(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085469
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
A63F7/02 333A
A63F7/02 336
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199943
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100126620
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 豪
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 将吾
(72)【発明者】
【氏名】久保田 智裕
(72)【発明者】
【氏名】山口 功太郎
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BA15
2C088BA43
2C088CA05
2C088CA15
2C088DA21
2C088EA10
(57)【要約】
【課題】コマンドの送信に関する新たな処理方法や制御方法を提供可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技の進行を制御可能な第1の制御手段と、遊技価値の付与を制御可能な第2の制御手段と、を備え、複数の遊技状態のいずれかに滞在し得る遊技機において、第1の制御手段は、遊技状態を示す第1のコマンド及び所定の付与条件の成立に基づき付与される遊技価値を示す第2のコマンドを第2の制御手段に送信可能であり、第2の制御手段は、第1のコマンド及び第2のコマンドに基づき、特定の遊技状態において付与された遊技価値に関する特定値を算出可能であり、特定の状況下と他の状況下とでは、異なる送信条件によりコマンドが送信されるようにする。
【選択図】
図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技の進行を制御可能な第1の制御手段と、
前記第1の制御手段と通信可能に接続され、遊技に用いる遊技価値の付与を制御可能な第2の制御手段と、を備え、
遊技の進行中に複数の遊技状態のいずれかに滞在し得る遊技機であって、
前記第1の制御手段は、所定内容を示すコマンドとして、滞在する遊技状態を示す第1のコマンド及び所定の付与条件の成立に基づき付与される遊技価値を示す第2のコマンドを、前記第2の制御手段に送信可能であり、
前記第2の制御手段は、前記第1の制御手段から受信した前記第1のコマンド及び前記第2のコマンドに基づき、特定の遊技状態において付与された遊技価値に関する特定値を算出可能であり、
特定の状況下と、当該特定の状況下と異なる他の状況下とでは、異なる送信条件により前記コマンドが送信されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記第2の制御手段において、前記第1のコマンドの受信後に前記第2のコマンドを受信したときには、前記第2のコマンドにより示される遊技価値は、前記第1のコマンドにより示される遊技状態中に付与されたものとして取り扱われることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1の制御手段は、遊技機の外部へ出力可能であり、かつ遊技の進行状況や前記遊技状態を示す試験信号を生成可能な試験信号制御手段を備え、
所定の算出開始時点からの付与に係る遊技価値の量、及び、遊技に用いられた遊技価値の量の差である差分量が特定量に到達したことに基づき、遊技の進行が不可となる遊技不可状態を設定可能であり、
前記試験信号の生成中に前記遊技不可状態が設定されると、当該遊技不可状態の設定後に当該試験信号の生成を継続することを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、遊技領域に設けられた始動入賞口に遊技球が入球することに基づいて抽選が行われるとともに、当該抽選により所定の抽選結果が導出された場合に、遊技球が入球可能な大入賞口が開放される小当たり遊技や特別遊技を実行可能なものが知られている。このような遊技機においては、始動入賞口や大入賞口への遊技球の入球に基づいて所定個数の賞球が払い出されるようになっている。
また、近年では、従来の遊技機と異なり、遊技者が所有する持ち球の数を各遊技機内で数値データとして管理すると共に、遊技球の貸し出しや賞球の払い出しを遊技者に対して直接行わずに遊技を行うことができるような新たな遊技機が考案されている(特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-178978号公報
【特許文献2】特開2022-117286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような遊技機においては、遊技の進行を制御する主制御基板、主制御基板と通信可能に接続され、数値データとして持ち球の管理や賞球の付与を制御する枠制御基板等が設けられており、主制御基板から枠制御基板へ種々のコマンドが送信されるようになっている。
遊技機の機能変化が進む近年においては、上記のように基板間で送信されるコマンドも多様化しており、適切にコマンドを送信するために、コマンドを送信するタイミングや送信順番等、コマンドの送信に関して、新たな処理方法や制御方法の登場が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明は、上述した事情によりなされたものであり、コマンドの送信に関する新たな処理方法や制御方法を提供可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
【0007】
(1)本発明は、遊技の進行を制御可能な第1の制御手段と、前記第1の制御手段と通信可能に接続され、遊技に用いる遊技価値の付与を制御可能な第2の制御手段と、を備え、遊技の進行中に複数の遊技状態のいずれかに滞在し得る遊技機であって、前記第1の制御手段は、所定内容を示すコマンドとして、滞在する遊技状態を示す第1のコマンド及び所定の付与条件の成立に基づき付与される遊技価値を示す第2のコマンドを、前記第2の制御手段に送信可能であり、前記第2の制御手段は、前記第1の制御手段から受信した前記第1のコマンド及び前記第2のコマンドに基づき、特定の遊技状態において付与された遊技価値に関する特定値を算出可能であり、特定の状況下と、当該特定の状況下と異なる他の状況下とでは、異なる送信条件により前記コマンドが送信されることを特徴とする。
ここで、遊技価値とは、遊技球や遊技メダル等の物理的な遊技媒体の他、遊技媒体と同等の価値を有するデータであって、遊技媒体の数に相当する値が記憶される数値データを含む意味である。また、遊技価値を付与するとは、所定量の遊技球や遊技メダル等の遊技媒体の実際の払い出しを行う(物理的な遊技媒体の払い出しを実行する)ことの他、所定量を上述の数値データに加算することを含む意味である。
以上より、本発明に係る遊技機には、所定量の遊技球や遊技メダル等の遊技媒体の実際の払い出しを行う(物理的な遊技媒体の払い出しを実行する)ことで遊技価値を付与する遊技機の他、遊技媒体と同等の価値を有し遊技媒体の数に相当する値が記憶される数値データを備え、遊技媒体の払い出しを行う代わりに、所定量を上述の数値データに加算することで遊技価値を付与する遊技機が含まれる。
【0008】
(2)また、本発明に係る遊技機は、前記第2の制御手段において、前記第1のコマンドの受信後に前記第2のコマンドを受信したときには、前記第2のコマンドにより示される遊技価値は、前記第1のコマンドにより示される遊技状態中に付与されたものとして取り扱われるようにしてもよい。
(3)また、本発明に係る遊技機は、前記第1の制御手段は、遊技機の外部へ出力可能であり、かつ遊技の進行状況や前記遊技状態を示す試験信号を生成可能な試験信号制御手段を備え、所定の算出開始時点からの付与に係る遊技価値の量、及び、遊技に用いられた遊技価値の量の差である差分量が特定量に到達したことに基づき、遊技の進行が不可となる遊技不可状態を設定可能であり、前記試験信号の生成中に前記遊技不可状態が設定されると、当該遊技不可状態の設定後に当該試験信号の生成を継続するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コマンドの送信に関する新たな処理方法や制御方法を提供可能な遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】管理遊技機の外枠を開けた状態の外観斜視図である。
【
図4】管理遊技機の第2始動入賞口及び可動片の拡大図である。
【
図5】管理遊技機のアタッカー装置内部の正面概略図である。
【
図6】管理遊技機の下部ユニットの外観斜視図である。
【
図7】管理遊技機の下部ユニットの外観斜視図である。
【
図9】管理遊技機の主制御基板の外観斜視図である。
【
図10】管理遊技機の枠制御基板の正面概略図である。
【
図11】管理遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
【
図12】管理遊技機のリングバッファに格納されるコマンドの一例である。
【
図13】管理遊技機のリングバッファに格納されるコマンドの一例である。
【
図14】管理遊技機のリングバッファに格納されるコマンドの一例である。
【
図15】管理遊技機のリングバッファに格納されるコマンドの一例である。
【
図16】管理遊技機の枠制御管理エラー示唆テーブルの説明図である。
【
図17】管理遊技機の主制御基板における電断復帰時処理の概略を示すフローチャートである。
【
図18】管理遊技機の主制御基板における差球制御リセット処理の概略を示すフローチャートである。
【
図19】管理遊技機の主制御基板におけるタイマ割込み処理の概略を示すフローチャートである。
【
図20】管理遊技機の主制御基板における呼び出しスイッチ検出時処理の概略を示すフローチャートである。
【
図21】管理遊技機の主制御基板における特定領域検出センサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。
【
図22】管理遊技機の主制御基板における入賞関連センサ検出時処理の概略を示すフローチャートである。
【
図23】管理遊技機の主制御基板における枠制御用伝送領域格納処理の概略を示すフローチャートである。
【
図24】管理遊技機の主制御基板における差球関連コマンドセット処理の概略を示すフローチャートである。
【
図25】管理遊技機の主制御基板における差球判定制御処理の概略を示すフローチャートである。
【
図26】管理遊技機の枠制御基板における算定準備期間開始処理の概略を示すフローチャートである。
【
図27】管理遊技機の枠制御基板における枠制御タイマ割込処理の概略を示すフローチャートである。
【
図28】管理遊技機の枠制御基板における貸出・計数制御処理の概略を示すフローチャートである。
【
図29】管理遊技機の枠制御基板におけるアウト数カウント処理の概略を示すフローチャートである。
【
図30】管理遊技機の枠制御基板における賞球数カウント処理の概略を示すフローチャートである。
【
図31】管理遊技機の枠制御基板における期間制御処理の概略を示すフローチャートである。
【
図32】管理遊技機の枠制御基板における表示フラグ制御処理の概略を示すフローチャートである。
【
図33】管理遊技機の枠制御基板におけるエラー示唆フラグ制御処理の概略を示すフローチャートである。
【
図34】管理遊技機の枠制御基板における枠制御表示装置制御処理の概略を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(管理遊技機Pの概要)
本形態に係る遊技機は、管理遊技機Pである。
管理遊技機Pとは、不正行為(いわゆるゴト行為)への対策強化、ホール店員の作業負担軽減等を目的とした新たな遊技機である。本形態に係る管理遊技機Pは、従来のパチンコ機と同様に、遊技媒体として遊技球を使用し当該遊技球を打ち出すことにより遊技を行わせるものであるが、各管理遊技機P内で所定個数(本形態では45個)の遊技球を循環させ、当該遊技球を遊技に使用することで、遊技球の貸し出しや賞球の払い出しを遊技者に対して直接行うことなく(すなわち、遊技者が遊技球に直接触れることなく)遊技を行うことができ、また、遊技者が所有する遊技球の数(いわゆる持ち球の数、以下、持ち球数ともいう)は、各管理遊技機P内で数値データとして管理されるように、構成されている。
【0012】
また、管理遊技機Pには、遊技球の貸し出しに使用される従来の遊技球貸出装置(いわゆるCRユニット)と同等の役割を有した管理遊技機P専用の装置である専用ユニットUが接続されるようになっている。従来の遊技球貸出装置では、パチンコ機において貸し出し操作が1回行われるごとに、遊技球貸出装置から直接、又はパチンコ機を介して間接的に所定の貸し球数(例えば、125個)の遊技球が貸し出される(すなわち、パチンコ機に設けられた上皿に遊技球が払い出される)ようになっていたが、専用ユニットUでは、当該専用ユニットUにおいて後述する貸出スイッチLSが備える貸出ボタンの押下操作(以下、貸し出し操作ともいう)が1回行われるごとに、物理的な遊技球の貸し出しが行われる代わりに、上述の貸し球数の貸し出しを示す貸し出しコマンドが管理遊技機Pに送信されるようになっている。
【0013】
以下、概略を説明すると、管理遊技機Pは、(1)従来のパチンコ機と同一の分類に属し、遊技者は、後述の遊技盤11に形成された遊技領域12に遊技球を打ち出すことにより、遊技を行うものであり、(2)従来のパチンコ機が有していた、遊技球を受容可能な上皿及び下皿を備えておらず、(3)発射に必要な所定個数の遊技球を各管理遊技機P内で循環させる後述の下部ユニット500が構成されていると共に、循環途中に、従来のパチンコ機と同様の遊技球の発射性能を備えた発射装置502、遊技球に付着した汚れを除去する清掃ユニット540等が設けられており、(4)持ち球数は、数値データとして各管理遊技機P(後述の枠制御基板200)で管理、及び表示され、(5)専用ユニットUからは、貸し出し操作により上述の貸し球数の貸し出しを示す貸し出しコマンドが管理遊技機Pに送信され、管理遊技機Pからは、持ち球数が1個以上のときに後述する計数スイッチ6bの押下操作(以下、計数操作ともいう)が行われることにより、当該管理遊技機P内で管理されていた持ち球数を示す計数コマンドが専用ユニットUに送信されるように、構成されている。
【0014】
(管理遊技機Pの外部構成)
特に図示していないが、管理遊技機Pが設置されるホールにおいては、所定の設置領域に1又は複数台の管理遊技機Pが配設されると共に、専用ユニットUが管理遊技機Pに隣接して設置される。管理遊技機Pには1台の専用ユニットU(例えば、管理遊技機Pの左側に隣接して設置された専用ユニットU)が対応付けられており、各管理遊技機Pは対応する専用ユニットUに接続されている。
【0015】
専用ユニットUは、紙幣の投入や、遊技球の数に対応する価値情報が記憶される記憶媒体(カード)の挿入が可能となっている。紙幣を投入、又はカードを挿入した上で、専用ユニットUにおいて貸し出し操作が1回行われるごとに、当該専用ユニットUから管理遊技機Pへ貸し球数の貸し出しを示す貸し出しコマンドが送信される。そして、専用ユニットUから送信された貸し出しコマンドが管理遊技機Pにおいて受信されると、当該管理遊技機P内で管理されている持ち球数に貸し球数が加算される。遊技者は、管理されている持ち球数分の遊技球を打ち出すことが可能となる。また、例えば、遊技を終了する際等、持ち球数が1個以上のときに管理遊技機Pにおいて計数操作が行われると、当該管理遊技機Pから専用ユニットUへ持ち球数を示す計数コマンドが送信される。
【0016】
本形態に係る管理遊技機Pは、設置領域に固定される略矩形状の枠体である機枠1と、この機枠にヒンジ機構H1により開閉自在に取り付けられる略矩形状の枠体であって、中空部(特に図示しておらず)を有する内枠2と、この内枠2にヒンジ機構H2により開閉自在に取り付けられる略矩形状の枠体であって、開口部3aを有する外枠3と、を備えている(
図1及び
図2参照)。
また、ヒンジ機構H1、H2はそれぞれ、内枠2及び外枠3における、後述の遊技盤11に対向する遊技者から見て左端に設けられている(
図2参照)。すなわち、内枠2及び外枠3は、ヒンジ機構H1、H2と反対側の右端が開放端となっている。そして、この開放端がヒンジ機構H1、H2を軸心として正面方向(遊技盤11に対向する遊技者が位置する方向)に回転することで、内枠2及び外枠3が開放する。
【0017】
内枠2の中空部には、特に図示していないが、遊技領域12を形成するための遊技盤11(
図3参照)が収容されている。また、外枠3には、
図1に示すように、開口部3aを覆う透明板4と、開口部3aの下方に位置し前方へ突き出したデッキ部3bと、デッキ部3bの右下方(外枠3の右下隅部)に取り付けられ遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル5と、透明板4の左右上方及び左右下方にそれぞれ1個ずつ取り付けられた音声出力装置としてのスピーカ10と、が設けられている。また、外枠3のデッキ部3bには、
図1に示すように、持ち球の表示、及び計数操作を行うための遊技球数表示ユニット6、ホールの店員を呼び出すための呼び出しスイッチ7、並びに、後述の演出に関する各種操作が可能な演出操作装置9が設けられている。さらに、外枠3の外周には、種々の色や発光パターンで発光することにより、演出や後述する各種エラーの報知を行う照明装置としての種々のランプ23が設けられている。これらのランプ23はいずれも、複数色の発光が可能なLEDにより構成されている。
【0018】
この管理遊技機Pでは、機枠1に対して内枠2を閉じ、さらに、外枠3を閉じると、遊技盤11の前方に間隙を挟んで透明板4が位置することとなる。これにより、透明板4を介して、後方に位置する遊技盤11を視認できるようになっている。
【0019】
操作ハンドル5は、遊技者が所定方向へ向けて回転操作できるように形成されている。そして、管理遊技機Pで管理されている持ち球数が1個以上のときに遊技者が操作ハンドル5を回転操作すると、管理遊技機P内で循環可能に収容されている遊技球が発射装置502に送られ、操作ハンドル5の回転角度に応じた発射強度で、発射装置502によって遊技球が遊技領域12へ向けて発射される。遊技球が遊技領域12に到達可能な発射強度(以下、遊技領域到達発射強度ともいう)以上で発射された遊技球は、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bに案内されて上昇し、遊技領域12に到達する。これに対して、遊技領域到達発射強度未満で発射された遊技球は、遊技領域12に到達できずにレール13a、13bに案内されて下降し、レール13a、13bの下部空間に連通する後述のファール通路610を経て、内枠2の前面下部に設けられた後述の貯留タンク510に到達する。
なお、本明細書では、発射されたものの遊技領域12に到達できなかった遊技球を「ファール球」ともいう。
【0020】
遊技球数表示ユニット6は、
図1に示すように、管理遊技機P内(後述)で管理されている持ち球数を表示する持ち球数表示装置6aと、押下操作可能であって、かつ上述の計数操作を行うための計数スイッチ6bと、を備えている。持ち球数表示装置6aは、横並びに配設された6つのデシマルポイント付き7セグメント表示器により構成されており、0個から999999個までの持ち球数を表示可能となっている。
例えば、遊技が行われていない管理遊技機Pにおいて新たに遊技を開始する際には、通常、当該管理遊技機P内で管理されている持ち球数は0個であるため、持ち球数表示装置6aには持ち球数が0個である旨の表示(例えば、「000000」という表示)が行われている。このときに、専用ユニットUにおいて貸し出し操作が行われると、上述の貸し出しコマンドが管理遊技機Pに送信され、管理遊技機P内で管理されている持ち球数に貸し球数(125個)が加算されると共に、この加算後の持ち球数が持ち球数表示装置6aに表示される。例えば、上述のように、持ち球数が0個であるときに貸し出し操作が1回行われると、持ち球数表示装置6aには持ち球数が125個である旨の表示(例えば、「000125」という表示)が行われる。
また、遊技を終了する際等、管理遊技機P内で管理されている持ち球数が1個以上のときに計数スイッチ6bが押下操作されることにより計数操作が行われると、管理遊技機P内で管理されている持ち球数を示す上述の計数コマンドが専用ユニットUへ送信される。これにより、管理遊技機P内で管理されていた持ち球が全て専用ユニットUへ送信されたこととなり、管理遊技機P内で管理されている持ち球数は0個となり、持ち球数表示装置6aには持ち球数が0個である旨の表示が行われる。
また、遊技球が1個発射されるごとに、管理されている持ち球数が1デクリメントされ、これに応じて、持ち球数表示装置6aに表示される持ち球数も1デクリメントされる。発射された遊技球がファール球となった場合、当該ファール球は遊技に使用されておらず持ち球に戻されるべきものであるため、管理されている持ち球数が1インクリメントされ、これに応じて、持ち球数表示装置6aに表示される持ち球数も1インクリメントされる。後述の各入賞口に遊技球が入球した場合には、管理されている持ち球数に当該入球に対応する賞球数が加算され、これに応じて、持ち球数表示装置6aに表示される持ち球数も当該賞球数分、増加する。
なお、持ち球数表示装置6aを構成する7セグメント表示器の数は、管理遊技機Pで獲得可能な遊技球数の上限を表示可能であれば特に限定されるものではなく、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよい。また、持ち球数表示装置6aは、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。
【0021】
遊技領域12は、機枠1に対し内枠2及び外枠3を閉じた状態で遊技盤11と透明板4との間に形成される空間のうち、遊技盤11に固定された一対のレール13a、13bにより略円形状に仕切られた部分であって、遊技球が流下可能な領域である。
この遊技領域12は、
図3に示すように、管理遊技機Pに対向する遊技者から見て左側の領域である第1遊技領域12aと、管理遊技機Pに対向する遊技者から見て右側の領域である第2遊技領域12bとから構成されている。これら2つの遊技領域12は、上述の発射強度により、遊技球の進入可能性が異なるようになっている。具体的には、上述の遊技領域到達発射強度以上であって、かつ遊技球が遊技領域12の最高地点に到達しない程度の発射強度(以下、最高地点到達発射強度ともいう)で発射された遊技球は、第1遊技領域12aに進入する。これに対して、最高地点到達発射強度以上で発射された遊技球は、第2遊技領域12bに進入可能となる。
【0022】
この遊技領域12内には、
図3に示すように、遊技球の流下方向を不規則にするための風車及び多数の釘と、遊技球が入球可能な一般入賞口14と、始動領域としての第1始動入賞口15及び第2始動入賞口16と、遊技球が通過可能なゲート20と、所定条件を満たすことで作動するアタッカー装置17と、遊技球を遊技領域12外へ導くアウト口19と、遊技の進行等に伴って演出を行う演出装置としての演出表示装置21と、が設けられている。なお、
図3においては、一部の釘のみを示しており、他の釘については省略している。
【0023】
一般入賞口14は、
図3に示すように、遊技領域12の左側下部に設けられており、当該一般入賞口14へ遊技球が入球すると、管理遊技機Pで管理されている持ち球数に、当該入球に対応する賞球数(本形態では5個)が加算される。なお、一般入賞口14の設置個数や設置位置は特に限定されるものではない。
【0024】
第1始動入賞口15は、
図3に示すように、遊技領域12の中央からやや下寄りの位置に設けられている。第1始動入賞口15へは、第1遊技領域12aを流下する遊技球が入球可能となっており、第2遊技領域12bを流下する遊技球はほぼ入球できないようになっている。
【0025】
ゲート20は、
図3に示すように、第2遊技領域12bの上部(遊技領域12の右部中央からやや上寄りの位置)に設けられている。本形態に係る管理遊技機Pでは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみゲート20を通過可能であり、第1遊技領域12aを流下する遊技球はゲート20を通過できないようになっている。遊技球がゲート20を通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、後述する可動片16bが所定時間突出するようになっている。
【0026】
ゲート20の下方には、
図3に示すように、第2始動入賞口16、及び、遊技盤11に対して突没可能な平板状の可動片16b(普通電動役物)が横並びに併設されている。可動片16bの上面は、遊技盤11から突出した状態において、右端から左端に向けて下り傾斜となるように形成されている。ゲート20の直下には、可動片16bの右端が位置するようになっており、可動片16bの左端の左方に第2始動入賞口16が配置されている。第2始動入賞口16は、上方に向けて開口したコップ形状となっており、開口に到達した遊技球が第2始動入賞口16に入球するようになっている。そして、可動片16bが遊技盤11から突出している状態(以下、突出状態ともいう)においては、この可動片16bの上面が遊技球を第2始動入賞口16の開口まで案内するガイド部材として機能する(
図4(b)参照)。これに対して、可動片16bが遊技盤11に没入している状態(以下、没入状態ともいう)においては、可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16の開口まで案内することができないようになっている(
図4(a)参照)。また、第2始動入賞口16へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球のみ入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。
【0027】
なお、第2始動入賞口16及び可動片16bに関しては、上記のような構成に限定されるものではない。例えば、第2始動入賞口16に対し、可動片16bとして、遊技盤11に直交する軸を中心に左右方向に回動して当該第2始動入賞口16を開閉可能な羽根部材を設けるようにしてもよい。具体的には、可動片16b(羽根部材)が閉じているときには第2始動入賞口16が閉状態となり、第2始動入賞口16への遊技球の入球は不可能であるのに対し、可動片16bが開くと第2始動入賞口16が開状態となり、この可動片16bが遊技球を第2始動入賞口16へ向けて案内するガイド部材として機能することにより、第2始動入賞口16への遊技球の入球が可能となるようにしてもよい。また、可動片16bは、遊技盤11と水平な軸を中心に前後方向に回動して第2始動入賞口16を開閉する蓋部材としてもよいし、上下方向にスライドして第2始動入賞口16を開閉するシャッター部材としてもよい。
【0028】
なお、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16の設置位置は特に限定されるものではなく、例えば、第1始動入賞口15や第2始動入賞口16は、いずれの遊技領域12(第1遊技領域12a、第2遊技領域12b)を流下する遊技球も入球しやすいような位置に配置してもよい。
【0029】
そして、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球すると、管理遊技機Pで管理されている持ち球数に、当該入球に対応する賞球数(本形態では1個)が加算されると共に、当否抽選(本形態では小当たりの当選又はハズレのいずれかを導出するための抽選)が行われ、予め定められた複数の特別図柄の中から1の特別図柄が決定される。各特別図柄には種々の遊技利益が対応付けられており、決定された特別図柄の種別に応じて、遊技者にとって有利な特別遊技の実行契機となる小当たり遊技の実行、所定の遊技状態の設定等の遊技利益が付与されるようになっている。
【0030】
なお、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に対応する賞球数は、1個以上であれば特に限定されるものではなく、いかなる個数にしてもよい。また、可動片16bが設けられている始動入賞口(第2始動入賞口16)と可動片16bが設けられていない始動入賞口(第1始動入賞口15)とでは、賞球数を同一にしてもよいし、異ならせてもよい。
【0031】
アタッカー装置17は、
図3に示すように、遊技領域12の右部ほぼ中央(第2始動入賞口16及び可動片16bの下方)に設けられている。このアタッカー装置17は、遊技球が入球可能な大入賞口18と、この大入賞口18を開閉する開閉扉18bと、を備えている。常態においては、開閉扉18bが閉じられ大入賞口18は閉鎖されているため、当該大入賞口18への遊技球の入球は不可能となっているものの、上述の小当たり遊技又は特別遊技が実行されると、開閉扉18bが開き大入賞口18が開放されると共に、開閉扉18bが遊技球を大入賞口18へ導く受皿部材として機能することにより、大入賞口18への遊技球の入球が可能となる。大入賞口18へ遊技球が1個入球すると、管理遊技機Pで管理されている持ち球数に、当該入球に対応する賞球数(本形態では10個)が加算される。
【0032】
また、
図3に示すように、この大入賞口18へは、第2遊技領域12bを流下する遊技球が入球可能となっており、第1遊技領域12aを流下する遊技球は入球できないようになっている。また、特に図示していないが、第2遊技領域12bを流下する遊技球は、第2始動入賞口16へ入球したものを除いてほぼ全て大入賞口18へ到達可能となるように、釘や風車等が配置されている。したがって、大入賞口18が開状態となっている限りにおいて遊技球を打ち出し続けていれば、遊技球は大入賞口18へ入球するようになっている。
【0033】
さらに、
図5(a)及び(b)に示すように、アタッカー装置17内部には、大入賞口18へ入球した遊技球が左方へ向けて転動可能な転道路51が設けられている。この転道路51は、転動方向の所定位置において上側通路52と下側通路53とに分岐しており、上側通路52の末端には大入賞口18へ入球した遊技球が進入可能な一般領域58が設けられ、下側通路53の末端には大入賞口18へ入球した遊技球が進入可能な特定領域57が設けられている(
図5(a)及び(b)参照)。
【0034】
また、
図5(a)及び(b)に示すように、上側通路52と下側通路53とに分岐する位置には、遊技球を上側通路52又は下側通路53のいずれかに振り分ける振り分け部材59が設けられている。この振り分け部材59は、遊技盤11に直交する軸を中心に回動可能であって、上側通路52への進路を開放し下側通路53への進路を塞ぐ第1位置と、上側通路52への進路を塞ぎ下側通路53への進路を開放する第2位置との間を変位可能となっている。そして、大入賞口18へ入球した遊技球は、振り分け部材59が第1位置に位置しているときには上側通路52へ進み一般領域58へ進入し、振り分け部材59が第2位置に位置しているときには下側通路53へ進み特定領域57へ進入する。
【0035】
また、特に図示していないが、アタッカー装置17には、特定領域57へ進入した遊技球を大入賞口18外(遊技盤11の背面側)へ排出するための特定領域排出口と、一般領域58へ進入した遊技球を大入賞口18外(遊技盤11の背面側)へ排出するための一般領域排出口と、が設けられている。
【0036】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、小当たり遊技中は、振り分け部材59が第2位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が一般領域58へ進入することはなく、全て特定領域57へ進入する。これに対して、特別遊技中は、振り分け部材59が第1位置に停留しており、大入賞口18へ入球した遊技球が特定領域57へ進入することはなく、全て一般領域58へ進入する。
すなわち、特定領域57へは、小当たり遊技中にのみ遊技球が進入可能となっている。これにより、小当たり遊技中は、第2遊技領域12bに向けて遊技球を打ち出していれば大入賞口18へ遊技球が入球し、この大入賞口18へ入球した遊技球は必ず特定領域57へ進入する。そして、本形態に係る管理遊技機Pでは、小当たり遊技中に特定領域57へ所定個数(本形態では1個)の遊技球が特定領域へ進入したことに基づき、特別遊技が実行されるようになっている。
【0037】
アウト口19は、
図3に示すように、遊技領域12の最下部に設けられており、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16及び大入賞口18のいずれにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。そして、アウト口19に受け入れられた遊技球、及び上述した各入賞口(一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)へ入球した遊技球は全て、後述のアウト通路600へ至り、このアウト通路600を経て、内枠2の前面下部に設けられた後述の貯留タンク510に到達する。
なお、工場出荷後においては、管理遊技機P内には循環させるための遊技球が収容されておらず、ホールへの設置後に、管理遊技機P内に所定個数(45個)の遊技球を補給する。具体的には、外枠3を開放した上でアウト口19に遊技球を投入することにより、循環させるための遊技球を補給する。
【0038】
演出表示装置21は、
図3に示すように、遊技領域12の略中央に設けられている。本形態に係る管理遊技機Pでは、演出表示装置21として液晶表示装置が用いられている。演出表示装置21には、動画や静止画等の画像を表示するための表示部21aが設けられている。表示部21aにおいては、背景画像が表示されるほか、特別図柄の変動表示に伴って実行される変動演出が行われる。この変動演出では、演出図柄50(ダミー図柄)が変動表示され、各演出図柄50の停止表示態様により、当否抽選の結果が遊技者に報知(示唆)されるようになっている。演出表示装置21は、液晶表示装置に限定されるものではなく、例えば、外周に図柄が付された複数のドラムを用いて各種表示を行うドラム式の表示装置等を用いてもよい。
なお、演出装置としては、液晶表示装置やランプ23等に限定されるものではなく、種々のタイミングや種々の態様で稼働する演出役物装置等を設けてもよい。
【0039】
本形態に係る管理遊技機Pには、上述のデッキ部3bに配設された演出操作装置9として、押下操作により演出の進行や切り替えが可能な操作ボタン9a、押下操作によりスピーカ10から出力される音声の音量を変更可能な音量変更ボタン9b、押下操作によりランプ23の光量を変更可能な光量変更ボタン9c、押下操作により、演出に関する各種設定を行うためのメニュー画面(表示部21aに表示)での設定操作等が可能な十字キー9dが設けられている。
【0040】
図3に示すように、遊技盤11の右下部であって、かつ、遊技領域12の外側には、遊技についての種々の状況を表示するための装置として、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄表示装置32及び普通図柄保留表示装置33が設けられている。
【0041】
本形態に係る管理遊技機Pには、内枠2の前面下部(遊技盤11の下方)に、遊技球を循環させる下部ユニット500が設けられている。この下部ユニット500は複数の装置により構成されており、主に、遊技球を発射させる発射装置502、遊技球を貯留可能な貯留タンク510、遊技球を発射装置へ送り出す整流器520、貯留タンク510内の遊技球を後述の球通路620まで揚送する揚送ユニット530、遊技球に付着した汚れを除去する清掃ユニット540等を備えている。
【0042】
下部ユニット500の上部には、
図6及び
図7に示すように、上述のアウト通路600が設けられている。上述したように、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ入球した遊技球、及びアウト口19に受け入れられた遊技球は全て、アウト通路600に至る。そして、これらの遊技球は、アウト通路600を流下し、アウト通路600の最下流に設けられた連通口630を経て貯留タンク510に到達する(
図7参照)。
図7の矢印Aは、アウト通路600を流下する遊技球の経路を示している。
また、アウト通路600の途中であって連通口630の手前側には、
図7に示すように、アウト通路600を流下する遊技球を検出可能なアウトセンサ601が設けられている。
【0043】
また、下部ユニット500の上部であってアウト通路600の左方には、
図7に示すように、上述のファール通路610が設けられている。上述したように、発射されたものの遊技領域12に到達できなかったファール球はファール通路610に至る。そして、ファール球は、ファール通路610を流下し貯留タンク510に到達する(
図7参照)。
図7の矢印Bは、ファール通路610を流下するファール球の経路を示している。
また、ファール通路610の最下流であって貯留タンク510の入口には、
図7に示すように、ファール通路610を流下してきたファール球を検出可能なファール球センサ611が設けられている。
【0044】
貯留タンク510は、
図7に示すように、下部ユニット500の中央下部に設けられ、アウト通路600を流下してきた遊技球、及びファール通路610を流下してきたファール球を貯留するものである。貯留タンク510に貯留されている遊技球は、この貯留タンク510の下流に配置された揚送ユニット530に至る。
また、貯留タンク510は、
図7に示すように、循環球数過多センサ511、及び循環球数過少センサ512を備えている。循環球数過多センサ511は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球(すなわち、管理遊技機P内を循環する遊技球)の数が所定の上限循環数(例えば、47個等)以上である循環球数過多状態を検出するためのものである。循環球数過少センサ512は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球の数が所定の下限循環数(例えば、43個等)未満である循環球数過少状態を検出するためのものである。
また、貯留タンク510は、開閉可能であって、かつ貯留されている遊技球を管理遊技機Pの外部へ排出するための排出口(特に図示しておらず)、及び排出口を開閉するための開閉レバー515を備えている(
図6及び
図7参照)。この開閉レバー515を操作することで排出口が開放され、この排出口から貯留タンク510内に貯留されている遊技球を管理遊技機Pの外部へ排出することができる。
【0045】
揚送ユニット530は、貯留タンク510から到達した遊技球を、揚送ユニット530の上部であってファール通路610の前面側に配置された球通路620まで揚送するものであり、遊技球を球通路620へ向けて揚送するスクリューコンベア531、及びスクリューコンベア531を回転させる揚送モータ532を備えている(
図6及び
図7参照)。揚送モータ532が作動するとスクリューコンベア531が回転し、このスクリューコンベア531により、貯留タンク510から到達した遊技球が、下部から上部へ揚送され球通路620に到達する。
また、スクリューコンベア531の下方には、
図6及び
図7に示すように、揚送モータ532の作動に基づくスクリューコンベア531の回転を検出可能な回転センサ533が設けられている。
【0046】
清掃ユニット540は、スクリューコンベア531の側方に所定の間隙(遊技球の直径よりもやや大きい間隙)を空けて併設されており、スクリューコンベア531により揚送される遊技球を研磨可能な研磨ローラー541を備えている(
図6及び
図7参照)。この研磨ローラー541の外周には、遊技球を研磨するための研磨布(特に図示しておらず)が取り付けられている。遊技球は、スクリューコンベア531と研磨ローラー541の外周との間に挟まれた状態で揚送され、この揚送の途中で研磨布により研磨されるようになっている。
【0047】
上述の球通路620の下流には、整流器520が設けられており、この整流器520の下流には、発射装置502が設けられている(
図6参照)。整流器520は、発射装置502へ遊技球を送り出す整流器ソレノイド521を備えている(
図6参照)。発射装置502は、特に図示していないが、整流器520から送り出された遊技球を1個ずつ打ち出すハンマー、及びハンマーを回転させる発射モータ503を備えている。なお、発射モータ503は、ソレノイドで構成してもよい。
スクリューコンベア51により揚送され球通路620に到達した遊技球は、この球通路620を流下し整流器520に到達する。そして、操作ハンドル5が回転操作されると、整流器ソレノイド521が作動し遊技球が発射装置502へ送り出されると共に、発射モータ503が作動しハンマーが回転することにより、当該遊技球が打ち出される(発射される)。
また、球通路620の最下流であって整流器520の入口には、当該入口に位置する遊技球を検出可能な整流器入口センサ522が設けられており、整流器520の出口には、当該出口に位置する遊技球を検出可能な整流器出口センサ523が設けられている(
図6参照)。整流器入口センサ522により遊技球が検出されると、後述の枠制御基板200に整流器入口検出信号が出力され、整流器出口センサ523により遊技球が検出されると、枠制御基板200に整流器出口検出信号が出力される。
【0048】
また、遊技盤11の裏面側の中央上部には、
図8に示すように、後述する設定値やメイン制御状態等を記憶すると共に、管理遊技機Pの遊技の基本動作を制御する主制御基板100が透明箱型の主制御基板ケース150に収納された状態で取り付けられており、主制御基板100の下方には、各種演出を制御する副制御基板300が透明箱型の副制御基板ケース350に収納された状態で取り付けられており、副制御基板300の下方には、遊技球の発射や管理遊技機P内での遊技球の循環に関する制御、持ち球数等の管理(記憶)や表示等の制御、及び後述の遊技性能情報の表示等の制御を行う枠制御基板200が透明箱型の枠制御基板ケース250に収納された状態で取り付けられている。
【0049】
また、遊技盤11の裏面側の下部であって、内枠2の開放端近傍(
図8における枠制御基板200の左方)には、各基板に電源を供給するための電源基板700が設けられており、この電源基板700には電源スイッチ750が設けられている。
電源スイッチ750はオン又はオフに切り替えることが可能となっており、電源スイッチ750がオンになると電源基板700から各基板に電源が供給され、電源スイッチ750がオフになると電源基板700から各基板への電源の供給が停止する。
なお、本明細書においては、電源スイッチ750がオンになり電源が供給されることを「電源オン」、「電断復帰」等ともいい、電源スイッチ750がオフになり電源の供給が停止することを「電源オフ」、「電断発生」等ともいうものとする。
【0050】
(管理遊技機Pの制御手段の構成)
次に、管理遊技機Pの作動を制御する制御手段について説明する。
上述の制御手段は、
図11に示すように、主制御基板100、枠制御基板200、副制御基板300、及び電源基板700(特に図示しておらず)により構成されている。また、
図11に示すように、主制御基板100には、枠制御基板200、及び副制御基板300が接続されている。特に図示していないが、各基板には電源基板700が接続されている。
【0051】
(主制御基板100の概要)
主制御基板100は、上述したように、設定値やメイン制御状態等を記憶すると共に、管理遊技機Pにおいて行われる遊技を制御するものである。具体的には、遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球することを契機に開始される特図遊技、遊技球がゲート20を通過することを契機に開始される普図遊技、上述の小当たり遊技、及び上述の特別遊技等を制御する。
【0052】
ここで、本形態に係る管理遊技機Pにおいては、出球に関する設定として、設定値1から設定値6までの複数段階が定められており、設定値の違いにより、当否抽選における小当たりの当選確率が異なるようになっている。例えば、設定値1よりも設定値6の方が、小当たりの当選確率が大きくなるように設定されており、小当たりの当選確率が高ければ、賞球が付与される(賞球数が加算される)可能性も高くなるので、設定値を変更することにより、その管理遊技機Pにおいて想定される賞球の付与量が変化する。
なお、設定値は6段階ではなく、2段階~5段階としてもよいし、1つの設定値のみ設けてもよい。
【0053】
また、本形態に係る管理遊技機Pは、主制御基板100により管理される制御状態であるメイン制御状態として、遊技を実行可能な遊技可能状態、遊技の実行が不可能となり(遊技の進行が停止し)、かつ設定されている設定値を確認可能な設定確認状態、遊技の実行が不可能となり(遊技の進行が停止し)、かつ設定されている設定値を変更可能な設定変更状態、遊技の実行、設定値の確認及び変更が不可能となる遊技停止状態を有しており、電源がオンとなっているときには、いずれかのメイン制御状態に滞在するようになっている。
そして、メイン制御状態が設定変更状態であるときに、所定の設定変更操作を行うことで、設定されている設定値を変更できる(切り替えることができる)ようになっている。
【0054】
本形態における主制御基板100は、
図9に示すように、長方形板状の基板であって、配線パターンが片面にのみ設けられた片面基板(1層基板)となっている。なお、主制御基板100は、配線パターンが両面に設けられた両面基板(2層基板)を採用してもよい。
【0055】
また、主制御基板100の表面には、
図9に示すように、メインCPU101、メインROM102及びメインRAM103を一体に構成したワンチップ型のメインIC104と、設定値表示装置105、コネクタ106、試験専用出力端子107、設定スイッチ108、RAMクリアスイッチ109等が設けられている。
【0056】
メインCPU101は、各種演算処理を行う電子部品である。メインROM102は、管理遊技機Pの製造メーカーや機種を示す遊技機特定コード、遊技に必要な制御プログラム、テーブル等を格納する読み出し専用の記憶領域を備えた電子部品(Read Only Memory)である。メインRAM103は、上述の設定値、メイン制御状態を示す遊技機状態フラグ、遊技の進行に係る各種データ(例えば、特図遊技の進行状況を示す実行フェーズデータ、普図遊技の進行状況を示す普図実行フェーズデータ)等の記憶や、メインCPU101による演算処理時の一時的なデータの記憶等に用いられる読み書き可能な記憶領域を備えた電子部品(Read Write Memory)である。
メインCPU101は、主制御基板100に接続されている各種センサやタイマからの信号に基づき、メインROM102に格納されている制御プログラムやテーブルを読み出して演算処理等を行うと共に、主制御基板100に接続されている各種装置の制御や、上述のセンサによる検出や演算処理の結果に基づく他の基板(枠制御基板200、副制御基板300)へのコマンド送信処理等を行う。
【0057】
また、メインRAM103の記憶領域には、上記した設定値、メイン制御状態を示す遊技機状態フラグ、遊技の進行に係る各種データの他、電源がオフとなる時点で算定されるメインRAM103のチェックサム、バックアップフラグ(電源がオフとなる時点で行われるメインRAM103のバックアップ処理に異常があったかどうかを判定するためのフラグ)、主制御基板100が管理する主制御管理エラーの情報、後述する差球数に基づく作動停止制御(以下、差球作動停止制御ともいう)に用いられる差球カウント値、差球作動停止制御に関する各種状態(後述する発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態)を設定するための差球作動停止制御フェーズデータ、後述する試験信号情報等が記憶される。
なお、メインRAM103の記憶領域に記憶されるデータはこれらに限定されるものではなく、例えば、特別遊技が終了してからの変動回数が特定回数に至ると特殊な変動パターンが決定されるように設定された管理遊技機Pにおいては、上述の特定回数の情報等が記憶されるようにしてもよい。
また、特に図示していないが、メインRAM103の記憶領域には、主制御基板100から枠制御基板200に送信する各種コマンド(本形態では、後述する賞球指定コマンド、遊技状態コマンド)を一時的に格納するために用いられるリングバッファが設けられている。
【0058】
設定値表示装置105は、設定されている設定値の表示を行う装置であり、7セグメント表示器により構成されている。設定確認状態中や設定変更状態中においては、メインRAM103に記憶されている現時点の設定値が表示される。また、管理遊技機Pに主制御管理エラーが発生した場合には、その旨を示すコードが表示される。
なお、設定値表示装置105は、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。
【0059】
コネクタ106は、各種ハーネスやケーブル等を接続するためのものであり、主制御基板100の表面上に複数設けられている。
【0060】
試験専用出力端子107は、型式試験の際に用いられる試験信号を出力するための端子であり、主制御基板100の表面上に設けられている。ここで、型式試験は、管理遊技機Pが予め定められた規則に適合しているかどうかを判断する試験であり、試験信号は、型式試験の際に用いられる信号である。本形態に係る管理遊技機Pでは、種々のタイミングでメインCPU101により各種試験信号が生成され、生成された試験信号を試験専用出力端子107から管理遊技機Pの外部へ出力可能となっている。具体的には、型式試験には試験用のコンピュータ(特に図示しておらず)が用いられるようになっており、この試験用のコンピュータには試験専用出力端子107と接続可能な専用の受信端子(特に図示しておらず)が設けられている。そして、試験専用出力端子107に上述の受信端子を接続すると、メインCPU101により生成され試験専用出力端子107から出力される試験信号が、この受信端子を介して、管理遊技機Pの外部における試験用のコンピュータに入力される。
試験信号の出力については、後程詳述する。
【0061】
設定スイッチ108は、電源がオンとなった時点で、メイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)を設定するために参照されるものである。この設定スイッチ108には、鍵穴を備えた操作部(特に図示しておらず)が設けられており、この鍵穴に所定の鍵を差し込んだ状態で回転操作が可能に形成されている。常態においては、設定スイッチ108はオフになっているが、回転操作が行われると、設定スイッチ108がオンになる。
【0062】
RAMクリアスイッチ109は、メインRAM103及び後述する枠制御RAM203に記憶されている所定のデータのクリア、及び設定値の変更に用いられるものである。RAMクリアスイッチ109は、押下操作が可能なRAMクリアボタン109aが設けられている。RAMクリアボタン109aが押下操作されていないときは、RAMクリアスイッチ109はオフになっているが、RAMクリアボタン109aが押下操作されると、RAMクリアスイッチ109がオンになる。
【0063】
本形態に係る管理遊技機Pでは、電断発生前に設定されていたメイン制御状態がいずれであっても、設定スイッチ108及びRAMクリアスイッチ109がいずれもオンの状態で電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、メインCPU101により、設定変更状態が設定されると共に、メインRAM103及び枠制御RAM203に記憶されている所定のデータがクリアされる。電断発生前に遊技可能状態又は設定確認状態が設定されていた場合において、設定スイッチ108がオン、かつRAMクリアスイッチ109がオフの状態で電源がオフからオンになると、メインCPU101により、設定確認状態が設定される。電断発生前に設定されていたメイン制御状態がいずれであっても、設定スイッチ108及びRAMクリアスイッチ109がいずれもオフの状態で電源がオフからオンになると、メインCPU101により、電断発生前に設定されていたメイン制御状態が設定される。電断発生前に設定されていたメイン制御状態がいずれであっても、設定スイッチ108がオフ、かつRAMクリアスイッチ109がオンの状態で電源がオフからオンになると、メインCPU101により、電断発生前に設定されていたメイン制御状態が設定されると共に、メインRAM103及び枠制御RAM203に記憶されている所定のデータがクリアされる。
また、設定変更状態中に設定スイッチ108がオフになると、メインCPU101により、遊技可能状態が設定され、設定確認状態中に設定スイッチ108がオフになると、遊技可能状態が設定される。
そして、設定変更状態中にRAMクリアボタンを押下操作する(RAMクリアスイッチ108をオンにする)ことで、設定値を変更(切り替える)ことができるようになっている。上述したように、設定値はメインRAM103に記憶されるようになっており、設定値が変更される場合には、このメインRAM103に記憶されている設定値が変更されることとなる。
なお、本明細書では、RAMクリアスイッチ108により、メインRAM103及び枠制御RAM203に記憶されている所定のデータがクリアされることを、単に「RAMクリア」ともいうものとする。
【0064】
また、
図11に示すように、主制御基板100には、一般入賞口14へ遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出センサ14aと、第1始動入賞口15へ遊技球が入球したことを検出する第1始動入賞口検出センサ15aと、第2始動入賞口16へ遊技球が入球したことを検出する第2始動入賞口検出センサ16aと、ゲート20を遊技球が通過したことを検出するゲート検出センサ20aと、設定スイッチ108と、RAMクリアスイッチ109と、呼び出しスイッチ7と、大入賞口18に設けられている特定領域57へ遊技球が進入したことを検出する特定領域検出センサ57aと、大入賞口18に設けられている一般領域58へ遊技球が進入したことを検出する一般領域検出センサ58aと、が接続されている。
そして、これらの各センサから出力される検出信号や各スイッチのオン又はオフを示す信号が、主制御基板100に入力されるようになっている。
【0065】
また、呼び出しスイッチ7には、押下操作が可能な呼び出しボタン7aが設けられている(
図1参照)。呼び出しボタン7aが押下操作されていないときは、呼び出しスイッチ7はオフになっているが、呼び出しボタン7aが押下操作されると、呼び出しスイッチ7がオンとなる。そして、呼び出しスイッチ7がオンとなると、メインCPU101は、呼び出しボタン7aが押下操作された旨(呼び出しスイッチ7がオンとなった旨)を示す呼び出しコマンドを枠制御基板200に送信する。そして、枠制御基板200において呼び出しコマンドが受信されると、後述する枠制御基板200の枠制御CPU201が、管理遊技機Pの外部に設置されているホールコンピュータへ、呼び出しボタン7aが押下操作された旨を示す外部情報を出力する。これにより、ホールコンピュータにおいても呼び出しボタン7aが押下操作されたことを把握可能となり、ホールの店員を呼び出すことができるようになっている。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、いずれのメイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)であっても、呼び出しボタン7aが押下されると、呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されるようになっている。
【0066】
なお、RAMクリアスイッチ109は、主制御基板100に接続するのではなく、枠制御基板200に接続してもよい。そして、枠制御基板200に接続した場合には、RAMクリアボタンが押下操作されてRAMクリアスイッチ109がオンとなると、その旨を示すRAMクリアコマンドを枠制御基板200から主制御基板100へ送信し、メインCPU101は、当該RAMクリアコマンドを受信することに基づき上述の各種処理を実行するようにしてもよい。
【0067】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、大入賞口18へ遊技球が入球したことを検出するセンサは別個に設けられておらず、特定領域検出センサ57a又は一般領域検出センサ58aにより遊技球が検出されることをもって、大入賞口18への遊技球の入球が検出されるようになっている。すなわち、特定領域検出センサ57aは、大入賞口18への遊技球の入球の検出、及び特定領域57への遊技球の進入の検出に兼用され、一般領域検出センサ58aは、大入賞口18への遊技球の入球の検出、及び特定領域57への遊技球の進入の検出に兼用されるようになっている。
【0068】
さらに、主制御基板100には、制御の対象となる装置として、可動片16bを突没駆動する可動片ソレノイド16cと、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cと、振り分け部材59を変位させる振り分け部材ソレノイド59cと、第1特別図柄表示装置30と、第2特別図柄表示装置31と、普通図柄表示装置32と、第1特図保留表示装置38と、第2特図保留表示装置39と、普通図柄保留表示装置33と、設定値表示装置105と、が接続されている。
そして、主制御基板100によって、各ソレノイドが駆動されることで第2始動入賞口16に併設された可動片16bの突没制御、大入賞口18の開閉制御や振り分け部材59の変位制御が行われ、また、各表示装置の表示制御が行われるようになっている。
【0069】
また、主制御基板100においては、当該主制御基板100に接続されている機器に関連するエラー(メインRAM103に異常が発生した場合に生じる主制御基板異常エラー、小当たり遊技又は特別遊技の実行中以外に遊技球が大入賞口18へ入球した場合に生じる不正入賞エラー、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ過剰に遊技球が入球した場合に生じる異常入賞エラー、特別遊技の実行中において、大入賞口18への遊技球の入球が検出されていないにもかかわらず大入賞口18からの遊技球の排出が検出された場合に生じる大入賞口異常排出エラー等)である主制御管理エラーが管理されるようになっている。メインCPU101は、いずれかの主制御管理エラーが発生すると、発生した主制御管理エラーを示すエラーコマンドを枠制御基板200及び副制御基板300に送信する。これにより、枠制御基板200や副制御基板300においても各種主制御管理エラーの発生を把握することができる。そして、発生した主制御管理エラーに対応するエラー示唆画像を演出表示装置21に表示したり、発生した主制御管理エラーに対応する態様でランプ23を点灯させたり、発生した主制御管理エラーに対応するエラー示唆音声を音声出力装置10から出力させたりすることで、発生した主制御管理エラーが示唆されるようになっている。
また、発生中の主制御管理エラーが解除されると、メインCPU101は、主制御管理エラーの解除を示すエラー解除コマンドを枠制御基板200や副制御基板300に送信する。これにより、枠制御基板200や副制御基板300においても、主制御管理エラーの解除を把握できると共に、実行中の主制御管理エラーの示唆を終了できるようになっている。
【0070】
(枠制御基板200の概要)
枠制御基板200は、上述したように、主に、遊技球の発射や管理遊技機P内での遊技球の循環に関する制御、持ち球数等の管理(記憶)や表示等の制御、及び遊技性能情報の表示等の制御を行うものである。
【0071】
枠制御基板200は、
図11に示すように、主制御基板100と双方向に通信可能となるように接続されていると共に、専用ユニットUと双方向に通信可能となるように接続されている。専用ユニットUは、所定のケーブル等により枠制御基板200に直接的に接続するようにしてもよいし、所定の中継基板を介して枠制御基板200に間接的に接続するようにしてもよい。
【0072】
また、本形態に係る管理遊技機Pは、枠制御基板200により管理される制御状態(以下、枠制御状態ともいう)として、電源がオンとなってから主制御基板100、及び専用ユニットUとの通信が可能となるまでの状態である起動準備状態、主制御基板100、及び専用ユニットUとの通信が可能な状態である通常状態、管理遊技機P内に収容されている遊技球の取出しが行われている旨を示す球抜き状態を有しており、電源がオンとなっているときには、いずれかの枠制御状態に滞在するようになっている。
そして、メイン制御状態が遊技可能状態であって、かつ枠制御状態が通常状態であるときに、遊技の実行が可能となる。
【0073】
枠制御基板200の表面には、特に図示していないが、枠制御CPU201、枠制御ROM202、及び枠制御RAM203が搭載される他、枠制御表示装置210、エラー解除スイッチ220、遊技球数クリアスイッチ230、及び球抜きスイッチ240等が搭載されており(
図8及び
図10参照)、これらの電子部品が枠制御基板200に接続されている。
【0074】
枠制御CPU201は、メインCPU101と同様に、各種演算処理を行う電子部品である。枠制御ROM202は、上述の遊技機特定コード、枠制御基板200で行う各種制御に必要な制御プログラム等を格納する読み出し専用の記憶領域を備えた電子部品(Read Only Memory)である。枠制御RAM203は、賞球数等のカウント、持ち球数等の記憶、枠制御CPU201による演算処理時の一時的なデータの記憶等に用いられる読み書き可能な記憶領域を備えた電子部品(Read Write Memory)である。
枠制御CPU201は、枠制御基板200に接続されている各種センサやタイマからの信号に基づき、枠制御ROM202に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理等を行うと共に、枠制御基板200に接続されている各種装置の制御や、専用ユニットUに対するコマンドの送受信の処理等を行う。
【0075】
また、枠制御RAM203においては、各入賞口(一般入賞口14,第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)へ遊技球が入球したことに基づく賞球数、発射された遊技球のうち遊技領域12に到達した遊技球の数(すなわち、発射された遊技球の数-ファール球の数により算出される値、以下、アウト数ともいう)等のカウントが行われるようになっている。
具体的には、枠制御RAM203においては、所定の算定期間における、全ての遊技状態(後述する非時短遊技状態、時短遊技状態、特別遊技の実行中である特別遊技状態)中におけるアウト数の総数(以下、全総アウト数ともいう)、非時短遊技状態中におけるアウト数の総数(以下、非時短総アウト数ともいう)、特別遊技状態中におけるアウト数の総数(以下、特別遊技総アウト数ともいう)、非時短遊技状態中における賞球数の総数(以下、非時短総賞球数ともいう)、特別遊技状態中における賞球数の総数(以下、特別遊技総賞球数ともいう)等のカウントが行われる。すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御RAM203における所定の記憶領域が、上述の各種値をカウントするためのカウンタとして機能するようになっている。
そして、枠制御RAM203においては、上記カウント値を用いて、遊技性能情報が導出される。本形態に係る管理遊技機Pでは、遊技性能情報として、所定の算定期間における非時短遊技状態中のベース値と特別遊技状態中のベース値とが導出される。ベース値は、アウト数の総数に対する賞球数の総数の割合(すなわち、賞球数の総数/アウト数の総数により算出される値)である。また、非時短遊技状態中のベース値(以下、低ベース値ともいう)は、非時短総アウト数に対する非時短総賞球数の割合(すなわち、非時短総賞球数/非時短総アウト数により算出される値)であり、特別遊技状態中のベース値(以下、特別遊技ベース値ともいう)は、特別遊技総アウト数に対する特別遊技総賞球数の割合(すなわち、特別遊技総賞球数/特別遊技総アウト数により算出される値)である。
なお、導出されるベース値としては、低ベース値及び特別遊技ベース値に限定されるものではなく、例えば、時短遊技状態中のベース値(時短遊技状態中の総アウト数に対する時短遊技状態中の総賞球数の割合)を導出するようにしてもよい。また、導出される遊技性能情報としては、ベース値に限定されるものではなく、例えば、特別電動役物比率(総賞球数に対する、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づく賞球数の総数(以下、特別電動役物総賞球数ともいう)の割合、すなわち、特別電動役物総賞球数/総賞球数により算出される値)や、役物比率(総賞球数に対する、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づく賞球数の総数(以下、役物総賞球数ともいう)の割合、すなわち、役物総賞球数/総賞球数により算出される値)等を導出するようにしてもよい。
【0076】
さらに、枠制御RAM203には、所定の持ち球記憶領域に持ち球数が数値データとして記憶される。
具体的には、上述したように、遊技が行われていない管理遊技機Pにおいて新たに遊技を開始する際には、通常、当該管理遊技機P内で管理されている持ち球数は0個となっており、このときには、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数は0個である。
また、専用ユニットUにおいて貸し出し操作が1回行われるごとに、当該専用ユニットUから上述の貸し出しコマンドが送信され、枠制御CPU201は、この貸し出しコマンドを受信すると、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数に貸し球数(本形態では125個)を加算する。例えば、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が0個であるときに、専用ユニットUから貸し出しコマンドを受信すると、当該持ち球数は125個となる。なお、専用ユニットUから枠制御基板200へは、貸し球数の貸し出しを示す貸し出しコマンドを送信するのではなく、貸し球数そのものを示す数値データをコマンドとして送信し、このコマンドを受信すると、枠制御CPU201が当該コマンドに含まれる貸し球数(125個)を持ち球数に加算するようにしてもよい。
また、枠制御CPU201は、遊技球が1個発射されるごとに、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1デクリメントすると共に、発射された遊技球がファール球となった場合には、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1インクリメントする。
また、各入賞口に遊技球が入球すると、対応するセンサにより当該入球が検出され、主制御基板100から枠制御基板200へ、遊技球が入球した入賞口に対応する賞球指定コマンドが送信される。枠制御CPU201は、この賞球指定コマンドを受信すると、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数に当該賞球指定コマンドに対応する賞球数を加算する。例えば、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が100個であるときに、第1始動入賞口15へ遊技球が入球すると、当該入球に対応する賞球数(本形態では1個)が加算されることにより、当該持ち球数は101個となる。なお、主制御基板100から枠制御基板200へは、上述の賞球指定コマンドを送信するのではなく、遊技球が入球した入賞口に対応する賞球数の数値データそのものを送信し、この数値データを受信すると、枠制御CPU201がこの数値データにより示される賞球数を持ち球数に加算するようにしてもよい。
また、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が1個以上のときに計数スイッチ6bが押下操作されることにより計数操作が行われると、枠制御CPU201は、上述の計数コマンドを専用ユニットUへ送信する。これにより、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が専用ユニットUへ送信されると共に、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数は0個となる。
なお、上述した持ち球表示数表示装置6aには、この枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が表示される。
【0077】
枠制御表示装置210は、枠制御基板200の表面における左上部に設けられており、横並びに配設された6つのデシマルポイント付き7セグメント表示器(最も左端から、第1表示器210a、第2表示器210b、第3表示器210c、第4表示器210d、第5表示器210e、第6表示器210f)により構成されている(
図8及び
図10参照)。
本形態における枠制御表示装置210は、独自に演算処理を行うCPU等の処理装置を内蔵しておらず、上述の低ベース値の表示や、後述する枠制御基板200において管理されるエラー(以下、枠制御管理エラーともいう)の発生中である旨を示唆する枠制御管理エラー示唆のみを行うものとなっている。
低ベース値の表示、枠制御管理エラー示唆等については、後程詳述する。
【0078】
また、本形態における枠制御表示装置210を構成する7セグメント表示器の個数は、上述の持ち球数表示装置6aを構成する7セグメント表示器の個数と同一となっており、例えば、故障等により、持ち球数表示装置6aにおいて持ち球数を表示できないような場合であっても、枠制御表示装置210において正確に持ち球数を表示できるようになっている。
【0079】
なお、枠制御表示装置210の設置位置は、枠制御基板200の表面の左上部に限定されるものではなく、例えば、左下部、右上部、右下部等に設けてもよい。また、枠制御表示装置210を構成する7セグメント表示器の個数は、5つ以下であってもよいし、7つ以上であってもよく、また、持ち球数表示装置6aを構成する7セグメント表示器の個数と同一としてもよいし、異ならせてもよい。また、枠制御表示装置210は、7セグメント表示器により構成するのではなく、液晶表示器やドットマトリクス表示器等により構成してもよい。また、枠制御表示装置210は、独自に演算処理を行う装置が内蔵されていなければ他の装置を内蔵してもよく、例えば、枠制御表示装置210の作動をコントロールするためのドライバ回路等を内蔵してもよい。
また、上述の低ベース値の表示や枠制御管理エラー示唆は、枠制御基板200の表面に搭載された枠制御表示装置210において行うのではなく、枠制御基板200にケーブルや中継基板等を介して接続可能な別個の表示装置を用いて、当該表示装置において行うことも考えられるが、ケーブルや中継基板を介して不正信号を送信する等の不正行為が行われるおそれがあるため、上述の枠制御表示装置210において行うのが望ましい。なお、枠制御基板200に枠制御表示装置210が搭載されていれば、その上で、枠制御基板200以外の所定箇所(例えば、他の基板上や管理遊技機P内部の所定位置)に、枠制御表示装置210と同一内容の表示が行われる表示装置を別途設けてもよい。
【0080】
エラー解除スイッチ220、遊技球数クリアスイッチ230、及び球抜きスイッチ240は、枠制御基板200の表面の左下部において横並びに設けられている(
図8参照)。本形態に係る管理遊技機Pでは、エラー解除スイッチ220が最も左側に設けられており、エラー解除スイッチ220の右側に遊技球クリアスイッチ230、遊技球クリアスイッチ230の右側に球抜きスイッチ240が設けられている。すなわち、これらのスイッチにおいては、エラー解除スイッチ220が内枠2の開放端から最も近くに位置し、球抜きスイッチ240が内枠2の開放端から最も遠くに位置する。そのため、内枠2を開放させた開放者は、上述のスイッチの中でエラー解除スイッチ220を最も操作し易い。
【0081】
エラー解除スイッチ220は、上述の枠制御管理エラーのうち、特定のエラーを解除するために用いられるものである。エラー解除スイッチ220には、押下操作可能なエラー解除ボタン220aが設けられている(
図10参照)。上述の特定のエラーが発生しているときにエラー解除ボタン220aが押下操作されると、エラー解除スイッチ220がオンとなり、枠制御CPU201により、発生中のエラーが解除される。
【0082】
遊技球数クリアスイッチ230は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数をクリアするために用いられるものである。遊技球数クリアスイッチ230には、押下操作可能な遊技球数クリアボタン230aが設けられている(
図10参照)。遊技球数クリアボタン230aが押下操作されていないときには、遊技球数スイッチ230はオフになっているが、遊技球数クリアボタン230aが押下操作されると、遊技球数クリアスイッチ230はオンになる。
そして、遊技球数クリアスイッチ230がオンの状態で電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数をクリアするものの、枠制御RAM203に記憶されている他のデータ(枠制御RAM203においてカウントされる全総アウト数、非時短総アウト数、非時短総賞球数、特別遊技総アウト数、特別遊技総賞球数、これらを用いて算出される低ベース値及び特別遊技ベース値)はクリアしない。そして、持ち球数のクリアに伴って、持ち球数表示装置6aにおける持ち球数の表示もクリアされ、持ち球数が0個である旨の表示が行われる。
なお、電源投入中に遊技球数クリアスイッチ230がオンとなった場合にも、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数がクリアされるようにしてもよい。
【0083】
球抜きスイッチ240は、電源がオンとなった時点で、上述の球抜き状態を設定するために参照されるものである。球抜きスイッチ240には、押下操作可能な球抜きボタン240aが設けられている(
図10参照)。球抜きボタン240aが押下操作されていないときには、球抜きスイッチ240はオフになっているが、球抜きボタン240aが押下操作されると、球抜きスイッチ240はオンになる。
そして、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が0個であって、かつ球抜きスイッチ240がオンの状態で電源がオフからオンになると(電断から復帰すると)、枠制御CPU201は、枠制御状態を球抜き状態に設定する。また、球抜き状態中に、球抜きスイッチ240がオフの状態で電源が再投入されると、枠制御CPU201は、枠制御状態を、起動準備状態を経て通常状態に設定する。
【0084】
また、枠制御基板200には、
図11に示すように、遊技球の発射の制御に関する機器として、操作ハンドル5に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ5aと、操作ハンドル5の操作角度(回転角度)を検出する操作ボリューム5bと、遊技球の発射を停止する発射停止スイッチ5cと、整流器ソレノイド521と、整流器入口センサ522と、整流器出口センサ523と、発射モータ503と、が接続されており、タッチセンサ5a、操作ボリューム5b、及び発射停止スイッチ5cから出力される制御信号が、枠制御基板200に入力されるようになっている。
【0085】
整流器入口センサ522は、整流器520の入口に位置する遊技球を検出するとオンとなり、整流器入口検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、当該遊技球を検出している間は、整流器入口検出信号が連続して出力される。また、整流器入口センサ522は、整流器520の入口に位置する遊技球を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200への整流器入口検出信号の出力を停止する。
【0086】
整流器出口センサ523は、整流器520の出口に位置する遊技球を検出するとオンとなり、整流器出口検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、当該遊技球を検出している間は、整流器出口検出信号が連続して出力される。また、整流器出口センサ523は、整流器520の出口に位置する遊技球を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200への整流器出口検出信号の出力を停止する。
【0087】
本形態に係る管理遊技機Pでは、メイン制御状態が遊技可能状態であり、かつ後述する差球作動停止制御に関する状態が発動警告前状態、発動警告状態又は発動予告状態となっており、さらに枠制御状態が通常状態であって、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が1個以上であり、整流器入口センサ522がオン、整流器出口センサ523がオフのときに、遊技者が操作ハンドル5に触れて回転操作を行うと、タッチセンサ5a及び操作ボリューム5bからの制御信号(以下、ハンドル回転操作信号ともいう)が枠制御基板200に入力される。ハンドル回転操作信号が入力されると、枠制御CPU201が、整流器ソレノイド521を通電して整流器520内の遊技球を発射装置502へ送り出す制御を行うと共に、発射モータ503を通電して発射装置502へ送り出された遊技球を発射する制御を行う。そして、操作ハンドル5への接触が解除されるか、操作ハンドル5の回転操作が行われなくなると、枠制御基板200へのハンドル回転操作信号の入力が停止し、遊技球を発射装置502へ送り出す制御、及び遊技球を発射する制御も停止する。
また、ハンドル回転操作信号が枠制御基板200に入力されている場合であっても、発射停止スイッチ5cからの制御信号(以下、発射停止信号ともいう)が枠制御基板200に入力されると、枠制御CPU201が、整流器ソレノイド521の通電を止めて発射装置502への遊技球の送り出しを停止する制御を行うと共に、発射モータ503の通電を止めて遊技球の発射を停止する制御を行う。
また、メイン制御状態が設定確認状態、設定変更状態又は遊技停止状態であるとき、メイン制御状態が遊技可能状態であり、かつ差球作動停止制御に関する状態が発動状態であるとき、或いは、枠制御状態が通常状態以外(起動準備状態、球抜き状態)のときに、ハンドル回転操作信号が枠制御基板200に入力されても、整流器ソレノイド521、及び発射モータ503は通電されず、発射装置502へ遊技球を送り出す制御、及び遊技球を発射する制御は行われない。
【0088】
本形態に係る管理遊技機Pでは、上述の遊技球を発射装置502へ送り出す制御、及び遊技球を発射する制御が行われることにより、遊技球が1個ずつ、整流器520から発射装置502へ送り出され、発射されることとなる。そうすると、遊技球が1個発射されるごとに、整流器出口センサ523のオンオフの切り替えが行われることとなる。そこで、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御CPU201は、整流器出口センサ523がオンからオフになったことを契機に、1個の遊技球が発射されたものとして、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1デクリメントするようになっている。
【0089】
また、枠制御基板200には、
図11に示すように、管理遊技機P内における遊技球の循環の制御に関する機器として、揚送モータ532と、回転センサ533と、循環球数過多センサ511と、循環球数過少センサ512と、が接続されている。
【0090】
回転センサ533は、スクリューコンベア531の回転を検出するとオンとなり、回転検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、当該回転を検出している間は、回転検出信号が連続して出力される。また、回転センサ533は、スクリューコンベア531の回転を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200への回転検出信号の出力を停止する。
【0091】
循環球数過多センサ511は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球の数が上述の上限循環数以上になるとオンとなり、過多検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、上限循環数以上となっている間は、過多検出信号が連続して出力される。また、循環球数過多センサ511は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球の数が上述の上限循環数以上でなくなるとオフとなり、枠制御基板200への過多検出信号の出力を停止する。
【0092】
循環球数過少センサ512は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球の数が上述の下限循環数より多いときにはオンとなり、下限超過信号を枠制御基板200に出力するようになっており、下限循環数より多くなっている間は、下限超過信号が連続して出力される。また、循環球数過少センサ512は、貯留タンク510内に貯留されている遊技球の数が下限循環数以下になるとオフとなり、枠制御基板200への下限超過信号の出力を停止する。
【0093】
本形態に係る管理遊技機Pでは、所定の入力時間(例えば、1秒)継続して上述のハンドル回転操作信号が枠制御基板200に入力されると、枠制御CPU201が、揚送モータ532を通電して揚送ユニット530の下部に位置する遊技球を上部へ揚送する制御を開始する。そして、当該制御の開始後、所定の検出時間(例えば、2秒)継続して整流器入口センサ522により遊技球が検出される(整流器入口センサ522がオンになる)か、又はハンドル回転操作信号の入力の停止が所定の停止時間(例えば、2秒)継続すると、枠制御CPU201が上述の制御を終了する。
一方、メイン制御状態が設定確認状態、設定変更状態又は遊技停止状態であるとき、メイン制御状態が遊技可能状態であり、かつ差球作動停止制御に関する状態が発動状態であるとき、又は枠制御状態が通常状態以外(起動準備状態、球抜き状態)のときに、ハンドル回転操作信号が枠制御基板200に入力されても、揚送モータ532は通電されず遊技球を上部へ揚送する制御は行われない。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、所定の開放時間(例えば、2秒)外枠3が開放した場合にも、枠制御CPU201が上述の制御を開始する。そして、当該制御の開始後、上述の検出時間(2秒)継続して整流器入口センサ522により遊技球が検出されるか、又は外枠3の閉鎖が所定の閉鎖時間(例えば、2秒)継続すると、枠制御CPU201が上述の制御を終了する。
なお、上述の制御を開始する契機は、上述の内容に限定されるものではなく、例えば、球通路620の所定箇所に遊技球が停留している旨を検出するセンサを設け、このセンサによる遊技球の検出が所定時間(例えば、0.8秒等)行われなかったことに基づき、揚送モータ532を通電し遊技球を上部へ揚送する制御を開始するようにしてもよい。
【0094】
また、枠制御基板200には、
図11に示すように、内枠2の開放状態を検出する内枠開放検出センサ2aと、外枠3の開放状態を検出する外枠開放検出センサ3aと、アウトセンサ601と、ファール球センサ611と、遊技盤11に照射される電波を検出する電波検出センサ35と、が接続されている。
【0095】
内枠検出センサ2aは、内枠2が開放されていることを検出するとオンとなり、内枠開放検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、内枠2の開放中は、内枠開放検出信号が連続して出力される。また、内枠開放検出センサ2aは、内枠2が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、内枠開放検出信号の出力を停止する。
【0096】
外枠開放検出センサ3aは、外枠3が開放されていることを検出するとオンとなり、外枠開放検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、外枠3の開放中は、外枠開放検出信号が連続して出力される。また、外枠開放検出センサ3aは、外枠3が開放されていることを検出しなくなるとオフとなり、外枠開放検出信号の出力を停止する。
【0097】
アウトセンサ601は、遊技球を検出するとオンとなり、アウト信号を枠制御基板200に出力するようになっており、遊技球を検出している間は、アウト信号が連続して出力される。また、アウトセンサ601は、遊技球を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200へのアウト信号の出力を停止する。
【0098】
ファール球センサ611は、遊技球を検出するとオンとなり、ファール信号を枠制御基板200に出力するようになっており、遊技球を検出している間は、ファール信号が連続して出力される。また、ファール球センサ611は、遊技球を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200へのファール信号の出力を停止する。
また、上述したように、発射された遊技球がファール球となった場合、当該ファール球は遊技に使用されておらず持ち球に戻されるべきものである。そこで、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御CPU201は、ファール球センサ611がオンになったことを契機に、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1インクリメントするようになっている。
【0099】
電波検出センサ35は、遊技盤11の所定位置に設けられている。電波検出センサ35は、電波を検出するとオンとなり、電波検出信号を枠制御基板200に出力するようになっており、電波を検出している間は、電波検出信号が連続して出力される。また、電波検出センサ35は、電波を検出しなくなるとオフとなり、枠制御基板200への電波検出信号の出力を停止する。
【0100】
また、枠制御基板200には、
図11に示すように、持ち球数表示装置6aと、計数スイッチ6bと、が接続されている。
上述したように、持ち球数表示装置6aには、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が表示される。枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が更新されるごとに、持ち球数表示装置6aに表示されている持ち球数の更新表示を行う。
【0101】
計数スイッチ6bは、上述したように、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を専用ユニットUに送信するために用いられるものである。計数スイッチ6bには、押下操作可能な計数ボタン6cが設けられている(
図1参照)。計数ボタン6cが押下操作されると、計数スイッチ6bがオンになる。そして、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が1個以上のときに計数スイッチ6bがオンになると、枠制御CPU201は、当該持ち球数を示す計数コマンドを専用ユニットUに送信すると共に、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数をクリアする。これにより、枠制御RAM203に記憶されていた持ち球が全て、専用ユニットUに送信されることとなる。
【0102】
枠制御基板200に接続されている専用ユニットUには、特に図示していないが、紙幣を投入可能な紙幣投入口や、カードを挿入可能なカード挿入口等が設けられていると共に、価値情報表示装置VDと、押下操作可能な貸出ボタン(特に図示しておらず)を備えた貸出スイッチLSと、押下操作可能な返却ボタン(特に図示しておらず)を備えた返却スイッチRSと、が設けられている(
図11参照)。また、専用ユニットUにも、特に図示していないが、各種処理を実行するための専用CPUや、価値情報等を記憶するための専用RAM等の電子部品が内蔵されている。
【0103】
紙幣投入口から紙幣が投入されるか、又はカード挿入口から遊技球を貸し出し可能な価値情報が記憶されているカード(すなわち、残高のあるカード)が挿入され認識されると、貸し出し可能な遊技球の数を示す価値情報が、上述の専用RAMに記憶されると共に、価値情報表示装置VDに表示される。
そして、専用RAMに遊技球を貸し出し可能な価値情報が記憶されている状態(すなわち、価値情報の残高がある状態)で、貸出ボタンが押下操作され貸出スイッチLSがオンになると、専用CPUが、専用RAMに記憶されている価値情報から貸し球数に対応する価値情報を減算すると共に、価値情報表示装置VDの表示を減算後の価値情報へ更新する。また、専用CPUは、管理遊技機P(枠制御基板200)に貸し出しコマンドを送信する。
また、専用RAMに遊技球を貸し出し可能な価値情報が記憶されている状態で、返却ボタンが押下操作され返却スイッチRSがオンになると、専用CPUは、専用ユニットU内に収納されているカードに当該価値情報を記憶し、当該カードをカード挿入口から排出する制御を行う。
なお、遊技球を貸し出し可能な価値情報が記憶されていないカード(すなわち、価値情報の残高が無いカード)が専用ユニットUに挿入された場合にも、専用CPUは、当該カードをカード挿入口から排出する制御を行う。
【0104】
(副制御基板300の概要)
副制御基板300は、遊技中や待機中等に実行される演出を制御するものである。
副制御基板300は、
図11に示すように、各種演算処理を行うサブCPU301と、演出を実行するための制御プログラム、演出の実行に必要なデータやテーブル等を格納するサブROM302と、演算処理時の一時記憶領域等として用いられるサブRAM303と、を備えており、主制御基板100から副制御基板300への一方向に通信可能となるように接続されている。
【0105】
サブCPU301は、主制御基板100から送信されるコマンドやタイマからの信号に基づき、サブROM302に格納されている制御プログラムを読み出して演算処理を行うと共に、画像表示を制御するための画像制御基板(特に図示しておらず)、音声出力を制御するための音声制御基板(特に図示しておらず)、照明の点灯を制御するための電飾制御基板(特に図示しておらず)に、演出実行用のコマンドを送信する。
【0106】
また、副制御基板300には、画像制御基板を介して演出表示装置21が接続され、音声制御基板を介してスピーカ10が接続され、電飾制御基板を介してランプ23、及び演出操作装置9(操作ボタン9a、音量変更ボタン9b、光量変更ボタン9c、十字キー9dが接続されている。そして、副制御基板300から送信されたコマンドに基づき、画像制御基板は演出表示装置21による画像表示を制御し、音声制御基板はスピーカ10からの音声出力を制御し、電飾制御基板はランプ23による照明の点灯を制御する。
【0107】
(管理遊技機Pの遊技の概略)
次に、本形態に係る管理遊技機Pの遊技の概略を説明する。
上述したように、本形態に係る管理遊技機Pにおいては、特図遊技と普図遊技とが並行して進行する。また、本形態では、遊技を進行する際に滞在する遊技状態として、非時短遊技状態、時短遊技状態及び特別遊技状態が設けられている。
【0108】
ここで、非時短遊技状態及び時短遊技状態は、第2始動入賞口16への遊技球の入球の頻度(入球の難易度、換言すれば、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく当否抽選の頻度)がそれぞれ所定の内容に設定された遊技状態である。時短遊技状態においては非時短遊技状態よりも、可動片16bが突出状態に維持されやすい(すなわち、第2始動入賞口16へ遊技球が入球しやすい)ように設定されている。また、非時短遊技状態においては、可動片16bがほぼ突出状態に維持されない(すなわち、第2始動入賞口16へ遊技球がほぼ入球しない)ように設定されている。
また、特別遊技状態は、特別遊技が実行されているときの遊技状態である。
そして、工場出荷後における初回の電源投入後(すなわち、初期状態)やRAMクリア後においては、非時短遊技状態が設定されるようになっている。
【0109】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、いずれかの遊技状態が設定されると、メインCPU101が、設定された遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信するようになっている。これにより、枠制御基板200においても、設定された遊技状態を把握することができる。
【0110】
なお、遊技状態としては、これらに限定されるものではない。例えば、当否抽選により特別遊技の実行の契機となる大当たりの当選が導出されるように設定されていた場合には、当否抽選によって大当たりに当選する確率が異なる低確率遊技状態(いわゆる非確変状態)及び高確率遊技状態(いわゆる確変状態)を設けるようにしてもよい。そして、非時短遊技状態及び時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、低確率遊技状態及び高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態が設定されるようにしてもよい。
【0111】
本形態に係る管理遊技機Pでは、発射装置502により発射され遊技領域12を流下する遊技球が第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ入球すると、所定の乱数が取得され、当該取得された乱数に基づいて当否抽選が行われると共に、第1始動入賞口15へ遊技球が入球した場合には、第1特別図柄表示装置30において特別図柄の変動表示が開始され、第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示が開始される。当否抽選では、上述の乱数に基づいて、小当たりに当選したか否か(小当たり又はハズレ)が決定される。そして、予め定められた複数の特別図柄の中から、当該決定の結果(小当たり又はハズレ)に対応付けられたいずれかの特別図柄が決定されるようになっている。また、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示が開始されると、これに伴って、演出表示装置21の表示部21aでは当否抽選の結果を報知する変動演出が開始される。
その後、所定の変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31において、特別図柄の変動表示が停止し、上述のように決定された特別図柄が停止表示される。すなわち、小当たりに当選した場合には小当たりに対応付けられた特別図柄が停止表示され、ハズレの場合にはハズレに対応付けられた特別図柄が停止表示されることとなる。また、特別図柄が停止表示されると、これに伴って、演出表示装置20において行われていた変動演出が終了し、当否抽選の結果が報知される。
【0112】
そして、当否抽選によって小当たりに当選し、小当たりに対応付けられた特別図柄が停止表示された場合には、大入賞口18が開放され当該大入賞口18へ遊技球を入球させることが可能となる小当たり遊技が実行される。
小当たり遊技中においては、大入賞口18の所定時間(例えば、2.9秒)の開放が所定回数(例えば、2回)行われ、この大入賞口18の開放中に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入球すると大入賞口18は閉鎖する。また、小当たり遊技中は、振り分け部材59が第2位置に停留する(位置する)ようになっており、小当たり遊技中に大入賞口18へ入球した遊技球は必ず、特定領域57へ進入する。そして、小当たり遊技中に所定個数(例えば、1個)の遊技球が特定領域57へ進入すると、特別遊技が開始される(すなわち、特別遊技状態が設定される)。また、特別遊技が開始される(特定領域57へ遊技球が進入する)と、メインCPU101は、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信する。これにより、枠制御基板200においても、特別遊技状態が設定された旨を把握できる。
【0113】
特別遊技中においては、大入賞口18が開放されてから、予め定められた開放時間(例えば、29.0秒)が経過するか又は大入賞口18へ所定個数(例えば、10個)の遊技球が入球するかのいずれかの条件が成立することで終了するラウンド遊技が複数回(例えば、10回)実行される。ラウンド遊技の数、大入賞口18の開放時間等は、小当たりの当選に基づき決定された特別図柄の種別に応じて異なるように定めてもよいし、当該特別図柄の種別にかかわらず同一に定めてもよい。
そして、特別遊技(特別遊技状態)の終了後には時短遊技状態が設定され、その後、特別遊技が実行されることなく当否抽選が予め定められた時短回数(例えば、10回)行われると、時短遊技状態が終了し非時短遊技状態が設定される。時短回数は、小当たりの当選に基づき決定された特別図柄の種別に応じて異なるように定めてもよいし、当該特別図柄の種別にかかわらず同一に定めてもよい。また、特別遊技が終了し時短遊技状態が設定されると、メインCPU101は、時短遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信し、時短遊技状態が終了し非時短遊技状態が設定されると、メインCPU101は、非時短遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信する。これにより、枠制御基板200においても、時短遊技状態が設定された旨や非時短遊技状態が設定された旨を把握できる。
【0114】
なお、当否抽選の結果としては、小当たり及びハズレのみならず、特別遊技の実行が定められた大当たりを設けてもよい。
また、特別遊技の終了後には必ず時短遊技状態が設定されるのではなく、決定された特別図柄の種別に応じた遊技状態が設定されるようにしてもよい。例えば、小当たりの当選に基づき特別図柄Aが決定された場合には、小当たり遊技を経由して実行される特別遊技の終了後に時短遊技状態を設定するものの、小当たりの当選に基づき特別図柄Bが決定された場合には、小当たり遊技を経由して実行される特別遊技の終了後に非時短遊技状態を設定するようにしてもよい。
【0115】
またここで、第1特別図柄表示装置30又は第2特別図柄表示装置31において特別図柄の変動表示が行われている間、又は小当たり遊技や特別遊技の実行中に、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16へ遊技球が入球した場合には、当該入球に基づいて取得される乱数が記憶(保留)され、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく乱数の記憶数(保留数)は第1特図保留表示装置38に、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく保留数は第2特図保留表示装置39に、それぞれ表示される。本形態に係る管理遊技機Pでは、第1特図保留表示装置38及び第2特図保留表示装置39はそれぞれ4つのランプにより構成されており、点灯するランプの数により、保留数が報知されるようになっている。そして、特別図柄の変動表示が終了し、又は小当たり遊技や特別遊技が終了した場合には、保留されていた乱数に基づいて当否抽選が行われる。保留数は最大4個までとなっており、保留されていた乱数に基づいて当否抽選が行われると保留数が減じられ、これに伴って、第1特図保留表示装置38又は第2特図保留表示装置39の表示も減じられる。
【0116】
本形態に係る管理遊技機Pでは、ゲート20を遊技球が通過すると、所定の乱数が取得され、当該取得された乱数に基づいて、第2始動入賞口16に併設された可動片16bを突出させるか否かの抽選が行われる。この抽選は、可動片16bの突出(当たり)、非突出(ハズレ)にそれぞれ対応付けられた複数種類の普通図柄の中から一の普通図柄を決定する普通図柄の抽選として行われる。そして、当該抽選の結果が当たりであった場合、可動片16bが所定時間突出状態となる。
【0117】
また、ゲート20を遊技球が通過すると、普通図柄表示装置32において、普通図柄の変動表示が開始される。その後、所定の普通図柄変動時間が経過すると、普通図柄表示装置32において、普通図柄の変動表示が停止し、上述の抽選の結果を示す普通図柄が停止表示される。すなわち、当たりの場合には当該当たりに対応付けられた普通図柄が停止表示され、ハズレの場合にはハズレに対応付けられた普通図柄が停止表示される。当たりに対応付けられた普通図柄が停止表示されると、可動片16bが突出した状態(以下、突出状態ともいう)となる。可動片16bが没入した状態(以下、没入状態ともいう)では第2始動入賞口16へ遊技球を入球させることができないものの、突出状態では第2始動入賞口16へ遊技球を入球させることができる。
【0118】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、非時短遊技状態及び時短遊技状態のいずれにおいても、普通図柄の抽選により当たりとなる確率は極めて高く設定している(具体的には、およそ99/100に設定している)ものの、普通図柄変動時間及び可動片16bの突出時間を異ならせる(具体的には、時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも普通図柄変動時間を短くすると共に、時短遊技状態中は非時短遊技状態よりも可動片16bの突出時間を長くする)ことで、第2始動入賞口16へ遊技球が入球する可能性が変化するようになっている。すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも、可動片16bが突出状態になり易くなっている。したがって、時短遊技状態中は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく賞球が頻繁に付与されるため、非時短遊技状態中よりも、遊技の進行に伴う持ち球数の減少を抑えながら当否抽選の機会を多く獲得できることとなる。
【0119】
また、普通図柄表示装置32において普通図柄の変動表示が行われている間に、ゲート20を遊技球が通過した場合には、当該通過に基づいて取得される乱数が最大4個まで保留され、普通図柄保留表示装置33に保留数が表示される。そして、普通図柄の変動表示が終了した場合には、保留に基づいて普通図柄の抽選が行われ、保留数が減じられると共に普通図柄保留表示装置33の表示が減じられる。
【0120】
(差球作動停止制御(差球数に基づく作動停止制御)の概要)
本形態に係る管理遊技機Pでは、遊技中において遊技者に付与された賞球が過剰となり射幸性が高くなり過ぎるような事態を防止するために、遊技可能状態中において所定の算出開始時点からの差球数が所定の作動停止個数(本形態では95000個)に到達することに基づき、メインCPU101は、管理遊技機Pの作動を停止する作動停止制御(差球作動停止制御)を実行するようになっている。
【0121】
差球数とは、各入賞口(一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)への遊技球の入球に基づき加算される賞球数(一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58aによる遊技球の検出に基づき加算される賞球数)と、遊技者により発射されて各入賞口へ入球するか又はアウト口19に受け入れられた遊技球(アウトセンサ601により検出された遊技球の数、換言すれば、遊技に用いられた遊技球)との差数である。
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、アウトセンサ601は枠制御基板200に接続されているが、アウトセンサ601により遊技球が検出されるごとに、検出信号が主制御基板100に送信されるようになっている。これにより、主制御基板100においても、アウトセンサ601により遊技球が検出された旨を把握可能となっている。
【0122】
上述したように、本形態に係る管理遊技機Pでは、メインRAM103の記憶領域に、差球数を判定するために用いられる差球カウント値が記憶されるようになっている。
この差球カウント値は、後述する発動予告状態及び発動状態以外の状態(発動警告前状態、発動警告状態)においては電断復帰した場合(電源のオフ・オンが行われた場合)にリセットされ、発動予告状態及び発動状態においては、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われることによりリセットされる。そして、リセットされると差球カウント値に初期値(本形態では100000)がセットされる。
なお、発動警告前状態、発動警告状態においても、特定の主制御管理エラーが発生していた状態で電断復帰した場合には、差球カウント値はリセットされないようにしてもよい。特定の主制御管理エラーとしては、遊技の進行に重大な影響を及ぼすエラー(例えば、
大入賞口18の故障の可能性がある不正入賞エラー等)や、発生した場合に遊技停止状態が設定されるようなエラー等とすることができる。
【0123】
差球カウント値は、各入賞口へ遊技球が入球するごとに(一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a又は大入賞口検出センサ18aにより遊技球が検出されるごとに)当該入球に基づいて加算される予定の賞球数だけインクリメントされ、アウトセンサ601により遊技球が検出されるごとに1デクリメントされる。差球カウント値が0となっているときには、アウトセンサ601により検出されても、当該差球カウント値はデクリメントされず0のままとなる。
そして、差球カウント値が後述する第2基準値(本形態では195000)に到達すると、差球数が所定の作動停止個数(95000個)に到達したこととなる。
【0124】
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、アウトセンサ601により遊技球が検出されるごとに、差球カウント値を1デクリメントするようになっているが、これに限定されるものではなく、発射された遊技球が遊技領域12に到達するごとに、差球カウント値を1デクリメントするようにしてもよい。すなわち、遊技球が遊技に用いられるごとに、差球カウント値を1デクリメントするようにしてもよい。
また、上述したように、発動予告状態及び発動状態においては、差球カウント値は、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われることによりリセットされるようになっていたが、これに限定されるものではなく、設定変更状態の設定を伴わないRAMクリアが行われることによりリセットするようにしてもよい。
また、上述したように、発動警告前状態や発動警告状態においては、差球カウント値は、電断復帰によりリセットされるようになっていたが、これに限定されるものではなく、発動予告状態や発動状態と同様に、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われることによりリセットされるようにしてもよいし、設定変更状態の設定を伴わないRAMクリアが行われることによりリセットされるようにしてもよい。
【0125】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球作動停止制御に関する各種状態として、発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、及び発動状態の4種類が設けられている。遊技可能状態中は、上述の4種類の状態のうちのいずれかに滞在するようになっている。
【0126】
(発動警告前状態)
発動警告前状態は、差球カウント値がリセットされることにより設定され、当該差球カウント値が第1基準値(本形態では190000)に到達していないときに滞在する状態であり、遊技可能状態中は主にこの発動警告前状態に滞在する。そして、差球カウント値が第1基準値に到達すると発動警告前状態が終了し、発動警告状態が設定される。
すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値がリセットされてから第1基準値に到達するまでの間、発動警告前状態に滞在することとなる。
【0127】
(発動警告状態)
発動警告状態は、上述のように、差球カウント値が第1基準値に到達することにより設定される。そして、差球カウント値が第2基準値(195000)に到達すると発動警告状態が終了し、この到達の際において、小当たり遊技又は特別遊技が実行されていたときには発動予告状態が設定され、小当たり遊技及び特別遊技がいずれも実行されていなかったときには発動状態が設定される。
すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が第1基準値に到達してから第2基準値に到達するまでの間、発動警告状態に滞在することとなる。
【0128】
また、メインCPU101は、発動警告状態が設定されると、その旨を示す第1差球作動停止制御指定コマンドを副制御基板300に送信する。そして、副制御基板300において第1差球作動停止制御指定コマンドが受信されると、電断が発生するか、発動警告状態が終了するか又は所定時間(本形態では600秒)が経過するという終了条件を満たすまでの間、演出表示装置21の表示部21aにおいて、第1基準値に到達し間もなく第2基準値に到達する旨を示唆する発動警告示唆(例えば、「打ち止めまで残り約5000発です」という発動警告文字画像の表示等(特に図示しておらず))が行われると共に、ランプ23が所定の点灯パターンにより点灯又は消灯する(例えば、青色で点灯等)ようになっている。また、第1差球作動停止制御指定コマンドが受信されると、当該時点(すなわち、発動警告状態の設定時点)から所定の発動警告音声出力時間(本形態では5秒)が経過するまでの間、発動警告音声(例えば、「打ち止めまで残り約5000発です」という音声)の出力が行われる。これらにより、発動警告状態が設定された旨の示唆が行われる。
なお、発動警告音声の出力については、電断が発生するまで継続して行うようにしてもよいし、発動警告状態が終了するまで継続して行うようにしてもよい。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動警告状態が設定された後は電断復帰が行われない限り、差球カウント値が第1基準値を下回っても、発動警告状態が終了し発動警告前状態が設定されることはないようになっている。なお、発動警告状態が設定された後に差球カウント値が第1基準値を下回った場合には、発動警告状態を終了させ発動警告前状態を設定するようにしてもよい。
【0129】
(発動予告状態)
発動予告状態は、上述のように、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に小当たり遊技又は特別遊技が実行されていたときに設定される。そして、実行中の小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入しなかった場合には、当該小当たり遊技が終了すると発動予告状態が終了し、発動状態が設定される。また、実行中の小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入した場合には、当該小当たり遊技が終了後に実行される特別遊技が終了すると発動予告状態が終了し、発動状態が設定される。また、特別遊技が実行されていた場合には、当該特別遊技が終了すると発動予告状態が終了し、発動状態が設定される。また、発動予告状態中に上述した設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われると発動予告状態が終了し、発動警告前状態が設定される。
すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技又は特別遊技が実行されていた場合において、差球カウント値が第2基準値に到達してから、特別遊技が実行されることなく実行中の小当たり遊技が終了するか、実行中の小当たり遊技を介して実行される特別遊技が終了するか、実行中の特別遊技が終了するか、又は設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われるまでの間、発動予告状態に滞在することとなる。
【0130】
なお、発動予告状態は、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われることにより終了するのではなく、設定変更状態の設定を伴わないRAMクリアが行われることにより終了するようにしてもよい。
【0131】
また、メインCPU101は、発動予告状態が設定されると、その旨を示す第2差球作動停止制御指定コマンドを副制御基板300に送信する。そして、副制御基板300において第2差球作動停止制御指定コマンドが受信されると、電断が発生するか又は発動予告状態が終了するという終了条件を満たすまでの間、演出表示装置21の表示部21aにおいて、小当たり遊技や特別遊技が終了した後に管理遊技機Pの作動が停止する旨を示唆する発動予告示唆(例えば、「大当たりの終了後に打ち止めとなります」という発動予告文字画像の表示等(特に図示しておらず))が行われると共に、ランプ23が所定の点灯パターンにより点灯又は消灯する(例えば、緑色で点灯等)ようになっている。また、第2差球作動停止制御指定コマンドが受信されると、当該時点(すなわち、発動予告状態の設定時点)から所定の発動予告音声出力時間(本形態では7秒)が経過するまでの間、発動予告音声(例えば、「大当たりの終了後に打ち止めとなります」という音声)の出力が行われる。これらにより、発動予告状態が設定された旨の示唆が行われる。
なお、発動予告示唆、ランプ23の所定の点灯パターンによる点灯又は消灯については、所定時間(例えば60秒)が経過するまでの間に行うようにしてもよい。また、発動予告音声の出力については、電断が発生するまで継続して行うようにしてもよいし、発動予告状態が終了するまで継続して行うようにしてもよい。
【0132】
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、後述するように、差球カウント値が第2基準値に到達することに基づき発動状態が設定されると遊技が進行しない(遊技が停止する)ようになるものの、上述の如く、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていたときには発動状態ではなく発動予告状態が設定され、実行中の小当たり遊技や特別遊技、実行中の小当たり遊技を介して実行される特別遊技が終了すると発動予告状態が終了し発動状態が設定されるようになっている。すなわち、小当たり遊技や特別遊技の実行中に差球カウント値が第2基準値に到達した場合には、当該到達に基づきすぐに遊技が停止され強制的に実行中の小当たり遊技や特別遊技が終了するのではなく、実行中の小当たり遊技や特別遊技、実行中の小当たり遊技を介して実行される特別遊技が終了するまで遊技が進行する。これにより、小当たり遊技や特別遊技の実行中に差球カウント値が第2基準値に到達した場合であっても、遊技者の興趣を持続させることができる。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動予告状態が設定されたものの、当該発動予告状態中に差球カウント値が減少し、実行中の小当たり遊技や特別遊技、実行中の小当たり遊技を介して実行される特別遊技が終了した時点で第2基準値を下回っていた場合であっても、発動予告状態が終了し発動状態が設定されるようになっている。なお、小当たり遊技や特別遊技が終了した時点で差球カウント値が第2基準値を下回っていた場合には、発動状態が設定されないようにしてもよい。
【0133】
(発動状態)
発動状態は、上述のように、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技及び特別遊技がいずれも実行されていなかった場合、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていたときには当該実行中の特別遊技が終了した場合、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されており、当該小当たり遊技を介して特別遊技が実行されたときには当該特別遊技が終了した場合、又は、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されており、当該小当たり遊技を介して特別遊技が実行されなかったときには当該小当たり遊技が終了した場合に設定される。そして、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われると発動状態が終了し、発動警告前状態が設定される。
すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていなかった場合には、差球カウント値が第2基準値に到達してから設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われるまでの間、発動状態に滞在することとなる。また、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていた場合には、実行中の小当たり遊技や特別遊技、実行中の小当たり遊技を介して実行される特別遊技が終了してから設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われるまでの間、発動状態に滞在することとなる。
換言すれば、発動状態が設定された後は、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われない限り、当該発動状態は終了することなく当該発動状態が継続する。
【0134】
なお、発動状態は、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われることにより終了するのではなく、設定変更状態の設定を伴わないRAMクリアが行われることにより終了するようにしてもよい。
【0135】
本形態に係る管理遊技機Pでは、メインCPU101は、発動状態が設定されると、当該発動状態が設定された旨を示す発動状態設定コマンドを枠制御基板200に送信する。これにより、枠制御基板200においても発動状態が設定された旨を把握できるようになっている。
そして、発動状態においては、操作ハンドル5の回転操作が行われても遊技球が発射されないようになっている。また、主制御基板100のメインCPU101が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16への遊技球の入球や遊技球のゲート20の通過を検出しないようになっており、これにより、遊技球が第1始動入賞口15や第2始動入賞口16へ入球しても当該入球に基づく当否抽選が行われず、遊技球がゲート20を通過しても当該通過に基づく普通図柄の抽選が行われないと共に、新たな賞球数の加算(賞球の付与)、新たな保留記憶が発生しないようになっている。さらに、特別図柄の変動表示や普通図柄の変動表示が実行されていた場合には、発動状態が設定されると、主制御基板100のメインCPU101が特別図柄の変動表示や普通図柄の変動表示を停止するようになっている。
このように、発動状態においては主制御基板100のメインCPU101が上述の制御を行うことにより、遊技が進行しない(遊技が停止する)こととなる。
【0136】
また、発動状態においては、可動片16b及び大入賞口18の開閉扉18bの作動が制限されるようになっている。具体的には、発動状態においては、主制御基板100のメインCPU101が、可動片16bを突没駆動する可動片ソレノイド16cを作動させないように制御し、また、大入賞口18の開閉扉18bを開閉駆動する大入賞口ソレノイド18cを作動させないように制御する。これにより、例えば、可動片16bが突出していた場合には、発動状態が設定されると可動片16bが没入し、発動状態中は可動片16bが没入した状態が維持される。また、発動状態中は開閉扉18bが閉じた状態が維持される。また、例えば、普通図柄の抽選で当たりとなった後、可動片16bが突出する前に発動状態が設定された場合には、可動片16bは突出せず、発動状態中は可動片16bが没入したままとなる。
【0137】
また、発動状態においては、枠制御基板200による遊技球を発射する制御は停止されるものの、枠制御基板200による賞球数の持ち球数への加算の制御は停止しないようになっている。
具体的には、主制御基板100のメインCPU101が、一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16又は大入賞口18への遊技球の入球に基づいて、対応する賞球数を示す賞球指定コマンドを枠制御基板200に送信した後に(すなわち、賞球指定コマンドを枠制御基板200が受信した後に)、発動状態が設定されても、枠制御基板200による賞球数の持ち球数への加算の制御は実行される。
【0138】
これにより、例えば、いずれかの入賞口への遊技球の入球に基づく賞球の付与(賞球数の持ち球数への加算)が実行されているときに、発動状態が設定された場合であっても、上述の入球に基づく全ての賞球が付与されることとなる。すなわち、発動状態が設定される前にいずれかの入賞口へ遊技球が入球することで賞球の付与が発生したものの、発動状態が設定された時点では未だ付与が完了していない賞球も全て付与される。
【0139】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動状態においては、遊技が進行せず、かつ遊技球を発射する制御が停止することにより遊技球の発射が行えないようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、発動状態においては、遊技が進行しないようにするものの、遊技球を発射する制御は停止されないようにしてもよい。すなわち、発動状態においては、遊技は進行しないものの、遊技球の発射を行うことができるようにしてもよい。
【0140】
また、発動状態が設定されると、メインCPU101は、第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33における表示をクリアするようになっている。具体的には、これらの表示装置は点灯又は消灯が可能なLEDから構成されているが、各表示装置を構成するLEDが消灯するようになっている。これにより、第1特別図柄表示装置30や第2特別図柄表示装置32において変動表示中であった特別図柄や停止表示中であった特別図柄、普通図柄表示装置32において変動表示中であった普通図柄や停止表示中であった普通図柄、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39、普通図柄保留表示装置33により表示されていた保留が全てクリアされることとなる。
これに対して、副制御基板300に遊技の進行に係る示唆を行う表示装置(例えば、第2遊技領域12bへ向けて遊技球の打ち出しを行う旨を示唆する右打ち報知ランプ、保留の数を示唆する保留数ランプ等)が接続されている場合には、当該表示装置については、発動状態の設定後も、当該発動状態の設定前の表示を継続するようにしてもよい。すなわち、副制御基板300に接続されている表示装置であって、遊技の進行に係る示唆を行うものについては、発動状態の設定後も当該示唆を継続して実行するようにしてもよい。
【0141】
また、メインCPU101は、発動状態が設定されると、その旨を示す第3差球作動停止制御指定コマンドを副制御基板300に送信する。そして、副制御基板300において第3差球作動停止制御指定コマンドが受信されると、この時点で演出表示装置21の表示部21aに表示されていた演出図柄50、保留記憶が行われていることを示唆する保留画像(特に図示しておらず)、背景画像、右打ち示唆画像等の各種演出画像がクリアされた上で、電断が発生するまでの間、演出表示装置21の表示部21aにおいて、管理遊技機Pの作動が停止した旨を示唆する発動示唆(例えば、「差球作動停止機能作動中 差球上限に到達のため打ち止めとなります 係員を呼んでください」という発動文字画像の表示等(特に図示しておらず))が行われ、音声出力装置10から所定の発動音声(例えば、「差球上限に到達のため打ち止めとなります」という音声)が出力され、ランプ23が所定の点灯パターンにより点灯又は消灯すること(例えば、赤色で点灯等)により、発動状態が設定された旨の示唆が行われる。
なお、発動示唆、発動音声の出力、ランプ23の点灯又は消灯による発動状態が設定された旨の示唆については、電断が発生するまで行うのではなく、所定時間(発動警告状態が設定された旨の示唆が行われる時間よりも長い時間(例えば10分)等)が経過するまでの間のみ行うようにしてもよい。
また、発動状態が設定された時点で表示されていた各種演出画像はクリアするのではなく、そのまま表示し続けてもよい。そして、これらの各種演出画像に重ねて上述の発動示唆(発動文字画像の表示)を行ってもよい。
【0142】
また、メインCPU101は、発動状態が設定されると、設定値表示装置105において発動状態を示すコードを表示するようになっている。これにより、発動状態が設定された旨を設定値表示装置105により把握することができる。
なお、発動状態が設定された場合には、設定値表示装置105においてはいかなる表示も行わないようにしてもよい。すなわち、設定値表示装置105における表示をクリアするようにしてもよい。
【0143】
(差球作動停止制御に関する各種状態の設定の概要)
また、上述したように、本形態に係る管理遊技機Pでは、メインRAM103の記憶領域に、差球作動停止制御に関する各種状態(発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態)を設定するための差球作動停止制御フェーズデータが記憶されるようになっている。この差球作動停止制御フェーズデータに、上述の各種状態に対応する状態値が記憶されることにより、発動警告前状態、発動警告状態、発動予告状態、発動状態のいずれかが設定されることとなる。
【0144】
具体的には、発動警告前状態又は発動警告状態において電断復帰が行われるか、或いは、発動予告状態又は発動状態において設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われると、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータをクリアした上で、この差球作動停止制御フェーズデータに発動警告前状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動警告前状態が設定される。
すなわち、発動警告前状態又は発動警告状態において電断復帰が行われると、上述したように差球カウント値がリセットされることにより発動警告前状態が設定される。また、発動予告状態又は発動状態において設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが行われると、これらの状態が終了すると共に差球カウント値がリセットされることにより発動警告前状態が設定される。
【0145】
また、差球カウント値が第1基準値に到達すると、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告状態に対応する状態値を記憶する。すなわち、差球作動停止制御フェーズデータが発動警告状態に対応する状態値に更新される。これにより、発動警告状態が設定される。
また、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていたときには、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値を記憶する。すなわち、差球作動停止制御フェーズデータが発動予告状態に対応する状態値に更新される。これにより、発動予告状態が設定される。
また、差球カウント値が第2基準値に到達し、この到達の際に小当たり遊技及び特別遊技がいずれも実行されていなかったとき、差球カウント値が第2基準値に到達した際に特別遊技が実行されていた場合には当該特別遊技が終了したとき、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されており、当該小当たり遊技を介して特別遊技が実行された場合には当該特別遊技が終了したとき、又は、差球カウント値が第2基準値に到達した際に小当たり遊技が実行されており、当該小当たり遊技を介して特別遊技が実行されなかった場合には当該小当たり遊技が終了したときに、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値を記憶する。すなわち、差球作動停止制御フェーズデータが発動状態に対応する状態値に更新される。これにより、発動状態が設定される。
【0146】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達することに(差球数が所定の作動停止個数に到達すること)に基づき、遊技が進行せず、かつ遊技球の発射が行われない発動状態が設定される。
これにより、遊技中に遊技者に付与された賞球が過剰となり射幸性が高くなり過ぎるような事態を防止することができる。
【0147】
(試験信号の生成、及び出力の概要)
上述したように、本形態に係る管理遊技機Pでは、メインCPU101は、種々のタイミングで型式試験の際に用いられる試験信号を生成し、試験専用出力端子107から管理遊技機Pの外部へ出力できるようになっている。
メインCPU101は、原則として、試験信号の生成が開始されてから終了するまで(出力開始条件が成立してから出力終了条件が成立するまで)、この生成中の試験信号を試験専用出力端子107へ出力し続ける。このとき、試験専用出力端子107に専用の受信端子を接続することにより、当該受信端子を備えた試験用のコンピュータに上述の試験信号が入力される。すなわち、生成中の試験信号は、試験専用出力端子107に専用の受信端子が接続されることにより、試験専用出力端子107及び受信端子を介して管理遊技機Pの外部(試験用のコンピュータ)へ出力される。一方、試験専用出力端子107に専用の受信端子が接続されていない場合には、生成中の試験信号は試験専用出力端子107へ出力されるものの、管理遊技機Pの外部へは出力されない。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、各試験信号の生成、及び出力中は、メインRAM103の記憶領域に、生成中、及び出力中の試験信号を示す(各試験信号の生成中、及び出力中である旨を示す)試験信号情報が記憶されるようになっている。
【0148】
本形態に係る管理遊技機Pでは、メインCPU101が生成し試験用のコンピュータへ出力可能な試験信号として、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号、差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号が設けられている。
遊技の進行状況に関する試験信号としては、普図変動中試験信号、普図当たり中試験信号、可動片作動中試験信号、第1特図変動中試験信号、第1特図小当たり中試験信号、第1特図特別遊技中試験信号、第2特図変動中試験信号、第2特図小当たり中試験信号、第2特図特別遊技中試験信号、ラウンド遊技中試験信号が設けられている。遊技状態に関する試験信号としては、普図高確率状態試験信号、普図変動短縮状態試験信号、可動片作動延長状態試験信号、特図高確率状態試験信号、特図変動短縮状態試験信号が設けられている。差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号としては、発動設定前状態試験信号が設けられている。
【0149】
普図変動中試験信号は、普通図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間(すなわち、普通図柄の変動中)において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、普通図柄の変動表示の開始(出力開始条件の成立)に基づき普図変動中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、普通図柄の変動表示の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この普図変動中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータ(すなわち、管理遊技機Pの外部)では、当該普図変動中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて普通図柄の変動表示が行われていることを把握可能となる。
【0150】
普図当たり中試験信号は、普通図柄の抽選により当たりとなってから可動片16bの作動(突出)が終了するまでの期間(すなわち、普通図柄の抽選により当たりとなって当該当たりに基づく可動片16bの作動が全て終了するまでの間)において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、普通図柄の抽選により当たりとなって当該当たりに基づく可動片16bの作動が開始されること(出力開始条件の成立)に基づき普図当たり中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、可動片16bの作動が全て終了すること(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この普図当たり中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該普図当たり中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて普通図柄の抽選による当たりに基づく可動片16bの作動が行われていることを把握可能となる。
【0151】
可動片作動中試験信号は、可動片16bの1回の突出が開始されてから終了するまで(没入するまで)の期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、可動片16bの1回の突出が開始されること(出力開始条件の成立)に基づき可動片作動中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、可動片16bの1回の突出が終了すること(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この可動片作動中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該可動片作動中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて可動片16bの1回の突出が行われていることを把握可能となる。
【0152】
第1特図変動中試験信号は、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の開始(出力開始条件の成立)に基づき第1特図変動中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該変動表示の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第1特図変動中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第1特図変動中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示が行われていることを把握可能となる。
【0153】
第1特図小当たり中試験信号は、第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技の開始(出力開始条件の成立)に基づき第1特図小当たり中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該小当たり遊技の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第1特図小当たり中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第1特図小当たり中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技が行われていることを把握可能となる。
【0154】
第1特図特別遊技中試験信号は、第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選を介して実行された特別遊技が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入したことによる特別遊技の開始(出力開始条件の成立)に基づき第1特図特別遊技中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該特別遊技の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第1特図特別遊技中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第1特図特別遊技中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第1始動入賞口15への遊技球の入球による小当たりの当選を介して特別遊技が行われていることを把握可能となる。
【0155】
第2特図変動中試験信号は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示の開始(出力開始条件の成立)に基づき第2特図変動中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該変動表示の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第2特図変動中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第2特図変動中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示が行われていることを把握可能となる。
【0156】
第2特図小当たり中試験信号は、第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技の開始(出力開始条件の成立)に基づき第2特図小当たり中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該小当たり遊技の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第2特図小当たり中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第2特図小当たり中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技が行われていることを把握可能となる。
【0157】
第2特図特別遊技中試験信号は、第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選を介して実行された特別遊技が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入したことによる特別遊技の開始(出力開始条件の成立)に基づき第2特図特別遊技中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該特別遊技の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この第2特図特別遊技中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該第2特図特別遊技中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選を介して特別遊技が行われていることを把握可能となる。
【0158】
ラウンド遊技中試験信号は、特別遊技におけるラウンド遊技が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、ラウンド遊技の開始(出力開始条件の成立)に基づきラウンド中試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該ラウンド遊技の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。このラウンド遊技中試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該ラウンド遊技中試験信号を出力した管理遊技機Pにおいてラウンド遊技が行われていることを把握可能となる。
【0159】
普図高確率状態試験信号は、普通図柄の抽選により当たりとなる確率が相対的に高い遊技状態が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、時短遊技状態中及び非時短遊技状態中はいずれも普通図柄の抽選で当たりとなる確率が同一に設定されているため、普図高確率状態試験信号が設けられているものの、生成、及び出力されることはない。
【0160】
普図変動短縮状態試験信号は、普通図柄変動時間が相対的に短い遊技状態が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも普通図柄変動時間が短くなるように設定されているため、メインCPU101は、時短遊技状態の設定(出力開始条件の成立)に基づき普図変動短縮状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該時短遊技状態の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この普図変動短縮状態試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該普図変動短縮状態試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて普通図柄変動時間が相対的に短い遊技状態が設定されていることを把握可能となる。
【0161】
可動片作動延長状態試験信号は、普通図柄の抽選により当たりとなった場合における可動片16bの作動時間(突出時間)が相対的に長い遊技状態が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも可動片16bの作動時間(突出時間)が長くなるように設定されているため、メインCPU101は、時短遊技状態の設定(出力開始条件の成立)に基づき可動片作動延長状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該時短遊技状態の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この可動片作動延長状態試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該可動片作動延長状態試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて可動片16bの作動時間(突出時間)が相対的に長い遊技状態が設定されていることを把握可能となる。
【0162】
特図高確率状態試験信号は、大当たりの当選の確率が相対的に高い遊技状態が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、非時短遊技状態中及び時短遊技状態中はいずれも大当たりに当選することはないように設定されているため、特図高確率状態試験信号が設けられているものの、生成、及び出力されることはない。
【0163】
特図変動短縮状態試験信号は、特別図柄の変動時間が相対的に短い遊技状態が開始されてから終了するまでの期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、特に図示していないが、時短遊技状態中は非時短遊技状態中よりも特別図柄の変動時間が短くなるように設定されているため、メインCPU101は、時短遊技状態の設定(出力開始条件の成立)に基づき特図変動短縮状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始し、当該遊技状態の終了(出力終了条件の成立)に基づき当該生成、及び出力を終了する。この特図変動短縮状態試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該特図変動短縮状態試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて特別図柄の変動時間が相対的に短い遊技状態が設定されていることを把握可能となる。
【0164】
発動設定前状態試験信号は、差球カウント値が所定の発動設定前判定値(本形態では175000)以上となっている期間において、メインCPU101により生成され、試験専用出力端子107を介して試験用のコンピュータに出力可能な試験信号である。
すなわち、メインCPU101は、差球カウント値が発動設定前判定値未満であるときには、発動設定前状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を行わないものの、差球カウント値が発動設定前判定値以上となる(出力開始条件の成立)と、発動設定前状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を開始する。また、発動設定前状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力が開始された後、発動状態又は発動予告状態が設定される前に(差球カウント値が第2基準値(195000)に到達する前に)、再度、差球カウント値が発動設定前判定値未満となる(出力終了条件の成立)と、メインCPU101は、発動設定前状態試験信号の生成、及び試験専用出力端子107への出力を終了する。
この発動設定前状態試験信号が試験専用出力端子107及び受信端子を介して試験用のコンピュータに入力されることにより、当該試験用のコンピュータでは、当該発動設定前状態試験信号を出力した管理遊技機Pにおいて差球カウント値が発動設定前判定値以上となっていることを把握可能となり、ひいては、発動状態の設定間近であることを把握可能となる。
【0165】
(発動状態が設定された場合における試験信号の生成、及び出力の制御の概要)
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が第2基準値に到達することを条件として発動状態が設定され、遊技が進行しないようになっているが、上述の試験信号の生成中、及び出力中に発動状態が設定された場合、発動状態の設定後も当該試験信号の生成、及び出力が継続して行われるようになっている。
【0166】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動状態の設定中に、遊技の進行状況に関する試験信号(普図変動中試験信号、普図当たり中試験信号、可動片作動中試験信号、第1特図変動中試験信号、第1特図小当たり中試験信号、第1特図特別遊技中試験信号、第2特図変動中試験信号、第2特図小当たり中試験信号、第2特図特別遊技中試験信号、ラウンド遊技中試験信号)、遊技状態に関する試験信号(普図高確率状態試験信号、普図変動短縮状態試験信号、可動片作動延長状態試験信号、特図高確率状態試験信号、特図変動短縮状態試験信号)が生成、及び出力されていた場合において、電断が発生したときには、これらの試験信号の生成、及び出力が一旦停止するものの、当該電断から復帰して再度、発動状態となった後に(すなわち、発動状態が終了することとなるRAMクリア(設定変更状態の設定に伴うRAMクリア)が行われることなく電断から復帰した後に)に再開されるようになっている。そして、これらの試験信号の出力は、発動状態が終了するまで(すなわち、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われるまで)継続して行われる。
すなわち、発動状態の設定中に生成、及び出力されている遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号は、当該発動状態(電断の発生中を除く)が終了するまで生成、及び出力されることとなる。
【0167】
これに対して、発動状態の設定中に、発動設定前状態試験信号(差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号)が生成、及び出力されていた場合において、電断が発生したときには、当該試験信号の生成、及び出力が停止し、当該電断から復帰して再度、発動状態となった後も再開されることなく停止したままとなる。
すなわち、発動状態の設定中に生成、及び出力されていた発動設定前状態試験信号は、当該発動状態中に電断が発生しなかったときには、当該発動状態が終了するまで生成、及び出力されるものの、当該発動状態中に電断が発生したときには、この時点で生成、及び出力が終了することとなる。
【0168】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中であって、かつ発動警告前状態中又は発動警告状態中(差球カウント値が第2基準値未満であるとき)に電断が発生した場合には、発動状態中と同様に、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が一旦停止する。
そして、上記の一旦停止後に、上述した特定の主制御管理エラー(遊技の進行に重大な影響を及ぼすエラー等)が発生している状態で電断復帰して再度、発動警告前状態又は発動警告状態となった場合には、電断発生時に記憶されていた差球カウント値が維持されており、この差球カウント値は発動設定前判定値以上であることから、当該電断復帰後に発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開されるようになっている。一方、特定の主制御管理エラーが発生していない状態で電断復帰した場合には、差球カウント値はリセットされ、この差球カウント値は発動設定前判定値未満となるため、当該電断復帰後に発動設定前状態試験信号の生成、及び出力は再開されない。
また、特に図示していないが、本形態に係る管理遊技機Pでは、電断復帰してから所定の起動時間(例えば10秒等)が経過するまでの起動準備期間中に、演出表示装置21の表示部21aにおいて、背景画像の表示や変動演出等の各種演出が実行可能となるまでの準備期間である旨を示す準備中画像(例えば、「画面復帰中 そのまま遊技を続けてください。」という文字画像等)が表示されるようになっており、上記の一旦停止後に発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開された場合には、上述の起動準備期間中において、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が行われることとなる。
【0169】
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中であって、かつ発動予告状態中に電断が発生した場合には、発動状態中と同様に、当該試験信号の生成、及び出力が停止し、当該電断から復帰して再度、発動予告状態となった後も再開されることなく停止したままとなる。すなわち、発動予告状態中に生成、及び出力されていた発動設定前状態試験信号は、当該発動予告状態中に電断が発生したときには、この時点で生成、及び出力が終了することとなる。なお、発動予告状態中に電断が発生した場合において、発動予告状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰したときには、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力を再開するようにしてもよい。
【0170】
(具体例)
次に、発動状態が設定された場合における試験信号の生成、及び出力の制御について、具体例を挙げて説明する。
例えば、普図変動中試験信号(遊技の進行状況に関する試験信号)は、普通図柄の変動表示中に生成、及び出力される。普通図柄の変動表示中に発動状態が設定されると、実行中の普通図柄の変動表示は停止する一方で、普図変動中試験信号の生成、及び出力は継続して行われる。また、この発動状態中に電断が発生すると、普図変動中試験信号の生成、及び出力は一旦停止するものの、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、普図変動中試験信号の生成、及び出力が再開される。そして、設定中の発動状態が終了すると、普図変動中試験信号の生成、及び出力も終了する。
また、例えば、第1特図変動中試験信号(遊技の進行状況に関する試験信号)は第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示中に生成、及び出力される。当該特別図柄の変動表示中に発動状態が設定されると、実行中の当該特別図柄の変動表示は停止する一方で、第1特図変動中試験信号の生成、及び出力は継続して行われる。また、この発動状態中に電断が発生すると、第1特図変動中試験信号の生成、及び出力は一旦停止するものの、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、第1特図変動中試験信号の生成、及び出力が再開される。そして、設定中の発動状態が終了すると、第1特図変動中試験信号の生成、及び出力も終了する。
また、例えば、第2特図特別遊技中試験信号(遊技の進行状況に関する試験信号)は、第2始動入賞口16への遊技球の入球による小当たりの当選を介する特別遊技の実行中に生成、及び出力される。当該特別遊技の実行中に発動状態が設定されると、当該特別遊技は停止し、大入賞口18が開放されていたときには当該大入賞口18が閉鎖する一方で、第2特図特別遊技中試験信号の生成、及び出力は継続して行われる。また、この発動状態中に電断が発生すると、第2特図特別遊技中試験信号の生成、及び出力は一旦停止するものの、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、第2特図特別遊技中試験信号の生成、及び出力が再開される。そして、設定中の発動状態が終了すると、第2特図特別遊技中試験信号の生成、及び出力も終了する。
【0171】
また、例えば、普図変動短縮状態試験信号(遊技状態に関する試験信号)は、時短遊技状態中に生成、及び出力される。当該時短遊技状態中に発動状態が設定されると、遊技の進行が停止する一方で、普図変動短縮状態試験信号の生成、及び出力は継続して行われる。また、この発動状態中に電断が発生すると、普図変動短縮状態試験信号の生成、及び出力は一旦停止するものの、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、普図変動短縮状態試験信号の生成、及び出力が再開される。そして、設定中の発動状態が終了すると、普図変動短縮状態試験信号の生成、及び出力も終了する。
【0172】
また、発動設定前状態信号(差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号)は、差球カウント値が発動設定前判定値以上となっている間に生成、及び出力される。この間に発動状態が設定されると、遊技の進行が停止する一方で、発動設定前状態信号の生成、及び出力は継続して行われる。また、この発動状態中に電断が発生すると、これに基づき発動設定前状態信号の生成、及び出力は終了し、当該電断から復帰しても、発動設定前状態信号の生成、及び出力は再開されない。また、この発動状態中に電断が発生しなかった場合には、発動状態中には発動設定前状態信号の生成、及び出力が継続して行われ、当該発動状態が終了すると、発動設定前状態信号の生成、及び出力も終了する。
【0173】
以上のように、本形態に係る管理遊技機Pでは、型式試験の際に用いられ管理遊技機Pの外部(試験用のコンピュータ)へ出力可能な試験信号として、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号、発動設定前状態試験信号(差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号)を生成、及び出力可能となっている。
ここで、発動状態が設定されることにより遊技の進行が停止し型式試験が中断してしまうと、最終的な試験結果を得られず、長時間に亘って蓄積された出玉率等のデータが無駄となるといった事態が生じる可能性がある。本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号を生成、及び出力可能としたことで、当該試験信号により発動状態の設定間近であることを把握可能となるため、事前に差球カウント値のリセットを行う等の措置を採って発動状態の設定を阻止でき、上述のような事態の発生を適切に防止可能となる。
【0174】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中に発動状態が設定された場合、当該発動状態の設定後もこれらの試験信号の生成、及び出力が継続するようになっている。
これにより、発動状態の設定に基づいて試験信号の生成、及び出力を停止する処理が不要となるため、メインCPU101等のハードウェア資源に対する処理負荷を軽減可能となる。また、発動状態の設定後も、試験用のコンピュータにおいて、発動状態が設定される前の遊技の進行状況、遊技状態等を把握できるようになり、試験信号の利便性が高まると共に、効率的に型式試験を実施可能となる。
【0175】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動状態の設定中に、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号が生成、及び出力されていた場合において、電断が発生したときには、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰した後に、これらの試験信号の生成、及び出力が再開されるようになっている。
これにより、発動状態中に電断が発生した場合であっても電断復帰後に、試験用のコンピュータにおいて、発動状態が設定される前の遊技の進行状況や遊技状態を把握できるようになるため、さらに試験信号の利便性が高まると共に、より効率的に型式試験を実施可能となる。
【0176】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動状態の設定中に、発動設定前状態試験信号が生成、及び出力されていた場合において、電断が発生したときには、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰しても、当該試験信号の生成、及び出力は再開されないようになっている。
発動状態が設定された後は、遊技が進行されることなく、また、後述するように演出表示装置21の表示部21aにおいて発動状態の設定中である旨を示唆する発動示唆が行われるため、発動設定前状態試験信号を生成、及び出力せずとも、管理遊技機Pの外観から発動状態の設定中である旨を把握可能となる。そこで、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動状態の設定中に電断が発生した場合には当該電断から復帰しても、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開されないようにして、発動状態中に電断が発生した場合におけるメインCPU101等のハードウェア資源に対する処理負荷を軽減可能としている。
【0177】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中であって、かつ発動警告前状態中又は発動警告状態中に電断が発生した場合、特定の主制御管理エラー(遊技の進行に重大な影響を及ぼすエラー)が発生している状態で電断復帰して再度、発動警告前状態又は発動警告状態となったときには、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開されるようになっており、この発動設定前状態試験信号の生成、及び出力は、電断復帰してから所定の起動時間が経過するまでの起動準備期間に行われるようになっている。
これにより、起動準備期間中のため、演出表示装置21の表示部21aにおいて準備中画像が表示されている場合であっても、発動設定前状態試験信号の出力の有無を確認することで、発動状態の設定間近である旨を把握可能となる。
【0178】
(試験信号の生成、及び出力に関する変形例)
メインCPU101が生成、及び出力可能な遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号は、上記のものに限定されず、遊技仕様等に応じて、上記の試験信号以外の試験信号を生成、及び出力可能としてもよいし、上記の試験信号の一部を生成、及び出力可能としてもよい。そして、このようにした場合にも、試験信号について本形態に係る管理遊技機Pと同様の制御(発動状態が設定された後の制御等)が行われるようにしてもよい。
例えば、決定された特別図柄の種別に応じて異なるラウンド数の特別遊技が実行されるように設定された管理遊技機Pにおいては、遊技の進行状況に関する試験信号として、特別遊技ごとに異なる特図特別遊技中試験信号を設けてもよい。具体的には、例えば、第1始動入賞口15への遊技球の入球に基づき特別図柄Aが決定されたときには3ラウンドのラウンド遊技が行われる特別遊技が実行され、特別図柄Bが決定されたときには8ラウンドのラウンド遊技が行われる特別遊技が実行されるように設定されていた場合には、特別図柄Aの決定に基づく特別遊技中に生成、及び出力可能な第1特図特別遊技中信号A、特別図柄Bの決定に基づく特別遊技中に生成、及び出力可能な第1特図特別遊技中信号Bを設けてもよい。
また、例えば、大当たりの当選後に遊技球が所定の通過領域を通過することで特別遊技が開始されるように設定されている管理遊技機Pにおいては、遊技の進行状況に関する試験信号として、大当たりに当選してから遊技球が通過領域を通過するまでの期間中に生成、及び出力可能な遊技球通過待ち試験信号を設けてもよい。
また、例えば、高確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた高確率非時短遊技状態を有し、この高確率非時短遊技状態中には通常遊技状態(低確率遊技状態及び非時短遊技状態を組み合わせた遊技状態)よりも特別図柄の変動時間が短くなるように設定された管理遊技機Pにおいては、この高確率非時短遊技状態中に、遊技状態に関する試験信号として、特図変動短縮試験信号を生成、及び出力するようにしてもよい。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、時短遊技状態において非時短遊技状態よりも普図遊技の性能が高くなるようにするために、普通図柄の抽選による当たりの確率、普通図柄変動時間、可動片16bの作動時間(突出時間)の3つの要素のうち、普通図柄の変動時間、可動片16bの作動時間を異ならせていたが、これに限定されるものではなく、これらの要素の少なくとも1つを異ならせるようにしてもよいし、全ての要素を異ならせるようにしてもよい。そして、異ならせた要素に応じて、遊技状態に関する試験信号の生成、及び出力を行うようにしてもよい。
例えば、時短遊技状態では非時短遊技状態よりも普通図柄の抽選による当たりの確率は高くなっているものの、普通図柄変動時間、及び可動片16bの作動時間はいずれも遊技状態でも同一となるように設定した場合には、時短遊技状態中には、遊技状態に関する試験信号として、普図高確率状態試験信号のみ出力し、普図変動短縮状態試験信号、及び可動片作動延長状態試験信号は出力しないようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態に係る管理遊技機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
【0179】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、差球カウント値が発動設定前判定値(170000)以上であるときに、差球作動停止制御に基づく状態に関する信号である発動設定前状態試験信号を生成、及び出力可能となっており、上記発動設定前判定値は、発動警告状態が設定される第1基準値(190000)、及び発動状態が設定される第2基準値(195000)よりも小さい値が定められているが、第2基準値よりも小さい値であれば、これに限定されるものではない。
例えば、発動設定前判定値は、第1基準値と同じ値としてもよいし、第1基準値よりも大きく、かつ第2基準値よりも小さい値としてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態に係る管理遊技機Pと同様の作用効果を奏することとなる。
【0180】
また、メインCPU101により生成、及び出力可能な差球作動停止制御に基づく状態に関する試験信号は、発動設定前状態試験信号に限定されるものではない。
例えば、この発動設定前状態試験信号の他、差球カウント値が発動設定前判定値よりも大きく第2基準値よりも小さい発動設定直前判定値(例えば、第1基準値と同一の190000等)以上であるときにはその旨を示す発動設定直前状態試験信号を生成、及び出力可能としてもよい。また、例えば、差球カウント値が発動設定前判定値よりも小さい発動設定近接判定値(例えば、160000等)以上であるときにはその旨を示す発動設定近接試験信号を生成、及び出力可能としてもよい。そして、これらの試験信号について、本形態に係る管理遊技機Pの発動設定前状態試験信号と同様の制御が行われるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態に係る管理遊技機Pと同様の作用効果を奏すると共に、試験用のコンピュータにおいて、発動状態が設定されるまでの期間がどの程度であるかをより詳細に把握可能となる。
【0181】
また、メインCPU101により生成、及び出力可能な試験信号として、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中に生成、及び出力可能であって、遊技が進行しない状態である旨を示す遊技進行不可試験信号を設けてもよい。また、遊技進行不可試験信号の生成中、及び出力中において電断が発生した場合、当該電断からの復帰後も電断発生前の状態に滞在していたときには、当該遊技進行不可試験信号の生成、及び出力が再開されないようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態に係る管理遊技機Pと同様の作用効果を奏すると共に、上述の試験信号の出力の有無を確認することのみで、試験用のコンピュータにおいて、遊技が進行しない状態である旨を把握可能となる。
なお、遊技停止状態中、設定変更状態中、設定確認状態中、発動状態中のいずれにおいても同一の遊技進行不可試験信号を生成、及び出力可能とすることで、遊技が進行しない状態である旨は把握可能であるものの、設定されている状態の種類は把握不可能としてもよい。また、設定中の状態ごとに異なる遊技進行不可試験信号を生成、及び出力可能とすることで、遊技が進行しない状態である旨、及び設定されている状態の種類の両方を把握可能としてもよい。
【0182】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号の生成中、及び出力中に発動状態が設定された場合、発動状態の設定後も当該試験信号の生成、及び出力が継続して行われ、この発動状態中に電断が発生したときには、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、上述の試験信号の生成、及び出力が再開されるようになっているが、この制御は、全ての試験信号について行われるのではなく、一部の試験信号のみを対象として行われるようにしてもよい。
例えば、遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号のうち、特図遊技や特別遊技に関する試験信号(第1特図変動中試験信号、第1特図小当たり中試験信号、第1特図特別遊技中試験信号、第2特図変動中試験信号、第2特図小当たり中試験信号、第2特図特別遊技中試験信号、ラウンド遊技中試験信号、特図高確率状態試験信号、特図変動短縮状態試験信号)については、上述の制御を行うものの、普図遊技に関する試験信号(普図変動中試験信号、普図当たり中試験信号、可動片作動中試験信号、普図高確率状態試験信号、普図変動短縮状態試験信号、可動片作動延長状態試験信号)については、上述の制御を行わないようにしてもよい。
また、上述の特図遊技や特別遊技に関する試験信号、及び普図遊技に関する試験信号のいずれについても、発動状態の設定後にも継続して生成、及び出力は行うものの、発動状態中に電断が発生した場合、特図遊技や特別遊技に関する試験信号については電断から復帰した後に生成、及び出力を再開するものの、普図遊技に関する試験信号については電断から復帰した後に生成、及び出力は再開しないようにしてもよい。
以上のようにした場合には、管理遊技機Pの遊技仕様等に応じて、試験信号の出力に関する制御を種々実行することができ、試験信号の利便性をさらに高めることが可能となる。
【0183】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中に発動状態が設定された場合、発動状態の設定後も当該試験信号の生成、及び出力が継続して行われ、この発動状態中に電断が発生したときには、当該電断からの復帰後には上述の試験信号の生成、及び出力が再開されないようになっているが、発動設定前状態試験信号に関する制御は、これに限定されるものではない。
例えば、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中に発動状態が設定された場合には、発動状態の設定後には当該試験信号の生成、及び出力が終了するようにしてもよい。また、発動状態の設定後も上述の試験信号の生成、及び出力が継続して行われるように設定した場合において、この発動状態中に電断が発生したときには、発動状態が終了することとなるRAMクリアが行われることなく当該電断から復帰すると、上述の試験信号の生成、及び出力が再開されるようにしてもよい。
【0184】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中であって、かつ発動警告前状態中又は発動警告状態中に電断が発生し特定の主制御管理エラーが発生している状態で電断復帰したときには、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開されるようになっているが、当該制御については下記のように行ってもよい。
例えば、上述の電断復帰のときには常に、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力が再開されるようにしてもよい。また、上述の電断復帰のときに、差球カウント値が所定の再開判定値(例えば180000)以上であれば発動設定前状態試験信号の生成、及び出力を再開するものの、差球カウント値が再開判定値未満であれば発動設定前状態試験信号の生成、及び出力を再開しないようにしてもよい。また、差球カウント値が再開判定値未満のとき発動設定前状態試験信号の生成、及び出力を再開しないようにした場合には、電断復帰から所定時間の経過後に(例えば、上述の起動準備期間の経過後に)、発動設定前状態試験信号の生成、及び出力を再開するようにしてもよい。
【0185】
(主制御基板100から枠制御基板200への各種コマンドの送信の概要)
上述したように、各入賞口(一般入賞口14、第1始動入賞口15、第2始動入賞口16、大入賞口18)に遊技球が入球すると、対応するセンサ(一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、特定領域検出センサ57a、一般領域検出センサ58a)により当該遊技球の入球が検出され、メインCPU101は、遊技球が入球した入賞口に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドを枠制御基板200に送信する。
また、例えば、特別遊技が開始され特別遊技状態が設定された場合、特別遊技が終了し時短遊技状態が設定された場合、時短遊技状態が終了し非時短遊技状態が設定された場合等、いずれかの遊技状態(非時短遊技状態、時短遊技状態、特別遊技状態)が設定されると、メインCPU101は、設定された遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信する。
また、いずれかの主制御管理エラーが発生すると、メインCPU101は、発生した主制御管理エラーを示すエラーコマンドを枠制御基板200に送信する。
【0186】
ここで、メインRAM103の記憶領域にはリングバッファが設けられており、上記各コマンドは、発生時点(すなわち、賞球指定コマンドであれば、各入賞口に対応するセンサにより遊技球の入球が検出された時点、遊技状態コマンドであれば、各遊技状態が設定された時点、エラーコマンドであれば、各主制御管理エラーが発生した時点)で一旦リングバッファに格納され、このリングバッファに格納された順番に枠制御基板200に送信されるようになっている。
【0187】
リングバッファは、メインRAM103の記憶領域により構成される所定個数の格納領域(本形態では、第1格納領域~第24格納領域までの24個の格納領域)を循環的な配列構造とすることにより構成されたものである。
枠制御基板200に送信される上記コマンドが発生すると、最後に格納されたコマンドの格納領域の次の格納領域から順に、発生したコマンドが格納される。例えば、最後に格納されたコマンドの格納領域が第5格納領域であったときには、次に発生したコマンドは第6格納領域に格納され、その次に発生したコマンドは第7格納領域に格納される。第24格納領域にコマンドが格納されると先頭に戻り、次に発生したコマンドは第1格納領域に格納される。なお、初期状態においては、第1格納領域~第24格納領域のいずれにもコマンドは格納されておらず、先頭の第1格納領域から順に、発生したコマンドが格納される。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、後述する主制御基板100のタイマ割込み処理において、リングバッファに格納されているコマンドを、最先に格納されたものから順に1つずつ枠制御用伝送領域(メインRAM103の記憶領域により構成される領域)に格納する枠制御用伝送領域格納処理が実行され、さらに、枠制御用伝送領域に格納されたコマンドを枠制御基板200に送信する枠制御出力処理が実行される。このタイマ割込み処理は、管理遊技機Pの起動時に主制御基板100と枠制御基板200との通信が開始された後(主制御基板100が枠制御基板200に後述の主コマンド許可信号を送信した後)は、所定時間(本形態では、24ms)ごとに実行されるようになっている。また、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理は、いずれのメイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)であっても、常に実行されるようになっている。
これにより、いずれのメイン制御状態であっても所定時間ごとに、リングバッファに格納された上記コマンド(賞球指定コマンド、遊技状態コマンド、エラーコマンド)が1つずつ、リングバッファに格納された順に枠制御基板200に送信されることとなる。
なお、上述したように、遊技停止状態、設定確認状態又は設定変更状態においては、遊技が進行せず、リングバッファに上記コマンドが格納されることもない。したがって、遊技停止状態、設定確認状態又は設定変更状態においては、これらのメイン制御状態となる前にリングバッファに格納された上記コマンドが枠制御基板200に送信されることとなる。
【0188】
(具体例1)
例えば、
図12に示すように、非時短遊技状態中において、第2格納領域に、第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが格納され、第3格納領域に、一般入賞口14に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが格納されていたものとする。そして、この状態において、第1始動入賞口15へ遊技球が入球することにより第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが新たに発生し、その後、前回の枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理から所定時間(24ms)が経過したものとする。
【0189】
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、上記コマンドの格納領域への格納、枠制御基板200への送信を制御するためのデータとして、発生したコマンドを格納する格納領域を示すライトポインタと、送信するコマンドが格納された格納領域を示すリードポインタと、が設けられている。
ライトポインタは、直近で発生したコマンドが格納された格納領域を示しており、上記コマンドが発生すると、次に格納する格納領域を示すようになっている。そして、メインCPU101は、このライトポインタにより示された格納領域に上記コマンドを格納する。また、リードポインタは、直近で送信されたコマンドが格納されていた格納領域を示しており、上記所定時間が経過すると、次に送信するコマンドが格納された格納領域を示すようになっている。そして、メインCPU101が、このリードポインタにより示された格納領域に格納されていた上記コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行することにより、当該コマンドが枠制御基板200に送信される。
【0190】
上記具体例1では、第1始動入賞口15へ遊技球が入球することにより第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが新たに発生する前においては、ライトポインタは第3格納領域を示しており、リードポインタは第1格納領域を示している。
そして、上記賞球指定コマンドが発生すると、ライトポインタが第3格納領域の次の格納領域である第4格納領域を示し、メインCPU101は、第4格納領域に上記賞球指定コマンドを格納する。
また、前回の枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理から所定時間が経過すると、リードポインタが第2格納領域の次の格納領域である第3格納領域を示し、メインCPU101は、第3格納領域に格納されている、一般入賞口14に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。
この後は、上記と同様の処理が繰り返される。すなわち、新たなコマンドが発生すると、ライトポインタが示す次の格納領域に当該コマンドが格納され、前回の枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理から所定時間が経過すると、リードポインタが示す次の格納領域に格納されているコマンドが枠制御基板200に送信される。
【0191】
なお、ライトポインタが示す格納領域と、リードポインタが示す格納領域とが一致している場合、リングバッファには、枠制御基板200に送信するコマンドが格納されていないこととなる。すなわち、発生したコマンドが全て枠制御基板200に送信され、リングバッファにはコマンドが格納されていない状態(いわゆるリングバッファが空の状態)となっている。
【0192】
(小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合におけるコマンドの格納及び送信の概要)
上述したように、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入すると、特定領域検出センサ57aにより当該遊技球の進入が検出される。そして、小当たり遊技中に特定領域57へ所定個数(1個)の遊技球が進入すると、特別遊技が開始されると共に、大入賞口18へ遊技球が入球したことに基づく賞球数の加算(賞球の付与)が行われる。すなわち、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合には、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンド、及び、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドの両方がリングバッファに格納される。
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合には、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンド→大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドの順に、リングバッファに格納されるようになっている。これにより、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信された後に、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。そして、枠制御基板200では、先に受信した遊技状態コマンドにより特別遊技状態が設定された旨が把握され、その後に受信した賞球指定コマンドにより示される大入賞口18に対応する賞球数は、特別遊技状態中に付与されたものとして取り扱われる。したがって、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合、枠制御基板200においては、この遊技球の進入に対応する賞球(すなわち、大入賞口18への遊技球の入球に基づく賞球)は特別遊技状態中に発生したものとして、特別遊技総賞球数のカウントが行われ、このカウント値を用いて特別遊技ベース値が算出されることとなる。
【0193】
(具体例2)
例えば、
図13に示すように、小当たり遊技状態中(非時短遊技状態中)において、第2格納領域に、一般入賞口14に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが格納されていたものとする。この状態において、大入賞口18へ遊技球が入球し当該遊技球が特定領域57に進入したものとする。
【0194】
この例では、上述したように、この特定領域57への遊技球の進入により、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンド、及び、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドの両方が発生する。また、当該賞球指定コマンド及び当該遊技状態コマンドが発生する前においては、ライトポインタは第2格納領域を示しており、リードポインタは第1格納領域を示している。
そして、上記賞球指定コマンド及び遊技状態コマンドが発生すると、ライトポインタが第2格納領域の次の格納領域である第3格納領域を示し、メインCPU101はまず、第3格納領域に上記遊技状態コマンド(特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンド)を格納する。次に、ライトポインタが第3格納領域の次の格納領域である第4格納領域を示し、メインCPU101は、第4格納領域に上記賞球指定コマンド(大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンド)を格納する。
また、前回の枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理から所定時間が経過すると、リードポインタが第1格納領域の次の格納領域である第2格納領域を示し、メインCPU101は、第2格納領域に格納されている、一般入賞口14に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。また、当該賞球指定状態コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、リードポインタが第2格納領域の次の格納領域である第3格納領域を示し、メインCPU101は、第3格納領域に格納されている、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信される。さらに、当該遊技状態コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、リードポインタが第3格納領域の次の格納領域である第4格納領域を示し、メインCPU101は、第4格納領域に格納されている、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。
【0195】
そして、この例では、一般入賞口14への遊技球の入球に基づく賞球は、特別遊技状態の設定前(すなわち、非時短遊技状態中)に発生したものとして、非時短総賞球数のカウントが行われ、このカウント値を用いて低ベース値が算出される。これに対して、大入賞口18への遊技球の入球に基づく賞球は、特別遊技状態中に発生したものとして、特別遊技総賞球数のカウントが行われ、このカウント値を用いて特別遊技ベース値が算出される。
【0196】
(電断復帰時におけるコマンドの送信の概要)
上述したように、枠制御基板200に送信されるコマンドが発生すると、発生した順にリングバッファにコマンドが格納される。そして、所定時間(24ms)ごとに、リングバッファに格納されているコマンドが、最先に格納されたものから順に1つずつ枠制御基板200に送信される。
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、リングバッファに上記コマンドが格納されている状態で電断が発生し、当該電断から復帰した場合には、当該電断復帰後の最初に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理により、電断の発生時にリングバッファに格納されていたコマンドよりも先に、電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信するようになっている。すなわち、電断復帰後の最初に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理では、電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信するものの、電断復帰後の2回目以降に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理では、リングバッファに最先に格納されたコマンドを枠制御基板200に送信する。
このように、本形態に係る管理遊技機Pでは、電断復帰後の最初に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理と、電断復帰後の2回目以降に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理とでは、異なる送信条件により枠制御基板200にコマンドが送信されるように設定されている。
【0197】
(具体例3)
例えば、
図14に示すように、特別遊技状態中において、第3格納領域、及び第4格納領域の両方に大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが格納されていたものとする。このとき、ライトポインタは第4格納領域を示しており、リードポインタは第2格納領域を示している。この状態において、電断が発生し、当該電断から復帰したものとする。
【0198】
この例では、電断から復帰すると、リードポインタが第2格納領域の前の格納領域である第1格納領域を示し、メインCPU101は、第2格納領域に電断から復帰した時点の遊技状態(すなわち、特別遊技状態)を示す遊技状態コマンドを格納する。
そして、電断復帰後の最初に枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する際、第1格納領域を示しているリードポインタが次の格納領域である第2格納領域を示し、メインCPU101は、第2格納領域に格納されている、特別遊技状態を示す遊技状態コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信される。また、当該遊技状態コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、リードポインタが第2格納領域の次の格納領域である第3格納領域を示し、メインCPU101は、第3格納領域に格納されている、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。さらに、当該賞球指定コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、リードポインタが第3格納領域の次の格納領域である第4格納領域を示し、メインCPU101は、第4格納領域に格納されている、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。
【0199】
なお、リングバッファに所定の遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドが格納されているときに、電断が発生し、当該電断から復帰した場合にはまず、当該電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信され、その後、リングバッファに格納されている遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信される。
【0200】
(呼び出しコマンドの送信の概要)
上述したように、いずれのメイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)であっても、ホールの店員を呼び出すための呼び出しボタン7aが押下操作されると、呼び出しスイッチ7がオンとなり、メインCPU101は、呼び出しボタン7aが押下操作された旨を示す呼び出しコマンドを枠制御基板200に送信する。
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、呼び出しコマンドはリングバッファには格納されないようになっている。そして、リングバッファに格納されているコマンドが全て枠制御基板200に送信された後(すなわち、リングバッファが空になった後)、呼び出しコマンドが枠制御用伝送領域格納処理により直接、枠制御用伝送領域に格納され、枠制御出力処理により、枠制御基板200に送信されるようになっている。すなわち、呼び出しコマンドは、リングバッファにコマンドが格納されていない状態においてのみ枠制御基板200に送信される。
【0201】
(具体例4)
例えば、
図15に示すように、非時短遊技状態中において、第3格納領域、及び第4格納領域の両方に第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが格納されていたものとする。このとき、ライトポインタは第4格納領域を示しており、リードポインタは第2格納領域を示している。この状態において、呼び出しボタン7aが押下操作されたものとする。
【0202】
ここで、本形態の主制御基板100には、呼び出しボタン7aが押下操作された旨を示す呼び出しボタン押下フラグ(メインRAM103の所定の記憶領域により構成)が設けられている。この呼び出しボタン押下フラグは、呼び出しボタン7aが押下操作されるとオンになり、枠制御基板200に呼び出しコマンドが送信されるとオフになる。
【0203】
この例では、呼び出しボタン7aが押下操作された時点で、呼び出しボタン押下フラグがオンとなるが、この時点においては、リングバッファにコマンドが格納されているため、呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されることはない。
そして、前回の枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理から所定時間が経過すると、リードポインタが第2格納領域の次の格納領域である第3格納領域を示し、メインCPU101は、第3格納領域に格納されている、第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。この時点においては、リングバッファにまだコマンドが格納されているため、呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されることはない。
また、上記賞球指定状態コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、リードポインタが第3格納領域の次の格納領域である第4格納領域を示し、メインCPU101は、第4格納領域に格納されている、第1始動入賞口15に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドについて、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理を実行する。これにより、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。
そして、当該賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信されることにより、リングバッファにコマンドが格納されていない状態となるため、上記賞球指定状態コマンドについての枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理の実行から所定時間が経過すると、枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理が実行され、呼び出しコマンドが枠制御用伝送領域に格納された上で、枠制御基板200に送信される。呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されると、呼び出しボタン押下フラグがオフになる。
【0204】
なお、呼び出しボタンが押下操作されたものの、呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されるまでに、賞球指定コマンド、遊技状態コマンド又はエラーコマンドが新たに発生しリングバッファに格納された場合にも、上述と同様に、リングバッファに格納されているコマンドが全て枠制御基板200に送信され、リングバッファが空の状態となった後に、呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信される。
【0205】
以上のように、本形態に係る管理遊技機Pでは、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合には、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信された後に、大入賞口18に対応する賞球数を示す賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。そして、枠制御基板200では、先に受信した遊技状態コマンドにより特別遊技状態が設定された旨が把握され、その後に受信した賞球指定コマンドにより示される大入賞口18に対応する賞球数は、特別遊技状態中に付与されたものとして取り扱われる。これにより、小当たり遊技中に特定領域57へ遊技球が進入した場合、枠制御基板200においては、この遊技球の進入に対応する賞球(大入賞口18への遊技球の入球に基づく賞球)は特別遊技状態中に発生したものとして、特別遊技総賞球数のカウントを行うことができ、このカウント値を用いて特別遊技ベース値を算出することができる。
【0206】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、電断復帰後の最初に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理と、電断復帰後の2回目以降に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理とでは、異なる送信条件により枠制御基板200にコマンドが送信される。これにより、電断復帰後の最初の上記処理と、電断復帰後の2回目以降に実行される上記処理とで、それぞれに対応する適切なコマンドを枠制御基板200に送信可能となる。
【0207】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、リングバッファにコマンドが格納されている状態で電断が発生し、当該電断から復帰した場合には、当該電断復帰後の最初に実行される枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理により、電断の発生時にリングバッファに格納されていたコマンドよりも先に、電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信されるようになっている。これにより、電断復帰時には確実に当該時点における遊技状態を枠制御基板200に伝達可能となる。
【0208】
なお、例えば、特別遊技状態となる前に発生した賞球指定コマンド、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドがリングバッファに格納されており、これらのコマンドが枠制御基板200に送信される前に電断が発生した場合において、当該電断から復帰すると、当該電断復帰時点では特別遊技状態であるため、特別遊技状態である旨を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信された後、上述の賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。すると、当該賞球指定コマンドは特別遊技状態となる前に発生したものであるにもかかわらず、当該賞球指定コマンドに対応する賞球は特別遊技状態中に発生したものとしてカウントされることとなる。
また、例えば、特別遊技状態中に発生した賞球指定コマンド、時短遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドがリングバッファに格納されており、これらのコマンドが枠制御基板200に送信される前に電断が発生した場合において、当該電断から復帰すると、当該電断復帰時点では時短遊技状態であるため、時短遊技状態である旨を示す遊技状態コマンドが枠制御基板200に送信された後、上述の賞球指定コマンドが枠制御基板200に送信される。すると、当該送球指定コマンドは特別遊技状態中に発生したものであるにもかかわらず、当該賞球指定コマンドに対応する賞球は時短遊技状態中に発生したものとしてカウントされることとなる。
本形態に係る管理遊技機Pでは、電断復帰時には、リングバッファに格納されていたコマンドよりも先に、電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信するようにしたため、上記の場合には、賞球が発生した遊技状態と異なる遊技状態において賞球数のカウントが行われてしまうこととなる。しかし、これらは極めて稀なケースであるため、本形態に係る管理遊技機Pでは特段の手当てを行っていない。
【0209】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、いずれのメイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)であっても、ホールの店員を呼び出すための呼び出しボタン7aが押下操作されると、呼び出しボタン7aが押下操作された旨を示す呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されるようになっている。これにより、常時、ホールの店員を呼び出すことが可能となり、呼び出しボタン7a(呼び出しスイッチ7)の利便性を向上させることができる。
【0210】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、呼び出しコマンドは、リングバッファにコマンドが格納されていない状態においてのみ枠制御基板200に送信されるようになっている。これにより、例えば、呼び出しボタン7aが過剰に押下操作され、何度も呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信されることで、発生した賞球指定コマンドや遊技状態コマンドの枠制御基板200への送信が阻害されたり、遅延したりするような事態を防止することができる。
【0211】
(低ベース値(遊技性能情報)の表示)
本形態における枠制御RAM203では、上述したように、所定の算定期間における全総アウト数、非時短総アウト数、非時短総賞球数、特別遊技総アウト数、特別遊技総賞球数のカウントが行われる。また、これらのカウント値を用いて低ベース値(遊技性能情報)、特別遊技ベース値が算出され、算出された低ベース値は枠制御表示装置210に表示されるようになっている。以下、低ベース値の算出、及び表示について説明する。
【0212】
具体的には、特に図示していないが、本形態における枠制御RAM203には、所定の算定期間における全ての遊技状態中(非時短遊技状態中、時短遊技状態中、特別遊技状態中)のアウト数をカウントし全総アウト数を記憶する第1領域、当該算定期間における非時短遊技状態中のアウト数をカウントし非時短総アウト数を記憶する第2領域、当該算定期間における非時短遊技状態中の各入賞口への遊技球の入球に基づく賞球数をカウントし非時短総賞球数を記憶する第3領域、第2領域に記憶される非時短総アウト数と第3領域に記憶される非時短総賞球数とに基づいて当該算定期間の低ベース値を算出し記憶する第4領域、算定期間が終了した時点で記憶されていた低ベース値(以下、最終低ベース値ともいう)を、最大N個(例えば、3個)の算定期間分記憶可能な第5領域が設けられている。
所定の算定期間において、第1領域に記憶される全総アウト数は、全ての遊技状態中(非時短遊技状態中、時短遊技状態中、特別遊技状態中)にアウト数のカウントが行われるごとに更新され、第2領域に記憶される非時短総アウト数は、非時短遊技状態中にアウト数のカウントが行われるごとに更新され、第3領域に記憶される非時短総賞球数は、非時短遊技状態中に賞球数のカウントが行われるごとに更新される。
また、所定の算定期間において、第4領域に記憶される低ベース値は、非時短遊技状態中にアウト数のカウントが行われるか、又は非時短遊技状態中に賞球数のカウントが行われるごとに更新される。すなわち、所定の算定期間においては、非時短総アウト数又は非時短総賞球数が更新される都度、第4領域に記憶される低ベース値も更新される。
なお、上述したように、低ベース値は、非時短総アウト数に対する非時短総賞球の割合であって、非時短総賞球数/非時短総アウト数により算出される小数値であるが、第4領域及び第5領域には、小数値のまま記憶するのではなく、この小数値を百分率に変換し、かつ小数点第一位を四捨五入した値を、第4領域及び第5領域に記憶するようになっている。また、本形態に係る管理遊技機Pでは、四捨五入後の値が「100」を超える場合、第4領域及び第5領域には、低ベース値として「99」が記憶されるようになっている。したがって、第4領域及び第5領域に記憶される低ベース値は「0~99」の範囲の整数値となる。
【0213】
本形態における算定期間は、第1領域での全総アウト数のカウントが開始されてから当該全総アウト数が所定の基準数(本形態では60000個)に至るまでの期間である。
本形態に係る管理遊技機Pでは、工場出荷後における初回の電源投入後から算定準備期間が開始し、この算定準備期間中は、第1領域において全総アウト数のカウントが行われるものの、第2領域における非時短総アウト数のカウント、第3領域における非時短総賞球数のカウント、及び第4領域における低ベース値の算出は行われない。そして、第1領域に記憶された全総アウト数が準備期間終了数(例えば、200個)に達すると算定準備期間が終了する。当該算定準備期間が終了すると、第1領域、第2領域、第3領域、及び第4領域が全てクリア(初期化)され、最初の算定期間が開始する。
一の算定期間が開始すると、第1領域における全総アウト数のカウント、第2領域における非時短総アウト数のカウント、第3領域における非時短総賞球数のカウント、及び第4領域における低ベース値の算出が開始され、第1領域に記憶された全総アウト数が基準数に達すると、当該算定期間が終了する。当該算定期間が終了すると、この時点で第4領域に記憶されていた低ベース値(最終低ベース値)が第5領域に記憶されると共に、第1領域、第2領域、第3領域、及び第4領域が全てクリアされ、次の算定期間が開始する。
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、RAMクリアが行われても、枠制御RAM203の第1領域、第2領域、第3領域、第4領域、及び第5領域がクリアされることはなく、持ち球数が記憶される持ち球記憶領域のみクリアされることとなる。
なお、本明細書においては、現に、全総アウト数、非時短総アウト数、非時短総賞球数のカウント、及び低ベース値の算出が行われる算定期間を「現算定期間」ともいうものとする。
【0214】
また、本形態における第5領域は、第1記憶部から第3記憶部までの計3つの記憶部から構成されており、最大3個の算定期間の最終低ベース値を記憶可能となっている。
具体的には、一の算定期間が終了するごとに(すなわち、第1領域に記憶された全総アウト数が基準数に達するごとに)、第5領域の第1記憶部及び第2記憶部に記憶されていた最終低ベース値を、1つ番号の大きい記憶部にシフトさせ、当該時点で第4領域に記憶されていた低ベース値を第5領域の第1記憶部に記憶させる。換言すれば、一の算定期間が終了するごとに、第3記憶部に記憶されていた最終低ベース値が第2記憶部に記憶されていた最終低ベース値に更新され、第2記憶部に記憶されていた最終低ベース値が第1記憶部に記憶されていた最終低ベース値に更新され、第1記憶部に記憶されていた最終低ベース値が当該算定期間の終了時点で第4領域に記憶されていた低ベース値に更新される。
これにより、第5領域の第1記憶部には、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値が記憶され、第5領域の第2記憶部には、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値が記憶され、第5領域の第3記憶部には、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値が記憶される。すなわち、第5領域には常に、第1記憶部から順番に、直近3個の算定期間における最終低ベース値が記憶されるようになっている。
【0215】
より具体的には、例えば、算定準備期間の終了後に開始される最初の算定期間(以下、第1算定期間ともいう)が終了すると、この終了時点において第4領域に記憶されている低ベース値(以下、第1最終低ベース値ともいう)が、第5領域の第1記憶部に記憶される。なお、初回の電源投入時点では、第1記憶部、第2記憶部、及び第3記憶部のいずれにも最終低ベース値は記憶されていない。そのため、第1算定期間が終了した際には、上述のシフトが行われるものの、第2記憶部、及び第3記憶部には未だ最終低ベース値は記憶されない。したがって、第1算定期間の終了後に開始される算定期間(以下、第2算定期間ともいう)中には、第1記憶部に第1最終低ベース値が記憶され、第2記憶部、及び第3記憶部には最終低ベース値は記憶されていないこととなる。
【0216】
第2算定期間が終了すると、第5領域の第1記憶部に記憶されている第1最終低ベース値が、第2記憶部にシフトされ、この終了時点において第4領域に記憶されている低ベース値(以下、第2最終低ベース値ともいう)が、第5領域の第1記憶部に記憶される。上述同様、第3記憶部には未だ最終低ベース値は記憶されない。したがって、第2算定期間の終了後に開始される算定期間(以下、第3算定期間ともいう)中には、第1記憶部に第2最終低ベース値が記憶され、第2記憶部に第1最終低ベース値が記憶され、第3記憶部には最終低ベース値は記憶されていないこととなる。
【0217】
第3算定期間が終了すると、第5領域の第2記憶部に記憶されている第1最終低ベース値が、第3記憶部にシフトされ、第5領域の第1記憶部に記憶されている第2最終低ベース値が、第2記憶部にシフトされ、この終了時点において第4領域に記憶されている低ベース値(以下、第3最終低ベース値ともいう)が、第5領域の第1記憶部に記憶される。したがって、第3算定期間の終了後に開始される算定期間(以下、第4算定期間ともいう)中には、第1記憶部に第3最終低ベース値が記憶され、第2記憶部に第2最終低ベース値が記憶され、第3記憶部には第1最終低ベース値が記憶されていることとなる。
【0218】
第4算定期間が終了すると、第5領域の第2記憶部に記憶されている第2最終低ベース値が、第3記憶部にシフトされ、第5領域の第1記憶部に記憶されている第3最終低ベース値が、第2記憶部にシフトされ、この終了時点において第4領域に記憶されている低ベース値(以下、第4最終低ベース値ともいう)が、第5領域の第1記憶部に記憶される。なお、第3記憶部に記憶されていた第1最終低ベース値は、上述のシフトが行われるのに伴って消去される。したがって、第4算定期間の終了後に開始される算定期間(以下、第5算定期間ともいう)中には、第1記憶部に第4最終低ベース値が記憶され、第2記憶部に第3最終低ベース値が記憶され、第3記憶部には第2最終低ベース値が記憶されていることとなる。
【0219】
以下同様に、算定期間が終了すると、第3記憶部に記憶されている最終低ベース値が消去され、第2記憶部に記憶されている最終低ベース値が第3記憶部にシフトされ、第1記憶部に記憶されている最終低ベース値が第2記憶部にシフトされ、この終了時点において第4領域に記憶されている低ベース値が第1記憶部に記憶される。したがって、第4算定期間以降における一の算定期間中には、第1記憶部に、当該一の算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値が記憶され、第2記憶部に、当該一の算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値が記憶され、第3記憶部に、当該一の算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値が記憶されていることとなる。
【0220】
そして、枠制御CPU201は、所定の切り替え時間(本形態では5秒)ごとに、第4領域に記憶されている低ベース値(すなわち、現算定期間中の低ベース値)、第5領域の第1記憶部に記憶されている最終低ベース値(すなわち、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値)、第5領域の第2記憶部に記憶されている最終低ベース値(すなわち、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値)、第5領域の第3記憶部に記憶されている最終低ベース値(すなわち、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値)を順次切り替えながら、枠制御表示装置210に表示させる。
【0221】
本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御表示装置210を構成する6つの7セグメント表示器のうち、第3表示器210c、第4表示器210d、第5表示器210e、及び第6表示器210fにおいて、上述の低ベース値及び最終低ベース値の表示が行われる。
具体的には、第5表示器210e及び第6表示器210fにおいて、対象となる低ベース値又は最終低ベース値を示す表示が行われる。上述したように、第4領域及び第5領域に記憶されている、現算定期間中の低ベース値及び最終低ベース値は、0~99の範囲の整数値となっており、第5表示器210eには、対象の低ベース値又は最終低ベース値の十の位の値が表示され、第6表示器210fには、対象の低ベース値又は最終低ベース値の一の位の値が表示される。
また、第3表示器210c及び第4表示器210dにおいて、表示中の低ベース値又は最終低ベース値に対応する算定期間の種類を示す表示が行われる。本形態に係る管理遊技機Pでは、現算定期間を示す表示として「bL」という文字の表示(第3表示器210cに「b」の文字、第4表示器210dに「L」の文字を表示)、現算定期間の1個前の算定期間を示す表示として「b1」という文字の表示(第3表示器210cに「b」の文字、第4表示器210dに「1」の文字を表示)、現算定期間の2個前の算定期間を示す表示として「b2」という文字の表示(第3表示器210cに「b」の文字、第4表示器210dに「2」の文字を表示)、現算定期間の3個前の算定期間を示す表示として「b3」という文字の表示(第3表示器210cに「b」の文字、第4表示器210dに「3」の文字を表示)が行われるようになっている。
なお、算定期間の種類を示す表示は、各算定期間を識別可能な態様であれば、これらに限定されるものではない。
【0222】
例えば、現算定期間中の低ベース値(第4領域に記憶されている低ベース値)が「75」であった場合には、枠制御表示装置210において「bL75」という文字の点灯表示が行われる。すなわち、第3表示器210cにおいて「b」の文字の点灯表示、第4表示器210dにおいて「L」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「7」の文字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「5」の文字の点灯表示が行われる。
また、例えば、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値(第5領域の第1記憶部に記憶されている最終低ベース値)が「82」であった場合には、枠制御表示装置210において「b182」という文字の点灯表示が行われる。すなわち、第3表示器210cにおいて「b」の文字の点灯表示、第4表示器210dにおいて「1」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「8」の文字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「2」の文字の点灯表示が行われる。
また、例えば、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値(第5領域の第2記憶部に記憶されている最終低ベース値)が「5」であった場合には、枠制御表示装置210において「b205」という文字の点灯表示が行われる。すなわち、第3表示器210cにおいて「b」の文字の点灯表示、第4表示器210dにおいて「2」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の文字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「5」の文字の点灯表示が行われる。
また、例えば、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値(第5領域の第3記憶部に記憶されている最終低ベース値)が「0」であった場合には、枠制御表示装置210において「b300」という文字の点灯表示が行われる。すなわち、第3表示器210cにおいて「b」の文字の点灯表示、第4表示器210dにおいて「3」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の文字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「0」の文字の点灯表示が行われる。
【0223】
以下、より具体的に、本形態における低ベース値、最終低ベース値の表示について説明する。
本形態に係る管理遊技機Pでは、工場出荷後における初回の電源投入後に算定準備期間が開始すると、枠制御表示装置210における表示が開始される。上述したように、算定準備期間中は、非時短総アウト数のカウント、非時短総賞球数のカウント、及び低ベース値の算出は行われておらず、また、算定期間が開始されていないことから、第4領域には、現算定期間中の低ベース値が記憶されておらず、第5領域には、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値のいずれも記憶されていない。そのため、この算定準備期間においては、各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示が行われる。
【0224】
具体的には、算定準備期間が開始すると、枠制御表示装置210において、現算定期間の低ベース値が記憶されていない旨を示す未記憶表示P1(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点滅表示させ、第4表示器210dにおいて「L」の文字を点滅表示させ、第5表示器210e及び第6表示器210fの両方において「-」の文字を点灯表示させるという態様の表示等)が開始され、その後、上述の切り替え時間が経過するごとに、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値が記憶されていない旨を示す未記憶表示P2(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点滅表示させ、第4表示器210dにおいて「1」の文字を点滅表示させ、第5表示器210e及び第6表示器210fにおいて「-」の文字を点灯表示させるという態様の表示等)→現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値が記憶されていない旨を示す未記憶表示P3(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点滅表示させ、第4表示器210dにおいて「2」の文字を点滅表示させ、第5表示器210e及び第6表示器210fにおいて「-」の文字を点灯表示させるという態様の表示等)→現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値が記憶されていない旨を示す未記憶表示P4(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点滅表示させ、第4表示器210dにおいて「3」の文字を点滅表示させ、第5表示器210e及び第6表示器210fにおいて「-」の文字を点灯表示させるという態様の表示等)に、順次切り替わる。未記憶表示P4が行われた後は未記憶表示P1に戻る。これらの表示は、算定準備期間が終了するまで繰り返し実行される。
このように、算定準備期間中は常時、枠制御表示装置210において、5秒間の未記憶表示P1→5秒間の未記憶表示P2→5秒間の未記憶表示P3→5秒間の未記憶表示P4→5秒間の未記憶表示P1→・・・という循環表示が行われるようになっている。
【0225】
その後、算定準備期間が終了し算定期間が開始すると、上述の算定準備期間における各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示に引き続き、現算定期間の低ベース値及び最終低ベース値の表示が行われる。
具体的には、算定期間が開始すると、枠制御表示装置210において、現算定期間の低ベース値の表示C1(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点灯表示させ、第4表示器210dにおいて「L」の文字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第4領域に記憶されている低ベース値の十の位の数字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第4領域に記憶されている低ベース値の一の位の数字を点灯表示させるという態様の表示)が開始され、その後、上述の切り替え時間が経過するごとに、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値の表示C2(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点灯表示させ、第4表示器210dにおいて「1」の文字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第1記憶部に記憶されている低ベース値の十の位の数字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第1記憶部に記憶されている低ベース値の一の位の数字を点灯表示させるという態様の表示)→現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値の表示C3(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点灯表示させ、第4表示器210dにおいて「2」の文字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第2記憶部に記憶されている低ベース値の十の位の数字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第2記憶部に記憶されている低ベース値の一の位の数字を点灯表示させるという態様の表示)→現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値の表示C4(例えば、第3表示器210cにおいて「b」の文字を点灯表示させ、第4表示器210dにおいて「2」の文字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第3記憶部に記憶されている低ベース値の十の位の数字を点灯表示させ、第5表示器210eにおいて第5領域の第3記憶部に記憶されている低ベース値の一の位の数字を点灯表示させるという態様の表示)に、順次切り替わる。表示C4が行われた後は表示C1に戻る。これらの表示は、算定期間の開始後において繰り返し実行される。
このように、算定期間の開始後は常時、枠制御表示装置210において、5秒間の表示C1→5秒間の表示C2→5秒間の表示C3→5秒間の表示C4→5秒間の表示C1→・・・という循環表示が行われるようになっている。
【0226】
また、算定準備期間終了後の1回目の算定期間中においては、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値は未だ記憶されていない。そのため、この算定期間中は、表示C2、表示C3、表示C4が行われない代わりに、未記憶表示P2、未記憶表示P3、未記憶表示P4が行われる。
また、算定準備期間終了後の2回目の算定期間中においては、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値は未だ記憶されていない。そのため、この算定期間中は、表示C3、表示C4が行われない代わりに、未記憶表示P3、未記憶表示P4が行われる。
また、算定準備期間終了後の3回目の算定期間中においては、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値は未だ記憶されていない。そのため、この算定期間中は、表示C4が行われない代わりに、未記憶表示P4が行われる。
【0227】
なお、各算定期間中において常に、上述の表示C1、表示C2、表示C3、表示C4が行われるようにするのではなく、各算定期間が開始されてからの全総アウト数に応じて、表示態様が異なるようにしてもよい。例えば、各算定期間が開始されてからの全総アウト数が所定の切り替え数(例えば、6000個)に達するまでは、第3表示器210c及び第4表示器210dにおいて文字の点滅表示を行い、当該切り替え数に達した後は、第3表示器210c及び第4表示器210dにおいて文字の点灯表示を行うようにしてもよい。
このようにした場合には、枠制御表示装置210の表示により、各算定期間中において全総アウト数に達していない状態であるか、全総アウト数に達した状態であるかを把握することができる。
【0228】
また、枠制御RAM203において算出、記憶され、枠制御表示装置210に表示される遊技性能情報は、低ベース値に限定されるものではなく、例えば、上述の特別遊技ベース値、特別電動役物比率や、役物比率等を算出、記憶、表示するようにしてもよい。
【0229】
(枠制御状態エラー示唆の概要)
本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御基板200において管理される枠制御管理エラーが発生すると、枠制御CPU201が発生した枠制御管理エラーに対応するエラーコードを枠制御表示装置210に表示させることにより、当該枠制御管理エラーの発生中である旨を示唆する枠制御状態エラー示唆が行われる。この枠制御状態エラー示唆は、各エラーに応じた開始条件が成立すると(対応する枠制御管理エラーが発生すると)開始され、各エラーに応じた終了条件が成立すると終了する。
【0230】
具体的には、枠制御管理エラーとして、枠制御RAM異常エラー、枠制御バックアップ異常エラー、主制御不一致エラー、管理遊技機内通信異常エラー、電波検出エラー、入賞異常エラー、整流器出口異常エラー、整流器ソレノイド異常エラー、整流器入口異常エラー、揚送異常エラー、アウトセンサ異常エラー、アウト通路球詰まりエラー、ファール通路球詰まりエラー、遊技球循環異常エラー、循環球数過多エラー、循環球数過少エラー、主制御未接続エラー、専用ユニット未接続エラー、遊技球数クリアエラー、外枠開放エラー、内枠開放エラーの計21種類が設けられており、各エラーに応じた開始条件が成立すると、当該エラーの発生を示唆する枠制御管理エラー示唆が実行される。
【0231】
本形態における枠制御ROM202には、
図16に示すように、発生し得る枠制御管理エラーごとに、枠制御表示装置210に表示されるエラーコード、開始条件、終了条件、後述する優先順位等の制御データを定めた枠制御管理エラー示唆テーブルETが設けられている。枠制御CPU201は、この枠制御管理エラー示唆テーブルETを参照して、枠制御管理エラー示唆の実行を制御する。
以下、各枠制御管理エラーの概要について説明すると共に、
図16を参照して、各枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の制御データについて、具体的に説明する。
【0232】
(1)枠制御RAM異常エラー
枠制御RAM異常エラーは、枠制御RAM203に対するデータの読み書きが不可能となっている旨を示すエラーである。例えば、枠制御基板200に搭載されている部品の破損等により、所定の判断時点(例えば、電断復帰時や枠制御RAM203に対する読み書きが行われる時点等)において枠制御RAM203に対するデータの読み書きが不可能となっていた場合に、枠制御RAM異常エラーが発生する。なお、枠制御RAM異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電、整流器ソレノイド521への通電、発射モータ503への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、枠制御RAM異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、電源の再投入(電断復帰)が定められている。すなわち、枠制御RAM異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、電源が再投入される(電源のオフオンが行われ電断から復帰する)と、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において枠制御RAM異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H02」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「2」の数字の点灯表示))が行われる。
また、枠制御RAM異常エラーの優先順位は「1番」(最も高い優先順位)となっている。
【0233】
(2)枠制御バックアップ異常エラー
枠制御バックアップ異常エラーは、電断復帰時において、枠制御RAM203に記憶されているデータに関する不整合が生じている旨を示すエラーである。本形態に係る管理遊技機Pでは、電断発生時に、枠制御RAM203に記憶されているデータをバックアップするバックアップ処理が実行されるようになっている。そして、電断復帰時において、電断発生時にバックアップされた枠制御RAM203のデータと電断復帰時に記憶されている枠制御RAM203のデータとに不整合が生じていた場合に、枠制御バックアップ異常エラーが発生する。また、工場出荷後における初回の電源投入時にも、バックアップ処理が実行されておらずバックアップされた枠制御RAM203のデータが存在しないため、枠制御バックアップ異常エラーが発生する。なお、枠制御バックアップ異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電、整流器ソレノイド521への通電、発射モータ503への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、枠制御バックアップ異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、枠制御バックアップ異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において枠制御バックアップ異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H01」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「1」の数字の点灯表示))が行われる。
また、枠制御バックアップ異常エラーの優先順位は「2番」(2番目の優先順位)となっている。
【0234】
(3)主制御不一致エラー
主制御不一致エラーは、主制御基板100から受信した遊技機特定コードと、枠制御基板200の枠制御ROM202に記憶されている遊技機特定コードとが一致していない旨を示すエラーである。本形態に係る管理遊技機Pでは、所定の送信時点(例えば、電断復帰時等)において、主制御基板100のメインCPU101は、メインROM102に記憶されている遊技機特定コードを枠制御基板200に送信する。そして、主制御基板100から受信した遊技機特定コードと枠制御ROM202に記憶されている遊技機特定コードとが一致していないと、主制御不一致エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、主制御不一致エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、所定の自動解除時間(例えば、3秒等)の経過が定められている。すなわち、主制御不一致エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、上述の自動解除時間が経過すると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において主制御不一致エラーに対応するコードの表示(例えば、「H08」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「8」の数字の点灯表示))が行われる。
また、主制御不一致エラーの優先順位は「3番」(3番目の優先順位)となっている。
【0235】
(4)管理遊技機内通信異常エラー
管理遊技機内通信異常エラーは、主制御基板100との通信に異常が発生した旨を示すエラーである。上述したように、主制御基板100と枠制御基板200とは双方向に通信可能に接続されているが、主制御基板100へのデータやコマンドの送信や主制御基板100からのデータやコマンドの受信に異常が発生した場合に、管理遊技機内通信異常エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、管理遊技機内通信異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、管理遊技機内通信異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において管理遊技機内通信異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H06」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「6」の数字の点灯表示))が行われる。
また、管理遊技機内通信異常エラーの優先順位は「4番」(4番目の優先順位)となっている。
【0236】
(5)電波検出エラー
電波検出エラーは、管理遊技機Pへ電波が照射された旨を示すエラーである。電波検出センサ35による電波の検出に基づく電波検出信号を受信するか、又は電波検出センサ35と枠制御基板200とを接続するケーブルの断線が所定の断線検出時間(例えば、100ミリ秒)検出されると、電波検出エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、電波検出エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、電波検出信号の受信が停止するか(すなわち、電波が検出されなくなるか)、又は上述の断線が所定の断線解除時間(例えば、60ミリ秒)検出されないことが定められている。すなわち、電波検出エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、電波検出信号の受信が停止するか、又は上述の断線が上述の断線解除時間検出されないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において電波検出エラーに対応するコードの表示(例えば、「H66」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「6」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「6」の数字の点灯表示))が行われる。
また、電波検出エラーの優先順位は「5番」(5番目の優先順位)となっている。
【0237】
(6)入賞異常エラー
入賞異常エラーは、発射された遊技球の数と比較してアウトセンサ601により検出された遊技球の数が過多である旨(すなわち、遊技球の発射に基づかない賞球が発生している旨)を示すエラーである。アウトセンサ601により検出された遊技球の数(アウト信号の出力回数)から発射された遊技球の数(整流器出口センサ523がオンからオフとなった回数)を減じた数が所定の異常検出数(例えば、100個)以上となると、入賞異常エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、入賞異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、入賞異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において入賞異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H69」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「6」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「9」の数字の点灯表示))が行われる。
また、入賞異常エラーの優先順位は「6番」(6番目の優先順位)となっている。
【0238】
(7)整流器出口異常エラー
整流器出口異常エラーは、整流器520の出口において遊技球が滞留している(すなわち、遊技球詰まりが生じている)旨を示すエラーである。整流器出口センサ523により所定の出口異常検出時間(例えば、500ミリ秒)遊技球が検出されると、すなわち、所定の出口異常検出時間、整流器出口センサ523がオンになる(整流器出口検出信号が出力される)と、整流器出口異常エラーが発生する。なお、整流器出口異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電、整流器ソレノイド521への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、整流器出口異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、整流器出口センサ523による遊技球の検出が所定の出口異常解除時間(例えば、500ミリ秒)行われないことが定められている。すなわち、整流器出口異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、整流器出口センサ523による遊技球の検出が上述の出口異常解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において整流器出口異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H32」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「3」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「2」の数字の点灯表示))が行われる。
また、整流器出口異常エラーの優先順位は「7番」(7番目の優先順位)となっている。
【0239】
(8)整流器ソレノイド異常エラー
整流器ソレノイド異常エラーは、整流器ソレノイド521に異常が発生している旨を示すエラーである。外枠3の閉鎖中において、整流器ソレノイド521が通電されていないにもかかわらず、所定の判定開始時間(例えば、1.5秒)以上継続して整流器入口センサ522がオンとなっていたときに、当該整流器入口センサ522がオンからオフになると(整流器入口検出信号の出力が停止すると)、整流器ソレノイド異常エラーが発生する。外枠3の開放中においては、上述の条件を満たしても整流器ソレノイド異常エラーは発生しない。また、整流器ソレノイド異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電が停止する。
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御基板200に設けられた所定のタイマにより、整流器入口センサ522がオンとなっている時間が計時され、これにより、所定の判定開始時間以上継続して整流器入口センサ522がオンとなっている旨を判定可能となっている。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、整流器ソレノイド異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、整流器ソレノイド異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において整流器ソレノイド異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H14」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「1」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「4」の数字の点灯表示))が行われる。
また、整流器ソレノイド異常エラーの優先順位は「8番」(8番目の優先順位)となっている。
【0240】
(9)整流器入口異常エラー
整流器入口異常エラーは、整流器520の入口において遊技球が滞留している(遊技球詰まりが生じている)旨を示すエラーである。整流器ソレノイド521が通電されているにもかかわらず、整流器入口センサ522により所定の入口異常検出時間(例えば、1秒)遊技球が検出されたままであると、すなわち、整流器入口センサ522がオンのまま(整流器入口検出信号が出力されたまま)であると、整流器入口異常エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、整流器入口異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、整流器ソレノイド異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において整流器入口異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H15」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「1」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「5」の数字の点灯表示))が行われる。
また、整流器入口異常エラーの優先順位は「9番」(9番目の優先順位)となっている。
【0241】
(10)揚送異常エラー
揚送異常エラーは、揚送モータ532に異常が発生している旨を示すエラーである。揚送モータ532が通電されているにもかかわらず、回転検知センサ533によりスクリューコンベア531の回転が検出されないと、すなわち、回転検知センサ533がオンにならない(回転検出信号が出力されない)と、揚送異常エラーが発生する。なお、揚送異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電、整流器ソレノイド521への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、揚送異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている。すなわち、揚送異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、エラー解除ボタン220aが押下操作されエラー解除スイッチ220がオンになると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において揚送異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H17」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「1」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「7」の数字の点灯表示))が行われる。
また、揚送異常エラーの優先順位は「10番」(10番目の優先順位)となっている。
【0242】
(11)アウトセンサ異常エラー
アウトセンサ異常エラーは、アウトセンサ601と枠制御基板200とを接続するケーブルが断線している旨を示すエラーである。当該ケーブルの断線が所定のアウトセンサ断線検出時間(例えば、100ミリ秒)検出されると、アウトセンサ異常エラーが発生する。なお、アウトセンサ異常エラーが発生すると、揚送モータ532への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、アウトセンサ異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、上述の断線が所定のアウトセンサ断線解除時間(例えば、100ミリ秒)検出されないことが定められている。すなわち、アウトセンサ異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、上述の断線が上述のアウトセンサ断線解除時間検出されないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210においてアウトセンサ異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H26」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「2」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「6」の数字の点灯表示))が行われる。
また、アウトセンサ異常エラーの優先順位は「11番」(11番目の優先順位)となっている。
【0243】
(12)アウト通路球詰まりエラー
アウト通路球詰まりエラーは、アウト通路600に遊技球が滞留している(遊技球詰まりが生じている)旨を示すエラーである。アウトセンサ601により所定のアウト通路詰まり時間(例えば、500ミリ秒)遊技球が検出されると、すなわち、所定のアウト通過詰まり時間、アウトセンサ601がオンになる(アウト信号が出力される)と、アウト通路球詰まりエラーが発生する。なお、アウト通路球詰まりエラーが発生すると、揚送モータ532への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、アウト通路球詰まりエラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、アウトセンサ601による遊技球の検出が所定のアウト通路詰まり解除時間(例えば、500ミリ秒)行われないことが定められている。すなわち、アウト通路球詰まりエラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、アウトセンサ601による遊技球の検出が上述のアウト通路詰まり解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210においてアウト通路球詰まりエラーに対応するコードの表示(例えば、「H30」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「3」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「0」の数字の点灯表示))が行われる。
また、アウト通路球詰まりエラーの優先順位は「12番」(12番目の優先順位)となっている。
【0244】
(13)ファール通路球詰まりエラー
ファール通路球詰まりエラーは、ファール通路610に遊技球が滞留している(遊技球詰まりが生じている)旨を示すエラーである。ファール球センサ611により所定のファール通路詰まり時間(例えば、222ミリ秒)遊技球が検出されると、すなわち、所定のファール通路詰まり時間、ファール球センサ611がオンになる(ファール信号が出力される)と、ファール通路球詰まりエラーが発生する。なお、ファール通路球詰まりエラーが発生すると、揚送モータ532への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、ファール通路球詰まりエラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、ファール球センサ611による遊技球の検出が所定のファール通路詰まり解除時間(例えば、222ミリ秒)行われないことが定められている。すなわち、ファール通路球詰まりエラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、ファール球センサ611による遊技球の検出が上述のファール通路詰まり解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210においてファール通路球詰まりエラーに対応するコードの表示(例えば、「H31」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「3」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「1」の数字の点灯表示))が行われる。
また、ファール通路球詰まりエラーの優先順位は「13番」(13番目の優先順位)となっている。
【0245】
(14)遊技球循環異常エラー
遊技球循環異常エラーは、整流器520の入口まで遊技球が達していない(整流器520の入口に遊技球が位置していない)旨を示すエラーである。整流器入口センサ522による遊技球の検出が所定の循環異常時間(例えば、1.5秒、外枠3の開放中は1秒)行われないと、すなわち、所定の循環異常時間、整流器入口センサ522がオフになる(整流器入口検出信号が出力されない)と、遊技球循環異常エラーが発生する。なお、遊技球循環異常エラーが発生すると、整流器ソレノイド521への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、遊技球循環異常エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われることが定められている。すなわち、遊技球循環異常エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、整流器入口センサ522により遊技球が検出されると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において遊技球循環異常エラーに対応するコードの表示(例えば、「H21」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「2」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「1」の数字の点灯表示))が行われる。
また、遊技球循環異常エラーの優先順位は「14番」(14番目の優先順位)となっている。
【0246】
(15)循環球数過多エラー
循環球数過多エラーは、管理遊技機P内に収容されている遊技球の数が過多となっている旨を示すエラーである。外枠3の開放中であって、かつ遊技球を揚送する制御が行われていないときにおいて、又は外枠3が閉鎖されてから所定の循環球数判定時間(例えば、10秒)が経過するまでの間において、循環球数過多センサ511による遊技球の検出が所定の過多検出時間(例えば、1秒)行われると、すなわち、所定の過多検出時間、循環数球過多センサ511がオンになる(過多検出信号が出力される)と、循環球数過多エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、循環球数過多エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、循環球数過多センサ511による遊技球の検出が所定の過多解除時間(例えば、1秒)行われないことが定められている。すなわち、循環球数過多エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、循環球数過多センサ511による遊技球の検出が上述の過多解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において循環球数過多エラーに対応するコードの表示(例えば、「H25」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「2」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「5」の数字の点灯表示))が行われる。
また、循環球数過多エラーの優先順位は「15番」(15番目の優先順位)となっている。
【0247】
(16)循環球数過少エラー
循環球数過少エラーは、管理遊技機P内に収容されている遊技球の数が過少となっている旨を示すエラーである。外枠3の開放中であって、かつ遊技球を揚送する制御が行われていないときにおいて、又は外枠3が閉鎖されてから上述の循環球数判定時間(10秒)が経過するまでの間において、循環球数過少センサ512による遊技球の検出が所定の過少検出時間(例えば、1秒)行われないと、すなわち、所定の過少検出時間、循環数球過少センサ51がオフになる(過少検出信号の出力が停止する)と、循環球数過少エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、循環球数過少エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、循環球数過少センサ512による遊技球の検出が所定の過少解除時間(例えば、1秒)行われることが定められている。すなわち、循環球数過少エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、循環球数過少センサ512による遊技球の検出が上述の過少解除時間行われると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において循環球数過少エラーに対応するコードの表示(例えば、「H24」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「2」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「4」の数字の点灯表示))が行われる。
また、循環球数過少エラーの優先順位は「16番」(16番目の優先順位)となっている。
【0248】
(17)主制御未接続エラー
主制御未接続エラーは、主制御基板100と枠制御基板200とが接続されていない旨を示すエラーである。本形態に係る管理遊技機Pでは、電断復帰時に主制御基板100において行われる主制御起動処理が終了すると、主制御基板100が枠制御基板200からのコマンドを受信可能である旨を示す主コマンド許可信号が、主制御基板100から枠制御基板200へ送信されるようになっている。そして、所定の未受信判定時間(例えば、100ms)枠制御基板200において主コマンド許可信号を受信しないと、主制御未接続エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、主制御未接続エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、主制御基板100からの上述の主コマンド許可信号の受信が定められている。すなわち、主制御未接続エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、主制御基板100から上述の主コマンド許可信号を受信すると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において主制御未接続エラーに対応するコードの表示(例えば、「H07」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「7」の数字の点灯表示))が行われる。
また、主制御未接続エラーの優先順位は「17番」(17番目の優先順位)となっている。
【0249】
(18)専用ユニット未接続エラー
専用ユニット未接続エラーは、専用ユニットUと枠制御基板200とが接続されていない旨を示すエラーである。本形態に係る管理遊技機Pでは、専用ユニットUの電源投入時に行われる専用ユニット起動処理が終了すると、専用ユニットUが枠制御基板200からのコマンドを受信可能である旨を示す専用コマンド許可信号が、専用ユニットUから枠制御基板200へ送信されるようになっている。そして、所定の専用未受信判定時間(例えば、100ms)枠制御基板200において専用コマンド許可信号を受信しないと、専用ユニット未接続エラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、専用ユニット未接続エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、専用ユニットUからの上述の専用コマンド許可信号の受信が定められている。すなわち、専用ユニット未接続エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、専用ユニットUから上述の専用コマンド許可信号を受信すると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において専用ユニット未接続エラーに対応するコードの表示(例えば、「H04」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「0」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「4」の数字の点灯表示))が行われる。
また、専用ユニット未接続エラーの優先順位は「18番」(18番目の優先順位)となっている。
【0250】
(19)遊技球数クリアエラー
遊技球数クリアエラーは、枠制御RAM203に記憶されていた持ち球数がクリアされた旨を示すエラーである。遊技球数クリアボタン230aが押下操作され遊技球数クリアスイッチ230がオンの状態で電断復帰すると、遊技球数クリアエラーが発生する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、遊技球数クリアエラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、主制御基板100からの上述の主コマンド許可信号の受信が定められている。すなわち、遊技球数クリアエラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、主制御基板100から上述の主コマンド許可信号を受信すると、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において遊技球数クリアエラーに対応するコードの表示(例えば、「H67」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「6」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「7」の数字の点灯表示))が行われる。
また、遊技球数クリアエラーの優先順位は「19番」(19番目の優先順位)となっている。
【0251】
(20)外枠開放エラー
外枠開放エラーは、外枠3が開放されている旨を示すエラーである。外枠開放検出センサ3aによる外枠3の開放の検出が所定の外枠開放検出時間(例えば、100ミリ秒)行われると、すなわち、所定の外枠開放検出時間、外枠開放検出センサ3aがオンになると、外枠開放エラーが発生する。なお、外枠開放エラーが発生すると、整流器ソレノイド521への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、外枠開放エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、外枠開放検出センサ3aによる外枠3の開放の検出が所定の外枠開放解除時間(例えば、100ミリ秒)行われないこと(すなわち、外枠開放解除時間、外枠3が閉鎖されること)が定められている。すなわち、外枠開放エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、外枠開放センサ3aによる外枠3の開放の検出が上述の外枠開放解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において外枠開放エラーに対応するコードの表示(例えば、「H64」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「6」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「4」の数字の点灯表示))が行われる。
また、外枠開放エラーの優先順位は「20番」(20番目の優先順位)となっている。
【0252】
(21)内枠開放エラー
内枠開放エラーは、内枠2が開放されている旨を示すエラーである。内枠開放検出センサ2aによる内枠2の開放の検出が所定の内枠開放検出時間(例えば、100ミリ秒)行われると、すなわち、所定の内枠開放検出時間、内枠開放検出センサ2aがオンになると、内枠開放エラーが発生する。なお、内枠開放エラーが発生すると、整流器ソレノイド521への通電が停止する。
そして、枠制御管理エラー示唆テーブルETには、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する開始条件として、内枠開放エラーの発生が定められており、当該エラーの枠制御管理エラー示唆に対応する終了条件として、内枠開放検出センサ2aによる内枠2の開放の検出が所定の内枠開放解除時間(例えば、100ミリ秒)行われないこと(すなわち、内枠開放解除時間、内枠2が閉鎖されること)が定められている。すなわち、内枠開放エラーが発生すると、対応する枠制御管理エラー示唆が開始され、内枠開放センサ2aによる内枠2の開放の検出が上述の内枠開放解除時間行われないと、当該枠制御管理エラー示唆が終了する。
また、この枠制御管理エラー示唆では、枠制御表示装置210において内枠開放エラーに対応するコードの表示(例えば、「H65」という文字の表示(例えば、第4表示器210dにおいて「H」の文字の点灯表示、第5表示器210eにおいて「6」の数字の点灯表示、第6表示器210fにおいて「5」の数字の点灯表示))が行われる。
また、内枠開放エラーの優先順位は「21番」(21番目の優先順位)となっている。
【0253】
また、特に図示していないが、上述の枠制御管理エラーが発生した場合には、枠制御表示装置210において枠制御管理エラー示唆が行われる他、演出表示装置21の表示部21aにおける所定の表示領域(例えば、表示部21aの中央上部等)において、発生した枠制御管理エラーを示唆するエラー画像(例えば、枠制御RAM異常エラーが発生した場合には、「枠制御RAM異常エラー発生中」といった画像)が表示されるようになっている。
具体的には、所定の枠制御管理エラーが発生すると、枠制御CPU201は、その旨を示す枠制御管理エラーコマンドを主制御基板100に送信する。メインCPU101は、当該枠制御管理エラーコマンドを受信すると、所定の枠制御管理エラーの発生を示唆させるための枠制御管理エラー指定コマンドを副制御基板300に送信する。サブCPU301は、当該枠制御管理エラー指定コマンドを受信すると、発生した枠制御管理エラーに対応するエラー画像を演出表示装置21に表示させる制御を実行する。
なお、枠制御管理エラーが発生した場合には、エラー画像の表示のみならず、例えば、発生した枠制御管理エラーに対応する態様でランプ23を点灯させたり、当該エラーに対応する音声をスピーカ10から出力させたりすることで、当該枠制御管理エラーの発生を示唆するようにしてもよい。
【0254】
(枠制御管理エラー示唆を実行する場合の各種制御の概要)
上述したように、工場出荷後における初回の電源投入後から開始される算定準備期間中は常時、枠制御表示装置210において各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示が行われ、算定準備期間の終了後から開始される算定期間中は常時、枠制御表示装置210において現算定期間の低ベース値又は最終低ベース値が表示される。
ここで、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御表示装置210において上述の各表示(以下、低ベース値関連表示ともいう)が行われているときに枠制御管理エラーが発生した場合、枠制御CPU201は、低ベース値関連表示の実行を制限し、当該低ベース値関連表示に代わり、枠制御表示装置210に枠制御管理エラー示唆を実行させる。
すなわち、枠制御管理エラーが発生したことにより低ベース値関連表示と枠制御管理エラー示唆とが重複する場合には、低ベース値関連表示に優先して、枠制御管理エラー示唆が実行されるようになっている。
【0255】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、各枠制御管理エラーが発生する条件は当該エラーごとに異なる内容となっており、これらの条件はそれぞれ別個に成立する場合がある。そのため、いずれかの枠制御管理エラーが発生し当該エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が行われているときに、他の枠制御管理エラーが重複して発生することが起こり得る。
そこで、本形態に係る管理遊技機Pでは、複数の枠制御管理エラーが重複して発生した場合、枠制御CPU201は、発生した各エラーに定められている優先順位の高い枠制御管理エラーについての枠制御管理エラー示唆を優先して、枠制御表示装置210に実行させる。
すなわち、複数の枠制御管理エラーが重複して発生したことにより複数の枠制御管理エラー示唆の実行が重複する場合には、まず、最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行され、終了条件の成立により当該枠制御管理エラー示唆が終了すると、次に優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立していなければ、当該枠制御管理エラー示唆が実行されるようになっている。
【0256】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御表示装置210において、発生した枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行されているときに、エラー解除ボタン220aが押下操作された場合、枠制御CPU201は、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中(すなわち、エラー解除スイッチ220がオンとなっている間)においては、実行中の枠制御管理エラー示唆に代わり、枠制御表示装置210に低ベース値関連表示を実行させる。すなわち、枠制御管理エラー示唆の実行中であっても、エラー解除ボタン220aが押下操作されると、この押下操作中は、枠制御管理エラー示唆に優先して低ベース値関連表示が実行されることとなる。
また、複数の枠制御管理エラーが重複して発生していた場合も同様であり、エラー解除ボタン220の押下操作中は、低ベース値関連表示が実行される。
なお、エラー解除ボタン220aの押下操作中における低ベース値関連表示は、枠制御管理エラー示唆が実行されていないときの低ベース値関連表示と同様の態様(すなわち、上述の切り替え時間ごとに低ベース値及び最終低ベース値を順次切り替え循環表示させるという態様)により、行われるようになっている。
【0257】
またここで、一の枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行されているときにエラー解除ボタン220aが押下操作され、当該枠制御管理エラー示唆に優先して低ベース値関連表示が実行されており、当該枠制御管理エラー示唆の終了条件としてエラー解除スイッチ220のオンが定められていた場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了した時点で(すなわち、エラー解除スイッチ220がオンからオフになった時点で)、枠制御CPU201は、上述の枠制御管理エラー示唆を終了させると共に、低ベース値関連表示を実行させる。
すなわち、上述の場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了すると、上述の枠制御管理エラー示唆が再実行されることはなく、低ベース値関連表示が実行されることとなる。
【0258】
これに対して、一の枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行されているときにエラー解除ボタン220aが押下操作され、当該枠制御管理エラー示唆に優先して低ベース値関連表示が実行されており、当該枠制御管理エラー示唆の終了条件としてエラー解除スイッチ220のオン以外の内容が定められていた場合には、枠制御CPU201は、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了した時点で当該枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立していなければ、上述の枠制御管理エラー示唆を再実行させ、また、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了した時点で当該枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立していれば、上述の枠制御管理エラー示唆を再実行させることなく、低ベース値関連表示を実行させる。
すなわち、上述の場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了すると、上述の枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立していなければ当該枠制御管理エラー示唆が再実行され、当該枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立していれば低ベース値関連表示が実行される。
【0259】
また、複数の枠制御管理エラーが重複して発生し、最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(以下、最優先エラー示唆ともいう)が実行されているときにエラー解除ボタン220aが押下操作され、当該最優先エラー示唆に優先して低ベース値関連表示が実行されており、当該最優先エラー示唆の終了条件としてエラー解除スイッチ220のオンが定められていた場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了した時点で(エラー解除スイッチ220がオンからオフになった時点で)、枠制御CPU201は、上述の最優先エラー示唆を終了させる。
そして、上述の時点で、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆があれば、枠制御CPU201は、この中で最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆を実行させる。これに対して、上述の時点で、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆がなければ、枠制御CPU201は、枠制御管理エラー示唆を実行させることなく、低ベース値関連表示を実行させる。
すなわち、上述の場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了すると、上述の最優先エラー示唆が再実行されることはなく、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆があったときに最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行され、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆がなかったときには低ベース値関連表示が実行される。
【0260】
これに対して、複数の枠制御管理エラーが重複して発生し、最優先エラー示唆が実行されているときにエラー解除ボタン220aが押下操作され、当該最優先エラー示唆に優先して低ベース値関連表示が実行されており、当該最優先エラー示唆の終了条件としてエラー解除スイッチ220のオン以外の内容が定められていた場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了した時点で(エラー解除スイッチ220がオンからオフになった時点で)、当該最優先エラー示唆の終了条件が成立していなければ、当該最優先エラー示唆を再実行させる。
また、上述の時点で当該最優先エラー示唆の終了条件が成立していたときには、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆があれば、枠制御CPU201は、この中で最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆を実行させる。これに対して、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆がなければ、枠制御CPU201は、枠制御管理エラー示唆を実行させることなく、低ベース値関連表示を実行させる。
すなわち、上述の場合には、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了すると、上述の最優先エラー示唆の終了条件が成立していなければ、当該最優先エラー示唆が再実行され、当該最優先エラー示唆の終了条件が成立していれば、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆があったときには最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行され、終了条件が成立していない枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆がなかったときには低ベース値関連表示が実行される。
【0261】
なお、本形態に係る管理遊技機Pでは、終了条件としてエラー解除スイッチ220のオンが定められている枠制御管理エラーが複数重複して発生した場合において、エラー解除スイッチ220の押下操作が終了したときには、枠制御CPU201は、エラー解除スイッチ220のオンが終了条件として定められている全ての枠制御管理エラー示唆を終了させるのではなく、当該押下操作の終了後に実行される枠制御管理エラー示唆(すなわち、最も優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(最優先エラー示唆))のみ終了させ、当該押下操作の終了後に実行されない枠制御管理エラー示唆に対応する枠制御管理エラー示唆(すなわち、2番目以降の優先順位の枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆)は終了させないようになっている。
なお、上述の場合において、エラー解除スイッチ220の押下操作が終了したときには、エラー解除スイッチ220のオンが終了条件として定められている全ての枠制御管理エラー示唆を終了させるようにしてもよい。
【0262】
以下、枠制御管理エラー示唆を実行する場合の制御について、具体例を挙げて説明する。
(具体例1)
例えば、算定準備期間中に揚送異常エラーが発生したものとする。算定準備期間中には、枠制御表示装置210において各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示が実行されるものの、揚送異常エラーが発生したことにより、当該各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示に代わり、当該揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H17」というコードの表示)が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示が、上述の枠制御管理エラー示唆に切り替わる。
そして、この枠制御管理エラー示唆の実行中にエラー解除ボタン220aが押下操作されると、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中においては、当該時点が算定準備期間あれば、実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、各低ベース値が記憶されていない旨を示す表示が実行され、また、当該時点が算定期間であれば、実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、低ベース値関連表示に切り替わる。
ここで、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている(
図12参照)。したがって、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときには、その後に実行されるはずだった揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了することにより、当該枠制御管理エラー示唆は再実行されることなく、低ベース値関連表示が実行される。
【0263】
(具体例2)
例えば、算定期間中に遊技球循環異常エラーが発生したものとする。算定期間中には、枠制御表示装置210において低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行されるものの、遊技球循環異常エラーが発生したことにより、当該低ベース値及び最終低ベース値の表示に代わり、当該遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H21」というコードの表示)が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の低ベース値及び最終低ベース値の表示が、上述の枠制御管理エラー示唆に切り替わる。
そして、この枠制御管理エラー示唆の実行中にエラー解除ボタン220aが押下操作されると、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中においては、実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、低ベース値及び最終低ベース値の表示に切り替わる。
ここで、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われることが定められている(
図16参照)。したがって、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときには、この時点で整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われていれば、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は終了していることにより、当該枠制御管理エラーは再実行されることなく、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。また、この時点で整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われていなければ、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が再実行される。
【0264】
(具体例3)
例えば、算定期間中に遊技球循環異常エラーが発生したことにより、低ベース値及び最終低ベース値の表示に代わり、当該遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H21」というコードの表示)が実行されているときに、さらに、揚送異常エラーが発生したものとする。
枠制御管理エラー示唆テーブルETによれば、遊技球循環異常エラーの優先順位は「14番」、揚送異常エラーの優先順位は「10番」であり、揚送異常エラーの方が遊技球循環異常エラーよりも優先順位が高いため、実行中の遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H17」というコードの表示)が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に切り替わる。
そして、この揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の実行中にエラー解除ボタン220aが押下操作されると、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中においては、実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、低ベース値及び最終低ベース値の表示に切り替わる。
ここで、上述したように、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められており、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われることが定められている(
図16参照)。したがって、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときには、その後に実行されるはずだった揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了することにより、当該枠制御管理エラー示唆が再実行されることはない。そして、この時点で整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われていれば、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は終了していることにより、当該枠制御管理エラー示唆が再実行されることなく、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。また、この時点で整流器入口センサ522による遊技球の検出が行われていなければ、遊技球循環異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が再実行される。
【0265】
(具体例4)
例えば、算定期間中に電波検出エラーが発生したことにより、低ベース値及び最終低ベース値の表示に代わり、当該電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H66」というコードの表示)が実行されているときに、さらに、揚送異常エラーが発生したものとする。
枠制御管理エラー示唆テーブルETによれば、電波検出エラーの優先順位は「5番」、揚送異常エラーの優先順位は「10番」であり、電波検出エラーの方が揚送異常エラーよりも優先順位が高いため、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H17」というコードの表示)は実行されることなく、実行中の電波検出エラーが継続する。
そして、この電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の実行中にエラー解除ボタン220aが押下操作されると、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中においては、実行中の電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、低ベース値及び最終低ベース値の表示に切り替わる。
ここで、電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、電波検出信号の受信が停止することが定められており、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件として、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている(
図16参照)。
すると、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときに、電波検出信号の受信が停止していれば、電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は終了していることにより、当該枠制御管理エラー示唆が再実行されることなく、また、エラー解除ボタン220aの押下操作の終了により、その後に実行されるはずだった揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了することから、当該枠制御管理エラー示唆も実行されず、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。
これに対して、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときに、電波検出信号の受信が停止していなければ、電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が再実行される。なお、上述したように、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件としてエラー解除スイッチ220がオンになることが定められているものの、上述のエラー解除ボタン220aの押下操作の終了後には、優先的に電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行され、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は実行されないことから、上述の押下操作の終了によっては、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は終了しない。
その後、電波検出信号の受信が停止すると、電波検出エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了し、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が再実行される。この枠制御管理エラー示唆は、改めてエラー解除ボタン220aの押下操作が行われ当該押下操作が終了すると、終了する。
【0266】
(具体例5)
例えば、算定期間中に揚送異常エラーが発生したことにより、低ベース値及び最終低ベース値の表示に代わり、当該揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H17」というコードの表示)が実行されているときに、さらに、整流器ソレノイド異常エラーが発生したものとする。
枠制御管理エラー示唆テーブルETによれば、整流器ソレノイド異常エラーの優先順位は「8番」、揚送異常エラーの優先順位は「10番」であり、整流器ソレノイド異常エラーの方が揚送異常エラーよりも優先順位が高いため、実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆(「H14」というコードの表示)が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に切り替わる。
そして、この整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の実行中にエラー解除ボタン220aが押下操作されると、当該エラー解除ボタン220aの押下操作中においては、実行中の整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆に代わり、低ベース値及び最終低ベース値の表示が実行される。すなわち、枠制御表示装置210において実行中の整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が、低ベース値及び最終低ベース値の表示に切り替わる。
ここで、整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件、及び揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆の終了条件としていずれも、エラー解除スイッチ220がオンになることが定められている(
図16参照)。
すると、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了したときに、この終了により、その後に実行されるはずだった整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了するものの、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は終了しないため、整流器ソレノイド異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆は再実行されることなく、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が実行される。
その後、改めてエラー解除ボタン220aの押下操作が行われ当該押下操作が終了すると、揚送異常エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が終了する。
【0267】
(球抜きスイッチ240がオンであるときの枠制御表示装置210における表示の概要)
本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御CPU201は、枠制御状態が通常状態であるときにおいて、球抜きボタン240aが押下操作され球抜きスイッチ240がオンになると、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を枠制御表示装置210に表示させ、球抜きボタン240aの押下操作が終了し球抜きスイッチ240がオフになると、当該持ち球数の表示を終了する。
すなわち、本形態に係る管理遊技機Pでは、低ベース値関連表示や枠制御管理エラー示唆の実行中であっても、上述の通常状態において球抜きボタン240aが押下操作されている間(球抜きスイッチ240がオンになっている間)は、これらの実行に代わり、枠制御表示装置210において枠制御RAM203に記憶されている持ち球数の表示が実行される(枠制御RAM203に記憶されている持ち球数の表示に切り替わる)ようになっている。
なお、枠制御管理エラーの実行中にエラー解除スイッチ220がオンとなり、低ベース値関連表示が実行されているときに、重複して球抜きスイッチ240がオンとなった場合にも、上述と同様に、枠制御表示装置210においては、低ベース値関連表示に代わり、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数の表示が実行される。
【0268】
以上のように、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御表示装置210において現算定期間中の低ベース値、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値が常時表示される。これにより、当該情報に基づき、例えば、いわゆるゴト行為や故障の発生等によって、一般入賞口14、第1始動入賞口15等への遊技球の入球の難易度が変化しているような状況を確実に把握することができ、ひいては、当該状況が長期間に亘って放置されることを防止可能となる。
【0269】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御管理エラーが発生した場合には、上述の低ベース値や最終低ベース値の表示に代わり、発生した枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が枠制御表示装置210において実行される。これにより、当該枠制御管理エラー示唆により、発生した枠制御管理エラーを確実に把握することができる。
【0270】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、複数の枠制御管理エラーが重複して発生した場合には、優先順位の高い枠制御管理エラーに対応する枠制御管理エラー示唆が優先して実行される。これにより、枠制御管理エラー示唆によって、より優先順位が高い枠制御管理エラーの発生を確実に把握することができる。
【0271】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、枠制御管理エラー示唆の実行中であっても、エラー解除ボタン220aが押下操作される(エラー解除スイッチ220がオンになる)と、枠制御表示装置210における枠制御管理エラー示唆が低ベース値関連表示に切り替わり、この押下操作中は継続して当該低ベース値関連表示が実行される。これにより、枠制御管理エラー示唆が解除されない間、低ベース値等を確認できずに上述のゴト行為や故障の発生を把握できないといった事態を防止することができる。
また、エラー解除ボタン220aの押下操作中における低ベース値及び最終低ベース値の表示は、枠制御管理エラー示唆が実行されていないときの低ベース値及び最終低ベース値の表示と同様に、上述の切り替え時間ごとに低ベース値及び最終低ベース値を順次切り替え循環表示させるという態様により行われる。これにより、枠制御管理エラーの発生中も、枠制御管理エラー示唆が実行されていないときと同様に、現算定期間中の低ベース値、現算定期間の1個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の2個前の算定期間における最終低ベース値、現算定期間の3個前の算定期間における最終低ベース値を全て、確実に把握することができる。
また、エラー解除ボタン220aの押下操作が終了すると、終了条件が成立していなければ枠制御管理エラー示唆が再実行されるため、当該押下操作の終了後においても、枠制御表示装置210における表示により、発生中の枠制御管理エラーを確実に把握することができる。
【0272】
また、本形態に係る管理遊技機Pでは、低ベース値関連表示や枠制御管理エラー示唆の実行中であっても、枠制御状態が通常状態であるときに球抜きボタン240aが押下操作されると、これらの実行に代わり、枠制御表示装置210において枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が表示される。これにより、例えば、故障の発生等により持ち球数表示装置6aにおいて持ち球数が表示されなくなったような場合でも、枠制御表示装置210において持ち球数を確実に把握することができる。
【0273】
(管理遊技機Pにおける処理の概要)
次に、主制御基板100で実行される主な処理の概要について、フローチャートを用いて説明する。
まず、電断から復帰した際に行う電断復帰時処理について、
図17のフローチャートを参照して説明する。なお、この電断復帰時処理は電断復帰時にのみ実行され、電断復帰時以外においては実行されない。
【0274】
ステップ100において、メインCPU101は、電断から復帰した際に行う一般処理を実行する。この一般処理では、設定スイッチ108のオン又はオフ、RAMクリアスイッチ109のオン又はオフ等の条件に基づくメイン制御状態の設定やメインRAM103のクリア、枠制御基板200への主コマンド許可信号の送信等の処理が行われる。また、メイン制御状態が設定変更状態に設定されたときには、この電断復帰時処理において、RAMクリアボタン109aの押下操作に基づく設定値の変更の処理等も行われる。また、メイン制御状態が設定変更状態又は設定確認状態に設定されたときには、この電断復帰時処理において、設定スイッチ108がオフとなるまで設定変更状態又は設定確認状態を維持する処理も行われ、設定スイッチ108がオフとなることにより設定変更状態又は設定確認状態を終了する処理も行われる。そして、次のステップ101に進む。
【0275】
ステップ101において、メインCPU101は、電断復帰時の遊技状態を示す遊技状態コマンドをリングバッファに格納する遊技状態コマンド格納処理を実行する。具体的には、リードポインタが、最先にコマンドが格納された格納領域の一つ前の格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このリードポインタにより示された格納領域に、電断から復帰した時点の遊技状態を示す遊技状態コマンドを格納する。そして、次のステップ102に進む。
ステップ102において、メインCPU101は、電断復帰に基づいて行われる差球制御リセット処理を実行する。そして、電断復帰時処理を終了する。
【0276】
次に、上述したステップ102の差球制御リセット処理について、
図18のフローチャートを参照して説明する。
ステップ150において、メインCPU101は、差球作動停止フェーズデータに発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されているか否かを判定する。そして、発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されていない(すなわち、発動警告前状態又は発動警告状態に対応する状態値が記憶されている)と判定した場合、ステップ156に進む。一方、発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されていると判定した場合、次のステップ151に進む。
ステップ151において、メインCPU101は、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが実行されたか否かを判定する。そして、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが実行されていないと判定した場合、ステップ155に進む。一方、設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが実行されたと判定した場合、次のステップ152に進む。
【0277】
ステップ152において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータをクリアするとともに、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告前状態に対応する状態値を記憶する。これにより、設定中の発動状態又は発動予告状態が終了し、発動警告前状態が設定される。そして、次のステップ153に進む。
ステップ153において、メインCPU101は、差球カウント値をリセットする。そして、次のステップ154に進む。
【0278】
ステップ154において、メインCPU101は、1又は複数の試験信号情報がメインRAM103の記憶領域に記憶されていた場合(すなわち、電断発生前に1又は複数の試験信号が生成、及び出力されていた場合)には全ての試験信号情報をクリアする。これにより、電断発生前に1又は複数の試験信号が生成、及び出力されていた場合には、全ての試験信号についての生成、及び出力が終了する。そして、差球制御リセット処理を終了する。
また、上述のステップ151で設定変更状態の設定に伴うRAMクリアが実行されていないと判定した場合に進むステップ155において、メインCPU101は、メインRAM103の記憶領域に発動設定前状態試験信号についての試験信号情報が記憶されていた場合(すなわち、発動設定前状態試験信号の生成中、及び出力中であった場合)には当該試験信号情報をクリアする。これにより、電断発生前に発動設定前状態試験信号が生成、及び出力されていた場合には、当該生成、及び出力が終了する。これに対して、上記記憶領域に、遊技の進行状況に関する試験信号についての試験信号情報、遊技状態に関する試験信号についての試験信号情報が記憶されていた場合、メインCPU101はこれらの試験信号情報をクリアしない。これにより、電断発生前に遊技の進行状況に関する試験信号、遊技状態に関する試験信号が生成、及び出力されていた場合には、当該生成、及び出力が再開される。そして、差球制御リセット処理を終了する。
【0279】
また、上述のステップ150で発動予告状態又は発動状態に対応する状態値が記憶されていないと判定した場合に進むステップ156において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータをクリアすると共に、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告前状態に対応する状態値を記憶する。これにより、電断発生前に発動警告前状態であったときには当該発動警告前状態が終了し、改めて発動警告前状態が設定される。また、電断発生前に発動警告状態であったときには当該発動警告状態が終了し、発動警告前状態が設定される。そして、次のステップ157に進む。
ステップ157において、メインCPU101は、メインRAM103に記憶されている差球カウント値をリセットする。そして、差球制御リセット処理を終了する。
【0280】
次に、主制御基板100のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板100に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(本形態に係る管理遊技機Pでは、24ミリ秒)ごとにクロックパルスが発生されることで、
図19のフローチャートに示すタイマ割込処理が実行される。
ステップ200において、メインCPU101は、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。そして、次のステップ201に進む。
【0281】
ステップ201において、メインCPU101は、呼び出しスイッチ7がオンとなったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行う呼び出しスイッチ検出時処理を実行する。そして、次のステップ202に進む。
ステップ202において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aがオンとなったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行う特定領域検出センサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ203に進む。
【0282】
ステップ203において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a、一般領域検出センサ58aがオンとなったか否かを判定し、これに基づいて所定の処理を行う入賞関連センサ検出時処理を実行する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ204において、メインCPU101は、第1始動入賞口15又は第2始動入賞口16への遊技球の入球に基づいて、当否抽選、取得された乱数の保留に関する処理、特別図柄の変動表示や停止表示等の各種処理を行う特図遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ205に進む。
【0283】
ステップ205において、メインCPU101は、上記ステップ204の特図遊技制御処理における当否抽選により小当たりに当選した場合に、小当たり遊技の実行、小当たり遊技中に所定個数(1個)の遊技球が特定領域57へ進入したことに基づく特別遊技の開始(特別遊技状態の設定)等の各種処理を行う小当たり遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ206に進む。
ステップ206において、メインCPU101は、小当たり遊技を介して行われる特別遊技の実行、特別遊技終了後の遊技状態(時短遊技状態)の設定等の各種処理を行う特別遊技制御処理を実行する。この特別遊技制御処理では、特別遊技の終了後に設定される時短遊技状態を示す遊技状態コマンドをリングバッファに格納する処理も実行される。具体的には、ライトポインタが、最後にコマンドが格納された格納領域の一つ後の格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このライトポインタにより示された格納領域に、時短遊技状態を示す遊技状態コマンドを格納する。そして、次のステップ207に進む。
【0284】
ステップ207において、メインCPU101は、遊技球がゲート20を通過することに基づいて、普通図柄の抽選、取得された乱数の保留に関する処理、普通図柄の変動表示や停止表示、普通図柄の抽選の結果に応じた可動片16bの作動制御等の各種処理を行う普図遊技制御処理を実行する。そして、次のステップ208に進む。
ステップ208において、メインCPU101は、枠制御基板200に送信するコマンドを枠制御用伝送領域に格納するための枠制御用伝送領域格納処理を実行する。そして、次のステップ209に進む。
【0285】
ステップ209において、メインCPU101は、上記ステップ208の枠制御用伝送領域格納処理で枠制御用伝送領域に格納されたコマンドを枠制御基板200に送信する枠制御出力処理を実行する。なお、ステップ208及び209の処理は、いずれのメイン制御状態(遊技可能状態、設定確認状態、設定変更状態、遊技停止状態)であっても実行される。そして、次のステップ210に進む。
ステップ210において、メインCPU101は、差球関連コマンドセット処理を実行する。そして、次のステップ211に進む。
【0286】
ステップ211において、メインCPU101は、差球判定制御処理を実行する。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、メインCPU101は、試験信号の生成、及び出力の開始、終了の制御に係る試験信号制御処理を実行する。具体的には、各試験信号の生成、及び出力を開始する条件(出力開始条件)が成立すると、メインCPU101は、当該試験信号の生成、及び出力を開始するとともに、メインRAM103の記憶領域に当該試験信号に対応する試験信号情報を記憶する。また、各試験信号が生成、及び出力されている場合において、当該生成、及び出力を終了する条件(出力終了条件)が成立すると、メインCPU101は、当該試験信号の生成、及び出力を終了するとともに、メインRAM103の記憶領域に記憶されている当該試験信号に対応する試験信号情報をクリアする。そして、次のステップ213に進む。
【0287】
ステップ213において、メインCPU101は、可動片16bを突没するための可動片ソレノイドデータ、大入賞口18の開閉を制御するための大入賞口ソレノイドデータ、各種表示装置(第1特別図柄表示装置30、第2特別図柄表示装置31、普通図柄表示装置32、第1特図保留表示装置38、第2特図保留表示装置39及び普通図柄保留表示装置33)の表示データ等を各種ポートに出力したり、各種演出や示唆の実行に用いる各種コマンドを副制御基板300に送信したりする出力制御処理を実行する。なお、副制御基板300に送信する各種コマンドは、メインRAM103の記憶領域により構成される演出用伝送データ格納領域に格納され、この格納領域から副制御基板300に送信される。そして、主制御基板100のタイマ割込み処理を終了する。
【0288】
次に、上述したステップ201の呼び出しスイッチ検出時処理について、
図20のフローチャートを参照して説明する。
ステップ300において、メインCPU101は、呼び出しボタン7aが押下操作された旨を示す呼び出しボタン押下フラグがオンであるか否かを判定する。そして、呼び出しボタン押下フラグがオンであると判定した場合、呼び出しスイッチ検出時処理を終了する。一方、呼び出しボタン押下フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ301に進む。
ステップ301において、メインCPU101は、呼び出しスイッチ7がオンとなったか否か(呼び出しスイッチ7からの検出信号が入力されたか否か)を判定する。そして、呼び出しスイッチ7がオンとなっていない(すなわち、オフである)と判定した場合、呼び出しスイッチ検出時処理を終了する。一方、呼び出しスイッチ7がオンとなったと判定した場合、次のステップ302に進む。
【0289】
ステップ302において、メインCPU101は、呼び出しボタン押下フラグをオンにする。そして、呼び出しスイッチ検出時処理を終了する。
【0290】
次に、上述したステップ202の特定領域検出センサ検出時処理について、
図21のフローチャートを参照して説明する。
ステップ400において、メインCPU101は、特定領域検出センサ57aがオンとなったか否か(特定領域検出センサ57aからの検出信号が入力されたか否か)を判定する。そして、特定領域検出センサ57aがオンとなっていない(すなわち、オフである)と判定した場合、特定領域検出センサ検出時処理を終了する。一方、特定領域検出センサ57aがオンとなったと判定した場合、次のステップ401に進む。
ステップ401において、メインCPU101は、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドをリングバッファに格納する。具体的には、ライトポインタが、最後にコマンドが格納された格納領域の一つ後の格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このライトポインタにより示された格納領域に、特別遊技状態を示す遊技状態コマンドを格納する。そして、次のステップ402に進む。
【0291】
ステップ402において、メインCPU101は、大入賞口18に対応する賞球指定コマンドをリングバッファに格納する。具体的には、ライトポインタが、上記ステップ401で遊技状態コマンドが格納された格納領域の一つ後の格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このライトポインタにより示された格納領域に、大入賞口18に対応する賞球指定コマンドを格納する。そして、特定領域検出センサ検出時処理を終了する。
なお、この特定領域検出センサ検出時処理は、小当たり遊技中にのみ実行されるようにしてもよい。すなわち、小当たり遊技中であるか否かを判定した上で、小当たり遊技中である場合に上記ステップ400~402の処理を実行し、小当たり遊技中でない場合には上記ステップ400~402の処理を実行しないようにしてもよい。
【0292】
次に、上述したステップ203の入賞関連センサ検出時処理について、
図22のフローチャートを参照して説明する。
ステップ500において、メインCPU101は、一般入賞口検出センサ14a、第1始動入賞口検出センサ15a、第2始動入賞口検出センサ16a又は一般領域検出センサ58aがオンとなったか否か(すなわち、これらのいずれかのセンサからの検出信号が入力されたか否か)を判定する。そして、いずれのセンサもオンとなっていない(すなわち、オフである)と判定した場合、入賞関連センサ検出時処理を終了する。一方、いずれかのセンサがオンとなったと判定した場合、次のステップ501に進む。
ステップ501において、メインCPU101は、オンとなったセンサに対応する(すなわち、遊技球が入球した入賞口に対応する)賞球指定コマンドをリングバッファに格納する。具体的には、ライトポインタが、最後にコマンドが格納された格納領域の一つ後の格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このライトポインタにより示された格納領域に、上記賞球指定コマンドを格納する。なお、一般領域検出センサ58aがオンとなった場合には、大入賞口18に対応する賞球指定コマンドがリングバッファに格納される。そして、入賞関連センサ検出時処理を終了する。
【0293】
次に、上述したステップ208の枠制御用伝送領域格納処理について、
図23のフローチャートを参照して説明する。
ステップ600において、メインCPU101は、リングバッファにコマンドが格納されているか否かを判定する。そして、リングバッファにコマンドが格納されていない(すなわち、リングバッファが空である)と判定した場合、ステップ602に進む。一方、リングバッファにコマンドが格納されていると判定した場合、次のステップ601に進む。
ステップ601において、メインCPU101は、最先に格納されたコマンドを枠制御用伝送領域に格納する。具体的には、リードポインタが、最先にコマンドが格納された格納領域を示すことにより、メインCPU101は、このリードポインタにより示された格納領域に格納されているコマンドを枠制御用伝送領域に格納する。これにより、上記ステップ209の枠制御出力処理が実行されることで、枠制御用伝送領域に格納されたコマンドが枠制御基板200に送信される。なお、枠制御用伝送領域にコマンドが格納されると、これに併せて、当該コマンドはリングバッファから消去される。そして、枠制御用伝送領域格納処理を終了する。
【0294】
また、上記ステップ600でリングバッファにコマンドが格納されていないと判定した場合に進むステップ602において、メインCPU101は、呼び出しボタン押下フラグがオンであるか否かを判定する。そして、呼び出しボタン押下フラグがオンでないと判定した場合、枠制御用伝送領域格納処理を終了する。一方、呼び出しボタン押下フラグがオンであると判定した場合、次のステップ603に進む。
ステップ603において、メインCPU101は、呼び出しコマンドを枠制御用伝送領域格納処理に格納する。これにより、上記ステップ209の枠制御出力処理が実行されることで、枠制御用伝送領域に格納された呼び出しhコマンドが枠制御基板200に送信される。そして、次のステップ604に進む。
【0295】
ステップ604において、メインCPU101は、呼び出しボタン押下フラグをオフにする。そして、枠制御用伝送領域格納処理を終了する。
【0296】
次に、上述したステップ210の差球関連コマンドセット処理について、
図24のフローチャートを参照して説明する。
ステップ700において、メインCPU101は、滞在中のメイン制御状態が遊技可能状態であるか否かを判定する。そして、遊技可能状態でないと判定した場合、差球関連コマンドセット処理を終了する。一方、遊技可能状態であると判定した場合、次のステップ701に進む。
ステップ701において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータが変更されたか否かを判定する。そして、差球作動停止制御フェーズデータが変更されていないと判定した場合、差球関連コマンドセット処理を終了する。一方、差球作動停止制御フェーズデータが変更されたと判定した場合、次のステップ702に進む。
なお、本形態に係るパチンコ機Pは、メインRAM103の所定の記憶領域により構成される管理バッファを有している。差球作動停止制御フェーズデータがクリアされて、この差球作動停止制御フェーズデータに発動警告前状態に対応する状態値が記憶されると、これに伴って管理バッファにも発動警告前状態に対応する状態値が記憶される。その後、差球作動停止制御に関する状態が変更されると、まず、差球作動停止制御フェーズデータにのみ変更後の状態に対応する状態値が記憶される。そして、このステップ701において、差球作動停止制御フェーズデータに記憶されている状態値と管理バッファに記憶されている状態値とが一致するかどうかが判定され、両者が一致していれば、差球作動停止制御フェーズデータは変更されていないと判定する。一方、両者が一致していなければ、差球作動停止制御フェーズデータは変更されたと判定し、これに伴って差球作動停止制御フェーズデータに記憶されている状態値を管理バッファにも記憶する。
【0297】
ステップ702において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに記憶されている状態値に応じて、第1差球作動停止制御指定コマンド、第2差球作動停止制御指定コマンド、第3差球作動停止制御指定コマンドのいずれかを、枠制御基板200及び副制御基板300に送信する。
具体的には、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動警告状態が設定された場合)には、第1差球作動停止制御指定コマンドが枠制御基板200及び副制御基板300に送信される。これにより、発動警告状態が設定された旨を枠制御基板200及び副制御基板300においても把握できることとなる。
差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動予告状態が設定された場合)には、第2差球作動停止制御指定コマンドが枠制御基板200及び副制御基板300に送信される。これにより、発動予告状態が設定された旨を枠制御基板200及び副制御基板300においても把握できることとなる。
差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値が記憶されていた場合(すなわち、発動状態が設定された場合)には、第3差球作動停止制御指定コマンドが枠制御基板200及び副制御基板300に送信される。これにより、発動状態が設定された旨を枠制御基板200及び副制御基板300においても把握できることとなる。
なお、上記コマンドは、賞球指定コマンドや遊技状態コマンドと同様に、リングバッファに格納することにより枠制御基板200へ送信することができる。また、上記コマンドは、演出用伝送データ格納領域に格納することにより副制御基板300へ送信することができる。
そして、差球関連コマンドセット処理を終了する。
【0298】
次に、上述したステップ211の差球判定制御処理について、
図25のフローチャートを参照して説明する。
ステップ800において、メインCPU101は、滞在中のメイン制御状態が遊技可能状態であるか否かを判定する。そして、遊技可能状態でないと判定した場合、差球判定制御処理を終了する。一方、遊技可能状態であると判定した場合、次のステップ801に進む。
ステップ801において、メインCPU101は、差球カウント値が第1基準値に到達した旨を示す第1基準値到達フラグ(主制御基板100に設けられたフラグ)がオフであるか否かを判定する。そして、第1基準値到達フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、ステップ804に進む。一方、第1基準値到達フラグがオフであると判定した場合、次のステップ802に進む。
なお、第1基準値到達フラグは、差球カウント値がリセットされることに基づきオフとなるように設定されている。
【0299】
ステップ802において、メインCPU101は、差球カウント値は第1基準値に到達したか否かを判定する。そして、第1基準値に到達していないと判定した場合、ステップ804に進む。一方、第1基準値に到達したと判定した場合、次のステップ803に進む。
ステップ803において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動警告状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動警告状態が設定される。また、メインCPU101は、第1基準値到達フラグをオンにする。そして、次のステップ804に進む。
【0300】
ステップ804において、メインCPU101は、メインCPU101は、差球カウント値が第2基準値に到達した旨を示す第2基準値到達フラグ(主制御基板100に設けられたフラグ)がオフであるか否かを判定する。そして、第2基準値到達フラグがオフでない(すなわち、オンである)と判定した場合、ステップ809に進む。一方、第2基準値到達フラグがオフであると判定した場合、次のステップ805に進む。
なお、第2基準値到達フラグは、差球カウント値がリセットされることに基づきオフとなるように設定されている。
ステップ805において、メインCPU101は、差球カウント値は第2基準値に到達したか否かを判定する。そして、第2基準値に到達していないと判定した場合、ステップ809に進む。一方、第2基準値に到達したと判定した場合、次のステップ806に進む。
【0301】
ステップ806において、メインCPU101は、小当たり遊技中又は特別遊技中であるか否かを判定する。そして、小当たり遊技中及び特別遊技中のいずれでもないと判定した場合、ステップ808に進む。一方、小当たり遊技中又は特別遊技中であると判定した場合、次のステップ807に進む。
ステップ807において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動予告状態が設定される。また、メインCPU101は、第2基準値到達フラグをオンにする。そして、ステップ809に進む。
【0302】
また、上述のステップ806で小当たり遊技中及び特別遊技中のいずれでもないと判定した場合に進むステップ808において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動状態が設定される。また、メインCPU101は、第2基準値到達フラグをオンにする。そして、次のステップ809に進む。
ステップ809において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動予告状態に対応する状態値が記憶されているか否か(すなわち、発動予告状態中であるか否か)を判定する。そして、発動予告状態に対応する状態値が記憶されていないと判定した場合、差球判定制御処理を終了する。一方、発動予告状態に対応する状態値が記憶されていると判定した場合、ステップ810に進む。
【0303】
ステップ810において、メインCPU101は、小当たり遊技中及び特別遊技中のいずれでもないか否か(すなわち、小当たり遊技、及び、小当たり遊技を介して実行されていた特別遊技が終了しているか否か)を判定する。そして、小当たり遊技中又は特別遊技中のいずれかであると判定した場合、差球判定制御処理を終了する。一方、小当たり遊技中及び特別遊技中のいずれでもないと判定した場合、次のステップ811に進む。
ステップ811において、メインCPU101は、差球作動停止制御フェーズデータに発動状態に対応する状態値を記憶する。これにより、発動状態が設定される。そして、差球判定制御処理を終了する。
【0304】
次に、枠制御基板200で実行される処理の概要について、主に、持ち球数、低ベース値、枠制御管理エラー等に関連する処理を中心に、フローチャートを用いて説明する。
特に図示していないが、本形態における枠制御基板200では、電断復帰時において、枠制御状態を、起動準備状態を経て通常状態に設定したり、球抜きスイッチ240がオンであることを条件に球抜き状態に設定したりする枠制御状態設定処理が実行されるようになっている。また、工場出荷後における初回の電源投入時において、算定準備期間開始処理が実行されるようになっている。
【0305】
まず、初回の電源投入時に実行される算定準備期間開始処理について、
図26のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2000において、枠制御CPU201は、所定の切り替え時間タイマカウンタに切り替え時間(本形態では5秒)をセットすることにより、切り替え時間の計時を開始する。そして、次のステップ2001に進む。
ステップ2001において、枠制御CPU201は、算定準備期間である旨を示す算定準備期間フラグをオンにする。そして、次のステップ2002に進む。
【0306】
ステップ2002において、枠制御CPU201は、未記憶表示P1に対応する未記憶表示フラグをオンにする。ここで、未記憶表示フラグは、算定準備期間中において未記憶表示P1、未記憶表示P2、未記憶表示P3、未記憶表示P4のいずれを実行するか制御するためのフラグであり、未記憶表示P1に対応する未記憶表示フラグ、未記憶表示P2に対応する未記憶表示フラグ、未記憶表示P3に対応する未記憶表示フラグ、未記憶表示P4に対応する未記憶表示フラグが設けられている。枠制御表示装置210においては、オンとなっている未記憶表示フラグに対応する未記憶表示を実行可能となる。算定準備期間の開始時には、上述のように未記憶表示P1に対応する未記憶表示フラグがオンとなるため、枠制御表示装置210において未記憶表示P1を実行可能となる。そして、算定準備期間開始処理を終了する。
【0307】
また、枠制御基板200においては、当該枠制御基板200に設けられたリセット用クロックパルス発生回路により、所定の周期(例えば、0.4ミリ秒)ごとにクロックパルスが発生されることで、
図27のフローチャートに示す枠制御タイマ割込処理が実行される。以下、枠制御タイマ割込処理を説明する。
ステップ2100において、枠制御CPU201は、枠制御基板200が備える各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を実行する。枠制御基板200においては、減算タイマを採用しており、枠制御タイマ割込処理が実行されるたびにタイマカウンタが1ずつ減算され、0になると減算を停止するようになっている。そして、次のステップ2101に進む。
ステップ2101において、枠制御CPU201は、主制御基板100や専用ユニットUから受信したコマンドを枠制御RAM203の所定の記憶領域に記憶するコマンド受信処理を実行する。そして、次のステップ2102に進む。
【0308】
ステップ2102において、枠制御CPU201は、専用ユニットUからの貸し出し及び持ち球数の計数に係る貸出・計数制御処理を実行する。そして、次のステップ2103に進む。
ステップ2103において、枠制御CPU201は、ハンドル回転操作信号の入力に基づき、整流器ソレノイド521を通電して発射装置502に遊技球を送り出すと共に、発射モータ503を通電して遊技球を発射し、また、ハンドル回転操作信号の入力の停止に基づき、整流器ソレノイド521及び発射モータ503の通電を停止して遊技球の発射を停止する発射制御処理を実行する。そして、次のステップ2104に進む。
【0309】
ステップ2104において、枠制御CPU201は、ハンドル回転操作信号の入力、外枠開放信号の入力等に基づき、揚送モータ532を通電して遊技球を上部へ揚送する循環制御処理を実行する。そして、次のステップ2105に進む。
ステップ2105において、枠制御CPU201は、アウト数のカウントに係るアウト数カウント処理を実行する。そして、次のステップ2106に進む。
【0310】
ステップ2106において、枠制御CPU201は、賞球数のカウントに係る賞球数カウント処理を実行する。そして、次のステップ2107に進む。
ステップ2107において、枠制御CPU201は、算定準備期間や算定期間に関する各種処理を行う期間制御処理を実行する。そして、次のステップ2108に進む。
【0311】
ステップ2108において、枠制御CPU201は、未記憶表示や低ベース値の表示に関する各種処理を行う表示フラグ制御処理を実行する。そして、次のステップ2109に進む。
ステップ2109において、枠制御CPU201は、枠制御管理エラー示唆に関する各種処理を行うエラー示唆フラグ制御処理を実行する。そして、次のステップ2110に進む。
【0312】
ステップ2110において、枠制御CPU201は、枠制御表示装置210における各種表示に係る枠制御表示装置制御処理を実行する。そして、枠制御タイマ割込処理を終了する。
【0313】
次に、上述したステップ2102の貸出・計数制御処理について、
図28のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2200において、枠制御CPU201は、専用ユニットUから貸し出しコマンドを受信したか否かを判定する。そして、貸し出しコマンドを受信していないと判定した場合、ステップ2202に進む。一方、貸し出しコマンドを受信したと判定した場合、次のステップ2201に進む。
ステップ2201において、枠制御CPU201は、受信した貸し出しコマンドに対応する貸し球数を、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数に加算する。また、枠制御CPU201は、現時点で枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を持ち球数表示装置6aに表示させる。そして、次のステップ2202に進む。
【0314】
ステップ2202において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数が1個以上であって、かつ計数スイッチ6bがオンであるか否かを判定する。そして、記憶されている持ち球数が0個であるか、又は計数スイッチ6bがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、貸出・計数制御処理を終了する。一方、記憶されている持ち球数が1個以上であって、かつ計数スイッチ6bがオンであると判定した場合、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を示す計数コマンドを専用ユニットUに送信する。そして、次のステップ2204に進む。
【0315】
ステップ2204において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数をクリアする。そして、貸出・計数制御処理を終了する。
【0316】
次に、上述したステップ2105のアウト数カウント処理について、
図29のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは理解を容易にする都合上、非時短遊技状態以外におけるカウントやベース値の算出(時短総アウト数や特別遊技総アウト数のカウント、特別遊技ベース値の算出等)については説明を省略している。
ステップ2300において、枠制御CPU201は、整流器出口センサ523がオンからオフへなったか否かを判定する。そして、オンからオフへなっていないと判定した場合、ステップ2307に進む。一方、オンからオフへなったと判定した場合、次のステップ2301に進む。
ステップ2301において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1デクリメントする。そして、次のステップ2302に進む。
【0317】
ステップ2302において、枠制御CPU201は、現時点で枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を持ち球数表示装置6aに表示させる。すなわち、持ち球数表示装置6aに表示されている持ち球数を、上述のステップ2301で1デクリメントされた後の持ち球数に更新する。そして、次のステップ2303に進む。
ステップ2303において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第1領域において記憶されている(カウントされている)全総アウト数を1インクリメントする。そして、次のステップ2304に進む。
【0318】
ステップ2304において、枠制御CPU201は、現時点が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、非時短遊技状態中でないと判定した場合、ステップ2307に進む。一方、非時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ2305に進む。上記したように、遊技状態が設定されると、設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドが枠制御基板200に送信される。これにより、枠制御基板200においても、設定中の遊技状態を把握可能となっている。
ステップ2305において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第2領域において記憶されている(カウントされている)非時短総アウト数を1インクリメントする。そして、次のステップ2306に進む。
【0319】
ステップ2306において、枠制御CPU201は、現時点で記憶されている非時短総アウト数及び非時短総賞球数に基づいて低ベース値を算出し、当該低ベース値を、枠制御RAM203の第4領域に記憶する。すなわち、第4領域に記憶されていた低ベース値を、上述の算出された低ベース値に更新する。そして、次のステップ2307に進む。
ステップ2307において、枠制御CPU201は、ファール球センサ611がオンとなったか否かを判定する。そして、ファール球センサ611がオンとなっていないと判定した場合、アウト数カウント処理を終了する。一方、ファール球センサ611がオンとなったと判定した場合、次のステップ2308に進む。
【0320】
ステップ2308において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を1インクリメントする。そして、次のステップ2309に進む。
ステップ2309において、枠制御CPU201は、現時点で枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を持ち球数表示装置6aに表示させる。すなわち、持ち球数表示装置6aに表示されている持ち球数を、上述のステップ2308で1インクリメントされた後の持ち球数に更新する。そして、次のステップ2310に進む。
【0321】
ステップ2310において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第1領域において記憶されている全総アウト数を1デクリメントする。そして、次のステップ2311に進む。
ステップ2311において、枠制御CPU201は、現時点が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、非時短遊技状態中でないと判定した場合、アウト数カウント処理を終了する。一方、非時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ2312に進む。
【0322】
ステップ2312において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第2領域において記憶されている非時短総アウト数を1デクリメントする。そして、次のステップ2313に進む。
ステップ2313において、枠制御CPU201は、現時点で記憶されている非時短総アウト数及び非時短総賞球数に基づいて低ベース値を算出し、当該低ベース値を、枠制御RAM203の第4領域に記憶する。そして、アウト数カウント処理を終了する。
【0323】
次に、上述したステップ2106の賞球数カウント処理について、
図30のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは理解を容易にする都合上、非時短遊技状態以外におけるカウントやベース値の算出(時短総賞球数や特別遊技総賞球数のカウント、特別遊技ベース値の算出等)については説明を省略している。
ステップ2400において、枠制御CPU201は、主制御基板100から賞球指定コマンドを受信したか否かを判定する。そして、賞球指定コマンドを受信していないと判定した場合、賞球数カウント処理を終了する。一方、賞球指定コマンドを受信したと判定した場合、次のステップ2401に進む。
ステップ2401において、枠制御CPU201は、受信した賞球指定コマンドに対応する賞球数を、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数に加算する。そして、次のステップ2402に進む。
【0324】
ステップ2402において、枠制御CPU201は、現時点で枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を持ち球数表示装置6aに表示させる。そして、次のステップ2403に進む。
ステップ2403において、枠制御CPU201は、現時点が非時短遊技状態中であるか否かを判定する。そして、非時短遊技状態中でないと判定した場合、賞球数カウント処理を終了する。一方、非時短遊技状態中であると判定した場合、次のステップ2404に進む。
【0325】
ステップ2404において、枠制御CPU201は、受信した賞球指定コマンドに対応する賞球数を、枠制御RAM203の第3領域において記憶されている(カウントされている)非時短総賞球数に加算する。そして、次のステップ2405に進む。
ステップ2405において、枠制御CPU201は、現時点で記憶されている非時短総アウト数及び非時短総賞球数に基づいて低ベース値を算出し、当該低ベース値を、枠制御RAM203の第4領域に記憶する。そして、賞球数カウント処理を終了する。
【0326】
次に、上述したステップ2107の期間制御処理について、
図31のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2500において、枠制御CPU201は、算定準備期間フラグがオンであるか否かを判定する。そして、算定準備期間フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、ステップ2508に進む。一方、算定準備期間フラグがオンあると判定した場合、次のステップ2501に進む。
ステップ2501において、枠制御CPU201は、現時点で記憶されている全総アウト数が準備期間終了数(本形態では200個)に到達したか否かを判定する。そして、到達していないと判定した場合、ステップ2508に進む。一方、到達したと判定した場合、次のステップ2502に進む。
【0327】
ステップ2502において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第1領域、第2領域、第3領域、第4領域をクリアする。そして、次のステップ2503に進む。
ステップ2503において、枠制御CPU201は、算定準備期間フラグをオフにする。そして、次のステップ2504に進む。
【0328】
ステップ2504において、枠制御CPU201は、全ての未記憶表示フラグをオフにする。そして、次のステップ2505に進む。
ステップ2505において、枠制御CPU201は、切り替え時間タイマカウンタに切り替え時間をセットすることにより、切り替え時間の計時を開始する。そして、次のステップ2506に進む。
【0329】
ステップ2506において、枠制御CPU201は、算定期間である旨を示す算定期間フラグをオンにする。そして、次のステップ2507に進む。
ステップ2507において、枠制御CPU201は、表示C1(現算定期間の低ベース値の表示)に対応する表示フラグをオンにする。ここで、表示フラグは、算定期間中において表示C1、表示C2、表示C3、表示C4のいずれを実行するか制御するためのフラグであり、表示C1に対応する表示フラグ、表示C2に対応する表示フラグ、表示C3に対応する表示フラグ、表示C4に対応する表示フラグが設けられている。枠制御表示装置210においては、オンとなっている表示フラグに対応する表示を実行可能となる。最初の算定期間の開始時には、上述のように表示C1に対応する表示フラグがオンとなるため、枠制御表示装置210において表示C1を実行可能となる。なお、最終低ベース値が記憶されておらず、表示C2、表示C3、表示C4を実行できない場合には、表示フラグの代わりに、対応する未記憶表示フラグがオンとなる。そして、次のステップ2508に進む。
【0330】
ステップ2508において、枠制御CPU201は、算定期間フラグがオンであるか否かを判定する。そして、算定期間フラグがオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、期間制御処理を終了する。一方、算定期間フラグがオンあると判定した場合、次のステップ2509に進む。
ステップ2509において、枠制御CPU201は、現時点で記憶されている全総アウト数が基準数(本形態では60000個)に到達したか否かを判定する。そして、到達していないと判定した場合、期間制御処理を終了する。一方、到達したと判定した場合、次のステップ2510に進む。
【0331】
ステップ2510において、枠制御CPU201は、最終低ベース値シフト処理を実行する。具体的には、枠制御RAM203における第5領域の第1記憶部及び第2記憶部に記憶されていた最終低ベース値を、1つ番号の大きい記憶部にシフトさせると共に、現時点で枠制御RAM203における第4領域に記憶されていた低ベース値を第5領域の第1記憶部に記憶させる。そして、次のステップ2511に進む。
ステップ2511において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203の第1領域、第2領域、第3領域、第4領域をクリアする。そして、期間制御処理を終了する。
【0332】
次に、上述したステップ2108の表示フラグ制御処理について、
図32のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2600において、枠制御CPU201は、算定準備期間フラグがオンであるか否かを判定する。そして、算定準備期間フラグがオンでないと判定した場合、ステップ2605に進む。一方、算定準備期間フラグがオンあると判定した場合、次のステップ2601に進む。
ステップ2601において、枠制御CPU201は、切り替え時間が経過したか否かを判定する。そして、切り替え時間が経過していないと判定した場合、ステップ2605に進む。一方、切り替え時間が経過したと判定した場合、次のステップ2602に進む。
【0333】
ステップ2602において、枠制御CPU201は、オンとなっている未記憶表示フラグをオフにする。そして、次のステップ2603に進む。
ステップ2603において、枠制御CPU201は、次の表示対象に対応する未記憶表示フラグ(すなわち、オンとなっていた未記憶表示フラグの次の未記憶表示フラグ)をオンにする。例えば、上述のステップ2602でオフとなった未記憶表示フラグに対応する未記憶表示がP1であった場合には、未記憶表示P2に対応する未記憶表示フラグをオンにする。また、例えば、上述のステップ2602でオフとなった未記憶表示フラグに対応する未記憶表示がP4であった場合には、未記憶表示P1に対応する未記憶表示フラグをオンにする。そして、次のステップ2604に進む。
【0334】
ステップ2604において、枠制御CPU201は、切り替え時間タイマカウンタに切り替え時間をセットすることにより、切り替え時間の計時を開始する。そして、次のステップ2605に進む。
ステップ2605において、枠制御CPU201は、算定期間フラグがオンであるか否かを判定する。そして、算定期間フラグがオンでないと判定した場合、表示フラグ制御処理を終了する。一方、算定期間フラグがオンであると判定した場合、次のステップ2606に進む。
【0335】
ステップ2606において、枠制御CPU201は、切り替え時間が経過したか否かを判定する。そして、切り替え時間が経過していないと判定した場合、表示フラグ制御処理を終了する。一方、切り替え時間が経過したと判定した場合、次のステップ2607に進む。
ステップ2607において、枠制御CPU201は、オンとなっている表示フラグをオフにする。そして、次のステップ2608に進む。
【0336】
ステップ2608において、枠制御CPU201は、次の表示対象に対応する表示フラグ(すなわち、オンとなっていた表示フラグの次の表示フラグ)をオンにする。例えば、上述のステップ2607でオフとなった表示フラグに対応する表示がC1であった場合には、表示C2に対応する表示フラグをオンにする。また、例えば、上述のステップ2607でオフとなった表示フラグに対応する表示がC4であった場合には、表示C1に対応する表示フラグをオンにする。そして、次のステップ2609に進む。
ステップ2609において、枠制御CPU201は、切り替え時間タイマカウンタに切り替え時間をセットすることにより、切り替え時間の計時を開始する。そして、表示フラグ制御処理を終了する。
【0337】
次に、上述したステップ2109のエラー示唆フラグ制御処理について、
図33のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2700において、枠制御CPU201は、いずれかの枠制御管理エラーが発生したか否か、すなわち、いずれかの枠制御管理エラーが発生するための条件が成立したか否かを判定する。そして、枠制御管理エラーが発生していないと判定した場合、ステップ2702に進む。一方、枠制御管理エラーが発生したと判定した場合、次のステップ2701に進む。
ステップ2701において、枠制御CPU201は、発生した枠制御管理エラーに対応するエラー示唆フラグをオンにする。ここで、エラー示唆フラグは、各枠制御管理エラーの実行を制御するためのフラグであり、枠制御管理エラーごとに対応するエラー示唆フラグが設けられている。枠制御表示装置210においては、オンとなっているエラー示唆フラグに対応する枠制御管理エラーの枠制御管理エラー示唆を実行可能となり、オンとなっているエラー示唆フラグが複数ある場合には、当該エラー示唆フラグに対応する枠制御管理エラーのうち最も優先順位の高いものの枠制御管理エラー示唆を実行可能となる。そして、次のステップ2702に進む。
【0338】
ステップ2702において、枠制御CPU201は、オンとなっているエラー示唆フラグに対応する枠制御管理エラーについて、枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立したか否かを判定する。そして、終了条件が成立していないと判定した場合、エラー示唆フラグ制御処理を終了する。一方、終了条件が成立したと判定した場合、次のステップ2703に進む。
ステップ2703において、枠制御CPU201は、枠制御管理エラー示唆の終了条件が成立した枠制御管理エラーに対応するエラー示唆フラグをオフにする。なお、複数のエラー示唆フラグがオンとなっており、この中に上述の終了条件としてエラー解除スイッチ220のオンが定められた枠制御管理エラーに対応するエラー示唆フラグが含まれていた場合において、エラー解除スイッチ220がオンになると、上述の中でエラー解除スイッチ220のオンが定められた枠制御管理エラーの優先順位が最も高かったときに、当該枠制御管理エラーに対応するエラー示唆フラグをオフにする。そして、エラー示唆フラグ制御処理を終了する。
【0339】
次に、上述したステップ2110の枠制御表示装置制御処理について、
図34のフローチャートを参照して説明する。
ステップ2800において、枠制御CPU201は、球抜きスイッチ240がオンであるか否かを判定する。そして、球抜きスイッチ240がオンであると判定した場合、ステップ2805に進む。一方、球抜きスイッチ240がオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ2801に進む。
ステップ2801において、枠制御CPU201は、オンとなっているエラー示唆フラグがあるか否かを判定する。そして、オンとなっているエラー示唆フラグがないと判定した場合、ステップ2804に進む。一方、オンとなっているエラー示唆フラグがあると判定した場合、次のステップ2802に進む。
【0340】
ステップ2802において、枠制御CPU201は、エラー解除スイッチ220がオンであるか否かを判定する。そして、エラー解除スイッチ220がオンであると判定した場合ステップ2804に進む。一方、エラー解除スイッチ220がオンでない(すなわち、オフである)と判定した場合、次のステップ2803に進む。
ステップ2803において、枠制御CPU201は、オンとなっているエラー示唆フラグが1つのみであったときには、当該エラー示唆フラグに対応する枠制御管理エラーの枠制御管理エラー示唆を枠制御表示装置210に実行させ、オンとなっているエラー示唆フラグが複数あったときには、最も高い優先順位が定められた枠制御管理エラーの枠制御管理エラー示唆を枠制御表示装置210に実行させる。そして、枠制御表示装置制御処理を終了する。
【0341】
また、上述のステップ2801でオンとなっているエラー示唆フラグがないと判定した場合、上述のステップ2802でエラー解除スイッチがオンであると判定した場合に進むステップ2804において、枠制御CPU201は、いずれかの未記憶表示フラグがオンとなっていた場合には当該未記憶表示フラグに対応する未記憶表示を枠制御表示装置210に実行させ、いずれかの表示フラグがオンとなっていた場合には当該表示フラグに対応する表示を枠制御表示装置210に実行させる。そして、枠制御表示装置制御処理を終了する。
また、上述のステップ2800で球抜きスイッチ240がオンであると判定した場合に進むステップ2805において、枠制御CPU201は、枠制御RAM203に記憶されている持ち球数を枠制御表示装置210に表示させる。そして、枠制御表示装置制御処理を終了する。
【0342】
次に、上述した本形態の変形例について説明する。
本形態では、枠制御管理エラーが発生しておらず枠制御管理エラー示唆が実行されていないときは、枠制御表示装置210において常時、低ベース値関連表示が実行されるようになっていたが、これに限定されるものではない。
例えば、枠制御基板200に、低ベース値関連表示の実行に係る操作を行うための所定のスイッチを設け、当該スイッチが操作されることにより、低ベース値関連表示が開始されたり、低ベース値関連表示が順次切り替えられたりするようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0343】
本形態では、枠制御管理エラーが発生したときには、低ベース値関連表示に代わって、枠制御管理エラー示唆が実行されるようになっていたが、低ベース値関連表示と枠制御管理エラー示唆の実行の態様は、これに限定されるものではない。
例えば、低ベース値関連表示と枠制御管理エラー示唆とが一定時間ごとに切り替わるようにしてもよい。
また、枠制御表示装置210において、低ベース値関連表示と枠制御管理エラー示唆とを同時に実行するようにしてもよい。具体的には、例えば、枠制御管理エラーのコードを2桁の文字コードとした上で、低ベース値関連表示と同時に、当該低ベース値関連表示に用いられていない表示器を利用して枠制御管理エラーのコードを表示するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0344】
本形態における枠制御表示装置210には、非時短遊技状態中のベース値である低ベース値が表示されるようになっていたが、表示可能なベース値の種類は、これに限定されるものではなく、例えば、時短遊技状態中のベース値や、全遊技状態中のベース値等を枠制御表示装置210に表示するようにしてもよい。
また、枠制御表示装置210には、枠制御管理エラー示唆の他、枠制御状態として起動準備状態、球抜き状態が設定された場合に、当該枠制御状態が設定された旨の示唆を行うようにしてもよい。具体的には、枠制御管理エラー示唆と同様に、起動準備状態が設定された場合には、低ベース値関連表示に代わり当該起動準備状態に対応するコードを枠制御表示装置210に表示し、球抜き状態が設定された場合には、低ベース値関連表示に代わり当該球抜き状態に対応するコードを枠制御表示装置210に表示するようにしてもよい。また、枠制御管理エラーと共に、これらの枠制御状態についても優先順位を定めておき、枠制御管理エラーの発生とこれらの枠制御状態の設定とが重複した場合には、高い優先順位が定められた方の示唆を優先的に実行するようにしてもよい。また、エラー解除スイッチ220がオンとなった場合や球抜きスイッチ240がオンとなった場合等の他の制御については、枠制御管理エラー示唆と同様にしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0345】
本形態では、枠制御基板200において管理されるエラーである枠制御管理エラーについてのみ、枠制御表示装置210で示唆が行われるようになっていが、示唆可能なエラーは、これに限定されるものではない。
例えば、主制御管理エラーについても、当該エラーが発生した場合には、枠制御表示装置210で示唆が行われるようにしてもよい。具体的には、枠制御CPU201は、主制御管理エラーのエラーコマンドを受信すると、低ベース値関連表示に代えて当該エラーコマンドに対応するエラーコードを枠制御表示装置210に表示させるようにしてもよい。また、枠制御管理エラーと共に、主制御管理エラーについても優先順位を定めておき、枠制御管理エラーと主制御管理エラーとが重複して発生した場合には、高い優先順位が定められた方の示唆を優先的に実行するようにしてもよい。また、エラー解除スイッチ220がオンとなった場合や球抜きスイッチ240がオンとなった場合等の他の制御については、枠制御管理エラー示唆と同様にしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0346】
本形態では、主制御基板100に設定値表示装置105が搭載されており、現時点の設定値はこの設定値表示装置105において表示可能となっているが、これに限定されるものではなく、枠制御基板200に設定値表示装置を搭載し、この設定値表示装置において現時点の設定値を表示できるようにしてもよい。また、枠制御基板200に設定値の表示に係る操作を行うための所定のスイッチを設け、当該スイッチの操作を条件として枠制御表示装置210に設定値が表示されるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0347】
本形態では、枠制御管理エラー示唆の実行中であっても、球抜きスイッチ240がオンとなっている間は、枠制御表示装置210において持ち球数の表示が行われるようになっていたが、当該持ち球数の表示に使用するスイッチは、これに限定されるものではない。
例えば、枠制御基板200に、枠制御管理エラー示唆の実行中に持ち球数の表示に切り替える操作を行うための専用のスイッチを設け、当該スイッチがオンとなっている間、枠制御表示装置210において持ち球数の表示が行われるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0348】
本形態では、持ち球数の管理、枠制御管理エラー示唆や遊技性能情報の表示に係る枠制御表示装置210の制御等は、枠制御基板200において行われるようになっていたが、これに限定されるものではなく、主制御基板100において行うようにしてもよい。具体的には、主制御基板100に枠制御表示装置210と同様の装置を設けると共に、メインRAM103において持ち球数や賞球数等を記憶可能として、遊技性能情報を導出可能として、主制御基板100において本形態と同様の各種制御が実行されるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0349】
本形態では、当否抽選により小当たりにのみ当選可能であって、小当たりの当選に基づく小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入することにより特別遊技が実行されるようになっていたが、当否抽選により導出される抽選結果、及び、特別遊技の実行の契機はこれに限定されるものではない。
例えば、当否抽選により小当たりのみならず大当たりにも当選可能であって、大当たりの当選に基づき特別遊技が実行されるようにしてもよい。このようにした場合にも、本形態と同様の制御を適用して、枠制御基板200へコマンドを送信するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0350】
本形態では、大入賞口18には特定領域57及び一般領域58の両方が設けられていたが、大入賞口18内部の構造はこれに限定されるものではない。
例えば、一般領域58は設けることなく、特定領域57のみ設けるようにしてもよい。そして、小当り遊技中及び特別遊技中のいずれにおいても、大入賞口18へ入球した遊技球は必ず特定領域57へ進入するようにして、小当たり遊技中に所定個数(1個)の遊技球が特定領域57へ進入した場合には、当該進入に基づき、特別遊技を開始すると共に大入賞口18に対応する賞球数の持ち球数への加算(賞球の付与)を行い、特別遊技中に遊技球が特定領域57へ進入した場合には、当該進入に基づき、大入賞口18に対応する賞球の持ち球数への加算(賞球の付与)を行うようにしてもよい。このようにした場合にも、本形態と同様の制御を適用して、小当たり遊技中に所定個数の遊技球が特定領域57へ進入した場合には、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信した後に、大入賞口18に対応する賞球指定コマンドを枠制御基板200に送信するようにしてもよい。
また、特定領域57への遊技球の進入の都度、当該進入後の遊技状態を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信するようにしてもよい。また、進入の都度、送信するのではなく、前回送信した遊技状態コマンドが示す遊技状態と今回送信する遊技状態コマンドが示す遊技状態とが一致していた場合には遊技状態コマンドは送信せず、前回送信した遊技状態コマンドが示す遊技状態と今回送信する遊技状態コマンドが示す遊技状態とが一致していなかった場合にのみ遊技状態コマンドを送信するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0351】
本形態では、賞球指定コマンド、遊技状態コマンド、エラーコマンドについて、発生した順にリングバッファに格納し、最先に格納されたコマンドから順に枠制御基板200に送信されるように制御されていたが、当該制御の対象とするコマンドはこれらに限定されるものではない。
例えば、エラー解除コマンド等についても上記制御の対象としてもよいし、上記コマンドの一部のみを上記制御の対象としてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0352】
本形態では、差球数に基づいて差球作動停止制御を実行していたが、これに限定されるものではない。例えば、付与された賞球の累計数(すなわち、獲得賞球数)に基づいて、本形態の差球作動停止制御と同様の制御を実行するようにしてもよい。例えば、獲得賞球数が警告実行個数(遊技が停止することとなる作動停止個数よりも所定個数(例えば5000個)少ない獲得賞球数)に到達すると発動警告状態が設定され、獲得賞球数が作動停止個数(遊技が停止することとなる獲得賞球数)に到達し当該到達の際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていたときには発動予告状態が設定され、小当たり遊技や特別遊技が終了するか又は獲得賞球数が作動停止個数に到達した際に小当たり遊技や特別遊技が実行されていなかったときには発動状態が設定されるようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0353】
本形態では、メイン制御状態として、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態及び遊技可能状態の4つが設けられ、差球カウント値が第2基準値に到達することに基づいて設定される発動状態は、遊技可能状態における一の状態として各種制御を行っていたが、これに限定されるものではない。例えば、メイン制御状態として、上記4つの他に発動状態を設け、この発動状態を、遊技可能状態とは別個に設定され得るメイン制御状態として、本形態と同様の各種制御を行うようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0354】
本形態に係るパチンコ機Pでは、試験信号の生成及び出力が可能となっていたが、これに限定されるものではなく、試験信号の生成及び出力の制御は必ずしも搭載しなくてもよい。
【0355】
本形態では、小当たりに当選し当該当選に基づく小当たり遊技中に特定領域57へ所定個数の遊技球が進入することで特別遊技が実行されるようになっていたが、特別遊技の実行条件はこれに限定されるものではない。例えば、所定の入球口へ遊技球が入球したことを条件に大入賞口が開放され、この大入賞口の開放中に大入賞口内に設けられた所定の特別領域へ遊技球が進入することで特別遊技が実行されるようにしてもよい。このようにした場合にも、本形態と同様の制御を適用して、大入賞口の開放中に遊技球が特別領域へ進入した場合には、特別遊技状態が設定された旨を示す遊技状態コマンドを枠制御基板200に送信した後に、大入賞口18に対応する賞球指定コマンドを枠制御基板200に送信するようにしてもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0356】
本形態では、呼び出しボタン7aが押下操作された場合(呼び出しスイッチ7がオンとなった場合)に呼び出しコマンドが枠制御基板200に送信され、枠制御基板200を介して管理遊技機Pの外部へ呼び出しボタンが押下操作された旨の情報が出力されるようになっていたが、このような処理が実行される対象の装置は呼び出しボタン7aに限定されるものではなく、主制御基板100に接続され、かつ遊技者が操作可能な装置(例えば、操作ハンドル5等)であれば、上述の処理を実行することができ、本形態と同様の制御を適用してもよい。
以上のようにした場合にも、本形態と同様の作用効果を奏することとなる。
【0357】
なお、上述の変形例は、可能な範囲で互いに組み合わせて構成することもできる。
また、本形態の各種制御は、管理遊技機以外の遊技機に応用することもできる。例えば、従来のように物理的な遊技球の払い出しが行われるパチンコ機、遊技媒体として遊技メダルを用いて遊技を行わせる従来のスロットマシン、遊技者が所有する遊技メダルを数値データとして管理し遊技メダルを用いることなく、従来のスロットマシンと同様の遊技を行わせる管理スロットマシン等に適用してもよい。
【0358】
また、本形態における主制御基板100は、本発明の第1の制御手段に相当する。また、本形態における枠制御基板200は、本発明の第2の制御手段に相当する。また、本形態における賞球数は、本発明の遊技価値に相当する。また、本形態における管理遊技機Pは、本発明の遊技機に相当する。また、本形態における遊技状態コマンドは、本発明の第1のコマンドに相当する。また、本形態における賞球指定コマンドは、本発明の第2のコマンドに相当する。また、本形態における非時短遊技状態や特別遊技状態は、本発明の特定の遊技状態に相当する。また、本形態における低ベース値や特別遊技ベース値は、本発明の特定値に相当する。また、本形態における電断復帰後の最初に枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理が実行される状況は、本発明の特定の状況下に相当する。また、本形態における電断復帰後の2回目以降に枠制御用伝送領域格納処理、及び枠制御出力処理が実行される状況は、本発明の他の状況下に相当する。また、本形態におけるステップ212の処理を実行するメインCPU101は、本発明の試験信号制御手段に相当する。また、本形態における、差球カウント値がリセットされた時点は、本発明の所定の算出開始時点に相当する。また、本形態における作動停止個数は、本発明の特定量に相当する。また、本形態における発動状態は、本発明の遊技不可状態に相当する。
【符号の説明】
【0359】
P 管理遊技機
U 専用ユニット
6a 持ち球数表示装置
100 主制御基板
200 枠制御基板
210 枠制御表示装置
220 エラー解除スイッチ
240 球抜きスイッチ