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特開2024-85293契約支援システム、情報処理装置、及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085293
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】契約支援システム、情報処理装置、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240619BHJP
   G06Q 10/08 20240101ALI20240619BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199753
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】520057081
【氏名又は名称】株式会社アリラ
(74)【代理人】
【識別番号】100120318
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 朋浩
(74)【代理人】
【識別番号】100117101
【弁理士】
【氏名又は名称】西木 信夫
(72)【発明者】
【氏名】松本 陽太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC28
5L050CC28
(57)【要約】
【課題】土地所有者との契約、或いは運送事業者との契約を支援する契約支援システムを提供する。
【解決手段】契約支援システムは、WEBサーバである情報処理装置と、管理データベースとを備える。情報処理装置は、土地所有者が所持する土地所有者端末に入力画面データを送信する。土地所有者は、当該入力画面において、自己が所有する空地の住所、幅、長さを入力する。情報処理装置は、空地の住所の周囲に設置された離着陸ポイントに関する情報を管理データベースから取得し、当該情報に基づいて推定運用利益を算出する。また、情報処理装置は、空地の幅及び長さから、離着陸ポイントの設置数及び設置サイズを決定し、離着陸ポイントの設置費用を算出する。情報処理装置は、推定運用利益と、離着陸ポイントの設置数及び設置費用とを有する見積もり画面データを生成して土地所有者端末に送信する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントローラを有する情報処理装置と、
離着陸ポイントの住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースを記憶するメモリと、を備えており、
上記コントローラは、
見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、
上記見積もり対象住所を含む第1検索エリアを決定する第1検索エリア決定処理と、
上記第1検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す第1検索要求処理と、を実行し、
上記管理データベースは、
受け渡された上記第1検索エリアに含まれる住所と対応付けられた上記運用利益を含む周囲情報を上記コントローラに受け渡す周囲情報受渡処理を実行し、
上記コントローラは、
受け渡たされた上記周囲情報に含まれる上記運用利益に基づいて、単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定運用利益算出処理と、
上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を実行する、契約支援システム。
【請求項2】
上記離着陸ポイントの住所と、離着陸設定料金及び単位時間当たりの駐機設定料金とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されており、
上記周囲情報は、上記離着陸設定料金及び上記駐機設定料金を更に含み、
上記コントローラは、
上記離着陸設定料金に基づいて推定離着陸設定料金を算出する第1算出処理と、
上記駐機設定料金に基づいて推定駐機設定料金を算出する第2算出処理と、を更に実行し、
上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸設定料金及び上記推定駐機設定料金をさらに含む、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項3】
上記離着陸ポイントの住所と、単位期間当たりの総離着陸回数及び総駐機時間とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されており、
上記周囲情報は、上記総離着陸回数及び上記総駐機時間を更に含み、
上記コントローラは、
上記総離着陸回数に基づいて、単位期間当たりの推定離着陸回数を算出する推定離着陸回数算出処理と、
上記総駐機時間に基づいて単位期間当たりの推定駐機時間を算出する推定駐機時間算出処理と、を更に実行し、
上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸回数及び上記推定駐機時間をさらに含む、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項4】
上記離着陸ポイントの住所と、単位期間当たりの総離着陸料金及び総駐機料金とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されており、
上記周囲情報は、上記総離着陸料金及び上記総駐機料金を更に含み、
上記コントローラは、
上記総離着陸料金に基づいて、単位期間当たりの推定離着陸料金を算出する推定離着陸料金算出処理と、
上記総駐機料金に基づいて単位期間当たりの推定駐機料金を算出する推定駐機料金算出処理と、を更に実行し、
上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸料金及び上記推定駐機料金をさらに含む、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項5】
上記対象情報は、土地のサイズを示す土地サイズ情報を更に含み、
離着陸ポイントにおけるポートのサイズを示すポートサイズと、当該ポートの設置数と、離着陸ポイントの設置費用とが上記管理データベースにおいて対応付けられており、
上記コントローラは、
上記土地サイズ情報に基づいて、上記ポートサイズと、上記ポートの設置数とを決定するサイズ及び設置数決定処理と、
決定した上記ポートサイズ及び設置数と対応付けられた設置費用を上記管理データベースから取得する設置費用取得処理と、を更に実行し、
上記土地所有者見積もりは、上記設置費用を更に含む、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項6】
上記情報処理装置は、インターネットに接続される通信インタフェースを更に備えており、
上記コントローラは、
土地所有者端末から画面要求を上記通信インタフェースを通じて受信する画面要求受信処理と、
上記対象情報の入力を受け付ける入力画面を示す入力画面データを、上記画面要求に対して上記通信インタフェースを通じて返信する第1返信処理と、
上記対象情報を含む見積もり要求を上記通信インタフェースを通じて受信する上記対象情報取得処理と、
上記土地所有者見積もり生成処理で生成した上記土地所有者見積もりを、受信した上記見積もり要求に対する応答として上記通信インタフェースを通じて返信する第2返信処理と、を更に実行する、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項7】
上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所と使用単価とを対応付けており、
上記コントローラは、
事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、
上記事業エリアを含む第2検索エリアを決定する第2検索エリア決定処理と、
上記第2検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す第2検索要求処理と、を更に実行し、
上記管理データベースは、
上記第2検索エリアに含まれる住所を有するレコードを特定するデータ特定処理と、
特定したレコードに登録された上記使用単価と、特定したレコード数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を上記コントローラに受け渡す検索結果受渡処理と、を更に実行し、
上記コントローラは、
受け渡された上記使用単価に基づいて単位期間当たりの推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、
上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を更に実行する、請求項1に記載の契約支援システム。
【請求項8】
コントローラを有する情報処理装置であって、
上記コントローラは、
見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、
上記見積もり対象住所を含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、
離着陸ポイントの住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所と対応付けられた当該運用利益を含む周囲情報を取得する周囲情報取得処理と、
上記運用利益に基づいて単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定収入算出処理と、
上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を実行する、情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータを有する情報処理装置に実装される制御プログラムであって、
見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、
上記見積もり対象住所を含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、
住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所と対応付けられた当該運用利益を含む周囲情報を取得する周囲情報取得処理と、
上記運用利益に基づいて単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定運用利益算出処理と、
上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を上記コンピュータに実行させる、制御プログラム。
【請求項10】
コントローラを有する情報処理装置と、
離着陸ポイントの住所と使用単価とを対応付けた管理データベースを記憶するメモリと、を備えており、
上記コントローラは、
事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、
上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、
上記検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す検索要求処理と、を実行し、
上記管理データベースは、
上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードを特定するデータ特定処理と、
特定したレコードに登録された上記使用単価と、特定したレコード数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を上記コントローラに受け渡す検索結果受渡処理と、を実行し、
上記コントローラは、
受け渡された上記使用単価に基づいて単位期間当たりの推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、
上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を実行する、契約支援システム。
【請求項11】
上記事業情報は、上記事業エリアにおける離着陸推定回数を更に含み、
上記推定使用料金算出処理は、
上記離着陸推定回数に更に基づいて上記推定使用料金を算出する処理である、請求項10に記載の契約支援システム。
【請求項12】
上記事業情報は、上記事業エリアにおける駐機推定時間を更に含み、
上記推定使用料金算出処理は、
上記駐機推定時間に更に基づいて上記推定使用料金を更に算出する処理である、請求項10または11に記載の契約支援システム。
【請求項13】
上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、使用実績とを対応付けており、
上記検索結果受渡処理で受け渡される検索結果は、上記離着陸ポイントの空き率或いは稼働率を含み、
上記事業者見積もりは、上記空き率或いは稼働率を更に含む、請求項10に記載の契約支援システム。
【請求項14】
上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、上記離着陸ポイントのサイズを示す離着陸ポイントサイズ情報と、を対応付けており、
上記事業情報は、垂直離着陸飛行体のサイズを示す機体サイズ情報を更に含んでおり、
上記データ特定処理は、上記離着陸ポイントサイズ情報及び上記機体サイズ情報に更に基づいて上記レコードを特定する処理である、請求項10に記載の契約支援システム。
【請求項15】
上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、上記離着陸ポイントに着陸可能な垂直離着陸飛行体の上限重量と、を対応付けており、
上記事業情報は、垂直離着陸飛行体の最大重量を更に含んでおり、
上記データ特定処理は、上記上限重量及び上記最大重量に更に基づいて上記レコードを特定する処理である、請求項10に記載の契約支援システム。
【請求項16】
上記離着陸ポイント情報は、離着陸ポイントの位置を示す表示オブジェクトが重ねられた地図を示す地図情報である、請求項10に記載された契約支援システム。
【請求項17】
上記情報処理装置は、インターネットに接続される通信インタフェースを更に備えており、
上記コントローラは、
事業者端末から画面要求を上記通信インタフェースを通じて受信する画面要求受信処理と、
上記事業情報の入力を受け付ける入力画面を示す入力画面データを、上記画面要求に対して、上記通信インタフェースを通じて返信する第1返信処理と、
上記事業情報を含む見積もり要求を上記通信インタフェースを通じて受信する見積もり要求受信処理と、
上記事業者見積もり生成処理で生成した上記事業者見積もりを、上記見積もり要求に対して、上記通信インタフェースを通じて返信する第2返信処理と、を更に実行する、請求項10に記載の契約支援システム。
【請求項18】
コントローラを有する情報処理装置であって、
上記コントローラは、
事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、
上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と
離着陸ポイントの住所及び使用単価を対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードに登録された当該使用単価と、当該レコードの数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を取得する使用単価取得処理と、
上記使用単価に基づいて推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、
上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を実行する、情報処理装置。
【請求項19】
コンピュータを備える情報処理装置に実装される制御プログラムであって、
事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、
上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と
離着陸ポイントの住所及び使用単価を対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードに登録された当該使用単価と、当該レコードの数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を取得する使用単価取得処理と、
上記使用単価に基づいて推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、
上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を上記コンピュータに実行させる制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見積もりを生成する契約支援システム、当該契約支援システムに使用される情報処理装置、及び当該情報処理装置に実装される制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆる「空飛ぶ車」や「ドローン」などの垂直離着陸飛行体が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された垂直離着陸飛行体は自律制御型であり、搭載された制御プログラムによって飛行及び離着陸を自動で行う。
【0003】
垂直離着陸飛行体は、例えば旅客や荷物の運送(運送事業)に用いられる(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-57225号公報
【特許文献2】特開2019-131332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
垂直離着陸飛行体を用いて運送事業を行うには、多数の離着陸ポイントが必要となる。一方で、日本国内での空地や未利用地の有効活用の要請がある。
【0006】
本願発明者は、空地や未利用地の所有者(以下、「土地所有者」と記載)に対し、離着陸ポイントの設置及び運用を行い、この離着陸ポイントを運送事業者に提供するサービスを試案した。このサービスにおいては、土地所有者との契約及び運送事業者との契約が必要になる。
【0007】
本願発明の目的は、土地所有者との契約、或いは運送事業者との契約を支援する契約支援システム、情報処理装置、及び制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明に係る契約支援システムは、コントローラを有する情報処理装置と、離着陸ポイントの住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースを記憶するメモリと、を備える。上記コントローラは、見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、上記見積もり対象住所を含む第1検索エリアを決定する第1検索エリア決定処理と、上記第1検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す第1検索要求処理と、を実行する。上記管理データベースは、受け渡された上記第1検索エリアに含まれる住所と対応付けられた上記運用利益を含む周囲情報を上記コントローラに受け渡す周囲情報受渡処理と、を実行する。上記コントローラは、受け渡たされた上記周囲情報に含まれる上記運用利益に基づいて、単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定運用利益算出処理と、上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を実行する。
【0009】
例えばインターネットを通じて、或いは直接入力により、空地の住所(見積もり対象住所)が情報処理装置に入力される。情報処理装置のコントローラは、空地の周囲の離着陸ポイントの情報である周囲情報を管理データベースから取得し、当該周囲情報に含まれる運用利益に基づいて推定運用利益を算出する。コントローラは、算出した推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する。土地所有者は、土地所有者見積もりを参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と土地所有者との契約を支援することができる。
【0010】
(2) 上記離着陸ポイントの住所と、離着陸設定料金及び単位時間当たりの駐機設定料金とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されていてもよい。上記周囲情報は、上記離着陸設定料金及び上記駐機設定料金を更に含む。上記コントローラは、上記離着陸設定料金に基づいて推定離着陸設定料金を算出する第1算出処理と、上記駐機設定料金に基づいて推定駐機設定料金を算出する第2算出処理と、を更に実行する。上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸設定料金及び上記推定駐機設定料金をさらに含む。
【0011】
土地所有者は、土地所有者見積もりに示された推定離着陸設定料金及び推定駐機設定料金を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0012】
(3) 上記離着陸ポイントの住所と、単位期間当たりの総離着陸回数及び総駐機時間とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されていてもよい。上記周囲情報は、上記総離着陸回数及び上記総駐機時間を更に含む。上記コントローラは、上記総離着陸回数に基づいて、単位期間当たりの推定離着陸回数を算出する推定離着陸回数算出処理と、上記総駐機時間に基づいて単位期間当たりの推定駐機時間を算出する推定駐機時間算出処理と、を更に実行する。上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸回数及び上記推定駐機時間をさらに含む。
【0013】
土地所有者は、土地所有者見積もりに示された単位期間当たりの推定離着陸回数及び推定駐機時間を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0014】
(4) 上記離着陸ポイントの住所と、単位期間当たりの総離着陸料金及び総駐機料金とが更に対応付けて上記管理データベースに登録されていてもよい。上記周囲情報は、上記総離着陸料金及び上記総駐機料金を更に含む。上記コントローラは、上記総離着陸料金に基づいて、単位期間当たりの推定離着陸料金を算出する推定離着陸料金算出処理と、上記総駐機料金に基づいて単位期間当たりの推定駐機料金を算出する推定駐機料金算出処理と、を更に実行する。上記土地所有者見積もりは、上記推定離着陸料金及び上記推定駐機料金をさらに含む。
【0015】
土地所有者は、土地所有者見積もりに示された単位期間当たりの推定離着陸料金及び推定駐機料金を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0016】
(5) 上記対象情報は、土地のサイズを示す土地サイズ情報を更に含んでいてもよい。離着陸ポイントにおけるポートのサイズを示すポートサイズと、当該ポートの設置数と、離着陸ポイントの設置費用とが上記管理データベースにおいて対応付けられている。上記コントローラは、上記土地サイズ情報に基づいて、上記ポートサイズと、上記ポートの設置数とを決定するサイズ及び設置数決定処理と、決定した上記ポートサイズ及び設置数と対応付けられた設置費用を上記管理データベースから取得する設置費用取得処理と、を更に実行する。上記土地所有者見積もりは、上記設置費用を更に含む。
【0017】
土地所有者は、土地所有者見積もりに示された離着陸ポイントの設置費用を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0018】
(6) 上記情報処理装置は、インターネットに接続される通信インタフェースを更に備えていてもよい。上記コントローラは、土地所有者端末から画面要求を上記通信インタフェースを通じて受信する画面要求受信処理と、上記対象情報の入力を受け付ける入力画面を示す入力画面データを、上記画面要求に対して上記通信インタフェースを通じて返信する第1返信処理と、上記対象情報を含む見積もり要求を上記通信インタフェースを通じて受信する上記対象情報取得処理と、上記土地所有者見積もり生成処理で生成した上記土地所有者見積もりを、受信した上記見積もり要求に対する応答として上記通信インタフェースを通じて返信する第2返信処理と、を更に実行する。
【0019】
土地所有者は、PCや携帯端末である土地所有者端末に表示されたURLを選択する。土地所有者端末は、画面要求を情報処理装置に送信する。情報処理装置は、受信した画面要求に対して、入力画面データを返信する。土地所有者端末は、入力画面データが示す入力画面を表示させる。土地所有者は、自己が所有する空地の住所を当該入力画面において入力する。土地所有者端末は、当該住所を情報処理装置に送信する。情報処理装置は、受信した住所の周囲に設置された離着陸ポイントの単位期間当たりの運用利益に基づいて、単位期間当たりの推定運用利益を算出する。情報処理装置は、算出した推定運用利益を含む土地所有者見積もりを土地所有者端末に返信する。したがって、土地所有者は、自己が所有する空地の住所を土地所有者端末に入力するだけで、自己が所有する空地を離着陸ポイントとして運用した場合の推定運用利益を知ることができる。
【0020】
(7) 上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所と使用単価とを対応付けていてもよい。上記コントローラは、事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、上記事業エリアを含む第2検索エリアを決定する第2検索エリア決定処理と、上記第2検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す第2検索要求処理と、を更に実行する。上記管理データベースは、上記第2検索エリアに含まれる住所を有するレコードを特定するデータ特定処理と、特定したレコードに登録された上記使用単価と、特定したレコード数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を上記コントローラに受け渡す検索結果受渡処理と、を更に実行する。上記コントローラは、受け渡された上記使用単価に基づいて単位期間当たりの推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を更に実行する。
【0021】
本発明に係る契約支援システムは、土地所有者に対する見積もりに加え、運送事業者に対する見積もりも作成することができる。
【0022】
(8) 本発明に係る情報処理装置は、コントローラを有する。上記コントローラは、見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、上記見積もり対象住所を含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、離着陸ポイントの住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所と対応付けられた当該運用利益を含む周囲情報を取得する周囲情報取得処理と、上記運用利益に基づいて単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定収入算出処理と、上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を実行する。
【0023】
本発明は、情報処理装置として捉えることもできる。
【0024】
(9) 本発明に係る制御プログラムは、コンピュータを有する情報処理装置に実装され、見積もり対象住所を含む対象情報を取得する対象情報取得処理と、上記見積もり対象住所を含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、住所と単位期間当たりの運用利益とを対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所と対応付けられた当該運用利益を含む周囲情報を取得する周囲情報取得処理と、上記運用利益に基づいて単位期間当たりの推定運用利益を算出する推定運用利益算出処理と、上記推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する土地所有者見積もり生成処理と、を上記コンピュータに実行させる。
【0025】
本発明は、情報処理装置に実装される制御プログラムとして捉えることもできる。
【0026】
(10) 本発明に係る契約支援システムは、コントローラを有する情報処理装置と、離着陸ポイントの住所と使用単価とを対応付けた管理データベースを記憶するメモリと、を備える。上記コントローラは、事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、上記検索エリアを含む検索要求を上記管理データベースに受け渡す検索要求処理と、を実行する。上記管理データベースは、上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードを特定するデータ特定処理と、特定したレコードに登録された上記使用単価と、特定したレコード数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を上記コントローラに受け渡す検索結果受渡処理と、を実行する。上記コントローラは、受け渡された上記使用単価に基づいて単位期間当たりの推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を実行する。
【0027】
例えばインターネットを通じて、或いは直接入力により、事業エリアを含む事業情報が情報処理装置に入力される。情報処理装置のコントローラは、事業エリアから検索エリアを決定し、当該検索エリア内の離着陸ポイントの使用単価と離着陸ポイント情報とを管理データベースから取得する。コントローラは、取得した使用単価に基づいて推定使用料金を算出する。コントローラは、算出した推定使用料金と、離着陸ポイント情報とを含む事業者見積もりを生成する。運送事業者は、事業者見積もりを参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と運送事業者との契約を支援することができる。
【0028】
(11) 上記事業情報は、上記事業エリアにおける離着陸推定回数を更に含んでいてもよい。上記推定使用料金算出処理は、上記離着陸推定回数に更に基づいて上記推定使用料金を算出する処理である。
【0029】
コントローラは、管理データベースから取得した使用単価と、運送事業者から通知された離着陸推定回数とに基づいて推定使用料金を算出する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、使用単価のみに基づいて推定使用料金を算出する場合よりも正確な推定使用料金を算出することができる。
【0030】
(12) 上記事業情報は、上記事業エリアにおける駐機推定時間を更に含んでいてもよい。上記推定使用料金算出処理は、上記駐機推定時間に更に基づいて上記推定使用料金を更に算出する処理である。
【0031】
コントローラは、管理データベースから取得した使用単価と、運送事業者から通知された駐機推定時間とに基づいて推定使用料金を算出する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、使用単価のみに基づいて推定使用料金を算出する場合よりも正確な推定使用料金を算出することができる。
【0032】
(13) 上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、使用実績とを対応付けていてもよい。上記検索結果受渡処理で受け渡される検索結果は、上記離着陸ポイントの空き率或いは稼働率を含む。上記事業者見積もりは、上記空き率或いは稼働率を更に含む。
【0033】
事業エリアにおける離着陸ポイントの空き率或いは稼働率が事業者見積もりに含まれる。運送事業者は、当該空き率或いは稼働率を参照して契約を締結する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、サービス提供者と運送事業者との契約を更に良好に支援することができる。
【0034】
(14) 上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、上記離着陸ポイントのサイズを示す離着陸ポイントサイズ情報と、を対応付けていてもよい。上記事業情報は、垂直離着陸飛行体のサイズを示す機体サイズ情報を更に含む。上記データ特定処理は、上記離着陸ポイントサイズ情報及び上記機体サイズ情報に更に基づいて上記レコードを特定する処理である。
【0035】
運送事業者が所持する垂直離着陸飛行体のサイズを示す機体サイズ情報が情報処理装置に入力される。情報処理装置のコントローラは、入力された機体サイズ情報が示すサイズの垂直離着陸飛行体が離着陸可能な離着陸ポイントのレコードを管理データベースにおいて特定する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、より正確な事業者見積もりを生成することができる。
【0036】
(15) 上記管理データベースは、上記離着陸ポイントの住所及び上記使用単価と、上記離着陸ポイントに着陸可能な垂直離着陸飛行体の上限重量と、を対応付けていてもよい。上記事業情報は、垂直離着陸飛行体の最大重量を更に含む。上記データ特定処理は、上記上限重量及び上記最大重量に更に基づいて上記レコードを特定する処理である。
【0037】
運送事業者が所持する垂直離着陸飛行体の最大重量が情報処理装置に入力される。情報処理装置のコントローラは、入力された最大重量の垂直離着陸飛行体が離着陸可能な離着陸ポイントのレコードを管理データベースにおいて特定する。したがって、本発明に係る契約支援システムは、より正確な事業者見積もりを生成することができる。
【0038】
(16) 上記離着陸ポイント情報は、離着陸ポイントの位置を示す表示オブジェクトが重ねられた地図を示す地図情報であってもよい。
【0039】
事業者見積もりは、離着陸ポイントを示す表示オブジェクトが示された地図を示す地図情報を更に含むから、運送事業者は、事業エリアにおける離着陸ポイントの位置及び数を視覚的に認識することができる。
【0040】
(17) 上記情報処理装置は、インターネットに接続される通信インタフェースを更に備えていてもよい。上記コントローラは、事業者端末から画面要求を上記通信インタフェースを通じて受信する画面要求受信処理と、上記事業情報の入力を受け付ける入力画面を示す入力画面データを、上記画面要求に対して、上記通信インタフェースを通じて返信する第1返信処理と、上記事業情報を含む見積もり要求を上記通信インタフェースを通じて受信する見積もり要求受信処理と、上記事業者見積もり生成処理で生成した上記事業者見積もりを、上記見積もり要求に対して、上記通信インタフェースを通じて返信する第2返信処理と、を更に実行する。
【0041】
運送事業者は、PCや携帯端末である事業者端末に表示されたURLを選択する。事業者端末は、画面要求を含むHTTPリクエストを情報処理装置に送信する。情報処理装置は、当該画面要求に対する返答として、入力画面データを含むHTTPレスポンスを返信する。当該HTTPレスポンスを受信した事業者端末は、入力画面データが示す入力画面を表示させる。運送事業者は、自己が主に事業を行うエリア(事業エリア)を当該入力画面において入力する。事業者端末は、当該事業エリアを含むHTTPリクエストを情報処理装置に送信する。情報処理装置は、受信した事業エリア内の離着陸ポイントの使用単価に基づいて、推定使用料金を算出する。情報処理装置は、算出した推定使用料金を含むHTTPレスポンスを事業者端末に返信する。したがって、運送事業者は、自己が事業を行うエリアを入力するだけで、推定使用料金を知ることができる。
【0042】
(18) 本発明に係る情報処理装置は、コントローラを有する。上記コントローラは、
事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、離着陸ポイントの住所及び使用単価を対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードに登録された当該使用単価と、当該レコードの数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を取得する使用単価取得処理と、上記使用単価に基づいて推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を実行する。
【0043】
本発明は、情報処理装置として捉えることもできる。
【0044】
(19) 本発明に係る制御プログラムは、コンピュータを備える情報処理装置に実装され、事業エリアを含む事業情報を取得する事業情報取得処理と、上記事業エリアを含む検索エリアを決定する検索エリア決定処理と、離着陸ポイントの住所及び使用単価を対応付けた管理データベースから、上記検索エリアに含まれる住所を有するレコードに登録された当該使用単価と、当該レコードの数に応じた離着陸ポイント数及び上記離着陸ポイントの住所の少なくとも一方である離着陸ポイント情報と、を取得する使用単価取得処理と、上記使用単価に基づいて推定使用料金を算出する推定使用料金算出処理と、上記推定使用料金及び上記離着陸ポイント情報を含む事業者見積もりを生成する事業者見積もり生成処理と、を上記コンピュータに実行させる。
【0045】
本発明は、情報処理装置に実装される制御プログラムとして捉えることもできる。
【発明の効果】
【0046】
本発明に係る契約支援システムは、空地、未利用地を所有する土地所有者との契約、或いは垂直離着陸飛行体を用いて運送事業を行う運送事業者との契約を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1図1は、契約支援システム10及びサービス提供システム19の構成を示す図である。
図2図2は、契約支援システム10及びサービス提供システム19の機能ブロック図である。
図3図3は、基本情報管理データベース、事業者管理データベース、規定サイズ管理データベース、端末管理データベース、及び料金管理データを示す図である。
図4図4は、利用予定管理データベースを示す図である。
図5図5は、実績管理データベースを示す図である。
図6図6は、ユーザ決済管理データベースを示す図である。
図7図7は、見積もり用管理データベース、及び概略設備費用管理データベースを示す図である。
図8図8は、土地所有者見積もり提供処理のフローチャートである。
図9図9(A)はホームページ画面を示す図であり、図9(B)は土地所有者入力画面を示す図である。
図10図10(A)は土地所有者見積もり通知画面を示す図であり、図10(B)は第2詳細画面を示す図である。
図11図11は、事業者見積もり提供処理のフローチャートである。
図12図12(A)は運送事業者入力画面を示す図であり、図12(B)は事業者見積もり通知画面を示す図である。
図13図13は、表示オブジェクト150が配置された地図を示す図である。
図14図14は、変形例に係る契約支援システム10の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、本発明の一実施形態について説明がされる。なお、以下に説明される実施形態は、本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更され得ることは言うまでもない。例えば、後述する各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更され得る。或いは、後述の処理の一部は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜省略され得る。
【0049】
図1は、本実施形態に係る契約支援システム10と、契約支援システム10が利用する管理データベース(図3から図7参照)を管理するサービス提供システム19と、を示す。
【0050】
契約支援システム10及びサービス提供システム19は、サービス提供者によって運用されるシステムである。サービス提供者は、サービス提供システム19を用いて、垂直離着陸飛行体11を運用する運送事業者と、垂直離着陸飛行体11が離着陸する離着陸ポイント13が設置された土地の所有者(以下、「土地所有者」と記載する)とに対してサービスを提供する。具体的には、サービス提供者は、運送事業者に対して多数の離着陸ポイント13の使用を許諾するサービスを提供する。また、サービス提供者は、土地所有者に対して離着陸ポイント13を設置及び運用するサービスを提供する。
【0051】
契約支援システム10は、離着陸ポイント13の設置及び運用に関する土地所有者との契約を支援し、且つ離着陸ポイント13の使用に関する運送事業者との契約を支援するシステムである。具体的には、契約支援システム10は、離着陸ポイント13の設置及び運用に関する土地所有者見積もりを生成し、且つ離着陸ポイント13の使用に関する運送事業者見積もりを生成する。
【0052】
契約支援システム10は、サービス提供システム19に付随するシステムである。具体的には、契約支援システム10は、サービス提供システム19が備える管理データベース(図2参照)を用いて見積もりを生成する。
【0053】
まず、運送事業者が運用する垂直離着陸飛行体11及びサービス提供システム19について説明がされる。
【0054】
運送事業者は、1台或いは複数台の垂直離着陸飛行体11を用いて、旅客や荷物を運送する運送事業を行う。なお、図1では、1台の垂直離着陸飛行体11のみが示され、他の垂直離着陸飛行体11の図示が省略されている。
【0055】
垂直離着陸飛行体11は、垂直上昇及び垂直下降が可能な飛行体を意味する。典型的には、垂直離着陸飛行体11は、浮力を生じさせるロータを備えた飛行体である。もっとも、垂直離着陸飛行体11は、垂直離着陸が可能であり、且つ旅客或いは荷物を運送可能であれば、どのような飛行方式を採用していてもよい。
【0056】
垂直離着陸飛行体11は、ロータを駆動させるバッテリ12を搭載している。すなわち、垂直離着陸飛行体11は、電力で駆動する、いわゆるEVモビリティである。もっとも、垂直離着陸飛行体11の動力源は、電力以外であってもよい。
【0057】
垂直離着陸飛行体11は、飛行制御ユニット18及び不図示の通信アンテナを搭載している。通信アンテナは、通信衛星17が送信したGPS(GNSS)位置情報を受信する。飛行制御ユニット18は、現在の位置を示すGPS位置情報と、目的地である離着陸ポイント13の位置情報とに基づいて、垂直離着陸飛行体11の各部の駆動制御量を決定し、垂直離着陸飛行体11を目的地まで飛行させる。また、飛行制御ユニット18は、垂直離着陸飛行体11が目的地に着陸或いは離陸するように上記駆動制御量を決定する。すなわち、垂直離着陸飛行体11は、飛行及び離着陸を自動で行う自律制御型であり、操縦者を必要としない飛行体である。もっとも、垂直離着陸飛行体11は、緊急時の着陸など、一部の操縦のみを行う補助的な操縦者の搭乗を許容してもよい。すなわち、垂直離着陸飛行体11は、いわゆる完全自動制御型であってもよいし、いわゆる半自動制御型であってもよい。
【0058】
サービス提供システム19は、垂直離着陸飛行体11に乗せられる可搬通信端末20と、可搬通信端末20から情報を収集して管理データベース(図2参照)に登録する管理サーバ30と、を備える。
【0059】
可搬通信端末20は、サービス提供者から運送事業者に提供される。運送事業者は、提供された可搬通信端末20を、各垂直離着陸飛行体11にそれぞれ乗せる。
【0060】
可搬通信端末20は、通信衛星17が送信したGPS(GNSS)位置情報を受信し、受信したGPS位置情報を、移動体通信網15の基地局16及びインターネット14を介して管理サーバ30に送信する。可搬通信端末20は垂直離着陸飛行体11に乗せられるから、可搬通信端末20が管理サーバ30に送信するGPS位置情報は、垂直離着陸飛行体11の位置を示す。すなわち、管理サーバ30は、可搬通信端末20を介して、垂直離着陸飛行体11の位置を取得する。
【0061】
GPS位置情報は、経度、緯度、及び高度を含む。すなわち、管理サーバ30は、垂直離着陸飛行体11の現在の経度、緯度、及び高度を取得する。
【0062】
図2は、可搬通信端末20及び管理サーバ30の機能ブロック図である。
【0063】
可搬通信端末20は、端末コントローラ21、通信インタフェース22、通信アンテナ23、バッテリ24、及び電源回路25を備える。
【0064】
端末コントローラ21は、中央演算処理装置であるCPU26及びメモリ27を備える。
【0065】
メモリ27は、オペレーティングシステムであるOS28と、端末プログラム29と、端末IDと、サーバアドレスとを予め記憶する。OS28及び端末プログラム29は、CPU26によって実行される。サーバアドレスは、例えば管理サーバ30のグローバルIPアドレスである。
【0066】
通信インタフェース22は、通信アンテナ23が受信した電波(GPS位置情報)を端末コントローラ21に入力可能なデータ形式に変換し、端末コントローラ21が出力した現在位置情報を通信アンテナ23から送信可能な伝送データに変換する回路である。通信インタフェース22は、例えばICである。
【0067】
可搬通信端末20は、通信インタフェース22及び通信アンテナ23を通じて、GPS位置情報を取得する。また、可搬通信端末20は、通信インタフェース22、通信アンテナ23、移動体通信網15の基地局16、及びインターネット14を通じて、GPS位置情報などの情報を管理サーバ30に送信する。
【0068】
バッテリ24は、例えば充放電可能な2次電池である。例えば、電極と非接触で充電可能なバッテリ24が用いられる。バッテリ24は、例えば5Vや10Vなどの所定の電圧値の直流電圧を出力する。
【0069】
電源回路25は、バッテリ24が出力した直流電圧を3.3Vや5Vなどの所定の電圧値に変換且つ安定化させて出力するDC-DCコンバータなどである。電源回路25には、例えば電源ICなどが用いられる。
【0070】
管理サーバ30は、いわゆるWEBサーバであって、インターネット14に接続されている。管理サーバ30は、サービス提供者が所持するサーバであってもよいし、いわゆるレンタルサーバであって、サービス提供者が使用を許諾されたサーバであってもよい。管理サーバ30は、特許請求の範囲に記載された「情報処理装置」に相当する。
【0071】
管理サーバ30は、サーバコントローラ31と、インターネット14に接続された通信インタフェース32とを備える。通信インタフェース32は、受信した情報(伝送データ)のデータ形式を、サーバコントローラ31に入力可能な形式のデータに変換し、サーバコントロ―ラ31が出力した情報を、インターネット14を通じて送信可能な形式の伝送データに変換する回路である。通信インタフェース32は、例えばICである。
【0072】
サーバコントローラ31は、中央演算処理装置であるCPU33及びメモリ34を備える。
【0073】
メモリ34は、オペレーティングシステムであるOS35と、サーバプログラム36と、管理データベースとを記憶する。なお、図面では、「データベース」は「DB」と省略して記載されている。サーバプログラム36は、特許請求の範囲に記載された「制御プログラム」に相当する。
【0074】
図3から図7は、管理データベースを示す図である。図3は、管理データベースの一部である基本情報管理データベースと、事業者管理データベースと、規定サイズ管理データベースと、端末管理データベースと、料金管理データベースとを示す。図4は、管理データベースの一部である利用予定管理データベースを示す。図5は、管理データベースの一部である実績管理データベースを示す。図6は、管理データベースの一部であるユーザ決済管理データベースを示す。「ユーザ」は、土地所有者を意味する。図7は、管理データベースの一部である見積もり用管理データベース及び概略設置費用管理データベースを示す。
【0075】
図3に示される基本情報管理データベースは、土地所有者(ユーザ)に関する情報と、当該土地所有者が所有する土地に設置された離着陸ポイント13(図1参照)に関する情報とを管理するためのデータベースである。
【0076】
基本情報管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0077】
項目名「ユーザID」、「氏名」、「居所」、「メールアドレス」、「離着陸ポイント情報」、「設定料金番号」、及び「ユーザ決済情報」のいずれかの項目名が各カラムにそれぞれ付されている。すなわち、「ユーザID」、「氏名」、「居所」、「メールアドレス」、「離着陸ポイント情報」、「設定料金番号」、及び「ユーザ決済情報」が、管理データベースにおいて相互に対応付けられている。
【0078】
項目名「ユーザID」が付されたカラムのフィールドには、土地所有者を個々に識別する識別情報であるユーザIDが登録される。基本情報管理データベースに登録される各レコードは、ユーザIDによって個々に識別される。ユーザIDは、サービス提供者と土地所有者との間で契約が締結された後、サービス提供者によって管理サーバ30に入力され、或いはサーバコントローラ31によって生成され、管理データベースに登録される。当該入力には、例えば、サービス提供者による直接入力の他、サービス提供者が所持する通信端末から管理サーバ30への送信も含まれる。
【0079】
項目名「氏名」が付されたカラムのフィールドには、土地所有者の姓及び名が登録される。
【0080】
項目名「居所」が付されたカラムのフィールドには、土地所有者が居住する場所の住所が登録される。
【0081】
項目名「メールアドレス」が付されたカラムのフィールドには、土地所有者のEメールアドレスが登録される。
【0082】
項目名「離着陸ポイント」が付されたカラムは、項目名「ポートID」、「駐機可能数」、「着陸帯情報」、「種別情報」、「上限重量」、「位置情報」、及び「住所」のいずれかの項目名がそれぞれ付された複数のサブカラムを有している。
【0083】
項目名「ポートID」が付されたサブカラムのフィールドには、ポートIDが登録される。ポートIDは、離着陸ポイント13を個々に識別する識別情報である。図4に示す例では、ユーザID「A0002」で識別されるユーザである「田中花子」は、ポートID「B0003」で識別される離着陸ポイント13を所持している。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、ポートごとにポートIDが付されていてもよい。例えば、ポートID「B0003」が付された離着陸ポイント13が2つのポートを有する場合、「B0003-01」と、「B0003-02」とが各ポートにそれぞれ付される。すなわち、ポートIDに枝番が付されて各ポートがそれぞれ識別される。
【0084】
項目名「駐機可能数」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13に同時に離着陸或いは駐機可能な垂直離着陸飛行体11の台数が登録される。駐機可能数と、離着陸ポイント13が有するポートの数とは、一致していてもよいし、相違していてもよい。
【0085】
項目名「着陸帯情報」が付されたサブカラムのフィールドには、着陸帯の長さ及び幅が登録される。着陸帯が「円」である場合、長さ及び幅が同一となる。着陸帯情報は、特許請求の範囲に記載された「離着陸ポイントサイズ情報」に相当する。
【0086】
項目名「種別情報」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13が地上に設置されていることを示す「地上」、或いは建物の屋上に設置されていることを示す「建物」が登録されている。なお、離着陸ポイント13の着陸帯のサイズが同じであっても、離着陸ポイント13が地上に設置されている場合と建物に設置されている場合とでは、垂直離着陸飛行体11が離着陸するための法的な要求サイズが変わる。例えば、離着陸ポイント13が地上に設置されている場合は、垂直離着陸飛行体11のサイズと同程度のサイズの着陸帯が要求され、離着陸ポイント13が建物に設置されている場合は、垂直離着陸飛行体11の1.2倍のサイズの着陸帯が要求される。
【0087】
項目名「上限重量」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の設置場所が「建物」である場合に、当該離着陸ポイント13に離着陸可能な垂直離着陸飛行体11の上限重量が登録される。なお、離着陸ポイント13が地上のみ設置される場合、項目名「上限重量」が付されたサブカラムは設けられなくてもよい。
【0088】
項目名「位置情報」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の経度、緯度、及び高度が登録される。
【0089】
項目名「住所」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の住所が登録される。
【0090】
項目名「設定料金番号」が付されたカラムのフィールドには、料金管理データベースにおける設定料金番号が登録される。図3に示す例では、ポートID「B0003」が付された離着陸ポイント13に適用される設定料金番号は、料金管理データベースにおける設定料金番号に「1」が登録された料金であって、離着陸設定料金が「1000円」であり、駐機設定料金が「250円/15分」である。
【0091】
項目名「ユーザ決済」が付されたカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の使用に対する利用料金が振り込まれる口座の口座番号と、当該口座番号の所有者の姓及び名が登録される。
【0092】
サービス提供者は、離着陸ポイント13を設置する際に、駐機可能数、着陸帯情報、種別情報、上限重量、位置情報、及び住所を取得する。駐機可能数、着陸帯情報、種別情報、上限重量、位置情報、住所は、サービス提供者によって管理サーバ30に入力される。管理サーバ30のサーバコントローラ31は、入力された駐機可能数、着陸帯情報、種別情報、上限重量、位置情報、及び住所と、生成したポートIDとを、ユーザIDと対応付けて管理データベースに登録する。
【0093】
図3が示す事業者管理データベースは、運送事業者に関する情報を管理するためのデータベースである。
【0094】
事業者管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0095】
項目名「事業者ID」、「事業者名」、「事業者住所」、「決済用アドレス」、「待機場所情報」、及び「事業者決済情報」のいずれかの項目名が各カラムにそれぞれ付されている。すなわち、「事業者ID」、「事業者名」、「事業者住所」、「決済用アドレス」、「待機場所情報」、及び「事業者決済情報」が、管理データベースにおいて相互に対応付けられている。
【0096】
項目名「事業者ID」が付されたカラムのフィールドには、運送事業者を個々に識別する識別情報である事業者IDが登録される。事業者管理データベースに登録される各レコードは、事業者IDによって個々に識別される。
【0097】
項目名「事業者名」が付されたカラムのフィールドには、運送事業者の名称が登録される。
【0098】
項目名「事業者住所」が付されたカラムのフィールドには、例えば運送事業者の本部の住所が登録される。
【0099】
項目名「決済用アドレス」が付されたカラムのフィールドには、運送事業者が運用する事業者サーバ(不図示)に付されたグローバルIPアドレス、或いは運送事業者のメールアドレスが登録される。管理サーバ30或いはサービス提供者は、離着陸ポイント13の使用に対する請求書を示す請求データを、決済用アドレス宛に送信する。
【0100】
項目名「待機場所情報」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の通常の待機場所を示す経度、緯度、及び高度が登録される。通常の待機場所とは、運行に携わらない垂直離着陸飛行体11が駐機を行う場所を意味する。通常の待機場所は、運送事業者が設置した離着陸ポイント(不図示)であってもよいし、サービス提供者が提供する離着陸ポイント13であってもよい。すなわち、サービス提供者は、垂直離着陸飛行体11が運行時に一時的に離着陸する離着陸ポイント13に加え、通常の待機場所となる大型の離着陸ポイント13を運送事業者に提供してもよい。
【0101】
項目名「事業者決済情報」が付されたカラムのフィールドには、運送事業者が有する口座の口座番号などの決済情報が登録される。なお、自動決済でない場合、事業者決済情報は、事業者管理データベースに登録されなくてもよい。
【0102】
事業者IDは、サービス提供者と運送事業者との間で契約が締結された後、サービス提供者によって管理サーバ30に入力され、或いはサーバコントローラ31によって生成されて管理データベースに登録される。
【0103】
事業者名、事業者住所、決済用アドレス、待機場所情報、及び事業者決済情報は、運送事業者からサービス提供者に通知され、サービス提供者によって管理サーバ30に入力されて管理データベースに登録される。
【0104】
規定サイズ管理データベースは、垂直離着陸飛行体11の基本データ(仕様)を管理するデータベースである。
【0105】
規定サイズ管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0106】
項目名「機種」、「幅」、「長さ」、「重量」、「最大重量」のいずれかの項目名が各カラムにそれぞれ付されている。すなわち、「機種」、「幅」、「長さ」、「重量」、及び「最大重量」が管理データベースにおいて相互に対応付けられている。
【0107】
項目名「機種」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の機種名が登録される。新たな機種の垂直離着陸飛行体11が公開されると、サービス提供者は、規定サイズ管理データベースに新たなレコードを生成し、新たな機種名を当該レコードに登録する。なお、「新たな機種の垂直離着陸飛行体11の公開」には、販売や貸出が含まれる。
【0108】
項目名「幅」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の幅(全幅)が登録される。項目名「長さ」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の長さ(全長)が登録される。項目名「重量」が付されたカラムのフィールドには、旅客や荷物を積載していない場合における垂直離着陸飛行体11の重量が登録される。項目名「最大重量」が付されたカラムのフィールドには、最大積載量まで旅客や荷物を積載した場合における垂直離着陸飛行体11の重量(最大重量)が登録される。
【0109】
例えば、サービス提供者は、垂直離着陸飛行体11のカタログや仕様書から機種ごとに垂直離着陸飛行体11の全幅、全長、重量、最大重量を取得して機種管理データベースに登録する。
【0110】
端末管理データベースは、可搬通信端末20と、可搬通信端末20が提供された運送事業者と、可搬通信端末20が乗せられた垂直離着陸飛行体11との関係を管理するデータベースであある。
【0111】
端末管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0112】
項目名「端末ID」、「提供先事業者ID」、「機体番号」、及び「機種」のいずれかの項目名が各カラムにそれぞれ付されている。すなわち、「端末ID」、「提供先事業者ID」、「機体番号」、及び「機種」が、管理データベースにおいて相互に対応付けられている。
【0113】
項目名「端末ID」が付されたカラムのフィールドには、可搬通信端末20を個々に識別する識別情報である端末IDが登録される。端末管理データベースに登録される各レコードは、端末IDによって個々に識別される。
【0114】
項目名「提供先事業者ID」が付されたカラムのフィールドには、可搬通信端末20が提供された運送事業者の事業者IDが登録される。
【0115】
項目名「機体番号」が付されたカラムのフィールドには、可搬通信端末20が乗せられた垂直離着陸飛行体11に付された機体番号が登録される。機体番号は、例えば運送事業者が垂直離着陸飛行体11に付した名称や番号である。
【0116】
項目名「機種」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の機種が登録される。。
【0117】
運送事業者は、サービス提供者から提供された可搬通信端末20を乗せる垂直離着陸飛行体11の機体番号と、当該可搬通信端末20の端末IDとをサービス提供者に通知する。また、運送事業者は、所持する垂直離着陸飛行体11の機体番号及び機種を、サービス提供者に通知する。通知された端末ID、機体番号、及び機種は、サービス提供者によって管理サーバ30に入力される。管理サーバ30のサーバコントローラ31は、入力された端末ID、事業者ID、機体番号、及び機種を、事業者IDと対応付けて管理データベースに登録する。
【0118】
料金管理データベースは、個々の離着陸ポイント13にそれぞれ設定される設定料金を管理するためのデータベースである。
【0119】
料金管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0120】
項目名「設定料金番号」、「離着陸設定料金」、及び「駐機設定料金」のいずれかの項目名が各カラムにそれぞれ付されている。すなわち、「設定料金番号」が示す番号と、「離着陸設定料金」及び「駐機設定料金」とが、管理データベースにおいて相互に対応付けられている。
【0121】
項目名「設定料金番号」が付されたカラムのフィールドには、通し番号が登録される。料金管理データベースの各レコードは、通し番号によって個々に識別される。
【0122】
項目名「離着陸設定料金」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の1回の離着陸に対して運送事業者に請求される使用料金が登録される。或いは、垂直離着陸飛行体11の1回の離着陸に対して土地所有者に支払われる利用料金が登録される。使用料金と利用料金とは、例えば、サービス提供者がサービスの提供に応じた手数料の分だけ相違する。或いは、手数料が別途請求される場合、使用料金と利用料金とは同一の金額であってもよい。
【0123】
項目名「駐機設定料金」が付されたカラムのフィールドには、単位時間当たりの垂直離着陸飛行体11の駐機に対して運送事業者に請求される使用料金が登録される。或いは、単位時間当たりの垂直離着陸飛行体11の駐機に対して土地所有者に支払われる利用料金が登録される。
【0124】
離着陸設定料金及び駐機設定料金は、例えば地価に応じて、或いは垂直離着陸飛行体11の使用頻度に応じて、或いは周囲の離着陸ポイント13の離着陸設定料金及び駐機設定料金に基づいて、サービス提供者によって決定される。決定された離着陸設定料金及び駐機設定料金は、サービス提供者によって管理サーバ30に入力される。管理サーバ30のサーバプログラム36は、入力された離着陸設定料金及び駐機設定料金を料金管理データベースに登録する。「離着陸設定料金」或いは「駐機設定料金」或いは「離着陸設定料金と駐機設定料金との合計料金」は、特許請求の範囲に記載された「使用単価」に相当する。
【0125】
図4が示す利用予定管理データベースは、可搬通信端末20の使用予定が登録されるデータベースである。なお、可搬通信端末20は垂直離着陸飛行体11に乗せられるから、可搬通信端末20の使用予定は、垂直離着陸飛行体11の運行予定である。
【0126】
利用予定管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0127】
項目名「日付」と、「D0001」等の端末IDが各カラムにそれぞれ付されている。
【0128】
項目名「日付」が付されたカラムのフィールドには、年月日が登録される。すなわち、垂直離着陸飛行体11の運行予定は、日付ごとに管理される。なお、「年」は、西暦であってもよいし「和暦」であってもよい。
【0129】
「D0001」等の端末IDが付された各カラムは、「利用予定ポートID」、「利用開始予定時刻」、「利用終了予定時刻」、及び「総重量」のいずれかの項目名がそれぞれ付されたサブカラムをそれぞれ有する。
【0130】
項目名「利用予定ポートID」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸を行う予定の離着陸ポイント13に付されたポートIDが登録される。
【0131】
項目名「利用開始予定時刻」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13に着陸する予定の時刻が登録される。項目名「利用終了予定時刻」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13から離陸する予定の時刻が登録される。
【0132】
項目名「総重量」が付されたカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11の無積載時の重量と、旅客或いは荷物の重量との和である総重量が登録される。なお、離着陸ポイント13が地上のみに設置される場合、項目名「総重量」が付されたカラムは設けられなくてもよい。
【0133】
運送事業者は、垂直離着陸飛行体11を用いた運送の予定(いわゆる運行予定)を作成する。当該運行予定の作成は、例えば法に規定されている。運送事業者は、運送を行う日付と、運送を行う垂直離着陸飛行体11の機体番号と、待機場所からの出発予定時刻と、目的地或いは経由地である離着陸ポイント13のポートIDと、離着陸ポイント13への到着予定時刻と、離着陸ポイント13からの離陸予定時刻と、待機場所への帰還時刻と、を対応付けて運行予定を作成する。運送事業者は、作成した運行予定をサービス提供者に通知する。当該通知は、Eメールであってもよいし、FAXなどであってもよいし、インターネット14を用いた通知であってもよい。
【0134】
利用予定管理データベースでは、可搬通信端末20の端末IDごとに、且つ日付ごとに、運行予定がそれぞれ登録される。
【0135】
図5が示す実績管理データベースは、垂直離着陸飛行体11が実際に離着陸ポイント13に離着陸した実績が登録されるデータベースである。
【0136】
実績管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0137】
項目名「日付」と、「D0001」等の端末IDが各カラムにそれぞれ付されている。
【0138】
項目名「日付」が付されたカラムのフィールドには、年月日が登録される。
【0139】
「D0001」等の端末IDが付された各カラムは、「使用ポートID」、「着陸時刻」、「離陸時刻」、「駐機時間」、及び「使用料金」のいずれかの項目がそれぞれ付されたサブカラムをそれぞれ有する。
【0140】
項目名「使用ポートID」が付されたサブカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸した離着陸ポイント13に付されたポートIDが登録される。
【0141】
項目名「着陸時刻」が付されたサブカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13に着陸した時刻が登録される。
【0142】
項目名「離陸時刻」が付されたサブカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13から離陸した時刻が登録される。
【0143】
項目名「駐機時間」が付されたサブカラムのフィールドには、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13に駐機した時間が登録される。
【0144】
項目名「使用料金」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の使用に対して運送事業者に請求される金額(使用料金)が登録される。
【0145】
実績管理データベースへの使用ポートID、着陸時刻、離陸時刻、駐機時間、及び使用料金の登録は、管理サーバ30によって行われる。なお、管理サーバ30のサーバプログラム36は、使用ポートIDから設定料金番号を特定し、設定料金番号から離着陸設定料金及び駐機設定料金を特定し、離着陸設定料金及び駐機設定料金と駐機時間とから使用料金を算出する。サーバプログラム36は、算出した思料料金を、項目名「使用料金」が付されたカラムのフィールドに登録する。
【0146】
実績管理データベースに登録される離着陸時刻や駐機時間や使用料金などの情報は、特許請求の範囲に記載された「使用実績」に相当する。
【0147】
図6が示すユーザ決済管理データベースは、ユーザ(土地所有者)に対して支払う利用料金を管理するためのデータベースである。
【0148】
ユーザ決済管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0149】
項目名「日付」と、「A0001」等のユーザIDが各カラムにそれぞれ付されている。
【0150】
項目名「日付」が付されたカラムのフィールドには、年月日が登録される。
【0151】
「A0001」等のユーザIDが付された各カラムは、「利用事業者ID」、「利用料金」、「決済状況」、及び「月合計金額」のいずれかの項目名がそれぞれ付されたサブカラムをそれぞれ有する。すなわち、ユーザ決済管理データベースでは、日付ごと、且つユーザ(土地所有者)ごとに、「利用事業者ID」、「利用料金」、「決済状況」、及び「月合計金額」が相互に対応付けられている。すなわち、ユーザ決済管理データベースでは、ユーザに支払うべき金額が日付ごとに登録され、且つユーザに支払うべき金額が月ごとに加算されて登録される。
【0152】
項目名「利用事業者ID」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13を使用した垂直離着陸飛行体11を所有する運送事業者に付された事業者IDが登録される。
【0153】
項目名「利用料金」が付されたサブカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の使用に対してユーザ(土地所有者)に支払われる金額が登録される。当該金額は、1日ごと、且つ運送事業者ごとにユーザに支払われる金額である。例えば、所定の運送事業者が所定の離着陸ポイント13を1日に複数回使用した場合、各使用に対する使用料金の合計金額が利用料金としてユーザ決済管理データベースに登録される。
【0154】
項目名「決済状況」が付されたサブカラムのフィールドには、運送事業者が離着陸ポイント13の使用に対しての支払いを行ったか否か、すなわち決済がされているか否かが登録される。「済」は、決済がされたことを示し、「未」は、決済がされていないことを示す。
【0155】
項目名「月金額合計」が付されたサブカラムのフィールドには、利用金額を月ごとに合計した金額が登録される。なお、「月ごと」とは、月初めから月末までであってもよいし、前回の締め日の翌日から締め日までであってもよい。締め日は、サービス提供者が予め決定して管理データベースに登録される。
【0156】
ユーザ決済管理データベースへの利用事業者ID、利用料金、決済状況、及び月合計金額の登録は、管理サーバ30によって行われる。管理サーバ30のサーバプログラム36は、実績管理データベースに登録された情報に基づいて運送事業者ごとに利用料金及び月合計金を算出して管理データベースに登録する。
【0157】
図7が示す見積もり用管理データベースは、土地所有者及び運送事業者に対する見積もりの生成に用いられる情報を管理するためのデータベースである。見積もり用管理データベースは、図3から図6に示された管理データベースに登録された情報に基づいて生成される。
【0158】
見積もり用管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0159】
項目名「期間」と、「B0001」等のポートIDとが各カラムにそれぞれ付されている。
【0160】
項目名「期間」が付されたカラムは、項目名「年」及び項目名「月」が付されたサブカラムを有する。項目名「年」が付されたサブカラムのフィールドには、西暦或いは和暦の年が登録される。項目名「月」が付されたサブカラムのフィールドには、1月を示す「1」から12月を示す「12」までの数字が登録される。1月の期間は、特許請求の範囲に記載された「単位期間」に相当する。なお、特許請求の範囲に記載された単位期間は、「1月」の他、「1週間」或いは「6月」或いは「1年」或いは「3年」など、他の期間であってもよい。
【0161】
「B0001」等のポートIDが付された各カラムは、「着陸帯情報」、「設定料金番号」、「住所」、「総離着陸回数」、「離着陸料合計」、「総駐機時間」、「駐機料合計」、及び「空き率」のいずれかの項目名がそれぞれ付されたサブカラムをそれぞれ有する。すなわち、ユーザ決済管理データベースでは、月ごと、且つポートIDごとに、「着陸帯情報」、「設定料金番号」、「住所」、「総離着陸回数」、「離着陸料合計」、「総駐機時間」、「駐機料合計」、及び「空き率」が相互に対応付けられている。
【0162】
項目名「着陸帯情報」、「設定料金番号」、「住所」が付されたサブカラムのフィールドには、基本情報管理データベースにおける項目名「着陸帯情報」、「設定料金番号」、「住所」が付されたサブカラムのフィールドに登録された情報がそれぞれ登録される。
【0163】
項目名「総離着陸回数」が付されたサブカラムのフィールドには、月ごとの離着陸の総回数が登録される。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、総離着陸回数は、月ごとの離着陸の総回数をポートの数で除した回数とされる。例えば、離着陸ポイント13が2つのポートを有し、月の離着陸の総回数が100回である場合、総離着陸回数は50回とされる。
【0164】
項目名「離着陸料合計」が付されたサブカラムのフィールドには、月ごとの離着陸料金の合計額が登録される。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、離着陸料合計は、月ごとの離着陸料金の合計額をポートの数で除した金額とされる。例えば、離着陸ポイント13が2つのポートを有し、月の離着陸料金の合計額が10万円である場合、離着陸料合計は、5万円とされる。離着陸料合計は、特許請求の範囲に記載された「単位期間当たりの総離着陸料金」に相当する。
【0165】
項目名「総駐機時間」が付されたサブカラムのフィールドには、月ごとの駐機時間の合計が登録される。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、総駐機時間は、月ごとの駐機時間の合計をポートの数で除した時間とされる。例えば、離着陸ポイント13が2つのポートを有し、月の離着陸時間の合計が80時間である場合、総駐機時間は、40時間とされる。
【0166】
項目名「駐機料合計」が付されたサブカラムのフィールドには、月ごとの駐機料金の合計額が登録される。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、駐機料合計は、月ごとの駐機料金の合計額をポートの数で除した額とされる。例えば、離着陸ポイント13が2つのポートを有し、駐機料合計が10万円である場合、駐機料合計は、5万円とされる。駐機料合計は、特許請求の範囲に記載された「単位期間当たりの総駐機料金」に相当する。
【0167】
項目名「空き率」が付されたサブカラムのフィールドには、月ごとの離着陸ポイント13の空き率の平均値が登録される。空き率とは、垂直離着陸飛行体11が離着陸及び駐機に使用してない時間を24時間で除して100を乗じた値である。なお、離着陸ポイント13が複数のポートを有する場合、空き率は、全ポートの空き率の平均値とされる。
【0168】
空き率に代えて、或いは空き率とともに稼働率が見積もり用管理データベースに登録されてもよい。稼働率は、100%-「空き率」である。
【0169】
管理サーバ30のサーバプログラム36は、実績管理データベース(図5参照)に登録された情報に基づいて「総離着陸回数」、「離着陸料合計」、「総駐機時間」、「駐機料合計」、及び「空き率」をそれぞれ算出して見積もり用管理データベースに登録する。
【0170】
見積もり用管理データベースに登録される総離着陸回数や離着陸料合計や総駐機時間や駐機料合計や空き率などの情報は、特許請求の範囲に記載された「使用実績」に相当する。
【0171】
図7が示す概略設置費用管理データベースは、離着陸ポイント13の設置に必要な費用が登録されるデータベースである。
【0172】
概略設置費用管理データベースは、複数のカラム(列)及び複数のレコード(行)を備える。
【0173】
項目名「ポートサイズ」、「地上/建物」、「設置数」、「整備費用」、及び「手続き代行費用」が各カラムにそれぞれ付されている。
【0174】
項目名「ポートサイズ」が付されたカラムのフィールドには、ポートサイズとして着陸帯情報(図3参照)が登録される。
【0175】
項目名「地上/屋上」が付されたカラムのフィールドには、離着陸ポイント13が設置される場所の種別が登録される。具体的には、離着陸ポイント13が地上に設置されることを示す「地上」或いは離着陸ポイント13が建物の屋上に設置されることを示す「建物」が登録される。
【0176】
項目名「設置数」が付されたカラムのフィールドには、1つの離着陸ポイント13に設置されるポートの数が登録される。
【0177】
項目名「整備費用」が付されたカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の設置に要する土地の整備費用が登録される。
【0178】
項目名「手続き代行費用」が付されたカラムのフィールドには、離着陸ポイント13の設置に要する手続きを代行して行うための費用が登録される。離着陸ポイント13の設置に要する手続きとは、航空局への許可申請などを意味する。「整備費用」或いは「整備費用及び手続き代行費用」は、特許請求の範囲に記載された「設置費用」に相当する。
【0179】
概略設置費用管理データベースに登録される情報は、サービス提供者によって管理サーバ30に入力される。
【0180】
管理データベースのレコードとカラムとは、相互に入れ替えられていてもよい。すなわち、管理データベースのレコード及びカラムは、特許請求の範囲に記載された「レコード」に相当する。
【0181】
なお、図3から図7が示す管理データベースには、運送事業者に対し請求する使用料金を管理する事業者決算管理データベース(不図示)など、他のデータベースが含まれていてもよい。
【0182】
図3から図7が示す管理データベースは一例である。管理データベースは、図3から図7が示す項目名以外の項目名が付されたカラムを有していてもよいし、図3から図7が示す項目名のカラムの一部を有していなくてもよい。
【0183】
図4から図7では、管理データベースに登録されたテーブルが示された。もっとも、管理データベースは、当該テーブルと、当該テーブルに情報を登録し、当該テーブルを検索して情報を読み出すプログラムも含む。管理サーバ30のサーバプログラム36は、当該プログラムを介して、管理データベースに情報を登録し、管理データベースにおいて情報を検索し、管理データベースから情報を読み出す。
【0184】
図2は、契約支援システム10が有する情報処理装置40及び管理サーバ30の機能ブロック図である。なお、図1及び図2には、土地所有者が契約支援システム10にアクセスするための土地所有者端末50、及び運送事業者が契約支援システム10にアクセスするための事業者端末60も図示されている。土地所有者端末50及び事業者端末60は、契約支援システム10及びサービス提供システム19には含まれない。
【0185】
図2が示すように、契約支援システム10は、管理データベースが記憶されたメモリ34と、情報処理装置40とを備える。すなわち、管理データベースを記憶するメモリ34は、契約支援システム10とサービス提供システム19との両方のシステムに属する。
【0186】
情報処理装置40は、所定のURLをインターネット14上に公開する、いわゆるWEBサーバである。所定のURLは、情報処理装置40に付されたグローバルIPアドレスと、サービス提供者のホームページを示すパスとを含む。情報処理装置40は、サービス提供者が所持するサーバであってもよいし、いわゆるレンタルサーバであって、サービス提供者が使用を許諾されたサーバであってもよい。
【0187】
情報処理装置40は、コントローラ41と、通信インタフェース42とを備える。コントローラ41は、中央演算処理装置であるCPU43と、メモリ44とを有する。メモリ44は、オペレーティングシステムであるOS45と、制御プログラム46と、画面フォーマットデータとを記憶する。
【0188】
画面フォーマットデータは、土地所有者見積もり通知画面(図10(A)参照)や、第2詳細画面(図10(B)参照)や、事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)を生成するためのフォーマットデータであって、例えばhtml形式のデータである。画面フォーマットデータは、入力フィールドを有する。当該入力フィールドに所定の情報が入力されることにより、土地所有者見積もり通知画面や、第2詳細画面や、事業者見積もり通知画面が生成される。なお、画面フォーマットデータは、制御プログラム46の一部であってもよい。
【0189】
土地所有者端末50及び事業者端末60は、パーソナルコンピュータ(PC)或いは携帯通信端末などである。携帯通信端末は、タブレット或いはスマートフォン(登録商標)などである。
【0190】
土地所有者端末50は、端末コントローラ51、通信インタフェース52、及びディスプレイ53を備える。端末コントローラ51は、CPU54及び端末メモリ55を有する。端末メモリ55は、OS56及びブラウザ57を記憶する。土地所有者端末50がスマートフォンである場合、ディスプレイ53は、タッチセンサを有するタッチパネルである。
【0191】
事業者端末60は、端末コントローラ61、通信インタフェース62、及びディスプレイ63を備える。端末コントローラ61は、CPU64及び端末メモリ65を有する。端末メモリ65は、OS66及びブラウザ67を記憶する。事業者端末60がスマートフォンである場合、ディスプレイ63は、タッチセンサを有するタッチパネルである。
【0192】
以下、可搬通信端末20の端末プログラム29、管理サーバ30のサーバプログラム36、及び情報処理装置40の制御プログラム46が実行する処理について説明がされる。なお、端末プログラム29が実行する処理は、端末コントローラ21或いはCPU26が実行する処理である。また、サーバプログラム36が実行する処理は、サーバコントローラ31或いはCPU33が実行する処理でもある。また、制御プログラム46が実行する処理は、コントローラ41或いはCPU43が実行する処理でもある。
【0193】
先ず、可搬通信端末20の端末プログラム29及び管理サーバ30のサーバプログラム36が実行する処理について説明がされる。
【0194】
端末プログラム29は、通信アンテナ23が受信したGPS(GNSS)位置情報を取得する。GPS位置情報は、経度、緯度、及び高度を含む。端末プログラム29は、取得したGPS位置情報を、垂直離着陸飛行体11の現在位置を示す現在位置情報として、自己の端末IDとともに、通信インタフェース22を通じて管理サーバ30宛に送信する。端末プログラム29は、現在位置情報の送信を、所定の周期(サンプリング周期)で繰り返し実行する。
【0195】
管理サーバ30は、可搬通信端末20が送信した現在位置情報及び端末IDを受信する。管理サーバ30のサーバプログラム36は、受信した端末IDに基づいて、可搬通信端末20が乗せられた垂直離着陸飛行体11が離着陸する予定の離着陸ポイント13のポートIDを利用予定管理データベース(図4参照)において特定する。サーバプログラム36は、特定したポートIDと対応付けられた位置情報(経度、緯度、高度)を基本情報管理データベース(図3参照)から取得する。サーバプログラム36は、受信した現在位置情報と、取得した位置情報とに基づいて、垂直離着陸飛行体11が飛行中であるか、駐機中であるか、着陸を行ったか、離陸を行ったかを判断する。サーバプログラム36は、着陸を行ったと判断したことに基づいて、着陸時刻を実績管理データベース(図5参照)に登録する。サーバプログラム36は、離陸を行ったと判断したことに基づいて、離陸時刻及び駐機時間を実績管理データベースに登録する。駐機時間は、着陸時刻から離陸時刻までの時間であり、垂直離着陸飛行体11が離着陸ポイント13に駐機していた期間を示す。
【0196】
サーバプログラム36は、ポートIDと対応付けられた設定料金番号と、料金管理データベースとに基づいて、離着陸設定料金と、駐機設定料金とを取得する。サーバプログラム36は、取得した離着陸設定料金及び駐機設定料金と、駐機時間とに基づいて、離着陸ポイント13の使用に対する利用料金を算出する。サーバプログラム36は、算出した利用料金をユーザ決済管理データベース(図6参照)に登録する。
【0197】
サーバプログラム36は、基本情報管理データベース(図3参照)や、実績管理データべース(図5参照)や、ユーザ決済管理データベース(図6参照)に登録された情報に基づいて、見積もり用管理データベースに月当たりの総離着陸回数等の情報を登録する。
【0198】
図8は、情報処理装置40の制御プログラム46が実行する土地所有者見積もり提供処理のフローチャートである。図9及び図10は、見積もり提供処理において土地所有者端末50に表示される画面を示す図である。図9(A)はホームページ画面を示し、図9(B)は土地所有者入力画面を示し、図10(A)は土地所有者見積もり通知画面を示し、図10(B)は第2詳細画面を示す。
【0199】
空地や未利用地を所有する土地所有者は、所持する土地所有者端末50を操作して、情報処理装置40がインターネット14上に公開するURLにアクセスする。
【0200】
図8が示すように、土地所有者端末50のブラウザ57は、情報処理装置40が送信したホームページ画面データが示すホームページ画面をディスプレイ53に表示させる(S11)。なお、ホームページ画面データは、例えばジャバスクリプトを含むhtml形式のデータである。
【0201】
図9(A)が示すように、ホームページ画面は、土地所有者への勧誘を行う文字と、運送事業者への勧誘を行う文字と、「見積もり」アイコン101、102と、「相談窓口」アイコン103と、を備える。図示例では、土地所有者への勧誘を行う文字は、「空地を有する土地所有者様、離着陸ポイントを設置して空地を活用してはみませんか?」である。運送事業者への勧誘を行う文字は、「空飛ぶタクシーやドローン配送を行う運送事業者様に多数の離着陸ポイントを提供します。」である。「見積もり」アイコン101は、土地所有者による見積もりの要求を受け付けるアイコンである。「見積もり」アイコン102は、運送事業者による見積もりの要求を受け付けるアイコンである。
【0202】
「相談窓口」アイコン103は、見積もりを見た土地所有者或いは運送事業者が、サービス提供者に連絡(Eメール/電話)を行うためのアイコンである。
【0203】
空地を有する土地所有者は、ホームページ画面において、「見積もり」アイコン101を選択する。
【0204】
図8が示すように、土地所有者端末50のブラウザ57は、「見積もり」アイコン101の選択を受け付ける(S12)。ブラウザ57は、「見積もり」アイコン101の選択を受け付けたことに基づいて、情報処理装置40に送信するHTTPリクエストを生成する(S13)。HTTPリクエストは、HTTPやHTTPsの通信プロトコルに準拠したリクエストである。ステップS13で生成されるHTTPリクエストは、画面データ要求を含む。画面データ要求は、例えば、土地所有者入力画面(図9(B)参照)を識別する画面識別情報或いはパスを付帯するコマンドである。上記ホームページ画面では、「見積もり」アイコン101と、画面識別情報或いはパスを付帯するコマンドとが対応付けられている。ブラウザ57は、生成したHTTPリクエストを、通信インタフェース52及びインターネット14を通じて情報処理装置40に送信する(S14)。
【0205】
情報処理装置40は、土地所有者端末50が送信したHTTPリクエストを通信インタフェース42を通じて受信する(S14)。情報処理装置40の制御プログラム46は、受信したHTTPリクエストが有する画面データ要求を取得する。ステップS14の処理は、特許請求の範囲に記載された「画面要求受信処理」に相当する。
【0206】
制御プログラム46は、取得した画面データ要求が示す土地所有者入力画面データをメモリ44から読み出し、当該土地所有者入力画面データを含むHTTPレスポンスを生成する(S15)。制御プログラム46は、生成したHTTPレスポンスを、ステップS14で受信したHTTPリクエストに対する応答として、通信インタフェース42及びインターネット14を通じて土地所有者端末50に返信する(S16)。土地所有者入力画面データは、例えばジャバスクリプトを有するhtml形式のデータである。ステップS16の処理は、特許請求の範囲に記載された「第1返信処理」に相当する。
【0207】
土地所有者端末50は、情報処理装置40が返信したHTTPレスポンスを通信インタフェース52を通じて受信する(S16)。土地所有者端末50のブラウザ57は、受信したHTTPレスポンスに含まれる土地所有者入力画面データが示す土地所有者入力画面をディスプレイ53に表示させる(S17)。
【0208】
図9(B)が示す土地所有者入力画面は、土地所有者が有する空地に関する情報の入力を受け付けるための画面である。土地所有者入力画面は、「1.空地の住所」の文字を有する。また、土地所有者入力画面は、「都道府県」の文字、「市/区」の文字、「町名」の文字、及び「番地」の文字と対応付けられたプルダウンメニュー111を有する。土地所有者は、プルダウンメニュー111を用いて、自己が所有する空地の住所を入力する。なお、プルダウンメニュー111に代えて、住所の入力を直接受け付けるテキストボックスが用いられてもよい。
【0209】
土地所有者入力画面は、「2.空地面積」の文字と、空地の面積の入力を受け付けるテキストボックス112と、面積の単位の切換を受け付けるプルダウンメニュー113とを更に有する。プルダウンメニュー113に表示される選択肢は、例えば「平方メートル」及び「坪」である。土地所有者は、自己が有する空地の面積をテキストボックス112に入力する。
【0210】
土地所有者入力画面は、「3.地上/建物(屋上)」の文字と、プルダウンメニュー114とを更に有する。プルダウンメニュー114の選択肢は、「地上」及び「建物」である。土地所有者は、空地が地上にあるか、建物(屋上)にあるかを選択する。
【0211】
土地所有者入力画面は、「4.空地形状」の文字と、プルダウンメニュー115と、テキストボックス116、117とを更に有する。プルダウンメニュー115に表示される選択肢は、「長方形」、「L字」、「その他」などである。土地所有者は、自己が有する空地の形状をプルダウンメニュー115において選択する。また、土地所有者は、空地の幅をテキストボックス116に入力し、空地の長さをテキストボックス117に入力する。
【0212】
土地所有者入力画面は、「OK」アイコン118を更に有する。土地所有者は、入力が終了したと判断すると、「OK」アイコン118を選択する。
【0213】
図8が示すように、土地所有者端末50のブラウザ57は、上記土地所有者入力画面データが有するジャバスクリプトに従って、土地所有者入力画面において土地所有者の入力を受け付ける(S18)。ブラウザ57は、土地所有者入力画面において「OK」アイコン118が選択されたことに基づいて、見積もり要求を含むHTTPリクエストを生成する(S19)。見積もり要求は、土地所有者入力画面において入力された空地住所、空地面積、及び空地形状を含む。空地形状は、空地の幅及び長さを含む。見積もり要求は、例えば空地住所と空地面積と空地の幅及び長さとを付帯するコマンドである。ブラウザ57は、生成したHTTPリクエストを通信インタフェース52及びインターネット14を通じて情報処理装置40に送信する(S20)。
【0214】
情報処理装置40は、土地所有者端末50が送信したHTTPリクエストを、通信インタフェース42を通じて受信する(S20)。情報処理装置40の制御プログラム46は、受信したHTTPリクエストに含まれる空地住所と空地面積と空地の幅及び長さとを取得してメモリ44に記憶させる(S21)。ステップS20、S21の処理は、特許請求の範囲に記載された「対象情報取得処理」に相当する。空地住所は、特許請求の範囲に記載された「見積もり対象住所」に相当する。空地住所と空地面積と空地の幅及び長さとは、特許請求の範囲に記載された「対象情報」に相当する。空地の幅及び長さは、特許請求の範囲に記載された「土地サイズ情報」に相当する。
【0215】
制御プログラム46は、ステップS21でメモリ44に記憶させた空地住所に基づいて、検索エリア及び検索住所を決定する(S22)。例えば、制御プログラム46は、空地住所を中心とした所定半径(例えば2km)の円を検索エリアに決定し、検索エリア内の市区名及び町名を検索住所として決定する。或いは制御プログラム46は、空地住所の市区名が示す市区と隣接する市区を検索エリアに決定し、当該市区名を検索住所として決定する。ステップS31の処理は、特許請求の範囲に記載された「第1検索エリア決定処理」に相当する。
【0216】
制御プログラム46は、ステップS21でメモリ44に記憶させた空地の幅及び長さに基づいて、設置サイズと設置数との組み合わせを決定し、決定した組み合わせをメモリ44に記憶させる(S23)。例えば、空地の幅が3.3mであり、長さが5.3mである場合、制御プログラム46は、設置サイズ「3.0m*2.5m」及び設置数「2」と、設置サイズ「3.0m*5.0m」及び設置数「1」とを決定する。制御プログラム46は、決定した組み合わせをメモリ44に記憶させる。ステップS23の処理は、特許請求の範囲に記載された「サイズ及び設置数決定処理」に相当する。
【0217】
制御プログラム46は、ステップS22で決定した検索住所と、ステップS23で決定した設置サイズ及び設置数と、を含む検索要求を、上記組み合わせごとに生成する(S24)。検索要求は、例えば検索住所、設置サイズ、及び設置数を付帯するコマンドである。制御プログラム46は、生成した検索要求を通信インタフェース42及びインターネット14を通じて管理サーバ30に送信する(S25)。
【0218】
管理サーバ30は、情報処理装置40が送信した検索要求を受信する(S25)。管理サーバ30のサーバプログラム36は、検索要求に含まれる検索住所と一致する住所を有し、且つ検索要求に含まれる設置サイズ以下の着陸帯情報を有するカラム(行)を、見積もり用管理データベース(図7参照)において特定する(S26)。ステップS25の処理は、特許請求の範囲に記載された「第1検索要求処理」に相当する。なお、検索要求は、管理データベースに直接受け渡されてもよいし、サーバプログラム36を介して管理データベースに受け渡されてもよい。
【0219】
サーバプログラム36は、特定したカラムに登録された最新月の総離着陸回数、離着陸料合計、総駐機時間、及び駐機料合計を、周囲情報として取得する(S26)。また、サーバプログラム36は、特定したカラムに登録された設定料金番号が示す離着陸設定料金及び駐機設定料金(図3参照)を周囲情報として取得する(S26)。「離着陸料金合計」、或いは「駐機料合計」、或いは「離着陸料金合計及び駐機料合計」は、特許請求の範囲に記載された「単位期間当たりの運用利益」に相当する。
【0220】
また、サーバプログラム36は、検索要求に含まれる設置サイズ及び設置数と一致する設置サイズ及び設置数を有するレコードを、概略設置費用管理データベース(図7参照)において特定する(S26)。サーバプログラム36は、特定したレコードに登録された整備費用及び手続き代行費用を含む設置費用情報を取得する(S26)。
【0221】
サーバプログラム36は、取得した周囲情報及び設置費用情報を、ステップS25で受信した検索要求に対する応答として、情報処理装置40に送信する(S27)。ステップS27の処理は、特許請求の範囲に記載された「周囲情報受渡処理」及び「設置費用取得処理」に相当する。
【0222】
情報処理装置40は、管理サーバ30が送信した周囲情報及び設置費用情報を受信する(S27)。情報処理装置40の制御プログラム46は、全ての上記組み合わせについて検索要求を送信し(S25)、組み合わせごとに周囲情報及び設置費用情報を取得する(S27)。
【0223】
制御プログラム46は、取得した周囲情報に基づいて、「月単位の推定運用利益」を算出する(S28)。詳しく説明すると、ステップS27で受信した周囲情報は、空地の周囲の複数の離着陸ポイント13のそれぞれについての最新月の離着陸料合計及び駐機料合計を含む。制御プログラム46は、離着陸ポイント13ごとに、離着陸料合計と駐機料合計との和を「各離着陸ポイントの使用料金」として算出する。制御プログラム46は、空地の周囲の全ての離着陸ポイント13における「各離着陸ポイントの使用料金」の平均値を、「月単位の推定運用利益」として算出する。制御プログラム46は、この「月単位の推定運用利益」を上記組み合わせごとに算出する。「月単位の推定運用利益」は、特許請求の範囲に記載された「単位期間当たりの推定運用利益」に相当する。「月単位の推定運用利益」を算出するステップS28の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定運用利益算出処理」に相当する。
【0224】
制御プログラム46は、ステップS27で取得した周囲情報に基づいて、「推定離着陸回数」及び「推定駐機時間」を算出する(S29)。詳しく説明すると、ステップS27で受信した周囲情報は、空地の周囲の複数の離着陸ポイント13のそれぞれについての最新月の総離着陸回数及び総駐機時間を含む。制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における「総離着陸回数」の平均値を、「推定離着陸回数」として算出する。また、制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における「総駐機時間」の平均値を、「推定駐機時間」として算出する。制御プログラム46は、「推定離着陸回数」及び「推定駐機時間」を上記組み合わせごとに算出する。「推定離着陸回数」を算出するステップS29の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定離着陸回数算出処理」に相当する。「推定駐機時間」を算出するステップS29の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定駐機時間算出処理」に相当する。
【0225】
制御プログラム46は、ステップS27で取得した周囲情報に基づいて、「推定離着陸料金」及び「推定駐機料金」を算出する(S30)。詳しく説明すると、ステップS27で受信した周囲情報は、空地の周囲の複数の離着陸ポイント13のそれぞれについての最新月の離着陸料金の合計である離着陸料合計と、駐機料金の合計である駐機料合計とを含む。制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における「離着陸料合計」の平均値を、「推定離着陸料金」として算出する。また、制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における「駐機料合計」の平均値を、「推定駐機料金」として算出する。制御プログラム46は、「推定離着陸料金」及び「推定駐機料金」を上記組み合わせごとに算出する。「推定離着陸料金」を算出するステップS30の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定離着陸料金算出処理」に相当する。「推定駐機料金」を算出するステップS30の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定駐機料金算出処理」に相当する。
【0226】
制御プログラム46は、ステップS27で取得した周囲情報に基づいて、「推定離着陸設定料金」及び「推定駐機設定料金」を算出する(S31)。詳しく説明すると、ステップS27で受信した周囲情報は、空地の周囲の複数の離着陸ポイント13のそれぞれについての離着陸設定料金及び駐機設定料金を含む。制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における離着陸設定料金の平均値を、「推定離着陸設定料金」として算出する。また、制御プログラム46は、周囲の全ての離着陸ポイント13における駐機設定料金の平均値を、「推定駐機設定料金」として算出する。制御プログラム46は、「推定離着陸料金」及び「推定駐機料金」を上記組み合わせごとに算出する。「推定離着陸設定料金」を算出するステップS31の処理は、特許請求の範囲に記載された「第1算出処理」に相当する。「推定駐機設定料金」を算出するステップS31の処理は、特許請求の範囲に記載された「第2算出処理」に相当する。
【0227】
制御プログラム46は、ステップS27で取得した設置費用情報に含まれる整備費用と手続き代行費用との和を離着陸ポイント設置費用として算出する(S32)。
【0228】
制御プログラム46は、ステップS28からS31で算出した「月単位の推定運用利益」、「推定離着陸回数」、「推定駐機時間」、「推定離着陸料金」、「推定駐機料金」、「推定離着陸設定料金」、及び「推定駐機設定料金」と、ステップS27で取得した設置費用情報と、ステップS32で算出した離着陸ポイント設置費用とに基づいて、土地所有者見積もりを生成する(S33)。
【0229】
詳しく説明すると、制御プログラム46は、上記「月単位の推定運用利益」及び「離着陸ポイント設置費用」を、メモリ44に予め記憶された画面フォーマットデータ(図2参照)の所定の入力フィールドに入力して、土地所有者見積もり通知画面(図10(A)参照)を示す画面データを生成する。ステップS33の処理は、特許請求の範囲に記載された「土地所有者見積もり生成処理」に相当する。
【0230】
また、制御プログラム46は、メモリ44に予め記憶された他の画面フォーマットデータの所定の入力フィールドに、上記「整備費用」及び「手続き代行費用」を入力して、第1詳細画面(不図示)を示す第1詳細画面データを生成する。また、制御プログラム46は、メモリ44に予め記憶された更に他の画面フォーマットデータの所定の入力フィールドに、上記「推定離着陸設定費用」、「推定駐機設定費用」、「推定離着陸回数」、「推定駐機時間」、「推定離着陸料金」、「推定駐機料金」、及び「単位期間当たりの推定運用利益」を入力して、第2詳細画面(図10(B)参照)を示す第2詳細画面データを生成する。土地所有者見積もり通知画面データ、第1詳細画面データ、及び第2詳細画面データは、例えばジャバスクリプトを含むhtml形式のデータである。
【0231】
土地所有者見積もり通知画面を示す画面データ、第1詳細画面データ、及び第2詳細画面データは、特許請求の範囲に記載された「土地所有者見積もり」に相当する。
【0232】
制御プログラム46は、土地所有者見積もり通知画面を示す画面データ、第1詳細画面データ、及び第2詳細画面データを含むHTTPレスポンスを生成する(S34)。制御プログラム46は、生成したHTTPレスポンスを、ステップS20で受信したHTTPリクエストに対する応答として、通信インタフェース42及びインターネット14を通じて返信する(S35)。ステップS35の処理は、特許請求の範囲に記載された「第2返信処理」に相当する。
【0233】
土地所有者端末50は、情報処理装置40が送信したHTTPレスポンスを受信する(S35)。土地所有者端末50のブラウザ57は、受信したHTTPレスポンスに含まれる上記画面データが示す土地所有者見積もり通知画面をディスプレイ53に表示させる(S36)。
【0234】
図10(A)が示すように、土地所有者見積もり通知画面は、「1.離着陸ポイントの設置可能数」の文字と、「最大2」の文字とを有する。「最大2」の「2」は、ステップS23(図8参照)において決定された離着陸ポイント13の設置数の最大値である。
【0235】
土地所有者見積もり通知画面は、「2.離着陸ポイント設置費用」の文字と、「1つ設置:100万円」の文字と、「2つ設置:120万円」の文字と、「詳細」アイコン121とを更に有する。「1つ設置」及び「2つ設置」は、ステップS23(図8参照)において決定された離着陸ポイント13の設置数である。「100万円」及び「120万円」は、ステップS32で算出した「離着陸ポイント設置費用」である。
【0236】
また、土地所有者見積もり通知画面は、「戻る」アイコン123を有する。「戻る」アイコン123が選択されると、ホームページ画面(図9(A)参照)或いは土地所有者入力画面(図9(B)参照)が再表示される。
【0237】
土地所有者端末50のブラウザ57は、「詳細」アイコン121が選択されたことに基づいて、ステップS35で受信した第1詳細画面データが示す第1詳細画面(不図示)を、例えばポップアップ画面としてディスプレイ53に表示させる。第1詳細画面は、上記「整備費用」と「手続き代行費用」とを含む。
【0238】
土地所有者見積もり通知画面は、「3.運用利益」の文字と、「1つ設置:9.0万円/月」の文字と、「2つ設置:10.2万円/月」の文字と、「詳細」アイコン122とを更に有する。「1つ設置」及び「2つ設置」は、ステップS23(図8参照)において決定された離着陸ポイント13の設置数である。「9.0万円/月」及び「10.2万円/月」は、ステップS28で算出した「月単位の推定運用利益」である。
【0239】
土地所有者端末50のブラウザ57は、土地所有者見積もり通知画面において「詳細」アイコン122が選択されたことに基づて、ステップS35で受信した第2詳細画面データが示す第2詳細画面を、例えばポップアップ画面としてディスプレイ53に表示させる(S38)。
【0240】
図10(B)が示すように、第2詳細画面は、組み合わせを示す「1.離着陸ポイントのサイズと設置数:3.0m*5.0mが1つ」の文字及び「2.離着陸ポイントのサイズと設置数:3.0m*2.5mが2つ」の文字を有する。
【0241】
また、第2詳細画面は、「推定離着陸設定料金:1000円/回」の文字及び「推定離着陸設定料金:750円/回」の文字を有する。「1000円」及び「750円」は、ステップS31で算出した「推定離着陸設定料金」である。
【0242】
また、第2詳細画面は、「推定駐機設定料金:300円/15分」の文字及び「推定駐機設定料金:200円/15分」の文字を有する。「300円」及び「200円」は、ステップS31で算出した「推定駐機設定料金」である。
【0243】
また、第2詳細画面は、「推定離着陸回数:55回/月」の文字及び「推定離着陸回数:72回/月」の文字を有する。「55回」及び「72回」は、ステップS29で算出した「推定離着陸回数」である。
【0244】
また、第2詳細画面は、「推定駐機時間:58時間/月」の文字及び「推定駐機時間:75時間/月」の文字を有する。「58時間」及び「75時間」は、ステップS29で算出した「推定駐機時間」である。
【0245】
また、第2詳細画面は、「推定離着陸料金:4.8万円/月」の文字及び「推定離着陸料金:5.7万円/月」の文字を有する。「4.8万円」及び「5.7万円」は、ステップS30で算出した「推定離着陸料金」である。
【0246】
また、第2詳細画面は、「推定駐機料金:4.2万円/月」の文字及び「推定駐機料金:4.5万円/月」の文字を有する。「4.2万円」及び「4.5万円」は、ステップS30で算出した「推定駐機料金」である。
【0247】
また、第2詳細画面は、「戻る」アイコン124を更に有する。「戻る」アイコン124が選択されると、第2詳細画面が消え、土地所有者見積もり通知画面(図10(A)参照)がディスプレイ53に表示される。
【0248】
図11は、情報処理装置40の制御プログラム46が実行する事業者見積もり提供処理のフローチャートである。図12(A)は運送事業者入力画面を示し、図12(B)は事業者見積もり通知画面を示す。図13は、離着陸ポイント13を示す表示オブジェクト150が配置された地図を示す。
【0249】
運送事業を行う運送事業者は、所持する事業者端末60を操作して、情報処理装置40がインターネット14上に公開するURLにアクセスする。
【0250】
図11が示すように、事業者端末60のブラウザ67は、情報処理装置40が送信したホームページ画面データが示すホームページ画面(図9(A)参照)をディスプレイ63に表示させる(S41)。
【0251】
運送事業者は、ホームページ画面において、「見積もり」アイコン102を選択する。
【0252】
図11が示すように、事業者端末60のブラウザ67は、「見積もり」アイコン102の選択を受け付ける(S42)。ブラウザ67は、「見積もり」アイコン102の選択を受け付けたことに基づいて、情報処理装置40に送信するHTTPリクエストを生成する(S43)。ステップS43で生成されるHTTPリクエストは、画面データ要求を含む。画面データ要求は、例えば、運送事業者入力画面(図12(A)参照)を識別する画面識別情報或いはパスを付帯するコマンドである。上記ホームページ画面では、「見積もり」アイコン102と、画面識別情報を付帯するコマンドとが対応付けられている。ブラウザ67は、生成したHTTPリクエストを、通信インタフェース62及びインターネット14を通じて情報処理装置40に送信する(S44)。
【0253】
情報処理装置40は、事業者端末60が送信したHTTPリクエストを通信インタフェース42を通じて受信する(S44)。情報処理装置40の制御プログラム46は、受信したHTTPリクエストが有する画面データ要求を取得する。ステップS44の処理は、特許請求の範囲に記載された「画面要求受信処理」に相当する。
【0254】
制御プログラム46は、取得した画面データ要求が示す運送事業者入力画面データをメモリ44から読み出し、当該運送事業者入力画面データを含むHTTPレスポンスを生成する(S45)。制御プログラム46は、生成したHTTPレスポンスを、ステップS44で受信したHTTPリクエストに対する応答として、通信インタフェース42及びインターネット14を通じて事業者端末60に返信する(S46)。運送事業者入力画面データは、例えばジャバスクリプトを有するhtml形式のデータである。ステップS46の処理は、特許請求の範囲に記載された「第1返信処理」に相当する。
【0255】
事業者端末60は、情報処理装置40が返信したHTTPレスポンスを通信インタフェース62を通じて受信する(S46)。事業者端末60のブラウザ67は、受信したHTTPレスポンスに含まれる運送事業者入力画面データが示す運送事業者入力画面をディスプレイ63に表示させる(S47)。
【0256】
図12(A)が示すように、運送事業者入力画面は、「1.事業エリア(複数指定可能)」の文字を有する。また、運送事業者入力画面は、「都道府県」の文字及び「市/区」の文字と対応付けられたプルダウンメニュー131を有する。運送事業者は、自己が運送事業を行う都道府県及び市区名を、プルダウンメニュー131を用いて入力する。なお、プルダウンメニュー131に代えて、事業エリアの入力を直接受け付けるテキストボックスが用いられてもよい。プルダウンメニュー131において入力される都道府県名及び市区名は、特許請求の範囲に記載された「事業エリア」に相当する。
【0257】
運送事業者入力画面は、「離着陸回数」の文字と対応付けられたテキストボックス132と、プルダウンメニュー133とを更に有する。プルダウンメニュー133の選択肢は、例えば「周」、「月」、「年」である。運送事業者は、過去に行った運送の情報(以下、「過去の運行情報」と記載する)或いは今後の事業計画に基づいて、テキストボックス132に、週単位、或いは月単位、或いは年単位の離着陸回数を入力する。
【0258】
運送事業者入力画面は、「1日当たりの駐機時間」の文字と対応付けられたテキストボックス134を更に有する。運送事業者は、過去の運行情報或いは今後の事業計画に基づいて、テキストボックス134に、1日当たりの駐機時間を入力する。なお、テキストボックス134は、1月当たりの駐機時間の入力を受付てもよい。
【0259】
運送事業者入力画面は、「2.機種・台数」の文字を更に有する。また、運送事業者入力画面は、「機種」の文字と対応付けられたプルダウンメニュー135と、「台数」の文字と対応付けられたプルダウンメニュー136と、「追加」アイコン137とを有する。プルダウンメニュー135は、現在までに販売された垂直離着陸飛行体11の機種を選択肢として有する。プルダウンメニュー136は、「1台」などの台数を選択肢として有する。運送事業者は、自己が所有する垂直離着陸飛行体11の機種及び台数を、プルダウンメニュー135、136を用いて入力する。運送事業者は、複数の機種の垂直離着陸飛行体11を有する場合、「追加」アイコン137を選択する。「追加」アイコン137が選択されると、プルダウンメニュー135、136が運送事業者入力画面に追加される。
【0260】
運送事業者入力画面は、「OK」アイコン138を更に有する。運送事業者は、事業エリア、離着陸回数、駐機時間、機種、及び台数を入力した後、「OK」アイコン138を選択する。
【0261】
図11が示すように、事業者端末60のブラウザ67は、上記運送事業者入力画面データが有するジャバスクリプトに従って、運送事業者入力画面において運送事業者の入力を受け付ける(S48)。ブラウザ67は、運送事業者入力画面において「OK」アイコン138が選択されたことに基づいて、見積もり要求を含むHTTPリクエストを生成する(S49)。見積もり要求は、事業者入力画面において入力された事業エリア、離着陸回数、駐機時間、機種名、及び台数を含む。見積もり要求は、例えば事業エリア、離着陸回数、駐機時間、機種名、及び台数を付帯するコマンドである。ブラウザ67は、生成したHTTPリクエストを通信インタフェース62及びインターネット14を通じて情報処理装置40に送信する(S50)。
【0262】
情報処理装置40は、事業者端末60が送信したHTTPリクエストを受信する(S50)。ステップS50の処理は、特許請求の範囲に記載された「見積もり要求受信処理」に相当する。
【0263】
情報処理装置40の制御プログラム46は、受信したHTTPリクエストに含まれる事業エリア(都道府県名及び市区名)、離着陸回数、駐機時間、機種名、及び台数を取得してメモリ44に記憶させる(S51)。事業エリア、離着陸回数、駐機時間、機種名、及び台数は、特許請求の範囲に記載された「事業情報」に相当する。機種名は、特許請求の範囲に記載された「機体サイズ情報」及び「最大重量」に相当する。離着陸回数は、特許請求の範囲に記載された「離着陸推定回数」に相当する。駐機時間は、特許請求の範囲に記載された「駐機推定時間」に相当する。ステップS50、S51の処理は、特許請求の範囲に記載された「事業情報取得処理」に相当する。
【0264】
制御プログラム46は、取得した事業エリアに基づいて、検索エリア及び検索住所を決定する(S52)。例えば、制御プログラム46は、取得した事業エリアが示す市区を検索エリア及び検索住所として決定する。或いは制御プログラム46は、取得した事業エリアが示す市区及び当該市区に隣接する市区を検索エリア及び検索住所として決定する。ステップS52の処理は、特許請求の範囲に記載された「検索エリア決定処理」及び「第2検索エリア決定処理」に相当する。
【0265】
制御プログラム46は、ステップS52で決定した検索住所と、機種名とを含む検索要求を生成する(S53)。検索要求は、例えば検索住所及び機種名を付帯するコマンドである。制御プログラム46は、生成した検索要求を通信インタフェース42及びインターネット14を通じて管理サーバ30に送信する(S54)。ステップS54の処理は、特許請求の範囲に記載された「検索要求処理」及び「第2検索要求処理」に相当する。なお、検索要求は、サーバプログラム36を介さずに管理データベースに直接受け渡されてもよい。
【0266】
管理サーバ30は、情報処理装置40が送信した検索要求を受信する(S54)。管理サーバ30のサーバプログラム36は、受信した検索要求に含まれる機種名及び検索住所を取得する(S55)。サーバプログラム36は、取得した機種名と一致する機種名を有するレコードを規定サイズ管理データベース(図3参照)において特定する。サーバプログラム36は、特定したレコードに登録された垂直離着陸飛行体11の「全幅」、「全長」、及び「最大重量」を取得する(S56)。
【0267】
サーバプログラム36は、ステップS55で取得した「検索住所」と一致する「住所」を有するレコードであって、且つステップS56で取得した「全幅」及び「全長」を超える「着陸帯情報」を有するレコードであって、且つステップS56で取得した「最大重量」を超える「上限重量」を有するレコードを基礎情報管理データベースにおいて特定する(S57)。つまり、ステップS57では、運送事業者が有する垂直離着陸飛行体11が着陸可能な離着陸ポイント13が検索される。ステップS57の処理は、特許請求の範囲に記載された「レコードを特定するデータ特定処理」に相当する。
【0268】
サーバプログラム36は、特定したレコードの数を「離着陸ポイント数」として取得する(S58)。また、サーバプログラム36は、特定したレコードに登録された「駐機可能数」に基づいて、「総ポート数」を算出して取得する(S58)。また、サーバプログラム36は、特定したレコードに登録された「設定料金番号」と、料金管理データベースとに基づいて、「離着陸設定料金」及び「駐機設定料金」を取得する(S58)。また、サーバプログラム36は、特定したレコードに登録された「住所」(或いは「位置情報」を取得する(S58)。
【0269】
また、サーバプログラム36は、ステップS57で特定したレコードに登録されたポートIDを取得し、取得したポートIDと一致するポートIDを有するカラムを見積もり用管理データベースにおいて特定する。サーバプログラム36は、特定したカラムに登録された空き率を取得する(S58)。
【0270】
サーバプログラム36は、取得した「ポートID」、「住所」(或いは「位置情報」)、「離着陸設定料金」、「駐機設定料金」、及び「空き率」のセットと、「離着陸ポイント数」及び「総ポート数」とを含む検索結果を、ステップS54で受信した検索要求に対する返答として、通信インタフェース32及びインターネット14を通じて情報処理装置40に送信する(S59)。「離着陸ポイント数」、或いは「総ポート数」或いは「離着陸ポイント数及び総ポート数」は、特許請求の範囲に記載された「特定したレコード数に応じた離着陸ポイント数」に相当する。「離着陸ポイント数」、「総ポート数」、「住所」、及び「位置情報」は、特許請求の範囲に記載された「離着陸ポイント情報」にそれぞれ相当する。「離着陸設定料金」及び「駐機設定料金」は、特許請求の範囲に記載された「使用単価」に相当する。ステップS59の処理は、特許請求の範囲に記載された「検索結果受渡処理」に相当する。
【0271】
情報処理装置40は、管理サーバ30が送信した検索結果を受信する(S59)。情報処理装置40の制御プログラム46は、検索結果に含まれる「離着陸設定料金」及び「駐機設定料金」に基づいて、「離着陸設定料金」の平均値及び「駐機設定料金」の平均値である「推定離着陸設定料金」及び「推定駐機設定料金」を市区ごとに算出する(S60)。
【0272】
制御プログラム46は、ステップS60で算出した「推定離着陸設定料金」及び「推定駐機料金」と、ステップS51でメモリ44に記憶させた離着陸回数及び駐機時間とに基づいて、推定離着陸料金、推定駐機料金、及び推定使用料金を算出する(S61)。具体的には、制御プログラム46は、市区ごとの「推定離着陸設定料金」の平均値に、ステップS51でメモリ44に記憶させた離着陸回数を乗じて、単位期間当たりの「推定離着陸料金」を算出する。また、制御プログラム46は、市区ごとの「推定駐機設定料金」の平均値に、「30日」、「4」、及びステップS51でメモリ44に記憶させた「駐機時間」を乗じて、単位期間当たりの「推定駐機料金」を算出する。なお、「4」を乗じるのは、「駐機設定料金」の単位時間が1/4時間(15分)だからである。制御プログラム46は、「推定離着陸料金」と「推定駐機料金」との合計を、「推定使用料金」として算出する。ステップS61の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定使用料金算出処理」に相当する。
【0273】
制御プログラム46は、ステップS59で受信した検索結果に含まれる「住所」(或いは「位置情報」)に基づいて、地図の表示範囲を決定する「表示範囲情報」を生成する(S62)。具体的には、制御プログラム46は、検索結果に含まれる複数の「住所」(或いは「位置情報」)の内、最も端に位置する「住所」(或いは「位置情報」)を、「表示範囲情報」とする。
【0274】
制御プログラム46は、事業者用見積もりを生成する(S63)。詳しく説明すると、制御プログラム46は、S51でメモリ44に記憶させた「事業エリア」或いはステップS52で決定した検索エリアと、ステップS59で受信した「離着陸ポイント数」、「総ポート数」、「住所」(或いは「位置情報」)、及び「空き率」の平均値と、ステップS60で算出した市区ごとの「推定離着陸設定料金」及び「推定駐機設定料金」と、ステップS61で算出した「推定使用料金」、「推定離着陸料金」、及び「推定駐機料金」と、ステップS62で生成した「表示範囲情報」とを、メモリ44に予め記憶された画面フォーマットデータ(図2参照)の所定の入力フィールドに入力して、事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)を示す画面データを生成する。事業者見積もり通知画面を示す画面データが、事業者見積もりである。ステップS63の処理は、特許請求の範囲に記載された「事業者見積もり生成処理」に相当する。
【0275】
制御プログラム46は、事業者見積もり通知画面データを含むHTTPレスポンスを、ステップS50で受信したHTTPリクエストに対する応答として、通信インタフェース42及びインターネット14を通じて返信する(S64)。ステップS64の処理は、特許請求の範囲に記載された「第2返信処理」に相当する。
【0276】
事業者端末60は、情報処理装置40が返信したHTTPレスポンスを受信する(S64)。事業者端末60のブラウザ67は、受信したHTTPレスポンスに含まれる画面データが示す事業者見積もり通知画面をディスプレイ63に表示させる(S65)。
【0277】
図12(B)が示すように、事業者見積もり通知画面は、「1.選択エリア」の文字と対応付けられた「東京都 渋谷区 港区 千代田区 中央区 江東区」の文字を有する。「東京都 渋谷区 港区 千代田区 中央区 江東区」の文字は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された上記「事業エリア」或いは上記「検索エリア」である。
【0278】
事業者見積もり通知画面は、「2.着陸ポイント数」の文字と対応付けられた「821か所」の文字と、「駐機可能数」の文字と対応付けられた「1113台」の文字と、「空き率」の文字と対応付けられた「38%」の文字とを更に有する。「821か所」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された上記「離着陸ポイント数」である。「1113台」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された上記「総ポート数」である。「38%」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された上記「空き率」である。
【0279】
事業者見積もり通知画面は、「地図」アイコン141を更に有する。事業者見積もり通知画面では、「地図」アイコン141と、地図データの提供を行うWEBサーバ(不図示)が公開する地図URLと、地図の表示範囲を示す上記「表示範囲情報」と、上記「住所」(或いは「位置情報」)と、表示オブジェクトデータとが対応付けられている。なお、地図URL及び表示オブジェクトデータとは、上記画面フォーマットデータが予め有している。運送事業者は、離着陸ポイント13の位置を地図上で確認したい場合、「地図」アイコン141を選択する。相互に対応つけられた地図URL、「表示範囲情報」、「住所」(或いは「位置情報」)、及び表示オブジェクトデータは、特許請求の範囲に記載された「地図情報」に相当する。
【0280】
図11が示すように、事業者端末60のブラウザ67は、「地図」アイコン141が選択されたことに基づいて(S66)、上記地図URLが示すWEBサーバにアクセスし、地図データを取得する。ブラウザ67は、取得した地図データにおいて、上記「表示範囲情報」が示す表示範囲の地図を、ディスプレイ63に表示させる(S67)。
【0281】
図13が示すように、ディスプレイ63に表示される地図は、上記表示オブジェクトデータが示す複数の表示オブジェクト150を有する。一の表示オブジェクト150は、地図上における一の離着陸ポイント13の位置を示す。運送事業者は、地図に重ねて表示された表示オブジェクト150により、自己が運送事業を行う市区(事業エリア)に設置された離着陸ポイント13の位置及び数を視覚的に認識する。なお、上記地図は、例えばポップアップ画面で表示される。地図上において離着陸ポイント13の位置(住所)を示す表示オブジェクト150は、特許請求の範囲に記載された「離着陸ポイント情報」に相当する。
【0282】
図12(B)が示すように、事業者見積もり通知画面は、「3.推定使用料金」の文字と対応付けられた「53.2万円/月」の文字と、「推定離着陸料金」の文字と対応付けられた「30.1万円/月」の文字と、「推定駐機料金」の文字と対応付けられた「23.1万円/月」の文字とを有する。「53.2万円/月」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された「推定使用料金」である。「30.1万円/月」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された「推定離着陸料金」である。「23.1万円/月」は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された「推定駐機料金」である。
【0283】
事業者見積もり通知画面は、「4.エリア平均単価」の文字と、「渋谷区 港区 千代田区 中央区 江東区」の文字と、「離着陸設定料金」の文字と対応付けられた「1000円」等の文字と、「駐機設定料金」の文字と対応付けられた「300円」等の文字と、を有する。「1000円」等の文字は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された市区ごとの「推定離着陸設定料金」である。「300円」等の文字は、上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力された市区ごとの「推定駐機設定料金」である。
【0284】
事業者見積もり通知画面は、「戻る」アイコン142を更に有する。運送事業者によって「戻る」アイコン142が選択されると、ブラウザ67は、運送事業者入力画面(図12(A)参照)或いはホームページ画面(図9(A)参照)をディスプレイ63に再表示させる。
【0285】
[実施形態の作用効果]
【0286】
契約支援システム10は、空地の周囲に設置されている複数の離着陸ポイント13の月単位の駐機料合計の平均値を推定運用利益とし算出し、この推定運用利益を含む土地所有者見積もりを生成する。土地所有者は、推定運用利益が示された土地所有者見積もりを参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と土地所有者との契約を支援することができる。
【0287】
契約支援システム10は、空地の周囲に設置されている複数の離着陸ポイント13の離着陸設定料金の平均値を推定離着陸設定料金として算出し、空地の周囲に設置されている複数の離着陸ポイント13の駐機設定料金の平均値を推定駐機設定料金として算出する。契約支援システム10は、この推定離着陸設定料金及び推定駐機設定料金を含む土地所有者見積もりを生成する。土地所有者は、土地所有者見積もりに示された推定離着陸設定料金及び推定駐機設定料金を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0288】
第2詳細画面(図10(B)参照)は、空地の周囲の離着陸ポイント13の離着陸回数(月単位)の平均値である推定離着陸回数(月単位)と、空地の周囲の離着陸ポイント13の駐機時間(月単位)の平均値である推定駐機時間(月単位)とを含む。土地所有者は、土地所有者見積もり通知画面に示された推定離着陸回数及び推定駐機時間を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0289】
第2詳細画面(図10(B)参照)は、空地の周囲の離着陸ポイント13の離着陸料金の平均値である推定離着陸料金(月単位)と、空地の周囲の離着陸ポイント13の駐機料金の平均値である推定駐機料金(月単位)とを含む。土地所有者は、第2詳細画面に示された推定離着陸料金及び推定駐機料金を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0290】
土地所有者見積もり通知画面(図10(A)参照)は、離着陸ポイント13の設置数と、離着陸ポイント13の設置費用とを含む。土地所有者は、土地所有者見積もり通知画面に示された上記設置数及び設置費用を更に参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と土地所有者との契約を更に有効に支援することができる。
【0291】
情報処理装置40は、土地所有者端末50を用いた土地所有者の要望に応じて、インターネット14を通じて土地所有者見積もり(図10(A)、図10(B)参照)を土地所有者に提供する。したがって、土地所有者は、自己が所有する空地の住所を土地所有者端末50に入力するだけで、自己が所有する空地を離着陸ポイント13として運用した場合の見積もりを取得することができる。
【0292】
契約支援システム10は、運送事業者の事業エリアに設置されている複数の離着陸ポイント13の離着陸設定料金の平均値を推定離着陸設定料金とし算出し、駐機設定料金の平均値を推定駐機設定料金として算出する。そして、契約支援システム10は、推定離着陸設定料金及び推定駐機料金と、事業エリアに設置されている離着陸ポイント13の数(離着陸ポイント数及び総ポート数)及び位置とを含む事業者見積もり(図12(B)参照)を生成する。運送事業者は、この事業者見積もりを参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と運送事業者との契約を支援することができる。
【0293】
運送事業者入力画面(図12(A)参照)は、単位期間(1月)当たりの離着陸回数の入力を受け付けるテキストボックス132を有し、情報処理装置40は、テキストボックス132に入力された単位期間当たりの離着陸回数を取得する。情報処理装置40は、取得した単位期間当たりの離着陸回数と、上記推定離着陸設定料金とに基づいて、単位期間当たりの推定離着陸料金を算出し、当該推定離着陸料金を事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)に含める。運送事業者は、事業者見積もり通知画面に示された推定離着陸料金を参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と運送事業者との契約を更に有効に支援することができる。
【0294】
運送事業者入力画面(図12(A)参照)は、垂直離着陸飛行体11の1日当たりの駐機時間の入力を受け付けるテキストボックス134を有し、情報処理装置40は、テキストボックス134に入力された1日当たりの駐機時間を取得する。情報処理装置40は、取得した1日当たりの駐機時間と、上記推定駐機設定料金とに基づいて、単位期間(1月)当たりの推定駐機料金を算出し、当該推定駐機料金を事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)に含める。運送事業者は、事業者見積もり通知画面に示された推定駐機料金を参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と運送事業者との契約を更に有効に支援することができる。
【0295】
事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)は、運送事業者の事業エリアに設置されている複数の離着陸ポイント13の空き率の平均値を含む。運送事業者は、事業者見積もり通知画面に示された空き率を参考にして、サービス提供者との契約を検討する。したがって、契約支援システム10は、サービス提供者と運送事業者との契約を更に有効に支援することができる。
【0296】
情報処理装置40は、運送事業者入力画面(図12(A)参照)において入力された垂直離着陸飛行体11の機種に基づいて垂直離着陸飛行体11のサイズ(全長及び全幅)を特定し、当該サイズの垂直離着陸飛行体11が離着陸可能な離着陸ポイント13のみを検索対象とする。したがって、運送事業者が所有する垂直離着陸飛行体11が使用可能な離着陸ポイント13のみを用いて事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)が生成される。その結果、事業者見積もり通知画面に含められる情報の精度を高めることができる。
【0297】
情報処理装置40は、運送事業者入力画面(図12(A)参照)において入力された垂直離着陸飛行体11の機種に基づいて垂直離着陸飛行体11の最大重量を特定し、当該最大重量の垂直離着陸飛行体11が離着陸可能な離着陸ポイント13のみを検索対象とする。したがって、運送事業者が所有する垂直離着陸飛行体11が使用可能な離着陸ポイント13のみを用いて事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)が生成される。その結果、事業者見積もり通知画面に含められる情報の精度を高めることができる。
【0298】
事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)は、「地図」アイコン141を有し、「地図」アイコン141が選択されると、離着陸ポイント13を示す表示オブジェクト150が配置された地図が表示される。したがって、事業エリアに設けられている離着陸ポイント13の位置及び数を、運送事業者に容易に認識させることができる。
【0299】
情報処理装置40は、事業者端末60を用いた運送事業者の要望に応じて、インターネット14を通じて運送事業者見積もり(図12(B)参照)を運送事業者に提供する。したがって、運送事業者は、事業エリアなどを事業者端末60に入力するだけで、事業エリアに設定された離着陸ポイント13の位置及び数と、推定使用料金とを含む事業者見積もりを取得することができる。
【0300】
[変形例]
【0301】
上述の実施形態では、特許請求の範囲に記載された「情報処理装置」がWEBサーバ(情報処理装置40)である例が説明された。もっとも、特許請求の範囲に記載された「情報処理装置」は、パーソナルコンピュータ(PC)やスマートフォン(登録商標)やタブレットなどである情報処理装置70(図14参照)であってもよい。以下で説明する構成及び処理以外の構成及び処理は、実施形態で説明した構成及び処理と同一である。
【0302】
図14は、変形例に係る契約支援システム10の機能ブロック図である。
【0303】
情報処理装置70は、コントローラ41、通信インタフェース42、入力装置71、及びディスプレイ72を備える。入力装置71は、タッチセンサやキーボードやマウスやマイクロフォン(音声入力)などである。
【0304】
情報処理装置70は、通信ケーブルやLANケーブルなどによって、或いはWi-Fi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)などの無線LAN(登録商標)によって、インターネット14及びプリンタ100に接続されている。
【0305】
サービス提供者は、空地や未利用地を所有する土地所有者から、空地の住所や空地面積や空地の形状を知らされる。サービス提供者は、入力装置71を通じて、空地の住所や空地面積や空地の形状を情報処理装置70に入力し、土地所有者見積もりの作成を情報処理装置に指示する。情報処理装置70のコントローラ41は、ステップS21からS33(図8参照)までの処理を実行して土地所有者見積もりを生成する。コントローラ41は、土地所有者見積もり(図10(A)参照)をディスプレイ72に表示させる。コントローラ41は、サービス提供者による印刷指示を受け付けたことに基づいて、土地所有者見積もりを示す画面データをプリンタ100に送信し、土地所有者見積もりをプリンタ100に印刷させる。
【0306】
また、サービス提供者は、運送事業者から、事業エリア、単位期間当たりの離着陸回数、1日の駐機時間、所有する垂直離着陸飛行体11の機種名を知らされる。サービス提供者は、入力装置71を通じて、事業エリア、単位期間当たりの離着陸回数、1日の駐機時間、機種名を情報処理装置70に入力し、事業者見積もりの作成を情報処理装置70に指示する。情報処理装置70のコントローラ41は、ステップS51からS63(図11参照)までの処理を実行して事業者見積もりを生成する。コントローラ41は、事業者見積もり(図12(B)参照)をディスプレイ72に表示させる。コントローラ41は、サービス提供者による印刷指示を受け付けたことに基づいて、事業者見積もりを示す画面データをプリンタ100に送信し、事業者見積もりをプリンタ100に印刷させる。
【0307】
[その他の変形例]
【0308】
上述の実施形態では、管理データベースが管理サーバ30のメモリ34に記憶され、情報処理装置40と管理サーバ30とが別個の装置である例が説明された。もっとも、管理サーバ30と情報処理装置40とが1つの装置であってもよい。すなわち、管理データベースは、情報処理装置40のメモリ44に記憶されていてもよいし、管理サーバ30が情報処理装置40であってもよい。その場合、管理データベースからの情報処理装置40への情報の送信(S27、S51)は、情報の受け渡しとなる。受け渡される情報は、管理データベースに登録された情報の他、当該情報を示すパスも含まれる。すなわち、「情報の受け渡し」には、「同一装置内でのパス或いは情報の受け渡し」と、「他の装置への情報の送信」とが含まれる。
【0309】
上述の実施形態では、情報処理装置40が、管理サーバ30のサーバプログラム36を介して管理データベースにアクセスする例が説明された。もっとも、情報処理装置40は。管理データベースに入力可能なコマンドを用いて、管理データベースに直接アクセスしてもよい。その場合、サーバプログラム36は不要となる。或いは、サーバプログラム36が管理データベースの一部であってもよい。
【0310】
上述の実施形態では、サービス提供システム19が可搬通信端末20を備える例が説明された。もっとも、サービス提供システム19は、可搬通信端末20を備えていないくてもよい。つまり、サービス提供システム19は、管理データベースを運用及び管理することができれば、どのようなシステムであってもよい。
【0311】
上述の実施形態では、土地所有者見積もり通知画面(図10(A)参照)において、土地所有者が所有する空地に設置可能な離着陸ポイント13の数ごとに運用利益を表示する例が説明された。もっとも、運用利益の高い方のみを土地所有者見積もり通知画面に表示してもよい。その場合、情報処理装置40のコントローラ41は、運用利益が多い方を判断する判断処理を実行し、運用利益の高い方の運用利益や離着陸設置費用や推定離着陸料金や推定駐機料金等を上記画面フォーマットデータの入力フィールドに入力して土地所有者見積もりを生成する。
【0312】
上述の実施形態では、土地所有者入力画面において「空地面積」の入力を受け付ける例が説明された。もっとも、空地に設置可能な離着陸ポイント13のサイズと設置数とは空地形状のみから判断可能であるから、土地所有者入力画面は、「空地面積」の入力を受け付けるテキストボックス112を有していなくてもよい。
【0313】
上述の実施形態では、「月単位の推定運用利益」を情報処理装置40の制御プログラム46が算出する例が説明された。もっとも、「月単位の推定運用利益」は、管理サーバ30のサーバプログラム36が算出してもよい。その場合、ステップS27において管理サーバ30が情報処理装置40に送信する周囲情報は、「月単位の推定運用利益」を含む。「月単位の推定運用利益」を含む周囲情報を情報処理装置40が受信するステップS27の処理は、特許請求の範囲に記載された「推定運用利益算出処理」に相当する。
【0314】
上述の実施形態において情報処理装置40の制御プログラム46が実行する処理の一部は、管理サーバ30のサーバプログラム36が実行してもよい。その場合、サーバプログラム36は、情報処理装置40のコントローラ41の一部でもある。
【0315】
上述の実施形態では、土地所有者入力画面及び運送事業者入力画面において、空地の住所及び事業エリアの入力を都道府県名及び市区名で受け付ける例が説明された。もっとも、土地所有者入力画面及び運送事業者入力画面において、経度及び緯度での範囲指定によって、空地の住所及び事業エリアの入力を受け付けてもよい。すなわち、特許請求の範囲に記載された「見積もり対象住所」及び「事業エリア」には、都道府県名及び市区名の他、経度及び緯度による範囲指定も含まれる。
【0316】
上述の実施形態では、見積もり用管理データベース(図7参照)が作成される例が説明された。もっとも、見積もり用管理データベースは、その他の管理データベースに登録された情報から作成されるデータベースであるから、見積もり用管理データベースは作成されなくてもよい。その場合、離着陸回数や離着陸料合計や総駐機時間や駐機料合計や空き率が、検索要求(S25、S54)を受信する度に、上記その他の管理データベースに基づいて算出される。
【0317】
上述の実施形態では、運送事業者が所有する垂直離着陸飛行体11の機種が複数である場合、いずれかの機種が離着陸可能な離着陸ポイント13が、運送事業者が使用可能な離着陸ポイント13として検索される例が説明された。もっとも、運送事業者が所有する垂直離着陸飛行体11の機種ごとに、離着陸ポイント数や駐機可能数や空き率や推定使用料金や離着陸料金や駐機料金が事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)に表示されてもよい。
【0318】
上述の実施形態では、第2詳細画面(図10(B)参照)に表示される推定離着陸設定料金が、土地所有者の空地の周囲に在る離着陸ポイント13の離着陸設定料金の平均値であり、推定駐機設定料金が、土地所有者の空地の周囲に在る離着陸ポイント13の駐機設定料金の平均値である例が説明された。もっとも、推定離着陸設定料金及び推定駐機設定料金は、空地の周囲の離着陸ポイント13の離着陸設定料金及び駐機設定料金の平均値ではなく、下限値或いは上限値であってもよい。
【0319】
上述の実施形態では、事業者見積もり通知画面(図12(B)参照)が、「離着陸ポイント数」を示す「821箇所」の文字と、「駐機可能数」を示す「1113台」の文字と、上記地図を表示させるための「地図」アイコン141と、を有する例が説明された。もっとも、事業者見積もり通知画面は、「離着陸ポイント数」を示す「821箇所」の文字と、「駐機可能数」を示す「1113台」の文字と、上記地図を表示させるための「地図」アイコン141とのいずれか1つのみを有していてもよい。
【0320】
上述の実施形態では、運送事業者入力画面が、単位期間(1月)当たりの離着陸回数の入力を受け付けるテキストボックス132と、1日の駐機時間の入力を受け付けるテキストボックス134を有する例が説明された。もっとも、運送事業者入力画面は、テキストボックス132、134を有していなくてもよい。その場合、情報処理装置40の制御プログラム46は、プルダウンメニュー135、136によって入力された垂直離着陸飛行体11の機種及び台数に基づいて、単位期間当たりの離着陸回数及び駐機時間を推定する。例えば、管理データベースに登録された運送事業者が所有する垂直離着陸飛行体11の機種及び台数と、プルダウンメニュー135、136によって入力された垂直離着陸飛行体11の機種及び台数とを比較することにより、単位期間当たりの離着陸回数及び駐機時間を算出する。或いは、制御プログラム46は、単位期間当たりの離着陸回数及び駐機時間の推定値であって、予めメモリ44に記憶された当該推定値を用いてもよい。
【符号の説明】
【0321】
10・・・契約支援システム
11・・・垂直離着陸飛行体
13・・・離着陸ポイント
14・・・インターネット
15・・・移動体通信網
17・・・通信衛星
19・・・サービス提供システム
20・・・可搬通信端末
30・・・管理サーバ
31・・・サーバコントローラ
32・・・通信インタフェース
33・・・CPU
34・・・メモリ
40、70・・・情報処理装置
41・・・コントローラ
42・・・通信インタフェース
43・・・CPU
44・・・メモリ
46・・・制御プログラム
50・・・土地所有者端末
60・・・事業者端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14