IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電産株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-冷却装置 図1
  • 特開-冷却装置 図2
  • 特開-冷却装置 図3
  • 特開-冷却装置 図4
  • 特開-冷却装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085113
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】冷却装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20240619BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20240619BHJP
   F04D 13/12 20060101ALI20240619BHJP
   F28D 21/00 20060101ALI20240619BHJP
   H01L 23/473 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
G06F1/20 A
H05K7/20 L
H05K7/20 M
F04D13/12 Z
F28D21/00 B
H01L23/46 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199464
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 慶
(72)【発明者】
【氏名】北村 佳久
(72)【発明者】
【氏名】渡慶次 鋭彦
(72)【発明者】
【氏名】玉岡 健人
【テーマコード(参考)】
3H130
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
3H130AA14
3H130AB22
3H130AC01
3H130BA42J
3H130EA07J
5E322AA01
5E322AA05
5E322AA07
5E322AA11
5E322AB10
5E322BA01
5E322BB03
5E322DA01
5F136CB06
5F136CB13
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ポンプに冷媒以外の気体が混入しにくくする冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置において、循環ユニット10は、ポンプ部13と、タンク12と、ラジエータ11と、を有する。ポンプ部13は、冷媒を循環させる。タンク12は、冷媒を収容する。ラジエータ11は、タンク12及びポンプ部13を循環する冷媒を冷却する。ポンプ部13とタンク12とは、管状の第1流路14を介して接続される。タンク12の鉛直上方側に位置する端部は、ポンプ部13の鉛直上方側に位置する端部より上方に位置する。第1流路の一方の端部は、タンク12の鉛直下方側を向く下面12Bに接続する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒が循環する冷却装置であって、
冷媒を循環させるポンプ部と、
前記冷媒を収容するタンクと、
前記タンク及び前記ポンプ部を循環する前記冷媒を冷却する熱交換器と、
を有し、
前記ポンプ部と前記タンクとは、管状の第1流路を介して接続され、
前記タンクの鉛直上方側に位置する端部は、前記ポンプ部の鉛直上方側に位置する端部より上方に位置し、
前記第1流路の一方の端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面に接続する、冷却装置。
【請求項2】
前記タンクと前記熱交換器とを接続する管状の第2流路を更に有し、
前記タンクの鉛直上方側に位置する端部は、前記熱交換器の鉛直上方側に位置する端部より鉛直上方側に位置し、
前記第2流路の一方の端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面に接続し、
前記第2流路の他方の端部は、前記第2流路の前記一方の端部より鉛直下方側に位置する、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記ポンプ部は、互いに直列に接続された第1ポンプと第2ポンプとを有し、
前記第1ポンプの鉛直上方側に位置する端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面より鉛直下方側に位置する、請求項1又は請求項2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記第2ポンプは、前記第1ポンプより上方側に位置し、
前記第1流路の他方の端部は、前記第1ポンプに接続する、請求項3に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記熱交換器は、
前記冷媒が通過する複数の冷媒管と、
前記冷媒を前記複数の冷媒管に流入させる流入部と、
前記冷媒を前記複数の冷媒管から流出させる流出部と
を有し、
前記複数の冷媒管は、鉛直方向に対して垂直な第1方向に沿って延び、
前記熱交換器において、前記流入部及び前記流出部は、前記複数の冷媒管に対して第1方向の一方側に配置され、
前記流出部は、前記第2流路に接続し、
前記第2流路の一部は、鉛直方向及び第1方向に対して垂直な第2方向に沿って延びる、請求項2に記載の冷却装置。
【請求項6】
前記ポンプ部、前記タンク及び前記熱交換器を収容する筐体と、
前記冷媒を前記筐体の外部から前記筐体の内部へ案内する第1案内部と、
前記冷媒を前記筐体の内部から前記筐体の外部へ案内する第2案内部と、
を更に有し、
前記筐体は、
前記第1案内部の一部を保持する第1保持部と、
前記第2案内部の一部を保持する第2保持部と、
を有する、請求項5に記載の冷却装置。
【請求項7】
前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記筐体の第2方向一方側の壁面に配置され、
前記熱交換器は、前記第1保持部及び前記第2保持部より第2方向他方側に位置し、
前記タンクは、前記熱交換器より第2方向他方側に位置し、
前記タンクの少なくとも一部は、前記熱交換器の前記流出部と第2方向に重なる、請求項6に記載の冷却装置。
【請求項8】
前記第1案内部及び前記第2案内部の各々は、
前記冷媒が通過する2つの流路管と、
前記2つの流路管同士を接続する接続部と
を有し、
前記接続部は、互いに嵌合する第1コネクタと第2コネクタとを有し、
前記第1コネクタは、前記2つの流路管のうちの一方の流路管と接続し、
前記第2コネクタは、前記2つの流路管のうちの他方の流路管と接続し、
前記第1保持部は、前記第1案内部の前記第1コネクタを保持し、
前記第2保持部は、前記第2案内部の前記第1コネクタを保持する、請求項6に記載の冷却装置。
【請求項9】
各々に発熱部品が配置される複数の冷却ユニットと、
前記筐体の内部における流路を通る前記冷媒の状態を計測する第1計測部と
を更に有し、
前記第2案内部は、前記複数の冷却ユニットの数に応じて分岐した複数の分岐路を有し、
前記複数の分岐路は、それぞれ、複数の冷却ユニットに接続して前記冷媒を前記冷却ユニットに案内し、
前記複数の分岐路の各々は、前記複数の分岐路の各々を通る前記冷媒の状態を計測する第2計測部を有する、請求項6に記載の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の液冷機ボックスは、筐体本体の底板に凝縮器、マイクロポンプ、液体貯蔵タンクが設置されている。凝縮器、マイクロポンプ及び液体貯蔵タンクは、内部流路を介して互いに接続される。凝縮器、マイクロポンプ、液体貯蔵タンク、及び内部流路の内部は、作動媒体が循環する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国実用新案第215872406号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の液冷機ボックスは、底板からの液体貯蔵タンクの頂部の高さより、凝縮器及びマイクロポンプの底板からの高さの方が高い。したがって、凝縮器及びマイクロポンプに空気等の作動媒体以外の気体が混入しやすくなる。特に、マイクロポンプに気体が混入すると、混入した気体がマイクロポンプにより作動媒体とともに凝縮器まで搬送され、凝縮器の冷却効率の低下を招きやすい。
【0005】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポンプに冷媒以外の気体が混入しにくい冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の例示的な冷却装置は、ポンプ部と、タンクと、熱交換器とを有する。前記ポンプ部は、冷媒を循環させる。前記タンクは、前記冷媒を収容する。前記熱交換器は、前記タンク及び前記ポンプ部を循環する前記冷媒を冷却する。前記ポンプ部と前記タンクとは、管状の第1流路を介して接続される。前記タンクの鉛直上方側に位置する端部は、前記ポンプ部の鉛直上方側に位置する端部より上方に位置する。前記第1流路の一方の端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面に接続する。
【発明の効果】
【0007】
例示的な本開示によれば、ポンプに冷媒以外の気体が混入しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、例示的な実施形態の冷却装置の模式的な斜視図である。
図2図2は、例示的な実施形態の冷却装置における循環ユニット10の模式的な斜視図である。
図3図3は、例示的な実施形態の冷却装置を第1方向一方側から見た模式的な図である。
図4図4は、例示的な実施形態の冷却装置を第2方向他方側から見た模式的な図である。
図5図5は、例示的な実施形態の冷却装置を第3方向一方側から見た模式的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。本明細書では、理解の容易のため、互いに直交する第1方向X、第2方向Y及び第3方向Zを適宜記載している。また、第1方向Xの一方側を第1方向一方側X1と記載し、第1方向Xの他方側を第1方向他方側X2と記載する。また、第2方向Yの一方側を第2方向一方側Y1と記載し、第2方向Yの他方側を第2方向他方側Y2と記載する。また、第3方向Zの一方側を第3方向一方側Z1と記載し、第3方向Zの他方側を第3方向他方側Z2と記載する。ただし、あくまで説明の便宜のために方向を定義したに過ぎず、特に水平方向、鉛直方向を定義する必要がある場合を除き、本開示の例示的な冷却装置の使用時の向きを限定しない。また、本明細書において「直交する方向」とは、略直交する方向も含む。
【0010】
図1図5を参照して、例示的な実施形態の冷却装置1を説明する。図1は、冷却装置1の模式的な斜視図である。図2は、例示的な実施形態の冷却装置1における循環ユニット10の模式的な斜視図である。図3は、例示的な実施形態の冷却装置1を第1方向一方側X1から見た模式的な図である。図4は、例示的な実施形態の冷却装置1を第2方向他方側Y2から見た模式的な図である。図5は、例示的な実施形態の冷却装置1を第3方向一方側Z1から見た模式的な図である。図3図5は、図面の理解を容易にするため、一部の構成を省略して示す。
【0011】
図1及び図2に示すように、冷却装置1は、循環ユニット10と、複数の冷却ユニット20と、第1案内部17と、第2案内部18とを有する。循環ユニット10と複数の冷却ユニット20とは、冷媒RLが通る流路として第1案内部17及び第2案内部18を介して互いに接続される。図1に示す例では、冷却装置1は、4つの冷却ユニット20A、20B、20C、20Dを有する。4つの冷却ユニット20A、20B、20C、20Dは、図示しない発熱部品が配置されるコールドプレートを含む。冷媒RLは、例えば、液体又は気体である。4つの冷却ユニット20A、20B、20C、20Dを冷媒RLが通ることで、コールドプレートを介して図示しない発熱部品との間で熱交換が行われ、発熱部品が冷却されるとともに、冷媒RLの温度が上昇する。発熱部品は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子機器である。なお、発熱部品は、電子機器に限定されない。
【0012】
冷媒RLは、循環ユニット10と複数の冷却ユニット20との間を循環する。具体的には、冷媒RLは、第2案内部18によって循環ユニット10から冷却ユニット20へ案内され、冷却ユニット20を通過し、第1案内部17によって循環ユニット10へ戻ってくる。図1において、冷却装置1における冷媒RLの循環方向を矢印で示す。循環ユニット10は、ラジエータ11と、タンク12と、ポンプ部13と、筐体16と、冷却ファン41とを有する。筐体16は、ラジエータ11、タンク12、ポンプ部13、及び冷却ファン41と、ラジエータ11、タンク12、及びポンプ部13のうちいずれか2つを接続する複数の流路とを収容する。ポンプ部13は、駆動することで、冷却装置1において冷媒RLを循環させる。つまり、冷媒RLは、循環ユニット10におけるポンプ部13から、第2案内部18、複数の冷却ユニット20、第1案内部17、ラジエータ11、及びタンク12の順に経由してポンプ部13に戻る。つまり、第2案内部18は、冷媒RLを循環ユニット10の筐体16の内部に収用されたポンプ部13から筐体16の外部に設けられた複数の冷却ユニット20へ案内する。第1案内部17は、筐体16の外部に設けられた複数の冷却ユニット20から冷媒RLを循環ユニット10の筐体16の内部に収用されたラジエータ11へ案内する。ラジエータ11は、冷媒RLが内部を通ることで冷媒RLを冷却する熱交換器の一例である。なお、循環ユニット10は、ラジエータ11以外の熱交換器として、例えば、冷却水との熱交換により冷媒RLの冷却を行うプレート式熱交換器を有してもよい。
【0013】
筐体16は、鉛直方向を示す第3方向Zの第3方向一方側Z1を向く第1面16Aと、第3方向Zの第3方向他方側Z2を向く第2面16Bと、第1面16A及び第2面16Bを接続する4つの接続面16C、16D、16E、16Fとを含む。例えば、接続面16C及び接続面16Eは、第1方向Xに沿って延びる。接続面16D及び接続面16Fは、第2方向Yに沿って延びる。
【0014】
例えば、接続面16Cは、開口M1を有する。筐体16の内側において、冷却ファン41は、開口M1に沿って配置される。つまり、冷却ファン41は、筐体16の内側において、第2方向一方側Y1の端に位置する。これにより、冷却ファン41は、開口M1を通して、筐体16の外側の空気を吸引して筐体16の内側に送出することができる。つまり、冷却ファン41は、筐体16の内側に向けて送風する。
【0015】
次に、図2図4を参照して、ポンプ部13及びタンク12の配置について説明する。図2図4に示すように、ポンプ部13は、第1ポンプ13Aと、第2ポンプ13Bとを有する。第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bの少なくとも一方が駆動すると、冷媒RLが一方向に送り出されて冷却装置1を循環する。第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bは、管状の流路131を介して互いに直列に接続される。具体的には、第1ポンプ13Aは、流路131を介して冷媒RLを第2ポンプ13Bに送り出す。第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bは、タンク12より第1方向他方側X2に位置する。
【0016】
第2ポンプ13Bは、第1ポンプ13Aから送り出された冷媒RLを、管状の流路132及び第2案内部18を介して、複数の冷却ユニット20に送り出す。具体的には、流路132の一方の端部は、第2ポンプ13Bに接続される。流路132の他方の端部は、分岐部181に接続される。分岐部181には、第2案内部18である第2案内部18A、18Bが更に接続される。分岐部181は、流路132を通過した冷媒RLを第2案内部18A、18Bに分岐させて通過させる。第2案内部18A及び第2案内部18Bの詳細と、第2案内部18A及び第2案内部18Bの他方の接続先とについては後述する。
【0017】
図2に示すように、第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bは、第1方向Xに沿って延びる略円柱形状である。第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bにおいて、第1方向Xに沿って延びる回転軸を中心にインペラが回転することで冷媒RLが一方向に送り出される。つまり、第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bは、各々の回転軸の位置に接続された第1方向Xに延びる流路を通って流入した冷媒RLを、インペラの回転の遠心力により、回転軸に対して第2方向Y又は第3方向Zに送り出す遠心ポンプである。第2ポンプ13Bは、第1ポンプ13Aより第3方向一方側Z1に位置する。
【0018】
なお、第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bの形状は、略円柱形状に限らない。また、流路131は、第1ポンプ13Aの側面部と、第2ポンプ13Bの回転軸の位置とを接続しているが、流路131の両端部がそれぞれ接続される位置は、上記に限定されない。また、第1ポンプ13A及び第2ポンプ13Bを鉛直方向に並べることで、複数のポンプを筐体16の内部の配置することができる。その結果、例えば一方のポンプが停止した場合においても、他方のポンプが駆動することで冷却装置1の使用を継続できる。
【0019】
タンク12は、冷媒RLを収容する。図2に示すように、タンク12は、略直方体形状である。具体的には、タンク12は、第3方向一方側Z1を向く上面12Aと、第3方向他方側Z2を向く下面12Bと、上面12A及び下面12Bを接続する4つの側面とを含む。つまり、冷媒RLは、冷却装置1を循環する際、一時的に上面12A、下面12B及び4つの側面で囲まれたタンク12の内部に留まる。
【0020】
循環ユニット10は、タンク12と第1ポンプ13Aとを接続する流路として管状の第1流路14を有する。第1ポンプ13Aを含むポンプ部13の駆動により、タンク12に収容された冷媒RLが第1流路14を通過してポンプ部13に吸い込まれる。第1流路14の一方の端部は、タンク12の下面12Bに接続される。第1流路14の他方の端部は、第1ポンプ13Aの回転軸の位置に接続される。
【0021】
また、第1ポンプ13Aは、タンク12の下面12Bより第3方向他方側Z2に配置される。より詳細には、図3に示すように、第1ポンプ13Aの第3方向一方側Z1に位置する端部の位置L4は、タンク12の下面12Bの位置より第3方向他方側Z2に位置する。
【0022】
図3に示すように、第3方向Zにおいて、タンク12の第3方向一方側Z1の端部である上面12Aの位置L1は、第2ポンプ13Bの第3方向一方側Z1の端部の位置L2より第3方向一方側Z1に位置する。より詳細には、図4に示すように、タンク12の内壁の天面121Aの位置L5が、第2ポンプ13Bの内壁の天面131Bの位置L6より第3方向一方側Z1に位置する。
【0023】
これにより、冷媒RLより比重の軽い空気等の気体が、冷却装置1において第2ポンプ13Bより高い位置にあるタンク12の上方に溜まりやすくなる。更に、タンク12から冷媒RLが流れ出る第1流路14がタンク12の下面12Bに設けられているため、タンク12の上方に溜まった気体は、第1流路14に流出しにくい。したがって、冷媒RL以外の気体がポンプ部13に混入しにくくなる。その結果、冷却装置1を気体が循環することが抑制される。よって、冷却装置におけるラジエータ11に冷媒RLが効率よく供給されて、ラジエータ11における冷却効率の低下を抑えることができる。
【0024】
また、第1ポンプ13Aがタンク12の下面12Bより鉛直下方に位置することで、第2ポンプ13Bと比べて第1ポンプ13Aへの気体の混入をより抑制できる。したがって、第2ポンプ13Bと比べて、第1ポンプ13Aの使用の継続がしやすくなる。
【0025】
更に、第1ポンプ13Aをタンク12の直後に配置することで、冷媒に気体が混入した場合でも、タンク12に混入した気体が集まるため、第1ポンプ13Aに気体が侵入することを抑制できる。
【0026】
次に、図2図5を参照して、ラジエータ11について説明する。ポンプ部13の駆動により、タンク12には、ラジエータ11を通過した冷媒RLが吸い込まれる。図2及び図3に示すように、ラジエータ11は、冷却ファン41より第2方向他方側Y2に配置される。また、ラジエータ11は、タンク12より第2方向一方側Y1に配置される。つまり、ラジエータ11は、第2方向Yにおいて、冷却ファン41とタンク12との間に位置する。ラジエータ11は、内部を冷媒RLが通過する図示しない複数の冷媒管と、冷媒RLを複数の冷媒管に流入させる流入部111A、111Bと、冷媒RLを複数の冷媒管から流出させる流出部112とを有する。複数の冷媒管は、第1方向Xに沿って往復するように延びる。複数の冷媒管の各々の一方の端部は、流入部111に接続する。複数の冷媒管の各々の他方の端部は、流出部112に接続する。例えば、流入部111及び流出部112は、複数の冷媒管に対して第1方向一方側X1に配置される。
【0027】
具体的には、複数の冷媒管は、流入部111に対して第1方向他方側X2に延び、ラジエータ11の第1方向他方側X2の端部において第2方向他方側Y2に向かって湾曲しながら第1方向一方側X1に折り返した後、第1方向一方側X1に延びて流出部112に接続する。言い換えると、複数の冷媒管のうち第2方向一方側Y1は、冷媒RLが第1方向一方側X1から第1方向他方側X2に通り、複数の冷媒管のうち第2方向他方側Y2側は、冷媒RLが第1方向他方側X2から第1方向一方側X1に通る。また、流入部111は、第2方向Yにおいて、複数の冷媒管のうち第2方向一方側Y1と同じ位置にあり、流出部112は、第2方向Yにおいて、複数の冷媒管のうち第2方向他方側Y2と同じ位置にある。このように、ラジエータ11を往復させながら複数の冷媒管を配置することで、複数の冷媒管の距離が長くなり、複数の冷媒管を通る冷媒RLの熱が放熱されやすくなる。つまり、複数の冷媒管のうち第2方向一方側Y1には、複数の冷媒管のうち第2方向他方側Y2より高温の冷媒RLが通る。
【0028】
図2に示す例では、流入部111A及び流入部111Bは、第2方向Yにおいて同じ位置であって、第3方向Zに並んで配置される。流入部111A及び流入部111Bの各々は、タンク12及びポンプ部13を通過して冷却装置1を循環した冷媒RLを複数の冷媒管に分配して流入させる。以下、流入部111A及び流入部111Bの各々を、単に流入部111と記載する場合がある。
【0029】
流出部112は、複数の冷媒管に対して第1方向一方側X1に配置される。流出部112は、タンク12の少なくとも一部と第2方向Yに重なって配置される。流出部112は、複数の冷媒管を通過した冷媒RLを合流させて複数の冷媒管から流出させる。
【0030】
複数の冷媒管は、第3方向Zに間隔を空けて配置される。複数の冷媒管の各々の周囲には、複数のフィンが配置される。複数のフィンの各々の一部は、冷媒管に接する。より詳しくは、フィンと冷媒管とは、溶接等で接合される。フィンは、冷媒管及び冷媒RLの熱を吸収し、外気へ放熱することで、冷媒RLの温度を低下させる。更に、複数の冷媒管及び複数のフィンに対して冷却ファン41から送風することで、冷媒管及び冷媒RLの熱が外気へ放熱されやすくなる。特に、冷却ファン41がラジエータ11より第2方向一方側Y1に設けられていると、冷却ファン41からの送風が、複数の冷媒管のうち、より高温の冷媒RLが通る第2方向一方側Y1に当たりやすくなり、ラジエータ11による冷媒RLの冷却効率が向上する。また、複数のフィンを第2方向Yに蛇腹状に延ばすことで、冷却ファン41から送風が複数のフィンと接触する面積が大きくなり、ラジエータ11による冷媒RLの冷却効率が向上する。
【0031】
循環ユニット10は、タンク12とラジエータ11とを接続する流路として管状の第2流路15を有する。第2流路15の一方の端部は、タンク12の下面12Bに接続される。第2流路15の他方の端部は、流出部112に接続される。図2に示すように、第3方向Zにおいて、流出部112は、タンク12の下面12Bより第3方向他方側Z2に位置する。つまり、第2流路15の他方の端部は、タンク12の下面12Bより第3方向他方側Z2に位置する。したがって、第2流路15は、流出部112から第2方向Yに沿って第2方向他方側Y2に向かって延びた後、第3方向一方側Z1に向かって曲がり、第3方向Zに沿って第3方向一方側Z1に向かって延びる略L字形状である。
【0032】
また、図3に示すように、第3方向Zにおけるタンク12の上面12Aの位置L1は、ラジエータ11の第3方向一方側Z1の端部の位置L3より第3方向一方側Z1に位置する。
【0033】
タンク12の上面12Aがラジエータ11の上端より鉛直上方に位置することで、ラジエータ11よりタンク12の上方に気体が溜まりやすくなる。より詳細には、タンク12の上面12Aが、ラジエータ11の複数の冷媒管のうち最も第3方向一方側Z1の冷媒管より鉛直上方に位置すると、複数の冷媒管のうち最も第3方向一方側Z1の冷媒管に気体が溜まりにくい。更に、タンク12に流入する冷媒RLが第2流路15がタンク12の下面12Bに接続されているため、第2流路15を通して気体がタンク12に混入しても、第1流路14から流出しにくくなる。
【0034】
また、第2流路15を略L字形状にすることで、流入部111A、111B、流出部112及び第2流路15を略直線状に配置することができる。その結果、筐体16において、第2方向Yの流路の長さを短くし、冷却装置1をコンパクトに構成できるとともに、冷却装置1における流路抵抗が減少し、ポンプ部13の電力消費を削減できる。
【0035】
本実施形態において、ラジエータ11の流入部111Aは、第1案内部17である第1案内部17Aに接続される。ラジエータ11の流入部111Bは、第1案内部17である第1案内部17Bに接続される。
【0036】
次に、図2及び図5を参照して、第1案内部17及び第2案内部18について説明する。第1案内部17Aは、冷媒RLが通過する少なくとも2つの流路管61A、62Aと、流路管61A及び流路管62Aを互いに接続する接続部50Aとを有する。接続部50Aは、互いに嵌合する第1コネクタ51Aと第2コネクタ52Aとを有する。例えば、接続部50Aは、第1コネクタ51Aがオス端子の形状であり、第2コネクタ52Aがメス端子の形状である一対のコネクタである。流路管61Aは、例えばパイプであり、一方の端部が第1コネクタ51Aに接続し、他方の端部がラジエータ11の流入部111Aに接続する。流路管62Aは、例えばパイプであり、一方の端部が第2コネクタ52Aに接続し、他方の端部が冷却ユニット20A、20Bに接続する。パイプは、樹脂製又は金属製である。樹脂製のパイプは、安価で柔軟性に優れる。一方、金属製のパイプは、冷媒RLの蒸散を抑制できる。
【0037】
また、第1案内部17Aと同様に、第1案内部17Bは、冷媒RLが通過する少なくとも2つの流路管61B、62Bと、流路管61B及び流路管62Bを互いに接続する接続部50Bとを有する。接続部50Bは、互いに嵌合する第1コネクタ51Bと第2コネクタ52Bとを有する。流路管61Bは、例えばパイプであり、一方の端部が第1コネクタ51Bに接続し、他方の端部がラジエータ11の流入部111Bに接続する。流路管62Bは、例えばパイプであり、一方の端部が第2コネクタ52Bに接続し、他方の端部が冷却ユニット20C、20Dに接続する。
【0038】
図2及び図5に示すように、循環ユニット10の筐体16は、第1案内部17Aにおける第1コネクタ51Aを保持する第1保持部161Aと、第1案内部17Bにおける第1コネクタ51Bを保持する第1保持部161Bとを有する。第1保持部161A、161Bは、筐体16の第2方向一方側Y1の壁面である接続面16Cに配置される。第1保持部161A、161Bは、一例として、リング状のパッキン又はガスケット等である。このように、第1保持部161A、161Bによって第1コネクタ51A、51Bがそれぞれ接続面16Cに固定されることから、ラジエータ11は、第1保持部161A、161Bより第2方向他方側Y2に位置する。更に、接続面16Cにおける第1保持部161Aの位置は、流入部111Aと第2方向Y及び第3方向Zに重なる。接続面16Cにおける第1保持部161Bの位置は、流入部111Bと第2方向Y及び第3方向Zに重なる。
【0039】
一方、図2及び図5に示すように、第2案内部18Aは、冷媒RLが通過する少なくとも2つの流路管61C、62Cと、流路管61C及び流路管62Cを互いに接続する接続部50Cとを有する。接続部50Cは、互いに嵌合する第1コネクタ51Cと第2コネクタ52Cとを有する。流路管61Cは、例えばパイプであり、一方の端部が第1コネクタ51Cに接続し、他方の端部が分岐部181に接続する。流路管62Cは、例えばパイプであり、一方の端部が第2コネクタ52Cに接続し、他方の端部が冷却ユニット20A、20Bに接続する。
【0040】
第2案内部18Bは、冷媒RLが通過する少なくとも2つの流路管61D、62Dと、流路管61D及び流路管62Dを互いに接続する接続部50Dとを有する。接続部50Dは、互いに嵌合する第1コネクタ51Dと第2コネクタ52Dとを有する。流路管61Dは、例えばパイプであり、一方の端部が第1コネクタ51Dに接続し、他方の端部が分岐部181に接続する。流路管62Dは、例えばパイプであり、一方の端部が第2コネクタ52Dに接続し、他方の端部が冷却ユニット20C、20Dに接続する。
【0041】
図2及び図5に示すように、循環ユニット10の筐体16は、第2案内部18Aにおける第1コネクタ51Cを保持する第2保持部162Aと、第2案内部18Bにおける第1コネクタ51Dを保持する第2保持部162Bとを有する。第2保持部162A、162Bは、筐体16の第2方向一方側Y1の壁面である接続面16Cに配置される。第2保持部162A、162Bは、第1保持部161A、161Bと同様の部材である。つまり、ラジエータ11は、第2保持部162A、162Bより第2方向他方側Y2に位置する。
【0042】
第1案内部17及び第2案内部18のうちのコネクタ50を筐体16に固定して保持することで、筐体16の内部に流路を安定して配置することができる。
【0043】
また、タンク12の第1方向一方側X1の端部が、ラジエータ11の流入部111A、111B及び流出部112より第1方向一方側X1に位置し、タンク12の一部が流入部111A、111B及び流出部112と第2方向Yに重なることで、第2流路15の長さをより短くできる。
【0044】
一方が筐体16に固定されたコネクタ50により筐体16の内外の流路管同士を接続することで、冷却装置1における流路管の挿抜が容易になる。
【0045】
なお、第1保持部161A、161B及び第2保持部162A、162Bは、第1案内部17A、17B及び第2案内部18A、18Bの各々における第1コネクタ以外の部分を保持してもよい。この場合、第1案内部17A、17B及び第2案内部18A、18Bには、接続部50A~50Dが設けられなくてもよい。
【0046】
第1案内部17の一部及び第2案内部18の一部を筐体16に固定して保持することで、筐体16の内部に流路を安定して配置することができる。
【0047】
次に図1を参照して、第1案内部17及び第2案内部18を介した循環ユニット10と冷却ユニット20A、20B、20C、20Dとの接続について説明する。
【0048】
第2案内部18は、冷却ユニット20の数に応じて分岐した分岐路19A、19B、19C、19Dを有する。分岐路19A、19B、19C、19Dは、例えばパイプ等の流路管である。具体的には、図2に示す第2案内部18Aの流路管62Cが分岐路19Aと分岐路19Bとに分岐する。分岐路19Aは、冷却ユニット20Aと接続され、流路管62Cを通る冷媒RLの一部を冷却ユニット20Aに分流して案内する。分岐路19Bは、冷却ユニット20Bと接続され、流路管62Cを通る冷媒RLの一部を冷却ユニット20Bに分流して案内する。また、図2に示す第2案内部18Bの流路管62Dが分岐路19Cと分岐路19Dとに分岐する。分岐路19Cは、冷却ユニット20Cと接続され、流路管62Dを通る冷媒RLの一部を冷却ユニット20Cに分流して案内する。分岐路19Dは、冷却ユニット20Dと接続され、流路管62Dを通る冷媒RLの一部を冷却ユニット20Dに分流して案内する。
【0049】
図1に示すように、第1案内部17は、冷却ユニット20の数に応じて分岐した分岐路19E、19F、19G、19Hを有する。分岐路19E、19F、19G、19Hは、例えばパイプ等の流路管である。具体的には、図2に示す第1案内部17Aの流路管62Aが分岐路19Eと分岐路19Fとに分岐する。分岐路19Eは、冷却ユニット20Aと接続され、冷却ユニット20Aを通った冷媒RLが通る。分岐路19Fは、冷却ユニット20Bと接続され、冷却ユニット20Bを通った冷媒RLが通る。また、図2に示す第1案内部17Bの流路管62Bが分岐路19Gと分岐路19Hとに分岐する。分岐路19Gは、冷却ユニット20Cと接続され、冷却ユニット20Cを通った冷媒RLが通る。分岐路19Hは、冷却ユニット20Dと接続され、冷却ユニット20Dを通った冷媒RLが通る。流路管62Aは、分岐路19E及び分岐路19Fを通った冷媒RLを合流して図2に示すラジエータ11の流入部111Aに案内する。流路管62Bは、分岐路19G及び分岐路19Hを通った冷媒RLを合流して図2に示すラジエータ11の流入部111Bに案内する。
【0050】
次に、図1を参照して、冷却装置1における冷媒RLの状態の計測について説明する。冷却装置1は、計測装置31と、計測装置32Aと、計測装置32Bとを有する。計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bは、冷媒RLの状態を計測するセンサ機器である。一例として、計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bは、温度計、圧力計、流量計等である。計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bにおいて、同じ項目が測定される。
【0051】
計測装置31は、図2に示す筐体16の内部における第2案内部18の流路管61Cに設けられる。計測装置31は、流路管61Cを通る冷媒RLの状態を計測する。計測装置31は、第1計測部の一例である。
【0052】
計測装置32Aは、図1に示す分岐路19Aに設けられる。計測装置31は、分岐路19Aを通る冷媒RLの状態を計測する。計測装置32Bは、図1に示す分岐路19Bに設けられる。計測装置32Bは、分岐路19Bを通る冷媒RLの状態を計測する。計測装置32A及び計測装置32Bは、第2計測部の一例である。
【0053】
例えば、計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bは、それぞれ、計測結果を外部の機器へ送信可能である。外部の機器は、パーソナルコンピューター(PC)等の冷却装置1の外部に設けられる機器でもよいし、図示しない冷却装置1を制御するCPU(Central Processing Unit)等の冷却装置1の内部に設けられる機器でもよい。外部の機器は、計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bからそれぞれ送信された計測結果に対して演算処理を行い、演算結果に基づいて、冷却装置1の異常を判定する。
【0054】
このように、流路管61の分岐前後において冷媒RLの状態を計測することで、冷却ユニット20ごとの状態と、循環ユニット10の状態とを把握しやすくなる。その結果、例えば、冷却装置1が異常と判定された場合、異常の原因が冷却ユニット20にあるか、循環ユニット10にあるかを特定しやすくなる。
【0055】
なお、計測装置31は、流路管61C以外に、第2案内部18の流路管61Dに設けられてもよい。この場合、計測装置32A及び計測装置32Bは、それぞれ、分岐路19C及び分岐路19Dに設けられる。更に、計測装置31、計測装置32A及び計測装置32Bは、第1案内部17A又は第1案内部17Bに設けられてもよい。
【0056】
また、本実施形態において、冷却装置1は、第1案内部17Aと第2案内部18Aとの組及び第1案内部17Bと第2案内部18Bとの組とを有しているが、いずれか一方の組のみを有する構成であってもよい。
【0057】
また、本実施形態において、冷媒RLの循環経路は、上記に限定されず、例えば、ポンプ部13の後段にラジエータ11が配置されたり、タンク12の前段にポンプ部13が配置されてもよい。
【0058】
以上、図面(図1図5)を参照して本開示の実施形態について説明した。ただし、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0059】
また、図面は、開示の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0060】
なお、本技術は、以下のような構成をとることが可能である。
(1)冷媒が循環する冷却装置であって、
冷媒を循環させるポンプ部と、
前記冷媒を収容するタンクと、
前記タンク及び前記ポンプ部を循環する前記冷媒を冷却する熱交換器と、
を有し、
前記ポンプ部と前記タンクとは、管状の第1流路を介して接続され、
前記タンクの鉛直上方側に位置する端部は、前記ポンプ部の鉛直上方側に位置する端部より上方に位置し、
前記第1流路の一方の端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面に接続する、冷却装置。
(2)前記タンクと前記熱交換器とを接続する管状の第2流路を更に有し、
前記タンクの鉛直上方側に位置する端部は、前記熱交換器の鉛直上方側に位置する端部より鉛直上方側に位置し、
前記第2流路の一方の端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面に接続し、
前記第2流路の他方の端部は、前記第2流路の前記一方の端部より鉛直下方側に位置する、(1)の冷却装置。
(3)前記ポンプ部は、互いに直列に接続された第1ポンプと第2ポンプとを有し、
前記第1ポンプの鉛直上方側に位置する端部は、前記タンクの鉛直下方側を向く面より鉛直下方側に位置する、(1)又は(2)の冷却装置。
(4)前記第2ポンプは、前記第1ポンプより上方側に位置し、
前記第1流路の他方の端部は、前記第1ポンプに接続する、(3)の冷却装置。
(5)前記熱交換器は、
前記冷媒が通過する複数の冷媒管と、
前記冷媒を前記複数の冷媒管に流入させる流入部と、
前記冷媒を前記複数の冷媒管から流出させる流出部と
を有し、
前記複数の冷媒管は、鉛直方向に対して垂直な第1方向に沿って延び、
前記熱交換器において、前記流入部及び前記流出部は、前記複数の冷媒管に対して第1方向の一方側に配置され、
前記流出部は、前記第2流路に接続し、
前記第2流路の一部は、鉛直方向及び第1方向に対して垂直な第2方向に沿って延びる、(2)~(4)のいずれかの冷却装置。
(6)前記ポンプ部、前記タンク及び前記熱交換器を収容する筐体と、
前記冷媒を前記筐体の外部から前記筐体の内部へ案内する第1案内部と、
前記冷媒を前記筐体の内部から前記筐体の外部へ案内する第2案内部と、
を更に有し、
前記筐体は、
前記第1案内部の一部を保持する第1保持部と、
前記第2案内部の一部を保持する第2保持部と、
を有する、(5)の冷却装置。
(7)前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記筐体の第2方向一方側の壁面に配置され、
前記熱交換器は、前記第1保持部及び前記第2保持部より第2方向他方側に位置し、
前記タンクは、前記熱交換器より第2方向他方側に位置し、
前記タンクの少なくとも一部は、前記熱交換器の前記流出部と第2方向に重なる、(6)の冷却装置。
(8)前記第1案内部及び前記第2案内部の各々は、
前記冷媒が通過する2つの流路管と、
前記2つの流路管同士を接続する接続部と
を有し、
前記接続部は、互いに嵌合する第1コネクタと第2コネクタとを有し、
前記第1コネクタは、前記2つの流路管のうちの一方の流路管と接続し、
前記第2コネクタは、前記2つの流路管のうちの他方の流路管と接続し、
前記第1保持部は、前記第1案内部の前記第1コネクタを保持し、
前記第2保持部は、前記第2案内部の前記第1コネクタを保持する、(6)又は(7)の冷却装置。
(9)各々に発熱部品が配置される複数の冷却ユニットと、
前記筐体の内部における流路を通る前記冷媒の状態を計測する第1計測部と
を更に有し、
前記第2案内部は、前記複数の冷却ユニットの数に応じて分岐した複数の分岐路を有し、
前記複数の分岐路は、それぞれ、複数の冷却ユニットに接続して前記冷媒を前記冷却ユニットに案内し、
前記複数の分岐路の各々は、前記複数の分岐路の各々を通る前記冷媒の状態を計測する第2計測部を有する、(6)~(8)のいずれかの冷却装置。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本開示は、冷却装置の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 :冷却装置
11 :ラジエータ
12 :タンク
12A :上面
12B :下面
12C~12F :接続面
13 :ポンプ部
13A :第1ポンプ
13B :第2ポンプ
14 :第1流路
15 :第2流路
16 :筐体
16A :第1面
16B :第2面
16C~16F :接続面
17、17A、17B :第1案内部
18、18A、18B :第2案内部
19A~19H :分岐路
20、20A~20D :冷却ユニット
31、32A、32B :計測装置
50、50A~50D :コネクタ
51A~51D :第1コネクタ
52A~52D :第2コネクタ
61、61A~61D、62A~62D :流路管
111、111A、111B :流入部
112 :流出部
121A :天面
131B :天面
161A、161B :第1保持部
162A、162B :第2保持部
RL :冷媒
X :第1方向
X1 :第1方向一方側
X2 :第1方向他方側
Y :第2方向
Y1 :第2方向一方側
Y2 :第2方向他方側
Z :第3方向
Z1 :第3方向一方側
Z2 :第3方向他方側
図1
図2
図3
図4
図5