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特開2024-85503鞍乗型電動車両の制御システム及び鞍乗型電動車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085503
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】鞍乗型電動車両の制御システム及び鞍乗型電動車両
(51)【国際特許分類】
   B62J 45/00 20200101AFI20240620BHJP
   B62K 23/04 20060101ALI20240620BHJP
   B62K 23/06 20060101ALI20240620BHJP
   B60T 7/10 20060101ALI20240620BHJP
   B60T 7/08 20060101ALI20240620BHJP
   B60L 7/18 20060101ALI20240620BHJP
   B60L 15/00 20060101ALI20240620BHJP
   B60L 15/20 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
B62J45/00
B62K23/04
B62K23/06
B60T7/10 F
B60T7/08 A
B60L7/18
B60L15/00 J
B60L15/20 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200031
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100206760
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 惇
(72)【発明者】
【氏名】宮代 幣彦
【テーマコード(参考)】
3D013
3D124
5H125
【Fターム(参考)】
3D013CH01
3D013CH05
3D013CJ01
3D124AA02
3D124AA13
3D124BB06
3D124BB17
3D124CC31
3D124DD14
3D124DD20
3D124DD42
3D124DD56
3D124DD68
5H125AA01
5H125AB03
5H125AC12
5H125BA00
5H125CA01
5H125CA08
5H125CB02
5H125EE08
5H125EE42
5H125EE44
5H125FF28
(57)【要約】
【課題】、電動モータの駆動力を制御するための操作部材の操作性を高めることができる鞍乗型電動車両の制御システムの提供。
【解決手段】鞍乗型電動車両の制御システムは、ステアリング装置と、第1操作部材と、第2操作部材と、制御装置とを備える。ステアリング装置は、第1ハンドルグリップと、車幅方向の中心に対して第1ハンドルグリップと反対側の第2ハンドルグリップと、第2ハンドルグリップの前方に配置されるブレーキレバーとを含む。第1操作部材は、電動モータの駆動力を制御するための操作部材である。第2操作部材は、電動モータの駆動力または回生制動力を低減させるための操作部材である。第2操作部材は、レバー形状を有し、ブレーキレバーの上方に配置される。制御装置は、第1操作部材の操作に応じて電動モータの駆動力を制御し、第2操作部材の操作に応じて電動モータの駆動力または回生制動力を低減させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駆動するための電動モータを備える鞍乗型電動車両の制御システムであって、
第1ハンドルグリップと、車幅方向の中心に対して前記第1ハンドルグリップと反対側の第2ハンドルグリップと、前記第2ハンドルグリップの前方に配置されるブレーキレバーとを含むステアリング装置と、
前記電動モータの駆動力を制御するための第1操作部材と、
レバー形状を有し、前記ブレーキレバーの上方に配置され、前記電動モータの駆動力または回生制動力を低減させるための第2操作部材と、
前記第1操作部材の操作に応じて前記電動モータの駆動力を制御し、前記第2操作部材の操作に応じて前記電動モータの駆動力または回生制動力を低減させる制御装置と、
を備える、
鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項2】
前記第2操作部材は、前記ブレーキレバーの車幅方向の寸法よりも小さい車幅方向の寸法を有する、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項3】
前記第2操作部材は、前記ブレーキレバーと上下方向に隣接して配置されている、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項4】
前記第2操作部材は、前記ブレーキレバーの回動中心と異なる回動中心を有する、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項5】
前記第2操作部材の前記回動中心は、前記ブレーキレバーの前記回動中心の近傍に位置する、
請求項4に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項6】
前記第2操作部材は、車両平面視において、前記ブレーキレバーに対して略平行に延びている、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項7】
前記ブレーキレバーは、操作者の第1指が掛けられる指掛け部を含み、
前記第2操作部材は、前記ブレーキレバーの前記指掛け部よりも車幅方向内側に配置されている、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項8】
前記第2操作部材は、前記操作者の前記第1指とは異なる第2指が掛けられる指掛け部を含み、
前記第2操作部材の前記指掛け部の少なくとも一部は、前記ブレーキレバーの前記指掛け部よりも前方に配置されている、
請求項7に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項9】
前記第2操作部材は、前記操作者の前記第1指とは異なる第2指が掛けられる指掛け部を含み、
前記ブレーキレバーは、車両平面視で、前記第2操作部材の前記指掛け部から前方に突出する、
請求項7に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項10】
前記制御装置の制御モードを切り替えるためのモード切替部材をさらに備え、
前記ステアリング装置は、ハンドルバーをさらに含み、
前記モード切替部材は、前記ブレーキレバーの後方かつ前記ハンドルバーの前面に配置されている、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項11】
前記モード切替部材は、前記第2ハンドルグリップと前記第2操作部材の回動軸との間に配置されている、
請求項10に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項12】
前記制御装置の制御モードは、前記電動モータの回転数を第1上限値以下に制御する第1モードと、前記第1上限値よりも高い第2上限値以下に制御する第2モードとを含み、
前記制御装置は、前記モード切替部材の操作に応じて前記第1モードから前記第2モードに切り替えて前記電動モータの回転数を制御する、
請求項10に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項13】
前記モード切替部材は、前記ハンドルバーの前方から前記ハンドルバーの後方に向かって押圧操作可能な操作部材である、
請求項10に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項14】
前記第1操作部材は、前記第1ハンドルグリップに配置されている、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項15】
前記第2操作部材の操作量に基づく前記電動モータの駆動力または回生制動力の低減量に応じて前記第2操作部材の操作荷重を変化させる荷重調整装置をさらに備える、
請求項1に記載の鞍乗型電動車両の制御システム。
【請求項16】
車両を駆動するための電動モータと、
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の制御システムと、
を備える、鞍乗型電動車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型電動車両の制御システム及び鞍乗型電動車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電動モータと、右ハンドルグリップ配置されるアクセルグリップと、左ハンドルグリップの前方に配置されるブレーキレバーと、左ハンドルグリップの後方に配置される操作レバーとを備える鞍乗型電動車両が開示されている。電動モータの駆動力は、アクセルグリップ及び操作レバーを介して制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6946549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の鞍乗型電動車両では、走行中に操作レバーを操作する時は、左ハンドルグリップを把持する手の親指で操作する必要があり、左ハンドルグリップを把持する手の親指が左ハンドルグリップから離れてしまう。このため、走行中に操作レバーを操作する時には、左ハンドルグリップを把持する力が弱くなるおそれがある。また、走行中にブレーキレバーと操作レバーとを同時に操作することが難しい。
【0005】
本発明の目的は、電動モータの駆動力を制御するための操作部材の操作性を高めることができる鞍乗型電動車両の制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る鞍乗型電動車両の制御システムは、車両を駆動するための電動モータを備える鞍乗型電動車両の制御システムである。鞍乗型電動車両の制御システムは、ステアリング装置と、第1操作部材と、第2操作部材と、制御装置とを備える。ステアリング装置は、第1ハンドルグリップと、車幅方向の中心に対して第1ハンドルグリップと反対側の第2ハンドルグリップと、第2ハンドルグリップの前方に配置されるブレーキレバーとを含む。第1操作部材は、電動モータの駆動力を制御するための操作部材である。第2操作部材は、電動モータの駆動力または回生制動力を低減させるための操作部材である。第2操作部材は、レバー形状を有し、ブレーキレバーの上方に配置される。制御装置は、第1操作部材の操作に応じて電動モータの駆動力を制御し、第2操作部材の操作に応じて電動モータの駆動力または回生制動力を低減させる。
【0007】
本態様に係る鞍乗型電動車両の制御システムでは、電動モータの駆動力または回生制動力を低減させるための第2操作部材は、ブレーキレバーの上方に配置される。これにより、走行中に第2操作部材を操作する時において、第2操作部材を操作する手の親指が第2ハンドルグリップから離れることを抑制できとともに、ブレーキレバーと第2操作部材とを同時に操作することが可能になる。その結果、第2操作部材の操作性を高めることができる。
【0008】
第2操作部材は、ブレーキレバーの車幅方向の寸法よりも小さい車幅方向の寸法を有してもよい。この場合は、操作者の片方の手でブレーキレバーと第2操作部材とを同時に操作することがさらに容易になる。
【0009】
第2操作部材は、ブレーキレバーと上下方向に隣接して配置されてもよい。この場合は、ブレーキレバーと第2操作部材とを同時に操作することがさらに容易になる。
【0010】
第2操作部材は、ブレーキレバーの回動中心と異なる回動中心を有してもよい。この場合は、第2操作部材の配置の自由度が高くなるので設計の自由度が高まる。例えば、第2操作部材の回動中心を第2ハンドルグリップの近くに配置した場合は、第2操作部材の操作性を高めることができるとともに、第2操作部材の車幅方向の寸法を小さくすることが可能になる。
【0011】
第2操作部材の回動中心は、ブレーキレバーの回動中心の近傍に位置してもよい。この場合は、操作者の片方の手でブレーキレバーと第2操作部材とを同時に操作することがさらに容易になる。
【0012】
第2操作部材は、車両平面視において、ブレーキレバーに対して略平行に延びてもよい。この場合は、第2操作部材の回動範囲を大きくすることができるので、第2操作部材の操作性を高めることができる。
【0013】
ブレーキレバーは、操作者の指が掛けられる指掛け部を含んでよい。第2操作部材は、指掛け部よりも車幅方向内側に配置されてもよい。この場合は、ブレーキレバーと第2操作部とを異なる指で操作することができる。また、ブレーキレバーを操作するときに、ブレーキ操作をする手の指と第2操作部材とが干渉しにくい。
【0014】
第2操作部材は、操作者の第1指とは異なる第2指が掛けられる指掛け部を含んでもよい。第2操作部材の指掛け部の少なくとも一部は、ブレーキレバーの指掛け部よりも前方に配置されてもよい。この場合は、例えば、ブレーキレバーの指掛け部に中指を掛けた状態で、第2操作部材に人差し指を容易に掛けることができる。また、第2操作部材に人差し指を掛けた状態で、ブレーキレバーだけの操作や、ブレーキレバーに中指を掛けた状態で、第2操作部材だけの操作が容易にできる。
【0015】
ブレーキレバーは、車両平面視で、第2操作部材の指掛け部から前方に突出してもよい。この場合は、第2操作部材の指掛け部に掛けた指をブレーキレバーの上面に載置できるので、第2操作部材に指を掛けた状態を安定して維持できる。
【0016】
鞍乗型電動車両の制御システムは、制御装置の制御モードを切り替えるためのモード切替部材をさらに備えてもよい。ステアリング装置は、ハンドルバーをさらに含んでもよい。モード切替部材は、ブレーキレバーの後方かつハンドルバーの前面に配置されてもよい。この場合は、第2ハンドルグリップを握る手のいずれかの指でモード切替部材の操作ができる。
【0017】
モード切替部材は、第2ハンドルグリップと第2操作部材の回動軸との間に配置されてもよい。この場合は、例えば、第2操作部材を操作する手の指でモード切替部材の操作ができる。
【0018】
制御装置の制御モードは、電動モータの回転数を第1上限値以下に制御する第1モードと、第1上限値よりも高い第2上限値以下に制御する第2モードとを含んでもよい。制御装置は、モード切替部材の操作に応じて第1モードから第2モードに切り替えて電動モータの回転数を制御してもよい。この場合は、モード切替部材の操作によって疑似変速を実現できる。
【0019】
モード切替部材は、ハンドルバーの前方からハンドルバーの後方に向かって押圧操作可能な操作部材であってもよい。この場合は、第2操作部材を操作する手の指でモード切替部材の操作が簡単にできる。
【0020】
第1操作部材は、第1ハンドルグリップに配置されてもよい。この場合は、第1操作部材と第2操作部材とを同時に操作することが容易になる。
【0021】
鞍乗型電動車両の制御システムは、荷重調整装置をさらに備えてもよい。荷重調整装置は、第2操作部材の操作量に基づく電動モータの駆動力または回生制動力の低減量に応じて第2操作部材の操作荷重を変化させてもよい。この場合は、例えば第2操作部材の操作荷重が一定の場合と比べて、操作者は、第2操作部材を操作している感覚を得やすくなる。この結果、第2操作部材の操作性を高めることができる。
【0022】
本発明の他の態様に係る鞍乗型電動車両は、車両を駆動するための電動モータと、上記の制御システムとを備える。これにより、上記の制御システムを備える鞍乗型電動車両を提供できる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、鞍乗型電動車両の制御システムにおいて、電動モータの駆動力を制御するための操作部材の操作性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】鞍乗型電動車両の側面図である。
図2】ステアリング装置の部分平面図である。
図3】左ハンドルグリップ周辺の平面図である。
図4】制御システムのブロック図である。
図5】第2操作部材の操作量と第2操作部材の操作荷重との関係の一例を示すグラフである。
図6】駆動力または回生制動力と第2操作部材の操作量との関係の一例を示すグラフである。
図7】荷重調整装置を説明するための模式図である。
図8】荷重調整装置を説明するための模式図である。
図9】荷重調整装置を説明するための模式図である。
図10】制御装置の制御モードの特性を説明するための図である。
図11】第2操作部材を操作するときの手の状態を模式的に示す図である。
図12】第2操作部材を操作するときの手の状態を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して実施形態に係る鞍乗型電動車両の制御システムについて説明する。図1は、実施形態に係る制御システム10を備える鞍乗型電動車両1の側面図である。鞍乗型電動車両1は、電動二輪車である。鞍乗型電動車両1は、例えば、電動四輪車、電動三輪車、電動雪上車などの他の形態の電動車両であってもよい。
【0026】
鞍乗型電動車両1は、車体フレーム2と、ステアリング装置3と、シート4と、前輪5と、後輪6と、電動モータ7と、バッテリ8とを備えている。
【0027】
車体フレーム2は、ヘッドパイプ11と、メインフレーム12とを含む。ヘッドパイプ11は、車幅方向における車両中央に配置されている。メインフレーム12は、ヘッドパイプ11に接続されている。メインフレーム12は、ヘッドパイプ11から後方に延びている。
【0028】
ステアリング装置3は、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されている。ステアリング装置3は、前輪5を回転可能に支持している。ステアリング装置3は、図1及び図2に示すように、ステアリングシャフト13と、フロントフォーク14と、ハンドルバー15と、第1ハンドルグリップ16と、第2ハンドルグリップ17と、第1ブレーキレバー18と、第2ブレーキレバー19とを含む。第2ブレーキレバー19は、ブレーキレバーの一例である。
【0029】
ステアリングシャフト13は、ヘッドパイプ11に挿入されている。フロントフォーク14は、ステアリングシャフト13に接続されており、前輪5を回転可能に支持している。
【0030】
ハンドルバー15は、車幅方向に延びている。ハンドルバー15は、ステアリングシャフト13に固定されている。第1ハンドルグリップ16及び第2ハンドルグリップ17は、把持可能であり、操作者によって把持される部分である。第1ハンドルグリップ16は、車幅方向の中心に対して右側に配置されている。第1ハンドルグリップ16は、ハンドルバー15の右端に配置されている。第2ハンドルグリップ17は、車幅方向の中心に対して第1ハンドルグリップ16と反対側に配置されている。すなわち、第2ハンドルグリップ17は、車幅方向の中心に対して左側に配置されている。第2ハンドルグリップ17は、ハンドルバー15の左端に配置されている。
【0031】
第1ブレーキレバー18は、第1ハンドルグリップ16の前方に配置されている。第1ブレーキレバー18は、前輪5のブレーキを操作するための操作部材である。
【0032】
図2及び図3に示すように、第2ブレーキレバー19は、第2ハンドルグリップ17の前方に配置されている。第2ブレーキレバー19は、後輪6のブレーキを操作するための操作部材である。第2ブレーキレバー19は、レバー形状を有する。第2ブレーキレバー19の回動軸心は、略車両上下方向に延びている。
【0033】
第2ブレーキレバー19は、基端部19aと、先端部19bと、指掛け部19cとを含む。基端部19aは、第2ブレーキレバー19において、車幅方向内側に位置する。先端部19bは、基端部19aと反対側に配置され、第2ブレーキレバー19において、車幅方向外側に位置する。
【0034】
指掛け部19cは、操作者の指が掛けられる部分である。指掛け部19cは、本実施形態では、操作者の中指が掛けられる。指掛け部19cは、操作者の薬指や小指が掛けられてもよい。指掛け部19cは、第2ブレーキレバー19の前面の一部によって構成される。指掛け部19cは、基端部19aと先端部19bとの間に配置されている。指掛け部19cは、第2ハンドルグリップ17の前方に配置されている。指掛け部19cは、後方に向かって湾曲した形状を有する。指掛け部19cは、後述するモード切替部材29よりも車幅方向外側に配置されている。第2ブレーキレバー19の回動中心C1は、基端部19aの近傍に位置する。
【0035】
シート4は、ヘッドパイプ11の後方に配置されている。前輪5は、フロントフォーク14に回転可能に支持されている。後輪6は、スイングアームを介して、メインフレーム12に回転可能に支持されている。後輪6は、電動モータ7からの駆動力によって回転する。
【0036】
電動モータ7は、車体フレーム2に取り付けられている。電動モータ7は、例えば、減速機及びチェーンなどで構成される動力伝達経路を介して、後輪6に接続されている。電動モータ7は、バッテリ8から供給される電力によって駆動される。電動モータ7は、例えば三相交流モータである。電動モータ7は、車両の減速時において、後輪6の回転力により発電する発電機として機能する。
【0037】
バッテリ8は、電動モータ7の上方に配置されている。バッテリ8は、電動モータ7に電力を供給する。
【0038】
図4は、制御システム10のブロック図である。制御システム10は、第2ハンドルグリップ17と、第2ブレーキレバー19と、第1操作部材21と、第2操作部材22と、アクセルポジションセンサ23と、レバーポジションセンサ24と、車速センサ25と、制御装置26と、モータ駆動装置27と、荷重調整装置28と、モード切替部材29とを含む。なお、図4では、第2ハンドルグリップ17及び第2ブレーキレバー19の図示が省略されている。
【0039】
第1操作部材21は、第1ハンドルグリップ16に配置されている。第1操作部材21は、電動モータ7の駆動力(電動モータ7が出力するトルク)を制御するための操作部材である。第1操作部材21は、ハンドルバー15対して回動可能なアクセルグリップである。第1操作部材21は、第1ハンドルグリップ16と一体的に回動可能である。
【0040】
第2操作部材22は、電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させるための操作部材である。第2操作部材22は、初期位置である第1位置(図2及び図3の実線で示す位置)と、第1位置から最も離れた第2位置(図2及び図3の破線で示す位置)との間の操作領域で操作可能である。第2操作部材22は、第1位置と第2位置との間で回動操作可能である。第2操作部材22は、例えば、略車両上下方向に延びる回動軸20に回動可能に支持されている。第2操作部材22は、例えば、捩りばね30(図7参照)によって第1位置に向けて付勢されている。
【0041】
第2操作部材22は、レバー形状を有する。第2操作部材22は、後方に向かって湾曲した形状を有する。第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の回動中心C1と異なる回動中心C2を有する。第2操作部材22の回動中心C2は、第2ブレーキレバー19の回動中心C1の近傍に位置する。第2操作部材22の回動中心C2は、第2ブレーキレバー19の回動中心C1よりも車幅方向外側に位置する。第2操作部材22の回動中心C2は、第2ブレーキレバー19の回動中心C1よりも車両後方に位置する。第2操作部材22の回動軸心は、略車両上下方向に延びている。第2操作部材22の回動軸心は、第2ブレーキレバー19の回動軸心に対して平行である。なお、第2操作部材22の回動中心C2は、第2ブレーキレバー19の回動中心C1と同じ位置であってもよい。
【0042】
第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の上方に配置されている。第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の基端部19aの上方に配置されている。第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19と車両上下方向に隣接して配置されている。第2操作部材22は、車両平面視で第2ブレーキレバー19と重なる。本実施形態では、車両平面視で第2操作部材22の全体が第2ブレーキレバー19と重なる。
【0043】
第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の車幅方向の寸法よりも小さい車幅方向の寸法を有する。第2操作部材22は、車両平面視において、第2ブレーキレバー19に対して略平行に延びている。第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の指掛け部19cよりも車幅方向内側に配置されている。第2操作部材22は、モード切替部材29よりも車幅方向内側に配置されている。
【0044】
第2操作部材22は、指掛け部22aを含む。指掛け部22aは、操作者の指が掛けられる部分である。指掛け部22aは、第2ブレーキレバー19に掛けられる指と異なる指が掛けられる。指掛け部22aは、本実施形態では、操作者の人差し指が掛けられる。指掛け部22aは、第2操作部材22の前面の一部によって構成される。指掛け部22aは、車幅方向に延びている。指掛け部22aは、後方に向かって湾曲した形状を有する。指掛け部22aは、車両平面視で第2ブレーキレバー19と重なる。図3に示すように、第2ブレーキレバー19は、車両平面視で、指掛け部22aから前方に突出している。第2ブレーキレバー19の基端部19aは、指掛け部22aよりも前方に突出している。第2操作部材22の指掛け部22aの少なくとも一部は、第2ブレーキレバー19の指掛け部19cよりも前方に配置されている。
【0045】
図5は、第2操作部材22の操作量と第2操作部材22の操作荷重との関係の一例を示すグラフである。図5に示すように、本実施形態では、第2操作部材22の操作領域は、3つの領域に分割されている。詳細には、第2操作部材22の操作領域は、遊び領域と、漸減領域と、遮断領域とを含む。
【0046】
遊び領域は、第1位置と漸減位置との間の領域である。漸減領域は、遊び領域と遮断領域との間の領域である。遮断領域は、漸減領域と第2位置との間の領域である。第2操作部材22の操作量は、第2位置に近づくほど大きくなる。漸減領域に対応する第2操作部材22の操作量は、遊び領域に対応する第2操作部材22の操作量よりも大きい。遮断領域に対応する第2操作部材22の操作量は、漸減領域に対応する第2操作部材22の操作量よりも大きい。
【0047】
アクセルポジションセンサ23は、第1操作部材21の操作量(回転位置)を検知して、操作量に応じた信号を制御装置26に出力する。アクセルポジションセンサ23は、例えば、ポテンショメータである。
【0048】
レバーポジションセンサ24は、第2操作部材22の操作量(位置)を検知して、操作量に応じた信号を制御装置26に出力する。レバーポジションセンサ24は、例えば、ポテンショメータである。
【0049】
車速センサ25は、車速を検出して車速に応じた信号を制御装置26に出力する。
【0050】
制御装置26は、第1操作部材21の操作に応じて電動モータ7の駆動力を制御する。制御装置26は、車両の減速時において、電動モータ7を回生制御する。制御装置26は、第2操作部材22の操作に応じて電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させる。制御装置26は、アクセルポジションセンサ23から出力される信号に応じて電動モータ7の駆動力を制御する。制御装置26は、レバーポジションセンサ24から出力される信号に応じて電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させる。
【0051】
制御装置26は、第1操作部材21の操作に応じて電動モータ7の駆動力を制御しているときに第2操作部材22が操作されると、第2操作部材22の操作量に応じて電動モータ7の駆動力を低減させる。
【0052】
制御装置26は、第1操作部材21の操作が止められて車両が減速しているときに第2操作部材22が操作されると、第2操作部材22の操作量に応じて電動モータ7の回生制動力を低減させる。
【0053】
図6は、第2操作部材22の操作量と電動モータ7の駆動力または回生制動力との関係の一例を示すグラフである。図6に示すように、制御装置26は、第2操作部材22の操作量が遊び領域にあるとき、電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減しない。制御装置26は、第2操作部材22の操作量が漸減領域にあるとき、電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させる。制御装置26は、漸減領域において、第2操作部材22が第2位置に近いほど電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させる。すなわち、制御装置26は、漸減領域において、第2操作部材22の操作量が大きいほど電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させる。制御装置26は、第2操作部材22の操作量が遮断領域にあるとき、電動モータ7の駆動力または回生制動力を遮断する。
【0054】
モータ駆動装置27は、バッテリ8に蓄積されている電力を利用して、制御装置26から入力される指令値に応じた電力を電動モータ7に供給する。モータ駆動装置27は図示しないインバータを含む。モータ駆動装置27は、バッテリ8から供給される直流電流を交流電流に変換して、電動モータ7に供給する。モータ駆動装置27は、車両の減速時に電動モータ7に発電をさせて、制御装置26からの指令値に応じた電力をバッテリ8や他の電装品に供給する。モータ駆動装置27は、コンバータを含み、車両の減速時には、電動モータ7から得られた直流電流を交流電流に変換して、バッテリ8や他の電装品に供給する。
【0055】
荷重調整装置28は、第2操作部材22の操作量に基づく電動モータ7の駆動力または回生制動力の低減量に応じて第2操作部材22の操作荷重を変化させる。なお、以下の説明において、第2操作部材22の操作荷重を単に操作荷重と称する。本実施形態における操作荷重は、捩りばね30の付勢力と荷重調整装置28が第2操作部材22に作用させるモーメントの合算に対応する。
【0056】
図5に示すように、荷重調整装置28は、遊び領域において、第2位置に近いほど操作荷重を大きくする。すなわち、荷重調整装置28は、遊び領域において、第2操作部材22の操作量が大きいほど操作荷重を大きくする。
【0057】
荷重調整装置28は、漸減領域において、第2操作部材22が第2位置に近いほど操作荷重を大きくする。すなわち、荷重調整装置28は、漸減領域において、第2操作部材22の操作量が大きいほど操作荷重を大きくする。図5に示すように、荷重調整装置28は、漸減領域において、操作荷重の増加率が遊び領域における操作荷重の増加率よりも大きくなるように操作荷重を変化させる。詳細には、荷重調整装置28は、漸減領域における第2操作部材22の操作量の増加量に対する操作荷重の増加量が、遊び領域における第2操作部材22の操作量の増加量に対する操作荷重の増加量よりも大きくなるように操作荷重を変化させる。
【0058】
荷重調整装置28は、遮断領域における操作荷重を漸減領域における最大操作荷重よりも小さくする。すなわち、荷重調整装置28は、第2操作部材22の操作量が漸減領域を超えると、操作荷重を小さくする。本実施形態では、荷重調整装置28は、遮断領域において、第2操作部材22が第2位置に近いほど第2操作部材22の操作荷重を小さくする。
【0059】
図7から図9は、荷重調整装置28を説明するための模式図である。図7では、第2操作部材22が遊び領域にあるときを示し、図8では、第2操作部材22が漸減領域にあるときを示し、図9では、第2操作部材22が遮断位置にあるときを示している。
【0060】
荷重調整装置28は、収容部31と、ボール32と、コイルばね33と、カム34とを含む。収容部31、ボール32及びコイルばね33は、第2操作部材22と一体的に移動する。収容部31は、第2操作部材22に固定されている。ボール32は、一部が収容部31に収容されている。ボール32は、カム34に接触する。コイルばね33は、収容部31に収容されている。コイルばね33は、ボール32をカム34に向けて付勢する。
【0061】
カム34は、第2操作部材22の回動に応じて、ボール32を押圧する押圧力が変化するように構成されている。カム34がボール32を押圧する押圧力は、第2操作部材22の操作荷重を増加させる方向に作用する。詳細には、カム34がボール32を押圧する押圧力は、第2操作部材22を図7から図9において時計回りに回転させるモーメントとして作用する。
【0062】
カム34は、第1カム面34aと、第2カム面34bとを含む。第1カム面34aは、第2操作部材22が第1位置から遮断領域に近づくほど、操作荷重を増加させるように構成されている。第2カム面34bは、第1カム面34aに隣接して配置されている。ボール32は、第2操作部材22が遊び領域及び漸減領域にあるときに第1カム面34aに接触する。ボール32は、第2操作部材22が遮断領域にあるときに第2カム面34bに接触する。
【0063】
図7及び図8に示すように、漸減領域において荷重調整装置28が第2操作部材22を時計回りに回転させるモーメントM2は、遊び領域において荷重調整装置28が第2操作部材22を時計回りに回転させるモーメントM1よりも大きい。モーメントM2は、第2操作部材22が第2位置に近いほど大きくなる。
【0064】
図9に示すように、ボール32が第1カム面34aから第2カム面34bに移動したとき、すなわち第2操作部材22が漸減位置から遮断位置に移動したときの荷重調整装置28が第2操作部材22を時計回りに回転させるモーメントM3は、モーメントM2よりも小さい。なお、遮断領域における操作荷重は、操作者が第2操作部材22の操作を止めたときに第2操作部材22が瞬時に第1位置に戻ることが可能な荷重に設定されている。また、操作者が第2操作部材22から手を離して、第2操作部材22が遮断領域から第1位置に瞬時に戻った場合、制御装置26は、第1操作部材21の操作量及び電動モータ7の回転数でのトルク指令値に対応する目標駆動力よりも大きい駆動力を一定時間出力するように電動モータ7の駆動力を制御する。
【0065】
モード切替部材29は、制御装置26の制御モードを切り替えるための部材である。モード切替部材29は、例えば、ハンドルバー15の前方からハンドルバー15の後方に向かって押圧操作可能な操作部材である。
【0066】
モード切替部材29は、第2ブレーキレバー19の後方かつハンドルバー15の前面に配置されている、モード切替部材29は、第2操作部材22の後方に配置されている。モード切替部材29は、第2ブレーキレバー19の指掛け部19cよりも車幅方向内側に配置されている。モード切替部材29は、第2ハンドルグリップ17と第2操作部材22の回動中心C2との間に配置されている。モード切替部材29は、第2ハンドルグリップ17と第2操作部材22の回動軸20との間に配置されている。
【0067】
制御装置26は、モード切替部材29の操作に応じた制御モードで電動モータ7の回転数を制御する。図10は、制御装置26の制御モードの特性を説明するための図である。制御装置26の制御モードは、第1モードと、第2モードと、第3モードとを含む。図5では、第1モードの特性を実線で示し、第2モードの特性を1点鎖線で示し、第3モードの特性を2点鎖線で示している。
【0068】
制御装置26は、第1モードにおいて、電動モータ7の回転数を第1上限値以下に制御する。制御装置26は、第2モードにおいて、電動モータ7の回転数を第2上限値に制御する。制御装置26は、第3モードにおいて、電動モータ7の回転数を第3上限値以下に制御する。第2上限値に対応する電動モータ7の回転数は、第1上限値に対応する電動モータ7の回転数よりも大きい。第3上限値に対応する電動モータ7の回転数は、第2上限値に対応する電動モータ7の回転数よりも大きい。
【0069】
制御装置26は、例えば、第1モードで電動モータ7の回転数を制御しているときに、モード切替部材29が操作されると、第1モードから第2モードに切り替えて電動モータ7の回転数を制御する。制御装置26は、例えば、第2モードで電動モータ7の回転数を制御しているときに、モード切替部材29が操作されると、第2モードから第1モード或いは第3モードに切り替えて電動モータ7の回転数を制御する。
【0070】
本態様に係る制御システム10では、電動モータ7の駆動力または回生制動力を低減させるための第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の上方に配置される。これにより、走行中に第2操作部材22を操作する時において、第2操作部材22を操作する手の親指が第2ハンドルグリップ17から離れることを抑制できとともに、第2ブレーキレバー19と第2操作部材22とを同時に操作することが可能になる。その結果、第2操作部材22の操作性を高めることができる。
【0071】
具体的には、図11及び図12に示すように、第2ハンドルグリップ17を親指F1で握った状態かつ、第2ブレーキレバー19に中指F3(第1指の一例)を掛けた状態で、第2操作部材22を人差し指F2(第2指の一例)で操作することが可能になる。また、図12に示すように、走行中に第2操作部材22を操作する手の親指F1で第2ハンドルグリップ17を握った状態で、第2ブレーキレバー19と第2操作部材22とを同時に操作することが可能になる。
【0072】
特に、第2操作部材22は、第2ブレーキレバー19の指掛け部19cよりも車幅方向内側に配置され、第2操作部材22の指掛け部22aの少なくとも一部が第2ブレーキレバー19の指掛け部19cよりも前方に配置されている。これにより、第2操作部材22に人差し指F2を掛けた状態で、第2ブレーキレバー19だけの操作や、第2ブレーキレバー19に中指F3を掛けた状態で、第2操作部材22だけの操作が容易にできる。
【0073】
第2ブレーキレバー19は、車両平面視で、指掛け部22aから前方に突出しているので、第2操作部材22の指掛け部22aに掛けた指を第2ブレーキレバー19の基端部19aの上面に載置できる。これにより、第2操作部材22に指を掛けた状態を安定して維持できる。
【0074】
モード切替部材29は、第2ブレーキレバー19の後方かつハンドルバー15の前面に配置されており、ハンドルバー15の前方からハンドルバー15の後方に向かって押圧操作可能であるため、第2操作部材22を操作する手の指でモード切替部材29の操作が簡単にできる。
【0075】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0076】
第1操作部材21は、レバー形状やボタン、アクセルペダルなどの形態であってもよい。第2操作部材22は、ボタン、回転可能なグリップ、操作者の足で操作可能なフットレバーなどの形態であってもよい。
【0077】
第2ブレーキレバー19は、後輪6のブレーキを操作するための操作部材であってもよい。
【0078】
荷重調整装置28は、省略されてもよい。荷重調整装置28は、構成が変更されてもよい。カム34の配置や形状は変更されてもよい。荷重調整装置28は、電気的な構成によって第2操作部材22の操作荷重を変化させ構成であってもよい。
【0079】
モード切替部材29は、省略されてもよい。モード切替部材29は、構成が変更されてもよい。モード切替部材29は、タッチ操作またはスライド操作可能な操作部材であってもよいし、シーソー式のスイッチであってもよい。
【符号の説明】
【0080】
1 鞍乗型電動車両
15 ハンドルバー
17 第2ハンドルグリップ
19 第2ブレーキレバー(ブレーキレバーの一例)
19c 指掛け部
21 第1操作部材
22 第2操作部材
22a 指掛け部
26 制御装置
28 荷重調整装置
29 モード切替部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12