特開 2024-85143 車両用コンソール構造

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024085143

(43)【公開日】2024-06-26

(54)【発明の名称】車両用コンソール構造

(51)【国際特許分類】

   B60R 7/04 20060101AFI20240619BHJP

   B62D 25/20 20060101ALI20240619BHJP

【ＦＩ】

B60R7/04 C

B62D25/20 G

【審査請求】未請求

【請求項の数】11

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022199518

(22)【出願日】2022-12-14

(71)【出願人】

【識別番号】000002082

【氏名又は名称】スズキ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100099623

【弁理士】

【氏名又は名称】奥山 尚一

(74)【代理人】

【識別番号】100125380

【弁理士】

【氏名又は名称】中村 綾子

(74)【代理人】

【識別番号】100142996

【弁理士】

【氏名又は名称】森本 聡二

(74)【代理人】

【識別番号】100166268

【弁理士】

【氏名又は名称】田中 祐

(74)【代理人】

【識別番号】100217076

【弁理士】

【氏名又は名称】宅間 邦俊

(74)【代理人】

【識別番号】100169018

【弁理士】

【氏名又は名称】網屋 美湖

(72)【発明者】

【氏名】須藤 充

(72)【発明者】

【氏名】蒲原 好貴

(72)【発明者】

【氏名】マルホトラ，ディーパック

(72)【発明者】

【氏名】バティア，ヴァニータ

(72)【発明者】

【氏名】ナツ，マンダール・ラジヴ

(72)【発明者】

【氏名】レイ，アムーリャ・カリー

(72)【発明者】

【氏名】ハンダ，ラージャット

【テーマコード（参考）】

3D022

3D203

【Ｆターム（参考）】

3D022CA07

3D022CB01

3D022CC19

3D022CD21

3D022CD27

3D203AA02

3D203BB04

3D203BB08

3D203CB10

3D203DA17

(57)【要約】

【課題】車両室内のコンソールに作用する外力を効果的に吸収できるようにする。
【解決手段】車両用コンソール構造は、車両フロア部を構成するフロアパネル７０上から上方に延びるブラケット側壁部２０ａと、ブラケット側壁部２０ａの下部に設けられ、フロアパネル７０に連結する後側車体連結部２３と、を有している。車両用コンソール構造において、ブラケット側壁部２０ａには、上下方向の荷重に対して脆弱な脆弱部２４が設けられている。
【選択図】図７

【特許請求の範囲】

【請求項1】

車両フロア部を構成するフロアパネル上から車両上方に延びる縦壁と、該縦壁の下部に設けられ、前記フロアパネルに連結する連結部と、を有している、車両用コンソール構造において、
前記縦壁には、上下方向の荷重に対して脆弱な脆弱部が設けられていることを特徴とする、車両用コンソール構造。

【請求項2】

前記連結部には、前記連結部材が挿通可能な挿通穴が形成され、
前記脆弱部は、前記挿通穴の周辺における車両上方側に配置されていることを特徴とする、請求項１に記載の車両用コンソール構造。

【請求項3】

前記連結部は、前記挿通穴の上方に前記挿通穴に沿って延びる開口部が設けられ、
前記脆弱部は、前記開口部と前記挿通穴との間に設けれていることを特徴とする、請求項２に記載の車両用コンソール構造。

【請求項4】

前記開口部の車両上方側には、リブが設けられていることを特徴とする、請求項２に記載の車両用コンソール構造。

【請求項5】

前記連結部は、前記連結部材を介して、前記フロアパネルに間隔を空けた状態で支持されており、
前記開口部の上端縁と、前記挿通穴に対応する前記開口部の下端縁との間の車両上下方向長さは、前記間隔の車両上下方向長さ以上に設定されていることを特徴とする、請求項３に記載の車両用コンソール構造。

【請求項6】

前記開口部の水平方向長さは、前記挿通穴の水平方向長さよりも長く設定され、
前記開口部の下端縁は、前記挿通穴の上端縁に沿って形成されていることを特徴とする、請求項５に記載の車両用コンソール構造。

【請求項7】

前記開口部の上端縁は、前記開口部の下端縁に形状に沿うように形成されていることを特徴とする、請求項６に記載の車両用コンソール構造。

【請求項8】

前記開口部は水平方向に延び、前記挿通穴と車両上下方向で重なって配置されていることを特徴とする、請求項４に記載の車両用コンソール構造。

【請求項9】

前記車両用コンソール構造は、アームレストを有し、
前記アームレストは、前記縦壁によって支持されていることを特徴とする、請求項１に記載の車両用コンソール構造。

【請求項10】

前記アームレストの車両下方側には、物品を収容可能な収容空間が設けられ、
前記収容空間の下部には、底壁部が設けられており、
前記底壁部は、前記フロアパネルに固定されるブラケットの上部が当接可能であり、
前記底壁部は、前記ブラケットの上部に対向する位置に、底壁側脆弱部が設けられていることを特徴とする、請求項９に記載の車両用コンソール構造。

【請求項11】

前記底壁部の下面側には、車両下方に突出する下方リブが、前記底壁側脆弱部を間に置いた状態で、前記底壁側脆弱部の両側に設けられており、
両側の前記下方リブによって、前記ブラケットの上部が挟み込まれるように構成されていることを特徴とする、請求項１０に記載の車両用コンソール構造。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、車両用コンソール構造に関する。

【背景技術】

【0002】

特許文献１に開示されているように、車両室内に、センターコンソールボックスが設けられている車両が知られている。センターコンソールボックスは、内装部材であって、例えば、車両室内の運転席と助手席との間に位置するフロア部から車両上方に膨出するように設けられている。フロア部には、フロアパネル及びセンタートンネル部等が含まれる。

【0003】

センターコンソールボックスは、例えば、アームレスト及び荷物収容部として用いられている。さらに、センターコンソールには、車両に搭載される機器を操作するための操作部が設けられるものも知られている。また、センターコンソールは、樹脂材料によって形成されており、コンソールブラケット等を介して、フロアパネル等を含む車体構造に支持されている。

【0004】

センターコンソールボックスは、通常使用に耐えうる剛性を確保する必要がある。例えば、センターコンソールボックスをアームレストとして用いる場合、乗員の腕を置いたときに変形しない程度の剛性は必要である。また、センターコンソールボックスには、後部シートに着座している乗員の足により押圧されるとき等に作用する荷重に耐えうる剛性が必要となる。このような剛性を確保するために、例えば特許文献１に開示されているように、センターコンソールボックスがブラケットに組み付けられた状態で、センターコンソールボックスの内側面と、ブラケットの外側面とを当接させ、クリップ及びスクリュー等の連結部材により連結することにより、剛性を確保する構造が知られている。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特開２０２１－７９８２６号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

一方で、センターコンソールボックスに例えば車両上方から衝撃荷重が作用する場合には、衝撃を効果的に吸収することが求められている。例えば、車両に衝撃荷重が作用して、後部シートに着座する乗員が車両前方に移動して乗員の身体の一部が、センターコンソールボックスの上部に衝突する場合には、センターコンソールボックスは、当該衝撃を吸収することが望ましい。

【0007】

ところが、上記例の構造のように、センターコンソールボックスとブラケットを車幅方向にクリップ及びスクリュー等で連結しているので、センターコンソールボックス及びブラケットの移動及び変形が、規制される可能性がある。したがって、センターコンソールボックスに作用する衝撃荷重等の外力を効果的に吸収しようとする場合、上記例の構造には、改善の余地があった。

【0008】

本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両室内に設けられるコンソールに作用する衝撃荷重等の外力を、効果的に吸収することが可能な車両用コンソール構造を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0009】

上記目的を達成するための本発明に係る車両用コンソール構造は、車両フロア部を構成するフロアパネル上から車両上方に延びる縦壁と、該縦壁の下部に設けられ、前記フロアパネルに連結する連結部と、を有している。当該車両用コンソール構造において、前記縦壁の車両上下方向中間部には、上下方向の荷重に対して脆弱な脆弱部が設けられている。

【発明の効果】

【0010】

本発明によれば、車両室内に設けられるコンソールに作用する衝撃荷重等の外力を、効果的に吸収することができる。

【図面の簡単な説明】

【0011】

【図1】本発明に係る車両用コンソール構造を有するコンソールユニット及びその周辺を示す概略斜視図である。

【図2】図１のリアコンソールを示す斜視図である。

【図3】図１の上面図である。

【図4】図３のＡ－Ａ矢視断面図である。

【図5】図２のリアコンソールのＢ－Ｂ断面を、車両下方から見た斜視図である。

【図6】図５のコンソールブラケットを取り外した状態を示す斜視図である。

【図7】図４等のコンソールブラケットの全体を示す斜視図である。

【図8】図７のＣ－Ｃ断面を、後方側から見た斜視図である。

【図9】図７のコンソールブラケット単体を示す斜視図である。

【図10】図９のコンソールブラケットの側面図である。

【図11】図７の後側車体連結部を拡大して示す斜視図である。

【図12】図１０の後側車体連結部を拡大して示す拡大側面図である。

【図13】図７のコンソールブラケットの荷物収容部の下面側を示す斜視図である。

【図14】図１３の左右の下方リブの間に支持ブラケットが挿入された状態を示す斜視図である。

【図15】図１４の下方リブと支持ブラケットの先端部との位置関係を示す後面図である。

【図16】図２のリアコンソールを取り外した状態を示す斜視図である。

【図17】図１６のフロアトリムを取り外した状態を示す斜視図である。

【図18】図７のコンソールブラケットが変形する様子を示す一部断面の後方斜視図である。

【発明を実施するための形態】

【0012】

以下、本発明に係る車両用コンソール構造の一実施形態について、図面（図１～図１８）を参照しながら説明する。なお、図において、矢印Ｆｒ方向は車両前後方向における前方を示す。実施形態の説明における「前部（前端）及び後部（後端）」は、車両前後方向における前部及び後部に対応する。また、矢印Ｒ及び矢印Ｌは、乗員が車両前方を見たときの右側及び左側を示している。矢印Ｕは、車両上方を示している。

【0013】

本実施形態の車両用コンソール構造は、車両室内に設けられるコンソールユニット１のうち、後部に位置するリアコンソール１０の構造の例について説明する。本実施形態のコンソールユニット１は、図１及び図３に示すように、車両室内の車幅方向の中間部で、車両室内に配置された運転席（図示せず）及び助手席（図示せず）の間に配置されているセンターコンソールボックスである。コンソールユニット１は、車両フロア部を構成するフロアパネル７０上に設けられている。ここで、フロアパネル７０は、金属材料により形成されるパネルで、右側フロア部７１と、左側フロア部７２と、センタートンネル部７５と、を有している。また、フロアパネル７０の上面側には、フロアパネル７０を車両上方から覆うフロアトリム７０ａが配置されている。以下の説明において、右側フロア部７１、左側フロア部７２、及びセンタートンネル部７５は、フロアトリム７０ａ及びフロアパネル７０の双方に設けられるものとして説明している。フロアトリム７０ａは、例えば、樹脂材料により形成されている内装部材である。

【0014】

本実施形態のコンソールユニット１は、所定の幅を有し、フロア部から車両上方に延び、且つ車両前後方向に延びている。また、コンソールユニット１は、フロントコンソール２と、リアコンソール１０と、を有し、フロントコンソール２とリアコンソール１０は、車両前後方向に並んで配置されている。

【0015】

先ず、フロントコンソール２について説明する。フロントコンソール２は、車幅方向両側に配置される側壁３を有している。側壁３は、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の車幅方向の両端部から車両上方に延び、且つ、車両前後方向に延びている。車幅方向両側の側壁３の上部を繋ぐ上面部４には、カップ等を置くカップホルダ部５が設けられ、カップホルダ部５の車両後方に位置する上面部４には、シフトセレクタ（シフトレバー）６が配置されている。シフトセレクタ６は、上面部４における後部から車両上方に突出し、乗員（運転者）により操作可能に構成されている。

【0016】

リアコンソール１０は、図１及び図３に示すように、フロントコンソール２の後部から車両後方に延びている。リアコンソール１０の前部は、フロントコンソール２の後部に接続されている。また、リアコンソール１０は、フロアパネル７０上から車両上方に延びる側壁（縦壁）と、該側壁の下部に設けられ、フロアパネル７０に連結する連結部と、を有している。また、リアコンソール１０の上面部には、リアコンソール１０の内部に配置される駐車ブレーキ装置５０の操作部としてブレーキハンドル５１が挿通される挿通孔が形成されている。なお、駐車ブレーキ装置５０を電動駐車ブレーキ（EPB：Electric Parking Brake）とすることもでき、その場合、操作部は操作スイッチに変更される。駐車ブレーキ装置５０については、後で説明する。また、上記した側壁（縦壁）の車両上下方向中間部には、上下方向の荷重に対して周囲部位よりも脆弱な複数の脆弱部が設けられている。以下、リアコンソール１０について詳細に説明する。

【0017】

リアコンソール１０は、図２及び図７に示すように、本体の骨格を構成するコンソールブラケット２０と、側面トリム１１と、後面トリム１２と、上面トリム１３と、アームレスト１５と、を有している。図２、図５及び図６に示すように、側面トリム１１は、コンソールブラケット２０の側部に取り付けれる内装部材で、樹脂材料により形成されている。側面トリム１１は、車両上下方向及び車両前後方向に広がる外面を有している。この外面は、車両室内を臨む意匠面である。側面トリム１１は、フロントコンソール２の側壁３に連続するように配置されている。また、側面トリム１１には、側面トリム１１を取り付けるため等に用いる調整穴１１ｂ等も設けられている。

【0018】

後面トリム１２は、図２、図５及び図６に示すように、コンソールブラケット２０の後部に取り付けれる内装部材で、樹脂材料により形成されている。側面トリム１１は、車両上下方向及び車幅方向に広がる後面を有している。この後面は、車両後方を臨む意匠面である。また、後面トリム１２は、後述するアームレスト支持部８１等を後方側から覆うように配置されている。上面トリム１３は、図２及び図３に示すように、コンソールブラケット２０の上部における前部に取り付けられる内装部材である。上面トリム１３の車幅方向中間部には、ブレーキハンドル５１が貫通して配置されるスリット１３ａが設けられている。ブレーキハンドル５１は、スリット１３ａ内を移動可能である。

【0019】

アームレスト１５は、図１～図６に示すように、上面トリム１３の車両後方側に配置されている。アームレスト１５は、弾力を有するクッションを有し、車両前後方向にほぼ水平に延びる略長方形状である。アームレスト１５は、後述する荷物収容部３０の蓋としても機能する。

【0020】

続いてコンソールブラケット２０について説明する。コンソールブラケット２０は、上記したように、リアコンソール１０の本体の骨格を構成する部材で、樹脂材料により形成されている。コンソールブラケット２０は、車幅方向の両側に位置するブラケット側壁部２０ａと、両側のブラケット側壁部２０ａの間に位置する荷物収容部３０と、を有している。また、上記した複数の脆弱部は、第１脆弱部２４と、第２脆弱部と、第３脆弱部と、を含む。第１脆弱部２４は、ブラケット側壁部２０ａの下部に設けられている。

【0021】

以下、コンソールブラケット２０の各部について説明する。荷物収容部３０は、図４、図５、図７～図９に示すように、略直方体状の箱型であり、上部が開口している。上部の開口は、アームレスト１５によって開閉される。また、荷物収容部３０の側部は、ブラケット側壁部２０ａの一部として構成されている。アームレスト１５による開閉については、後で説明する。

【0022】

ブラケット側壁部２０ａは、図７～図１０に示すように、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の両側から、車両上方に延びている板状の部分である。ブラケット側壁部２０ａにおける車幅方向外側を臨む面は、面剛性を高めるために、リブ構造を有している。この例のリブ構造は、当該面から車幅方向外側に突出する複数の六角形状リブ２１ｃが隙間なく設けられたハニカム構造を含む。リブ構造については、後で説明する。また、ブラケット側壁部２０ａの上部は、荷物収容部３０の前端から車両前方に向かうに従い車両下方に傾斜し、ブラケット側壁部２０ａの前部まで延びている。当該上部には、上面トリム１３を取り付けるために、複数の係合部が設けられている。上面トリム１３の取付けについては、後で説明する。

【0023】

また、ブラケット側壁部２０ａの後部は、荷物収容部３０の後部から車両下方に向かうに従い車両前方に傾斜し、ブラケット側壁部２０ａの下部まで延びている。また、当該下部からブラケット側壁部２０ａの前部に向かって、車両前方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びている。

【0024】

ブラケット側壁部２０ａには、上記した連結部が設けられている。当該連結部は、前側車体連結部２２及び後側車体連結部２３を含んでいる。図４に示すように、前側車体連結部２２は、後述する前側ブラケット４１を介して、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の頂部に連結され、後側車体連結部２３は、後述する後側ブラケット４３を介して、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の頂上部７５ａに連結されている。

【0025】

先ず、前側車体連結部２２について、説明する。図７～図１０に示すように、前側車体連結部２２は、ブラケット側壁部２０ａの前部に設けられており、連結部材等が挿通可能で、上下方向に貫通する前側挿通穴２２ａを有している。前側車体連結部２２は、前側挿通穴２２ａにクリップ及びスクリュー等の連結部材に挿通させることにより、前側ブラケット４１に連結されている。

【0026】

図１６及び図１７に示すように、前側ブラケット４１は、フロアパネル７０のセンタートンネルの平坦な頂上部７５ａに、ボルト等により、取り付けられている。前側ブラケット４１は、車幅方向に互いに間隔を空けて配置される２つの脚部と、２つの脚部の上端を繋ぐ梁部と、を有している。本実施形態では、梁部の後部から上方に突出する上方突出部４１ａが設けられ、上方突出部４１ａにクリップ及びスクリュー等の連結部材が取付可能に構成されている。当該上方突出部４１ａの上面に、コンソールブラケット２０の前側車体連結部２２が当接した状態で、上方突出部４１ａ及び前側車体連結部２２は、クリップ及びスクリュー等により連結されている。なお、前側ブラケット４１は、駐車ブレーキ装置５０の前方側に配置されている。

【0027】

続いて、後側車体連結部２３について説明する。本実施形態の後側車体連結部２３は、図７～図１０に示すように、ブラケット側壁部２０ａの下部に設けられている。後側車体連結部２３は、クリップ及びスクリュー等の連結部材が挿通可能な後側挿通穴２３ａを有している。この例の後側挿通穴２３ａは、コンソールブラケット２０と、後側ブラケット４３との位置調整を可能にするために、車両前後方向に延びる長孔で、レーストラック形状をなしている。後側車体連結部２３は、後側ブラケット４３にクリップ及びスクリュー等の連結部材によって連結されている。

【0028】

上記した複数の脆弱部は、ブラケット側壁部２０ａの車両上下方向中間部に設けられている。当該複数の脆弱部は、例えば、ハニカム構造を有する部分よりも、強度が低く設定されている。また、複数の脆弱部は、第１脆弱部２４と、第２脆弱部と、第３脆弱部を含む。第１脆弱部２４は、本実施形態においては、後述する後側挿通穴２３ａよりも上方側に配置されている。第２脆弱部及び第３脆弱部は、後述する変形促進部３７に設けられている。なお、本実施形態における複数の脆弱部は、ブラケット側壁部２０ａに限らず、例えば、後述する荷物収容部３０の下部の底壁部３１に、例えば底壁側脆弱部３２を設けてもよい。

【0029】

本実施形態の第１脆弱部２４は、後側車体連結部２３の後側挿通穴２３ａ周辺に設けられている。本実施例では、後側車体連結部２３自体がハニカム構造を有する部分よりも薄肉に構成された脆弱部として機能している。そして、後側車体連結部２３の後側挿通穴２３ａの上方には開口部２５が設けられいる。本実施例では、後側挿通穴２３ａと開口部２５との間の領域が第１脆弱部２４を構成している。また、開口部２５の下端は、第１脆弱部２４の上端縁を構成している。

【0030】

また、第１脆弱部２４は、例えば図１１及び図１２に示すように、第１脆弱部２４の周囲が、後側挿通穴２３ａ及び開口部２５によって区画され、後側車体連結部２３の中でも上方からの荷重に対して、より脆弱に形成されている。具体的には、図１１及び図１２に示すように、第１脆弱部２４の上方に開口部２５を形成することにより、第１脆弱部２４のうち開口部２５と後側挿通穴２３ａとの間の領域の径方向寸法（幅）が短く構成されている。

【0031】

図１６及び図１７に示すように、後側ブラケット４３は、フロアトンネルの平坦な頂上部７５ａに、ボルト等により取り付けられている。後側ブラケット４３は、駐車ブレーキ装置５０の車両後方側に配置されており、車幅方向に延びている。後側ブラケット４３の車幅方向側部には、車幅方向外側を臨む外壁部４３ａが設けられ、外壁部４３ａは、クリップ及びスクリュー等の連結部材が取付可能に構成されている。当該外壁部４３ａにコンソールブラケット２０の後側車体連結部２３が当接した状態で、外壁部４３ａ及び後側車体連結部２３は、クリップ及びスクリュー等により互いに連結されている。

【0032】

リアコンソール１０が上方からの衝撃荷重を受けたとき、例えば車両の前部から衝撃荷重が作用する、いわゆる前突が発生したとき、後部シートに着座している乗員がリアコンソール１０の上部に乗り上げるようなことが起こると、リアコンソール１０には、通常使用時の荷重を超えた荷重が作用する。このような所定以上の外力が作用する場合、上記のように第１脆弱部２４を設けることによって、リアコンソール１０の第１脆弱部２４の周辺が変形または破損することを促進できる。これにより、外力を後側車体連結部（連結部）２３の周辺の破断エネルギー等を含む変形エネルギーに変換し、外力を吸収することができる。さらに、後側車体連結部（連結部）２３の周辺の変位を促進することができるので、リアコンソール１０の変位や水平方向や上下方向に撓むような変形を促すことができ、外力を、リアコンソール１０の破断エネルギー等を含む変形エネルギーに変換し、外力を効果的に吸収することが可能となる。さらに、第１脆弱部２４の変形または破損により、連結部材による外壁部４３ａと後側車体連結部２３との連結が解除されると、リアコンソール１０の変位や水平方向や上下方向に撓むような変形を一層促進することができるので、外力を効果的に吸収することが可能となる。

【0033】

また、リアコンソール１０が車両上方側から下方に向かって作用する荷重を受けたとき、クリップ及びスクリュー等の連結部材による反力は、車両上方に作用する。本実施形態では、後側挿通穴２３ａの周辺に第１脆弱部２４を設けているので、当該反力が作用して第１脆弱部２４が変形または破損して、後側車体連結部（連結部）２３の周辺の変位を、効果的に促すことができる。しかも、本実施形態では、後側挿通穴２３ａの上方に第１脆弱部２４を設けているので、連結部材による反力を第１脆弱部２４に直接作用させることができ、第１脆弱部２４の変形または破損をより効果的に促すことができる。また、この例では、ブラケット側壁部２０ａの壁面に垂直な方向（車幅方向）にスクリュー等で締結されている。この場合、所定以上の荷重を受けると、締結部となる後挿通穴２３ａの周辺が破断され、衝撃が吸収される。このように構成することで、衝撃吸収のための機構を追加で設ける必要がないため、部品点数の削減や省スペース化を図ることも可能となる。その結果、荷物収容部３０の配置の自由度も向上する。

【0034】

本実施形態では、後側車体連結部２３及び第１脆弱部２４の車両上方側に位置するブラケット側壁部２０ａは、車両上下方向に延びる上下方向リブ２１ａが形成され、且つ、隣り合う上下方向リブ２１ａを繋ぐ連結リブ２１ｂが形成され、これらのリブ２１ａ，２１ｂによって格子状のリブ構造が形成されている。この例では、ブラケット側壁部２０ａの輪郭を形成する部分等に上下方向リブ２１ａを設けている。なお、上下方向リブ２１ａは、鉛直方向に対して、傾斜しているリブも含まれる。また、ブラケット側壁部２０ａのリブ構造として、上記したようにハニカム状のリブ構造が形成されている。これにより、コンソールブラケット２０上部に渡って延びるように上下方向リブ２１ａが形成され、且つ、上下方向リブ２１ａの間を繋ぐ連結リブ２１ｂによって格子状の断面が形成され、または、六角形状リブ２１ｃによってハニカム状の断面が形成されている。後側車体連結部２３および第１脆弱部２４よりも車両上方の領域は、後側車体連結部２３及び第１脆弱部２４に比べて剛性が高く設定されている。そのため、リアコンソール１０の上方側から衝撃荷重を受けたとき、当該荷重は、剛性の高い格子状またはハニカム状のリブ構造を介して、後側車体連結部２３に伝達される。その結果、後側車体連結部２３の上方に位置する第１脆弱部２４が変形し、衝撃荷重を吸収することができる。

【0035】

上記作用は、特に、コンソールブラケット２０が、フロアパネル７０等の車体構造物から浮いた状態で支持されているとよい。また、車体構造物に、コンソールブラケット２０の下部が通る抜けることができる穴（開口）が形成され、コンソールブラケット２０の下部が車体側に沈み込むようにしておくとよい。また、後側挿通穴２３ａの車両下方側に脆弱部を設けて、コンソールブラケット２０が沈み込みやすい構造としてもよい。例えば、後側挿通穴２３の下側の壁面（壁面の下端）を薄肉に形成しておくとよい。

【0036】

また、後側車体連結部２３は、例えばハニカム状のリブ構造を有する部分に比べて板厚が薄くなるように構成され、且つ、図１１に示すように、後側車体連結部２３の前部及び後部に段差２３ｂ，２３ｃが形成されているので、後側車体連結部２３が車幅方向に変形すること、または、後側車体連結部２３が捩れるように変形することを、促すことが可能となる。この例では、前側の段差２３ｂは、後側車体連結部２３の面に対してほぼ垂直に形成され、後部の段差２３ｃは、後方に向かうに従い車幅方向外側に傾斜している。

【0037】

続いて、上面トリム１３と、コンソールブラケット２０との係合について説明する。図７及び図９に示すように、コンソールブラケット２０のブラケット側壁部２０ａの上部は、上記したように傾斜している部分を有している。傾斜方向に沿って、複数の係合部が配置されている。この例の係合部は、上面トリム１３に係合する凸形係合部２６ａ及び凹形係合部２６ｂを有している。一方のブラケット側壁部２０ａの上部には、３個の凸形係合部２６ａが互いに間隔を空けて配置されている。凹形係合部２６ｂは、最前の凸形係合部２６ａと中間の凸形係合部２６ａとの間に１つ配置され、最後の凸形係合部２６ａの後方に１つ配置されている。

【0038】

続いて、側面トリム１１と、ブラケット側壁部２０ａとの係合について説明する。側面トリム１１は、ブラケット側壁部２０ａの外側面に設けられた２つのトリム係合部（前側トリム係合部２７及び後側トリム係合部２８）に係合される。図５及び図６に示すように、前側トリム係合部２７及び後側トリム係合部２８は、車両前後方向で、前側車体連結部２２と後側車体連結部２３との間に配置されている。前側トリム係合部２７は、後側車体連結部２３から前側車体連結部２２に向かって傾斜している部分に設けられている。前側トリム係合部２７は、側面トリム１１の裏面に設けられた爪１１ａが係合する係合孔２７ａを有している。後側トリム係合部２８は、前側トリム係合部２７よりも後方且つ上方側に位置するブラケット側壁部２０ａに設けられている。この例では、後側トリム係合部２８は、後述する変形促進部３７の水平面部３７ｂに設けられている。後側トリム係合部２８は、前側トリム係合部２７と同様に、側面トリム１１の裏面に設けられた爪１１ａが係合する係合孔２８ａを有している。

【0039】

この例では、２つの爪１１ａが設けられている。また、爪１１ａは、側面トリム１１の裏面から突出して下方に屈曲し、下方に延びている。当該下方に延びている部分が、前側トリム係合部２７及び後側トリム係合部２８のそれぞれの係合孔２７ａ，２８ａに差し込まれた状態で、側面トリム１１はコンソールブラケット２０に取り付けられる。爪１１ａが下方に延びていているため、コンソールブラケット２０が外力を受けたときに、側面トリム１１がコンソールブラケット２０の沈込みの阻害を抑制することができる。すなわち、コンソールボックス２０が沈み込みやすくなる。

【0040】

また、本実施形態のように開口部を形成することにより脆弱部を形成する場合、開口部２５の周囲における第１脆弱部２４に面しない領域の剛性を高めることが望ましく、開口２５の例えば車両上方側にリブを設けてもよい。例えば、本実施形態では、第１脆弱部２４を形成するための開口部２５の開口縁の一部を取り囲むように縁リブ２５ａが設けられている。縁リブ２５ａの一部は、図７、図９及び図１０に示すように、開口部２５の上側の縁部に設けられている。上側の縁部の縁リブ２５ａの前端から、開口部２５の前側の縁部に沿って、ブラケット側壁部２０ａの下端まで延びている。同様に、上側の縁部の縁リブ２５ａの後端から、開口部２５の後側の縁部に沿って、ブラケット側壁部２０ａの下端まで延びている。

【0041】

縁リブ２５ａを上記のように設けることにより、開口部２５を形成することにより剛性が低下する開口部２５の周囲のうち、後側挿通穴２３ａとは反対側の位置、すなわち、開口部２５の上方側に縁リブ２５ａを形成することにより、開口部２５が面しない領域の剛性を高めて、コンソールが上方から荷重を受けた際、該荷重によって脆弱部よりも先に開口部が変形してしまい、十分に第１脆弱部２４の変形や破損が図られないことを抑制することが可能となる。そのため、クリップ及びスクリュー等の連結部材の反力を、第１脆弱部２４に作用させ、開口部２５の変形又は破損を促進させることができ、その結果、後側車体連結部２３の周辺の変位をより効果的に促すことができる。

【0042】

また、第１脆弱部２４を区画する開口部２５は、ブラケット側壁部（縦壁）２０ａにおける挿通穴に沿って延びるように形成してもよい。図１０に示すように、本実施形態の開口部２５は、全体で車両前後方向に延びており、後側挿通穴２３ａも車両前後方向に延びている。このように、開口部２５及び後側挿通穴２３ａを形成することで、外力が作用する方向（外力を受ける方向）が変わっても第１脆弱部２４の開口部２５に近い側に変形させやすくなる。例えば、当該外力が、車両上方から下方に向かう方向から逸れて、上方から下方に向かうときに前方または後方に逸れても、第１脆弱部２４の変形を促進させることが可能である。

【0043】

また、連結部は、連結部材を介して、フロアパネル７０に第１の間隔（隙間β）を空けた状態で支持され、開口部２５の上端縁と、挿通穴に対応する開口部２５の下端縁との間の車両上下方向長さαは、第１の間隔（隙間β）の車両上下方向長さ以上に設定されているとよい。本実施形態では、図４に示すように、後側車体連結部２３は、後側ブラケット４３を介して、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の頂上部７５ａに隙間βを保った状態で、支持されている。この例では、後側車体連結部２３は、後側ブラケット４３に連結部材を介して連結されている。このとき、コンソールブラケット２０の下端と、センタートンネルの上端とは、図４に示す隙間βを空けた状態が保たれている。

【0044】

ここで、後側車体連結部２３の下端と、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の頂上部７５ａとの間は、図４に示す隙間βを保っている。また、本実施形態では、開口部２５の上端と、後側挿通穴２３ａに対応する開口部２５の下端縁（開口部２５の下端縁の車両前後方向の中間部）との間の車両上下方向における長さ（図１０ではαで示している）は、上記間隔βよりも長く設定されている。

【0045】

外力を受けて脆弱部が変形または破損して、後側車体連結部２３の周辺が下方に沈み込むようにリアコンソール１０が変形させようとするとき、上記のように後側車体連結部２３を構成することにより、リアコンソール１０は、外力を受けたときに効果的に沈み込み易くなる。そのため、リアコンソール１０の変位及び変形を促進し、外力を効果的に変形エネルギーとして吸収することができる。

【0046】

また、開口部２５の水平方向長さは、挿通穴の水平方向長さよりも長く設定され、開口部２５の下端縁は、挿通穴の上端縁に沿って形成されているとよい。本実施形態では、開口部２５の車両前後方向の長さは、後側挿通穴２３ａの車両前後方向の長さよりも長く設定されている。すなわち、開口部２５の前端縁は、後側挿通穴２３ａの前端縁よりも車両前方側に配置され、開口部２５の後端縁は、後側挿通穴２３ａの後端縁よりも車両後方側に配置されている。

【0047】

また、本実施形態の開口部２５の下部における開口縁（下端縁）は、後側挿通穴２３ａの縁部のうちの上部の形状に沿うように形成されている。すなわち、開口部２５の下端縁は、後側挿通穴２３ａの上端縁に沿って形成されている。

【0048】

図１０に示すように、後側挿通穴２３ａの縁部の上部（上端縁）は、車両前後方向に略直線状に延びている。開口部２５の下部における開口縁（下端縁）の車両前後方向の中間部は、略直線状で、車両上方にやや凸となるような湾曲形状をなしている。開口部２５の下端縁において、ほぼ直線状の部分の前端よりも車両前方側の部分は、車両前方に向かうの従い車両下方に湾曲している。同様に、略直線状の部分の後端よりも車両後方側の部分は、車両後方に向かうの従い車両下方に湾曲している。開口部２５の下部の開口縁のうち、前部及び後部は、車両下方に凹む凹形状をなしている。

【0049】

上記のように開口部２５及び後側挿通穴２３ａを形成することにより、後側挿通穴２３ａの上部における縁部に直交するような幅広い方向から外力を受けても、第１脆弱部２４に対する該方向の反対方向側に開口部２５が形成されているので、第１脆弱部２４を該反対方向（反力を受ける方向）に変形または破損させやすくなる。そのため、後側車体連結部２３の周辺の変位を促進することが可能となる。

【0050】

また、開口部２５の上端縁は、開口部２５の下端縁に形状に沿うように形成されているとよい。本実施形態では、開口縁の上端縁は、車両上方に凸の湾曲形状を有している。開口部２５の下端縁の車両前後方向の中間部は、略直線状であり、車両上方にやや凸となる湾曲形状を有している。よって、本実施形態では、開口部２５の上端縁が開口部２５の下端縁を上方から覆うように形成され、且つ上端縁が下端縁に沿って形成されている。これにより、後側挿通穴２３ａの上端縁に直交する幅広い方向から外力を受けても、開口部２５の変形をより効果的に行うことができる。

【0051】

また、開口部２５は水平方向に延び、挿通穴と車両上下方向で重なって配置されているとよい。この例では、開口部２５の前部及び後部は、図７～図１０に示すように、上記したように、車両下方に湾曲している。開口部２５の前部における下部は、後側挿通穴２３ａの車両前方側に配置され、開口部２５の後部における下部は、後側挿通穴２３ａの車両後方側に配置されている。すなわち、開口部２５の前後における下部と後側挿通穴２３ａは、車両前後方向に並んで配置されている。開口部２５を、このように形成することで、外力が鉛直方向に対して、車両前後方向に傾斜する場合であっても、第１脆弱部２４を開口部２５側へ、すなわち開口部２５に向かって変形しやすく構成することができる。

【0052】

また、アームレスト１５は、縦壁によって支持されているとよい。本実施形態では、図５～図８に示すように、コンソールブラケット２０にアームレスト１５の支持機構８０が設けられている。支持機構８０は、コンソールブラケット２０の後部で、荷物収容部３０の後方側に配置されている。本実施形態の支持機構８０は、コンソールブラケット２０の後部に固定されるアームレスト支持部８１と、アームレスト支持部８１に設けられたアームレスト回動軸８２と、を有している。

【0053】

アームレスト支持部８１は、荷物収容部３０の後壁に設けられており、後壁の車両上下方向中間部における両側のそれぞれから、車幅方向に互いに間隔を空けた状態で、車両後方に向かに従い車両上方に傾斜して延びている。アームレスト回動軸８２は、両側のアームレスト支持部８１の後部を繋ぐように車幅方向に延びている。アームレスト回動軸８２には、アームレスト１５の後部が取り付けられている。アームレスト１５は、アームレスト回動軸８２の周りを回動可能に構成されている。アームレスト１５が回動することにより、荷物収容部３０が開閉される。また、各アームレスト支持部８１の前部は、ブラケット側壁部２０ａの後部に設けられた取付穴に、クリップ及びスクリュー等の取付部材によって、ブラケット側壁部２０ａの後部に取り付けられている。

【0054】

アームレスト１５は、乗員の肘によって上方側から荷重を受ける。そのため、アームレスト支持部８１が取り付けられるブラケット側壁部２０ａに、後側車体連結部２３及び開口部２５を設けているため、開口部２５に外力を伝達させやすい。その結果、後側車体連結部（連結部）２３の周辺の変位を促すことができる。

【0055】

さらに、荷物収容部３０の下部には、底壁部３１が設けられ、底壁部３１は、フロアパネル７０に固定される支持ブラケット（ブラケット）５２の上部が当接可能で、底壁部３１は、ブラケットの上部に対向する位置に、底壁部３１の板厚を薄くした底壁側脆弱部３２が設けられているとよい。

【0056】

ここで、本実施形態の支持ブラケット５２について説明する。支持ブラケット５２は、図１６及び図１７に示すように、駐車ブレーキ装置５０に設けられる部材である。駐車ブレーキ装置５０は、フロアパネル７０のセンタートンネル部７５の頂上部７５ａに取り付けられてる装置本体５０Ａと、装置本体５０Ａの前部から車両前方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びるブレーキハンドル５１と、装置本体５０Ａの後部に取り付けられている支持ブラケット５２と、を有している。

【0057】

ブレーキハンドル５１の後端には、図示しない回動軸が設けられ、当該回動軸回りをブレーキハンドル５１が回動するように構成される。ブレーキハンドル５１の前端が車両上方に移動するように、ブレーキハンドル５１を回動させると、ブレーキが作用した状態になる。ブレーキハンドル５１が回動するとき、ブレーキハンドル５１は、上面トリム１３に設けられたスリット１３ａ内を移動する（図１、図３）。

【0058】

支持ブラケット５２は、装置本体５０Ａの後部から車両後方に向かうに従い車両上方に傾斜して延びている。当該支持ブラケット５２は、装置本体５０Ａに強固に取り付けられる部材である。また、装置本体５０Ａは、剛性の高い部材であり、センタートンネル部７５の頂上部７５ａに対して、高い取付強度を有している。そのため、支持ブラケット５２の上端は、コンソールブラケット２０を、安定して支持することができる。本実施形態の支持ブラケット５２の上端（先端部５３）は、車両前後方向に延びている部分である。先端部５３は、箱型の荷物収容部３０の底壁部３１の下面側に当接可能に構成されている。また、先端部５３が当接可能な底壁部３１には、図１３～図１５に示すように、底壁側脆弱部３２が設けられている。底壁側脆弱部３２は、車両前後方向に延びる略長方形状で、底壁部３１の下面側が上方に凹むように構成されている。底壁側脆弱部３２の縁には、傾斜面３３が形成されている。傾斜面３３を設けることにより、底壁側脆弱部３２と、底壁側脆弱部３２の外側の部分とを、滑らかに接続することができる。

【0059】

荷物収容部３０の底を形成する底壁部３１を、支持ブラケット５２を介して、車体構造物で支持することで、荷物収容部３０内に荷物（物品）が収容された状態でも、荷物収容部３０を安定して支持することが可能となる。また、底壁部３１に底壁側脆弱部３２を設けることにより、車両上方から外力を受けたとき、支持ブラケット５２の先端部５３が底壁部３１を貫通することが可能であり、当該貫通動作が促されることにより、リアコンソール１０が下方に変形することを、より効果的に促し、外力をリアコンソール１０の変形エネルギーとして吸収しやすくすることが可能となる。

【0060】

また、荷物収容部３０の底壁部３１の下面側には、車両下方に突出する下方リブ３５が、底壁側脆弱部３２の間に置いた状態で、底壁側脆弱部３２の両側に設けられ、両側の下方リブ３５によって支持ブラケット５２の上部が挟み込まれるように構成されてもよい。本実施形態では、下方リブ３５は、底壁部３１の下面から車両下方に突出し、車幅方向に延びる長板状である。また、図１３～図１５に示すように、底壁側脆弱部３２の左右のそれぞれに３枚の下方リブ３５が設けられ、３枚の下方リブ３５は、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。

【0061】

また、本実施形態では、車両前後方向に隣り合う下方リブ３５の間には、これらの下方リブ３５を連結するように車両前後方向に延びる連結リブが設けられている。連結リブは、底壁側脆弱部３２の外側に位置する底壁部３１の下面に接合されるとよい。例えば、３枚の下方リブ３５は、最前の下方リブ３５、中間の下方リブ３５、最後の下方リブ３５を含み、最後の下方リブ３５と中間の下方リブ３５との間の連結リブは、最前の下方リブ３５と中間の下方リブ３５との間の連結リブよりも、車幅方向外側に配置されている。

【0062】

また、右側の３枚の下方リブ３５及び２枚の連結リブと、左側の３枚の下方リブ３５及び２枚の連リブは、底壁側脆弱部３２を挟んで左右対称に配置されている。下方リブ３５の車幅方向端の一方は、底壁側脆弱部３２に重なるように配置され、他方端は、底壁側脆弱部３２の外側に位置する底壁部３１の下面に配置されている。ここで、下方リブ３５は、底壁側脆弱部３２の縁に設けられる傾斜面３３に接合されている。

【0063】

また、左右の下方リブ３５の間には、隙間が形成され、当該隙間に支持ブラケット５２の先端部５３が嵌め込まれるように配置されている。このとき、支持ブラケット５２の先端部５３と、下方ブラケットの内側端とは、所定の荷重が作用するときに、摺動するように相対移動が可能である。

【0064】

アームレスト１５に乗員が肘を載せる、いわゆる、アームレスト１５の通常使用時において、底壁側脆弱部３２と先端部５３とが間隔を空けた状態で、先端部５３が左右の下方リブ３５の間に挟み込まれるように構成することが可能である。すなわち、図１５に示すように、先端部５３は、底壁側脆弱部３２に対して、隙間Ｘを空けた状態で下方リブ３５に嵌合している。この例では、隙間Ｘは、底壁側脆弱部３２が底壁部３１の下面から凹んだ深さＤと、当該下面から先端部５３までの距離Ｌとを合わせた距離に相当する。当該隙間を設けたことにより、荷物を荷物収容部３０に入れたときに、底壁部３１よりも剛性の高い先端部５３の反力が底壁側脆弱部３２を介して荷物へ局所的に作用し難くなるので、通常時の使用において荷物収容部３０に収容される荷物に強い衝撃や反力を受けることを抑制できる。また、底壁側脆弱部３２の下面が左右の下方リブ３５によって支持されているので、通常時の使用においては底壁側脆弱部３２が破断することを防ぐことができる。また、先端部５３を支持する左右の下方リブ３５のそれぞれが底壁側脆弱部３２の下面よりも車幅方向外側まで延びているので、先端部５３から車幅方向の反力が作用しても底壁側脆弱部３２の外側の底壁部３１にも分散することができる。

【0065】

また、支持ブラケット５２の先端部５３を、左右の下方リブ３５の間の隙間内に位置するように、コンソールブラケット２０を上方から設置する場合、支持ブラケット５２の先端部５３により、コンソールブラケット２０の車幅方向の位置合せを容易に行うことができる。

【0066】

また、下方リブ３５が底壁側脆弱部３２の縁に位置する傾斜面３３に接合されているので、下方リブ３５が接合されえる面積が増加する。その結果、破談範囲を抑制することが可能となる。さらに、下方リブ３５を底壁側脆弱部３２に設けているので、支持ブラケット５２の先端部５３と対向する部分の底壁側脆弱部３２と、対向する部分の周辺の底壁側脆弱部３２との剛性差を大きくすることにより、先端部５３と対向する部分以外の底壁側脆弱部３２で効果的に破談させることが可能となる。さらに、下方リブ３５は車幅方向に延びているので、底壁側脆弱部３２の撓みを抑制しつつ、破断を効率よく促進させることが可能となる。

【0067】

また、底壁部３１の下面が上方に凹ませることによって底壁側脆弱部３２が形成されているので、外力によってコンソールブラケット２０が下方に落下したときに、先端部５３が底壁部３１を突き破りやすくなる。しかも、下方リブ３５が底壁側脆弱部３２に亘るように形成されているので、底壁側脆弱部３２が撓むことを抑制して、先端部５３により、底壁部３１を突き破りやすくして、コンソールブラケット２０の全体を下方に移動または変形しやすくしている。

【0068】

また、本実実施形態のブラケット側壁部２０ａのうち、荷物収容部３０よりも下方側には、図９及び図１０に示すように、２つの開口部（第１開口部３８及び第２開口部３９）が設けられている。第１開口部３８及び第２開口部３９は、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。

【0069】

第１開口部３８は、略四角形状で、ブラケット側壁部２０ａの前部に設けられており、車両前後方向で、前側トリム係合部２７と後側トリム係合部２８との間に配置されている。第１開口部３８の車両前方側には、前側車体連結部２２が配置されている。また、第１開口部３８の周囲（開口縁）には、ハニカム状のリブ構造が設けられている。

【0070】

第２開口部３９は、第１開口部３８の車両後方側に間隔を空けて配置されている。第２開口部３９は、略三角形状で、車両上下方向に延びる前辺と、前辺の上端から車両後方に延びる上辺と、上辺の後端から車両前方に向かうに従い車両下方に延びる後辺と、を有している。第２開口部３９の車両下方側には、後側車体連結部２３及び第１脆弱部２４および開口部２５が配置されている。

【0071】

第１開口部３８と第２開口部３９との間に位置するブラケット側壁部２０ａは、車両上下方向に延びている。本実施形態では、第１開口部３８と第２開口部３９との間に位置するブラケット側壁部２０ａの上部には、変形促進部３７が設けられている。

【0072】

変形促進部３７は、第１開口部３８の後部及び第２開口部３９の前部に設けられるリブ構造と比較して、剛性が低く設定されている。また、変形促進部３７は、車両前後方向に交差するように水平に延びる車幅方向に変形を促すように構成されている。また、変形促進部３７は、第２脆弱部及び第３脆弱部を含んでいる。第２脆弱部及び第３脆弱部は、後で説明する。

【0073】

上記のように、変形促進部３７を設けることにより、リアコンソール１０の上方から衝撃荷重が作用したときに、第１開口部３８と第２開口部３９との間に位置するブラケット側壁部２０ａの車幅方向への変形を促進させることができる。さらに、第１開口部３８の前部及び第２開口部３９の後部に位置するブラケット側壁部２０ａの車幅方向への変形を促進させることができる。

【0074】

例えば、車両前方から前突等による衝撃荷重を受けると、後部シートに着座している乗員が車両前方側に移動する場合がある。そのとき、乗員の身体の一部によって、リアコンソール１０に上方から荷重を作用させる可能性がある。このような場合、リアコンソール１０は、アームレストとして使用しているときに作用する荷重をよりも、大きい荷重が作用することになる。すなわち、リアコンソール１０の通常使用時に作用する荷重よりも大きい荷重が作用する。このような場合に、リアコンソール１０に作用する外力は、第２脆弱部が車幅方向に変形しやすい構造であるため、外力による衝撃エネルギーを、変形促進部３７の変形エネルギーに効果的に変形することが可能となる。すなわち、リアコンソール１０を変形させることによって衝撃荷重を吸収し、リアコンソール１０の周囲に衝撃荷重が伝達されることも抑制できる。さらに、衝撃荷重を作用させた側（例えば、乗員）に、反力が作用することも抑制することが可能となる。

【0075】

また、変形促進部３７は、第１開口部３８の開口縁と第２開口部３９と開口縁とを繋ぐように車両前後方向に延びているとよい。この例では、変形促進部３７は、第１開口部３８の開口縁のうち、後上側角部に位置する部分と、第２開口部３９の開口縁のうち、前上側角部に位置する部分とを繋ぐように、車両前後方向に延びている。

【0076】

変形促進部３７が第１開口部３８及び第２開口部３９に繋がるため、上方側からリアコンソール１０に外力が作用とするときに、当該外力の成分の多くは、変形促進部３７に伝達され、外力のその他の成分は、第１開口部３８及び第２開口部３９の開口縁に伝達されることになる。第１開口部３８及び第２開口部３９の上側の開口縁は、上記したようにリブ構造が設けられる部分に沿って配置されているため、変形促進部３７よりも剛性が高い。そのため、変形促進部３７に伝達された外力の多くの成分は、変形促進部３７の変形エネルギーに変換され、車幅方向への変形を、より促進しやすくなる。

【0077】

さらに、変形促進部３７は、車幅方向に屈曲する屈曲部３７ｃを有し、車両上下方向に延びている第１開口部３８及び第２開口部３９のそれぞれの下端は、屈曲部３７ｃよりも車両下方に配置されているとよい。

【0078】

本実施形態の変形促進部３７は、上側縦壁部３７ａと、水平面部３７ｂと、屈曲部３７ｃと、を有している。上側縦壁部３７ａは、荷物収容部３０の側部における前部の下方側に間隔を空けて配置されている側壁であり、車両上下方向及び車両前後方向に延びている。また、上側縦壁部３７ａの上部における車両前後方向の中間部は、車両前後方向の端部よりも車両上方に突出している。

【0079】

水平面部３７ｂは、上側縦壁部３７ａの下端から車幅方向外側に向かって延びている部分で、上方を臨む平面を有している。屈曲部３７ｃは、上側縦壁部３７ａと水平面部３７ｂとが接続されることにより構成されており、ほぼ直角に屈曲している部分である。この例の屈曲部３７ｃは、例えば上側縦壁部３７ａの車幅方向外側面の下部が車幅方向外側に湾曲して水平面部３７ｂの上面に滑らかに接続するように構成されている。屈曲部３７ｃは、上方からの荷重に対して、脆弱に構成される第２脆弱部として機能する。

【0080】

また、第１開口部３８及び第２開口部３９は、車両上下方向に延びている開口部であり、第１開口部３８の上端及び第２開口部３９の上端は、変形促進部３７の車両上下方向中間部に配置される。この例では、第１開口部３８の上端及び第２開口部３９の上端は、水平面部３７ｂ及び屈曲部３７ｃよりも、車両上方に配置されている。また、第１開口部３８の上端及び第２開口部３９の下端は、水平面部３７ｂ及び屈曲部３７ｃよりも車両下方に配置されている。

【0081】

このように構成することにより、リアコンソール１０が上方から荷重を受けたときに、屈曲部３７ｃを基点として、コンソールブラケット２０が、下方に沈み込むような変形を促すことが可能となる。さらに、外力が屈曲部３７ｃに集中し、ブラケット側壁部２０ａの屈曲方向への変形を促すことができる。その結果、ブラケット側壁部２０ａが、車幅方向外側に向かって変形しやすくなる。

【0082】

また、屈曲部３７ｃの上方側に位置する変形促進部３７は、屈曲部３７ｃの下方側に位置する変形促進部３７よりも薄肉に形成される第３脆弱部を有しているとよい。この例では、上側縦壁部３７ａの肉厚を、例えば水平面部３７ｂの肉厚よりも薄肉とすることにより構成している。すなわち、本実施形態では、上側縦壁部３７ａを第３脆弱部として機能している。ただし、上側縦壁部３７ａの一部を第３脆弱部としてもよい。この場合、第３脆弱部は、上側縦壁部３７ａの車両上下方向中間部に配置し、上側縦壁部３７ａの前端から後端に渡って延びるように形成するとよい。

【0083】

第３脆弱部を設けることにより、変形促進部３７の変形をより効果的に促進させることが可能となる。また、第３脆弱部である上側縦壁部３７ａを、第２脆弱部である屈曲部３７ｃの上方に設けることにより、第３脆弱部には、荷重が伝達されやすくなる。その結果、第３脆弱部が設けられるブラケット側壁部２０ａが、車両下方側及び車幅方向に変位するような変形を促して、外力を効果的に吸収することができる。

【0084】

さらに、第３脆弱部には、縦開口部３７ｄが設けられているとよい。第３脆弱部となる上側縦壁部３７ａに縦開口部３７ｄを設けることにより、荷重が、縦開口部３７ｄの周辺に達されやすくなり、変形促進部３７は、より効果的に変形するこることができる。

【0085】

本実施形態では、第３脆弱部は、車両上下方向に延びる複数の縦開口部３７ｄを有しており、各縦開口部３７ｄの車両上下方向の中間部には、各縦開口部３７ｄの上部及び下部よりも、車両前後方向の長さが長くなるように設定された拡張部３７ｅが設けられ、各拡張部３７ｅは、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されているとよい。この例では、３つの縦開口部３７ｄが設けられており、これらの縦開口部３７ｄは、車両前後方向に互いに間隔を空けて配置されている。また、各縦開口部３７ｄは、車両下方に向かうに従い車両前方にやや傾斜している。また、各縦開口部３７ｄの上側縁部は、上方に凸の半円状である。同様に各縦開口部３７ｄの下側縁部は、下方に凸の半円状である。上側縁部と下側縁部との間は、拡張部３７ｅを介して、上記の傾斜方向に直線状に延びている。上側縁部と拡張部３７ｅとの間の縦開口部３７ｄの車両前後方向長さに対して、拡張部３７ｅの車両前後方向長さは長く設定されている。

【0086】

また、縦開口部３７ｄが複数設けられることにより、変形促進部３７の変形を促進しやすくなる。さらに、変形促進部３７の各縦開口部３７ｄに拡張部３７ｅを設けることにより、隣り合う縦開口部３７ｄの間隔が小さくなる。その結果、外力を受けたときに、第３脆弱部の変形及び破断を促進することができ、コンソールブラケット２０が下方に沈み込む変形及びブラケット側壁部２０ａの車幅方向への変形を、効果的に促すことができる。

【0087】

また、縦開口部３７ｄの下部は、屈曲部３７ｃに連続するように形成されているとよい。各縦開口部３７ｄの下側縁部は、屈曲部３７ｃに配置されている。これにより、第３脆弱部及び屈曲部３７ｃの双方の変形を連動させて促すことが可能となる。その結果、ブラケット側壁部２０ａの車幅方向への変形を促しやすくすることが可能となる。

【0088】

また、ブラケット側壁部２０ａの下部における車両前後方向長さは、車両下方に向かうに従い短くなるように設定されている。このようにブラケット側壁部２０ａの下部を構成することにより、ブラケット側壁部２０ａが、車幅方向に変形するときに、フロアパネル７０とブラケット側壁部２０ａの下部とが当接する範囲が小さくすることができ、ブラケット側壁部２０ａの車幅方向への変形を促しやすくすることができる。

【0089】

本実施形態では、リアコンソール１０に、上方から通常使用時よりも大きな荷重が作用するとき、リアコンソール１０は、下方に沈み込むように変形し、荷重を吸収することができる。例えば、図１８の矢印Ｘ１に示す方向にコンソールブラケット２０のブラケット側壁部２０ａが変位する。リアコンソール１０の荷重吸収の一例として、例えば、リアコンソール１０が衝撃荷重を受けると、変形促進部３７が変形し、後側車体連結部２３の第１脆弱部２４の周辺も変形する。さらに、後側挿通穴２３ａの周辺が破断し、連結部材を介した後側車体連結部２３と後側ブラケット４３との連結が解除される場合がある。このように連結が解除されると、ブラケット側壁部２０ａの下端は自由端となり、車幅方向外側に変位しやすくなる。

【0090】

さらに、リアコンソール１０が荷重を受け続けると、荷重の大きさによっては、荷物収容部３０の底壁部３１の底壁側脆弱部３２が突き破られるような破断が発生する。この場合、コンソールブラケット２０は、車両下方（矢印Ｘ１の方向）に、さらに変位することになる。なお、上記した上下方向長さα（図１０）及び間隔βが設けられているので、上記した連結の解除と、コンソールブラケット２０の下方への変位のタイミングがずれる場合があってもよいが、同時でもよい。

【0091】

リアコンソール１０が下方に沈み込むことによって、ブラケット側壁部２０ａの下部がセンタートンネル部７５の頂上部７５ａに接触すると、変形促進部３７に外力が集中し、第３脆弱部である上側縦壁部３７ａが変形しやすくなる。さらに、屈曲部３７ｃ、及び、屈曲部３７ｃの前方側に設けられる段差部２９（図５、図８）が屈曲することにより、第２支持部３２の車幅方向の変形（図１８の矢印Ｘ２の方向の変位）が促進される。この例での段差部２９は、屈曲部３７ｃと同様に屈曲している。この場合、コンソールブラケット２０は、車幅方向両側のブラケット側壁部２０ａの車幅方向距離（車幅方向間隔）が、車両下方に向かうに従い大きくなるように変形する。

【0092】

このように、後側ブラケット４３とコンソールブラケット２０との連結が、破断により解除されることにより、リアコンソール１０に作用する荷重による衝撃エネルギーは、破断エネルギーとして吸収しつつ、ブラケット側壁部２０ａの車幅方向の変形を促して、外力をブラケット側壁部２０ａの変形エネルギーとして吸収することができる。

【0093】

本実施形態の説明は、本発明を説明するための例示であって、特許請求の範囲に記載の発明を限定するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。

【0094】

本実施形態では、第１脆弱部２４は、開口部２５を形成することにより上下方向の寸法を短くしているが、これに限らない。例えば、車両下方から上方に向かって切り欠かれる切欠きとしてもよい。また、ブラケット側壁部２０ａの連結部の上方における前部または後部に切欠きを設けてもよい。また、第１脆弱部２４として、ブラケット側壁部２０ａの下端から上方に向かって切り欠かれるように形成された切欠きを設けてもよい。この場合、後側挿通穴２３ａの下方に切欠きが設けられるとよい。また、本実施形態の第１脆弱部２４に相当する部位厚を周囲よりもさらに薄くすることにより、第１脆弱部２４を形成してもよい。そのような場合、開口部２５を形成しなくてもよい。ただし、第１脆弱部２４の変形を促進するため、本願の開口部２５に相当する位置まで第１脆弱部２４を拡張するとよい。

【0095】

また、本実施形態の脆弱部は、ブラケット側壁部２０ａに設けられているが、これに限らない。例えば、コンソールブラケット２０の後部に脆弱部を設けてもよい。この場合、コンソールブラケットの後部に縦壁を設けて、当該縦壁に脆弱部を設けてもよい。縦壁の下部は、フロア部を構成するセンタートンネル部７５に、ブラケットを介して、連結するとよい。

【符号の説明】

【0096】

１ コンソールユニット
２ フロントコンソール
３ 側壁
４ 上面部
５ カップホルダ部
６ シフトセレクタ（シフトレバー）
１０ リアコンソール
１１ 側面トリム
１１ａ 爪
１２ 後面トリム
１３ 上面トリム
１３ａ スリット
１５ アームレスト
２０ コンソールブラケット
２０ａ ブラケット側壁部（縦壁）
２１ａ 上下方向リブ
２１ｂ 連結リブ
２１ｃ 六角形状リブ
２２ 前側車体連結部
２２ａ 前側挿通穴
２３ 後側車体連結部（連結部）
２３ａ 後側挿通穴
２３ｂ 段差
２３ｃ 段差
２４ 第１脆弱部
２５ 開口部
２５ａ 縁リブ
２６ａ 凸形係合部
２６ｂ 凹形係合部
２７ 前側トリム係合部
２７ａ 係合孔
２８ 後側トリム係合部
２８ａ 係合孔
２９ 段差部
３０ 荷物収容部
３１ 底壁部
３２ 底壁側脆弱部
３３ 傾斜面
３５ 下方リブ
３６ 連結リブ
３７ 変形促進部
３７ａ 上側縦壁部（第３脆弱部）
３７ｂ 水平面部
３７ｃ 屈曲部（第２脆弱部）
３７ｄ 縦開口部（開口部）
３７ｅ 拡張部
３８ 第１開口部
３９ 第２開口部
４１ 前側ブラケット
４１ａ 上方突出部
４３ 後側ブラケット
４３ａ 外壁部
５０ 駐車ブレーキ装置
５０Ａ 装置本体
５１ ブレーキハンドル
５２ 支持ブラケット（ブラケット）
５３ 先端部
７０ フロアパネル
７０ａ フロアトリム
７１ 右側フロア部
７２ 左側フロア部
７５ センタートンネル部
７５ａ 頂上部
８０ 支持機構
８１ アームレスト支持部
８２ 回動軸

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】