1マスク610を用いて第1トレンチ141tが形成されることもできる。
【0180】
二つのマスク610,620を用いて第1ないし第3トレンチ141t,142t,143tが形成されるので、第1基板100の第1面100a上で、第1オープニング611の面積は第2オープニング622の面積および第3オープニング623の面積とは別に設定することができる。例えば、第1基板100の第1面100a上で、第1オープニング611の面積は、第2オープニング622の面積および第3オープニング623の面積より小さくてもよく、同一であってもよい。そのため、いくつかの実施形態によるイメージセンサで、第1基板100の第1面100a上での第1延長部141の面積は、第2延長部142の面積および第3延長部143の面積それぞれより小さくてもよく、同一であってもよい。
【0181】
以上、添付する図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で製造することができ、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解することができる。したがって、上記一実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないと理解しなければならない。