(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024085604
(43)【公開日】2024-06-27
(54)【発明の名称】ケーシング基材
(51)【国際特許分類】
A22C 13/00 20060101AFI20240620BHJP
D06M 13/224 20060101ALI20240620BHJP
A23L 13/00 20160101ALN20240620BHJP
A23L 13/70 20230101ALN20240620BHJP
B65D 65/42 20060101ALN20240620BHJP
【FI】
A22C13/00 B
A22C13/00 Z
D06M13/224
A23L13/00 Z
A23L13/70
A23L13/00 D
B65D65/42
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022200201
(22)【出願日】2022-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】000176637
【氏名又は名称】日本製紙パピリア株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】591264197
【氏名又は名称】OCI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162396
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100194803
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 理弘
(72)【発明者】
【氏名】半田 暖尚
(72)【発明者】
【氏名】久野 剛
(72)【発明者】
【氏名】安田 昌之
(72)【発明者】
【氏名】一宮 雅史
【テーマコード(参考)】
3E086
4B011
4B042
4L033
【Fターム(参考)】
3E086AB01
3E086AD12
3E086BA04
3E086BA19
3E086BA24
3E086BA25
3E086BB15
3E086BB59
3E086CA22
3E086DA06
4B011DA02
4B011DC01
4B042AC01
4B042AC02
4B042AC03
4B042AC09
4B042AC10
4B042AD02
4B042AD11
4B042AE03
4B042AG03
4B042AH01
4B042AK01
4B042AK08
4B042AK09
4B042AK10
4B042AK20
4B042AP03
4B042AP13
4B042AP16
4B042AP17
4B042AP18
4B042AP19
4B042AP30
4B042AW10
4L033AB07
4L033AC07
4L033AC15
4L033BA21
(57)【要約】
【課題】燻煙でのスモーク適性(スモークの色や風味の付着)が良好であって、肉からの剥離性が良好なケーシング基材を提供すること。
【解決手段】
不織布と、この不織布に付着した2種以上の脂肪酸エステルを含むケーシング基材。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
不織布と、該不織布に付着した2種以上の脂肪酸エステルを含むケーシング基材。
【請求項2】
前記脂肪酸エステルが、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルのいずれか、または両方を含むことを特徴とする請求項1に記載のケーシング基材。
【請求項3】
前記脂肪酸エステルの付着量が、0.7g/m2以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のケーシング基材。
【請求項4】
前記不織布の坪量が、15~40g/m2であることを特徴とする請求項1または2に記載のケーシング基材。
【請求項5】
吸水量が30ml/m2以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のケーシング基材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燻製食品の製造に用いられるケーシング基材に関する。
【背景技術】
【0002】
ハムやソーセージ、ベーコンなどの燻製食品の製造時に、風味や色味を効率的に付与するためにケーシング基材が用いられている。ケーシング基材としては、一般的に、麻繊維紙にビスコース加工を施したファイブラスケーシングが用いられており、また、近年、不織布を用いることで使用性を改善したケーシング基材が提案されている。しかしながら、不織布を使用したケーシング基材は、ファイブラスケーシングと比較してスモークの付着の均一性が劣る。そのため、特許文献1には、ショ糖脂肪酸エステルを付着させて濡れ性を改善した不織布に燻液等を含浸させることで、肉への色素やフレーバーの転写を容易にした燻製シート(ケーシング基材)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハム、ベーコンなどの燻製食品の製造時に一般的な不織布を使用した場合、不織布を肉から剥がすときに肉表面が不織布に接着してしまい、不織布とともに肉片が剥がれてしまうことがあった。またスモークの付着も不均一になってしまう場合もあった。
特許文献1に記載の燻製シートは、濡れ性をショ糖脂肪酸エステルで向上させ燻液を保持させたシートであり、ムラなく燻液をハムに転写できる。しかし、燻液を使用する必要があり、燻煙工程でのスモークの付着が不均一になってしまう課題を解決しているわけではない。さらに、ケーシング基材には肉へ色素やフレーバーを均一に転写するために均一性が求められるが、特許文献1に記載の燻製シートは、長繊維から製造された不織布を使用しており坪量を大きくしないと均一な不織布を得ることができないため、坪量50~100g/m2程度とする必要があり、軽量化が難しかった。
そこで、本発明は、燻煙でのスモーク適性(スモークの色や風味の付着)が良好であって、肉からの剥離性が良好なケーシング基材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の課題を解決するための手段は、以下の通りである。
1.不織布と、該不織布に付着した2種以上の脂肪酸エステルを含むケーシング基材。
2.前記脂肪酸エステルが、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルのいずれか、または両方を含むことを特徴とする1.に記載のケーシング基材。
3.前記脂肪酸エステルの付着量が、0.7g/m2以上であることを特徴とする1.または2.に記載のケーシング基材。
4.前記不織布の坪量が、15~40g/m2であることを特徴とする1.または2.に記載のケーシング基材。
5.吸水量が30ml/m2以上であることを特徴とする1.または2.に記載のケーシング基材。
【発明の効果】
【0006】
本発明のケーシング基材は、スモーク適性に優れており、風味、色味の良好な燻製食品を製造することができる。本発明のケーシング基材は、肉からの剥離性に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、不織布と、この不織布に付着した2種以上の脂肪酸エステルを含むケーシング基材に関する。本明細書において、ケーシング基材とは、畜肉加工品等を製造する際に使用する筒状又はシート状の資材のことである。
なお、本明細書において「A~B(A、Bは数値)」との記載は、その両端の値を含む数値範囲、すなわち、「A以上B以下」を意味する。
【0008】
・不織布
不織布を構成する合成繊維は、特に制限されず、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ乳酸系繊維、再生セルロース系繊維、ポリブチレンサクシネート系繊維、ポリエチレンサクシネート系繊維、ポリブチレンサクシネート・アジペート系繊維、ポリブチレンサクシネート・カーボネート系繊維、ポリカプロラクトン系繊維等の1種または2種以上を混合して使用することができる。これらの中で、使用する合成繊維の80質量%以上がポリエステル系繊維であることが好ましい。ポリエステル系繊維が80質量%未満であると引張り強さが低下するなどの問題が発生する場合がある。
【0009】
不織布を構成する繊維は、基材の構成部分となる主体繊維と、基材の製造工程で溶けて接着剤として機能するバインダー繊維とに大別することができる。本発明の不織布は、主体繊維がポリエステル系繊維であることが好ましい。また、主体繊維であるポリエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、または、ポリブチレンテレフタレートを、単独または組み合わせて使用することができる。
主体繊維の繊度は、0.01~3.0dtexであることが好ましく、0.05~1.5dtexであることがより好ましい。主体繊維の繊維長は、2~10mmであることが好ましい。
【0010】
バインダー繊維としては、未延伸繊維で軟化点100℃以上のものが好ましく、軟化点110℃以上のものがより好ましい。また、バインダー繊維は、未延伸繊維の他に複合繊維を使用することができる。
バインダー繊維の配合量は、主体繊維100重量部に対して、20~80重量部が好ましく、30~70重量部がより好ましい。バインダー繊維をこの範囲内で配合することにより、ケーシング基材に用いる不織布として適した密度や引張り強さとすることができる。
バインダー繊維の繊度は、0.01~3.0dtexであることが好ましい。また、バインダー繊維の繊維長は、2~10mmであることが好ましい。
【0011】
不織布の坪量(JIS P8124準拠)は、不織布の強度と単位坪量当たりの脂肪酸エステルの付着量のバランスの観点から15~40g/m2であることが好ましく、15~25g/m2であることがより好ましい。不織布の坪量が40g/m2を超えると脂肪酸エステルの付着量が相対的に少なくなるため剥離性が低下する場合がある。また、不織布の坪量が15g/m2未満であると、不織布の強度が不足して使用中に破れてしまう場合がある。
不織布の厚さ(JIS P8118準拠)は、25~55μmであることが好ましく、30~50μmであることがより好ましい。55μmを超えると不織布の密度が低くなり脂肪酸エステルが中まで染み込んで剥離性が低下する場合があり、25μm未満だと不織布の密度が高くなりスモークが通りにくくなる場合がある。
【0012】
・脂肪酸エステル
本発明のケーシング基材は、不織布に2種以上の脂肪酸エステルが付着している。本発明で使用する脂肪酸エステルとしては、剥離性と、食品加工用素材としての安全性の観点から、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルの群から選択される1種以上を含むことが好ましく、2種以上を含むことが好ましく、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルのいずれか、または両方を含むことがより好ましく、両方を含むことがさらに好ましい。2種の脂肪酸エステルを使用する場合、その重量比(合計が100)は1~99:99~1の範囲で適宜調整することができ、80~20:20~80であることが好ましく、40~60:60~40であることがより好ましい。3種の脂肪酸エステルを使用する場合、その重量比(合計が100)は1~98:1~98:1~98の範囲で適宜調整することができ、20~60:20~60:20~60であることが好ましく、25~40:25~40:25~40であることがより好ましい。
【0013】
ショ糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、ラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等が挙げられ、ラウリン酸を構成脂肪酸とすることが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸等が挙げられ、オレイン酸を構成脂肪酸とすることが好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、ミリスチン酸等が挙げられ、オレイン酸、ラウリン酸を構成脂肪酸とすることが好ましい。
なお、本発明のケーシング基材は、2種以上の脂肪酸エステルを含むが、例えば、構成脂肪酸の異なるショ糖ラウリン酸エステルとショ糖ステアリン酸エステルのように、構成脂肪酸の異なる2種以上のショ糖脂肪酸エステルや、構成脂肪酸の異なる2種以上のグリセリン脂肪酸エステルを用いることもできる。
【0014】
脂肪酸エステルとして、その他の脂肪酸を用いる場合、使用する全脂肪酸エステルにおけるショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルとの合計割合が、50重量%以上であることが好ましく、55重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。ショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステル以外の脂肪酸エステルとしては、公知のものを使用することができ、例えばソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられ、ソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。
本発明のケーシング基材における脂肪酸エステルの付着量は、食品製造時の安全性の観点から、2種以上の脂肪酸エステルの合計付着量が0.7g/m2以上であることが好ましく、0.8g/m2以上であることがより好ましい。2種以上の脂肪酸エステルの合計付着量の上限は特に制限されないが、付着可能な最大量が5g/m2程度である。付着量が多くなると高コストとなるため、2種以上の脂肪酸エステルの合計付着量は、3g/m2以下が好ましく、2g/m2以下がより好ましい。また、2種以上の脂肪酸エステルのそれぞれの付着量は、それぞれ2g/m2以下であることが好ましく、1.5g/m2以下であることがより好ましく、この付着量の下限値は、0.1g/m2以上であることが好ましい。
【0015】
・ケーシング基材
本発明のケーシング基材は、吸水量が30ml/m2以上であることが好ましく、33ml/m2以上であることがより好ましく、35ml/m2以上であることがさらに好ましい。吸水量が30ml/m2未満の場合は、スモーク適性が低下する場合がある。なお、本明細書において、吸水量とは、下記方法により算出される値である。
(吸水量)
ケーシング基材からタテ10cm×ヨコ20cmの試料を切り取り、重量を測定(測定値A)する。試料を水温20~25℃の水に60秒間振とうさせながら十分に水を浸漬させた後に水から取り出し、60秒間吊るした後の重量を測定(測定値B)して次式により算出する。サンプル数は3とし、その相加平均値を求める。
吸水量(ml/m2)=(B-A)/サンプル面積
【0016】
・不織布の製造方法
不織布の製造方法は、特に限定されるものではなく、トップワイヤー等を含む長網抄紙機、オントップフォーマー、ギャップフォーマー、円網抄紙機、短網抄紙機、傾斜短網抄紙機等を用いて行うことができる。また、乾燥工程は、多筒式シリンダードライヤー、ヤンキードライヤー、熱風ドライヤーなど適宜選定することができる。
不織布を構成する合成繊維の接着方法は制限されず、例えば、熱融着(カレンダー、熱風)、樹脂塗工、水流交絡等が挙げられ、食品安全性の観点から熱融着で行うことが好ましい。
【0017】
・不織布への脂肪酸エステルの付着方法
不織布へ脂肪酸エステルを付着させる方法は特に制限されず、例えば塗工(含浸)方法を用いることができる。塗工(含浸)方法は、特に限定されるものではないが、サイズプレス、ニップコート、バーコート等を挙げることができる。
【実施例0018】
「実施例1」
主体繊維と未延伸繊維のポリエチレンテレフタレートを含む抄紙用原料を抄紙した湿式不織布を、熱圧ロールにて主体繊維と未延伸繊維を融着させ、坪量21g/m2の不織布を得た。
この不織布にロールコーターを用いてショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルとをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.0g/m2)付着するように塗布し、乾燥させて、ケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は39ml/m2であった。
「実施例2」
ショ糖脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.0g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は35ml/m2であった。
「実施例3」
グリセリン脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.0g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は37ml/m2であった。
「実施例4」
ショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.5g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は37ml/m2であった。
「実施例5」
ショ糖脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.0g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は37ml/m2であった。
「実施例6」
グリセリン脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.0g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は40ml/m2であった。
「実施例7」
ショ糖脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルとソルビタン脂肪酸エステルをそれぞれ0.5g/m2ずつ(合計1.5g/m2)付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は38ml/m2であった。
【0019】
「比較例1」
ショ糖脂肪酸エステルのみを0.5g/m2付着させた以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は28ml/m2であった。
「比較例2」
グリセリン脂肪酸エステルのみを0.5g/m2付着させたこと以外は実施例1と同様にしてケーシング基材を得た。得られたケーシング基材の吸水量は33ml/m2であった。
「比較例3」
脂肪酸エステルを付着させずに不織布をそのまま用いた。不織布の吸水量は23ml/m2であった。
【0020】
・135%加水ベーコンの製造方法
たん白質、増粘多糖類、リン酸塩、糖類、食塩、調味料、着色料、発色剤等の各成分を含むピックル液35重量部を、豚バラ肉100重量部にインジェクションし、得られた肉を5℃の冷蔵庫内において12時間タンブリングした。
タンブリング後の肉を上記で得られたケーシング基材(比較例3は不織布)で包み、リテーナーに充填し、スモークハウスにて乾燥(70℃、30分)、乾燥(75℃、60分)、スモーク(75℃、10分)、蒸煮(85℃、60分)を行い、一晩冷蔵保存し、ベーコンを製造した。
また、参考例として、麻繊維紙にビスコース加工を施したファイブラスケーシング(吸水量は52ml/m2)を用いて、同様に製造を行った。
【0021】
製造後のベーコンの色と風味、ケーシング基材からの肉の剥離性とを、参考例を基準として下記基準で評価した。結果を表1に示す。
・スモーク適性
スモーク適性は製造したベーコンをケーシング不織布から剥離し、脂身側の色調を目視にて評価した。
○:付着したスモークの色や風味が、参考例と比較して同等である。
×:付着したスモークの色や風味が、参考例と比較して劣っている。
・剥離性
剥離性は製造したベーコンの赤身側と脂身側のケーシング不織布をそれぞれ短辺25mm長辺100mm以上の長方形に切り込みを入れ、300mm/分で肉から剥がして評価した
○:ケーシング基材の剥離性が、参考例と比較して同等である。
×:ケーシング基材の剥離性が、参考例と比較して劣っている。
【0022】
【0023】
本発明である実施例1~7で得られたケーシング基材は、燻製肉の表面を確認したところ燻煙成分がムラなく付着しており、肉のスモークの色や風味が良好であった。また、肉から不織布を剥がす際、肉の取られや不織布の破れがなく、肉からの剥離性が良好であった。
比較例1で得られたケーシング基材は、肉のスモークの色や風味が劣っていたが、肉からの剥離性は良好であった。
比較例2で得られたケーシング基材は、肉のスモークの色や風味は良好であったが、肉からの剥離性は劣っていた。
比較例3で用いた不織布は、肉のスモークの色や風味、肉からの剥離性の両方ともが劣っていた。