(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084926
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】植物栽培パレットの洗浄装置
(51)【国際特許分類】
A01G 31/04 20060101AFI20240619BHJP
A01G 31/06 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
A01G31/04 Z
A01G31/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199128
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】392013051
【氏名又は名称】山崎金属産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺西 茂隆
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314PD05
2B314PD37
2B314PD68
(57)【要約】
【課題】本発明は、様々な規格の植物栽培パレットに対して優れた洗浄効果を発揮する植物栽培パレットの洗浄装置を提供する。
【解決手段】本発明の洗浄装置1は、洗浄する植物栽培パレット2の供給部3と、前記植物栽培パレット2を洗浄する洗浄ブース4と、洗浄済みの前記植物栽培パレット2を回収する回収部5と、前記植物栽培パレット2を前記供給部3から前記洗浄ブース4を経て前記回収部5へと搬送する搬送機構6と、を備え、前記洗浄ブース4は、前記植物栽培パレット2に洗浄水を噴射する高圧ノズル10と、前記植物栽培パレット2に摺接するブラシ40と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄する植物栽培パレットの供給部と、
前記植物栽培パレットを洗浄する洗浄ブースと、
洗浄済みの前記植物栽培パレットを回収する回収部と、
前記植物栽培パレットを前記供給部から前記洗浄ブースを経て前記回収部へと搬送する搬送機構と、
を備え、
前記洗浄ブースは、前記植物栽培パレットに洗浄水を噴射する高圧ノズルと、前記植物栽培パレットに摺接するブラシと、
を備えることを特徴とする植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項2】
前記供給部は、複数の前記植物栽培パレットを鉛直方向に重ねて配置する載置部と、前記載置部から前記洗浄ブースへと前記植物栽培パレットを一枚ずつ送り出す送出機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項3】
前記回収部は、前記洗浄ブースから搬送された洗浄済みの前記植物栽培パレットを鉛直方向に重ねて積み上げる積上部と、前記植物栽培パレットの積上高さに応じて前記積上部の鉛直方向の高さを調節する高さ調節機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項4】
前記高圧ノズルから噴射した前記洗浄水を回収して貯留するタンクと、前記タンクから配管を介して前記高圧ノズルに前記洗浄水を供給するポンプと、を有する前記洗浄水の循環機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項5】
前記循環機構は、前記洗浄水に含まれる不純物を除去するフィルタを備えることを特徴とする請求項4に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項6】
洗浄ブースは、前記洗浄水で洗浄した前記植物栽培パレットにリンスを噴霧する噴霧ノズルをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項7】
前記高圧ノズルは、搬送される前記植物栽培パレットの鉛直方向の上面に前記洗浄水を噴射する上側高圧ノズルと、前記植物栽培パレットの鉛直方向の下面に前記洗浄水を噴射する下側高圧ノズルと、前記植物栽培パレットの搬送方向に交差する方向に対向する前記植物栽培パレットの両側面に前記洗浄水を噴射する横側高圧ノズルと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項8】
前記ブラシは、搬送される前記植物栽培パレットの鉛直方向の上面に摺接する上側ブラシと、前記植物栽培パレットの鉛直方向の下面に摺接する下側ブラシと、を備え、
前記上側ブラシと、前記下側ブラシのそれぞれは、刷毛部分が前記植物栽培パレットの搬送方向に交差する装置幅方向に沿って連続するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培パレットの洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に野菜などの植物体を水耕栽培する植物工場においては、植え付けに供する植物栽培パレットが繰り返して使用される。従来、使用済みの植物栽培パレットに付着した藻類、菌類、植物体の残渣などを取り除く装置として、洗浄水噴射手段を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、植物栽培パレットとしては、一般には水耕栽培用の養液に浮く樹脂製の板体に複数の定植孔を有するものが使用される。また、植物栽培パレットは、栽培する植物体の種類や、植え替え時における植物体の大きさに応じて、定植孔の配置間隔などに様々な規格のものが使用される。したがって、植物栽培パレットの洗浄装置としては、様々な態様の定植孔を有する植物栽培パレットに対しても優れた洗浄効果を発揮するものが望まれる。
しかしながら、従来の洗浄装置(例えば、特許文献1参照)は、洗浄水の噴射のみによる洗浄を想定しているために、様々な規格の植物栽培パレットに対して所定の洗浄条件を満たすように洗浄することが難しいという課題があった。
【0005】
本発明は、様々な規格の植物栽培パレットに対して優れた洗浄効果を発揮する植物栽培パレットの洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決した本発明の植物栽培パレットの洗浄装置は、洗浄する植物栽培パレットの供給部と、前記植物栽培パレットを洗浄する洗浄ブースと、洗浄済みの前記植物栽培パレットを回収する回収部と、前記植物栽培パレットを前記供給部から前記洗浄ブースを経て前記回収部へと搬送する搬送機構と、を備え、前記洗浄ブースは、前記植物栽培パレットに洗浄水を噴射する高圧ノズルと、前記植物栽培パレットに摺接するブラシと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、様々な規格の植物栽培パレットに対して優れた洗浄効果を発揮する植物栽培パレットの洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態に係る植物栽培パレットの洗浄装置の側面図である。
【
図2A】植物栽培パレットの一例を示す斜視図である。
【
図2B】他の植物栽培パレットの一例を示す平面図である。
【
図2C】他の植物栽培パレットの一例を示す平面図である。
【
図3】
図1の植物栽培パレットの洗浄装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の植物栽培パレットの洗浄装置を実施するための形態(実施形態)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る植物栽培パレット2の洗浄装置1の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の植物栽培パレット2の洗浄装置1(以下、単に洗浄装置1と称することがある)は、植物栽培パレット2の供給部3と、植物栽培パレット2の洗浄ブース4と、洗浄済みの植物栽培パレット2を回収する回収部5と、植物栽培パレット2の搬送機構6と、を備えている。
【0010】
この洗浄装置1の前後上下の方向、及びこの洗浄装置1にて洗浄する際の植物栽培パレット2の前後上下の方向は、鉛直方向を上下方向とし、供給部3を有する側を前部とし、回収部5を有する側を後部とした
図1の矢示方向を基準とする。また、以下の説明においては、供給部3側から回収部5側を見た際の左右方向(
図1の紙面に対して垂直な方向)を装置幅方向と称することがある。
【0011】
≪植物栽培パレット≫
本実施形態では、洗浄装置1の説明に先立って、この洗浄装置1を使用して洗浄する植物栽培パレット2について説明する。
一般に、植物工場での水耕栽培は、植物体の育成から出荷までの間に、播種、育苗、植え替え、及び収穫の工程を経て行われる。
【0012】
図2Aは、図示しない播種用シートで発芽させた植物体の苗を植え付ける育苗用の植物栽培パレット2の一例を示す斜視図である。
図2Aに示すように、植物栽培パレット2は、平面視で矩形の板体で構成されている。植物栽培パレット2には、板厚方向に貫通する平面視で円形の貫通孔2fが複数形成されている。具体的には、植物栽培パレット2には、60度千鳥配置で合計90個の貫通孔2fが形成されている。また、植物栽培パレット2の貫通孔2fは、後に詳しく説明するように、洗浄装置1における高圧ノズル10(
図4参照)の列数に対応するように、左右方向(装置幅方向)に10列並ぶように形成されている。
【0013】
また、植物栽培パレット2の前端縁には、後記するローラチェーン61(
図1参照)に設けられた係合突起62(
図1参照)が係合する段差部2dが形成されている。この段差部2dは、前端縁の下側部分が左右方向(装置幅方向)の全体にわたって後方に凹むことでステップ状に形成されている。
また、植物栽培パレット2の後端縁にも、段差部2eが形成されている。この段差部2eは、後端縁の上側部分が左右方向(装置幅方向)の全体にわたって前方に凹むことでステップ状に形成されている。したがって、この植物栽培パレット2によれば、植物栽培パレット2の天地を逆にするとともに後端縁を前方に向けることで、段差部2eを係合突起62(
図1参照)に係合させることもできる。
【0014】
本実施形態での植物栽培パレット2は、ポリスチレン系の発泡樹脂の成形体を想定している。ただし、植物栽培パレット2の材質は、中空部などを形成して水耕栽培に使用する養液に対して植物栽培パレット2に浮力を発生させ得るものであれば樹脂に限定されるものではない。
なお、植物栽培パレット2は、
図2Aに示すように、植物体(図示を省略)を保持したウレタンフォームなど弾性発泡樹脂からなる保持部材Hを貫通孔2fに挿入することで水耕栽培に使用される。
【0015】
また、水耕栽培においては、植物体は、成長状態に応じて複数回植え替えられる。植物体の植え替え工程においては、間引きや株間調整が行われる。植物栽培パレット2は、この植え替え工程において様々な規格のものが使用される。
図2B及び
図2Cは、
図2Aに示した植物栽培パレット2とは異なる他の植物栽培パレット2を示す平面図である。
図2Bに示す植物栽培パレット2には、45度千鳥配置で合計18個の貫通孔2fが形成されている。
図2Cに示す植物栽培パレット2には、60度千鳥配置で合計12個の貫通孔2fが形成されている。
【0016】
なお、
図2B及び
図2Cに示した植物栽培パレット2は、
図2Aに示した植物栽培パレット2と同じ平面形状と同じ厚さとを有する板体からなるものを想定している。また、
図2B及び
図2Cに示した植物栽培パレット2の貫通孔2fは、後に詳しく説明するように、洗浄装置1における第3下側高圧ノズル11c(
図3参照)及び第3上側高圧ノズル12c(
図3参照)の列数に対応するように、左右方向(装置幅方向)に6列並ぶように形成されている。
【0017】
≪洗浄装置≫
<植物栽培パレットの供給部>
図1に示すように、洗浄装置1の供給部3は、植物栽培パレット2の載置部3aと、衝立3bと、植物栽培パレット2の送出機構3dと、を備えて構成されている。
載置部3aには、複数の植物栽培パレット2が鉛直方向に重ねて配置される。本実施形態での載置部3aは、30枚程度の植物栽培パレット2を配置可能なものを想定しているが、これに限定されるものではない。
衝立3bは、供給部3と洗浄ブース4とを仕切るように立設される板体で構成されている。
載置部3aに積み上げられた植物栽培パレット2のそれぞれは、最下層に位置する植物栽培パレット2を除いてその後端縁が衝立3bの前面に接するように配置されることとなる。
また、衝立3bの下部には、最下層に位置する植物栽培パレット2に対応する位置に、植物栽培パレット2の送り出し用のスリット3cが形成されている。
【0018】
送出機構3dは、
図1に示すように、搬送機構6の前側の一部で構成されている。具体的には、送出機構3dは、前側ローラチェーン61aと、前側ローラチェーン61aに取り付けられた係合突起62と、を備えて構成されている。
送出機構3dについては、搬送機構6とともに後に詳しく説明するが、スプロケット63a,63bに架け渡された前側ローラチェーン61aは、
図1に示す側面視で右回りに回転移動する。これにより後方へと移動した係合突起62は、最下層に位置する植物栽培パレット2の段差部2dに係合する。
これにより最下層に位置する植物栽培パレット2のみが衝立3bのスリット3cを介して次に説明する洗浄ブース4へと送り出される。
送出機構3dは、載置部3aから洗浄ブース4へと植物栽培パレット2を一枚ずつ送り出すこととなる。
【0019】
<植物栽培パレットの洗浄ブース>
図1に示すように、植物栽培パレット2の洗浄ブース4には、高圧ノズル10と、噴霧ノズル30と、ブラシ40と、搬送案内レールR1と、浮き上がり防止レールR2と、が配置されている。この洗浄ブース4では、供給部3から送り出された植物栽培パレット2が洗浄される。
【0020】
(高圧ノズル)
高圧ノズル10は、
図1に示すように、下側高圧ノズル11と、上側高圧ノズル12と、横側高圧ノズル13と、を備えている。
下側高圧ノズル11は、第1下側高圧ノズル11aと、第2下側高圧ノズル11bと、第3下側高圧ノズル11cとで構成されている。
これらの下側高圧ノズル11は、上方に向けて洗浄水を高圧で噴射する。すなわち、下側高圧ノズル11は、搬送される植物栽培パレット2の下面2bに洗浄水を高圧で噴射する。
【0021】
上側高圧ノズル12は、第1上側高圧ノズル12aと、第2上側高圧ノズル12bと、第3上側高圧ノズル12cとで構成されている。
上側高圧ノズル12は、下側高圧ノズル11よりも上方に配置されて、下方に向けて洗浄水を高圧で噴射する。すなわち、上側高圧ノズル12は、搬送される植物栽培パレット2の上面2aに洗浄水を高圧で噴射する。
これらは、洗浄ブース4の前側から第1下側高圧ノズル11a、第1上側高圧ノズル12a、第2下側高圧ノズル11b、第2上側高圧ノズル12b、第3下側高圧ノズル11c、及び第3上側高圧ノズル12cの順番で配置されている。
【0022】
図3は、
図1の洗浄装置1の平面図である。
図3に示すように、第1下側高圧ノズル11aは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第1ノズルユニット20aを形成している。具体的には、第1ノズルユニット20aは、第1下側高圧ノズル11aが等間隔に5つ並んで構成されている。
また、第1上側高圧ノズル12aは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第2ノズルユニット20bを形成している。具体的には、第2ノズルユニット20bは、
図3に示す平面視で、第1下側高圧ノズル11aの後方でこの第1下側高圧ノズル11aに対応するように第1上側高圧ノズル12aが等間隔に5つ並んで構成されている。
【0023】
また、第2下側高圧ノズル11bは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第3ノズルユニット20cを形成している。具体的には、第3ノズルユニット20cは、第2下側高圧ノズル11bが等間隔に5つ並んで構成されている。
また、第3ノズルユニット20cの隣接し合う第2下側高圧ノズル11b同士の間隔は、第1ノズルユニット20aの隣接し合う第1下側高圧ノズル11a同士の間隔に等しくなるように設定されている。また、第3ノズルユニット20cを構成する5つの第2下側高圧ノズル11bは、第1ノズルユニット20aを構成する5つの第1下側高圧ノズル11aに対して右方向に所定距離にてオフセットしている。具体的には、第1ノズルユニット20aの隣接し合う第1下側高圧ノズル11a同士の中間位置の後方に、第3ノズルユニット20cの第2下側高圧ノズル11bは配置されている。
【0024】
また、第2上側高圧ノズル12bは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第4ノズルユニット20dを形成している。具体的には、第4ノズルユニット20dは、
図3に示す平面視で、第2下側高圧ノズル11bの後方でこの第2下側高圧ノズル11bに対応するように第2上側高圧ノズル12bが等間隔に5つ並んで構成されている。
【0025】
図4は、
図3のIV-IV断面図である。
図4に示すように、
図3のIV-IV断面側から洗浄ブース4の前部側を見通すと、第1ノズルユニット20aにおける第1下側高圧ノズル11aと、第3ノズルユニット20cにおける第2下側高圧ノズル11bとは、前後方向に重なって、左右方向(装置幅方向)に10列並ぶようになっている。
また、第2ノズルユニット20bにおける第1上側高圧ノズル12aと、第4ノズルユニット20dにおける第2上側高圧ノズル12bとは、前後方向に重なって、左右方向(装置幅方向)に10列並ぶようになっている。
そして、これらの下側高圧ノズル11と上側高圧ノズル12とは、
図4に示す断面視で、搬送される植物栽培パレット2における10列の貫通孔2fのそれぞれを挟んで上下方向に対向するように配置されることとなる。
【0026】
図3に示すように、第3下側高圧ノズル11cは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第5ノズルユニット20eを形成している。具体的には、第5ノズルユニット20eは、第3下側高圧ノズル11cが等間隔に6つ並んで構成されている。
【0027】
図3に示すように、第3上側高圧ノズル12cは、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第6ノズルユニット20fを形成している。具体的には、第6ノズルユニット20fは、
図3に示す平面視で、第3下側高圧ノズル11cの後方でこの第3下側高圧ノズル11cに対応するように第3上側高圧ノズル12cが等間隔に6つ並んで構成されている。
すなわち、これらの第3下側高圧ノズル11cと第3上側高圧ノズル12cとは、図示は省略するが、
図2B及び
図2Cに示す植物栽培パレット2が洗浄ブース4において搬送される際に、6列の貫通孔2fのそれぞれを挟んで上下方向に対向するように配置されることとなる。
【0028】
以上のような第1から第6のノズルユニット20a~20fは、
図3に示すように、植物栽培パレット2の搬送方向に並列するとともに、搬送方向に交差する方向に、複数の下側高圧ノズル11と上側高圧ノズル12とを配設することとなる。
そして、
図4に示すように、下側高圧ノズル11と植物栽培パレット2との距離は、上側高圧ノズル12と植物栽培パレット2との距離よりも長くなるように設定されている。
【0029】
次に横側高圧ノズル13について説明する。
横側高圧ノズル13は、
図1に示すように、洗浄ブース4における植物栽培パレット2の搬送高さで前後方向に沿うように複数配置されている。横側高圧ノズル13は、
図3に示すように、搬送される植物栽培パレット2の側面2c、具体的には、植物栽培パレット2の搬送方向に交差する方向に対向する側面2c(左右側面)のそれぞれに洗浄水を高圧で噴射する。
【0030】
これらの横側高圧ノズル13は、
図3に示すように、供給部3側から順番に、第1横側高圧ノズル13aと、第2横側高圧ノズル13bと、一対の第3横側高圧ノズル13cと、を備えて構成されている。
第1横側高圧ノズル13aは、
図1及び
図3に示すように、第1下側高圧ノズル11aの上方で、洗浄ブース4の右側に配置されている。
第2横側高圧ノズル13bは、
図1及び
図3に示すように、第2下側高圧ノズル11bの上方で、洗浄ブース4の左側に配置されている。
第3横側高圧ノズル13cは、
図1及び
図3に示すように、第3下側高圧ノズル11cの上方で、洗浄ブース4の左右両側に配置されている。
【0031】
これら第1から第3の横側高圧ノズル(13a,13b,13c)は、
図3に示すように、後記する搬送案内レールR1の装置幅方向(
図3の左右方向)の外側に配置されている。また、第1から第3の横側高圧ノズル(13a,13b,13c)は、
図3に示すように、搬送案内レールR1に設けられた窓部Wを介して搬送される植物栽培パレット2に洗浄水を噴射することとなる。
なお、以下の説明において、第1から第3の上側高圧ノズル(11a,11b,11c)、第1から第3の下側高圧ノズル(12a,12b,12c)、及び第1から第3の横側高圧ノズル(13a,13b,13c)について特に区別する必要がない場合には、これらは単に上側高圧ノズル12、下側高圧ノズル11、及び横側高圧ノズル13と称することがある。
【0032】
以上のような下側高圧ノズル11、上側高圧ノズル12、及び横側高圧ノズル13には、循環機構70(
図1参照)を介して洗浄水が供給される。
循環機構70は、
図1に示すように、洗浄ブース4の底部に形成されて下側高圧ノズル11、上側高圧ノズル12、及び横側高圧ノズル13から噴射された洗浄水を回収するファネルFと、回収した洗浄水に含まれる不純物をろ過するフィルタ74と、洗浄水を貯留するタンク71と、タンク71から配管P1を介して下側高圧ノズル11、上側高圧ノズル12、及び横側高圧ノズル13のそれぞれに洗浄水を圧送するポンプ72と、を主に備えて構成されている。
【0033】
(噴霧ノズル)
図1に示すように、噴霧ノズル30は、下側噴霧ノズル31と、上側噴霧ノズル32と、横側噴霧ノズル33と、を備えている。
下側噴霧ノズル31は、上方に向けてすすぎ水やリンス液を噴霧する。すなわち、下側噴霧ノズル31は、洗浄水にて洗浄された植物栽培パレット2の下面2bにリンスを噴霧する。
【0034】
上側噴霧ノズル32は、下側噴霧ノズル31よりも上方に配置されて、下方に向けてリンスを噴霧する。すなわち、上側噴霧ノズル32は、植物栽培パレット2の上面2aにリンスを噴霧する。
【0035】
図3に示すように、下側噴霧ノズル31は、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第7ノズルユニット20gを形成している。具体的には、第7ノズルユニット20gは、下側噴霧ノズル31が等間隔に5つ並んで構成されている。
なお、第7ノズルユニット20gにおける下側噴霧ノズル31の配列は、第1ノズルユニット20aの第1下側高圧ノズル11aの配列と同じに設定されている。
【0036】
上側噴霧ノズル32は、装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って複数並ぶことで第8ノズルユニット20hを形成している。具体的には、第8ノズルユニット20hは、上側噴霧ノズル32が等間隔に5つ並んで構成されている。
なお、第8ノズルユニット20hにおける上側噴霧ノズル32の配列は、第4ノズルユニット20dの第2上側高圧ノズル12bの配列と同じに設定されている。
【0037】
横側噴霧ノズル33は、
図1に示すように、洗浄ブース4における植物栽培パレット2の搬送高さに配置されている。横側噴霧ノズル33は、
図3に示すように、搬送される植物栽培パレット2の側面2c、具体的には、植物栽培パレット2の搬送方向に交差する方向に対向する側面2c(左右側面)のそれぞれにリンスを噴霧する。
このような横側噴霧ノズル33は、
図1及び
図3に示すように、下側噴霧ノズル31の上方で、洗浄ブース4の左右両側に一対配置されている。
【0038】
そして、これらの横側噴霧ノズル33は、
図3に示すように、後記する搬送案内レールR1の装置幅方向(
図3の左右方向)の外側に配置されている。また、横側噴霧ノズル33は、
図3に示すように、搬送案内レールR1に設けられた窓部Wを介して搬送される植物栽培パレット2にリンスを噴霧することとなる。
なお、本実施形態でのリンスは、水道水などからなるすすぎ水や、次亜塩素酸水、オゾン水などを想定しているがこれに限定されるものではない。
これらのリンスは、
図1に示すように、配管P2を介して噴霧ノズル30に供給される。
【0039】
(ブラシ)
本実施形態でのブラシ40は、
図1に示すように、刷毛部分43と、ベース44と、を有している。ブラシ40は、ベース44に植え付けられた刷毛部分43の先端が搬送される植物栽培パレット2に摺接するようになっている。
ブラシ40は、搬送される植物栽培パレット2の上面2aに摺接する上側ブラシ41と、植物栽培パレット2の下面2bに摺接する下側ブラシ42と、を備えて構成されている。
ブラシ40のベース44は、
図3に示す平面視で、第6ノズルユニット20fと第7ノズルユニット20gとの間で、洗浄ブース4を装置幅方向(
図3の左右方向)に横断するように配置されている。
ブラシ40の刷毛部分43は、植物栽培パレット2の搬送方向に交差する装置幅方向(
図3の左右方向)に沿って連続するように形成されている。具体的には、刷毛部分43は、一対の搬送案内レールR1の間で装置幅方向(
図3の左右方向)に連続して延びるように形成されている。
【0040】
(搬送案内レール及び浮き上がり防止レール)
図1に示すように、植物栽培パレット2の搬送案内レールR1は、ローラチェーン61によって搬送される植物栽培パレット2の高さで、前後方向に延びる細長の板体で構成されている。
搬送案内レールR1は、
図3に示すように、装置幅方向(
図3の左右方向)に並ぶように一対配置されている。具体的には、搬送案内レールR1同士の間隔は、搬送される植物栽培パレット2の左右幅に合わせて設定されている。
また、搬送案内レールR1には、前記したように、横側高圧ノズル13に対応するように、窓部Wが形成されている。
このような搬送案内レールR1によれば、搬送される植物栽培パレット2の横ずれを防止することができる。これにより下側高圧ノズル11と上側高圧ノズル12とは、植物栽培パレット2の貫通孔2fに対してより確実に洗浄水を噴射することができる。
【0041】
図1に示すように、浮き上がり防止レールR2は、ローラチェーン61によって搬送される植物栽培パレット2の直上で前後方向に延びる細長の板体で構成されている。
浮き上がり防止レールR2は、
図3に示す平面視で、搬送案内レールR1の装置幅方向(
図3の左右方向)の内側で一対並ぶように配置されている。
このような浮き上がり防止レールR2によれば、下側高圧ノズル11から高圧で噴射される洗浄水による植物栽培パレット2の浮き上がりがより確実に防止される。これによりローラチェーン61による植物栽培パレット2の搬送がより確実に行われる。また、横側高圧ノズル13は、植物栽培パレット2の側面2cに対してより確実に洗浄水を噴射することができる。
【0042】
<植物栽培パレットの回収部>
回収部5は、
図1に示すように、キャスタ51bを有するベース部51と、ベース部51上に設けられて洗浄ブース4から搬送された洗浄済みの植物栽培パレット2を鉛直方向に重ねて積み上げる積上部52と、植物栽培パレット2の積上高さに応じて積上部52の鉛直方向(上下方向)の高さを調節する高さ調節機構53と、を備えて構成されている。
【0043】
ベース部51は、
図3に示す平面視で、洗浄ブース4側に開くコ字状の枠体で形成されている。ベース部51の横幅(左右方向の幅)は、洗浄ブース4の横幅(左右方向の幅)と略同じになっている。キャスタ51bは、コ字形状のベース部51の四隅に取り付けられている。
【0044】
積上部52は、
図3に示す平面視で、コ字形状のベース部51の内側に配置されている。
積上部52は、
図1及び
図3に示すように、植物栽培パレット2が載置される平面視で矩形の底板52aと、底板52aの左右両縁と後縁とに立設された縦壁52bを有している。なお、横幅方向(装置幅方向)に対向する縦壁52b同士の間隔は、植物栽培パレット2の横幅に合わせて設定されている。
【0045】
高さ調節機構53は、
図1に示すように、底板52aの後縁に立設された縦壁52bに設けられるブラケット53aと、ベース部51の後部から上方に延在して積上部52を上下方向に移動可能に支持する支持部材53bと、支持部材53bの上部に設けられた滑車53cに渡し架けられるとともに一端がブラケット53aに連結されるワイヤ53dと、ワイヤ53dの他端側に連結されてるとともに、ワイヤ53dの他端側をバネ弾性の引っ張り力にて巻き取る巻取手段53eと、を主に備えて構成されている。
【0046】
高さ調節機構53は、積上部52の底板52aに積み上げられた植物栽培パレット2の荷重にてワイヤ53dの一端側が下方に引き下げられると、巻取手段53eは、この荷重にバランスするようにバネ弾性の引っ張り力を発生させながら巻き取っていたワイヤ53dの他端側を送り出す。
【0047】
これにより高さ調節機構53は、洗浄ブース4から回収部5への植物栽培パレット2の送り出し高さに比べて、底板52aに積み上げられた最上層の植物栽培パレット2の高さのほうが、植物栽培パレット2の積上数に関わらずに常に所定距離を開けて下方となるように調節する。ちなみに、本実施形態でのこの所定距離は、植物栽培パレット2の板厚の2~3倍程度の長さに設定されているが、これに限定されるものではない。
【0048】
以上のような植物栽培パレット2の回収部5は、
図1に示すように、洗浄ブース4に対して分離している。これにより回収部5は、洗浄後の植物栽培パレット2を積み上げた状態で、ベース部51のキャスタ51bによって別の場所への搬送を可能にしている。
【0049】
<植物栽培パレットの搬送機構>
図1及び
図3に示すように、植物栽培パレットの搬送機構6は、係合突起62を有するローラチェーン61と、ローラチェーン61が渡し架けられるスプロケット63a~63dと、電動モータなどの駆動源65(
図3参照)と、を主に備えて構成されている。
【0050】
ローラチェーン61は、
図1及び
図3に示すように、前側ローラチェーン61aと、後側ローラチェーン61bとを備えている。
前側ローラチェーン61aは、
図3に示すように、供給部3の前部から洗浄ブース4の前部にわたって配置されており、前記の植物栽培パレット2の送出機構3dを兼ねている。
前側ローラチェーン61aは、装置幅方向(
図3の左右方向)に一対並ぶように配置されている。具体的には、前側ローラチェーン61aは、
図3に示す平面視で、洗浄装置1の装置幅方向の中心線Cと、供給部3に配置された植物栽培パレット2の装置幅方向の端縁との間で、前後方向に延在している。
【0051】
前側ローラチェーン61aのそれぞれは、
図3に示すように、供給部3の前部に配置されるスプロケット63aと、洗浄ブース4の前部に配置されるスプロケット63bに渡し架けられている。
スプロケット63aは、供給部3の装置幅方向に延びる回転軸64aに回転可能に支持されている。
スプロケット63bは、駆動源65によって回転する回転軸64bに取り付けられている。
これにより前側ローラチェーン61aは、前記のように、係合突起62に係合した植物栽培パレット2を、供給部3から洗浄ブース4へと搬送する。
【0052】
後側ローラチェーン61bは、
図3に示すように、洗浄ブース4の前部から洗浄ブース4の後部にわたって配置されている。
後側ローラチェーン61bは、装置幅方向(
図3の左右方向)に一対並ぶように配置されている。具体的には、後側ローラチェーン61bは、
図3に示す平面視で、前側ローラチェーン61aと、植物栽培パレット2の搬送案内レールR1との間で、前後方向に延在している。
【0053】
後側ローラチェーン61bのそれぞれは、
図3に示すように、駆動源65によって回転する回転軸64bに取り付けられたスプロケット63cと、洗浄ブース4の後部に配置されたスプロケット63dに渡し架けられている。
スプロケット63dは、洗浄ブース4の後部で装置幅方向に延びる回転軸64cに回転可能に支持されている。
これにより後側ローラチェーン61bは、
図1に示す側面視で、前側ローラチェーン61aが右回りに回動する際に、スプロケット63c,63d(
図3参照)によって、右回りに回動する。
【0054】
その一方で、後側ローラチェーン61bは、
図1に示すように、前側ローラチェーン61aと同様に、係合突起62を有している。この係合突起62は、植物栽培パレット2の段差部2dに係合する。これにより後側ローラチェーン61bは、前側ローラチェーン61aにて搬送された植物栽培パレット2を受け継いで、さらに洗浄ブース4の後部に向けて植物栽培パレット2を搬送する。
【0055】
≪作用効果≫
以下に、本実施形態に係る洗浄装置1の奏する作用効果について説明する。
本実施形態の洗浄装置1は、植物栽培パレット2に洗浄水を噴射する高圧ノズル10と、植物栽培パレット2に摺接するブラシと、を備えている。
このような洗浄装置1によれば、従来の洗浄装置(例えば、特許文献1参照)と異なって、洗浄水を噴射手段に加えて植物栽培パレット2に摺接するブラシ40を備えているので、様々な規格の植物栽培パレット2に対して優れた洗浄効果を発揮する。
【0056】
また、この洗浄装置1は、鉛直方向に重ねて配置した複数の植物栽培パレット2を洗浄ブース4へと一枚ずつ送り出す送出機構3dを備えている。
このような洗浄装置1によれば、効率よくかつ効果的に植物栽培パレット2の洗浄を行うことができる。
【0057】
また、この洗浄装置1においては、回収部5での植物栽培パレット2の積上高さに応じて積上部52の高さ調節機構53を備えている。
このような洗浄装置1によれば、回収部5における植物栽培パレット2の積み上げを正確にかつ効率よく行うことができ、洗浄後の植物栽培パレット2の回収を迅速に行うことができる。
【0058】
また、この洗浄装置1においては、洗浄水の循環機構70を備えている。
このような洗浄装置1によれば、洗浄水を市水配管から直接的に供給するものと異なって洗浄水を大幅に節約することができる。
【0059】
また、前記循環機構70は、洗浄水に含まれる不純物を除去するフィルタ74を備えている。
このような洗浄装置1によれば、循環する洗浄水の清澄性を維持することができ、循環使用する洗浄水の交換回数を低減することができる。
【0060】
また、この洗浄装置1においては、洗浄水で洗浄した植物栽培パレット2にリンスを噴霧する噴霧ノズル30をさらに備えている。
このような洗浄装置1によれば、洗浄水で洗浄した植物栽培パレット2をさらにすすぐことで、植物栽培パレット2に対する洗浄効果をさらに向上させることができる。また、リンスとして、次亜塩素酸水やオゾン水を使用した場合には、洗浄後の植物栽培パレット2に対する防かび・防菌効果を発揮する。
【0061】
また、この洗浄装置1においては、高圧ノズル10は、搬送される植物栽培パレット2の上面2aに洗浄水を噴射する上側高圧ノズル12と、下面2bに洗浄水を噴射する下側高圧ノズル11と、側面2cに洗浄水を噴射する横側高圧ノズル13と、を備えている。
このような洗浄装置1によれば、より効率よくかつ効果的に植物栽培パレット2の洗浄を行うことができる。
【0062】
また、この洗浄装置1においては、下側高圧ノズル11と植物栽培パレット2との距離は、上側高圧ノズル12と植物栽培パレット2との距離よりも長くなるように設定されている。
このような洗浄装置1によれば、植物栽培パレット2に上面2aに受ける洗浄水の圧力が植物栽培パレット2に下面2bに受ける洗浄水の圧力よりも大きくなる。これによりローラチェーン61による植物栽培パレット2の搬送がより安定化する。
【0063】
また、この洗浄装置1の上側ブラシ41と下側ブラシ42とは、刷毛部分43が装置幅方向に沿って連続するように形成されている。
このような洗浄装置1によれば、より一層効率よくかつ効果的に植物栽培パレット2の洗浄を行うことができる。
【0064】
以上、本実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0065】
1 植物栽培パレットの洗浄装置
2 植物栽培パレット
3 洗浄する植物栽培パレットの供給部
3a 載置部
3d 送出機構
4 洗浄ブース
5 植物栽培パレットの回収部
6 搬送機構
10 高圧ノズル
11 下側高圧ノズル
12 上側高圧ノズル
13 横側高圧ノズル
30 噴霧ノズル
40 ブラシ
41 上側ブラシ
42 下側ブラシ
43 刷毛部分
52 積上部
53 高さ調節機構
70 洗浄水の循環機構
71 タンク
72 ポンプ
73 配管
74 フィルタ
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄する植物栽培パレットの供給部と、
前記植物栽培パレットを洗浄する洗浄ブースと、
前記植物栽培パレットを前記供給部から前記洗浄ブースを経るように搬送する搬送機構と、
を備え、
前記洗浄ブースは、前記植物栽培パレットに洗浄水を噴射する高圧ノズルと、前記植物栽培パレットに摺接するブラシと、
を備え、
前記植物栽培パレットには、洗浄装置の幅方向に所定の列数で並ぶ複数の貫通孔が形成され、
前記高圧ノズルは、前記列数が互いに異なる複数種類の前記植物栽培パレットの貫通孔のそれぞれに対応するように設けられていることを特徴とする植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項2】
前記供給部は、複数の前記植物栽培パレットを鉛直方向に重ねて配置する載置部と、前記載置部から前記洗浄ブースへと前記植物栽培パレットを一枚ずつ送り出す送出機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項3】
洗浄済みの前記植物栽培パレットを回収する回収部をさらに備え、
前記回収部は、前記洗浄ブースから搬送された洗浄済みの前記植物栽培パレットを鉛直方向に重ねて積み上げる積上部と、前記植物栽培パレットの積上高さに応じて前記積上部の鉛直方向の高さを調節する高さ調節機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項4】
前記高圧ノズルから噴射した前記洗浄水を回収して貯留するタンクと、前記タンクから配管を介して前記高圧ノズルに前記洗浄水を供給するポンプと、を有する前記洗浄水の循環機構をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項5】
前記循環機構は、前記洗浄水に含まれる不純物を除去するフィルタを備えることを特徴とする請求項4に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項6】
洗浄ブースは、前記洗浄水で洗浄した前記植物栽培パレットにリンスを噴霧する噴霧ノズルをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項7】
前記高圧ノズルは、搬送される前記植物栽培パレットの鉛直方向の上面に前記洗浄水を噴射する上側高圧ノズルと、前記植物栽培パレットの鉛直方向の下面に前記洗浄水を噴射する下側高圧ノズルと、前記植物栽培パレットの搬送方向に交差する方向に対向する前記植物栽培パレットの両側面に前記洗浄水を噴射する横側高圧ノズルと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項8】
前記ブラシは、搬送される前記植物栽培パレットの鉛直方向の上面に摺接する上側ブラシと、前記植物栽培パレットの鉛直方向の下面に摺接する下側ブラシと、を備え、
前記上側ブラシと、前記下側ブラシのそれぞれは、刷毛部分が前記植物栽培パレットの搬送方向に交差する装置幅方向に沿って連続するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【請求項9】
搬送される前記植物栽培パレットの直上で搬送方向に延びて、前記高圧ノズルから噴射される洗浄水による前記植物栽培パレットの浮き上がりを防止する浮き上がり防止レールを備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培パレットの洗浄装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前記課題を解決した本発明の植物栽培パレットの洗浄装置は、洗浄する植物栽培パレットの供給部と、前記植物栽培パレットを洗浄する洗浄ブースと、前記植物栽培パレットを前記供給部から前記洗浄ブースを経るように搬送する搬送機構と、を備え、前記洗浄ブースは、前記植物栽培パレットに洗浄水を噴射する高圧ノズルと、前記植物栽培パレットに摺接するブラシと、を備え、前記植物栽培パレットには、洗浄装置の幅方向に所定の列数で並ぶ複数の貫通孔が形成され、前記高圧ノズルは、前記列数が互いに異なる複数種類の前記植物栽培パレットの貫通孔のそれぞれに対応するように設けられていることを特徴とする。