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特開2024-84770伸縮針シールドとカテーテルアダプタ間の改良された結合
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084770
(43)【公開日】2024-06-25
(54)【発明の名称】伸縮針シールドとカテーテルアダプタ間の改良された結合
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20240618BHJP
   A61M 39/10 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
A61M25/06 510
A61M25/06 500
A61M39/10 110
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024053542
(22)【出願日】2024-03-28
(62)【分割の表示】P 2021549331の分割
【原出願日】2020-02-19
(31)【優先権主張番号】62/808,133
(32)【優先日】2019-02-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/793,917
(32)【優先日】2020-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】デレク ジュエル
(72)【発明者】
【氏名】イーピン マー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ストークス
(72)【発明者】
【氏名】チャド アラン タッグ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カテーテルアダプタと針シールド装置との間の固定を容易にするカテーテルシステムを提供する。
【解決手段】カテーテルシステム10は、カテーテルアダプタ16とカテーテルアダプタに結合された針シールド装置を含む。針シールド装置は、針ハウジングと針ハウジングにスライド可能に結合された針アセンブリを含む。針ハウジングは、細長い本体32と細長い本体32に結合されたノーズ部分62を含む。細長い本体32は、遠位端、近位端、細長い本体32の遠位端と近位端との間に配置されたスロット、針グリップ40および針ハブを含み、針ハブは針グリップ40に結合され、スロット内にスライド可能に嵌入する突部を有する。カテーテルアダプタ16と針シールド装置との間の固定を容易にするため、針シールド装置の可撓性アーム108が、カテーテルアダプタ16に結合し、ノーズ部分62の複数の突起がカテーテルアダプタ16の内壁に接触する。
【選択図】図5B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルシステムであって、前記カテーテルシステムは、
カテーテルアダプタであって、遠位端、近位端、および、前記カテーテルアダプタの前記遠位端および前記カテーテルアダプタの前記近位端を通って延びる、管腔を形成する内壁を含む、前記カテーテルアダプタと、
前記カテーテルアダプタに結合された針シールド装置であって、前記針シールド装置は、
針ハウジングであって、
細長い本体であって、遠位端、近位端、および、前記細長い本体の前記遠位端と前記細長い本体の前記近位端との間に配置されたスロットを有する、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記遠位端に結合されたノーズ部分であって、前記ノーズ部分は、前記カテーテルアダプタの前記管腔内に延びる、前記ノーズ部分を含む、前記針ハウジングを含む、前記針シールド装置と、
前記針ハウジングにスライド可能に結合された針アセンブリであって、
鋭い遠位先端と近位端を含む導入針と、
針グリップと、
突部を有する針ハブであって、前記導入針の前記近位端が前記針ハブ内に固定され、前記突部が、前記針グリップに結合され、前記突部は、前記スロット内にスライド可能に嵌入し、前記針アセンブリは、前記針ハウジングに対する遠位位置および近位位置の間で移動可能であり、前記針アセンブリの前記近位位置への移動に応答して、前記鋭い遠位先端が、前記針ハウジング内に配置される、前記針ハブと、
を含む、前記針アセンブリと、
を含み、
針シールド装置は、前記カテーテルアダプタの前記近位端に結合された可撓性アームを含むことを特徴とするカテーテルシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカテーテルシステムであって、前記可撓性アームが、針グリップから延び、前記ノーズ部分が、タブを含み、前記可撓性アームは、前記タブの押し下げに応答して、前記カテーテルアダプタの前記近位端から解放されるように構成されることを特徴とするカテーテルシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のカテーテルシステムであって、前記タブが、前記針グリップの遠位端および前記カテーテルアダプタの近位端よりも、前記カテーテルシステムの長手方向軸からさらに延び、使用者による前記タブへのアクセスを容易にすることを特徴とするカテーテルシステム。
【請求項4】
請求項1に記載のカテーテルシステムであって、前記可撓性アームは、前記細長い本体から延び、前記可撓性アームの近位部分は、前記細長い本体と前記針グリップとの間に配置され、前記可撓性アームは、前記カテーテルアダプタに向かって偏向され、前記針アセンブリの前記近位位置への移動に応答して、前記可撓性アームが、前記カテーテルアダプタから離れて非偏向位置に移動し、前記カテーテルアダプタの近位端を解放することを特徴とするカテーテルシステム。
【請求項5】
針シールド装置であって、
カテーテルアダプタの近位端に結合するように構成された針ハウジングであって、前記針ハウジングは、
細長い本体であって、遠位端、近位端、および、前記細長い本体の前記遠位端と前記細長い本体の前記近位端との間に配置されたスロットを有する、前記細長い本体と、
前記細長い本体の前記遠位端に結合されたノーズ部分であって、前記ノーズ部分は、プレ-トと、前記プレ-トから遠位に延びる延長部とを含み、前記延長部は、複数の突起を含み、前記複数の突起のそれぞれは、前記カテーテルアダプタの内壁と接触するように構成される、前記針ハウジングと、
カテーテルアダプタの近位端に結合された可撓性アームと、を含み、
針アセンブリが、前記針ハウジングにスライド可能に結合され、前記針アセンブリは、
鋭い遠位先端と近位端を含む導入針と、
針グリップと、
突部を有する針ハブと、を含み、前記導入針の前記近位端が、前記針ハブ内に固定され、前記突部が、前記針グリップに結合され、前記突部は、前記スロット内にスライド可能に嵌入し、前記針アセンブリは、前記針ハウジングに対する遠位位置と近位位置との間で移動可能であり、前記針アセンブリの前記近位位置への移動に応答して、前記鋭い遠位先端が、前記針ハウジング内に配置されることを特徴とする針シールド装置。
【請求項6】
請求項5に記載の針シールド装置であって、前記ノーズ部分が、複数の毛細管を含み、前記毛細管のそれぞれが、前記ノーズ部分を通って延びる針ポートの遠位開口部の近位の遠位開口部を含み、その結果、前記針ポートの前記遠位端を出る血液は、前記毛細管内に集められ、それによって、血液が、前記ノーズ部分から出るのを防止することを特徴とする針シールド装置。
【請求項7】
請求項5に記載の針シールド装置であって、前記ノーズ部分が、複数の遠位に延びるアームを含み、前記遠位に延びるアームが、前記カテーテルアダプタの近位端と、締まり嵌めで係合するように構成されることを特徴とする針シールド装置。
【請求項8】
請求項5に記載の針シールド装置であって、前記ノーズ部分が、プレ-トと、前記プレ-トから遠位に延びる延長部を含み、前記延長部が、複数の突起を含み、前記ノーズ部分が、前記プレ-トから外向きに延びるタブを含み、前記タブは、一般的に、前記延長部に垂直であることを特徴とする針シールド装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、針シールド装置、ならびに、関連する装置、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カテーテルは、さまざまな点滴療法に一般的に使用される。例えば、カテーテルは、通常の生理食塩水、様々な薬剤、および、完全静脈栄養などの液体を患者に注入するために使用され得る。カテーテルは、また、患者から血液を採取するためにも使用され得る。
【0003】
一般的なタイプのカテーテルは、オーバーザニードル式末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)である。その名前が示唆するように、オーバーザニードル式PIVCは、鋭い遠位先端を有する導入針の上を覆って取り付けられ得る。PIVCおよび導入針は、導入針の遠位先端がPIVCの遠位先端を超えて延在するように組立てられ得、針のベベルは、患者の皮膚から離れる方向に向く。PIVCおよび導入針は、一般に、浅い角度で、皮膚を通して患者の血管系に挿入される。
【0004】
血管内の導入針および/またはPIVCの適切な配置を検証するために、使用者は、一般に、PIVCアセンブリのフラッシュバックチャンバ内に、血液の「フラッシュバック」があることを確認する。針の配置が確認されたら、使用者は、血管系内の流れを一時的に遮断し、将来の採血および/または輸液のために、PIVCを所定の位置に残して、導入針を取り外し得る。
【0005】
導入針の鋭い遠位先端が、針シールドまたはカバーに、適切に固定されないと、偶発的な針刺傷の危険性がある。したがって、PIVCアセンブリは、針シールドを含み得る。針シールドが、針シールドの要素間を伸縮するためのスロットを含む場合、ノーズ部分が、PIVCアセンブリの組み立て中に、針シールドの遠位端に固定され得る。ノーズ部分は、要素が、伸縮構成で配置された後、針シールドの遠位端に固定され得る。ノーズ部分は、針シールドとカテーテルアダプタ間の確実な結合に適して構成されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
場合によっては、針シールドとカテーテルアダプタの間の不十分な接続のために、針シールドがカテーテルアダプタから時期尚早に切り離され得る。針シールドとカテーテルアダプタの間の時期尚早な切り離しは、針シールドからの血液の漏れをもたらし得、それは、使用者や他人に、血液の暴露のリスクを引き起こす。時期尚早の取り外しは、また、導入針の鋭い遠位先端の露出をもたらし得、使用者および他人に別のリスクを引き起こす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で主張される主題は、すべての欠点を解決する、または、上記のような環境でのみ動作する、実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書で説明されるいくつかの具体化が実行され得る、1つの例示的な技術領域を説明するためにのみ提供される。
【0008】
要約
本開示は、一般に、針シールド装置、ならびに、関連する装置、システム、および方法に関する。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルアダプタに結合された針シールド装置を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、遠位端、近位端、および、カテーテルアダプタの遠位端およびカテーテルアダプタの近位端を通って延びる管腔を形成する内壁を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、カテーテルを含み得、カテーテルは、遠位端および近位端を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルの近位端は、カテーテルアダプタ内に固定され得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、針シールド装置は、針ハウジングを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハウジングは、細長い本体を含み得、細長い本体は、遠位端、近位端、および、細長い本体の遠位端と細長い本体の近位端の間に配置されたスロットを含み得る。いくつかの実施形態では、針ハウジングは、ノーズ部分を含み得、ノーズ部分は、細長い本体の遠位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、カテーテルアダプタに挿入されるように構成され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、針シールド装置は、針アセンブリを含み得、針アセンブリは、針ハウジングにスライド可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、導入針を含み得、導入針は、鋭い遠位先端および近位端を含み得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、針グリップ、および、針ハブを含み得る。いくつかの実施形態では、導入針の近位端は、針ハブ内に固定され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、針ハブの突部は、針グリップに結合され得る。いくつかの実施形態では、突部は、スロット内にスライド可能に嵌入し得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリは、針ハウジングに対して遠位位置と近位位置との間で移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリの近位位置への移動に応答して、鋭い遠位先端は、針ハウジング内に配置され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、プレート、および/または、プレートから遠位に延びる延長部を含み得る。いくつかの実施形態では、延長部は、1つまたは複数の突起(本開示では「延長部突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、延長部突起は、カテーテルアダプタの内壁に接触し得、カテーテルアダプタのカテーテルの患者の血管系への挿入の間、カテーテルアダプタへの針シールド装置の固定を容易にする。
【0013】
いくつかの実施形態では、延長部の最大外径は、カテーテルアダプタの内壁の内径よりも大きいものであり得、延長部は、締まり嵌めで、カテーテルアダプタ内に配置される。いくつかの実施形態では、延長部の最大外径は、延長部突起の位置に配置され得、それは、カテーテルアダプタの内壁と相互干渉し得る。いくつかの実施形態では、延長部の最大外径は、2つの対向する延長部突起の位置に配置され得、それは、カテーテルアダプタの内壁と相互干渉し得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタの内壁は、1つまたは複数の他の突起(本開示では「アダプタ突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、アダプタ突起のそれぞれは、ノーズ部分の延長部に接触し得る。いくつかの実施形態では、アダプタ突起は、延長部突起の近位に配置され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、延長部突起、および/または、アダプタ突起は、カテーテルアダプタのカテーテルの、患者の血管系への挿入の間、針シールド装置をカテーテルアダプタに固定することを容易にし得る。いくつかの実施形態では、延長部突起、および/または、アダプタ突起は、針シールド装置のカテーテルアダプタからの時期尚早な脱離を防止または阻止し得る。例えば、延長部突起、および/または、アダプタ突起は、針シールド装置内に導入針の鋭い遠位先端を封入する前に、カテーテルアダプタからの針シールド装置の脱離を防止または阻止し得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、カテーテルアダプタの管腔内に配置されたセプタムを含み得る。いくつかの実施形態では、延長部突起は、セプタムの内面に接触し得る。いくつかの実施形態では、セプタムの内面は、1つまたは複数の他の突起(本開示では「セプタム突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起は、延長部に接触し得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起は、延長部突起の近位に配置され得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起は、カテーテルの、患者の血管系への挿入の間、針シールド装置のカテーテルアダプタへの固定を容易にし得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、セプタムは、遠位端、近位端、および、セプタムの遠位端とセプタムの近位端との間に配置されたバリアを含み得る。いくつかの実施形態では、セプタムは、実質的にH字型の断面を含み得る。いくつかの実施形態では、バリアの近位のセプタムの内面の一部は、セプタム突起を含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタの内壁は、1つまたは複数の溝を含み得、それは、延長部突起を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、延長部突起は、溝内に配置され得る。いくつかの実施形態では、溝を越えて近位方向に導入針を引き抜くことに応答して、延長部突起は、溝から除去され得、カテーテルシステムのカテーテルアセンブリからの針アセンブリの除去を容易にする。
【0019】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、1つまたは複数の毛細管を含み得る。いくつかの実施形態では、毛細管のそれぞれは、針ポートの遠位開口部の近位に遠位開口部を含み得、それは、ノーズ部分を通って延び得る。いくつかの実施形態では、針ポートの遠位端を出る血液は、毛細管内に集められ得、それによって、血液がノーズ部分を出るのを防止する。
【0020】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、複数の遠位に延びるアームを含み得る。いくつかの実施形態において、遠位に延びるアーム、および、カテーテルアダプタの近位端は、締まり嵌めで係合され得る。いくつかの実施形態では、各々の遠位に延びるアームの遠位端は、フランジを含み得、フランジは、カテーテルアダプタの近位端の縁を把持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタの近位端の外径は、第1の遠位に延びるアームのフランジと第2の遠位に延びるアームのフランジとの間の内径よりもわずかに大きいものであり得る。
【0021】
いくつかの実施形態では、針シールド装置は、可撓性アームを含み得、可撓性アームは、カテーテルアダプタの近位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、可撓性アームは、針グリップから延び得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、タブを含み得る。いくつかの実施形態では、タブの押し下げに応答して、可撓性アームは、カテーテルアダプタの近位端から解放されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、可撓性アームの遠位端は、フランジを含み得、フランジは、カテーテルアダプタの近位端の縁を把持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、タブの押し下げに応答して、フランジは、カテーテルアダプタの近位端の縁から解放され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、タブは、針グリップの遠位端およびカテーテルアダプタの近位端よりも、カテーテルシステムの長手方向軸からさらに延び得、それは、使用者によるタブへのアクセスを容易にし得る。いくつかの実施形態では、タブは、プレートから外向きに延び得、および/または、一般に、延長部に対して垂直であり得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、可撓性アームは、細長い本体から延び得る。いくつかの実施形態では、可撓性アームの近位部分は、細長い本体と針グリップとの間に配置され得る。いくつかの実施形態では、可撓性アームは、カテーテルアダプタに向かって偏向させられ得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリの近位位置への移動に応答して、可撓性アームは、カテーテルアダプタから離れて非偏向位置に移動し得、カテーテルアダプタの近位端を解放し得る。
【0024】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的であり、特許請求される、本発明を限定するものではないことが理解されるべきである。様々な実施形態は、図面に示される配置および手段に限定されないことが理解されるべきである。また、実施形態は組み合わせられ得ること、または、他の実施形態が利用され得ること、および、そのように特許請求されていない構造変更が、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなくなされ得ることが理解されるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0025】
例示的な実施形態が、添付の図面の使用により、追加の特定性および詳細とともに、記載され、説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1A】いくつかの実施形態による、例示的な針シールド装置を有する例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図1B】いくつかの実施形態による、針シールド装置の例示的な針アセンブリの上面斜視図である。
図1C】いくつかの実施形態による、図1Bの線1C―1Cに沿った、針アセンブリの断面図である。
図1D】いくつかの実施形態による、針アセンブリの底面斜視図である。
図1E】いくつかの実施形態による、針アセンブリが例示的な針ハウジングに結合される、針シールド装置の底面斜視図であり、取り外されたノーズ部分、および、針ハウジングに対して遠位位置にある針アセンブリを示す図である。
図1F】いくつかの実施形態による、針シールド装置の底面斜視図であり、取り外されたノーズ部分、および、針ハウジングに対して近位位置にある針アセンブリを示す図である。
図2A】いくつかの実施形態による、針シールド装置の分解図であり、例示的な延長部突起を含む例示的なノーズ部分を示す図である。
図2B】いくつかの実施形態による、針シールド装置の底面斜視図であり、図2Aのノーズ部分を示し、近位位置にある針アセンブリを示す図である。
図2C】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、図2Aのノーズ部分を示し、針ハウジングに対して遠位位置にある、針アセンブリを示す図である。
図2D】いくつかの実施形態による、針シールド装置の断面図であり、図2Aのノーズ部分を示し、針ハウジングに対して近位位置にある、針アセンブリを示す図である。
図2E】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、図2Aのノーズ部分を示し、例示的なアダプタ突起を示す図である。
図3A】いくつかの実施形態による、別の例示的なノーズ部分の上面斜視図である。
図3B】いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルアダプタに結合された、図3Aのノーズ部分の拡大断面図である。
図4】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、例示的なセプタム突起、および、例示的な遠位に延びるアームを示す図である。
図5A】いくつかの実施形態による、針シールド装置の分解図であり、例示的な可撓性アームを示す図である。
図5B】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、図5Aの可撓性アームを示し、遠位位置にある針アセンブリを示す図である。
図5C】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、外向きに偏向された図5Aの可撓性アームを示す図である。
図6A】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの一部の拡大断面図であり、別の可撓性アームを示し、遠位位置にある針アセンブリを示す図である。
図6B】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの一部の拡大断面図であり、外向きに偏向された、図6Aの可撓性アームを示す図である。
図7A】いくつかの実施形態による、カテーテルシステムの断面図であり、カテーテルアダプタ内に配置された例示的な溝を示す図である。
図7B】いくつかの実施形態による、針シールド装置の断面図であり、図7Aの溝から除去された延長部突起を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示は、一般に、針シールド装置、ならびに、関連する装置、システム、および、方法に関する。図1Aを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、針シールド装置12およびカテーテルアセンブリ14を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、カテーテルアダプタ16を含み得、カテーテルアダプタ16は、遠位端18、近位端20、および、遠位端18および近位端20を通って延びる管腔を形成する内壁を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、カテーテル22を含み得、カテーテル22は、遠位端24および近位端26を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル22は、末梢静脈内カテーテル(「PIVC」)または別の適切なカテーテルを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル22の近位端26は、カテーテルアダプタ16内に固定され得る。
【0028】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、統合延長チューブを有して、例えば、BD ネクシーバTM クローズドIVカテーテルシステム、BD ネクシーバTM ディフュ―ジックスTM クローズドIVカテーテルシステムシステム、BD ペガサスTM セーフティクローズドIVカテーテルシステム、または、他の統合カテーテルシステムのように、統合され得る。統合カテーテルシステム10の例が、図1Aに示される。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、非統合であり得る。カテーテルシステム10は、2016年2月1日に出願された「解放可能なカテーテルハブリテーナ」と題される、米国特許出願第15/012,013号に記載された、安全カテーテルアセンブリの1つまたは複数の特徴を含み得、それは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0029】
いくつかの実施形態では、針シールド装置12は、針ハウジング30を含み得、針ハウジング30は、カテーテルアダプタ16に、取り外し可能に結合され得る。いくつかの実施形態では、針ハウジング30は、細長い本体32を含み得る。いくつかの実施形態では、針シールド装置12は、針アセンブリ34を含み得、針アセンブリ34は、針ハウジング30にスライド可能に結合され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、針アセンブリ34は、導入針36を含み得、導入針36は、鋭い遠位先端38を含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、図1Aに示されるように、カテーテルシステム10が、患者の血管系への挿入の準備ができた挿入位置にあるとき、導入針36は、カテーテル22を通って延び得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ34は、針グリップ40を含み得、血管系内へのカテーテル22の配置が確認されると、使用者は、針グリップ40を把持して近位に移動させ、血管系から導入針36を引き抜き得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、血管系内へのカテーテル22の配置は、血液フラッシュバックを介して確認され得る。いくつかの実施形態では、導入針36の患者の血管系への挿入に応答して、血液フラッシュバックは、導入針36の鋭い遠位先端38を通り、導入針36の遠位ノッチから、カテーテルシステム10の一部に流入し得る。例えば、血液フラッシュバックは、鋭い遠位先端38を通り、遠位ノッチから、導入針36の外面とカテーテル22の内面との間の空間に流入し得る。
【0032】
ここで図1Bを参照すると、いくつかの実施形態による、針アセンブリ34が示される。いくつかの実施形態では、針アセンブリ34は、針ハブ42を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針36の近位端は、針ハブ42内に固定され得る。いくつかの実施形態では、針ハブ42は、フラッシュバックチャンバ44を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針36が患者の血管系に挿入されることに応答して、血液フラッシュバックは、導入針36の鋭い遠位先端38を通り、フラッシュバックチャンバ44に流入し得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックチャンバ44の少なくとも一部、および/または、針ハウジング30の少なくとも一部は、使用者が、フラッシュバックチャンバ44内の血液を視認し得るように、透明であり得る。いくつかの実施形態では、フラッシュバックチャンバ44は、血液がフラッシュバックチャンバ44を満たすときに空気がフラッシュバックチャンバ44から抜けることを可能にするが、血液がフラッシュバックチャンバ44から通過するのを妨げる材料を含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、針グリップ40は、針ハブ42が針ハウジング30から容易に分離するのを防止するが、針アセンブリ34が遠位位置から近位位置に移動するときに、針ハブ42および針ハウジング30は、最小の抵抗で、互いに対してスライドすることを可能にする形態で、針ハウジング30の外面の周りに適合するように構成された、C字型断面を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、針グリップ40は、1つまたは複数の突起または突起を含み得、これは、使用者による針グリップ40の把持を助け得る。いくつかの実施形態では、針グリップ40は、近位端46および遠位端48を含み得る。いくつかの実施形態では、導入針36は、ノッチを含み得る。
【0035】
ここで図1C図1Dを参照すると、いくつかの実施形態では、針ハブ42は、針グリップ40に結合され得る、突部52を含み得る。いくつかの実施形態では、突部52は、針ハブ42が、針ハウジング30の長手方向軸の周りを回転するのを防止し得る。いくつかの実施形態では、針ハブ42、突部52、および、針グリップ40は、単一のユニットとしてモノリシックに形成され得る。
【0036】
ここで図1E図1Fを参照すると、細長い本体32は、遠位端54、近位端56、および、遠位端54と近位端56との間に配置されたスロット58を含み得る。いくつかの実施形態では、突部52は、スロット58内にスライド可能に嵌入し得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ34は、例えば、図1Eに示される遠位位置と、例えば、図1Fに示される近位位置との間で、針ハウジング30に対して移動可能であり得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ34の近位位置への移動に応答して、鋭い遠位先端38は、例えば、図1Fに示されるように、針ハウジング30内に配置され得る。
【0037】
いくつかの実施形態では、近位または安全な位置への配置の後、遠位または使用可能位置に戻る、針アセンブリ34の戻り運動は、針ロック60によって禁止され得る。したがって、いくつかの実施形態では、針ロック60は、針ハブ42を、近位位置で針ハウジング30にインターロックするように構成され得る。いくつかの実施形態では、針ロック60は、スロット58の近位端で針ハウジング30の近位部分に配置され得、突部52と係合する。
【0038】
いくつかの実施形態では、いくつかの異なるタイプのロック機構が、この目的のために使用され得る。例えば、スロット58は、狭い通路を含み得、狭い通路は、狭い通路に隣接するスロット58の部分よりも狭い幅を有し得る。いくつかの実施形態では、針ハブ42の突部52は、三角形またはくさび状の形状であり得、遠位位置にあるときに、くさびの頂点は、狭い通路に面する。いくつかの実施形態では、針ハブ42を近位位置にスライドさせようとして、外力が針ハブ42に加えられると、突部52のくさびの頂点は、狭い通路と接触し得る。いくつかの実施形態では、狭い通路は、突部52の幅よりも狭い幅を含み得、最初は、狭い通路を通る突部52の動きに抵抗し得る。いくつかの実施形態では、十分な力で、突部52は、狭い通路が一時的に変形することをもたらし、それによって、突部52が、狭い通路を通過して、針ハウジング30に対して近位位置にロックされることを可能にする。
【0039】
いくつかの実施形態では、スロット58は、例えば、図1E図1Fに示されるように、細長い本体32の底部に配置され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10が患者の血管系内に挿入されるとき、細長い本体32の底部は、患者の皮膚に面し得る。いくつかの実施形態では、スロット58は、細長い本体32の別の位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、スロット58は、細長い本体32の上面または側面に配置され得る。
【0040】
ここで図2A-2Eを参照すると、いくつかの実施形態では、針ハウジング30は、ノーズ部分62を含み得、ノーズ部分62は、細長い本体32の遠位端54に結合され得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、細長い本体32とは別の部品であり得、組み立て中に突部52がスロット58内に配置された後、細長い本体に固定され得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、カテーテルアダプタ16に挿入されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、針ハウジング30は、細長い本体32および/またはノーズ部分62内に配置されたセプタム64を含み得る。いくつかの実施形態では、セプタム64は、膜で置き換えられ得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16は、セプタム68を含み得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、プレ-ト70、および/または、プレ-ト70から遠位に延びる延長部72を含み得る。いくつかの実施形態では、延長部72は、1つまたは複数の突起74(本開示では「延長部突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、延長部突起74は、カテーテルアダプタの内壁76に接触し得、カテーテル22の患者の血管系への挿入の間、針シールド装置12のカテーテルアセンブリ14への固定を容易にする。
【0042】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分62の近位端75は、細長い本体32の遠位端54内にぴったりと嵌まり、シールが、細長い本体32とノーズ部分62の近位端75との間に形成され得る。いくつかの実施形態では、プレ-ト70は、概して平面または曲面であり得る。いくつかの実施形態では、プレ-ト70は、細長い本体32の遠位端54と同一平面であり得る。これらの、および、他の実施形態では、プレ-ト70の直径は、遠位端54の内径とほぼ等しいか、または、わずかに大きいものであり得る。いくつかの実施形態では、プレ-ト70の直径は、遠位端54の直径よりも大きいものであり得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタの内壁76は、延長部72を封止し得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、延長部72の最大外径78は、カテーテルアダプタ16の内壁76の内径よりも大きいものであり得、延長部72は、締まり嵌めで、カテーテルアダプタ16内に配置される。いくつかの実施形態では、延長部72の最大外径78は、延長部突起74の位置に配置され得、これは、カテーテルアダプタ16の内壁76と干渉し得る。いくつかの実施形態では、延長部72の最大外径78は、例えば、図2C図2Dに示されるように、2つの対向する延長部突起74の位置に配置され得、これは、カテーテルアダプタ16の内壁76と干渉し得る。
【0044】
例えば、図2Eに示されるように、いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16の内壁76は、1つまたは複数の他の突起80(本開示では「アダプタ突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、アダプタ突起80のそれぞれは、ノーズ部分62の延長部72に接触し得る。いくつかの実施形態では、アダプタ突起80は、延長部突起74の近位に配置され得、ノーズ部分62の近位方向の動きに応答して、抵抗を提供し得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、延長部突起74、および/または、アダプタ突起80は、カテーテル22および導入針36の患者の血管系への挿入の間、針シールド装置12のカテーテルアダプタ16への固定を容易にし得る。いくつかの実施形態では、延長部突起74、および/または、アダプタ突起80は、針シールド装置12のカテーテルアダプタ16からの時期尚早な離脱を防止または阻止し得る。例えば、延長部突起74、および/または、アダプタ突起80は、針シールド装置12内に導入針36の鋭い遠位先端38を封入する前に、針シールド装置12が、カテーテルアダプタ16から離脱するのを防止または阻止し得る。
【0046】
ここで図3A図3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、ノーズ部分は、1つまたは複数の毛細管を含み得る。いくつかの実施形態では、毛細管のそれぞれは、針ポートの遠位開口部の近位に、遠位開口部を含み得、それは、ノーズ部分を通って延び得る。いくつかの実施形態では、針ポートの遠位端を出る血液は、毛細管内に集められ、それによって、血液がノーズ部分を出て行くのを防止し得る。
【0047】
場合によっては、ノーズ部分62および針シールド装置12は、最終的にカテーテルアダプタ16から取り外され得、ノーズ部分62の中、上、および/または周囲の血液に、こぼれて、使用者を潜在的に汚染し、および/または、害する機会を提供する。いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、遠位ベント82を含み得、遠位ベント82は、血液がノーズ部分62を通って移動する空間を含み得る。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の毛細管84は、ノーズ部分62がカテーテルアダプタ16から解放された後に、ノーズ部分62と接触する血液を、表面張力を介して保持するために、ノーズ部分62内に形成され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、針シールド装置12が、カテーテルアダプタ16に結合されるとき、毛細管84は、血液がシ-ル表面86とカテーテルアダプタ16との間で漏れないことを確実にするために、カテーテルアダプタ16と接触し得るシ-ル表面86によって囲まれ得る。したがって、血液は、カテーテルアダプタ16の内部から、毛細管84、および、導入針36とノーズ部分62内の針ポート88の内面との間の遠位ベント82に移動する。いくつかの実施形態では、血液が、カテーテルアダプタ16を通ってノーズ部分62に移動するとき、毛細管作用のプロセスは、血液を毛細管84に引き込むであろう。
【0049】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、6つの毛細管84を含み得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、6本未満の毛細管84または6本を超える毛細管84を含み得る。いくつかの実施形態では、毛細管84は、意図されない曝露が望ましくない場合に、血液または他の液体への意図されない曝露を防止するのに有益な、任意の材料および/または材料の構成を含み得る。例えば、毛細管84は、ノーズ部分62の材料内に成形された管を含み得る。しかしながら、別の実施形態では、毛細管84は、ウィッキング特性を有する繊維状材料の構成を含み得、繊維状材料は、ノーズ部分62のカテーテルアセンブリ14からの分離で、繊維状材料が、ノーズ部分62および/またはカテーテルアダプタ16内に含まれない残留液体を吸収および/または保持するように配置される。
【0050】
いくつかの実施形態では、毛細管84は、そこを通って、血液がノーズ部分62を通って移動し得る、遠位ベント82を取り囲み得る。いくつかの実施形態では、シ-ル表面86は、カテーテルアダプタ16の内壁76と相互作用し得る。いくつかの実施形態では、シ-ル表面86は、カテーテルアダプタ16の内面とシ-ル表面86との間を、空気または血液が移動しないことを確実にするために、カテーテルアダプタ16の内面が封止し得る、滑らかな表面を含み得る。
【0051】
ここで図4を参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16は、カテーテルアダプタ16の管腔90内に配置されたセプタム68を含み得る。いくつかの実施形態では、延長部突起74は、セプタム68の内面92に接触し得る。いくつかの実施形態では、セプタム68の内面92は、1つまたは複数の他の突起94(本開示では「セプタム突起」と呼ばれ得る)を含み得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起94は、延長部72に接触し得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起94は、延長部突起74の近位に配置され得、ノーズ部分62の近位方向への移動に応答して、抵抗を提供し得る。いくつかの実施形態では、セプタム突起94は、カテーテル22の患者の血管系への挿入の間に、針シールド装置12のカテーテルアダプタ16への固定を容易にし得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、セプタム68は、遠位端96、近位端98、および遠位端96と近位端98との間に配置されたバリア100を含み得る。いくつかの実施形態において、バリア100は、スリットを含み得る。いくつかの実施形態では、セプタム68は、実質的にH字型の断面を含み得る。いくつかの実施形態では、バリア100の近位にあるセプタム68の内面92の一部は、セプタム突起94を含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、セプタムアクチュエ-タ102は、カテーテルアダプタ16の管腔90内に固定され得る。いくつかの実施形態では、セプタムアクチュエ-タ102は、カテーテル28に接続され得る。いくつかの実施形態では、セプタム68は、針シールド装置12がカテーテルアダプタ16から取り外された後、カテーテルアダプタ16の近位端20への別個の装置の挿入に応答して、近位位置と遠位位置との間を移動するように構成され得る。いくつかの実施形態では、セプタムアクチュエ-タ102は、セプタム68の近位位置から遠位位置への移動に応答して、スリットを貫通し得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、1つまたは複数の遠位に延びるアーム104を含み得る。いくつかの実施形態では、遠位に延びるアーム104と、カテーテルアダプタ16の近位端20は、締まり嵌めで係合され得る。いくつかの実施形態では、遠位に延びるアーム104のそれぞれの遠位端は、フランジ106を含み得、フランジ106は、カテーテルアダプタ16の近位端20を把持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16の近位端20の外径は、第1のフランジ106aと第2のフランジ106bとの間の内径よりわずかに大きいものであり得る。いくつかの実施形態では、遠位に延びるアーム104は、カテーテル22の患者の血管系への挿入の間、針シールド装置12のカテーテルアダプタ16への固定を容易にし得る。
【0055】
一緒に図示されるが、いくつかの実施形態では、遠位に延びるアーム104は、セプタム突起94および/または延長部突起74なしで存在し得ることが理解される。いくつかの実施形態では、セプタム突起94および/または延長部突起74は、遠位に延長するアーム104なしで存在し得る。
【0056】
いくつかの実施形態では、針シールド装置12は、カテーテルアダプタ16の近位端20に結合され得る、可撓性アーム108を含み得る。いくつかの実施形態では、可撓性アーム108は、針グリップ40から延び得る。いくつかの実施形態では、ノーズ部分62は、タブ110を含み得る。いくつかの実施形態では、可撓性アーム108は、例えば、図5Cに示されるように、タブ110の押し下げに応答して、カテーテルアダプタ16の近位端20から解放されるように構成され得る。いくつかの実施形態では、可撓性アーム108の遠位端は、フランジ112を含み得、フランジ112は、カテーテルアダプタ16の近位端20の縁を把持するように構成され得る。いくつかの実施形態では、タブ110の押し下げに応答して、ノーズ部分62は、可撓性アーム108に接触し、および/または、可撓性アーム108をカテーテルシステム10の長手方向軸114から離して移動させ得る。いくつかの実施形態では、タブ110の押し下げに応答して、フランジ112は、カテーテルアダプタ16の近位端20の縁から解放され得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、タブ110は、針グリップ40の遠位端48およびカテーテルアダプタ16の近位端20よりも、カテーテルシステム10の長手方向軸114から、さらに延び得、それは、使用者によるタブ110へのアクセスを容易にし得る。いくつかの実施形態では、タブ110は、プレ-ト70から外向きに延び得、および/または、延長部72に対してほぼ垂直であり得る。
【0058】
ここで図6A図6Bを参照すると、いくつかの実施形態では、可撓性アーム108は、細長い本体32から延び得る。いくつかの実施形態では、可撓性アーム108の近位部分116は、細長い本体32と針グリップ40との間に配置され得る。いくつかの実施形態では、可撓性アーム108は、カテーテルアダプタ16に向かって偏位させられ得る。いくつかの実施形態では、針アセンブリ34の近位位置への移動に応答して、可撓性アーム108は、例えば、図6Bに示されるように、カテーテルアダプタ16から離れた非偏位位置に移動し、カテーテルアダプタ16の近位端20を解放し得る。
【0059】
ここで図7A-7Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16の内壁76は、1つまたは複数の溝120を含み得、溝120は、延長部突起74を受容するように構成され得る。いくつかの実施形態では、延長部突起74は、溝120内に配置され得、針シールド装置12のカテーテルアダプタ16への固定を容易にする。いくつかの実施形態では、導入針36の溝120を越えた近位方向への引き抜きに応答して、延長部突起74は、長手方向軸114に向かって移動して、溝120から除去され得、カテーテルアセンブリ14からの針アセンブリ34の除去を容易にし得る。
【0060】
本明細書に記載のすべての例および条件付き言語は、本発明、および、発明者によって、技術を促進するために提供された概念を理解することにおける、読者を支援するための、教育学的目的を意図されており、そのような具体的に記載された例および条件に限定されるものとではないと解釈されるべきである。本発明の実施形態が詳細に説明されてきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および、改変が、これになされ得ることが理解されるべきである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B