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特開2024-84940コンテナ選択支援装置、コンテナ選択支援方法、プログラム、及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024084940
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】コンテナ選択支援装置、コンテナ選択支援方法、プログラム、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 8/60 20180101AFI20240619BHJP
   G06F 9/455 20180101ALI20240619BHJP
   G06F 8/70 20180101ALI20240619BHJP
【FI】
G06F8/60
G06F9/455 150
G06F8/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199153
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(74)【代理人】
【識別番号】100227019
【弁理士】
【氏名又は名称】安 修央
(72)【発明者】
【氏名】有賀 稜
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA07
5B376DA20
(57)【要約】
【課題】 ユーザが必要とするコンテナの選択を支援するためのコンテナ選択支援装置を提供する。
【解決手段】本発明のコンテナ選択支援装置は、
情報取得部、及び選択部を含み、
前記情報取得部は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する。
【選択図】 図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得部、及び選択部を含み、
前記情報取得部は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
コンテナ選択支援装置。
【請求項2】
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
請求項1記載のコンテナ選択支援装置。
【請求項3】
さらに、決定部を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定部は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
請求項1又は2記載のコンテナ選択支援装置。
【請求項4】
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択部は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択部は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定部は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
請求項3記載のコンテナ選択支援装置。
【請求項5】
情報取得工程、及び選択工程を含み、
前記情報取得工程は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
コンテナ選択支援方法。
【請求項6】
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
請求項5記載のコンテナ選択支援方法。
【請求項7】
さらに、決定工程を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定工程は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
請求項5又は6記載のコンテナ選択支援方法。
【請求項8】
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択工程は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択工程は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定工程は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
請求項7記載のコンテナ選択支援方法。
【請求項9】
情報取得手順、及び選択手順を含み、
前記情報取得手順は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
情報取得手順、及び選択手順を含み、
前記情報取得手順は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ選択支援装置、コンテナ選択支援方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
OSが提供するプロセス実行環境を仮想化する技術として、コンテナ型仮想化が知られている(特許文献1)。前記コンテナ型仮想化では、ホストOSの機能を用いてアプリケーションの実行環境であるコンテナを構成する。アプリケーションをコンテナ化することにより、アプリケーションを供給するものは、コンテナ化されたアプリケーションをユーザに対して一括で提供することができる。また、各コンテナは、独立したリソースを設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2021-521530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、コンテナ化された複数のアプリケーションをユーザに提供した場合、使用するコンテナ(アプリケーション)の取捨選択は、ユーザの判断に委ねられる。一方で、アプリケーションに対するユーザの理解が乏しい場合には、取捨選択の判断が困難な場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援するための、コンテナ選択支援装置、コンテナ選択支援方法、プログラム、及び記録媒体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明のコンテナ選択支援装置は、
情報取得部、及び選択部を含み、
前記情報取得部は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する。
【0007】
本発明のコンテナ選択支援方法は、
情報取得工程、及び選択工程を含み、
前記情報取得工程は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する。
【0008】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の記録媒体は、前記本発明のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1コンテナ選択支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1のコンテナ選択支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1のコンテナ選択支援方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態1のコンテナ選択支援方法における処理の別の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、実施形態2コンテナ選択支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図6図6は、実施形態2のコンテナ選択支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7図7は、実施形態2のコンテナ選択支援方法における処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態2のコンテナ選択支援方法における処理の別の一例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施形態3のコンテナ選択支援の一例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施形態3のコンテナ選択支援における実績データの一例を示す表である。
図11図11は、実施形態3のコンテナ選択支援において、コンテナの要否およびメモリ設定値の決定をする際の実績データの一例を示す表である。
図12図12は、実施形態3のコンテナ選択支援において、コンテナの要否およびメモリ設定値の決定をする際の実績データの別の一例を示す表である。
図13図13は、実施形態3のコンテナ選択支援において、コンテナの要否およびメモリ設定値の決定をする際の実績データのさらに別の一例を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明において、「仮想環境」とは、例えば、物理的なハードウェアのなかで仮想的に構築した環境をいう。また、本発明において「仮想環境におけるコンテナ」とは、例えば、前記仮想空間において独立空間を形成したものをいい、前記独立空間においてアプリケーション環境を構築することができるものをいう。アプリケーション環境を独立空間で構築する技術(コンテナ型仮想化)における、前記独立空間ということもできる。なお、本発明において、単に「コンテナ」という場合、特に断りのない限り「仮想環境におけるコンテナ」を意味する。
【0013】
本発明において、「分散」は、特に断りのない限り、ある一群の数値において、その算術平均値とそれぞれの数値との差の二乗に対する算術平均値を意味する。すなわち、統計学上の「分散」を意味する。
【0014】
本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態には限定されない。なお、以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用できる。さらに、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0015】
まず、本発明のコンテナ選択支援装置、及びコンテナ選択支援方法について説明する。
【0016】
[実施形態1]
図1は、本実施形態のコンテナ選択支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置10は、情報取得部11、選択部12含む。
【0017】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、前記通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。前記通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。前記通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等があげられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。
【0018】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、中央処理装置(CPU、GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0019】
中央処理装置101は、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、中央処理装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央処理装置101が、情報取得部11、選択部12として機能する。中央処理装置101は、演算装置として、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の演算装置を備えてもよいし、これらの組合せを備えてもよい。
【0020】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部データベース等の外部記憶装置、プリンタ、外部入力装置、外部表示装置、外部撮像装置等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0021】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)があげられる。中央処理装置101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、中央処理装置101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0022】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラムが格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリ、メモリカード等があげられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。
【0023】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。この場合、メモリ102及び記憶装置104は、例えば、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データ等の情報等を記憶していてもよい。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0024】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0025】
つぎに、本実施形態のコンテナ選択支援方法の一例を、図3、4のフローチャートS10に基づき説明する。本実施形態のコンテナ選択支援方法は、例えば、図1又は図2の装置10を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態のコンテナ選択支援方法は、図1又は図2の装置10の使用には限定されない。
【0026】
まず、図3のとおり、情報取得部11により、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データが取得される(S11、情報取得工程)。前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含む。前記利用者所属組織情報は、例えば、所属する会社、部門、部署、チーム、プロジェクト遂行のための集まり等の情報があげられ、これら名称情報あってもよいし、文字列、数字、記号等からなるコード情報であってもよい。前記利用プロジェクト名は、例えば、開発名、利用名、用途名、プロジェクト遂行のために命名された名称等であってもよい。前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含む。前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、例えば、過去のプロジェクト名を含む。前記実績データは、例えば、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含んでもよい。前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報は、例えば、コンテナの搭載状態、コンテナに搭載したメモリ設定値、コンテナへの平均アクセス頻度、コンテナに搭載しているOSS(オープンソースソフトウェア)の利用実績、コンテナのログ容量、コンテナのHDD使用量等があげられる。
【0027】
前記利用者データ及び前記実績データは、例えば、前記利用者データ及び前記実績データが格納されたデータベースより取得してもよく、本装置10に入力された前記利用者データ及び前記実績データを、本装置10が取得してもよく、取得方法は特に限定されない。
【0028】
つぎに、選択部12により、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類が選択される(S12、選択工程)。前記コンテナの種類は、特に限定されず、例えば、任意のアプリケーション環境が構築されたコンテナであってもよい。
【0029】
図4のとおり、選択部12は、例えば、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい(S112)。前記一致度は、例えば、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度(以下、単に「利用者所属組織情報の一致度」という場合がある。)、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度(以下、単に「プロジェクト名の一致度」という場合がある。)の少なくとも一方である。前記一致度は、例えば、完全一致(一致率100%)であってもよいし、部分一致であってもよい。前記部分一致の場合、例えば、前記一致率は目的に応じて設定することができ、0%より大きく、100%より小さい任意の値とすることができる。なお、前記一致度は、例えば、本装置10が計算部を有し、前記計算部が前記一致度を計算してもよく、他の装置等が計算した前記一致度を、本装置10の情報取得部が取得する態様であってもよい。
【0030】
前記利用者所属組織情報の一致度は、例えば、前記利用者データ及び前記実績データのそれぞれに含まれる利用者所属組織情報の前記名称情報、前記コード等の一致度である。
【0031】
前記プロジェクト名の一致度は、例えば、前記利用者データ及び前記実績データのそれぞれに含まれるプロジェクト名の前記名称の一致度である。前記プロジェクト名の一致度は、例えば、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度である。この場合、前記一致率は、例えば、前記利用プロジェクト名および前記過去のプロジェクト名に含まれるの名詞の数から重複分を除いた名詞の数(B)、及び、前記利用プロジェクト名の名詞と前記過去のプロジェクト名の名詞とが一致する数(A)より、下記計算式(1)から算出することができる。

A/B×100(%) (1)
【0032】
例えば、利用プロジェクト名が「abc」であり、過去のプロジェクト名が「abd」とし、各アルファベットが一つの名詞であると仮定した場合、利用プロジェクト名と過去のプロジェクト名のうち、一致する名詞は「ab」のみであるため、前記利用プロジェクト名の名詞と前記過去のプロジェクト名の名詞とが一致する数(A)は、2つとなる。また、利用プロジェクト名と過去のプロジェクト名に含まれる名詞は、「abcabd」の6つであり、そのうち重複分は「ab」の2つであるため、前記利用プロジェクト名および前記過去のプロジェクト名に含まれるの名詞の数から重複分を除いた名詞の数(B)は、4つとなる。したがって、前記計算式(1)より、一致率は50%となる。
【0033】
選択部12は、例えば、前記利用者所属組織情報の一致度及び前記プロジェクト名の一致度のうち、いずれか一方の一致度が一定の基準を満たさない場合、前記基準を満たすもののみを採用して前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい。前記基準は、特に限定されず、例えば、目的に応じて任意に設定することができる。
【0034】
選択部12は、例えば、前記利用者所属組織情報の一致度及び前記プロジェクト名の一致度の双方が一定の基準に満たない場合に、コンテナの種類として、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択してもよい。前記あらかじめ設定した構成とは、例えば、利用者が使用すると思われるプログラムをすべて搭載した標準構成のコンテナセットであり、コンテナのメモリ設定値が一定の構成である。
【0035】
前記選択部は、例えば、さらに、分散から前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい(図示せず)。前記分散は、例えば、前記コンテナ利用実績情報の分散である。前記コンテナ利用実績情報の分散は、例えば、前記利用者所属組織情報の一致度が一定の基準を超えるもの(以下、単に「利用者所属組織情報が一致したもの」という場合がある。)について、前記利用者所属組織情報が一致したものに対応するコンテナの前記コンテナ利用実績情報の分散(以下、単に「利用者所属組織情報より得られた分散」という場合がある。)である。また、例えば、前記プロジェクト名の一致度が一定の基準を超えるもの(以下、単に「プロジェクト名が一致したもの」という場合がある。)について、前記プロジェクト名が一致したものに対応するコンテナの前記コンテナ利用実績情報の分散(以下、単に「プロジェクト名より得られた分散」という場合がある。)である。前記分散の計算において、前記コンテナ利用実績情報は、例えば、前記コンテナに搭載したメモリのメモリ設定値であることが好ましい。なお、前記分散は、例えば、前記計算部が前記分散を計算してもよく、他の装置等が計算した前記分散を、本装置10の情報取得部が取得する態様であってもよい。
【0036】
前記プロジェクト名より得られた分散を計算する場合、前記プロジェクト名が一致したものは、例えば、前記計算式(1)で算出した一致率から一定の値を引いた値と、前記計算式(1)で算出した一致率との範囲(以下、単に「一致率が同じ数値帯」という場合がある。)に含まれるプロジェクト名であってもよい。例えば、前記計算式(1)で算出した一致率が90であり、前記一定の値を10と設定したとき、前記計算式(1)で算出した一致率から一定の値を引いた値は「90-10=80」となるため、前記一致率が同じ数値帯は80~90%であり、この範囲に含まれるプロジェクト名を、前記プロジェクト名が一致したものとすることができる。
【0037】
分散から前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する場合、前記選択部は、例えば、利用者所属組織情報より得られた分散、及び前記プロジェクト名より得られた分散のうち、分散が低い前記利用者データを基準にして、前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい。利用者所属組織情報より得られた分散、及び前記プロジェクト名より得られた分散が同値の場合は、対応するコンテナの前記コンテナ利用実績情報の数が多い前記利用者データを基準にして、前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい。また、前記分散が一定の基準を満たさない場合、前記基準を満たすもののみを採用して前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択してもよい。前記基準を満たすものがない場合、選択部12は、コンテナの種類として、前記あらかじめ設定した構成のものを選択してもよい。前記基準は、特に限定されず、例えば、目的に応じて任意に設定することができる。
【0038】
以上のとおり、本実施形態によれば、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援ことができる。利用者データ、及び実績データに基づいてコンテナが選択されるため、ユーザのコンテナ(アプリケーション)に対する知識が乏しい場合であっても、本装置10により選択されたコンテナに基づいて、ユーザは最適なコンテナを選択することができる。
【0039】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明のコンテナ選択支援装置の他の例である。
【0040】
本実施形態のコンテナ選択支援装置10Aは、実施形態1のコンテナ選択支援装置10の構成に加えて、決定部13を含むこと以外は前記実施形態1のコンテナ選択支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態のコンテナ選択支援装置10Aは、例えば、決定部を含む。
【0041】
図5は、本装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。図5に示すように、本装置10Aは、実施形態1のコンテナ選択支援装置10の構成に加えて、決定部13を備える。コンテナ選択支援装置10Aのハードウェア構成は、図2のコンテナ選択支援装置10のハードウェア構成において、中央処理装置101が、図1のコンテナ選択支援装置10の構成に代えて、図5のコンテナ選択支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。
【0042】
つぎに、本実施形態のコンテナ選択支援方法について、図7、8のフローチャートS10に基づき説明する。本実施形態のコンテナ選択支援方法は、例えば、図5に示す本実施形態のコンテナ選択支援装置10Aを用いて実施できる。なお、本発明のコンテナ選択支援方法は、コンテナ選択支援装置10Aの使用に限定されない。
【0043】
まず、図7のとおり、情報取得部11により、実施形態1のS11と同様の工程が行われる(S11)。
【0044】
つぎに、選択部12により、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類が選択される(S212)。前記仮想環境で用いるコンテナの種類の選択は、例えば、実施形態1と同様の工程であってもよい。
【0045】
前記コンテナの要否は、例えば、実施形態1と同様の分散から前記コンテナの要否を選択してもよい。例えば、実施形態1における、利用者所属組織情報より得られた分散、及び前記プロジェクト名より得られた分散のうち、分散が低い前記利用者データ基準にして前記コンテナの要否を選択してもよい。
【0046】
前記利用者所属組織情報より得られた分散が前記プロジェクト名より得られた分散よりも低い場合、例えば、前記利用者データに含まれる利用者組織情報に対応する前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報から、前記コンテナの要否を選択することができる。例えば、前記利用者データに含まれる利用者組織情報に対応する前記搭載状態が一定の基準に満たない場合、前記コンテナは不要であると選択する(S214b)。前記基準は、特に限定されず、例えば、目的に応じて任意に設定することができる。
【0047】
前記一定の基準を満たす場合であっても、例えば、前記利用者データに含まれる利用者組織情報に対応する前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報より得られる分散から、さらに、前記コンテナの要否を選択してもよい。例えば、前記利用者組織情報に対応する前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報のうち分散が最も低い種類の前記コンテナ利用実績情報(以下、単に「分散が最も低いコンテナ利用実績情報」という場合がある。)と、前記分散が最も低い種類の前記コンテナ利用実績情報と同じ種類のすべてのコンテナ利用実績情報(以下、単に「すべてのコンテナ利用実績情報」という場合がある。)とを比較して、前記コンテナの要否を選択してもよい。前記比較よる選択は、例えば、一定の基準に基づくものであってもよい。例えば、前記分散が最も低いコンテナ利用実績情報及び前記すべてのコンテナ利用実績情報のそれぞれの平均値を比較して、一定の基準を満たさなければ、前記コンテナは不要であると選択してもよい(S214b)。
【0048】
例えば、前述のいずれもが一定の基準を満たす場合は、前記コンテナは必要である(前記コンテナを要する)と選択する(S214a)。
【0049】
一方、前記プロジェクト名より得られた分散が前記利用者所属組織情報より得られた分散よりも低い場合、例えば、前記利用者データに含まれる利用プロジェクト名に対応する前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報から、前記コンテナの要否を選択することができる。この場合、例えば、前記プロジェクト名より得られた分散が、前記利用者所属組織情報より得られた分散よりも低いことをもって、前記コンテナは必要であると選択してもよい(S214a)。
【0050】
図8のとおり、前記コンテナの要否は、例えば、実施形態1と同様の一致度から選択してもよい(S312)。例えば、前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択部は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択する(S313b)。例えば、前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択部は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応する前記コンテナ利用実績情報の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択する(S313a)。前記コンテナ利用実績情報は、例えば、前記コンテナに設定したメモリ設定値であることが好ましい。
【0051】
前記コンテナを要する場合、前記決定部は、例えば、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する(S215、S315)。
【0052】
前記利用者所属組織情報より得られた分散が前記プロジェクト名より得られた分散よりも低い場合に基づいて、前記コンテナは必要であると選択した場合、前記決定部は、例えば、前記メモリ設定値を前記プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報に基づいて決定することができる。この場合、例えば、前記分散が最も低いコンテナ利用実績情報の平均値(D)、前記すべてのコンテナ利用実績情報の平均値(E)、及び前記実績データに含まれるすべてメモリ設定値の平均値(C)に基づいて、前記メモリ設定値を決定してもよい。ここで、D及びEにおけるコンテナ利用実績情報は、それぞれメモリ設定値であることが好ましい。前記メモリ設定値は、例えば、下記計算式(2)から算出することができる。

C×(D/E) (2)
【0053】
前記プロジェクト名より得られた分散が前記利用者所属組織情報より得られた分散よりも低い場合に基づいて、前記コンテナは必要であると選択した場合、前記決定部は、例えば、前記メモリ設定値を、実施形態1における計算式(1)に基づいて算出された一致度が最も高いプロジェクト名と同じメモリ設定値とすることができる。前記一致度が最も高いプロジェクト名が複数存在する場合は、例えば、任意の方法に従って前記メモリ設定値を決定することができる。前記任意の方法は、例えば、ランダムである。
【0054】
以上のとおり、本実施形態によれば、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援しつつ、かつ、選択したコンテナのメモリ設定値の決定を支援することができる。実績データに基づいてメモリ設定値が決定されるため、例えば、妥当なメモリ設定値(リソースの制限)が可能となる。また、メモリ設定値のユーザ判断が不要になるため、ユーザの負担軽減にも繋がる。
[実施形態3]
本実施形態は、コンテナ選択支援の一例を示すものである。本実施形態は、あくまでもコンテナ選択支援の一例を示すものであって、これには限定されない。
【0055】
<コンテナ選択支援のフロー>
まず、図9により、本発明のコンテナ選択支援装置(以下、「本装置」という。)によるコンテナ選択支援の一連のフローの概要について説明する。まず、利用者は本装置の利用申請を行う。利用申請においては、利用者所属組織情報等の、本装置を利用するために必要な情報が含まれる。本装置は、利用申請に基づき、前記利用者所属組織情報等の情報を所得する。本装置は、前記利用者所属組織情報や実績データ等に基づいて、コンテナ選択の判定方法を決定する。前記実績データは、例えば、図10のようなものであってもよいが、形式や記載順序、記載項目等は特に限定されない。決定の内容としては、例えば、利用者所属組織情報の使用、利用者プロジェクト名の使用等があげられる。取得した情報(データ)が不足する場合には、あらかじめ設定された構成(標準構成)のコンテナを用いると選択することができる。前記利用者所属組織情報を使用した場合は、例えば、所属組織における前記実績データから使用するコンテナの選択することができる。前記利用者プロジェクト名を使用した場合は、例えば、一致率の高いプロジェクト名の構成と同じ構成のコンテナを使用することを選択することができる。前記一致率は、前述の実施形態1におけるものと同様である。
【0056】
<コンテナ選択方法の決定>
つぎに、図9におけるコンテナ選択方法の決定の詳細について説明する。まず、実施形態1における前記利用所属組織情報の一致度、及び前記利用プロジェクト名の一致度を算出する。算出した結果、「同じ利用所属組織情報の数」および「一致率が同じ数値帯のうち最も一致率が高い数値帯の利用プロジェクト名の数」の双方が、一定の基準数を満たしていない場合、標準構成のコンテナを用いることを選択する。双方のうち、片方のデータ数のみが足りていない場合は、足りている方のみ計算する。
【0057】
つぎに、コンテナごとに、実施形態1における前記利用者所属組織情報より得られた分散(分散1)を計算する。コンテナ非搭載の場合、数値は0として計算する。また、最も一致率が高い数値帯をもつプロジェクト名について、実施形態1における前記プロジェクト名により得られた分散(分散2)を計算する。このとき、分散1及び分散2は、それぞれメモリ設定値の分散であることが好ましい。
【0058】
分散1及び分散2の結果に応じて、例えば、次のようにコンテナを選択することができる。分散1及び分散2の両方が一定の基準値を超えている場合、標準構成のコンテナを用いることを選択する。分散1<分散2が成り立つ場合は、利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択する。分散2<分散1が成り立つ場合は、前記一致率の最も高いプロジェクト名からコンテナを選択する。分散1及び分散2が同値の場合は、データ数の多い方に基づいてコンテナを選択する。なお、データ数も同値の場合は利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択してもよい。
【0059】
コンテナ選択方法の決定について、より具体的な例を挙げて説明する。例えば、図11のような条件を想定した場合、次のようにコンテナを選択することができる。なお、説明を簡略化するために、本例では「redmine」コンテナのみのデータが存在すると仮定する。他のコンテナのデータが存在する場合は、他のコンテナそれぞれについて以下の処理が行われるものとする。
【0060】
まず、実績データに含まれる、利用者所属組織情報(所属部門(コード))と同じもの(一致率100%)は、3つある。また、プロジェクト名の一致率は、以下のように算出できる。そして、利用者プロジェクト名「A社用XシステムRプラグイン開発プロジェクト」を品詞分解し、名詞だけを抽出すると「A社(A)」、「X」、「R」、「プラグイン」、「システム」、「開発」、「プロジェクト」となる。実績データに含まれるプロジェクト名のうち、これと一致率が最も高いのは「XシステムRプラグイン開発プロジェクト」となり一致率は、「6(一致している名詞数)/7(全名詞種類数)×100=85.71%」となる。ここで、実施形態1において説明した、一致率から引く一定の値を10としたとき、前記数値帯は、「75.71~85.71%」となる。実績データのうち、前記数値帯に含まれるプロジェクト名は、「A社用XシステムRプラグイン改善プロジェクト」のみである。
【0061】
ここで、前述の一定の基準数を、仮に2としていた場合、「同じ利用所属組織情報の数」は3つ、「最も一致率が高い数値帯の利用プロジェクト名の数」は2つであるため、前記基準数を満たす。したがって、分散1及び分散2を計算する。
【0062】
上記の結果より、所属部門(コード)が一致し(所属部門コード「100」)、かつコンテナ名が「redmine」のメモリ設定値の分散1は、0.666となる。また、前記数値帯が75.71~85.71%のプロジェクト名(「XシステムRプラグイン開発プロジェクト」および「A社用XシステムRプラグイン改善プロジェクト」の2つ)であり、かつコンテナ名が「redmine」のメモリ設定値の分散2は、1.000となる。
【0063】
ここで、分散1及び分散2の前記一定の基準値を、仮に3としていた場合、分散1及び分散2の両方が3以下であるため、分散1及び分散2の大小によって、コンテナを選択する。上記の結果、分散1<分散2が成り立つため、本例では、利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択することとなる。
【0064】
<コンテナの要否およびメモリ設定値の決定>
つぎに、コンテナの要否およびメモリ設定値の決定の詳細について説明する。
【0065】
(利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択する場合)
まず、利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択する場合について説明する。利用者所属組織情報と同じ所属組織情報の実績データを取得し、コンテナの選択要否を決定する。例えば、つぎの基準よりコンテナの要否を選択できる。まず、前記所属組織情報の実績データにおける「搭載状態」が非搭載(0)の割合が一定の基準に満たない場合は、コンテナは不要であると選択する(基準1)。基準1を満たす場合であっても、前記分散が最も低いコンテナ利用実績情報の平均値と、すべてのコンテナ利用実績情報の平均値とを比較して、これが一定の基準を満たさなければ、コンテナは不要であると選択してもよい(基準2)。基準2を満たす場合は、コンテナが必要であると選択する。
【0066】
コンテナが必要である場合、つぎのように利用者所属組織情報と同じ所属組織情報の実績データから、コンテナのメモリ設定値を決定する。まず、利用者所属組織情報と同じ所属組織情報の実績データに含まれるプロジェクト毎のコンテナ利用実績情報の中から、分散が一番低い種類の実績データを特定し、その平均値を計算する。分散が一番低い実績データが複数存在する場合はランダムに選択する。平均値を計算したものと同じコンテナ利用実績情報について、全部門の平均値を計算する。そして、実施形態2における計算式(2)に基づいて、メモリ設定値を決定することができる。
【0067】
利用者所属組織情報の実績データからコンテナを選択する場合における、コンテナの要否およびメモリ設定値の決定のより具体的な例を、図12の条件を例に挙げて説明する。まず、利用者所属組織情報(所属部門(コード))の搭載割合を計算する。ここで、一定の基準を、仮に非搭載が9割以上としていた場合、所属部門コード「100」の搭載状態の割合は、「(1+1+0)/3×100=66.66%」となるため、基準1を満たす。つぎに、所属部門コード「100」の「アクセス頻度」、「OSS実績」、「ログ容量」、「HDD容量」の分散を求めると、下記のような計算結果になる。
アクセス頻度の分散=666666.66
OSS実績=22.22
ログ容量=6666.66
HDD容量=30.88
ここで、分散値が一番低い、所属部門コード「100」のOSS実績の平均値は6.66、全データの平均値は6.4である。ここで、一定の基準を、仮に1割以下としていた場合、6.66は6.4の1割以下の数値ではないため、コンテナが必要であると選択される。
【0068】
つぎに、所属部門コード「100」の「アクセス頻度」、「OSS実績」、「ログ容量」、「HDD容量」の分散値で一番低い値は「22.22」のため「OSS実績」のデータを使用する。所属部門コード「100」のOSS実績の平均値(6.66)および全データのOSS実績の平均値(6.4)を求める。そして、前記計算式(2)により、コンテナのメモリ設定は、「1.8(全体のメモリの平均値)×(6.66÷6.4)=1.87≒1.9」であると決定される。
【0069】
(一致率の最も高いプロジェクト名からコンテナを選択する場合)
つぎに、一致率の最も高いプロジェクト名からコンテナを選択する場合について説明する。まず、利用者所属組織情報に含まれるプロジェクト名を品詞分解し、名詞を抽出する。つぎに、前記抽出した名詞と、実績データから抽出したプロジェクト名を品詞分解して抽出した名詞とを比較して、最も一致率が高いプロジェクト名を特定する。一致率は、実施形態1における計算式(1)により算出できる。なお、最も高い一致率のプロジェクトが複数存在する場合は、その中からランダムに1つを選択する。前記特定したプロジェクトと同じ構成で、コンテナの要否、及びメモリ設定値を決定する。
【0070】
例えば、図13のような条件を想定した場合、次のようにコンテナを選択することができる。なお、説明を簡略化するために、本例では「redmine」コンテナのみのデータが存在すると仮定する。他のコンテナのデータが存在する場合は、他のコンテナそれぞれについて以下の処理が行われるものとする。
【0071】
利用者所属組織情報に含まれるプロジェクト名「A社用XシステムRプラグイン開発プロジェクト」を品詞分解し、名詞を抽出すると、「A社(A)」、「X」、「R」、「プラグイン」、「システム」、「開発」、「プロジェクト」のようになる。ここで、最も一致率が高いプロジェクトを特定する。上のデータからそれぞれ一致率は下記のようになる。
(i) 6(一致している名詞数)/ 7(全名詞種類数)×100=85.71%
(ii) 6(一致している名詞数)/ 8(全名詞種類数)×100=75.00%
(iii)4(一致している名詞数)/10(全名詞種類数)×100=40.00%
ここで、最も一致率が高いプロジェクト名は、(i)であるため、(i)と同じ構成でコンテナを選択する。すなわち、「コンテナ(redmine)搭載の有無=0(搭載なし)」「メモリの設定値=0」となる。
【0072】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、本発明の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、情報取得手順、選択手順を実行させるためのプログラムであり、決定手順を実行させるプログラムであってもよい。
【0073】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、情報取得手順、選択手順、及び決定手順として機能させるプログラムということもできる。
【0074】
本実施形態のプログラムは、前記本発明のコンテナ選択支援装置及びコンテナ選択支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、フラッシュメモリ(例えば、USBフラッシュメモリ、SD/SDHCカード等)、光ディスク(例えば、CD‐R/CD‐RW、DVD‐R/DVD‐RW、BD‐R/BD‐RE等)、光磁気ディスク(MO)、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。また、本実施形態のプログラム(例えば、プログラミング製品、又はプログラム製品ともいう)は、例えば、外部のコンピュータから配信される形態であってもよい。前記「配信」は、例えば、通信回線網を介した配信でもよいし、有線で接続された装置を介した配信であってもよい。本実施形態のプログラムは、配信された装置にインストールされて実行されてもよいし、インストールされずに実行されてもよい。
【0075】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0076】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
情報取得部、及び選択部を含み、
前記情報取得部は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
コンテナ選択支援装置。
(付記2)
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
付記1記載のコンテナ選択支援装置。
(付記3)
さらに、決定部を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定部は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
付記1又は2記載のコンテナ選択支援装置。
(付記4)
前記選択部は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択部は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択部は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定部は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
付記3記載のコンテナ選択支援装置。
(付記5)
情報取得工程、及び選択工程を含み、
前記情報取得工程は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
コンテナ選択支援方法。
(付記6)
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
付記5記載のコンテナ選択支援方法。
(付記7)
さらに、決定工程を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定工程は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
付記5又は6記載のコンテナ選択支援方法。
(付記8)
前記選択工程は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択工程は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択工程は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定工程は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
付記7記載のコンテナ選択支援方法。
(付記9)
情報取得手順、及び選択手順を含み、
前記情報取得手順は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記10)
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
付記9記載のプログラム。
(付記11)
さらに、決定手順を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定手順は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
付記9又は10記載のプログラム。
(付記12)
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択手順は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択手順は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定手順は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
付記11記載のプログラム。
(付記13)
情報取得手順、及び選択手順を含み、
前記情報取得手順は、仮想環境におけるコンテナの利用者データ、及び前記仮想環境におけるコンテナの実績データを取得し、
前記利用者データは、利用者所属組織情報、及び利用プロジェクト名を含み、
前記実績データは、利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データを含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択する、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記14)
前記利用者所属組織におけるプロジェクトの実績データは、過去のプロジェクト名を含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方である、
付記13記載の記録媒体。
(付記15)
さらに、決定手順を含み、
前記実績データが、さらに、プロジェクト毎のコンテナ利用実績情報を含み、
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データに基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定手順は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を前記実績データに基づいて決定する、
付記13又は14記載の記録媒体。
(付記16)
前記選択手順は、コンテナ毎の前記利用者データ及び前記実績データの一致度に基づいて前記仮想環境で用いるコンテナの要否、及び種類を選択し、
前記一致度は、前記利用者データに含まれる利用者所属組織情報及び前記実績データに含まれる利用者所属組織情報の一致度、並びに前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記プロジェクト名及び前記過去のプロジェクト名の一致度は、前記利用プロジェクト名の名詞と、前記過去のプロジェクト名の名詞との一致度であり、
前記一致度が一定の基準を満たさない場合、前記選択手順は、あらかじめ設定された構成のコンテナを用いると選択し、
前記一致度が一定の基準を満たす場合、前記選択手順は、前記利用者所属組織情報及び前記利用プロジェクト名のそれぞれに対応するコンテナのメモリ設定実績値の分散、及び前記実績データに基づいて、前記仮想環境で用いるコンテナの要否を選択し、
コンテナを要する場合、前記決定手順は、選択した前記コンテナのメモリ設定値を、前記コンテナ利用実績情報に基づいて決定する、
付記15記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明によれば、例えば、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援ことができる。また、例えば、ユーザが必要とするコンテナの選択を支援しつつ、かつ、選択したコンテナのメモリ設定値の決定を支援することができる。本発明を適用できる分野は制限されず、コンテナ選択支援装置を用いた幅広い分野に適用可能である。
【符号の説明】
【0078】
10 コンテナ選択支援装置
11 情報取得部
12 選択部
13 決定部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

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