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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085208
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】包装装置
(51)【国際特許分類】
   A61J 3/00 20060101AFI20240619BHJP
   B65B 1/30 20060101ALI20240619BHJP
   B65B 51/10 20060101ALI20240619BHJP
   B65H 26/04 20060101ALI20240619BHJP
   B65H 23/185 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
A61J3/00 310F
B65B1/30 C
B65B51/10 P
B65H26/04
B65H23/185
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199610
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000151472
【氏名又は名称】株式会社トーショー
(74)【代理人】
【識別番号】100127111
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 修一
(74)【代理人】
【識別番号】100204456
【弁理士】
【氏名又は名称】調 敏郎
(72)【発明者】
【氏名】大村 義人
【テーマコード(参考)】
3E094
3E118
3F105
4C047
【Fターム(参考)】
3E094AA12
3E094BA07
3E094CA02
3E094DA08
3E094EA02
3E094FA12
3E094GA07
3E094GA23
3E094HA03
3E118AA07
3E118AB04
3E118AB07
3E118BA03
3E118BA10
3E118BB02
3E118BB08
3E118BB12
3E118BB20
3E118DA02
3E118DA20
3E118EA02
3E118FA07
3F105AA04
3F105AB07
3F105BA02
3F105CA02
3F105CA15
3F105CB01
3F105DA04
3F105DB02
3F105DC01
3F105DC11
4C047AA17
4C047AA18
4C047CC14
4C047CC15
4C047FF06
4C047JJ01
4C047JJ03
4C047JJ12
4C047JJ13
4C047JJ23
4C047JJ31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】テンションを維持しながらも包装紙に過大な負荷をかけることなく搬送可能な包装装置を提供する。
【解決手段】包装装置130は、包装帯が巻き付けられて保持される包装帯保持部と、前記包装帯保持部から引き出された前記包装帯が巻きかけられた複数のローラ159と、前記包装帯を1包分となる長さ分ずつ繰り返し引き出す送りローラと、前記包装帯保持部よりも下流側であって前記送りローラよりも上流側に設けられ、前記送りローラによって引き出される前記包装帯のテンションを一定に保つためのテンション調整機構と、を有し、前記テンション調整機構は、回転軸が当該回転軸と直交する方向へと移動可能に支持された可動ローラと、前記可動ローラを所定の力で基準位置へと引き込む付勢部材と、を有し、前記所定の力以上の張力が前記包装帯に加わったことを検知して前記可動ローラが移動することを特徴とする。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入ホッパーから投入された薬剤を包装するための包装装置であって、
2つ折りの包装帯の開口部から前記薬剤を前記包装帯に供給し、前記開口部をシールして当該包装帯を閉塞する包装装置において、
前記包装帯が巻き付けられて保持される包装帯保持部と、
前記包装帯保持部から引き出された前記包装帯が巻きかけられた複数のローラと、
前記包装帯を1包分となる長さ分ずつ繰り返し引き出す送りローラと、
前記包装帯保持部よりも下流側であって前記送りローラよりも上流側に設けられ、前記送りローラによって引き出される前記包装帯のテンションを一定に保つためのテンション調整機構と、を有し、
前記テンション調整機構は、回転軸が当該回転軸と直交する方向へと移動可能に支持された可動ローラと、前記可動ローラを所定の力で基準位置へと引き込む付勢部材と、を有し、
前記所定の力以上の張力が前記包装帯に加わったことを検知して前記可動ローラが移動することを特徴とする包装装置。
【請求項2】
請求項1に記載の包装装置において、
前記可動ローラは、前記包装帯が巻きかけられた移動経路の距離が短くなる方向へと移動可能に保持されていることを特徴とする包装装置。
【請求項3】
請求項2に記載の包装装置において、
前記テンション調整機構は、前記可動ローラが移動したことを検知するための動作検知部を有し、
前記動作検知部が前記可動ローラの移動を検知している間は、前記包装帯保持部が前記包装帯を送り出す方向へと回転することを特徴とする包装装置。
【請求項4】
請求項3に記載の包装装置において、
前記可動ローラは、前記包装帯にかかるテンションが所定の力以下になると、前記付勢部材によって前記基準位置へと戻ることを特徴とする包装装置。
【請求項5】
請求項4に記載の包装装置において、
前記動作検知部が前記可動ローラが前記基準位置へと戻ったことを検知したことを条件として、前記包装帯保持部が前記包装帯の送り出しを停止することを特徴とする包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、薬剤を包装するための包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
所定の長さ毎に区分された長尺の包装紙に粉体や個体を封入し、熱によってシールする包装装置が広く知られている(例えば特許文献1等参照)。
また、これらの包装装置に対して前述の薬剤を所定の数量ずつ排出するための錠剤排出装置や、散薬払出装置を加えて薬剤分包機として動作させる構成もまた知られている(例えば特許文献2~4等参照)。
さて、こうした包装装置においては、複数のローラに巻きかけられた包装紙にテンションをかけて搬送し、所定の位置でホッパー等によって薬剤を投入して封止する構成が一般的である。
【0003】
しかしながら、このような包装装置においてテンションをかけたまま搬送を行う構成では、包装紙の消費によってロール径が変動した場合等には、経路が長くなってしまって張力が変動してしまうため、ロール径によってテンションを調整する構成等が考えられている(特許文献5等参照)。
このように消費量によってテンションを調整する構成であっても、包装紙を引き込む際にはテンションが増大し、逆に送り出す場合にはテンションが緩められるので、このような送り出しと引き込みのタイミング制御が複雑になりやすい。
また、このようなタイミングにずれが生じてしまうと、包装紙に過負荷がかかって破損や搬送不良等の原因となるような課題も生じてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-51305号公報
【特許文献2】特開2014-188101号公報
【特許文献3】特開2004-168427号公報
【特許文献4】特許第3524680号公報
【特許文献5】特開2005-343699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる技術的課題を解決するためのものであり、テンションを維持して包装紙に過大な負荷をかけることなく搬送可能な包装装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の包装装置は、投入ホッパーから投入された薬剤を包装するための包装装置であって、2つ折りの包装帯の開口部から前記薬剤を前記包装帯に供給し、前記開口部をシールして当該包装帯を閉塞する包装装置において、前記包装帯が巻き付けられて保持される包装帯保持部と、前記包装帯保持部から引き出された前記包装帯が巻きかけられた複数のローラと、前記包装帯を1包分となる長さ分ずつ繰り返し引き出す送りローラと、前記包装帯保持部よりも下流側であって前記送りローラよりも上流側に設けられ、前記送りローラによって引き出される前記包装帯のテンションを一定に保つためのテンション調整機構と、を有し、前記テンション調整機構は、回転軸が当該回転軸と直交する方向へと移動可能に支持された可動ローラと、前記可動ローラを所定の力で基準位置へと引き込む付勢部材と、を有し、前記所定の力以上の張力が前記包装帯に加わったことを検知して前記可動ローラが移動することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このような包装装置によれば、包装紙に過負荷がかかって破損や搬送不良等の原因となるような問題が生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態の一例として、薬剤分包装置の外観を示した図である。
図2図1に示した薬剤分包装置の外観を示す斜視図である。
図3図1に示した錠剤処理部の構造を示した図である。
図4図1に示した錠剤処理部の内部構造を示した図である。
図5図1の散薬処理部のうち、散薬を分配する主要部を示す図である。
図6図5に示した振動フィーダーの駆動源及び構成の一例を示す図である。
図7図5に示した振動フィーダーのうち、移送部の構成の一例を示す図である。
図8図5に示した振動フィーダーと移送部の動作の一例を示す図である。
図9】配分円盤と振動フィーダーとの位置関係の一例を示す図である。
図10】散薬を下方へと移送するための掻き出し部を拡大した図である。
図11】薬剤分包装置の内部構造の一例を示す図である。
図12図1に示した包装装置の構成の一例を示す概略図である。
図13】本実施形態における分包された薬剤の一例を示す図である。
図14】包装装置の構成の一例を示す図である。
図15図14に示す包装装置の一例を示す平面図である。
図16】包装装置のテンション調整機構の構成の一例を示す図である。
図17】テンション調整機構の動作図である。
図18】従来の構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の散薬分包装置の一例である具体的な形態を、図に沿って説明する。
図においては、簡略化のため、ボルト等の締結具や、電動モータ等の駆動源、ギヤ等の伝動部材、モータドライバ等の電気回路、コントローラ等の電子回路の詳細などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示する。
また、図1に示すように、薬剤分包装置100の操作者Pの立つ正面側から見たときに、便宜上左から右へ向かう方向をX方向、手前側から奥側に向かう方向をY方向、下から上へ向かう方向をZ方向として示している。
【0010】
まず、本発明の薬剤分包装置100について、外観図及び内部構成図を図1図2に示す。
薬剤分包装置100は、図1に示すように、筐体101の上部に位置し操作者Pが手動で錠剤等の薬剤を投入して分包に供するための手撒き部である錠剤処理部110と、手撒き部10に配置された薬剤を下部にある後述の包装装置130へと導くための搬送部12と、を備えた錠剤処理部110と、操作者Pが1処方分を秤量した散薬等の薬剤を投入して、処方箋で指示された所定の分量に分配するための配分円盤20を備えた散薬処理部120と、これら錠剤処理部110や散薬処理部120から送られてきた錠剤・散薬を含む薬剤を包装紙によって個包装するための包装装置130と、を有する分包装置であり、散薬分包装置あるいは錠剤分包装置としても機能する。
【0011】
なお、本実施形態では、錠剤処理部110と、散薬処理部120と、包装装置130と、を一体的に含む構成について述べるが、薬剤分包装置100は、他にも錠剤を保管するとともに1つずつ錠剤落下経路11へと送り出すための錠剤カセットを有している構成であっても良く、また同様に、散薬を保管するための薬剤カセットや保管棚を有する構成であっても良い。
また、薬剤分包装置100は、本実施形態においては、後述する制御部における各機能を制御するためのアプリケーション等がインストールされた制御部140を有している。
【0012】
錠剤処理部110は、図3に示すように、薬剤分包装置100の最上部に設けられており、引き出し可能なトレイ111と、トレイ111よりも下方においてトレイ111に投入された錠剤を搬送して薬剤分包装置100の下部へと移送するコンベア112と、トレイ111を介さずに錠剤を投入可能な錠剤投入口114と、を有している。
トレイ111は、筐体101から筐体101から操作者Pの手前側に引き出し可能であって、複数に分割された各区画111aにそれぞれ錠剤を手撒きして、トレイ111を再度内部に装着することで、各区画111aの床面が開いて下部の搬送部12へと誘導可能になっている。
搬送部12は、どのような構成であっても良いが、例えば図4に示すように、複数の薬剤容器113と、当該薬剤容器113を動かすローラとベルトとによって構成されたコンベア112と、を備えた構造の搬送部として知られている。
【0013】
このように搬送部12によって搬送された錠剤は、後述する錠剤合流部60において、散薬と合流して、包装装置130にあって図示しない投入ホッパー70へと移動し、分包処理がなされることとなる。
【0014】
次に散薬処理部120は、図5に示すように円環状の配分円盤20と、配分円盤20の操作者側に2つ取り付けられた収容部であるホッパー21と、それぞれのホッパー21の下方に配置されて、ホッパー21に投入された散薬の移送部となるトラフ22と、ホッパー21とトラフ22とに隣接してトラフ22の移送方向と平行に配置されたフィーダー駆動部40と、を有している。
【0015】
散薬処理部120はまた、配分円盤20において、トラフ22よりも回転方向下流側に、掻き出し部50を有している。ここでは配分円盤20を上方から見たとき、回転方向を左回りであるとして説明するが、かかる構成に限定されるものではない。
本実施形態においては、ホッパー21とトラフ22は対となって複数が平行に配置されており、掻き出し部50はこのようなホッパー21とトラフ22の最も下流側に位置する。掻き出し部50は、後述するように配分円盤20上に載置された散薬を、錠剤合流部60に向けて掻き出すように動作する。
【0016】
散薬処理部120は、スライドして引き出し可能に筐体101内部に保持されている。
かかる構成によれば、薬剤分包装置100の筐体101から散薬処理部120を引き出すことで、清掃性の向上に寄与する。
【0017】
ホッパー21とトラフ22とは、フィーダー駆動部40によって後述のように振動動作することで、ホッパー21内部に投入された散薬をトラフ22を介して配分円盤20へと移送する振動フィーダーとして動作する。
【0018】
ホッパー21は、図5図6に示すように、フィーダー駆動部40からホッパー保持枠41によって支持され、その側面は下方に向かって先細るようにテーパー形状となっており、投入された散薬を最下方の開口部23からトラフ22へと投入する。ホッパー21の外側側面には、外側に向かって突出した三角形の突出部21aが設けられており、ホッパー保持枠41とかかる突出部21aとが引っかかることで支持される。
トラフ22は、図6図7に示すように、フィーダー駆動部40から振動部42によって支持され、後端側である操作者側から前端側である配分円盤20側に向かって緩やかに傾斜するとともに、その先端部には、散薬が配分円盤20の央部に落下するように設けられた散薬切り出し部24と、散薬切り出し部24へ向かって先細るようにかつ傾斜度が高くなるように形成された斜面部25と、を有している。
【0019】
振動部42は、フィーダー駆動部40によって振動可能な振動板であって、フィーダー駆動部40からの信号に従って細かく振動することによって、上方に載置されたトラフ22を振動させてトラフ22の延びた方向、すなわち本実施形態ではY方向へと散薬を移送する。
【0020】
ホッパー保持枠41は、円筒状のパイプで形成され、ホッパー21のY方向側の前端側が開いた矩形の枠体であって、ホッパー21の突出部21aを下方から支持する。ホッパー保持枠41は、図8に示すように、ホッパー保持枠41が後端側を中心に上下方向に回動することで、ホッパー21を回転軸O1を中心として弧状に上下動させることができる。
図8に示すように、ホッパー保持枠41がホッパー21を上方に持ち上げるように動作させることによって、開口部23とトラフ22との間に生じている隙間が増大して、ホッパー21に収容された散薬が効率よく下方のトラフ22へと排出される。
それと同時に、トラフ22は振動部42によって振動しているので、トラフ22上に排出された散薬は、壁面に沿って斜面部25と散薬切り出し部24とを経由して配分円盤20へと落下する。
【0021】
散薬切り出し部24は、トラフ22の幅方向の中央部に形成された凹部であって、移送方向の終端に向けて散薬が収斂するように両側面が移送方向に進むにつれて窄まる狭隘部である。散薬切り出し部24は、配分円盤20の円環央部において窪んだ凹部、最も好ましくは図5に破線で示した凹部の最低部20aの直上に位置するように配置されており、かかる構成により、トラフ22を移送された散薬は、配分円盤20の円環の央部へと落下する。このとき、振動部42の振動の制御によって、散薬切り出し部24から落下する散薬の量は調整が可能である。通常は、図9に示すように散薬切り出し部24から所定量ずつ散薬が落下するようになっている。
従って、配分円盤20を所定の速度で一周以上回転させることで、配分円盤20上には散薬の山が一様に分布した形で散布される。
【0022】
さて、このようにして配分円盤20の円環の央部である最低部20aに落ちる散薬は、配分円盤20の回転と、振動部42の振動とによって、配分円盤20の円環上に均一に散布される。
配分円盤20上に均一に散薬が散布されると、制御部140は、配分円盤20を所定の角度毎に回動させる。具体的には360°を1処方分としたとき、10包に分割するのであれば36°毎回転させることで、1包分に適切な量だけ掻き出し部50の近傍に集められ、掻き出し部50によって投入ホッパー70へと投入される。
【0023】
掻き出し部50は、図10に示すように配分円盤20に周縁部が当接するように配置された円板上のディスク51と、ディスク51に取り付けられて回動することで配分円盤20上であってディスク51によって堰き止められた1包分の散薬を掬い取って掻き出すスクレーパー52と、を有している。
掻き出し部50はまた、レバー53によってZ方向に上下動可能に支持されており、ディスク51が配分円盤20と当接した状態と、配分円盤20から離間して上方に取り外された状態とに切り替えることもできる。このように上下動可能な構成とすることで、操作者Pは、1処方分の分包が終わった配分円盤20の清掃を容易に行うことができる。
【0024】
錠剤合流部60は、図11に断面を概略化して示すように、錠剤処理部110から搬送部12を介して落下してきた錠剤と、散薬処理部120において1包ずつの量に切り出された散薬と、をそれぞれ別個の経路から、共通する落下経路となる投入ホッパー70へと誘導するための合流部である。
錠剤合流部60は、筐体101内を操作者側に向かって手前方向に斜めに傾斜して延びた錠剤落下経路61と、錠剤落下経路61の落下口を塞ぐように配置された蓋部であって、回転軸O2を中心に回動することで錠剤落下経路61の落下口を開閉するための閉鎖部材62と、を有している。
錠剤合流部60は、閉鎖部材62と一体に構成されて、押圧されることで閉鎖部材62を開く方向に移動させるために錠剤落下経路61の裏側に延びた腕部63と、腕部63に当接して腕部63を前方へと押し込むことで閉鎖部材62を回動させて錠剤落下経路61の落下口を開くための押圧部64と、閉鎖部材62の上方にあって落下口を閉じる方向に向けて閉鎖部材62を付勢する付勢部材69と、を有している。
【0025】
押圧部64の筐体101の奥側には、駆動部たる押圧部64用の駆動源である駆動源65が設けられている。押圧部64は、駆動源65によって前方に駆動されることで、押圧部64の先端が腕部63に当接して、閉鎖部材62を押し出すようにして動作する。
かかる動作によって、押圧部64による力が付勢部材69による付勢力を上回ると、閉鎖部材62が開状態となることで錠剤落下経路61の落下口が開放されて、錠剤落下経路61の下端において閉じ込められていた錠剤が、投入ホッパー70へと落下する。
他方、押圧部64は常に後方に向けて引き戻すように付勢されているので、駆動源65への信号がなくなったときには付勢部材69によって閉鎖部材62が錠剤落下経路61の落下口を塞ぐ位置に戻ることとなる。
【0026】
錠剤落下経路61の下端である閉鎖部材62及び散薬落下口の周囲には、飛散防止部材である囲い部材80が、上方へと立ち上がって散薬落下口を囲むように形成されている。囲い部材80は、投入ホッパー70の上方において、スクレーパー52によって掻き出された散薬が投入ホッパー70に落下する際の飛散を抑止する機能を有している。
なお、囲い部材80は、その形状は図示した構成に限定されるものではなく、種々の形状を取っても良いし、左右あるいは手前等に倒れ込むように取り回し可能なものであっても良い。
【0027】
錠剤合流部60は、初期状態である待機状態においては、閉鎖部材62を閉じた状態で維持しており、錠剤処理部110から錠剤が排出されてきたときには、排出された錠剤は、錠剤落下経路61の終端で閉鎖部材62によって堰き止められる。
錠剤合流部60がかかる錠剤を排出する際には、既に述べたように駆動源65を動作させて、閉鎖部材62を回動させて、錠剤を投入ホッパー70へと落下させる。
なお、このような錠剤の排出と、既に述べたスクレーパー52による散薬の掻き出しとは、基本的には同時に行われることはなく、閉鎖部材62が閉じている時には散薬の排出が行われ、閉鎖部材62が開放されている時には錠剤の排出が行われる。
このような制御は、例えば制御部140によって、スクレーパー52による散薬の掻き出しが終了し、包装装置130によって所定の分包が終了した後に駆動源65を駆動させるように制御を行うことで行われる。あるいは、スクレーパー52による掻き出しと、錠剤排出とを交互に行っても良いが、閉鎖部材62の開動作中に散薬が掻き出されると、錠剤落下経路61と閉鎖部材62との間に散薬が付着する等の虞が生じる他、所謂コンタミ等の懸念も大きくなるため、望ましくはない。
【0028】
さて、このようにして投入ホッパー70へと落下した錠剤あるいは散薬は、図12に示すような包装装置130によって分包紙131に分包される。
包装装置130は、分包紙131の送り経路に沿って順に、分包紙131のロールを保持するとともに適度なテンションを付与して先端から順に送り出す包装帯給送部132と、分包紙131に印刷を行うプリンタ133と、分包紙131の幅方向すなわち本実施形態においては上下方向に延びた発熱体を有し、分包紙131のシール部131aを加熱して融着させる縦シール部134と、上下動して2つ折りされた分包紙131内に先端を挿抜する投入ホッパー70と、横方向に延びた発熱体を有し分包紙131を加熱して融着させる横シール部135と、分包紙131を引っ張るローラ部136と、分包紙131にミシン目を入れたり切断したりするカッター137とが設けられている。
【0029】
分包紙131は、かかる構成により図13に示すように、所定の長さの区画に錠剤や散薬等の薬剤を封入されるとともに、網掛けで示されたシール部131aが熱によって融着された状態で、ある程度の長さで連なり下流の排出口139へと排出される。
分包紙131は、上端が開放された状態で2つ折りに包装帯給送部132から引き出されている。ここで包装帯給送部132は、例えばロール状に巻き上げられた分包紙131をリール状に送り出す包装帯保持部である。
包装帯給送部132から送り出された分包紙131は、プリンタ133によって印字され、投入ホッパー70の下部へと移動し、縦シール部134によって搬送方向の前方及び後方が封じられた後、投入ホッパー70によって薬剤を投入され、上方を封じられてカッター137によって切り取りあるいはミシン目等が入れられて排出される。
【0030】
錠剤合流部60で示したように、投入ホッパー70には、錠剤あるいは散薬の何れか1包分の分量が落ちてくるから、分包紙131の個々の内部には、1包分の薬剤が封入されることとなる。なお、図13においては、錠剤の入った例を挙げたが、散薬等の粉剤においても同様に、熱融着した個々の区画に散薬が封入されることとなる。
【0031】
投入ホッパー70において薬剤が分包紙131に投入されたことを検知すると、横シール部135が分包紙131の上部を封止し、ローラ部136が分包紙131を所定量だけ引き込むことで、分包紙131は1包分の長さだけ搬送される。
このような動作を繰り返し行うことで、分包紙131には、それぞれの区画に1包分の薬剤が封入された1連の薬袋として、排出口139へと搬送される。
【0032】
薬剤分包装置100は、上述のような各部の構成により、錠剤あるいは散薬等の薬剤を、分包紙131に1包分に個包装することができる分包装置である。
なお、包装装置130の構成は、本実施形態では分包紙131を横方向に搬送する形式についてのみ述べるが、その他、分包紙を所定の幅で区切って、区切られた室内に薬剤を封入可能な包装機であればどのような構成であっても良く、かかる構成に限定されるものではない。
【0033】
このような包装装置の構成について図14を用いて説明する。
本実施形態では、分包紙131は、2つ折りにされた状態でロール状になって包装帯給送部132に保持されている。
分包紙131は、包装帯給送部132から複数のローラ159に巻きかけられた状態で既に述べたようにプリンタ133、縦シール部134、投入ホッパー70、横シール部135、ローラ部136を経て排出口139へと排出される。
分包紙131は、静止時にはテンションが一定の状態で保持されており、駆動源が取り付けられているローラ部136が所定の距離、例えば1包分の長さ80mm分だけ回転して分包紙131を引っ張りだすことで、分包紙131のロール状の部分が回転して包装帯給送部132から同じ長さ分だけ引き出される。
【0034】
包装帯給送部132の出口近傍には、図15に示すように、回転軸がX方向またはY方向へと移動可能に支持された可動ローラ151と、可動ローラ151と筐体101とを接続する付勢部材である引張バネ153と、可動ローラ151の位置を検知するためのセンサ152と、が設けられている。
包装帯給送部132は、ロール状に巻かれた分包紙131の中心部に、駆動用の回転機構1321が設けられ、かかる回転機構1321は、センサ152からの信号がオフになったときにはモータを回転駆動する。
かかる回転機構1321の動作によって、包装帯給送部132に保持された分包紙131は、図中左回りに回動して送り出される。
【0035】
センサ152は、可動ローラ151の位置を検知するためのセンサであって、図16に示すように、可動ローラ151がXY平面上を移動したときには信号をオフにし、可動ローラ151が基準位置にあるときには信号をオンにする。
本実施形態においては、センサ152のオン/オフの切替は、マイクロスイッチ1521が可動ローラ支持部154の回転軸O5の周囲に形成された屈曲部1541に当接しているときにはオンとなり、屈曲部1541を超えて回転したときにはマイクロスイッチ1521が屈曲部1541の側面と離間することで、センサ152がオフとなることで行われる。このように本実施形態においては、屈曲部1541の側面とマイクロスイッチ1521とが離間あるいは当接することによってオン/オフの切替を行う接触式センサを用いており、センサ152がオンとなる範囲は例えば屈曲部1541の曲率の大小や設けられる位置を変更することによって制御可能である。
換言すれば、屈曲部1541とマイクロスイッチ1521とが当接する範囲を可動ローラ151の基準位置として扱い、可動ローラ151がXY平面上を移動した際に、かかる屈曲部1541とマイクロスイッチ1521とが離間する程度まで移動したとき、後述するように制御部140は可動ローラ151が移動したと判定することとなる。
なお、このような接触式のセンサ以外にも例えばセンサ152を光学センサとして、可動ローラ151の対向する位置に配置して、所定の距離以上移動した際にオフへと切り替える構成であっても良い。
なお、これらのオン/オフの判定は逆であっても良く、可動ローラ151の位置が基準位置にあるか否かの検知が可能な構成であれば良い。しかしながら、仮にセンサ152に何らかの理由で故障が発生した場合に、センサ152がオン時に回転機構1321がオンになる場合には、通電型の故障の場合には回転機構1321が回転し続けてしまうこととなる。他方、このようにセンサ152がオフの時に回転機構1321が回転する場合には、停電時には回転機構1321が動作しないために回転し続けることはなく、またセンサ152の通電型の故障時には回転機構1321が停止するために回転し続けることを防止できるため、好ましい。
【0036】
可動ローラ151は、Z軸に回転軸O4を持ち、XY平面に沿って伸びた可動ローラ支持部154によって包装帯給送部132の周囲を回動可能に支持された可動式のローラである。
可動ローラ151は、本実施形態では、引張バネ153によって図15に示した基準位置となるセンサ152がオン状態となる位置に位置し続けるように矢印Bで示す方向に付勢されている。
可動ローラ151には、分包紙131が巻きかけられており、分包紙131がローラ部136によって引っ張られるとき、図15に矢印Aで示した引張方向にそのテンションの増大に伴って力を受けることとなる。
【0037】
このとき、引張方向への力FAが所定値以上になると、可動ローラ151が図17に示すように可動ローラ支持部154ごと回転軸O5を中心としてC方向へと回転する。
かかる動作を行う引張力FAの閾値は、例えば可動ローラ支持部154の締め付けや、引張バネ153の付勢力等によって適切な値に設定すればよく、自由に変更することができるが、分包紙131のテンションの過負荷を防ぐという目的に沿って、分包紙131が破れることなく耐えられるテンションよりも小さい値で設定されることが好ましい。
【0038】
このように、包装帯給送部132の出口近傍に配置された可動ローラ151を、XY平面において移動可能とすれば、図17Bに示すように、可動ローラ151がC方向に回転した際には、分包紙131の搬送経路が短くなることとなる。
分包紙131にかかるテンションとは、搬送経路の長さに対して分包紙131の長さが足りないときに強くかかり、逆に分包紙131の方が長い場合には弛みが生じる。すなわち、このように搬送経路が短くなることでテンションが緩和されて一時的に緩まることとなる。
かかる搬送距離の短縮は、極端には図17Cで示したように、可動ローラ支持部154の可動範囲を上限値として設定されるが、実際には、本実施形態における分包紙131がローラ部136によって引き出される量は80mmに定められているので、かかる引き出し量に従ってテンションの緩和がなされる量だけ移動することとなる。
【0039】
なお、かかる可動ローラ151の移動距離は、そもそも円弧上を移動すること、分包紙131の巻きかけ方によって変化すること、可動ローラ支持部154の締め付けトルクと分包紙131のテンションの大小によっても変化すること、等の理由により、80mmとは限らない。いずれにせよ、かかる可動ローラ支持部154の回転及び移動によって可動ローラ151の位置が変化することで分包紙131の搬送経路が短縮されるので、分包紙131にかかるテンションは低くなり、かかるテンションが可動ローラ151を動かすだけの力を下回った位置にて停止する。
【0040】
さて、仮に可動ローラ151を用いず、ローラ159の位置が固定された従来の構成においては、図18に示すように、分包紙131のロールの残量によって、分包紙131のロール径が異なり、ロール交換直後の満載時には、破線で示すような搬送経路で巻きかけられるのに対し、ある程度消費されると、実線で使用時の経路として示すように搬送経路が延びてしまう。このように、ロール径の大小つまりロールの残量によって搬送経路が異なることで、同じ長さをローラ部136が引き込んだとしてもテンションが変化してしまうことが知られていた。
このような使用時のテンションの変動を抑制するために、例えば特開2005-343699号等では、シートロールの巻き芯に巻き取り量を検知する手段を設けることで、回転量を巻き取り量によって変動させてテンションを調整する構成をとっている。
【0041】
しかしながら、ロールの残量によってテンションを変動させる構成では、巻き取り量と分包紙にかかるテンションとの対応関係をまず把握する必要がある。また分包紙131の厚みによっても1巻当たりの変化量が異なるため、複数種類の分包紙131を用いる場合には各々で調整される回転量を異ならせる必要がある等、制御が複雑になってしまう。
また、包装帯給送部132の回転量を制御することでテンションを増減する都合上、回転の制御に要するモータや制御部の構成も煩雑になることも懸念された。
【0042】
そこで、本実施形態では、かかる巻き取り量の把握を必要とすることなく、分包紙131にかかるテンションを一定にすることで負荷を低減する構成として、XY方向に移動可能な可動ローラ151を設けることとした。
かかる可動ローラ151は、可動ローラ支持部154の回転と、巻きかけられている分包紙131のテンションとによって、XY平面上を移動する。
【0043】
具体的には、分包紙131がローラ部136によって引っ張られて、可動ローラ151に巻きかかっている分包紙131のテンションが所定値以上となると、かかるテンションによって引っ張られている方向へと可動ローラ151自体がXY平面上を移動することによって、テンションを緩和すると同時に搬送経路を短くする。
かかる搬送経路の短縮によって、可動ローラ151は、かかる増大したテンションを打ち消すように「緩み」を分包紙131に生じさせる。
【0044】
このように可動ローラ151の移動によって生じる緩みは一時的なものに過ぎず、可動ローラ151が基準位置に戻ってしまった場合には、再びテンションが増大したままになってしまう。
このような状態は、そもそもローラ部136によって分包紙131が所定量引き出された結果、テンションが増大してしまうことで引き起こされた状態である。
【0045】
そこで、本実施形態では、既に述べたように、可動ローラ151が基準位置から移動した時には包装帯給送部132のD方向への回転により分包紙131を繰り出すことで、かかるテンションの増大を打ち消すように分包紙131が送り出される。
つまり本実施形態は、可動ローラ151が基準位置から移動したことを検知するための動作検知手段としてセンサ152を有し、かかるセンサ152によって可動ローラ151の基準位置からの移動を検知している間は、図17においてD方向で示すように包装帯給送部132の回転機構1321が分包紙131を送り出す方向へと回転する。
また、可動ローラ151が基準位置にあるときには、かかる送り出しを停止する。
このとき、分包紙131は可動ローラ151の移動によって一時的に緩んでいる状態であるために、包装帯給送部132の回転時の速度は一定であって良い。かかる構成によれば、制御部140は、複雑な回転制御を挟むことなくセンサ152の検知結果に従って回転機構1321を回転させれば良いので、低コスト化に寄与するとともに、駆動部の簡易化によって故障要因を減らすこともできる。
【0046】
さて、ローラ部136によって引き込まれた分包紙131によって可動ローラ151が基準位置から移動した後、可動ローラ151には分包紙131によるテンションと、引張バネ153による付勢力とが働いているので、これらの力の釣り合いによって可動ローラ151及び可動ローラ支持部154の位置は変化しうる。
前述の通り、包装帯給送部132の回転機構1321の回転によって、分包紙131が繰り出されているときには、分包紙131のテンションが減少する。
【0047】
つまり、最初にローラ部136が80mmの長さで分包紙131を引き込んだのであれば、略同じ長さである80mm分だけ分包紙131が送り出されたときには、かかる可動ローラ151にかかるテンションもまた、最初に図17Aで示したように可動ローラ151が基準位置にあった頃のテンションと同一になる。
ローラ部136は、所定量引き出した後には次の区画に投入ホッパー70から薬剤が投入されるまで回転を一時的に停止しているので、可動ローラ151は、包装帯給送部132が回転して分包紙131を所定の速度で繰り出していくに連れて、テンションの釣り合う位置が徐々に変化して、引張バネ153の付勢力によって図17Bで示すような位置から基準位置に向かって移動して保持されることとなる。
【0048】
このように、次の薬剤が投入されて、ローラ部136が分包紙131を引き込むまでに、可動ローラ151は、引張バネ153の付勢力によって基準位置へと戻される。
【0049】
このようにローラ部136の引き出しから、可動ローラ151の基準位置からの移動、包装帯給送部132の回転機構1321の回転と引張バネ153の付勢力とによって可動ローラ151が基準位置へ戻るまでの一連の動作を、1包当たりの動作として繰り返すことで、包装装置130は、薬剤を1包ずつ分包紙131に封入して送り出すことができる。
【0050】
このとき、可動ローラ151は、ローラ部136の引き込む長さと、それに応じた分包紙131のテンションの増大によって自動的に移動先の位置が決まり、また引張バネ153の付勢力によって基準位置へと戻されることも決まっているので、回転機構1321は、動作途中のテンションの管理を行う必要がなく、可動ローラ151が基準位置から移動したときには回転し、基準位置に戻ったときには回転を止める、というように制御のための構成を簡素化することができる。
以上述べたように、可動ローラ151と、それを支持する可動ローラ支持部154と、引張バネ153とは、分包紙131がローラ部136によって引き込まれた際のテンションの過負荷を防ぐためのテンション調整機構として動作する。
【0051】
このように、可動ローラ151と、可動ローラ支持部154と、引張バネ153とが動作することによって、分包紙131にかかる過負荷を防止することができるので、破損や搬送不良等の原因となるような問題が生じにくい。
【0052】
<1>
本実施形態では、包装装置130は、投入ホッパー70から投入された薬剤を包装するための包装装置であって、分包紙131がロール状に巻き付けられて保持される包装帯給送部132と、包装帯給送部132から引き出された分包紙131が巻きかけられた複数のローラ159と、分包紙131を1包分となる長さ分ずつ繰り返し引き出すローラ部136と、包装帯給送部132よりも下流側であってローラ部136よりも上流側に設けられ、ローラ部136によって引き出される分包紙131のテンションを一定に保つためのテンション調整機構を有している。
テンション調整機構は、回転軸O4が回転軸と直交するX、Y方向へと移動可能に支持された可動ローラ151と、可動ローラ151を所定の力で基準位置へと引き込む引張バネ153と、を有し、所定の力以上のテンションが分包紙131に加わったことを検知して可動ローラ151が移動する。
かかる構成によれば、分包紙131にかかる過負荷を防止することができるので、破損や搬送不良等の原因となるような問題が生じにくい。
【0053】
<2>
また本実施形態では、<1>で述べた構成に加えて、可動ローラ151は、分包紙131が巻きかけられた移動経路の距離が短くなる方向へと移動可能に保持されている。
かかる構成によれば、包装紙に過負荷がかかって破損や搬送不良等の原因となるような問題が生じにくい。
【0054】
<3>
また本実施形態では、<2>で述べた構成に加えて、可動ローラ151が移動したことを検知するためのセンサ152を有し、センサ152が可動ローラ151の移動を検知している間は、包装帯給送部132が分包紙131を送り出す方向へと回転する。
かかる構成によれば、可動ローラ151が移動している間だけ分包紙131が送り出されるから、可動ローラ151が移動してしまうほど強く引っ張られた際に分包紙131にかかる負荷を低減するように移動するとともに、かかる移動の原因となったテンションの増大を打ち消すように、分包紙131を送り出すことで、分包紙131にかかる過負荷を低減することができる。
【0055】
<4>
また本実施形態では、<3>で述べた構成に加えて、可動ローラ151は、分包紙131にかかるテンションが所定の力以下になると、引張バネ153によって基準位置へと戻ることを特徴とする。
かかる構成によれば、引張バネ153の付勢力によって基準位置へと戻ったときには送り出しが停止するので、分包紙131が過剰に緩められることがない。
【0056】
<5>
また本実施形態では、<4>で述べた構成に加えて、
前記動作検知部が前記可動ローラが前記基準位置へと戻ったことを検知したことを条件として、前記包装帯保持部が前記包装帯の送り出しを停止することを特徴とする。
かかる構成によれば、センサ152が検知する可動ローラ151の位置のみによって送り出しの開始及び停止が制御できるので、複雑な回転速度制御等が不要となり、コスト低減に寄与する。
【符号の説明】
【0057】
20…配分円盤
60…錠剤合流部
61…落下経路(錠剤落下経路)
62…閉鎖部材
66…仕切板
70…投入ホッパー
100…薬剤分包装置
102…載置面
110…錠剤処理部
120…散薬処理部
130…包装装置
131…包装帯(分包紙)
132…包装帯保持部(包装帯給送部)
159…ローラ
151…可動ローラ(テンション調整機構)
152…動作検知部(センサ)
153…引張バネ(付勢部材)
154…可動ローラ支持部(テンション調整機構)
O4、O5…回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18