(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085253
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】データ処理システム、プログラム、および火災警報器
(51)【国際特許分類】
G08B 17/00 20060101AFI20240619BHJP
【FI】
G08B17/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199683
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永田 智一
(72)【発明者】
【氏名】小玉 隆広
【テーマコード(参考)】
5G405
【Fターム(参考)】
5G405AA01
5G405AA06
5G405AD02
5G405AD09
5G405BA07
5G405CA19
5G405CA21
5G405CA23
(57)【要約】
【課題】監視領域内に設置された火災警報器に関し当該ユーザが行うべき作業が適切に行われるようにする。
【解決手段】火災警報器管理システム1は、監視領域である住宅10内に設置された1以上の火災警報器11を備える。火災警報器11は、無線ルータ12とインターネット40を介して、サーバ装置20と通信を行う。また、サーバ装置20は、インターネット40を介して、ユーザが使用する端末装置30と通信を行う。サーバ装置20は、火災警報器11から受信したデータが所定条件を満たす場合、端末装置30に対し、例えば火災警報器11の清掃を促す通知等を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視領域内に設置された火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータが所定条件を満たす場合にユーザに対して通知を行う通知手段と
を備えるデータ処理システム。
【請求項2】
前記通知手段は、前記ユーザが使用する端末装置に対し通知を示す通知データを送信することにより、前記ユーザに対する通知を行う
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項3】
前記通知手段は、前記ユーザのメールアドレスに宛てて通知を示す通知データを送信することにより、前記ユーザに対する通知を行う
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項4】
前記通知手段は、前記ユーザのソーシャル・ネットワーキング・サービスのアカウントに宛てて通知を示す通知データを送信することにより、前記ユーザに対する通知を行う
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項5】
前記受信手段は、前記ユーザが使用する端末装置からデータを受信し、
前記受信手段により前記端末装置から受信されたデータを用いて前記所定条件を決定する決定手段を備える
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項6】
前記受信手段は、複数の火災警報器の各々に関し、当該火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信し、
前記受信手段により前記複数の火災警報器の各々に関し受信されたデータを用いて前記所定条件を決定する決定手段を備える
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項7】
前記通知手段が行う通知は、前記火災警報器の保守のための作業を促す通知である
請求項1に記載のデータ処理システム。
【請求項8】
ユーザが使用するコンピュータに、
監視領域内に設置された火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信する処理と、
前記火災警報器により生成されたデータが所定条件を満たす場合に、通知装置に対し前記ユーザに対する通知を指示する処理と
を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、
前記ユーザが入力したデータを取得する処理と、
前記ユーザが入力したデータを用いて前記所定条件を決定する処理と
を実行させるための請求項8に記載のプログラム。
【請求項10】
前記通知装置に対し指示する処理において、前記火災警報器の保守のための作業を促す通知を前記通知装置に対し指示する処理
を実行させるための請求項8に記載のプログラム。
【請求項11】
監視領域内に設置され、前記監視領域内における火災を検知し、検知した火災をユーザに通知する火災警報器であって、
火災を検知するために生成したデータをインターネット経由で外部の装置に送信する送信手段を備える
火災警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、火災警報器の管理を行うデータ処理システム、火災警報器の管理を行うプログラム、及び火災警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等に設置された火災警報器が火災を検知した場合に、住宅等を管理するユーザが使用する端末装置から当該ユーザに対し火災警報を行わせる警報システムが提案されている。例えば、特許文献1には、住宅内に設置された住警器が火災を検知した場合に、住警器が、宅内通信アダプタ、広域通信アダプタ、異常監視サーバを介して、住宅の居住者が使用する携帯電話に火災警報を送信し、火災警報を受信した携帯電話が居住者に火災を通知する警報システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
住宅等に設置された火災警報器が正常な動作を維持するために、ユーザが行うべき作業がある。例えば、電池で動作する火災警報器に関し、電池切れが近づいた場合は、ユーザは火災警報器の交換(又は電池の交換)を行う必要がある。また、例えば、火災警報器が火災を検知するために備える検知部が汚れなどにより正常な信号を出力しなくなった場合は、ユーザは火災警報器に対し所定の清掃作業を行う必要がある。これらの事象が発生したときにユーザが行うべき作業については、火災警報器の取扱説明書等に記載されているが、それらの記載を読まないユーザや、それらの記載を読んでも必要な作業を指示通りに実行しないユーザは少なくない。
【0005】
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、監視領域内に設置された火災警報器に関しユーザが行うべき作業が適切に行われるようにする手段を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、監視領域内に設置された火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信する受信手段と、前記受信手段により受信されたデータが所定条件を満たす場合にユーザに対して通知を行う通知手段とを備えるデータ処理システムを提供する。
【0007】
また、本発明は、ユーザが使用するコンピュータに、監視領域内に設置された火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信する処理と、前記火災警報器により生成されたデータが所定条件を満たす場合に、通知装置に対し前記ユーザ宛ての通知を指示する処理とを実行させるためのプログラムを提供する。
【0008】
また、本発明は、監視領域内に設置され、前記監視領域内における火災を検知し、検知した火災をユーザに通知する火災警報器であって、火災を検知するために生成したデータをインターネット経由で外部の装置に送信する送信手段を備える火災警報器を提供する。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、監視領域内に設置された火災警報器に関しユーザが行うべき作業が適切に行われるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】この発明の一実施形態における火災警報器管理システム1の構成を示すブロック図である。
【
図2】同実施形態におけるサーバ装置20の構成を示すブロック図である。
【
図3】同実施形態におけるユーザテーブルTB1を示す図である。
【
図4】同実施形態における火災警報器テーブルTB2を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
【0012】
図1はこの発明の一実施形態における火災警報器管理システム1の構成を示す図である。
図1において、監視領域である住宅10には、火災警報器11と、無線ルータ12が設置されている。図示の例では、1戸の住宅10に2個の火災警報器11が設置されている。
【0013】
火災警報器11は、通気口から取り込んだ空気に光を当てて煙の粒子により反射された光を光センサにて検知する煙式と、取り込んだ空気の温度を検知する熱式が主流であるが、方式は問わない。火災警報器11は、例えばWi-Fi(登録商標)等の無線通信規格に従い、無線により無線ルータ12と通信を行い、無線ルータ12経由でインターネット40と接続し、インターネット40経由でサーバ装置20にログデータ(後述)を送信する。
【0014】
火災警報器11を無線ルータ12に接続する作業は、周知の方法による。例えば、火災警報器11と無線ルータ12の各々がWPSボタン等のボタンを備える場合に、ユーザはそのボタンを押すことにより、火災警報器11と無線ルータ12の間の無線通信接続を確立させることができる。
【0015】
ログデータは、火災警報器11が火災を検知するために生成したデータを含む。火災を検知するために生成したデータとは、例えば、光センサを備える煙式火災警報器であれば、光センサの出力データ又はそれらの出力データを用いて火災警報器11が生成したデータ(例えば、出力データの統計量を示すデータ)、出力データに基づき推定した煙濃度を示すデータ等である。
【0016】
火災警報器11は、上記のデータが火災検知のための所定条件を満たす場合に、火災の発生を住宅10内の人(ユーザを含む)に、例えば、警報音や警報メッセージの発音により通知する通知手段を備える。それとは別に、火災警報器11は、継続的にログデータをサーバ装置20に送信する送信手段を備える。
【0017】
また、ログデータは、火災警報器の電池残量(火災警報器が電池で動作する場合)を示すデータを含んでもよい。この電池残量は、火災を検知するために生成したデータではない、火災警報器が生成したデータの一例である。
【0018】
サーバ装置20は、この発明によるデータ処理システムの一例である。図示の例では、1台のサーバ装置20によりデータ処理システムが構成されているが、複数のサーバ装置からなるサーバ装置群によりデータ処理システムが構成される場合もある。
【0019】
図2はサーバ装置20の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ装置20は、CPU21と、記憶部22と、通信部23とを含む。CPU21は、サーバ装置20の制御中枢である。記憶部22は、ROM、HDD等の不揮発性記憶部と、RAM等の揮発性記憶部とからなる。不揮発性記憶部にはCPU21により実行されるプログラムが記憶される。揮発性記憶部は、CPU21によってワークエリアとして使用される。通信部23は、インターネット40を介して他の装置との間で通信を行うための手段である。
【0020】
記憶部22に記憶されたプログラムは、コンピュータであるサーバ装置20を、監視領域内に設置された火災警報器11が生成したデータ(具体的にはログデータ)をインターネット40経由で受信する受信手段と、受信手段により受信したデータが所定条件を満たす場合にユーザに対する通知を行う通知手段として機能させる。また、通知手段は、ユーザが使用する端末装置30に対し通知を示す通知データを送信することにより、ユーザに対する通知を行う。
【0021】
ここで、ユーザに対する通知を行うためには、サーバ装置20は通知データの送信先の端末装置30を識別できなければならない。
【0022】
そこで、本実施形態においてユーザは、次のような操作を行う。ユーザは、アプリ実行中の端末装置30のログイン画面において、ユーザIDとパスワード(認証情報)を入力し、サーバ装置20にログインする。サーバ装置20は、ログインしている端末装置30のユーザを、ユーザIDにより識別できる。
【0023】
上記の管理を行うため、サーバ装置20は
図3に示すデータ構成のユーザテーブルTB1を記憶部22に記憶している。ここで、ユーザIDは、ユーザを識別する情報である。パスワードは、ユーザが本人であるか認証するための情報(認証情報)である。通知先は、ユーザに対する通知の送信先を示す情報、例えば、メールアドレス、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のアカウント名等である。
【0024】
サーバ装置20は、各火災警報器11から送信されてくるログデータを、ユーザIDに対応付けて記憶する。そのため、ユーザは、火災警報器11を自分のユーザIDと対応付けてサーバ装置20に登録する作業(火災警報器の登録作業)を行う必要がある。
【0025】
ユーザは、例えば、以下のいずれかにより火災警報器の登録作業を行う。
【0026】
(1)端末装置30で実行している専用アプリ(ユーザアカウントでログイン済み)の火災警報器登録画面において、火災警報器11に貼られている火災警報器IDを手入力する。
【0027】
(2)または、端末装置30で実行している専用アプリ(ユーザアカウントでログイン済み)の火災警報器登録画面において、火災警報器11に貼られているバーコード(QR(登録商標)コード等)を読み取る。
【0028】
(3)または、端末装置30で実行している専用アプリ(ユーザアカウントでログイン済み)の火災警報器登録画面において、リスト表示される火災警報器IDのうち、ユーザが選択した火災警報器IDに応じた火災警報器11の通知部が通知(例えばLEDの点滅、ブザー音の発音等)を行う。ユーザは、その通知により、自分の目の前の火災警報器11の火災警報器IDがリスト内のいずれの火災警報器IDであるかを確認できる。その後、ユーザは火災警報器登録画面において、選択した火災警報器IDをサーバ装置20に登録する。
【0029】
上記の登録作業において、ユーザは、自分の住宅内に複数の火災警報器11を設置した場合、それらを個別に識別できるように、火災警報器11の各々に、例えば、「部屋A」、「部屋B」のように名前を付ける。
【0030】
上記のような登録作業により、ユーザ毎に、
図4に示すような火災警報器テーブルTB2がサーバ装置20に生成される。ここで、火災警報器IDは、火災警報器11を識別する情報である。火災警報器名称は、ユーザが設定した、火災警報器11を区別するための名称である。ログデータは、火災警報器11がサーバ装置20に送信するデータである。ユーザ入力データは、ユーザが端末装置30を介してサーバ装置20に送信したデータである。
【0031】
ユーザ入力データの例としては、以下のようなデータがあるが、これらに限られない。
(例1)火災警報器の使用開始日時を示すデータ。
(例2)交換を促す通知のタイミングを示すデータ。例えば、火災警報器の製品寿命が火災警報器の使用開始日時から10年である場合、「半年前から1ヶ月毎に通知」といったデータ。なお、この例では、使用開始日時から9.5年後に最初の通知が行われ、その後、1ヶ月毎にリマインドの通知が行われる。
(例3)保守作業を行った日時を示すデータ。例えば、ユーザが端末装置からの促しに応じて火災警報器の清掃作業を行った場合、その清掃作業を行った日時を示すデータ。
【0032】
ユーザは、アプリ実行中の端末装置30の画面において、火災警報器11の名称により対象の火災警報器11を選択した後、上記のようなデータを入力する。サーバ装置20は、ユーザにより入力されたデータをユーザ入力データとして火災警報器テーブルTB2に記憶する。
【0033】
サーバ装置20は、ユーザに対し各種通知を行うための所定条件と、その所定条件が満たされた場合に行う通知の内容を記憶している。
【0034】
例えば、次の通りである。
(例1)「使用開始日時から、ユーザが設定した時間が経過した」という所定条件が満たされた場合、「交換時期が○○ヶ月後に近づいています。」といった通知を行う。
(例2)「センサの出力を示すログデータが、センサの汚れを示す所定の閾値を超えた値を示す」という所定条件が満たされた場合、「以下の手順に従い、火災警報器(名称:○○)の清掃作業を行って下さい。(以下、清掃作業の手順の説明)」といった通知を行う。
【0035】
上記の所定条件は、ユーザ入力データにより変化する。すなわち、各火災警報器11に関する通知を行うための所定条件は、サーバ装置20(の決定手段)により、ユーザ入力データを用いて決定される。
【0036】
サーバ装置20は、例えば、所定の期間(例えば24時間)の経過毎に、火災警報器11の各々に関し、上記の所定条件が満たされたか否かを判定し、満たされたと判定した場合、その所定条件に応じた通知を端末装置30に対し行う。
【0037】
サーバ装置20が端末装置30に対し通知を行う方法は、大きく、アプリ実行中(ログイン中)の端末装置30にプッシュ通知を行う方法と、ユーザテーブルTB1の通知先に格納されているデータが示すメールアドレス、SNSのアカウント名等に宛ててメッセージを送信する方法がある。それらの両方が行われてもよいし、一方のみが行われてもよい。
【0038】
ユーザは、アプリ実行中の端末装置30にプッシュ通知される通知、SNSサービスにおいて自分のアカウントに送信されてくる通知、自分のメールアドレスに送信されてくる通知のいずれかにより、例えば、火災警報器11の保守に関する情報(本体交換時期、電池交換時期、清掃作業を行うべき時期、清掃作業の手順等)をタイムリーに知ることができる。
【0039】
[変形例]
上記実施形態には次のような変形例が考えられる。
【0040】
(1)実施形態は、サーバ装置20がログデータを記憶し、サーバ装置20が通知のための所定条件の雛形を記憶し、ユーザ入力データを用いて所定条件を決定し、その所定条件が満たされたか否かの判定を行い、満たされた場合、その所定条件に応じた通知をユーザに対し行う。これに対し、サーバ装置20を備えないシステム構成が採用されてもよい。
【0041】
この場合、端末装置30に対し、ユーザが使用するコンピュータに、監視領域内に設置された火災警報器が生成したデータをインターネット経由で受信する処理と、火災警報器が生成したデータが所定条件を満たす場合に、通知装置に対しユーザに対する通知を指示する処理とを実行させるためのプログラムをインストールすればよい。
【0042】
この態様では、アプリ実行中の端末装置30が、火災警報器11からログデータを受信し記憶し、通知のための所定条件の雛形を記憶し、ユーザ入力データを用いて所定条件を決定し、その所定条件が満たされたか否かの判定を行い、満たされた場合、その所定条件に応じた通知を、自装置が内蔵または外付け接続されている通知装置(ディスプレイ、スピーカ等)を介してユーザに対し行う。すなわち、アプリに従い端末装置30は、端末装置30が内蔵又は外付け接続された通知装置に対する通知指示を行い、通知装置がその指示に従いユーザに対する通知を行う。
【0043】
この態様において、端末装置30のプログラムは、ユーザが入力したデータを取得する処理と、ユーザが入力したデータを用いて所定条件を決定する処理とを端末装置30に実行させてもよい。また、端末装置30のプログラムは、通知装置に対し指示する処理において、火災警報器11の保守のための作業を促す通知を通知装置に対し指示する処理を端末装置30に実行させてもよい。
【0044】
(2)サーバ装置20が、複数のユーザの各々に関し火災警報器テーブルTB2に記憶しているログデータを用いて、各火災警報器11に関する通知の要否を判定するための所定条件を決定してもよい。以下にその例を示す。
【0045】
(例1)サーバ装置20が多数の(異なるユーザが使用する)火災警報器11から収集したログデータ(ビッグデータ)を解析し、汚れによる火災の誤検知が発生する前の、ログデータが示すセンサの出力信号の経時変化の形状を特定する。そして、サーバ装置20は、各火災警報器11のログデータが示すセンサの出力信号の経時変化の形状と、解析により特定した誤検知発生前の形状との間の類似度が閾値に達した、という所定条件が満たされた場合、その火災警報器11のユーザに対し、火災警報器11の清掃作業を促す通知を行う。
【0046】
(例2)サーバ装置20が多数の(異なるユーザが使用する)火災警報器11から収集したログデータ(ビッグデータ)を解析し、正しく清掃作業が行われた前後の、ログデータが示すセンサの出力信号の経時変化の形状を特定する。そして、サーバ装置20は、ユーザ入力データが示す清掃作業が実行された日時の前後のログデータが示すセンサの出力信号の経時変化の形状と、解析により特定した出力信号の経時変化の形状との間の類似度が閾値に達しない場合、その火災警報器のユーザに対し、再度の清掃作業を促す通知を行う。
【0047】
(3)火災警報器11がインターネット40に接続する方法は、無線ルータ12を介した方法に限られない。例えば、火災警報器11が移動体通信網に接続する通信インタフェースを備える場合、火災警報器11が無線ルータ12を介さず、移動体通信網を介してインターネット40に接続してもよい。
【0048】
(4)サーバ装置20はデータ処理システムの例示であって、サーバ装置に代えて、複数の装置で構成されるデータ処理システム(例えば、互いに連係動作するサーバ装置群)が採用されてもよい。
【0049】
(5)通知の内容、通知を行うべきか否かを判定するための所定条件の内容等は、様々に変更されてよい。
【符号の説明】
【0050】
1……火災警報器管理システム、10……住宅、11……火災警報器、12……無線ルータ、20……サーバ装置、30……端末装置、40……インターネット、21……CPU、22……記憶部、23……通信部。