(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085430
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】サーバシステム、行動計画システム、行動計画方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G05D 1/43 20240101AFI20240619BHJP
G06Q 50/40 20240101ALI20240619BHJP
G06Q 10/20 20230101ALI20240619BHJP
【FI】
G05D1/02 P
G06Q50/30
G06Q10/20
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199439
(22)【出願日】2022-12-14
(71)【出願人】
【識別番号】390025265
【氏名又は名称】東芝エレベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤田 直也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 幸治
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 章
(72)【発明者】
【氏名】川西 洋司
(72)【発明者】
【氏名】藤村 恵里
(72)【発明者】
【氏名】石山 浩
【テーマコード(参考)】
5H301
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5H301AA02
5H301BB05
5H301BB10
5H301BB11
5H301GG09
5H301KK04
5H301LL01
5H301LL06
5L049CC15
5L049CC42
5L050CC42
(57)【要約】
【課題】管理者等の労力を軽減するとともに、自律移動体の効率的な活用を図ること。
【解決手段】実施形態のサーバシステムは、前記サーバシステムにネットワークで接続され、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバシステムであって、
前記サーバシステムにネットワークで接続され、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、
を備えるサーバシステム。
【請求項2】
前記経路生成部は、前記解析結果に基づいて、前記第1の経路の周辺において走行の障害となる障害物を特定し、特定された障害物を回避するように、前記第2の経路を生成する、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記経路生成部は、さらに、前記解析結果に基づいて、前記第1の経路の周辺において汚れ、落書きまたは破損物を特定して前記第2の経路を生成する、
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記経路生成部は、前記障害物に付されたタグに基づいて、前記特定された障害物が、前記第1の時間帯から前記第2の時間帯に前記第1の経路の周辺から移動されたか否かを判断し、前記特定された障害物が前記第1の経路の周辺から移動されている場合には、移動された障害物を無視して前記第2の経路を生成し、他の検知情報に基づいて、前記第1の時間帯から前記第2の時間帯に、前記特定された汚れ、落書きが除去されているかまたは破損物が修理されているか、を判断し、前記特定された汚れ、落書きが除去され、または破損物が修理されている場合には、記録の旨の指示を含む前記第2の経路を生成する、
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記経路生成部は、前記建物の構造を示す図面情報を取得して、前記図面情報に基づいて、前記第2の経路を生成する、
請求項1~4のいずれか一つに記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記図面情報は前記建物のBIM(Building Information Modeling)情報を含む、
請求項5に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記第1の時間帯は、昼間の時間帯であり、
前記第2の時間帯は、夜間の時間帯である、
請求項6に記載のサーバシステム。
【請求項8】
建物内を走行する複数の自律移動体と、前記自律移動体とネットワークで接続され、前記自律移動体の経路を生成するサーバシステムと、を備えた行動計画システムであって、
前記複数の自律移動体のそれぞれは、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信し、
前記サーバシステムは、
前記複数の自律移動体のそれぞれから前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、
を備える行動計画システム。
【請求項9】
前記複数の自律移動体は、前記サービスの目的ごとに、前記第1の時間帯における行動時間が異なる自律移動体を含む、
請求項8に記載の行動計画システム。
【請求項10】
複数の自律移動体とネットワークで接続されるサーバシステムで実行される行動計画方法であって、
サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する前記複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶部に保存するステップと、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析するステップと、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成するステップと、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信するステップと、
を含む行動計画方法。
【請求項11】
サーバシステムのコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶部に保存するステップと、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析するステップと、
解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成するステップと、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信するステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、サーバシステム、行動計画システム、行動計画方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、建物内を自律的に移動するロボット等の自律移動体は、建物内で各種サービスを行っている。このような建物内のサービスには、清掃、点検、警備、配達など目的が異なっており、目的ごとに異なる自律移動体が利用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-166321号公報
【特許文献2】特開2018-197731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来技術では、建物内の管理者等が、異なる目的の自律移動体ごとに、事前に綿密な走行経路や走行計画を立案する必要があり、管理者にとって多大な労力を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のサーバシステムは、前記サーバシステムにネットワークで接続され、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、解析結果に基づいて、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動態の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、実施形態にかかる行動計画システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態にかかるロボットの機能的構成の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる検知情報のデータ構造の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかるクラウドを構成する保存サーバと分析サーバの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態にかかるロボットごとの巡回時間の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態にかかるロボットの目的ごとの経路の重複度を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態にかかる行動計画システムによる行動計画処理の全体の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、実施形態にかかる経路生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0008】
(実施形態)
(行動計画システムの構成)
図1は、実施形態にかかる行動計画システムの構成の一例を示す図である。
本実施形態にかかる行動計画システム1は、
図1に示すように、クラウド100と、複数のロボット210と、管理装置300と、複数の無線タグ250と、端末400がネットワークで接続された構成となっている。
【0009】
クラウド100には、保存サーバ110と分析サーバ130とが設けられている。保存サーバ110と分析サーバ130ともネットワークで接続されている。
保存サーバ110は、複数のロボット210から検知情報を受信して蓄積する装置である。分析サーバ130は、保存サーバ110に保存されている複数の検知情報を解析して、ロボット210の経路を生成してロボット210の行動計画を生成する装置である。保存サーバ110と分析サーバ130は、サーバシステムの一例である。保存サーバ110と分析サーバ130とは一つの装置で構成してもよい。
【0010】
複数のロボット210のそれぞれは、複数のロボット210は、建物内の各階床を、経路に従って自律的に移動する。ロボット210は、自律移動体の一例である。複数のロボット210のそれぞれは、種々の目的のために自律移動して建物内でサービスを行う。このような目的としては、例えば、清掃、点検、警備、配達等があるが、これらに限定されるものではない。
【0011】
複数の無線タグ250のそれぞれは、建物内の設備に付与される。無線タグ250は、GS機能を有しており、ロボット210やクラウド100の分析サーバ130と通信可能で、自己の位置をロボット210や分析サーバ130に送信可能となっている。
【0012】
管理装置300は、例えば、建物の管理人室等に設置される通常のコンピュータの構成となっている。
【0013】
端末400は、作業者が所持する携帯端末等の機器であり、分析サーバ130からの各種メッセージを表示可能な表示部(不図示)を備えている。端末400は、作業者の人数に応じて複数存在する。
【0014】
(ロボットの構成)
まず、本実施形態のロボット210について説明する。
図2は、実施形態にかかるロボット210の機能的構成の一例を示す図である。
【0015】
本実施形態のロボット210は、
図2に示すように、カメラ219と、マイク221と、スピーカ223と、通信部211と、走行制御部213と、制御部215と、記憶部217と、を主に備える。本実施形態のロボット210は、サービスの目的に応じて走行可能となっている。
【0016】
記憶部217は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体である。記憶部217は、経路データを記憶する。この経路データは、各ロボット210の建物内での移動経路を示したものであり、移動時間とともに記憶されている。経路データには、昼間の時間帯の経路データと夜間の時間帯の経路データとがある。また、各経路データは、階床ごとに存在する。
【0017】
ここで、昼間の時間帯は第1の時間帯の一例であり、夜間の時間帯は第2の時間帯の一例である。また、昼間の時間帯の経路データは第1の経路の一例であり、夜間の時間帯の経路データは第2の経路の一例である。
【0018】
走行制御部213は、記憶部217に記憶されている経路データに従って、駆動部(不図示)を駆動して、ロボット210の走行を制御する。通信部211は、保存サーバ110および分析サーバ130との通信を制御する。
【0019】
昼間の経路データと夜間の経路データは、分析サーバ130から送信されてきて、通信部211で受信し、制御部215が受信した経路データを記憶部217に保存する。
【0020】
カメラ219は、ロボット210の周辺を撮像する。マイク221は、周辺の音声を入力する。スピーカ223は、外部に対して音声等を出力する。制御部215は、これらカメラ219、マイク221、スピーカ223等の制御を行う。
【0021】
本実施形態では、制御部215は、ロボット210が昼間の時間帯の経路データに従って走行中に、カメラ219でロボット210の周辺の状況、すなわち、経路周辺の状況を撮像した画像(例えば、映像)を、検知情報として通信部211を介して、保存サーバ110に送信する。
【0022】
図3は、実施形態にかかる検知情報のデータ構造の一例を示す図である。
検知情報は、
図3に示すように、ロボットIDと、各階床の経路と、巡回開始時間および終了時間と、検知日時と、検知結果と、画像とから構成される。検知情報には、これら以外の項目を含んでいても良い。
【0023】
ロボットIDは、ロボットを識別するための情報である。各階床の経路は、当該検知情報の画像を撮像した際に走行した各階床の経路データの識別情報である。巡回開始時間および終了時間は、経路データに沿って走行、すなわち巡回した際の、巡回の開始時間と終了時間である。検知日時は、カメラ219で撮像した日時である。検知結果は、撮像が正常に終了したか否かを示す情報である。画像は、カメラ219で撮像された画像であり、本実施形態では動画を用いている。ただし、画像として静止画を用いることもできる。
【0024】
(保存サーバ110と分析サーバ130の構成)
次に、クラウド100を構成する保存サーバ110と分析サーバ130の詳細について説明する。
図4は、実施形態にかかるクラウド100を構成する保存サーバ110と分析サーバ130の機能的構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
保存サーバ110は、
図4に示すように、通信部111と、記憶部113と、を主に備えている。通信部111は、複数のロボット210との通信、および分析サーバ130との通信を制御する。
【0026】
記憶部113は、HDDやSSD等の記憶媒体である。記憶部113は、複数のロボット210から受信した複数の検知情報と、分析サーバ130で生成された各階床の昼用の経路データと、各階床の夜用の経路データとを記憶する。
【0027】
分析サーバ130は、
図4に示すように、画像解析部131と、経路生成部133と、通信部135と、を主に備えている。
【0028】
画像解析部131は、保存サーバ110の記憶部113に記憶されている複数の検知情報を、通信部135を介して取得して、複数の検知情報のそれぞれに含まれる画像データを公知の手法で解析する。
【0029】
経路生成部133は、画像解析部131による画像データの解析結果に基づいて、各階床の昼間の時間帯の経路データが示す経路の周辺において走行の障害となる障害物を特定する。そして、経路生成部133は、特定された障害物を回避するように、当該階床の夜間の時間帯にロボット210が走行するための経路データを生成する。
【0030】
また、経路生成部133は、画像解析部131による画像データの解析結果に基づいて、各階床の昼間の時間帯の経路データが示す経路の周辺において、汚れ、落書きまたは破損物を特定し、当該階床の夜間の経路データを生成する、経路生成部133は、特定した汚れ、落書きの除去の旨、および特定した破損物の修理の旨の指示メッセージを、作業者の端末400に通信部135を介して送信する。汚れ、落書きの除去の旨、および特定した破損物の修理の旨の指示メッセージを端末400で見た作業者は、経路中で特定された汚れ、落書きの除去、および特定された破損物の修理を行うことになる。
【0031】
また、経路生成部133は、障害物に付されたタグから受信した情報に基づいて、昼間の時間帯から夜間の時間帯に、特定された障害物が、昼間の時間帯の経路の周辺から移動されたか否かを判断し、特定された障害物が昼間の時間帯の経路の周辺から移動されている場合には、移動された障害物を無視して夜間の経路データを生成する。
【0032】
また、経路生成部133は、他の検知情報に基づいて、昼間の時間帯から夜間の時間帯に、特定された汚れ、落書きが除去され、または破損物が修理されたか否かを判断し、特定された汚れ、落書きが除去され、または破損物が修理された場合には、当該特定された汚れ、落書きの場所、または修理後の破損物を撮像して記録する旨の指示を含めて夜間の時間帯の経路データを生成する。
【0033】
経路生成部133は、建物10の構造を示す図面情報を取得して、図面情報に基づいて、特定された障害物を回避するように、夜間の時間帯の経路データを生成する。ここで、図面情報には、建物のBIM(Building Information Modeling)データが含まれる。
【0034】
ここで、経路生成部133は、各ロボット210の巡回時間を、ロボット210の目的に応じてすべての時間帯を網羅するように決定し、経路データを生成している。また、経路生成部133は、各目的のロボット210の経路が一部重複するように、経路データを生成している。
【0035】
図5は、実施形態にかかるロボット210ごとの巡回時間の一例を示す図である。本実施形態のロボット210のサービスの目的としては、
図5に示すように、警備、清掃、機器点検、郵便物配達、食事デリバリーがある。ただし、サービスの目的はこれに限定されるものではない。また、目的ごとに複数のロボット210を割り当てても良い。
【0036】
図5に示すように、各目的のロボット210の巡回時間が2時間単位で広汎に分散して決められている。
【0037】
図6は、実施形態にかかるロボット210の目的ごとの経路の重複度を示す図である。
図6に示すように、各目的のロボット210が走行する経路は、他の目的のロボット21の経路と一部重複するように定められている。
【0038】
経路生成部133は、ロボット210の目的ごとに、
図5に示す時間帯で、
図6に示す重複度に従って、経路を生成する。従って、昼の時間帯、夜の時間帯の双方で、全ての時間帯に全て経路が複数のロボット210での走行を網羅するようにロボット210の行動計画を生成することができる。
【0039】
図4に戻り、通信部135は、保存サーバ110との通信、および複数のロボット21との通信を制御する。より具体的には、通信部135は、保存サーバ110から、保存サーバ110の記憶部113に記憶されている。複数の検知情報を受信する。
また、通信部135は、経路生成部133で生成された夜間の時間帯の経路データを、ロボット210の行動時間とともに、ロボット210に送信する。ここで、通信部135は、夜間の時間帯の経路データを、夜間の時間帯の経路を生成する際に使用した昼間の時間帯の経路を走行したロボット210のサービスの目的が同一の目的のロボット210に送信する他、サービスの目的が異なる目的のロボット210に送信する。さらに、通信部135は、夜間の時間帯の経路データを保存サーバ110に送信する。
【0040】
本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130は、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、SSD,CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0041】
本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130で実行される行動計画プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0042】
また、本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130で実行される行動計画プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130で実行される行動計画プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0043】
また、本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130で実行される行動計画プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0044】
本実施形態の保存サーバ110および分析サーバ130で実行される行動計画プログラムは、上述した各部(通信部111、135、画像解析部131、経路生成部133)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から行動計画プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部111、135、画像解析部131、経路生成部133が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0045】
本実施形態のロボット210は、CPUなどの制御装置と、ROMやRAMなどの記憶装置と、HDD、SSD,CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、タッチ式の入力装置を備えたハードウェア構成となっている。
【0046】
本実施形態のロボット210で実行される行動計画プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0047】
また、本実施形態のロボット210で実行される行動計画プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態のロボット210で実行される行動計画プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0048】
また、本実施形態のロボット210で実行される行動計画プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0049】
本実施形態のロボット210で実行される行動計画プログラムは、上述した各部(通信部211、走行制御部213、制御部215)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から行動計画プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、通信部211、走行制御部213、制御部215が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0050】
(行動計画処理)
次に、以上のように構成された本実施形態にかかる行動計画システム1による行動計画処理について説明する。
図7は、実施形態にかかる行動計画システム1による行動計画処理の全体の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0051】
昼間の時間帯に建物200内を巡回する複数のロボット210(
図7ではロボット(昼)と称する)のそれぞれは、昼間の時間帯の各時間に巡回を行い、その間に撮像した画像データを含む検知情報を、保存サーバ110に送信する(S101a~S101c)。保存サーバ110では、通信部111が複数のロボット210からそれぞれの検知情報を受信して、記憶部113に保存する。
【0052】
次に、分析サーバ130では、画像解析部131と経路生成部133が、保存サーバ110の記憶部113に保存されている検知情報を用いて、夜間の時間帯のロボット210の経路データを生成する経路生成処理を実行する(S103)。
【0053】
ここで、S103の経路生成処理の詳細について説明する。
図8は、実施形態にかかる経路生成処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0054】
まず、通信部135は、保存サーバ110の記憶部113に保存されている複数の検知情報を受信する(S201)。画像解析部131は、取得した複数の検知情報のそれぞれに含まれる画像データを画像解析する(S203)。
【0055】
次に、経路生成部133は、画像解析部131による画像解析結果に基づいて、昼間の時間帯の経路に、ロボット210の走行の障害となる障害物がある場合、当該障害物の位置を特定する(S205)。そして、経路生成部133は、障害物に付された無線タグ250の位置を検索して、当該障害物が昼間の時間帯の経路の周辺から移動されているかどうかを確認する(S207)。
【0056】
経路生成部133は、画像解析部131による画像解析結果に基づいて、昼間の時間帯の経路に、汚れ、落書き、破損物がある場合、当該汚れ、落書き、破損物の位置を特定する(S209)。そして、経路生成部133は、汚れ、落書きの除去、破損物の修理の作業指示を、通信部135を介して、作業者の端末400に送信する(S210)。ここで、このような場所が複数存在する場合には、分析サーバ130は、複数人の作業者に対して、効率的に人員の割当や順番を決定して、決定された作業者の端末400に決定された順番とともに除去、修理の指示を送信する。
【0057】
作業者は、汚れ、落書きの除去、破損物の修理の作業を完了した場合には、作業完了の旨を端末400に入力して、分析サーバ130に送信する。あるいは、作業者は、作業完了の旨を管理装置300に送信するように構成してもよい。
【0058】
そして、一定時間経過後に、経路生成部133は、作業者による作業完了の通知または他の検知情報等から、当該汚れ、落書きが除去されているか、破損物が修理されているかを確認する(S211)。そして、経路生成部133は、当該汚れ、落書きが除去されているか、破損物が修理されている場合には、当該場所を、汚れ、落書きの除去、破損物の修理の記録として撮像指示を夜間の経路データに含める(S212)。これにより、夜間の経路を走行するロボット210は、指示で指定された場所を、汚れ、落書きの除去、破損物の修理の記録としてカメラ等で撮像することになる。
【0059】
経路生成部133は、建物200の管理装置300から、建物200の図面情報(BIM情報も含む)を、通信部135を介して受信して取得する(S213)。
【0060】
そして、経路生成部133は、図面情報とBIM情報を参照するとともに、S205で特定された障害物を回避するように、夜間の時間帯の経路である経路データを夜間の時間帯に巡回する複数のロボット210ごとに生成する(S215)。
【0061】
ここで、経路生成部133は、S207で昼間の時間帯の経路の周辺から移動されていることが確認された障害物については、回避しないように経路を決定し経路データを生成する。
【0062】
図7に戻り、経路生成処理が終了したら、通信部135は、経路生成部133で生成された夜間の時間帯の経路データを、各ロボット210の行動時間とともに、夜間の時間帯に建物200内を巡回する複数のロボット210(
図7ではロボット(夜)と称する)のそれぞれに送信する(S105a~S105c)。ここで、本実施形態では、通信部135は、夜間の時間帯の経路データを、夜間の時間帯の経路を生成する際に使用した昼間の時間帯の経路を走行したロボット210のサービスの目的が異なる目的のロボット210にも送信している。なお、通信部135は、夜間の時間帯の経路データを、夜間の時間帯の経路を生成する際に使用した昼間の時間帯の経路を走行したロボット210のサービスの目的が同一の目的のロボット210に送信することもできる。
【0063】
このように本実施形態では、建物200内を走行する複数のロボット210と、複数のロボット210とネットワークで接続され、複数のロボット210の経路を生成して行動を計画するクラウド100と、を備えた行動計画システムであって、複数のロボット210のそれぞれは、サービスの目的で走行可能であり、昼間の時間帯に建物200内の経路を走行し、当該昼間の時間帯の経路を走行しながら当該経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報をクラウド100の保存サーバ1100に送信する。クラウド100の保存サーバ110は、複数のロボット210のそれぞれから検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部113を有している。クラウド100の分析サーバ130は、画像解析部131で複数の検知情報のそれぞれに含まれる画像データを解析し、経路生成部133が、画像解析結果に基づいて、夜間の時間帯にロボット210が走行するための経路を生成し、通信部135が、生成された夜間の時間帯の経路データを夜間の時間帯における行動時間とともに、夜間の時間帯の経路を生成する際に使用した昼間の時間帯の経路を走行したロボット210のサービスの目的が異なる目的のロボット210に送信する。
【0064】
このため、本実施形態によれば、複数のロボット210を本来のサービスの目的以外の目的でも使用することによって、経路周辺の検知情報を共有することで、障害物を回避して複数のロボット210が走行する経路や行動時間を含む走行計画を立案して管理者等の労力を軽減するとともに、複数のロボット210の効率的な活用を図ることができる。
【0065】
また、本実施形態では、経路生成部133が、画像解析結果に基づいて、昼間の時間帯の経路の周辺において走行の障害となる障害物を特定し、特定された障害物を回避するように、夜間の時間帯にロボット210が走行するための経路を生成する。
【0066】
このため、本実施形態によれば、障害物を回避して複数のロボット210が走行する経路や行動時間を含む走行計画を立案して管理者等の労力を軽減するとともに、複数のロボット210の効率的な活用を図ることができる。
【0067】
また、本実施形態では、分析サーバ130の経路生成部133は、さらに、画像解析結果に基づいて、昼間の時間帯の経路の周辺において汚れ、落書きまたは破損物を特定し、特定された汚れ、落書きの除去または破損物の修理の作業指示を作業者の端末400に送信する。
【0068】
このため、本実施形態によれば、汚れ、落書き、破損物を放置せずに、早期に除去、修理することができ、建物の利用者の便宜となるとともに、管理者等の労力を軽減することができる。
【0069】
また、本実施形態では、分析サーバ130の経路生成部133は、さらに、汚れ、落書きは除去、または破損物の修理が行われていた場合には、生成する夜間の経路データに、当該汚れや落書き、破損物があった場所を、除去、修理の記録として撮像する指示を夜間の経路データに含める。
【0070】
このため、本実施形態によれば、ロボット210が夜間の経路を走行中に、当該場所を撮像するので、汚れ、落書きの除去または破損物の修理の作業完了を管理者は記録により確実に把握することができ、管理者等の労力を軽減することができる。また、ロボット210の効率的な活用を図ることができる。
【0071】
また、本実施形態では、分析サーバ130の経路生成部133は、障害物に付された無線タグ250に基づいて、昼間の時間帯から夜間の時間帯に障害物が昼間の時間帯の経路の周辺から移動されたか否かを判断し、特定された障害物が昼間の時間帯の経路の周辺から移動されている場合には、移動された障害物を無視して夜間の時間帯の経路データを生成する。
【0072】
このため、本実施形態によれば、昼間の時間帯に経路周辺に障害物があったとしても、夜間の時間帯までに移動された場合には、回避する必要がなくなるので、管理者等の労力をより軽減するとともに、複数のロボット210のより効率的な活用を図ることができる。
【0073】
本実施形態では、分析サーバ130の経路生成部133は、建物200の構造を示す図面情報やBIM情報を取得して、図面情報やBIM情報に基づいて、夜間の時間帯の経路データを生成する。
【0074】
このため、建物200に関する情報を参酌して経路データを生成することができ、管理者等の労力をより軽減するとともに、複数のロボット210のより効率的な活用を図ることができる。
【0075】
また、本実施形態では、複数のロボット210は、サービスの目的ごとに、昼間の時間帯および夜間の時間帯における行動時間が異なるロボット210を含んでいる。このため、本実施形態によれば、サービスの目的ごとに、すべての時間帯を網羅して、ロボット210の巡回によるサービスを提供することができる。
【0076】
(変形例)
上記実施形態には種々の変形例が考えられる。
例えば、複数のロボット210が巡回中に、ロボット210のカメラ219で撮像した経路周辺の画像や、マイク221で集音した音声を、管理人室にある管理装置300に逐次送信し、管理装置300側で当該撮像画像や音声をリアルタイムに出力するように構成することができる。この場合には、経路周辺の状況を、管理装置300側でリアルタイムで把握することができる。
【0077】
上記実施形態では、昼間の時間帯における経路の周辺の検知情報から夜間の時間帯の経路を生成していたが、昼間の時間帯以外の時間帯における経路の周辺の検知情報から夜間の時間帯以外の経路を生成するように、分析サーバ130を構成してもよい。
【0078】
上記実施形態では、クラウド100として保存サーバ110と分析サーバ130の二つを設けていたが、これに限定されるものではない。保存サーバ110の機能と分析サーバ130の機能を単一のサーバ装置で実現するように構成しても良い。また、保存サーバ110の機能と分析サーバ130の機能を3以上の装置に分散させるように構成してもよい。
【0079】
また、ロボット210が走行中にカメラ219等で周囲に人を検知した場合には、音声出力や発光等で自身のロボット210の存在を周囲に報知するように、ロボット210を構成することができる。
【0080】
さらに、複数のロボット210の間で通信を行って、検知情報や経路等を共有するように構成することもできる。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0082】
1…行動計画システム、100…クラウド、110…保存サーバ(サーバシステム)、130…分析サーバ(サーバシステム)、111…通信部、113…記憶部、131…画像解析部(解析部)、133…経路生成部、135…通信部、200…建物、210…ロボット(自律移動体)、211…通信部、213…走行制御部、215…制御部、217…記憶部、250…無線タグ。
【手続補正書】
【提出日】2023-11-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバシステムであって、
前記サーバシステムにネットワークで接続され、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
解析結果と、前記自律移動体の目的ごとの経路の重複度と、に基づいて、すべての時間帯にすべての経路が自律移動体での走行を網羅するように、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動体の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、
を備えるサーバシステム。
【請求項2】
前記経路生成部は、前記解析結果に基づいて、前記第1の経路の周辺において走行の障害となる障害物を特定し、特定された障害物を回避するように、前記第2の経路を生成する、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記経路生成部は、さらに、前記解析結果に基づいて、前記第1の経路の周辺において汚れ、落書きまたは破損物を特定して前記第2の経路を生成する、
請求項2に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記経路生成部は、前記障害物に付されたタグに基づいて、前記特定された障害物が、前記第1の時間帯から前記第2の時間帯に前記第1の経路の周辺から移動されたか否かを判断し、前記特定された障害物が前記第1の経路の周辺から移動されている場合には、移動された障害物を無視して前記第2の経路を生成し、他の検知情報に基づいて、前記第1の時間帯から前記第2の時間帯に、前記特定された汚れ、落書きが除去されているかまたは破損物が修理されているか、を判断し、前記特定された汚れ、落書きが除去され、または破損物が修理されている場合には、記録の旨の指示を含む前記第2の経路を生成する、
請求項3に記載のサーバシステム。
【請求項5】
前記経路生成部は、前記建物の構造を示す図面情報を取得して、前記図面情報に基づいて、前記第2の経路を生成する、
請求項1~4のいずれか一つに記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記図面情報は前記建物のBIM(Building Information Modeling)情報を含む、
請求項5に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記第1の時間帯は、昼間の時間帯であり、
前記第2の時間帯は、夜間の時間帯である、
請求項6に記載のサーバシステム。
【請求項8】
建物内を走行する複数の自律移動体と、前記自律移動体とネットワークで接続され、前記自律移動体の経路を生成するサーバシステムと、を備えた行動計画システムであって、
前記複数の自律移動体のそれぞれは、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信し、
前記サーバシステムは、
前記複数の自律移動体のそれぞれから前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、
解析結果と、前記自律移動体の目的ごとの経路の重複度と、に基づいて、すべての時間帯にすべての経路が自律移動体での走行を網羅するように、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動体の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、
を備える行動計画システム。
【請求項9】
前記複数の自律移動体は、前記サービスの目的ごとに、前記第1の時間帯における行動時間が異なる自律移動体を含む、
請求項8に記載の行動計画システム。
【請求項10】
複数の自律移動体とネットワークで接続されるサーバシステムで実行される行動計画方法であって、
サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する前記複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶部に保存するステップと、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析するステップと、
解析結果と、前記自律移動体の目的ごとの経路の重複度と、に基づいて、すべての時間帯にすべての経路が自律移動体での走行を網羅するように、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成するステップと、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動体の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信するステップと、
を含む行動計画方法。
【請求項11】
サーバシステムのコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶部に保存するステップと、
前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析するステップと、
解析結果と、前記自律移動体の目的ごとの経路の重複度と、に基づいて、すべての時間帯にすべての経路が自律移動体での走行を網羅するように、第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成するステップと、
前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動体の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信するステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
実施形態のサーバシステムは、前記サーバシステムにネットワークで接続され、サービスの目的で走行可能であり、第1の時間帯に建物内の第1の経路を走行し、前記第1の経路を走行しながら前記第1の経路の周辺の状況を撮像して、撮像された画像情報を含む検知情報を前記サーバシステムに送信する複数の自律移動体のそれぞれから、前記検知情報を受信し、受信した複数の検知情報を記憶する記憶部と、前記複数の検知情報のそれぞれに含まれる前記画像情報を解析する解析部と、解析結果と、前記自律移動体の目的ごとの経路の重複度と、に基づいて、すべての時間帯にすべての経路が自律移動体での走行を網羅するように、前記第2の時間帯に前記自律移動体が走行するための第2の経路を生成する経路生成部と、前記第2の経路を、前記第2の時間帯における行動時間とともに、前記第1の経路を走行した前記自律移動体の前記サービスの目的とは異なる目的の前記自律移動体に送信する送信部と、を備える。