(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085100
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】培地充填袋の移載装置
(51)【国際特許分類】
A01G 18/66 20180101AFI20240619BHJP
【FI】
A01G18/66
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199446
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】391025589
【氏名又は名称】株式会社中村製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 智彰
【テーマコード(参考)】
2B011
【Fターム(参考)】
2B011AA02
2B011AA04
2B011DA01
2B011EA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コンテナ容器内に収容された複数の培地充填袋を整列させて他の搬送ラインへ移載する作業の省力化を実現し、自動化を促進して作業効率を向上させた培地充填袋の移載装置を提供する。
【解決手段】袋昇降機構5によりコンテナ容器2から上昇させた培地充填袋Pをアーム変位機構6のアームアーム6d1,6d2,6d3,6d4に受け渡されると、必要となるアームを所定量変位させて複数の培地充填袋Pを収容姿勢から向きを揃えた整列姿勢となるように変位させ、移動機構7によりアーム変位機構6ごと他の搬送ラインに向かって移動させて複数の培地充填袋Pを整列姿勢で一斉に移載する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の袋に培地が充填された培地充填袋がコンテナ容器に複数収容されて搬送され、前記コンテナ容器に収容された複数の培地充填袋の向きを揃えて整列して他の搬送ラインに移載する培地充填袋の移載装置であって、
複数の培地充填袋を収容した前記コンテナ容器を搬送するコンテナ容器搬送機構と、
前記コンテナ容器内より、培地充填袋をそのままの姿勢で持ち上げる袋昇降機構と、
前記袋昇降機構により前記コンテナ容器より上昇させた培地充填袋がアーム上に各々受け渡され、収容姿勢から向きを揃えた整列姿勢となるように必要となる前記アームを所定量変位させるアーム変位機構と、
前記アーム上に培地充填袋を整列姿勢で各々支持した前記アーム変位機構を他の搬送ラインに向かって移動させて複数の培地充填袋を前記アームに支持された整列姿勢で一斉に移載する移動機構と、を備えた培地充填袋の移載装置。
【請求項2】
前記袋昇降機構は、前記コンテナ容器の底部に設けられた貫通孔より昇降ロッドを上昇させて複数の培地充填袋を前記コンテナ容器より一斉に上昇させた培地充填袋の底部に進入させた前記アームに培地充填袋が各々受け渡される請求項1記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項3】
前記コンテナ容器には4個一組の培地充填袋が収容されており、アーム変位機構は、水平姿勢で進退動可能なロッドアームが培地充填袋の位置に対応して4か所に設けられており、各ロッドアームに培地充填袋が受け渡されると一の培地充填袋の姿勢に合わせて他のロッドアームを回転させてすべての培地充填袋が整列姿勢となるように支持される請求項1又は請求項2記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項4】
前記アーム変位機構には、前記ロッドアームを支持する複数の回転アームが同一の駆動源よりタイミングベルトを介して駆動伝達されて回転軸を中心に回転可能に設けられている請求項3記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項5】
前記移動機構は、前記コンテナ容器搬送機構と他の搬送ライン構との間に架設された直動レールに沿って往復動する可動板を備えており、前記可動板に前記アーム変位機構がアーム支持板を介して昇降可能に吊り下げ支持されている請求項1又は請求項2記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項6】
前記可動板を前記コンテナ容器搬送機構上から他の搬送ライン上に移動させて前記アーム支持板を所定高さに下降させてから前記アームを培地充填袋の底部より後退させることで、複数の培地充填袋を整列姿勢で一斉に他の搬送ラインに移載し、前記アーム支持板に支持された前記アームを元の位置に変位させながら前記可動板が他の搬送ライン上から前記コンテナ容器搬送機構上に戻って前記アーム支持板を所定高さに下降させてコンテナ容器から次の培地充填袋を前記アーム上に受け取る動作を繰り返す請求項5記載の培地充填袋の移載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム状の袋に培地を充填された培地充填袋を、コンテナ容器に収容して殺菌窯で殺菌してからコンテナ容器ごと取り出して、次の種菌を植菌する工程に搬送ラインを替えて移載する作業工程を自動化する培地充填袋の移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
椎茸や舞茸などの茸を栽培する方法として、フィルム状の袋に培地を充填した培地充填袋を殺菌窯で殺菌してから種菌を植菌して袋に封をして温度湿度を管理して栽培することが行われている。
【0003】
培地を充填された培地充填袋は、薄手のプラスチックフィルム状の袋であり、形態も不安定となり易いことから、上部が開口された矩形のコンテナ容器に例えば4個分の培地充填袋を矩形状に連なるように90度ずつ向きを変えてコンテナ容器に収容して、後工程に受け渡す作業が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3223273号公報(
図6参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、殺菌窯で殺菌された培地充填袋は、殺菌窯からコンテナ容器ごと取り出された後、コンテナ容器から手作業で別のコンベア装置に移し替えて、培地に種菌を植菌する工程へ搬送される。このとき、コンテナ容器に90度ずつ向きを変えて収容された培地充填袋を作業者が逐一取り上げては他のコンベア装置に移載するのは、薄手のプラスチックフィルム状の袋は滑りやすいことから作業負担が大きく、しかも後工程への培地充填袋の供給が遅延して作業効率の低下を招いていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、コンテナ容器内に収容された複数の培地充填袋を整列させて他の搬送ラインへ移載する作業の省力化を実現し、自動化を促進して作業効率を向上させた培地充填袋の移載装置を提供することにある。
【0007】
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
フィルム状の袋に培地が充填された培地充填袋がコンテナ容器に複数収容されて搬送され、前記コンテナ容器に収容された複数の培地充填袋の向きを揃えて整列して他の搬送ラインに移載する培地充填袋の移載装置であって、複数の培地充填袋を収容した前記コンテナ容器を搬送するコンテナ容器搬送機構と、前記コンテナ容器内より、培地充填袋をそのままの姿勢で持ち上げる袋昇降機構と、前記袋昇降機構により前記コンテナ容器より上昇させた培地充填袋がアーム上に各々受け渡され、収容姿勢から向きを揃えた整列姿勢となるように必要となるアームを所定量変位させるアーム変位機構と、前記アームに培地充填袋を整列姿勢で各々支持した前記アーム変位機構を他の搬送ラインに向かって移動させて複数の培地充填袋を前記アームに支持された整列姿勢で一斉に移載する移動機構と、を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、袋昇降機構によりコンテナ容器から上昇させた培地充填袋をアーム変位機構のアームに受け渡されると、必要となるアームを所定量変位させて複数の培地充填袋を収容姿勢から向きを揃えた整列姿勢となるように変位させるので、移動機構によりアーム変位機構ごと他の搬送ラインに向かって移動させて複数の培地充填袋を整列姿勢で一斉に移載することができる。よって、複数の培地充填袋を他の搬送ラインへ移載する作業の省力化を実現し、自動化を促進して作業効率を向上させることができる。
【0008】
前記袋昇降機構は、前記コンテナ容器の底部に設けられた貫通孔より昇降ロッドを昇降させて複数の培地充填袋を一斉に昇降させて、各培地充填袋の底部に進入させた前記アームに培地充填袋を各々受け渡すようにしてもよい。
これにより、複数の培地充填袋をコンテナ容器から一斉に持ち上げることで、アーム変位機構の各アームに一斉に受け渡すことができる。
【0009】
前記コンテナ容器には4個一組の培地充填袋が収容されており、前記アーム変位機構は、水平姿勢で進退動可能な4本のロッドアームが培地充填袋の位置に対応して設けられており、各ロッドアームに培地充填袋を受け渡されると一の培地充填袋の姿勢に合わせて他のロッドアームを回転させてすべての培地充填袋が整列姿勢となるように支持されるようにしてもよい。
これにより、コンテナ容器に収容された4個一組の培地充填袋を一の培地充填袋の姿勢に合わせて他の培地充填袋を整列姿勢に変位させることができる。
【0010】
前記アーム変位機構には、前記ロッドアームを支持する複数の回転アームが同一の駆動源よりタイミングベルトを介して駆動伝達されて回転軸を中心に回転可能に設けられていてもよい。
これにより、複数の回転アームを同一の駆動源よりタイミングベルトを介して駆動伝達された回転軸を中心に所定方向に回転させることで、必要な培地充填袋を姿勢変更して各ロッドアーム間で培地充填袋を整列した姿勢で支持することが可能となる。
【0011】
前記移動機構は、前記コンテナ容器搬送機構と他の搬送ライン構との間に架設された直動レールに沿って往復動する可動板を備えており、前記可動板に前記アーム変位機構がアーム支持板を介して昇降可能に吊り下げ支持されていいてもよい。
これにより、各アーム上に整列姿勢で支持された培地充填袋を、他の搬送ラインに対して整列姿勢のまま一斉に移載することができる。よって、後工程に対して培地充填袋を効率よく搬送することができる。
【0012】
前記可動板を前記コンテナ容器搬送機構上から他の搬送ライン上に移動させて前記アーム支持板を所定高さに下降させてから前記アームを培地充填袋の底部より後退させることで、複数の培地充填袋を整列姿勢で一斉に他の搬送ラインに移載し、前記アーム支持板に支持された前記アームを元の位置に変位させながら前記可動板が他の搬送ライン上から前記コンテナ容器搬送機構上に戻って前記アーム支持板を所定高さに下降させてコンテナ容器から次の培地充填袋を前記アーム上に受け取る動作を繰り返すようにしてもよい。
これにより、複数の培地充填袋を異なる搬送ライン間で移載する作業を自動化して効率よく行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
コンテナ容器内に向きを変えて収容された複数の培地充填袋を整列させて他の搬送ラインへ移載する作業の省力化を実現し、自動化を促進して作業効率を向上させた培地充填袋の移載装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】培地充填袋の移載装置のレイアウトを示す平面図である。
【
図2】
図1の培地充填袋の移載装置の左側面図である。
【
図3】
図1の培地充填袋の移載装置の正面図である。
【
図4】
図4(a)~(c)は袋昇降機構の平面図、正面図、右側面図である。
【
図5】
図5(a)~(c)はアーム変位機構の平面図、正面図、左側面図である。
【
図6】
図6(a)~(c)は
図5のアーム変位機構の駆動伝達機構の平面図、正面図、左側面図である。
【
図7】
図7(a)~(c)は移動機構の平面図、正面図、左側面図である。
【
図8】
図8(a)~(d)はコンテナ容器搬送機構における培地充填袋の整列動作の説明図と、整列された培地充填袋の袋搬送機構への移載状態を示す平面図、正面図、左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、培地充填袋の移載装置の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。培地充填袋の移載装置は、例えば、フィルム状の袋に培地を充填された培地充填袋を、コンテナ容器に収容して殺菌窯で殺菌されてから、コンテナ容器ごと殺菌窯より取り出されて、次の種菌を植菌する工程に搬送する際に用いられる。培地充填袋Pとしては、例えば一端に開口を有しガゼット折りされたポリプロピレン製の袋等が用いられる。また、培地としては例えば椎茸や舞茸などの栽培用としておが粉等が用いられる。
【0016】
先ず、
図1乃至
図8を参照して培地充填袋の移載装置の構成について説明する。
図1において、培地充填袋の移載装置1は、フィルム状の袋に培地が充填された複数の培地充填袋Pが例えば90度ずつ向きを変えて4個一組で矩形状のコンテナ容器2に収容されてコンテナ容器搬送機構3によって搬送され、コンテナ容器2から4個一組の培地充填袋Pの向きを揃えて、一斉に後述する他の搬送ライン(袋搬送装置4)に移載するものである。尚、コンテナ容器2に収容される培地充填袋Pの収容姿勢や収容数はこれに限定されるものではない。
【0017】
図1において、コンテナ容器2は、図面左手側より搬送され、図面中央部の移載位置で停止し培地充填袋Pが取り出された後、空のコンテナ容器2は図面右側に搬送されてコンテナ容器2どうしが重ねて積み上がるように回収される。コンテナ容器2は、モータ駆動により昇降リンクが昇降する昇降機構3dによって昇降してコンテナ容器2どうしが順次重ね合わさるようになっている。
【0018】
コンテナ容器搬送機構3は、図示しない殺菌窯で加熱処理が行われた上述した4個一組の培地充填袋Pを収容したコンテナ容器2をベルトコンベア3aに載せたまま搬送する。ベルトコンベア3aは、駆動ローラと従動ローラとの間に無端ベルト3bが架設されたもので、駆動ローラをベルト駆動モータ3cで回転駆動すること無端ベルト3bを周回移動させて、コンテナ容器2を培地充填袋Pが取り出される所定位置(移載位置)まで搬送する。
図3に示すように、コンテナ容器搬送機構3は、ベルトコンベア3aを複数台直列に配置したものが用いられる。
【0019】
ベルトコンベア3aで搬送されるコンテナ容器2は上部が開口した矩形状の容器が用いられ、コンテナ容器2内に培地充填袋Pが90度ずつ向きを変えて4個一組で収容されている。コンテナ容器2は移載位置に搬送されると、ベルトコンベア3aの駆動を一旦停止させる。そして、移載位置に搬送されたコンテナ容器2から培地充填袋Pが4個一組で取り出されて一斉に後述する袋搬送装置4へ移載される。
【0020】
図2に示すように、コンテナ容器搬送機構3の下方には袋昇降機構5が設けられている。袋昇降機構5は、コンテナ容器2内より、4個一組の培地充填袋Pをそのまま一斉に容器の高さより上方に持ち上げる。コンテナ容器搬送機構3の上方には、アーム変位機構6が設けられている。アーム変位機構6は、袋昇降機構5により上昇した4個一組の培地充填袋Pを受け渡されるとこれらの培地充填袋Pを整列させる。
【0021】
図4(a)~(c)において、袋昇降機構5は、装置フレーム1aに駆動源として昇降シリンダ5aが設けられている(
図2参照)。昇降シリンダ5aのシリンダロッド5bの先端部には、コンテナ容器5の底部に対応する大きさの昇降プレート5cが下面側に連結されている。昇降プレート5cの上面側には、複数の昇降ロッド5dが起立形成されている。昇降ロッド5dは、コンテナ容器5内に4個一組で収容される培地充填袋Pを一斉に持ち上げられるように、均等に配置されている(
図4(c)では昇降ロッドを省略して図示している)。また、コンテナ容器2の底部を含む壁面は、メッシュ状に成形されており、昇降ロッド5dが昇降する際にコンテナ容器2のメッシュ孔を挿通して昇降できるようになっている。尚、コンテナ容器5の底部が平板面であっても、昇降ロッド5dを挿通する貫通孔が設けられていればよい。
【0022】
図3に示すように、ベルトコンベア3aでコンテナ容器2が移載位置に搬送されると、昇降シリンダ5aを作動させてシリンダロッド5bを上昇させると、昇降ロッド5dがコンテナ容器2のメッシュ孔を挿通して、4個一組の培地充填袋Pがコンテナ容器2の高さより上側に一斉に持ち上げられる(
図2参照)。これにより、90度ずつ向きが異なる4個一組の培地充填袋Pをコンテナ容器2の高さより一斉に持ち上げることでアーム変位機構6に受け渡すことができる。
【0023】
図3に示すように、アーム変位機構6は、アーム支持板6aに3本の回転アーム6b1,6b2,6b3の一端が回転軸6c1,6c2,6c3を中心に回転可能に支持されている(
図5(a)参照)。
図1のコンテナ容器2の搬送方向に沿って左側より、回転アーム6b1,6b2,6b3の順に配置されている。
【0024】
また、
図5(a)~(c)に示すように、回転アーム6b1,6b2,6b3及び固定アーム6b4には、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が水平姿勢で保持されている。ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4は、各々3本一組のロッドアームが用いられているが、この態様に限定されるものではなく、ロッドの数は増減させてもよい。ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の一端は、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4に保持されている。ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4は、回転アーム6b1,6b2,6b3及び固定アーム6b4に水平姿勢で支持されたガイドロッド6f1,6f2,6f3,6f4に沿って自走するように組み付けられている。ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させることで、
図1に示すようにロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が水平姿勢のまま、移載位置にあるコンテナ容器2上に対して進退動作できるようになっている。
【0025】
また、
図2及び
図3に示すように、アーム支持板6aは、後述する移動機構7に設けられた可動板7aに組み付けられた吊り下げシリンダ7bのシリンダロッド7c先端に連結されている。吊り下げシリンダ7bを作動させると、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が水平姿勢のまま昇降可能となっている。
【0026】
図5(a)~(c)には回転アーム6b1,6b2,6b3及び固定アーム6b4の配置並びにロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4に水平姿勢で支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の配置を示す。尚、煩雑さを避けるため3本一組のロッドアームは一部を省略して図示している。ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4は、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4に複数のロッドが水平支持されている。ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の配置は、コンテナ容器2内に90度ずつ向きを変えて収容された培地充填袋Pの位置に対応して90度ずつ向きを変えて配置されている。
【0027】
また、ロッドアーム6d2とロッドアーム6d3と隣り合うロッドアーム6d4は、回転アームに回転可能に支持されておらずアーム支持板6aに連結する固定アーム6b4に支持されている。このため、固定アーム6b4に支持されたロッドレスシリンダ6e4によって水平姿勢のまま進退動のみ行うようになっている(
図5(c)参照)。これは、ガイドロッド6d4に支持された培地充填袋Pに倣って他の培地充填袋Pの姿勢を変位させるためであり、袋搬送機構4に移載する際に姿勢変更する必要がないからである。
【0028】
図6(a)~(c)に示すように、アーム支持板6aには、アーム回転用モータ6gが設けられている。アーム回転用モータ6gのモータ軸には駆動プーリ6h4が設けられ、回転軸6c1,6c2,6c3の一端には、従動プーリ6h1,6h2,6h3が各々設けられている。この駆動プーリ6h4と従動プーリ6h1,6h2,6h3間には無端状のタイミングベルト6iが所定のテンションを付与されて架設されている。アーム回転用モータ6gを所定方向に所定量回転させることで、
図1に示すように回転アーム6b1を時計回り方向で180度回転させ、回転アーム6b2を時計回り方向で90度回転させ、回転アーム6b3を反時計回り方向で90度回転させる。アーム回転用モータ6gは、アーム支持板6aの上昇動作に合わせて或いは上昇した位置のいずれかのタイミングで回転駆動させてもよい。
これにより、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の姿勢が、各ロッドの自由端が
図1の下向きになるように揃うため、これらに支持された培地充填袋Pの姿勢も長手方向がベルトコンベア3aの搬送方向に沿った姿勢に整列される(
図8(a)参照)。
【0029】
図2に示す移動機構7は、アーム変位機構6により向きを揃えられた4個一組の培地充填袋Pをアーム変位機構6ごと袋搬送機構4に向かって移動させて4個一組の培地充填袋Pを移載する。
可動板7aは、
図2に示す装置フレーム1aの天板部分に、コンテナ容器搬送機構3と併設された袋搬送機構4との間に架設された直動レール7dに沿って直動ガイド7eを介して往復動可能に組み付けられている。
【0030】
図7(a)~(c)に示すように、可動板7aには、複数の吊り下げシリンダ7bが設けられている。各吊り下げシリンダ7bのシリンダロッド7cの先端には、アーム支持板6aが吊り下げ支持されている。アーム支持板6aは、可動板7aより吊り下げられた吊り下げロッド7mにガイドされて昇降移動する。
【0031】
装置フレーム1aの天板部分には移動用モータ7hが設けられている(
図2,
図3参照)。
図7(a)に示すように、移動用モータ7hのモータ軸7iには揺動アーム7kが組み付けられている。モータ軸7iが所定方向に回転すると揺動アーム7kも同方向に回転するようになっている。揺動アーム7kの先端部には従動ローラ7jがベアリング7gを介して正逆回転自在に設けられている(
図3参照)。また、可動板7aには、直動レール7dと交差(直交)する向きに長溝7fが穿孔されている。長溝7f内には揺動アーム7kの先端部に設けられた従動ローラ7jが転がり移動可能に嵌め込まれている。
図7(a)において、移動用モータ7hをいずれかの方向に回転駆動すると、従動ローラ7jが長溝7fの中央位置から左右いずれかの方向に転がり移動する。このとき、可動板7aが直動ガイド7eを介して
図7(a)の左右両側に設けられた直動レール7dに沿って下方にスライド動作するようになっている。
【0032】
図1に示すように、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の向きが揃いこれらに支持された培地充填袋Pがベルトコンベア3aの搬送方向に沿った整列姿勢となると、移動用モータ7hを起動して可動板7aをコンテナ容器搬送機構3上から袋搬送機構4に向かって移動させて、吊り下げシリンダ7bのシリンダロッド7cを伸ばしてアーム支持板6aを下降させる。これにより、アーム支持板6aに支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が培地充填袋Pを支持したまま袋搬送機構4に近づくように下降する。この状態で、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させてロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を培地充填袋Pの底部から後退させることで、4個一組の培地充填袋Pを整列姿勢で袋搬送機構4に移載する(
図8(b)参照)。
これにより、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4上に整列姿勢で支持された培地充填袋Pを、袋搬送機構4に対して整列姿勢のまま一斉に移載することができる。よって、後工程に対して培地充填袋Pを効率よく搬送することができる。
【0033】
袋搬送機構4は、
図1に示すように、ベルトコンベア4aが用いられる。ベルトコンベア4aは、コンテナ容器搬送機構3のベルトコンベア3a並んで配置され、
図2に示すように高さが異なる位置に配置されている。
図8(b)~(c)において、ベルトコンベア4aは、駆動ローラ4bと従動ローラ4cとの間に無端ベルト4dが架設されている。駆動ローラ4bをベルト駆動モータ4eで回転駆動すること無端ベルト4dを周回移動させて、培地充填袋Pを整列姿勢のまま次工程へ搬送する。
【0034】
ここで、上述した培地充填袋の移載装置1の動作例について、
図1乃至
図3を参照して説明する。
図1において、培地充填袋Pが90度ずつ向きを異なるように4個一組で収容されたコンテナ容器2がコンテナ容器搬送機構3上を搬送されて、移載位置まで搬送されると、コンテナ容器2の搬送動作を停止する。
図3に示すように、袋昇降機構5の昇降シリンダ5aを作動させてシリンダロッド5bを上昇させると、昇降ロッド5dがコンテナ容器2のメッシュ孔を挿通して、4個一組の培地充填袋Pがコンテナ容器2の高さより上側に一斉に持ち上げられる(
図3参照)。
【0035】
また、
図1に示すように、アーム変位機構6のロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させてロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を培地充填袋Pの底部に進入させる。移動機構7の吊り下げシリンダ7bのシリンダロッド7cの長さを縮めてアーム支持板6aを上昇させると、シリンダロッド5bに持ち上げられた培地充填袋Pがロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4上に受け渡される。
【0036】
次いで、吊り下げシリンダ7bによりアーム支持板6aを上昇させてアーム変位機構6を上昇させ、アーム回転用モータ6gを所定方向に所定量回転させることで、
図1に示すように回転アーム6b1を時計回り方向で180度回転させ、回転アーム6b2を時計回り方向で90度回転させ、回転アーム6b3を反時計回り方向で90度回転させる。これにより、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の姿勢が、
図1の下向きになるように揃うため、これらに支持された培地充填袋Pの姿勢も長手方向がベルトコンベア3aの搬送方向に沿った姿勢で整列保持される。
【0037】
次に移動機構7の移動用モータ7hを起動して
図2に示すように可動板7aをコンテナ容器搬送機構3上から袋搬送機構4に向かって移動させる。また、吊り下げシリンダ7bのシリンダロッド7cを伸ばしてアーム支持板6aを下降させてアーム変位機構6を下降させる。このときアーム支持板6aに支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が培地充填袋Pを支持したまま袋搬送機構4(無端ベルト4d)に近づくように下降する。この状態で、
図1に示すように、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させてロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を培地充填袋Pの底部から後退させることで、4個一組の培地充填袋Pを整列姿勢で一斉に袋搬送機構4に移載する。尚、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を進退動させて培地充填袋Pを移載しているが、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4に支持した培地充填袋Pを駆動源により進退動する部材で押し出して一斉に袋搬送機構4に移載するようにしてもよい。また、移動機構7は、可動板7aを移動用モータ7hで直動機構を介してスライド移動するように構成したがこれに限定されるものではない。例えば、移動機構7は可動板7aに駆動源(シリンダ、モータ等)を設けてコンテナ容器搬送機構3と袋搬送機構4との間を往復動させるようにしてもよい。
【0038】
複数の培地充填袋Pが袋搬送機構4に移載されると、アーム支持板6aに支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3を元の位置に回転させながら可動板7aが袋搬送機構4上からコンテナ容器搬送機構3上に戻ってアーム支持板6aを所定高さに下降させてコンテナ容器2から次の培地充填袋Pをロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4上に受け取る動作を繰り返す。
これにより、複数の培地充填袋Pを異なる搬送ライン間で移載する作業を自動化して効率よく行うことができる。
【0039】
培地充填袋Pが取り出された空のコンテナ容器2は、
図3に示すようにベルトコンベア3aを回転駆動させることによって下流側に搬送される。そして、昇降機構3dによって昇降動作することで空のコンテナ容器2どうしが重ね合わさるように回収される。
【0040】
上記構成によれば、袋昇降機構5によりコンテナ容器2より上昇した4個一組の培地充填袋Pをロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4上に各々受け渡し、アーム変位機構6は必要となるロッドアーム6d1,6d2,6d3を所定量回転させて4個一組の培地充填袋Pを90度ずつ向きが異なる姿勢から向きを揃えて整列する姿勢となるように変位させるので、移動機構7により袋搬送機構4に対して4個一組の培地充填袋Pを整列姿勢で移載することができる。よって、複数の培地充填袋Pを他の搬送ラインへ移載する作業の省力化を実現し、自動化を促進して作業効率を向上させることができる。
【0041】
上述した実施例は、コンテナ容器2に培地充填袋Pが90度ずつ向きを変えて4個一組で収容されていたが、これに限定されるものではなく、培地充填袋Pの数は増減させてもよい。
また、コンテナ容器2には4個の培地充填袋Pが90度ずつ向きを変えて収容されていることから、ロッドアーム6d1,6d2,6d3の回転角度が異なっているが、必ずしもこの態様に限られるものではない。
例えば、コンテナ容器2に培地充填袋Pが2行2列で向きを揃えて4個一組で収容されている場合には、固定アーム及び回転アームが2本ずつ設けられ、姿勢変更を要する2本の回転アームの回転角度が同じとなるようにしてもよい。
【0042】
また、袋昇降機構5は、コンテナ容器2から複数の培地充填袋Pを一斉に上昇させる場合を例示したが、培地充填袋Pを1個ずつ上昇させて対応するロッドアームに受け渡すようにしてもよい。この場合、コンテナ容器2内に4個の培地充填袋Pが90度ずつ向きを変えて収容されている場合には、移載位置にあるコンテナ容器2を90度ずつ回転させながら昇降ロッド5dにより培地充填袋Pを1個ずつ上昇させてもよい。また、アーム変位機構6に備えた複数のロッドアームは必ずしも回転可能に設けられる必要はなく、複数のロッドアームが横並び状態のままコンテナ容器2の搬送方向に沿ってスライド移動するようになっていてもよい。
【符号の説明】
【0043】
P 培地充填袋 1 培地充填袋の移載装置 1a 装置フレーム 2 コンテナ容器 3 コンテナ容器搬送機構 3a,4a ベルトコンベア 3b 無端ベルト 3c ベルト駆動モータ 3d 昇降機構 4 袋搬送機構 4b 駆動ローラ 4c 従動ローラ 4d 無端ベルト 4e ベルト駆動モータ 5 袋昇降機構 5a 昇降シリンダ 5b シリンダロッド 5c 昇降プレート 5d 昇降ロッド 6 アーム変位機構 6a アーム支持板 6b1,6b2,6b3 回転アーム 6b4 固定アーム 6c1,6c2,6c3 回転軸 6d1,6d2,6d3,6d4 ロッドアーム 6e1,6e2,6e3,6e4 ロッドレスシリンダ 6f1,6f2,6f3,6f4 ガイドロッド 6g アーム回転用モータ 6h1,6h2,6h3 従動プーリ 6h4 駆動プーリ 6i タイミングベルト 7 移動機構 7a 可動板 7b 吊り下げシリンダ 7c シリンダロッド 7d 直動レール 7e 直動ガイド 7f 長溝 7g ベアリング 7h 移動用モータ 7i モータ軸 7j 従動ローラ 7k 揺動アーム 7m 吊り下げロッド
【手続補正書】
【提出日】2022-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム状の袋に培地が充填された培地充填袋がコンテナ容器に複数収容されて搬送され、前記コンテナ容器に収容された複数の培地充填袋の向きを揃えて整列して他の搬送ラインに移載する培地充填袋の移載装置であって、
複数の培地充填袋を収容した前記コンテナ容器を搬送するコンテナ容器搬送機構と、
前記コンテナ容器内より、培地充填袋をそのままの姿勢で持ち上げる袋昇降機構と、
前記袋昇降機構により前記コンテナ容器より上昇させた培地充填袋がアーム上に各々受け渡され、収容姿勢から向きを揃えた整列姿勢となるように必要となる前記アームを所定量変位させるアーム変位機構と、
前記アーム上に培地充填袋を整列姿勢で各々支持した前記アーム変位機構を他の搬送ラインに向かって移動させて複数の培地充填袋を前記アームに支持された整列姿勢で一斉に移載する移動機構と、を備えた培地充填袋の移載装置。
【請求項2】
前記袋昇降機構は、前記コンテナ容器の底部に設けられた貫通孔より昇降ロッドを上昇させて複数の培地充填袋を前記コンテナ容器より一斉に上昇させた培地充填袋の底部に進入させた前記アームに培地充填袋が各々受け渡される請求項1記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項3】
前記コンテナ容器には4個一組の培地充填袋が収容されており、アーム変位機構は、水平姿勢で進退動可能なロッドアームが培地充填袋の位置に対応して4か所に設けられており、各ロッドアームに培地充填袋が受け渡されると一の培地充填袋の姿勢に合わせて他のロッドアームを回転させてすべての培地充填袋が整列姿勢となるように支持される請求項1又は請求項2記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項4】
前記アーム変位機構には、前記ロッドアームを支持する複数の回転アームが同一の駆動源よりタイミングベルトを介して駆動伝達されて回転軸を中心に回転可能に設けられている請求項3記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項5】
前記移動機構は、前記コンテナ容器搬送機構と他の搬送ライン構との間に架設された直動レールに沿って往復動する可動板を備えており、前記可動板に前記アーム変位機構がアーム支持板を介して昇降可能に吊り下げ支持されている請求項1又は請求項2記載の培地充填袋の移載装置。
【請求項6】
前記可動板を前記コンテナ容器搬送機構上から他の搬送ライン上に移動させて前記アームを培地充填袋の底部より後退させることで、複数の培地充填袋を整列姿勢で一斉に他の搬送ラインに移載し、前記アーム支持板に支持された前記アームを元の位置に変位させながら前記可動板が他の搬送ライン上から前記コンテナ容器搬送機構上に戻って前記アーム支持板を所定高さに下降させてコンテナ容器から次の培地充填袋を前記アーム上に受け取る動作を繰り返す請求項5記載の培地充填袋の移載装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
前記移動機構は、前記コンテナ容器搬送機構と他の搬送ライン構との間に架設された直動レールに沿って往復動する可動板を備えており、前記可動板に前記アーム変位機構がアーム支持板を介して昇降可能に吊り下げ支持されていてもよい。
これにより、各アーム上に整列姿勢で支持された培地充填袋を、他の搬送ラインに対して整列姿勢のまま一斉に移載することができる。よって、後工程に対して培地充填袋を効率よく搬送することができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
前記可動板を前記コンテナ容器搬送機構上から他の搬送ライン上に移動させて前記アームを培地充填袋の底部より後退させることで、複数の培地充填袋を整列姿勢で一斉に他の搬送ラインに移載し、前記アーム支持板に支持された前記アームを元の位置に変位させながら前記可動板が他の搬送ライン上から前記コンテナ容器搬送機構上に戻って前記アーム支持板を所定高さに下降させてコンテナ容器から次の培地充填袋を前記アーム上に受け取る動作を繰り返すようにしてもよい。
これにより、複数の培地充填袋を異なる搬送ライン間で移載する作業を自動化して効率よく行うことができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
図1に示すように、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4の向きが揃いこれらに支持された培地充填袋Pがベルトコンベア3aの搬送方向に沿った整列姿勢となると、移動用モータ7hを起動して可動板7aをコンテナ容器搬送機構3上から袋搬送機構4に向かって移動させ
る。これにより、アーム支持板6aに支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が培地充填袋Pを支持したまま袋搬送機構4に近づ
く。この状態で、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させてロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を培地充填袋Pの底部から後退させることで、4個一組の培地充填袋Pを整列姿勢で袋搬送機構4に移載する(
図8(b)参照)。
これにより、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4上に整列姿勢で支持された培地充填袋Pを、袋搬送機構4に対して整列姿勢のまま一斉に移載することができる。よって、後工程に対して培地充填袋Pを効率よく搬送することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0037】
次に移動機構7の移動用モータ7hを起動して
図2に示すように可動板7aをコンテナ容器搬送機構3上から袋搬送機構4に向かって移動させる
。このときアーム支持板6aに支持されたロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4が培地充填袋Pを支持したまま袋搬送機構4(無端ベルト4d)に近づ
く。この状態で、
図1に示すように、ロッドレスシリンダ6e1,6e2,6e3,6e4を作動させてロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を培地充填袋Pの底部から後退させることで、4個一組の培地充填袋Pを整列姿勢で一斉に袋搬送機構4に移載する。尚、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4を進退動させて培地充填袋Pを移載しているが、ロッドアーム6d1,6d2,6d3,6d4に支持した培地充填袋Pを駆動源により進退動する部材で押し出して一斉に袋搬送機構4に移載するようにしてもよい。また、移動機構7は、可動板7aを移動用モータ7hで直動機構を介してスライド移動するように構成したがこれに限定されるものではない。例えば、移動機構7は可動板7aに駆動源(シリンダ、モータ等)を設けてコンテナ容器搬送機構3と袋搬送機構4との間を往復動させるようにしてもよい。