(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085562
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】光源制御装置、光源制御方法
(51)【国際特許分類】
H05B 45/10 20200101AFI20240620BHJP
B63B 22/16 20060101ALI20240620BHJP
B63B 51/02 20060101ALI20240620BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240620BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240620BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240620BHJP
H05B 47/175 20200101ALI20240620BHJP
G08G 3/00 20060101ALI20240620BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20240620BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240620BHJP
F21W 111/04 20060101ALN20240620BHJP
【FI】
H05B45/10
B63B22/16 A
B63B51/02
F21V23/00 140
F21S2/00 663
H05B47/105
H05B47/175
G08G3/00 A
F21Y101:00 100
F21Y101:00 300
F21Y115:10
F21W111:04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200139
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼田 大輔
【テーマコード(参考)】
3K014
3K273
5H181
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K273PA09
3K273QA21
3K273QA37
3K273RA13
3K273SA11
3K273SA39
3K273SA58
3K273TA03
3K273TA15
3K273TA22
3K273TA78
3K273UA22
3K273UA23
3K273UA24
3K273UA25
3K273UA29
3K273UA30
5H181AA25
5H181BB04
5H181BB20
5H181CC04
5H181CC14
(57)【要約】
【課題】船舶からの視認性を向上させつつ、必要以上に強い光で発光してしまうことを低減する。
【解決手段】海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって前記光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶する記憶部と、前記海洋環境情報を取得する第1取得部と、前記取得された海洋環境情報を前記学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を取得する第2取得部と、前記取得された発光強度を光源装置に出力する出力部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって前記光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶する記憶部と、
前記海洋環境情報を取得する第1取得部と、
前記取得された海洋環境情報を前記学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を取得する第2取得部と、
前記取得された発光強度を光源装置に出力する出力部と、
を有する光源制御装置。
【請求項2】
前記海洋環境情報には、視程と、前記航路標識から船舶までの距離とが含まれる
請求項1に記載の光源制御装置。
【請求項3】
前記第1取得部は、外部のサーバ装置から前記視程を示す情報を取得し、前記船舶までの距離をレーダまたはAISから取得する
請求項2に記載の光源制御装置。
【請求項4】
前記記憶部は、光源の種類毎に異なる学習済みモデルを記憶しており、
前記光源制御装置は、
制御する対象の光源の種類を示す光源データを取得し、当該光源データに応じた学習済みモデルを選択する選択部を有し、
前記第2取得部は、前記取得された海洋環境情報を前記選択された学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を得る
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の光源制御装置。
【請求項5】
記憶部が、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって前記光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶し、
第1取得部が、前記海洋環境情報を取得し、
第2取得部が、前記取得された海洋環境情報を前記学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を取得し、
出力部が、前記取得された発光強度を光源装置に出力する
光源制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源制御装置、光源制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航路標識は、船舶が安全に航行するために、海上の船舶から視認可能な位置に設けられる。航路標識の一つとして、光や形を利用した光波標識がある。光波標識は、発光することで、船舶からの視認性を向上させることができる。
また、近年は、洋上風力発電設備の設置が進みつつある。そのため、洋上風力発電設備の存在を船舶から認識してもらう必要がある。このような洋上風力発電設備の存在を船舶側に知らせるために、洋上風力発電設備の上部に発光装置を設け、点灯させる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、光波標識を用いて、航路標識から遠くに存在する船舶に航路標識や、洋上風力発電設備等の設備を認識してもらうためには、強い光で発光する必要がある。
強い光で発光する場合、船舶が設備に近づくと、強い光は航行の妨げになる場合や、近隣の生活者にとっては光が強く感じられる場合もある。また、船舶が設備を認識しているにも関わらず強い光で発光すると、無駄な電力を消費しているとも考えられる。
なお、上述の特許文献1では、外気の透明度に応じて光源である白熱灯と閃光灯とのいずれかに切り替えることが開示されている。しかし、外気の透明度の検出は、標識灯に設けられたセンサによって行われているため、遠方にいる船舶が存在する周囲の環境とは必ずしも一致しない。そのため、標識灯の周囲の環境と、船舶の周囲の環境とが異なる場合には、船舶から標識灯を視認し難い、あるいは、光が強く感じられる場合がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、船舶からの視認性を向上させつつ、必要以上に強い光で発光してしまうことを低減することができる光源制御装置、光源制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって前記光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶する記憶部と、前記海洋環境情報を取得する第1取得部と、前記取得された海洋環境情報を前記学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を取得する第2取得部と、前記取得された発光強度を光源装置に出力する出力部と、を有する光源制御装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、記憶部が、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって前記光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶し、第1取得部が、前記海洋環境情報を取得し、第2取得部が、前記取得された海洋環境情報を前記学習済みモデルに入力することで、前記発光強度を取得し、出力部が、前記取得された発光強度を光源装置に出力する光源制御方法である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、この発明によれば、船舶からの視認性を向上させつつ、必要以上に強い光で発光してしまうことを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の一実施形態による航路標識システムSの構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】航路標識システムSが設置された様子を示す概略の概念図である。
【
図3】光源制御装置70の動作について説明するフローチャートである。
【
図4】光源装置21から映像を投影した場合を示す概念図である。
【
図5】光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
【
図6】光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
【
図7】光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
【
図8】光源装置21の他の実施形態である光源装置21cを示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態による航路標識システムSについて図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による航路標識システムSの構成を示す概略ブロック図である。
航路標識システムSは、航路標識機器10、洋上風力発電設備20、光源装置21、レーダ30、AIS40、サーバ装置50、学習装置60、光源制御装置70、ネットワークNWを含む。ネットワークNWは、例えば、インターネットである。
【0011】
航路標識機器10は、海岸または海洋上に設置され、航路標識として機能する。この航路標識機器10は、光波標識である。
【0012】
洋上風力発電設備20は、海洋上に設置され、自然エネルギー(風力)によって発電する。洋上風力発電設備20は、海洋上に複数設置される場合がある。
【0013】
光源装置21は、洋上風力発電設備20に設置される。例えば、光源装置21は、洋上風力発電設備20のナセルの上部に設置される。光源装置21は、外部の環境に応じて点灯する。点灯する発光強度は、光源制御装置70からの制御信号に応じて変更可能である。
光源装置21は、光を発することができればよく、LED(発光ダイオード)、キセノンランプ、ハロゲン電球等であってもよい。
【0014】
また、光源装置21は、プロジェクションマッピングによって映像を投影するプロジェクタ装置であってもよい。この場合、プロジェクタ装置は、海面または近傍に設置された洋上風力発電設備に映像を投影する。洋上風力発電設備に映像を投影する場合、例えば、洋上風力発電設備のタワー(柱部)の外周面の少なくとも一部に投影する。洋上風力発電設備20のブレードの先端までの高さが約80~100m程度である場合、その洋上風力発電設備のタワーの直径は4~5m程度である。そのため、タワーを遠方から見た場合、ある程度の広さを持つスクリーンとして利用することができる。例えば、洋上風力発電設備は、1つのエリアに複数設置される場合があり、そのうちの1つまたはいくつかの洋上風力発電設備にプロジェクタ装置を光源装置21として設置し、そのエリア内の他の洋上風力発電設備20のタワーに映像を投影する。
投影される映像は、任意のものであればよいが、例えば、航路標識に関する情報、文字、図形、記号のうち少なくともいずれか1つを含む。航路標識に関する情報としては、航路標識の外観を表す図形であってもよいし、航路標識が示す内容を文字や図形を用いて説明するメッセージであってもよい。
【0015】
また、1基の風力発電装置の支柱に1つの文字や図形を投影するようにしてもよい。例えば、風力発電装置20は、洋上において、数十基並べて設置される場合がある。このような場合に、少なくともいずれか1基の風力発電装置20に対して光源装置21を設け、他の複数の風力発電装置20のタワーに対して映像を投影するようにしてもよい。ここでは、1つの映像を、複数基の風力発電装置の支柱にまたがるようにして投影するようにしてもよい。また、光源装置21を異なる風力発電装置20にそれぞれ1つずつ設け、各光源装置21に対して投影する対象の風力発電装置20のタワーを割り当てる。そして、各光源装置21から投影することで、複数の風力発電装置20のタワーの全体として1つの映像が視認できるように投影してもよい。
【0016】
光源装置21の電源は、風力発電装置20によって発電された電力の一部を利用するようにしてもよいし、太陽光発電装置を光源装置21の近傍に設け、太陽光発電装置によって発電された電力をバッテリに充電しておき、このバッテリから光源装置21に電力を供給するようにしてもよい。
光源装置21は、昼間、夜間のいずれにおいても点灯可能である。
【0017】
レーダ30は、電波を発射し、その反射波を受信することで、海上に存在する船舶との距離と方位とを測定する。
【0018】
AIS40は、船舶自動識別装置(AIS;Automatic Identification System)であり、船舶の識別符号、種類、位置、針路、速力、航行状態等の情報を及びその他の安全に関する情報を船舶との間で送受信する。
【0019】
サーバ装置50は、ネットワークNWに通信可能に接続される。サーバ装置50は、視程の情報を含む海象情報を蓄積しており、外部からの送信要求に応じて、海象情報を送信する。海象情報は、視程の他に、天候、風向、風力、波の高さ等を含んでいてもよい。
このような海象情報を配信するサーバ装置としては、例えば、気象庁のサーバ装置、海上保安庁のサーバ装置、その他の気象情報を配信する配信サーバ装置のうちいずれかのサーバ装置であってもよい。
【0020】
学習装置60は、ネットワークNWに通信可能に接続される。
学習装置60は、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、航路標識の光源を、海洋の環境において船舶から認識可能であって光源が設置される場所に応じて定められる基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを生成する。
【0021】
海洋環境情報は、視程と、航路標識から船舶までの距離とが含まれる。
ここでいう基準値は、予め定められた基準値を用いるようにしてもよく、例えば、光源を観察したときに光が強いとは感じられない上限の発光強度であってもよいし、船舶の航行の妨げになるとは感じられない程度の上限の発光強度であってもよい。すなわち、光源が設置される場所に応じて定められる基準値は、必要以上の発光強度であると感じられない程度の発光強度であればよい。このような基準値は、光源が設置される場所に応じて定められる基準値を用いることができる。例えば、航路標識の設置及び管理に関するガイドライン(平成30年8月1日改訂,海上保安庁,93頁)では、グレアを防止するために、航路標識に設けられる灯光からの距離と、背景の暗さと、灯光の照度との関係がガイドラインとして定められており、このガイドラインに応じて基準値を定めるようにしてもよい。また、場所によっては、景観計画等において周囲への光害が発生しないように、設置される場所と照度の範囲との関係が定められている場合がある。このような場所については、その景観計画に基づいて定められた照度に応じて基準値を定めるようにしてもよい。このようなガイドラインや景観計画に沿って基準値を定めた場合には、一般に、光が強いとは感じられない程度の発光強度に抑えることができる。
【0022】
このような視認可能であり、かつ、所定の基準値を超えないように発光させる発光強度は、実際に海洋上における船舶から光源の光を観察し、視認可能であって、光が強いと感じられない程度または航行の妨げにならない程度に点灯させた際の発光強度を取得するようにしてもよい。この場合、学習装置60は、このような観察結果に基づいて取得された発光強度と、この観察が行われた際の光源から船舶までの観察距離とを、管理者によってキーボードやマウス等の入力装置を介して入力されたことに応じて取得するようにしてもよい。
また、学習装置60は、このような光源の観察結果が得られた時点及び場所における海象情報をサーバ装置50から取得する。学習装置60は、このようにして得られた発光強度と、観察距離と、海象情報とを教師データとして用いて学習することで、学習済みモデルを生成する。この学習は、例えば機械学習である。
【0023】
観察距離は、観察をした船舶までの距離をレーダ30によって測定して得られた結果を用いてもよいし、観察をした船舶の位置をAIS40によって得られた船舶の位置と、観察した対象の光源の位置との間の距離を求め、得られた距離を観察距離として用いるようにしてもよい。
【0024】
このような学習をすることで、光源からの距離及び海象との関係に応じた発光強度を取得することが可能な学習済みモデルを得ることができる。これにより、この学習済みモデルに、光源からの距離と海象(例えば、視程)とを入力することで、その距離と海象に応じた発光強度を得ることができる。
【0025】
また、学習装置60は、学習を行うにあたり、光源の種類毎に、教師データを分類し、その分類された教師データを用いて学習することで、光源の種類毎の学習済みモデルを生成するようにしてもよい。これにより、光源の種類に応じた学習済みモデルを得ることができる。
光源の種類は、航路標識機器10の種別、光源装置21の種別等であってもよい。
また、光源の種類は、光源がLED、キセノンランプ、ハロゲン電球等の種別であってもよい。
光源の種類に応じて異なる学習済みモデルを得ることで、制御対象の光源の種類に応じて発光強度によって発光させることができる。例えば、制御対象の光源がLED、キセノンランプ、ハロゲン電球等の種別に応じて、複数の学習済みモデルから光源に応じた学習済みモデルを選定し、選定された学習済みモデルを用いるようにしてもよい。また、複数の制御対象の洋上風力発電設備20に設置された光源装置21のうち、いずれの光源装置21を制御するか、その制御対象に応じて、複数の学習済みモデルから光源装置21に応じた学習済みモデルを選定し、選定された学習済みモデルを用いるようにしてもよい。
【0026】
光源制御装置70は、航路標識機器10、光源装置21、レーダ30、AIS40、サーバ装置50、学習装置60に通信可能に接続される。光源制御装置70とサーバ装置50、光源制御装置70と学習装置60は、ネットワークNWを介して接続される。
【0027】
光源制御装置70は、通信部701、記憶部702、第1取得部703、第2取得部704、選択部705、出力部706、制御部707を含む。
【0028】
通信部701は、航路標識機器10、光源装置21、レーダ30、AIS40、サーバ装置50、学習装置60と通信をする。
記憶部702は、各種データを記憶する。例えば、記憶部702は、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に用いられる光源の発光強度を示す発光強度情報とを用いて、前記航路標識の光源を、前記海洋の環境において船舶から認識可能であって基準値を超えないように発光させる発光強度を学習した学習済みモデルを記憶する。
記憶部702は、光源の種類毎に異なる学習済みモデルを記憶するようにしてもよい。
【0029】
記憶部702は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
この記憶部702は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0030】
第1取得部703は、海洋環境情報を取得する。
第1取得部703は、海洋環境情報のうち、視程を示す情報を、外部のサーバ装置(サーバ装置50)から取得する。
また、第1取得部703は、海洋環境情報のうち、光源と船舶との距離を、レーダ30から取得する。また、第1取得部703は、AIS40から船舶の位置情報を取得し、この位置情報と制御対象の光源との距離を求めることで取得するようにしてもよい。
【0031】
第2取得部704は、記憶部702に記憶された学習済みモデルを読み出し、第1取得部703によって取得された海洋環境情報を当該学習済みモデルに入力することで、発光強度を得る。
また、第2取得部704は、取得された海洋環境情報を、選択部705によって選択された学習済みモデルに入力することで、発光強度を得るようにしてもよい。
【0032】
選択部705は、制御する対象の光源の種類を示す光源データを取得し、当該光源データに応じた学習済みモデルを選択する。
出力部706は、第2取得部704によって得られた発光強度を出力する。
【0033】
制御部707は、光源制御装置70における各部を制御する。
【0034】
光源制御装置70において、通信部701、第1取得部703、第2取得部704、選択部705、出力部706、制御部707は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
また、光源制御装置70は、光源装置21とともに風力発電装置20に設けられてもよい。また、光源制御装置70は、陸上のいずれかの場所(例えば、陸上監視局)に設けられ、光源装置21(あるいは航路標識機器10)とはネットワークNWを介して接続するようにしてもよい。
【0035】
図2は、航路標識システムSが設置された様子を示す概略の概念図である。
洋上風力発電設備20は、海洋上に複数並べられて設置されている。洋上風力発電設備20のナセルの上部または下方には、光源装置21が設置される。船舶SPは、洋上風力発電設備20が設置された場所の近傍であって一定程度の距離が離れた位置を航行する。ここで船舶は、1隻のみではなく、複数の船舶が存在し得る。
レーダ30は、陸上であって沿岸沿いに設置される。レーダ30の近傍には、カメラや、AIS受信装置等も設置されていてもよい。レーダ30は、洋上風力発電設備20のタワーに取り付けられてもよいし、タワーの基部に台を設け、その台の上に設置されてもよい。
施設50aは陸上に設置され、サーバ装置50を収容している。
陸上監視局80は、AIS40、光源制御装置70等が収容される。ここでは、学習装置60は、陸上監視局80と施設50とのうちいずれか一方に収容されていてもよいし、別の施設に収容されていてもよい。
【0036】
次に、上述した光源制御装置70の動作について説明する。
図3は、光源制御装置70の動作について説明するフローチャートである。
ここでは、複数の光源制御装置70のうちいずれか1つの光源制御装置70を制御する場合について説明する。他の光源制御装置70についても、それぞれについて同様の処理を実行すればよい。
まず、光源制御装置70の制御部707は、学習装置60に対して、制御対象である光源装置21に応じた学習済みモデルの送信要求をし、学習装置60から送信される学習済みモデルを受信する(ステップS101)。例えば、制御部707は、制御対象の光源装置21の種別を識別する識別情報を学習装置60に送信する。識別情報は、光源の種類を識別する情報であってもよいし、光源装置21を識別する識別情報であってもよい。学習装置60には、識別情報と学習済みモデルとを対応付けて記憶しており、制御部707から送信された識別情報に対応する学習済みモデルを読み出し、要求元の光源制御装置70に送信する。
制御部707は、受信した学習済みモデルを記憶部702に記憶する。
【0037】
次に、光源制御装置70の第1取得部703は、光源装置21が設置されたエリアの海象情報をサーバ装置50から取得する(ステップS102)。
【0038】
次に、第1取得部703は、光源装置21が設置されたエリアに存在する船舶SPと光源装置21との距離をレーダ30から取得する(ステップS103)。ここでは、第1取得部703は、船舶SPの現在位置をレーダ30によって測定し、その測定結果に基づいて、船舶SPの現在位置と光源装置21の設置位置との距離を算出するようにしてもよい。
【0039】
次に、第2取得部704は、記憶部702に記憶された学習済みモデルを読み出す。そして第2取得部704は、第1取得部703によって取得された海象情報に含まれる海洋環境情報を、読み出した学習済みモデルに入力するとともに、第1取得部703によって得られた船舶SPの距離を学習済みモデルに入力することで、発光強度を得る(ステップS104)。
【0040】
出力部706は、第2取得部704によって得られた発光強度を示す情報(発光強度情報)を、制御対象の光源装置21に対して通信部701を介して出力する(ステップS105)。光源装置21は、発光強度情報によって指定された発光強度となるように、光源装置21の光源を点灯させる。これにより、船舶SPが存在する海洋における視程と、船舶SPから洋上風力発電設備20までの距離に応じた発光強度となるように、光源装置21を点灯させることができる。よって、光源装置21が点灯したとしても、船舶SPの船員は、光源装置21から発光された光を視認したとしても、光が強いと感じることはなく、また、航行の妨げになるようなことがない。
【0041】
例えば、風力発電装置20から船舶SPまで距離がある程度離れていたり、視程が悪い場合には、強めの発光強度によって光源装置21を発光させ、船舶近づくにつれて光を弱くする。また、視程がよい状態に変化しつつある場合には、発光強度を弱くすることができる。
また、海象情報に基づいて、気象条件が悪い場合(雨天の場合等)は発光強度を強くし、気象条件が良い場合(晴れの場合等)には発光強度を弱くすることができる。
【0042】
次に、制御部707は、更新時期が到来したか否かを判定する(ステップS106)。例えば、制御部707は、予め時間間隔を更新タイミングデータとして記憶部702に記憶しており、その更新タイミングデータが示す時間間隔が、ステップS105を実行してから経過したか否かを判定することで、更新時期が到来したか否かを判定する。
時間間隔は、任意の時間を用いることができるが、例えば、数十秒、数分程度等であってもよい。また、この時間間隔は、船舶SPの船速に応じた時間間隔を用いるようにしてもよい。例えば、船舶SPの船速が速いほど短い時間間隔を用いるようにしてもよいし、船舶SPの船速が遅いほど長い時間間隔を用いるようにしてもよい。
【0043】
更新時期が到来していない場合(ステップS106-NO)、制御部707は、処理を終了するか否かを判定し(ステップS107)、処理を終了しないと判定した場合(ステップS107-NO)にはステップS106に処理を移行し、処理を終了すると判定した場合(ステップS107-YES)には、処理を終了する。
【0044】
ステップS106において、更新時期が到来したと判定された場合(ステップS106-YES)には、制御部707は処理をステップS102に移行する。これにより、海象情報や船舶SPとの距離を更新した上で、発光強度を改めて取得することができる。
【0045】
図4は、光源装置21から映像を投影した場合を示す概念図である。
この図においては、風力発電設備20は、風力発電設備20aと風力発電設備20bとが並べられて設置されている。風力発電設備20aのナセルの下方であって、タワーの上端近傍には、光源装置21aが設けられている。光源装置21aは、風力発電設備20bのタワーの外周面に対して映像を投影する。すなわち、光源装置21aは、隣接して設けられた風力発電設備20bのタワーの外周面をスクリーンの代わりにして映像を投影する。ここでは、光源装置21aは、投影された映像の輝度が、光源制御装置70から出力された発光強度情報によって指定された発光強度となるようにして映像を投影する。
投影された映像は、例えば、『侵入禁止』の文字列を含む映像であり、浅瀬や暗礁が存在するために、船舶SPが近付かないように案内するための内容が表示されている。
【0046】
上述したように、洋上風力発電設備20のブレードの先端までの高さが約80~100m程度である場合、そのタワーの直径は、4~5m程度であるため、1つのタワー部に対して映像を投影した場合であっても、ある程度の広さを持った領域に映像を投射することができ、風力発電設備20aからある程度離れた位置にいる船舶SPの船員であっても、投影された映像を視認することができる。
なお、ここでは、『侵入禁止』の文字列が投影される場合について説明したが、『岩礁あり』、『浅瀬あり』、『一方通行あり』等のように、案内する内容に応じたメッセージを投影するようにしてもよい。
【0047】
図5は、光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
図4では、光源装置21aから1つの映像を1つのタワーに投影する場合について説明したが、複数のタワーに投影されたそれぞれの映像が全体として1つの映像となるように投影してもよい。
例えば、この
図5では、光源装置21によって投影された映像の一例を示している。ここでは、風力発電設備20bのタワー20b1には『侵』、風力発電設備20cのタワー20c1には『入』、風力発電設備20dのタワー20d1には『禁』、風力発電設備20eのタワー20e1には『止』の文字が投影される。これにより、風力発電設備20bから風力発電設備20eの4つを利用して1つのメッセージが完成するように投影されている。この場合、1つの光源装置21から4つの文字をそれぞれ投影してもよいし、4台の光源装置21からそれぞれ1文字ずつ投影するようにしてもよい。
【0048】
図6は、光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
この図において、風力発電設備20aに取り付けられた光源装置21aは、当該光源装置21aが取り付けられた風力発電設備20aのタワー部に映像を投影する。このように、光源装置21aは、隣接する風力発電設備20のタワーではなく、自身が取り付けられた風力発電設備20のタワーに映像を投影するようにしてもよい。
【0049】
図7は、光源装置21から映像を投影した場合を示す他の概念図である。
この図の例では、光源装置21aから海面に映像を投影する。ここでは、光源装置21aが投影する映像としては、例えば、浮標の外観を表す図形である。光源装置21aは、海面SSに、浮標の外観を表す形状を示す図形を投影する。光源装置21aから投影される映像としては、浮標のうち、例えば、右舷標識であり、赤色によって投影される。また、投影される映像は、右舷標識ではなく、緑色で左舷標識を投影するようにしてもよい。また、左航路優先標識、右航路優先標識等であってもよいし、方位標識等であってもよい。
【0050】
また、光源装置21aから浮標を表す図形を投影する場合、投影された浮標の図形を船舶SPから見たときに、投影された浮標が実際の浮標のように立体的に見えるように投影するようにしてもよい。例えば、風力発電設備20から船舶SPまでの距離が近い場合であっても、通り場合であっても、船舶SPから見た浮標の縦方向と横方向の図形の見かけ上のサイズの比率が同じになるように投影してもよい。例えば、距離に応じて投影する映像の縦方向のサイズを変更することで、浮標の縦方向と横方向における見かけ上のサイズの比率が同じになるように投影することができる。
【0051】
また、光源装置21aは、浮標を表す図形を投影する場合、実際に物理的に設置される浮標と同じ程度のサイズとなるように、浮標を表す図形を投影するようにしてもよい。
これにより、実際の浮標を設置しなくても、浮標が示す案内内容と同じように、船舶SPに対して通知することができる。
また、浮標の外観と同じような図形を海面に投影するようにしたので、実際の浮標を設置しなくても、浮標が設置されているように船舶SPの船員に認識してもらうことができる。
また、必要なときに浮標の外観を表す図形を投影し、不要なときは投影をしない(投影をオフにする)ようにしてもよい。これにより、実際の浮標の設置や撤去等の作業を実施しなくても、浮標の機能を実現することができる。
【0052】
図8は、光源装置21の他の実施形態である光源装置21cを示す概念図である。
光源装置21は、プロジェクションマッピングによるプロジェクタであり、画像を投影する場合について説明したが、光源装置21cは、画像を投影するのではなく、液晶表示パネルを有し、この液晶表示パネルに画像を表示するようにしてもよい。液晶表示パネルのサイズは、例えば、風力発電装置20のタワーの直径程度の幅であり、タワーの高さ方向に沿った長さに設定される。このような液晶表示パネルは、バックライトが点灯することで発光していてもよい。この場合、光源装置21cは、バックライトの発光強度を、光源制御装置70の出力部706から出力された発光強度情報が示す発光強度となるように点灯させる。なお、光源装置21cは、液晶表示パネルを有する場合について説明したが、液晶表示パネルではなく、LEDや有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示パネルであってもよい。この場合、光源装置21cは、表示パネルのLED(または有機EL)の発光強度を、光源制御装置70の出力部706から出力された発光強度情報が示す発光強度となるように点灯させる。
このように、光源装置21は、プロジェクタ以外に、表示パネルを有するものであってもよい。
【0053】
以上説明した実施形態において、船舶SPとの距離は、レーダ30またはAIS40から得られるデータに基づいて得るようにしたが、例えば、レーダ30の近傍に設置され洋上の船舶を撮影するカメラから得られる画像を解析することで、船舶SPまでの距離を求め、レーダ30またはAIS40から得られるデータを補完し、距離を求めるようにしてもよい。
また、視程は、サーバ装置50から海象情報を受信することで、この海象情報から視程を得るようにしたが、上述のようなレーダ30の近傍に設置されたカメラから得られる画像を解析することで、視程を補完するようにしてもよい。
【0054】
以上説明した実施形態によれば、機械学習したパラメータを用いることで、光源装置21から発光された光を元に、船舶SPに乗船する乗員から設備(例えば洋上風力発電設備20)や表示内容を認識することができ、必要以上の発光強度によって発光させなくてすむため、光源装置21における無駄な電力を使わないようにすることができる。
【0055】
なお、以上説明した実施形態によれば、海象情報(視程、霧、雨等)や、光源装置21から船舶SPまでの距離に応じて、光源装置21から発光させる光の発光強度を変更するようにした。これにより、船舶からの視認性を向上させつつ、必要以上に強い光で発光してしまうことを低減することができる。より具体的には、海洋上において霧が発生したり雨天の場合には、視界が悪化し、視程が示す距離が短くなる。そうすると、光源装置21から投影された映像や発光された光を、船舶から視認し難い場合がある。このような場合には、投影された映像の発光強度を強くすることで、表示された映像を、視認しやすくすることができる。これにより表示内容を船舶の船員に認識にしてもらうことができるため、例えば、霧等で視界が悪い環境であっても安全に航行するように案内することも可能となる。また、洋上風力発電設備20の存在を船舶の船員に認識してもらうことも可能となるため、船舶が洋上風力発電設備20に衝突してしまうことを防止することもできる。
また、霧が発生しておらず、また、晴れている場合には、視程が示す距離が長くなる。このような場合には、投影された映像の発光強度を弱くすることで、表示された映像を、必要以上に明るい状態で投影することを防止することできるため、船舶から映像を視認した場合であっても、光が強く感じられてしまうことを防止することができ、また、航行の妨げになってしまうことを防止することができる。また、必要以上に明るい状態で発光させることと防止することができるため、電力が無駄に消費してしまうことを防止することができる。
【0056】
上述した実施形態において、学習装置60と光源制御装置70とが別の装置として構成された場合について説明したが、学習装置60に光源制御装置70が搭載され1つの装置として構成されてもよい。また、学習装置60が光源制御装置70に搭載され1つの装置として構成され、ネットワークNWを介して航路標識機器10、光源装置21に対して発光強度を表す情報を送信することで、発光強度を制御するようにしてもよい。
【0057】
また以上説明した実施形態において、光源制御装置70は、光源装置21に対して発光強度を指示する場合について説明したが、表示サイズを変更するように指示してもよい。例えば、学習装置60は、海洋の環境を表す海洋環境情報と、航路標識に関する画像を表示する表示サイズとを用いて、当該表示サイズを、海洋の環境において船舶から認識可能に表示させる表示サイズを学習した学習済みモデルを生成する。
このような学習済みモデルを得ることで、光源からの距離及び海象との関係に応じた表示サイズを取得することが可能な学習済みを得ることができる。これにより、光源制御装置70は、この学習済みモデルに、光源からの距離と海象(例えば、視程)とを入力することで、その距離と海象に応じた表示サイズを得ることができる。
【0058】
光源制御装置70は、このようにして得られた表示サイズを表す情報を光源装置21に出力する。光源装置21は、光源制御装置70から得られた表示サイズに従って、各種画像を表示する。これにより、霧、雨等により視界が悪い環境であったり、視程が示す距離が短い場合には、表示サイズを大きくして表示することで、視界が悪い場合であっても、遠方から視認しやすく表示することができる。一方、視界が良い状況であったり、視程が示す距離がある程度長い場合には、表示サイズを小さく(例えば標準的なサイズ)することで、必要以上に目立つように表示させることを低減することができるため、他の船舶の航行の妨げになってしまうことを低減することができる。
【0059】
なお、上述の実施形態において、制御対象の光源装置21の近傍における船舶が、レーダ30やAIS40によって複数存在することが測定された場合には、光源装置21に最も近い船舶SPを選択し、その船舶SPまでの距離を用いて、発光強度(あるは表示サイズ)を決めるようにしてもよい。
【0060】
以上説明した実施形態において、光源制御装置70は、光源装置21に対して、発光強度または表示サイズについて指示をする場合について説明したが、表示する対象の映像を送信し、光源装置21において当該映像を表示させるようにしてもよい。例えば陸上監視局80において、海洋の状況を把握し、風力発電装置20が設置されたエリア近傍を航行する船舶に対して何らかのメッセージを伝える場合に、その伝えるメッセージを陸上監視局80の端末装置から入力し、陸上監視局80が、このメッセージを含む映像を生成し、光源制御装置70に対して当該映像を送信する。光源制御装置70は、陸上監視局80から受信した映像を光源装置21に送信する。光源装置21は、この映像を光源制御装置70から受信すると、受信した映像を表示する。この映像を表示する発光強度は上述と同様に、光源制御装置70から指示された発光強度である。これにより、陸上監視局80において、必要に応じて任意のタイミングで、船舶SPに対してメッセージを伝えることができる。これにより、固定的なメッセージを表示するのではなく、その時の状況に応じた任意のメッセージを表示することができる。これにより、海洋上において、浮標などを設置する手間を省くとともに、浮標を事前に設置していなかったとしても、必要なメッセージを映像として投影することで、船舶に対してメッセージの内容を伝えることができる。
なお、必要なメッセージがない場合には、光源装置21による映像の投影を停止してもよい。
【0061】
また、光源制御装置70は、レーダ30やAIS40によって、風力発電装置20から一定距離以内に船舶が近づいたと判定した場合に、光源装置21を点灯(映像を投影)させるようにしてもよい。これにより、船舶が近傍に存在しないときには、光源装置21の発光をオフにすることができ、船舶が近傍に存在する場合に光源装置21の発光をオンにすることができる。そのため、消費電力を低減することができ、周囲に対して必要以上に光を発してしまうことを防止することができる。
【0062】
なお、上述した実施形態において、光源制御装置70は、光源装置21の発光高度等を制御する場合について説明したが、発光強度情報を航路標識機器10に出力することで、航路標識機器10の発光強度を制御するようにしてもよい。
【0063】
上述した実施形態における光源制御装置70、光源装置21をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0064】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0065】
10…航路標識機器、20…風力発電装置、20b1,20c1,20d1,20e1…タワー、21,21a,21c…光源装置、30…レーダ、50…サーバ装置、60…学習装置、70…光源制御装置、80…陸上監視局、701…通信部、702…記憶部、703…第1取得部、704…第2取得部、705…選択部、706…出力部、707…制御部