IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ブラザー工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ドラムユニット 図1
  • 特開-ドラムユニット 図2
  • 特開-ドラムユニット 図3
  • 特開-ドラムユニット 図4
  • 特開-ドラムユニット 図5
  • 特開-ドラムユニット 図6
  • 特開-ドラムユニット 図7
  • 特開-ドラムユニット 図8
  • 特開-ドラムユニット 図9
  • 特開-ドラムユニット 図10
  • 特開-ドラムユニット 図11
  • 特開-ドラムユニット 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084893
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】ドラムユニット
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20240619BHJP
   G03G 21/18 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
G03G21/00 312
G03G21/18 121
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199069
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】住田 純也
(72)【発明者】
【氏名】西山 英志
(72)【発明者】
【氏名】長島 祐己
(72)【発明者】
【氏名】野田 竜司
(72)【発明者】
【氏名】平野 草太
(72)【発明者】
【氏名】深町 泰生
【テーマコード(参考)】
2H134
2H171
【Fターム(参考)】
2H134GA01
2H134GB02
2H134HA01
2H134HA07
2H134HF07
2H134KD04
2H134KF01
2H134KF03
2H134KF05
2H134KF06
2H171FA02
2H171FA03
2H171FA09
2H171FA17
2H171GA13
2H171JA06
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA31
2H171JA38
2H171JA40
2H171JA43
2H171JA45
2H171JA48
2H171KA10
2H171KA11
2H171QA02
2H171QA08
2H171QB02
2H171QB15
2H171QB35
2H171QC03
2H171QC23
(57)【要約】
【課題】感光ドラムの周面に対するクリーニングシートの押圧力を安定させる。
【解決手段】ドラムユニット(ドラムカートリッジ6)は、感光ドラム61と、感光ドラム61を支持するドラムフレーム65と、感光ドラム61の周面と接触する第1クリーニングローラ110と、クリーニングフレーム150と、感光ドラム61の周面から異物を取り除くクリーニングシート66と、を備える。感光ドラム61は、軸方向に延びるドラム軸61Aについて回転する。第1クリーニングローラ110は、軸方向に延びる第1軸A1について回転する。クリーニングフレーム150は、第1クリーニングローラ110を支持する。クリーニングフレーム150は、ドラムフレーム65に支持される。クリーニングシート66は、一端部66Aが感光ドラム61の周面と接触し、他端部66Bがドラムフレーム65に取り付けられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延びるドラム軸について回転可能な感光ドラムと、
前記感光ドラムを支持するドラムフレームと、
前記軸方向に延びる第1軸について回転する第1クリーニングローラであって、前記感光ドラムの周面と接触する第1クリーニングローラと、
前記軸方向に延びる第2軸について回転する第2クリーニングローラであって、前記第1クリーニングローラの周面と接触する第2クリーニングローラと、
前記第2クリーニングローラの周面と接触するクリーニングパッドと、
前記第1クリーニングローラ、前記第2クリーニングローラおよび前記クリーニングパッドを支持するクリーニングフレームであって、前記ドラムフレームに支持されたクリーニングフレームと、
一端部が前記感光ドラムの周面と接触し、他端部が前記ドラムフレームに取り付けられたクリーニングシートであって、前記感光ドラムの周面から異物を取り除くクリーニングシートと、を備えることを特徴とするドラムユニット。
【請求項2】
前記ドラムフレームは、
前記クリーニングシートが取り付けられた取付壁と、
前記取付壁から延出した延出壁であって、前記ドラムフレーム内から前記ドラムフレーム外に通じる貫通孔を有する延出壁と、を有することを特徴とする請求項1に記載のドラムユニット。
【請求項3】
前記取付壁は、前記クリーニングフレームに向かい合う取付面を有し、
前記クリーニングシートは、前記取付面に取り付けられたことを特徴とする請求項2に記載のドラムユニット。
【請求項4】
前記感光ドラムを帯電する帯電器をさらに備え、
前記ドラムフレームは、前記感光ドラムの回転方向において前記第1クリーニングローラと前記帯電器との間に位置する上流壁であって、前記帯電器を前記感光ドラムの回転方向の上流側から覆う上流壁を有し、
前記取付壁は、前記クリーニングフレームと前記上流壁の間に位置することを特徴とする請求項2に記載のドラムユニット。
【請求項5】
前記感光ドラムの径方向において、前記取付壁の前記感光ドラム側の端は、前記クリーニングシートの中央と前記感光ドラムの周面の間に位置することを特徴とする請求項2に記載のドラムユニット。
【請求項6】
前記貫通孔は、複数設けられ、
複数の前記貫通孔は、前記軸方向に並ぶことを特徴とする請求項2に記載のドラムユニット。
【請求項7】
前記ドラムフレームは、前記クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、
前記取付壁は、前記感光ドラムの周面に向けて延びる複数のリブであって、互いに離れて前記軸方向に並ぶ複数のリブを有し、
前記クリーニングシートは、
前記軸方向に並ぶ複数のシート開口を有し、
複数の前記シート開口が複数の前記リブの間に位置するように前記取付壁に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載のドラムユニット。
【請求項8】
前記クリーニングシートの先端は、前記リブが前記クリーニングシートに接触することで、前記感光ドラムの周面を押圧することを特徴とする請求項7に記載のドラムユニット。
【請求項9】
前記ドラムフレームは、前記クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、
前記取付壁は、前記軸方向に並ぶ複数の貫通孔を有し、
前記クリーニングシートは、前記複数の貫通孔を塞がない状態で前記取付壁に取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載のドラムユニット。
【請求項10】
前記クリーニングシートは、前記取付壁の表面のうち、前記貫通孔よりも前記感光ドラムに近い部分に取り付けられたことを特徴とする請求項9に記載のドラムユニット。
【請求項11】
前記感光ドラムを帯電する帯電器をさらに備え、
前記ドラムフレームは、前記感光ドラムの回転方向において前記第1クリーニングローラと前記帯電器との間に位置する上流壁であって、前記帯電器を前記感光ドラムの回転方向の上流側から覆う上流壁を有し、
前記上流壁は、取付壁であることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項12】
前記ドラムフレームは、前記クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、
前記クリーニングシートは、前記取付壁に両面テープによって貼り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項13】
前記クリーニングシートは、前記一端部の前記感光ドラムとは反対側の面に、前記クリーニングシートの剛性を補強する補強シートが貼り付けられていること特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のドラムユニット。
【請求項14】
前記ドラムユニットは、前記感光ドラムにトナーを供給する現像ローラと、前記現像ローラ上にトナーの層厚を規制する層厚規制ブレードと、を備える現像ユニットが着脱可能であり、
前記層厚規制ブレードは、前記現像ローラの周面に接触するブレードゴム部であって、前記ブレードゴム部の前記軸方向の両端部に位置する切欠部を有するブレードゴム部を有し、
前記ドラムユニットは、前記感光ドラムの前記軸方向における両端部に接触する接触シートであって、前記軸方向において、前記切欠部とオーバーラップする範囲で前記感光ドラムの周面に接触する接触シートをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のドラムユニット。
【請求項15】
前記接触シートは、前記接触シートの端縁から離れた表面が前記感光ドラムと接触することを特徴とする請求項14に記載のドラムユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クリーニングローラおよびクリーニングシートを備えるドラムユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回転しながら感光ドラムの周面をクリーニングするクリーニングローラと、回転することなく感光ドラムの周面と接触してクリーニングするクリーニングシートと、を備えるドラムユニットが知られている(特許文献1参照)。このドラムユニットにおいては、感光ドラムはドラムフレームに支持され、クリーニングローラおよびクリーニングシートは、ドラムフレームとは別のホルダに支持されている。そして、ホルダがドラムフレームに取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-068020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のドラムユニットにおいては、クリーニングシートが感光ドラムを支持するドラムフレームとは別のホルダに取り付けられている。そのため、ホルダがドラムフレームに対してぐらつくことで感光ドラムの周面に対するクリーニングシートの押圧力が安定し難くなる虞があった。
【0005】
そこで、感光ドラムの周面に対するクリーニングシートの押圧力を安定させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記した目的を達成するための第1の開示に係るドラムユニットは、感光ドラムと、ドラムフレームと、第1クリーニングローラと、第2クリーニングローラと、クリーニングパッドと、クリーニングフレームと、クリーニングシートと、を備える。
感光ドラムは、軸方向に延びるドラム軸について回転可能である。
ドラムフレームは、感光ドラムを支持する。
第1クリーニングローラは、軸方向に延びる第1軸について回転する。第1クリーニングローラは、感光ドラムの周面と接触する。
第2クリーニングローラは、軸方向に延びる第2軸について回転する。第2クリーニングローラは、第1クリーニングローラの周面と接触する。
クリーニングパッドは、第2クリーニングローラの周面と接触する。
クリーニングフレームは、第1クリーニングローラ、第2クリーニングローラおよびクリーニングパッドを支持する。クリーニングフレームは、ドラムフレームに支持される。
クリーニングシートは、一端部が感光ドラムの周面と接触し、他端部がドラムフレームに取り付けられている。クリーニングシートは、感光ドラムの周面から異物を取り除く。
【0007】
クリーニングシートが感光ドラムを支持するドラムフレームに取り付けられているため、感光ドラムの周面に対するクリーニングシートの押圧力が安定する。これにより、クリーニングシートが回収した紙粉などの異物が再び感光ドラムに付着することを抑制できる。
【0008】
また、第2の開示は、第1の開示に係るドラムユニットであって、ドラムフレームは、クリーニングシートが取り付けられた取付壁と、取付壁から延出した延出壁であって、ドラムフレーム内からドラムフレーム外に通じる貫通孔を有する延出壁と、を有する構成としてもよい。
【0009】
ドラムフレーム内からドラムフレーム外に通じる貫通孔を有するため、ドラムフレーム内の空気が滞留することを抑制できる。
【0010】
また、第3の開示は、第2の開示に係るドラムユニットであって、取付壁は、クリーニングフレームに向かい合う取付面を有し、クリーニングシートは、取付面に取り付けられている構成としてもよい。
【0011】
また、第4の開示は、第2の開示に係るドラムユニットであって、感光ドラムを帯電する帯電器をさらに備え、ドラムフレームは、感光ドラムの回転方向において第1クリーニングローラと帯電器との間に位置する上流壁であって、帯電器を感光ドラムの回転方向の上流側から覆う上流壁を有し、取付壁は、クリーニングフレームと上流壁の間に位置する構成としてもよい。
【0012】
また、第5の開示は、第2の開示に係るドラムユニットであって、感光ドラムの径方向において、取付壁の感光ドラム側の端は、クリーニングシートの中央と感光ドラムの周面の間に位置する構成としてもよい。
【0013】
取付壁の感光ドラム側の端がクリーニングシートの中央と感光ドラムの周面の間に位置することで、クリーニングシートの半分以上が取付壁に支えられるので、クリーニングシートのたわみを抑制できる。
【0014】
また、第6の開示は、第2の開示に係るドラムユニットであって、貫通孔は複数設けられ、複数の貫通孔は軸方向に並ぶ構成としてもよい。
【0015】
また、第7の開示は、第1の開示に係るドラムユニットであって、ドラムフレームは、クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、取付壁は、感光ドラムの周面に向けて延びる複数のリブであって、互いに離れて軸方向に並ぶ複数のリブを有し、クリーニングシートは、軸方向に並ぶ複数のシート開口を有し、複数のシート開口が複数のリブの間に位置するように取付壁に取り付けられた構成としてもよい。
【0016】
クリーニングシートのシート開口が複数のリブの間に位置することで、ドラムフレーム内の空気が滞留することを抑制できる。
【0017】
また、第8の開示は、第7の開示に係るドラムユニットであって、クリーニングシートの先端は、リブがクリーニングシートに接触することで、感光ドラムの周面を押圧する構成としてもよい。
【0018】
また、第9の開示は、第1の開示に係るドラムユニットであって、ドラムフレームは、クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、取付壁は、軸方向に並ぶ複数の貫通孔を有し、クリーニングシートは、複数の貫通孔を塞がない状態で取付壁に取り付けられている構成としてもよい。
【0019】
クリーニングシートが貫通孔を塞がない状態で取付壁に取り付けられていることで、ドラムフレーム内の空気が滞留することを抑制できる。
【0020】
また、第10の開示は、第9の開示に係るドラムユニットであって、クリーニングシートは、取付壁の表面のうち、貫通孔よりも感光ドラムに近い部分に取り付けられた構成としてもよい。
【0021】
また、第11の開示は、第7の開示から第10の開示のいずれかに係るドラムユニットであって、感光ドラムを帯電する帯電器をさらに備え、ドラムフレームは、感光ドラムの回転方向において第1クリーニングローラと帯電器との間に位置する上流壁であって、帯電器を感光ドラムの回転方向の上流側から覆う上流壁を有し、上流壁は、取付壁である構成としてもよい。
【0022】
クリーニングシートが取り付けられた上流壁が取付壁であることで、クリーニングシートを取り付ける壁を新たに設ける必要がなくなる。
【0023】
また、第12の開示は、第1の開示から第10の開示のいずれかに係るドラムユニットであって、ドラムフレームは、クリーニングシートが取り付けられた取付壁を有し、クリーニングシートは、取付壁に両面テープによって貼り付けられている構成としてもよい。
【0024】
また、第13の開示は、第1の開示から第10の開示のいずれかに係るドラムユニットであって、クリーニングシートは、前記一端部の感光ドラムとは反対側の面に、前記クリーニングシートの剛性を補強する補強シートが貼り付けられている構成としてもよい。
【0025】
クリーニングシートに補強シートが貼り付けられていることで、クリーニングシートの先端付近の剛性がアップして、クリーニングシートの押圧力の低下を抑制できる。
【0026】
また、第14の開示は、第1の開示に係るドラムユニットであって、ドラムユニットは、感光ドラムにトナーを供給する現像ローラと、現像ローラ上にトナーの層厚を規制する層厚規制ブレードと、を備える現像ユニットが着脱可能であり、層厚規制ブレードは、現像ローラの周面に接触するブレードゴム部であって、ブレードゴム部の軸方向の両端部に位置する切欠部を有するブレードゴム部を有し、ドラムユニットは、感光ドラムの軸方向における両端部に接触する接触シートであって、軸方向において、切欠部とオーバーラップする範囲で感光ドラムの周面に接触する接触シートをさらに備える構成としてもよい。
【0027】
切欠部とオーバーラップする範囲で感光ドラムの周面に接触する接触シートをさらに備えることで、感光ドラムのうち切欠部に対応する部分にトナーが滞留することを抑制できる。
【0028】
また、第15の開示は、第14の開示に係るドラムユニットであって、接触シートは、接触シートの端縁から離れた表面が感光ドラムと接触する構成としてもよい。
【0029】
接触シートが接触シートの端縁から離れた表面が感光ドラムと接触するため、接触シートが感光ドラムを傷つけることを抑制できる。
【発明の効果】
【0030】
本開示のドラムユニットによれば、感光ドラムの周面に対するクリーニングシートの押圧力を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】第1実施形態のドラムユニットの一例としてのドラムカートリッジを備える画像形成装置の断面図である。
図2】ドラムカートリッジの感光ドラム付近を拡大して示す断面図である。
図3】現像カートリッジを外した状態の現像カートリッジとドラムカートリッジの斜視図である。
図4】現像カートリッジの分解斜視図である。
図5】クリーニングユニットの分解斜視図である。
図6】ドラムフレーム、クリーニングシートおよび感光ドラムの斜視図である。
図7】クリーニングシート付近を拡大して示す断面図である。
図8】クリーニングシートの分解斜視図である。
図9】現像カートリッジの切欠部と接触シートの位置関係を説明する図であり、感光ドラムの一端側を示す図(a)と、他端側を示す図(b)である。
図10】第2実施形態のドラムカートリッジの感光ドラム付近を拡大して示す断面図である。
図11】第2実施形態のドラムフレームとクリーニングシートの斜視図である。
図12】第3実施形態のドラムフレームとクリーニングシートの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
次に、第1実施形態について適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、本体筐体2と、シート供給部3と、露光装置4と、ドラムユニットの一例としてのドラムカートリッジ6と、現像カートリッジ7と、定着装置8とを備える。本体筐体2は、開閉可能なフロントカバー21を有している。
【0033】
シート供給部3は、本体筐体2内の下部に位置する。シート供給部3は、シートトレイ31と、圧板32と、シート供給機構33とを備える。シートトレイ31は、本体筐体2に着脱可能である。シート供給部3は、シートトレイ31に収容されたシートSを圧板32によりシート供給機構33に寄せ、シート供給機構33により1枚ずつドラムカートリッジ6(後述する感光ドラム61と転写ローラ63の間)に向けて供給する。
【0034】
露光装置4は、本体筐体2内の上部に位置する。露光装置4は、図示しない光源装置、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備える。露光装置4は、仮想線で示す光ビームを感光ドラム61の表面に照射することで、感光ドラム61の表面を露光する。
【0035】
ドラムカートリッジ6は、露光装置4の下方に位置する。ドラムカートリッジ6は、フロントカバー21を開いた状態で本体筐体2の本体開口を通して本体筐体2に着脱可能である。ドラムカートリッジ6は、感光ドラム61と、帯電器62と、転写ローラ63とを備える。
【0036】
図2に示すように、帯電器62は、感光ドラム61を帯電する部材であり、ワイヤ621と、グリッド622とを有している。
ワイヤ621は、感光ドラム61の軸方向(以下の説明で単に「軸方向」という。)に沿って延びている。グリッド622は、ワイヤ621と感光ドラム61との間に位置する電極である。グリッド622は、金属板からなり、U字形状を有している。グリッド622は、第1板622Aと、第2板622Bと、第3板622Cと、を有する。
【0037】
第1板622Aは、感光ドラム61とワイヤ621の間に位置する。第1板622Aは、感光ドラム61と向かい合う。第1板622Aは、複数のグリッド穴622Hを有する。第2板622Bは、感光ドラム61の回転方向において、ワイヤ621の上流側に位置する。第3板622Cは、感光ドラム61の回転方向において、ワイヤ621の下流側に位置する。
【0038】
図3に示すように、現像カートリッジ7は、ドラムカートリッジ6に着脱可能である。図2に示すように、現像カートリッジ7は、ドラムカートリッジ6に装着された状態で本体筐体2に着脱可能である。現像カートリッジ7は、現像ローラ71と、供給ローラ72と、層厚規制ブレード73と、トナーを収容するトナー収容部74と、アジテータ75とを備える。アジテータ75は、トナー収容部74に収容されたトナーを供給ローラ72に供給する。供給ローラ72は、供給ローラ72に供給されたトナーを供給ローラ72の回転により現像ローラ71に供給する。現像ローラ71は、現像ローラ71に供給されたトナーを現像ローラ71の回転により現像ローラ71と層厚規制ブレード73の間に進入させる。層厚規制ブレード73は、現像ローラ71上のトナーの層厚を規制する。
【0039】
図4に示すように、現像カートリッジ7は、層厚規制ブレード73などのほか、ブレードホルダ76と、現像筐体77とをさらに有する。層厚規制ブレード73は、軸方向に延びている。層厚規制ブレード73は、ブレード板金73Aと、ゴム部73Bとを有している。ゴム部73Bは、現像ローラ71の周面に接触する。ゴム部73Bの軸方向における両端に位置する切欠部73Kが形成されている。切欠部73Kは、ゴム部73Bの軸方向の外側の端部に位置する。ブレードホルダ76は、層厚規制ブレード73を現像筐体77に固定する。
【0040】
図1に戻り、定着装置8は、ドラムカートリッジ6の後方に位置する。定着装置8は、加熱ユニット81と、加圧ローラ82とを備える。加熱ユニット81は、符号を省略して示すヒータ、定着ベルト、ニップ板などを有する。加圧ローラ82は、加熱ユニット81に押圧され、加熱ユニット81のニップ板との間で定着ベルトを挟み、保持する。
【0041】
帯電器62は、感光ドラム61の表面を一様に帯電する。露光装置4は、感光ドラム61の表面を露光することで、感光ドラム61上に画像データに基づく静電潜像を形成する。現像ローラ71は、現像ローラ71上に担持されたトナーを、感光ドラム61上の静電潜像に供給することで、感光ドラム61上にトナー像を形成する。
【0042】
感光ドラム61と転写ローラ63は、シート供給部3から供給されたシートSを感光ドラム61と転写ローラ63との間で搬送する。このとき、転写ローラ63は、感光ドラム61上のトナー像をシートSに転写する。加熱ユニット81と加圧ローラ82は、トナー像が転写されたシートSを加熱ユニット81と加圧ローラ82との間で搬送する。このとき、加熱ユニット81と加圧ローラ82は、トナー像をシートSに定着する。搬送ローラ23と排出ローラ24は、トナー像が定着されたシートSを排出トレイ22上に排出する。
【0043】
図2に示すように、ドラムカートリッジ6は、感光ドラム61などのほか、クリーニングユニット64と、ドラムフレーム65と、クリーニングシート66と、接触シート67と、をさらに備える。なお、図6では、ドラムフレーム65に取り付ける前のクリーニングシート66を実線で示し、取り付けた後のクリーニングシート66を二点鎖線で示している。
【0044】
感光ドラム61は、軸方向に延びるドラム軸61Aについて回転可能である。本実施形態では、軸方向は、画像形成装置1の左右方向と同じ方向である。感光ドラム61は、金属からなる円筒状の素管と、素管の外周面に塗布された感光層とを有している。
【0045】
図1に示すように、ドラムフレーム65は、感光ドラム61、転写ローラ63およびクリーニングユニット64のクリーニングフレーム150を支持する。ドラムフレーム65は、感光ドラム61を回転可能に支持する。
【0046】
クリーニングユニット64は、感光ドラム61の周面に付着した紙粉などの異物をクリーニングする。クリーニングユニット64は、第1クリーニングローラ110と、第2クリーニングローラ120と、クリーニングパッド130と、クリーニングフレーム150とを備える。
【0047】
第1クリーニングローラ110は、感光ドラム61の周面の紙粉などの異物をクリーニングする。詳しくは、第1クリーニングローラ110は、感光ドラム61の周面に付着した粉状の紙粉を回収する。第1クリーニングローラ110は、第1シャフト111と、第1ローラ本体112とを有する。第1シャフト111は、軸方向に延びる第1軸A1について回転可能である。第1シャフト111は、金属からなる。第1ローラ本体112は、導電性を有するゴムなどからなり、第1シャフト111を覆うように形成されている。一例として、第1ローラ本体112は、発泡シリコンゴムからなる。第1クリーニングローラ110は、第1ローラ本体112の周面が感光ドラム61の周面と接触する。
【0048】
第2クリーニングローラ120は、第1クリーニングローラ110の周面の紙粉などの異物をクリーニングする。詳しくは、第2クリーニングローラ120は、第1クリーニングローラ110の周面に付着した紙粉などの異物を回収する。第2クリーニングローラ120は、第2シャフト121と、第2ローラ本体122とを有する。第2シャフト121は、軸方向に延びる第2軸A2について回転可能である。第2シャフト121および第2ローラ本体122は、金属からなり、一体に形成されている。第2クリーニングローラ120は、第2ローラ本体122の周面が第1クリーニングローラ110の第1ローラ本体112の周面と接触する。
【0049】
クリーニングパッド130は、第2クリーニングローラ120の周面と接触する。クリーニングパッド130は、第2クリーニングローラ120の周面の紙粉などの異物をクリーニングする。詳しくは、クリーニングパッド130は、第2クリーニングローラ120の周面に付着した紙粉などの異物を掻き取る。クリーニングパッド130により第2クリーニングローラ120の周面から掻き取られた紙粉などの異物は、紙粉収容部151内に収容される。クリーニングパッド130は、軸方向に長い直方体状の部材であり、シリコンゴムからなる。
【0050】
図5に示すように、クリーニングフレーム150は、第1クリーニングローラ110、第2クリーニングローラ120およびクリーニングパッド130を支持する。詳しくは、クリーニングフレーム150は、軸受B1~B4を介して第1クリーニングローラ110および第2クリーニングローラ120を回転可能に支持する。また、クリーニングフレーム150は、プレート160を介してクリーニングパッド130を支持する。
【0051】
クリーニングフレーム150は、第1筐体152と、第2筐体153とを有する。第1筐体152は、紙粉収容部151を有する。第2筐体153は、第1筐体152の上側に組み付けられる。第2筐体153は、クリーニングシート66に向かい合う対向面153Aを有する。対向面153Aは、軸方向に延びた平面である。
【0052】
図2図3に示すように、ドラムフレーム65は、第1ドラムフレーム65Aと、第2ドラムフレーム65Bと、を有する。第1ドラムフレーム65Aは、感光ドラム61および転写ローラ63を回転可能に支持している。第2ドラムフレーム65Bは、第1ドラムフレーム65Aの上側に位置し、第1ドラムフレーム65Aに固定されている。第2ドラムフレーム65Bは、帯電器62を支持している。第2ドラムフレーム65Bは、上流壁の一例としての第1壁W1と、第2壁W2と、取付壁の一例としての第3壁W3と、延出壁の一例としての第4壁W4と、第5壁W5と、第6壁W6とを有している。
【0053】
第1壁W1は、感光ドラム61の回転方向において、第1クリーニングローラ110と帯電器62との間に位置する。第1壁W1は、帯電器62を感光ドラム61の回転方向の上流側から覆う壁である。なお、以下の説明では、感光ドラムの回転方向を、単に「回転方向」という。第1壁W1の回転方向の下流側の面は、グリッド622の第2板622Bが接触している。
【0054】
第2壁W2は、帯電器62を感光ドラム61の回転方向の下流側から覆う壁である。第2壁W2は、第1壁W1の回転方向の下流側に位置する。ワイヤ621およびグリッド622は、第1壁W1と第2壁W2の間に位置する。第2壁W2の回転方向の上流側の面は、グリッド622の第3板622Cが接触している。
【0055】
第3壁W3は、クリーニングフレーム150と第1壁W1の間に位置する。詳しくは、第3壁W3は、第1壁W1と対向面153Aとの間に位置する。第3壁W3は、軸方向に延びている。第3壁W3は、感光ドラム61から所定距離離れて位置し、感光ドラム61の径方向に延びている。なお、以下の説明では、感光ドラム61の径方向を単に「径方向」という。
【0056】
第3壁W3は、クリーニングシート66が取り付けられた壁である。具体的には、図7に示すように、第3壁W3は、クリーニングフレーム150に向かい合う取付面W31を有している。
【0057】
第4壁W4は、第3壁W3から延出した壁である。詳しくは、第4壁W4は、第3壁W3の感光ドラム61側の端P1と、第1壁W1の感光ドラム61側の端P2を連結している。図6に示すように、第4壁W4は、第2ドラムフレーム65B内から第2ドラムフレーム65B外に通じる貫通孔W41を有する。貫通孔W41は複数設けられ、複数の貫通孔W41は軸方向に並ぶ。貫通孔W41は、軸方向に長い矩形形状を有している。
【0058】
図2に示すように、第5壁W5および第6壁W6は、第2壁W2の回転方向の下流側に位置する。図6に示すように、第5壁W5は、第2ドラムフレーム65Bの軸方向の一方側の端部に位置する。第6壁W6は、第2ドラムフレーム65Bの軸方向の他方側の端部に位置する。第5壁W5は、第6壁W6よりも軸方向の寸法が大きい。第5壁W5および第6壁W6は、接触シート67を貼り付けるための壁である。
【0059】
クリーニングシート66は、感光ドラム61の周面から異物を取り除くためのものである。詳しくは、クリーニングシート66は、感光ドラム61の周面に付着した繊維状の紙粉や残トナーなどの異物を取り除く。感光ドラム61上の異物の多くは、第1クリーニングローラ110によってクリーニングされるが、クリーニングシート66は、第1クリーニングローラ110によって取りきれなかった異物をクリーニングすることができるようになっている。
【0060】
クリーニングシート66は、一端部66Aが感光ドラム61の周面と接触し、他端部66Bが第2ドラムフレーム65Bに取り付けられる。詳細には、クリーニングシート66は、他端部66Bが第2ドラムフレーム65Bに取り付けられている。図7に示すように、クリーニングシート66は、第3壁W3の取付面W31に取り付けられている。本実施形態では、クリーニングシート66は、第3壁W3に両面テープTPによって貼り付けられている。
【0061】
径方向において、第3壁W3の感光ドラム61側の端P1は、クリーニングシート66の中央66Cと感光ドラム61の周面の間に位置する。また、径方向において、第3壁W3の感光ドラム61側の端P1は、感光ドラム61の周面よりもクリーニングシート66の中央66Cの近くに位置する。
【0062】
図8に示すように、クリーニングシート66は、本体部661と、植毛布662と、補強シート663を有する。本体部661は、薄い板状の樹脂からなる。植毛布662は、繊維が植毛された布であり、本体部661の先端に取り付けられている。植毛布662は、感光ドラム61の周面と接触する。クリーニングシート66が取り除いた異物は植毛布662の繊維と繊維の間に入り込む。
補強シート663は、本体部661より剛性が高いシートである。補強シート663は、クリーニングシート66の剛性を補強するシートである。補強シート663は、一例としてPETフィルムからなる。図7に示すように、補強シート663は、クリーニングシート66の一端部66Aであって、感光ドラム61とは反対側の面に貼り付けられている。
【0063】
図6に示すように、接触シート67は、弾性変形可能な樹脂シートからなり、第2ドラムフレーム65Bの軸方向における両端部に1つずつ設けられている。なお、図6では、ドラムフレーム65に取り付ける前の接触シート67を実線で示し、取り付けた後の接触シート67を二点鎖線で示している。接触シート67は、軸方向の一方側に位置する第1接触シート671と、軸方向の他方側に位置する第2接触シート672と、有する。第1接触シート671は、第5壁W5に貼り付けられている。第2接触シート672は、第6壁W6に貼り付けられている。
【0064】
第1接触シート671は、幅狭部671Aと幅広部671Bとを有している。幅狭部671Aは、第5壁W5と接触する部分である。本実施形態では、幅狭部671Aは、第5壁W5に両面テープ(図示省略)で取り付けられている。幅広部671Bは、軸方向の寸法が幅狭部671Aより大きい。幅広部671Bは、感光ドラム61と接触する部分である。
第2接触シート672は、幅狭部672Aと幅広部672Bとを有している。幅狭部672Aは、第6壁W6と接触する部分である。本実施形態では、幅狭部672Aは、第6壁W6に両面テープ(図示省略)で取り付けられている。幅広部672Bは、軸方向の寸法が幅狭部672Aより大きい。幅広部672Bは、感光ドラム61と接触する部分である。
【0065】
図3に示すように、接触シート67は、感光ドラム61の軸方向における両端部に接触する。図2に示すように、接触シート67は、接触シート67の端縁67Eから離れた表面が感光ドラム61と接触する。すなわち、接触シート67は、接触シート67の端縁67Eが感光ドラム61に接触するのではなく、接触シート67のシート表面である、いわゆる「腹の部分」が感光ドラム61と接触する。
【0066】
図9(a),(b)に示すように、接触シート67は、軸方向において、層厚規制ブレード73の切欠部73Kとオーバーラップする範囲で感光ドラム61の周面に接触する。
【0067】
ここで、軸方向における接触シート67の幅狭部67Aの寸法をD1、幅広部67Bの寸法をD2する。また、軸方向における層厚規制ブレード73の切欠部73Kの寸法をD3とする。また、軸方向において、ゴム部73Bの切欠部73K以外の部分と、第1接触シート671と、がオーバーラップする範囲の寸法をD4とする。また、軸方向において、ゴム部73Bの切欠部73K以外の部分と、第2接触シート672と、がオーバーラップする範囲の寸法をD5とする。
【0068】
本実施形態では、寸法D2は、寸法D1より大きい(D1<D2)。
また、寸法D2は、寸法D3より大きい(D3<D2)。
また、寸法D3は、寸法D4より大きい(D4<D3)。
また、寸法D3は、寸法D5より大きい(D5<D3)。
また、寸法D4は、寸法D5より小さい(D4<D5)。
【0069】
寸法D1は、一例として6.2mmである。
寸法D2は、一例として12.2mmである。
寸法D3は、一例として5.2mmである。
寸法D4は、一例として2.0mmである。
寸法D5は、一例として2.6mmである。
【0070】
以上説明した本実施形態のドラムカートリッジ6によれば、クリーニングシート66が感光ドラム61を支持するドラムフレーム65の第2ドラムフレーム65Bに取り付けられているため、感光ドラム61の周面に対するクリーニングシート66の押圧力が安定する。これにより、クリーニングシート66が回収した紙粉などの異物が再び感光ドラム61に付着することを抑制できる。
【0071】
また、第2ドラムフレーム65B内から第2ドラムフレーム65B外に通じる貫通孔W41を有するため、第2ドラムフレーム65B内の空気が滞留することを抑制できる。図2に示すように、第2ドラムフレーム65B内の空気はグリッド622と感光ドラム61の間に滞留する場合があるが、第2ドラムフレーム65Bが貫通孔W41を有することで、図2の破線矢印で示すように、グリッド622と感光ドラム61の間の空気が第2ドラムフレーム65B外に排出される。
【0072】
また、第3壁W3の感光ドラム61側の端がクリーニングシート66の中央66Cと感光ドラム61の周面の間に位置することで、クリーニングシート66の半分以上が第3壁W3に支えられるので、クリーニングシート66の変形を抑制できる。
【0073】
また、クリーニングシート66に補強シート663が貼り付けられていることで、クリーニングシート66の先端付近の剛性がアップして、クリーニングシート66の押圧力の低下を抑制できる。
【0074】
また、層厚規制ブレード73の切欠部73Kとオーバーラップする範囲で感光ドラム61の周面に接触する接触シート67を備えることで、感光ドラム61のうち切欠部73Kに対応する部分にトナーが滞留することを抑制できる。このため、トナーが滞留を原因とする画質の低下を抑制することができる。
【0075】
また、接触シート67が接触シート67の端縁から離れた表面が感光ドラム61と接触するため、接触シート67が感光ドラム61を傷つけることを抑制できる。
【0076】
また、軸方向において、接触シート67の幅広部67Bの寸法D2が幅狭部67Aの寸法D1より大きい(D2>D1)ため、接触シート67の材料コストを抑制できる。
また、幅方向において、幅広部67B寸法D2が切欠部73Kの寸法D3より大きい(D2>D3)ため、接触シート67が感光ドラム61のうち切欠部73Kに対応する部分に接触しやすく、当該部分にトナーが滞留することを抑制できる。
また、幅方向において、切欠部73Kの寸法D3は、ゴム部73Bの切欠部73K以外の部分と第1接触シート671とがオーバーラップする範囲の寸法D4より大きい(D3>D4)ため接触シート67が必要以上に大きくならない。
また、幅方向において、切欠部73Kの寸法D3は、ゴム部73Bの切欠部73K以外の部分と第2接触シート672とがオーバーラップする範囲の寸法D5より大きい(D3>D5)ため、接触シート67が必要以上に大きくならない。
【0077】
次に、第2実施形態について図10図11を参照しながら説明する。
第2実施形態においては、クリーニングシートの形状と、取付壁の形状および場所が第1実施形態と異なる。第2実施形態においては、第1実施形態と異なる部分のみ説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0078】
図10に示すように、第2実施形態におけるクリーニングシート266は、ドラムフレーム265が有する取付壁の一例としての第7壁W7に取り付けられている。第7壁W7は、感光ドラム61の回転方向において、第1クリーニングローラ110と帯電器62との間に位置する。第7壁W7は、帯電器62を回転方向の上流側から覆う壁である。
【0079】
図11に示すように、第7壁W7は、感光ドラム61の周面に向けて延びる複数のリブW71を有する。複数のリブW71は、軸方向に等間隔で並んでいる。各リブW71は、感光ドラム61に向けて延びている。各リブW71の先端は、感光ドラム61の周面から所定距離離れている。クリーニングシート266は、一端部266Aが感光ドラム61の周面と接触し、他端部266Bがドラムフレーム265に取り付けられている。なお、図11では、ドラムフレーム265に取り付ける前のクリーニングシート266を実線で示し、取り付けた後のクリーニングシート266を二点鎖線で示している。
【0080】
クリーニングシート266は、軸方向に並ぶ複数のシート開口266Hを有する。複数のシート開口266Hは、他端部266Bに設けられている。複数のシート開口266Hは、軸方向に長い矩形形状を有している。クリーニングシート266が第7壁W7に取り付けられた場合、複数のシート開口266Hは、複数のリブW71の間に位置する。このため、クリーニングシート266が第7壁W7に取り付けられた場合にシート開口266Hが複数のリブW71に塞がれないようになっている。また、クリーニングシート266の先端は、リブW71がクリーニングシート266に接触することで、感光ドラム61の周面を押圧する。
【0081】
第2実施形態によれば、クリーニングシート266が取り付けられた第7壁W7が帯電器62を上流側から覆う壁であるため、第1実施形態とは異なり、クリーニングシート266を取り付ける壁を新たに設ける必要がない。
【0082】
また、クリーニングシート266のシート開口266Hが複数のリブW71の間に位置することで、図10に示すように、クリーニングシート266がシート開口266Hを有しており、シート開口266HがリブW71に塞がれていないので、図10の破線矢印で示すように、グリッド622と感光ドラム61の間の空気が第2ドラムフレーム65B外に排出される。このため、ドラムフレーム265内の空気が滞留することを抑制できる。
【0083】
次に、第3実施形態について図12を参照しながら説明する。
第3実施形態においては、クリーニングシートの形状と、取付壁の形状が第2実施形態と異なる。第3実施形態においては、第2実施形態と異なる部分のみ説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0084】
図12に示すように、第3実施形態におけるクリーニングシート366は、ドラムフレーム365が有する取付壁の一例としての第8壁W8に取り付けられている。第8壁W8は、帯電器62を回転方向の上流側から覆う壁である。なお、図12では、ドラムフレーム365に取り付ける前のクリーニングシート366を実線で示し、取り付けた後のクリーニングシート366を二点鎖線で示している。
【0085】
第8壁W8は、貫通孔W81と、縁部W82と、を有する。
貫通孔W81は、軸方向に並ぶ複数の孔である。複数の貫通孔W81は、軸方向に等間隔で並んでいる。複数の貫通孔W81は、軸方向に長い矩形形状を有している。
縁部W82は、軸方向に連続して直線状に延びている。縁部W82は、クリーニングシート366が取り付けられている部分である。縁部W82は、第8壁W8の表面のうち、貫通孔W81よりも感光ドラム61に近い部分である。
【0086】
クリーニングシート366は、一端部366Aが感光ドラム61の周面と接触し、他端部366Bがドラムフレーム365に取り付けられている。第3実施形態の他端部366Bは、第1実施形態に比べて貼り付け部分の面積が小さい。クリーニングシート366は、複数の貫通孔W81を塞がない状態で第8壁W8の縁部W82に取り付けられている。
【0087】
第3実施形態によれば、クリーニングシート366が貫通孔W81を塞がない状態で第8壁W8に取り付けられたことで、図10の破線矢印に示すように、グリッド622と感光ドラム61の間の空気が第2ドラムフレーム65B外に排出される。このため、ドラムフレーム365内の空気が滞留することを抑制できる。
また、第3実施形態によれば、クリーニングシート366が軸方向に連続して直線状に延びる縁部W8に取り付けられているため、クリーニングシート366が感光ドラム61を押圧する押圧力が軸方向における位置によって変わることがなく安定する。
【0088】
以上、実施形態について説明したが、ドラムユニットは上述の実施形態に限定されることなく、以下に例示するように適宜変形して実施することができる。
【0089】
上述の実施形態では、クリーニングシート66は、両面テープTPによって貼り付けられていたが、片面テープや接着材による貼り付け、溶着、ネジ締め、クリップ止めなどの他の方法で取り付けられていてもよい。
【0090】
上述の実施形態では、補強シートがPETフィルムからなる構成であったが、補強シートはPETフィルムに限られず、PPSフィルム、PEEKフィルムなどであってもよい。
【0091】
上述の実施形態では、クリーニングパッド130の全体がシリコンゴムからなる構成であったが、これに限定されない。例えば、クリーニングパッドは、第2クリーニングローラの周面と接触する部分のみがシリコンゴムからなる構成であってもよい。また、クリーニングパッドは、スポンジなどからなる構成であってもよい。
【0092】
上述の実施形態では、接触シート67のシート表面(腹の部分)のみが感光ドラム61と接触し、端縁67Eが接触していない構成であったが、接触シート67のシート表面(腹の部分)のみならず端縁67Eが感光ドラム61と接触する構成であってもよい。
【0093】
上述の実施形態および変形例で説明した各要素は、任意に組み合わせて実施してもよい。
【符号の説明】
【0094】
6 ドラムカートリッジ
7 現像カートリッジ
61 感光ドラム
62 帯電器
65 ドラムフレーム
66 クリーニングシート
71 現像ローラ
73 層厚規制ブレード
73K 切欠部
110 第1クリーニングローラ
120 第2クリーニングローラ
130 クリーニングパッド
150 クリーニングフレーム
153A 対向面
W1 第1壁
W2 第2壁
W3 第3壁
W31 取付面
W4 第4壁
W41 貫通孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12