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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085326
(43)【公開日】2024-06-26
(54)【発明の名称】プリント配線板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20240619BHJP
【FI】
H05K3/46 Q
H05K3/46 N
H05K3/46 T
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199803
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】酒井 純
(72)【発明者】
【氏名】伊西 拓弥
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA32
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC05
5E316CC08
5E316CC32
5E316DD17
5E316DD24
5E316EE01
5E316FF04
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH11
5E316JJ13
(57)【要約】
【課題】高い品質を有するプリント配線板の提供。
【解決手段】プリント配線板は、キャビティが形成されているベース基板と、前記キャビティに収容されている電子部品と、前記ベース基板上に形成されている第一導体層と、前記第一導体層上に形成されていて、樹脂と無機粒子とを含み、前記電子部品の電極に繋がるビア孔を有する樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層上に形成されている第二導体層と、前記ビア孔内に形成されていて、前記第二導体層と前記電極とを接続するビア導体と、を有するプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層の前記ビア孔の内壁面は、前記樹脂と前記無機粒子とで形成され、前記無機粒子は、前記内壁面を形成する第一平滑面を有する第一無機粒子と、前記樹脂絶縁層内に埋まっている第二無機粒子とを含み、前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティが形成されているベース基板と、
前記キャビティに収容されている電子部品と、
前記ベース基板上に形成されている第一導体層と、
前記第一導体層上に形成されていて、樹脂と無機粒子とを含み、前記電子部品の電極に繋がるビア孔を有する樹脂絶縁層と、
前記樹脂絶縁層上に形成されている第二導体層と、
前記ビア孔内に形成されていて、前記第二導体層と前記電極とを接続するビア導体と、
を有するプリント配線板であって、
前記樹脂絶縁層の前記ビア孔の内壁面は、前記樹脂と前記無機粒子とで形成され、
前記無機粒子は、前記内壁面を形成する第一平滑面を有する第一無機粒子と、前記樹脂絶縁層内に埋まっている第二無機粒子とを含み、
前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されている。
【請求項2】
請求項1のプリント配線板であって、
前記第一平滑面は、前記無機粒子の切断面である。
【請求項3】
請求項1のプリント配線板であって、
前記内壁面を形成する前記樹脂の面と前記第一平滑面とが面一である。
【請求項4】
請求項1のプリント配線板であって、
前記内壁面を形成する前記樹脂の面と前記第一平滑面とによって、前記内壁面が平滑に形成されている。
【請求項5】
請求項1のプリント配線板であって、
前記シード層がスパッタ膜である。
【請求項6】
請求項5のプリント配線板であって、
前記スパッタ膜は、前記ビア孔の内壁面に接する第一層と前記第一層上の第二層で形成されており、
前記第一層は、銅合金によって形成されていて、
前記第二層は、銅によって形成されている。
【請求項7】
請求項1のプリント配線板であって、
前記シード層が形成されている前記樹脂絶縁層の表面は、前記樹脂のみで形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示する技術は、プリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、キャビティが形成されたベース基板と、ベース基板のキャビティに収容される電子部品と、を有する配線板が開示されている。この配線板では、導体層と電子部品の電極が部品接続用のビア導体によって接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-38890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術では、絶縁層に設けたビア孔に部品接続用のビア導体が埋設されている。ビア孔の内壁面(内周面)に凹凸がある場合、部品接続用のビア導体の外壁面(外周面)の凹凸に対応する部位に応力が集中しやすくなる。部品接続用のビア導体に応力が集中した場合、このビア導体に亀裂が生じると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のプリント配線板は、
キャビティが形成されているベース基板と、
前記キャビティに収容されている電子部品と、
前記ベース基板上に形成されている第一導体層と、
前記第一導体層上に形成されていて、樹脂と無機粒子とを含み、前記電子部品の電極に繋がるビア孔を有する樹脂絶縁層と、
前記樹脂絶縁層上に形成されている第二導体層と、
前記ビア孔内に形成されていて、前記第二導体層と前記電極とを接続するビア導体と、
を有するプリント配線板であって、
前記樹脂絶縁層の前記ビア孔の内壁面は、前記樹脂と前記無機粒子とで形成され、
前記無機粒子は、前記内壁面を形成する第一平滑面を有する第一無機粒子と、前記樹脂絶縁層内に埋まっている第二無機粒子とを含み、
前記ビア導体は、シード層と前記シード層上の電解めっき層で形成されている。
【0006】
本開示の実施形態のプリント配線板は、樹脂絶縁層は無機粒子と樹脂とを含む。樹脂絶縁層は電子部品の電極に繋がるビア孔を有する。ビア孔の内壁面はビア導体のシード層と接する。ビア孔の内壁面を樹脂と無機粒子とで形成する。ビア孔の内壁面を平滑とすることにより、内壁面上に形成されるシード層の表面が平滑となり、電解めっき層の充填性が向上する。これによりビア導体の内層を構成する電解めっき層に応力集中部位が形成されるのが抑制される。ビア導体の内層に亀裂が生じるのを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態のプリント配線板を模式的に示す断面図。
図2】実施形態のプリント配線板の一部を模式的に示す拡大断面図。
図3A】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3B】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3C】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3D】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3E】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す拡大断面図。
図3F】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3G】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3H】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図3I】実施形態のプリント配線板の製造方法を模式的に示す断面図。
図4】実施形態の別例2のプリント配線板の製造方法を模式的に示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本開示の実施形態の一例を詳細に説明する。
各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一又は同様の構成要素であることを意味する。なお、以下に説明する実施形態において重複する説明及び符号については、省略する場合がある。また、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0009】
図1は実施形態のプリント配線板2を示す断面図である。図2は実施形態のプリント配線板2の一部を示す拡大断面図である。図1に示されるように、プリント配線板2は、ベース基板4と電子部品70と第一導体層10と第一樹脂絶縁層20と第二導体層30とビア導体40とビア導体42とビア導体140と第三導体層110と第二樹脂絶縁層120と第四導体層130とを有する。
【0010】
ベース基板4は樹脂を用いて形成される。ベース基板4はシリカ等の無機粒子を含んでもよい。ベース基板4は、ガラスクロス等の補強材を含んでもよい。ベース基板4は、第三面6(図中の上面)と第三面6と反対側の第四面8(図中の下面)を有する。ベース基板4には第一導体層10と第三導体層110とを接続するスルーホール導体用の貫通孔が形成されてもよい。このベース基板4には、電子部品70が収容されるキャビティ5が形成されている。
【0011】
電子部品70はベース基板4のキャビティ5に収容されている。電子部品70は、一対の電極71を有する。電子部品70は例えば、コンデンサである。
【0012】
第一導体層10はベース基板4の第三面6上に形成されている。第一導体層10は信号配線12とパッド14を含む。第一導体層10は信号配線12とパッド14とは別の導体回路も含んでいてもよい。第一導体層10は主に銅によって形成される。第一導体層10は、ベース基板4上のシード層10aとシード層10a上の電解めっき層10bで形成されている。シード層10aは第三面6上の金属箔11aと金属箔11a上の無電解めっき層11bで形成されている。金属箔11aはベース基板4に接している。
【0013】
第一樹脂絶縁層20はベース基板4の第三面6と第一導体層10上に形成されている。第一樹脂絶縁層20は第一面22(図中の上面)と第一面22と反対側の第二面24(図中の下面)を有する。第一樹脂絶縁層20の第二面24は第一導体層10と対向する。第一樹脂絶縁層20は樹脂80と多数の無機粒子90を含む。第一樹脂絶縁層20は厚み方向に貫通する貫通孔としてのビア孔26とビア孔28とを有している。ビア孔28は、第一樹脂絶縁層20に一対設けられている。一対のビア孔28は電子部品70の一対の電極71にそれぞれ繋がる。各ビア孔28の内壁面29は樹脂80と無機粒子90とで形成されている。各内壁面29はそれぞれ平滑に形成されている。
【0014】
樹脂80は、例えば、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂を用いてもよい。樹脂80は、一例としてエポキシ系樹脂を用いてもよい。
【0015】
多数の無機粒子90は樹脂80内に分散されている。無機粒子90は、例えば、シリカ、アルミナを用いてもよい。無機粒子90の粒子径は、例えば、平均粒子径0.5μm、粒子径範囲は、0.1μm以上5.0μm以下である。
【0016】
図1図2に示されるように、無機粒子90は第一無機粒子91と第二無機粒子92とを含む。第一無機粒子91はビア孔28の内壁面29を形成する第一平滑面91aを有する。第二無機粒子92は樹脂80内に埋まっている。第二無機粒子92の形状は一例として球形である。第一無機粒子91の形状は一例として球形を平面で切断した形状である。例えば、第一無機粒子91の形状は第二無機粒子92を平面で切断することで得られる。第一無機粒子91の形状と第二無機粒子92の形状は異なる。第一平滑面91aは第一無機粒子91の切断面である。
【0017】
図1に示されるように、第一樹脂絶縁層20の第一面22は樹脂80のみで形成されている。第一面22から無機粒子90は露出しない。具体的には、第一面22から第二無機粒子92は露出しない。第一面22は第二無機粒子92の表面を含まない。第一樹脂絶縁層20の第一面22には凹凸が形成されていない。第一面22は荒らされていない。第一面22は平滑に形成されている。第一面22の算術平均粗さ(Ra)は、例えば0.02μm以上0.06μm以下である。
【0018】
図2に示されるように、各ビア孔28の内壁面29は、樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとで形成されている。面80aと第一平滑面91aは、ほぼ共通な面を形成する。言い換えると、面80aと第一平滑面91aは、面一とされている。このため、内壁面29に凹凸が形成されない。すなわち、各内壁面29は平滑である。各内壁面29の算術平均粗さ(Ra)は一例として1.0μm以下である。言い換えると、内壁面27を形成する面80aと第一平滑面91aの各々の算術平均粗さ(Ra)は、一例として1.0μm以下である。
【0019】
図2に示されるように、各ビア孔28の内壁面29は傾斜している。電極71の上面と内壁面29との間の角度(傾斜角度)θ1は例えば70°以上85°以下である。電極71の上面は例えば第一導体層10の上面と平行である。第一樹脂絶縁層20の第一面(上面)22と内壁面29との間の角度(傾斜角度)θ2は例えば95°以上110°以下である。
【0020】
ビア孔26の内壁面27もビア孔28の内壁面29と同様に、樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとで形成されてもよい。また内壁面27を形成する面80aと第一平滑面91aは、ほぼ共通な面を形成してもよい。この場合、内壁面27は内壁面29と同様に平滑である。
【0021】
図1に示されるように、第二導体層30は第一樹脂絶縁層20の第一面22上に形成されている。第二導体層30は第一信号配線32と第二信号配線34とランド36とランド38とランド39を含む。第二導体層30は第一信号配線32と第二信号配線34とランド36とランド38とランド39とは別の導体回路を含んでいてもよい。第一信号配線32と第二信号配線34はペア配線を形成している。第二導体層30は主に銅によって形成される。第二導体層30は、第一面22上のシード層30aとシード層30a上の電解めっき層30bで形成されている。シード層30aは第一面22上の第一層31aと第一層31a上の第二層31bで形成されている。第一層31aは銅とケイ素とアルミニウムを含む合金(銅合金)で形成されている。第二層31bは銅で形成されている。電解めっき層30bは銅で形成されている。第一層31aは第一面22に接している。第二層31bは電解めっき層30bと接着している。第二導体層30のうち第一樹脂絶縁層20の第一面22と対向する面は第一面22の表面形状に沿って形成されている。第二導体層30は第一樹脂絶縁層20の第一面22の内側に入り込まない。
【0022】
ビア導体40はビア孔26内に形成されている。ビア導体40は、第一導体層10と第二導体層30を接続する。図1ではビア導体40はパッド14とランド36を接続する。ビア導体40はシード層30aとシード層30a上の電解めっき層30bで形成されている。第一層31aはビア孔26の内壁面27に接している。
【0023】
ビア導体42は各ビア孔28内にそれぞれ形成されている。各ビア導体42は、電子部品70の電極71と第二導体層30とを接続する。図1ではビア導体42の一つが一方の電極71とランド38を接続し、ビア導体42のもう一つがもう一方の電極71とランド39を接続する。各ビア導体42はシード層30aとシード層30a上の電解めっき層30bで形成されている。ビア導体40を形成するシード層30aと各ビア導体40を形成するシード層30aと第二導体層30を形成するシード層30aは共通である。第一層31aは内壁面29に接している。
【0024】
第三導体層110はベース基板4の第四面8上に形成されている。第三導体層110は信号配線112とパッド114を含む。第三導体層110は信号配線112とパッド114とは別の導体回路も含んでいてもよい。第三導体層110は主に銅によって形成される。第三導体層110は、ベース基板4上のシード層110aとシード層110a上の電解めっき層110bで形成されている。シード層110aは第四面8上の金属箔111aと金属箔111a上の無電解めっき層111bで形成されている。金属箔111aはベース基板4に接している。
【0025】
第二樹脂絶縁層120はベース基板4の第四面8と第三導体層110上に形成されている。第二樹脂絶縁層120は第一面122(図中の下面)と第一面122と反対側の第二面124(図中の上面)を有する。第二樹脂絶縁層120の第二面124は第三導体層110と対向する。第二樹脂絶縁層120は樹脂180と多数の無機粒子190を含む。樹脂180と無機粒子190は、第一樹脂絶縁層20の樹脂80と無機粒子90と同様である。第二樹脂絶縁層120は厚み方向に貫通する貫通孔としてのビア孔126とを有している。
【0026】
ビア孔126の内壁面127もビア孔28の内壁面29と同様に、樹脂180の面と無機粒子190の第一平滑面とで形成されてもよい。また内壁面127を形成する面と第一平滑面は、ほぼ共通な面を形成してもよい。この場合、内壁面127は内壁面29と同様に平滑である。
【0027】
図1に示されるように、第二樹脂絶縁層120の第一面122は樹脂180のみで形成されている。第一面122から無機粒子190は露出しない。第一面122は無機粒子190の表面を含まない。第二樹脂絶縁層120の第一面122には凹凸が形成されていない。第一面122は荒らされていない。第一面122は平滑に形成されている。第一面122の算術平均粗さ(Ra)は、第一面22の算術平均粗さと同様である。
【0028】
図1に示されるように、第四導体層130は第二樹脂絶縁層120の第一面122上に形成されている。第四導体層130は第三信号配線132と第四信号配線134とランド136とを含む。第四導体層130は第三信号配線132と第四信号配線134とランド136とは別の導体回路を含んでいてもよい。第三信号配線132と第四信号配線134はペア配線を形成している。第四導体層130は主に銅によって形成される。第四導体層130は、第一面122上のシード層130aとシード層130a上の電解めっき層130bで形成されている。シード層130a、電解めっき層130bは第二導体層30のシード層30a、電解めっき層30bと同様である。シード層130aは第一面122上の第一層131aと第一層131a上の第二層131bで形成されている。第一層131aは銅とケイ素とアルミニウムを含む合金(銅合金)で形成されている。第二層131bは銅で形成されている。電解めっき層130bは銅で形成されている。第一層131aは第一面122に接している。第二層131bは電解めっき層130bと接着している。第四導体層130のうち第二樹脂絶縁層120の第一面122と対向する面は第一面122の表面形状に沿って形成されている。第四導体層130は第二樹脂絶縁層120の第一面122の内側に入り込まない。
【0029】
ビア導体140はビア孔126内に形成されている。ビア導体140は、第三導体層110と第四導体層130を接続する。図1ではビア導体140はパッド114とランド136を接続する。ビア導体140はシード層130aとシード層130a上の電解めっき層130bで形成されている。第一層131aはビア孔126の内壁面127に接している。
【0030】
[実施形態のプリント配線板2の製造方法]
図3A図3Iは実施形態のプリント配線板2の製造方法を示す。図3A図3D図3F図3Iは断面図である。図3Eは拡大断面図である。図3Aはベース基板4とベース基板4の第三面6上に形成されている第一導体層10を示す。また、ベース基板4とベース基板4の第四面8上に形成されている第三導体層110を示す。第一導体層10はサブトラクティブ法によって形成される。第三面6上に形成されている金属箔11a上に無電解めっき層11bが無電解めっきで形成される。電解めっき層10bは電解めっきで形成される。同様に、第三導体層110はサブトラクティブ法によって形成される。第四面8上に形成されている金属箔111a上に無電解めっき層111bが無電解めっきで形成される。電解めっき層110bは電解めっきで形成される。
【0031】
図3Bに示されるように、ベース基板4に電子部品70を収めるためのキャビティ5が形成される。キャビティ5は、ベース基板4を厚み方向に貫通する貫通孔であり、ドリルによる機械加工あるいはレーザ光の照射等によって形成される。
【0032】
ベース基板4のキャビティ5には電子部品70が収まる。そして、ベース基板4の第三面6にキャビティ5の開口を塞ぐように粘着テープ9が形成される。
【0033】
ベース基板4と第三導体層110上に第二樹脂絶縁層120が形成される。またキャビティ5の内壁と電子部品70との隙間に第二樹脂絶縁層120の一部が充填される。第二樹脂絶縁層120とキャビティ内の充填樹脂121が仮硬化される。第二樹脂絶縁層120の第二面124がベース基板4の第四面8と対向している。第二樹脂絶縁層120は樹脂180と無機粒子190を有する。無機粒子190は樹脂180内に埋まっている。
【0034】
ベース基板4の第三面6から粘着テープ9を剥離する。
【0035】
図3Cに示されるように、ベース基板4と第一導体層10上に第一樹脂絶縁層20が形成される。第一樹脂絶縁層20の第二面24がベース基板4の第三面6と対向している。第一樹脂絶縁層20は樹脂80と無機粒子90(第二無機粒子92)を有する。無機粒子90は樹脂80内に埋まっている。
【0036】
第一樹脂絶縁層20の第一面22上に保護膜50が形成される。保護膜50は第一樹脂絶縁層20の第一面22を完全に覆っている。保護膜50は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムである。保護膜50と第一樹脂絶縁層20との間に離型剤による層が形成されている。
【0037】
第二樹脂絶縁層120の第一面122上に保護膜52が形成される。保護膜52は第二樹脂絶縁層120の第一面122を完全に覆っている。保護膜52は、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)製のフィルムである。保護膜52と第二樹脂絶縁層120との間に離型剤による層が形成されている。
【0038】
図3Dに示されるように、保護膜50の上からレーザ光L1が照射される。レーザ光L1は保護膜50と第一樹脂絶縁層20を貫通する。第一導体層10のパッド14に至るビア導体用のビア孔26が形成される。また電子部品70の一対の電極71に至るビア導体用のビア孔28がそれぞれ形成される。レーザ光L1は例えばUVレーザ光、CO2レーザ光である。ビア孔26によりパッド14が露出される。また各ビア孔28により各電極71が露出される。ビア孔26及びビア孔28が形成される時、第一面22は保護膜50で覆われている。そのため、ビア孔26及びビア孔28が形成される時、樹脂が飛散しても、第一面22に樹脂が付着することが抑制される。
【0039】
保護膜52の上からレーザ光L2が照射される。レーザ光L2は保護膜52と第二樹脂絶縁層120を貫通する。第三導体層110のパッド114に至るビア導体用のビア孔126が形成される。レーザ光L2はレーザ光L1と同様のレーザ光である。ビア孔126によりパッド114が露出される。ビア孔126が形成される時、第一面122は保護膜52で覆われている。そのため、ビア孔126が形成される時、樹脂が飛散しても、第一面122に樹脂が付着することが抑制される。
【0040】
図3Eは、レーザ光照射後のビア孔28の内壁面29bを示す。内壁面29bは樹脂80と樹脂80から突出している無機粒子90で形成されている。内壁面の形状を制御するため、レーザ光照射後の内壁面29bは処理される。樹脂80から突出している無機粒子90を選択的に除去することが好ましい。この除去により、無機粒子90から第一無機粒子91が形成される。例えば、レーザ光照射後の内壁面29bを薬品で処理することで、樹脂80から突出している無機粒子90を選択的に除去してもよい。あるいは、レーザ光照射後の内壁面29bをプラズマで処理することで、樹脂80から突出している無機粒子90を選択的に除去してもよい。無機粒子90を選択的に除去することは、無機粒子90のエッチング速度が樹脂80のエッチング速度より大きいことを含む。例えば、両者のエッチング速度差は10倍以上である。あるいは、両者のエッチング速度差は50倍以上である。あるいは、両者のエッチング速度差は100倍以上である。レーザ光照射後の内壁面29bを処理することで、第一平滑面91a(図2参照)を有する第一無機粒子91が得られる。また、レーザ光照射後の内壁面29bを処理するための条件を制御することで、内壁面29bの形状を制御することができる。条件の例は、温度、濃度、時間、ガスの種類や圧力である。無機粒子90のエッチング速度と樹脂のエッチング速度が制御される。
【0041】
第一樹脂絶縁層20にレーザ光L1を照射することで、樹脂80に埋まっている第二無機粒子92の一部がレーザ光照射後の内壁面29bを形成する。レーザ光照射後の内壁面29bを形成する第二無機粒子92は、樹脂80から突出している突出部分Pと樹脂80に埋まっている部分Eで形成される。レーザ光照射後の内壁面29bが処理される。例えば、四フッ化メタンを含むガスのプラズマで内壁面29bが処理される。突出部分Pが選択的に除去され、実施形態の内壁面29(図1及び図2参照)が形成される。第二無機粒子92から第一無機粒子91が形成される。突出部分Pを選択的に除去することで、第一平滑面91aを有する第一無機粒子91が形成される。球の形を持つ第二無機粒子92が平面で切断されると、第一無機粒子91の形状が得られる。内壁面29は樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとで形成され、面80aと第一平滑面91aはほぼ同一平面上に位置する。例えば、スパッタで内壁面29b上にシード層30aが形成されると、突出部分Pはスパッタ膜の成長を阻害する。例えば、内壁面29b上に連続しているシード層30aが形成されない。あるいは、シード層30aの厚みを大きくしなければならない。微細な導体回路を形成することができない。実施形態では、突出部分Pが除去される。スパッタで形成されるシード層30aの厚みを薄くできる。スパッタで形成されるシード層30aの厚みが薄くても、連続しているシード層30aが得られる。
【0042】
内壁面29上に凹凸が形成されない。内壁面29は平滑に形成される。レーザ光照射後の内壁面29bを処理するための条件を制御することで、凹凸の大きさが制御される。
【0043】
なお、ビア孔26の内壁面27bはレーザ光照射後にビア孔28の内壁面29bと同様の処理が実施されてもよい。同様の処理が実施されることにより、内壁面27は平滑に形成される。また、ビア孔126の内壁面127bはレーザ光照射後にビア孔28の内壁面29bと同様の処理が実施されてもよい。同様の処理が実施されることにより、内壁面127は平滑に形成される。
【0044】
ビア孔26内、ビア孔28内及びビア孔126内が洗浄される。ビア孔26内、ビア孔28内及びビア孔126内を洗浄することによりビア孔26内、ビア孔28内及びビア孔126内の形成時に発生する樹脂残渣が除去される。ビア孔26内、ビア孔28内及びビア孔126内の洗浄はプラズマによって行われる。即ち洗浄はドライプロセスで行われる。ドライプロセスのガス種は、ハロゲン系ガス(フッ素系ガス、塩素系ガス等)とOガスの混合ガス、あるいはハロゲン系ガス(フッ素系ガス、塩素系ガス等)、Oガスの単独のガスである。洗浄はデスミア処理を含む。第一樹脂絶縁層20の第一面22は保護膜50で覆われているためプラズマの影響を受けない。第一樹脂絶縁層20の第一面22には凹凸が形成されない。第一面22は荒らされない。第二樹脂絶縁層120の第一面122は保護膜52で覆われているためプラズマの影響を受けない。第二樹脂絶縁層120の第一面122には凹凸が形成されない。第一面122は荒らされない。
【0045】
レーザ光照射後の内壁面29bを処理することがビア孔28内を洗浄することを含む場合、ビア孔28内の洗浄を削除してもよい。
【0046】
図3Fに示されるように、ビア孔26内、ビア孔28内及びビア孔126内を洗浄後に、第一樹脂絶縁層20から保護膜50が除去され、第二樹脂絶縁層120から保護膜52が除去される。レーザ光照射後の内壁面29bを処理することがビア孔28内を洗浄することを含む場合、レーザ光照射後の内壁面29bの処理後に、第一樹脂絶縁層20から保護膜50が除去される。レーザ光照射後の内壁面29bが処理される時、保護膜50は第一樹脂絶縁層20の第一面22を覆っている。保護膜50の除去後、第一樹脂絶縁層20の第一面22を荒らすことは行われない。そのため、第一面22は平滑に形成される。レーザ光照射後の内壁面127bが処理される時、保護膜52は第二樹脂絶縁層120の第一面122を覆っている。保護膜52の除去後、第二樹脂絶縁層120の第一面122を荒らすことは行われない。そのため、第一面122は平滑に形成される。第一面22及び第一面122の算術平均粗さ(Ra)のそれぞれは、例えば、0.02μm以上0.06μm以下である。
【0047】
図3Gに示されるように、第一樹脂絶縁層20の第一面22上にシード層30aが形成される。シード層30aはスパッタによって形成される。シード層30aの形成はドライプロセスで行われる。第一層31aが第一面22上にスパッタで形成される。同時に、ビア孔26から露出する内壁面27とパッド14上に第一層31aがスパッタで形成される。その後、第一層31a上に第二層31bがスパッタで形成される。シード層30aはビア孔26から露出するパッド14の上面とビア孔26の内壁面27にも形成される。またシード層30aは一対のビア孔28から露出する各電極71の上面と各ビア孔28の内壁面29にもそれぞれ形成される。第一層31aは銅とケイ素とアルミニウムを含む合金で形成される。第二層31bは銅で形成される。
【0048】
第二樹脂絶縁層120の第一面122上に、シード層30aと同様の方法でシード層130aが形成される。シード層130aはビア孔126から露出するパッド114の上面とビア孔126の内壁面127にも形成される。シード層130aを構成する第一層131aは銅とケイ素とアルミニウムを含む合金で形成される。シード層130aを構成する第二層131bは銅で形成される。
【0049】
図3Hに示されるように、シード層30a上にめっきレジスト60が形成される。めっきレジスト60は、第一信号配線32と第二信号配線34とランド36とランド38とランド39(図1参照)を形成するための開口を有する。シード層130a上にめっきレジスト62が形成される。めっきレジスト62は、第三信号配線132と第四信号配線134とランド136(図1参照)を形成するための開口を有する。
【0050】
図3Iに示されるように、めっきレジスト60から露出するシード層30a上に電解めっき層30bが形成される。電解めっき層30bは銅で形成される。電解めっき層30bはビア孔26及び一対のビア孔28を充填する。第一面22上のシード層30aと電解めっき層30bによって、第一信号配線32と第二信号配線34とランド36とランド38とランド39が形成される。第二導体層30が形成される。ビア孔26内のシード層30aと電解めっき層30bによって、ビア導体40が形成される。ビア導体40は、パッド14とランド36を接続する。第一信号配線32と第二信号配線34はペア配線を形成する。各ビア孔28内のシード層30aと電解めっき層30bによって、各ビア導体42が形成される。ビア導体42の一つは、一方の電極71とランド38を接続する。ビア導体42のもう一つは、もう一方の電極71とランド39を接続する。
【0051】
めっきレジスト62から露出するシード層130a上に電解めっき層130bが形成される。電解めっき層130bは銅で形成される。電解めっき層130bはビア孔126を充填する。第一面122上のシード層30aと電解めっき層30bによって、第三信号配線132と第四信号配線134とランド136が形成される。第四導体層130が形成される。ビア孔126内のシード層130aと電解めっき層130bによって、ビア導体140が形成される。ビア導体140は、パッド114とランド136を接続する。第三信号配線132と第四信号配線134はペア配線を形成する。
【0052】
めっきレジスト60、62が除去される。電解めっき層30bから露出するシード層30aがエッチングで除去される。第二導体層30とビア導体40と各ビア導体42が同時に形成される。電解めっき層130bから露出するシード層130aがエッチングで除去される。第四導体層130とビア導体140が同時に形成される。これにより実施形態のプリント配線板2(図1参照)が得られる。
【0053】
実施形態のプリント配線板2(図1及び図2参照)では、第一樹脂絶縁層20において、ビア孔28の内壁面29は樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとによって形成される。面80aと第一平滑面91aがほぼ共通な面を形成する。これにより内壁面29は平滑に形成される。そのため、シード層30aの表面が平滑となる。これにより電解めっき層30bの充填性が向上する。ビア導体42の内層を構成する電解めっき層30bに応力集中部位(一例として凹凸部)が形成されるのが抑制される。これにより、ビア導体42の内層である電解めっき層30bに亀裂が生じるのを抑制できる。さらに、内壁面29が平滑に形成されるため、内壁面29とビア導体42との間にボイドが発生するのが抑制される。これによりプリント配線板2の信頼性が向上する。すなわち、高い品質を有するプリント配線板2が提供される。
【0054】
ビア孔26の内壁面27が樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとによって平滑に形成されている場合、ビア導体42と同様に、ビア導体40の内層である電解めっき層30bに亀裂が生じるのを抑制できる。またビア孔126の内壁面127が樹脂180の面と無機粒子190の第一平滑面とによって平滑に形成されている場合、ビア導体42と同様に、ビア導体140の内層である電解めっき層30bに亀裂が生じるのを抑制できる。ビア導体40とビア導体140に亀裂が生じるのを抑制することで、プリント配線板2の信頼性が更に向上する。
【0055】
ビア孔26の内壁面27及びビア孔28の内壁面29がそれぞれ平滑に形成された場合、ビア孔28の内壁面29上及びビア孔26の内壁面27上に均一な厚みのシード層30aが形成される。シード層30aは薄く形成される(図3G参照)。そのため、シード層30aが除去される時、エッチング量が少ない。そのため、電解めっき層30bのエッチング量が少ない。第一信号配線32と第二信号配線34を有する第二導体層30が設計値通りの幅を有する。またビア孔126の内壁面127が平滑に形成された場合、ビア孔126の内壁面127上に均一な厚みのシード層130aが形成される。シード層130aは薄く形成される(図3G参照)。そのため、シード層130aが除去される時、エッチング量が少ない。そのため、電解めっき層130bのエッチング量が少ない。第三信号配線132と第四信号配線134を有する第四導体層130が設計値通りの幅を有する。
【0056】
実施形態のプリント配線板2では第一樹脂絶縁層20の第一面22は樹脂80のみで形成されている。第一面22には無機粒子90が露出しない。同様に第二樹脂絶縁層120の第一面122は樹脂180のみで形成されている。第一面122には無機粒子190が露出しない。第一面22、第一面122にはそれぞれ凹凸が形成されない。第一樹脂絶縁層20の第一面22近傍部分の比誘電率の標準偏差が大きくなることが抑制される。第二樹脂絶縁層120の第一面122近傍部分の比誘電率の標準偏差が大きくなることが抑制される。第一面22、第一面122のそれぞれの比誘電率は場所によって大きく変わらない。第一信号配線32と第二信号配線34が第一面22に接していても、第一信号配線32と第二信号配線34間の電気信号の伝搬速度の差を小さくすることができる。同様に、第三信号配線132と第四信号配線134が第一面122に接していても、第三信号配線132と第四信号配線134間の電気信号の伝搬速度の差を小さくすることができる。そのため、実施形態のプリント配線板2ではノイズが抑制される。実施形態のプリント配線板2にロジックICが実装されても、第一信号配線32及び第三信号配線132で伝達されるデータと第二信号配線34及び第四信号配線134で伝達されるデータがロジックICにほぼ遅延なく到達する。ロジックICの誤動作を抑制することができる。例えば、第一信号配線32及び第三信号配線132の長さと第二信号配線34及び第四信号配線134の長さがそれぞれ5mm以上であっても、両者の伝搬速度の差を小さくすることができる。第一信号配線32及び第三信号配線132の長さと第二信号配線34及び第四信号配線134の長さが10mm以上、20mm以下であっても、ロジックICの誤動作を抑制することができる。高い品質を有するプリント配線板2が提供される。
【0057】
[実施形態の別例1]
実施形態の別例1では、シード層30a、130aの第一層31a、131aは、銅と第2元素で形成されている。第2元素は、ケイ素、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、炭素、酸素、スズ、カルシウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、銀、の中から選ばれる。第一層31a、131aは銅を含む合金で形成される。第二層31b、131bは銅で形成される。第二層31b、131bを形成している銅の量(原子量%)は99.9%以上である。99.95%以上が好ましい。
【0058】
なお、シード層30a、130aの第一層31a、131aは、ケイ素、アルミニウム、チタン、ニッケル、クロム、炭素、酸素、スズ、カルシウム、マグネシウム、鉄、モリブデン、銀、のうちのいずれか1つの金属で形成されてもよい。
【0059】
[実施形態の別例2]
実施形態の別例2ではレーザ光照射後の内壁面29b、29を処理するための条件が制御される。そのため、図4に示されるように、内壁面29を形成する樹脂80の面80aと第一無機粒子91の第一平滑面91aとは実質的に同一平面を形成する。図4は処理後の内壁面29を示す拡大断面図である。第一平滑面91aと樹脂80の面80aとの間の距離はそれぞれ5μm以下である。そのため、第一無機粒子91と第一無機粒子91の周りに形成されている樹脂80間に隙間100があっても、隙間100内にシード層30aを形成することができる。この場合、シード層30aは内壁面29上と隙間100の内部に形成される。第一平滑面91aと隙間100の底との間の距離は5μm以下であると、スパッタで形成されるシード層30aが内壁面29から剥がれ難い。第一平滑面91aと隙間100の底との間の距離は3μm以下であることが好ましい。内壁面29上のシード層30aの厚みのバラツキを小さくすることができる。同様の理由により、スパッタで形成されるシード層130aを内壁面29から剥がれ難くなる。なお、内壁面27及び内壁面127についても同様に、隙間内にシード層を形成することが可能である。
【0060】
本開示の技術のプリント配線板2では、第一樹脂絶縁層20は樹脂80と無機粒子90を含むが、繊維補強材を含んでいてもよい。第二樹脂絶縁層120は樹脂180と無機粒子190を含むが、繊維補強材を含んでいてもよい。繊維補強材としては、例えば、ガラスクロス、ガラス不織布、アラミド不織布を用いてもよい。繊維補強材は、第一樹脂絶縁層20と第二樹脂絶縁層120の双方に含まれてもよいし、片方のみに含まれてもよい。
【0061】
本開示の技術のプリント配線板2では、ベース基板の両面に樹脂絶縁層が一層積層されたが、樹脂絶縁層が二層以上で積層されてもよい。
【0062】
本開示の技術のプリント配線板は、各図面に例示される構造、並びに、本明細書において例示される構造、形状、及び材料を備えるものに限定されない。
【0063】
本開示の技術のプリント配線板の製造方法は、各図面を参照して説明された方法に限定されない。例えば、各導体層はフルアディティブ法によって形成されてもよい。また、各絶縁層は、フィルム状の樹脂に限らず、任意の形態の樹脂を用いて形成され得る。実施形態のプリント配線板の製造方法には、前述された各工程以外に任意の工程が追加されてもよく、前述された工程のうちの一部が省略されてもよい。
【符号の説明】
【0064】
2 :プリント配線板
4 :ベース基板
5 :キャビティ
10 :第一導体層
20 :第一樹脂絶縁層(樹脂絶縁層の一例)
22 :第一面(表面の一例)
28 :ビア孔
29 :内壁面
30 :第二導体層
30a :シード層
30b :電解めっき層
31a :第一層
31b :第二層
42 :ビア導体
80 :樹脂
70 :電子部品
71 :電極
90 :無機粒子
91 :第一無機粒子
91a :第一平滑面
92 :第二無機粒子
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図4